JPH1029818A - 排出物に由来する固体含有物の処理 - Google Patents

排出物に由来する固体含有物の処理

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JPH1029818A
JPH1029818A JP9081254A JP8125497A JPH1029818A JP H1029818 A JPH1029818 A JP H1029818A JP 9081254 A JP9081254 A JP 9081254A JP 8125497 A JP8125497 A JP 8125497A JP H1029818 A JPH1029818 A JP H1029818A
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solid
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JP9081254A
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Jonathan Stuart Phipps
スチュアート フィップス ジョナサン
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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
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    • C01F11/00Compounds of calcium, strontium, or barium
    • C01F11/18Carbonates
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H17/00Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its constitution; Paper-impregnating material characterised by its constitution
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的なプラントまたはプロセス、例えば古
紙を脱インキするためのプラントからの排出物から得ら
れる固体含有資材の処理方法を提供すること。このよう
な排出物は有機物と、実質的な量の炭酸カルシウムを含
み、且つカオリンまたはメタカオリンをも含み得る無機
粒状物を含有する水性懸濁液からなり、また炭素粒子を
も含有し得る。 【解決手段】 上記のような固体含有資材に熱処理プロ
セスを施す工程を具備し、該熱処理は温度が600℃〜
800℃の範囲に維持されて、存在する炭酸カルシウム
の50重量%を越える分解を生じることなく有機材料の
燃焼を生じさせて、実質的に有機物質を含まない粒状炭
酸カルシウム含有無機材料を製造することを特徴とする
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排出物に由来する
固体含有資材の処理に関し、特に、この固体含有資材か
ら有用物質を回収することに関する。とりわけ、本発明
はこれまで廃棄物と看做されてきた工業プラントによる
生成物から、有用な物質を回収するための方法に関す
る。ここに、廃棄物は、有機物質と、公知の製品または
プロセスにおいて充填剤または顔料(例えば紙の構成成
分として)に用いられてきた無機粒状物との混合物を含
有する水性懸濁物からなる。プラントの例としては、古
紙を脱色するために運転されるものがある。
【0002】
【従来の技術】紙製品または厚紙製品は、一般に、木材
または他の適切な繊維材料に由来するセルロース繊維を
含んだ希薄水性懸濁液を調製し、この懸濁液を移動する
ワイヤメッシュベルトで脱水してシート材を形成するこ
とにより製造される。この懸濁液はまた、或る比率で、
紙または厚紙の仕上がり品における光沢および不透明性
を改善するための無機充填材を含有する。天然のセルロ
ース繊維材料は一般に高価であり、また、もし環境が乱
されるべきでないとすれば、これを得るための木または
他の植物は元に戻さなければならない。従って、シート
材を製造するための水性懸濁液中に、かなりの比率で、
古紙から回収したセルロース繊維材料を混合するのが望
ましい。リサイクルされる古紙の殆どは、その少なくと
も片面に印刷を施されているので、回収した材料が製紙
プロセスでの出発材料として適するためには、印刷され
たインク残査をセルロース繊維から分離することが必要
である。インクが分離されなければ、繊維材料は一般に
許容し得ない暗色になるであろう。一般に、印刷インク
には元素状炭素(カーボンブラック)および有機色素が
含まれており、これらが暗く着色させるものである。
【0003】古紙を脱色するために商業的に運転される
プロセスは、一般にパルプ化工程を具備しており、この
工程において、古紙は、繊維を膨潤させ且つインク担体
をケン化もしくは加水分解によって崩壊させる水酸化ナ
トリウムと、pH緩衝剤として作用し且つ脱離したインク
粒子を好都合な大きさに凝集させる珪酸ナトリウムと、
インク粒子を湿潤化してこれを懸濁液中に保持するのを
助ける表面活性剤とを含んだ水の中で機械的攪拌を受け
る。パルプ製造器の中で形成されたこの懸濁液は一次ス
クリーンを通され、ここではステープル、紙用クリップ
および砂のような重い異物が除去される。次いで、スク
リーンを通過した懸濁液は、一以上の泡沫浮遊選別セル
(froth floatation cell)もしくは一以上の洗浄ユニッ
ト、または洗浄ユニットおよび浮遊セルの組合せを備え
た処理プラントに送給される。夫々の泡沫浮遊選別セル
の底近くには、回転翼と、該回転翼の領域に加圧下で微
細な泡状の空気を入れるための手段が設けられている。
また、懸濁液がこの浮遊選別セルに入る前に、この懸濁
液の中に、インク粒子に優先的に付着して水に対するよ
りも空気に対する親和性を増大させる収集剤を添加する
のが有利である。その結果、インク粒子は優先的に、空
気の泡によって浮遊選別セル内の懸濁液表面に運ばれ、
泡沫生成物として廃棄される。
【0004】洗浄ユニットにおいて、パルプは、任意に
分散剤を含有する新鮮水または再循環水の中での攪拌を
受け、次いで、洗浄されたパルプは、無機粒子および有
機粒子並びに微細な繊維断片は通過させるが、比較的長
いセルロース繊維は保持するような孔サイズをもったス
クリーン上に排出される。浮遊選別セルの底から放出さ
れた懸濁液及び/又は洗浄工程のスクリーンを通過した
懸濁液は脱水され、実質的に脱色されたセルロース繊維
材からなるこの脱水された資材は、再使用するためにシ
ート形成プロセスで最終的に脱水および乾燥される前
に、更なる精製工程を受けてもよい。
【0005】この処理プラントからからの廃棄物は、多
くの場合、浮遊選別工程からの泡沫生成物及び/又は洗
浄ユニットのスクリーンを通過した懸濁液からなる排出
懸濁液の形態であり、一般にはインク粒子に加えて、古
紙の中に元々存在していたかなりの比率の無機充填材粒
子を含んでいる。これらの充填材粒子は、通常は主に、
種々の比率で含まれるカオリン粘度および炭酸カルシウ
ムの混合物からなっているが、タルク、硫酸カルシウム
または二酸化チタンのような他の無機充填材粒子も少量
存在している。この処理プラント排出物は、印刷インキ
残査が多量に含まれている結果として非常に黒い色をし
ているため、従来は廃棄物として廃棄せざるを得なかっ
た。従って、製紙業者は潜在的に有用な無機充填材を損
失していた。製紙業者はまた、環境に対して望ましくな
い影響をもたないような仕方で処理プラント排出物を廃
棄するための費用を支払わなければならなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、排出
物、特に古紙の脱色プラントからの排出物のような、有
機物および無機粒状物を含有する水性懸濁液からなる黒
色の排出物を経済的な仕方で処理することを可能にし、
また該排出物に含まれる無機粒子を製紙プロセスまたは
他の適切な用途に使用することを可能にする方法を提供
することである。脱色スラッジ廃棄物を熱処理するため
の従来技術のプロセスは、米国特許第3,320,076号およ
び同第3,765,921号に記載されている。両者の方法は、
かなりの量の炭酸カルシウムを含む紙の脱色廃棄物から
なる資材、または紙の脱色廃棄物から得られた資材の熱
処理には適さないであろう。
【0007】国際公開公報WO95/18885(F.L. Smidth
& Co.)には、製紙用の充填材を紙スラッジから回収する
方法が記載されている。この紙スラッジは、燃焼チャン
バーから熱出口ガス流の中に導入されて、乾燥および粉
砕装置に運ばれる。ガスの中の懸濁物中の細かく粉砕さ
れた乾燥した紙資材は、乾燥および粉砕装置から、紙資
材をガスから分離するための固体/ガス分離器へと運ば
れる。次いで、この紙資材は燃焼室に導入され、放出熱
によって該資材中の有機含有物が焼却される。この紙資
材に含まれる無機物は、燃焼室内において、制御された
温度および適切な時間だけか焼され、このか焼された資
材は最終的には空気冷却される。紙スラッジの中の有毒
な及び/又は悪臭のある化合物を除去するために、この
制御された温度は、一般には800 ℃〜1000℃(第4頁第
24〜26行)である。このプロセスからフィルター材
料が製造される。
【0008】WO95/18885号に記載されたプロセスが炭
酸カルシウムを含有する古紙を処理するために適用され
る限り、それによって製造される産物には、以下に記載
する様な研磨性または磨耗性(abrasiveness)の問題があ
り、このような研磨性または磨耗性が許容可能な上限値
を越えないことが必要とされる用途においては有用では
ないであろう。本発明の目的は、有機物質および無機粒
子を含有する水性懸濁液を含む廃棄物からなるか、該廃
棄物から得られた資材(例えばかなりの量の炭酸カルシ
ウムを含む紙の脱色廃棄物)を熱処理して、この様な資
材の無機含有物を、無機粒状物(例えば紙等の製品のコ
ーティング剤または充填剤)として再使用するために適
した形に変換する方法であって、以下に述べるような摩
耗性.のない粒状製品を製造するために適しており、こ
れによって種々の適用、特に非磨耗性の粒状製品が要求
される場合に有用であるような方法を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の観点によ
れば、工業的なプラントまたはプロセスからの水性排出
物中に含まれ、もしくは該排出物から得られる固体含有
物、例えば、有機物と無機粒子物質(かなりの量の炭酸
カルシウムを含む)とを含む固体の水性懸濁液からなる
排出物を処理する方法であって、この方法が前記固体含
有物に熱処理プロセスを施す工程を有するものにおい
て、該熱処理は温度が600℃〜800℃の範囲に維持
され、存在する炭酸カルシウムの50重量%を越える分
解を生じることなく有機材料の燃焼を生じさせて、実質
的に有機物質を含まない粒状炭酸カルシウム含有無機材
料を製造することを特徴とする方法が提供される。
【0010】実質的に800℃を越える温度で炭酸カル
シウムを含有する資材が熱処理されると、存在している
炭酸カルシウムのかなりの部分が酸化カルシウムへと分
解する。炭酸カルシウムが粘土および他の無機材料との
混合物の形で高温で存在している場合、これはガラス状
組成物及び/又は甚だしい研磨性または磨耗性を有する
粒子を形成する。我々は、粒状の顔料、コーティング
剤、充填剤および増量剤として使用する製品へと変換さ
れるべき資材の中に酸化カルシウムが存在することは、
特に粒子状物質が紙のコーティング剤および充填剤等に
用いられ且つ非研磨性または非磨耗性材料が必要とされ
るときには、例えばこのような資材を加工または適用す
るために用いる機械に対する危害を回避する上で望まし
くないことを見出した。従って、本発明は驚くべきこと
に、また有益なことに、炭酸カルシウムを含有し且つ有
機物質をも含んだ固体廃棄物中における無機粒状物が、
無機粒状物の過剰な研磨性または磨耗性を生じることな
く有機物から分離され得ることによって、該無機物を顔
料または充填剤等として有用なものとすることができる
方法を提供する。
【0011】本発明による方法で分解される炭酸カルシ
ウムの量は、最小限とするのが望ましく、好ましくは存
在する炭酸カルシウムの10%以下であるが、後続の加
工工程が以下に説明するようにして適用されるならば
(分解する炭酸カルシウムの量が最小限とされ、また如
何なる場合にも25重量%以下であるなら、このような
工程は好都合に回避され得るのではあるが)、存在する
炭酸カルシウムの50重量%までの分解は許容され得
る。変換された炭酸カルシウムの量は周知の方法、例え
ば滴定によって測定することができる。
【0012】WO96/06057には、炭酸カルシウム含有資
材は熱処理されるが、該炭酸塩が一般に水酸化カルシウ
ムに変換される方法が記載されている。本発明の第一の
観点に従う方法によって処理される固体含有資材は、紙
または古紙を製造または処理するプロセスからの水性排
出物に由来する形態であり得る。固体資材の中に存在す
る有機物は、セルロースのような繊維材料、インキ、接
着剤(例えば澱粉またはラテックス)、化学薬品(例え
ば製紙における分散材、凝集剤、保持助剤等のような添
加剤として用いられる水溶性ポリマー類)の一以上を含
んでいてもよい。
【0013】処理される固体含有資材はまた、炭素材
料、例えば印刷インキに由来する炭素粒子を含有してお
り、本発明による方法は好ましくは、存在する無機粒状
物の過剰な加熱を起こすことなく、存在する炭素を酸化
するように適用される。このような炭素材料は、以下に
述べるような有機含有物の制御された燃焼の後に、新規
な二段階プロセス(本発明の一態様)の第二段階で酸化
すればよい。本発明の第一の観点に従う方法で処理され
る固体含有資材中に存在する無機材料は、炭酸カルシウ
ムに加えて、カオリン、メタカオリン、ドロマイトのよ
うな他の炭酸塩、硫酸カルシウム、マイカ、タルク、二
酸化チタン、並びに紙や、他の顔料もしくは充填剤含有
資材に用いられる他の白色粒状物を含んでいる。本発明
は、無機粒状物として少なくとも炭酸カルシウム並びに
カオリン及び/又はメタカオリンを含む混合物を含有す
る廃棄物の処理に最も適している。何故なら、これらの
二つの材料は炭酸カルシウムと、カオリンまたはメタカ
オリンの何れかであり、従来技術の方法で一緒に加熱さ
れると、通常は研磨性または磨耗性の生成物を形成する
からである。
【0014】本発明は、古紙の脱色のためのプラントか
らの排出物に含まれ、又は、この排出物から製造される
資材の処理に適用される。ここで、該資材はかなりの量
の炭酸カルシウムと、実質的な量のカオリン及び/又は
メタカオリンとを含んでいる。「実質的な量の」とは、
処理すべき資材の中の固体物質の全無機含有物重量に対
して、少なくとも5重量%から95重量%までを意味す
る。紙の脱色プラントからの排出物として得られる資材
は、実質的な量の容易に燃焼可能な有機物を含んでお
り、本発明による方法では、該有機物の燃焼によって発
生する熱を800℃を実質的に越えない温度、好ましく
は750℃以下にすることが必要である。これは、温度
が800℃を越えないように、好ましくは750℃以下
になるように運転条件が選択されるプロセスを用いるこ
とによって、及び/又はプロセスの温度をモニターし
て、温度が800℃以下、好ましくは750℃以下の安
全なレベルを越えるときには生成される熱を減少させる
ように、プロセスの条件を調節することによって達成さ
れる。
【0015】本発明の第一の観点に従う方法により処理
される資材中の固体が、存在する固体の乾燥重量に基づ
いて少なくとも0.01重量%、例えば少なくとも0.5重量
%の量で存在する炭素質材料、例えば炭素を含んでいる
場合は、当該方法における熱処理プロセスは、800℃
を越える局部的な温度を防止するための手段が採られる
(好ましくは温度を750℃以下に制限する)ような仕
方で有機化合物が燃焼される第一段階と、存在する有機
化合物が燃焼してしまった後(または少なくともその熱
発生能力を実質的に排除するのに充分な量が燃焼してし
まった後)に、幾らかの残留する炭素質材料が燃焼され
る第二段階とを具備した、二段階以上の熱処理工程を有
するプロセス(ここでは「二段階」プロセスと称する)
を含んでいてもよい。
【0016】前記第二段階では、燃焼熱から局部的に生
じる温度増大を回避するすることは必要とされない。例
えば、この二段階プロセスは、存在する有機化合物を燃
焼させるために導入される空気の供給速度および温度
が、800℃未満、好ましくは750℃以下に維持する
ために適切であるような第一段階を含み得る。或いは、
この二段階プロセスは、存在する有機化合物を燃焼させ
るために、処理される資材が酸素の制限された供給にお
いて加熱される第一段階を含んでいてもよい。これに続
いて、幾らかの残留する炭素質材料を燃焼させるため
に、処理される資材が過剰な酸素供給において加熱され
る第二段階が行われる。
【0017】このような二段階プロセスの第一段階にお
いて、処理される資材中に存在する有機化合物は制御さ
れた仕方で燃焼され、このような化合物の熱生成能力
は、逃散温度増大(runaway temperature increase)を生
じることなく除去される。第二段階は、存在し得る残留
炭素材料を燃焼させることにより、残留している黒い着
色物を処理される資材から除去するために与えられる。
望ましくは、熱処理後に形成される物質は白色の粉末状
または粒状物質である。
【0018】本発明による方法において、処理すべき資
材は、製紙プラントまたはコーティングプラント、或い
は古紙を処理するプラント(例えば古紙を脱色するプラ
ント)からの排出物を処理するためのプラントから排出
物として得られた水性懸濁液を、該懸濁液中に存在する
固体物質の乾燥重量が処理すべき資材の少なくとも20
重量%になるように脱水することによって得てもよい。
処理すべき資材は、この濃度を越える如何なるレベルの
固体を有していてもよいが、高い固体濃度の達成を要求
される脱水に時間がかかり且つコストが高くなるから、
20〜60重量%、特に40〜60重量%の範囲の乾燥
固体物質を有するような固体濃度が好ましい(当該資材
の残りの成分は水であり、微量液体添加物を含み得
る)。この脱水は、一以上の公知のプロセス、例えば、
蒸発、濾過、圧搾または遠心分離によって行えばよい。
脱水後の固形資材は、破断及び/又は圧縮された湿潤材
料のペレットまたは塊からなっているであろう。
【0019】本発明による方法における熱処理は、幾つ
かの異なった方法の一つ、例えば、一以上の適切な容
器、例えば炉及び/又はキルンを用いて行えばよい。当
該プロセスの少なくとも一部は、流動加熱炉(fluid flo
w heating furnace)であるのが好ましく、ここでは固体
含有資材が加熱流体の流れ中に懸濁される。該プロセス
が二段階プロセスからなる場合、夫々の工程は、同じ容
器または異なる容器の何れで行われてもよい。一以上の
プロセスで同じ容器が用いられる場合、処理される資材
は、適切な再循環によって該容器を複数回通されるであ
ろう。二段階熱処理プロセスの第一工程を実施するため
に用い得る方法の第一の例は、次の通りである。
【0020】酸素含有ガスの制限された供給を伴って、
湿った固体資材がキルンまたは炉の中に導入され、この
キルンまたは炉は、有機成分が揮発性のガスに分解され
て除去されて固体資材の無機成分(少量の炭素物質が混
合される可能性もある)が残留するように、600℃〜
750℃の範囲、好ましくは約650℃〜約750℃、
最も好ましくは約680℃〜720℃に制御された温度
に加熱される。上記の第一の方法の場合、固体資材か
ら、タールおよび一酸化炭素のような有害化合物を含む
揮発性のガスが発生する可能性があるので、この揮発性
ガスを、少なくとも900℃(これは悪臭化合物または
望ましくない化合物を分解するのに丁度充分な温度であ
る)の第二のキルンまたは炉に通すことによって、これ
らの有害化合物を分解するのが有利である。或いは、排
気ガスを適切な集塵器システムに通してもよい。
【0021】二段階加熱処理プロセスの第一工程を実施
するために用い得る方法の第二の例は、次の通りであ
る。湿った固体資材、例えば、破断及び/又は圧搾され
た資材の塊またはペレットは、600℃〜800℃の範
囲、好ましくは約600℃〜約750℃、最も好ましく
は約680℃〜720℃に維持されるように制御された
温度で、流動炉(fluid flow furnace)の中で燃焼され
る。この場合、該固体資材の有機成分は実質的に完全に
燃焼されて無害な化合物となり、少量の炭素物質が混合
されている固体材料の無機成分が残される。燃焼プロセ
スの際の炉の中の温度は、適用される空気の流速を適切
に調節することによって制御すればよい。
【0022】第一段階を実施するための上記第二の方法
は、ドーナツ状の流動炉の中で適切に実施することがで
き、該炉の中ではドーナツ状の流動加熱ゾーンが形成さ
れ、該加熱ゾーンの中にか焼されるべき粒子が注入され
る。ドーナツ型の流動炉それ自体は公知である。このよ
うな炉は、例えば米国特許第4,479,920号に記載されて
いる。一般に、熱ガス(例えば空気)が、角度のあるブ
レードまたはブレード環の中の翼(vanes)の間、或いは
炉の操作チャンバーに設けられた翼の間の隙間を通され
る。ブレード環は、該チャンバーの壁と中心ブロックと
の間の環状ギャップ、例えば、該チャンバーの軸上に位
置する上を向いた円錐形の部分の中に形成される。ガス
流は、該ブロックの回りりの周回経路および外周回経路
内の個々の渦巻き路の中を流れる。これによって、ガス
流の中で加熱されるべき物質、例えば粒状物への効率的
な熱の移動が確実に行われる。
【0023】二段階加熱処理プロセスの第二段階は、ロ
ータリーキルンを用いて便利に行われる。この段階での
温度は、好ましくは約650℃〜約750℃、最も好ま
しくは680℃〜約720℃の範囲である。
【0024】本発明による方法における熱処理プロセス
または二段階熱処理プロセスの第一段階で維持される温
度は、有機成分の分解は許容可能な速度で進行するけれ
ども、既述したように、存在する幾らかの炭酸カルシウ
ムの酸化カルシウムへの分解は最小限になるように選択
される。本発明による方法によって処理される資材は、
上記の熱処理プロセスの後に冷却されてもよい。既述し
たように、冷却された生成物は一般に粉末または粒状物
からなり、これは炭酸カルシウムを含んでおり、また一
以上の粘度鉱物、例えばカオリン、メタカオリン、硫酸
カルシウム、タルク、マイカ、二酸化チタンおよび他の
鉱物もしくは無機粒状物を含んでいる可能性がある。こ
れら物質の幾つか、例えば存在する粘度鉱物は、熱処理
プロセスによって灰化された形態に変換されている可能
性がある。生成物として得られた材料は、望ましくは白
色であり、黒色粒子(例えば炭素)を含まない。
【0025】前記の生成物は、更なる加工を行っても行
わなくても、また他の材料を添加しても添加しなくて
も、粒状の炭酸カルシウム及び/又は粘度組成物が有用
であることが知られている種々の用途の何れか、例え
ば、紙、紙コーティング、ポリマー、プラスチック、塗
料、シール材、セラミック組成物等に添加するための顔
料、充填材、増量剤または特性改良剤として添加する組
成物として有用であろう。このような生成物は、公知の
方法で処理されて、使用者側の選択された応用に有用で
あることが知られている特性を提供する。例えば、本発
明による方法の熱処理および引き続き行われる冷却の後
に得られる生成物は、水性媒質中に再懸濁することによ
って更に処理されてもよい。
【0026】生成物が水性媒質中に再懸濁される場合、
該媒質は、上記の用途のための組成物またはこのような
組成物を形成するために加工される材料に通常用いられ
る一以上の添加物、例えば分散材、抗酸化剤等を含んで
いてもよい。生成物は、水性媒質中に再懸濁された後、
公知の方法で、選択された用途、例えば紙コーティング
のための組成物に用いるための適切な組成物に形成する
前に、粉砕、例えば当業者に周知の方法で擦る潰すこと
によって処理してもよい。一般に、本発明による方法で
の熱処理プロセスにおいて維持される温度は、存在し得
る何れかのアルカリ土類金属化合物を完全に分解するた
めには不十分であろう。アルカリ土類金属化合物の分解
は、該生成物が再懸濁されたときの水性懸濁液の望まし
くない高いpH値、例えば約10〜11のpH値に現れる。
必要であれば、少量の希釈鉱酸(または他のpH減少剤)
を添加することによって、該懸濁液のpHを約9未満に、
好ましくはpHを約8未満に低下させればよい。
【0027】或いは、懸濁液の水性媒質中に存在する実
質的に全てのアルカリ土類金属イオンが、例えば水酸化
物からアルカリ土類金属の炭酸塩に変換されて、pHが約
9未満、好ましくは約8未満に低下するまで、二酸化炭
素含有流体を生成物の水性懸濁液の中に通してもよい。
本願の出願人による国際特許出願第PCT/GB96/00
884号(公開番号WO/96/32354)には、古紙を処理するプ
ラントから排出される資材を処理するためのプロセスが
記載されており、該プロセスは、本発明の第一の観点に
従う制御されたか焼によって生成される物質を処理する
ための適切な方法を提供する。前記出願に記載されてい
るプロセスは、次の工程を具備している。
【0028】(a)排出された資材に少なくとも650
℃の温度での熱処理を施し、か焼生成物を形成する。 (b)工程(a)で形成されたか焼生成物を水中に懸濁
させる。 (c)工程(b)で形成されたか焼生成物の水中懸濁液
の中に、該懸濁液中に存在する実質的に全てのアルカリ
土類金属水酸化物がアルカリ土類金属炭酸塩に変換され
るまで、二酸化炭素含有ガスを通す。好ましくは工程
(b)の後、懸濁された固体材料を擦り潰す。
【0029】紙コーティング組成物は、本発明の第一の
観点に従う方法の生成物を含んだ顔料の水性懸濁液を、
添加剤と共に混合することによって形成され得る。この
組成物に用いられる生成物は、例えば上記で述べたもの
から選択される一以上の他の顔料と混合してもよい。接
着剤は、存在する顔料の全乾燥重量に基づいて4重量%
〜30重量%を形成し得る。この接着剤は、当該技術に
用いられる公知の紙コーティング接着剤の一つであれば
よく、例えば、澱粉、カゼインのようなタンパク性接着
剤、並びに例えばスチレン−ブタジエンゴムおよびアク
リル系ポリマーのラテックスからなる群から選択される
ものを用いればよい。紙コーティング組成物はまた、例
えば存在する顔料の全乾燥重量に基づいて2重量%まで
の量のシックナーを含んでいてもよい。このシックナー
は、従来技術においてシックナーとして用いられる一以
上の物質、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリ
ウム、または合成アクリル系シックナーであり得る。
【0030】紙コーティング組成物は、本発明の第一の
観点に従う方法による生成物の水性分散懸濁液を、任意
に、他の顔料、例えば沈降炭酸カルシウム、カオリン、
メタカオリン、二酸化チタン等を接着剤および他の任意
の成分(例えばシックナー)含有する一以上の更なる水
性分散懸濁液と共に、当業者によく知られた方法で混合
することによって形成すればよい。本発明の第一の観点
に従う方法を使用することにより、生成物として得られ
た白色の無機粒状材料は、制御されたか焼の後に、再懸
濁、擦り潰しおよび炭酸化の適用を伴って若しくは伴わ
ずに、公知の方法で、この粒状充填剤、増量剤または特
性改良剤として、このような材料の公知の用途に用いる
ことができる。この材料は、製紙工場の加工プラントか
ら得られる脱色またはスラッジから誘導される場合、当
該生成物は、同じ工場での紙の製造における充填剤材料
として、公知の方法で有利に再使用することができる。
粒状の製品は、水の中の種々の濃度のうちの一つでこの
ような工場に供給され得る。この濃度は、希薄懸濁液の
形態から乾燥した粒状固体までの範囲であり得る。本発
明による方法で形成された後の粒状製品は、適切に処理
してもよく、処理しなくてもよい。例えば、必要とされ
る濃度で使用者のプラント(例えば製紙工場)へと配送
され得るように、必要なときには、例えば脱水によって
処理してもよい。
【0031】粒状生成物が使用者の組成物(例えば製紙
組成物)に添加される形態での希釈または濃度の範囲
は、得られる製品(例えば紙シート)の特性に重要な影
響を与えることはない。しかし、経済的および実際的な
理由により、ポンプ輸送可能な濃縮された水性スラリー
の形態で供給するのがより適切であろう。他の位置での
プロセスのために製品が使用者に供給される場合は、輸
送の前に該製品を乾燥するのが好ましいであろう。配送
に先立って当該生成物が濃縮または乾燥され、また再使
用の前に清浄水の中に再懸濁または清浄水で希釈される
場合、濃縮および希釈の工程は、当該製品の有用性に対
して重要な影響を与えることはない。何れにせよ、粒状
生成物が製紙における充填剤として使用される場合は、
製紙技術の当業者には明らかなように、沈殿生成物は、
種々の比率で従来の充填剤、例えば沈降または天然(例
えば粉砕された)炭酸カルシウム、カオリンおよび他の
粘度、メタカオリン、タルク、硫酸カルシウム等と混合
され、これらの成分および組成、並びにホスト繊維は製
造すべき紙の品質に従って選択うr。一般に、これらの
材料は混合されるとスラリーの形態になり易い。
【0032】製紙業者は通常、製紙組成物に添加する時
点、例えば仕上げの時点での水性懸濁液中の凝集性材料
(本発明に従って製造されたもの)の濃度、および該懸
濁液の供給速度を選択するであろう。上記で述べたよう
に、そのためには、濃縮または乾燥された形態で製紙工
場へ配送された懸濁液の再希釈を必要とするかもしれな
い。一般に、添加される懸濁液は、製紙組成物の固体含
有物の30重量%までを構成する凝集性材料に寄与す
る。例えば先に述べたような他の繊維藻また製紙組成物
の充填剤の一部を形成する場合には、紙組成物の固形含
有物の30重量%まで、全体の充填剤組成物を用いても
よい。
【0033】本発明による方法を用いることによって、
有機物質、並びに存在するときには特に印刷インク由来
の黒色組成物、主に元素状炭素(カーボンブラック)
を、有機粒子および無機粒子含有廃棄物(例えば紙の脱
色廃棄物)から除去することができ、また紙コーティン
グ剤中の顔料として、或いは紙の充填剤または他の材料
として使用することを可能にする適切な特性をもった無
機粒状物を回収することができる。特に、許容可能な明
度および粒子サイズを有し、磨耗性がなく、且つ例えば
紙コーティング材または充填材としての使用に適した適
切な光散乱性を示す生成物を得ることができる。
【0034】これらの特性を達成できることが何故に驚
くべきことであるかについては、次のような三つの主な
理由が存在する。 (a)再利用すべき無機粒状物は、燃焼温度で分解して
相互に反応する。炭酸カルシウムと同様、カオリンはこ
の無機物質の通常の成分である。550℃において、カ
オリンは脱水してメタカオリンになる。700℃と90
0℃の間で、炭酸カルシウムは酸化カルシウムとに酸化
炭素に分解する。この分解の程度は、温度、粒子サイズ
および操作圧力、特に粒子の周囲の二酸化炭素の分圧
(濃度)に依存する。上記のように、この分解は800
℃を越える温度において顕著である。この温度におい
て、酸化カルシウムおよびメタカオリンは反応して、珪
酸カルシウム非晶質シリカおよび他の化合物を形成する
ことができ、この反応の程度は温度と共に増大する。反
応生成物は凝集しており、固く且つ磨耗性である。
【0035】(b)脱色スラッジのようなスラッジに由
来する固体の有機画分の燃焼によって大量の熱が発生
し、この熱は無機粒子の周囲の局部的な温度の制御を困
難にする。得られる温度は、燃焼の速度および粒子から
の熱の移動速度に依存する。紙のような自由燃焼性の木
製材料によって到達する典型的な温度は、略1000℃
である。 (c)存在する炭素は、完全に燃焼するまでに長い時間
を必要とする。全ての脱色スラッジは、インキ由来のカ
ーボンブラックを含有している。加えて、か焼プロセス
の効率が100%でなければ、か焼プロセスの際に炭素
が生成する。この炭素は有機化合物のピロリシス(熱分
解)に由来するものである。温度が高ければ高いほど、
炭素除去の速度は速くなるが、従来のスラッジ燃焼操作
に用いられる比較的高い温度でさえも炭素は完全には除
去されず、得られる灰は灰色になる傾向がある。
【0036】本発明による方法においては、温度を制御
することによって、無機物相互の反応は最小限にされ
る。如何なるカオリンもメタカオリンに変換されないよ
うな低い温度に維持することは実際的ではないが、これ
によって問題は生じない。炭酸カルシウムの分解が防止
されるような十分に低い温度を維持すれば、無機物間の
反応は生じ得ないであろう。もし、温度がこれより若干
高くなっても、その後の酸化カルシウムとメタカオリン
との反応が制限された範囲でのみ生じるならば、幾らか
の炭酸カルシウム(好ましくは25重量%以下)が分解
することは許容可能であろう。炭酸カルシウムの分解
(例えば、存在する炭酸カルシウムの50%のレベルで
生じる場合)およびメタカオリンとの反応の有害な影響
は、許容可能な最終生成物の製造するためのその後の加
工々程、例えば水性媒質中への再懸濁、擦り潰しおよび
炭酸化によって或る程度緩和される。このような追加の
工程は、カルシウム分解が既に緩和されている場合であ
っても、適用することができる。
【0037】本発明による方法において、温度制御の問
題は上記の二つの方法の何れかで取り扱うことができ
る。有機物の焼却の際の燃焼(従って熱発生)の速度が
低下され、或いは燃焼している粒子からの熱の移動速度
が最大限にされる。これまでに述べた本発明を具体化す
る方法として、二つのアプローチ例が存在する。第一の
例においては、炉に適用される酸素の量を限定すること
によって、燃焼および熱放出の速度が低減される。酸素
供給のない限界では、物質は完全に熱分解されて炭素に
なり、熱を生成するのではなくて熱を消費する。このア
プローチでは大量の炭素が発生し、これは後で焼却され
なければならない。酸素供給が増大すると、燃焼および
熱分解の両方が起き、ここで生じる夫々の相対的な量に
よって温度が決定される。第二の例においては、効率的
な流動床燃焼炉(特にドーナツ型の流動加熱ゾーン炉)
を用いることによって、燃焼が最大限で且つ熱分解の程
度が最小限になるときでさえも、その熱移動の速度は、
局部温度を低く保持するために十分な速度になる。
【0038】炭素の完全な除去は、例えば回転キルンを
使用した第二の熱処理工程を採用することによって都合
よく達成し得る。こうして、二段階法の前記二つの例に
おいて、第一段階の熱処理は、温度を高くし過ぎること
なく、燃料を構成する有機物から熱発生能力を除去する
ように設計される。かなりの量の有機物が燃焼されてし
まうと、温度制御はもはや重要な問題ではなくなり、異
なった燃焼炉条件下で残りの有機物および炭素の除去が
行われる。勿論、炭酸カルシウムの実質的な分解を回避
するために、温度制御はやはり重要であるが、温度を低
く維持するために特別の予防措置をとることは必要とさ
れない。上記のように、第一の方法を、加熱能力が除去
されたときに切替が生じる二つの段階に分割するのが便
利である。これによって、温度制御の喪失を伴うことな
く、豊富な酸素供給において炭素除去が行われるので、
より迅速なその後の炭素除去が可能になる。或いは、当
該プロセスの際に利用可能な酸素の量が徐々に増大する
プロセスを採用してもよい。例えば、処理される資材の
有機成分が除去されるにつれて局部的な酸素濃度が徐々
に増大するように、排出されたスラッジ由来の固体資材
が一端から供給され、他端から酸素が供給されるような
向流装置を用いることができるであろう。
【0039】本発明の第二の観点に従えば、第一の観点
による生成物として形成される無機粒状物であって、実
質的に白色で、紙コーティング剤の白色顔料、または紙
もしくは他の材料の充填剤、増量剤もしくは特性改良剤
として有用な無機粒状物が提供される。好ましくは、こ
の第二の観点に従う材料は、100g/m2(g/平方メー
タ)以上、好ましくは60g/平方メータ以上の比研磨
値または比磨耗値(Einlehner abrasion value)を有して
いる。例えば、脱色プラント廃棄物からか焼プロセスを
用いて回収された無機粒状物にとって、このような磨耗
性の値は驚くべきことである。例えば、脱色プラント由
来のスラッジを含む排出物から得られた固体が、従来の
方法でか焼され(例えば少なくとも900℃の温度を適
用してか焼する)、且つ温度上昇の制御がされないと
き、か焼の後に得られる灰化生成物の比研磨値は、以下
に例示するように典型的には300g/平方メータより
も大きいことが見出された。
【0040】
【発明の実施の形態】次に、添付の図面を参照して、本
発明の具体的な態様を実施例として説明する。図1に示
すように、古紙を脱色するためのプラントからの脱水さ
れたスラッジが、約50重量%の乾燥固体濃度で、第一
のロータリーキルン2の供給ホッパ1へと供給される。
このロータリーキルン2へは、導管3を通して制御され
た速度で空気が供給される。最初は間接的加熱手段4に
よって熱を供給することにより、キルン内の温度は65
0℃〜750℃に維持される。その後、スラッジの中に
存在する有機成分の化学的分解によって熱が発生し、脱
水されたスラッジおよび空気の供給速度を制御すること
によって、温度は650℃〜750℃に維持される。実
質的に全ての有機成分がガス状生成物に変換され、この
ガス状生成物は導管5を通して、直接火炎式のアフター
バーナ6へと送られる。スラッジの無機成分は実質的に
変化なく、少量の炭素物質と共に、第二のロータリーキ
ルン8に連通した出口ダクト7を通してキルン2から放
出される。導管9を通して、過剰の空気がキルン8に供
給される。第二のロータリーキルン8内の温度は、加熱
手段10を制御することによって650℃〜750℃に
維持される。ガスは導管11を通してアフターバーナ6
へと放出され、熱処理された生成物は出口ダクト12を
通して放出される。アフターバーナ6の中の温度は、バ
ーナ13への燃料供給を制御することによって、少なく
とも900℃に維持される。このアフターバーナ6にお
いて維持される温度は、導管5および11を通過するガ
スの中に含まれる有害化合物、例えば一酸化炭素および
タールを無害な物質へ変換するのに十分である。ガスは
アフターバーナから導管14を通して放出され、再使用
のために熱エネルギーを回収する手段へと送られる。
【0041】図2に示すように、古紙を脱色するための
プラントから排出される脱水されたスラッジ由来の湿っ
た固体の塊は、約50重量%の乾燥固体濃度で、ダクト
15を通して流動燃焼炉16の中に供給され、また、こ
の燃焼炉16には導管17を通して熱い空気が供給され
る。熱い空気の流れによって燃焼炉16の中に樹立され
た流動加熱ゾーン内の温度は、最初は供給される熱い空
気をバーナ手段18によって加熱することにより、65
0℃〜750℃に維持される。その後は、供給される固
体の塊の有機成分の化学的分解によって必要な温度を維
持するのに充分な熱が発生され、或いは必要に応じて熱
が空気に供給されるが、温度を所望のレベルに維持する
ために、固体および加熱い空気の供給速度が制御され
る。ガスおよびこれに随伴する処理された固体の無機成
分は、導管19を通して、燃焼炉16からサイクロン分
離器20へと放出される。無機成分は、少量の炭素物質
と共にガスから分離され、導管21を通してサイクロン
20の基底部からロータリーキルン22へと放出され
る。サイクロン分離器20によって分離されたガスは、
熱エネルギーを回収して再使用するために、導管23を
通して熱交換機へと放出される。650℃〜750℃の
温度の燃焼炉における有機成分の燃焼の効率は、これら
のガスが実質的に何ら有害化合物を含まないようなもの
であることが分かった。ロータリーキルン22内の温度
は、加熱手段24を制御することによって、650℃〜
750℃に維持される。ロータリーキルン22は、残留
する炭素物質の酸化を提供する。実質的に炭素物質を含
まないこの熱処理された無機成分は、最終的に導管25
を通して放出される。
【0042】以下に、図1および図2を参照して既に説
明した処理プロセスの具体例を説明する。具体例1 ここに記載されるのは、図1を参照して既に説明したプ
ロセスの具体例と、これによって製造された生成物の研
究である。略43重量%の炭酸カルシウム、28重量%
のカオリン、および29重量%の有機物の組成を有する
組織ミル脱色スラッジ(tissue mill de-inking sludge)
を乾燥し、ペレット化した。次いで、このペレット化さ
れた資材を、700℃〜750℃の温度で運転されてい
るロータリー燃焼炉の中に供給した。燃焼炉への空気の
供給は、炉内にある上記資材の温度が常にこの温度範囲
内になるように充分に制限された。上記資材の炉内での
平均滞留時間は、30分〜50分であった。暗色のすす
けた生成物が得られ、このISO明度値は「19」であ
ることが分かった。該生成物塩酸を用いて最初はpH9
に、次いでpH5に滴定することによって、炭酸カルシウ
ムの略10重量%が酸化カルシウムに分解されたことが
示された。この操作で生成したガスは、高レベルの一酸
化炭素および重い揮発性有機化合物を含んでいることが
分かり、除去されて別々に処理された。
【0043】この操作で得られた固体は、次いで同じ温
度のロータリー燃焼炉に通され、この二回目の燃焼炉内
の通過は、残留する有機物および炭素物質を焼却し尽く
すために必要な大過剰の空気と共に行われた。キルン炉
への3回目の通過を行った後、生成物の明度はISO値
で「71」にまで増大した。二酸化炭素で中和させ、更
に50kWh/トンのエネルギー入力で砂を擦り潰し媒
体に用いた磨耗グラインディングミル中での擦り潰しに
より加工した後には、ISO明度が「74」で、粒子の
80重量%が2μmよりも小さい等価球半径(equivalen
t spherical diameter)に等しいような粒子サイズ分布
を有し、比磨耗性値が32g/平方メータであるような
生成物が得られた。この研磨性値または磨耗性値は、未
使用の顔料についての典型的な数字、即ち、充填剤クレ
ー,60g/平方メータ;コーティングクレー,40g
/平方メータ;コーティングCaCO3 ,20g/平方
メータに匹敵する。具体例2 これは、図2を参照して既に説明したプロセスの具体例
と、それによって製造された生成物の研究である。略5
0重量%の水、30重量%の有機物、13重量%のカオ
リンおよび7重量%の炭酸カルシウムの組成の新聞ミル
に由来する脱色スラッジの脱水から得られた固体の塊
を、700℃のドーナツ型加熱ゾーンで運転されるドー
ナツ型の流動燃焼炉に連続的に供給した。この燃焼炉を
出た固体生成物を、出口ガス流とともにサイクロンによ
って回収した。サイクロンを出た生成物の平均ISO明
度は「20」であり、また該生成物塩酸を用いて滴定す
ることによって、炭酸カルシウムの略14重量%が酸化
カルシウムに分解されたことが示された。燃焼炉空の出
口ガスを分析することにより、一酸化炭素レベルは0.1
重量%未満であり、二酸化炭素顔料は6.8 重量%である
ことが示され、これは有機物の効率的な燃焼を示してい
る。次いで、前記固体生成物は、具体例1で用いたのと
同じロータリー燃焼炉の中に供給されたが、温度は70
0℃〜750℃に維持され、また滞留時間は30分〜5
0分であった。この炉からの生成物は、ISO明度「6
5」を有していることが分かった。二酸化炭素で中和さ
せ、更に100kWh /トンのエネルギー入力で砂を擦り
潰し媒体に用いた磨耗グラインディングミル中での擦り
潰しにより加工した後、最終生成物は、ISO明度が
「70」で、粒子の60重量%が2μm よりも小さい等
価球半径(equivalent spherical diameter)に等しい粒
子サイズ分布を有し、比磨耗性値は52g/平方メータ
であることが分かった。
【0044】比較例 古紙の脱色プラントのペーパーミルに由来する資材を含
有した固体ペレットからなる、種々のサンプルS1〜S
6を調製した。この資材は、具体例1で処理したものと
同じ組成および水含量を有していた。サンプルS1およ
びS2は、ペーパーミルそれ自身の炉(約900℃の温
度の流動床タイプ)の中でか焼された。処理されるペレ
ット中の有機物の燃焼によって放出された熱による温度
の上昇(炉の加熱気によって適用される温度を越える上
昇)を制限するための工程は採用しなかった。サンプル
S3〜S6については、具体例1と同様のロータリーキ
ルンの中でか焼したが、夫々900℃、900℃、11
00℃および1100℃の温度を用いた。この場合も、
有機物の燃焼によって放出される熱による温度の上昇を
制限するための工程は採用しなかった。
【0045】サンプルS1〜S6をか焼した後に得られ
た灰生成物を水の中に懸濁させ、100または200kW
h /トンの擦り潰しエネルギーを用いて、具体例2と同
様の砂を用いて擦り潰し、得られた懸濁液を具体例1の
ようにしてCO2 で炭化した。得られた結果は下記の表
1に示されている。比較のために、具体例1で用いた単
一の制御されたか焼工程を行い、続いて再懸濁、100
kWh/t での擦り潰しおよび炭酸化を行って本発明を実施
して得られた本発明の生成物(サンプルS7と表示)も
また、下記の表に含まれている。
【0046】表 1 サンプルNo. 適用温度 擦り潰しエネルギー % % 磨耗性 (℃) (kW/t) >10μm <2μm g/m2 S1 900 100 6 40 390 S2 900 200 4.5 4.5 380 S3 900 100 3.6 36 >500 S4 900 200 0.7 47 300 S5 1100 100 3.9 34 >500 S6 1100 200 0.6 44 320 S7 700 100 0.5 93 44
【0047】表1において、%>10μm および%<2
μm と記載した欄は、生成物のなかの、表記された粒子
サイズを有する粒子の重量%を示している。表1から分
かるように、本発明を実施したサンプルS7で得た生成
物は、再懸濁、擦り潰しおよび炭酸化を行った後でさえ
も、S1〜S6に適用された従来のか焼を含む同様の方
法を用いて得られたものより磨耗性が小さく且つ微細で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化するプロセスを実施するための
装置の構成を示す概略図。
【図2】本発明を実施するための装置の第2の構成を示
す概略図。
【符号の説明】
1 供給ホッパ 2 第一のロータリーキルン 3 導管 4 間接的加熱手段 5 導管 6 直接的火炎アフターバーナ 7 出口ダクト 8 第二のロータリーキルン 9 導管 10 加熱手段 11 導管 12 出口ダクト 13 バーナ 14 導管 15 ダクト 16 流動燃焼炉 17 導管 18 バーナ手段 19 導管 20 サイクロン分離器 21 導管 22 ロータリーキルン 23 導管 24 加熱手段 25 導管

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工業的なプラントまたはプロセスから
    の、有機物と無機粒子物質(かなりの量の炭酸カルシウ
    ムを含む)とを含む固体の水性懸濁液からなる水性排出
    物中に含まれ、もしくは該排出物から得られる固体含有
    物を処理する方法であって、該方法が、前記固体含有物
    に熱処理プロセスを施す工程を有するものにおいて、 前記熱処理は温度が600℃〜800℃の範囲に維持さ
    れ、存在する炭酸カルシウムの50重量%を越える分解
    を生じることなく有機材料の燃焼を生じさせて、実質的
    に有機物質を含まない粒状炭酸カルシウムを含有する無
    機材料を製造することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 存在する炭酸カルシウムの25重量%以
    下が分解される、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 存在する炭酸カルシウムの10重量%以
    下が分解される、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 処理される固体含有資材が、実質的な量
    のカオリンもしくはメタカオリン、またはその両者を含
    んでいる、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 処理される固体含有資材が、製紙プラン
    トまたは紙または古紙を処理するプラントによって製造
    される排出物を脱水することによって得られる、請求項
    1ないし請求項4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 処理される固体含有資材が、古紙を脱色
    するプラントから得られるものであり、また、炭素質物
    質を含んでいる、請求項1ないし請求項5のいずれか1
    項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記熱処理プロセスは二段階以上で適用
    され、その第一段階では温度が750℃を越えないよう
    にして有機化合物が燃焼され、また第二段階では、前記
    第一段階の後に、残留する炭素物質が直接的または間接
    的に燃焼される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の
    方法。
  8. 【請求項8】 前記第一段階は、制限された空気供給が
    与えられる容器内で行われる、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 処理される資材に存在する有機化合物の
    燃焼によって発生するガス状化合物が別の容器へと運ば
    れ、該容器の中でこのようなガス状化合物が高温で分解
    される、請求項7又は請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記第一段階は、前記固体含有資材が
    加熱される流動加熱ゾーンを与える炉の中で行われ、ま
    た熱処理の温度が制御されるように、加熱ゾーンを与え
    るための流体の供給が制御される、請求項7又は請求項
    8に記載の方法であって、方法。
  11. 【請求項11】 前記の炉はドーナツ型の流動加熱ゾー
    ンが形成されるキルン型の炉である、請求項7ないし請
    求項10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記第二段階が、過剰な酸素が供給さ
    れるロータリーキルンの中で行われる、請求項7ないし
    請求項11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 処理すべき資材は古紙を脱色するプラ
    ントからの排出物として得られる水性懸濁液を脱水する
    ことにより調製され、また前記脱水後の懸濁液中に存在
    する固体物質の乾燥重量が20重量%〜60重量%であ
    る、請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の
    方法。
  14. 【請求項14】 熱処理によって形成される生成物が水
    性媒質中に懸濁され、また該水性媒質のpHが生成物の懸
    濁の際または懸濁の後に調節される、請求項1ないし請
    求項13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 希釈した酸を添加して、水性媒質中に
    生成された懸濁液のpHを約pH9未満に低下させる、請求
    項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記懸濁液のpHを約pH9未満に低下さ
    せるために、二酸化炭素を含有する流体が添加される、
    請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記生成物を水性媒質中に懸濁するこ
    とにより生成された懸濁液が、pH調節に先立って、擦り
    潰すことにより処理される、請求項14ないし請求項1
    6のいずれか1項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 請求項1ないし請求項17のいずれか
    1項に記載の方法において生成物として生成された無機
    粒状物であって、紙のコーティング剤中の顔料として、
    或いは充填剤、増量剤または紙もしくは他の材料の特性
    改良剤として有用な実質的に白色の材料である無機粒状
    物。
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