JPH10290049A - 半導体レーザ素子 - Google Patents
半導体レーザ素子Info
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- JPH10290049A JPH10290049A JP9691897A JP9691897A JPH10290049A JP H10290049 A JPH10290049 A JP H10290049A JP 9691897 A JP9691897 A JP 9691897A JP 9691897 A JP9691897 A JP 9691897A JP H10290049 A JPH10290049 A JP H10290049A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】p型不純物の正孔キャリア濃度レベルを適切に
設定し、不純物拡散を抑制する。 【解決手段】半導体レーザ素子の活性層4近傍のp型の
AlGaInP光導波層中に、拡散定数が小さくキャリ
ア濃度を拡散させずに5×1017〜1×1018cm~3の範
囲を設定できるp型InGaAsP層を導入する。In
GaAsP層は、AlGaInP光導波層よりも禁制帯
幅が小さくなるので、薄膜層として多周期超格子層構造
を構成する。
設定し、不純物拡散を抑制する。 【解決手段】半導体レーザ素子の活性層4近傍のp型の
AlGaInP光導波層中に、拡散定数が小さくキャリ
ア濃度を拡散させずに5×1017〜1×1018cm~3の範
囲を設定できるp型InGaAsP層を導入する。In
GaAsP層は、AlGaInP光導波層よりも禁制帯
幅が小さくなるので、薄膜層として多周期超格子層構造
を構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光情報処理或いは
光計測用の光源に適する半導体レーザ素子に関する。
光計測用の光源に適する半導体レーザ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術では、半導体レーザの光導波層
にドープしたp型不純物が拡散しやすく、さらに所望の
キャリア濃度を設定し難いという状況にあり、素子特性
の改善が図れないという問題を有していた。従来例では
エレクトロニクス・レターズ1996年32巻661−
662頁(Electronics Letters 1996,32,6
61−662)に示されているように、p型不純物とし
て亜鉛を例として、1.3μm 帯の長波長半導体レーザ
ではp型キャリア濃度を光導波層に対して2×1018cm
~3以上、活性層に対して5×1017cm~3以上導入する
と、閾値電流や微分量子効率等の素子特性が劣化してく
ることを報告している。
にドープしたp型不純物が拡散しやすく、さらに所望の
キャリア濃度を設定し難いという状況にあり、素子特性
の改善が図れないという問題を有していた。従来例では
エレクトロニクス・レターズ1996年32巻661−
662頁(Electronics Letters 1996,32,6
61−662)に示されているように、p型不純物とし
て亜鉛を例として、1.3μm 帯の長波長半導体レーザ
ではp型キャリア濃度を光導波層に対して2×1018cm
~3以上、活性層に対して5×1017cm~3以上導入する
と、閾値電流や微分量子効率等の素子特性が劣化してく
ることを報告している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、長
波長帯のInP系レーザ素子において、拡散しやすいp
型不純物の素子特性に対する影響を調べた内容であり、
顕著に影響しないp型キャリア濃度の実験的なレベルを
評価した結果を述べているだけである。しかしながら、
拡散を抑制したりp型キャリア濃度を高いレベルに制御
するための新規な手法については述べていない。
波長帯のInP系レーザ素子において、拡散しやすいp
型不純物の素子特性に対する影響を調べた内容であり、
顕著に影響しないp型キャリア濃度の実験的なレベルを
評価した結果を述べているだけである。しかしながら、
拡散を抑制したりp型キャリア濃度を高いレベルに制御
するための新規な手法については述べていない。
【0004】本発明の目的は、半導体レーザの素子特
性、特に閾値電流や温度特性の改善を図るため、光導波
層や活性層に対して高いキャリア濃度を設定する手法に
ついて内容を言及する。特に、V族元素が燐系からなる
半導体材料では、p型不純物の拡散により活性化したキ
ャリア濃度を制御し難いという課題に対して解決手段を
示すことにより、素子特性の向上を実現することにあ
る。
性、特に閾値電流や温度特性の改善を図るため、光導波
層や活性層に対して高いキャリア濃度を設定する手法に
ついて内容を言及する。特に、V族元素が燐系からなる
半導体材料では、p型不純物の拡散により活性化したキ
ャリア濃度を制御し難いという課題に対して解決手段を
示すことにより、素子特性の向上を実現することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、混晶半導体
でV族元素が主に燐系で構成されている半導体レーザ素
子に対して、上記課題を解決する手段を述べる。V族元
素が燐系で構成される半導体レーザでは、p型不純物が
拡散しやすいという特徴を有しているため、正孔キャリ
ア濃度を1018cm~3近くのオーダと高く設計できず、素
子特性上で不純物の拡散が問題とならない1017cm~3の
低い値に設定しておかなければならないという制約があ
る。特に、短波長帯の半導体レーザに用いられるAlG
aInP系材料では、p型不純物濃度が1017cm~3オー
ダの値であるときにも成長条件等の外部環境条件次第で
は拡散が生じるために、非常に精密なキャリア濃度の設
定が要求される。
でV族元素が主に燐系で構成されている半導体レーザ素
子に対して、上記課題を解決する手段を述べる。V族元
素が燐系で構成される半導体レーザでは、p型不純物が
拡散しやすいという特徴を有しているため、正孔キャリ
ア濃度を1018cm~3近くのオーダと高く設計できず、素
子特性上で不純物の拡散が問題とならない1017cm~3の
低い値に設定しておかなければならないという制約があ
る。特に、短波長帯の半導体レーザに用いられるAlG
aInP系材料では、p型不純物濃度が1017cm~3オー
ダの値であるときにも成長条件等の外部環境条件次第で
は拡散が生じるために、非常に精密なキャリア濃度の設
定が要求される。
【0006】このため、本発明ではp型不純物の拡散定
数が小さい材料としてV族元素の砒素系からなる材料を
用いて、拡散を抑制し、かつ所定のキャリア濃度を狭い
領域に設定できるようにした。V族元素に砒素を導入し
た材料では、p型不純物の拡散定数を一桁から二桁近く
小さくすることができる。AlGaInAsP又はGa
InAsP系材料を用いて砒素の組成を適切に調整する
ことにより、長波長系材料のInP系や禁制帯幅が大き
く短波長系材料のAlGaInP系に対しても、格子定
数を合わせながら導入可能である。
数が小さい材料としてV族元素の砒素系からなる材料を
用いて、拡散を抑制し、かつ所定のキャリア濃度を狭い
領域に設定できるようにした。V族元素に砒素を導入し
た材料では、p型不純物の拡散定数を一桁から二桁近く
小さくすることができる。AlGaInAsP又はGa
InAsP系材料を用いて砒素の組成を適切に調整する
ことにより、長波長系材料のInP系や禁制帯幅が大き
く短波長系材料のAlGaInP系に対しても、格子定
数を合わせながら導入可能である。
【0007】素子に対しては、p型光導波層の正孔キャ
リア濃度を活性層近傍により高く設定できることによ
り、価電子帯におけるフェルミレベルを高くでき、エネ
ルギー障壁高さを増大させた設計が可能となる。p型光
導波層の障壁高さの増大により、活性層からの電子キャ
リアの漏れを抑制できる。素子特性では、閾値電流を低
減し特に温度特性を改善することに多大の効果を発現さ
せ、上記特性を少なくとも20〜30%向上させること
ができた。
リア濃度を活性層近傍により高く設定できることによ
り、価電子帯におけるフェルミレベルを高くでき、エネ
ルギー障壁高さを増大させた設計が可能となる。p型光
導波層の障壁高さの増大により、活性層からの電子キャ
リアの漏れを抑制できる。素子特性では、閾値電流を低
減し特に温度特性を改善することに多大の効果を発現さ
せ、上記特性を少なくとも20〜30%向上させること
ができた。
【0008】本発明の半導体レーザ素子の特徴をある限
定された局面から記載すれば、発光領域たる活性層又は
多重量子井戸構造を有する活性領域に隣接した半導体領
域(活性領域より小さい屈折率を有する)のうち、p型
の導電性を有する部分に第1の半導体層と第2の半導体
層とを繰り返して積層してなる積層構造を導入する。い
ずれの半導体層もIII 族元素とV族元素からなる化合物
半導体層で形成されるが、これらの化合物半導体層を構
成するV族元素の組成比において第2の半導体層は第1
半導体層より高い比率のAs(砒素)を含み、又は第1
半導体層は第2半導体層より高い比率のP(燐)を含む
ところに第一の特徴がある。第1の半導体層と第2の半
導体層とが夫々の半導体層内に格子不整合による転位を
生じさせない限りにおいては、第1の半導体層がAsを
含まないことや、また第2の半導体層がPを含まないこ
とが許容される。第二の特徴としては、上記第2の半導
体層のp型不純物濃度が上記第1の半導体層のそれより
高いことにある。上述の半導体領域に要請される抵抗値
に応じては、第1の半導体層に人為的にp型不純物を導
入しなくても(所謂アンドープとしても)よい。
定された局面から記載すれば、発光領域たる活性層又は
多重量子井戸構造を有する活性領域に隣接した半導体領
域(活性領域より小さい屈折率を有する)のうち、p型
の導電性を有する部分に第1の半導体層と第2の半導体
層とを繰り返して積層してなる積層構造を導入する。い
ずれの半導体層もIII 族元素とV族元素からなる化合物
半導体層で形成されるが、これらの化合物半導体層を構
成するV族元素の組成比において第2の半導体層は第1
半導体層より高い比率のAs(砒素)を含み、又は第1
半導体層は第2半導体層より高い比率のP(燐)を含む
ところに第一の特徴がある。第1の半導体層と第2の半
導体層とが夫々の半導体層内に格子不整合による転位を
生じさせない限りにおいては、第1の半導体層がAsを
含まないことや、また第2の半導体層がPを含まないこ
とが許容される。第二の特徴としては、上記第2の半導
体層のp型不純物濃度が上記第1の半導体層のそれより
高いことにある。上述の半導体領域に要請される抵抗値
に応じては、第1の半導体層に人為的にp型不純物を導
入しなくても(所謂アンドープとしても)よい。
【0009】これらの半導体層は、量子サイズ効果をも
たらす観点から望ましくは厚みを10nm以下とする
(積層構造を超格子とする)ことがよく、この場合、例
えば第2半導体層が発光領域より高い屈折率を示したと
しても、発光領域に対する実効的な屈折率は積層構造全
体のマクロな値となり、発光領域の屈折率の方が高くな
るので光閉じ込め又は光導波に何ら支障を来さない利点
がある。なお、上述の半導体領域とは、クラッド層又は
クラッド層より屈折率が高くかつ発光領域寄りに設けら
れる光ガイド層を指す。上述の積層領域は、p型導電部
の内部に設けても、またp型導電部とアンドープ部(人
為的に不純物を導入しない部分)との境界に設けてもよ
い。
たらす観点から望ましくは厚みを10nm以下とする
(積層構造を超格子とする)ことがよく、この場合、例
えば第2半導体層が発光領域より高い屈折率を示したと
しても、発光領域に対する実効的な屈折率は積層構造全
体のマクロな値となり、発光領域の屈折率の方が高くな
るので光閉じ込め又は光導波に何ら支障を来さない利点
がある。なお、上述の半導体領域とは、クラッド層又は
クラッド層より屈折率が高くかつ発光領域寄りに設けら
れる光ガイド層を指す。上述の積層領域は、p型導電部
の内部に設けても、またp型導電部とアンドープ部(人
為的に不純物を導入しない部分)との境界に設けてもよ
い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の望ましき実施形態
を示した実施例1乃至6とその関連図面より、本発明を
具体的に説明する。
を示した実施例1乃至6とその関連図面より、本発明を
具体的に説明する。
【0011】(実施例1)本発明の一実施例について図
1を用いて説明する。図1中のn型GaAs基板1上
に、厚さ0.5μm でキャリア濃度1〜2×1018cm~3
のn型GaAsバッファ層2,厚さ2.0μm でキャリ
ア濃度5×1017〜1×1018cm~3のn型AlGaIn
P光導波層3,厚さ片側20nm片側10nmでアンド
ープAlGaInP光分離閉じ込め層と厚さ4nmでア
ンドープ引張歪AlGaInP量子障壁層2層及び厚さ5
nmでアンドープGaInP圧縮歪量子井戸層3層から
なる歪補償多重量子井戸構造活性層4,厚さ0.022
μm でキャリア濃度2〜4×1017cm~3のp型AlG
aInP光導波層5,厚さ4原子層1.15nmでキャ
リア濃度5×1017〜1×1018cm~3のp型GaInA
sP井戸層5層と厚さ5原子層1.5nm でキャリア濃
度2〜4×1017cm~3のp型AlGaInP障壁層4層か
らなる超格子構造高キャリア濃度層6,厚さ0.24μ
m でキャリア濃度2〜5×1017cm~3 のp型AlGa
InP光導波層7,厚さ0.01μmでキャリア濃度5
〜8×1017cm~3のp型GaInPエッチング停止層
8,厚さ1.35μm でキャリア濃度8×1017〜1×
1018cm~3のp型AlGaInP光導波層9,厚さ0.
02〜0.05μmでキャリア濃度8×1017〜2×1
018cm~3のp型GaInPバッファ層10を有機金属気
相成長(MOCVD)法によりエピタキシャル成長す
る。
1を用いて説明する。図1中のn型GaAs基板1上
に、厚さ0.5μm でキャリア濃度1〜2×1018cm~3
のn型GaAsバッファ層2,厚さ2.0μm でキャリ
ア濃度5×1017〜1×1018cm~3のn型AlGaIn
P光導波層3,厚さ片側20nm片側10nmでアンド
ープAlGaInP光分離閉じ込め層と厚さ4nmでア
ンドープ引張歪AlGaInP量子障壁層2層及び厚さ5
nmでアンドープGaInP圧縮歪量子井戸層3層から
なる歪補償多重量子井戸構造活性層4,厚さ0.022
μm でキャリア濃度2〜4×1017cm~3のp型AlG
aInP光導波層5,厚さ4原子層1.15nmでキャ
リア濃度5×1017〜1×1018cm~3のp型GaInA
sP井戸層5層と厚さ5原子層1.5nm でキャリア濃
度2〜4×1017cm~3のp型AlGaInP障壁層4層か
らなる超格子構造高キャリア濃度層6,厚さ0.24μ
m でキャリア濃度2〜5×1017cm~3 のp型AlGa
InP光導波層7,厚さ0.01μmでキャリア濃度5
〜8×1017cm~3のp型GaInPエッチング停止層
8,厚さ1.35μm でキャリア濃度8×1017〜1×
1018cm~3のp型AlGaInP光導波層9,厚さ0.
02〜0.05μmでキャリア濃度8×1017〜2×1
018cm~3のp型GaInPバッファ層10を有機金属気
相成長(MOCVD)法によりエピタキシャル成長す
る。
【0012】活性層と活性層近傍の禁制帯に関する概略
は図2(a),(b)のようになる。
は図2(a),(b)のようになる。
【0013】次に、SiO2 絶縁膜を蒸着し、ホトリソ
グラフィーとエッチング工程を経ることにより、SiO
2 絶縁膜のストライプマスクを形成する。SiO2 絶縁
膜マスクを利用して、層10と9を層8に到るまでエッ
チング除去して、図1に示す台形状の順メサリッジスト
ライプを作製する。その後、厚さ0.6〜1.2μmでキ
ャリア濃度1〜3×1018cm~3のn型GaAs埋め込み
電流狭窄層11を選択成長し、SiO2 絶縁膜マスクを
エッチング除去した後、厚さ3〜5μmでキャリア濃度
1×1018〜1×1020cm~3のp型GaAs埋め込みコ
ンタクト層12を成長する。さらに、p側電極13,n
側電極14を蒸着した後、劈開スクライブして、図1の
素子を得る。
グラフィーとエッチング工程を経ることにより、SiO
2 絶縁膜のストライプマスクを形成する。SiO2 絶縁
膜マスクを利用して、層10と9を層8に到るまでエッ
チング除去して、図1に示す台形状の順メサリッジスト
ライプを作製する。その後、厚さ0.6〜1.2μmでキ
ャリア濃度1〜3×1018cm~3のn型GaAs埋め込み
電流狭窄層11を選択成長し、SiO2 絶縁膜マスクを
エッチング除去した後、厚さ3〜5μmでキャリア濃度
1×1018〜1×1020cm~3のp型GaAs埋め込みコ
ンタクト層12を成長する。さらに、p側電極13,n
側電極14を蒸着した後、劈開スクライブして、図1の
素子を得る。
【0014】本実施例によると、活性層近傍においてI
nGaAsP超格子構造の高キャリア濃度層を設けるこ
とにより、p型不純物を顕著に拡散させずに5×1017
〜1×1018cm~3範囲の正孔キャリア濃度を設定させる
ことができた。これは、p型AlGaInP光導波層中
における従来設定可能であった値の3〜5倍のレベルに
相当する。正孔キャリア濃度が1×1017cm~3レベルで
ある場合と比較すると、価電子帯におけるフェルミレベ
ルを高く設定でき、p型光導波層のエネルギー障壁高さ
は少なくとも40meVから65meV程度さらに増大
させたことになる。この障壁高さの増大により、活性層
からの電子キャリアの漏れを抑制できるので、閾値電流
を低減し、さらに温度特性を改善することが可能となっ
た。その結果、閾値電流と特性温度を20〜30%改善
できた。本素子では、波長680nm帯で発振し、室温
の閾値電流は40〜50mAであり、特性温度は130
〜150Kが得られた。信頼性試験では、温度70℃に
おいて40mWの定光出力動作が5000時間以上継続
して達成できた。
nGaAsP超格子構造の高キャリア濃度層を設けるこ
とにより、p型不純物を顕著に拡散させずに5×1017
〜1×1018cm~3範囲の正孔キャリア濃度を設定させる
ことができた。これは、p型AlGaInP光導波層中
における従来設定可能であった値の3〜5倍のレベルに
相当する。正孔キャリア濃度が1×1017cm~3レベルで
ある場合と比較すると、価電子帯におけるフェルミレベ
ルを高く設定でき、p型光導波層のエネルギー障壁高さ
は少なくとも40meVから65meV程度さらに増大
させたことになる。この障壁高さの増大により、活性層
からの電子キャリアの漏れを抑制できるので、閾値電流
を低減し、さらに温度特性を改善することが可能となっ
た。その結果、閾値電流と特性温度を20〜30%改善
できた。本素子では、波長680nm帯で発振し、室温
の閾値電流は40〜50mAであり、特性温度は130
〜150Kが得られた。信頼性試験では、温度70℃に
おいて40mWの定光出力動作が5000時間以上継続
して達成できた。
【0015】(実施例2)本発明の他の実施例を図3及
び図4(a),(b)により説明する。実施例1と同様に
作製するが、活性層を以下のように構成する。図3に示
す活性層15は、厚さ片側10nm片側5nmでアンド
ープAlGaInP光分離閉じ込め層と厚さ4nmでア
ンドープ引張歪AlGaInAsP量子障壁層4層及び
厚さ5nmでアンドープGaInP量子井戸層3層から
なる歪補償多重量子井戸構造活性層とする。活性層と活
性層近傍の禁制帯に関する概略は図4のようになる。引
張歪AlGaInAsP量子障壁層には、p型不純物を
変調ドープしてもよく、p型不純物をドープした場合に
は、p型不純物を顕著に拡散させずに5×1017〜2×
1018cm~3範囲の正孔キャリア濃度を設定させた。その
他は、実施例1と全く同様にして図3の素子を得る。
び図4(a),(b)により説明する。実施例1と同様に
作製するが、活性層を以下のように構成する。図3に示
す活性層15は、厚さ片側10nm片側5nmでアンド
ープAlGaInP光分離閉じ込め層と厚さ4nmでア
ンドープ引張歪AlGaInAsP量子障壁層4層及び
厚さ5nmでアンドープGaInP量子井戸層3層から
なる歪補償多重量子井戸構造活性層とする。活性層と活
性層近傍の禁制帯に関する概略は図4のようになる。引
張歪AlGaInAsP量子障壁層には、p型不純物を
変調ドープしてもよく、p型不純物をドープした場合に
は、p型不純物を顕著に拡散させずに5×1017〜2×
1018cm~3範囲の正孔キャリア濃度を設定させた。その
他は、実施例1と全く同様にして図3の素子を得る。
【0016】本実施例によると、実施例1で示したよう
に、光導波層の障壁高さを増大させることに加えて、引
張歪AlGaInAsP量子障壁層にp型不純物を変調
ドープした場合に上記の高いキャリア濃度を固定できる
ので、歪量子井戸層中へ注入する正孔キャリア密度を向
上させることが可能であった。これにより、利得の発生
が効率良く行われ、微分利得が増大する。閾キャリア密
度が減少するので、低閾値電流動作と特性温度の改善が
さらに可能となった。その結果、本素子では、室温の閾
値電流を30〜40mA低減でき、特性温度は140〜
160Kが得られた。信頼性試験では、温度70℃にお
いて50mWの定光出力動作が5000時間以上継続し
て達成できた。
に、光導波層の障壁高さを増大させることに加えて、引
張歪AlGaInAsP量子障壁層にp型不純物を変調
ドープした場合に上記の高いキャリア濃度を固定できる
ので、歪量子井戸層中へ注入する正孔キャリア密度を向
上させることが可能であった。これにより、利得の発生
が効率良く行われ、微分利得が増大する。閾キャリア密
度が減少するので、低閾値電流動作と特性温度の改善が
さらに可能となった。その結果、本素子では、室温の閾
値電流を30〜40mA低減でき、特性温度は140〜
160Kが得られた。信頼性試験では、温度70℃にお
いて50mWの定光出力動作が5000時間以上継続し
て達成できた。
【0017】(実施例3)本発明の他の実施例を図5及
び図6(a),(b)により説明する。実施例2と同様に
作製するが、活性層を以下のように構成する。図5に示
す活性層16は、厚さ片側10nm片側5nmでアンド
ープAlGaInP光分離閉じ込め層と厚さ3nmでア
ンドープ引張歪AlGaInP量子障壁層4層及び厚さ
5nmでアンドープGaInP量子井戸層3層からなる
歪補償多重量子井戸構造活性層とし、引張歪AlGaI
nP量子障壁層の両側には、厚さ0.5nm のAlGaInAs
P 歪中間層を導入する。AlGaInAsP歪中間層の
歪量は、量子井戸層と量子障壁層における歪量の中間の
値とする。活性層と活性層近傍の禁制帯に関する概略は
図6のようになる。AlGaInAsP歪中間層には、
p型不純物を変調ドープしてもよく、p型不純物をドー
プした場合には、p型不純物を顕著に拡散させずに5×
1017〜2×1018cm~3範囲の正孔キャリア濃度を設定
させた。その他は、実施例2と全く同様にして図5の素
子を得る。
び図6(a),(b)により説明する。実施例2と同様に
作製するが、活性層を以下のように構成する。図5に示
す活性層16は、厚さ片側10nm片側5nmでアンド
ープAlGaInP光分離閉じ込め層と厚さ3nmでア
ンドープ引張歪AlGaInP量子障壁層4層及び厚さ
5nmでアンドープGaInP量子井戸層3層からなる
歪補償多重量子井戸構造活性層とし、引張歪AlGaI
nP量子障壁層の両側には、厚さ0.5nm のAlGaInAs
P 歪中間層を導入する。AlGaInAsP歪中間層の
歪量は、量子井戸層と量子障壁層における歪量の中間の
値とする。活性層と活性層近傍の禁制帯に関する概略は
図6のようになる。AlGaInAsP歪中間層には、
p型不純物を変調ドープしてもよく、p型不純物をドー
プした場合には、p型不純物を顕著に拡散させずに5×
1017〜2×1018cm~3範囲の正孔キャリア濃度を設定
させた。その他は、実施例2と全く同様にして図5の素
子を得る。
【0018】本実施例によると、実施例1の素子におけ
る特性に加えて、AlGaInAsP歪中間層にp型不純
物を変調ドープして上記の高いキャリア濃度を固定でき
るので、実施例2と同様に、低閾値電流動作と特性温度
の改善が可能である。さらに、AlGaInAsP歪中
間層によって、量子井戸層と量子障壁層の界面に反対方
向に働く大きな歪応力を緩和させることができるので、
歪補償量子井戸構造全体の結晶性を大きく改善し、活性
層からの発光強度を20〜30倍以上に向上させた。そ
の結果、本素子では、室温の閾値電流を20〜30mA
に低減でき、特性温度は150〜170Kが得られた。
信頼性試験では、温度70℃において60mWの定光出
力動作が5000時間以上継続して達成できた。
る特性に加えて、AlGaInAsP歪中間層にp型不純
物を変調ドープして上記の高いキャリア濃度を固定でき
るので、実施例2と同様に、低閾値電流動作と特性温度
の改善が可能である。さらに、AlGaInAsP歪中
間層によって、量子井戸層と量子障壁層の界面に反対方
向に働く大きな歪応力を緩和させることができるので、
歪補償量子井戸構造全体の結晶性を大きく改善し、活性
層からの発光強度を20〜30倍以上に向上させた。そ
の結果、本素子では、室温の閾値電流を20〜30mA
に低減でき、特性温度は150〜170Kが得られた。
信頼性試験では、温度70℃において60mWの定光出
力動作が5000時間以上継続して達成できた。
【0019】(実施例4)本発明の他の実施例について
図5を用いて説明する。図5中の基板1には(511)
A面方位を有したn型GaAs基板を用いて、その上に
厚さ0.5μmでキャリア濃度1〜2×1018cm~3 のn
型GaAsバッファ層2,厚さ2.0μmでキャリア濃
度5×1017〜1×1018cm~3のn型AlGaInP光
導波層3,厚さ片側10nm片側5nmでアンドープA
lGaInP光分離閉じ込め層と厚さ3nmでアンドー
プ引張歪AlGaInP量子障壁層5層及び厚さ4nm
でアンドープGaInP圧縮歪量子井戸層4層からなる
歪補償多重量子井戸構造活性層16設け、引張歪AlG
aInP量子障壁層の両側には、厚さ0.5nmのAl
GaInAsP歪中間層を導入している。その後は、実
施例3と全く同様にして、素子を作製することにより、
図5に相当する素子断面を得る。
図5を用いて説明する。図5中の基板1には(511)
A面方位を有したn型GaAs基板を用いて、その上に
厚さ0.5μmでキャリア濃度1〜2×1018cm~3 のn
型GaAsバッファ層2,厚さ2.0μmでキャリア濃
度5×1017〜1×1018cm~3のn型AlGaInP光
導波層3,厚さ片側10nm片側5nmでアンドープA
lGaInP光分離閉じ込め層と厚さ3nmでアンドー
プ引張歪AlGaInP量子障壁層5層及び厚さ4nm
でアンドープGaInP圧縮歪量子井戸層4層からなる
歪補償多重量子井戸構造活性層16設け、引張歪AlG
aInP量子障壁層の両側には、厚さ0.5nmのAl
GaInAsP歪中間層を導入している。その後は、実
施例3と全く同様にして、素子を作製することにより、
図5に相当する素子断面を得る。
【0020】本実施例によると、実施例3と同様な素子
特性への効果により、閾値電流と特性温度を20〜30
%改善できた。本素子では、発振波長650nm帯が得
られ、室温の閾値電流は30〜40mAであり、特性温
度は130〜150Kが達成された。信頼性試験では、
温度70℃において50mWの定光出力動作が5000時間
以上継続して達成できた。
特性への効果により、閾値電流と特性温度を20〜30
%改善できた。本素子では、発振波長650nm帯が得
られ、室温の閾値電流は30〜40mAであり、特性温
度は130〜150Kが達成された。信頼性試験では、
温度70℃において50mWの定光出力動作が5000時間
以上継続して達成できた。
【0021】(実施例5)本発明の他の実施例について
図5を用いて説明する。図5中の基板1には(511)
A面方位を有したn型GaAs基板を用いて、その上に
厚さ0.5μmでキャリア濃度1〜2×1018cm~3 のn
型GaAsバッファ層2,厚さ2.0μmでキャリア濃
度5×1017〜1×1018cm~3のn型AlGaInP光
導波層3,厚さ片側10nm片側5nmでアンドープA
lGaInP光分離閉じ込め層と厚さ3nmでアンドー
プ圧縮歪AlGaInP量子障壁層4層及び厚さ7nm
でアンドープGaInP引張歪量子井戸層3層からなる
歪補償多重量子井戸構造活性層16を設け、圧縮歪Al
GaInP量子障壁層の両側には、厚さ0.5nmのAl
GaInAsP歪中間層を導入している。その後は、実
施例3や4と全く同様にして、素子を作製することによ
り、図5に相当する素子断面を得る。
図5を用いて説明する。図5中の基板1には(511)
A面方位を有したn型GaAs基板を用いて、その上に
厚さ0.5μmでキャリア濃度1〜2×1018cm~3 のn
型GaAsバッファ層2,厚さ2.0μmでキャリア濃
度5×1017〜1×1018cm~3のn型AlGaInP光
導波層3,厚さ片側10nm片側5nmでアンドープA
lGaInP光分離閉じ込め層と厚さ3nmでアンドー
プ圧縮歪AlGaInP量子障壁層4層及び厚さ7nm
でアンドープGaInP引張歪量子井戸層3層からなる
歪補償多重量子井戸構造活性層16を設け、圧縮歪Al
GaInP量子障壁層の両側には、厚さ0.5nmのAl
GaInAsP歪中間層を導入している。その後は、実
施例3や4と全く同様にして、素子を作製することによ
り、図5に相当する素子断面を得る。
【0022】本実施例によると、実施例3と同様な素子
特性への効果により、閾値電流と特性温度を20〜30
%改善できた。本素子では、発振波長630nm帯が得
られ、室温の閾値電流は40〜50mAであり、特性温
度は110〜130Kが達成された。信頼性試験では、
温度70℃において40mWの定光出力動作が5000時間
以上継続して達成できた。
特性への効果により、閾値電流と特性温度を20〜30
%改善できた。本素子では、発振波長630nm帯が得
られ、室温の閾値電流は40〜50mAであり、特性温
度は110〜130Kが達成された。信頼性試験では、
温度70℃において40mWの定光出力動作が5000時間
以上継続して達成できた。
【0023】(実施例6)本発明の他の実施例について
図5を用いて説明する。図5中の基板1にはn型InP
基板を用いて、その上に厚さ0.5μm でキャリア濃度
1〜2×1018cm~3のn型InPバッファ層2,厚さ
2.0μm でキャリア濃度5×1017〜1×1018cm~3
のn型InP光導波層3,活性層16には厚さ片側40
nm片側20nmでアンドープGaInAsP光分離閉
じ込め層と厚さ5nmでアンドープ引張歪GaInAs
P量子障壁層5層及び厚さ6nmでアンドープGaInAsP
圧縮歪量子井戸層4層からなり、引張歪GaInAsP
量子障壁層の両側には厚さ0.5nm のGaInAsP
歪中間層を導入した歪補償多重量子井戸構造活性層を設
け、さらに厚さ0.022μm でキャリア濃度2〜4×
1017cm~3のp型InP光導波層5,厚さ4原子層1.
15nmでキャリア濃度5×1017 〜1×1018cm~3
のp型GaInAsP井戸層5層と厚さ5原子層1.5
nm でキャリア濃度2〜4×1017cm~3のp型InP
障壁層4層からなる超格子構造高キャリア濃度層6,厚
さ0.24μm でキャリア濃度2〜5×1017cm~3のp
型InP光導波層7,厚さ0.01μmでキャリア濃度
5〜8×1017cm~3 のp型GaInAsPエッチング
停止層8,厚さ1.4μm でキャリア濃度8×1017〜
1×1018cm~3のp型InP光導波層9,厚さ0.02
〜0.05μmでキャリア濃度8×1017〜2×1018c
m~3のp型GaInAsPバッファ層10を有機金属気
相成長(MOCVD)法によりエピタキシャル成長す
る。
図5を用いて説明する。図5中の基板1にはn型InP
基板を用いて、その上に厚さ0.5μm でキャリア濃度
1〜2×1018cm~3のn型InPバッファ層2,厚さ
2.0μm でキャリア濃度5×1017〜1×1018cm~3
のn型InP光導波層3,活性層16には厚さ片側40
nm片側20nmでアンドープGaInAsP光分離閉
じ込め層と厚さ5nmでアンドープ引張歪GaInAs
P量子障壁層5層及び厚さ6nmでアンドープGaInAsP
圧縮歪量子井戸層4層からなり、引張歪GaInAsP
量子障壁層の両側には厚さ0.5nm のGaInAsP
歪中間層を導入した歪補償多重量子井戸構造活性層を設
け、さらに厚さ0.022μm でキャリア濃度2〜4×
1017cm~3のp型InP光導波層5,厚さ4原子層1.
15nmでキャリア濃度5×1017 〜1×1018cm~3
のp型GaInAsP井戸層5層と厚さ5原子層1.5
nm でキャリア濃度2〜4×1017cm~3のp型InP
障壁層4層からなる超格子構造高キャリア濃度層6,厚
さ0.24μm でキャリア濃度2〜5×1017cm~3のp
型InP光導波層7,厚さ0.01μmでキャリア濃度
5〜8×1017cm~3 のp型GaInAsPエッチング
停止層8,厚さ1.4μm でキャリア濃度8×1017〜
1×1018cm~3のp型InP光導波層9,厚さ0.02
〜0.05μmでキャリア濃度8×1017〜2×1018c
m~3のp型GaInAsPバッファ層10を有機金属気
相成長(MOCVD)法によりエピタキシャル成長す
る。
【0024】活性層と活性層近傍の禁制帯に関する概略
は図6のようになる。
は図6のようになる。
【0025】次に、SiO2 絶縁膜を蒸着し、ホトリソ
グラフィーとエッチング工程を経ることにより、SiO
2 絶縁膜のストライプマスクを形成する。SiO2 絶縁
膜マスクを利用して、層10と9を層8に到るまでエッ
チング除去して、図5に示す台形とは上部と下部の辺の
長さが逆になった逆メサ状のリッジストライプを作製す
る。その後、厚さ0.6〜1.2μmでキャリア濃度1〜
3×1018cm~3のn型InP埋め込み電流狭窄層11を
選択成長し、SiO2 絶縁膜マスクをエッチング除去し
た後、厚さ1〜2μmでキャリア濃度1×1018〜1×
1019cm~3のp型GaInAs埋め込みコンタクト層1
2を成長する。さらに、p側電極13,n側電極14を
蒸着した後、劈開スクライブして、図5に相当する素子
断面を得る。
グラフィーとエッチング工程を経ることにより、SiO
2 絶縁膜のストライプマスクを形成する。SiO2 絶縁
膜マスクを利用して、層10と9を層8に到るまでエッ
チング除去して、図5に示す台形とは上部と下部の辺の
長さが逆になった逆メサ状のリッジストライプを作製す
る。その後、厚さ0.6〜1.2μmでキャリア濃度1〜
3×1018cm~3のn型InP埋め込み電流狭窄層11を
選択成長し、SiO2 絶縁膜マスクをエッチング除去し
た後、厚さ1〜2μmでキャリア濃度1×1018〜1×
1019cm~3のp型GaInAs埋め込みコンタクト層1
2を成長する。さらに、p側電極13,n側電極14を
蒸着した後、劈開スクライブして、図5に相当する素子
断面を得る。
【0026】本実施例によると、実施例3と同様な素子
特性への効果により、閾値電流と特性温度を20〜30
%改善できた。本素子では、発振波長1.3μm 帯が得
られ、室温の閾値電流は15〜25mAであり、特性温
度は80〜100Kが達成された。信頼性試験では、温
度85℃において20mWの定光出力動作が20000 時間
以上継続して達成できた。
特性への効果により、閾値電流と特性温度を20〜30
%改善できた。本素子では、発振波長1.3μm 帯が得
られ、室温の閾値電流は15〜25mAであり、特性温
度は80〜100Kが達成された。信頼性試験では、温
度85℃において20mWの定光出力動作が20000 時間
以上継続して達成できた。
【0027】
【発明の効果】本発明によると、これまでp型不純物の
正孔キャリア濃度設定レベルの精密な制御が困難であっ
た、V族元素が燐系を主体とする混晶半導体材料を用い
ても、p型不純物の拡散に顕著に影響されない安定した
素子特性を備えた半導体レーザを提供することが可能と
なった。p型不純物を拡散させずに、活性化した正孔濃
度を1×1018cm~3の高いレベルに設定できるようにな
るので、p型光導波層のエネルギー障壁高さを40〜6
5meV大きく取れる。この障壁高さの増加は、活性層
からのキャリアの漏れを抑制することになるので、閾値
電流の低減や高温動作の改善がもたらされる。
正孔キャリア濃度設定レベルの精密な制御が困難であっ
た、V族元素が燐系を主体とする混晶半導体材料を用い
ても、p型不純物の拡散に顕著に影響されない安定した
素子特性を備えた半導体レーザを提供することが可能と
なった。p型不純物を拡散させずに、活性化した正孔濃
度を1×1018cm~3の高いレベルに設定できるようにな
るので、p型光導波層のエネルギー障壁高さを40〜6
5meV大きく取れる。この障壁高さの増加は、活性層
からのキャリアの漏れを抑制することになるので、閾値
電流の低減や高温動作の改善がもたらされる。
【0028】その結果、レーザ素子では、閾値電流と特
性温度を20〜30%向上させることが可能であった。
短波長680nm帯AlGaInPレーザでは、室温の
閾値電流が20〜30mAであり、特性温度は150〜
170Kが得られた。信頼性試験では、70℃において
60mWの定光出力動作が5000時間以上継続して達
成できた。長波長1.3μm 帯InPレーザでは、室温
の閾値電流は15〜25mAであり、特性温度は80〜
100Kが得られた。信頼性試験では、温度85℃にお
いて20mWの定光出力動作が20000時間以上継続
して達成できた。
性温度を20〜30%向上させることが可能であった。
短波長680nm帯AlGaInPレーザでは、室温の
閾値電流が20〜30mAであり、特性温度は150〜
170Kが得られた。信頼性試験では、70℃において
60mWの定光出力動作が5000時間以上継続して達
成できた。長波長1.3μm 帯InPレーザでは、室温
の閾値電流は15〜25mAであり、特性温度は80〜
100Kが得られた。信頼性試験では、温度85℃にお
いて20mWの定光出力動作が20000時間以上継続
して達成できた。
【図1】本発明の一実施例における素子の縦断面図。
【図2】本発明の一実施例の素子における活性層及び光
導波層の禁制帯概略図。
導波層の禁制帯概略図。
【図3】本発明の他の実施例における素子の縦断面図。
【図4】本発明の他の実施例の素子における活性層及び
光導波層の禁制帯概略図。
光導波層の禁制帯概略図。
【図5】本発明のさらに他の実施例における素子の縦断
面図。
面図。
【図6】本発明のさらに他の実施例の素子における活性
層及び光導波層の禁制帯概略図。
層及び光導波層の禁制帯概略図。
1…n型基板、2…n型バッファ層、3…n型光導波
層、4…歪補償多重量子井戸構造活性層、5…p型光導
波層、6…AlGaInAsP又はGaInAsP多周期
超格子構造高キャリア濃度層、7…p型光導波層、8…
p型エッチング停止層、9…p型光導波層、10…p型
バッファ層、11…n型埋め込み電流狭窄層、12…p
型埋め込みコンタクト層、13…p側電極、14…n側
電極、15…AlGaInAsP又はGaInAsP量
子障壁層を導入した歪補償多重量子井戸構造活性層、1
6…AlGaInAsP又はGaInAsP歪中間層を
導入した歪補償多重量子井戸構造活性層。
層、4…歪補償多重量子井戸構造活性層、5…p型光導
波層、6…AlGaInAsP又はGaInAsP多周期
超格子構造高キャリア濃度層、7…p型光導波層、8…
p型エッチング停止層、9…p型光導波層、10…p型
バッファ層、11…n型埋め込み電流狭窄層、12…p
型埋め込みコンタクト層、13…p側電極、14…n側
電極、15…AlGaInAsP又はGaInAsP量
子障壁層を導入した歪補償多重量子井戸構造活性層、1
6…AlGaInAsP又はGaInAsP歪中間層を
導入した歪補償多重量子井戸構造活性層。
Claims (12)
- 【請求項1】V族元素として燐系を主体とする半導体結
晶層の中に、V族元素に砒素系を導入した半導体結晶層
を設けてあり、V族元素が砒素系である半導体層は量子
サイズ効果を生ずる薄膜層として或いは薄膜層からなる
多周期超格子構造として設けてあることを特徴とする半
導体レーザ素子。 - 【請求項2】V族元素として燐系を主体とする半導体結
晶層の中に、V族元素に砒素系を導入した半導体結晶層
を設けてあり、かつV族元素を燐系とした半導体層中よ
りもV族元素が砒素系である半導体層において、不純物
のキャリア濃度を高く設定してあることを特徴とする請
求項1に記載の半導体レーザ素子。 - 【請求項3】III −V族混晶半導体材料のうちV族元素
に燐系を主体とする材料を用いて、半導体発光活性層と
それを挟む半導体光導波層からなる二重ヘテロ接合構造
を形成しており、V族元素が燐系である上記光導波層中
における上記活性層近傍に対して多周期超格子層を設け
ておき、少なくとも超格子井戸層はV族元素に砒素系を
導入した層により形成してあり、さらに上記超格子井戸
層には上記光導波層よりも不純物のキャリア濃度を高く
設定してあることを特徴とする請求項1または2に記載
の半導体レーザ素子。 - 【請求項4】上記発光活性層は歪量子井戸層と歪量子障
壁層を繰り返した歪多重量子井戸構造として設けてお
き、V族元素が砒素系である半導体結晶層により歪量子
井戸層と隣接する歪量子障壁層や光分離閉じ込め層を形
成し、かつ砒素系からなる上記歪量子障壁層や光分離閉
じ込め層に不純物をドープしてあることを特徴とする請
求項3に記載の半導体レーザ素子。 - 【請求項5】上記光導波層や上記発光活性層に導入した
少なくともV族元素を砒素系として設けた層には不純物
としてp型の導電型を示す不純物をドープし、不純物ド
ープにより活性化した正孔キャリア濃度を設定してある
ことを特徴とする請求項3または4に記載の半導体レー
ザ素子。 - 【請求項6】上記光導波層中に設けた超格子構造を構成
する、V族元素を砒素系とした超格子井戸層にはp型不
純物をドープして活性化した正孔キャリア濃度を上記光
導波層よりも高く設定してあり、正孔キャリア濃度を3
×1017〜1×1019cm~3の範囲、より適切には5×1
017〜5×1018cm~3の範囲に設定してあることを特徴
とする請求項3または5に記載の半導体レーザ素子。 - 【請求項7】上記発光活性層を構成する歪多重量子井戸
構造の中で、V族元素を砒素系とした歪量子障壁層や光
分離閉じ込め層に対してp型不純物をドープすることに
より、活性化した正孔キャリア濃度を1×1017〜5×
1018cm~3の範囲より適切には3×1017〜2×1018
cm~3の範囲に設定して、変調ドープしてある歪多重量子
井戸構造を構成していることを特徴とする請求項4また
は6に記載の半導体レーザ素子。 - 【請求項8】上記発光活性層を歪量子井戸層及び上記歪
量子井戸層とは反対符号の格子歪を有する歪量子障壁層
との繰り返しによる歪補償多重量子井戸構造とし、上記
歪量子井戸層と上記歪量子障壁層の間にそれぞれの中間
の格子歪量を有した歪中間層を設け、上記歪中間層をV
族元素が砒素系からなる層により形成することにより構
成してあることを特徴とする請求項1に記載の半導体レ
ーザ素子。 - 【請求項9】上記歪量子井戸層と上記歪量子障壁層の間
に設けた砒素系からなる歪中間層に対して、不純物とし
てp型の導電型を示す不純物をドープし、不純物ドープ
により活性化した正孔キャリア濃度を設定してあること
を特徴とする請求項8に記載の半導体レーザ素子。 - 【請求項10】上記歪中間層に対してp型不純物をドー
プすることにより、活性化した正孔キャリア濃度を1×
1017〜5×1018cm~3の範囲より適切には3×1017
〜2×1018cm~3の範囲に設定して、変調ドープしてあ
る歪補償多重量子井戸構造を構成していることを特徴と
する請求項9に記載の半導体レーザ素子。 - 【請求項11】p型導電型を示す不純物としてドープす
る元素種類は、Zn,Mg或いはBeであり、これらい
ずれかの元素をドープすることにより活性化した正孔キ
ャリア濃度を設定してあることを特徴とする請求項1か
ら10に記載の半導体レーザ素子。 - 【請求項12】上記光導波層や上記発光活性層を設ける
のに用いる単結晶基板は(100)面からオフした面方
位を有しており、面方位は(100)面から0〜54.
7° の範囲より適切には5〜25.2° の範囲であ
り、実際的に最適な範囲として7〜16°に設定してあ
り、上記単結晶基板上に形成してあることを特徴とする
請求項1に記載の半導体レーザ素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9691897A JPH10290049A (ja) | 1997-04-15 | 1997-04-15 | 半導体レーザ素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9691897A JPH10290049A (ja) | 1997-04-15 | 1997-04-15 | 半導体レーザ素子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10290049A true JPH10290049A (ja) | 1998-10-27 |
Family
ID=14177750
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9691897A Pending JPH10290049A (ja) | 1997-04-15 | 1997-04-15 | 半導体レーザ素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10290049A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001094219A (ja) * | 1999-09-22 | 2001-04-06 | Sanyo Electric Co Ltd | 半導体発光デバイス |
| US7402447B2 (en) | 2001-07-26 | 2008-07-22 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Semiconductor laser device and method for fabricating the same |
| JP2015518658A (ja) * | 2012-04-16 | 2015-07-02 | センサー エレクトロニック テクノロジー インコーポレイテッド | 不均一多重量子井戸構造 |
| JP2018078290A (ja) * | 2016-10-31 | 2018-05-17 | 住友電工デバイス・イノベーション株式会社 | 半導体レーザ素子 |
-
1997
- 1997-04-15 JP JP9691897A patent/JPH10290049A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001094219A (ja) * | 1999-09-22 | 2001-04-06 | Sanyo Electric Co Ltd | 半導体発光デバイス |
| US7402447B2 (en) | 2001-07-26 | 2008-07-22 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Semiconductor laser device and method for fabricating the same |
| JP2015518658A (ja) * | 2012-04-16 | 2015-07-02 | センサー エレクトロニック テクノロジー インコーポレイテッド | 不均一多重量子井戸構造 |
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