JPH10277722A - 差圧鋳造方法及びその装置 - Google Patents
差圧鋳造方法及びその装置Info
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- JPH10277722A JPH10277722A JP8687697A JP8687697A JPH10277722A JP H10277722 A JPH10277722 A JP H10277722A JP 8687697 A JP8687697 A JP 8687697A JP 8687697 A JP8687697 A JP 8687697A JP H10277722 A JPH10277722 A JP H10277722A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】キャビティ内の圧力に関係なく溶湯を所定の初
速度でキャビティに充填することができる鋳造方法。 【解決手段】溶湯通路18をゲート機構19により閉じ
た状態で、キャビティ16内の圧力を第1所定圧力に、
貯湯槽25内の圧力を第2所定圧力に、溶湯リザーバ2
0r内の圧力を第3所定圧力に調整する行程と、その後
に前記ゲート機構19を開くことにより、溶湯20を前
記キャビティ16に充填し凝固させる行程とを有し、前
記第2所定圧力と前記第3所定圧力は、前記溶湯リザー
バ20r内に所定量以上の溶湯26が上昇する圧力差に
設定されている、密封された貯湯槽25と、その内の溶
湯26が充填されるキャビティ16と、貯湯槽25とキ
ャビティ16を連通する溶湯通路18と、それを開閉す
るゲート機構19と、それよりも貯湯槽25側において
溶湯通路18から分岐してキャビティ16よりも高い位
置まで伸びている溶湯リザーバ20rを有する鋳造装置
を用いて行う鋳造方法。
速度でキャビティに充填することができる鋳造方法。 【解決手段】溶湯通路18をゲート機構19により閉じ
た状態で、キャビティ16内の圧力を第1所定圧力に、
貯湯槽25内の圧力を第2所定圧力に、溶湯リザーバ2
0r内の圧力を第3所定圧力に調整する行程と、その後
に前記ゲート機構19を開くことにより、溶湯20を前
記キャビティ16に充填し凝固させる行程とを有し、前
記第2所定圧力と前記第3所定圧力は、前記溶湯リザー
バ20r内に所定量以上の溶湯26が上昇する圧力差に
設定されている、密封された貯湯槽25と、その内の溶
湯26が充填されるキャビティ16と、貯湯槽25とキ
ャビティ16を連通する溶湯通路18と、それを開閉す
るゲート機構19と、それよりも貯湯槽25側において
溶湯通路18から分岐してキャビティ16よりも高い位
置まで伸びている溶湯リザーバ20rを有する鋳造装置
を用いて行う鋳造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貯湯槽内の溶湯を
キャビティに充填し凝固させる鋳造方法及びその装置に
関する。
キャビティに充填し凝固させる鋳造方法及びその装置に
関する。
【0002】
【従来技術】従来、差圧鋳造装置としては特開平6ー4
7519号に記載の装置が知られている。この差圧鋳造
装置は、図4に示すように貯湯槽内の溶湯表面を加圧し
て貯湯槽内の溶湯を溶湯通路内に吸引し鋳造するもの
と、図5に示すように溶湯通路内を減圧することにより
貯湯槽内の溶湯を溶湯通路内に吸引するものがある。図
4に示す装置では、上型32及び下型34よりなる鋳型
30を有し、該鋳型30内にキャビティ36を形成して
いる。このキャビティ36は、図示省略の真空ポンプに
接続され、キャビティ36内を減圧できるように構成さ
れている。また、キャビティ36は、溶湯48を溜めて
おく貯湯槽46に溶湯通路38を介して連通している。
この溶湯通路38には、ゲートピストン40が設けら
れ、前記溶湯通路38を開閉できるようになっている。
このゲートピストン40は、湯口部38aの上方に溶湯
48を溜めておく溶湯リザーバ40rを備えており、そ
の上端は大気に解放されている。また、前記貯湯槽46
は炉壁44により密閉された溶解炉45内に設置されて
いる。溶解炉45は、図示省略の加圧空気供給装置に接
続され、貯湯槽46内の溶湯48の表面を加圧できるよ
うに成している。かかる装置において鋳造を行うには、
まず、ゲートピストン40を閉じた状態で、溶解炉45
内に加圧空気が供送され、貯湯槽46内の溶湯48の表
面が加圧される。熔解炉45内が加圧されるとその圧力
により、溶湯48は溶湯通路38内を上昇する。溶湯通
路38内に吸引された溶湯の表面が、所定の高さ(湯口
部38aより高さhの位置)まで上昇すると、溶解炉4
5内の加圧が終了する。溶解炉45内の加圧と同時に、
真空ポンプによりキャビティ36内の圧力を所定の値と
する。この状態で、前記ゲートピストン40を開けるこ
とにより、前記溶湯通路38内の溶湯を前記キャビティ
36内に充填し鋳造する。図5に示す装置では、貯湯槽
46が大気に解放され、かつ、ゲートピストン40に設
けた排気口40aに図示省略の真空ポンプが接続されて
いる点が異なる。従って、図5に示す装置で鋳造を行う
には、排気口40aに接続された真空ポンプにより溶湯
リザーバ40r内を減圧し、溶湯を溶湯通路38内に吸
引する。キャビティ36内を所定の圧力とした後、ゲー
トピストン40を開けることにより溶湯通路38内に吸
引した溶湯をキャビティ36に充填し鋳造する。
7519号に記載の装置が知られている。この差圧鋳造
装置は、図4に示すように貯湯槽内の溶湯表面を加圧し
て貯湯槽内の溶湯を溶湯通路内に吸引し鋳造するもの
と、図5に示すように溶湯通路内を減圧することにより
貯湯槽内の溶湯を溶湯通路内に吸引するものがある。図
4に示す装置では、上型32及び下型34よりなる鋳型
30を有し、該鋳型30内にキャビティ36を形成して
いる。このキャビティ36は、図示省略の真空ポンプに
接続され、キャビティ36内を減圧できるように構成さ
れている。また、キャビティ36は、溶湯48を溜めて
おく貯湯槽46に溶湯通路38を介して連通している。
この溶湯通路38には、ゲートピストン40が設けら
れ、前記溶湯通路38を開閉できるようになっている。
このゲートピストン40は、湯口部38aの上方に溶湯
48を溜めておく溶湯リザーバ40rを備えており、そ
の上端は大気に解放されている。また、前記貯湯槽46
は炉壁44により密閉された溶解炉45内に設置されて
いる。溶解炉45は、図示省略の加圧空気供給装置に接
続され、貯湯槽46内の溶湯48の表面を加圧できるよ
うに成している。かかる装置において鋳造を行うには、
まず、ゲートピストン40を閉じた状態で、溶解炉45
内に加圧空気が供送され、貯湯槽46内の溶湯48の表
面が加圧される。熔解炉45内が加圧されるとその圧力
により、溶湯48は溶湯通路38内を上昇する。溶湯通
路38内に吸引された溶湯の表面が、所定の高さ(湯口
部38aより高さhの位置)まで上昇すると、溶解炉4
5内の加圧が終了する。溶解炉45内の加圧と同時に、
真空ポンプによりキャビティ36内の圧力を所定の値と
する。この状態で、前記ゲートピストン40を開けるこ
とにより、前記溶湯通路38内の溶湯を前記キャビティ
36内に充填し鋳造する。図5に示す装置では、貯湯槽
46が大気に解放され、かつ、ゲートピストン40に設
けた排気口40aに図示省略の真空ポンプが接続されて
いる点が異なる。従って、図5に示す装置で鋳造を行う
には、排気口40aに接続された真空ポンプにより溶湯
リザーバ40r内を減圧し、溶湯を溶湯通路38内に吸
引する。キャビティ36内を所定の圧力とした後、ゲー
トピストン40を開けることにより溶湯通路38内に吸
引した溶湯をキャビティ36に充填し鋳造する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような鋳造装置で
はいずれの場合においても、ゲートピストン40を開く
前は、力の釣り合いより次の関係式が成立する。ここ
で、貯湯槽内の圧力Pf 、溶湯リザーバ内の圧力Pr 、
湯口部38aからの溶湯の湯面高さh、及び貯湯槽46
の溶湯表面から湯口部までの高さをHとする。また、重
力加速度はg、溶湯の密度をρとする。
はいずれの場合においても、ゲートピストン40を開く
前は、力の釣り合いより次の関係式が成立する。ここ
で、貯湯槽内の圧力Pf 、溶湯リザーバ内の圧力Pr 、
湯口部38aからの溶湯の湯面高さh、及び貯湯槽46
の溶湯表面から湯口部までの高さをHとする。また、重
力加速度はg、溶湯の密度をρとする。
【0004】 Pf =Pr +ρg(H+h) ・・・(1) この関係を図3でグラフに表す。図3では、縦軸に圧力
を示し、図4及び図5に示す装置における力の釣り合
い、並びに後述する本発明による場合を対比して示して
いる。図3に示すように、図4に示す装置では、溶湯リ
ザーバ内の圧力P r が大気圧となり、貯湯槽内の圧力P
f は溶湯リザーバ内の圧力Pr に溶湯の自重による圧力
ρg(H+h)を加えた圧力となっている。図5に示す
装置では、貯湯槽内の圧力Pf が大気圧となっており、
溶湯リザーバ内の圧力Pr は貯湯槽内の圧力Pf から溶
湯の自重による圧力ρg(H+h)を引いた圧力となっ
ている。このような鋳造装置において、キャビティ36
内への溶湯充填初速度vは、湯口部38aの入口とキャ
ビティ36の圧力差により決まる。湯口部38aの入口
の圧力は、溶湯リザーバ内の圧力Pr に溶湯の自重によ
る圧力ρghを加えた圧力(Pr +ρgh)となる。従
って、キャビティ内の圧力をPc とすると、湯口部38
aの入口とキャビティ36の圧力差は、次のようにな
る。
を示し、図4及び図5に示す装置における力の釣り合
い、並びに後述する本発明による場合を対比して示して
いる。図3に示すように、図4に示す装置では、溶湯リ
ザーバ内の圧力P r が大気圧となり、貯湯槽内の圧力P
f は溶湯リザーバ内の圧力Pr に溶湯の自重による圧力
ρg(H+h)を加えた圧力となっている。図5に示す
装置では、貯湯槽内の圧力Pf が大気圧となっており、
溶湯リザーバ内の圧力Pr は貯湯槽内の圧力Pf から溶
湯の自重による圧力ρg(H+h)を引いた圧力となっ
ている。このような鋳造装置において、キャビティ36
内への溶湯充填初速度vは、湯口部38aの入口とキャ
ビティ36の圧力差により決まる。湯口部38aの入口
の圧力は、溶湯リザーバ内の圧力Pr に溶湯の自重によ
る圧力ρghを加えた圧力(Pr +ρgh)となる。従
って、キャビティ内の圧力をPc とすると、湯口部38
aの入口とキャビティ36の圧力差は、次のようにな
る。
【0005】 Pr +ρghーPc ・・・(2) この圧力差を、差圧として図4及び図5の装置の場合を
それぞれ図3に示す。図4に示す装置では、溶湯リザー
バ内の圧力Pr が大気圧となっている。ここで、湯口部
38aからの溶湯の湯面高さh、及び貯湯槽46の溶湯
表面から湯口部までの高さHは、装置により決まる値で
ある。また、キャビティ内の圧力Pc は、キャビティ内
に充填される溶湯への空気巻き込みの量を少なくする観
点から、高真空度に保たれる。従って、キャビティへの
溶湯の充填初速度は装置の構造上決まる値であった。ま
た、図5に示す装置においても、貯湯槽内の圧力Pf が
大気圧となっているため、溶湯リザーバ内の圧力Pr も
装置の構造上決まる圧力となる。ここで、湯口部38a
からの溶湯の湯面高さh、貯湯槽46の溶湯表面から湯
口部までの高さH、及びキャビティ内の圧力Pc は、前
述した図4の装置と同様に、装置の構造上の理由等によ
り決まる値である。従って、図5の装置においても、キ
ャビティへの溶湯の充填初速度は装置の構造上決まる値
であった。従って、従来の装置では、溶湯の充填初速度
が遅すぎる場合においては、キャビティ内への溶湯の湯
廻り性が悪くなるという問題があり、また、溶湯の充填
初速度が速すぎる場合には、キャビティに充填される溶
湯の表面層が破壊され、キャビティ内の残留空気を溶湯
が巻き込むという問題があった。
それぞれ図3に示す。図4に示す装置では、溶湯リザー
バ内の圧力Pr が大気圧となっている。ここで、湯口部
38aからの溶湯の湯面高さh、及び貯湯槽46の溶湯
表面から湯口部までの高さHは、装置により決まる値で
ある。また、キャビティ内の圧力Pc は、キャビティ内
に充填される溶湯への空気巻き込みの量を少なくする観
点から、高真空度に保たれる。従って、キャビティへの
溶湯の充填初速度は装置の構造上決まる値であった。ま
た、図5に示す装置においても、貯湯槽内の圧力Pf が
大気圧となっているため、溶湯リザーバ内の圧力Pr も
装置の構造上決まる圧力となる。ここで、湯口部38a
からの溶湯の湯面高さh、貯湯槽46の溶湯表面から湯
口部までの高さH、及びキャビティ内の圧力Pc は、前
述した図4の装置と同様に、装置の構造上の理由等によ
り決まる値である。従って、図5の装置においても、キ
ャビティへの溶湯の充填初速度は装置の構造上決まる値
であった。従って、従来の装置では、溶湯の充填初速度
が遅すぎる場合においては、キャビティ内への溶湯の湯
廻り性が悪くなるという問題があり、また、溶湯の充填
初速度が速すぎる場合には、キャビティに充填される溶
湯の表面層が破壊され、キャビティ内の残留空気を溶湯
が巻き込むという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、上記した課題は
以下の特徴を有する鋳造方法及びその装置によって解決
される。即ち、請求項1記載の発明は、密封された貯湯
槽と、その貯湯槽内の溶湯が充填されるキャビティと、
前記貯湯槽と前記キャビティを連通する溶湯通路と、そ
の溶湯通路を開閉するゲート機構と、そのゲート機構よ
りも前記貯湯槽側において前記溶湯通路から分岐して前
記キャビティよりも高い位置にまで伸びている溶湯リザ
ーバを有する鋳造装置を用いて行う鋳造方法において、
前記溶湯通路を前記ゲート機構により閉じた状態で、前
記キャビティ内の圧力を第1所定圧力に、前記貯湯槽内
の圧力を第2所定圧力に、前記溶湯リザーバ内の圧力を
第3所定圧力に調整する行程と、その後に前記ゲート機
構を開くことにより、溶湯を前記キャビティに充填し凝
固させる行程とを有し、前記第2所定圧力と前記第3所
定圧力は、前記溶湯リザーバ内に所定量以上の溶湯が上
昇する圧力差に設定されていることを特徴とする。上記
方法によれば、ゲート機構を閉鎖した状態でキャビティ
内の圧力、貯湯槽内の圧力、及び溶湯リザーバ内の圧力
が所定の値にされる。従って、キャビティ内と湯口部入
口との圧力差を任意の値に制御することができるため、
溶湯はキャビティ内に所定の初速度で吸引され充填され
る。即ち、本発明では、貯湯槽内の圧力Pf を第2所定
圧力とし、溶湯リザーバ内の圧力Pr を第3所定圧力と
する。ここで、前記第2所定圧力と前記第3所定圧力
は、前記溶湯リザーバ内に所定量以上の溶湯が上昇する
圧力差に設定されているため、前記貯湯槽内の溶湯は前
記溶湯通路内に所定量吸引され溶湯の湯面高さがhとな
る。従って、溶湯の湯面高さhを維持したまま貯湯槽内
の圧力Pf 及び溶湯リザーバ内の圧力Pr を制御すれ
ば、差圧(Pr +ρghーPc )を任意の値とするこ
とができる。従って、キャビティへの溶湯の充填初速度
を制御することができる。例えば、湯廻り性が悪い場合
には、図3に示す本発明例Aのように、貯湯槽内の圧力
Pf を大気圧以上の第2所定圧力とし、溶湯リザーバ内
の圧力Pr を大気圧以上の第3所定圧力とする。そのた
め、差圧(Pr +ρghーPc )を図4に示す従来の
装置に比較して大きくすることができ、溶湯充填初速度
を速くし瞬時にキャビティ内に溶湯を充填することがで
きる。また、溶湯への空気巻き込みを防止したい場合に
は、図3に示す本発明例Bのように、貯湯槽内の圧力P
f を大気圧以下の第2所定圧力とし、溶湯リザーバ内の
圧力Pr を大気圧以下の第3所定圧力とする。そのた
め、差圧(Pr +ρghーPc )を図5に示す従来の
装置に比較して小さくすることができ、溶湯充填初速度
を遅くしキャビティ内に溶湯をゆっくりと充填すること
ができる。ここで、溶湯リザーバ内に吸引される溶湯の
量は、最低湯口部までの溶湯通路が溶湯で充填される量
となるように設定される(h≧0)。好ましくは、溶湯
リザーバに、湯口部よりも高い位置で、かつ、キャビテ
ィの容積以上の溶湯を溜めれるような溶湯量を吸引する
ことが望ましい。キャビティへの溶湯の充填初速度が早
い場合には、溶湯リザーバ内に吸引された溶湯の上面に
ある空気までキャビティ内に吸引されてしまうからであ
る。
以下の特徴を有する鋳造方法及びその装置によって解決
される。即ち、請求項1記載の発明は、密封された貯湯
槽と、その貯湯槽内の溶湯が充填されるキャビティと、
前記貯湯槽と前記キャビティを連通する溶湯通路と、そ
の溶湯通路を開閉するゲート機構と、そのゲート機構よ
りも前記貯湯槽側において前記溶湯通路から分岐して前
記キャビティよりも高い位置にまで伸びている溶湯リザ
ーバを有する鋳造装置を用いて行う鋳造方法において、
前記溶湯通路を前記ゲート機構により閉じた状態で、前
記キャビティ内の圧力を第1所定圧力に、前記貯湯槽内
の圧力を第2所定圧力に、前記溶湯リザーバ内の圧力を
第3所定圧力に調整する行程と、その後に前記ゲート機
構を開くことにより、溶湯を前記キャビティに充填し凝
固させる行程とを有し、前記第2所定圧力と前記第3所
定圧力は、前記溶湯リザーバ内に所定量以上の溶湯が上
昇する圧力差に設定されていることを特徴とする。上記
方法によれば、ゲート機構を閉鎖した状態でキャビティ
内の圧力、貯湯槽内の圧力、及び溶湯リザーバ内の圧力
が所定の値にされる。従って、キャビティ内と湯口部入
口との圧力差を任意の値に制御することができるため、
溶湯はキャビティ内に所定の初速度で吸引され充填され
る。即ち、本発明では、貯湯槽内の圧力Pf を第2所定
圧力とし、溶湯リザーバ内の圧力Pr を第3所定圧力と
する。ここで、前記第2所定圧力と前記第3所定圧力
は、前記溶湯リザーバ内に所定量以上の溶湯が上昇する
圧力差に設定されているため、前記貯湯槽内の溶湯は前
記溶湯通路内に所定量吸引され溶湯の湯面高さがhとな
る。従って、溶湯の湯面高さhを維持したまま貯湯槽内
の圧力Pf 及び溶湯リザーバ内の圧力Pr を制御すれ
ば、差圧(Pr +ρghーPc )を任意の値とするこ
とができる。従って、キャビティへの溶湯の充填初速度
を制御することができる。例えば、湯廻り性が悪い場合
には、図3に示す本発明例Aのように、貯湯槽内の圧力
Pf を大気圧以上の第2所定圧力とし、溶湯リザーバ内
の圧力Pr を大気圧以上の第3所定圧力とする。そのた
め、差圧(Pr +ρghーPc )を図4に示す従来の
装置に比較して大きくすることができ、溶湯充填初速度
を速くし瞬時にキャビティ内に溶湯を充填することがで
きる。また、溶湯への空気巻き込みを防止したい場合に
は、図3に示す本発明例Bのように、貯湯槽内の圧力P
f を大気圧以下の第2所定圧力とし、溶湯リザーバ内の
圧力Pr を大気圧以下の第3所定圧力とする。そのた
め、差圧(Pr +ρghーPc )を図5に示す従来の
装置に比較して小さくすることができ、溶湯充填初速度
を遅くしキャビティ内に溶湯をゆっくりと充填すること
ができる。ここで、溶湯リザーバ内に吸引される溶湯の
量は、最低湯口部までの溶湯通路が溶湯で充填される量
となるように設定される(h≧0)。好ましくは、溶湯
リザーバに、湯口部よりも高い位置で、かつ、キャビテ
ィの容積以上の溶湯を溜めれるような溶湯量を吸引する
ことが望ましい。キャビティへの溶湯の充填初速度が早
い場合には、溶湯リザーバ内に吸引された溶湯の上面に
ある空気までキャビティ内に吸引されてしまうからであ
る。
【0007】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の鋳造方法において、前記第1所定圧力、前記第2所
定圧力、及び前記第3所定圧力が全て大気圧以下に設定
されていることを特徴とする。上記方法によれば、前記
貯湯槽内の圧力を大気圧以下の第2所定圧力とし、溶湯
リザーバ内の圧力を大気圧以下の第3所定圧力とするた
め、湯口部入口とキャビティ内との圧力差を小さくする
ことができ、溶湯の充填初速度を従来の装置に比較して
遅くすることができる。即ち、図3に示す本発明例Bの
場合に相当する。
載の鋳造方法において、前記第1所定圧力、前記第2所
定圧力、及び前記第3所定圧力が全て大気圧以下に設定
されていることを特徴とする。上記方法によれば、前記
貯湯槽内の圧力を大気圧以下の第2所定圧力とし、溶湯
リザーバ内の圧力を大気圧以下の第3所定圧力とするた
め、湯口部入口とキャビティ内との圧力差を小さくする
ことができ、溶湯の充填初速度を従来の装置に比較して
遅くすることができる。即ち、図3に示す本発明例Bの
場合に相当する。
【0008】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の鋳造方法において、前記第1所定圧力が高真空度に
設定されることを特徴とする。上記方法によれば、前記
第1所定圧力が高真空度に設定されているため、キャビ
ティ内の残留空気量を少なくすることができ溶湯へのキ
ャビティ内残留空気の巻き込み量を少なくすることがで
きる。
載の鋳造方法において、前記第1所定圧力が高真空度に
設定されることを特徴とする。上記方法によれば、前記
第1所定圧力が高真空度に設定されているため、キャビ
ティ内の残留空気量を少なくすることができ溶湯へのキ
ャビティ内残留空気の巻き込み量を少なくすることがで
きる。
【0009】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の鋳造方法において、前記キャビティ内への溶湯充填
初速度が、キャビティ内に流れ込む溶湯の表面層が破壊
されない速度となるように、前記第1所定圧力、前記第
2所定圧力、及び前記第3所定圧力が設定されているこ
とを特徴とする。上記方法によれば、キャビティ内に流
れ込む溶湯の表面層が破壊されないように、前記第1所
定圧力、前記第2所定圧力、及び前記第3所定圧力が設
定されている。従って、キャビティ内に流れ込む溶湯へ
のキャビティ内の残留空気の巻き込みを防止することが
できる。ここで、キャビティ内に流れ込む溶湯の表面層
が破壊されない速度とは、具体的にはレイノルズ数が2
0000より低い値となる速度をいう。
載の鋳造方法において、前記キャビティ内への溶湯充填
初速度が、キャビティ内に流れ込む溶湯の表面層が破壊
されない速度となるように、前記第1所定圧力、前記第
2所定圧力、及び前記第3所定圧力が設定されているこ
とを特徴とする。上記方法によれば、キャビティ内に流
れ込む溶湯の表面層が破壊されないように、前記第1所
定圧力、前記第2所定圧力、及び前記第3所定圧力が設
定されている。従って、キャビティ内に流れ込む溶湯へ
のキャビティ内の残留空気の巻き込みを防止することが
できる。ここで、キャビティ内に流れ込む溶湯の表面層
が破壊されない速度とは、具体的にはレイノルズ数が2
0000より低い値となる速度をいう。
【0010】また、請求項5記載の発明は、請求項1記
載の鋳造方法において、前記貯湯槽内の圧力を第2所定
圧力に、前記溶湯リザーバ内の圧力を第3所定圧力に調
整する行程は、前記貯湯槽内の圧力と前記溶湯リザーバ
内の圧力差により前記溶湯通路内を吸引される溶湯の表
面層が破壊されないように、前記貯湯槽内の圧力と前記
溶湯リザーバ内の圧力との圧力差の時間的変化率が制御
されることを特徴とする。上記方法によれば、前記貯湯
槽内の圧力と前記溶湯リザーバ内の圧力差の時間的変化
率が制御されるため、前記溶湯通路内に吸引される溶湯
の速度を制御することができる。ここで、前記溶湯通路
内に吸引される溶湯の表面層が破壊されないように溶湯
の速度が制御されるため、溶湯通路内に吸引される溶湯
への溶湯通路内の空気の巻き込みを防止することができ
る。ここで、前記溶湯通路内に吸引される溶湯の表面層
が破壊されない速度とは、前述したようにレイノルズ数
が20000より低い値となる速度をいう。
載の鋳造方法において、前記貯湯槽内の圧力を第2所定
圧力に、前記溶湯リザーバ内の圧力を第3所定圧力に調
整する行程は、前記貯湯槽内の圧力と前記溶湯リザーバ
内の圧力差により前記溶湯通路内を吸引される溶湯の表
面層が破壊されないように、前記貯湯槽内の圧力と前記
溶湯リザーバ内の圧力との圧力差の時間的変化率が制御
されることを特徴とする。上記方法によれば、前記貯湯
槽内の圧力と前記溶湯リザーバ内の圧力差の時間的変化
率が制御されるため、前記溶湯通路内に吸引される溶湯
の速度を制御することができる。ここで、前記溶湯通路
内に吸引される溶湯の表面層が破壊されないように溶湯
の速度が制御されるため、溶湯通路内に吸引される溶湯
への溶湯通路内の空気の巻き込みを防止することができ
る。ここで、前記溶湯通路内に吸引される溶湯の表面層
が破壊されない速度とは、前述したようにレイノルズ数
が20000より低い値となる速度をいう。
【0011】また、請求項6記載の発明は、請求項2記
載の鋳造方法において、前記貯湯槽内の圧力を第2所定
圧力に、前記溶湯リザーバ内の圧力を第3所定圧力に調
整する行程は、同時に行われ、かつ、両者の減圧速度が
同じになるように制御され、前記貯湯槽内の圧力が第2
所定圧力になった後、さらに、前記溶湯リザーバ内の圧
力を減圧することにより前記貯湯槽内の溶湯を前記溶湯
通路内に吸引することを特徴とする。上記方法によれ
ば、前記貯湯槽内の圧力と、前記溶湯リザーバ内の圧力
が同じ減圧速度で減圧される。従って、前記貯湯槽内の
圧力が第2所定圧力に減圧される間、貯湯槽内の溶湯は
溶湯通路内に吸引されることがない。そのため、貯湯槽
内の溶湯が溶湯通路内に吸引される前に、溶湯通路内が
減圧された状態となるため、溶湯通路内に吸引される溶
湯への溶湯通路内の残留空気の巻き込み量が少なくな
る。
載の鋳造方法において、前記貯湯槽内の圧力を第2所定
圧力に、前記溶湯リザーバ内の圧力を第3所定圧力に調
整する行程は、同時に行われ、かつ、両者の減圧速度が
同じになるように制御され、前記貯湯槽内の圧力が第2
所定圧力になった後、さらに、前記溶湯リザーバ内の圧
力を減圧することにより前記貯湯槽内の溶湯を前記溶湯
通路内に吸引することを特徴とする。上記方法によれ
ば、前記貯湯槽内の圧力と、前記溶湯リザーバ内の圧力
が同じ減圧速度で減圧される。従って、前記貯湯槽内の
圧力が第2所定圧力に減圧される間、貯湯槽内の溶湯は
溶湯通路内に吸引されることがない。そのため、貯湯槽
内の溶湯が溶湯通路内に吸引される前に、溶湯通路内が
減圧された状態となるため、溶湯通路内に吸引される溶
湯への溶湯通路内の残留空気の巻き込み量が少なくな
る。
【0012】また、請求項7記載の発明は、密封された
貯湯槽と、その貯湯槽内の溶湯が充填されるキャビティ
と、前記貯湯槽と前記キャビティを連通する溶湯通路
と、その溶湯通路を開閉するゲート機構と、そのゲート
機構よりも前記貯湯槽側において前記溶湯通路から分岐
してキャビティよりも高い位置にまで伸びている溶湯リ
ザーバを有する鋳造装置において、前記貯湯槽内の圧力
を制御する貯湯槽内圧力制御手段と、前記キャビティ内
の圧力を制御するキャビティ内圧力制御手段と、前記溶
湯リザーバ内の圧力を制御する溶湯リザーバ内圧力制御
手段と、を有することを特徴とする。上記装置によれ
ば、貯湯槽内の圧力、キャビティ内の圧力、及び溶湯リ
ザーバ内の圧力を制御する手段をそれぞれ備えているた
め、キャビティへの溶湯充填初速度を制御することがで
きる。
貯湯槽と、その貯湯槽内の溶湯が充填されるキャビティ
と、前記貯湯槽と前記キャビティを連通する溶湯通路
と、その溶湯通路を開閉するゲート機構と、そのゲート
機構よりも前記貯湯槽側において前記溶湯通路から分岐
してキャビティよりも高い位置にまで伸びている溶湯リ
ザーバを有する鋳造装置において、前記貯湯槽内の圧力
を制御する貯湯槽内圧力制御手段と、前記キャビティ内
の圧力を制御するキャビティ内圧力制御手段と、前記溶
湯リザーバ内の圧力を制御する溶湯リザーバ内圧力制御
手段と、を有することを特徴とする。上記装置によれ
ば、貯湯槽内の圧力、キャビティ内の圧力、及び溶湯リ
ザーバ内の圧力を制御する手段をそれぞれ備えているた
め、キャビティへの溶湯充填初速度を制御することがで
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例を、図
面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態
に係わる鋳造装置の構成を示す図面である。この鋳造装
置は、上型12及び下型14よりなる鋳型10を有し、
該鋳型10内にキャビティ16を形成している。また、
上型12には、キャビティ16と隙間13を介して連通
するチャンバー12dが設けられている。このチャンバ
12dには、排気口12bが設けられ、配管12c及び
制御バルブ29cを介して図示省略された真空ポンプに
接続されている。この真空ポンプを作動させることによ
り、チャンバー12d及びキャビティ16内の空気を吸
引し、キャビティ16内を所定の圧力(真空度)にでき
るように構成されている。キャビティ16内の真空状態
は、チャンバー12dに設置された図示省略の圧力セン
サにより測定され、圧力センサで得られた信号は、実真
空度モニタ27を介して制御コントローラ28に送られ
る。制御コントローラ28は、圧力センサの信号に基づ
き制御弁29cの開閉を行い、キャビティ16内を所定
の真空度とすることができる。即ち、本実施形態では、
配管12c、チャンバー12dに設置された圧力セン
サ、配管12cに接続された真空ポンプ、制御コントロ
ーラ28、及び制御弁29cがキャビティ内圧力制御手
段として機能する。また、上型12には、キャビティ1
6内に溶湯が充填され凝固する際に、キャビティ16内
の溶湯を加圧する加圧ピン22が設けられる。この加圧
ピン22は、図示省略の駆動装置により上下方向に駆動
される。
面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態
に係わる鋳造装置の構成を示す図面である。この鋳造装
置は、上型12及び下型14よりなる鋳型10を有し、
該鋳型10内にキャビティ16を形成している。また、
上型12には、キャビティ16と隙間13を介して連通
するチャンバー12dが設けられている。このチャンバ
12dには、排気口12bが設けられ、配管12c及び
制御バルブ29cを介して図示省略された真空ポンプに
接続されている。この真空ポンプを作動させることによ
り、チャンバー12d及びキャビティ16内の空気を吸
引し、キャビティ16内を所定の圧力(真空度)にでき
るように構成されている。キャビティ16内の真空状態
は、チャンバー12dに設置された図示省略の圧力セン
サにより測定され、圧力センサで得られた信号は、実真
空度モニタ27を介して制御コントローラ28に送られ
る。制御コントローラ28は、圧力センサの信号に基づ
き制御弁29cの開閉を行い、キャビティ16内を所定
の真空度とすることができる。即ち、本実施形態では、
配管12c、チャンバー12dに設置された圧力セン
サ、配管12cに接続された真空ポンプ、制御コントロ
ーラ28、及び制御弁29cがキャビティ内圧力制御手
段として機能する。また、上型12には、キャビティ1
6内に溶湯が充填され凝固する際に、キャビティ16内
の溶湯を加圧する加圧ピン22が設けられる。この加圧
ピン22は、図示省略の駆動装置により上下方向に駆動
される。
【0014】鋳型10内に形成されたキャビティ16
は、鋳造用金属を溶解し溶湯26として溜めておく貯湯
槽25に溶湯通路18を介して連通している。この貯湯
槽25は、図示省略の加熱装置により鋳造用金属を溶解
し溶融状態に維持できるようになっている。また、貯湯
槽25は、下型ベース15及び下型ベース15に取り付
けられた炉壁24により構成された溶解炉23の中に設
置されている。炉壁24には、排気口24aが設けら
れ、その排気口24aには配管24b及び制御弁29f
を介して図示省略された真空ポンプに接続されている。
これは、本実施形態ではキャビティ16への溶湯充填初
速度を遅くする必要があるためであり、逆に溶湯充填初
速度を早くする場合には加圧空気供給装置に接続するこ
とになる。即ち、本実施形態は、図3に示す本発明例B
に相当する。溶解炉23の真空度は、溶解炉23に設置
された図示省略の圧力センサにより測定される。そのセ
ンサで得られた信号は、実真空度モニタ27を介して制
御コントローラ28に送られる。制御コントローラ28
は、圧力センサの信号に基づいて制御弁29fの開閉を
行い、貯湯層25内の圧力(溶解炉23内の圧力)を所
定の圧力にすることができる。即ち、本実施形態では、
配管24b、溶解炉23に設置された圧力センサ、配管
24bに接続された真空ポンプ、制御コントローラ2
8、及び制御弁29fが貯湯槽内圧力制御手段として機
能する。
は、鋳造用金属を溶解し溶湯26として溜めておく貯湯
槽25に溶湯通路18を介して連通している。この貯湯
槽25は、図示省略の加熱装置により鋳造用金属を溶解
し溶融状態に維持できるようになっている。また、貯湯
槽25は、下型ベース15及び下型ベース15に取り付
けられた炉壁24により構成された溶解炉23の中に設
置されている。炉壁24には、排気口24aが設けら
れ、その排気口24aには配管24b及び制御弁29f
を介して図示省略された真空ポンプに接続されている。
これは、本実施形態ではキャビティ16への溶湯充填初
速度を遅くする必要があるためであり、逆に溶湯充填初
速度を早くする場合には加圧空気供給装置に接続するこ
とになる。即ち、本実施形態は、図3に示す本発明例B
に相当する。溶解炉23の真空度は、溶解炉23に設置
された図示省略の圧力センサにより測定される。そのセ
ンサで得られた信号は、実真空度モニタ27を介して制
御コントローラ28に送られる。制御コントローラ28
は、圧力センサの信号に基づいて制御弁29fの開閉を
行い、貯湯層25内の圧力(溶解炉23内の圧力)を所
定の圧力にすることができる。即ち、本実施形態では、
配管24b、溶解炉23に設置された圧力センサ、配管
24bに接続された真空ポンプ、制御コントローラ2
8、及び制御弁29fが貯湯槽内圧力制御手段として機
能する。
【0015】キャビティ16と貯湯槽25を接続する溶
湯通路18は、湯口部18a、下型14に穿設された溶
湯通路18b及び下型14に取り付けられたストーク1
8cからなる。溶湯通路18bは、キャビティ16に連
通する湯口部18aと、さらに上方に伸びる後述する溶
湯リザーバ20rに分岐している。ストーク18cの先
端は、貯湯槽25の溶湯26内に侵漬されている。湯口
部18aには、シャットピン21が設けられ、キャビテ
ィ16内に溶湯が充填されると、シャットピン21によ
りキャビティ16と溶湯通路18bを遮断するようにな
っている。湯口部18aと溶湯通路18bの境界には、
ゲート機構19が設けられ、前記キャビティ16と前記
貯湯槽25を連通する溶湯通路18を開閉できるように
なっている。このゲート機構19は、ゲートピストン2
0及びこのゲートピストン20を軸方向に変移させる図
示省略の駆動機構からなる。このゲートピストン20の
詳細を図2に示す。ゲートピストン20は、円筒状の側
壁20a及び上板20bよりなり、上型12に設けられ
た貫通孔12aに摺動自在に挿通されている。ゲートピ
ストン20の上板20bは、図示省略の駆動機構に接続
される。この駆動機構によりゲートピストン20が上下
に動き、前記キャビティ16と前記貯湯槽25を接続す
る溶湯通路18を湯口部18aの入口にて開閉できるよ
うになっている。即ち、上型12に設けられた貫通孔1
2aは、下型14に穿設された溶湯通路18bの径よ
り、ゲートピストン20の側壁20aの厚みだけ大きく
できており、貫通孔12aに挿通されたゲートピストン
20の下面20eが下型14に当接することにより下型
14に設けられた溶湯通路18bと前記キャビティ16
とを湯口部18aの入口にて遮断する。また、ゲートピ
ストン20の内部空間は、湯口部18aより高い位置に
キャビティ16の容積以上の溶湯を貯めておく溶湯リザ
ーバ20rとして機能している。上板20bには、排気
口20cが設けられ、その排気口20cは配管20d及
び制御弁29rを介して図示省略の真空ポンプに接続さ
れている。溶湯リザーバ20r内の真空度は、ゲートピ
ストン20に設置した図示省略の圧力センサによって測
定される。圧力センサの信号は、実真空度モニタ27を
介して制御コントローラ28に送られる。制御コントロ
ーラ28では、圧力センサの信号に基づいて制御バルブ
29rの開閉を行い、溶湯リザーバ20r内の圧力を所
定の値にすることができる。即ち、本実施形態では、配
管20d、ゲートピストン20に設置された圧力セン
サ、配管20dに接続された真空ポンプ、制御コントロ
ーラ28、及び制御弁29rが溶湯リザーバ内圧力制御
手段として機能する。なお、本実施形態では配管20d
に真空ポンプに接続したが、溶湯充填初速度を早くする
ために炉壁24の排気口24aに加圧空気供給装置を接
続した場合には、貯湯槽25内の圧力値によっては配管
20dに加圧空気供給装置を接続する場合もある。即
ち、図3に示す本発明例Aに示すように、貯湯槽25内
の圧力P f を高く設定すると、溶湯リザーバ20r内の
圧力Pr を大気圧以上としなければならない場合がある
ためである。
湯通路18は、湯口部18a、下型14に穿設された溶
湯通路18b及び下型14に取り付けられたストーク1
8cからなる。溶湯通路18bは、キャビティ16に連
通する湯口部18aと、さらに上方に伸びる後述する溶
湯リザーバ20rに分岐している。ストーク18cの先
端は、貯湯槽25の溶湯26内に侵漬されている。湯口
部18aには、シャットピン21が設けられ、キャビテ
ィ16内に溶湯が充填されると、シャットピン21によ
りキャビティ16と溶湯通路18bを遮断するようにな
っている。湯口部18aと溶湯通路18bの境界には、
ゲート機構19が設けられ、前記キャビティ16と前記
貯湯槽25を連通する溶湯通路18を開閉できるように
なっている。このゲート機構19は、ゲートピストン2
0及びこのゲートピストン20を軸方向に変移させる図
示省略の駆動機構からなる。このゲートピストン20の
詳細を図2に示す。ゲートピストン20は、円筒状の側
壁20a及び上板20bよりなり、上型12に設けられ
た貫通孔12aに摺動自在に挿通されている。ゲートピ
ストン20の上板20bは、図示省略の駆動機構に接続
される。この駆動機構によりゲートピストン20が上下
に動き、前記キャビティ16と前記貯湯槽25を接続す
る溶湯通路18を湯口部18aの入口にて開閉できるよ
うになっている。即ち、上型12に設けられた貫通孔1
2aは、下型14に穿設された溶湯通路18bの径よ
り、ゲートピストン20の側壁20aの厚みだけ大きく
できており、貫通孔12aに挿通されたゲートピストン
20の下面20eが下型14に当接することにより下型
14に設けられた溶湯通路18bと前記キャビティ16
とを湯口部18aの入口にて遮断する。また、ゲートピ
ストン20の内部空間は、湯口部18aより高い位置に
キャビティ16の容積以上の溶湯を貯めておく溶湯リザ
ーバ20rとして機能している。上板20bには、排気
口20cが設けられ、その排気口20cは配管20d及
び制御弁29rを介して図示省略の真空ポンプに接続さ
れている。溶湯リザーバ20r内の真空度は、ゲートピ
ストン20に設置した図示省略の圧力センサによって測
定される。圧力センサの信号は、実真空度モニタ27を
介して制御コントローラ28に送られる。制御コントロ
ーラ28では、圧力センサの信号に基づいて制御バルブ
29rの開閉を行い、溶湯リザーバ20r内の圧力を所
定の値にすることができる。即ち、本実施形態では、配
管20d、ゲートピストン20に設置された圧力セン
サ、配管20dに接続された真空ポンプ、制御コントロ
ーラ28、及び制御弁29rが溶湯リザーバ内圧力制御
手段として機能する。なお、本実施形態では配管20d
に真空ポンプに接続したが、溶湯充填初速度を早くする
ために炉壁24の排気口24aに加圧空気供給装置を接
続した場合には、貯湯槽25内の圧力値によっては配管
20dに加圧空気供給装置を接続する場合もある。即
ち、図3に示す本発明例Aに示すように、貯湯槽25内
の圧力P f を高く設定すると、溶湯リザーバ20r内の
圧力Pr を大気圧以上としなければならない場合がある
ためである。
【0016】次に、かかる鋳造装置において鋳造を行う
場合の、鋳造装置の動作について説明する。まず、ゲー
トピストン20を閉じた状態で、制御弁29f、29r
を開き配管20d、24bに接続されている真空ポンプ
を作動させ、貯湯槽25及び溶湯リザーバ20r内の圧
力を同じ減圧速度で減圧を開始する。貯湯槽25内の圧
力及び溶湯リザーバ20r内の圧力が同じに保たれたま
ま減圧されるので、溶解炉23内に設置された貯湯槽2
5内の溶湯26が溶湯通路18内に吸引されることなく
減圧されることになる。貯湯槽25及び溶湯リザーバ2
0r内の圧力は、それぞれ溶解炉23及びゲートピスト
ン20に設けられた圧力センサにより測定される。貯湯
槽25内の圧力が所定の圧力となると、制御コントロー
ラ28からの信号により制御弁29fが閉じられ、貯湯
槽25内の減圧が完了する。ここで、貯湯槽25内の圧
力は、以下の手順で設定される。即ち、湯口部18aの
入口とキャビティ内の圧力差(Pr +ρghーPc )
は、前述した式(1)の関係から(Pf ーPc ーρg
H)となる。従って、キャビティへの溶湯の充填初速度
vは、ゲートピストン20での流量損失がないものとす
ると、次の式で表される。
場合の、鋳造装置の動作について説明する。まず、ゲー
トピストン20を閉じた状態で、制御弁29f、29r
を開き配管20d、24bに接続されている真空ポンプ
を作動させ、貯湯槽25及び溶湯リザーバ20r内の圧
力を同じ減圧速度で減圧を開始する。貯湯槽25内の圧
力及び溶湯リザーバ20r内の圧力が同じに保たれたま
ま減圧されるので、溶解炉23内に設置された貯湯槽2
5内の溶湯26が溶湯通路18内に吸引されることなく
減圧されることになる。貯湯槽25及び溶湯リザーバ2
0r内の圧力は、それぞれ溶解炉23及びゲートピスト
ン20に設けられた圧力センサにより測定される。貯湯
槽25内の圧力が所定の圧力となると、制御コントロー
ラ28からの信号により制御弁29fが閉じられ、貯湯
槽25内の減圧が完了する。ここで、貯湯槽25内の圧
力は、以下の手順で設定される。即ち、湯口部18aの
入口とキャビティ内の圧力差(Pr +ρghーPc )
は、前述した式(1)の関係から(Pf ーPc ーρg
H)となる。従って、キャビティへの溶湯の充填初速度
vは、ゲートピストン20での流量損失がないものとす
ると、次の式で表される。
【0017】 v=(2×(Pf ーPc )/ρー2gH)0.5 ・・・(3) ここで、貯湯槽25内の圧力Pf 、溶湯リザーバ20r
内の圧力Pr 、キャビティ16内の圧力Pc 、湯口部1
8aからの溶湯の湯面高さh、貯湯槽25の溶湯表面か
ら湯口部までの高さをH、重量加速度g、及び溶湯の密
度をρとする。実際には、ゲートピストン20での流量
損失を考慮し、ゲートピストンでの速度係数をCとする
と、次の式で表される。
内の圧力Pr 、キャビティ16内の圧力Pc 、湯口部1
8aからの溶湯の湯面高さh、貯湯槽25の溶湯表面か
ら湯口部までの高さをH、重量加速度g、及び溶湯の密
度をρとする。実際には、ゲートピストン20での流量
損失を考慮し、ゲートピストンでの速度係数をCとする
と、次の式で表される。
【0018】 v=C×(2×(Pf ーPc )/ρー2gH)0.5 ・・・(4) ここで、ゲートピストン20の速度係数Cは、ゲートピ
ストン20及び湯口部18aの形状等により決まる係数
であり、別途実験等により求める。キャビティ16に流
れ込む溶湯の流速vは、溶湯の表面層が破壊されない速
度に設定しなければならない。キャビティ16に流れ込
む溶湯が、キャビティ16内の残留空気を巻き込まない
ためである。具体的には、溶湯のレイノルズ数が、20
000を超えない範囲で適宜決めればよい。また、溶湯
の流速は、溶湯の湯廻りを考慮すると、できるだけ20
000に近い範囲で決定することが好ましい。従って、
溶湯の流速v及びキャビティ16内の圧力Pc を決め、
それらの値に基づき前述した式(4)より貯湯槽25内
の圧力Pf を決める(本例では、貯湯槽25内の圧力P
f を、例えば760Torrから231Torrに減圧
する)。
ストン20及び湯口部18aの形状等により決まる係数
であり、別途実験等により求める。キャビティ16に流
れ込む溶湯の流速vは、溶湯の表面層が破壊されない速
度に設定しなければならない。キャビティ16に流れ込
む溶湯が、キャビティ16内の残留空気を巻き込まない
ためである。具体的には、溶湯のレイノルズ数が、20
000を超えない範囲で適宜決めればよい。また、溶湯
の流速は、溶湯の湯廻りを考慮すると、できるだけ20
000に近い範囲で決定することが好ましい。従って、
溶湯の流速v及びキャビティ16内の圧力Pc を決め、
それらの値に基づき前述した式(4)より貯湯槽25内
の圧力Pf を決める(本例では、貯湯槽25内の圧力P
f を、例えば760Torrから231Torrに減圧
する)。
【0019】制御弁29fが閉じられ貯湯槽25内の減
圧が完了した後も、溶湯リザーバ20r内は減圧され
る。従って、溶湯リザーバ20r内の圧力Pr が貯湯槽
25内の圧力Pf よりも低くなるため、溶湯通路18内
に貯湯槽25内の溶湯26が吸引される。このように、
溶湯リザーバ20r(溶湯通路18)内がある程度減圧
されてから貯湯槽25内の溶湯26を吸引するため、溶
湯通路18内に吸引される溶湯への溶湯通路18内の残
留空気の巻き込み量を少なくすることができる。また、
溶湯の吸引速度は、溶湯リザーバ20r内の減圧速度に
比例することとなる。ここで、溶湯通路18内がある程
度減圧されてるとはいえ吸引される溶湯の表面層が破壊
されると、溶湯通路18内の残留空気が溶湯に巻き込ま
れ鋳造欠陥の原因となる場合がある。従って、溶湯リザ
ーバ20r内の減圧速度は、吸引される溶湯の表面層が
破壊されない範囲内で設定することが好ましい。具体的
には、溶湯の上昇速度をvt とすると、dt時間内に溶
湯はvt dtだけ溶湯の湯面が上昇したことになる。d
t時間内に溶湯リザーバ20r内の圧力がdp低くなっ
たとすると、力の釣り合いにより以下の式が成立する。
圧が完了した後も、溶湯リザーバ20r内は減圧され
る。従って、溶湯リザーバ20r内の圧力Pr が貯湯槽
25内の圧力Pf よりも低くなるため、溶湯通路18内
に貯湯槽25内の溶湯26が吸引される。このように、
溶湯リザーバ20r(溶湯通路18)内がある程度減圧
されてから貯湯槽25内の溶湯26を吸引するため、溶
湯通路18内に吸引される溶湯への溶湯通路18内の残
留空気の巻き込み量を少なくすることができる。また、
溶湯の吸引速度は、溶湯リザーバ20r内の減圧速度に
比例することとなる。ここで、溶湯通路18内がある程
度減圧されてるとはいえ吸引される溶湯の表面層が破壊
されると、溶湯通路18内の残留空気が溶湯に巻き込ま
れ鋳造欠陥の原因となる場合がある。従って、溶湯リザ
ーバ20r内の減圧速度は、吸引される溶湯の表面層が
破壊されない範囲内で設定することが好ましい。具体的
には、溶湯の上昇速度をvt とすると、dt時間内に溶
湯はvt dtだけ溶湯の湯面が上昇したことになる。d
t時間内に溶湯リザーバ20r内の圧力がdp低くなっ
たとすると、力の釣り合いにより以下の式が成立する。
【0020】 dp=ーρgvt dt ・・・(5) 従って、溶湯の上昇速度vt が決まれば、溶湯リザーバ
20r内の減圧速度が決定される。溶湯の上昇速度vt
は、溶湯の表面層が破壊されない速度、即ちレイノルズ
数が20000を越えない範囲内で適宜決定すればよ
い。溶湯リザーバ20r内の圧力が所定の圧力になる
と、ゲートピストン20に設置した圧力センサの信号に
基づき制御コントローラ28は、制御弁29rを閉じ溶
湯リザーバ20r内の減圧が完了する。ここで、溶湯リ
ザーバ20r内の圧力は、図2に示すように湯口部18
aより溶湯の湯面が所定の高さhになるように設定され
る。具体的には、溶湯の湯面が湯口部18aよりも高い
位置で、かつ、溶湯リザーバ20rに貯める溶湯の容積
がキャビティ16の容積以上の容積となるように、高さ
hを決めることが好ましい。これは、キャビティ16へ
の溶湯の充填速度が速い場合には、溶湯リザーバ20r
に貯められた溶湯の上面の空気等がキャビティ16内に
吸引されてしまうからである。従って、溶湯の湯面高さ
hを決めれば、次の式により溶湯リザーバ20r内の圧
力が決まる(本例では、例えば1Torrに減圧され
る。)。ここで、貯湯槽内の圧力Pf 、溶湯リザーバ内
の圧力Pr 、湯口部18aからの溶湯の湯面高さh、及
び貯湯槽25の溶湯表面から湯口部までの高さをHとす
る。また、重量加速度はg、溶湯の密度をρとする。
20r内の減圧速度が決定される。溶湯の上昇速度vt
は、溶湯の表面層が破壊されない速度、即ちレイノルズ
数が20000を越えない範囲内で適宜決定すればよ
い。溶湯リザーバ20r内の圧力が所定の圧力になる
と、ゲートピストン20に設置した圧力センサの信号に
基づき制御コントローラ28は、制御弁29rを閉じ溶
湯リザーバ20r内の減圧が完了する。ここで、溶湯リ
ザーバ20r内の圧力は、図2に示すように湯口部18
aより溶湯の湯面が所定の高さhになるように設定され
る。具体的には、溶湯の湯面が湯口部18aよりも高い
位置で、かつ、溶湯リザーバ20rに貯める溶湯の容積
がキャビティ16の容積以上の容積となるように、高さ
hを決めることが好ましい。これは、キャビティ16へ
の溶湯の充填速度が速い場合には、溶湯リザーバ20r
に貯められた溶湯の上面の空気等がキャビティ16内に
吸引されてしまうからである。従って、溶湯の湯面高さ
hを決めれば、次の式により溶湯リザーバ20r内の圧
力が決まる(本例では、例えば1Torrに減圧され
る。)。ここで、貯湯槽内の圧力Pf 、溶湯リザーバ内
の圧力Pr 、湯口部18aからの溶湯の湯面高さh、及
び貯湯槽25の溶湯表面から湯口部までの高さをHとす
る。また、重量加速度はg、溶湯の密度をρとする。
【0021】 Pr =Pf ーρg(H+h) ・・・(6) なお、本実施形態では、貯湯槽25と溶湯リザーバ20
r内の圧力を同じ速度で減圧をし、貯湯槽25内の圧力
が所定の圧力となった後、さらに溶湯リザーバ20r内
の圧力を減圧した。しかしながら、溶湯通路18を上昇
する溶湯の速度がレイノルズ数20000を超えない範
囲であれば、溶湯リザーバ20r内の減圧速度を貯湯槽
25内の減圧速度よりも大きくし、溶湯通路18内に溶
湯を吸引しながら貯湯槽25内を減圧しても良い。
r内の圧力を同じ速度で減圧をし、貯湯槽25内の圧力
が所定の圧力となった後、さらに溶湯リザーバ20r内
の圧力を減圧した。しかしながら、溶湯通路18を上昇
する溶湯の速度がレイノルズ数20000を超えない範
囲であれば、溶湯リザーバ20r内の減圧速度を貯湯槽
25内の減圧速度よりも大きくし、溶湯通路18内に溶
湯を吸引しながら貯湯槽25内を減圧しても良い。
【0022】前記貯湯槽25内の減圧及び溶湯リザーバ
20r内の減圧と同時に、キャビティ16内を所定の圧
力(真空度)に減圧する。キャビティ16内の圧力が所
定の圧力になると、チャンバー12dに設置した圧力セ
ンサの信号に基づき制御コントローラ28は、制御弁2
9cを閉じキャビティ16内の減圧が完了する。キャビ
ティ16内の圧力は、溶湯へのキャビティ16内の残留
空気の巻き込み量を少なくするためにも高真空度にされ
る(本例では、例えば1Torrに減圧される。)。各
部分の減圧が完了した後、ゲートピストン20が上昇し
溶湯通路18が開かれる。従って、溶湯通路18内の溶
湯が、湯口部18aの入口とキャビティ16との圧力差
により、キャビティ16内に吸引され充填される(本例
では、溶湯リザーバ20r内の圧力とキャビティ16内
の圧力が同一となるため、湯口部18a入口とキャビテ
ィ16の差圧は、溶湯のヘッド圧ρghのみの真空重力
鋳造となる。)。キャビティ16内に溶湯が充填される
と、シャットピン21が駆動されキャビティ16と溶湯
通路18bを遮断する。キャビティ16内の溶湯の凝固
の進行に合わせて、加圧ピン22により加圧が実施され
鋳造が完了する。
20r内の減圧と同時に、キャビティ16内を所定の圧
力(真空度)に減圧する。キャビティ16内の圧力が所
定の圧力になると、チャンバー12dに設置した圧力セ
ンサの信号に基づき制御コントローラ28は、制御弁2
9cを閉じキャビティ16内の減圧が完了する。キャビ
ティ16内の圧力は、溶湯へのキャビティ16内の残留
空気の巻き込み量を少なくするためにも高真空度にされ
る(本例では、例えば1Torrに減圧される。)。各
部分の減圧が完了した後、ゲートピストン20が上昇し
溶湯通路18が開かれる。従って、溶湯通路18内の溶
湯が、湯口部18aの入口とキャビティ16との圧力差
により、キャビティ16内に吸引され充填される(本例
では、溶湯リザーバ20r内の圧力とキャビティ16内
の圧力が同一となるため、湯口部18a入口とキャビテ
ィ16の差圧は、溶湯のヘッド圧ρghのみの真空重力
鋳造となる。)。キャビティ16内に溶湯が充填される
と、シャットピン21が駆動されキャビティ16と溶湯
通路18bを遮断する。キャビティ16内の溶湯の凝固
の進行に合わせて、加圧ピン22により加圧が実施され
鋳造が完了する。
【0023】以上説明したように、本実施形態では、キ
ャビティ16内の圧力に基づいて貯湯槽25内の圧力及
び溶湯リザーバ20r内の圧力を所定の値にすることに
より、任意の圧力(真空度)のキャビティ16に、所定
の初速度で溶湯を充填することができる。従って、キャ
ビティ16内に充填される溶湯の表面層が破壊されない
範囲内で溶湯充填初速度を早くすることができ、溶湯へ
の残留空気巻き込みの防止と湯廻り性確保の両立が可能
になる。また、貯湯槽25及び溶湯リザーバ20r内を
鋳造毎に減圧するため、貯湯槽25内の溶湯中の水素及
び溶湯通路18b内を吸引される溶湯中の水素が脱ガス
される。従って、溶湯中の水素ガスレベルを低く保つこ
とができ、健全な鋳造製品を得ることができる。また、
貯湯槽25内及び溶湯リザーバ20r内の減圧を同じ減
圧速度で行うため、溶湯通路18内を溶湯が上昇する際
には、溶湯通路18内が既に減圧された状態である。従
って、溶湯通路18内に吸引される溶湯への溶湯通路1
8内の残留空気巻き込み量を少なくすることができる。
さらに、溶湯の上昇速度が溶湯の表面層が破壊されない
ように溶湯リザーバ20r内の減圧速度が制御されるた
め、溶湯への空気巻き込みを防止することができる。
ャビティ16内の圧力に基づいて貯湯槽25内の圧力及
び溶湯リザーバ20r内の圧力を所定の値にすることに
より、任意の圧力(真空度)のキャビティ16に、所定
の初速度で溶湯を充填することができる。従って、キャ
ビティ16内に充填される溶湯の表面層が破壊されない
範囲内で溶湯充填初速度を早くすることができ、溶湯へ
の残留空気巻き込みの防止と湯廻り性確保の両立が可能
になる。また、貯湯槽25及び溶湯リザーバ20r内を
鋳造毎に減圧するため、貯湯槽25内の溶湯中の水素及
び溶湯通路18b内を吸引される溶湯中の水素が脱ガス
される。従って、溶湯中の水素ガスレベルを低く保つこ
とができ、健全な鋳造製品を得ることができる。また、
貯湯槽25内及び溶湯リザーバ20r内の減圧を同じ減
圧速度で行うため、溶湯通路18内を溶湯が上昇する際
には、溶湯通路18内が既に減圧された状態である。従
って、溶湯通路18内に吸引される溶湯への溶湯通路1
8内の残留空気巻き込み量を少なくすることができる。
さらに、溶湯の上昇速度が溶湯の表面層が破壊されない
ように溶湯リザーバ20r内の減圧速度が制御されるた
め、溶湯への空気巻き込みを防止することができる。
【0024】上記鋳造方法により、200mm×100
mm、厚み10mmの板状試験片の鋳造を行った。鋳造
用金属としては、アルミ合金(JIS規格におけるAC
4CH)を用いた。溶湯温度は、750度で行った。上
型12及び下型14の金型温度は、150度で、金型表
面には黒鉛系離型材を塗布した。まず、貯湯槽25内及
び溶湯リザーバ20r内の圧力を、同じ減圧速度(20
Torr/Sec)で205Torrまで減圧した。し
かる後、さらに溶湯リザーバ20r内を10.5Tor
rまで減圧し、溶湯の湯面を所定の高さ(h=20c
m)まで吸引した。貯湯槽25内及び溶湯リザーバ20
r内の減圧と同時に、キャビティ16内の圧力を0.5
Torrまで減圧した。この状態でゲートピストンを開
け、溶湯通路18内の溶湯を溶湯充填初速度約2m/s
でキャビティ16に充填した。成型品は、内部にガス気
泡による欠陥を含まない高品質のものであった。
mm、厚み10mmの板状試験片の鋳造を行った。鋳造
用金属としては、アルミ合金(JIS規格におけるAC
4CH)を用いた。溶湯温度は、750度で行った。上
型12及び下型14の金型温度は、150度で、金型表
面には黒鉛系離型材を塗布した。まず、貯湯槽25内及
び溶湯リザーバ20r内の圧力を、同じ減圧速度(20
Torr/Sec)で205Torrまで減圧した。し
かる後、さらに溶湯リザーバ20r内を10.5Tor
rまで減圧し、溶湯の湯面を所定の高さ(h=20c
m)まで吸引した。貯湯槽25内及び溶湯リザーバ20
r内の減圧と同時に、キャビティ16内の圧力を0.5
Torrまで減圧した。この状態でゲートピストンを開
け、溶湯通路18内の溶湯を溶湯充填初速度約2m/s
でキャビティ16に充填した。成型品は、内部にガス気
泡による欠陥を含まない高品質のものであった。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の鋳
造方法では、キャビティ内の圧力、貯湯槽内の圧力、及
び溶湯リザーバ内の圧力が各々所定の圧力にされるた
め、キャビティへの溶湯充填初速度を制御することがで
きる。
造方法では、キャビティ内の圧力、貯湯槽内の圧力、及
び溶湯リザーバ内の圧力が各々所定の圧力にされるた
め、キャビティへの溶湯充填初速度を制御することがで
きる。
【0026】また、請求項2記載の鋳造方法では、貯湯
槽内の圧力、キャビティ内の圧力、及び溶湯リザーバ内
の圧力が大気圧以下にされるため、溶湯充填初速度を遅
くすることができる。
槽内の圧力、キャビティ内の圧力、及び溶湯リザーバ内
の圧力が大気圧以下にされるため、溶湯充填初速度を遅
くすることができる。
【0027】また、請求項3記載の鋳造方法では、キャ
ビティ内が高真空度にされるため溶湯へのキャビティ内
の残留空気の巻き込み量を少なくすることができる。
ビティ内が高真空度にされるため溶湯へのキャビティ内
の残留空気の巻き込み量を少なくすることができる。
【0028】また、請求項4記載の鋳造方法では、溶湯
充填初速度が溶湯の表面層が破壊されない速度となるよ
うにキャビティ内の圧力、貯湯槽内の圧力、及び溶湯リ
ザーバ内の圧力が設定されるため、キャビティへの溶湯
の充填初速度が低く抑えられ、キャビティ内に充填され
る溶湯へのキャビティ内残留空気の巻き込みを防止する
ことができる。
充填初速度が溶湯の表面層が破壊されない速度となるよ
うにキャビティ内の圧力、貯湯槽内の圧力、及び溶湯リ
ザーバ内の圧力が設定されるため、キャビティへの溶湯
の充填初速度が低く抑えられ、キャビティ内に充填され
る溶湯へのキャビティ内残留空気の巻き込みを防止する
ことができる。
【0029】また、請求項5記載の鋳造方法では、溶湯
通路内に吸引される溶湯の速度が溶湯の表面層が破壊さ
れない速度とされるため、溶湯通路内に吸引される溶湯
への溶湯通路内の残留空気の巻き込みを防止することが
できる。
通路内に吸引される溶湯の速度が溶湯の表面層が破壊さ
れない速度とされるため、溶湯通路内に吸引される溶湯
への溶湯通路内の残留空気の巻き込みを防止することが
できる。
【0030】また、請求項6記載の鋳造方法では、貯湯
槽内の溶湯が溶湯通路内に吸引される前に、溶湯通路内
が減圧された状態となるため、溶湯通路内に吸引される
溶湯が巻き込む溶湯通路内の残留空気の巻き込み量を少
なくすることができる。
槽内の溶湯が溶湯通路内に吸引される前に、溶湯通路内
が減圧された状態となるため、溶湯通路内に吸引される
溶湯が巻き込む溶湯通路内の残留空気の巻き込み量を少
なくすることができる。
【0031】また、請求項7記載の鋳造装置では、貯湯
槽内の圧力、キャビティ内の圧力、及び溶湯リザーバ内
の圧力を制御する手段をそれぞれ備えているため、キャ
ビティ内の圧力を変えることなくキャビティへの溶湯充
填初速度を制御することができる。
槽内の圧力、キャビティ内の圧力、及び溶湯リザーバ内
の圧力を制御する手段をそれぞれ備えているため、キャ
ビティ内の圧力を変えることなくキャビティへの溶湯充
填初速度を制御することができる。
【図1】本発明の一実施の形態に係わる鋳造装置の構成
を示す図面である。
を示す図面である。
【図2】本発明の一実施の形態に係わる鋳造装置の要部
部分断面図である。
部分断面図である。
【図3】本発明に係る装置と従来の装置における各圧力
の関係を対比してグラフに表した図である。
の関係を対比してグラフに表した図である。
【図4】従来の鋳造装置の構成を示す図面である。
【図5】従来の鋳造装置の構成を示す図面である。
10・・・鋳型 16・・・キャビティ 18・・・溶湯通路 20・・・ゲートピストン 23・・・溶解炉 25・・・貯湯槽 27・・・実真空度モニター 28・・・制御コントローラ
Claims (7)
- 【請求項1】 密封された貯湯槽と、その貯湯槽内の
溶湯が充填されるキャビティと、前記貯湯槽と前記キャ
ビティを連通する溶湯通路と、その溶湯通路を開閉する
ゲート機構と、そのゲート機構よりも前記貯湯槽側にお
いて前記溶湯通路から分岐して前記キャビティよりも高
い位置にまで伸びている溶湯リザーバを有する鋳造装置
を用いて行う鋳造方法において、 前記溶湯通路を前記ゲート機構により閉じた状態で、前
記キャビティ内の圧力を第1所定圧力に、前記貯湯槽内
の圧力を第2所定圧力に、前記溶湯リザーバ内の圧力を
第3所定圧力に調整する行程と、 その後に前記ゲート機構を開くことにより、溶湯を前記
キャビティに充填し凝固させる行程とを有し、 前記第2所定圧力と前記第3所定圧力は、前記溶湯リザ
ーバ内に所定量以上の溶湯が上昇する圧力差に設定され
ていることを特徴とする鋳造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の鋳造方法において、 前記第1所定圧力、前記第2所定圧力、及び前記第3所
定圧力が全て大気圧以下に設定されていることを特徴と
する鋳造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の鋳造方法において、 前記第1所定圧力が高真空度に設定されることを特徴と
する鋳造方法。 - 【請求項4】 請求項1記載の鋳造方法において、 前記キャビティ内への溶湯充填初速度が、キャビティ内
に流れ込む溶湯の表面層が破壊されない速度となるよう
に、前記第1所定圧力、前記第2所定圧力、及び前記第
3所定圧力が設定されていることを特徴とする鋳造方
法。 - 【請求項5】 請求項1記載の鋳造方法において、 前記貯湯槽内の圧力を第2所定圧力に、前記溶湯リザー
バ内の圧力を第3所定圧力に調整する行程は、前記貯湯
槽内の圧力と前記溶湯リザーバ内の圧力差により前記溶
湯通路内に吸引される溶湯の表面層が破壊されないよう
に、前記貯湯槽内の圧力と前記溶湯リザーバ内の圧力と
の圧力差の時間的変化率が制御されることを特徴とする
鋳造方法。 - 【請求項6】 請求項2記載の鋳造方法において、 前記貯湯槽内の圧力を第2所定圧力に、前記溶湯リザー
バ内の圧力を第3所定圧力に調整する行程は、同時に行
われ、かつ、両者の減圧速度が同じになるように制御さ
れ、前記貯湯槽内の圧力が第2所定圧力になった後、さ
らに、前記溶湯リザーバ内の圧力を減圧することにより
前記貯湯槽内の溶湯を前記溶湯通路内に吸引することを
特徴とする鋳造方法。 - 【請求項7】 密封された貯湯槽と、その貯湯槽内の
溶湯が充填されるキャビティと、前記貯湯槽と前記キャ
ビティを連通する溶湯通路と、その溶湯通路を開閉する
ゲート機構と、そのゲート機構よりも前記貯湯槽側にお
いて前記溶湯通路から分岐してキャビティよりも高い位
置にまで伸びている溶湯リザーバを有する鋳造装置にお
いて、 前記貯湯槽内の圧力を制御する貯湯槽内圧力制御手段
と、 前記キャビティ内の圧力を制御するキャビティ内圧力制
御手段と、 前記溶湯リザーバ内の圧力を制御する溶湯リザーバ内圧
力制御手段と、を有することを特徴とする差圧鋳造装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8687697A JPH10277722A (ja) | 1997-04-04 | 1997-04-04 | 差圧鋳造方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8687697A JPH10277722A (ja) | 1997-04-04 | 1997-04-04 | 差圧鋳造方法及びその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10277722A true JPH10277722A (ja) | 1998-10-20 |
Family
ID=13899044
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8687697A Pending JPH10277722A (ja) | 1997-04-04 | 1997-04-04 | 差圧鋳造方法及びその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10277722A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016215243A (ja) * | 2015-05-21 | 2016-12-22 | 日産自動車株式会社 | 鋳造装置の溶湯充填制御方法 |
| CN120373808A (zh) * | 2025-06-25 | 2025-07-25 | 浙江贵仁信息科技股份有限公司 | 一种水库调度模型的训练方法及水库调度系统 |
-
1997
- 1997-04-04 JP JP8687697A patent/JPH10277722A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016215243A (ja) * | 2015-05-21 | 2016-12-22 | 日産自動車株式会社 | 鋳造装置の溶湯充填制御方法 |
| CN120373808A (zh) * | 2025-06-25 | 2025-07-25 | 浙江贵仁信息科技股份有限公司 | 一种水库调度模型的训练方法及水库调度系统 |
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