JPH10274705A - 回折光学素子 - Google Patents
回折光学素子Info
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- JPH10274705A JPH10274705A JP7931497A JP7931497A JPH10274705A JP H10274705 A JPH10274705 A JP H10274705A JP 7931497 A JP7931497 A JP 7931497A JP 7931497 A JP7931497 A JP 7931497A JP H10274705 A JPH10274705 A JP H10274705A
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- lens
- projection
- optical element
- diffractive optical
- diffractive
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 回折型レンズをレンズホルダーに装着する場
合に高精度な位置決めを実現し、また、レンズ自体の測
定精度の向上を図る。 【解決手段】 回折型レンズ1aの表面中心部に突起部
4aを設ける。この突起部4aをレンズ中心部の位置合
せや、測定の基準として使用することができるように、
その最大傾き角θを、レンズの屈折率をnとしたとき、
θ>7/(n−1)から算出される角度値以上の角度に設
定して、顕微鏡等により視覚的に検出可能な形状に形成
する。また、突起部4aの存在が光学機能に影響しない
ように底部面積を、回折格子の第1輪帯の面積の10%
以下とする。
合に高精度な位置決めを実現し、また、レンズ自体の測
定精度の向上を図る。 【解決手段】 回折型レンズ1aの表面中心部に突起部
4aを設ける。この突起部4aをレンズ中心部の位置合
せや、測定の基準として使用することができるように、
その最大傾き角θを、レンズの屈折率をnとしたとき、
θ>7/(n−1)から算出される角度値以上の角度に設
定して、顕微鏡等により視覚的に検出可能な形状に形成
する。また、突起部4aの存在が光学機能に影響しない
ように底部面積を、回折格子の第1輪帯の面積の10%
以下とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンズ作用を有す
る回折光学素子、いわゆる回折型レンズに係り、特に高
精度な位置決めが可能な回折光学素子に関するものであ
る。
る回折光学素子、いわゆる回折型レンズに係り、特に高
精度な位置決めが可能な回折光学素子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】回折光学素子には、回折構造がプリズム
として作用するようなパターンに成形されたものや、レ
ンズとして作用するもの等がある。このうちレンズ作用
を有する回折光学素子は回折型レンズと呼ばれており、
色収差の補償を要する撮影レンズ等として使用されてい
る。
として作用するようなパターンに成形されたものや、レ
ンズとして作用するもの等がある。このうちレンズ作用
を有する回折光学素子は回折型レンズと呼ばれており、
色収差の補償を要する撮影レンズ等として使用されてい
る。
【0003】この回折型レンズは、ガラスや光透過性樹
脂等の媒質の屈折率と表面のプロフィールが光学的な影
響を与える従来のレンズとは異なり、レンズ表面に形成
された回折格子の規則的パターンが入射光に与える回折
現象により、入射光が一点に収束し、また、一点から発
散するレンズ作用を生起するものである。したがって、
回折型レンズの表面に形成された回折格子の規則的パタ
ーンは、一点を中心として同心円状に拡がっている関係
から、中心点に最も近い回折格子を第1輪帯と呼び、以
下、第2輪帯、第3輪帯…と呼んでいる。
脂等の媒質の屈折率と表面のプロフィールが光学的な影
響を与える従来のレンズとは異なり、レンズ表面に形成
された回折格子の規則的パターンが入射光に与える回折
現象により、入射光が一点に収束し、また、一点から発
散するレンズ作用を生起するものである。したがって、
回折型レンズの表面に形成された回折格子の規則的パタ
ーンは、一点を中心として同心円状に拡がっている関係
から、中心点に最も近い回折格子を第1輪帯と呼び、以
下、第2輪帯、第3輪帯…と呼んでいる。
【0004】回折型レンズは、樹脂成形用金型を用いた
インジェクション成形、エッチング加工あるいはレーザ
ー加工によって作製することができるが、インジェクシ
ョン成形が量産性に富む利点を有することから一般的に
採用されている。近年、このインジェクション成形法に
使用される金型の製造は、ダイヤモンドバイトを使用し
た切削、いわゆるダイヤモンドターニングが広く用いら
れている。
インジェクション成形、エッチング加工あるいはレーザ
ー加工によって作製することができるが、インジェクシ
ョン成形が量産性に富む利点を有することから一般的に
採用されている。近年、このインジェクション成形法に
使用される金型の製造は、ダイヤモンドバイトを使用し
た切削、いわゆるダイヤモンドターニングが広く用いら
れている。
【0005】このダイヤモンドターニングによって金型
を作製する場合、同心円状回折パターンの切削時におけ
る周速度は中心に近くなるほど0に近づくことになる
が、このようなダイヤモンドバイトの周速度の変化が原
因となって、金型中心部では突起形状または凹陥形状が
必然的に発生する。従来、この回折型レンズの中心部に
発生する突起部または凹陥部は、レンズ性能に影響しな
いように、視認し得ないように加工するか、あるいは切
削加工により除去していた。
を作製する場合、同心円状回折パターンの切削時におけ
る周速度は中心に近くなるほど0に近づくことになる
が、このようなダイヤモンドバイトの周速度の変化が原
因となって、金型中心部では突起形状または凹陥形状が
必然的に発生する。従来、この回折型レンズの中心部に
発生する突起部または凹陥部は、レンズ性能に影響しな
いように、視認し得ないように加工するか、あるいは切
削加工により除去していた。
【0006】ところで、従来の回折型レンズはカメラ等
の製造工程において、レンズホルダーに装着する工程で
は、顕微鏡等の光学拡大装置を用いてレンズ光軸の位置
決めを行っている。この位置決め方法は、第1にはカメ
ラレンズを通して得られる像自体を予め設定されたパタ
ーンにマッチングさせるものであり、第2にはレンズ外
径のはめあい公差を基準として、レンズ光軸を合わせる
ものである。
の製造工程において、レンズホルダーに装着する工程で
は、顕微鏡等の光学拡大装置を用いてレンズ光軸の位置
決めを行っている。この位置決め方法は、第1にはカメ
ラレンズを通して得られる像自体を予め設定されたパタ
ーンにマッチングさせるものであり、第2にはレンズ外
径のはめあい公差を基準として、レンズ光軸を合わせる
ものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カメラ
レンズを通して得られる像自体を予め設定されたパター
ンにマッチングさせる上記第1の従来方法では、像はカ
メラレンズを構成する複数のレンズによって成立してい
るため、結像位置に遠近が生じるという制約があり、こ
れが適正位置に装着することを困難にしていた。
レンズを通して得られる像自体を予め設定されたパター
ンにマッチングさせる上記第1の従来方法では、像はカ
メラレンズを構成する複数のレンズによって成立してい
るため、結像位置に遠近が生じるという制約があり、こ
れが適正位置に装着することを困難にしていた。
【0008】また、レンズ外径のはめあい公差を基準と
してレンズ光軸を合わせる上記第2の従来方法では、レ
ンズ系の目標位置精度を高度に要求されるものでは、レ
ンズ位置を計測して位置決めをする必要が生じるため、
作業工程が煩雑化するという問題点がある。すなわち、
レンズをホルダーに装着する際に最重要なことは、レン
ズのパワーに対応させることであるが、この第2の方法
では、パワーに合わせるべくレンズ外径をマッチングさ
せるようにしていることになり、結果的には間接的な位
置合わせとなるため、位置精度が低下することは避けら
れない。
してレンズ光軸を合わせる上記第2の従来方法では、レ
ンズ系の目標位置精度を高度に要求されるものでは、レ
ンズ位置を計測して位置決めをする必要が生じるため、
作業工程が煩雑化するという問題点がある。すなわち、
レンズをホルダーに装着する際に最重要なことは、レン
ズのパワーに対応させることであるが、この第2の方法
では、パワーに合わせるべくレンズ外径をマッチングさ
せるようにしていることになり、結果的には間接的な位
置合わせとなるため、位置精度が低下することは避けら
れない。
【0009】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、回折型レンズの中心部に突起部または凹陥部を設
けることにより、該レンズをレンズホルダーに装着する
場合に高精度な位置決めを実現するとともに、レンズ自
体の測定精度の向上を図った回折光学素子を提供するこ
とを目的とするものである。
ので、回折型レンズの中心部に突起部または凹陥部を設
けることにより、該レンズをレンズホルダーに装着する
場合に高精度な位置決めを実現するとともに、レンズ自
体の測定精度の向上を図った回折光学素子を提供するこ
とを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、レンズ作用を有する回折光学素子におい
て、レンズ表面の中心部に突起部または凹陥部を設けた
ものとして、該突起部または凹陥部を中心部の位置合せ
や、測定の基準として使用することができるようにして
いる。
に本発明では、レンズ作用を有する回折光学素子におい
て、レンズ表面の中心部に突起部または凹陥部を設けた
ものとして、該突起部または凹陥部を中心部の位置合せ
や、測定の基準として使用することができるようにして
いる。
【0011】上記構成において、前記突起部または凹陥
部は、顕微鏡等の光学拡大装置により視覚的に検出可能
な形状に形成することにより、目視検出を容易にするこ
とができる。この場合、突起部または凹陥部の最大傾き
角は、突起部または凹陥部の最大傾き角をθとし、レン
ズの屈折率をnとしたとき、θ>7/(n−1)から算出
される角度値以上の角度に設定することにより、視覚的
に検出が可能となる。
部は、顕微鏡等の光学拡大装置により視覚的に検出可能
な形状に形成することにより、目視検出を容易にするこ
とができる。この場合、突起部または凹陥部の最大傾き
角は、突起部または凹陥部の最大傾き角をθとし、レン
ズの屈折率をnとしたとき、θ>7/(n−1)から算出
される角度値以上の角度に設定することにより、視覚的
に検出が可能となる。
【0012】また、突起部または凹陥部の底部面積は、
回折格子の第1輪帯の面積の10%以下であれば光学機
能に影響しないことが実験的に確認されている。さら
に、ダイヤモンドチップにより切削加工された金型の場
合、作製過程において突起部または凹陥部が必然的に発
生するものであるため、突起部または凹陥部を必須構成
とする本発明の回折光学素子は、該金型によって成形す
ることが望ましい。
回折格子の第1輪帯の面積の10%以下であれば光学機
能に影響しないことが実験的に確認されている。さら
に、ダイヤモンドチップにより切削加工された金型の場
合、作製過程において突起部または凹陥部が必然的に発
生するものであるため、突起部または凹陥部を必須構成
とする本発明の回折光学素子は、該金型によって成形す
ることが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1は本実施形態に係る回折
光学素子としての回折型レンズの中央部分を示してい
る。この図に示す回折型レンズ1aは、光透過性樹脂か
らなる成型レンズであって、片面に多数の回折格子
21,22…が同心状に形成されている。これらの回折格
子21,22…全体の断面形状は、直角三角形が連続する
形状を呈する、いわゆるブレーズ(Blaze)形状に形成さ
れている。また、その第1輪帯の回折格子21内となる
中央域3は球面状に形成されていて、該中央域3の中心
部、つまりレンズ中心部に円錐形状の突起部4aが形成
されている。
を参照しながら説明する。図1は本実施形態に係る回折
光学素子としての回折型レンズの中央部分を示してい
る。この図に示す回折型レンズ1aは、光透過性樹脂か
らなる成型レンズであって、片面に多数の回折格子
21,22…が同心状に形成されている。これらの回折格
子21,22…全体の断面形状は、直角三角形が連続する
形状を呈する、いわゆるブレーズ(Blaze)形状に形成さ
れている。また、その第1輪帯の回折格子21内となる
中央域3は球面状に形成されていて、該中央域3の中心
部、つまりレンズ中心部に円錐形状の突起部4aが形成
されている。
【0014】図2は上記実施形態とは別形態の回折型レ
ンズ1bの中央部分を示している。この図に示す回折型
レンズ1bも樹脂成型レンズであるが、この実施形態で
はレンズの両面にブレーズ形状の多数の回折格子21,
22…が同心状に形成されている。また、レンズ両面の
球面状中央域3の中心部には逆円錐形状の凹陥部4bが
形成されている。
ンズ1bの中央部分を示している。この図に示す回折型
レンズ1bも樹脂成型レンズであるが、この実施形態で
はレンズの両面にブレーズ形状の多数の回折格子21,
22…が同心状に形成されている。また、レンズ両面の
球面状中央域3の中心部には逆円錐形状の凹陥部4bが
形成されている。
【0015】なお、本発明は、レンズ表面の中心部に突
起部4aまたは凹陥部4bが設けられている点に特徴を
有するものであるが、突起部4aの機能と凹陥部4bの
機能は実質的に同等であるので、以下、図1に示した突
起部4aを有する回折型レンズ1aについて説明する。
起部4aまたは凹陥部4bが設けられている点に特徴を
有するものであるが、突起部4aの機能と凹陥部4bの
機能は実質的に同等であるので、以下、図1に示した突
起部4aを有する回折型レンズ1aについて説明する。
【0016】図3は図1に示した回折型レンズの成型用
金型の加工時の状態を示している。この図において、5
は回折格子21,22…側の作製用金型、6は加工装置
(図示せず)に装着された切削用バイトとしてのダイヤ
モンドバイトであって、加工時には金型5が加工装置の
駆動部(図示せず)により軸中心で矢印t方向に回転駆
動されるとともに、ダイヤモンドバイト6がクロス矢印
で示すX軸方向、Y軸方向に動作制御され、このダイヤ
モンドバイト6の切削動作によって金型5の被加工面に
ブレーズ型回折格子21,22…に対応する格子形状2a1
…が形成される。
金型の加工時の状態を示している。この図において、5
は回折格子21,22…側の作製用金型、6は加工装置
(図示せず)に装着された切削用バイトとしてのダイヤ
モンドバイトであって、加工時には金型5が加工装置の
駆動部(図示せず)により軸中心で矢印t方向に回転駆
動されるとともに、ダイヤモンドバイト6がクロス矢印
で示すX軸方向、Y軸方向に動作制御され、このダイヤ
モンドバイト6の切削動作によって金型5の被加工面に
ブレーズ型回折格子21,22…に対応する格子形状2a1
…が形成される。
【0017】ダイヤモンドバイト6はバイト本体の先端
部をダイヤモンドチップにより構成したもので、従来よ
りブレーズ型の回折格子形状を加工する場合に最適とさ
れている。本実施形態では、チップ先端R面の半径が数
μmオーダー、具体的には最大で3μm程度、好ましく
は0.5μm程度の先鋭なバイトが使用される。また、
このようにダイヤモンドバイト6を用いる場合、金型5
の構成材料として鉄系材料が考えられるが、鉄系材料は
バイト6の素材である炭素との化学的結合性が強くて使
用不可能であるため、鉄系材料を母材として、その表面
に無電解Niメッキを施したもの等が好適に使用され
る。
部をダイヤモンドチップにより構成したもので、従来よ
りブレーズ型の回折格子形状を加工する場合に最適とさ
れている。本実施形態では、チップ先端R面の半径が数
μmオーダー、具体的には最大で3μm程度、好ましく
は0.5μm程度の先鋭なバイトが使用される。また、
このようにダイヤモンドバイト6を用いる場合、金型5
の構成材料として鉄系材料が考えられるが、鉄系材料は
バイト6の素材である炭素との化学的結合性が強くて使
用不可能であるため、鉄系材料を母材として、その表面
に無電解Niメッキを施したもの等が好適に使用され
る。
【0018】そして、金型5の中心突起部4aのプロフ
ィール4aaは、ブレーズ格子形状2a1…を作製するプロ
フィールに加えてY方向に微少送りすることにより、容
易に加工することができる。このように先端曲率の小さ
いバイト6で加工する必要のある回折型レンズ1aでは
特に突起部4aのプロフィール4aaの形成が容易である
ため、ダイヤモンドバイト6を用いて切削加工された金
型5によって回折型レンズ1aを成形するようにすれ
ば、金型5の作製過程において突起部4aのプロフィー
ル4aaが極めて簡単に作製することができる。
ィール4aaは、ブレーズ格子形状2a1…を作製するプロ
フィールに加えてY方向に微少送りすることにより、容
易に加工することができる。このように先端曲率の小さ
いバイト6で加工する必要のある回折型レンズ1aでは
特に突起部4aのプロフィール4aaの形成が容易である
ため、ダイヤモンドバイト6を用いて切削加工された金
型5によって回折型レンズ1aを成形するようにすれ
ば、金型5の作製過程において突起部4aのプロフィー
ル4aaが極めて簡単に作製することができる。
【0019】本実施形態では、回折型レンズ1aの突起
部4aは、回折格子21,22…の同心円状パターンの中
心を定めることを目的として形成されており、したがっ
て該突起部4aは顕微鏡レベルの光学拡大装置を使用す
ることにより、視覚的に検出可能な形状に形成されるこ
とを要する。このように顕微鏡等により目視が容易とな
る程度まで突起部4aを出現させることにより、該突起
部4aをレンズ中心部の位置合せや測定の基準位置とし
て使用することができ、後述するレンズホルダーへの装
着等を高精度に行うことができるものとなる。
部4aは、回折格子21,22…の同心円状パターンの中
心を定めることを目的として形成されており、したがっ
て該突起部4aは顕微鏡レベルの光学拡大装置を使用す
ることにより、視覚的に検出可能な形状に形成されるこ
とを要する。このように顕微鏡等により目視が容易とな
る程度まで突起部4aを出現させることにより、該突起
部4aをレンズ中心部の位置合せや測定の基準位置とし
て使用することができ、後述するレンズホルダーへの装
着等を高精度に行うことができるものとなる。
【0020】図4は上記構成の金型5を用いて成形され
た回折型レンズ1aにおける突起部4aの形状を示して
いる。また、図7は従来、金型作製の際に生じていた不
都合な形態の凹陥部4b′を例示している。図7に示す
レンズ中心部の凹陥部4bの発生は次のようなプロセス
によって生じる。
た回折型レンズ1aにおける突起部4aの形状を示して
いる。また、図7は従来、金型作製の際に生じていた不
都合な形態の凹陥部4b′を例示している。図7に示す
レンズ中心部の凹陥部4bの発生は次のようなプロセス
によって生じる。
【0021】すなわち、ダイヤモンドバイトによる切削
加工の場合、前述のようにレンズ中央域では周辺域と比
較して周速度が遅くなる。突起部4aまたは凹陥部4
b′は、この加工速度の相違によって、形状精度が出な
いことによって発生するものである。しかしながら、従
来では突起部4aまたは凹陥部4b′がレンズ中心部に
可及的に生じないように作製することが主たる留意点で
あったため、ダイヤモンドバイトはチップ先端R部の半
径が約1mm程度と大径のものを使用しており、したがっ
て突起部または凹陥部は極端に先鋭な形状にならない。
そして、図7に示した凹陥部4b′のように、緩くうね
った形状を呈するので、目視では確認できない。
加工の場合、前述のようにレンズ中央域では周辺域と比
較して周速度が遅くなる。突起部4aまたは凹陥部4
b′は、この加工速度の相違によって、形状精度が出な
いことによって発生するものである。しかしながら、従
来では突起部4aまたは凹陥部4b′がレンズ中心部に
可及的に生じないように作製することが主たる留意点で
あったため、ダイヤモンドバイトはチップ先端R部の半
径が約1mm程度と大径のものを使用しており、したがっ
て突起部または凹陥部は極端に先鋭な形状にならない。
そして、図7に示した凹陥部4b′のように、緩くうね
った形状を呈するので、目視では確認できない。
【0022】これに対し、図4に示した本実施形態の回
折型レンズ1aにおける突起部4aの場合、該回折型レ
ンズ1aの成形用金型5を作成するにあたって、前述の
ように先端半径が小さく先鋭なダイヤモンドバイト6を
用いているので、目視可能な突起部4aの加工が可能と
なる。この突起部4aの形状としては、前述の円錐形の
他、半球形、または先端部が部分球面形状を呈し、底部
側が円錐形状を呈する合成形状が考えられる。
折型レンズ1aにおける突起部4aの場合、該回折型レ
ンズ1aの成形用金型5を作成するにあたって、前述の
ように先端半径が小さく先鋭なダイヤモンドバイト6を
用いているので、目視可能な突起部4aの加工が可能と
なる。この突起部4aの形状としては、前述の円錐形の
他、半球形、または先端部が部分球面形状を呈し、底部
側が円錐形状を呈する合成形状が考えられる。
【0023】この突起部4aが顕微鏡等により目視可能
な形状となるための条件は、突起部4aの傾斜面の最大
角度によって決まる。すなわち、突起部4aに入射する
ときの光の傾きは、突起部4aの最大傾き角をθ(ラジ
アン)とし、屈折率をnとすると、ほぼ(n−1)θで決
まる。
な形状となるための条件は、突起部4aの傾斜面の最大
角度によって決まる。すなわち、突起部4aに入射する
ときの光の傾きは、突起部4aの最大傾き角をθ(ラジ
アン)とし、屈折率をnとすると、ほぼ(n−1)θで決
まる。
【0024】いま、FNo4程度光が広がれば傾き角の
光が目に入りにくいと仮定すると、7°光が曲がればよ
いことになり、n=1.5とすれば、傾き角θは14°以
上あればよいことが判明している。したがって、突起部
4aの最大傾き角θは、下記数式から算出される角度値
以上の角度に設定すれば、顕微鏡等による目視が可能と
なる。 θ>7/(n−1) なお、図2に示した凹陥部4bについても、上記数式に
よって最大傾き角θを得ることができる。
光が目に入りにくいと仮定すると、7°光が曲がればよ
いことになり、n=1.5とすれば、傾き角θは14°以
上あればよいことが判明している。したがって、突起部
4aの最大傾き角θは、下記数式から算出される角度値
以上の角度に設定すれば、顕微鏡等による目視が可能と
なる。 θ>7/(n−1) なお、図2に示した凹陥部4bについても、上記数式に
よって最大傾き角θを得ることができる。
【0025】また、突起部4aの底部面積は、第1輪帯
の回折格子21に囲まれたエリア面積の10%未満であ
れば光学機能に影響しないと言える。すなわち、回折格
子21,22…の効率は、設計波長では計算上100%で
あるが、格子の作製精度によって、約10〜15%低下
するのが一般的であり、突起部4aが形成されているこ
とによる光学機能への影響も10%未満であれば許容限
界であると言える。
の回折格子21に囲まれたエリア面積の10%未満であ
れば光学機能に影響しないと言える。すなわち、回折格
子21,22…の効率は、設計波長では計算上100%で
あるが、格子の作製精度によって、約10〜15%低下
するのが一般的であり、突起部4aが形成されているこ
とによる光学機能への影響も10%未満であれば許容限
界であると言える。
【0026】図5は顕微鏡を用いて本実施形態の回折型
レンズ1aをレンズホルダーに装着する状態を示してい
る。この図において、7は顕微鏡、8はレンズホルダー
である。回折格子面を有するレンズ1aの光軸Lを合わ
せるように、該レンズ1aをレンズホルダー8内で位置
決めする場合に、突起部4aを中心位置の目標として使
用する。これにより、顕微鏡7でレンズホルダー8上に
おけるレンズ1aの中心位置を決めることが容易にな
り、高精度な位置決めを行うことができる。また、レン
ズホルダー8上で突起部4aを中心部に合わせ、光軸L
と一致させた後は、該レンズ1aの周辺をレンズホルダ
ー8に接着等の手法により固定する。
レンズ1aをレンズホルダーに装着する状態を示してい
る。この図において、7は顕微鏡、8はレンズホルダー
である。回折格子面を有するレンズ1aの光軸Lを合わ
せるように、該レンズ1aをレンズホルダー8内で位置
決めする場合に、突起部4aを中心位置の目標として使
用する。これにより、顕微鏡7でレンズホルダー8上に
おけるレンズ1aの中心位置を決めることが容易にな
り、高精度な位置決めを行うことができる。また、レン
ズホルダー8上で突起部4aを中心部に合わせ、光軸L
と一致させた後は、該レンズ1aの周辺をレンズホルダ
ー8に接着等の手法により固定する。
【0027】図6は本実施形態に従って作製した回折型
レンズを触針式測定機により測定した例を示している。
この図に示す回折型レンズは、回折格子21,22…のブ
レーズの高さは約1μmである。このように微小な回折
格子21,22…を備えたレンズの場合、触針式測定機の
測定針がレンズ中心を正確に通るようにして測定しない
と、測定誤差が生じるが、このような測定を行う場合に
も、中心部に突起部4aが存在することにより、該突起
部4aに測定針が接触したことの検出の有無により、レ
ンズ中心を通って測定されたか、否かが容易に判定され
るので、正確な測定が可能となる。
レンズを触針式測定機により測定した例を示している。
この図に示す回折型レンズは、回折格子21,22…のブ
レーズの高さは約1μmである。このように微小な回折
格子21,22…を備えたレンズの場合、触針式測定機の
測定針がレンズ中心を正確に通るようにして測定しない
と、測定誤差が生じるが、このような測定を行う場合に
も、中心部に突起部4aが存在することにより、該突起
部4aに測定針が接触したことの検出の有無により、レ
ンズ中心を通って測定されたか、否かが容易に判定され
るので、正確な測定が可能となる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によるとき
は、回折光学素子のレンズ表面の中心部に突起部または
凹陥部を設けたものとしているので、該突起部または凹
陥部を利用して例えばレンズホルダーに回折光学素子を
装着する際の位置決めを容易に行うことができる。ま
た、回折光学素子のレンズ形状を測定するに際して、突
起部または凹陥部が正確に測定し得たか、否かの基準と
なるので、精度よく形状測定を行うことができるなど、
従来に見られない優れた効果を発揮する。
は、回折光学素子のレンズ表面の中心部に突起部または
凹陥部を設けたものとしているので、該突起部または凹
陥部を利用して例えばレンズホルダーに回折光学素子を
装着する際の位置決めを容易に行うことができる。ま
た、回折光学素子のレンズ形状を測定するに際して、突
起部または凹陥部が正確に測定し得たか、否かの基準と
なるので、精度よく形状測定を行うことができるなど、
従来に見られない優れた効果を発揮する。
【図1】 本発明の一実施形態に係る回折光学素子とし
て片面に回折格子が形成された回折型レンズの中央域を
示す断面図。
て片面に回折格子が形成された回折型レンズの中央域を
示す断面図。
【図2】 本発明の他の実施形態に係る回折光学素子と
して両面に回折格子が形成された回折型レンズの中央域
を示す断面図。
して両面に回折格子が形成された回折型レンズの中央域
を示す断面図。
【図3】 図1に示した回折型レンズの成型用金型の加
工時の状態を模式的に示す要部拡大図。
工時の状態を模式的に示す要部拡大図。
【図4】 突起部の形状を示す要部拡大図。
【図5】 顕微鏡を用いて回折型レンズをレンズホルダ
ーに装着する状態を示す図。
ーに装着する状態を示す図。
【図6】 回折型レンズを触針式測定機で測定した例を
示す図。
示す図。
【図7】 従来の不都合な形態の凹陥部の一例を示す要
部拡大図。
部拡大図。
1a 回折型レンズ 1b 回折型レンズ 21,22… 回折格子 2a1… 金型の回折格子形状 3 回折型レンズの中央域 4a 突起部 4b 凹陥部 5 金型 6 ダイヤモンドバイト 7 顕微鏡 8 レンズホルダー
Claims (5)
- 【請求項1】 レンズ作用を有する回折光学素子におい
て、レンズ表面の中心部に突起部または凹陥部が設けら
れていることを特徴とする回折光学素子。 - 【請求項2】 突起部または凹陥部は、光学拡大装置に
より視覚的に検出可能な形状に形成されている請求項1
に記載の回折光学素子。 - 【請求項3】 突起部または凹陥部の最大傾き角が、下
記数式から算出される角度値以上の角度に設定されてい
る請求項2に記載の回折光学素子。 θ>7/(n−1) 但し、θ:突起部または凹陥部の最大傾き角、n:屈折
率。 - 【請求項4】 突起部または凹陥部の底部面積は、回折
格子の第1輪帯のエリアの10%未満に設定されている
請求項1〜3のいずれかに記載の回折光学素子。 - 【請求項5】 ダイヤモンドチップにより切削加工され
た金型によって成形されている請求項1〜4のいずれか
に記載の回折光学素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7931497A JPH10274705A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 回折光学素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7931497A JPH10274705A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 回折光学素子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10274705A true JPH10274705A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=13686411
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7931497A Pending JPH10274705A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 回折光学素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10274705A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6965476B2 (en) | 2000-06-07 | 2005-11-15 | Canon Kabushiki Kaisha | Diffractive optical element |
| JP2006268015A (ja) * | 2005-02-25 | 2006-10-05 | Sanyo Electric Co Ltd | 光学素子、光学系及びそれらの製造方法並びに光学装置 |
| JP2007264171A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Konica Minolta Opto Inc | 光学素子及び双方向光通信モジュール並びに双方向光通信モジュールの製造方法 |
| JP2008221747A (ja) * | 2007-03-15 | 2008-09-25 | Ricoh Co Ltd | 回折光学素子成形金型の加工法 |
| US7710650B2 (en) | 2006-09-04 | 2010-05-04 | Canon Kabushiki Kaisha | Diffractive optical element and optical system having the same |
| US8559109B2 (en) | 2008-12-24 | 2013-10-15 | Panasonic Corporation | Method for producing diffractive optical element, and diffractive optical element, including a diffraction grating and molded optical adjusting layer |
| JP2018174183A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | Hoya Candeo Optronics株式会社 | 発光装置、光照射モジュール、及び光照射装置 |
-
1997
- 1997-03-31 JP JP7931497A patent/JPH10274705A/ja active Pending
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