JPH10294611A - 電気的特性を変化可能なアンテナとシステム - Google Patents

電気的特性を変化可能なアンテナとシステム

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JPH10294611A
JPH10294611A JP13421697A JP13421697A JPH10294611A JP H10294611 A JPH10294611 A JP H10294611A JP 13421697 A JP13421697 A JP 13421697A JP 13421697 A JP13421697 A JP 13421697A JP H10294611 A JPH10294611 A JP H10294611A
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antenna
diode
voltage
resonance frequency
signal
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JP13421697A
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Sadao Ito
貞男 伊藤
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ITEC KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】アンテナの主要部分である励振素子の近傍
にダイオード等非線形素子を含む銅線あるいは鉄線で構
成される閉回路を設置し、さらに等非線形素子へバイア
ス電圧を加えその素子の呈する直流抵抗値を変化可能な
構成とし、アンテナの有する電気的特性をダイオード等
非線形素子の呈する直流抵抗値の変化に対応させて変化
可能とした。 【効果】携帯電話端末に内臓されているアンテナの有す
る電気的特性(共振周波数、反射損特性)がアンテナ周
囲の環境が変化しても、絶えず一定の状態に保つことが
可能となる結果、携帯電話端末の使用・不使用に関わら
ず常に無線信号の送受信に対し最適の状態に保つことが
可能となり、常に良好な通信が実行可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無線通信システム用アン
テナ、特に移動通信システムの移動無線端末用、あるい
は小形化された無線基地局用として使用するのに適する
アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】無線通信システムにおいては場所的に異
なる地点間の通信を効果的に行うため、定められた周波
数を有する無線信号をアンテナから送信し、受信側では
アンテナを用いて送信されて来た無線信号を受信する。
アンテナの具備すべき電気的特性としては通信に必要な
無線信号を効果的に送受信することを可能とし、それ以
外の周波数帯域においては雑音等他の通信に悪影響を与
える妨害電波は可能な限り送信することはせず、また受
信においては可能な限り受信しない様にすることが望ま
れる。
【0003】上記のアンテナの具備すべき条件は無線通
信システムの一部である移動通信システムにおいては、
さらに強く望まれる。それは送信信号は可能な限り弱い
電力で送信するように制限し、受信信号は可能な限り良
好な状態で受信可能としたいためである。その理由は送
信電力が大きいと省エネに反する外、他の無線機へ電波
妨害を発生させる可能性が増加するからである。また、
受信信号が良好な状態で受信されない場合は、送られて
くる信号電力を大きくする必要を生じ、これまた他の無
線機へ電波妨害を発生させる可能性が増加するからであ
る。
【0004】以下移動無線端末(携帯電話端末)を例に
とり説明する。一般に移動通信用の移動無線端末(携帯
電話端末)においては、人が使用する時は人体を近付
け、また端末を手で握って使用し、それ以外の時は手提
げカバンやポケット内にしまいこんでおくことが多い。
移動無線端末の内部には無線信号を送受信するためのア
ンテナが実装されているが、アンテナの電気特性(共振
周波数、反射損特性)は、上記の二つの状態により異な
り次のような問題が発生することになる。すなわち、前
者の状態の時に信号の送受信に最適に調整されている
と、アンテナの共振周波数は送受信信号の周波数に共振
するから反射損は少なく、良好な動作が可能である。し
かしながら、人が使用せず手提げカバン内にしまいこん
でいる場合、例えば携帯電話端末への着呼の場合にはア
ンテナの共振周波数は必ずしも送受信信号の周波数に共
振するとは限らない状態となり、携帯電話端末への着呼
信号は最適の受信状態ではなくなる。
【0005】それはアンテナの取り巻く外部環境が大き
く異なり、アンテナの有する電気的特性が変化するため
である。この現象は、例えば次の文献で明らかにされて
いる。 『人体の影響を考慮した携帯電話用アンテナの設計』電
子情報通信学会技術研究報告Vol.95 No.54
1 上記の文献ではわが国で多用されている携帯電話機を例
にとり実測結果が報告されている。それによると、携帯
電話機が人体の影響を受ける場所で使用される場合と、
人体の影響を受けない独立した場所で単独で使用される
場合とでは、アンテナのインピーダンス特性(報告では
反射損特性で評価)が大きく変化している。定量的に
は、900MHz帯で使用される携帯電話機の場合、前
者の方が後者に比べて180MHz程度低くなった測定
結果が報告されている。上記の例はかなり極端であり、
実際の携帯電話機の状態は常に大なり小なり、人体の影
響を受ける距離に置かれていると想定されるので、18
0MHz程度も変化することはまれと考えられるが、そ
れでもかなり変化することは確実である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に移動通信用の移
動無線端末(携帯電話端末)においては、人が使用する
時は人体を近付け、端末を手で握って使用し、それ以外
の時は手提げカバンやポケット内にしまいこんでおくこ
とが多い。この場合、上記で説明した様に、移動無線端
末の内部等に収容されているアンテナの電気特性(共振
周波数、反射損特性)は、上記の二つの状態により異な
ることになり、前者の状態の時に信号の送受信に最適に
調整しておくと、後者の場合、共振周波数はシフトして
おり、信号の送受信周波数では共振しなくなる。すなわ
ち反射損特性が異なり反射損が増加する。したがって、
良好でない状態で動作するのを余儀なくさせられる。こ
の状態を解決しようとするのが本発明であるが、その基
本となる手段・作用等については発明者は既に下記の特
許願の中で明らかにしている。 『電気的特性を変化可能なアンテナ』平成8年8月5日
出願(特願8−235705)。 したがって、本発明は上記の発明の上にシステム化して
別の効果を得ようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】アンテナの主要部分であ
る励振素子の近傍にダイオード等非線形素子を含む銅線
あるいは鉄線で構成される閉回路を設置し、さらに等非
線形素子へバイアス電圧のほか交流電圧を加え、交流電
圧の大きさにより前記ダイオードの有する直流抵抗値を
変化可能と、この変化を制御回路に導いて非線形素子へ
加えるバイアス電圧を最適化した。
【0008】
【作用】アンテナ(励振素子)の近傍に存在する銅線あ
るいは鉄線等の金属はアンテナの呈する電気的特性に影
響を与える。また、その影響の度合いは銅線ならばその
導電率等により変化する。この現象については発明者は
既に上記の特許願の中で明らかにしている。
【0009】本発明では前記ダイオードに印加する直流
電圧のほか交流電圧を加え、交流電圧の大きさにより前
記ダイオードの有する直流抵抗値を変化させる。この結
果、アンテナの有する共振周波数を変化させることが可
能となり、ある交流電圧値の時アンテナからの出力信号
の大きさが最大になる。したがって、交流電圧の変化に
より、変化するアンテナからの出力信号の大きさを測定
し、常にアンテナからの出力信号の大きさを最大に保つ
様に制御させる。その結果、アンテナの有する電気的特
性(共振周波数)がアンテナ周囲の環境が変化しても、
絶えず一定の状態に保っことが可能となり、携帯電話端
末の使用・不使用に関わらず常に無線信号の送受信に対
し最適の状態に保つことが可能となり、常に良好な通信
が実行可能となる。
【0010】
【実施例】図1は本発明のシステムを移動無線端末へ適
用した場合の回路構成図である。本発明のシステム動作
は後述することにして、最初に図1の左端に示されるア
ンテナ11に関し説明する。アンテナ11の内部構成の
例を図2(a)〜(c)に示す。図で1は励振素子、2
は給電線、3は針金(銅線、鉄線等)5の中途に設けら
れた切断/接続点、4はアンテナの励振素子からの電磁
気放射に影響を与えるための針金5に結合された給電
線、6−1、6−2はダイオード、7−1〜7−4は地
線を示す。なお、切断/接続点3にはダイオードを挿入
させることがあるが、その場合はその旨説明を付け加え
る。まず、最初に、アンテナの励振素子に針金を接近さ
せて設置した場合のアンテナの特性変化を説明し、これ
と本発明による実施例を適用した場合の効果とを比較さ
せる。まず、図2(a)に示すような励振素子1個を有
するアンテナ(共振周波数として1.9GHz付近を有
する)としてループアンテナを例にとる。ループ状の励
振素子1と、給電線2とは図の様に結合されているとす
る。このアンテナからは垂直偏波(電界が給電線2と平
行)の電波が発射される。
【0011】さて、このループアンテナの励振素子の中
央部に図2(a)に示すようにループと直交するように
銅線5を近接させて設置したとする。ただし、銅線5に
は切断/接続点3(図で○印)を与える事が可能な構造
を有しているものとする。実際に切断/接続点3を与え
るには、銅線に光ファイバ等低損失材料を添え木の様に
付着させ切断/接続点3でオン、オフさせれば良い。ま
た、銅線5はループ状を描いてケーブル4へ接続し、さ
らにケーブル4は1.5メートル程度の長さを有してお
り、その他端を終端させてあるとする。このような構成
を取るのは、後述する様に切断/接続点3にダイオード
を挿入し、これにバイアス電圧を与えるためである。そ
の場合は図2(a)に示す様にアンテナ給電線2と並列
させてバイアス用給電線4を設置し、給電線2(同軸)
の外部導体とバイアス用給電線4(同軸)の外部導体と
は接続されているものとする。(図示せず)。なお、励
振素子とダイオード3、およびダイオード3のリード線
との間の相互作用により、励振素子から発生される電磁
波の一部がバイアス用給電線4を経て電源回路へ漏洩し
損失となる可能性があるので、バイアス用給電線4と電
源回路との間にチョークコイルを挿入(図示せず)して
いる。
【0012】上記の様なループ状銅線の存在が励振素子
から発生される電磁界分布へどのような影響を与える
か、特に切断/接続点3でのオン、オフの影響について
留意する。なお、銅線5が存在しない時のアンテナの有
する本来の特性は銅線5の存在で変化するが、本発明に
よる実施例では銅線5の存在を前提にしているから、所
望するアンテナの特性を銅線5が存在することを前提
に、あらかじめ調整(切断/接続点3でのオン、もしく
はオフの状態を基本とする)しておくものとする。測定
は電波環境の良好な場所において、ネットワークアナラ
イザを用いて行った。ネットワークアナライザの出力端
子(出力10dBm)にケーブル(50オーム)を接続
し、その約1.5メートル先に被試験用のアンテナを接
続する。被試験用のアンテナから放射された電磁波(垂
直偏波)は指向性を有するアンテナでは、最も強く放射
される方向に、約2メートル程度離れた場所に設置され
た垂直偏波受信用の広帯域アンテナ(2GHzで利得
7.5dBi)で受信し、ネットワークアナライザの受
信部へ導入し、被試験アンテナの諸特性を測定した。
【0013】図2(a)に示すような構成のアンテナの
特性を実測した結果を図3(a)、(b)に示す。図3
(a)は切断/接続点3で上、下の銅線が結合されてい
ない場合(オフの状態)のアンテナ特性で、上図が定在
波比(SWR)特性で、横軸が周波数で中心が1.9G
Hz、1目盛0.1GHzであり、縦軸は定在波比で1
目盛1である。また、下図はアンテナから放射された電
波の受信時の相対レベル値(dB)を示し、横軸は周波
数で定在波比と同一の目盛、縦軸は1目盛5dBであ
る。図3(a)ではアンテナの有する共振周波数は2.
042GHz付近を有する事を示している。一方、図3
(b)は切断/接続点3で上、下の銅線が結合されてい
る場合(オンの状態)のアンテナ特性である。この場合
のアンテナの有する共振周波数は1.71GHz付近と
推定される。また、共振周波数における受信レベルは−
32.8dBを示している。
【0014】上記の図3(a)、(b)に示された共振
周波数の変化は2.042GHzから1.71GHzと
0.332GHzに及ぶと言う大きい量であり、率にし
ても、0.332GHz/2.042GHz=0.16
3と16%以上となる。この結果は本発明の効果として
アンテナの有する共振周波数を16%以上変化可能なこ
とを示している。実用的には共振周波数を連続的に変化
させたい等のシステム上の要求があり、切断/接続点を
設置する代わりに切断/接続点3に例えばダイオードを
挿入し、これの有する抵抗値を変化させる方法が考えら
れる。バイアス電圧が負で大きければダイオードにはほ
とんど電流が流れないから、切断/接続点3はオフに近
い状態であり、図3(a)の特性になろう。次に、バイ
アス電圧を浅くし、正の電圧を与える様にすると、切断
/接続点3はオンに近い状態となり、図4(b)の特性
に接近するであろう。ただし、ダイオードを使用した場
合は、針金のオン/オフのように完全な断続にはならな
いであろうから、下記の状態での動作となり、可変範囲
は縮小することが予想される。
【0015】ダイオードの呈する抵抗値が0もしくは無
限大となることは実際上あり得ない。ダイオードに流れ
る電流の大小により、切断/接続点3を含む上記の針金
の状態はどのようなものか。針金の切断/接続点3の両
端で抵抗値を測定すれば導通と不導通の中間、すなわ
ち、ある有限の抵抗値を示すであろう。この場合の針金
の与える電磁界への影響は抵抗値の大きさで定まる上記
のオン状態でもなくオフでもない状態となろう。したが
って、この場合のアンテナの有する電気的特性は上記の
オン状態時の特性でもなく、オフ状態時の特性でもない
状態となる。
【0016】以上説明した様にループ状部分の内部の針
金等の存在は励振素子に電磁界に影響を与え、アンテナ
の電気的特性に影響を与える。さらに、針金等の有する
電気的特性の変化は電磁界に変化を与え、アンテナの電
気的特性が変化すると言う影響を与える事になる。上記
のアンテナの電気的特性の変化はダイオードに流れる電
流に依存する事になる。したがって、アンテナの有する
共振特性(反射損特性)等電気的特性が外部環境の変化
により変化を余儀なくされても、ダイオードに流れる電
流を変化させ、アンテナの有する特性を常に元の状態へ
戻すことが出来れば携帯電話端末の使用・不使用に関わ
らず常に無線信号の送受信に対し最適の状態に保つこと
が可能となり、常に良好な通信が実行可能となる。実
際、後述するように、上記の制御はダイオードに印加す
る直流電圧のほか交流電圧を加えることにより可能とな
る。
【0017】以下実測結果を説明する。図2(a)の切
断/接続点3にダイオード(ゲルマニューム、型式名1
N−60、第二、第三の例も同様)を挿入し、ダイオー
ドに与えるバイアス電圧を大きな負の値から順次正の値
まで変化させた時、得られたアンテナの有する特性の変
化を図4(a)〜(c)、図5(a)〜(c)にそれぞ
れ示す。アンテナの有する共振周波数は図4(a)のバ
イアス電圧−12.7Vの時が1.8992GHzであ
り、以下バイアス電圧を次第に浅くしていくにつれて共
振周波数は左方へ移動し、バイアス電圧が−0.20V
の時が1.7837GHzと100MHz以上移動し、
バイアス電圧を正の値にしてもこの傾向は継続される。
そして、+0.60Vの時には1.6781GHzとな
り、最初からみて221MHz移動したことになる。こ
の値は切断/接続点でのオン・オフよりは小さいがアン
テナの有する共振周波数を連続的に10%以上変化させ
ることが可能なことを示している。また、バイアス電圧
の変化にともないアンテナの有する入力インピーダンス
も若干変化しているが全体としてはSWR値は1.5以
下であり、実用上満足される値であろう。
【0018】上記の結果は使用したダイオードがゲルマ
ニューム材料使用のものであったが、同一ゲルマニュー
ム材料でも製品の型式により得られるアンテナ電気的特
性の変化量は若干異なる。また、シリコン材料使用のダ
イオードを用いるとアンテナ電気的特性の変化量は減少
する様である。上記の結果は切断/接続点3がループ状
励振素子の中央部にある場合であった。もしも切断/接
続点3が例えば励振素子の左方部にある場合、左方上部
にある場合等ではダイオードバイアス電圧の変化にとも
なうアンテナの電気的特性変化の状態は当然変化する。
また、銅線5が励振素子を横切る形式は何もループと垂
直・水平である必要はなく斜めでも良い。さらに、アン
テナの電気的特性変化の状態を希望する状態に近づける
方法として複数のダイオードを用い、これらを励振素子
近くではあるが、場所的に異なる位置に設置する、ダイ
オードに加えるバイアス電圧を独立に与える、あるいは
複数のダイオードを直列に接続する等種々の方法により
目的を達成する事が可能となる。
【0019】次に公知のブラウンアンテナに本発明を適
用した場合の作用・効果を説明する。図2(b)に示す
様に垂直の励振素子(全長37mm)に5mm離して平
行に銅線5を近接させて設置した。また、銅線5には切
断/接続点3が励振素子のほぼ中央に設置されており、
ここにダイオードを挿入する。銅線5はループ状を描い
てケーブル4へ接続され、ダイオードにバイアス電圧を
供給可能な事等は上述と同様である。ダイオードに加え
るバイアス電圧を変化させ、アンテナの有する電気的特
性の変化を実測した結果を図6(a)、(b)及び図7
(a)、(b)に示す。なお、針金の寸法、設置位置、
加えたバイアス電圧等は図中に示されている。共振周波
数はバイアス電圧が−6Vの時、1.9GHz(マーカ
1)であり、バイアス電圧が浅くなると共に低い周波数
の方へシフトするのは前述と同様な傾向が見られる。バ
イアス電圧が+0.5Vの時、共振周波数は1.767
1GHz(マーカ4)であるから、共振周波数のシフト
量は133MHzとなる。また、SWR,指向特性の変
化も比較的良好である。なお、共振周波数のシフト量を
増加させたい場合は、銅線5をさらに励振素子に近付け
るか、銅線2本を用いて励振素子に近接させて設置すれ
ば良い。
【0020】第三の実施例として、やや特殊なアンテナ
へ本発明を適用した場合を説明する。本発明人の1人は
新しいヘリカルループアンテナに関する発明について特
許出願した(出願日平成8年3月15日、特願平8−9
7275、および出願日平成8年4月2日、特願平8−
114059)。以下その概要を説明する。この新アン
テナは次の様にして作成されている。銅線、鉄線等針金
(以下針金)をその有する曲率半径が使用波長に比し小
さい値を保った形状の螺旋状に巻き、前記螺旋の全長が
使用波長の数分の1程度の長さとした前記螺旋を円、矩
形、三角形等の形状を有するループとし、前記針金の両
端を給電線と接続して構成されたものである。図12
(a)、(b)はヘリカルループアンテナの一例を示し
ている。このアンテナ(ヘリカルループアンテナと称す
べきであるが、以下特に誤解を生じない場合はヘリカル
アンテナと略称する)は上記の公知の同一寸法のループ
アンテナに比較して、3倍程度の長さの波長に共振する
ことが出来ると言う特徴を有する。したがって大幅な小
形化が可能となる。このようなアンテナが実用された例
はなく、またその呈するアンテナ特性も公知例はない様
である。本発明はこの様なヘリカル構造を有する新アン
テナにも適用すれば当然効果が期待可能である。図2
(c)はヘリカルループアンテナへ本発明を適用した例
を示す。
【0021】ヘリカルアンテナとその有する電気的特性
を変化させるために、ダイオード6−1、もしくは6−
2を含む銅線5を図2(c)に示す様に設置し、前述の
様にダイオードのバイアス電圧は変更可能とする。まず
ダイオード6−1を励振素子のヘリカル部のごく近傍
の、ヘリカルアンテナのループが最大に見える角度から
見てヘリカル部中央に上乗せされる様な状態に設置す
る。この場合のダイオード6−1へのバイアス電圧を変
化させた時のアンテナの特性変化を図8(a)、
(b)、(c)及び、図9(a)、(b)に示す。な
お、実測に供したヘリカルアンテナ、銅線等の寸法は図
中に示されている通りである。これらより、ダイオード
6−1へのバイアス電圧を変化させた時のアンテナの共
振周波数の変化はバイアス電圧が−7.1Vの時の1.
5589GHzから、+0.85Vの1.4578GH
zまで、約100MHz変化していることがわかる。
【0022】上記のアンテナ特性はバイアス電圧が浅く
なるに従い、指向特性がやや低下している。この欠点を
除去するには、上記のダイオード6−1を図2(c)に
示されるダイオード6−2の様にヘリカル内部へ挿入す
れば良いことが実測より確かめられた。以下この場合を
説明する。図10(a)、(b)及び図11(a)、
(b)は実測結果を示している。ダイオード6−2をヘ
リカル内部へ挿入したことにより、全体的に共振周波数
は高い方へシフトしている。これらより、ダイオード6
−2へのバイアス電圧を変化させた時のアンテナの共振
周波数の変化は、バイアス電圧が−6.7Vの時の1.
8634GHzから、+0.20Vの1.7631GH
zまで、約100MHz変化していることがわかる。ま
た、アンテナのSWR特性,利得特性も良好となってい
る。以上説明した実測結果では、ダイオードに負のバイ
アス電圧を与えておけば、ダイオードには電流が流れ
ず、バイアス電源から電力を消費することはほとんどな
い。しかしながら、正のバイアス電圧を与えると、ダイ
オードには電流が流れ、バイアス電源から電力を消費す
ることになる。この点より移動無線端末機の様に電力消
費を極力押さえたい場合には、ダイオードに加える電圧
は負の値に保つ様にすれば良い。
【0023】実測に使用したダイオードの種類は上記の
1N−60の外に1N−60P、1K−60、1K−2
61、1S−32等ゲルマニュームダイオードの市販品
でも動作可能である。なお、同一品名のダイオードを使
用しても、動作特性にはかなりバラツキがあるから、特
性変化を大きくしたい場合、あるいは量産時の様に均一
にしたい場合には選別して使用する必要がある。また、
共振周波数の可変範囲を大きくしたい場合は複数個のダ
イオードを直列、もしくは並列に接続してヘリカル部分
へ挿入すれば良い。シリコンダイオードも使用可能であ
るがアンテナの共振周波数の可変範囲は小さくなる。
【0024】以下、実際の移動通信で使用されている移
動無線端末(携帯電話端末)へ上記の作用をシステムと
して適用した場合の例を説明する。図1は本発明を移動
無線端末へ適用した場合の回路構成を示している。一般
に移動通信用の移動無線端末(携帯電話端末)において
は、人が使用する時は端末を手で握って使用し、それ以
外の時は手提げカバンやポケット内にしまいこんでおく
ことが多い。一方、移動無線端末の内部等に収容されて
いるアンテナの電気特性(共振周波数)は、既に説明し
た通り、上記の二つの状態により異なることになり、前
者の状態の時に信号の送受信に最適に調整しておくと、
後者の場合、共振周波数はシフトしており、信号の送受
信周波数では共振しなくなる。すなわち反射損特性が異
なり反射損が増加する。したがって、良好でない状態で
動作するのを余儀なくさせられる。
【0025】この状態を改善するためには、アンテナの
有する共振周波数を外部環境が変化しても常に一定とす
る共振周波数制御回路を具備させることにより、常に最
良の状態で無線信号の送受信を行なうことが可能となる
ことを図1により説明する。図1において、11はアン
テナ、12はアンテナからの入力信号を増幅する受信信
号増幅部、13は受信信号を復調する信号復調部、14
はアンテナ特性制御部、15は受話器を示す。無線基地
局より携帯電話端末への無線信号はアンテナ11で受信
され、出力は受信信号増幅部12へ送られる。受信信号
増幅部12では受信信号を適当なレベルまで増幅され、
信号復調部13へ送られる。この出力の一部は受話器1
5へ送られ音声信号が出力される。他の一部はアンテナ
特性制御部14(図1において破線でかこまれた部分)
へ送られる。アンテナ特性制御部14はさらに信号レベ
ル比較器14−1、CPU14−2,直流電圧制御部1
4−3、交流電圧発生部14−4から構成されており、
以下各部分の動作を説明する。
【0026】先ずアンテナ11は既に説明した図2
(c)のような構成であり、電波を送受信する励振素子
とダイオード素子を含んでいる。そして、励振素子は受
信信号増幅部12へ接続されている。また、励振素子に
は送信信号増幅部からの送信信号も入力されるが、ここ
では図示せず省略する。さて、ダイオード素子へは最
初、直流電圧制御部14−3からの直流電圧だけが加え
られているものとする。アンテナ励振素子の共振周波数
は信号の無線周波数に設定されている。また、印加され
ている直流バイアス電圧は電圧の可変範囲のほぼ中央に
なるよう調整されているものとする。また、移動端末機
は人の手の届かない所へ独立して置かれているものと
し、基地局からの無線信号を良好に受信中とする。上記
の受信信号は信号復調部13からアンテナ特性制御部1
4の信号レベル比較器14−1へ入力される。この受信
信号は、各受信の信号レベルが短時間ごとに測定・比較
されるが、基地局からの無線信号を良好に受信中である
から、アンテナ特性制御部の動作は特に開始されない。
なお、上記の信号レベル比較器14−1の測定法である
が、入来信号を短時間ごとに切断し、その時間毎との平
均電力を測定することになる。この場合の時間間隔は交
流電圧発生部14−4の交流電圧の周期と関係し、1周
期の1/30ないし1/100の時間幅で測定される。
そして交流電圧発生部14−4の出力はアンテナ11の
ダイオード素子へ入力される。一方、ダイオード素子へ
はCPU14−2の制御を受ける直流電圧制御部14−
3からの直流電圧も上述した交流電圧と重畳する形で加
えられる。
【0027】次に交流電圧発生部14−4の交流電圧が
アンテナ11に加えられたとする。交流電圧のアンテナ
11への印加はCPU14−2の制御によるが、この制
御動作は信号レベル比較器14−1の測定結果に起因し
ている。すなわち、信号レベル比較器14−1の測定
で、今までの受信レベルが変動した場合や、変動しなく
ても一定時間ごとに自動的に加える方法等種々の方法で
実行される。以下ではアンテナの外部環境に変化はない
が、一定時間ごとに自動的に加える方法により交流電圧
が印加された場合を説明する。交流電圧を印加すると、
既に述べた様に、ダイオード素子の有するインピーダン
スが変化し、その結果アンテナの励振素子に今までと異
なった影響を与えることになる。すなわち、励振素子の
共振周波数に変化を与え、その変化は通常交流電圧の極
性により、たとえば負の電圧で低い共振周波数へシフト
すると、正の電圧で高い共振周波数へシフトすることに
なる。その結果、信号復調部13の出力は交流電圧が0
の時、すなわち、ダイオード素子へは交流電圧が加わら
ない時が最大の信号出力となり、交流電圧が正・負いず
れに変化しても信号復調部13の出力は減少することに
なる。
【0028】この状態での受信信号は、信号レベル比較
器14−1で各受信の信号レベルが短時間ごとに測定・
比較されるが、交流電圧発生部14−4の交流電圧が0
の時、が最大の信号出力となっている。この場合はCP
U14−2では直流電圧制御部14−3へは何の制御信
号も送出されない。さて、次に人が使用するため、この
移動端末機を手に取って操作を開始したとする。する
と、移動端末機は近くの人の存在のため、アンテナの共
振周波数が変化することになり、信号レベル比較器14
−1の測定で、今までの受信レベルが変動(低下)した
ことが認識され、この情報がCPU14−2へ伝達され
る。そこでCPU14−2では交流電圧発生部14−4
へ制御信号を送出し、交流電圧を発生させ、ダイオード
へ印加させる様に要請する。そこで交流電圧発生部14
−4では交流電圧を発生しアンテナ11のダイオードへ
印加させる。交流電圧のダイオードへの印加の結果、励
振素子の共振周波数が例えば周波数の低い方へ移動した
とする。この場合、信号復調部13の出力は交流電圧が
0の時、すなわち、ダイオード素子へは交流電圧が加わ
らない時が信号出力最大とはならず、交流電圧が正・負
いずれかに変化した時に信号復調部13の出力が最大と
なる。
【0029】上記の変化した状態の信号は信号復調部1
3からアンテナ特性制御部14へ送られた受信信号は信
号レベル比較器14−1へ入力され、各受信の信号レベ
ルが短時間ごとに測定・比較される結果判明されるわけ
である。アンテナ特性制御部14のCPU14−2で
は、この結果を認識して直流電圧制御部14−3に対し
アンテナ11への直流電圧を変化させ、交流電圧発生部
14−4の交流電圧が0の時に最大の信号出力となる様
にダイオードに加える直流電圧を変化させる。この動作
が確認されれば、CPU14−2では直流電圧制御部1
4−3に対する制御動作を完了させ、また、交流電圧発
生部に対して交流電圧の発生を停止させる。以上説明し
た様な制御方法により、移動無線端末(携帯電話端末)
の外部環境がいかに変化しても、アンテナの動作はつね
に共振周波数が無線信号の周波数と一致させることが出
来、良好な受信が維持可能となる。移動無線端末の種類
によっては、移動無線端末内にアンテナが収容されてお
り、その端末に着呼のあった場合、人が移動無線端末内
のアンテナのを一部を外部へ引き出すタイプがあるが、
この場合、アンテナが端末内に収容時、一部外部へ取り
出した場合、のいづれの場合においても無線信号の送受
信状態が最適化されることは当然である。
【0030】以上はアンテナ11の受信に関する動作例
であったが、携帯電話端末からのアンテナの送信動作と
しても同様に可能である。特にわが国のPHSシステム
の様に送受信に使用される周波数が同一で時間分割で使
用される場合はアンテナ受信動作の最適化が即送信動作
の最適化となる。また、送信に使用される周波数が受信
と異なる周波数の場合はアンテナの共振周波数を送受信
に使用される2つの周波数帯で得られる様にし、本発明
を適用する必要がある。或いはアンテナをアンテナを2
個準備し、その一つを受信用、他の一つを送信用として
本発明を別々に適用しても良い。
【0031】以上の説明では移動無線システムの移動無
線端末に本発明を適用した場合であるが、本発明は何も
移動無線端末に限らず無線基地局に具備されているアン
テナ・無線機器へも適用が可能な事は当然である。特に
高層ビルの建てこむ大都市の市街地道路脇等において、
無線基地局のアンテナが地上数メートルと低く設置され
ている場合には周囲のビルや、道路を走行・駐車する自
動車の影響を受けアンテナの電気的特性が変化する可能
性が高い。この様な場合、工場等で調整されたアンテナ
特性と実際に道路脇等に設置された場合にそのアンテナ
が示す特性とは異なってくる。この様な場合、本発明を
適用することにより、無線基地局の無線信号の送受信を
常に最良の状態で実施することが可能となる。
【0032】
【発明の効果】移動無線端末(携帯電話端末)に内臓さ
れているアンテナの有する電気的特性(共振周波数、反
射損特性)がアンテナ周囲の環境が変化する。特に人が
携行して使用する携帯電話端末においては、使用しない
場合はバッグの中にいれておき、着呼があった時、これ
を持ち出し、端末を保持した使用することになるので、
アンテナ周囲の環境が大きく変化し、したがってアンテ
ナの有する電気的特性が大きく変化し、良好な通信が出
来ない場合が発生する。しかしながら本発明を適用する
ことにより、アンテナの有する電気的特性がアンテナ周
囲の環境が変化しても、絶えず一定の状態に保つことが
可能となる結果、携帯電話端末の使用・不使用に関わら
ず常に無線信号の送受信に対し最適の状態に保つことが
可能となり、常に良好な通信が実行可能となる。したが
って、本発明の効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステムを移動無線端末へ適用した場
合の回路構成図である。
【図2】本発明の種々のアンテナへの実施例を示す図で
ある。
【図3】本発明の動作原理を説明するためアンテナの電
気的特性を測定した結果を示す図である。
【図4】本発明をループアンテナに適用した場合のアン
テナの電気的特性を測定した結果を示す図である。
【図5】図4と共に本発明をループアンテナに適用した
場合のアンテナの電気的特性を測定した結果を示す図で
ある。
【図6】本発明をブラウンアンテナへ適用した場合のア
ンテナの電気的特性を測定した結果を示す図である。
【図7】図6と共に本発明の適用をブラウンアンテナへ
適用した場合のアンテナの電気的特性を測定した結果を
示す図である。
【図8】本発明をヘリカルループアンテナへ適用した場
合のアンテナの電気的特性を測定した結果を示す図であ
る。
【図9】図8と共に本発明をヘリカルループアンテナへ
適用した場合のアンテナの電気的特性を測定した結果を
示す図である。
【図10】本発明をヘリカルループアンテナへ適用した
他の場合のアンテナの電気的特性を測定した結果を示す
図である。
【図11】図10 と共に本発明をヘリカルループアン
テナへ適用した他の場合のアンテナの電気的特性を測定
した結果を示す図である。
【図12】ヘリカルループアンテナの一例である。
【符号の説明】
1: 励振素子 2: 給電線 3: 切断/接続点もしくはダイオード挿入箇所 4: ダイオードへのバイアス用給電線 5: 針金(銅線、鉄線等) 6−1、6−2: ダイオード 7−1〜7−4: 地線 10: 移動無線端末 11: アンテナ 12: 受信信号増幅部 13: 信号復調部 14: アンテナ特性制御部 14−1:受信レベル比較器 14−2:CPU 14−3:直流電圧制御部 14−4:交流電圧発生部 15: 受話器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 携帯電話端末に内臓されているアンテナ
    の有する共振周波数等の電気的特性がアンテナ周囲の環
    境が変化しても、絶えず一定の状態に保つことが可能と
    なるようにアンテナの有する共振周波数を制御させる機
    能を持たせた電気的特性を変化可能なアンテナとシステ
    ム。
  2. 【請求項2】 前記「請求項1」のアンテナの有する共
    振周波数を制御させる機能として、アンテナの近傍にダ
    イオード等非線形素子を含む銅線等金属線と前記ダイオ
    ードの有する直流抵抗値を変化可能とするための電池等
    の回路部品で構成される回路と前記ダイオードに加える
    直流電圧の制御を可能とする制御回路をを具備した電気
    的特性を変化可能なアンテナとシステム。
  3. 【請求項3】 前記「請求項2」のアンテナの有する共
    振周波数を制御させる制御回路において、 前記ダイオードに印加する直流電圧のほか交流電圧を加
    え、交流電圧の大きさにより前記ダイオードの有する直
    流抵抗値が変化することにより、アンテナの有する共振
    周波数を制御可能とする電気的特性を変化可能なアンテ
    ナとシステム。
JP13421697A 1997-04-18 1997-04-18 電気的特性を変化可能なアンテナとシステム Pending JPH10294611A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020073732A (ko) * 2001-03-15 2002-09-28 주식회사 마이크로알에프 이동통신용 광대역 안테나
US6788271B1 (en) 1999-05-13 2004-09-07 K-Cera, Inc. Helical antenna manufacturing apparatus and method thereof

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6788271B1 (en) 1999-05-13 2004-09-07 K-Cera, Inc. Helical antenna manufacturing apparatus and method thereof
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