JPH10290031A - 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法 - Google Patents

積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法

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JPH10290031A
JPH10290031A JP9411697A JP9411697A JPH10290031A JP H10290031 A JPH10290031 A JP H10290031A JP 9411697 A JP9411697 A JP 9411697A JP 9411697 A JP9411697 A JP 9411697A JP H10290031 A JPH10290031 A JP H10290031A
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JP
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piezoelectric element
piezoelectric actuator
laminate
laminated
internal electrode
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JP9411697A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Uozumi
住 哲 生 魚
Mikiya Shinohara
原 幹 弥 篠
Satoshi Ichikawa
川 聡 市
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高湿度雰囲気中で使用したときにおいても内
部電極の成分である例えば銀のマイグレーションを防止
し、耐久性により一層優れた積層型圧電アクチュエータ
を提供する。 【解決手段】 圧電素子2と内部電極3が交互に積層さ
れた積層体7からなり、内部電極3を積層体7の側面に
設けた少なくとも一対の外部電極5と一層おきに電気的
に接続して各圧電素子2の両面で少なくとも一対の対向
電極を形成してなる積層型圧電アクチュエータ1おい
て、内部電極3のうち積層体7の側面に露出した端部で
かつ外部電極5と接続していない部分を絶縁体4で被覆
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型圧電アクチ
ュエータに関し、特に、高湿度雰囲気中で使用した場合
に生じる絶縁劣化を防ぐのに好適な積層型圧電アクチュ
エータおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧電素子(電歪効果素子)を用いた圧電
アクチュエータは、その電歪効果により、電気エネルギ
ーを機械エネルギーに変換して機械的変位を発生するも
のであって、現在、半導体集積回路の製造装置における
マスフローコントローラーや、露光装置のX−Yテーブ
ルや、プラスチック射出成形機など、微小変位の制御が
必要される分野で使用されている。
【0003】この圧電素子は、微小変位しか発生しない
ことから、より大きな変位を得るためには、複数ないし
多数の圧電素子と内部電極とを交互に積層して、いわゆ
る積層型の構造とした圧電アクチュエータが広く用いら
れている。
【0004】従来の積層型圧電アクチュエータとして
は、例えば、図9および図10に示すような構造を有す
るものがある。
【0005】すなわち、図9および図10に示す従来の
積層型圧電アクチュエータ101においては、電歪効果
を示す圧電素子102の両面全体に銀パラジウムからな
る内部電極103を印刷法で設けたのち、この内部電極
103を両面に持つ圧電素子102を積層し、内部電極
103が露出する側面のうち対向する二つの側面に、内
部電極103の露出部とその近傍の圧電素子102の部
分を覆うようにして、絶縁層104を一層おきに互い違
いに設け、この絶縁層104を含む対向する二つの側面
に一対の外部電極105を設けることによって、各圧電
素子102の両面で一対の対向電極を形成した構造をな
している。
【0006】このような構造をもつ積層型圧電アクチュ
エータ101においては、内部電極103が一層おきに
同じ外部電極105に接続され、隣り合う内部電極10
3同士が圧電素子102を挟んで互いに対向電極となる
ので、外部から二つの外部電極105にリード線106
を通して駆動電圧が印加されると、圧電素子102が電
歪効果を示し、矢印Aで示す方向に機械的変位が発生す
る。
【0007】そして、この積層型圧電アクチュエータ1
01に駆動電圧を印加するためのリード線106を接合
部107を介して接続した後、積層型圧電アクチュエー
タ101の高湿度雰囲気中での使用時の絶縁劣化を低減
するために、図10に示すように、側面の全体を耐湿性
の樹脂108でコーティングすることもある(この種の
積層型圧電アクチュエータとしては、例えば、特開平4
−145674号公報に記載されたものがある)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の積層型
圧電アクチュエータ101では、側面の全体にコーティ
ングした耐湿性の樹脂108が高湿度環境に長時間置か
れると、次第に水分を吸収し、積層体の側面に水分子が
吸着して、金属イオンの電界マイグレーションを生じ易
い表面状態となる。
【0009】そして、積層体のうち絶縁層104を設け
ない側面には内部電極103が露出しており、この状態
で内部電極103の間に駆動電圧を印加すると、内部電
極103の成分である銀がマイグレーションを起こして
しまうことになる。
【0010】そのため、従来の積層型圧電アクチュエー
タ101の耐久性は、圧電素子自体の耐久性よりも低い
レベルにとどまっていた。
【0011】
【発明の目的】本発明は、このような従来の課題にかん
がみてなされたものであって、高湿度雰囲気中で使用し
たときにおいても内部電極の成分である例えば銀のマイ
グレーションを防止し、耐久性により一層優れた積層型
圧電アクチュエータを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる積層型圧
電アクチュエータは、請求項1に記載しているように、
圧電素子と内部電極が交互に積層された積層体からな
り、内部電極を積層体の側面に設けた少なくとも一対の
外部電極と一層おきに電気的に接続して各圧電素子の両
面で少なくとも一対の対向電極を形成してなる積層型圧
電アクチュエータにおいて、内部電極のうち積層体の側
面に露出した端部でかつ外部電極と接続していない部分
を絶縁体で被覆した構成としたことを特徴としている。
【0013】そして、本発明に係わる積層型圧電アクチ
ュエータの実施態様においては、請求項2に記載してい
るように、絶縁体は、ガラスを主成分とする無機物ペー
ストを少なくとも積層体の側面のうち内部電極が露出し
た部位に塗布して焼成されたものであるようになすこと
ができる。
【0014】同じく、本発明に係わる積層型圧電アクチ
ュエータの実施態様においては、請求項3に記載してい
るように、絶縁体は、積層体の側面のうち外部電極を設
けた部分以外の側面全体を被覆していて積層体の防湿コ
ーティング層としての機能をそなえているものとするこ
とができる。
【0015】同じく、本発明に係わる積層型圧電アクチ
ュエータの実施態様においては、請求項4に記載してい
るように、内部電極は、Ni,Cu等のAgよりもエレ
クトロマイグレーションを生じ難い材料よりなっている
ものとすることができる。
【0016】本発明に係わる積層型圧電アクチュエータ
の製造方法は、請求項5に記載しているように、圧電素
子をメッキ液に浸漬して圧電素子の両面に内部電極を形
成する工程と、内部電極を形成した後の圧電素子をガラ
スを主成分とする無機物接着層を介し積層して積層体と
する工程と、積層体の側面を研削加工して積層体の側面
に圧電素子の端部と内部電極の端部を交互に露出させる
工程を含むようにしたことを特徴としている。
【0017】同じく、本発明に係わる積層型圧電アクチ
ュエータの製造方法は、請求項6に記載しているよう
に、積層型圧電アクチュエータの面積数個分の面積を有
する圧電素子板をメッキ液に浸漬して圧電素子板の両面
に内部電極を形成する工程と、内部電極を形成した後の
圧電素子板をガラスを主成分とする無機物接着層を介し
積層して積層体とする工程と、積層体を積層型圧電アク
チュエータの1個分の面積に切断して切断後の積層体の
側面に圧電素子の端部と内部電極の端部を交互に露出さ
せて複数個の積層体を同時に得る工程を含むようにした
ことを特徴としている。
【0018】そして、請求項6に記載した積層型圧電ア
クチュエータの製造方法の実施態様においては、請求項
7に記載しているように、積層型圧電アクチュエータの
面積数個分の面積を有する圧電素子板をメッキ液に浸漬
して圧電素子板の両面に内部電極を形成する工程と、内
部電極を形成した後の圧電素子板を無機物接着層の主成
分となるガラス粉末を分散させた電解液に浸漬してメッ
キされた内部電極に通電する電気泳動付着法により内部
電極の表面にガラス粉末を付着する工程を含むようにな
すことができる。
【0019】
【発明の効果】本発明による積層型圧電アクチュエータ
では、圧電素子と内部電極が交互に積層された積層体か
らなり、内部電極を積層体の側面に設けた少なくとも一
対の外部電極と一層おきに電気的に接続して各圧電素子
の両面で少なくとも一対の対向電極を形成してなる積層
型圧電アクチュエータにおいて、内部電極のうち積層体
の側面に露出した端部でかつ外部電極と接続していない
部分を絶縁体で被覆した構成としたから、例えば高湿度
雰囲気中で使用した場合のように積層体の側面に水分子
が吸着したときでも、内部電極の成分である例えば銀等
のマイグレーションを防止することが可能であり、圧電
アクチュエータの耐久性をより一層向上させることが可
能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0020】そして、請求項2に記載しているように、
絶縁体は、ガラスを主成分とする無機物ペーストを少な
くとも積層体の側面のうち内部電極が露出した部位に塗
布して焼成されたものであるようになすことによって、
内部電極が露出した部位の雰囲気との絶縁を良好に行う
ことが可能であり、内部電極の成分である例えば銀等の
マイグレーションを防止することが可能であるという著
しく優れた効果がもたらされる。
【0021】また、請求項3に記載しているように、絶
縁体は、積層体の側面のうち外部電極を設けた部分以外
の側面全体を被覆していて積層体の防湿コーティング層
としての機能をそなえているものとすることによって、
例えば、高湿度雰囲気中での使用時の絶縁劣化をより一
層低減することが可能であるという著しく優れた効果が
もたらされる。
【0022】さらに、同じく、請求項4に記載している
ように、内部電極は、Ni,Cu等のAgよりもエレク
トロマイグレーションを生じ難い材料よりなっているも
のとすることによって、例えば高湿度雰囲気中で使用し
た場合の内部電極成分のマイグレーションをより一層防
止することが可能であるという著しく優れた効果がもた
らされる。
【0023】本発明に係わる積層型圧電アクチュエータ
の製造方法では、請求項5に記載しているように、圧電
素子をメッキ液に浸漬して圧電素子の両面に内部電極を
形成する工程と、内部電極を形成した後の圧電素子をガ
ラスを主成分とする無機物接着層を介し積層して積層体
とする工程と、積層体の側面を研削加工して積層体の側
面に圧電素子の端部と内部電極の端部を交互に露出させ
る工程を含むようにしたから、例えば高湿度雰囲気中で
使用した場合のように積層体の側面に水分子が吸着した
ときでも、内部電極である銀等のマイグレーションを防
止することができ、耐久性がより一層向上した積層型圧
電アクチュエータを生産効率良く製造することが可能で
あるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0024】同じく、本発明に係わる積層型圧電アクチ
ュエータの製造方法では、請求項6に記載しているよう
に、積層型圧電アクチュエータの面積数個分の面積を有
する圧電素子板をメッキ液に浸漬して圧電素子板の両面
に内部電極を形成する工程と、内部電極を形成した後の
圧電素子板をガラスを主成分とする無機物接着層を介し
積層して積層体とする工程と、積層体を積層型圧電アク
チュエータの1個分の面積に切断して切断後の積層体の
側面に圧電素子の端部と内部電極の端部を交互に露出さ
せて複数個の積層体を同時に得る工程を含むようにした
から、例えば高湿度雰囲気中で使用した場合のように積
層体の側面に水分子が吸着したときでも、内部電極であ
る銀等のマイグレーションを防止することができ、耐久
性がより一層向上した積層型圧電アクチュエータを積層
体を1つずつ製造するよりも生産効率良く多数の積層体
を製造することが可能であるという著しく優れた効果が
もたらされる。
【0025】そして、請求項7に記載しているように、
積層型圧電アクチュエータの面積数個分の面積を有する
圧電素子板をメッキ液に浸漬して圧電素子板の両面に内
部電極を形成する工程と、内部電極を形成した後の圧電
素子板を無機物接着層の主成分となるガラス粉末を分散
させた電解液に浸漬してメッキされた内部電極に通電す
る電気泳動付着法により内部電極の表面にガラス粉末を
付着する工程を含むようになすことによって、内部電極
を形成した後の圧電素子板の表面への無機物接着層の付
着形成を良好に行うことが可能であり、耐久性がより一
層向上した積層型圧電アクチュエータの製造を効率良く
行うことが可能であるという著しく優れた効果がもたら
される。
【0026】
【実施例】次に、本発明による積層型圧電アクチュエー
タの実施例について、図面を参照して説明するが、本発
明はこのような実施例のみに限定されないものである。
【0027】図1は本発明の一実施例による積層型圧電
アクチュエータの基本構成を示す斜面説明図であり、図
2は積層型圧電アクチュエータの断面説明図である。
【0028】図1および図2に示す積層型圧電アクチュ
エータ1は、積層された複数の圧電素子(例えば、チタ
ン酸ジルコン酸鉛(PZT)系セラミックスからなる圧
電素子)2と、複数の圧電素子2間に配設された例えば
銀や銀パラジウムやニッケルや銅等からなる内部電極3
と、積層型圧電アクチュエータ1の側面に露出した内部
電極3の端部を被覆する絶縁体4と、積層型圧電アクチ
ュエータ1の側面に配設された例えば銀や銀パラジウム
やニッケルや銅等からなる一対以上の外部電極5から構
成されている。
【0029】とくに、図2に示すように、一方の外部電
極5(5a)は、絶縁体4により、一層おきに内部電極
31,33・・・・・に接続されており、外部電極5
(5a)に接続されてない内部電極32,34・・・・
・は、端部を絶縁体4により被覆されて、外部電極5a
と絶縁されている。また、他方の外部電極5(5b)
は、一層おきに内部電極32,34・・・・・と接続さ
れ、内部電極31,33・・・・・とは、絶縁体4によ
り絶縁されている。
【0030】そして、従来の積層型圧電アクチュエータ
と異なり、絶縁体4が内部電極3の側面に露出した端部
を外部電極5との接続部を除いて全周で被覆し、内部電
極31,33・・・・・と内部電極32,34・・・・
・との間に駆動電圧が印加されても、内部電極3の主成
分である例えば銀がエレクトロマイグレーションを起こ
すのを抑止している。従って、従来よりも耐久性に優れ
た積層型圧電アクチュエータ1が得られる。
【0031】本実施例において、圧電素子2は、以下に
記載するように一枚ごとにあらかじめ焼成されたうえで
積層される。従って、圧電素子2の厚さは、焼成により
反りが発生しない厚さであることが望ましく、0.2m
m以上であることが望ましい。また、圧電素子2の厚さ
は、厚すぎると駆動電圧も高くする必要が生じ、駆動電
源のコストが上がるため、0.5mm以下であることが
望ましい。
【0032】また、内部電極3の厚さは、ピンホールを
充分に低減でき、かつ、電極としての導電性機能を維持
するためには、1μm以上であることが望ましいが、厚
くなりすぎてもコストが上昇するので、50μm以下で
あることが望ましい。
【0033】さらに、外部電極5は各内部電極3に電荷
を注入・放出させるために支障のない導電性を有する必
要があり、10〜100μmの厚さであることが望まし
い。
【0034】さらにまた、絶縁体4は、ガラスを焼成し
て作製される場合に、駆動電圧100Vあたり10μm
以上の厚さを確保することが望ましく、本実施例では2
0μm以上の厚さが望ましい。
【0035】次に、図1,図2に示した積層型圧電アク
チュエータ1の一製造方法について説明する。
【0036】まず、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(P
ZT)系粉末を適当な粒径(例えば、1μm程度)とな
るように粉砕した後、バインダー,可塑剤等と混合して
混練体を作り、この混練体を真空脱泡しながら、押し出
し法により板状のグリーンシートに成形する。次に、こ
のグリーンシートから図1に示した積層型圧電アクチュ
エータ1と同形状の素子を金型で打ち抜き、焼成して、
PZT焼結体よりなる圧電素子(φ12mm×t0.5
mm)を作製する。
【0037】次いで、この圧電素子2の両面の全体に、
図3に示すように、銀ペーストを用いて内部電極3を印
刷し、さらに、内部電極3を印刷した圧電素子2に、例
えば、ガラスペーストを印刷して接着層6を形成する。
【0038】そして、この内部電極3と接着層6を印刷
形成した圧電素子2を80枚積層し、圧電素子2の間に
ある内部電極3と接着層6を700〜800℃で焼成し
て、圧電素子2同士を接合し、図4に示すごとき積層体
7とする。ここで、焼成後の内部電極3の厚さは4μ
m、接着層6の厚さは20μmとしている。そして、こ
の積層体7の側面を研磨して、はみ出した内部電極3や
接着層6の素材である銀ペーストやガラスペーストを除
去する。
【0039】この積層体7の側面には、内部電極3に一
層おきに電圧を印加するため、少なくとも一対の外部電
極5を印刷するが、積層体7の側面に露出している内部
電極3の端部のうち、一層おきに外部電極5を接続する
ための接続部分を除いた残りの内部電極3の露出部の全
てにおいて、曲面印刷機を用いてガラスペーストを印刷
して被覆し、700℃で焼成して絶縁体4とする。この
場合の絶縁体4の厚さは、焼成後で50μmとし、幅は
内部電極3の端部を中心に圧電素子2の厚さと同じ0.
5mmとしている。また、内部電極3の端部で図1に示
す幅W2の外部電極5と接続させる部分の図1に示す幅
W1は5mmとしている。
【0040】絶縁体4の材料となるガラスペーストは、
PbO・ZnO・B2O3・SiO2を主成分としたガ
ラス粉末を使用する。この場合のペーストの作り方とし
ては、粉末ガラスにビークルを加え、スリーロールミル
などで十分に混練してペーストを調整するが、必要に応
じてあらかじめ微粉砕を行う。また、ビークルとしては
エチルセルロースをBCAやα−ターピネオールに5〜
10%溶解したものを使用する。
【0041】さらに、絶縁体4を被覆していない内部電
極2の露出部分を全て被覆するように銀ペーストを用い
て外部電極5を印刷し、この外部電極5を550℃で焼
成する。外部電極5の厚さは、焼成後で40μmとし、
幅W2は、内部電極3の端部で外部電極5と接続される
部分の幅を全て被覆するように6mmとしている。さら
に、この外部電極5にリード線を半田付けし、耐湿性の
樹脂で外装を施してφ12mm×140mmの積層型圧
電アクチュエータ1を得る。
【0042】次に、このようにして得た積層型圧電アク
チュエータ1の絶縁抵抗を測定したところ、100MΩ
以上であり、十分絶縁されていた。そして、電圧を50
0V印加すると40μm以上変位し、積層型圧電アクチ
ュエータとして正常に機能することを確認した。さら
に、この積層型圧電アクチュエータ1に荷重を付加し
て、0〜500V、50Hz sin波電界で、108
回以上連続駆動させたのちにおいても、絶縁性を維持し
ており、良好な耐湿性を有することを確認できた。
【0043】上記の製造方法では、絶縁体4が積層体7
の側面に露出した内部電極3の端部を中心にして被覆し
ている構成を例に説明したが、絶縁体4の形成に適用さ
れる曲面印刷法は、円筒の側面に任意のパターンを印刷
することが可能である。そこで、図5に示すように、内
部電極3の端部で外部電極5と接続される部位を除い
て、積層体7の側面全体を絶縁体4で被覆することも可
能である。
【0044】そして、その後に、露出している圧電素子
2の側面および内部電極3の端部を外部電極5で被覆す
ることにより、積層体7の側面全体を被覆することがで
き、圧電素子2も含めて、焼成されたペーストの耐熱性
は樹脂よりも優れることから、樹脂による外装よりもさ
らに効果的に耐湿コーティングを施すことができるメリ
ットがある。
【0045】また、上記の実施例においては、内部電極
3を銀ペーストを用いて形成した場合について説明した
が、本発明による積層型圧電アクチュエータ1の構成を
応用すれば、銀よりもエレクトロマイグレーションの少
ないNi,Cu等の金属をより量産性に優れる製造法を
用いて形成することにより、内部電極3として使うこと
もできる。
【0046】すなわち、内部電極3の形成法として、導
電ペーストの印刷・焼成によらず、メッキ処理を適用す
ることも可能である。例えば、Niを内部電極3として
用いる場合、硫酸ニッケル,次亜リン酸ニッケル等を主
成分とするメッキ液を用いて圧電素子2の表面にNiを
無電界メッキすることができる。具体的には、圧電素子
2を中性洗剤で脱脂・洗浄し、必要に応じて表面粗化を
行い、水洗したあとNiメッキ液に浸漬してメッキを行
う。メッキ液は水洗し、アセトン置換または遠心脱水を
行ったあと、例えば、400℃、3hrs、窒素中での
熱処理により高硬度な皮膜を形成する。そして、このN
iメッキで被覆した圧電素子2の片面または両面にガラ
スペーストを印刷焼成して積層体を作成するが、側面が
Niで覆われているので、研削することによって、図4
に示したような積層体7とする。その後は、前記と同様
な工程で絶縁体4、外部電極5を形成して積層型圧電ア
クチュエータ1を得る。
【0047】このように、圧電素子2を焼成してから、
圧電素子2の少なくとも片面もしくは全面に内部電極3
を形成し、積層体7とした後に側面に露出した内部電極
3の端部を全周にわたり絶縁体4で絶縁する工程を採用
することにより、内部電極3のエレクトロマイグレーシ
ョンを抑止できるのみならず、Ni,Cu等のAgより
もエレクトロマイグレーションを生じ難い材料を用い、
生産性の良い製造法により内部電極3を形成できるとい
うメリットがある。
【0048】さらに、圧電素子2をグリーンシートから
積層体の大きさに切断した後に焼成するのではなく、最
初から積層体数個分の大きさに切断したグリーンシート
を焼成し、積層してから個々の積層体の大きさに切断す
る工程を採用して、本発明の構成を有する積層型圧電ア
クチュエータ1を製造すると、生産効率をより一層高め
ることができる。
【0049】すなわち、図6に示すように、積層型圧電
アクチュエータ1の面積数個分(図6の例では16個
分)の面積を有する大型の圧電素子板2Pの両面にNi
メッキを施し、上記の製造方法によりNi等を無電界メ
ッキして、内部電極3を形成する。そしてさらに、Ni
メッキして作成した内部電極3の表面に対する接着層6
となるガラス粉末の塗布を電気泳動付着法(電着法)で
行うことができる。
【0050】例えば、イソプロピルアルコールと酢酸エ
チルを容積比で1:1に混合したものを溶媒として使用
し、この溶媒100cc当たり2〜4gのガラス粉末を
加え、超音波にて4〜5分間撹拌して懸濁液を作る。そ
して、この懸濁液中にNH4 +が0.03モル濃度にな
るまで、アンモニアガスでバブリングする。このとき、
懸濁液の安定度はやや劣るが、アンモニア水(28%程
度)を1 リットル当たり2〜4cc加えても良い。
【0051】つぎに、超音波による液撹拌を4分間施
し、Niメッキした圧電素子2と対電極とを懸濁液中に
浸漬させる。このとき、圧電素子2と対電極との間の最
適距離は2cm程度が望ましい。そして、2〜4分静止
の後、圧電素子板2PにメッキしたNiを電極として使
用し、対電極との間に、直流電圧を50〜100V/2
cmの勾配で3〜5分印加する。その後、圧電素子板2
Pを5mm/秒の速度で引き上げて乾燥する。
【0052】このようにして、ガラス粉末の付着したN
i付き圧電素子板2Pを図6に示すように積層し、ガラ
ス粉末を焼成して図7(A)に示すような積層型圧電ア
クチュエータ数個分(図7(A)では16個分)の積層
体7Pを作成し、図7(B)に示すように切断して積層
体7を得る。この積層体7は図8に示すように、側面に
内部電極3が露出しており、前記と同様に、外部電極5
と接続する部位を除いて積層体7の側面の全体にガラス
を印刷して絶縁体4を形成し、絶縁体4を被覆しなかっ
た内部電極3の露出部分を全て被覆するように銀ペース
トを用いて外部電極5を印刷・焼成して積層型圧電アク
チュエータ1を得る。
【0053】このように、大きな寸法の圧電素子板2P
を焼成してから、圧電素子板2Pの少なくとも片面もし
くは全面に内部電極3を形成し、大きな寸法の積層体7
Pとした後に所定の寸法の積層体7に切断し、各積層体
7の側面に露出した内部電極3の端部を全周にわたり絶
縁体4で絶縁する工程を採用することにより、内部電極
3のエレクトロマイグレーションを抑止できるのみなら
ず、積層体数個分の面積の圧電素子板2Pに内部電極3
等を形成して積層した後に、個々の積層体7に切断する
工程を併せて採用することにより、生産効率を著しく向
上させることができ、また、Ni,Cu等のAgよりも
エレクトロマイグレーションを生じ難い材料を使うこと
によって、耐久性をさらに向上させることができるとい
うメリットがもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による積層型圧電アクチュエータの一
実施例を示す斜面説明図である。
【図2】 本発明による積層型圧電アクチュエータの一
実施例を示す断面説明図である。
【図3】 圧電素子に内部電極と接着層を形成する様子
を示す斜面説明図である。
【図4】 圧電素子の間に内部電極と接着層とを介在さ
せて積層した積層体の斜面説明図である。
【図5】 側面の全体を絶縁体で被覆した積層体の斜面
説明図である。
【図6】 圧電素子16個分の圧電素子板を用いて積層
体を形成する様子を示す斜面説明図である。
【図7】 圧電素子16個分の圧電素子板を積層した積
層体の斜面説明図(図7の(A))および個々に切断し
た積層体の斜面説明図(図7の(B))である。
【図8】 側面の全体を絶縁体で被覆した積層体の斜面
説明図である。
【図9】 従来例による積層型圧電アクチュエータの斜
面説明図である。
【図10】 側面の全体を樹脂でコーティングした従来
例による積層型圧電アクチュエータの斜面説明図であ
る。
【符号の説明】
1 積層型圧電アクチュエータ 2 圧電素子 2P 圧電素子板 3 内部電極 4 絶縁体 5 外部電極 6 接着層 7 積層体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子と内部電極が交互に積層された
    積層体からなり、内部電極を積層体の側面に設けた少な
    くとも一対の外部電極と一層おきに電気的に接続して各
    圧電素子の両面で少なくとも一対の対向電極を形成して
    なる積層型圧電アクチュエータにおいて、内部電極のう
    ち積層体の側面に露出した端部でかつ外部電極と接続し
    ていない部分を絶縁体で被覆したことを特徴とする積層
    型圧電アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 絶縁体は、ガラスを主成分とする無機物
    ペーストを少なくとも積層体の側面のうち内部電極が露
    出した部位に塗布して焼成されたものであることを特徴
    とする請求項1に記載の積層型圧電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 絶縁体は、積層体の側面のうち外部電極
    を設けた部分以外の側面全体を被覆していて積層体の防
    湿コーティング層としての機能をそなえていることを特
    徴とする請求項1または2に記載の積層型圧電アクチュ
    エータ。
  4. 【請求項4】 内部電極は、Ni,Cu等のAgよりも
    エレクトロマイグレーションを生じ難い材料よりなって
    いることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記
    載の積層型圧電アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 圧電素子をメッキ液に浸漬して圧電素子
    の両面に内部電極を形成する工程と、内部電極を形成し
    た後の圧電素子をガラスを主成分とする無機物接着層を
    介し積層して積層体とする工程と、積層体の側面を研削
    加工して積層体の側面に圧電素子の端部と内部電極の端
    部を交互に露出させる工程を含むことを特徴とする請求
    項1に記載の積層型圧電アクチュエータの製造方法。
  6. 【請求項6】 積層型圧電アクチュエータの面積数個分
    の面積を有する圧電素子板をメッキ液に浸漬して圧電素
    子板の両面に内部電極を形成する工程と、内部電極を形
    成した後の圧電素子板をガラスを主成分とする無機物接
    着層を介し積層して積層体とする工程と、積層体を積層
    型圧電アクチュエータの1個分の面積に切断して切断後
    の積層体の側面に圧電素子の端部と内部電極の端部を交
    互に露出させて複数個の積層体を同時に得る工程を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の積層型圧電アクチュ
    エータの製造方法。
  7. 【請求項7】 積層型圧電アクチュエータの面積数個分
    の面積を有する圧電素子板をメッキ液に浸漬して圧電素
    子板の両面に内部電極を形成する工程と、内部電極を形
    成した後の圧電素子板を無機物接着層の主成分となるガ
    ラス粉末を分散させた電解液に浸漬してメッキされた内
    部電極に通電する電気泳動付着法により内部電極の表面
    にガラス粉末を付着する工程を含むことを特徴とする請
    求項6に記載の積層型圧電アクチュエータの製造方法。
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