JPH10275326A - 磁気ディスク - Google Patents

磁気ディスク

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JPH10275326A
JPH10275326A JP8067097A JP8067097A JPH10275326A JP H10275326 A JPH10275326 A JP H10275326A JP 8067097 A JP8067097 A JP 8067097A JP 8067097 A JP8067097 A JP 8067097A JP H10275326 A JPH10275326 A JP H10275326A
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magnetic layer
layer
magnetic disk
powder
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JP8067097A
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English (en)
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Masashi Aonuma
政志 青沼
Shinji Saito
真二 斉藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電磁変換特性、特に高密度記録特性が格段に改
良されかつ優れた耐久性を併せ持ち、特に走行耐久性が
格段に改良された磁気ディスクで、特に記録容量が0.
2〜2Gbit、特に好ましくは0.35〜2Gbitという
大容量の磁気ディスクにおいて実用的な走行耐久性を提
供すること。 【解決手段】支持体上に強磁性金属微粉末を結合剤中に
分散してなる磁性層を設けた磁気ディスクにおいて、前
記磁気ディスクは面記録密度が0.2〜2Gbit/inch2
の信号を記録する磁気ディスクであり、前記磁性層の乾
燥厚みが0.05〜0.25μmであり、前記磁性層の
Φmが8.0×10-3〜1.0×10-3emu/cm2 であ
り、前記磁性層の抗磁力が1800Oe以上であり、前
記強磁性金属微粉末はFeとCoを主体とし、かつ{希
土類元素の総和/(Fe+Co)}の原子比が、1.0
〜6.0%であり、かつ{希土類元素の総和/Al}の
原子比が0.10〜0.60であることを特徴とする磁
気ディスク。前記支持体と磁性層の間に実質的に非磁性
である下層を設けた磁気ディスク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗布型の高記録密度の磁
気ディスクに関する。特に磁性層と実質的に非磁性の下
層を有し、最上層に強磁性金属微粉末を含む高密度記録
用の磁気ディスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクの分野において、Co変性
酸化鉄を用いた2MBのMF−2HDフロッピーディス
クがパーソナルコンピュータに標準搭載されようになっ
た。しかし扱うデータ容量が急激に増加している今日に
おいて、その容量は十分とは言えなくなり、フロッピー
ディスクの大容量化が望まれていた。
【0003】また磁気テープの分野においても近年、ミ
ニコンピューター、パーソナルコンピューター、ワーク
ステーションなどのオフィスコンピューターの普及に伴
って、外部記憶媒体としてコンピューターデータを記録
するための磁気テープ(いわゆるバックアップテープ)
の研究が盛んに行われている。このような用途の磁気テ
ープの実用化に際しては、とくにコンピューターの小型
化、情報処理能力の増大と相まって、記録の大容量化、
小型化を達成するために、記録容量の向上が強く要求さ
れる。
【0004】従来、磁気記録媒体には酸化鉄、Co変性
酸化鉄、CrO2 、強磁性金属粉末、六方晶系フェライ
ト粉末を結合剤中に分散した磁性層を支持体に塗設した
ものが広く用いられる。この中でも強磁性金属微粉末と
六方晶系フェライト微粉末は高密度記録特性に優れてい
ることが知られている。デイスクの場合、高密度記録特
性に優れる強磁性金属微粉末を用いた大容量ディスクと
しては10MBのMF−2TD、21MBのMF−2S
Dまたは六方晶フェライトを用いた大容量ディスクとし
ては4MBのMF−2ED、21MBフロプティカルな
どがあるが、容量、性能的に十分とは言えなかった。こ
のような状況に対し、高密度記録特性を向上させる試み
が多くなされている。以下にその例を示す。
【0005】ディスク状磁気記録媒体の特性を向上させ
るために、特開昭64−84418には酸性基とエポキ
シ基と水酸基を有する塩化ビニル樹脂を用いることが提
案され、特公平3−12374にはHc1000Oe以
上、比表面積25〜70m2/gの金属微粉末を用いること
が提案され、特公平6ー28106には磁性体の比表面
積と磁化量を定め、研磨剤を含ませることが提案されて
いる。
【0006】ディスク状磁気記録媒体の耐久性を改善さ
せるために、特公平7−85304には不飽和脂肪酸エ
ステルとエーテル結合を有する脂肪酸エステルを用いる
ことが提案され、特公平7ー70045には分岐脂肪酸
エステルとエーテル結合を有する脂肪酸エステルを用い
ることが提案され、特開昭54−124716にはモー
ス硬度6以上の非磁性粉末と高級脂肪酸エステルを含ま
せることが提案され、特公平7−89407には潤滑剤
を含む空孔の体積と表面粗さを0.005〜0.025
μmとすることが提案され、特開昭61−294637
には低融点と高融点の脂肪酸エステルを用いることが提
案され、特公平7ー36216には磁性層厚みに対し1
/4〜3/4の粒径の研磨剤と低融点の脂肪酸エステル
を用いることが提案され、特開平3−203018には
Alを含むメタル磁性体と酸化クロム用いることが提案
されている。
【0007】非磁性の下層や中間層を有するディスク状
磁気記録媒体の構成として、特開平3ー120613に
は導電層と金属微粉末を含む磁性層を有する構成が提案
され、特開平6−290446には1μm以下の磁性層
と非磁性層を有する構成が提案され、特開昭62−15
9337にはカーボン中間層と潤滑剤を含む磁性層から
なる構成が提案され、特開平5−290358にはカー
ボンサイズを規定した非磁性層を有する構成が提案され
ている。
【0008】一方、最近になり薄層磁性層と機能性非磁
性層からなるディスク状磁気記録媒体が開発され、10
0MBクラスのフロッピーディスクが登場している。こ
れらの特徴を示すものとして、特開平5−109061
にはHcが1400Oe以上で厚さ0.5μm以下の磁性
層と導電性粒子を含む非磁性層を有する構成が提案さ
れ、特開平5−197946には磁性層厚より大きい研
磨剤を含む構成が提案され、特開平5−290354に
は磁性層厚が0.5μm以下で、磁性層厚の厚み変動を
±15%以内とし、表面電気抵抗を規定した構成が、特
開平6−68453には粒径の異なる2種の研磨剤を含
ませ、表面の研磨剤量を規定した構成が提案されてい
る。
【0009】又テープ状の磁気記録媒体においても 近
年、ミニコンピュータ、パーソナルコンピュータなどの
オフィスコンピュータの普及に伴って、外部記憶媒体と
してコンピュータデータを記録するための磁気テープ
(所謂、バックアップテープ)の研究が盛んに行われて
いる。このような用途の磁気テープの実用化に際して
は、特にコンピュータの小型化、情報処理能力の増大と
相まって、記録の大容量化、小型化を達成するために記
録容量の向上が強く要求される。また磁気テープの使用
環境の広がりによる幅広い環境条件下(特に、変動の激
しい温湿度条件下など)での使用、データ保存に対する
信頼性、更に高速での繰り返し使用による多数回走行に
おけるデータの安定した記録、読み出し等の性能に対す
る信頼性なども従来に増して要求される。
【0010】従来から、デジタル信号記録システムにお
いて使用される磁気テープは、システム毎に決められて
おり、所謂DLT型、3480、3490、3590、
QIC、D8型、あるいはDDS型対応の磁気テープが
知られている。そしてどのシステムにおいても、用いら
れる磁気テープは、支持体上の一方の側に、膜厚が2.
0〜3.0μmと比較的厚い単層構造の強磁性粉末、結
合剤、及び研磨剤を含む磁性層が設けられており、また
他方の側には、巻き乱れの防止や良好な走行耐久性を保
つために、バックコート層が設けられている。しかし一
般に上記のように比較的厚い単層構造の磁性層において
は、出力が低下するという厚み損失の問題がある。
【0011】磁性層の厚み損失による再生出力の低下を
改良するために、磁性層を薄層化することが知られてお
り、例えば、特開平5ー182178号公報には支持体
上に無機質粉末を含み、結合剤に分散してなる下層非磁
性層と該非磁性層が湿潤状態にある内に強磁性粉末を結
合剤に分散してなる1.0μm以下の厚みの上層磁性層
を設けた磁気記録媒体が開示されている。
【0012】しかしながら、急速なディスク状やテープ
状の磁気記録媒体の大容量化、高密度化にともない、こ
のような技術をもってしても満足な特性を得ることが難
しくなってきていた。特に耐久性と両立させることも困
難な状況になってきている。従来特開昭63−1034
23号において、強磁性金属微粉末に金属換算重量で1
〜6重量%のアルミニウムを含み、かつ磁性層の結合剤
が極性基を有する樹脂を含む磁気記録媒体が開示され、
強磁性金属微粉末が特定の範囲の量でアルミニウム成分
を含む場合に、磁気特性を低下させることなく、従来の
同種の強磁性金属微粉末よりも硬度の高い強磁性金属微
粉末となること、さらに強磁性金属微粉末を通常の研磨
剤と共に、極性基のついた樹脂を含む結合剤に分散させ
て得た磁性層は、高い走行耐久性と電磁変換特性とが共
に向上した優れた磁性層となることを本件出願人は提案
した。確かに優れた耐久性を示したが、更に1800r
pm以上の高速回転で、かつ高容量、大密度の磁気デイ
スクに適用した場合には、耐久性と電磁変換特性におい
て更に改良の余地があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は電磁変換特
性、特に高密度記録特性が格段に改良されかつ優れた耐
久性を併せ持ち、特に走行耐久性が格段に改良された磁
気ディスクを提供することを目的としている。特に記録
容量が0.2〜2Gbit、特に好ましくは0.35〜2
Gbitという大容量の磁気ディスクにおいて実用的な走
行耐久性を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは電磁変換特
性と耐久性が良好で特に走行耐久性が格段に改良された
磁気ディスクを得るために鋭意検討した結果、以下のよ
うな媒体とすることで、本発明の目的である優れた高密
度記録特性と優れた耐久性が得られることを見いだし、
本発明に至ったものである。
【0015】すなわち、本発明は支持体上に強磁性金属
微粉末を結合剤中に分散してなる磁性層を設けた磁気デ
ィスクにおいて、前記磁気ディスクは面記録密度が0.
2〜2Gbit/inch2 の信号を記録する磁気ディスクであ
り、前記磁性層の乾燥厚みが0.05〜0.25μmで
あり、前記磁性層のΦmが8.0×10-3〜1.0×1
-3emu/cm2 であり、前記磁性層の抗磁力が1800O
e以上であり、前記強磁性金属微粉末はFeとCoを主
体とし、かつ{希土類元素の総和/(Fe+Co)}の
原子比が、1.0〜6.0%であり、かつ{希土類元素
の総和/Al}の原子比が0.10〜0.60であるこ
とを特徴とする磁気ディスクに関する。また、本発明
は、好ましくは、前記支持体と磁性層の間に実質的に非
磁性である下層を設けたことを特徴とする磁気ディス
ク、更には、前記希土類元素がYであることを特徴とす
る請求項1または2記載の磁気ディスクに関する。
【0016】本発明はこのような磁気ディスクとするこ
とで、従来の技術では得ることができなかった優れた高
密度特性と優れた耐久性を併せ持ち、特に走行耐久性が
格段に改良された磁気ディスクを得ることができること
を見いだしたものである。
【0017】本発明で実質的に非磁性である下層とは記
録に関与しない程度に磁性をもっていても良いという意
味であり、以降、単に下層または非磁性層という。ここ
で面記録密度とは線記録密度とトラック密度を掛け合わ
せたものである。Фmとは磁気記録媒体の単位面積当た
りの磁化量である。Bm(ガウス)と厚みを掛け合わせ
たものであり、これは振動試料型磁束計(東英工業社
製)を用い、Hm10KOeで測定した値で、直接測定
できる値である。
【0018】線記録密度は記録方向1インチ当たりに記
録する信号のビット数である。トラック密度とは1イン
チ当たりのトラック数である。これら線記録密度、トラ
ック密度、面記録密度はシステムによって決まる値であ
る。即ち本発明は面記録密度の向上に対しては線記録密
度の点で磁性層厚み、磁性層Hc、中心面平均表面粗さ
で改良を図り、トラック密度の点でΦmの最適化を図っ
たものである。
【0019】本発明の他の好ましい態様は次の通りであ
る。 (1)前記磁性層の表面粗さは、3D−MIRAU法に
よる中心面平均表面粗さで4.0nm以下であることを
特徴とする磁気ディスク。 (2)前記磁性層の乾燥厚みが0.05〜0.20μm
であり、かつ前記磁性層中に平均粒子サイズが0.02
〜0.3μm以下の研磨剤を含むことを特徴とする磁気
ディスク。 (3)前記磁気ディスクの面記録密度が0.35〜2G
bit/inch2 であり、かつ下層にモース硬度4以上の無機
粉末を含むことを特徴とする磁気ディスク。 (4)前記磁性層の抗磁力が2000Oe以上であるこ
とを特徴とする磁気ディスク。 (5)前記支持体は3D−MIRAU法による中心面平
均表面粗さが8nm以下であることを特徴とする磁気デ
ィスク。 (6)前記強磁性金属微粉末は長軸長が0.04〜0.
12μmであり、結晶子サイズが80〜180Åである
ことを特徴とする磁気ディスク。
【0020】本発明は支持体上に強磁性金属微粉末を結
合剤中に分散してなる磁性層を設けた磁気ディスクにお
いて、前記磁気ディスクは面記録密度が0.2〜2Gbi
t/inch2 の信号を記録する磁気ディスクであり、前記磁
性層の乾燥厚みが0.05〜0.25μmであり、前記
磁性層のΦmが8.0×10-3〜1.0×10-3emu/cm
2 であり、前記磁性層の抗磁力が1800Oe以上であ
り、前記強磁性金属微粉末はFeとCoを主体とし、か
つ{希土類元素の総和/(Fe+Co)}の原子比が、
1.0〜6.0%であり、かつ{希土類元素の総和/A
l}の原子比が0.10〜0.60であることを特徴と
する磁気ディスク、及び前記希土類元素がYであること
を特徴とする磁気ディスクとすることで、従来の技術で
は得ることができなかった面記録密度が0.2〜2Gbi
t/inch2 更には面記録密度が0.35〜2Gbit/inch2
である磁気ディスクであって、優れた高密度特性と優れ
た耐久性を併せ持ち、特に走行耐久性が顕著に改良され
た磁気ディスクを得ることができることを見いだしたも
のである。
【0021】即ち、本発明は磁性層の厚み、Φm、磁性
層の抗磁力、磁性層の強磁性金属微粉末の組成を規定し
たことにより面記録密度が0.2〜2Gbit/inch2 と高
容量な磁気ディスクが達成されると共に電磁変換特性及
び走行耐久性が改善されるものである。特に強磁性金属
微粉末の組成を特定したことにより磁性層の機械的強度
を増強すると共にヘッド磨耗を抑制することが可能とな
ったために電磁変換特性及び走行耐久性が改善されたも
のである。
【0022】マルチメデイア化が進むパソコンの分野で
はこれまでのフロッピーデイスクに代わる大容量の記録
メデイアが注目され始め、米国IOMEGA(アイオメ
ガ)社からZIPデイスクとして販売された。これは本
件出願人が開発したATOMM型であり、3.7インチで
100MB以上の記録容量を持った製品が販売されてい
る。100〜120MBの容量はMO(3.5インチ)と
ほぼ同じ容量であり、1枚で新聞記事なら7〜8月分収
まるものである。データ(情報)の書き込み・読み出し
時間を示す転送レートは、1秒当たり2MB以上とハー
ドデイスク並であり、これまでのFDの20倍、MOの
2倍以上の早さを有し非常に大きな利点を持つ。さらに
下層と薄層磁性層を有するこの記録媒体は現在のFDと
同じ塗布型メデイアで大量生産が可能であり、MOやハ
ードデイスクに比べて低価格で有るというメリットを有
する。
【0023】本発明者らは、この様な媒体の知見をもと
に鋭意研究を行った結果、前記ZIPデイスクやMO
(3.5インチ)よりも格段に記録容量の大きい面記録密
度が0.2〜2Gbit/inch2 というディスク状磁気記録
媒体が得られたものである。本発明は厚味0.02〜
0.25μmと超薄層の磁性層に高出力、高分散性に優
れた超微粒子の強磁性金属粉末を含み、好ましくは下層
に球状又は針状などの無機粉末を含み、磁性層を薄くす
ることで磁性層内の磁力相殺を低減し、高周波領域での
出力を大幅に高め、更に重ね書き特性も向上させたもの
である。
【0024】磁気ヘッドの改良により、狭ギャップヘッ
ドとの組合せにより超薄層磁性層の効果が一層発揮で
き、デジタル記録特性の向上が図れる。磁性層の厚みは
高密度記録の磁気記録方式や磁気ヘッドから要求される
性能にマッチするように0.02〜0.25μmの薄層
である。均一でかつ薄層にしたこのような超薄層磁性層
は微粒子の磁性粉や非磁性粉を分散剤の使用と分散性の
高い結合剤の組み合わせにより高度に分散させ、高充填
化を図ることができた。使用される磁性体は大容量、高
出力の適性を最大限に引き出すために、非常に微粒子で
且つ高出力を達成できる強磁性金属粉末で、更にCoを
多く含み、焼結防止剤としてAlやYを含むものを使用
することができる。高転送レートを実現するために超薄
層磁性層に適した3次元ネットワークバインダーシステ
ムを用い、高速回転時における走行の安定性、耐久性を
確保することができる。また広範囲な温湿度条件下での
使用や高速回転使用時でも、その効力を維持できる複合
潤滑剤を上下2層に配し、更に下層には潤滑剤のタンク
としての役割を持たせ、上層磁性層に常に適量の潤滑剤
を供給できるようにし、上層磁性層の耐久性を高め、信
頼性を向上させることができる。また下層のクッション
効果は良好なヘッドタッチと安定した走行性をもたらす
ことができる。
【0025】ATOMM構成にするメリットは次のよう
に考えられる。 (1)磁性層の薄層構造化による電磁変換特性の向上、 a)記録減磁特性の改良による高周波領域での出力向
上、 b)重ね書き(オーバーライト)特性の改良 c)ウインドウマージンの確保 (2)上層磁性層の平滑化による高出力 (3)磁性層の機能分離による要求機能付与が容易 (4)潤滑剤の安定供給による耐久性の向上 これらの機能は、単に磁性層を重層化するだけでは達成
できない。重層構造を構成するには、下層、上層を塗布
し、通常、硬化処理、カレンダー処理等の表面処理を行
う。FDは磁気テープと異なり、両面に同様な処理を施
す。塗布工程後スリット工程、パンチ工程、シェル組み
込み工程、サーテファイ工程を経て最終製品として完成
する。尚、必要に応じ、ディスク状に打ち抜いた後、高
温でのサーモ処理(通常、50〜90℃)を行い塗布層
の硬化を促進させる、研磨テープでバーニッシュ処理を
行い、表面の突起を削るなどの後処理を行ってもよい。
【0026】耐久性は磁気デイスクにとって重要な要素
である。媒体の耐久性を向上させる手段には、デイスク
自身の膜強度を上げるバインダー処方と、磁気ヘッドと
の滑り性を維持する潤滑剤処方を調整する手段がある。
潤滑剤は、使用される種々の温・湿度環境下でそれぞれ
優れた効果を発揮する潤滑剤を複数組み合わせて使用
し、広範囲な温度(低温、室温、高温)、湿度(低湿、
高湿)環境下でも各潤滑剤がそれぞれ機能を発揮し、総
合的に安定した潤滑効果を維持できるものである。
【0027】また上下2層の構造を活用し、下層に潤滑
剤のタンク効果を持たせることで磁性層に常に適量の潤
滑剤が供給されるようにし、磁性層の耐久性を向上でき
る。下層には潤滑剤の保持機能の他に表面電気抵抗のコ
ントロール機能を付与できる。一般に電気抵抗のコント
ロールには、磁性層中にカーボンブラック等の固体導電
材料を加えることが多い。これらは磁性体の充填密度を
上げることの制約となるほか、磁性層が薄層になるに従
い、表面粗さにも影響を与える。下層に導電材料を加え
ることによってこれらの欠点を除くことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】[磁性層]本発明の磁気ディスク
は下層と超薄層磁性層を支持体の片面だけでも、両面に
設けても良い。上下層は下層を塗布後、下層が湿潤状態
の内(W/W)でも、乾燥した後(W/D)にでも上層
磁性層を設けることが出来る。生産得率の点から同時、
又は逐次湿潤塗布が好ましいが、デイスクの場合は乾燥
後塗布も十分使用できる。本発明の重層構成で同時、又
は逐次湿潤塗布(W/W)では上層/下層が同時に形成
できるため、、カレンダー工程などの表面処理工程を有
効に活用でき、超薄層でも上層磁性層の表面粗さを良化
できる。磁性層の抗磁力Hcは1800Oe以上である
ことが必要であり、Bmは2000〜5000Gで有る
ことが必要である。
【0029】[強磁性金属微粉末]本発明の磁性層に使
用する強磁性金属微粉末は、FeとCoを主体とし、A
l及び希土類元素を必須に含有するものである。本発明
の強磁性金属微粉末は、{希土類元素の総和/(Fe+
Co)}の原子比(以下、「原子比A」とも記す)が、
1.0〜6.0%であり、好ましくは1.0〜5.5原
子%であり、更に好ましくは1.0〜5.0原子%であ
り、{希土類元素の総和/Al}の原子比(以下、「原
子比B」とも記す)は、0.10〜0.60であり、好
ましくは0.10〜0.55、更に好ましくは0.10
〜0.50である。
【0030】CoはFeに対して10〜45原子%が好
ましく、更に好ましくは20〜35原子%の範囲であ
る。原子比Bが満足されても原子比Aが1.0%より小
さいとエラーレート及び走行耐久性が改善されず、原子
比Aが6.0%より大きいとエラーレートが改善されな
い。また、原子比Aが満足されても原子Bが0.10よ
り小さいとエラーレートが改善されず、原子Bが0.6
0より大きいと走行耐久性が改善されない。
【0031】以上のように本発明は、原子比A及び原子
比Bが上記所定の範囲である場合にのみエラーレート及
び走行耐久性を共に改善することができるものである。
即ち、本発明に使用される強磁性金属微粉末は、Fe及
びCoを主体とした場合にAlと希土類元素の配合比率
を最適化してAl増加による磁性層強度の増大と希土類
元素増加によるヘッド磨耗低減効果との双方のバランス
をとったものである。
【0032】本発明の強磁性金属微粉末に用いられる希
土類元素とは、Sc,Y、La、Ce、Pr、Nd、P
m、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、T
m、Yb、及びLuの各々の元素を言う。本発明におい
ては、中でもYが好ましい。Yの含有量は、希土類元素
の総和に対し、好ましくは40〜100原子%、更に好
ましくは55〜100原子%の範囲である。
【0033】本発明に使用される強磁性金属微粉末の製
法は、特に制限されるべきものではないが、例えば特開
平8−279137号公報等に記載の方法が挙げられ
る。具体的には、Fe塩とCo塩水溶液からゲータイト
を形成し、この懸濁液にCo含有化合物、希土類元素の
化合物、Al含有化合物あるいは後述する元素の化合物
の水溶液を添加、混合し、これらの含有されたゲータイ
ト懸濁液を調製し、該懸濁液を造粒、乾燥し、還元し、
次いで徐酸化し本発明の強磁性金属微粉末を得る方法、
単分散ヘマタイト粒子あるいは必要によりこれをゲータ
イト化したものをCo含有化合物、希土類元素の化合
物、Al含有化合物で処理し、次いで還元する方法等が
挙げられる。なお、ゲータイトを形成する過程で一部の
Al化合物を添加してよい。
【0034】本発明の強磁性金属微粉末はその他、公知
の製造方法を用いることができ、下記の方法を挙げるこ
とができる。複合有機酸塩(主としてシュウ酸塩)と水
素などの還元性気体で還元する方法、金属カルボニル化
合物を熱分解する方法、強磁性金属の水溶液に水素化ホ
ウ素ナトリウム、次亜リン酸塩あるいはヒドラジンなど
の還元剤を添加して還元する方法、金属を低圧の不活性
気体中で蒸発させて微粉末を得る方法などである。
【0035】ここで、少なくとも本発明の強磁性金属微
粉末の組成を満足するようにあるいは更に所望の特性を
得るべく、上記塩または化合物の種類、量、脱水条件、
還元条件、徐酸化条件等を適宜設定すればよい。又、特
性改良のため強磁性金属微粉末を再還元することも有効
である。徐酸化処理としては、有機溶剤に浸漬したのち
乾燥させる方法、有機溶剤に浸漬したのち酸素含有ガス
を送り込んで表面に酸化膜を形成したのち乾燥させる方
法、有機溶剤を用いず酸素ガスと不活性ガスの分圧を調
整して表面に酸化皮膜を形成する方法等が挙げられる。
【0036】本発明に使用される強磁性金属微粉末には
所定の原子以外にSi、S、Ca、Ti、V、Cr、C
u、Mo、Rh、Pd、Ag、Sn、Sb、Te、B
a、Ta、W、Re、Au、Hg、Pb、Bi、P、M
n、Zn、Ni、Sr、Bなどの原子を含んでもかまわ
ない。強磁性金属微粉末としてFeに対してCo、Al
及び希土類元素を加えた具体例としては、特開平6−2
15360号、特開平7−210856号、特開平8−
185624号、特開平8−279142号等が挙げら
れる。これらの強磁性金属微粉末にはあとで述べる分散
剤、潤滑剤、界面活性剤、帯電防止剤などで分散前にあ
らかじめ処理を行ってもかまわない。具体的には、特公
昭44−14090号、特公昭45−18372号、特
公昭47−22062号、特公昭47−22513号、
特公昭46−28466号、特公昭46−38755
号、特公昭47−4286号、特公昭47−12422
号、特公昭47−17284号、特公昭47−1850
9号、特公昭47−18573号、特公昭39−103
07号、特公昭46−39639号、米国特許第302
6215号、同3031341号、同3100194
号、同3242005号、同3389014号などに記
載されている。
【0037】本発明の磁性層の強磁性金属微粉末をBE
T法による比表面積で表せば35〜80m2 /gであ
り、好ましくは40〜70m2 /gである。35m2
g以下ではノイズが高くなり、80m2 /g以上では表
面性が得にくく好ましくない。本発明の磁性層の強磁性
金属微粉末の結晶子サイズは80〜180Åが好まし
く、更に好ましくは100〜175Å、特に好ましくは
110〜170Åである。強磁性金属微粉末の長軸長は
0.04μm以上0.12μm以下が好ましく、更に好ま
しくは0.05〜0.11μmである。強磁性金属微粉
末の針状比は3以上12以下が好ましく、さらには4以
上10以下が好ましい。強磁性金属微粉末のσs は10
0〜180emu/gであり、好ましくは110emu/g 〜1
70emu/g 、更に好ましくは125〜160emu/g であ
る。強磁性金属微粉末の抗磁力は1800Oe以上350
0Oe以下が好ましく、更に好ましくは2,000Oe以上
3000Oe以下である。
【0038】強磁性金属微粉末には少量の水酸化物、ま
たは酸化物が含まれてもよい。強磁性金属粉末の含水率
は0.01〜2%とするのが好ましい。結合剤の種類に
よって強磁性金属微粉末の含水率は最適化するのが好ま
しい。強磁性金属微粉末のpHは、用いる結合剤との組
合せにより最適化することが好ましい。その範囲は4〜
12であるが、好ましくは6〜10である。強磁性金属
微粉末は必要に応じ、Al、Si、Pまたはこれらの酸
化物などで表面処理を施してもかまわない。その量は強
磁性金属微粉末に対し0.1〜10%であり表面処理を
施すと脂肪酸などの潤滑剤の吸着が100mg/m2
下になり好ましい。強磁性金属微粉末には可溶性のN
a、Ca、Fe、Ni、Srなどの無機イオンを含む場
合がある。これらは、本質的に無い方が好ましいが、2
00ppm以下であれば特に特性に影響を与えることは少
ない。また、本発明に用いられる強磁性金属微粉末は空
孔が少ないほうが好ましくその値は20容量%以下、さ
らに好ましくは5容量%以下である。また形状について
は先に示した粒子サイズについての特性を満足すれば針
状、米粒状、紡錘状のいずれでもかまわないが、紡錘状
が特に好ましい。強磁性金属微粉末自体のSFDは小さ
い方が好ましく、1.0以下が好ましい。強磁性金属微
粉末のHcの分布を小さくする必要がある。尚、SFD
が1.0以下であると、電磁変換特性が良好で、出力が
高く、また、磁化反転がシャープでピークシフトも少な
くなり、高密度デジタル磁気記録に好適である。Hcの
分布を小さくするためには、強磁性金属粉末においては
ゲータイトの粒度分布を良くする、焼結を防止するなど
の方法がある。
【0039】[非磁性層]次に支持体と磁性層の間に下
層である非磁性層を設ける時の下層に関する詳細な内容
について説明する。本発明の下層は実質的に非磁性であ
ればその構成は制限されるべきものではないが、通常、
少なくとも樹脂からなり、好ましくは、粉体、例えば、
無機粉末あるいは有機粉末が樹脂中に分散されたものが
挙げられる。該無機粉末は、通常、好ましくは非磁性粉
末であるが、下層が実質的に非磁性である範囲で磁性粉
末も使用され得るものである。
【0040】該非磁性粉末としては、例えば、金属酸化
物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属窒化物、金属炭化
物、金属硫化物等の無機化合物から選択することができ
る。無機化合物としては、例えばα化率90%以上のα
−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、θ−アルミ
ナ、炭化ケイ素、酸化クロム、酸化セリウム、α−酸化
鉄、、ヘマタイト、ゲータイト、コランダム、窒化珪
素、チタンカーバイト、酸化チタン、二酸化珪素、酸化
スズ、酸化マグネシウム、酸化タングステン、酸化ジル
コニウム、窒化ホウ素、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫
酸カルシウム、硫酸バリウム、二硫化モリブデンなどが
単独または組合せで使用される。特に好ましいのは、粒
度分布の小ささ、機能付与の手段が多いこと等から、二
酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、硫酸バリウムであり、
更に好ましいのは二酸化チタン、α酸化鉄である。これ
ら非磁性粉末の粒子サイズは0.005〜2μmが好ま
しいが、必要に応じて粒子サイズの異なる非磁性粉末を
組み合わせたり、単独の非磁性粉末でも粒径分布を広く
して同様の効果をもたせることもできる。とりわけ好ま
しいのは非磁性粉末の粒子サイズは0.01μm〜0.
2μmである。特に、非磁性粉末が粒状金属酸化物であ
る場合は、平均粒子径0.08μm以下が好ましく、針
状金属酸化物である場合は、長軸長が0.3μm以下が
好ましく、0.2μm以下がさらに好ましい。タップ密
度は0.05〜2g/ml、好ましくは0.2〜1.5g/ml
である。非磁性粉末の含水率は0.1〜5重量%、好ま
しくは0.2〜3重量%、更に好ましくは0.3〜1.
5重量%である。非磁性粉末のpHは2〜11である
が、pHは5.5〜10の間が特に好ましい。非磁性粉
末の比表面積は1〜100m2 /g、好ましくは5〜80m
2 /g、更に好ましくは10〜70m2 /gである。非磁性粉
末の結晶子サイズは0.004μm〜1μmが好ましく、
0.04μm〜0.1μmが更に好ましい。DBP(ジブ
チルフタレート)を用いた吸油量は5〜100ml/100
g、好ましくは10〜80ml/100g、更に好ましくは20
〜60ml/100gである。比重は1〜12、好ましくは3
〜6である。形状は針状、球状、多面体状、板状のいず
れでも良い。モース硬度は4以上、10以下のものが好
ましい。非磁性粉末のSA(ステアリン酸)吸着量は1
〜20μmol/m 2 、好ましくは2〜15μmol/m2 、さ
らに好ましくは3〜8μmol/m2 である。pHは3〜6
の間にあることが好ましい。これらの非磁性粉末の表面
にはAl23 、SiO2 、TiO2 、ZrO2 、Sn
2 、Sb2 3 、ZnO、Y2 3 で表面処理するこ
とが好ましい。特に分散性に好ましいのはAl2 3
SiO2 、TiO2 、ZrO2 であるが、更に好ましい
のはAl2 3 、SiO2 、ZrO2 である。これらは
組み合わせて使用しても良いし、単独で用いることもで
きる。また、目的に応じて共沈させた表面処理層を用い
ても良いし、先ずアルミナで処理した後にその表層をシ
リカで処理する方法、またはその逆の方法を採ることも
できる。また、表面処理層は目的に応じて多孔質層にし
ても構わないが、均質で密である方が一般には好まし
い。
【0041】本発明の下層に用いられる非磁性粉末の具
体的な例としては、昭和電工製ナノタイト、住友化学製
HIT−100,ZA−G1、戸田工業社製αヘマタイ
トDPN−250,DPN−250BX,DPN−24
5,DPN−270BX,DPN−500BX,DBN
−SA1,DBN−SA3、石原産業製酸化チタンTT
O−51B,TTO−55A,TTO−55B,TTO
−55C,TTO−55S,TTO−55D,SN−1
00、αヘマタイトE270,E271,E300,E
303、チタン工業製酸化チタンSTT−4D,STT
−30D,STT−30,STT−65C、αヘマタイ
トα−40、テイカ製MT−100S,MT−100
T,MT−150W,MT−500B,MT−600
B,MT−100F,MT−500HD、堺化学製FI
NEX−25,BF−1,BF−10,BF−20,S
T−M、同和鉱業製DEFIC−Y,DEFIC−R、
日本アエロジル製AS2BM,TiO2P25、宇部興
産製100A,500A、及びそれを焼成したものが挙
げられる。特に好ましい非磁性粉末は二酸化チタンとα
−酸化鉄である。
【0042】下層にカーボンブラックを混合させて公知
の効果である表面電気抵抗Rsを下げること、光透過率
を小さくすることができるとともに、所望のマイクロビ
ッカース硬度を得る事ができる。また、下層にカーボン
ブラックを含ませることで潤滑剤貯蔵の効果をもたらす
ことも可能である。カーボンブラックの種類はゴム用フ
ァーネス、ゴム用サーマル、カラー用ブラック、アセチ
レンブラック、等を用いることができる。下層のカーボ
ンブラックは所望する効果によって、以下のような特性
を最適化すべきであり、併用することでより効果が得ら
れることがある。
【0043】下層のカーボンブラックの比表面積は10
0〜500m2 /g、好ましくは150〜400m2
g、DBP吸油量は20〜400ml/100g、好ましくは
30〜400ml/100gである。カーボンブラックの粒子
径は5mμ〜80mμ、好ましく10〜50mμ、さらに
好ましくは10〜40mμである。カーボンブラックの
pHは2〜10、含水率は0.1〜10%、タップ密度
は0.1〜1g/mlが好ましい。本発明に用いられるカ
ーボンブラックの具体的な例としてはキャボット社製
BLACKPEARLS 2000,1300,100
0,900,800,880,700、VULCAN
XC−72、三菱化成工業社製 #3050B,#31
50B,#3250B,#3750B,#3950B,
#950,#650B,#970B,#850B,MA
−600,MA−230,#4000,#4010、コ
ンロンビアカ−ボン社製 CONDUCTEX SC、
RAVEN 8800,8000,7000,575
0,5250,3500,2100,2000,180
0,1500,1255,1250、アクゾー社製ケッ
チェンブラックECなどがあげられる。カーボンブラッ
クを分散剤などで表面処理したり、樹脂でグラフト化し
て使用しても、表面の一部をグラファイト化したものを
使用してもかまわない。また、カーボンブラックを塗料
に添加する前にあらかじめ結合剤で分散してもかまわな
い。これらのカーボンブラックは上記無機質粉末に対し
て50重量%を越えない範囲、非磁性層総重量の40%
を越えない範囲で使用できる。これらのカーボンブラッ
クは単独、または組合せで使用することができる。本発
明で使用できるカーボンブラックは例えば「カーボンブ
ラック便覧」(カーボンブラック協会編)を参考にする
ことができる。
【0044】また下層には有機質粉末を目的に応じて、
添加することもできる。例えば、アクリルスチレン系樹
脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、メラミン系樹脂粉
末、フタロシアニン系顔料が挙げられるが、ポリオレフ
ィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹脂粉末、ポリアミド
系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉末、ポリフッ化エチレ
ン樹脂も使用することができる。その製法は特開昭62
−18564号、特開昭60−255827号に記され
ているようなものが使用できる。
【0045】下層の結合剤樹脂、潤滑剤、分散剤、添加
剤、溶剤、分散方法その他は以下に記載する磁性層のそ
れが適用できる。特に、結合剤樹脂量、種類、添加剤、
分散剤の添加量、種類に関しては磁性層に関する公知技
術が適用できる。 [結合剤]本発明に使用される結合剤としては従来公知
の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂やこれらの
混合物が使用される。
【0046】熱可塑性樹脂としては、ガラス転移温度が
−100〜150℃、数平均分子量が1,000〜20
0,000、好ましくは10,000〜100,000、
重合度が約50〜1000程度のものである。このよう
な例としては、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコ
ール、マレイン酸、アクリル酸、アクリル酸エステル、
塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリル酸、メ
タクリル酸エステル、スチレン、ブタジエン、エチレ
ン、ビニルブチラール、ビニルアセタール、ビニルエー
テル、等を構成単位として含む重合体または共重合体、
ポリウレタン樹脂、各種ゴム系樹脂がある。また、熱硬
化性樹脂または反応型樹脂としてはフェノール樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラ
ミン樹脂、アルキド樹脂、アクリル系反応樹脂、ホルム
アルデヒド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ−ポリアミ
ド樹脂、ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポリマ
ーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイソシアネ
ートの混合物、ポリウレタンとポリイソシアネートの混
合物等があげられる。これらの樹脂については朝倉書店
発行の「プラスチックハンドブック」に詳細に記載され
ている。また、公知の電子線硬化型樹脂を各層に使用す
ることも可能である。これらの例とその製造方法につい
ては特開昭62−256219に詳細に記載されてい
る。以上の樹脂は単独または組合せて使用できるが、好
ましいものとして塩化ビニル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル酢酸ビニルビニルアルコール共
重合体、塩化ビニル酢酸ビニル無水マレイン酸共重合
体、から選ばれる少なくとも1種とポリウレタン樹脂の
組合せ、またはこれらにポリイソシアネートを組み合わ
せたものがあげられる。
【0047】ポリウレタン樹脂の構造はポリエステルポ
リウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリエーテル
ポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレ
タン、ポリエステルポリカーボネートポリウレタン、ポ
リカプロラクトンポリウレタンなど公知のものが使用で
きる。ここに示したすべての結合剤について、より優れ
た分散性と耐久性を得るためには必要に応じ、−COO
M,−SO3 M、−OSO3 M、−P=O(OM)2
−O−P=O(OM)2 、(以上につきMは水素原子、
またはアルカリ金属塩基)、OH、NR2 、N+
3 (Rは炭化水素基)、エポキシ基、SH、CN、など
から選ばれる少なくともひとつ以上の極性基を共重合ま
たは付加反応で導入したものを用いることが好ましい。
このような極性基の量は10-1〜10-8モル/gであり、
好ましくは10-2〜10-6モル/gである。
【0048】本発明に用いられるこれらの結合剤の具体
的な例としてはユニオンカ−バイト社製VAGH、VY
HH、VMCH、VAGF、VAGD,VROH,VY
ES,VYNC,VMCC,XYHL,XYSG,PK
HH,PKHJ,PKHC,PKFE,日信化学工業社
製、MPR−TA、MPR−TA5,MPR−TAL,
MPR−TSN,MPR−TMF,MPR−TS、MP
R−TM、MPR−TAO、電気化学社製1000W、
DX80,DX81,DX82,DX83、100F
D、日本ゼオン社製MR−104、MR−105、MR
110、MR100、MR555、400X−110
A、日本ポリウレタン社製ニッポランN2301、N2
302、N2304、大日本インキ社製パンデックスT
−5105、T−R3080、T−5201、バーノッ
クD−400、D−210−80、クリスボン610
9,7209,東洋紡社製バイロンUR8200,UR
8300、UR−8700、RV530,RV280、
大日精化社製、ダイフェラミン4020,5020,5
100,5300,9020,9022、7020,三
菱化成社製、MX5004,三洋化成社製サンプレンS
P−150、旭化成社製サランF310,F210など
があげられる。
【0049】本発明の非磁性層、磁性層に用いられる結
合剤は非磁性粉末または強磁性金属微粉末に対し、5〜
50重量%の範囲、好ましくは10〜30重量%の範囲
で用いられる。塩化ビニル系樹脂を用いる場合は5〜3
0%、ポリウレタン樹脂を用いる場合は2〜20重量
%、ポリイソシアネートは2〜20重量%の範囲でこれ
らを組み合わせて用いることが好ましいが、例えば、微
量の脱塩素によりヘッド腐食が起こる場合は、ポリウレ
タンのみまたはポリウレタンとイソシアネートのみを使
用することも可能である。本発明において、ポリウレタ
ンを用いる場合はガラス転移温度が−50〜150℃、
好ましくは0℃〜100℃、破断伸びが100〜200
0%、破断応力は0.05〜10Kg/mm2 、降伏点は
0.05〜10Kg/mm2 が好ましい。
【0050】本発明のATOMM型磁気ディスクは二層
以上からなる。本発明は、下層を設けない場合でも磁性
層を機能の異なる磁性粉末を含む層を複数設けることも
できる。従って、結合剤量、結合剤中に占める塩化ビニ
ル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイソシアネート、あ
るいはそれ以外の樹脂の量、磁性層を形成する各樹脂の
分子量、極性基量、あるいは先に述べた樹脂の物理特性
などを必要に応じ非磁性層、磁性層とで変えることはも
ちろん可能であり、むしろ各層で最適化すべきであり、
多層磁性層に関する公知技術を適用できる。例えば、各
層でバインダー量を変更する場合、磁性層表面の擦傷を
減らすためには磁性層のバインダー量を増量することが
有効であり、ヘッドに対するヘッドタッチを良好にする
ためには、非磁性層のバインダー量を多くして柔軟性を
持たせることができる。
【0051】本発明に用いるポリイソシアネートとして
は、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,
5−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメタン
トリイソシアネート等のイソシアネート類、また、これ
らのイソシアネート類とポリアルコールとの生成物、ま
た、イソシアネート類の縮合によって生成したポリイソ
シアネート等を使用することができる。これらのイソシ
アネート類の市販されている商品名としては、日本ポリ
ウレタン社製、コロネートL、コロネートHL,コロネ
ート2030、コロネート2031、ミリオネートM
R,ミリオネートMTL、武田薬品社製、タケネートD
−102,タケネートD−110N、タケネートD−2
00、タケネートD−202、住友バイエル社製、デス
モジュールL,デスモジュールIL、デスモジュール
N,デスモジュールHL,等がありこれらを単独または
硬化反応性の差を利用して二つもしくはそれ以上の組合
せで各層とも用いることができる。
【0052】[研磨剤]本発明は、上述したように特定
の強磁性金属微粉末を用いたため磁性層へ含有させる研
磨剤量を低減することができる。本発明においては、該
研磨剤含量は強磁性金属微粉末に対し、15重量%以下
が好ましく、更に好ましくは10〜0.1重量%であ
る。
【0053】本発明に用いられる研磨剤としては、モー
ス硬度6以上のものが好ましく、例えばα化率90%以
上のα−アルミナ、β−アルミナ、炭化ケイ素、酸化ク
ロム、酸化セリウム、α−酸化鉄、コランダム、人造ダ
イアモンド、窒化珪素、炭化珪素、チタンカーバイト、
酸化チタン、二酸化珪素、窒化ホウ素などが挙げられ、
単独または組合せで使用される。また、これらの研磨剤
どうしの複合体(研磨剤を他の研磨剤で表面処理したも
の)を使用してもよい。これらの研磨剤には主成分以外
の化合物または元素が含まれる場合もあるが主成分が9
0%以上であれば効果にかわりはない。
【0054】これら研磨剤の平均粒子サイズは0.02
〜0.30μが好ましく、0.05〜0.30が更に好
ましく、特に電磁変換特性を高めるためには、その粒度
分布が狭い方が好ましい。また耐久性を向上させるには
必要に応じて粒子サイズの異なる研磨剤を組み合わせた
り、単独の研磨剤でも粒径分布を広くして同様の効果を
もたせることも可能である。
【0055】研磨剤のタップ密度は0.3〜2g/cc、含
水率は0.1〜5%、pHは2〜11、比表面積は1〜
30m2/g 、が好ましい。本発明に用いられる研磨剤の
形状は針状、球状、サイコロ状、のいずれでも良いが、
形状の一部に角を有するものが研磨性が高く好ましい。
具体的には住友化学社製AKP−12、AKP−15、
AKP−20、AKP−30、AKP−50、HIT2
0、HIT−30、HIT−55、HIT60、HIT
70、HIT80、HIT100、レイノルズ社製、E
RC−DBM、HP−DBM、HPS−DBM、不二見
研磨剤社製、WA10000、上村工業社製、UB2
0、日本化学工業社製、G−5、クロメックスU2、ク
ロメックスU1、戸田工業社製、TF100、TF14
0、イビデン社製、ベータランダムウルトラファイン、
昭和鉱業社製、B−3などが挙げられる。これらの研磨
剤は必要に応じ非磁性層に添加することもできる。非磁
性層に添加することで表面形状を制御したり、研磨剤の
突出状態を制御したりすることができる。非磁性層の添
加する研磨剤の粒径、量はむろん最適値に設定すべきも
のである。
【0056】[カーボンブラック]本発明の磁性層に使
用されるカーボンブラックはゴム用ファーネス、ゴム用
サーマル、カラー用ブラック、アセチレンブラック、等
を用いることができる。比表面積は5〜500m2
g、DBP吸油量は10〜400ml/100g、粒子
径は5mμ〜300mμ、pHは2〜10、含水率は0.
1〜10%、タップ密度は0.1〜1g/cc、が好まし
い。本発明に用いられるカーボンブラックの具体的な例
としてはキャボット社製、BLACKPEARLS 2
000、1300、1000、900、905、80
0,700、VULCAN XC−72、旭カーボン社
製、#80、#60,#55、#50、#35、三菱化
成工業社製、#2400B、#2300、#900,#
1000、#30,#40、#10B、コロンビアンカ
ーボン社製、CONDUCTEX SC、RAVEN
150、50,40,15、RAVEN−MT−P、日
本EC社製、ケッチェンブラックEC、などがあげられ
る。カーボンブラックを分散剤などで表面処理したり、
樹脂でグラフト化して使用しても、表面の一部をグラフ
ァイト化したものを使用してもかまわない。また、カー
ボンブラックを磁性塗料に添加する前にあらかじめ結合
剤で分散してもかまわない。これらのカーボンブラック
は単独、または組合せで使用することができる。カーボ
ンブラックを使用する場合は強磁性金属微粉末に対する
量の0.1〜30重量%でもちいることが好ましい。カ
ーボンブラックは磁性層の帯電防止、摩擦係数低減、遮
光性付与、膜強度向上などの働きがあり、これらは用い
るカーボンブラックにより異なる。従って本発明に使用
されるこれらのカーボンブラックは磁性層、非磁性層で
その種類、量、組合せを変え、粒子サイズ、吸油量、電
導度、pHなどの先に示した諸特性をもとに目的に応じ
て使い分けることはもちろん可能であり、むしろ各層で
最適化すべきものである。本発明の磁性層で使用できる
カーボンブラックは例えば「カーボンブラック便覧」カ
ーボンブラック協会編を参考にすることができる。
【0057】[添加剤]本発明の磁性層と非磁性層に使
用される、添加剤としては潤滑効果、帯電防止効果、分
散効果、可塑効果、などをもつものが使用される。二硫
化モリブデン、二硫化タングステングラファイト、窒化
ホウ素、フッ化黒鉛、シリコーンオイル、極性基をもつ
シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、フッ素含有シリコ
ーン、フッ素含有アルコール、フッ素含有エステル、ポ
リオレフィン、ポリグリコール、アルキル燐酸エステル
およびそのアルカリ金属塩、アルキル硫酸エステルおよ
びそのアルカリ金属塩、ポリフェニルエーテル、フェニ
ルホスホン酸、αナフチル燐酸、フェニル燐酸、ジフェ
ニル燐酸、p−エチルベンゼンホスホン酸、フェニルホ
スフィン酸、アミノキノン類、各種シランカップリング
剤、チタンカップリング剤、フッ素含有アルキル硫酸エ
ステルおよびそのアルカリ金属塩、炭素数10〜24の
一塩基性脂肪酸(不飽和結合を含んでも、また分岐して
いてもかまわない)、および、これらの金属塩(Li、
Na、K、Cuなど)または、炭素数12〜22の一
価、二価、三価、四価、五価、六価アルコール、(不飽
和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない)、
炭素数12〜22のアルコキシアルコール、炭素数10
〜24の一塩基性脂肪酸(不飽和結合を含んでも、また
分岐していてもかまわない)と炭素数2〜12の一価、
二価、三価、四価、五価、六価アルコールのいずれか一
つ(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわ
ない)とからなるモノ脂肪酸エステルまたはジ脂肪酸エ
ステルまたはトリ脂肪酸エステル、アルキレンオキシド
重合物のモノアルキルエーテルの脂肪酸エステル、炭素
数8〜22の脂肪酸アミド、炭素数8〜22の脂肪族ア
ミン、などが使用できる。
【0058】これらの具体例としては脂肪酸では、カプ
リン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エラ
イジン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン
酸、などが挙げられる。エステル類ではブチルステアレ
ート、オクチルステアレート、アミルステアレート、イ
ソオクチルステアレート、ブチルミリステート、オクチ
ルミリステート、ブトキシエチルステアレート、ブトキ
シジエチルステアレート、2ーエチルヘキシルステアレ
ート、2ーオクチルドデシルパルミテート、2ーヘキシ
ルドデシルパルミテート、イソヘキサデシルステアレー
ト、オレイルオレエート、ドデシルステアレート、トリ
デシルステアレート、エルカ酸オレイル、ネオペンチル
グリコールジデカノエート、エチレングリコールジオレ
イル、アルコール類ではオレイルアルコール、ステアリ
ルアルコール、ラウリルアルコール、などがあげられ
る。また、アルキレンオキサイド系、グリセリン系、グ
リシドール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド
付加体、等のノニオン界面活性剤、環状アミン、エステ
ルアミド、第四級アンモニウム塩類、ヒダントイン誘導
体、複素環類、ホスホニウムまたはスルホニウム類、等
のカチオン系界面活性剤、カルボン酸、スルフォン酸、
燐酸、硫酸エステル基、燐酸エステル基、などの酸性基
を含むアニオン界面活性剤、アミノ酸類、アミノスルホ
ン酸類、アミノアルコールの硫酸または燐酸エステル
類、アルキルベダイン型、等の両性界面活性剤等も使用
できる。これらの界面活性剤については、「界面活性剤
便覧」(産業図書株式会社発行)に詳細に記載されてい
る。これらの潤滑剤、帯電防止剤等は必ずしも100%
純粋ではなく、主成分以外に異性体、未反応物、副反応
物、分解物、酸化物 等の不純分が含まれてもかまわな
い。これらの不純分は30%以下が好ましく、さらに好
ましくは10%以下である。
【0059】本発明で使用されるこれらの潤滑剤、界面
活性剤は個々に異なる物理的作用を有するものであり、
その種類、量、および相乗的効果を生み出す潤滑剤の併
用比率は目的に応じ最適に定められるべきものである。
非磁性層、磁性層で融点の異なる脂肪酸を用い表面への
にじみ出しを制御する、沸点、融点や極性の異なるエス
テル類を用い表面へのにじみ出しを制御する、界面活性
剤量を調節することで塗布の安定性を向上させる、潤滑
剤の添加量を中間層で多くして潤滑効果を向上させるな
ど考えられ、無論ここに示した例のみに限られるもので
はない。一般には潤滑剤の総量として磁性体または非磁
性粉体に対し、0.1%〜50%、好ましくは2%〜2
5%の範囲で選択される。
【0060】また本発明で用いられる添加剤のすべてま
たはその一部は、磁性および非磁性塗料製造のどの工程
で添加してもかまわない、例えば、混練工程前に磁性体
と混合する場合、磁性体と結合剤と溶剤による混練工程
で添加する場合、分散工程で添加する場合、分散後に添
加する場合、塗布直前に添加する場合などがある。ま
た、目的に応じて磁性層を塗布した後、同時または逐次
塗布で、添加剤の一部または全部を塗布することにより
目的が達成される場合がある。また、目的によってはカ
レンダーした後、またはスリット終了後、磁性層表面に
潤滑剤を塗布することもできる。本発明で用いられる有
機溶剤は公知のものが使用でき、例えば特開昭6−68
453に記載の溶剤を用いることができる。
【0061】[層構成]本発明の磁気ディスクの厚み構
成は支持体が30〜100μm、好ましくは45〜80
μmである。磁性層を単独で設ける場合、磁性層厚は、
好ましくは0.05〜0.25μm、更に好ましくは
0.05〜0.20μmの範囲である。支持体と非磁性
層または磁性層の間に密着性向上のための下塗り層を設
けてもかまわない。本下塗層厚みは0.01〜0.5μ
m、好ましくは0.02〜0.5μmである。
【0062】また、片面にのみ磁性層を設けた場合、帯
電防止やカール補正などの効果を出すために磁性層側と
反対側にバックコート層を設けてもかまわない。この厚
みは0.1〜4μm、好ましくは0.3〜2.0μmであ
る。これらの下塗層、バックコート層は公知のものが使
用できる。本発明の媒体の磁性層の厚みは用いるヘッド
の飽和磁化量やヘッドギャップ長、記録信号の帯域によ
り最適化されるものである。磁性層は、異なる磁気特性
を有する2層以上に分離してもかまわず、公知の重層磁
性層に関する構成が適用できる。
【0063】本発明になる媒体の下層である非磁性層の
厚みは通常、0.2μm以上5.0μm以下、好ましくは
0.3μm以上3.0μm以下、さらに好ましくは1.
0μm以上2.5μm以下である。なお、本発明媒体の下
層は実質的に非磁性層であればその効果を発揮するもの
であり、たとえば不純物としてあるいは意図的に少量の
磁性体を含んでも、本発明の効果を示すものであり、本
発明と実質的に同一の構成と見なすことができることは
言うまでもない。実質的に非磁性層とは下層の残留磁束
密度が300G以下または抗磁力が300Oe以下である
ことを示し、好ましくは残留磁束密度と抗磁力をもたな
いことを示す。
【0064】[支持体]本発明に用いられる支持体は、
特に限定されるべきものではないが、実質的に非磁性で
かつ可撓性のものが好ましい。本発明に用いられる可撓
性支持体としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレート、等のポリエステル類、ポリオレ
フィン類、セルローストリアセテート、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリ
スルフォン、ポリアラミド、芳香族ポリアミド、ポリベ
ンゾオキサゾールなどの公知のフィルムが使用できる。
ポリエチレンテレフタレートの他にポリエチレンナフタ
レート、ポリアミドなどの高強度支持体を用いることが
好ましい。また必要に応じ、磁性面とベース面の表面粗
さを変えるため特開平3−224127に示されるよう
な積層タイプの支持体を用いることもできる。これらの
支持体にはあらかじめコロナ放電処理、プラズマ処理、
易接着処理、熱処理、除塵処理、などをおこなっても良
い。また本発明の支持体としてアルミまたはガラス基板
を適用することも可能である。
【0065】本発明の目的を達成するには、支持体とし
て3D−MIRAU法で測定した中心面平均表面粗さは
8.0nm以下、好ましくは4.0nm以下、さらに好まし
くは2.0nm以下のものを使用する必要がある。これら
の支持体は単に中心面平均表面粗さが小さいだけではな
く、0.5μm以上の粗大突起がないことが好ましい。
また表面の粗さ形状は必要に応じて支持体に添加される
フィラーの大きさと量により自由にコントロールされる
ものである。これらのフィラーとしては一例としてはC
a,Si、Tiなどの酸化物や炭酸塩の他、アクリル系
などの有機微粉末があげられる。支持体の最大高さSR
maxは1μm以下、十点平均粗さSRzは0.5μm以下、
中心面山高さはSRpは0.5μm以下、中心面谷深さS
Rvは0.5μm以下、中心面面積率SSrは10%以
上、90%以下、平均波長Sλaは5μm以上、300μ
m以下が好ましい。所望の電磁変換特性と耐久性を得る
ため、これら支持体の表面突起分布をフィラーにより任
意にコントロールできるものであり、0.01μmから
1μmの大きさのもの各々を0.1mm2 あたり0個から
2000個の範囲でコントロールすることができる。
【0066】本発明に用いられる支持体のF−5値は好
ましくは5〜50Kg/mm2 、また、支持体の100℃3
0分での熱収縮率は好ましくは3%以下、さらに好まし
くは1.5%以下、80℃30分での熱収縮率は好まし
くは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下である。
破断強度は5〜100Kg/mm2 、弾性率は100〜20
00Kg/mm2 が好ましい。温度膨張係数は10-4〜10
-8/℃であり、好ましくは10-5〜10-6/℃である。
湿度膨張係数は10-4/RH%以下であり、好ましくは10
-5/RH%以下である。これらの熱特性、寸法特性、機械
強度特性は支持体の面内各方向に対し10%以内の差で
ほぼ等しいことが好ましい。
【0067】[製法]本発明の磁気ディスクの磁性塗
料、非磁性塗料を製造する工程は、少なくとも混練工
程、分散工程、およびこれらの工程の前後に必要に応じ
て設けた混合工程からなる。個々の工程はそれぞれ2段
階以上にわかれていてもかまわない。本発明に使用する
強磁性金属微粉末、非磁性粉末、結合剤、カーボンブラ
ック、研磨剤、帯電防止剤、潤滑剤、溶剤などすべての
原料はどの工程の最初または途中で添加してもかまわな
い。また、個々の原料を2つ以上の工程で分割して添加
してもかまわない。例えば、ポリウレタンを混練工程、
分散工程、分散後の粘度調整のための混合工程で分割し
て投入してもよい。本発明の目的を達成するためには、
従来の公知の製造技術を一部の工程として用いることが
できる。混練工程ではオープンニーダ、連続ニーダ、加
圧ニーダ、エクストルーダなど強い混練力をもつものを
使用することが好ましい。ニーダを用いる場合は磁性体
または非磁性粉体と結合剤のすべてまたはその一部(た
だし全結合剤の30%以上が好ましい)および磁性体1
00部に対し15〜500部の範囲で混練処理される。
これらの混練処理の詳細については特開平1−1063
38、特開平1−79274に記載されている。また、
磁性層液および非磁性層液を分散させるにはガラスビー
ズを用ることができるが、高比重の分散メディアである
ジルコニアビーズ、チタニアビーズ、スチールビーズが
好適である。これら分散メディアの粒径と充填率は最適
化して用いられる。分散機は公知のものを使用すること
ができる。
【0068】本発明で重層構成の磁気ディスクを塗布す
る場合、以下のような方式を用いることが好ましい。第
一に磁性塗料の塗布で一般的に用いられるグラビア塗
布、ロール塗布、ブレード塗布、エクストルージョン塗
布装置等により、まず下層を塗布し、下層がウェット状
態のうちに特公平1−46186や特開昭60−238
179,特開平2−265672に開示されている支持
体加圧型エクストルージョン塗布装置により上層を塗布
する方法。第二に特開昭63−88080、特開平2−
17971,特開平2−265672に開示されている
ような塗布液通液スリットを二つ内蔵する一つの塗布ヘ
ッドにより上下層をほぼ同時に塗布する方法。第三に特
開平2−174965に開示されているバックアップロ
ール付きエクストルージョン塗布装置により上下層をほ
ぼ同時に塗布する方法である。なお、磁性粒子の凝集に
よる磁気ディスクの電磁変換特性等の低下を防止するた
め、特開昭62−95174や特開平1−236968
に開示されているような方法により塗布ヘッド内部の塗
布液にせん断を付与することが望ましい。さらに、塗布
液の粘度については、特開平3−8471に開示されて
いる数値範囲を満足する必要がある。本発明の構成を実
現するには下層を塗布し乾燥させたのち、その上に磁性
層を設ける逐次重層塗布をもちいてもむろんかまわず、
本発明の効果が失われるものではない。ただし、塗布欠
陥を少なくし、ドロップアウトなどの品質を向上させる
ためには、前述の同時重層塗布を用いることが好まし
い。
【0069】本発明の磁気ディスクは、配向装置を用い
ず無配向でも十分に等方的な配向性が得られることもあ
るが、コバルト磁石を斜めに交互に配置すること、ソレ
ノイドで交流磁場を印加するなど公知のランダム配向装
置を用いることが好ましい。等方的な配向としては、一
般的には面内2次元ランダムが好ましいが、垂直成分を
もたせて3次元ランダムとすることもできる。また異極
対向磁石など公知の方法を用い、垂直配向とすることで
円周方向に等方的な磁気特性を付与することもできる。
特に高密度記録を行う場合は垂直配向が好ましい。ま
た、スピンコートを用い円周配向してもよい。
【0070】配向は、乾燥風の温度、風量、塗布速度を
制御することで塗膜の乾燥位置を制御できる様にするこ
とが好ましく、塗布速度は20m/分〜1000m/分、乾
燥風の温度は60℃以上が好ましい、また磁石ゾーンに
入る前に適度の予備乾燥を行なうこともできる。カレン
ダ処理ロールとしてエポキシ、ポリイミド、ポリアミ
ド、ポリイミドアミド等の耐熱性のあるプラスチックロ
ールまたは金属ロールで処理するが、特に両面磁性層と
する場合は金属ロール同志で処理することが好ましい。
処理温度は、好ましくは50℃以上、さらに好ましくは
100℃以上である。線圧力は好ましくは200Kg/cm
以上、さらに好ましくは300Kg/cm以上である。
【0071】[物理特性]本発明になる磁気ディスクの
磁性層の抗磁力の分布は狭い方が好ましく、SFDおよ
びSFDrは0.6以下が好ましい。角形比は2次元ラ
ンダムの場合は0.55以上0.67以下で、好ましく
は0.58以上、0.64以下、3次元ランダムの場合
は0.45以上、0.55以下が好ましく、垂直配向の
場合は垂直方向に0.6以上好ましくは0.7以上、反
磁界補正を行った場合は0.7以上好ましくは0.8以
上である。2次元ランダム、3次元ランダムとも配向度
比は0.8以上が好ましい。2次元ランダムの場合、垂
直方向の角形比、Br、HcおよびHrは面内方向の
0.1〜0.5倍以内とすることが好ましい。
【0072】本発明の磁気ディスクの表面固有抵抗は好
ましくは磁性面104 〜1012オーム/sq、帯電位は−
500Vから+500V以内が好ましい。磁性層の0.5
%伸びでの弾性率は面内各方向で好ましくは100〜2
000Kg/mm2 、破断強度は好ましくは10〜70Kg/mm
2 、磁気ディスクの弾性率は面内各方向で好ましくは1
00〜1500Kg/mm2 、残留のびは好ましくは0.5
%以下、100℃以下のあらゆる温度での熱収縮率は好
ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下、も
っとも好ましくは0.1%以下である。磁性層のガラス
転移温度(110Hzで測定した動的粘弾性測定の損失弾
性率の極大点)は50℃以上120℃以下が好ましく、
下層非磁性層のそれは0℃〜100℃が好ましい。損失
弾性率は1×108 〜8×109 dyne/cm2 の範囲にあ
ることが好ましく、損失正接は0.2以下であることが
好ましい。損失正接が大きすぎると粘着故障が発生しや
すい。これらの熱特性や機械特性は媒体の面内各方向で
10%以内でほぼ等しいことが好ましい。磁性層中に含
まれる残留溶媒は好ましくは100mg/m2 以下、さらに
好ましくは10mg/m2 以下である。塗布層が有する空隙
率は非磁性下層、磁性層とも好ましくは30容量%以
下、さらに好ましくは20容量%以下である。空隙率は
高出力を果たすためには小さい方が好ましいが、目的に
よってはある値を確保した方が良い場合がある。本発明
では空隙率が大きい方が走行耐久性は好ましいことが多
い。
【0073】磁性層は3D−MIRAU法で測定した中
心面平均表面粗さRaが4.0nm以下、好ましくは3.
8nm以下、さらに好ましくは3.5nm以下である。ここ
で、3D−MIRAU法とは、WYCO社製のTOPO
−3Dの表面粗さ計を用いてMIRAU法で約250μ
m×250μmの面積で測定する方法をいう。磁性層の
最大高さSRmaxは0.5μm以下、十点平均粗さSRz
は0.3μm以下、中心面山高さSRpは0.3μm以
下、中心面谷深さSRvは0.3μm以下、中心面面積率
SSrは20%以上、80%以下、平均波長Sλaは5μ
m以上、300μm以下が好ましい。磁性層の表面突起は
0.01μmから1μmの大きさのものを0個から200
0個の範囲で任意に設定することが可能であり、これに
より電磁変換特性、摩擦係数を最適化することが好まし
い。これらは支持体のフィラーによる表面性のコントロ
ールや磁性層に添加する粉体の粒径と量、カレンダ処理
のロール表面形状などで容易にコントロールすることが
できる。カールは±3mm以内とすることが好ましい。
【0074】本発明の磁気ディスクで非磁性層と磁性層
を有する場合、目的に応じ非磁性層と磁性層でこれらの
物理特性を変えることができるのは容易に推定されるこ
とである。例えば、磁性層の弾性率を高くし走行耐久性
を向上させると同時に非磁性層の弾性率を磁性層より低
くして磁気ディスクのヘッドへの当りを良くするなどで
ある。
【0075】
【実施例】 <塗料の作製> 磁性塗料 ML−1 強磁性金属微粉末 :M−1 100部 組成:Fe70%、Co30%(原子比) Hc2550Oe、比表面積55m2/g 、σs140emu/g 結晶子サイズ120Å、長軸長0.048μm、針状比 4 Al(Al/Fe 原子比 8.8%) Y(Y/Fe 原子比 4.6%) 原子比A:3.2% 原子比B:0.52 塩化ビニル共重合体 MR110(日本ゼオン社製) 12部 ポリウレタン樹脂 UR8200(東洋紡社製) 3部 αアルミナ HIT55(住友化学社製) 10部 カ−ボンブラック #50(旭カーボン社製) 5部 フェニルホスホン酸 3部 ブチルステアレート 10部 ブトキシエチルステアレート 5部 イソヘキサデシルステアレート 3部 ステアリン酸 2部 メチルエチルケトン 180部 シクロヘキサノン 180部 磁性塗料 ML−2 強磁性金属微粉末 :M−2 100部 組成:Fe100%、Co30%(原子比) Hc2360Oe、比表面積49m2 /g、σs146emu/g 結晶子サイズ170Å、長軸長0.100μm、針状比6、 SFD 0.950 Al(Al/Fe 原子比 11.4%) Y(Y/Fe 原子比 6.7%) 原子比A:5.2% 原子比B:0.59 pH 9.4 塩化ビニル共重合体 MR110(日本ゼオン社製) 10部 ポリウレタン樹脂 UR5500(東洋紡社製) 4部 αアルミナ HIT70(住友化学社製) 10部 カ−ボンブラック #50(旭カーボン社製) 1部 フェニルホスホン酸 3部 オレイン酸 1部 ステアリン酸 0.6部 エチレングリコ−ルジオレイル 12部 メチルエチルケトン 180部 シクロヘキサノン 180部 磁性塗料 ML−3(針状磁性粉使用:比較例) 強磁性金属粉末:M−3 組成/Fe:Ni=96:4 100部 Hc1600Oe、比表面積45m2 /g 結晶子サイズ220Å、σs135emu/g 平均長軸長0.20μm、 針状比9 塩化ビニル共重合体 MR110(日本ゼオン社製) 12部 ポリウレタン樹脂 UR−8600(東洋紡社製) 5部 αアルミナ(粒径0.65μm) 2部 酸化クロム(粒子サイズ:0.35μm) 15部 カ−ボンブラック(粒子サイズ:0.03μm) 2部 カ−ボンブラック(粒子サイズ:0.3μm) 9部 イソヘキサデシルステアレート 4部 n−ブチルステアレート 4部 ブトキシエチルステアレート 4部 オレイン酸 1部 ステアリン酸 1部 メチルエチルケトン 300部 非磁性塗料 NU−1(球状無機粉使用) 非磁性粉末 TiO2 結晶系ルチル 80部 平均一次粒子径0.035μm、BET法による比表面積 40m2 /g pH 7、TiO2 含有量90%以上、 DBP吸油量27〜38g/100g、 表面処理剤Al2 3 8重量% カ−ボンブラック コンダクテックスSC−U(コロンビアンカーボン社製) 20部 塩化ビニル共重合体 MR110(日本ゼオン社製) 12部 ポリウレタン樹脂 UR8200(東洋紡社製) 5部 フェニルホスホン酸 4部 ブチルステアレート 10部 ブトキシエチルステアレート 5部 イソヘキサデシルステアレート 2部 ステアリン酸 3部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(8/2混合溶剤) 250部 非磁性塗料 NU−2(球状無機粉使用) 非磁性粉末 TiO2 結晶系ルチル 100部 平均一次粒子径0.035μm、BET法による比表面積 40m2 /g pH 7、TiO2 含有量90%以上、 DBP吸油量27〜38g/100g、 表面処理剤Al2 3 、SiO2 ケッチェンブラックEC(AKUZO NOBEL社製) 13部 平均一次粒子径:30mμ DBP吸油量:350ml/100g pH:9.5 BET法による比表面積:950m2 /g 揮発分:1.0% 塩化ビニル共重合体 MR110(日本ゼオン社製) 16部 ポリウレタン樹脂 UR8200(東洋紡社製) 6部 フェニルホスホン酸 4部 エチレングリコ−ルジオレイル 16部 オレイン酸 1部 ステアリン酸 0.8部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(8/2混合溶剤) 250部 非磁性塗料 NU−3(針状無機粉使用) 非磁性粉体 α−Fe2 3 ヘマタイト 80部 長軸長 0.15μm、BET法による比表面積 50m2 /g pH 9 表面処理剤Al2 3 8重量% カ−ボンブラック コンダクテックスSC−U(コロンビアンカーボン社製) 20部 塩化ビニル共重合体 MR110(塩化ビニル共重合体) 12部 ポリウレタン樹脂 UR8200(東洋紡社製) 5部 フェニルホスホン酸 4部 ブチルステアレート 10部 ブトキシエチルステアレート 5部 イソヘキサデシルステアレート 2部 ステアリン酸 3部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(8/2混合溶剤) 250部 非磁性塗料 NU−4(針状無機粉使用) 非磁性粉末 α−Fe2 3 ヘマタイト 100部 長軸長 0.15μm、BET法による比表面積 50m2 /g pH 9、表面処理剤Al2 3 8重量% カ−ボンブラック #3250B(三菱化成社製) 18部 塩化ビニル共重合体 MR104(日本ゼオン社製) 15部 ポリウレタン樹脂 UR5500(東洋紡社製) 7部 フェニルホスホン酸 4部 エチレングリコ−ルジオレイル 16部 オレイン酸 1.3部 ステアリン酸 0.8部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(8/2混合溶剤) 250部 製法1(W/W) 上記の塗料のそれぞれについて、各成分をニ−ダで混練
したのち、サンドミルをもちいて分散させた。得られた
分散液にポリイソシアネ−トを非磁性層の塗布液には1
0部、磁性層の塗布液には10部を加え、さらにそれぞ
れにシクロヘキサノン40部を加え,1μmの平均孔径
を有するフィルターを用いて濾過し、非磁性層形成用お
よび磁性層形成用の塗布液をそれぞれ調製した。
【0076】得られた非磁性層塗布液を、乾燥後の厚さ
が1.5μmになるようにさらにその直後にその上に磁
性層の厚さが0.15μmになるように、厚さ62μmで
中心面平均表面粗さが3nmのポリエチレンテレフタレ
−ト支持体上に同時重層塗布をおこない、両層がまだ湿
潤状態にあるうちに周波数50Hz、磁場強度250ガウ
スまた周波数50Hz、120ガウスの2つの磁場強度交
流磁場発生装置の中を通過されランダム配向処理をおこ
ない乾燥後、7段のカレンダで温度90℃、線圧300
Kg/cmにて処理を行い、3.7吋に打ち抜き表面研磨処
理施した後、ライナーが内側に設置済の3.7吋のカー
トリッジ(米 Iomega社製 zip−diskカ
ートリッジ)に入れ、所定の機構部品を付加し、3.7
吋フロッピーディスクを得た。 また一部のサンプルに
ついてはランダマイズ配向処理の前に4000Gの同極
対抗Co磁石による長手配向を施した。
【0077】この場合、十分なランダマイズ化が最終的
行われるように交流磁場発生装置の周波数と磁場強度を
高くすることが好ましく、これにより配向度比98%以
上を得ることができる。 製法2(W/D) 上記の塗料のそれぞれについて、各成分をニ−ダで混練
したのち、サンドミルをもちいて分散させた。得られた
分散液にポリイソシアネ−トを非磁性層の塗布液には1
0部、磁性層の塗布液には10部を加え、さらにそれぞ
れにシクロヘキサノン40部を加え,1μmの平均孔径
を有するフィルターを用いて濾過し、非磁性層形成用お
よび磁性層形成用の塗布液をそれぞれ調製した。
【0078】得られた非磁性層塗布液を、乾燥後の厚さ
が1.5μmになるように厚さ62μmで中心面平均表面
粗さが3nmのポリエチレンテレフタレ−ト支持体上に
塗布し一度乾燥させ、カレンダ処理を行ったのち、さら
にその上に磁性層の厚さが0.15μmになるようにブ
レード方式により磁性層を塗布、周波数50Hz、磁場強
度250ガウスまた周波数50Hz、120ガウスの2つ
の磁場強度交流磁場発生装置の中を通過されランダム配
向処理をおこない、これ以降については製法1と同様に
行った。また非磁性層のカレンダー処理を行わない方法
をとることもできる。 製法3(スピンコート) 上記塗料のそれぞれについて、各成分をニ−ダで混練し
たのち、サンドミルをもちいて分散させた。得られた分
散液にポリイソシアネ−トを非磁性層の塗布液には10
部、磁性層の塗布液には10部を加え、さらにそれぞれ
にシクロヘキサノン40部を加え,1μmの平均孔径を
有するフィルターを用いて濾過し、非磁性層形成用およ
び磁性層形成用の塗布液をそれぞれ調製した。
【0079】得られた非磁性層塗布液を、乾燥後の厚さ
が1.5μmになるように厚さ62μmで中心面平均表面
粗さが3nmのポリエチレンテレフタレ−ト支持体上に
スピンコート塗布し一度乾燥させたのち、さらにその上
に磁性層の厚さが0.15μmになるようにスピンコー
トにより磁性層を塗布、6000Gの同極対抗Co磁石
により円周方向に配向処理をおこなった。これを製法1
と同様な圧力が得られるバッチ方式の圧延処理を行い表
面を平滑化した。これ以降については製法1と同様に行
った。また、非磁性層をスピンコ―ト塗布し非磁性層が
未乾燥のうちにその上に磁性層をスピンコートする塗布
する方式を用いることもできる。スピンコート方式を用
いることで、記録方向の残留磁化量が大きくなるばかり
でなく、短針状比のメタル磁性体の垂直磁化成分を低減
させ再生波形の対称性を良好にすることができる。 製法4(単層) ポリエチレンテレフタレート支持体上に製法1の磁性層
塗布液を磁性層の厚さが0.15mとなるように塗布を
行い,これ以降製法1と同様に行なった。 支持体 B−1 ポリエチレンテレフタレ−ト 厚さ:62μm、F−5値:MD 114MPa、 TD 107MPa 破断強度:MD 276MPa、TD 281MPa 破断伸度:MD 174MPa、TD 139MPa 熱収縮率(80℃、30分):MD 0.04%、 TD 0.05% 熱収縮率(100℃、30分):MD 0.2%、 TD 0.3% 温度膨張係数:長軸 15×10-5/℃、 短軸 18×10-5/℃ 中心面平均表面粗さ 3nm 支持体 B−2 ポリエチレンナフタレート 厚さ:55μ、中心面平均表面粗さ 1.8nm 熱収縮率(80℃、30分):MD 0.007%、 TD 0.007% 熱収縮率(100℃、30分):MD 0.02%、 TD 0.02% 温度膨張係数:長軸 10×10-5/℃、 短軸 11×10-5/℃ 配向 O−1 ランダマイズ配向を行う。
【0080】O−2 Co磁石で長手方向に配向した
後、ランダマイズ配向を行う。 O−3 Co磁石で長手方向に配向した後、ソレノイド
で長手方向に配向する。 実施例1〜16、比較例1〜2 以上のような各方法を適宜、表1のように組み合わせて
各種サンプルを作製した。評価結果を表2に示す。
【0081】実施例17〜22、比較例3〜7
【0082】実施例11において磁性塗料ML−2の成
分(強磁性金属微粉末)を変更(表3)し、αアルミナ
の添加量を8部とした他は実施例11と同様にして各種
の磁気ディスクを得た。尚、表3において、強磁性金属
微粉末M−9の原子比Aは、Nd及びYの各々の成分の
(Fe+Co)に対する原子比を示したので、該M−9
の原子比Aは3.3%となり、その他の強磁性金属微粉
末の原子比Aを算出するための希土類元素の総和は実質
的にYまたはNdの一成分とみなされるものである。評
価結果を表4および表5に示す。
【0083】以下に各サンプルの特性の評価方法を示
す。 (1)磁気特性(Hc):振動試料型磁束計(東英工業
社製)を用い、Hm10KOeで測定した。 (2)中心面平均表面粗さ(Ra):3D−MIRAU
での表面粗さ(Ra):WYKO社製TOPO3Dを用
いて、MIRAU法で約250×250nmの面積のR
a、Rrms、PeakーValley値を測定した。測定波長
約650nmにて球面補正、円筒補正を加えている。本方
式は光干渉にて測定する非接触表面粗さ計である。 (3)面記録密度は、線記録密度とトラック密度を掛け
合わせたものである。 (4)線記録密度は記録方向1インチ当たりに記録する
信号のビット数である。 (5)トラック密度は、1インチ当たりのトラック数で
ある。 (6)φmは磁気記録媒体の単位面積当たりの磁化量で
ある。Bm(ガウス)と厚みを掛け合わせたものであ
り、これは振動試料型磁束計(東英工業社製)を用い、
Hm10kOeで測定した値で、直接測定できる値であ
る。 (7)エラーレートは上記の線記録密度の信号を(2,
7)RLL変調方式をディスクに記録し測定した。 (8)磁性層厚みは 磁気記録媒体を長手方向に渡って
ダイヤモンドカッターで約0.1μmの厚味に切り出
し、透過型電子顕微鏡で倍率10000倍〜10000
0倍、好ましくは20000倍〜50,000倍で観察
し、その写真撮影を行った。写真のプリントサイズはA
4〜A5である。その後、磁性層、下層非磁性層の強磁
性粉末や非磁性粉末の形状差に注目して界面を目視判断
して黒く渕どり、かつ磁性層表面も同様に黒く渕どっ
た。その後、Zeiss社製画像処理装置IBAS2に
て渕どりした線の長さを測定した。試料写真の長さが2
1cmの場合、測定を85〜300回行った。その際の
測定値の平均値をdとし、その測定値の標準偏差σとし
た。dは、特開平5−298653の記載により、σ
は、数2により算出した。di は各測定値であり、n
は、85〜300である。 (9) 走行耐久性:フロッピディスクドライブ(米
Iomega社製 ZIP100:回転数2968rp
m)を用い半径38mm位置にヘッドを固定し、記録密
度34kfciで記録を行った後その信号を再生し、1
00%とした。その後、以下のフローを1サイクルとす
るサーモサイクル環境で25日(600時間)走行させ
た。走行24時間おきに出力をモニタ−しその出力が初
期の値の70%以下となった点をNGとした。 (サーモサイクルフロー)25℃、50%RH 1時間
→(昇温 2時間)→60℃、20%RH 7時間→
(降温 2時間)→25℃、50%RH 1時間→(降
温 2時間)→5℃、50%RH 7時間→(昇温 2
時間)→<これを繰り返す> (10)ライナーウエア評価 ヘッドオフの状態で走行耐久性と同じ環境で、サンプル
を600hr走行させ、終了したサンプルを走行後カー
トリッジケースを開き磁気ディスクの磁性層表面を目視
観察し評価した。 ○:磁性層表面に欠陥がないもの △:磁性層表面の一部に細かな傷が発生したもの ×:磁性層表面全体に細かな傷が発生したもの (11)強磁性金属粉末の特性評価方法は特開平8−2
79137に記載の方法による。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】 実施例14〜16は実施例11のディスクを用い、線記
録密度とトラック密度を変えて同様にエラーレートを測
定した。
【0086】上記表の結果から本発明の磁気ディスク
は,特に高密度記録領域でのエラーレートが1×10-5
以下で格段に優れていることがわかる。
【0087】
【表3】
【0088】
【表4】
【0089】
【表5】 上記表の走行耐久性において600は600時間以上を
示す
【0090】上記表の結果から本発明の磁気ディスクは
高密度特性に優れ、かつ耐久性を併せ持っていることが
わかる。
【0091】
【発明の効果】本発明は支持体上に強磁性金属微粉末を
結合剤中に分散してなる磁性層を設けた磁気ディスクに
おいて、前記磁気ディスクは面記録密度が0.2〜2G
bit/inch2 の信号を記録する磁気ディスクであり、前記
磁性層の乾燥厚みが0.05〜0.25μmであり、前
記磁性層のΦmが8.0×10-3〜1.0×10-3emu/
cm2 であり、前記磁性層の抗磁力が1800Oe以上で
あり、前記強磁性金属微粉末はFeとCoを主体とし、
かつ{希土類元素の総和/(Fe+Co)}の原子比
が、1.0〜6.0%であり、かつ{希土類元素の総和
/Al}の原子比が0.10〜0.60であることを特
徴とする磁気ディスクによって、従来の技術では得るこ
とができなかった優れた高密度特性と耐久性を併せ持
ち、特に走行耐久性が格段に改良された磁気記録媒体を
得ることができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に強磁性金属微粉末を結合剤中
    に分散してなる磁性層を設けた磁気ディスクにおいて、
    前記磁気ディスクは面記録密度が0.2〜2Gbit/inch
    2 の信号を記録する磁気ディスクであり、前記磁性層の
    乾燥厚みが0.05〜0.25μmであり、前記磁性層
    のΦmが8.0×10-3〜1.0×10 -3emu/cm2 であ
    り、前記磁性層の抗磁力が1800Oe以上であり、前
    記強磁性金属微粉末はFeとCoを主体とし、かつ{希
    土類元素の総和/(Fe+Co)}の原子比が、1.0
    〜6.0%であり、かつ{希土類元素の総和/Al}の
    原子比が0.10〜0.60であることを特徴とする磁
    気ディスク。
  2. 【請求項2】 前記支持体と磁性層の間に実質的に非磁
    性である下層を設けたことを特徴とする請求項1記載の
    磁気ディスク。
  3. 【請求項3】 前記希土類元素がYであることを特徴と
    する請求項1または2記載の磁気ディスク。
  4. 【請求項4】 前記磁性層の表面粗さは、3D−MIR
    AU法による中心面平均表面粗さで4.0nm以下であ
    ることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の
    磁気ディスク。
  5. 【請求項5】 前記磁性層の乾燥厚みが0.05〜0.
    20μmであり、かつ前記磁性層中に平均粒子サイズが
    0.02〜0.3μm以下の研磨剤を含むことを特徴と
    する請求項1〜4の何れか1項に記載の磁気ディスク。
  6. 【請求項6】 前記磁気ディスクの面記録密度が0.3
    5〜2Gbit/inch2 であり、かつ下層にモース硬度4以
    上の無機粉末を含むことを特徴とする請求項2〜5の何
    れか1項に記載の磁気ディスク。
  7. 【請求項7】 前記磁性層の抗磁力が2000Oe以上
    であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記
    載の磁気ディスク。
  8. 【請求項8】 前記支持体は3D−MIRAU法による
    中心面平均表面粗さが8nm以下であることを特徴とす
    る請求項1〜7の何れか1項に記載の磁気ディスク。
  9. 【請求項9】 前記強磁性金属微粉末は長軸長が0.0
    4〜0.12μmであり、結晶子サイズが80〜180
    Åであることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に
    記載の磁気ディスク。
JP8067097A 1997-03-31 1997-03-31 磁気ディスク Pending JPH10275326A (ja)

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EP98105854A EP0869482B1 (en) 1997-03-31 1998-03-31 Magnetic recording medium
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