JPH10277025A - Ct装置 - Google Patents

Ct装置

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JPH10277025A
JPH10277025A JP9083492A JP8349297A JPH10277025A JP H10277025 A JPH10277025 A JP H10277025A JP 9083492 A JP9083492 A JP 9083492A JP 8349297 A JP8349297 A JP 8349297A JP H10277025 A JPH10277025 A JP H10277025A
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JP9083492A
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Naoyuki Hori
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多チャンネル式検出器の感度調整係数修正用の
保守作業をオペレータが頻繁に実施しなくても、アーテ
ィファクトの出現を適切なかたちで阻止する。 【解決手段】 検出データメモリ13に記憶されている
検出データをデータ処理部15で補正処理して得た参照
データを参照データメモリ16に記憶するとともに、変
換特性求出部17で検出データと参照データの強度相関
関係からデータ値変換特性を求出する。このデータ値変
換特性に従ってデータ値更生処理部19で検出データを
更生して更生データを得る。検出素子の経時的感度変化
による変動分をリアルタイムのデータ処理で的確に除去
する構成を有しているので、アーティファクトのないC
T像が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばX線CT
(X-ray Computer Tomography)装置のように、多チャン
ネル式検出器が被検体の周りを巡る間に多チャンネル式
検出器から収集される検出データに対し所定のアルゴリ
ズムに従う信号処理を施してCT像(断層像)の画像再
構成をおこなうCT装置に係り、特に多チャンネル検出
器における経時的感度変化に起因するアーティファクト
が、CT像に現れることを防止するための技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】X線CT装置は、図6に示すように、扇
形のX線ビーム(ファンビーム)FBを天板60の上の
被検体Mに照射するX線管61と、ファンビームFBを
受けた被検体Mから放出される透過X線(CT像作成用
情報)を検出する多数の半導体検出素子62aが一列状
に配列されてなる多チャンネル式のX線検出器62と
が、被検体Mを挟んで対向配置したかたちで配設されて
いる。X線管61とX線検出器62が対向配置状態を維
持したまま被検体Mの体軸(紙面に垂直な方向の軸)Z
まわりを矢印RA,RBの示す方向へ回転させられるこ
とにより、X線検出器62が被検体Mの周りを巡るよう
に機械的スキャンがおこなわれる。なお、X線検出器6
2では半導体検出素子の個数がチャンネル数に対応して
いる(半導体検出素子の個数=チャンネル数)。
【0003】さらに、X線CT装置は、スキャン中、X
線管61が適当な回転位置にくる度にファンビームFB
を被検体Mに照射するとともに、ファンビームFBの照
射に伴い被検体Mから放出される透過X線(CT像作成
用情報)をX線検出器62が検出して出力信号を送出す
るようにも構成されている。こうしてX線検出器62か
ら得られる多数の出力信号は増幅・AD変換等の処理が
なされた後、検出データとして記憶されるとともに、収
集記憶された多数の検出データに対し所定のアルゴリズ
ムに従う信号処理が施されてCT像の画像再構成がおこ
なわれる。再構成されたCT像は、必要に応じてCT像
がTVモニタの画面に映し出されたり、フィルムに焼き
付けられたりして、医師の診断に役立てられている。
【0004】そして、上記のX線CT装置の多チャンネ
ル式のX線検出器62の場合、各半導体検出素子62a
の感度特性が揃っている必要があるが、実際には検出感
度の異なる素子も多くあるので、半導体検出素子62a
の感度特性を揃えるための感度キャリブレーション(調
整)手段が設けられている。X線CT装置の据え付けの
際(納入時)、厚みの異なる水ファントムを少なくとも
4種類以上用意し、これを撮影対象の被検体として得た
検出データから、半導体検出素子62aの感度特性を揃
えるための感度調整係数として各半導体検出素子62a
毎に求出したものを記憶しておいて、実際の被検体(患
者)の撮影で得られるX線検出器62からの出力信号を
感度調整係数で補正し、感度特性の不揃いによる変動の
ない適正な検出データが得られるよう構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のX線CT装置の感度キャリブレーション手段だけで
は十分とは言えない。X線CT装置を納入した後、一定
時間が経つと、半導体検出素子62aの中に経時的感度
変化を生じるものがあって、納入時に求出記憶した感度
調整係数では、納入後の半導体検出素子62aの経時的
感度変化による変動分まで補正することは無理だからで
ある。そこで、1日1回ないし数時間に1回というイン
ターバルで感度キャリブレーション用の調整係数を修正
する保守作業が行われている。この保守作業の場合、天
板60の上に被検体を置かないで撮影(空撮影)して検
出データを得て、これで感度調整係数を修正することに
なる。しかし、毎日のように半導体検出素子62aの感
度を修正する保守作業をおこなうことは、オペレータに
とっては負担である。かといって、この保守作業を怠れ
ば、半導体検出素子62aの経時的感度変化に起因する
アーティファクトがCT像に出現するので、CT像の画
質低下という問題が起こる。
【0006】この発明は、上記問題点に鑑み、多チャン
ネル式検出器の感度調整係数を修正する保守作業をオペ
レータが頻繁に実施しなくとも、アーティファクトのC
T像への出現を適切なかたちで阻止することができるC
T装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係るCT装置
は、上記の課題を達成するために、被検体から放出され
るCT像作成用放射線を検出する検出素子が多数個配列
されてなる多チャンネル式検出器と、前記多チャンネル
式検出器が被検体の周りを巡るようにスキャンをおこな
うスキャン手段と、前記多チャンネル式検出器が被検体
の周りを巡る間に多チャンネル式検出器から収集された
検出データを各チャンネル毎にスキャンの進行と対応付
けして記憶する検出データ記憶手段と、検出データに対
し所定のアルゴリズムに従う信号処理を施してCT像の
画像再構成をおこなう画像再構成手段とを備えているC
T装置において、前記検出データ記憶手段に記憶されて
いる検出データに対してチャンネル配列方向に沿って生
じる検出データの変化が滑らかなものとなるよう補正処
理をおこない参照データとして出力するデータ処理手段
と、前記参照データをチャンネルおよびスキャンの進行
と対応付けして記憶する参照データ記憶手段と、前記の
両記憶手段における同一チャンネルについての検出デー
タおよび参照データの間の強度相関関係に基づいて当該
チャンネルの各検出データから検出素子の経時的感度変
化に起因する変動分をそれぞれ除去するためのデータ値
変換特性を求出する変換特性求出手段と、前記データ値
変換特性に従って当該チャンネルの各検出データのデー
タ値を更生するデータ値更生処理手段とを備えている。
【0008】〔作用〕次に、この発明のCT装置の多チ
ャンネル式検出器から収集された検出データから、検出
素子の経時的感度変化に伴う変動分(誤差分)を、リア
ルタイムのデータ処理により除去する際の作用を説明す
る。この発明のCT装置で実際の被検体のCT撮影を行
う場合、スキャン手段によるスキャンで多チャンネル式
検出器が被検体の周りを巡る間に、多チャンネル式検出
器から多数の検出データが収集され、検出データ記憶手
段へ各チャンネル毎にスキャンの進行と対応付けした状
態で記憶されてゆく。そして、CT装置の画像再構成手
段により、得られた検出データに対し所定のアルゴリズ
ムに従う信号処理が施されて画像再構成がおこなわれ、
最終的にCT像が得られることになる。
【0009】この発明のCT装置も、普通、従来装置と
同様、X線CT装置の納入時に水ファントムを使ってセ
ットした感度調整係数でもって多チャンネル式検出器の
出力信号を補正して感度特性の不揃いによる悪影響を抑
えた検出データとすることになる。ただ、この発明のC
T装置でも、納入してから一定時間が経過すると、多チ
ャンネル式検出器を構成する多数の検出素子の中に、ア
ーティファクトの原因となる経時的感度変化を生じる素
子がやはり出てくる。経時的感度変化を生じた検出素子
の検出データは、経時的感度変化を生じていない正常な
検出素子の検出データと値を比べれば大きな開きがあ
る。経時的感度変化を生じていない正常な検出素子同士
では、検出データの値の開きは僅かである。したがっ
て、経時的感度変化を生じた検出素子がある場合、検出
データ記憶手段の中の検出データについて、チャンネル
配列方向に沿ったデータの値の変化を調べれば、経時的
感度変化を生じた検出素子と対応するチャンネルのとこ
ろで、データの値が急激に増加ないし減少し、変化は滑
らかではなくなっている。
【0010】この発明のCT装置の場合は、データ処理
手段により、検出データ記憶手段に記憶されている検出
データに対してチャンネル配列方向に沿って生じる検出
データの変化が滑らかなものとなるよう補正処理が行わ
れて、参照データ記憶手段に参照データとしてチャンネ
ルおよびスキャンの進行と対応付けて記憶される。ここ
で言う補正処理は、経時的感度変化のある検出素子の検
出データを、例えば両隣のチャンネルの正常な検出素子
の検出データで補間処理したデータや、あるいはディジ
タルフィルタリング処理したデータと置き換える処理で
あり、経時的感度変化のある検出素子の変化前の感度
を、近隣チャンネルの正常検出素子の検出データを利用
して推定する処理ということが言える。したがって、経
時的感度変化のある検出素子についての参照データは、
近隣の正常検出素子に基づく変化前の感度を推定するた
めのデータではあっても、変化前の感度で得られるべき
実測値と同等のデータというわけではない。したがっ
て、参照データは、経時的感度変化のある検出素子が事
実上省かれた分解能の低下した多チャンネル式検出器で
得た検出データと同等のものであり、それゆえ、参照デ
ータをそのものに対して画像再構成手段によるCT像の
画像再構成を行っても、アーティファクトは出ない代わ
りに、ぼけのある(鮮明さが低下した)CT像しか得ら
れない。つまり、検出データの代わりに参照データを使
っても、適切なかたちでアーティファクトの出現を阻止
できるわけではないのである。
【0011】そこで、この発明のCT装置では、さら
に、変換特性求出手段により、前記の両記憶手段におけ
る同一チャンネルについての検出データおよび参照デー
タの間の強度相関関係に基づいて当該チャンネルの各検
出データそれぞれにおける検出素子の経時的感度変化に
起因する変動分を除去するためのデータ値変換特性を求
出し、これに従ってデータ値更生処理手段で当該チャン
ネルの多数の各検出データのデータ値を逐一更生し、こ
の更生データに対して画像再構成手段によるCT像の画
像再構成のための処理がなされる。
【0012】スキャンに伴って得られる同一チャンネル
についての検出データおよび参照データは相当多数個あ
るので、これら多数個のデータの強度相関関係に従って
求出されたデータ値変換特性は、経時的感度変化のある
検出素子の変動後の感度が高い精度で推定された結果が
反映されている。そして、このデータ値変換特性に従っ
て、経時的感度変化を生じた検出素子の各検出データ
は、その値が逐一更生されることにより、いずれも、変
化前の感度で得られる適正な検出データと同等のものに
変換されることになる。すなわち、端的に言えば、この
発明の場合、先ず経時的感度変化を生じた検出素子の変
化後の感度を参照データに基づいて高精度で推定し、こ
の推定結果を適用して、経時的感度変化を生じた検出素
子の各検出データから経時的感度変化に起因する変動分
を除去し、経時的感度変化を生じた検出素子の検出デー
タを適正化する(更生データを得る)データ処理をリア
ルタイムで行うということである。たとえ検出素子に経
時的感度変化を生じていたとしても、更生データは、全
ての検出素子が経時的感度変化がなく、分解能の低下も
ない正常な多チャンネル式検出器を使った場合の検出デ
ータと同等のものとなり、したがって、更生データを用
いて得たCT像には、アーティファクトも、ぼけもない
高画質像である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係るCT装置の
一実施例を、図面を参照しながら詳しく説明する。図1
は病院等で使用される実施例の医用X線CT装置の全体
構成を示すブロック図、図2は実施例装置の撮影時に得
られる検出データの記憶状況を示す模式図、図3は検出
データから得る参照データの記憶状況を示す模式図であ
る。実施例のX線CT装置は、ファンビーム(扇形のX
線ビーム)FBを被検体(患者)Mに照射するX線管1
と、ファンビームFBを受けた被検体Mから放出される
透過X線を検出する多チャンネル式のX線検出器2と
を、被検体Mを挟んで対向配置のかたちで具備してい
る。そして、X線管1およびX線検出器2は、図1に示
すように、リング状サポート3で一体的に組み合わされ
ていて、機械的スキャン部4による駆動制御に従って対
向配置状態を維持したままで、天板5に載置された被検
体Mの体軸Zまわりを、矢印RA,RBで示す方向へ回
転スキャンさせられる構成となっている。
【0014】実施例装置の多チャンネル式のX線検出器
2には、透過X線の検出素子としての多数の半導体検出
素子2aが、ファンビームFBの形に対応して1次元ア
レイ配列で略円弧状に並ぶよう設けられており、X線検
出器2での半導体検出素子2aの個数はX線検出器2の
チャンネル数と対応していて、半導体検出素子2aの具
体的個数としては、1000(つまり1000チャンネ
ル)前後の値が例示される。
【0015】そして、回転スキャンに従ってX線管1が
所定の回転位置となる度にX線照射制御部6の駆動制御
によりファンビームFBを被検体Mに照射する。このX
線照射制御部6は、高圧電源(図示省略)を中心に構成
されていて、予め定められている撮影手順プログラムや
オペレータによる操作に従って必要な照射駆動制御を実
行するものである。通常、1°又は0.5°の角度間隔
でX線照射がおこなわれる(以下、1°の角度間隔とし
て説明する)。また、被検体Mを載置する天板5は、天
板駆動部7により被検体Mを載置したまま水平・上下・
前後の各方向に移動させることができる。天板駆動部7
は、予め定められている撮影手順プログラムやオペレー
タによる操作に従って必要な移動駆動制御を実行するも
のである。
【0016】他方、実施例装置は、X線検出器2の各半
導体検出素子2aからの出力信号を増幅およびAD変換
等してディジタル信号として出力するデータ収集部(D
AS)10と、各半導体検出素子2a毎の感度調整係数
を記憶している調整係数メモリ11と、データ収集部1
0からのディジタル信号に対し調整係数メモリ11の感
度調整係数を用いて感度キャリブレーション(感度調
整)処理を施し検出データとして出力する感度調整演算
部12、および、感度調整演算部12から送出される検
出データをX線検出器2のチャンネル番号およびX線検
出器2のスキャンの進行と対応付けして記憶する検出デ
ータメモリ13を備えている。
【0017】調整係数メモリ11に記憶されている感度
調整係数は、従来と同様、X線CT装置の据え付け時
(納入時)に厚みの異なる水ファントムを用いて撮影し
たデータに基づいて求出し記憶させたものである。そし
て、感度調整演算部12は、データ収集部10から順次
送られてくるディジタル信号と対応する半導体検出素子
2aの感度補正係数を調整係数メモリ11から読み出し
て、ディジタル信号に感度補正係数を掛け合わせる等の
演算処理をおこない検出データとして検出データメモリ
13へ送出するよう構成されている。
【0018】さらに、実施例のX線CT装置には、CP
U(コンピュータ)などの演算処理デバイスを中心に構
成されているデータ処理部14が設けられいる。そし
て、この発明装置の特徴的構成の一部を担うものとし
て、検出データ記憶メモリ13に記憶されている検出デ
ータに対してチャンネル配列方向に沿って生じる検出デ
ータの変化が滑らかなものとなるよう補正処理をおこな
い参照データとして出力するデータ処理部15を演算処
理部14内に備えているとともに、参照データをX線検
出器2のチャンネル番号およびX線検出器2のスキャン
の進行と対応付けして記憶する参照データメモリ16を
備えている。これらの詳細構成は、後に処理・記憶の動
作と共に説明する。
【0019】また、実施例のX線CT装置には、この発
明装置の特徴的構成の残部を担うものとして、検出デー
タ記憶メモリ13および参照データメモリ16における
同一チャンネルについての検出データおよび参照データ
の間の強度相関関係に基づいて当該チャンネルの各検出
データから検出素子の経時的感度変化に起因する変動分
をそれぞれ除去するためのデータ値変換特性を求出する
変換特性求出部17と、データ値変換特性に従って当該
チャンネルの各検出データのデータ値を更生するデータ
値更生処理部19とをデータ処理部14内に備えている
とともに、変換特性求出部17により求出されたデータ
値変換特性を記憶するデータ値変換特性メモリ18を備
えている。これらの詳細構成も、後に処理・記憶の動作
と共に説明する。
【0020】さらに、実施例装置では、検出データがデ
ータ値更生処理部19で更生され、適正な検出データと
等価な更生データに変換された上で、データ処理部14
内の画像再構成部20へ送られ、X線CT像の画像再構
成がおこなわれ、必要に応じてTVモニタ21の画面な
どにCT像が映し出されて表示される構成になってい
る。また、実施例装置は、上述したような装置の稼働や
撮影条件の設定や制御に必要な指令のための入力操作を
おこなう操作部22も備えている。この操作部22はキ
ーボードや、いわゆるマウスなどの入力機器で構成され
る。
【0021】続いて、上記説明のX線CT装置につい
て、CT撮影実行の際の装置動作と共により具体的な説
明を行う。なお、図5は撮影実行動作の一連の流れを示
すフローチャートである。又、以下の説明は、調整係数
メモリ11へは必要な感度調整係数が装置の納入時に記
憶させられており、そして、(X線検出器2の半導体検
出素子2aに経時的感度変化が生じる程度の)一定時間
が既に経過しているという想定である。撮影対象の被検
体Mが天板5の上に仰臥状態で載置され、天板駆動部7
による天板5の移動で所定の位置へ被検体Mがセットさ
れると準備が完了し、オペレータにより操作部22から
撮影開始の指令が入力され、撮影が始まる。
【0022】機械的スキャン部4の制御駆動によりX線
管1とX線検出器2が被検体Mの体軸Zまわりを回転ス
キャンさせられながら、X線管1が適当な回転位置にく
る度にファンビームFBが被検体Mに照射されるととも
に、被検体Mからの透過X線がX線検出器2で検出され
る動作が繰り返し行われる。X線管1が被検体Mの真上
の頂点にある時を角度0°のスキャン位置とし、X線管
1およびX線検出器2が角度1°分の回転スキャンをす
る度にファンビームFBの照射と透過X線の検出とが繰
り返される。したがって、X線管1およびX線検出器2
が被検体Mのまわりを1周する間に、X線照射およびX
線検出は360回おこなわれる。
【0023】ファンビームFBが1回照射される度に、
X線検出器2の各半導体検出素子2aの出力信号がデー
タ収集部10で増幅・AD変換されてディジタル信号と
して次々と感度調整演算部12へ送り込まれる。感度調
整演算部12はディジタル信号を受入すると同時に対応
する感度調整係数を調整係数メモリ11から読み出し
て、ディジタル信号を感度調整係数で補正してから、各
半導体検出素子(チャンネル)2aの検出データとして
フレームメモリ形式の検出データメモリ13へ送出す
る。
【0024】検出データメモリ13は、図2に示すよう
に、X方向のアドレス番号がX線検出器2のチャンネル
番号に対応し、Y方向のアドレス番号がX線検出器2の
スキャン位置に対応している。したがって、第1回目の
ファンビームFBの照射では、最初、スキャン位置00
0°・チャンネル番号1のピクセルへ検出データが記憶
された後、次に横隣(X方向)のスキャン位置000°
・チャンネル番号2のピクセルへ検出データが記憶され
る。以下同様にX方向へ続く各ピクセルに、検出データ
が次々に記憶されてゆき、右端のスキャン位置000°
・チャンネル番号1024のピクセルに検出データが記
憶されると、第1回目のファンビームFBの照射に伴う
検出データの収集記憶が済む。
【0025】次の第2回目のファンビームFBの照射で
は、図2に示すように、一段下のスキャン位置001°
の各ピクセルへ、第1回目の場合と同様にして次々と検
出データが記憶される。さらに、以下、第3回目から最
後の第359目のファンビームFBの照射まで全く同様
にして、検出データが記憶されると、被検体Mの断面ひ
とつ分の検出データの収集・記憶が済んだことになる。
【0026】検出データメモリ13に全検出データが記
憶されると、続いて、データ処理部14のデータ処理部
15が、スキャン位置000°の各ピクセルの検出デー
タについてチャンネル配列方向(X方向)沿って強度
(ピクセル値)の変化を調べ、強度が急激に増加または
減少しているチャンネルがないかどうかをチェックする
処理を行う。例えば、左右の検出データとの差をそれぞ
れ求め、両方ともに大きな差があれば、そのチャンネル
の半導体検出素子2aには、アーティファクトを起こす
経時的感度変化が生じていることになる。
【0027】半導体検出素子2aの経時的感度変化の有
無のチェックは、原理的には、どのスキャン位置におい
ても、同一結果が出ることから、例えばスキャン位置0
00°だけ調べればよいはずであるが、実際には被検体
Mの撮影部位によっては半導体検出素子2aの経時的感
度変化以外の要素が絡んでくるため、互いに離れた幾つ
かのスキャン位置で強度が急激に増加または減少してい
るチャンネルがないかどうかをチェックする処理を行う
ことが好ましい。勿論、全スキャン位置でチェック処理
を実施してよいが、処理時間が長くなる。また、経時的
変化を生じる半導体検出素子が始めから知られている場
合は、該当チャンネル番号を予め入力記憶しておき、上
記のチェック処理をを省くよう構成するか、始めから知
られているチャンネル番号を上記のチェック結果に必ず
加えるよう構成するようにしてもよい。
【0028】図2に示す検出データの記憶例では、黒三
角のあるチャンネルiでは、両隣のチャンネルの検出デ
ータとの差が両方とも大きく、強度が急激に減少してお
り、チャンネルiの半導体検出素子2aは経時的感度変
化が起きていると判定される。このチェック処理に引き
続き、データ処理部15は、経時的感度変化を生じてい
ない半導体検出素子2aについては、参照データとして
検出データをそのまま、フレームメモリタイプの参照デ
ータメモリ16へ出力するとともに、経時的感度変化を
生じた半導体検出素子2aについては、両隣のチャンネ
ルの検出データの平均値を参照データ(黒丸で示す)と
して参照データメモリ16へ出力する。すなわち、検出
データメモリ13に記憶されている検出データに対して
チャンネル配列方向に沿って生じる検出データの変化が
滑らかなものとなるよう補正処理がおこなわれるのであ
る。なお、経時的感度変化を生じた半導体検出素子2a
の参照データとして、両隣の検出データの平均値でな
く、両隣のチャンネルの検出データのどちらか一方を用
いる構成であってもよい。
【0029】上記の場合は、いずれも、データ処理部1
5が経時的感度変化を生じているチャンネル番号を特定
してから参照データを得る構成であったが、経時的感度
変化を生じているチャンネル番号の特定をせず、例え
ば、検出データ全域に対してディジタルフィルタリング
処理を行って得たデータを参照データとして参照データ
メモリ16へ出力する構成であってもよい。
【0030】参照データメモリ16も、図3に示すよう
に、X方向のアドレス番号がX線検出器2のチャンネル
番号に対応し、Y方向のアドレス番号がX線検出器2の
スキャン位置に対応していて、検出データメモリ13と
全く同一の番地付けがなされており、参照データが検出
データと番地対応した状態で記憶される。なお、データ
処理部15は、上のようにして参照データメモリ16に
一端記憶された参照データ全域に対して改めてディジタ
ルフィルタリング処理を行って最終的な参照データとし
て参照データメモリ16の記憶内容を更新し直すような
2段処理構成であってもよい。
【0031】次に、データ処理部14の変換特性求出部
17が、図2に示すように、検出データメモリ13の中
のチャンネルiの検出データを、Y方向アドレスに沿っ
て3ピクセル分を1区画分として区分けし、各区画の3
つの検出データの各平均値K1,・・,平均値K(n−
1),平均値Kn,平均値K(n+1),・・,平均値
K120を算出するとともに、図3に示すように、参照
データメモリ16の中のチャンネルiの参照データを、
Y方向アドレスに沿って3ピクセル分を1区画分として
区分けし、各区画の3つの参照データの各平均値L1,
・・・,平均値L(n−1),平均値Ln,平均値L
(n+1),・・・,平均値L120を算出する。この
ように、検出・参照両データについて平均値データ群を
それぞれ算出した後、図4に示すように、両平均値デー
タ群の間の強度相関関係に良く適合(フッティング)す
るようなチャンネルiのデータ値変換特性関数fを求出
する。
【0032】このデータ値変換特性関数fの具体的態様
としては、L=a+bK+cK2 +dK3 (但し:ここ
ではLは参照データの任意平均値,Kは検出データの任
意平均値)が例示される。データ値変換特性関数fの各
係数a,b,c,dは線型最小2乗法による演算で求め
られ、これらがチャンネルiの半導体検出素子2aの感
度更生パラメータとなる。変換特性求出部17で求出さ
れたデータ値変換特性関数fはデータ値変換特性メモリ
18に送出され記憶される。勿論、経時的感度変化を生
じたチャンネルが他にもあれば、各チャンネルについ
て、同様にしてデータ値変換特性関数fが求出・記憶さ
れる。なお、経時的感度変化を生じているチャンネル番
号を特定せずに検出データ全域に対してディジタルフィ
ルタリング処理等を行って参照データを得る構成の場合
は、全チャンネルについてデータ値変換特性関数fがそ
れぞれ求出・記憶されることになる。
【0033】データ値変換特性関数fの求出記憶が終了
すると、次にデータ値更生処理部19が検出データメモ
リ13の個々の検出データをそれぞれ、データ値変換特
性関数f、すなわち、q=a+bk+ck2 +dk
3 (但し:qは更生データ,kは個々の検出データ)に
当てはめて更生し、更生データとして(必要に応じてフ
レームメモリへ記憶したあと)画像再構成部20へ送出
し、フリーエ変換法等を応用した所定のアルゴリズムに
従う信号処理を施してCT像の画像再構成に供されるこ
とになる。
【0034】こうして、被検体Mの断面ひとつ分の撮影
が済むと、普通、天板5をZ方向に所定距離(ワンステ
ップ)移動させ、被検体Mの次の断面の撮影が上記のよ
うにして繰り返し行われる。
【0035】最終的には、得られたX線CT像がTVモ
ニタ21の画面に映し出されたり、フィルムに焼き付け
られたりして、医師に供される。実施例のX線CT装置
では、多チャンネル式X線検出器25から収集された検
出データから、検出素子の経時的感度変化に伴う変動分
が検出データに対するリアルタイムのデータ処理で除去
され、譬え半導体検出素子に経時的感度変化を生じたも
のがあっても、全検出素子に経時的感度変化がなくて分
解能の低下もない正常な多チャンネル式検出器を使った
場合の検出データと同等のデータ(更生データ)に基づ
いて画像再構成が行われるので、表示されるX線CT像
はアーティファクトもぼけもない高画質像となる。
【0036】(1)上記実施例では、多チャンネル型の
X線検出器の各検出素子が半導体検出素子であったが、
X線検出器の各検出素子が気体式(電離箱式)X線検出
素子である構成のX線CT装置も、変形例としてあげら
れる。
【0037】(2)上記実施例では、CT装置がX線C
T装置であったが、この発明は、いわゆるSPECTな
どの核医学CT装置や光CT装置などX線CT装置以外
の構成のCT装置も、変形例としてあげられる。
【0038】(3)上記実施例では、検出・参照データ
の間の強度相関関係に基づいてデータ値変換特性関数f
を求出する際、検出・参照データは3個づつの平均値を
求め強度相関関係に関与するデータ数を1/3に減らし
て構成であったが、検出・参照データの平均値をとらず
全検出・参照データを使うようにして、強度相関関係に
関与するデータ数を減らさないようにする構成のもの
が、変形例としてあげられる。
【0039】(4)上記実施例では、データ値変換特性
関数fの具体的態様が、L=a+bK+cK2 +dK3
の3次関数であったが、データ値変換特性関数fは、何
も3次関数など特定の関数形態に限られないことは言う
までもない。
【0040】(5)上記実施例では、調整係数メモリ1
1から読み出した感度調整係数で補正したものを検出デ
ータメモリ13に入れているが、この補正は必ずしも行
わなくてもよい。
【0041】
【発明の効果】この発明のCT装置によれば、たとえ多
チャンネル式検出器の検出素子に経時的感度変化が生じ
たとしても、検出データに対するリアルタイム方式のデ
ータ処理により、検出データから検出素子の経時的感度
変化に伴う変動分が除去され、全検出素子に経時的感度
変化がなくて分解能低下もない正常な検出器で得られる
検出データと同等の更生データを得て、これに基づいて
画像再構成をおこなう構成を有しているので、得られる
CT像には、アーティファクトも出ないし、ぼけも出な
い。したがって、オペレータが多チャンネル式検出器に
対する感度調整係数の修正用保守作業を頻繁に行わなく
ても、アーティファクトのCT像への出現を画質低下等
を伴わない適切なかたちで阻止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のX線CT装置の全体構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】実施例装置の検出データメモリの記憶状況を示
す模式図である。
【図3】実施例装置の参照データメモリの記憶状況を示
す模式図である。
【図4】実施例装置での撮影時に得られるデータ値変換
特性関数を示すグラフである。
【図5】実施例装置による撮影動作の一連の流れを示す
フローチャートである。
【図6】従来のX線CT装置のX線管とX線検出器まわ
りの構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 …X線管 2 …多チャンネル式X線検出器 2a …半導体検出素子 4 …機械的スキャン部 13 …検出データメモリ 15 …データ処理部 16 …参照データメモリ 17 …変換特性求出部 19 …データ値更生処理部 20 …画像再構成部 M …被検体 FB …ファンビーム(扇形X線ビーム)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体から放出されるCT像作成用放射
    線を検出する検出素子が多数個配列されてなる多チャン
    ネル式検出器と、前記多チャンネル式検出器が被検体の
    周りを巡るようにスキャンをおこなうスキャン手段と、
    前記多チャンネル式検出器が被検体の周りを巡る間に多
    チャンネル式検出器から収集された検出データを各チャ
    ンネル毎にスキャンの進行と対応付けして記憶する検出
    データ記憶手段と、検出データに対し所定のアルゴリズ
    ムに従う信号処理を施してCT像の画像再構成をおこな
    う画像再構成手段とを備えているCT装置において、前
    記検出データ記憶手段に記憶されている検出データに対
    してチャンネル配列方向に沿って生じる検出データの変
    化が滑らかなものとなるよう補正処理をおこない参照デ
    ータとして出力するデータ処理手段と、前記参照データ
    をチャンネルおよびスキャンの進行と対応付けして記憶
    する参照データ記憶手段と、前記の両記憶手段における
    同一チャンネルについての検出データおよび参照データ
    の間の強度相関関係に基づいて当該チャンネルの各検出
    データから検出素子の経時的感度変化に起因する変動分
    をそれぞれ除去するためのデータ値変換特性を求出する
    変換特性求出手段と、前記データ値変換特性に従って当
    該チャンネルの各検出データのデータ値を更生するデー
    タ値更生処理手段とを備えていることを特徴とするCT
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008237920A (ja) * 2000-10-10 2008-10-09 Toshiba Corp X線診断装置
CN116342424A (zh) * 2023-03-30 2023-06-27 佗道医疗科技有限公司 一种三维影像的伪影校正方法

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JP2008237920A (ja) * 2000-10-10 2008-10-09 Toshiba Corp X線診断装置
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