JPH1029101A - 磁気軸受スピンドル装置 - Google Patents

磁気軸受スピンドル装置

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JPH1029101A
JPH1029101A JP18587596A JP18587596A JPH1029101A JP H1029101 A JPH1029101 A JP H1029101A JP 18587596 A JP18587596 A JP 18587596A JP 18587596 A JP18587596 A JP 18587596A JP H1029101 A JPH1029101 A JP H1029101A
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rigidity
magnetic bearing
rotation speed
tool
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Manabu Taniguchi
学 谷口
Hirotomo Kamiyama
拓知 上山
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Koyo Seiko Co Ltd
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    • F16C32/0489Active magnetic bearings for rotary movement with active support of five degrees of freedom, e.g. two radial magnetic bearings combined with an axial bearing
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用状態における実際のスピンドルの剛性を
測定することができるようにする。 【解決手段】 磁気軸受スピンドル1は、スピンドル5
が複数組の磁気軸受6、7、8により非接触支持される
ものであり、スピンドル5の剛性を測定する剛性測定手
段を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁気軸受スピン
ドル装置、さらに詳しくは、スピンドルが複数組の磁気
軸受により非接触支持される磁気軸受スピンドル装置に
関し、とくに工作機械用に好適な磁気軸受スピンドル装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械用の磁気軸受スピンドル装置と
して、スピンドルが複数組の磁気軸受、たとえば、1組
のアキシアル磁気軸受と2組のラジアル磁気軸受により
非接触支持されるものが知られている。この磁気軸受ス
ピンドル装置では、スピンドルの先端部に工具が装着さ
れ、一般には、加工内容によって工具を異なる種類のも
のに交換できるようになっている。また、磁気軸受スピ
ンドル装置には、スピンドルの固有振動数などによって
定まる回転数範囲があり、これを工作機械に使用する場
合、従来は、加工能率を高めるために、上記回転数範囲
内において工具自体の強度の面などから許される最も高
い回転数でスピンドルを回転させるのが一般的であっ
た。
【0003】ところで、上記のような磁気軸受スピンド
ル装置では、スピンドルの剛性は回転数によって変わ
り、また、スピンドルの回転数と剛性との関係(以下
「剛性特性」という)は、工具の有無あるいは工具の種
類によって変わる。これは、スピンドルに工具が装着さ
れている状態と装着されていない状態とで、あるいは工
具の種類で、スピンドル全体の重量(スピンドルと工具
を合わせた重量)や固有振動数などが変わるためであ
る。
【0004】上記のようにスピンドルの剛性は回転数に
よって変わるため、最も剛性の高い回転数あるいはある
程度以上の剛性が得られる回転数でスピンドルを回転さ
せるのが望ましい。ところが、従来は、実際に工具を装
着したときのスピンドルの剛性を考慮して最適な回転数
を選定することはなく、上記のように工具自体の強度の
面などから可能な最高の回転数で回転させるようになっ
ているので、必ずしも剛性の面から最適である回転数で
回転させることができず、またその回転数で剛性が充分
であるとは限らず、場合によっては、剛性不足による加
工能力の低下を招くことがあった。
【0005】工作機械用以外の磁気軸受スピンドルにお
いても、スピンドルの剛性を考慮しなければならないよ
うな場合には、同様の問題が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】請求項1の発明は、使
用状態における実際のスピンドルの剛性を測定すること
ができる磁気軸受スピンドル装置を提供することを目的
とする。
【0007】請求項2の発明は、請求項1の発明の目的
に加えて、剛性測定のための構成の付加が少なくてすむ
磁気軸受スピンドル装置を提供することを目的とする。
【0008】請求項3の発明は、請求項2の発明の目的
に加えて、スピンドルの先端部に装着された工具の部分
における剛性を測定することができる磁気軸受スピンド
ル装置を提供することを目的とする。
【0009】請求項4の発明は、使用状態における実際
のスピンドルの剛性特性を測定して、剛性の面から最適
な回転数を選定することができる磁気軸受スピンドル装
置を提供することを目的とする。
【0010】請求項5の発明は、請求項4の発明の目的
に加えて、剛性特性測定および最適回転数選定のための
構成の付加が少なくてすむ磁気軸受スピンドル装置を提
供することを目的とする。
【0011】請求項6の発明は、請求項5の発明の目的
に加えて、スピンドルの先端部に装着された工具の部分
における剛性特性を測定して、剛性の面から最適な回転
数を選定することができる磁気軸受スピンドル装置を提
供することを目的とする。
【0012】請求項7の発明は、請求項4、5あるいは
6の発明の目的に加えて、最も剛性の高い回転数を選定
することができる磁気軸受スピンドル装置を提供するこ
とを目的とする。
【0013】請求項8の発明は、請求項4、5あるいは
6の発明の目的に加えて、ある程度以上の剛性を有する
回転数の中で最も高い回転数を選定することができる磁
気軸受スピンドル装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段および発明の効果】請求項
1の発明は、スピンドルが複数組の磁気軸受により非接
触支持される磁気軸受スピンドル装置において、前記ス
ピンドルの剛性を測定する剛性測定手段を備えているこ
とを特徴とするものである。
【0015】この明細書において、スピンドルの剛性と
は、ラジアル方向の荷重に対するスピンドルの変位抵抗
(変位しにくさ)をいうものとする。また、スピンドル
の任意の位置における剛性をスピンドルの剛性とするこ
とができる。
【0016】たとえば、各磁気軸受は、スピンドルを磁
気吸引する複数の電磁石を備えている。また、磁気軸受
スピンドル装置は、スピンドルの位置を検出するための
位置センサ、適当な磁気軸受制御装置などを備えてい
る。磁気軸受制御装置は、位置センサの出力に基づいて
磁気軸受の電磁石に供給する励磁電流を制御し、これに
より、スピンドルが所定位置に保持される。
【0017】磁気軸受制御装置としては、マイクロコン
ピュータあるいはディジタル信号処理プロセッサ(Digi
tal Signal Processor)などを用いたディジタル式のも
のを使用することができる。ディジタル信号処理プロセ
ッサとは、ディジタル信号を入力してディジタル信号を
出力し、ソフトウェアプログラムが可能で、高速実時間
処理が可能な専用ハードウェアを指す。なお、以下、こ
れを「DSP」と略すことにする。
【0018】請求項1の発明によれば、スピンドルの剛
性を測定する剛性測定手段を備えているので、使用状態
における実際のスピンドルの剛性を測定することがで
き、使用状態におけるスピンドルの剛性が充分であるか
どうかを判断することができる。
【0019】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記剛性測定手段が、前記スピンドルを所定の回転
数で回転させた状態で、前記磁気軸受の電磁石に供給す
る励磁電流を制御することにより前記スピンドルを所定
のラジアル方向に加振して、前記ラジアル方向の前記ス
ピンドルの変位を測定し、前記変位から前記スピンドル
の剛性値を演算するものであることを特徴とするもので
ある。
【0020】この場合、剛性測定手段は、磁気軸受制御
装置に設けられる。その場合の磁気軸受制御装置として
は、DSPを用いたディジタル式のものがとくに好適で
ある。
【0021】スピンドルのラジアル方向の変位は、磁気
軸受スピンドル装置に元来備わっているラジアル位置セ
ンサによって測定することができる。また、磁気軸受に
元来備わっている電磁石の励磁電流を制御することによ
りスピンドルを加振することができるので、電磁石の励
磁電流を制御する手段、ラジアル位置センサの出力に基
づいてスピンドルのラジアル方向の変位を測定する手
段、およびこの変位からスピンドルの剛性を演算する手
段を磁気軸受制御装置にプログラムとして付加するだけ
でよく、剛性測定のための機械的構成を付加する必要が
全くない。
【0022】請求項2の発明によれば、剛性測定のため
の機械的構成を付加する必要が全くなく、剛性測定のた
めの構成の付加が少なくてすむ。
【0023】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記スピンドルの先端部に工具が装着され、前記磁
気軸受が少なくとも2組のラジアル磁気軸受を含み、前
記剛性測定手段が、前記スピンドルを所定の回転数で回
転させた状態で、前記ラジアル磁気軸受の電磁石に供給
する励磁電流を制御することにより前記スピンドルを所
定のラジアル方向に加振して、前記各ラジアル磁気軸受
の位置における前記ラジアル方向の前記スピンドルの変
位を測定し、前記変位から前記スピンドルの前記工具の
先端における剛性値を演算するものであることを特徴と
するものである。
【0024】請求項3の発明によれば、請求項2の発明
の場合と同様、剛性測定のための機械的構成を付加する
必要が全くなく、剛性測定のための構成の付加が少なく
てすむ。また、スピンドルの先端部に工具を装着した状
態で実際のスピンドルの剛性を測定することができ、使
用状態におけるスピンドルの剛性が充分であるかどうか
を判断することができる。
【0025】請求項4の発明は、スピンドルが複数組の
磁気軸受により非接触支持される磁気軸受スピンドル装
置において、上記スピンドルの回転数と剛性との関係を
求める剛性特性測定手段、および上記剛性特性測定手段
の測定結果から最適回転数を選定する最適回転数選定手
段を備えており、前記剛性特性測定手段が、所定の回転
数範囲内において前記スピンドルの回転数を段階的に変
え、各回転数において剛性測定手段により前記スピンド
ルの剛性を測定するものであることを特徴とするもので
ある。
【0026】請求項4の発明によれば、使用状態におけ
る実際のスピンドルの剛性特性を測定して、剛性の面か
ら最適な回転数を選定することができ、その最適回転数
でスピンドルを回転させることができる。
【0027】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、前記剛性測定手段が、前記スピンドルを所定の回転
数で回転させた状態で、前記磁気軸受の電磁石に供給す
る励磁電流を制御することにより前記スピンドルを所定
のラジアル方向に加振して、前記ラジアル方向の前記ス
ピンドルの変位を測定し、前記変位から前記スピンドル
の剛性値を演算するものであることを特徴とするもので
ある。
【0028】この場合、請求項2の発明場合と同様、剛
性測定のための機械的構成を付加する必要が全くない。
そして、剛性特性測定のためにスピンドルの回転数を変
える手段、および剛性特性から最適回転数を選定する手
段を磁気軸受制御装置にプログラムとして付加するだけ
でよく、剛性特性測定および最適回転数選定のための機
械的構成を付加する必要も全くない。
【0029】請求項5の発明によれば、剛性特性測定お
よび最適回転数選定のための機械的構成を付加する必要
が全くなく、剛性特性測定および最適回転数選定のため
の構成の付加が少なくてすむ。
【0030】請求項6の発明は、請求項4の発明におい
て、前記スピンドルの先端部に工具が装着され、前記磁
気軸受が少なくとも2組のラジアル磁気軸受を含み、前
記剛性測定手段が、前記スピンドルを所定の回転数で回
転させた状態で、前記ラジアル磁気軸受の電磁石に供給
する励磁電流を制御することにより前記スピンドルを所
定のラジアル方向に加振して、前記各ラジアル磁気軸受
の位置における前記ラジアル方向の前記スピンドルの変
位を測定し、前記変位から前記スピンドルの前記工具の
先端における剛性値を演算するものであることを特徴と
するものである。
【0031】請求項6の発明によれば、請求項5の発明
の場合と同様、剛性特性測定および最適回転数選定のた
めの機械的構成を付加する必要が全くなく、剛性特性測
定および最適回転数選定のための構成の付加が少なくて
すむ。また、スピンドルの先端部に装着された工具の部
分における剛性特性を測定して、剛性の面から最適な回
転数を選定することができ、その最適回転数でスピンド
ルを回転させることができる。
【0032】請求項7の発明は、請求項4、5または6
の発明において、前記最適回転数選定手段が、前記回転
数範囲内において最も剛性の高い回転数を最適回転数に
選定するものであることを特徴とするものである。
【0033】請求項7の発明によれば、所定の回転数範
囲内で最も剛性の高い回転数を選定して、その回転数で
スピンドルを回転させることができる。
【0034】請求項8の発明は、請求項4、5または6
の発明において、前記最適回転数選定手段が、前記回転
数範囲内にあって剛性が所定値以上である回転数の中で
最も高い回転数を最適回転数に選定するものであること
を特徴とするものである。
【0035】請求項8の発明によれば、ある程度以上の
剛性を有する範囲内で最も高い回転数を選定して、その
回転数でスピンドルを回転させることができ、したがっ
て、剛性を確保するために回転数が不必要に低くなるよ
うなことがない。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施形態について説明する。
【0037】図1には、マシニングセンタなどの工作機
械に用いられる磁気軸受スピンドル装置(1) 、ならびに
工作機械の加工制御手段としての数値制御装置(以下、
「NC装置」と略す。)(2) および自動工具交換手段と
しての自動工具交換装置(3)が概略的に示されている。
【0038】スピンドル装置(1) は、ケーシング(4) 内
に垂直に配置されたスピンドル(5)を備えている。ケー
シング(4) 内には、また、スピンドル(5) を非接触支持
するための1組のアキシアル磁気軸受(6) および上下2
組のラジアル磁気軸受(7)(8)、スピンドル(5) のアキシ
アル方向の変位を検出するための1個のアキシアル位置
センサ(9) 、スピンドル(5) のラジアル方向の変位を検
出するための上下2組のラジアル位置センサ(10)(11)、
ならびにスピンドル(5) を高速回転させる回転駆動手段
としての高周波モータ(12)が設けられている。通常、ア
キシアル磁気軸受(6) は1対の電磁石(6a)から、各ラジ
アル磁気軸受(7)(8)はそれぞれ4個の電磁石(7a)(8a)か
ら構成されている。以下の説明において、互いに直交す
る2つのラジアル方向の軸をX軸およびY軸、これらと
直交するアキシアル方向の軸をZ軸とする。図1には、
ラジアル磁気軸受(7)(8)の電磁石(7a)(8a)およびラジア
ル位置センサ(10)(11)については、X軸方向のものだけ
が図示されている。なお、これら磁気軸受(6)(7)(8) 、
位置センサ(9)(10)(11) については、公知のものである
から、詳細な説明は省略する。
【0039】アキシアル位置センサ(9) およびラジアル
位置センサ(10)(11)はセンサ駆動回路(13)によって駆動
され、センサ駆動回路(13)は、各位置センサ(9)(10)(1
1) の出力に基づいて、スピンドル(5) のアキシアル方
向(Z軸方向)、2つのラジアル方向(X軸方向および
Y軸方向)の変位を検出する。センサ駆動回路(13)から
のアナログ位置検出信号は、A/Dコンバータ(14)によ
りディジタル位置検出信号に変換されて、磁気軸受制御
手段としての磁気軸受制御装置(15)に入力する。磁気軸
受制御装置(15)は、上記のディジタル位置検出信号すな
わちスピンドル(5) のアキシアル方向およびラジアル方
向の変位に基づいて各磁気軸受(6)(7)(8)の電磁石(6a)
(7a)(8a)に供給する励磁電流の大きさを制御するための
ものであり、DSPより構成されている。磁気軸受制御
装置(15)からのディジタル制御信号はD/Aコンバータ
(16)によりアナログ制御信号に変換され、このアナログ
制御信号に基づいて、パワーアンプ(17)から各電磁石(6
a)(7a)(8a)に励磁電流が供給され、その結果、スピンド
ル(5) が電磁石(6a)(7a)(8a)により吸引されてアキシア
ル方向およびラジアル方向の所定位置に非接触支持され
る。
【0040】スピンドル(5) の下端に工具(18)が装着さ
れ、自動工具交換装置(3) により、NC装置(2) からの
工具番号指令に基づいて、工具(18)が他の種類のものと
自動的に交換されるようになっている。なお、自動工具
交換装置(3) については、公知のものであるから、その
具体的な構成の図示および説明は省略する。NC装置
(2) からの工具番号指令は、磁気軸受制御装置(15)にも
入力する。
【0041】NC装置(2) は、ケーシング(4) すなわち
スピンドル(5) の位置、移動方向および移動速度などを
制御し、これにより、工具(18)の切込み量および送り速
度が制御される。また、NC装置(2) は、スピンドル
(5) すなわち工具(18)を回転させるためのスピンドル回
転指令を磁気軸受制御装置(15)に出力する。
【0042】磁気軸受制御装置(15)には、スピンドル
(5) の剛性を測定するための剛性測定手段、この剛性測
定手段を用いて回転数と剛性との関係(剛性特性)を求
めるための剛性特性測定手段、および剛性特性測定手段
の測定結果から最適な回転数を選定するための最適回転
数選定手段が設けられている。すなわち、磁気軸受制御
装置(15)を構成するDSPに、剛性特性測定手段および
最適回転数選定手段を構成するソフトウェアプログラム
が格納されている。次に、図2のフローチャートを参照
して、スピンドル(5) の剛性特性の測定および最適回転
数の選定の1例について説明する。
【0043】図2において、まず、剛性特性測定のため
のスピンドル(5) の下限回転数と上限回転数が設定され
る(ステップ1)。この下限回転数と上限回転数には、
たとえば、スピンドル装置(1) によって決まる使用可能
な最大回転数範囲の下限値と上限値をそれぞれ設定する
ことができる。また、上記の最大回転数範囲内におい
て、工具(18)によって決まる使用可能な回転数範囲の下
限値と上限値をそれぞれ下限回転数および上限回転数と
して設定することもできる。次に、下限回転数を剛性特
性測定のための回転数指令値にセットし(ステップ
2)、モータ(12)を起動してスピンドル(5) の回転を開
始する。そして、スピンドル(5) の回転数が回転数指令
値に保持されるように、回転数を制御する(ステップ
4)。
【0044】スピンドル(5) の回転数が回転数指令値に
保持されたならば、そのときの回転数と同じ周波数で、
スピンドル(5) を1つのラジアル方向(この例ではX軸
方向)に加振する(ステップ5)。これは、次のよう
に、2組のラジアル磁気軸受(7)(8)のX軸方向の1対の
電磁石(7a)(8a)に供給する励磁電流を制御することによ
り行われる。1対の電磁石(7a)(8a)の励磁電流は、互い
に等しい一定の定常電流にスピンドル(5) のX軸方向の
位置によって制御される制御電流が加わったものであ
り、加振を行うときには、そのときの回転数と同じ周波
数で振幅が互いに等しく位相が180度異なった正弦波
状の制御電流が各組の1対の電磁石(7a)(8a)に供給され
る。このとき、スピンドル(5) に対してX軸方向の同じ
側にある上下の電磁石(7a)(8a)について、制御電流の方
向および大きさが常に互いに等しくなるように、制御電
流が制御される。一方、ラジアル磁気軸受(7)(8)のY軸
方向の電磁石およびアキシアル磁気軸受(6) の電磁石(6
a)には、一定の定常電流と、スピンドル(5) をY軸方向
およびZ軸方向の一定の中立位置に保持するための制御
電流とが供給される。これにより、上下の磁気軸受(7)
(8)の部分において、正弦波状に変化するとともに上下
で方向および大きさが常に互いに等しいX軸方向の荷重
が加えられ、スピンドル(5) がX軸方向に加振される。
このようにスピンドル(5) が加振されている間に、X軸
方向のラジアル位置センサ(10)(11)とセンサ駆動回路(1
3)の出力に基づいて、上下のラジアル磁気軸受(7)(8)の
位置におけるスピンドル(5) のX軸方向の変位が測定さ
れる(ステップ6)。
【0045】変位の測定が終了すると、これに基づい
て、工具(18)の先端におけるスピンドル(5) のX軸方向
の剛性値Rが演算される(ステップ7)。この演算は、
図3に示すような原理に基づき、次の式を用いて行われ
る。
【0046】R=(R1 ・L1 +R2 ・L2 )/L 上記の式および図3において、Lはスピンドル(5) 全体
(スピンドルと工具を合わせたもの)の重心(G) から工
具(18) の先端までのZ軸方向の距離、L1 は重心(G)
から上部ラジアル磁気軸受(7) までのZ軸方向の距離、
L2 は重心(G)から下部ラジアル磁気軸受(8) までのZ
軸方向の距離である。工具(18)の先端の位置および上下
のラジアル磁気軸受(7)(8)の位置は一定であるから、重
心(G) の位置がわかれば、L、L1 およびL2 がわか
る。工具(18)が変われば、その重さも変わるので、重心
(G) の位置も変わる。重心(G) の位置は、たとえば、ス
ピンドル(5) を磁気軸受(6)(7)(8) で非接触支持したと
きの各磁気軸受磁気軸受(6)(7)(8) の電磁石(6a)(7a)(8
a)の励磁電流などから推定することができる。したがっ
て、工具(18)が交換されたときに、上記のように重心
(G) の位置を推定し、それからL、L1 およびL2 を求
めることができる。あるいは、工具(18)が決まると、重
心(G) の位置を計算などによって求めることができるの
で、工具番号と工具の種類との関係が不変である場合
は、各工具(18)を装着したときのL、L1 およびL2 を
磁気軸受制御装置(15)に入力して記憶しておくようにす
ることもできる。R1 は、上部ラジアル磁気軸受(7) の
位置における剛性値であり、磁気軸受(7) の位置におい
てスピンドル(5) に加えたX軸方向の荷重とこの位置に
おけるスピンドル(5) のX軸方向の変位の測定値との比
として求めらる。R2 は、下部ラジアル磁気軸受(8) の
位置における剛性値であり、R1 と同様にして求められ
る。
【0047】剛性値の演算が終了すると、そのときのス
ピンドル(5) の回転数と剛性値が記憶される(ステップ
8)。そして、そのときの回転数指令値が上限回転数以
上であるかどうかが調べられ(ステップ9)、上限回転
数以上でなければ、ステップ10に進んで、回転数指令値
を所定値だけ増加させ、ステップ4に戻る。回転数指令
値が上限回転数以上になるまで、ステップ10、ステップ
4〜9が繰返され、上限回転数以上になった時点で、ス
テップ9からステップ11に進む。
【0048】このようにしてステップ11に進んだときに
は、下限回転数と上限回転数との間の複数の回転数につ
いて、スピンドル(5) を加振したときの変位の測定およ
び剛性値の演算が終了し、各回転数における剛性値が記
憶されている。ステップ11では、この回転数と剛性値と
の関係に基づいて、最適回転数が選定され、処理を終了
する。処理を終了したときには、剛性特性および最適回
転数が工具番号とともに磁気軸受制御装置(15)に記憶さ
れている。最適回転数は、たとえば、下限回転数と上限
回転数の間で最も剛性値の高い回転数に設定することも
できるし、あるいは下限回転数と上限回転数の間にあっ
て剛性値が所定値以上である回転数の中で最も高い回転
数に設定することもできる。前者の例が図4に、後者の
例が図5にそれぞれ示されている。図4および図5は、
番号1および2の2種類の工具についての剛性測定結果
すなわち回転数(横軸)と剛性値(縦軸)との関係を表
わすグラフであり、NL は下限回転数、NU は上限回転
数である。また、Aは番号1の工具、Bは番号2の工具
の場合の測定結果をそれぞれ示している。図4の場合、
各工具について、下限回転数NL と上限回転数NU の間
で最も剛性値の高い回転数NA 、NB がそれぞれ最適回
転数となる。図5の場合、RO は最適回転数選定の基準
となる剛性値であり、各工具について、下限回転数NL
と上限回転数NU の間にあって剛性値がRO 以上である
回転数の中で最もの高い回転数NA 、NB がそれぞれ最
適回転数となる。
【0049】上記のフローチャートにおいて、ステップ
4〜8の部分が剛性測定手段を構成し、これを含むステ
ップ1〜10の部分が剛性特性測定手段を構成し、ステッ
プ11の部分が最適回転数選定手段を構成している 一般の工作機械では、工具番号と工具の種類との関係が
不変である場合が多い。そのような場合、上記の剛性特
性測定および最適回転数選定は、各工具について、その
工具による加工を行う前の任意の時点において1回だけ
行えばよい。そして、各工具について選定された最適回
転数は、その工具による加工が行われるときのスピンド
ル(5) の回転数の制御のために使用される。すなわち、
磁気軸受制御装置(15)は、NC装置(2) からスピンドル
回転指令を受けたときに、そのときの工具番号指令に対
応する工具について記憶している最適回転数でスピンド
ル(5) が回転するようにモータ(12)を制御する。
【0050】剛性特性測定および最適回転数選定が終了
した後であっても、必要に応じ、加工時の任意の時点に
おいて、同一工具について、前と異なる回転数範囲にお
ける最適回転数選定を行うことができるようにすること
もできる。この最適回転数選定は、たとえば、NC装置
(2) から新しい回転数範囲(最初より狭い範囲)を指定
して指令することにより行われる。このときには、その
工具についての剛性特性が磁気軸受制御装置(15)に記憶
されているので、剛性特性測定は行わずに、新しい回転
数範囲について、最適回転数選定だけを前記同様に行う
ことができる。
【0051】各工具についての最適回転数選定は、同一
工具についての剛性特性測定が終了した後でなければ実
行できないが、剛性特性測定および最適回転数選定のタ
イミング、ならびにこれらの結果に基づく加工時のスピ
ンドル(5) の回転数の制御の仕方については、上記以外
に様々な態様が考えられる。
【0052】上記の例では、磁気軸受制御装置(15)に記
憶された最適回転数に基づいて回転数の制御が行われて
いるが、NC装置(2) に最適回転数を記憶し、これを磁
気軸受制御装置(15)に出力して回転数の制御を行うよう
にしてもよい。
【0053】図2のフローチャートのうち、ステップ1
〜10の剛性特性測定に相当する部分を磁気軸受制御装置
(15)で行い、ステップ11の最適回転数選定に相当する部
分をNC装置(2) で行うようにしてもよい。また、ステ
ップ4〜8の剛性測定に相当する部分だけを磁気軸受制
御装置(15)で行い、残りの部分をNC装置(2) で行うよ
うにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の実施形態を示す磁気軸受ス
ピンドル装置の概略構成図である。
【図2】図2は、剛性特性測定および最適回転数選定の
1例を示すフローチャートである。
【図3】図3は、剛性値演算の原理を示す説明図であ
る。
【図4】図4は、剛性特性と最適回転数選定の1例を示
すグラフである。
【図5】図5は、剛性特性と最適回転数選定の他の1例
を示すグラフである。
【符号の説明】
(1) 磁気軸受スピンドル装置 (5) スピンドル (6) アキシアル磁気軸受 (6a) 電磁石 (7)(8) ラジアル磁気軸受 (7a)(8a) 電磁石 (9) アキシアル位置センサ (10)(11) ラジアル位置センサ (12) 高周波モータ (15) 磁気軸受制御装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スピンドルが複数組の磁気軸受により非接
    触支持される磁気軸受スピンドル装置において、前記ス
    ピンドルの剛性を測定する剛性測定手段を備えているこ
    とを特徴とする磁気軸受スピンドル装置。
  2. 【請求項2】前記剛性測定手段が、前記スピンドルを所
    定の回転数で回転させた状態で、前記磁気軸受の電磁石
    に供給する励磁電流を制御することにより前記スピンド
    ルを所定のラジアル方向に加振して、前記ラジアル方向
    の前記スピンドルの変位を測定し、前記変位から前記ス
    ピンドルの剛性値を演算するものであることを特徴とす
    る請求項1の磁気軸受スピンドル装置。
  3. 【請求項3】前記スピンドルの先端部に工具が装着さ
    れ、前記磁気軸受が少なくとも2組のラジアル磁気軸受
    を含み、前記剛性測定手段が、前記スピンドルを所定の
    回転数で回転させた状態で、前記ラジアル磁気軸受の電
    磁石に供給する励磁電流を制御することにより前記スピ
    ンドルを所定のラジアル方向に加振して、前記各ラジア
    ル磁気軸受の位置における前記ラジアル方向の前記スピ
    ンドルの変位を測定し、前記変位から前記スピンドルの
    前記工具の先端における剛性値を演算するものであるこ
    とを特徴とする請求項1の磁気軸受スピンドル装置。
  4. 【請求項4】スピンドルが複数組の磁気軸受により非接
    触支持される磁気軸受スピンドル装置において、上記ス
    ピンドルの回転数と剛性との関係を求める剛性特性測定
    手段、および上記剛性特性測定手段の測定結果から最適
    回転数を選定する最適回転数選定手段を備えており、前
    記剛性特性測定手段が、所定の回転数範囲内において前
    記スピンドルの回転数を段階的に変え、各回転数におい
    て剛性測定手段により前記スピンドルの剛性を測定する
    ものであることを特徴とする磁気軸受スピンドル装置。
  5. 【請求項5】前記剛性測定手段が、前記スピンドルを所
    定の回転数で回転させた状態で、前記磁気軸受の電磁石
    に供給する励磁電流を制御することにより前記スピンド
    ルを所定のラジアル方向に加振して、前記ラジアル方向
    の前記スピンドルの変位を測定し、前記変位から前記ス
    ピンドルの剛性値を演算するものであることを特徴とす
    る請求項4の磁気軸受スピンドル装置。
  6. 【請求項6】前記スピンドルの先端部に工具が装着さ
    れ、前記磁気軸受が少なくとも2組のラジアル磁気軸受
    を含み、前記剛性測定手段が、前記スピンドルを所定の
    回転数で回転させた状態で、前記ラジアル磁気軸受の電
    磁石に供給する励磁電流を制御することにより前記スピ
    ンドルを所定のラジアル方向に加振して、前記各ラジア
    ル磁気軸受の位置における前記ラジアル方向の前記スピ
    ンドルの変位を測定し、前記変位から前記スピンドルの
    前記工具の先端における剛性値を演算するものであるこ
    とを特徴とする請求項4の磁気軸受スピンドル装置。
  7. 【請求項7】前記最適回転数選定手段が、前記回転数範
    囲内において最も剛性の高い回転数を最適回転数に選定
    するものであることを特徴とする請求項4、5または6
    の磁気軸受スピンドル装置。
  8. 【請求項8】前記最適回転数選定手段が、前記回転数範
    囲内にあって剛性が所定値以上である回転数の中で最も
    高い回転数を最適回転数に選定するものであることを特
    徴とする請求項4、5または6の磁気軸受スピンドル装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011200998A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Brother Industries Ltd 工作機械の数値制御装置

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