JPH10287103A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH10287103A
JPH10287103A JP9097461A JP9746197A JPH10287103A JP H10287103 A JPH10287103 A JP H10287103A JP 9097461 A JP9097461 A JP 9097461A JP 9746197 A JP9746197 A JP 9746197A JP H10287103 A JPH10287103 A JP H10287103A
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Kazuyuki Umeda
和幸 梅田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性、操縦安定性及び生産性を向上しなが
ら、サイド部における剛性を調整自在にし、かつカーカ
スコードの使用量を低減してコストダウンを可能にする
空気入りタイヤを提供する。 【解決手段】 カーカスコード6を左右一対のビードコ
ア3,3間に往復させると共に、左右のビードコア3と
各ビードコア3に隣接するショルダー部7との間のサイ
ド領域8にそれぞれ往復させ、これらビードコア3,3
間の往復とサイド領域8の往復とをタイヤ周方向に連続
的に組み合わせながら延在させてカーカス層2を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーカスコードを
左右一対のビード部間を往復させてカーカス層を形成し
た空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、耐久性、操
縦安定性及び生産性を向上しながら、サイド部における
剛性を調整自在にし、かつカーカスコードの使用量を低
減してコストダウンを可能にする空気入りタイヤに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的な空気入りラジアルタイヤ
に適用されるカーカス層を形成する場合は、予め引き揃
えられた複数本のカーカスコードをカレンダー工程に掛
けて未加硫ゴムをゴム引きして帯状のシート材にし、こ
のゴム引きシート材を長手方向に略カーカス層の径方向
長さより両端の巻き上げ高さ分だけやや長い大きさに切
断した後、それら裁断片をタイヤサイズに応じて単数も
しくは複数枚をタイヤ周方向に必要な周長になるように
継ぎ合わせてカーカス材を形成する。
【0003】このように準備されたカーカス材は、グリ
ーンタイヤの成形工程に移されて成形ドラムに巻き付け
られ、次いでその外周の両端部にビードコアを嵌め込ん
だ後、カーカス材の両端部をビードコアを包み込むよう
に巻き上げ、さらにサイドゴム等を巻き付けることによ
って、グリーンタイヤが成形されるようになっている。
【0004】しかるに、このようにして成形されるカー
カス層では、成形後のカーカス材の巻き上げ端部にカー
カスコードの切断破面が形成され、この切断破面が変形
量の大きなタイヤサイドウォール部に存在するため、切
断破面への応力集中によってタイヤ故障を招くことが少
なくなかった。また、このカーカス構造では、タイヤサ
イド部の周方向の剛性を十分に確保するためには、必要
に応じて重量増加を伴う補強層を追加しなければならな
いという問題もあった。更に、このようなカーカス層を
形成するには、上述のようなカレンダー工程を経てシー
ト材を切断し、その裁断片を継ぎ合わせるなどの多数の
工程があるため、これが生産性を低下させる要因になっ
ていた。
【0005】これに対して、カーカス層を1本のカーカ
スコードから連続的に編み上げることにより切断破面を
持たないカーカス構造を形成したタイヤが種々提案され
ている。例えば、特開平1−110941号公報は、円
形に配置された一対の保持機構に回転アームの往復運動
によってカーカスコードを順次掛け渡すことにより上記
カーカス構造を形成することを開示している。
【0006】しかしながら、上記カーカス構造では、カ
ーカスコードを左右一対のビード部間に切れ目なく連続
的に往復させて編み上げているため、サイド部の剛性を
必要に応じて調整することができず、設計の自由度が狭
く限定されると共に、カーカスコードの使用量を低減し
てコストダウンを図ることが現実的に不可能であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐久
性、操縦安定性及び生産性を向上しながら、サイド部に
おける剛性を調整自在にし、かつカーカスコードの使用
量を低減してコストダウンを可能にする空気入りタイヤ
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の空気入りタイヤは、カーカスコードを左右一
対のビードコア間に往復させると共に、該左右のビード
コアと各ビードコアに隣接するショルダー部との間のサ
イド領域にそれぞれ往復させ、これらビードコア間の往
復とサイド領域の往復とをタイヤ周方向に連続的に組み
合わせながら延在させてカーカス層を形成したことを特
徴とするものである。
【0009】このようにカーカスコードを左右一対のビ
ードコア間に往復させると共に、該ビードコアとショル
ダー部との間の左右のサイド領域に往復させ、これらビ
ードコア間の往復とサイド領域の往復とをタイヤ周方向
に連続的に組み合わせながら延在させてカーカス層を形
成することにより、カーカス層が切断破面を有していな
いので、カーカス層におけるエッジセパレーションの発
生を防止して荷重耐久性を向上することができ、しかも
サイド領域における往復折り返し部ではカーカスコード
がタイヤ周方向に延長するように配置されるので、タイ
ヤ周方向の剛性を高めて操縦安定性や高速耐久性を向上
することができる。
【0010】また、上述のようにカーカスコードを左右
一対のビードコア間及び左右のサイド領域に連続的に往
復させてカーカス層を形成するので、従来のようにカレ
ンダー工程や切断工程等の複雑かつ多数の工程を経てカ
ーカス層を形成する必要はなく、タイヤの生産性を高め
ることができる。更に、上記カーカス構造では、カーカ
スコードを左右のサイド領域で往復させ、その往復折り
返し部の高さを任意に設定することができるので、サイ
ド部の剛性を自在に調整することが可能となり、しかも
カーカスコードに張力があまりかからないベルト層の下
方域ではカーカスコードの使用量を低減してコストダウ
ンを図ることが可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について添付
の図面を参照して詳細に説明する。図1〜図3は、本発
明の実施形態からなる空気入りタイヤを例示するもので
ある。図において、左右一対のビード部1,1間には、
カーカス層2が装架されており、このカーカス層2のタ
イヤ幅方向両端部がビードコア3に係止されている。ト
レッド部4におけるカーカス層2の外側には、2層のベ
ルト層5がタイヤ1周にわたって環状に配置されてい
る。
【0012】カーカス層2は、図2及び図3に示すよう
に、1本又は複数本のカーカスコード6を左右一対のビ
ードコア3,3間に往復させると共に、左右のビードコ
ア3と各ビードコア3に隣接するショルダー部7との間
のサイド領域8にそれぞれ往復させ、これらビードコア
3,3間の往復とサイド領域8の往復とをタイヤ周方向
に連続的に組み合わせながら延在させることにより形成
されている。
【0013】図においては、カーカスコード6がビード
コア3,3間を1往復する間にそれぞれ左右のサイド領
域8を1往復するようになっている。しかしながら、こ
の組み合わせのパターン及び比率は、特に限定されるこ
とはなく、タイヤ周方向に任意に配置することができ
る。本発明では、サイド領域8を通過するカーカスコー
ド6の本数をZとし、そのうちビードコア3,3間を往
復するカーカスコード6の本数をBとすると、0<B/
Z<1の範囲、さらに好ましくは0.2<B/Z<0.
6の範囲でカーカス層2を形成するようにすればよい。
【0014】一方、カーカスコード6に対するビードロ
ック構造は、特に限定されることはなく、図4(a)〜
(e)のように種々の形態にすることができる。すなわ
ち、図4(a)では、カーカスコード6がビードコア3
の外側でサイド領域8を往復するようになっている。図
4(b)では、カーカスコード6がビードコア3の周り
に螺旋状に巻きつくようにようにビードコア3を挿入し
ている。図4(c)では、カーカスコード6によって形
成される一対のループのうち一方のループにビードコア
3を挿入している。図4(d)では、カーカスコード6
を2本のビードコア3で挟み込むようにしている。更
に、図4(e)では、カーカスコード6によって形成さ
れる一対のループでビードコア3を内外から挟み込むよ
うにしている。いずれのビードロック構造においても、
カーカスコード6が互いに接触することはない。
【0015】上述のようにカーカスコード6のビードコ
ア3,3間の往復とサイド領域8の往復とをタイヤ周方
向に連続的に組み合わせてカーカス層2を形成すること
により、カーカス層2が切断破面を有していないので、
カーカス層2におけるエッジセパレーションの発生を防
止して荷重耐久性を向上することができる。また、サイ
ド領域8における往復折り返し部9ではカーカスコード
6がタイヤ周方向に延長するように配置されるので、タ
イヤ周方向の剛性を高めて操縦安定性や高速耐久性を向
上することができる。
【0016】更に、上述のようにカーカスコード6を左
右一対のビードコア3,3間及び左右のサイド領域8に
連続的に往復させてカーカス層2を形成するので、従来
のようにカレンダー工程や切断工程等の複雑かつ多数の
工程を経てカーカス層を形成する必要はなく、タイヤの
生産性を高めることができる。従って、本発明では、カ
ーカス層に切断破面を有する空気入りタイヤに比べて、
耐久性、操縦安定性及び生産性が優れている。
【0017】また、上記カーカス構造では、左右のサイ
ド領域8における往復折り返し部9の高さを任意に設定
することができるので、サイド部の剛性を自在に調整す
ることが可能となる。これにより、カーカスコード6に
タイヤ内圧による張力があまりかからないベルト層5の
下方域ではカーカスコード6の使用量を低減してコスト
ダウンを図ることが可能になる。
【0018】従って、カーカスコードを左右一対のビー
ド部間に切れ目なく連続的に往復させて編み上げた空気
入りタイヤに比べて、設計の自由度が大きくなり、かつ
コストダウンを図ることができる。なお、上記カーカス
構造では、全カーカスコード中の少なくとも一部のカー
カスコード6が左右一対のビードコア3,3間にわたっ
て往復しているので、タイヤ成形時にインフレート成形
を行うことが可能である。
【0019】本発明において、サイド領域8における往
復折り返し部9のビードコア3の内径面からの高さH
は、全ての往復折り返し部9をタイヤ周方向に同一にし
てもよく、或いはランダムに異ならせるようにしてもよ
い。このように往復折り返し部9の高さHを種々異なら
せることにより、サイド部の剛性を調整することが容易
になり、設計の自由度が増大する。また、往復折り返し
部9のビードコア3の内径面からの高さHは15mm以
上にすることが好ましい。このように往復折り返し部9
の高さHを15mm以上にすることにより、サイド部の
剛性を十分に確保することができる。また、往復折り返
し部9の高さHの上限はベルト層5のエッジに対応する
ところまでとする。
【0020】
【実施例】タイヤサイズを185/60R14とし、カ
ーカス構造だけを下記のように異ならせた本発明タイヤ
1,2、従来タイヤ及び比較タイヤを製作した。
【0021】本発明タイヤ1 カーカスコードを左右一対のビードコア間に往復させる
と共に、該ビードコアとショルダー部との間の左右のサ
イド領域に往復させ、これらビードコア間の往復と左右
のサイド領域の往復とを図4(a)のようにタイヤ周方
向に1対1の割合で交互に組み合わせてカーカス層を形
成し、そのサイド領域における往復折り返し部のビード
コアからの高さを50mmにした。
【0022】本発明タイヤ2 サイド領域における往復折り返し部のビードコアからの
高さを20mmにしたこと以外は本発明タイヤ1と同じ
カーカス構造にした。
【0023】従来タイヤ 図5のようにカーカスコードの切断破面を有するカーカ
ス材を左右一対のビード部間に装架し、該カーカス材の
タイヤ幅方向両端部をビードコアの周りにタイヤ内側か
ら外側へ巻き上げることにより、カーカスコードの巻き
上げ高さを50mmにした。
【0024】比較タイヤ 図6のようにカーカスコードを左右一対のビード部間に
連続的に往復させてカーカス層を形成した。
【0025】これら試験タイヤについて、下記の試験方
法により、生産性、サイド剛性、操縦安定性、荷重耐久
性、カーカスコード使用量を評価し、その結果を表1に
示した。
【0026】生産性:各試験タイヤについて、単位時間
当たりに生産されるタイヤの本数を求め、従来タイヤを
100とする指数で示した。この指数値が大きいほど生
産性が高いことを示す。
【0027】サイド剛性:各試験タイヤについて、タイ
ヤ回転軸方向の剛性を測定し、従来タイヤを100とす
る指数で示した。この指数値が大きいほどサイド部の周
剛性が大きい。
【0028】操縦安定性:各試験タイヤを空気圧1.9
kg/cm2 で排気量1.6リットルの国産乗用車に装
着し、テストドライバーによるフィーリングテストを行
った。その評価結果は、従来タイヤを100とする指数
で示した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れて
いる。
【0029】荷重耐久性:JIS D4230に準拠し
た試験方法により荷重耐久性を評価し、従来タイヤを1
00とする指数にて示した。この指数値が大きいほど荷
重耐久性が優れている。
【0030】カーカスコード使用量:各タイヤについ
て、カーカスコードの使用量を求め、従来タイヤを10
0とする指数で示した。この指数値が小さいほどカーカ
スコードの使用量が少ない。
【0031】
【0032】この表1から明らかなように、本発明タイ
ヤ1,2は、切断破面を有するカーカス材を使用した従
来タイヤに比べて荷重耐久性、操縦安定性及び生産性が
優れていると共に、従来タイヤと略同等のサイド剛性を
維持しながらカーカスコードの使用量を低減することが
できた。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、カ
ーカスコードを左右一対のビードコア間に往復させると
共に、該左右のビードコアと各ビードコアに隣接するシ
ョルダー部との間のサイド領域にそれぞれ往復させ、こ
れらビードコア間の往復とサイド領域の往復とをタイヤ
周方向に連続的に組み合わせながら延在させてカーカス
層を形成することで、カーカス層に切断破面を有する従
来の空気入りタイヤに比べて耐久性、操縦安定性、生産
性を向上しながら、サイド部の剛性を調整自在にし、し
かもカーカスコードの使用量を低減してコストダウンを
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを例
示する子午線断面図である。
【図2】図1のタイヤのカーカス層を示す斜視図であ
る。
【図3】図1のタイヤのカーカス層を示す平面図であ
る。
【図4】(a)〜(e)は、図1のタイヤにおけるビー
ドロック構造を例示する斜視図である。
【図5】従来タイヤのビードロック構造を示す斜視図で
ある。
【図6】比較タイヤのビードロック構造を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】 1 ビード部 2 カーカス層 3 ビードコア 6 カーカスコード 7 ショルダー部 8 サイド領域

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーカスコードを左右一対のビードコア
    間に往復させると共に、該左右のビードコアと各ビード
    コアに隣接するショルダー部との間のサイド領域にそれ
    ぞれ往復させ、これらビードコア間の往復とサイド領域
    の往復とをタイヤ周方向に連続的に組み合わせながら延
    在させてカーカス層を形成した空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記サイド領域における往復折り返し部
    の前記ビードコアからの高さを複数の異なる大きさに設
    定した請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記サイド領域における往復折り返し部
    の前記ビードコアの内径面からの高さを15mm以上に
    した請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
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