JPH10279517A - パーフルオロアルキルカルボン酸の製造方法 - Google Patents
パーフルオロアルキルカルボン酸の製造方法Info
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Abstract
カルボン酸を収率良く製造する方法を提供する。 【解決手段】 一般式:Rf−CH=CH2 [式中、Rf基はC2-14のパーフルオロアルキル基であ
る。]で示されるパーフルオロアルキルエチレンを酸化
的に分解する反応を行い、 一般式:Rf−COOH [式中、Rf基はC2-14のパーフルオロアルキル基であ
る。]で示されるパーフルオロアルキルカルボン酸を製
造する方法において、水に対して相溶性を有し、上記反
応に対して実質的に不活性である有機溶媒、触媒として
のルテニウム化合物および次亜塩素酸またはその塩の水
溶液の存在下において反応を実施する。
Description
キルカルボン酸、例えばパーフルオロオクチルカルボン
酸の製造方法に関する。
面活性剤、撥水撥油剤、医・農薬等の原料として産業上
有用な化合物である。この種の化合物の従来の一般的な
製造方法としては、(1)炭化水素化合物を原料とす
る、電解フッ素化法、(2)パーフルオロアルキルヨウ
素化合物を原料とする発煙硫酸法、(3)パーフルオロ
アルキルヨウ素化合物を原料とする炭酸ガス法、(4)
パーフルオロアルキルオレフィン類を原料として重クロ
ム酸塩、過マンガン酸塩などの酸化剤を用いる酸化分解
法(特公昭44−7691号等)、(5)パーフルオロ
アルキルオレフィン類を原料とするオゾン分解法(特開
昭49−64051号等)(6)フロン溶媒中において
ルテニウム触媒を用いる酸化分解法(ジャーナル・オブ
・フルオライン・ケミストリー(Journal of Fluorine C
hemistry)、(1979年)第13号、第175〜17
7頁)等が知られている。
反応収率が低いこと、反応に−70〜−40℃の低温や
150〜200℃の高温等の過酷な条件を要したり、腐
食性試薬や危険性の多い試薬を用いる必要があったりす
ること、金属化合物を用いるために後処理または回収が
困難であること等の問題点を有しており、工業的にみて
必ずしも効率の良い方法とは言えなかった。また、特に
上記(6)の方法においては、反応系に水が共存する場
合に反応速度が著しく低下してしまうという問題点があ
り、水性相が共存する系については実用的でなかった。
する課題は、上述のような問題点を解決して、パーフル
オロアルキルカルボン酸を製造する新たな方法を提供す
ることにある。
−CH=CH2[式中、Rf基はC2-14のパーフルオロア
ルキル基である。]で示されるパーフルオロアルキルエ
チレンを酸化的に分解する反応を行い、 一般式:Rf−COOH [式中、Rf基はC2-14のパーフルオロアルキル基であ
る。]で示されるパーフルオロアルキルカルボン酸を製
造する方法において、水に対して相溶性を有し、上記反
応に対して実質的に不活性である有機溶媒、触媒として
のルテニウム化合物および次亜塩素酸またはその塩の水
溶液の存在下において反応を実施することを特徴とする
方法を提供する。
式:Rf−CH=CH2[式中、Rf基はC2-14のパーフ
ルオロアルキル基である。]で示されるパーフルオロア
ルキルエチレンを反応の原料として用いる。そのような
パーフルオロアルキルエチレン、例えばパーフルオロオ
クチルエチレン(C8F17−CH=CH2)は、対応する
パーフルオロアルキル基を含む化合物、例えばパーフル
オロアルキル基がハロゲン化エチル基、例えばヨウ化エ
チル基に結合している化合物(Rf−CH2CH2I、例
えばC8F17−CH2CH2I)を、メタノールまたはエ
タノール還流下において水酸化ナトリウムまたは水酸化
カリウムと接触させることによって定量的に得られる。
これらの製造方法は、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソ
サイエティー(JOURNAL OF CHEMICAL SOCIETY)、第3
041頁(1950年)およびジャーナル・オブ・オー
ガニック・ケミストリー(JOURNAL OF ORGANIC CHEMIST
RY)、第23巻、第1166頁(1958年)等に記載
されており、本発明においてはこれらを参照できる。
ロアルキルカルボン酸(Rf−COOH)としては、パ
ーフルオロアルキル基の炭素原子数2〜14のものが工
業的に有用であり、パーフルオロアルキル基の炭素原子
数が6〜10のものがより有用である。特に有用なパー
フルオロアルキルカルボン酸は、パーフルオロアルキル
基の炭素原子数が7または8のパーフルオロアルキルカ
ルボン酸である。パーフルオロアルキル基には、直鎖の
ものも分枝を有するものも含む。
ルオロアルキルエチレン(Rf−CH=CH2)のパーフ
ルオロアルキル基(Rf基)は、反応中に分解されたり
することはほとんどなく、本発明の目的生成物であるパ
ーフルオロアルキルカルボン酸(Rf−COOH)にお
いても実質的に保持される。従って、本発明の方法にお
いて使用するパーフルオロアルキルエチレンとしては、
反応生成物として所望するパーフルオロアルキルカルボ
ン酸のパーフルオロアルキル基を有するものを使用す
る。本発明において用いる触媒としてのルテニウム化合
物は、例えば、ルテニウム金属、三二酸化ルテニウム、
二酸化ルテニウム、四酸化ルテニウム、水酸化ルテニウ
ム、塩化ルテニウム、臭化ルテニウム、ヨウ化ルテニウ
ム、硫酸ルテニウムまたはそれらの水和物等を混合物と
してまたは単独で使用することができる。
が、本発明の方法において、以下の反応が主として進行
するものと推定され得る。上記のルテニウム化合物の中
で四酸化ルテニウム以外の化合物を使用すると、共酸化
剤として作用する次亜塩素酸またはその塩によって反応
系内で四酸化ルテニウムの形態に転化される。その結
果、本発明の方法の反応系において四酸化ルテニウムの
形態で存在する触媒は、その酸化力によって、パーフル
オロアルキルエチレン(Rf−CH=CH2)の二重結合
を酸化的に開裂させて、対応するパーフルオロアルキル
基を有するカルボン酸およびギ酸を生成する(反応式
(I)参照)。 反応式(I):
H+HCOOH+2RuO2
は、反応式(I)で示される反応において生成するギ酸
を、更に二酸化炭素(CO2)および水(H2O)に分解
する(反応式(II)参照)。 反応式(II):
1/2RuO2 これらのルテニウム化合物は、通常、原料として用いる
パーフルオロアルキルエチレン(Rf−CH=CH2)1
00モルに対して0.01〜2モルの割合で使用するこ
とが好ましい。使用量をこの範囲より少なくすれば反応
速度が低下し、一方、使用量をこの範囲より多くすれば
高価なルテニウム化合物を多量に使用することになり、
共に工業的見地から好ましいとは言えない場合が多い。
の塩は、反応式(I)で示される酸化反応に直接寄与す
ることは実質的にないと考えられるが、いわゆる共酸化
剤としての作用、例えば反応式(I)で示される主たる
酸化反応において触媒として作用する四酸化ルテニウム
を反応系内で生成または再生させる作用を有すると考え
ることができる。従って、本発明の方法においては、触
媒として用いるルテニウム化合物から四酸化ルテニウム
を生成または再生させる作用を有する他の化合物、例え
ば過酢酸、過ヨウ素酸もしくは臭素酸またはそれらの塩
等を次亜塩素酸もしくはその塩またはそれらの水溶液の
代わりに用いることもできるが、一般的に水溶液の形態
で入手することが容易である次亜塩素酸またはその塩の
水溶液、例えば次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いるこ
とが好ましい。
用する次亜塩素酸またはその塩は、上述したように反応
系に供給されるルテニウム化合物が四酸化ルテニウム以
外のものである場合は、このルテニウム化合物を反応系
内で四酸化ルテニウムの形態に転化するという作用を有
する他、パーフルオロアルキルエチレンの二重結合を酸
化的に開裂させた結果として生成する酸化数がより低い
二酸化ルテニウムを、再び酸化して四酸化ルテニウムへ
再生するという作用も有すると考えられる(反応式(II
I)参照)。 反応式(III):
5NaCl 以上の反応式(I)〜(III)を総括すると、本発明の方法
は、反応式(IV):
OH+H2O+CO2+5NaCl で示すことができる。
合物は、総括反応式(IV)に現れないが、触媒量で反応
系に存在して反応式(IV)で示される反応を進行させる
ので、本発明の方法においてはいわゆる触媒として作用
すると言うことができる。
はその塩の水溶液に関して、濃度はそれほど重要ではな
く、反応系に添加する次亜塩素酸またはその塩の総量が
重要である。従って、本発明においては、次亜塩素酸ま
たはその塩の水溶液はどのような濃度のものであっても
使用することができるが、好ましくは有効塩素量で5〜
20重量%、より好ましくは10〜15重量%の濃度の
ものを使用する。使用する次亜塩素酸またはその塩、特
に次亜塩素酸ナトリウムの総量は、原料化合物のパーフ
ルオロアルキルエチレン1モルに対して少なくとも5モ
ル、好ましくは6モルまで、より好ましくは5.2モル
までである。また、本発明の方法の反応は発熱反応であ
るので、反応系への次亜塩素酸またはその塩の水溶液の
供給は、通常は、その水溶液を適当な少量ずつに分割し
て複数回で添加したり、または例えば滴下ロートやポン
プ供給装置等によって連続的に添加する等の既知の方法
によって行う。
触媒および共酸化剤等を含む水性相に対して相溶性を有
すると共に、本発明の方法において用いる反応において
は実質的に不活性な、従って実質的に酸化または分解さ
れない溶媒を選択する。本発明において、水に対して相
溶性を有するとは、有機溶媒が存在する水の少なくとも
一部を溶解する場合、水が存在する有機溶媒の少なくと
も一部を溶解する場合、または水および有機溶媒が存在
する有機溶媒および水をそれぞれ溶解する場合(従っ
て、これらの3つの場合は不均一液相となる)、ならび
に有機溶媒および水が相互に溶解する場合(従って、均
一液相となる)のいずれかを意味する。換言すれば、有
機溶媒および水が相互に全く溶解しない場合が除かれる
ことを意味する。
ール類、例えば第三ブチルアルコール、ニトリル類、例
えばアセトニトリル、またはエーテル類、例えばエチレ
ングリコールジメチルエーテル、もしくは1,3-ジオキ
サン等の溶媒を挙げることができる。これらは、単独で
使用してもよいし、混合物の系で使用してもよい。溶媒
は、原料として用いるパーフルオロアルキルエチレン1
重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは0.2
〜1.0重量部、特に好ましくは0.5〜5重量部の割合
で使用する。
たはその塩を用いる場合、これらは通常水溶液の形態で
供給するため、反応系に水が存在する。その場合、反応
系の液性はpH5〜10の範囲、特に好ましくは6〜8
の範囲に保たれるように調節する。特に、共酸化剤とし
て次亜塩素酸ナトリウムを使用する場合、pH値がこの
範囲よりも低くなると次亜塩素酸ナトリウムの分解が起
こり、次亜塩素酸ナトリウムの消費量が増加すると共
に、有害な塩素ガスが発生することになる。また、pH
値がこの範囲より高くなると、反応速度が低下すること
になり、いずれも反応を行ううえで好ましくない。
保つように、反応式(IV)で示される反応を阻害したり
しない塩基性物質を、いわゆるpH調節剤として水溶液
の形態で反応系に添加してpH値を調節することが好ま
しい。そのための塩基性物質としては、例えば水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等の種々の化合物を使用する
ことができる。コストおよび入手の容易性等の点から、
水酸化ナトリウムを使用することが好ましい。塩基性物
質の水溶液を反応系に添加するには、適当な少量ずつに
分割して複数回で添加したり、または例えば滴下ロート
やポンプ送り装置等によって連続的に添加する等の既知
の方法を用いることができる。
質、例えば水酸化ナトリウムの量は、原料となるパーフ
ルオロアルキルエチレン1モルに対して、1.8〜2.2
モルであり、通常は約2モルである。本発明の方法の反
応系は、有機相および水性相の液相どうしの均一系、従
って相互溶解度が無限である系、または不均一系、従っ
て相互溶解度が有限である系で進行するが、触媒が液相
に完全に溶解しない場合には、更に固相が存在して固相
−液相の混合状態の系も含み得る。
は好ましくは10〜50℃、より好ましくは20〜40
℃の範囲である。例えばパーフルオロオクチルカルボン
酸を製造する場合は、20〜40℃の範囲の温度を適用
することが好ましい。反応温度がこの範囲よりも低い場
合には反応速度が低下し、またこの範囲よりも高い場合
には共酸化剤の分解が起こり、いずれも不利になる場合
が多い。
るため、冷却により反応温度を一定に保つことができる
反応装置を使用することが一般的に望ましい。そのよう
な装置としては、例えば内部または外部に冷却水等の冷
媒を通すことができる装置を用いることができる。反応
は、連続式またはバッチ式のいずれによっても行うこと
ができる。また、共酸化剤の供給速度を制御することに
よって、温度上昇を避けることもできる。反応に適用す
る圧力は特に限定されないが、通常は常圧である。反応
を行う時間は、通常は1〜20時間、好ましくは2〜1
5時間、特に好ましくは2〜10時間である。
て、次亜塩素酸ナトリウムおよび四酸化ルテニウムに対
して還元性を有する(従って、それら2種の化合物によ
って容易に酸化され得る)物質を反応溶液に少量添加す
る。この操作によって、反応系内に存在している過剰分
の次亜塩素酸ナトリウムを消費(分解)し、即ち還元
し、反応系内において四酸化ルテニウムが再生または生
成することがないようにして、触媒としてのルテニウム
化合物の酸化力を失わせ、更に四酸化ルテニウムを黒色
固体の二酸化ルテニウムとして析出させる。そのような
反応の停止剤としては、例えば、メタノール、イソプロ
ピルアルコール、エチレン、ヒドラジン等を使用するこ
とができる。
知の手段、例えば濾過、遠心分離等によって分離および
回収することができ、所望によりその後再使用すること
もできる。反応終了後の溶液中において本発明の目的物
であるパーフルオロアルキルカルボン酸は、使用する次
亜塩素酸塩またはpH調節剤に応じて塩の形態で通常存
在する。例えばpH調節剤として水酸化ナトリウムを使
用した場合にはナトリウム塩(−COONa)の形態で存
在するが、これは硫酸等の強酸を添加することによって
容易に酸形態(−COOH)に戻すことができる。本発
明の目的物であるパーフルオロアルキルカルボン酸を反
応系から分離および精製するには、通常用いられる操
作、例えば抽出、蒸留、再結晶、またはカラムクロマト
グラフィー等を用いることができる。
て温和な反応条件において行うことができるので、方法
の実施に要する設備、操作およびエネルギー等に関して
従来の方法よりも容易かつ低コストで実施することがで
きる。また、本発明の方法によれば、後述の実施例から
も判るように、出発原料の転化率が従来の方法よりも良
好であり、目的物のパーフルオロアルキルカルボン酸の
収率を従来の方法よりも更に向上させることができる。
本発明の方法においては、使用する触媒の取扱いおよび
回収操作も従来の方法に比べて容易であるので、方法の
実施に要する設備や操作等を無理なく簡略化することが
できる。
てパーフルオロオクチルカルボン酸(炭素原子数が8の
Rf基を有するカルボン酸、即ちC8F17COOH)を製
造する場合を例に挙げて本発明を更に詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されず、種々の炭素原子数のパ
ーフルオロアルキル基を有するカルボン酸の製造に同様
に用いることができる。
0ml四つ口フラスコに、パーフルオロオクチルエチレ
ン(C8F17CH=CH2)40g(約0.09モル)、
第三ブチルアルコール50ml、二酸化ルテニウム7水
和物0.1g(C8F17CH=CH2に対して0.43モル
%)を入れ、常圧にて、水浴上で反応系の温度を30℃
に保ちながら激しく撹拌した。一方の滴下ロートより濃
度2.1モル/lの次亜塩素酸ナトリウム水溶液213
ml(C8F17CH=CH2に対して5当量のNaClO)
を毎分5mlで滴下し、もう一方の滴下ロートより濃度
1モル/lの水酸化ナトリウム水溶液179ml(C8
F17CH=CH2に対して2当量のNaOH)を反応系の
液性がpH5〜10に保たれるように確認しながら少量
ずつ間欠的に滴下した。
ナトリウム水溶液の滴下が終了した後、温度を30℃に
保ちながら更に2時間撹拌し、反応を完結させた。反応
終了後、イソプロピルアルコール0.5mlを加えて、
過剰な次亜塩素酸ナトリウムおよび存在する四酸化ルテ
ニウムを消費し、触媒を二酸化ルテニウムの黒色固体と
して析出させた。析出した二酸化ルテニウムは、孔径
0.5ミクロンのPTFE濾紙を備えた加圧濾過器にて
濾別し、濾液424gを得た。トリフルオロ酢酸を内部
標準として19F NMRを用いて定量した結果、この濾
液は目的物であるパーフルオロオクチルカルボン酸(C
8F17COOH)を40.8g(収率98%)含有してい
た。目的とするパーフルオロオクチルカルボン酸は、こ
の濾液中にナトリウム塩の形態で存在しているので、例
えばエバポレータを用いて溶媒および場合により水を蒸
発させて濃縮した後、硫酸等の酸を加えるとパーフルオ
ロオクチルカルボン酸が沈殿し、濾過等の操作を行うこ
とによってパーフルオロオクチルカルボン酸を回収する
ことができる。
1モル/lの次亜塩素酸ナトリウム水溶液213ml
(C8F17CH=CH2に対して5当量のNaClO)およ
び濃度24重量%の水酸化ナトリウム水溶液29.9g
(C8F17CH=CH2に対して2当量のNaOH)を共
にその1個の滴下ロートに入れ、pH値を確認しながら
毎分5mlで滴下すること以外は、実施例1と同様にし
て、二層に分離した濾液(上層201g、下層137
g)を得た。その濾液の上層は水相であり、下層は第三
ブチルアルコール相であった。実施例1と同様にして定
量した結果、目的物であるパーフルオロオクチルカルボ
ン酸(C8F17COOH)が、上層には0.2g(収率
0.5%)、下層には41.4g(収率99.5%)含ま
れていた。
を20g、第三ブチルアルコールを244ml、濃度
2.1モル/lの次亜塩素酸ナトリウム水溶液を107
ml(C8F17CH=CH2に対して5当量のNaClO)
および濃度1モル/lの水酸化ナトリウム水溶液を90
ml(C8F17CH=CH2に対して2当量のNaOH)
を用いること以外は、実施例1と同様にして、二層に分
離した濾液(上層301g、下層133g)を得た。実
施例1と同様に定量した結果、目的物であるパーフルオ
ロオクチルカルボン酸(C8F17COOH)が上層(第
三ブチルアルコール相)には20.2g(収率97%)
含まれていたが、下層(水相)には含まれていなかっ
た。
(C8F17CH=CH2)20g、アセトニトリル300
ml、二酸化ルテニウム7水和物0.1g(C8F17CH
=CH2に対して0.86モル%)を入れ、常圧にて、水
浴上で30℃に保ちながら激しく撹拌した。一方の滴下
ロートより濃度2.1モル/lの次亜塩素酸ナトリウム
水溶液107ml(C8F17CH=CH2に対して5当量
のNaClO)を毎分0.6mlで滴下し、他方の滴下ロ
ートより濃度1モル/lの水酸化ナトリウム水溶液90
ml(C8F17CH=CH2に対して2当量のNaOH)
を系の液性をpH5〜10の範囲に保つように確認しな
がら毎分0.4mlで滴下した。滴下終了後は実施例1
と同様の処理を行い、二層に分離した濾液(上層269
g、下層175g)を得た。実施例1と同様に定量した
結果、目的物であるパーフルオロオクチルカルボン酸
(C8F17COOH)が上層(アセトニトリル相)には
19.8g(収率95%)含まれており、下層(水相)
には0.1g(収率0.5%)含まれていた。また、上層
には未反応のパーフルオロオクチルエチレンが0.2g
含まれていた。
トリクロロトリフルオロエタンを用いること以外、その
他の原料および触媒ならびに反応装置については実施例
1と同様にして比較実験を行った。同様に反応を開始し
次亜塩素酸ナトリウム水溶液10mlおよび水酸化ナト
リウム水溶液5mlを滴下した後、4時間撹拌を続けた
が、水相の次亜塩素酸ナトリウムはほとんど消費されな
かった。20%ヒドラジン水溶液3gを加え、過剰な次
亜塩素酸ナトリウムを消費して二酸化ルテニウムの黒色
固体を析出させた。
た加圧濾過器にて、析出した二酸化ルテニウムを濾過
し、フラスコを洗浄した水も同様に濾過して、2層に分
離した濾液を得た。下層(1,1,2−トリクロロトリフ
ルオロエタン相)をガスクロマトグラフィーによりパー
フルオロオクチルエチレンの転化率を求めたところ0.
5%であり、反応はほとんど進行していなかった。
トリクロロトリフルオロエタンを用いる以外は実施例1
と同様にして反応を行った。この時も次亜塩素酸ナトリ
ウムは消費されなかったが、全量加えた。但し、水酸化
ナトリウム水溶液は最初に5ml加えただけで系のpH
を8〜10に維持することができた。10時間反応した
後過剰な次亜塩素酸ナトリウムを消費するため20%ヒ
ドラジン水溶液を少量ずつゆっくりと加えたが、36g
を要した。
た加圧濾過器にて、析出した二酸化ルテニウムを濾過
し、2層に分離した濾液を得た。比較例1と同様に下層
(1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン相)を分析
した結果、パーフルオロオクチルエチレン(C8F17C
H=CH2)の転化率は0.5%以下であり、反応はほ
とんど進行していなかった。
Claims (5)
- 【請求項1】 一般式:Rf−CH=CH2 [式中、Rf基はC2-14のパーフルオロアルキル基であ
る。]で示されるパーフルオロアルキルエチレンを酸化
的に分解する反応を行い、 一般式:Rf−COOH [式中、Rf基はC2-14のパーフルオロアルキル基であ
る。]で示されるパーフルオロアルキルカルボン酸を製
造する方法において、 水に対して相溶性を有し、上記反応に対して実質的に不
活性である有機溶媒、触媒としてのルテニウム化合物お
よび次亜塩素酸またはその塩の水溶液の存在下において
反応を実施することを特徴とする方法。 - 【請求項2】 有機溶媒が、第三ブチルアルコール、ア
セトニトリル、エチレングリコールジメチルエーテルお
よび/または1,3-ジオキサンであることを特徴とする
請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 反応の系の液性をpH5〜10の範囲に
維持することを特徴とする請求項1または2記載の方
法。 - 【請求項4】 パーフルオロアルキル基が、パーフルオ
ロヘキシル基、パーフルオロヘプチル基、パーフルオロ
オクチル基、パーフルオロノニル基、パーフルオロデシ
ル基、パーフルオロウンデシル基およびパーフルオロド
デシル基の群から選ばれることを特徴とする請求項1〜
3のいずれかに記載の方法。 - 【請求項5】 ルテニウム化合物が、ルテニウム金属、
三二酸化ルテニウム、二酸化ルテニウム、四酸化ルテニ
ウム、水酸化ルテニウム、塩化ルテニウム、臭化ルテニ
ウム、ヨウ化ルテニウム、硫酸ルテニウムおよびそれら
の水和物の群から選ばれることを特徴とする請求項1〜
4のいずれかに記載の方法。
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|---|---|---|---|
| JP32589797A JP3564979B2 (ja) | 1997-02-07 | 1997-11-27 | パーフルオロアルキルカルボン酸の製造方法 |
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| JP2487497 | 1997-02-07 | ||
| JP32589797A JP3564979B2 (ja) | 1997-02-07 | 1997-11-27 | パーフルオロアルキルカルボン酸の製造方法 |
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