JPH10287799A - ポリエステル容器の製造方法 - Google Patents

ポリエステル容器の製造方法

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JPH10287799A JP9368797A JP9368797A JPH10287799A JP H10287799 A JPH10287799 A JP H10287799A JP 9368797 A JP9368797 A JP 9368797A JP 9368797 A JP9368797 A JP 9368797A JP H10287799 A JPH10287799 A JP H10287799A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 口栓部の加熱結晶化に際しての結晶化速度が
速く、しかも不透明化しないポリエステル容器の製造法
を提供する。 【解決手段】 下記A,Bの2種類のポリエステルを1
/9〜9/1の比率で混合したものを用いてプリフォー
ムを製造し、これを延伸ブロー成形する。 A:極限粘度が0.60〜0.70dl/gであり、示
差走査熱量計で測定した昇温時の結晶化温度が140〜
162℃、降温時の結晶化温度が175〜190℃であ
るポリエステル B:極限粘度が0.77〜0.90dl/gであり、示
差走査熱量計で測定した昇温時の結晶化温度が165〜
180℃、降温時の結晶化温度が150〜170℃であ
るポリエステル

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリフォームを延伸
ブローするポリエステル容器の製造法の改良に関するも
のであり、短時間で口栓部の結晶化を行うことのできる
容器の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エチレンテレフタレート単位を主たる繰
り返し単位とするポリエステルを用いて射出成形により
プリフォームを製造し、次いでこれを延伸ブローして容
器を製造することは周知である。このようにして得られ
る容器に果汁飲料などを高温で充填する場合には、予め
容器の胴部にヒートセットと称する熱処理を施し、また
口栓部には加熱結晶化処理を施して、容器に耐熱性を付
与することが行われている。生産性の観点から口栓部の
加熱結晶化処理は短時間で行うことが望ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】口栓部の加熱結晶化を
短時間で行うには、結晶化速度の速い樹脂を用いて容器
を製造すればよいが、このような容器は往々にして外観
が不透明化し易いという欠点があった。従って口栓部の
加熱結晶化に際してその結晶化速度が速く、しかも不透
明化しない容器を与えるポリエステルが求められてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、エチレ
ンテレフタレートを主たる繰り返し単位とする下記のポ
リエステルAとBとを、A/B(重量比)=1/9〜9
/1で混合したものを用いてプリフォームを製造し、次
いでこれを延伸ブローすることにより、加熱処理により
口栓部が速やかに結晶化し、しかも他の部分が不透明化
しない容器を製造することができる。 ポリエステルA;極限粘度が0.60〜0.70dl/
gであり、示差走査熱量計で測定した昇温時の結晶化温
度が140〜162℃、降温時の結晶化温度が175〜
190℃であるポリエステル ポリエステルB;極限粘度が0.77〜0.90dl/
gであり、示差走査熱量計で測定した昇温時の結晶化温
度が165〜180℃、降温時の結晶化温度が150〜
170℃であるポリエステル。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明について詳細に説明する
と、ポリエステルの延伸ブロー成形により得られた容器
の外観が不透明化するのは、主として前駆体であるパリ
ソン成形時の冷却過程において生起する結晶化が原因で
あるとされている。そして一般に、用いるポリエステル
の示差走査熱量計で測定した降温時のピーク温度が高い
ほど、この結晶化が起り易いとされている。これに対
し、口栓部の結晶化速度の遅速は、示差走査熱量計で測
定した昇温時のピーク温度と関係があり、ピーク温度が
低いほど結晶化速度が速くなるとされている。従って透
明性がよく、しかも口栓部の結晶化速度の速い容器を製
造するには、昇温時のピーク温度と降温時のピーク温度
が共に低いポリエステルを用いればよい。しかしポリエ
ステルは一般に、昇温時のピーク温度が低ければ降温時
のピーク温度に高いというように両者が関連しているの
で、両者を任意に変更することはできないとされてい
る。しかるに本発明者らの検討によれば、極限粘度及び
2つのピーク温度が或る限定された範囲にある2種類の
ポリエステルの配合物は、降温時のピーク温度は双方の
ポリエステルの平均値と等しくなるが、昇温時のピーク
温度は双方のポリエステルの平均値よりも低くなること
を見出した。従ってこのようなポリエステル配合物を用
いて延伸ブロー法により成形した容器は、外観が透明で
しかも口栓部結晶化速度が速い。
【0006】本発明では常法により製造したポリエステ
ルを用いることができる。すなわちテレフタル酸又はそ
のエステル形成性誘導体とエチレングリコールとを、エ
ステル化又はエステル交換反応させてビス(β−ヒドロ
キシエチル)テレフタレートを生成させ、次いでこれを
重縮合させて得たポリエチレンテレフタレートを用いれ
ばよい。なお、所望ならばテレフタル酸及びエチレング
リコールに加えて、他の常用のポリカルボン酸やポリオ
ールを少量共重合させてもよい。このような共重合成分
としては、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカル
ボン酸、4,4′−ジフェニルスルホンジカルボン酸、
4,4′−ビフェニルジカルボン酸、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸、1,3−フエニレンジオキシジ酢
酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸などのジカルボン
酸、p−ヒドロキシ安息香酸、グリコール酸などのオキ
シカルボン酸、1,2−プロパンジオール、1,3−プ
ロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタメチ
レングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペン
チルグリコール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂
肪族又は脂環式グリコール、更にはビスフェノールA、
ビスフェノールSなどの芳香族グリコールが挙げられ
る。
【0007】テレフタル酸とエチレングリコールとのエ
ステル化反応は触媒を用いなくても進行するが、所望な
らば少量の無機酸を添加したり、後述する重縮合触媒の
存在下に反応を行ってもよい。エステル交換反応には、
ナトリウム、リチウムなどのアルカリ金属塩、マグネシ
ウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属塩、亜鉛、マ
ンガンなどの化合物から選ばれたエステル交換触媒を用
いるが、透明な生成物を与える点からしてマンガン化合
物を用いるのが好ましい。
【0008】重縮合触媒としては公知のものを用いれば
よく、例えば二酸化ゲルマニウムなどのゲルマニウム化
合物、三酸化アンチモンなどのアンチモン化合物、チタ
ン化合物、コバルト化合物、錫化合物などの反応系に可
溶の化合物が用いられるが、二酸化ゲルマニウム又は三
酸化アンチモンを用いるのが好ましい。重縮合反応は通
常は安定剤の存在下に行われる。安定剤としてはトリメ
チルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェ
ニルホスフェートなどのリン酸エステル、トリフェニル
ホスファイト、トリスドデシルホスファイトなどの亜リ
ン酸エステル、メチルアシッドホスフェート、ジブチル
ホスフェート、モノブチルホスフェートなどの酸性リン
酸エステル、更にはリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ポ
リリン酸などのリン化合物が好ましい。
【0009】これらの触媒や安定剤は、生成するポリマ
ー中の濃度として、触媒の場合には金属として通常は
0.0005〜0.2重量%、好ましくは0.001〜
0.05重量%となるように用いられる。安定剤はリン
原子として0.001〜0.1重量%、好ましくは0.
002〜0.02重量%となるように用いられる。エス
テル化及びエステル交換反応は、通常0〜5kg/cm
2 Gの圧力及び220〜280℃の温度条件下で2〜1
0時間行なえばよく、これにより数平均重合度が2〜1
0のビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートオリゴマ
ーが生成する。
【0010】重縮合反応は、通常、30Torr以下の
圧力及び220〜300℃の温度条件下で2〜8時間行
われるが、生成するポリエステルの極限粘度が0.50
dl/g以上となるまで行うのが好ましい。重縮合によ
り生成した溶融状態のポリエステルは常法により冷却固
化してチップとし、通常は更に固相重合を行って所望の
品質のポリエステルとする。固相重合に供する前にポリ
エステルチップは予備結晶化しておくのが好ましい。予
備結晶化は常法により、チップを乾燥状態で120〜2
20℃、好ましくは140〜200℃に1分間〜4時間
程度加熱すればよい。また、別法として、チップを水蒸
気含有ガスにさらして含水率が100〜10000pp
m、好ましくは1000〜5000ppmとなるように
吸湿させたのち、120〜220℃、好ましくは140
〜200℃に加熱する方式に依ることもできる。
【0011】固相重合は、通常180〜240℃、好ま
しくは190〜220℃で、減圧下又は窒素、二酸化炭
素などの不活性ガス流通下に、2〜50時間、好ましく
は10〜25時間保持すればよい。圧力は、減圧下で実
施する場合は通常0.01〜300mmHg、好ましく
は0.01〜100mmHgであり、不活性ガス流通下
で実施する場合は10mmHg〜1kg/cm2 G、好
ましくは100mmHg〜0.5kg/cm2 Gであ
る。
【0012】本発明方法では、上記の方法により極限粘
度及び結晶化温度で特徴づけられる下記のA,B2種類
のポリエステルを製造し、これを1/9〜9/1の重量
比で配合して容器の成形に供する。配合比がこの範囲外
では口栓部の結晶化速度の改良効果が小さい。好適な配
合比は4/6〜6/4(重量比)である。 ポリエステルA;極限粘度が0.60〜0.70dl/
g、好ましくは0.60〜0.65dl/gで、示差走
査熱量計で測定した昇温時の結晶化温度が140〜16
2℃、好ましくは142〜160℃であり、降温時の結
晶化温度が175〜190℃、好ましくは180〜19
0℃であるポリエステル ポリエステルB;極限粘度が0.77〜0.90dl/
g、好ましくは0.77〜0.85dl/gであり、示
差走査熱量計で測定した昇温時の結晶化温度が165〜
180℃、好ましくは165〜175℃であり、降温時
の結晶化温度が150〜170℃、好ましくは155〜
170℃であるポリエステル
【0013】ポリエステルAの極限粘度が0.60dl
/g未満であると、成形により得られる容器に厚みむら
が生じ易い。逆に0.70dl/gを超えると口栓部の
結晶化速度改良効果が小さい。また昇温時の結晶化温度
が162℃を超えるか又は降温時の結晶化温度が175
℃未満であると、口栓部の結晶化速度改良効果が小さ
く、逆に昇温時の結晶化温度が140℃未満であるか又
は降温時の結晶化温度が190℃を超えると、成形によ
り得られる容器の透明性が悪化する。ポリエステルAと
しては、溶融重縮合により得られたものをそのまま用い
ることもできるが、固相重合を経たものを用いるのが好
ましい。
【0014】ポリエステルBは、極限粘度が0.77d
l/g未満であると、得られる容器の透明性が悪化し、
逆に0.90dl/gを超えると得られる容器に厚みむ
らが生じ易い。また結晶化温度も、昇温時の結晶化温度
が165℃未満であるか、降温時の結晶化温度が170
℃を超えると得られる容器の透明性が悪化し、逆に昇温
時の結晶化温度が180℃を超えるか又は降温時の結晶
化温度が150℃未満では、口栓部の結晶化速度の改良
効果が小さい。ポリエステルBとしては通常は固相重合
を経たものを用いる。ポリエステルA及びBのいずれ
も、極限粘度は重合温度や時間などの重合条件を制御す
ることにより調節できる。また結晶化温度も重縮合に用
いる触媒の種類や量、核剤の添加などにより調節でき
る。
【0015】本発明に従いポリエステルAとBとから容
器を製造するには、ブレンダーを用いて両者をドライブ
レンドして成形機に供給すればよい。またポリエステル
AとBとを別々のフィーダーから成形機のシリンダーに
供給し、シリンダー内で溶融混練するようにしてもよ
い。ポリエステルAとBとの混合物からのプリフォーム
の製造及びプリフォームの延伸ブローによる容器の製造
そのものは常法により行うことができる。
【0016】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に具体的に説
明する。なお、極限粘度、ヘーズ、結晶化温度、1/2
結晶化温度及び透明性は下記により測定した。 極限粘度;ウベローデ粘度管を用い、フェノール/テト
ラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒中、30℃
で測定した。
【0017】ヘーズ;後記する1/2結晶化時間の測定
で製造した容器の胴部を切り取り、これを5枚重ねて日
本電色社製ヘーズメーターNDH−300Aを用いて測
定した。 結晶化温度;名機製作所(株)製の射出成形機M−70
A(スクリュー径36mm)と図示の金型を用い、シリ
ンダー各部及びノズルヘッドの温度を280℃、スクリ
ュー回転数200rpm、60秒/サイクル、金型冷却
水温15℃で、重量約50gの段付成形板を射出成形
し、成形開始後15枚目の段付成形板を試料とした。セ
イコー電子(株)製の示差走査熱量計DSC220Cを
用い、上記で製作した試料の厚さ3mmの部分の端部を
1cm角に切取り、これを室温から285℃まで20℃
/分で昇温し、285℃で3分間保持したのち、10℃
/分で降温した。昇温時に観察された結晶化のピーク温
度を昇温時の結晶化温度、降温時に観察された結晶化の
ピーク温度を降温時の結晶化温度とした。
【0018】1/2結晶化時間;東芝(株)製射出成形
機LS−60Bを用い、シリンダー各部及びノズルヘッ
ドの温度を280℃、スクリュー回転数100rpm、
10秒/サイクル、金型冷却水温10℃の設定条件でプ
リフォーム(外径30mm、肉厚3.8mm、長さ17
0mm、目付60g)を製造した。このプリフォームを
予熱炉温度90℃、ブロー圧力20kg/cm2 G、成
形サイクル10秒に設定した延伸ブロー成形機で、内容
積1.5リットル、胴部の平均厚さ300μmのボトル
に成形した。このボトルの口栓部を切り取り、これを1
80℃のオイルバス中に0.5分、1分、1.5分、2
分又は3分間浸漬したものの密度を、密度勾配管を用い
て測定し、下記式により結晶化度を算出した。この結果
から到達結晶化度の半分の結晶化度に到達する時間を求
め、1/2結晶化時間とした。
【0019】X=(d−1.335)/0.12 X:結晶化度(%) d:密度(g/cc)
【0020】ポリエステル(I)の製造;250℃のビ
ス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレートオリゴマー
300部が収容されているエステル化反応機に、テレフ
タル酸12700部とエチレングリコール5820部と
から成るスラリーを、250分間かけて供給した。供給
終了後60分間エステル化反応を行わせたのち、反応機
内容物の半量を重縮合反応機に移し、リン酸0.90部
及び二酸化ゲルマニウム1.00部を添加し、250℃
から280℃まで漸次昇温するとともに、常圧から0.
5mmHgまで漸次減圧した。3時間重縮合反応を行わ
せたのち、生成した溶融状態のポリエステルをストラン
ド状に抜出し、水冷したのちカットしてポリエステルチ
ップとした。このポリエステルは極限粘度が0.624
dl/g、昇温時の結晶化温度は158.2℃、降温時
の結晶化温度は183.0℃であった。
【0021】ポリエステル(II)〜(V)の製造;ポリ
エステル(I)を、撹拌結晶化機を用いて180℃で表
面を結晶化させたのち、静置固相重合装置を用いて20
リットル/kg・Hrの窒素流通化、約160℃で3時
間乾燥したのち、210℃で固相重合した。得られたポ
リエステルの極限粘度、昇温時の結晶化温度、及び降温
時の結晶化温度を表−1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】ポリエステル(VI)〜(VIII) の製造;ポ
リエステル(I)の製造において、リン酸及び二酸化ゲ
ルマニウムの添加量をそれぞれ1.00部及び1.20
部とした以外は実施例1と同様にして、極限粘度が0.
603dl/gのポリエステルを得た。このポリエステ
ルを用いポリエステル(II)〜(V)と同様にして固相
重合を行った。得られたポリエステルの極限粘度、昇温
時の結晶化温度及び降温時の結晶化温度を表−2に示
す。
【0024】
【表2】
【0025】実施例1〜4及び比較例1〜4 上記で得たポリエステルをドライブレンドしたものを用
いて成形された容器の物性を表−3に示す。
【0026】
【表3】
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】図は結晶化温度の測定に用いる試料を作成する
段付金型である。全長100mm、幅50mmで、各段
の長さは25mm、段差は1mmである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンテレフタレートを主たる繰り返
    し単位とする下記のポリエステルAとポリエステルBと
    をA/B(重量比)=1/9〜9/1で混合したものを
    用いて射出成形によりプリフォームを製造し、次いでこ
    れを延伸ブローすることを特徴とするポリエステル容器
    の製造方法。 ポリエステルA;極限粘度が0.60〜0.70dl/
    gであり、示差走査熱量計で測定した昇温時の結晶化温
    度が140〜162℃、降温時の結晶化温度が175〜
    190℃であるポリエステル。 ポリエステルB;極限粘度が0.77〜0.90dl/
    gであり、示差走査熱量計で測定した昇温時の結晶化温
    度が165〜180℃、降温時の結晶化温度が150〜
    170℃であるポリエステル。
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