JPH10292140A - インク組成物及びそれを用いた記録方法 - Google Patents

インク組成物及びそれを用いた記録方法

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JPH10292140A
JPH10292140A JP9947097A JP9947097A JPH10292140A JP H10292140 A JPH10292140 A JP H10292140A JP 9947097 A JP9947097 A JP 9947097A JP 9947097 A JP9947097 A JP 9947097A JP H10292140 A JPH10292140 A JP H10292140A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色調、耐水性及び耐光性に優れたマゼンタイ
ンク組成物を提供することであり、とりわけ、カラー画
像を形成するのに適したインク組成物及び記録方法であ
って、特にインクジェット記録方式に有用なインク組成
物及びインクジェット記録方法を提供すること。 【解決手段】 少なくとも、下記一般式(I)で表わさ
れる染料から選ばれる1種を含むことを特徴とするイン
ク組成物及び前記インク組成物を用いた記録方法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインク組成物及びそ
れを用いた記録方法に関する。詳しくは、カラー画像を
形成するのに適したインク組成物及び記録方法であっ
て、特にインクジェット記録方式に有用なインク組成物
及びインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電素子による振動あるいは熱エネルギ
ーの作用などにより、記録ヘッドに設けられた微細なノ
ズルから記録液を吐出させて記録を行うインクジェット
記録方式は記録時の静粛性や高密度のヘッドを用いるこ
とによって、高解像度の画像が高速で得られるという利
点を有している。
【0003】このインクジェット記録方式に使用される
インクとしては、各種染料を水または有機溶剤、あるい
はこれらの混合液に溶解させたものが一般的であり、様
々な特性において、万年筆やボールペンの様な筆記具用
インクに比較し、より厳密な条件が要求される。
【0004】また、カラー画像を形成するインクジェッ
ト記録方法の場合、少なくともマゼンタインク、イエロ
ーインク、及びシアンインクを用いるのが一般的であ
り、各々のインクには、例えば、粘度、表面張力等の物
性値が適当であること、光学濃度が高く、鮮明な色調及
び画像を与えること、耐水性、耐光性等の堅牢性に優れ
た画像を与えること、保存安定性に優れること、ノズル
の目詰まりを生じにくいこと、さらに臭気及び消防上の
危険性等における安全性などの性能が要求される。
【0005】これらの性能は水溶性染料を水または水と
水溶性有機溶剤との混合液に溶解した水性インクを使用
することにより多くが満足されており、種々の色相のイ
ンクが種々の色相の染料から調製されている。しかし、
色調、耐水性、耐光性といった性能は染料に左右される
ところが大きく、従来より様々な染料が検討されてき
た。
【0006】なかでも、マゼンタ染料に関しては、他の
染料(シアン染料、イエロー染料等)に比較し、光(太
陽光、蛍光灯等)による退色、色調変化が著しく大きい
という課題がある。特に複数色のインクを用いるカラー
記録方法においては、それを構成するインク全てに均一
な特性が要求される。すなわち、マゼンタインクの耐光
性が劣るということは、マゼンタインクの退色によっ
て、印刷物の画像全体の色調が変化し、品位を損なう結
果となるためである。
【0007】従来より、インクジェット用マゼンタ染料
としては、発色性が良好で水溶性の高い酸性染料、例え
ばC.I.アシッドレッド52、249、289等が知
られるが、これらの染料は水溶性が高いためにノズルの
目詰まりは生じにくいものの、耐光性の性能は非常に低
いものであった。また、これらの染料を用いたインクで
形成した画像は雨、汗あるいは飲食用等の水がかかった
りした場合、記録媒体上の染料が溶け出し、記録画像が
にじんだり、消失してしまうという耐水性や、また、湿
度の高い環境に放置するとマゼンタのにじみが発生して
品質を損なうことも観察された。
【0008】そこで、比較的耐水性、耐光性等の堅牢性
に優れる直接染料、例えば、C.I.ダイレクトレッド
9、227や、あるいは特開昭63−19288号公
報、特開昭63−130671号公報、特公平4−37
102号公報、特公平4−52305号公報等に記載の
染料が提案されているが、発色性や色調に問題があった
り、耐水性や、特に耐光性に関しては十分とは言い難い
ものであった。
【0009】
【発明の概要】したがって、本発明はこれら従来の問題
を解決するものであり、色調、耐水性及び耐光性に優れ
たマゼンタインクを提供し、さらに、このインク組成物
を用いて紙、樹脂フィルム等の被記録媒体に画像形成を
行う記録方法、とりわけ、カラー画像を形成するのに適
したインク組成物及び記録方法であって、特にインクジ
ェット記録方式に有用なインク組成物及びインクジェッ
ト記録方法を提供することを目的としている。
【0010】そして、本発明によるマゼンタインクは、
少なくとも、染料として、下記一般式(I)で表わされ
る染料を含むことを特徴とするインク組成物である。
【0011】
【化2】
【0012】
【発明の具体的説明】本発明によるインク組成物は、少
なくとも、染料として、前記一般式(I)で表わされる
染料を含んでなり、このインク組成物によれば、鮮明な
マゼンタ色が再現でき、かつ耐光性および耐水性の優れ
た画像を提供できる。さらに、本発明によるインク組成
物によって印刷された画像は、保存中の環境変化(温度
・湿度)に対しても安定であり、例えば、湿度の高い環
境において、染料がにじみ出し、画像品質が損なわれる
というような現象はない。
【0013】本発明で用いられる前記一般式(I)で示
される化合物としては、この一般式で表されるものなら
ば如何なるタイプのものでも良いが、特に好ましい具体
例としては、例えば以下のものがあげられる。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】
【化10】
【0022】
【化11】
【0023】
【化12】
【0024】上記に示されるようなマゼンタ染料のイン
ク組成物に対する含有量は、溶媒成分の種類、インクに
要求される特性等にも依存するが、上記目的が達成され
るには、0.1〜10重量%程度が好ましく、より好ま
しくは0.5〜5.0重量%程度である。
【0025】さらに、本発明のインク組成物に使用する
溶媒としては、水と水溶性有機溶剤の混合液が好適であ
り、この水溶性有機溶剤としては、目詰まり防止の目的
から、低揮発溶剤が選択される。例えば、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、
1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリ
オール、グリセリン等の多価アルコール類;エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエー
テル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、ト
リエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチ
ルエーテル等のグリコールエーテル類;ホルムアミド、
ジメチルホルムアミド、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等の
含窒素溶剤;チオジグリコール、ジメチルスルホキシド
等の含硫黄溶剤等があげられる。
【0026】これらの溶剤は単独で用いても良いし、2
種以上を併用しても良く、その含有量はインク全量に対
して、3〜40重量%、好ましくは3〜30重量%の範
囲である。含有量が3重量%未満である場合、ノズル先
端での目詰まりを防止するのに十分でなく、40重量%
を越える場合、画像の乾燥性の低下や、にじみが生じ画
像品位が低下したり、揮発せずに印刷物に残ったこれら
の溶剤が、場合によっては、空気中の水分を吸収して、
保存中に画像がにじみが生じる原因となることがあるか
らである。
【0027】また、目詰まり防止には、尿素、トリメチ
ロールエタン、トリメチロールプロパン等の吸湿性を有
する常温下で固体の湿潤剤も有効であり、その添加量は
インク全量に対して、2〜20重量%が好ましく、より
好ましくは5〜10重量%である。
【0028】さらに、画像形成後のインクの乾燥性を促
進するために本発明のインク組成物には、エタノール、
1−プロパノール、2−プロパノール等の低級アルコー
ル類や、脂肪酸塩類、アルキル硫酸エステル塩類等のア
ニオン系界面活性剤や、アセチレングリコール類、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤を含むこ
とが好ましい。低級アルコール類の含有量はインク全量
に対して、2〜10重量%、好ましくは2〜6重量%の
範囲であり、界面活性剤の含有量はインク全量に対し
て、0.01〜2重量%の範囲にあることが望ましい。
それぞれの含有量がこれより少ないと乾燥性を促進する
効果が十分でなく、これより多いとにじみを生じたり、
インクジェット記録方式においてはインクの吐出(ある
いは飛翔)状態に悪影響を及ぼし、画像品位が低下す
る。
【0029】また、本発明のインク組成物には必要に応
じて、水溶性ポリマーや水溶性樹脂、消泡剤、pH調製
剤、防カビ剤等が含まれていてもよい。
【0030】特に、多色を用いるカラーインクジェット
方式においては、隣接するカラーインク同士のにじみ
(ブリード)が課題となるが、グリコールエーテル類と
ノニオン性アセチレングリコール系界面活性剤を併用す
ることによって、この課題を解決し、非常に鮮明なカラ
ー画像を得ることができる。
【0031】グリコールエーテル類としては、前述に挙
げた通りあるが、特に効果的であるのは、ジエチレング
リコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール
モノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチル
エーテルであり、その添加量はインク全量に対して、3
〜30重量%が好ましい。添加量が3重量%未満である
と、ブリード防止の効果が得られず、また、30重量%
を超えると画像ににじみが発生したり、水との溶解性か
ら油状分離を引き起こす場合があるため、好ましくな
い。
【0032】ノニオン性アセチレングリコール系界面活
性剤としては、例えば、オルフィンE1010、オルフ
ィンE104、オルフィンSTG(以上、日信化学
(株)製品)等が挙げられる。その添加量は、インク全
量に対して、0.1〜3.0重量%が好ましい。添加量
が0.1重量%未満であると、十分な浸透性が得られ
ず、また、3.0重量%を超えると画像ににじみが発生
し、画像品質の低下を招くため好ましくない。
【0033】上述のインク組成物を用いたインクの製造
は、常法に従って製造することができる。例えば、各成
分を充分混合溶解し、孔径0.8μmのメンブランフィ
ルターで加圧ろ過したのち、真空ポンプを用いて脱気処
理してインクを調製する方法などがある。
【0034】次に、本発明によるインク組成物はインク
組成物を用いた記録方式に用いられる。インク組成物を
用いた記録方式とは、例えば、インクジェット記録方
式、ペン等の筆記具による記録方式や、記録計、ペンプ
ロッター等、その他各種の印字方式等が挙げられる。特
に本発明によるインク組成物は、記録ヘッドに設けられ
た微細なノズルから記録液を吐出させて記録を行うイン
クジェット記録方式にとりわけ好適に使用できる。
【0035】インクジェット記録方式としては、従来公
知の方式はいずれも使用でき、特に圧電素子の振動を利
用して液滴を吐出させる方法や熱エネルギーを利用する
方法においては優れた画像記録を行うことが可能であ
る。
【0036】
【実施例】以下に、本発明のインク組成物について、実
施例及び比較例を用いて具体的に説明する。
【0037】実施例及び比較例のインク組成物を表1に
示す配合比で前述のインク製造方法によって製造した。
なお、表中に示すインクの各成分はインク全量に対する
各成分の重量%を示し、残量はイオン交換水である。
【0038】
【表1】
【0039】次に得られた実施例1〜5及び比較例1〜
3のインクについて、以下に示す画像形成装置および記
録紙を用いて、試験1〜5について評価した。
【0040】評価試験においては、インクジェットプリ
ンタMJ−930C(セイコーエプソン(株)製品)を
用い、画質評価には以下に示す試験媒体を用いた。
(1)〜(3)はいわゆる普通紙であり、(4)〜
(6)はインクジェットプリンタ専用記録媒体である。 (記録媒体) (1)Xerox P(富士ゼロックス(株)) (2)Xerox 4024(米国Xerox C
o.) (3)Ricopy 6200((株)リコー) (4)EPSON スーパーファイン用紙(エプソン販
売(株)) (5)EPSON 専用光沢紙(エプソン販売(株)) (6)EPSON 専用光沢フィルム(エプソン販売
(株)) <試験1:色相>実施例及び比較例のインクについて、
(1)〜(6)の記録媒体に対してベタ印字(塗りつぶ
し印字)を行った。
【0041】色相は得られたベタ印字の印字画像(3×
3cm)について、CIE(Commision International
de l'Eclairage)で規定されている色差表示法のL*a*b
*表色系を マクベスCE−7000分光光度計(Macbe
th 社製)を用いて測定し、その測定値と以下に示すI
SO2845-1975のマゼンタ色の色調基準値との色差を次
の式(i)から求めた。
【0042】ISO2845-1975のマゼンタ色の色調基準
値 (L* 48.4、a* 78.1、b* −7.1) △E*ab=[(△L*)2+(△a*)2+(△b*)2]1/2(i) 得られた6種の記録媒体の色差△E*abを求め、以下の
基準で判定した。 A:色差△E*abが、いずれの記録媒体においても10
以下である場合、 B:色差△E*abが、1種でも10を越え20以下であ
る場合、 NG;色差△E*abが、20を越える場合。
【0043】<試験2:耐光性>試験1と同様の方法に
よって得られた記録媒体(1)と(4)のベタ印字の印
字サンプルについて、キセノンフェザオメーターCi3
5W(アトラス・エレクトリック・デバイス社製)を用
いて、60時間の耐光性試験を行った。試験前後におけ
る△E*abを試験1と同様に式(i)から求め、以下の
基準で判定した。 A:色差△E*abが、どちらの記録媒体も5以下である
場合、 B:色差△E*abが、どちらかが5を越え10以下であ
る場合、 C:色差△E*abが、どちらの記録媒体も5を越え10
以下である場合、 NG:色差△E*abが、10を越える場合。
【0044】<試験3:耐水性 -1->試験1と同様の
方法によって得られた記録媒体(1)と(4)のベタ印
字の印字サンプルについて、水道水に10秒間浸漬し、
引き上げ乾燥させた。その後、試験前後における△E*a
bを試験1と同様に式(i)から求め、以下の基準で判
定した。 A:色差△E*abが、どちらの記録媒体も5以下である
場合、 B:色差△E*abが、どちらかが5を越え10以下であ
る場合、 C:色差△E*abが、どちらの記録媒体も5を越え10
以下である場合、 NG:色差△E*abが、10を越える場合。
【0045】<試験4:耐水性 -2->記録媒体(4)
と(6)に、マゼンタベタ印字の内側に白抜き文字を有
するパターンを印刷し、得られた印刷物を温度40℃、
湿度90%RHの環境に24時間放置した。その後、白
抜き文字へのマゼンタ色のにじみ出しについて、以下の
基準にしたがって判定した。 A:にじみ出しがない、 B:わずかににじみ出しがある、 NG:にじみ出しがある。
【0046】<試験5:ブリード>以下の表2に示す、
イエローインクと、シアンインクを用いて、(1)〜
(6)の記録媒体について、各色ベタ印刷を行い、これ
らのカラーインクとの境界部で色がにじんだり、不均一
に混じりあっていないか、以下の基準にしたがって評価
した。 A:ブリードが全くない、 B:色がにじんだり、不均一に混じりあった部分がわず
かにあるが、実用上問題ない、 C:色がにじんだり、不均一に混じりあった部分が目立
ち、実用上若干問題がある、 NG:ブリードがひどい。
【0047】上記の試験1〜5の評価結果を表3に示
す。
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、色調、耐水性及び耐光
性に優れたマゼンタインクを提供することが可能であ
り、さらに、インクジェット記録方式において、本発明
のインク組成物を用いることで、画像品質が良好で、か
つ耐水性、耐光性に優れた画像与える記録方法が可能と
なった。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、下記一般式(I)で表わさ
    れる染料から選ばれる1種を含むことを特徴とするイン
    ク組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 前記一般式(I)において、X1、X2、Y1
    及びY2の少なくともいずれか一つが、カルボキシル基で
    あることを特徴とする請求項1のインク組成物。
  3. 【請求項3】 前記一般式(I)で表わされる染料を
    0.1〜10重量%含むことを特徴とする請求項1記載
    のインク組成物。
  4. 【請求項4】 少なくとも、イエロー、マゼンタ、シア
    ンのカラーインクを用いる記録方式において、マゼンタ
    インクとして、少なくとも、前記一般式(I)で表わさ
    れる染料から選ばれる1種を含むことを特徴とするイン
    ク組成物。
  5. 【請求項5】 前記マゼンタインクにおいて、X1、X2
    Y1及びY2の少なくともいずれか一つが、カルボキシル基
    であることを特徴とする請求項4のインク組成物。
  6. 【請求項6】 前記マゼンタインクにおいて、前記一般
    式(I)で表わされる染料を0.1〜10重量%含むこ
    とを特徴とする請求項4のインク組成物。
  7. 【請求項7】 前記マゼンタインクが、グリコールエー
    テル類とノニオン性アセチレングリコール系界面活性剤
    を含むことを特徴とする請求項4のインク組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7記載のインク組成物を用
    いることを特徴とする記録方法。
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