JPH10292076A - スチレン系樹脂組成物 - Google Patents

スチレン系樹脂組成物

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JPH10292076A
JPH10292076A JP1409498A JP1409498A JPH10292076A JP H10292076 A JPH10292076 A JP H10292076A JP 1409498 A JP1409498 A JP 1409498A JP 1409498 A JP1409498 A JP 1409498A JP H10292076 A JPH10292076 A JP H10292076A
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JP1409498A
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Hideo Tejima
英雄 手嶋
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性,耐薬品性等に優れるとともに、良好
な靱性及び相溶化能を有し、複合材料の素材や耐熱エラ
ストマーとして有用なスチレン系樹脂組成物の提供。 【解決手段】 スチレン系モノマー(a)とオレフィン
系モノマーの繰り返し単位の末端部にスチレン誘導体部
を有する末端スチレン誘導体変性オレフィン系マクロマ
ー(b)との共重合体であって、スチレン系モノマーに
由来する連鎖がシンジオタクチック構造を有するもので
あるグラフト共重合体(A)、及び熱可塑性樹脂(B)
からなるスチレン系樹脂組成物。前記(A)が、マクロ
マー(b)を、スチレン系モノマー(a)又はスチレン
系モノマー(a)を含む溶剤に溶解させた後、遷移金属
化合物等からなる触媒を用いて、(a)と(b)を共重
合させて得たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、スチレン系樹脂組
成物に関し、さらに詳しくは、耐熱性,耐薬品性等に優
れるとともに、良好な靱性を有し、複合材料の素材や耐
熱エラストマーとして、家電,電気機器,電子機器等の
分野において極めて有用なスチレン系樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】本発明者らの研究グループは、先にシン
ジオタクティシティの高いスチレン系重合体を開発する
ことに成功し、さらにこのスチレン系モノマーと他の成
分を共重合したシンジオタクチックスチレン系共重合体
を開発した(特開昭62−104818号公報、同63
−241009号公報)。しかし、これらのシンジオタ
クチック構造を有するスチレン系重合体或いは共重合体
は、耐熱性,耐薬品性等に優れるものの、靱性が十分で
はない上、他の樹脂との相溶性に乏しく、用途が限定さ
れるのを免れ得なかった。かかる靱性や伸び、さらには
他の樹脂との相溶性を改良すべく、側鎖に二重結合を有
する高分子重合体にスチレン系モノマーをグラフト共重
合させたグラフト共重合体や、末端に重合活性ビニル基
を有するマクロモノマーにスチレン系モノマーをブロッ
ク共重合させたブロック共重合体が提案されている(特
開平05−247147号公報、同05−295056
号公報)。
【0003】しかしながら、それらにおいて具体的に開
示されているスチレン系グラフト共重合体やブロック共
重合体においては、オレフィン系セグメント中に反応性
基がランダムに存在するため、スチレン系モノマーを共
重合させる際、同時に架橋をも併発してしまい、有効な
グラフト共重合体の生成が阻害されるという問題があ
り、靱性、さらには他の樹脂との相溶性について十分に
満足しうるものが得られていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる状況
下で、耐熱性,耐薬品性等に優れるとともに、良好な靱
性を有し、複合材料の素材や耐熱エラストマーとして、
家電,電気機器,電子機器等の分野において極めて有用
なシンジオタクチックポリスチレングラフト共重合体と
熱可塑性樹脂からなるスチレン系樹脂組成物を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、スチレン系モ
ノマーと、オレフィン系モノマーの繰り返し単位の末端
部がスチレン誘導体にて変性された末端スチレン誘導体
変性オレフィン系マクロマーとのグラフト共重合体であ
って、スチレン系モノマーに由来する連鎖の立体規則性
が高度のシンジオタクチック構造を有するもの(A)、
及び熱可塑性樹脂(B)とからなるスチレン系樹脂組成
物が、優れた耐熱性,耐薬品性等を有し、かつ良好な靱
性,伸び及び相溶性を有することを見出した。本発明
は、かかる知見に基づいて完成したものである。
【0006】すなわち、本発明は、以下を提供するもの
である。 (1)スチレン系モノマー(a)と下記一般式(1)で
示す末端スチレン誘導体変性オレフィン系マクロマー
(b)との共重合体であって、スチレン系モノマーに由
来する連鎖の立体規則性が高度のシンジオタクチック構
造を有するものであるグラフト共重合体(A)99.9
〜0.1重量%、及び前記(A)以外の熱可塑性樹脂
(B)0.1〜99.9重量%からなるスチレン系樹脂
組成物。
【0007】
【化6】
【0008】〔式中、Rは水素原子又は炭素数1〜20
のアルキル基であって、各Rは同じでも異なっていても
よい。Xは次の〜のいずれかを示す。水素原子,
ハロゲン原子,あるいは炭素原子,スズ原子及びケ
イ素原子から選ばれたいずれか一種以上を含む置換基。
nは1〜4の整数を示し、nが2以上のときは、各X
は、同じでも異なっていてもよい。さらに、mは0又は
自然数であり、Zはオレフィン系モノマーに由来する連
鎖部を示す。〕 (2)上記(1)に記載のグラフト共重合体(A)が、
スチレン系モノマー(a)に由来する重合体セグメント
99.9〜0.1重量%と末端スチレン誘導体変性オレ
フィン系マクロマー(b)に由来する重合体セグメント
0.1〜99.9重量%からなるものである上記(1)
に記載のスチレン系樹脂組成物。 (3)上記(1)に記載のグラフト共重合体(A)が、
末端スチレン誘導体変性オレフィン系マクロマー(b)
を、スチレン系モノマー(a)又はスチレン系モノマー
(a)を含む溶剤に溶解させた後、(I)遷移金属化合
物,(II)(イ)一般式(2)
【0009】
【化7】
【0010】(式中、R1 〜R5 はそれぞれ炭素数1〜
8のアルキル基を示し、それらはたがいに同一でも異な
っていてもよく、Y1 〜Y3 はそれぞれ周期律表13族
元素を示し、それらはたがいに同一でも異なっていても
よく、a及びbはそれぞれ0〜50の数を示すが、a+
bは1以上である。)及び/又は一般式(3)
【0011】
【化8】
【0012】(式中、R6 及びR7 はそれぞれ炭素数1
〜8のアルキル基を示し、それらはたがいに同一でも異
なっていてもよく、Y4 及びY5 はそれぞれ周期律表1
3族元素を示し、それらはたがいに同一でも異なってい
てもよく、c及びdはそれぞれ0〜50の数を示すが、
c+dは1以上である。)で表される酸素含有化合物、
及び/又は(ロ)該(I)成分の遷移金属化合物と反応
してイオン性の錯体を形成しうる化合物からなる触媒を
用いて、(a)と(b)を共重合させることにより製造
したものであることを特徴とする上記(1)又は(2)
に記載のスチレン系樹脂組成物
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて説明する。 1.スチレン系樹脂組成物 本発明にかかるスチレン系樹脂組成物は、特定の構造を
有するグラフト共重合体(A)99.9〜0.1重量%
と前記(A)以外の熱可塑性樹脂(B)0.1〜99.
9重量%からなるものである。 (1)グラフト共重合体(A) 本発明にかかるスチレン系樹脂組成物の一成分であるグ
ラフト共重合体(A)は、スチレン系モノマー(a)
と、前記一般式(1)で示す末端スチレン誘導体変性オ
レフィン系マクロマー(b)との共重合体であって、ス
チレン系モノマーに由来する連鎖の立体規則性が高度の
シンジオタクチック構造を有するものである。
【0014】スチレン系モノマー(a) 本発明で用いるスチレン系モノマーは、一般式(4)で
表される化合物である。
【0015】
【化9】
【0016】〔式中、Xは次の〜のいずれかを示
す。水素原子,ハロゲン原子,あるいは炭素原
子,スズ原子及びケイ素原子から選ばれたいずれか一種
以上を含む置換基。nは1〜5の整数を示し、nが2以
上のときは、各Xは、同じでも異なっていてもよい。〕
で表される化合物が使用される。具体的には、スチレ
ン,p−メチルスチレン,m−メチルスチレン,o−メ
チルスチレン,2,4−ジメチルスチレン,2,5−ジ
メチルスチレン,3,4−ジメチルスチレン,3,5−
ジメチルスチレン,p−エチルスチレン,m−エチルス
チレン,p−ターシャリーブチルスチレン等のアルキル
スチレン;p−ジビニルベンゼン,m−ジビニルベンゼ
ン,トリジビニルベンゼン等のビニルベンゼン;p−ク
ロロスチレン,m−クロロスチレン,o−クロロスチレ
ン,p−ブロモスチレン,m−ブロモスチレン,o−ブ
ロモスチレン,p−フルオロスチレン,m−フルオロス
チレン,o−フルオロスチレン,o−メチル−p−フル
オロスチレン等のハロゲン化スチレン、メトキシスチレ
ン,エトキシスチレン,t−ブトキシスチレン等のアル
コキシスチレン、ビニルビフェニル類、ビニルフェニル
ナフタレン類、ビニルフェニルアントラセン類、ハロゲ
ン化ビニルビフェニル類、トリアルキルシリルビニルビ
フェニル類、ハロゲン置換アルキルスチレン、アルキル
シリルスチレン類、フェニル基含有シリルスチレン類、
ハロゲン含有シリルスチレン類、シリル基含有シリルス
チレン類、あるいはこれらを二種以上を混合したものが
挙げられる。
【0017】末端スチレン誘導体変性オレフィン系マ
クロマー(b) (i) オレフィン系モノマーとしては、例えばエチレン;
プロピレン;ブテン−1;ペンテン−1;ヘキセン−
1;ヘプテン−1;オクテン−1;ノネン−1;デセン
−1;4−フェニルブテン−1;6−フェニルヘキセン
−1;3−メチルブテン−1;4−メチルペンテン−
1;3−メチルペンテン−1;3−メチルヘキセン−
1;4−メチルヘキセン−1;5−メチルヘキセン−
1;3,3−ジメチルペンテン−1;3,4−ジメチル
ペンテン−1;4,4−ジメチルペンテン−1;ビニル
シクロヘキサンなどのα−オレフィン、ヘキサフルオロ
プロペン;テトラフルオロエチレン;2−フルオロプロ
ペン;フルオロエチレン;1,1−ジフルオロエチレ
ン;3−フルオロプロペン;トリフルオロエチレン;
3,4−ジクロロブテン−1などのハロゲン置換α−オ
レフィン、シクロペンテン;シクロヘキセン;ノルボル
ネン;5−メチルノルボルネン;5−エチルノルボルネ
ン;5−プロピルノルボルネン;5,6−ジメチルノル
ボルネン;1−メチルノルボルネン;7−メチルノルボ
ルネン;5,5,6−トリメチルノルボルネン;5−フ
ェニルノルボルネン;5−ベンジルノルボルネンなどの
環状オレフィンなどのオレフィン系モノマーの1種又は
2種以上が用いられる。オレフィン系モノマーを繰り返
し単位とするマクロマー(b)としては、上記オレフィ
ン系モノマーの1種を繰り返し単位とするものでもよ
く、2種以上がランダム又はブロック共重合して連鎖し
ているものも好適に挙げられる。 (ii)末端スチレン誘導体変性オレフィン系マクロマー
(b)は、下記一般式(1)で表されるもので、上記オ
レフィン系モノマーの繰り返し単位の末端部が、スチレ
ン誘導体にて変性されていることが必要である。
【0018】
【化10】
【0019】式中、Rは水素原子又は炭素数1〜20の
アルキル基であって、好ましくは水素である。各Rは同
じでも異なっていてもよい。また、Xは次の〜のい
ずれかを示す。水素原子,ハロゲン原子,あるいは
炭素原子,スズ原子及びケイ素原子から選ばれたいず
れか一種以上を含む置換基。具体的には、水素、塩素,
臭素,フッ素等のハロゲン原子、メチル基,エチル基,
ターシャリーブチル基等のアルキル基、メトキシ基,エ
トキシ基,t−ブトキシ基等のアルコキシ基、ビニル
基、ビニルフェニル基、ハロゲン置換アルキル基、アル
キルシリル基、フェニル基含有シリル基、ハロゲン含有
シリル基、シリル基含有シリル基などが挙げられる。n
は1〜4の整数を示すが、nが2以上、即ち、Xが複数
の場合、各Xは、同じでも異なっていてもよい。さら
に、mは0又は自然数であり、Zは前記オレフィン系モ
ノマーに由来する連鎖部を示す。前記一般式(1)で示
す構造体の末端に存在するスチレン誘導体部分におい
て、ビニル基(Rが水素原子の場合)又はアルキル置換
ビニル基(Rがアルキル基の場合)が付いている位置
は、オルト位,メタ位,パラ位のいずれであってもよい
が、パラ位のものが好ましく用いられる。 (iii) 前記一般式(1)で示す末端スチレン誘導体変性
オレフィン系マクロマー(b)の製造方法としては、特
に制限はなく、例えば、特開平06−122711号に
開示されているような公知の方法、具体的には、特定の
バナジウム化合物と有機アルミニウム化合物からなる触
媒を用いて、オレフィン類のリビング重合を行い、重合
の最後にスチレン誘導体と反応させることにより得るこ
とができる。
【0020】本発明におけるグラフト共重合体(A)
は、前記のスチレン系モノマー(a)と、前記一般式
(1)で示す末端スチレン誘導体変性オレフィン系マク
ロマー(b)とが、共重合してなるものである。該グラ
フト共重合体においては、好ましくは、スチレン系モノ
マー(a)に由来する重合体セグメントが99.9〜
0.1重量%、さらに好ましくは99.0〜1.0重量
%、さらには95.0〜5.0重量%と、前記一般式
(1)で示す末端スチレン誘導体変性オレフィン系マク
ロマー(b)に由来する重合体セグメントが0.1〜9
9.9重量%、さらに好ましくは1.0〜99.0重量
%、さらには5.0〜95.0重量%からなっている。
また、スチレン系モノマーに由来する連鎖の立体規則性
が高度のシンジオタクチック構造を有するものである。
即ち、ラセミダイアッドで75%以上、好ましくは85
%以上、ラセミペンタッドで30%以上、好ましくは5
0%以上である。また、スチレン系モノマーとして2種
以上のモノマーの混合物を用いた場合は、スチレン系モ
ノマーに由来するセグメントは、該複数のモノマーがラ
ンダム共重合又はブロック共重合したものになっている
場合がある。 (2)グラフト共重合体(A)の製造方法 本発明にかかるスチレン系樹脂組成物の一成分であるグ
ラフト共重合体(A)の製造方法は特に問わない。例え
ば、既に合成して得たシンジオタクチックポリスチレン
パウダーに、パウダー状の該末端スチレン変性オレフィ
ン系マクロマー(b)を加え、熱履歴を与えただけで
も、反応を開始し該グラフト共重合体を得ることが可能
である。好ましくは、該末端スチレン誘導体変性オレフ
ィン系マクロマー(b)を、スチレン系モノマー(a)
又はスチレン系モノマー(a)を含む溶剤に溶解させた
後、(I)遷移金属化合物,(II)(イ)後述する酸素
含有化合物、及び/又は(ロ)該(I)成分の遷移金属
化合物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物、
及び必要に応じて(III)アルキル化剤からなる触媒を用
いて、共重合することにより得ることができる。この場
合において、反応を均一に行うことができることから、
末端スチレン変性オレフィン系マクロマー(b)を、ス
チレン系モノマー(a)又はスチレン系モノマー(a)
を含む溶剤に溶解させる方法が好ましく用いられる。該
溶剤としては、特に制限はなく、トルエン,ベンゼン,
エチルベンゼン等の炭化水素系溶媒が好ましく用いられ
る。 共重合させるにあたって好ましく用いられる触媒
については、以下のとおりである。
【0021】触媒の各成分 (I)遷移金属化合物 (I)遷移金属化合物としては、各種のものが使用可能
であるが、通常は下記一般式(5)又は一般式(6)で
表される化合物が用いられる。 MR8 a 9 b 10 c 11 4-(a+b+c) ・・・(5) MR8 d 9 e 10 3-(d+e) ・・・(6) 〔式中、Mは周期律表3〜6族の金属またはランタン系
金属を表し、R8 ,R9,R10及びR11は、それぞれア
ルキル基,アルコキシ基,アリール基,アルキルアリー
ル基,アリールアルキル基,アリールオキシ基,アシル
オキシ基,シクロペンタジエニル基,アルキルチオ基,
アリールチオ基,置換シクロペンタジエニル基,インデ
ニル基,置換インデニル基,フルオレニル基,アミノ
基,アミド基,アシルオキシ基,ホスフィド基,ハロゲ
ン原子,又はキレート剤を表し、a,b及びcは、それ
ぞれ0〜4の整数を示し、d及びeは、それぞれ0〜3
の整数を示す。また、R8 〜R11のいずれか二つをCH
2 またはSi(CH3 2 等で架橋した錯体も含む。〕 上記Mで表される周期律表3〜6族の金属またはランタ
ン系金属としては、好ましくは第4族金属、特にチタ
ン,ジルコニウム,ハフニウム等が用いられる。
【0022】好適なチタン化合物としては、一般式
(7) TiRXYZ ・・・(7) 〔式中、Rはシクロペンタジエニル基,置換シクロペン
タジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,フル
オレニル基等を示し、X,Y及びZは、それぞれ独立に
水素原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数1〜2
0のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリール基,アル
キルアリール基,アリールアルキル基,炭素数6〜20
のアリールオキシ基,炭素数1〜20のアシルオキシ
基,炭素数1〜50のアミノ基,アミド基,ホスフィド
基,アルキルチオ基,アリールチオ基,あるいはハロゲ
ン原子を示す。〕で表わされる化合物がある。ここで、
X,Y及びZのうち一つとRがCH2 ,SiR2 等によ
り架橋した化合物も含む。
【0023】これらのチタン化合物のうち、ハロゲン原
子を含まない化合物が好適であり、特に、上述した如き
π電子系配位子を1個有するチタン化合物が好ましい。
さらにチタン化合物としては一般式(8)
【0024】
【化11】
【0025】〔式中、R12, R13は、それぞれハロゲン
原子,炭素数1〜20のアルコキシ基,アシロキシ基を
示し、kは2〜20を示す。〕で表わされる縮合チタン
化合物を用いてもよい。また、上記チタン化合物は、エ
ステルやエーテルなどと錯体を形成させたものを用いて
もよい。その他(a)成分である遷移金属化合物として
は、共役π電子を有する配位子を2個有する遷移金属化
合物、例えば、一般式(9) M1 14151617 ・・・(9) 〔式中、M1 はチタン,ジルコニウムあるいはハフニウ
ムを示し、R14及びR15は、それぞれシクロペンタジエ
ニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基あ
るいはフルオレニル基を示し、R16及びR17は、それぞ
れ水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素
基,炭素数1〜20のアルコキシ基,アミノ基あるいは
炭素数1〜20のチオアルコキシ基を示す。ただし、R
14及びR15は、炭素数1〜5の炭化水素基,炭素数1〜
20及び珪素数1〜5のアルキルシリル基あるいは炭素
数1〜20及びゲルマニウム数1〜5のゲルマニウム含
有炭化水素基によって架橋されていてもよい。〕で表わ
される遷移金属化合物よりなる群から選ばれた少なくと
も1種の化合物がある。
【0026】更に、(I)成分の遷移金属化合物として
は、一般式(10) R’MX’p-1 1 q ・・・(10) 〔式中、R’はπ配位子で、シクロペンタジエニル基が
縮合結合している多員環の少なくとも一つが飽和環であ
る縮合多環式シクロペンタジエニル基を示し、Mは前記
と同じで、X’はσ配位子を示し、複数のX’は、たが
いに同一でも異なっていてもよく、またたがいに任意の
基を介して結合していてもよい。L1 はルイス塩基,p
はMの価数,qは0,1又は2を示し、L1 が複数の場
合、各L1はたがいに同一でも異なっていてもよい。〕
で表される構造を有する遷移金属化合物よりなる群から
選ばれた少なくとも1種の化合物がある。
【0027】上記一般式(10)において、R’はπ配位
子で、シクロペンタジエニル基が縮合結合している多員
環の少なくとも一つが飽和環である縮合多環式シクロペ
ンタジエニル基を示す。このような縮合多環式シクロペ
ンタジエニル基としては、例えば一般式(11)〜(13)
【0028】
【化12】
【0029】〔式中、R18,R19及びR20は、それぞれ
水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20の脂肪族炭化
水素基,炭素数6〜20の芳香族炭化水素基,炭素数1
〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリーロキシ
基,炭素数1〜20のチオアルコキシ基,炭素数6〜2
0のチオアリーロキシ基,アミノ基,アミド基,カルボ
キシル基又はアルキルシリル基を示し、各R18,各R19
及び各R20は、それぞれにおいてたがいに同一でも異な
っていてもよく、w,x,y及びzは、1以上の整数を
示す。〕で表される縮合多環式シクロペンタジエニル基
の中から選ばれたものを挙げることができるが、これら
の中で、触媒活性及び合成が容易な点から、4,5,
6,7−テトラヒドロインデニル基類が好適である。
【0030】このR’の具体例としては、4,5,6,
7−テトラヒドロインデニル基;1−メチル−4,5,
6,7−テトラヒドロインデニル基;2−メチル−4,
5,6,7−テトラヒドロインデニル基;1,2−ジメ
チル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基;
1,3−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロイン
デニル基;1,2,3−トリメチル−4,5,6,7−
テトラヒドロインデニル基;1,2,3,4,5,6,
7−ヘプタメチル−4,5,6,7−テトラヒドロイン
デニル基;1,2,4,5,6,7−ヘキサメチル−
4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基;1,3,
4,5,6,7−ヘキサメチル−4,5,6,7−テト
ラヒドロインデニル基;オクタヒドロフルオレニル基;
1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル基;9−メ
チル−1,2,3,4−テトラヒドロフルオレニル基;
9−メチル−オクタヒドロフルオレニル基などが挙げら
れる。
【0031】Mは周期律表3〜6族の金属又はランタン
系金属を表し、チタン,ジルコニウム,ハフニウム,ラ
ンタノイド系金属,ニオブ,タンタルなどが挙げられ
る。これらの中で、触媒活性の点からチタンが好適であ
る。また、X’はσ配位子を示し、具体的には、水素原
子,ハロゲン原子,炭素数1〜20の脂肪族炭化水素
基,炭素数6〜20の芳香族炭化水素基,炭素数1〜2
0のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリーロキシ基,
炭素数1〜20のチオアルコキシ基,炭素数6〜20の
チオアリーロキシ基,アミノ基,アミド基,カルボキシ
ル基,アルキルシリル基などが挙げられ、複数のX’
は、たがいに同一でも異なっていてもよく、またたがい
に任意の基を介して結合していてもよい。
【0032】前記一般式(10)で表される遷移金属化合
物としては、上記例示のR’及びX’の中から、それぞ
れ任意に選択されたものを含む化合物を好ましく用いる
ことができる。また、遷移金属化合物として、一般式
(14) R21MXa-1 b ・・・(14) 〔式中、R21は下記一般式(15)で表されるヘキサヒド
ロアズレニル基を示す。Mは遷移金属、Xはσ配位子を
示し、複数のXはたがいに同一でも異なっていてもよ
く、また、互いに任意の基を介して結合していてもよ
い。Lはルイス塩基、aはMの価数、bは0,1又は2
を示し、Lが複数の場合、各Lは互いに同一でも異なっ
ていてもよい。〕で表される遷移金属化合物も用いるこ
とができる。
【0033】
【化13】
【0034】〔式中、R22は、水素原子,ハロゲン原
子,炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基,炭素数6〜2
0の芳香族炭化水素基,炭素数1〜20のアルコキシ
基,炭素数6〜20のアリーロキシ基,炭素数1〜20
のチオアルコキシ基,炭素数6〜20のチオアリーロキ
シ基,アミノ基,アミド基,カルボキシル基又はアルキ
ルシリル基を示し、それぞれ同一でも異なっていてもよ
い。〕 具体的には、R22としては、ヘキサヒドロアズレニル
基,1−メチルヘキサヒドロアズレニル基,2−メチル
ヘキサヒドロアズレニル基,1,2−ジメチルヘキサヒ
ドロアズレニル基,1,3−ジメチルヘキサヒドロアズ
レニル基,1,2,3−トリメチルヘキサヒドロアズレ
ニル基が挙げられるが、Mは遷移金属化合物で、チタ
ン,ジルコニウム,ハフニウム,ランタノイド系金属,
ニオブ,タンタルなどが挙げられる。また、Xはσ配位
子を示し、具体的には水素原子,ハロゲン原子,炭素数
1〜20の脂肪族炭化水素基,炭素数6〜20の芳香族
炭化水素基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6
〜20のアリーロキシ基,炭素数1〜20のチオアルコ
キシ基,炭素数6〜20のチオアリーロキシ基,アミノ
基,アミド基,カルボキシル基,アルキルシリル基など
が挙げられ、複数のXはたがいに同一でも異なっていて
もよく、またたがいに任意の基を介して結合していても
よい。さらに、このXの具体例としては、水素原子,塩
素原子,臭素原子,ヨウ素原子,メチル基,ベンジル
基,フェニル基,トリメチルシリルメチル基,メトキシ
基,エトキシ基,フェノキシ基,チオメトキシ基,チオ
フェノキシ基,ジメチルアミノ基,ジイソプロピルアミ
ノ基などを挙げることができる。Lはルイス塩基を示
し、aはMの価数,bは0,1又は2である。 (II) (イ)酸素含有化合物及び/又は(ロ)遷移金属
化合物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物 本発明において用いられる重合用触媒の(II)成分とし
ては、以下に示す、(イ)酸素含有化合物及び/又は
(ロ)遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成
しうる化合物である。 (イ)成分の酸素含有化合物 下記一般式(2)で表される化合物
【0035】
【化14】
【0036】及び/又は一般式(3)
【0037】
【化15】
【0038】で表される酸素含有化合物である。上記一
般式(2) 及び(3)において、R1 〜R7 はそれぞれ
炭素数1〜8のアルキル基を示し、具体的にはメチル
基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,各種
ブチル基,各種ペンチル基,各種ヘキシル基,各種ヘプ
チル基,各種オクチル基が挙げられる。R1 〜R5 はた
がいに同一でも異なっていてもよく、R6 及びR7 はた
がいに同一でも異なっていてもよい。Y1 〜Y5 はそれ
ぞれ周期律表13族元素を示し、具体的にはB,Al,
Ga,In及びTlが挙げられるが、これらの中でB及
びAlが好適である。Y1 〜Y3 はたがいに同一でも異
なっていてもよく、Y4 及びY5 はたがいに同一でも異
なっていてもよい。また、a〜dはそれぞれ0〜50の
数であるが、(a+b)及び(c+d)はそれぞれ1以
上である。a〜dとしては、それぞれ1〜20の範囲が
好ましく、特に1〜5の範囲が好ましい。
【0039】このような触媒成分として用いる酸素含有
化合物、特にアルキルアルミノキサンの好適な例は、 1
H−NMRスペクトルで観測されるアルミニウム・メチ
ル基(Al−CH3 )結合に基づくメチルプロトンシグ
ナル領域における高磁場成分が50%以下のものであ
る。つまり、上記の接触生成物を室温下、トルエン溶媒
中でその 1H−NMRスペクトルを観測すると、「Al
−CH3 」に基づくメチルプロトンシグナルはテトラメ
チルシラン(TMS)基準において1.0〜−0.5ppm
の範囲に見られる。TMSのプロトンシグナル(0pp
m)が「Al−CH3 」に基づくメチルプロトン観測領
域にあるため、この「Al−CH3 」に基づくメチルプ
ロトンシグナルを、TMS基準におけるトルエンのメチ
ルプロトンシグナル2.35ppmを基準に測定し高磁場
成分(即ち、0.1〜−0.5ppm)と他の磁場成分(即
ち、1.0〜−0.1ppm)とに分けたときに、該高磁場
成分が全体の50%以下、好ましくは45〜5%のもの
が触媒成分として好適に使用できる。 (ロ)遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成
しうる化合物 遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成しうる
化合物としては、複数の基が金属に結合したアニオンと
カチオンとからなる配位錯化合物又はルイス酸を挙げる
ことができる。複数の基が金属に結合したアニオンとカ
チオンとからなる配位錯化合物としては様々なものがあ
るが、例えば下記一般式(16) 又は(17)で表される化
合物を好適に使用することができる。
【0040】 (〔L1 −H〕g+h (〔M2 1 2 ・・・Xn (n-m)-i ・・・(16) (〔L2 g+h (〔M3 1 2 ・・・Xn (n-m)-i ・・・(17) 〔式(16) 又は(17)中、L2 は後述のM4 ,R2324
5 又はR25 3 Cであり、L1 はルイス塩基、M2 及び
3 はそれぞれ周期律表の5族〜15族から選ばれる金
属、M4 は周期律表の1族及び8族〜12族から選ばれ
る金属、M5 は周期律表の8族〜10族から選ばれる金
属、X1 〜Xn はそれぞれ水素原子,ジアルキルアミノ
基,アルコキシ基,アリールオキシ基,炭素数1〜20
のアルキル基,炭素数6〜20のアリール基,アルキル
アリール基,アリールアルキル基,置換アルキル基,有
機メタロイド基又はハロゲン原子を示す。R23及びR24
はそれぞれシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタ
ジエニル基,インデニル基又はフルオレニル基、R25
アルキル基を示す。mはM2 ,M3 の原子価で1〜7の
整数、nは2〜8の整数、gはL1 −H,L2 のイオン
価数で1〜7の整数、hは1以上の整数,i=h×g/
(n−m)である。〕 M2 及びM3 の具体例としてはB,Al,Si,P,A
s,Sbなどの各原子、M4 の具体例としてはAg,C
u,Na,Liなどの各原子、M5 の具体例としてはF
e,Co,Niなどの各原子が挙げられる。X1 〜Xn
の具体例としては、例えば、ジアルキルアミノ基として
ジメチルアミノ基,ジエチルアミノ基など、アルコキシ
基としてメトキシ基,エトキシ基,n−ブトキシ基な
ど、アリールオキシ基としてフェノキシ基,2,6−ジ
メチルフェノキシ基,ナフチルオキシ基など、炭素数1
〜20のアルキル基としてメチル基,エチル基,n−プ
ロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,n−オクチ
ル基,2−エチルヘキシル基など、炭素数6〜20のア
リール基,アルキルアリール基若しくはアリールアルキ
ル基としてフェニル基,p−トリル基,ベンジル基,ペ
ンタフルオロフェニル基,3,5−ジ(トリフルオロメ
チル)フェニル基,4−ターシャリ−ブチルフェニル
基,2,6−ジメチルフェニル基,3,5−ジメチルフ
ェニル基,2,4−ジメチルフェニル基,1,2−ジメ
チルフェニル基など、ハロゲンとしてF,Cl,Br,
I、有機メタロイド基として五メチルアンチモン基,ト
リメチルシリル基,トリメチルゲルミル基,ジフェニル
アルシン基,ジシクロヘキシルアンチモン基,ジフェニ
ル硼素基などが挙げられる。R23及びR24のそれぞれで
表される置換シクロペンタジエニル基の具体例として
は、メチルシクロペンタジエニル基,ブチルシクロペン
タジエニル基,ペンタメチルシクロペンタジエニル基な
どが挙げられる。
【0041】本発明において、複数の基が金属に結合し
たアニオンとしては、具体的にはB( C6 5)4 - ,B
( C6 HF4)4 - ,B( C6 2 3)4 - ,B( C6 2)
4 -,B( C6 4 F)4 - ,B( C6 CF34)4 -
B( C6 54 - ,PF6 - ,P( C6 5)6 - ,Al
(C6 HF4)4 - などが挙げら。また、金属カチオンと
しては、Cp2 Fe+ ,(MeCp)2 Fe+ ,(tB
uCp)2 Fe+ ,(Me2 Cp)2 Fe+ ,(Me3
Cp)2 Fe+ ,(Me4 Cp)2 Fe+ ,(Me5
p)2 Fe+ ,Ag+ , Na+ ,Li+ などが挙げら
れ、またその他カチオンとしては、ピリジニウム,2,
4−ジニトロ−N,N−ジエチルアニリニウム,ジフェ
ニルアンモニウム,p−ニトロアニリニウム,2,5−
ジクロロアニリン,p−ニトロ−N,N−ジメチルアニ
リニウム,キノリニウム,N,N−ジメチルアニリニウ
ム,N,N−ジエチルアニリニウムなどの窒素含有化合
物、トリフェニルカルベニウム,トリ(4−メチルフェ
ニル)カルベニウム,トリ(4−メトキシフェニル)カ
ルベニウムなどのカルベニウム化合物、CH3
3 + ,C2 5 PH3 + ,C3 7 PH3 + ,(CH
3 2 PH2 + ,(C2 5 2 PH2 + ,(C
3 7 2 PH2 + ,(CH3 3 PH +,(C
2 5 3 PH +,(C3 7 3 PH +,(CF3
3 PH +,(CH3 4 + ,(C2 5 4 +
(C3 7 4 + 等のアルキルフォスフォニウムイオ
ン,及びC6 5 PH3 + ,(C6 5 2 PH2 +
(C6 5 3 PH+ ,(C 6 5 4 + ,(C2
5 2 (C6 5 )PH+ ,(CH3 )(C6 5 )P
2 + ,(CH3 2 (C6 5 )PH+ ,(C
2 5 2 (C6 5 2 + などのアリールフォスフ
ォニウムイオンなどが挙げられる。
【0042】一般式(16) 及び(17)の化合物の中で、
具体的には、下記のものを特に好適に使用できる。一般
式(16) の化合物としては、例えばテトラフェニル硼酸
トリエチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸トリ(n
−ブチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸トリメチ
ルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸トリエチルアンモニウム,テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)硼酸トリ(n−ブチル)アンモニウ
ム,ヘキサフルオロ砒素酸トリエチルアンモニウム,テ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ピリジニウ
ム,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ピロリニウ
ム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸N,N
−ジメチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)硼酸メチルジフェニルアンモニウムなどが挙
げられる。一方、一般式(17)の化合物としては、例え
ばテトラフェニル硼酸フェロセニウム,テトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)硼酸ジメチルフェロセニウム,
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸フェロセニ
ウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸デカ
メチルフェロセニウム,テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)硼酸アセチルフェロセニウム,テトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)硼酸ホルミルフェロセニウム,
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸シアノフェ
ロセニウム,テトラフェニル硼酸銀,テトラキス(ペン
タフルオロフェニル)硼酸銀,テトラフェニル硼酸トリ
チル,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリ
チル,ヘキサフルオロ砒素酸銀,ヘキサフルオロアンチ
モン酸銀,テトラフルオロ硼酸銀などが挙げられる。
【0043】また、ルイス酸として、例えばB(C6
5)3 ,B(C6 HF4)3 ,B(H23)3,B(C6 3
2)3,B(C6 4 F)3, B(C6 CF3 FPF5,P
(C65)5 , Al(C6 HF4)3 なども用いることが
できる。 本発明の重合用触媒においては、上記(B)
成分として、(イ)成分の酸素含有化合物のみを一種又
は二種以上組み合わせて用いてもよく、また(ロ)成分
の遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成しう
る化合物のみを一種又は二種以上組み合わせて用いても
よい。あるいは、該(イ)成分及び(ロ)成分を適当に
組み合わせて用いてもよい。 (III)アルキル化剤 アルキル化剤としては様々なものがあるが、例えば、一
般式(18) R26 m Al(OR27) n 3-m-n ・・・(18) 〔式中、R26及びR27は、それぞれ炭素数1〜8、好ま
しくは1〜4のアルキル基を示し、Xは水素原子あるい
はハロゲン原子を示す。また、mは0<m≦3、好まし
くは2あるいは3、最も好ましくは3であり、nは0≦
n<3、好ましくは0あるいは1である。〕で表わされ
るアルキル基含有アルミニウム化合物や一般式(19) R28 2 Mg ・・・(19) 〔式中、R28は前記と同じである。〕で表わされるアル
キル基含有マグネシウム化合物、さらには一般式(20) R28 2 Zn ・・・(20)
〔式中、R28は前記と同じである。〕で
表わされるアルキル基含有亜鉛化合物等が挙げられる。
【0044】これらのアルキル基含有化合物のうち、ア
ルキル基含有アルミニウム化合物、とりわけトリアルキ
ルアルミニウムやジアルキルアルミニウム化合物が好ま
しい。 触媒の調製方法 重合に供せられる触媒における(I)成分と(II)成分
と所望により用いられる(III)成分との接触方法として
は、例えば(I)成分と(II)成分との接触混合物
に、(III)成分を加えて触媒とし、重合すべきモノマ
ー、即ち、本発明においては、上記マクロマー(b)
を、スチレン系モノマー(a)又はスチレン系モノマー
(a)を含む溶剤に溶解させたものと接触させる方法、
(II)成分と(III)成分との接触混合物に(I)成分
を加えて触媒とし、重合すべきモノマーと接触させる方
法、(I)成分と(III)成分との接触混合物に(II)
成分を加えて触媒とし、重合すべきモノマーと接触させ
る方法、重合すべきモノマー成分に(I),(II),
(III)成分を別々に接触させる方法、重合すべきモノ
マー成分と(III)成分との接触混合物に、上記の〜
で調製して触媒を接触させる方法などがある。
【0045】上記(I)成分と(II)成分と所望により
用いられる(III)成分との接触は、重合温度下で行える
ことはもちろん、−20〜200℃の範囲で行うことも
可能である。重合に供せられる触媒、上記(I)及び
(II)成分、あるいは(I),(II)及び(III)成分の
組合せからなるものであるが、このほかにさらに他の触
媒成分を加えることも可能である。各触媒成分の配合割
合は、各種条件により異なり、一義的には定められない
が、通常、(II)成分が酸素含有化合物の場合、(I)
と(II)成分とのモル比は、好ましくは1:1〜1:1
0,000、より好ましくは1:1〜1:1,000の範囲
で選ばれ、(II)成分が遷移金属化合物と反応してイオ
ン性の錯体を形成しうる化合物、(I)成分と(II)成
分とのモル比は、好ましくは0.1:1〜1:0.1の範囲
で選ばれる。また、(III)成分を用いる場合は、(I)
成分と(III)成分とのモル比は、好ましくは1:0.1〜
1:1,000の範囲で選ばれる。
【0046】また、触媒の各成分を投入する前に、不純
物を捕捉するために、トリイソブチルアルミニウム等の
有機アルミニウム類を添加してもよい。 重合方法 重合方法としては、塊状重合でもよく、ペンタン,ヘキ
サン,ヘプタンなどの脂肪族炭化水素、シクロヘキサン
などの脂環族炭化水素あるいはベンゼン,トルエン,キ
シレン,エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素溶媒中で
行ってもよい。また、重合温度は特に制限はないが、一
般には0〜200℃、好ましくは20〜100℃であ
る。
【0047】また、得られるグラフト共重合体(A)に
おける、スチレン系モノマーに由来する重合体セグメン
トと、前記一般式(1)で示す末端スチレン誘導体変性
オレフィン系マクロマーに由来する重合体セグメントの
含有割合については、重合に供する該マクロマー(b)
とスチレン系モノマー(a)の使用量によって適宜、制
御することが可能である。 (3)熱可塑性樹脂(B) 本発明にかかるスチレン系樹脂組成物の一成分である熱
可塑性樹脂(B)については、特に制限はなく、前記グ
ラフト共重合体(A)以外のものであれば何でもよい。
熱可塑性樹脂は1種のみ用いてもよいが、目的に応じ
て、2種以上を併用してもよい。具体的には次のものが
挙げられる。 シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体
(SPS) シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体(S
PS)におけるタクティシティーは同位体炭素による核
磁気共鳴法(13C−NMR法)により定量されもので、
シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体と
は、通常はラセミダイアッドで75%以上、好ましくは
85%以上、若しくはラセミペンタッドで30%以上、
好ましくは50%以上のシンジオタクティシティーを有
するスチレン系重合体をいう。重合に供されるモノマー
としては、前述のスチレン系モノマーが挙げられ、該モ
ノマーの単独重合によるホモポリマー又は2種以上のモ
ノマーの共重合による共重合体、あるいはこれらの水素
化重合体及びこれらの混合物、あるいはこれらを主成分
とする共重合体を指称する。特に好ましいスチレン系重
合体としては、ポリスチレン,ポリ(p−メチルスチレ
ン),ポリ(m−メチルスチレン),ポリ(p−ターシ
ャリーブチルスチレン),ポリ(p−クロロスチレ
ン),ポリ(m−クロロスチレン),ポリ(p−フルオ
ロスチレン) ,水素化ポリスチレン及びこれらの構造単
位を含む共重合体が挙げられる。
【0048】なお、上記スチレン系重合体は、一種のみ
を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いることがで
きる。このスチレン系重合体は、分子量について特に制
限はないが、重量平均分子量が好ましくは10000以
上、より好ましくは50000以上である。さらに、分
子量分布についてもその広狭は制約がなく、 様々なもの
を充当することが可能である。
【0049】このようなシンジオタクチック構造を有す
るスチレン系重合体は、公知の方法により製造すること
ができる(例えば、特開昭62−187708号公報,
特開平1−46912号公報、特開平1−178505
号公報等)。本発明にかかるスチレン系樹脂組成物の一
成分である熱可塑性樹脂(B)において、上記シンジ
オタクチック構造を有するスチレン系重合体、下記熱
可塑性樹脂、及び下記ゴム状弾性体等との配合割合
は、目的に応じて、適宜選択すればよい。 SPS以外の熱可塑性樹脂 公知のものから任意に選択可能であり、具体的には、例
えば直鎖状高密度ポリエチレン,直鎖状低密度ポリエチ
レン,高圧法低密度ポリエチレン,アイソタクチックポ
リプロピレン,シンジオタクチックポリプロピレン,ブ
ロックポリプロピレン,ランダムポリプロピレン,ポリ
ブテン,1,2−ポリブタジエン,環状ポリオレフィ
ン,ポリ−4−メチルペンテンをはじめとするポリオレ
フィン系樹脂、ポリスチレン,HIPS,ABS,AS
をはじめとするポリスチレン系樹脂、ポリカーボネー
ト,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフ
タレートをはじめとするポリエステル系樹脂、ポリアミ
ド6,ポリアミド6,6 をはじめとするポリアミド系樹
脂、ポリフェニレンエーテル,ポリフェニレンスルフィ
ドなどが挙げられる。 その他 その他、ゴム状弾性体も熱可塑性樹脂の一種として挙げ
ることができる。
【0050】例えば、天然ゴム,ポリブタジエン,ポリ
イソプレン,ポリイソブチレン,ネオプレン、ポリスル
フィドゴム、チオコールゴム、アクリルゴム、ウレタン
ゴム、シリコーンゴム、エビクロロヒドリンゴム、スチ
レン−ブタジエンブロック共重合体(SBR),水素添
加スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SEB),
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(S
BS),水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロ
ック共重合体(SEBS),スチレン−イソプレンブロ
ック共重合体(SIR),水素添加スチレン−イソプレ
ンブロック共重合体(SEP),スチレン−イソプレン
−スチレンブロック共重合体(SIS),水素添加スチ
レン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SEP
S),エチレンプロピレンゴム(EPR),エチレンプ
ロピレンジエンゴム(EPDM)、あるいはブタジエン
−アクリロニトリル−スチレン−コアシェルゴム(AB
S),メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン−
コアシェルゴム(MBS),メチルメタクリレート−ブ
チルアクリレート−スチレン−コアシェルゴム(MA
S),オクチルアクリレート−ブタジエン−スチレン−
コアシェルゴム(MABS),アルキルアクリレート−
ブタジエン−アクリロニトリル−スチレンコアシェルゴ
ム(AABS),ブタジエン−スチレン−コアシェルゴ
ム(SBR)、メチルメタクリレート−ブチルアクリレ
ートシロキサンをはじめとするシロキサン含有コアシェ
ルゴム等のコアシェルタイプの粒子状弾性体、又はこれ
らを変性したゴム等が挙げられる。
【0051】これらの中で、特に、SBR、SEB、S
BS、SEBS、SIR,SEP、SIS、SEPS、
コアシェルゴム、EPR、EPDM、またはこれらを変
性したゴム等が好ましく用いられる。なお、これらゴム
状弾性体は、一種のみを単独で用いることも、又は二種
以上を組み合わせて用いることもできる。 (4)本発明にかかるスチレン系樹脂組成物は、前記グ
ラフト共重合体(A)及び(A)以外の熱可塑性樹脂
(B)からなるものであるが、その組成比は、グラフト
共重合体(A)99.9〜0.1重量%、好ましくは9
0〜2重量%、さらには80〜4重量%、及び該熱可塑
性樹脂(B)0.1〜99.9重量%、好ましくは10
〜98重量%、さらには20〜96重量%からなってい
る。 (5)本発明にかかるスチレン系樹脂組成物には、本発
明の目的を阻害しない範囲で、各種添加成分、例えば、
無機充填材,酸化防止剤,核剤,可塑剤,離型剤,難燃
剤,難燃助剤,帯電防止剤などの添加剤を配合すること
ができる。
【0052】無機充填材としては、繊維状,粒状,粉状
等、様々なものが用いられる。例えば、繊維状の無機充
填剤としては、ガラス繊維,炭素繊維,ウィスカー等が
挙げられる。この繊維状の無機充填材の形状としては、
クロス状,マット状,集束切断状,短繊維状等の形態の
他,ウィスカー自体がある。粒状又は粉状の無機充填材
としては、例えばタルク,カーボンブラック,グラファ
イト,二酸化チタン,シリカ,マイカ,炭酸カルシウ
ム,硫酸カルシウム,炭酸バリウム,炭酸マグネシウ
ム,硫酸マグネシウム,硫酸バリウム,オキシサルフェ
ート,酸化スズ,アルミナ,カオリン,炭化ケイ素,金
属粉末,ガラスパウダー,ガラスフレーク,ガラスビー
ズ等が挙げられる。このような無機充填材の中でも、特
にガラス充填材、例えばガラスパウダー,ガラスフレー
ク,ガラスビーズ,ガラスフィラメント,ガラスファイ
バー,ガラスロビング,ガラスマットが好ましい。
【0053】また、無機充填材としては、樹脂との接着
性を良好にするために、シラン系カップリング剤,チタ
ン系カップリング剤等のカップリング剤等で表面処理を
施したものが好適に用いられる。このような無機充填材
は、1種類のみを用いてもよいが、必要により2種類以
上を併用してもよい。
【0054】核剤としては、アルミニウムジ(p−t−
ブチルベンゾエート)をはじめとするカルボン酸の金属
塩,メチレンビス(2,4−ジ−t−ブチルフェノー
ル)アシッドホスフェートナトリウムをはじめとするリ
ン酸の金属塩,タルク,フタロシアニン誘導体など、公
知のものから任意に選択して用いることができる。可塑
剤としては、ポリエチレングリコール,ポリアミドオリ
ゴマー,エチレンビスステアロアマイド,フタル酸エス
テル,ポリスチレンオリゴマー,ポリエチレンワック
ス,ミネラルオイル,シリコーンオイルなど、公知のも
のから任意に選択して用いることができる。
【0055】離型剤としては、ポリエチレンワックス,
シリコーンオイル,長鎖カルボン酸,長鎖カルボン酸塩
など、公知のものから任意に選択して用いることができ
る。酸化防止剤としては、リン系,フェノール系,イオ
ウ系など、公知のものから任意に選択して用いることが
できる。難燃剤としては、臭素化ポリスチレン,臭素化
シンジオタクチックポリスチレン,臭素化ポリフェニレ
ンエーテルをはじめとする臭素化ポリマー、臭素化ジフ
ェニルアルカン,臭素化ジフェニルエーテルなど臭素化
芳香族化合物等の公知のものから任意に選択して用いる
ことができる。また、難燃助剤としては、三酸化アンチ
モンをはじめとするアンチモン化合物、その他のものか
ら、それぞれ任意に選択して用いることができ、一種の
みを単独で用いることも、又は二種以上を組み合わせて
用いることもできる。 (6)本発明にかかるスチレン系樹脂組成物の製造方法
については、特に制限はなく、添加順序,混合方式等の
条件は任意に設定できる。該組成物には、各配合成分を
混合後、溶融混練したものも含まれる。溶融混練の方法
も特に制限されず、通常行われている公知の方法を利用
できる。
【0056】
〔製造例1〕
末端スチレン変性エチレン−プロピレン共重合体グラフ
トシンジオタクチックポリスチレン(A)の製造 末端スチレン変性オレフィン系マクロマー(b)の合
成 攪拌装置及び温度計を取り付けた1リットルのセパラブ
ルフラスコにトルエン500ミリリットルを入れ、−6
0℃に冷却後、その温度で25 mmol のジエチルアルミ
ニウムクロリドのn−ヘプタン溶液と、1.5 mmol のト
リス(2−メチル−1,3−ブタンジオナト)バナジウ
ムのトルエン溶液を加えた。次いで系内を700mmH
gまで減圧にした後、エチレンとプロピレンの混合ガス
(40/60モル比)を2時間連続的に供給し、エチレ
ンとプロピレンの共重合を行った。次に、−60℃に冷
却したジビニルベンゼン100 mmol のトルエン溶液を
添加した後、反応系の温度を1時間かけて−40℃まで
昇温し、引き続き0.5時間攪拌した。得られた反応物を
5リットルの微量の塩酸が入ったメタノール混合液に添
加し、ポリマーを析出させた後、濾過及び3リットルの
メタノールによる洗浄0.5時間を2回繰り返した。得ら
れたポリマーは30℃にて12時間減圧乾燥し、8.5g
のポリマーを得た。 このポリマーの分析を行い、次の
結果を得た。GPC測定により、重量平均分子量は32
000であり、Mw/Mn=1.21であった。また、H
−NMRにより、2級Hと3級Hとの比から、C2 /C
3 =49/51(mol/mol)であり、エチレン−プロピレ
ン共重合体の分子量とジビニルベンゼンの末端ビニル基
のメチレン部のプロトン強度から、エチレン−プロピレ
ン共重合体末端のスチレン構造単位は約2個であること
がわかった。さらに、FT−IRより、1630cm-1
に末端ビニル基の吸収が確認された。
【0057】末端スチレン変性エチレン−プロピレン
共重合体グラフトシンジオタクチックポリスチレン
(A)の合成 攪拌装置及び温度計を取り付けた100ミリリットルの
3口フラスコに、上記で合成した末端スチレン変性エ
チレン−プロピレン共重合体2.0gを秤量した後、十分
に脱気処理し窒素置換した。続いて十分に脱水処理した
トルエン50ミリリットルを添加し、50℃にて上記
(1) で合成した末端スチレン変性エチレン−プロピレン
共重合体を溶解させた後に、十分に脱水処理したスチレ
ンモノマー10ミリリットルを添加し、70℃まで昇温
したのち、トリイソブチルアルミニウム0.15 mmol 及
びトリエチルアルミニウム0.012 mmol を添加し、5
分間攪拌した。続いて、メチルアルミノキサン/トリイ
ソブチルアルミニウム/ペンタメチルシクロペンタジエ
ニルチタントリメトキシド=75/25/1(モル比,
Ti=1mmol/リットル)のトルエン溶液2.5ミリリッ
トルを添加し、1時間重合を行った。
【0058】反応生成物を1リットルの塩酸/メタノー
ル溶液中に投入し、ポリマーを析出させた。濾過後、1
リットルのメタノールで洗浄0.5時間を2回行った。得
られたポリマーは30℃にて12時間減圧乾燥し、7.4
gのポリマーを得た。乾燥ポリマーは次にシクロヘキサ
ンを用いて、12時間ソックスレー抽出し、未反応のエ
チレン−プロピレン共重合体を除去したのち、80℃に
て12時間減圧乾燥し7.2gのポリマーを得た。
【0059】このポリマーの分析を行い、次の結果を得
た。GPC測定により、重量平均分子量は352000
であり、Mw/Mn=2.85であった。また、H−NM
Rにより、シンジオタクチックポリスチレン部/エチレ
ン−プロピレン共重合体部=75/25(wt/wt) であ
った。さらに、FT−IRより、1630cm-1の末端
ビニル基の吸収は消滅していた。 〔製造例2〕シンジオタクチックポリスチレン(SP
S)の製造 十分乾燥した1リットルのセパラブルフラスコに十分に
脱水したトルエン及びスチレンモノマーを各々200ミ
リリットル仕込んだ。続いて、このスチレンモノマーに
9.9×10-5モルのトリイソブチルアルミニウム(TI
BA)及び9.9×10-5モルのトリエチルアルミニウム
(TEA)を添加し、70℃まで昇温した。
【0060】次に、予め調合した触媒混合物(メチルア
ルミノキサン/トリイソブチルアルミニウム/ペンタメ
チルシクロペンタジエニルチタントリメトキシド=75
/25/1(モル比,Ti=3mmol/リットル))のト
ルエン溶液1.7ミリリットルを添加し、2時間重合を行
った。重合内容物を5リットルのメタノールに添加し、
ポリマー成分を析出させた。さらにもう一度洗浄した
後、濾過し、200℃にて3時間、減圧乾燥し、27.1
gのポリマーを得た。
【0061】このポリマーの分析を行い、次の結果を得
た。GPC測定により、重量平均分子量は250000
であり、Mw/Mn=3.0であった。 〔実施例1〕上記製造例2で得たSPS100重量部
に、エチレン−プロピレンゴム(日本合成ゴム社製 商
品名「EP−07P」(エチレン含量 80モル%))
15重量部、さらに上記製造例1で得た末端スチレン変
性エチレン−プロピレン共重合体グラフトシンジオタク
チックポリスチレン(A)5重量部を混合したもの(即
ち、(A)成分が4.2重量%,SPSとエチレン−プロ
ピレンゴムからなる熱可塑性樹脂成分(B)が95.8重
量%からなるスチレン系樹脂組成物であり、熱可塑性樹
脂成分(B)においては、SPS87重量%,エチレン
−プロピレンゴム13重量%である。)を、2軸押出機
(日本製鋼所製 32φ)を用いて、290℃で制御し
ながら、200rpm,20kg/時間のチャージ量に
て混練を行い、約300gのペレットを得た。
【0062】このペレットを小型射出成形機(新潟鉄鋼
所製射出成形機:MIN−7,シリンダー温度290
℃,金型温度150℃)を用いて引張試験用ダンベル
(ASTM4号)を製作した。JIS K7113に準
拠して、引張破断伸びを測定したところ、15%であっ
た。 〔実施例2〕実施例1において、(A)成分の添加量を
20重量部に変えた以外は実施例1と同様に行った。即
ち、(A)成分が14.8重量%,SPSとエチレン−プ
ロピレンゴムからなる熱可塑性樹脂成分(B)が85.2
重量%からなるスチレン系樹脂組成物であり、熱可塑性
樹脂成分(B)においては、SPS87重量%,エチレ
ン−プロピレンゴム13重量%である。引張破断伸びを
測定したところ、20%であった。 〔実施例3〕実施例1において、エチレン−プロピレン
ゴムの代わりに、ポリプロピレン(出光石油化学社製
商品名「出光ポリプロピレン J723」)に変えた以
外は実施例1と同様に行った。即ち、(A)成分が4.2
重量%,SPSとポリプロピレンからなる熱可塑性樹脂
成分(B)が95.8重量%からなるスチレン系樹脂組成
物であり、熱可塑性樹脂成分(B)においては、SPS
87重量%,ポリプロピレン13重量%である。引張破
断伸びを測定したところ、10%であった。 〔実施例4〕実施例1において、エチレン−プロピレン
ゴムの代わりに、高密度ポリエチレン(出光石油化学社
製 商品名「出光ポリエチレン 110J」)に変えた
以外は実施例1と同様に行った。即ち、(A)成分が
4.2重量%,SPSとポリエチレンからなる熱可塑性樹
脂成分(B)が95.8重量%からなるスチレン系樹脂組
成物であり、熱可塑性樹脂成分(B)においては、SP
S87重量%,ポリエチレン13重量%である。引張破
断伸びを測定したところ、12%であった。 〔実施例5〕実施例1において、エチレン−プロピレン
ゴムの代わりに、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDP
E)(出光石油化学社製 商品名「出光ポリエチレン
2024G」)に変えた以外は実施例1と同様に行っ
た。即ち、(A)成分が4.2重量%,SPSとLLDP
Eからなる熱可塑性樹脂成分(B)が95.8重量%から
なるスチレン系樹脂組成物であり、熱可塑性樹脂成分
(B)においては、SPS87重量%,LLDPE13
重量%である。引張破断伸びを測定したところ、13%
であった。 〔実施例6〕実施例1において、上記製造例1で得た末
端スチレン変性エチレン−プロピレン共重合体グラフト
シンジオタクチックポリスチレン(A)40重量部と製
造例2で得たSPS(B)60重量部に配合を変えた以
外は実施例1と同様に行った。即ち、(A)成分が40
重量%,(B)成分が60重量%からなるスチレン系樹
脂組成物である。引張破断伸びを測定したところ、15
%であった。 〔実施例7〕実施例1において、上記製造例1で得た末
端スチレン変性エチレン−プロピレン共重合体グラフト
シンジオタクチックポリスチレン(A)60重量部と製
造例2で得たSPS(B)40重量部に配合を変えた以
外は実施例1と同様に行った。即ち、(A)成分が60
重量%,(B)成分が40重量%からなるスチレン系樹
脂組成物である。引張破断伸びを測定したところ、22
%であった。 〔実施例8〕実施例1において、上記製造例1で得た末
端スチレン変性エチレン−プロピレン共重合体グラフト
シンジオタクチックポリスチレン(A)80重量部と製
造例2で得たSPS(B)20重量部に配合を変えた以
外は実施例1と同様に行った。即ち、(A)成分が80
重量%,(B)成分が20重量%からなるスチレン系樹
脂組成物である。引張破断伸びを測定したところ、27
%であった。 〔比較例1〕実施例1において、上記製造例2で得たS
PSのみを用いた。引張破断伸びを測定したところ、1
%であった。 〔比較例2〕実施例1において、末端スチレン変性エチ
レン−プロピレン共重合体グラフトシンジオタクチック
ポリスチレン(A)を用いず、上記製造例2で得たSP
S100重量部に、エチレン−プロピレンゴム(日本合
成ゴム社製 商品名「EP−07P」(エチレン含量
80モル%))15重量部のみからなる混合物を用い
た。引張破断伸びを測定したところ、5%であった。 〔比較例3〕実施例3において、末端スチレン変性エチ
レン−プロピレン共重合体グラフトシンジオタクチック
ポリスチレン(A)を用いず、上記製造例2で得たSP
S100重量部に、ポリプロピレン(出光石油化学社製
商品名「出光ポリプロピレン J723」)15重量
部のみからなる混合物を用いた。引張破断伸びを測定し
たところ、3%であった。
【0063】
【発明の効果】本発明のスチレン系樹脂組成物は、耐熱
性,耐薬品性等に優れるとともに、良好な靱性及び相溶
化能を有し、複合材料の素材や耐熱エラストマーとして
有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系モノマー(a)と下記一般式
    (1)で示す末端スチレン誘導体変性オレフィン系マク
    ロマー(b)との共重合体であって、スチレン系モノマ
    ーに由来する連鎖の立体規則性が高度のシンジオタクチ
    ック構造を有するものであるグラフト共重合体(A)9
    9.9〜0.1重量%、及び前記(A)以外の熱可塑性
    樹脂(B)0.1〜99.9重量%からなるスチレン系
    樹脂組成物。 【化1】 〔式中、Rは水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基
    であって、各Rは同じでも異なっていてもよい。Xは次
    の〜のいずれかを示す。水素原子,ハロゲン原
    子,あるいは炭素原子,スズ原子及びケイ素原子から
    選ばれたいずれか一種以上を含む置換基。nは1〜4の
    整数を示し、nが2以上のときは、各Xは、同じでも異
    なっていてもよい。さらに、mは0又は自然数であり、
    Zはオレフィン系モノマーに由来する連鎖部を示す。〕
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のグラフト共重合体
    (A)が、スチレン系モノマー(a)に由来する重合体
    セグメント99.9〜0.1重量%と末端スチレン誘導
    体変性オレフィン系マクロマー(b)に由来する重合体
    セグメント0.1〜99.9重量%からなるものである
    請求項1に記載のスチレン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のグラフト共重合体
    (A)が、末端スチレン誘導体変性オレフィン系マクロ
    マー(b)を、スチレン系モノマー(a)又はスチレン
    系モノマー(a)を含む溶剤に溶解させた後、(I)遷
    移金属化合物,(II)(イ)一般式(2) 【化2】 (式中、R1 〜R5 はそれぞれ炭素数1〜8のアルキル
    基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよ
    く、Y1 〜Y3 はそれぞれ周期律表13族元素を示し、
    それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、a及び
    bはそれぞれ0〜50の数を示すが、a+bは1以上で
    ある。)及び/又は一般式(3) 【化3】 (式中、R6 及びR7 はそれぞれ炭素数1〜8のアルキ
    ル基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていても
    よく、Y4 及びY5 はそれぞれ周期律表13族元素を示
    し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、c
    及びdはそれぞれ0〜50の数を示すが、c+dは1以
    上である。)で表される酸素含有化合物、及び/又は
    (ロ)該(I)成分の遷移金属化合物と反応してイオン
    性の錯体を形成しうる化合物からなる触媒を用いて、
    (a)と(b)を共重合させることにより製造したもの
    であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスチレ
    ン系樹脂組成物
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のグラフト共重合体
    (A)が、末端スチレン誘導体変性オレフィン系マクロ
    マー(b)を、スチレン系モノマー(a)又はスチレン
    系モノマー(a)を含む溶剤に溶解させた後、(I)遷
    移金属化合物,(II)(イ)一般式(2) 【化4】 (式中、R1 〜R5 はそれぞれ炭素数1〜8のアルキル
    基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよ
    く、Y1 〜Y3 はそれぞれ周期律表13族元素を示し、
    それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、a及び
    bはそれぞれ0〜50の数を示すが、a+bは1以上で
    ある。)及び/又は一般式(3) 【化5】 (式中、R6 及びR7 はそれぞれ炭素数1〜8のアルキ
    ル基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていても
    よく、Y4 及びY5 はそれぞれ周期律表13族元素を示
    し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよく、c
    及びdはそれぞれ0〜50の数を示すが、c+dは1以
    上である。)で表される酸素含有化合物、及び/又は
    (ロ)該(I)成分の遷移金属化合物と反応してイオン
    性の錯体を形成しうる化合物、及び(III)アルキル化剤
    からなる触媒を用いて、(a)と(b)を共重合させる
    ことにより製造したものであることを特徴とする請求項
    1又は2に記載のスチレン系樹脂組成物
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100367342B1 (ko) * 2000-01-20 2003-01-10 삼성전자 주식회사 내충격성 향상을 위한 마크로모노머를 포함하는신디오탁틱 스티렌계 공중합체 수지 조성물
WO2015152343A1 (ja) * 2014-04-03 2015-10-08 電気化学工業株式会社 クロス共重合体及び樹脂組成物

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