JPH1027705A - 酸化鉄系磁性粉末およびこれを用いた磁気記録媒体 - Google Patents
酸化鉄系磁性粉末およびこれを用いた磁気記録媒体Info
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- JPH1027705A JPH1027705A JP8180577A JP18057796A JPH1027705A JP H1027705 A JPH1027705 A JP H1027705A JP 8180577 A JP8180577 A JP 8180577A JP 18057796 A JP18057796 A JP 18057796A JP H1027705 A JPH1027705 A JP H1027705A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 γ−Fe2 O3 やCo変成γ−Fe2 O3 等
の酸化鉄系磁性粉末の電気抵抗値を低減し、高密度記録
分野に好適な磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 酸化鉄系磁性粉末に含有されるSi原子
の量、Fe2+/Fe3+イオン比および水分量を所定値に
設定する。 【効果】 Si原子の量を所定値に設定することによ
り、磁性粒子の焼結による形状劣化を招くことなく、酸
化鉄系磁性粉末自体の電気抵抗値を低減できる。したが
って、カーボン添加やカーボン被覆の場合のように磁束
密度が低下する虞れがない。
の酸化鉄系磁性粉末の電気抵抗値を低減し、高密度記録
分野に好適な磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 酸化鉄系磁性粉末に含有されるSi原子
の量、Fe2+/Fe3+イオン比および水分量を所定値に
設定する。 【効果】 Si原子の量を所定値に設定することによ
り、磁性粒子の焼結による形状劣化を招くことなく、酸
化鉄系磁性粉末自体の電気抵抗値を低減できる。したが
って、カーボン添加やカーボン被覆の場合のように磁束
密度が低下する虞れがない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸化鉄系磁性粉末お
よびこれを用いた磁気記録媒体に関し、さらに詳しく
は、微細で良好な針状性を有するとともに、電気抵抗が
低減された酸化鉄系磁性粉末およびこれを用いた磁気記
録媒体に関する。
よびこれを用いた磁気記録媒体に関し、さらに詳しく
は、微細で良好な針状性を有するとともに、電気抵抗が
低減された酸化鉄系磁性粉末およびこれを用いた磁気記
録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】オーディオ装置、ビデオ装置あるいはコ
ンピュータ装置等に付随する磁気記録装置で用いられる
磁気記録媒体として、磁性粉末、有機バインダおよび各
種添加剤等を有機溶媒に分散、混練して調整される磁性
塗料を、非磁性支持体上に塗布、乾燥することにより形
成される磁気記録層を用いた、いわゆる塗布型の磁気記
録媒体が用いられている。この塗布型の磁気記録媒体
は、生産性、汎用性に優れることから、現在においても
磁気記録媒体の主流を占めている。
ンピュータ装置等に付随する磁気記録装置で用いられる
磁気記録媒体として、磁性粉末、有機バインダおよび各
種添加剤等を有機溶媒に分散、混練して調整される磁性
塗料を、非磁性支持体上に塗布、乾燥することにより形
成される磁気記録層を用いた、いわゆる塗布型の磁気記
録媒体が用いられている。この塗布型の磁気記録媒体
は、生産性、汎用性に優れることから、現在においても
磁気記録媒体の主流を占めている。
【0003】これらの各種磁気記録装置においては、近
年ますます小型軽量化、高画質化ならびに長時間化等が
要求され、磁気記録媒体に対しても高密度記録化が強く
要望されるようになっている。このためには、磁性粉末
の抗磁力や飽和磁束密度等の磁気特性とともに、個々の
粒子形状の制御が重要である。磁性粉末材料のうち、酸
化鉄系のマグヘマイト(γ−Fe2 O3 )や、これをC
o変成したCo−γ−Fe2 O3 は、電気抵抗が一般的
に高い。さらに最近では、粒子の焼結を防止し良好な形
状異方性を確保するために、粒子表面にSiを1〜2
%、時には数%被着して還元・酸化等の熱処理を施す方
法が一般的である。しかしながらこの方法においては、
Siは粒子表面で主としてシリカ(SiO2 )として存
在するため、Fe原子の粒子表面での露出割合が低減
し、絶縁膜で覆われた形となるので、ますます電気抵抗
が上昇する方向である。したがって、これらを用いた塗
布型の磁気記録媒体の表面電気抵抗も高くなる。
年ますます小型軽量化、高画質化ならびに長時間化等が
要求され、磁気記録媒体に対しても高密度記録化が強く
要望されるようになっている。このためには、磁性粉末
の抗磁力や飽和磁束密度等の磁気特性とともに、個々の
粒子形状の制御が重要である。磁性粉末材料のうち、酸
化鉄系のマグヘマイト(γ−Fe2 O3 )や、これをC
o変成したCo−γ−Fe2 O3 は、電気抵抗が一般的
に高い。さらに最近では、粒子の焼結を防止し良好な形
状異方性を確保するために、粒子表面にSiを1〜2
%、時には数%被着して還元・酸化等の熱処理を施す方
法が一般的である。しかしながらこの方法においては、
Siは粒子表面で主としてシリカ(SiO2 )として存
在するため、Fe原子の粒子表面での露出割合が低減
し、絶縁膜で覆われた形となるので、ますます電気抵抗
が上昇する方向である。したがって、これらを用いた塗
布型の磁気記録媒体の表面電気抵抗も高くなる。
【0004】磁気記録テープ等の磁気記録媒体の表面電
気抵抗が高いと、走行中にガイドや磁気ヘッド等との摩
擦により帯電し、異物粒子の付着による疵やドロップア
ウトが発生する。また磁気テープがテープガイドや磁気
ドラム等に張り付いて走行不良の原因ともなる。したが
って、エラーレートや変調ノイズ等が少ない高密度記録
を達成するためには、磁気記録媒体の表面電気抵抗を低
減することが不可欠である。
気抵抗が高いと、走行中にガイドや磁気ヘッド等との摩
擦により帯電し、異物粒子の付着による疵やドロップア
ウトが発生する。また磁気テープがテープガイドや磁気
ドラム等に張り付いて走行不良の原因ともなる。したが
って、エラーレートや変調ノイズ等が少ない高密度記録
を達成するためには、磁気記録媒体の表面電気抵抗を低
減することが不可欠である。
【0005】磁気記録媒体の表面電気抵抗を下げる従来
技術として、磁性塗料中にカーボン粉末のような導電性
の非磁性添加物を含有させる方法がある。この方法によ
ると、表面電気抵抗を充分に低減するためには、カーボ
ン粉末を多量に添加する必要があり、磁気記録層中の磁
性粉末の体積分率が下がるため、磁束密度が低下する。
また酸化鉄系磁性粉末自体の電気抵抗を低減する方法と
して、酸化鉄系磁性粉末表面に炭素質被膜を形成する方
法が、例えば特開平3−1505号公報に開示されてい
る。しかしながらこの方法も、表面電気抵抗を充分に低
減するためには炭素質被膜を厚く形成する必要があり、
カーボン粉末添加と同様の問題点を有している。
技術として、磁性塗料中にカーボン粉末のような導電性
の非磁性添加物を含有させる方法がある。この方法によ
ると、表面電気抵抗を充分に低減するためには、カーボ
ン粉末を多量に添加する必要があり、磁気記録層中の磁
性粉末の体積分率が下がるため、磁束密度が低下する。
また酸化鉄系磁性粉末自体の電気抵抗を低減する方法と
して、酸化鉄系磁性粉末表面に炭素質被膜を形成する方
法が、例えば特開平3−1505号公報に開示されてい
る。しかしながらこの方法も、表面電気抵抗を充分に低
減するためには炭素質被膜を厚く形成する必要があり、
カーボン粉末添加と同様の問題点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の問題点に鑑み提案するものであり、微細な磁性粒子
の針状性等の形状と磁気特性に優れるとともに、電気抵
抗の低減された酸化鉄系磁性粉末を提供することを課題
とする。また本発明は、かかる酸化鉄系磁性粉末を用い
ることにより、表面電気抵抗が低減され、磁束密度が低
下することなく、磁気記録層中での磁性粉末の分散が良
好な、高密度磁気記録の分野においてすぐれた電磁変換
特性が得られる磁気記録媒体を提供することをその課題
とする。
術の問題点に鑑み提案するものであり、微細な磁性粒子
の針状性等の形状と磁気特性に優れるとともに、電気抵
抗の低減された酸化鉄系磁性粉末を提供することを課題
とする。また本発明は、かかる酸化鉄系磁性粉末を用い
ることにより、表面電気抵抗が低減され、磁束密度が低
下することなく、磁気記録層中での磁性粉末の分散が良
好な、高密度磁気記録の分野においてすぐれた電磁変換
特性が得られる磁気記録媒体を提供することをその課題
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の酸化鉄系磁性粉
末は上述の課題を解決するために提案するものであり、
Si原子をFe原子に対して0.4atm%以上0.7
atm%以下含有するとともに、Fe2+/Fe3+ イオ
ン比が0.12以上であり、かつH2 O(水分)を酸化
鉄系磁性粉末に対して0.1wt%以上0.7wt%以
下含有することを特徴とする。
末は上述の課題を解決するために提案するものであり、
Si原子をFe原子に対して0.4atm%以上0.7
atm%以下含有するとともに、Fe2+/Fe3+ イオ
ン比が0.12以上であり、かつH2 O(水分)を酸化
鉄系磁性粉末に対して0.1wt%以上0.7wt%以
下含有することを特徴とする。
【0008】また本発明の磁気記録媒体は、かかる酸化
鉄系磁性粉末と、有機バインダとを主体とする磁気記録
層を、非磁性支持体上に有することを特徴とする。
鉄系磁性粉末と、有機バインダとを主体とする磁気記録
層を、非磁性支持体上に有することを特徴とする。
【0009】本発明者らはγ−Fe3 O3 等の3価鉄
(Fe3+)を主体とする酸化鉄系磁性粉末の電気抵抗に
ついて鋭意研究を加えた結果、Si原子をFe原子に対
して0.4atm%以上0.7atm%以下、Fe2+/
Fe3+イオン比が0.12以上、かつH2 O(水分)を
酸化鉄系磁性粉末の0.1wt%以上0.7wt%以下
含有する場合に、抵抗値を充分に下げることができるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。本発明が対象
とする酸化鉄系磁性粉末の代表的なものは、γ−Fe2
O3 およびCo変成γ−Fe2 O3 のいずれかである。
またかかる酸化鉄系磁性粉末を通常のγ−Fe3 O3 等
と同様の工程により磁性塗料とし、これを非磁性支持体
上に塗布形成することにより、表面電気抵抗が充分に低
減されるとともに、高密度磁気記録に適した磁気特性を
付与することが可能となった。
(Fe3+)を主体とする酸化鉄系磁性粉末の電気抵抗に
ついて鋭意研究を加えた結果、Si原子をFe原子に対
して0.4atm%以上0.7atm%以下、Fe2+/
Fe3+イオン比が0.12以上、かつH2 O(水分)を
酸化鉄系磁性粉末の0.1wt%以上0.7wt%以下
含有する場合に、抵抗値を充分に下げることができるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。本発明が対象
とする酸化鉄系磁性粉末の代表的なものは、γ−Fe2
O3 およびCo変成γ−Fe2 O3 のいずれかである。
またかかる酸化鉄系磁性粉末を通常のγ−Fe3 O3 等
と同様の工程により磁性塗料とし、これを非磁性支持体
上に塗布形成することにより、表面電気抵抗が充分に低
減されるとともに、高密度磁気記録に適した磁気特性を
付与することが可能となった。
【0010】本発明においては、2価鉄(Fe2+)が主
に電気伝導に寄与するため、カーボン等の非磁性導電材
料と異なり、酸化鉄系磁性粉末の飽和磁化や磁気記録媒
体の磁束密度が低下する虞れはない。酸化鉄系磁性粉末
の電気抵抗を充分に低減するためには、Fe2+/Fe3+
イオン比が0.12以上であることが好ましい。このF
e2+/Fe3+イオン比の上限は、マグネタイト(Fe3
O4 )のFe2+/Fe3+イオン比が0.5であるのでこ
の値が目安となるが、マグネタイトそのものは経時安定
性や層間転写等の問題があるので、0.30以下が好ま
しい。
に電気伝導に寄与するため、カーボン等の非磁性導電材
料と異なり、酸化鉄系磁性粉末の飽和磁化や磁気記録媒
体の磁束密度が低下する虞れはない。酸化鉄系磁性粉末
の電気抵抗を充分に低減するためには、Fe2+/Fe3+
イオン比が0.12以上であることが好ましい。このF
e2+/Fe3+イオン比の上限は、マグネタイト(Fe3
O4 )のFe2+/Fe3+イオン比が0.5であるのでこ
の値が目安となるが、マグネタイトそのものは経時安定
性や層間転写等の問題があるので、0.30以下が好ま
しい。
【0011】Fe2+/Fe3+イオン比の制御は、酸化鉄
系磁性粉末製造工程における徐酸化工程を制御すること
により可能となる。一般にγ−Fe2 O3 等の酸化鉄系
磁性粉末は、Si化合物で表面処理されたα−FeOO
H、β−FeOOHおよびγ−FeOOH等のオキシ水
酸化鉄やその脱水酸化物、好ましくはα−FeOOHお
よびγ−FeOOHあるいはその脱水酸化物を加熱水素
還元してFe3 O4 とした後、空気等の酸化性ガスによ
り徐酸化処理して形成される。この徐酸化工程は比較的
長時間を要する工程であるので、時間管理や酸化性ガス
流量管理等によりFe2+/Fe3+イオン比を制御するこ
とが可能である。この反対に、完全に酸化されたγ−F
e2 O3 をさらに不完全還元することにより、Fe2+/
Fe3+イオン比を制御することも可能である。
系磁性粉末製造工程における徐酸化工程を制御すること
により可能となる。一般にγ−Fe2 O3 等の酸化鉄系
磁性粉末は、Si化合物で表面処理されたα−FeOO
H、β−FeOOHおよびγ−FeOOH等のオキシ水
酸化鉄やその脱水酸化物、好ましくはα−FeOOHお
よびγ−FeOOHあるいはその脱水酸化物を加熱水素
還元してFe3 O4 とした後、空気等の酸化性ガスによ
り徐酸化処理して形成される。この徐酸化工程は比較的
長時間を要する工程であるので、時間管理や酸化性ガス
流量管理等によりFe2+/Fe3+イオン比を制御するこ
とが可能である。この反対に、完全に酸化されたγ−F
e2 O3 をさらに不完全還元することにより、Fe2+/
Fe3+イオン比を制御することも可能である。
【0012】これら原料のオキシ水酸化鉄の形状は最終
生成物である酸化鉄系磁性粉末の粒子形状に反映するの
で、平均長軸長が0.05〜0.3μm、平均軸比(ア
スペクト比)が3〜20であって、針状、柱状、棒状あ
るいは紡錘形状のものが好ましい。このオキシ水酸化鉄
中には、Co、Ni、Cr、Mn、Mg、Si、Ca、
Ba、Sr、Zn、Ti、Mo、Ag、Cu、Na、
K、Li、AlあるいはZr等の元素を含んでいてもよ
い。
生成物である酸化鉄系磁性粉末の粒子形状に反映するの
で、平均長軸長が0.05〜0.3μm、平均軸比(ア
スペクト比)が3〜20であって、針状、柱状、棒状あ
るいは紡錘形状のものが好ましい。このオキシ水酸化鉄
中には、Co、Ni、Cr、Mn、Mg、Si、Ca、
Ba、Sr、Zn、Ti、Mo、Ag、Cu、Na、
K、Li、AlあるいはZr等の元素を含んでいてもよ
い。
【0013】本発明の酸化鉄系磁性粉末中のSi原子は
形状保持剤である。先述したように従来粒子表面にSi
を1〜2%、時には数%被着して還元・酸化等の熱処理
を施していたが、この被着量を再検討し可及的に低減す
ることとした。この結果、0.4atm%未満では焼結
防止の効果が劣化し、0.7atm%を超えると電気抵
抗が許容範囲以上に上昇することを確認した。かかる形
状保持剤は、Siの可溶性塩、例えば塩化物、硫酸塩、
硝酸塩、あるいは珪酸塩等を原料のオキシ水酸化鉄表面
に被着することにより導入される。すなわち、オキシ水
酸化鉄を水に分散させた懸濁液にSiの可溶性塩あるい
はその水溶液を添加して均一に混合し、この後アルカリ
側にpH調整することにより、オキシ水酸化鉄表面に被
着させる。pH調整にはNaOHやKOH等の水酸化ア
ルカリ等が用いられる。Siの可溶性塩を被着したオキ
シ水酸化鉄はろ過、洗浄、粉砕して微細な粉末状とす
る。この後の工程は常法に準じ、まず400度〜750
℃で熱処理し、ヘマタイト(α−Fe2 O3 )とすると
ともに、被着されたSiの可溶性塩はシリカとしてα−
Fe2 O3 粒子の表層に定着する。この後、H2 等によ
り還元し、Fe3 O4 とし、さらに徐酸化してγ−Fe
2 O3 が得られる。かかる多段階の熱処理工程において
も、焼結は有効に防止される。
形状保持剤である。先述したように従来粒子表面にSi
を1〜2%、時には数%被着して還元・酸化等の熱処理
を施していたが、この被着量を再検討し可及的に低減す
ることとした。この結果、0.4atm%未満では焼結
防止の効果が劣化し、0.7atm%を超えると電気抵
抗が許容範囲以上に上昇することを確認した。かかる形
状保持剤は、Siの可溶性塩、例えば塩化物、硫酸塩、
硝酸塩、あるいは珪酸塩等を原料のオキシ水酸化鉄表面
に被着することにより導入される。すなわち、オキシ水
酸化鉄を水に分散させた懸濁液にSiの可溶性塩あるい
はその水溶液を添加して均一に混合し、この後アルカリ
側にpH調整することにより、オキシ水酸化鉄表面に被
着させる。pH調整にはNaOHやKOH等の水酸化ア
ルカリ等が用いられる。Siの可溶性塩を被着したオキ
シ水酸化鉄はろ過、洗浄、粉砕して微細な粉末状とす
る。この後の工程は常法に準じ、まず400度〜750
℃で熱処理し、ヘマタイト(α−Fe2 O3 )とすると
ともに、被着されたSiの可溶性塩はシリカとしてα−
Fe2 O3 粒子の表層に定着する。この後、H2 等によ
り還元し、Fe3 O4 とし、さらに徐酸化してγ−Fe
2 O3 が得られる。かかる多段階の熱処理工程において
も、焼結は有効に防止される。
【0014】本発明の酸化鉄系磁性粉末は、Siの他に
YやSm等の希土類元素や、Al、SiあるいはZr等
の副次的な形状保持剤を含有していてもよい。
YやSm等の希土類元素や、Al、SiあるいはZr等
の副次的な形状保持剤を含有していてもよい。
【0015】本発明の酸化鉄系磁性粉末に含まれるH2
Oは、酸化鉄系磁性粉末の磁気記録層中での分散性を向
上する。水分は酸化鉄系磁性粉末の表面に吸着し、その
界面物性を制御するためと考えられる。水分量は0.1
wt%未満では分散効果が薄く、0.7wt%を超える
と磁気記録層の電気抵抗が許容範囲以上に上昇する。こ
の理由は必ずしも明らかでないが、分散性向上の結果、
個々の粒子が磁気記録層中で有機バインダにより互いに
隔絶されるため、電気伝導に寄与する電子のパスが低減
するためと推測される。酸化鉄系磁性粉末へのH2 Oの
導入は、水蒸気を含むキャリアガス、例えば湿り空気等
により、γ−Fe2 O3 状態の磁性粉末を処理すること
により施される。
Oは、酸化鉄系磁性粉末の磁気記録層中での分散性を向
上する。水分は酸化鉄系磁性粉末の表面に吸着し、その
界面物性を制御するためと考えられる。水分量は0.1
wt%未満では分散効果が薄く、0.7wt%を超える
と磁気記録層の電気抵抗が許容範囲以上に上昇する。こ
の理由は必ずしも明らかでないが、分散性向上の結果、
個々の粒子が磁気記録層中で有機バインダにより互いに
隔絶されるため、電気伝導に寄与する電子のパスが低減
するためと推測される。酸化鉄系磁性粉末へのH2 Oの
導入は、水蒸気を含むキャリアガス、例えば湿り空気等
により、γ−Fe2 O3 状態の磁性粉末を処理すること
により施される。
【0016】本発明で採用する有機バインダは、通常の
塗布型磁気記録媒体で用いられるものはいずれも使用可
能であり、ポリビニル系共重合体樹脂、ポリエステルポ
リウレタン樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂、
ニトロセルロース樹脂あるいはこれら樹脂の混合物等が
例示される。これら有機バインダ中に必要に応じて潤滑
剤、研磨剤、帯電防止剤等の各種添加剤を混合してもよ
い。これら添加剤も従来公知の材料をいずれも使用する
ことができる。また本発明で採用する非磁性支持体とし
ては、通常の塗布型磁気記録媒体で用いられるものはい
ずれも使用可能であり、ポリエチレンテレフタレート等
のポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル等のビニル系樹脂、
ポリ塩化ビニリデン等のビニリデン樹脂、ポリカーボネ
ート、ポリアミドイミド、ポリイミド等の有機高分子が
例示される。これら非磁性支持体の磁気記録層の反対面
には、帯電防止用等のバックコート層を設けてもよい。
この他に、Al系金属、Ti系金属等の金属あるいは合
金、アルミナ等のセラミクス類、ガラス等の剛性基板を
用いてもよい。これら剛性基板の表面に、下地層として
陽極酸化被膜やNi−P系めっき被膜等を形成しておい
てもよい。
塗布型磁気記録媒体で用いられるものはいずれも使用可
能であり、ポリビニル系共重合体樹脂、ポリエステルポ
リウレタン樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂、
ニトロセルロース樹脂あるいはこれら樹脂の混合物等が
例示される。これら有機バインダ中に必要に応じて潤滑
剤、研磨剤、帯電防止剤等の各種添加剤を混合してもよ
い。これら添加剤も従来公知の材料をいずれも使用する
ことができる。また本発明で採用する非磁性支持体とし
ては、通常の塗布型磁気記録媒体で用いられるものはい
ずれも使用可能であり、ポリエチレンテレフタレート等
のポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル等のビニル系樹脂、
ポリ塩化ビニリデン等のビニリデン樹脂、ポリカーボネ
ート、ポリアミドイミド、ポリイミド等の有機高分子が
例示される。これら非磁性支持体の磁気記録層の反対面
には、帯電防止用等のバックコート層を設けてもよい。
この他に、Al系金属、Ti系金属等の金属あるいは合
金、アルミナ等のセラミクス類、ガラス等の剛性基板を
用いてもよい。これら剛性基板の表面に、下地層として
陽極酸化被膜やNi−P系めっき被膜等を形成しておい
てもよい。
【0017】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例につき、適宜比
較例を参照しつつ説明する。なお以下の各実施例および
比較例においては、酸化鉄系磁性粉末としてCo変成α
−FeOOHを原料とするCo−γ−Fe2 O3 を例に
とり説明する。
較例を参照しつつ説明する。なお以下の各実施例および
比較例においては、酸化鉄系磁性粉末としてCo変成α
−FeOOHを原料とするCo−γ−Fe2 O3 を例に
とり説明する。
【0018】実施例1 以下の実施例1〜3および比較例1〜2は、Fe原子に
対するSi原子の含有量を変えて最適含有量を検討した
例である。酸化鉄系磁性粉末の製造 ガラス製容器中に純水350mlおよびCoを含有する
α−FeOOH粉末10gをとり、十分に攪拌して分散
液を得た。ここにSi化合物としての水ガラスの水溶液
15mlを混合し、さらに30分間攪拌した。水ガラス
の量は、Fe原子に対するSi原子の割合が0.4at
m%となるように水ガラス水溶液の濃度を調製した。つ
ぎにこの分散液に1NのNaOH水溶液を徐々に添加し
てpHを9前後の弱アルカリ性とし、Coを含有するα
−FeOOH粉末表面にSi化合物を被着した。つぎ
に、このSi化合物が被着したCo含有α−FeOOH
の分散液を洗浄、ろ過し、80℃の乾燥器内で乾燥し
た。この乾燥ケーキを粉砕機により微粉化し、これを空
気中700℃で2時間熱処理し、Co含有α−Fe2 O
3 とした。この段階で、Co含有α−Fe2 O3 はシリ
カにより被覆された状態となる。シリカ被覆のα−Fe
2 O3 を水素気流中400℃で還元し、Co−Fe3 O
4 とした後、室温近傍まで冷却し、さらに空気を徐々に
導入して徐酸化し、Co−γ−Fe2 O3 とした。この
徐酸化工程では、Fe2+/Fe3+ イオン比が0.15
となるように酸化量を調整した。さらに、30℃の水バ
ブラを通した湿り空気を1.0l/minの割合で15
min吹き込み、酸化鉄系磁性粉末を完成した。酸化鉄
系磁性粉末中の水分量は0.3wt%であった。
対するSi原子の含有量を変えて最適含有量を検討した
例である。酸化鉄系磁性粉末の製造 ガラス製容器中に純水350mlおよびCoを含有する
α−FeOOH粉末10gをとり、十分に攪拌して分散
液を得た。ここにSi化合物としての水ガラスの水溶液
15mlを混合し、さらに30分間攪拌した。水ガラス
の量は、Fe原子に対するSi原子の割合が0.4at
m%となるように水ガラス水溶液の濃度を調製した。つ
ぎにこの分散液に1NのNaOH水溶液を徐々に添加し
てpHを9前後の弱アルカリ性とし、Coを含有するα
−FeOOH粉末表面にSi化合物を被着した。つぎ
に、このSi化合物が被着したCo含有α−FeOOH
の分散液を洗浄、ろ過し、80℃の乾燥器内で乾燥し
た。この乾燥ケーキを粉砕機により微粉化し、これを空
気中700℃で2時間熱処理し、Co含有α−Fe2 O
3 とした。この段階で、Co含有α−Fe2 O3 はシリ
カにより被覆された状態となる。シリカ被覆のα−Fe
2 O3 を水素気流中400℃で還元し、Co−Fe3 O
4 とした後、室温近傍まで冷却し、さらに空気を徐々に
導入して徐酸化し、Co−γ−Fe2 O3 とした。この
徐酸化工程では、Fe2+/Fe3+ イオン比が0.15
となるように酸化量を調整した。さらに、30℃の水バ
ブラを通した湿り空気を1.0l/minの割合で15
min吹き込み、酸化鉄系磁性粉末を完成した。酸化鉄
系磁性粉末中の水分量は0.3wt%であった。
【0019】磁気記録媒体の製造 上述した酸化鉄系磁性粉末により、一例として下記組成
物を混練、分散して磁性塗料を作成した。 酸化鉄系磁性粉末 100重量部 VAGH 10重量部 (塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂の部分鹸化物) N−2304 10重量部 (熱可塑性ポリウレタン樹脂) 研磨剤(Al2 O3 ) 3重量部 帯電防止剤(カーボン粉末) 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロキサノン 50重量部 この磁性塗料をポリエチレンテレフタレートフィルム上
に塗布、磁気配向、乾燥およびカレンダ処理して磁気記
録層を形成、実施例1のサンプルテープを作成した。
物を混練、分散して磁性塗料を作成した。 酸化鉄系磁性粉末 100重量部 VAGH 10重量部 (塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂の部分鹸化物) N−2304 10重量部 (熱可塑性ポリウレタン樹脂) 研磨剤(Al2 O3 ) 3重量部 帯電防止剤(カーボン粉末) 2重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロキサノン 50重量部 この磁性塗料をポリエチレンテレフタレートフィルム上
に塗布、磁気配向、乾燥およびカレンダ処理して磁気記
録層を形成、実施例1のサンプルテープを作成した。
【0020】得られた酸化鉄系磁性粉末につき、磁気特
性、比表面積および電気抵抗を測定した。磁気特性は、
飽和磁束密度σs および抗磁力Hcについて、試料振動
型磁束計(東英工業(株)製)を用いて測定した。比表
面積は、Rapid Surface Area Analyzer (Micromeritic
s 社製)により測定した。電気抵抗値は、High Resista
nce Meter (YHP社製)を用いて測定した。なお、本
発明においては、酸化鉄系磁性粉末の電気抵抗値が6.
0×109 Ω/□未満のものを合格と判定した。
性、比表面積および電気抵抗を測定した。磁気特性は、
飽和磁束密度σs および抗磁力Hcについて、試料振動
型磁束計(東英工業(株)製)を用いて測定した。比表
面積は、Rapid Surface Area Analyzer (Micromeritic
s 社製)により測定した。電気抵抗値は、High Resista
nce Meter (YHP社製)を用いて測定した。なお、本
発明においては、酸化鉄系磁性粉末の電気抵抗値が6.
0×109 Ω/□未満のものを合格と判定した。
【0021】実施例2 Fe原子に対するSi原子の割合が0.6atm%とな
るように水ガラス水溶液の濃度を調製した他は、Fe2+
/Fe3+ イオン比および水分量ともに実施例1に準拠
し、酸化鉄系磁性粉末およびこれを用いた磁気記録媒体
を製造した。
るように水ガラス水溶液の濃度を調製した他は、Fe2+
/Fe3+ イオン比および水分量ともに実施例1に準拠
し、酸化鉄系磁性粉末およびこれを用いた磁気記録媒体
を製造した。
【0022】実施例3 Fe原子に対するSi原子の割合が0.7atm%とな
るように水ガラス水溶液の濃度を調製した他は、Fe2+
/Fe3+ イオン比および水分量ともに実施例1に準拠
し、酸化鉄系磁性粉末およびこれを用いた磁気記録媒体
を製造した。
るように水ガラス水溶液の濃度を調製した他は、Fe2+
/Fe3+ イオン比および水分量ともに実施例1に準拠
し、酸化鉄系磁性粉末およびこれを用いた磁気記録媒体
を製造した。
【0023】比較例1 Fe原子に対するSi原子の割合が0.3atm%とな
るように水ガラス水溶液の濃度を調製した他は、Fe2+
/Fe3+ イオン比および水分量ともに実施例1に準拠
し、酸化鉄系磁性粉末およびこれを用いた磁気記録媒体
を製造した。
るように水ガラス水溶液の濃度を調製した他は、Fe2+
/Fe3+ イオン比および水分量ともに実施例1に準拠
し、酸化鉄系磁性粉末およびこれを用いた磁気記録媒体
を製造した。
【0024】比較例2 Fe原子に対するSi原子の割合が1.0atm%とな
るように水ガラス水溶液の濃度を調製した他は、Fe2+
/Fe3+ イオン比および水分量ともに実施例1に準拠
し、酸化鉄系磁性粉末およびこれを用いた磁気記録媒体
を製造した。
るように水ガラス水溶液の濃度を調製した他は、Fe2+
/Fe3+ イオン比および水分量ともに実施例1に準拠
し、酸化鉄系磁性粉末およびこれを用いた磁気記録媒体
を製造した。
【0025】以上、実施例1〜3および比較例1〜2の
Si含有量を変化した酸化鉄系磁性粉末の測定結果を
〔表1〕にまとめて示す。〔表1〕では、Si含有量の
少ない酸化鉄系磁性粉末順に配列して示した。
Si含有量を変化した酸化鉄系磁性粉末の測定結果を
〔表1〕にまとめて示す。〔表1〕では、Si含有量の
少ない酸化鉄系磁性粉末順に配列して示した。
【0026】
【表1】
【0027】〔表1〕から明らかなように、Fe原子に
対するSi原子の量が0.7atm%を超えると、電気
抵抗値は規格以上に増大することが判る。またこの値が
0.4atm%未満のものは電気抵抗値は規格内である
が、磁性粒子の形状保持効果が薄らぐ結果、針状性が劣
化し、抗磁力が低下することが判明した。また電気抵抗
値が規格内の酸化鉄系磁性粉末により製造した磁気記録
媒体は、いずれも表面電気抵抗値や磁気特性、電磁変換
特性を満足するものであった。
対するSi原子の量が0.7atm%を超えると、電気
抵抗値は規格以上に増大することが判る。またこの値が
0.4atm%未満のものは電気抵抗値は規格内である
が、磁性粒子の形状保持効果が薄らぐ結果、針状性が劣
化し、抗磁力が低下することが判明した。また電気抵抗
値が規格内の酸化鉄系磁性粉末により製造した磁気記録
媒体は、いずれも表面電気抵抗値や磁気特性、電磁変換
特性を満足するものであった。
【0028】以下の実施例4および比較例3は、Fe2+
/Fe3+ イオン比を変えてその最適比を検討した例で
ある。
/Fe3+ イオン比を変えてその最適比を検討した例で
ある。
【0029】実施例4 本実施例は、Fe2+/Fe3+ イオン比が0.21とな
るように還元・徐酸化条件を設定した他は、前実施例3
に準じて酸化鉄系磁性粉末および磁気記録媒体を製造し
た例である。すなわち、Fe原子に対するSi原子の量
が0.7atm%、水分量を0.30%として酸化鉄系
磁性粉末および磁気記録媒体を製造した。
るように還元・徐酸化条件を設定した他は、前実施例3
に準じて酸化鉄系磁性粉末および磁気記録媒体を製造し
た例である。すなわち、Fe原子に対するSi原子の量
が0.7atm%、水分量を0.30%として酸化鉄系
磁性粉末および磁気記録媒体を製造した。
【0030】比較例3 Fe2+/Fe3+ イオン比が0.10となるように還元
・徐酸化条件を設定した他は、前実施例4に準じて酸化
鉄系磁性粉末およびこれを用いた磁気記録媒体を製造し
た。
・徐酸化条件を設定した他は、前実施例4に準じて酸化
鉄系磁性粉末およびこれを用いた磁気記録媒体を製造し
た。
【0031】以上、Fe2+/Fe3+ イオン比を変えた
実施例4および比較例3と、先述した実施例3の酸化鉄
系磁性粉末の測定結果を〔表2〕にまとめて示す。なお
〔表2〕ではFe2+/Fe3+ イオン比が小さい順に配
列して示した。
実施例4および比較例3と、先述した実施例3の酸化鉄
系磁性粉末の測定結果を〔表2〕にまとめて示す。なお
〔表2〕ではFe2+/Fe3+ イオン比が小さい順に配
列して示した。
【0032】
【表2】
【0033】〔表2〕から明らかなように、Fe2+/F
e3+ イオン比が0.12未満であると、酸化鉄系磁性
粉末の電気抵抗値が規格以上に増大することが判る。ま
た電気抵抗値が規格内の酸化鉄系磁性粉末により製造し
た磁気記録媒体は、いずれも表面電気抵抗値や磁気特
性、電磁変換特性を満足するものであった。
e3+ イオン比が0.12未満であると、酸化鉄系磁性
粉末の電気抵抗値が規格以上に増大することが判る。ま
た電気抵抗値が規格内の酸化鉄系磁性粉末により製造し
た磁気記録媒体は、いずれも表面電気抵抗値や磁気特
性、電磁変換特性を満足するものであった。
【0034】以下の実施例5〜6および比較例4は、水
分量を変えてその最適比を検討した例である。
分量を変えてその最適比を検討した例である。
【0035】実施例5 本実施例は、水分量を0.20wt%に設定した以外
は、前実施例4と同様に酸化鉄系磁性粉末および磁気記
録媒体を製造した例である。すなわち、Fe原子に対す
るSi原子の量を0.7atm%、Fe2+/Fe3+ イ
オン比を0.21として酸化鉄系磁性粉末および磁気記
録媒体を製造した。
は、前実施例4と同様に酸化鉄系磁性粉末および磁気記
録媒体を製造した例である。すなわち、Fe原子に対す
るSi原子の量を0.7atm%、Fe2+/Fe3+ イ
オン比を0.21として酸化鉄系磁性粉末および磁気記
録媒体を製造した。
【0036】実施例6 本実施例は、水分量を0.70wt%に設定した以外
は、前実施例5と同様に酸化鉄系磁性粉末および磁気記
録媒体を製造した例である。
は、前実施例5と同様に酸化鉄系磁性粉末および磁気記
録媒体を製造した例である。
【0037】比較例4 本実施例は、水分量を1.00wt%に設定した以外
は、前実施例5と同様に酸化鉄系磁性粉末および磁気記
録媒体を製造した例である。
は、前実施例5と同様に酸化鉄系磁性粉末および磁気記
録媒体を製造した例である。
【0038】以上の実施例5〜6および比較例4、なら
びに先述した実施例4の酸化鉄系磁性粉末の測定結果を
〔表3〕にまとめて示す。なお〔表3〕では、水分量の
少ない順に配列して示した。
びに先述した実施例4の酸化鉄系磁性粉末の測定結果を
〔表3〕にまとめて示す。なお〔表3〕では、水分量の
少ない順に配列して示した。
【0039】
【表3】
【0040】〔表3〕から明らかなように、水分量が
0.70wt%を超えると、電気抵抗値が規格以上に増
大することが判る。また、〔表3〕には示さないが、水
分量が0.10wt%未満の場合には電気抵抗値は規格
以内であるものの、磁性塗料中での分散性が低下する結
果、磁気記録媒体の角型比、残留磁束密度およびノイズ
特性の低下が確認された。
0.70wt%を超えると、電気抵抗値が規格以上に増
大することが判る。また、〔表3〕には示さないが、水
分量が0.10wt%未満の場合には電気抵抗値は規格
以内であるものの、磁性塗料中での分散性が低下する結
果、磁気記録媒体の角型比、残留磁束密度およびノイズ
特性の低下が確認された。
【0041】以上、本発明を詳細に説明したが、これら
実施例は単なる例示であって、本発明はこれら実施例に
限定されることはない。例えば酸化鉄系磁性粉末として
Co−γ−Fe2 O3 の他に単なるγ−Fe2 O3 に適
用しても本発明の効果を得ることができる。また本発明
はビデオテープの他に、オーディオテープ、コンピュー
タ用テープ、フロッピディスク、ハードディスク等、用
途を問わず高密度磁気記録媒体に好適に適用することが
可能である。
実施例は単なる例示であって、本発明はこれら実施例に
限定されることはない。例えば酸化鉄系磁性粉末として
Co−γ−Fe2 O3 の他に単なるγ−Fe2 O3 に適
用しても本発明の効果を得ることができる。また本発明
はビデオテープの他に、オーディオテープ、コンピュー
タ用テープ、フロッピディスク、ハードディスク等、用
途を問わず高密度磁気記録媒体に好適に適用することが
可能である。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の酸化鉄系磁性粉末によれば、微細な磁性粒子の針状性
等の形状および磁気特性を劣化することなく、電気抵抗
を低減することができる。また本発明の磁気記録媒体
は、かかる酸化鉄系磁性粉末を採用することにより、磁
束密度や磁性粉の分散性を犠牲にすることなく、電気抵
抗が低減された高密度記録に好適な磁気記録媒体を提供
することが可能となる。
の酸化鉄系磁性粉末によれば、微細な磁性粒子の針状性
等の形状および磁気特性を劣化することなく、電気抵抗
を低減することができる。また本発明の磁気記録媒体
は、かかる酸化鉄系磁性粉末を採用することにより、磁
束密度や磁性粉の分散性を犠牲にすることなく、電気抵
抗が低減された高密度記録に好適な磁気記録媒体を提供
することが可能となる。
Claims (3)
- 【請求項1】 Si原子をFe原子に対して0.4at
m%以上0.7atm%以下含有するとともに、 Fe2+/Fe3+ イオン比が0.12以上であり、 かつH2 Oを酸化鉄系磁性粉末に対して0.1wt%以
上0.7wt%以下含有することを特徴とする酸化鉄系
磁性粉末。 - 【請求項2】 前記酸化鉄系磁性粉末は、γ−Fe2 O
3 およびCo変成γ−Fe2 O3 のいずれかであること
を特徴とする請求項1記載の酸化鉄系磁性粉末。 - 【請求項3】 請求項1記載の酸化鉄系磁性粉末と、有
機バインダとを主体とする磁気記録層を、非磁性支持体
上に有することを特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8180577A JPH1027705A (ja) | 1996-07-10 | 1996-07-10 | 酸化鉄系磁性粉末およびこれを用いた磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8180577A JPH1027705A (ja) | 1996-07-10 | 1996-07-10 | 酸化鉄系磁性粉末およびこれを用いた磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1027705A true JPH1027705A (ja) | 1998-01-27 |
Family
ID=16085708
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8180577A Pending JPH1027705A (ja) | 1996-07-10 | 1996-07-10 | 酸化鉄系磁性粉末およびこれを用いた磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1027705A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2015194647A1 (ja) * | 2014-06-18 | 2015-12-23 | 国立大学法人 東京大学 | 酸化鉄ナノ磁性粉およびその製造方法 |
-
1996
- 1996-07-10 JP JP8180577A patent/JPH1027705A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2015194647A1 (ja) * | 2014-06-18 | 2015-12-23 | 国立大学法人 東京大学 | 酸化鉄ナノ磁性粉およびその製造方法 |
| WO2015194650A1 (ja) * | 2014-06-18 | 2015-12-23 | 国立大学法人 東京大学 | 酸化鉄ナノ磁性粉およびその製造方法 |
| CN106463224A (zh) * | 2014-06-18 | 2017-02-22 | 国立大学法人东京大学 | 氧化铁纳米磁粉及其制造方法 |
| US10099941B2 (en) | 2014-06-18 | 2018-10-16 | The University Of Tokyo | Magnetic iron oxide nanopowder and process for producing the same |
| CN106463224B (zh) * | 2014-06-18 | 2018-11-06 | 国立大学法人东京大学 | 氧化铁纳米磁粉及其制造方法 |
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