JPH10279670A - エポキシ樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物および半導体装置

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JPH10279670A
JPH10279670A JP9083000A JP8300097A JPH10279670A JP H10279670 A JPH10279670 A JP H10279670A JP 9083000 A JP9083000 A JP 9083000A JP 8300097 A JP8300097 A JP 8300097A JP H10279670 A JPH10279670 A JP H10279670A
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JP
Japan
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epoxy resin
resin composition
group
epoxy
tetra
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JP9083000A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Niwa
勝弘 丹羽
Atsuto Tokunaga
淳人 徳永
Masayuki Tanaka
正幸 田中
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐半田クラック性、耐剥離性などの信頼性、
および成形時の流動性、硬化性、金型からの離型性など
の成形性がすぐれた半導体封止用樹脂組成物を提供する
ことである。 【解決手段】 エポキシ樹脂(A)、フェノール系硬化
剤(B)、硬化促進剤(C)、および無機充填剤(D)
を含有するエポキシ樹脂組成物において、前記エポキシ
樹脂(A)が、エポキシ基を2個以上有し、少なくとも
2個のエポキシ基の間に2個以上の芳香族環を有し、少
なくとも2個の芳香族環の間に、1個以上の炭素−炭素
二重結合を有する構造を持つものがあるエポキシ樹脂を
含有し、硬化促進剤(C)としてテトラ置換ホスホニウ
ム・テトラ置換ボレートを含有することを特徴とするエ
ポキシ樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置を封止
するために使用する半導体封止用エポキシ樹脂組成物に
関する。さらに詳しくは、樹脂封止半導体装置を実装す
る際のハンダ付け工程において封止樹脂にクラックが発
生するのを防止した半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
特に耐湿信頼性および成形性(流動性、硬化性)などに
すぐれた半導体封止用エポキシ樹脂組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は耐熱性、耐湿性、電気特
性および接着性などにすぐれており、さらに配合処方に
より種々の特性が付与できるため、塗料、接着剤および
電気絶縁材料などの工業材料として利用されている。
【0003】たとえば、半導体装置などの電子回路部品
の封止方法としては、従来より金属やセラミックスによ
るハーメチックシールと、フェノール樹脂、シリコーン
樹脂およびエポキシ樹脂などによる樹脂封止が提案され
ているが、近年では、経済性、生産性および物性のバラ
ンスの点から、エポキシ樹脂による樹脂封止が中心にな
っている。
【0004】一方、最近はプリント基板への部品実装に
おいても高密度化、自動化が進められており、従来のリ
ードピンを基板の穴に挿入する“挿入実装方式”に代
り、基板表面に部品を半田付けする“表面実装方式”が
盛んになってきた。
【0005】それに伴い、パッケージも従来のDIP
(デュアル・インライン・パッケージ)から、高密度実
装、表面実装に適した薄型のFPP(フラット・プラス
チック・パッケージ)に移行しつつある。
【0006】そして、表面実装方式への移行に伴い、従
来あまり問題にならなかった半田付け工程が大きな問題
になってきた。
【0007】すなわち、従来のピン挿入実装方式では、
半田付け工程はリード部が部分的に加熱されるだけであ
ったが、表面実装方式では、パッケージ全体が熱媒に浸
され加熱される。
【0008】この表面実装方式における半田付け方法と
しては、半田浴浸漬、不活性ガスの飽和蒸気による加熱
(ベーパーフェイズ法)や赤外線リフロー法などが用い
られるが、いずれの方法でもパッケージ全体が210〜
270℃の高温に加熱されることになるため、従来の封
止樹脂で封止したパッケージにおいては、半田付け時に
樹脂部分にクラックが発生したり、チップと樹脂との間
に剥離が生じたりして、信頼性が低下して製品として使
用できないという問題がおきるのである。
【0009】半田付け工程におけるクラックの発生は、
後硬化してから実装工程の間までに吸湿した水分が、半
田付け加熱時に爆発的に水蒸気化、膨脹することに起因
するといわれており、その対策としては、後硬化したパ
ッケージを完全に乾燥し密封した容器に収納して出荷す
る方法が用いられている。
【0010】しかるに、乾燥パッケージを容器に封入す
る方法は、製造工程および製品の取扱作業が繁雑になる
うえ、製品価格が高価になる欠点がある。
【0011】また、エポキシ樹脂による封止方法として
は、エポキシ樹脂に硬化剤および無機充填剤などを配合
した組成物を用い、半導体素子を金型にセットして、低
圧トランスファー成形機により封止する方法が一般的に
用いられている。
【0012】そして、使用する成形機もまた、近年のパ
ッケージの薄型化・小型化と成形の自動化にともなっ
て、従来のコンベンショナル方式からマルチプランジャ
ー方式に変りつつある。ここで、コンベンショナル方式
とは1ポットで多数のデバイスを一括成形するものであ
り、成形性にすぐれるのに対し、マルチプランジャー方
式は、基本的に1ポットで1〜2デバイスを成形する方
式であり、自動化はできるもの、生産性の点ではコンベ
ンショナル方式よりも劣っている。
【0013】しかるにこの成形方式の移行に併ない、樹
脂組成物への成形性の要求特性も一層厳しくなってきて
いる。具体的には、パッケージの薄型化・小型化の要求
からはこれまで以上の流動性が要求され、また自動化と
生産性の点からは、成形時においてすぐれた硬化性と離
型性および低バリ性が、かなり厳しく要求されるように
なってきた。
【0014】また、デバイスの高集積化に応じたアルミ
配線の微細化にともない、高温高湿環境下に樹脂封止半
導体装置を放置した場合に、封止樹脂自体や、封止樹脂
とリードフレームとの界面を通って水分が侵入すること
によって、半導体が故障するのを防止する性能、つまり
耐湿信頼性にも、より高いものが要求されるようになっ
てきた。
【0015】かかる実情に基づき、従来から半導体封止
用エポキシ樹脂組成物の改良が種々検討されてきた。例
えば、エポキシ樹脂にビフェニル型エポキシ樹脂を用
い、スチレン系ブロック共重合体ゴムやシリコーンゴム
を配合する方法(特開昭63−251419号公報)、
エポキシ樹脂にビフェニル型エポキシ樹脂、充填剤に特
定の粒径を有するシリカを用いる方法(特開平1−87
616号公報)などが提案されている。
【0016】しかしながら、最近、表面実装型のICパ
ッケージは、さらに進展し、多ピン化、薄型化、小型
化、高性能化が進んでいる。すなわちメモリー用途のI
Cで主に使用されるSOP(スモール・アウトライン・
パッケージ)やTSOP(シン・スモール・アウトライ
ン・パッケージ)においては、ICチップの多機能化に
伴い、ICチップが大型化し、多ピン化するにもかかわ
らず、より薄く小型のICパッケージが必要とされてい
る。またリードフレームの材料も鉄系の42アロイから
銅に変わりつつある。さらにBGA(ボール・グリッド
・アレイ)やCSP(チップ・サイズ・パッケージ)な
どのエリアアレイ型のパッケージも出現している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】以上の状況に鑑みて、
本発明が解決しようとする課題は、耐半田クラック性、
耐剥離性などの信頼性、および成形時の流動性、硬化
性、金型からの離型性などの成形性がすぐれた半導体封
止用樹脂組成物を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明は以下の構成をとる。 1.「エポキシ樹脂(A)、フェノール系硬化剤
(B)、硬化促進剤(C)、および無機充填剤(D)を
含有するエポキシ樹脂組成物であって、前記エポキシ樹
脂(A)が、エポキシ基を2個以上有し、少なくとも2
個の前記エポキシ基の間に2個以上の芳香族環を有し、
少なくとも2個の前記芳香族環の間に、1個以上の炭素
−炭素二重結合を有する構造を持つものであるエポキシ
樹脂(a)を含有し、硬化促進剤(C)としてテトラ置換ホ
スホニウム・テトラ置換ボレートを含有することを特徴
とするエポキシ樹脂組成物。」、 2.「エポキシ樹脂(A)が、化学式(I)で表される
ことを特徴とする前記エポキシ樹脂組成物。
【化3】 (ただし、芳香族環および二重結合炭素に結合している
水素は、一価の有機基によって置換されていてもよ
い。)」、 3.「硬化促進剤(C) がテトラフェニルホスホニウ
ム・テトラフェニルボレートであることを特徴とする前
記いずれかのエポキシ樹脂組成物。」、 4.「 無機充填剤(C)をエポキシ樹脂組成物全体の
86〜95重量%含有する前記いずれかのエポキシ樹脂
組成物。」、 5.「臭素原子及びアンチモン原子の含有量がそれぞれ
0.1%以下であることを特徴とする前記いずれかのエ
ポキシ樹脂組成物。」、 6.「 フェノール系硬化剤(B)が化学式(II)で表
される化合物を含有することを特徴とする前記いずれか
のエポキシ樹脂組成物。
【化4】 R3-(-CH2-R1-CH2-R2-)n-CH2-R1-CH2-R3 (II) (ただし、式中のR1は水酸基を有しない2価の芳香族
基、R2は水酸基を有する2価の芳香族基、R3は水酸基
を有する1価の芳香族基、R1〜R3はそれぞれ同一でも
異なっていてもよい。nは0または1以上の整数を示
す。)」、 7.「前記いずれかに記載されたエポキシ樹脂組成物で
素子を封止してなることを特徴とする半導体装置。」で
ある。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を詳述する。
なお本発明において「重量」とは「質量」を意味する。
本発明におけるエポキシ樹脂(A)はエポキシ基を2個以
上有し、少なくともその2個のエポキシ基の間に2個以
上の芳香族環を有し、少なくともその2個の芳香族環の
間に、1個以上の炭素−炭素二重結合を有する構造を持
つものがあるエポキシ樹脂を含有する。前記芳香族環に
結合した水素原子は一価の有機基によって置換されてい
てもかまわず、置換基の好ましい例としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アクリル基、メ
タクリル基などを挙げることができる。これらの好まし
い例としては、化学式(I)、さらに化学式(I−1)
で示される化合物が例示される。
【化5】
【化6】 上記(I)および(I−1)式で表されるエポキシ樹脂
において、芳香環および二重結合炭素に結合した水素原
子は、一部または全部が1価の有機基で置換されていて
もよい。そして有機基の炭素数としては1〜10の範囲
が好ましく使用される。置換基の好ましい例としては、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アクリル
基、メタクリル基などを挙げることができる。(I)お
よび(I−1)式で表されるエポキシ樹脂において、エ
ポキシ基の付加反応によって、重合したものも使用でき
る。
【0020】さらに化学式(I)の構造に対して、炭素
−炭素二重結合と芳香族環との間に、1個以上のメチレ
ン基を有する化合物、炭素−炭素二重結合と芳香族環と
の間に、1個以上のエーテル基を有する化合物、炭素−
炭素二重結合と芳香族環との間に、1個以上のアミド基
を有する化合物、炭素−炭素二重結合と芳香族環との間
に、1個以上のエステル結合を有する化合物、炭素−炭
素二重結合と芳香族環との間に、1個以上のカルボニル
基を有する化合物なども使用できる。本発明において、
エポキシ樹脂(A)の配合量は特に限定はしないが、通
常2〜15重量%、好ましくは2〜10重量%、さらに
好ましくは2〜8重量%である。さらに本発明の特徴を
有するエポキシ樹脂(a)はエポキシ樹脂中、50重量%
以上、さらに70重量%以上が好ましい。
【0021】本発明で使用されるフェノール系硬化剤
(B)は、エポキシ樹脂(A)と反応して硬化させるも
ので、2個以上のフェノール性水酸基を有するものであ
れば、特に限定されず、これらの具体例としては、例え
ばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹
脂、下記化学式(II)で示される化合物、ビスフェノー
ルAやレゾルシンから合成される各種ノボラック樹脂、
ポリビニルフェノールなどの各種多価フェノール化合物
が例示される。
【化7】 R3-(-CH2-R1-CH2-R2-)n-CH2-R1-CH2-R3 (II) (ただし、式中のR1は水酸基を有しない2価の芳香族
基、R2は水酸基を有する2価の芳香族基、R3は水酸基
を有する1価の芳香族基、R1〜R3はそれぞれ同一でも
異なっていてもよい。nは0または1以上の整数を示
す。)さらに具体的には下記化学式で表されるフェノー
ル系硬化剤が使用できる。
【化8】
【0022】エポキシ樹脂組成物のフェノール系硬化剤
としては、耐熱性、耐湿性および保存性の点から、フェ
ノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂およ
びフェノールp−キシリレンコポリマーが好ましく用い
られ、特に好ましくは前記フェノールp−キシリレンコ
ポリマーである。用途によっては二種以上の硬化剤を併
用してもよい。また、封止剤の流動性の点から、硬化剤
の溶融粘度がICI(150℃)粘度で6poise (6Pa
・s) 以下、さらに4poise (4Pa ・s) 下、さらに2pois
e (2Pa・s) 以下のものが好ましく使用される。
【0023】その他エポキシ樹脂への硬化剤として、無
水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸など
の酸無水物、およびメタフェニレンジアミン、ジアミノ
ジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンなどの
芳香族ジアミンなども使用することもできる。
【0024】本発明において、フェノール系硬化剤
(B)の配合量は通常2〜15重量%、好ましくは2〜
10重量%、さらに好ましくは2〜8重量%である。
【0025】さらには、エポキシ樹脂(A)と硬化剤
(B)の配合比は、機械的性質および耐湿信頼性の点か
らエポキシ樹脂(A)に対する硬化剤(B)の化学当量
比が0.5〜1.6、特に0.8〜1.3の範囲にある
ことが好ましい。また、本発明の半導体封止用エポキシ
樹脂組成物においては、上記エポキシ樹脂(A)と硬化
剤(B)との反応を促進させるための硬化促進剤(C)
としてテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレートを
必須成分とする。
【0026】テトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレ
−トの好ましい例としてはテトラブチルホスホニウム・
テトラフェニルボレ−ト、n−ブチルトリフェニルホス
ホニウム・テトラフェニルボレ−ト、テトラフェニルホ
スホニウム・テトラフェニルボレ−ト、トリメチルフェ
ニルホスホニウム・テトラフェニルボレ−ト、ジエチル
メチルフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレ−
ト、ジアリルメチルフェニルホスホニウム・テトラフェ
ニルボレ−ト、(2−ハイドロキシエチル)トリフェニ
ルホスホニウム・テトラフェニルボレ−ト、エチルトリ
ホスホニウム・テトラフェニルボレ−ト、p−キシレン
ビス(トリフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレ
−ト)、テトラフェニルホスホニウム・テトラエチルボ
レ−ト、テトラフェニルホスホニウム・トリエチルフェ
ニルボレ−ト、テトラフェニルホスホニウム・テトラブ
チルボレ−トなどを挙げることができる。より好ましい
例としてはテトラフェニルホスホニウム・テトラフェニ
ルボレ−トである。
【0027】本発明においては、上記に示したようなテ
トラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレ−トを硬化促進
剤として含有していればよく、他の硬化促進剤を含んで
いてもかまわない。他の硬化促進剤の具体例としては、
例えば2−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミ
ダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−
フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミ
ダゾールおよび2−ヘプタデシルイミダゾールなどのイ
ミダゾール化合物、トリエチルアミン、ベンジルジメチ
ルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミン、2−
(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−ト
リス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジ
アザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセニウムテト
ラフェニルボレートおよび1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシク
ロ(4,3,0)ノネン−5などの3級アミン化合物、
ジルコニウムテトラメトキシド、ジルコニウムテトラプ
ロポキシド、テトラキス(アセチルアセトナト)ジルコ
ニウムおよびトリ(アセチルアセトナト)アルミニウム
などの有機金属化合物、およびトリフェニルホスフィ
ン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、ト
リブチルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホス
フィンおよびトリ(ノニルフェニル)ホスフィンなどの
有機ホスフィン化合物などが挙げられる。
【0028】硬化促進剤であるテトラ置換ホスホニウム
・テトラ置換ボレートの添加量としては特に限定はしな
いが、エポキシ樹脂(A)に対し0.1〜10重量%の
範囲が好ましい。
【0029】本発明で使用する無機充填剤(C)として
は、溶融シリカ、結晶性シリカ、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、アルミナ、マグネシア、クレー、タル
ク、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、酸化アンチモンな
どの金属酸化物、アスベスト、ガラス繊維およびガラス
球などが挙げられるが、中でも非晶性シリカは線膨脹係
数を低下させる効果が大きく、低応力化に有効ななため
好ましく用いられる。非晶性シリカの例としては、石英
を溶融して製造した非晶性シリカがあげられ、破砕状の
ものや球状のものが用いられる。
【0030】ここでいう非晶性シリカは、一般的には真
比重が2.3以下のものが使用される。この非晶性シリ
カの製造においては必ずしも溶融状態を経る必要はな
く、任意の製造方法を用いることができ、例えば結晶性
シリカを溶融する方法および金属ケイ素の酸化による方
法、アルコキシシランの加水分解など、各種原料からの
合成方法が使用できる。
【0031】無機充填剤の粒径および組成については、
特に限定はないが、例えば平均粒径(メディアン径を意
味する。以下同じ。)4〜17μmの破砕溶融シリカ9
9〜80重量%と平均粒径0.1〜3μmの球状溶融シ
リカ1〜20重量%からなるシリカ組成物、平均粒径4
〜17μmの破砕溶融シリカ95〜40重量%と平均粒
径5〜30μmの球状溶融シリカ5〜60重量%からな
るシリカ組成物、平均粒径3〜30μmの球状溶融シリ
カ99〜5重量%と平均粒径0.1〜3μmの球状溶融
シリカ1〜50重量%からなるシリカ組成物などが好ま
しい。ここでいう重量%は全シリカ量に対するものであ
る。また無機充填剤全体に注目した場合、平均粒径は1
0〜30μmの範囲にあることが好ましい。
【0032】これらの組成物を用いて得られる半導体封
止用エポキシ樹脂組成物の流動性と耐ハンダクラック性
が優れるという点で好ましい。また上記の組合せに限ら
ず、平均粒径または粒度分布の異なる無機充填剤を2種
以上組み合わせることもできる。
【0033】無機充填剤(C)の配合割合は、得られる
半導体封止用エポキシ樹脂組成物の成形性および低応力
性を考慮して、組成物全体の86〜95重量%の範囲と
することが好ましく、より好ましくは88〜92重量%
である。一方、流動性に代表される成形性が求められる
場合には、無機充填剤を60重量%以上86重量%未満
とすることもできる。また粒度分布の広がりについて
は、特に限定はしないが、好ましくはロジンラムラー分
布におけるn値が1.0〜0.6であることが成形性の
点において好ましい。また無機充填剤を水にて煮沸した
際、その水の電気伝導度が低く、また中性となるものが
好ましい。また封止しようとする半導体素子の回路パタ
ーンの大きさより、大きい粒径のものが少ない無機充填
剤の利用が好ましい。
【0034】また得られる半導体装置のソフトエラーの
問題を回避するために、ウラン、トリウムなどα線放出
物質の濃度が、組成物中極めて少なくすることが好まし
い。次に、本発明では、エポキシ樹脂組成物中にシラン
カップリング剤を添加することもできる。シランカップ
リング剤としては、ハロゲン原子、アミノ基、エポキシ
基、二重結合基などの官能基を有する有機基がケイ素原
子に直結し、かつアルコキシ基などの加水分解性基がケ
イ素原子に直結した化合物およびその加水分解縮合物が
使用できる。加水分解性の基としてはアルコキシ基が例
示され、なかでも、メトキシ基、エトキシ基が好ましく
用いられる。シランカップリング剤中の有機基として
は、窒素原子、酸素原子、ハロゲン原子、硫黄原子など
によって置換された炭化水素基のものが使用される。ま
たさらにエポキシ基またはアミノ基が結合した有機基を
有するシランカップリング剤が好ましく用いられる。シ
ランカップリング剤の配合割合としては組成物全量に対
して0.1〜2重量%添加することが流動性及び充填性
の点で好ましい。
【0035】シランカップリング剤の具体的な例として
は、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシシラン、γ
−(2,3−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメ
トキシシラン、γ−(N−フェニルアミノ)プロピルト
リメトキシシラン、γ−(N−フェニルアミノ)プロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−(N−メチルアミノ)
プロピルトリメトキシシラン、γ−(N−メチルアミノ
プロピル)メチルジメトキシシラン、γ−(N−エチル
アミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ−(N−エチ
ルアミノ)プロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−エチ
ルアミノ)プロピルメチルトリメトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカ
トプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカトプロピル
メチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシ
ラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピル
トリエチルシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−(N,N−ジメチル
アミノ)プロピルトリメトキシシランなどが挙げられ
る。
【0036】本発明の組成物では、必須成分ではないが
ブロム化合物を配合できる。また実質的に存在するブロ
ム化合物は、通常成形用樹脂組成物に難燃剤として添加
されるもので、特に限定されない。 ブロム化合物の好
ましい具体例としては、ブロム化ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ
樹脂などのブロム化エポキシ樹脂、ブロム化ポリカーボ
ネート樹脂、ブロム化ポリスチレン樹脂、ブロム化ポリ
フェニレンオキサイド樹脂、テトラブロモビスフェノー
ルA、デカブロモジフェニルエーテルなどがあげられ、
なかでも、ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂などのブ
ロム化エポキシ樹脂が、成形性の点から特に好ましい。
【0037】本発明の組成物では、必須成分ではないが
アンチモン化合物を配合できる。これは通常半導体封止
用エポキシ樹脂組成物に難燃助剤として添加されるもの
で、特に限定されず、公知のものが使用できる。アンチ
モン化合物の好ましい具体例としては、三酸化アンチモ
ン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモンがあげられ
る。
【0038】これら難燃剤、難燃助剤は、樹脂組成物か
ら発生する不要物の廃棄の容易さの観点からハロゲン原
子およびアンチモン原子それぞれが、樹脂組成物に対し
て0.2重量%以下、さらには実質的に配合されていな
いことが好ましい。
【0039】本発明のエポキシ樹脂組成物は、さらに次
に挙げる各種添加剤を任意に含有することができる。
【0040】カーボンブラックおよび酸化鉄などの各種
着色剤や各種顔料、シリコーンゴム、オレフィン系共重
合体、変性ニトリルゴム、変性ポリブタジエンゴムなど
の各種エラストマー、シリコーンオイル、ポリエチレン
などの各種熱可塑性樹脂、フッ素系、シリコーン系など
の界面活性剤、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の金属塩、長鎖
脂肪酸のエステル、長鎖脂肪酸のアミドおよびパラフィ
ンワックスなどの各種離型剤およびハイドロタルサイト
類などのイオン補足剤、有機過酸化物などの架橋剤。
【0041】本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記各成
分を加熱混練することによって製造できる。たとえばバ
ンバリーミキサー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二
軸の押出機およびコニーダーなど公知の混練方法を用い
て溶融混練することにより製造される。溶融混練の温度
としては、通常70〜150℃の範囲が使用される。
【0042】本発明のエポキシ樹脂組成物は、さらに粉
砕して粉末の形状、粉末を打錠して得られるタブレット
の形状、加熱混練で溶融し、型内で冷却固化したタブレ
ットの形状、加熱混練で溶融し、押し出ししてさらに切
断したペレットの形状などの状態から使用できる。そし
てこれらの形状から半導体素子の封止に供され半導体装
置の製造が行われる。半導体を基板に固定した部材に対
して、本発明のエポキシ樹脂組成物を、例えば120〜
250℃、好ましくは150〜200℃の温度で、トラ
ンスファ成形、インジェクション成形、注型法などの方
法で成形して、エポキシ樹脂の硬化物によって封止され
た半導体装置が製造される。また必要に応じて追加熱処
理(例えば、150〜200℃、2〜16時間)を行う
ことができる。
【0043】ここで本発明に好適な半導体装置としては
SOP,SOJ、TSOPなどのSO型、圧型QFP,
BGA,CSPなどのICパッケージ形態があげられ
る。その他にDIP型、フラットパック型、PLCC型
などのICパッケージ、さらにプリン配線板あるいはヒ
ートシンクに半導体素子が直接固着されたもの、ハイブ
リッドのICのフルモールドタイプの半導体装置があげ
られる。さらに銅リードフレーム、42アロイ系フレー
ムの基板にも適用可能である。
【0044】なお、プリント基板の材質としては、特に
制限はなく、例示すると金属酸化物、ガラス系の無機絶
縁物、フェノール、エポキシ、ポリイミド、ポリエステ
ルなどのシート基材、ガラス布基材、ガラスマット基
材、ポリサルフォン、テフロン、ポリイミドフィルム、
ポリエステルフィルムなどの有機絶縁物、金属ベース基
板、メタルコア基板、ホーロー引き天板などの金属系基
板があげられる。またヒートシンク材料としては、銅
系、鉄系の材料があげられる。
【0045】かくして構成される本発明の半導体封止用
樹脂組成物は、耐半田クラック性、耐剥離性などの信頼
性、および成形時の流動性、硬化性、金型からの離型性
などの成形性がすぐれた特徴のもとに、半導体封止装置
を与えることができる。
【0046】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、表中で示した配合量は重量部を意味する。
【0047】<実施例1〜3、比較例1〜9>表1に示
した成分を、表2、表3、表4に示した組成比でミキサ
ーによりドライブレンドした。これを、ロール表面温度
80℃のミキシングロールを用いて7分間加熱混練後、
冷却・粉砕して半導体封止用エポキシ樹脂組成物を製造
した。
【0048】
【表1】
【化9】
【0049】各種物性は以下の方法で行い、結果を表
2、表3、表4に示した。
【0050】流動性:EMMI型評価用金型を用いて1
75℃で成形速度25m/secでスパイラルフローを測定
した。 硬化性:成形温度175℃、成形時間60秒の条件で直
径4インチ、厚さ3mmの円板を成形し、成形直後のバー
コル硬度を求めた。70以上の値があれば、硬化性が十
分と判断される。 耐クラック性:160ピンQFP(外形:28×28×
2.5mm、模擬半導体素子:10×10×0.5mm、フ
レーム材料:銅、チップ表面:ポリイミド膜)を175
℃2分の条件で10個成形し、180℃で6時間硬化さ
せた後、85℃、85%RHの条件で150時間それぞ
れ加湿処理後、IRリフロー炉を用いて250℃で10
秒間加熱処理した。その後外部クラックの有無個数を調
べクラックの入ったパッケージを不良パッケージとし、
その個数をnとしたとき(1- n/10)×100の値を耐クラッ
ク性を示す数値とした。値が100%に近いほど耐クラ
ック性に優れことを意味する。一方IRリフロー炉を用
いて250℃10秒間加熱処理したサンプルを超音波探
傷器でリードフレームからの剥離を観察し、剥離したパ
ッケージを不良パッケージとし、その個数をnとしたと
き(1- n/10)×100の値を耐クラック性を示す数値とし
た。値が100%に近いほど耐剥離性に優れることを意
味する。 金型汚れ:成形温度175℃、成形時間90秒の条件
で、160ピンQFPを10個成形した。パッケージの
上面および下面に対応する金型部の汚れた部分の面積を
調べ、その面積をパッケージの上面および下面に対応す
る金型部の面積で割りさらに100をかけ、金型汚れの
度合いを%で表示した。
【0051】
【表2】
【0052】表2にみられるように、実施例3のエポキ
シ樹脂組成物は、流動性、硬化性、耐クラック性、耐剥
離性、金型汚れなどすべての物性において優れている。
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】これに対して表3、表4に示した比較例
は、耐クラック性、耐剥離性、金型汚れなどの点で、劣
っていることが分かる。
【0056】
【発明の効果】耐半田クラック性、耐剥離性などの信頼
性、および成形時の流動性、硬化性、金型からの離型性
などの成形性がすぐれた半導体封止用樹脂組成物を提供
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 23/31 // B29K 63:00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂(A)、フェノール系硬化
    剤(B)、硬化促進剤(C)、および無機充填剤(D)
    を含有するエポキシ樹脂組成物であって、前記エポキシ
    樹脂(A)が、エポキシ基を2個以上有し、少なくとも
    2個の前記エポキシ基の間に2個以上の芳香族環を有
    し、少なくとも2個の前記芳香族環の間に、1個以上の
    炭素−炭素二重結合を有する構造を持つものであるエポ
    キシ樹脂(a)を含有し、硬化促進剤(C)としてテトラ置
    換ホスホニウム・テトラ置換ボレートを含有することを
    特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂(A)が、化学式(I)で
    表されることを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂
    組成物。 【化1】 (ただし、芳香族環および二重結合炭素に結合している
    水素は、一価の有機基によって置換されていてもよ
    い。)
  3. 【請求項3】硬化促進剤(C) がテトラフェニルホス
    ホニウム・テトラフェニルボレートであることを特徴と
    する請求項1〜2いずれか記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 無機充填剤(C)をエポキシ樹脂組成物
    全体の86〜95重量%含有する請求項1〜3いずれか
    記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】臭素原子及びはアンチモン原子の含有量が
    それぞれ0.1%以下であることを特徴とする請求項1
    〜4いずれか記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 フェノール系硬化剤(B)が化学式(I
    I)で表される化合物を含有することを特徴とする請求
    項1〜5いずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。 【化2】 R3-(-CH2-R1-CH2-R2-)n-CH2-R1-CH2-R3 (II) (ただし、式中のR1は水酸基を有しない2価の芳香族
    基、R2は水酸基を有する2価の芳香族基、R3は水酸基
    を有する1価の芳香族基、R1〜R3はそれぞれ同一でも
    異なっていてもよい。nは0または1以上の整数を示
    す。)
  7. 【請求項7】 請求項1〜6いずれかに記載された半
    導体封止用エポキシ樹脂組成物で素子を封止してなるこ
    とを特徴とする半導体装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6664344B1 (en) 1999-07-22 2003-12-16 Sumitomo Bakelite Company Limited Composition of polyepoxide, phenolic co-condensate and phosphonium-polyphenolic molecular association product
KR101156581B1 (ko) 2010-04-27 2012-06-20 대주전자재료 주식회사 에폭시 수지 조성물 및 이로써 피복된 발광 반도체 소자

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6664344B1 (en) 1999-07-22 2003-12-16 Sumitomo Bakelite Company Limited Composition of polyepoxide, phenolic co-condensate and phosphonium-polyphenolic molecular association product
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