JPH10298635A - ステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法 - Google Patents
ステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法Info
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- JPH10298635A JPH10298635A JP9120302A JP12030297A JPH10298635A JP H10298635 A JPH10298635 A JP H10298635A JP 9120302 A JP9120302 A JP 9120302A JP 12030297 A JP12030297 A JP 12030297A JP H10298635 A JPH10298635 A JP H10298635A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P10/20—Recycling
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- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ステンレス溶鋼の真空精錬に用いる浸漬管の
溶鋼や溶滓による損耗、及び待機から精錬への急激な温
度変化による耐火物のスポーリングによる欠損を防止
し、しかも、短時間で浸漬管耐火物の損耗を抑制できる
ステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法を提供す
る。 【解決手段】 減圧下精錬の終了時のスラグ13が、A
l2 O3 とCaOの総量を55〜90重量%、Cr2 O
3 を1〜10重量%、SiO2 を7〜25重量%、残部
のFeO、Fe2 O3 、MgOの一種又は二種以上を2
〜10重量%含有するように調整し、調整したスラグ1
3を減圧下精錬が終了した浸漬管17の表面にコーティ
ングする。
溶鋼や溶滓による損耗、及び待機から精錬への急激な温
度変化による耐火物のスポーリングによる欠損を防止
し、しかも、短時間で浸漬管耐火物の損耗を抑制できる
ステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法を提供す
る。 【解決手段】 減圧下精錬の終了時のスラグ13が、A
l2 O3 とCaOの総量を55〜90重量%、Cr2 O
3 を1〜10重量%、SiO2 を7〜25重量%、残部
のFeO、Fe2 O3 、MgOの一種又は二種以上を2
〜10重量%含有するように調整し、調整したスラグ1
3を減圧下精錬が終了した浸漬管17の表面にコーティ
ングする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、取鍋内のステンレ
ス溶鋼に浸漬管を浸漬してステンレス溶鋼の脱炭、脱ガ
ス、クロム酸化物の還元精錬等に用いる真空精錬炉の浸
漬管の保護方法に関する。
ス溶鋼に浸漬管を浸漬してステンレス溶鋼の脱炭、脱ガ
ス、クロム酸化物の還元精錬等に用いる真空精錬炉の浸
漬管の保護方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にステンレス溶鋼の真空精錬では、
大径の浸漬管を取鍋内のステンレス溶鋼に浸漬して、浸
漬管内の溶鋼を真空下でクロムの酸化を抑制しながら吹
酸による脱炭精錬、脱ガス精錬、吹酸脱炭により生成し
たクロム酸化物の還元精錬が行われている。この真空精
錬に用いられる真空精錬炉はその下部に図5に示す浸漬
管が設けられており、その形状は円筒状で、中心部に芯
金1を有し、外側には芯金1に固定されたスタット2に
支持された不定形耐火物3を、内側には耐火物煉瓦4を
施工してある。真空精錬炉を用いた真空精錬は浸漬管を
ステンレス溶鋼中に浸漬して、浸漬管の投影下の取鍋の
底部からポーラスプラグにより不活性ガスを供給して、
取鍋内及び浸漬管内のステンレス溶鋼を攪拌しつつ精錬
を行う。特に前述の脱炭精錬においては取鍋底部のポー
ラスプラグからの不活性ガスによる攪拌流動に加えて、
浸漬管内の溶鋼面にランスを介して酸素あるいは酸素含
有気体を吹付ける吹酸脱炭精錬により迅速な精錬が行わ
れている。この大径の浸漬管を用いる真空精錬は取鍋内
のステンレス溶鋼の攪拌が良好であり、吹酸に伴なう脱
炭等の精錬効率が高い利点があり広く適用されつつあ
る。しかし、この真空精錬炉はステンレス溶鋼の流動が
大きく、且つ吹酸脱炭等の高温度の精錬が行われるた
め、浸漬管がステンレス溶鋼の吹酸や攪拌流動により溶
損したり、あるいは精錬時から待機時への急激な温度変
化によるスポーリング等から前述の浸漬管を構成する耐
火物が図5に示すように損耗したりする。
大径の浸漬管を取鍋内のステンレス溶鋼に浸漬して、浸
漬管内の溶鋼を真空下でクロムの酸化を抑制しながら吹
酸による脱炭精錬、脱ガス精錬、吹酸脱炭により生成し
たクロム酸化物の還元精錬が行われている。この真空精
錬に用いられる真空精錬炉はその下部に図5に示す浸漬
管が設けられており、その形状は円筒状で、中心部に芯
金1を有し、外側には芯金1に固定されたスタット2に
支持された不定形耐火物3を、内側には耐火物煉瓦4を
施工してある。真空精錬炉を用いた真空精錬は浸漬管を
ステンレス溶鋼中に浸漬して、浸漬管の投影下の取鍋の
底部からポーラスプラグにより不活性ガスを供給して、
取鍋内及び浸漬管内のステンレス溶鋼を攪拌しつつ精錬
を行う。特に前述の脱炭精錬においては取鍋底部のポー
ラスプラグからの不活性ガスによる攪拌流動に加えて、
浸漬管内の溶鋼面にランスを介して酸素あるいは酸素含
有気体を吹付ける吹酸脱炭精錬により迅速な精錬が行わ
れている。この大径の浸漬管を用いる真空精錬は取鍋内
のステンレス溶鋼の攪拌が良好であり、吹酸に伴なう脱
炭等の精錬効率が高い利点があり広く適用されつつあ
る。しかし、この真空精錬炉はステンレス溶鋼の流動が
大きく、且つ吹酸脱炭等の高温度の精錬が行われるた
め、浸漬管がステンレス溶鋼の吹酸や攪拌流動により溶
損したり、あるいは精錬時から待機時への急激な温度変
化によるスポーリング等から前述の浸漬管を構成する耐
火物が図5に示すように損耗したりする。
【0003】このような浸漬管耐火物の損耗は真空精錬
炉の稼働率の低下を招き、真空精錬処理能力の低下は対
象処理鋼種の処理が不可能となり、高級鋼の製造そのも
のが困難となる。一方、真空精錬に用いる浸漬管の早期
損耗はそれを構成する耐火物コストの増加を招くと共
に、真空精錬炉を構成する真空槽及び浸漬管の交換等に
多大の手間を要する。この浸漬管の耐火物の損耗による
精錬処理能力の低下や耐火物コストの増大等を解消する
ために、特開昭58−553845号公報、あるいは特
開平8−278087号公報に示すように、浸漬管の耐
火物の損耗部をプラズマ溶射補修を行うか、あるいは損
耗部を型枠で囲って、この浸漬管耐火物と型枠との間に
補修耐火物を流し込む補修が実施されている。
炉の稼働率の低下を招き、真空精錬処理能力の低下は対
象処理鋼種の処理が不可能となり、高級鋼の製造そのも
のが困難となる。一方、真空精錬に用いる浸漬管の早期
損耗はそれを構成する耐火物コストの増加を招くと共
に、真空精錬炉を構成する真空槽及び浸漬管の交換等に
多大の手間を要する。この浸漬管の耐火物の損耗による
精錬処理能力の低下や耐火物コストの増大等を解消する
ために、特開昭58−553845号公報、あるいは特
開平8−278087号公報に示すように、浸漬管の耐
火物の損耗部をプラズマ溶射補修を行うか、あるいは損
耗部を型枠で囲って、この浸漬管耐火物と型枠との間に
補修耐火物を流し込む補修が実施されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、真空精
錬炉中の浸漬管は短時間の待機と真空精錬(以下減圧下
精錬と称する)とを連続的に繰返すことから、浸漬管の
耐火物の損耗部をプラズマ溶射補修しても、精錬中から
待機時への急激な温度変化により容易に剥離し、局部補
修の効果が十分に発揮できない。しかも、溶射補修自体
が補修に長時間の手間が必要であり、同時に補修に要す
るコストが高くなる。また、損耗部を型枠で囲って、こ
の浸漬管の耐火物と型枠との間に補修耐火物を流し込ん
で補修する方法の場合も、短時間の待機と減圧下精錬と
を繰り返している浸漬管では施工と乾燥に時間を要する
ことから補修そのものが不可能であり、特に施工後の乾
燥が不十分となるために、ステンレス溶鋼中に浸漬した
場合に剥落や亀裂の発生を生じ、前述の溶射補修と同様
に十分な補修効果が発揮出来ない。更に、溶射や耐火物
の流し込み補修の効果が剥落や亀裂により持続できない
ために、精錬中に浸漬管に最初に施工した耐火物が早期
に露出して損耗されて極度に浸漬管の寿命が短くなる欠
点を有する。本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、減圧下で精錬を行う真空精錬炉の浸漬管の損耗及び
精錬中から待機時への急激な温度変化によるスポーリン
グ欠損を防止し、簡単に、且つ短時間で耐火物の溶損耗
を抑制して浸漬管の長寿命化を図るステンレス溶鋼真空
精錬炉用浸漬管の保護方法を提供することを目的とす
る。
錬炉中の浸漬管は短時間の待機と真空精錬(以下減圧下
精錬と称する)とを連続的に繰返すことから、浸漬管の
耐火物の損耗部をプラズマ溶射補修しても、精錬中から
待機時への急激な温度変化により容易に剥離し、局部補
修の効果が十分に発揮できない。しかも、溶射補修自体
が補修に長時間の手間が必要であり、同時に補修に要す
るコストが高くなる。また、損耗部を型枠で囲って、こ
の浸漬管の耐火物と型枠との間に補修耐火物を流し込ん
で補修する方法の場合も、短時間の待機と減圧下精錬と
を繰り返している浸漬管では施工と乾燥に時間を要する
ことから補修そのものが不可能であり、特に施工後の乾
燥が不十分となるために、ステンレス溶鋼中に浸漬した
場合に剥落や亀裂の発生を生じ、前述の溶射補修と同様
に十分な補修効果が発揮出来ない。更に、溶射や耐火物
の流し込み補修の効果が剥落や亀裂により持続できない
ために、精錬中に浸漬管に最初に施工した耐火物が早期
に露出して損耗されて極度に浸漬管の寿命が短くなる欠
点を有する。本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、減圧下で精錬を行う真空精錬炉の浸漬管の損耗及び
精錬中から待機時への急激な温度変化によるスポーリン
グ欠損を防止し、簡単に、且つ短時間で耐火物の溶損耗
を抑制して浸漬管の長寿命化を図るステンレス溶鋼真空
精錬炉用浸漬管の保護方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載のステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法
は、真空精錬炉の浸漬管を取鍋内のステンレス溶鋼に浸
漬して、前記取鍋内のステンレス溶鋼を減圧下で精錬す
る真空精錬用浸漬管の保護方法であって、前記減圧下精
錬の終了時のスラグが、Al2 O3 とCaOの総量を5
5〜90重量%、Cr2 O3 を1〜10重量%、SiO
2 を7〜25重量%、残部のFeO、Fe2 O3 、Mg
Oの一種又は二種以上を2〜10重量%含有するように
調整し、該調整したスラグを前記減圧下精錬が終了した
前記浸漬管の表面にコーティングしている。ここで、減
圧下精錬の終了時とは、クロムを5重量%以上含有する
粗溶鋼を転炉等の脱炭精錬炉を用いて一次脱炭精錬を行
なったステンレス溶鋼を、更に、浸漬管を備えた真空精
錬炉を用いて、脱炭精錬、脱ガス精錬を行ない、次いで
最終精錬である還元精錬を終了した時点である。
記載のステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法
は、真空精錬炉の浸漬管を取鍋内のステンレス溶鋼に浸
漬して、前記取鍋内のステンレス溶鋼を減圧下で精錬す
る真空精錬用浸漬管の保護方法であって、前記減圧下精
錬の終了時のスラグが、Al2 O3 とCaOの総量を5
5〜90重量%、Cr2 O3 を1〜10重量%、SiO
2 を7〜25重量%、残部のFeO、Fe2 O3 、Mg
Oの一種又は二種以上を2〜10重量%含有するように
調整し、該調整したスラグを前記減圧下精錬が終了した
前記浸漬管の表面にコーティングしている。ここで、減
圧下精錬の終了時とは、クロムを5重量%以上含有する
粗溶鋼を転炉等の脱炭精錬炉を用いて一次脱炭精錬を行
なったステンレス溶鋼を、更に、浸漬管を備えた真空精
錬炉を用いて、脱炭精錬、脱ガス精錬を行ない、次いで
最終精錬である還元精錬を終了した時点である。
【0006】この還元精錬の終了時に形成されるスラグ
を浸漬管の表面にコーティングしてあるので、再使用時
の高温度の溶鋼熱から浸漬管を保護することができる。
この浸漬管の表面にコーティングされるスラグの組成は
Al2 O3 とCaOの総量が55重量%未満では浸漬管
にコーティングした際に耐食性が低く、コーティングに
よる浸漬管の保護効果がない。一方、スラグ組成のAl
2 O3 とCaOが90重量%を超えるとスラグの融点が
高くなり滓化も悪く、浸漬管へのコーティングが困難に
なると共に、前工程の還元精錬におけるクロム酸化物の
還元の阻害となる。また、Cr2 O3 が1重量%未満で
はスラグ等と反応した際に高粘性物の形成による耐食効
果が低下し、Cr2 O3 が10重量%を超えると滓化が
悪く、浸漬管へのコーティングそのものが困難となる。
還元精錬の終了時に形成するスラグ組成中のSiO2 が
7重量%未満ではスラグの粘性が低下し融点も高くな
り、Al2 O3 とCaOが増加した場合と同様に滓化が
悪くコーティングが困難となる。SiO2 が25重量%
を超えるとスラグの低融点化が大きく十分なコーティン
グ保護層の形成ができない。
を浸漬管の表面にコーティングしてあるので、再使用時
の高温度の溶鋼熱から浸漬管を保護することができる。
この浸漬管の表面にコーティングされるスラグの組成は
Al2 O3 とCaOの総量が55重量%未満では浸漬管
にコーティングした際に耐食性が低く、コーティングに
よる浸漬管の保護効果がない。一方、スラグ組成のAl
2 O3 とCaOが90重量%を超えるとスラグの融点が
高くなり滓化も悪く、浸漬管へのコーティングが困難に
なると共に、前工程の還元精錬におけるクロム酸化物の
還元の阻害となる。また、Cr2 O3 が1重量%未満で
はスラグ等と反応した際に高粘性物の形成による耐食効
果が低下し、Cr2 O3 が10重量%を超えると滓化が
悪く、浸漬管へのコーティングそのものが困難となる。
還元精錬の終了時に形成するスラグ組成中のSiO2 が
7重量%未満ではスラグの粘性が低下し融点も高くな
り、Al2 O3 とCaOが増加した場合と同様に滓化が
悪くコーティングが困難となる。SiO2 が25重量%
を超えるとスラグの低融点化が大きく十分なコーティン
グ保護層の形成ができない。
【0007】また、スラグ組成の内、残部として含有す
るFeO、Fe2 O3 、MgOは減圧下精錬で生成及び
前工程で混入した組成物であり、FeO、Fe2 O3 、
MgOの一種又は二種以上を2〜10重量%含有してあ
る。このFeO、Fe2 O3、MgOが増加すると低融
点化によるスラグの耐食性が低下し、特にMgOが2重
量%未満では浸漬管を構成する耐火物の溶損が大きくな
り、10重量%を超えるとMgO分の追加添加となる。
るFeO、Fe2 O3 、MgOは減圧下精錬で生成及び
前工程で混入した組成物であり、FeO、Fe2 O3 、
MgOの一種又は二種以上を2〜10重量%含有してあ
る。このFeO、Fe2 O3、MgOが増加すると低融
点化によるスラグの耐食性が低下し、特にMgOが2重
量%未満では浸漬管を構成する耐火物の溶損が大きくな
り、10重量%を超えるとMgO分の追加添加となる。
【0008】請求項2記載のステンレス溶鋼真空精錬炉
用浸漬管の保護方法は、請求項1記載のステンレス溶鋼
真空精錬炉用浸漬管の保護方法において、前記減圧下精
錬の終了時に形成される前記スラグのAl2 O3 /Ca
Oを0.25〜3.0としている。減圧下精錬を終了し
たスラグのAl2 O3 とCaOの総量55〜90%の条
件において、Al2 O3 /CaOが0.25未満ではス
ラグが冷却される際に、相変態をおこして粉化崩壊する
ためにコーティング層が剥落する。一方Al2 O3 /C
aOが3.0を超えるとスラグの滓化不良により浸漬管
へのコーティングが困難になる。
用浸漬管の保護方法は、請求項1記載のステンレス溶鋼
真空精錬炉用浸漬管の保護方法において、前記減圧下精
錬の終了時に形成される前記スラグのAl2 O3 /Ca
Oを0.25〜3.0としている。減圧下精錬を終了し
たスラグのAl2 O3 とCaOの総量55〜90%の条
件において、Al2 O3 /CaOが0.25未満ではス
ラグが冷却される際に、相変態をおこして粉化崩壊する
ためにコーティング層が剥落する。一方Al2 O3 /C
aOが3.0を超えるとスラグの滓化不良により浸漬管
へのコーティングが困難になる。
【0009】請求項3記載のステンレス溶鋼真空精錬炉
用浸漬管の保護方法は、請求項1又は2記載のステンレ
ス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法において、前記浸
漬管の表面にコーティングされるスラグは、積層されて
いる。この浸漬管の表面に複数のスラグのコーティング
層が積層されて形成されているためにステンレス溶鋼及
び溶滓からの急激な熱負荷を受けた際にコーティング層
の表層が剥落しても残存コーティング層が形成できる。
この理由からコーティング層は10〜100mmで、少
なくとも2層を積層することが望ましい。10mm未満
ではコーティング層の表層剥落した際に浸漬管の耐火物
が露出しやすくなり、100mmを超えるとコーティン
グ層の積層に時間と手間を要し、減圧下精錬を完了した
溶鋼の温度低下等を招くことから20〜70mmが更に
好ましい。
用浸漬管の保護方法は、請求項1又は2記載のステンレ
ス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法において、前記浸
漬管の表面にコーティングされるスラグは、積層されて
いる。この浸漬管の表面に複数のスラグのコーティング
層が積層されて形成されているためにステンレス溶鋼及
び溶滓からの急激な熱負荷を受けた際にコーティング層
の表層が剥落しても残存コーティング層が形成できる。
この理由からコーティング層は10〜100mmで、少
なくとも2層を積層することが望ましい。10mm未満
ではコーティング層の表層剥落した際に浸漬管の耐火物
が露出しやすくなり、100mmを超えるとコーティン
グ層の積層に時間と手間を要し、減圧下精錬を完了した
溶鋼の温度低下等を招くことから20〜70mmが更に
好ましい。
【0010】請求項4記載のステンレス溶鋼真空精錬炉
用浸漬管の保護方法は、請求項1〜3のいずれか1項に
記載のステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法に
おいて、前記減圧下精錬の終了時に形成される前記スラ
グが、還元精錬以前にCaOを添加し、還元精錬の際に
金属Alを添加してスラグ調整される。ここで、CaO
を添加する還元精錬以前とは、取鍋内のステンレス溶鋼
に真空精錬炉の浸漬管を浸漬して、減圧下で浸漬管内の
ステンレス溶鋼に酸素あるいは酸素含有ガスを吹酸しつ
つ取鍋底部から不活性ガスを吹込みながら攪拌する脱炭
精錬、あるいは吹酸を停止して減圧下で取鍋底部から不
活性ガスを吹込みながら攪拌して脱ガス精錬する工程で
あり、添加されたCaOは予め加熱溶解され滓化され
る。還元精錬は脱炭精錬を行ない、更に減圧下で脱ガス
精錬を行った後に、還元剤を添加して、脱炭精錬で生成
したクロム酸化物を減圧下で還元してステンレス溶鋼中
に回収する精錬である。この還元精錬を行う際に金属A
lを添加することで、金属Alが前記のクロム酸化物と
テルミット反応を起こしAl2 O3 が速やかに生成さ
れ、先に添加したCaOと前述のAl2 O3 との相乗作
用によりクロム酸化物の還元が行われ、CaOとAl2
O3 系の溶融状態のスラグが形成できる。請求項5記載
のステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法は、請
求項1〜3のいずれか1項に記載のステンレス溶鋼真空
精錬炉用浸漬管の保護方法において、前記減圧下精錬の
終了時に形成される前記スラグが、還元精錬の際にCa
Oと金属Alを添加してスラグ調整される。CaOと金
属Alを前記還元精錬で添加しても、金属Alのテルミ
ット反応によりCaOとAl2 O3 が溶融状態のスラグ
を形成する。すなわち、前述の別添加又は還元精錬での
添加のいずれにおいても、コーティングに用いるスラグ
が形成される。
用浸漬管の保護方法は、請求項1〜3のいずれか1項に
記載のステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法に
おいて、前記減圧下精錬の終了時に形成される前記スラ
グが、還元精錬以前にCaOを添加し、還元精錬の際に
金属Alを添加してスラグ調整される。ここで、CaO
を添加する還元精錬以前とは、取鍋内のステンレス溶鋼
に真空精錬炉の浸漬管を浸漬して、減圧下で浸漬管内の
ステンレス溶鋼に酸素あるいは酸素含有ガスを吹酸しつ
つ取鍋底部から不活性ガスを吹込みながら攪拌する脱炭
精錬、あるいは吹酸を停止して減圧下で取鍋底部から不
活性ガスを吹込みながら攪拌して脱ガス精錬する工程で
あり、添加されたCaOは予め加熱溶解され滓化され
る。還元精錬は脱炭精錬を行ない、更に減圧下で脱ガス
精錬を行った後に、還元剤を添加して、脱炭精錬で生成
したクロム酸化物を減圧下で還元してステンレス溶鋼中
に回収する精錬である。この還元精錬を行う際に金属A
lを添加することで、金属Alが前記のクロム酸化物と
テルミット反応を起こしAl2 O3 が速やかに生成さ
れ、先に添加したCaOと前述のAl2 O3 との相乗作
用によりクロム酸化物の還元が行われ、CaOとAl2
O3 系の溶融状態のスラグが形成できる。請求項5記載
のステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法は、請
求項1〜3のいずれか1項に記載のステンレス溶鋼真空
精錬炉用浸漬管の保護方法において、前記減圧下精錬の
終了時に形成される前記スラグが、還元精錬の際にCa
Oと金属Alを添加してスラグ調整される。CaOと金
属Alを前記還元精錬で添加しても、金属Alのテルミ
ット反応によりCaOとAl2 O3 が溶融状態のスラグ
を形成する。すなわち、前述の別添加又は還元精錬での
添加のいずれにおいても、コーティングに用いるスラグ
が形成される。
【0011】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係るステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法
に用いる減圧下精錬装置の全体の概略図、図2はスラグ
のコーティングを施した浸漬管の部分断面図、図3はス
ラグのコーティングを施した浸漬管と従来の浸漬管の使
用回数の比較を示した図、図4はスラグのコーティング
を施した浸漬管と従来の浸漬管の耐火物コストの比較を
示した図である。
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係るステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法
に用いる減圧下精錬装置の全体の概略図、図2はスラグ
のコーティングを施した浸漬管の部分断面図、図3はス
ラグのコーティングを施した浸漬管と従来の浸漬管の使
用回数の比較を示した図、図4はスラグのコーティング
を施した浸漬管と従来の浸漬管の耐火物コストの比較を
示した図である。
【0012】まず、減圧下精錬装置10は図1に示すよ
うに、取鍋11に転炉等の脱炭精錬炉(図示せず)によ
り炭素1.0重量%以下に脱炭されたクロムを5重量%
以上含有したステンレス溶鋼12(以下単に溶鋼と称す
る)と一部混入したスラグ13が受湯されており、取鍋
11の底部14には不活性ガスである例えばArガス供
給配管15に連通したArガス吹込み用ポーラスプラグ
16が設けてあり、Arガスを供給できるようにしてあ
る。また、取鍋11内の溶鋼12には大径の浸漬管17
と、この浸漬管17にフランジ18を介して締結され一
体に設けた真空槽19と、浸漬管17及び真空槽19内
を減圧する吸引エゼクター(図示せず)に連通した排気
口20、及び浸漬管17に合金材、生石灰、金属Al等
の副材料を添加する副材料の添加口21が装備されてお
り、浸漬管17及び真空槽19の全体は油圧昇降装置
(図示せず)等で昇降可能に保持されている。さらに、
真空槽19の上部には浸漬管17内の溶鋼に酸素あるい
は酸素含有ガスを吹付けて脱炭精錬を行うためのランス
22が昇降可能に設けられている。図1及び図2に示す
ように、浸漬管17は芯金17aに保持され、内側には
高温度で耐食性に優れたクロミア−マグネシア等からな
る煉瓦23が内張りしてあり、外側には高アルミナ質等
の耐溶損に優れた不定形耐火物24が流込み施工されて
いる。また、真空槽19には高温度での耐食性に優れた
クロミア−マグネシア等の煉瓦25が内張りされてい
る。ここで、27はスタットであり、構成は図5のスタ
ット2と同じである。
うに、取鍋11に転炉等の脱炭精錬炉(図示せず)によ
り炭素1.0重量%以下に脱炭されたクロムを5重量%
以上含有したステンレス溶鋼12(以下単に溶鋼と称す
る)と一部混入したスラグ13が受湯されており、取鍋
11の底部14には不活性ガスである例えばArガス供
給配管15に連通したArガス吹込み用ポーラスプラグ
16が設けてあり、Arガスを供給できるようにしてあ
る。また、取鍋11内の溶鋼12には大径の浸漬管17
と、この浸漬管17にフランジ18を介して締結され一
体に設けた真空槽19と、浸漬管17及び真空槽19内
を減圧する吸引エゼクター(図示せず)に連通した排気
口20、及び浸漬管17に合金材、生石灰、金属Al等
の副材料を添加する副材料の添加口21が装備されてお
り、浸漬管17及び真空槽19の全体は油圧昇降装置
(図示せず)等で昇降可能に保持されている。さらに、
真空槽19の上部には浸漬管17内の溶鋼に酸素あるい
は酸素含有ガスを吹付けて脱炭精錬を行うためのランス
22が昇降可能に設けられている。図1及び図2に示す
ように、浸漬管17は芯金17aに保持され、内側には
高温度で耐食性に優れたクロミア−マグネシア等からな
る煉瓦23が内張りしてあり、外側には高アルミナ質等
の耐溶損に優れた不定形耐火物24が流込み施工されて
いる。また、真空槽19には高温度での耐食性に優れた
クロミア−マグネシア等の煉瓦25が内張りされてい
る。ここで、27はスタットであり、構成は図5のスタ
ット2と同じである。
【0013】次に、前述の減圧下精錬装置10を用いた
溶鋼の真空精錬炉用浸漬管の保護方法について述べる。
炭素が0.3〜1.0重量%、クロムが5〜22重量%
に精錬された溶鋼12を取鍋11に受け、この取鍋11
内の溶鋼12に底部14のポーラスプラグ16から不活
性ガスの一例であるArガス(アルゴンガス)を0.3
〜10.0NL/(分・溶鋼t)吹込んで溶鋼12を攪
拌(図1の矢印)しながら、浸漬管17を溶鋼12内に
浸漬して、浸漬管17及び真空槽19内を吸引エゼクタ
ー(図示せず)の作動により大気圧以下に減圧すると共
に、ランス22から酸素を吹付けて溶鋼12の脱炭精錬
を行った。この脱炭精錬により炭素が0.01〜0.1
0重量%となった溶鋼12に対してランス22からの酸
素の吹付けを停止する。次に、0.1〜10torrの
高真空に減圧して、ポーラスプラグ16からアルゴンガ
スを吹込んで溶鋼12を攪拌(図1の矢印)しながら、
溶鋼12の脱ガス精錬を5分間行なった。この脱ガス精
錬を開始する時に、前述の副材料の添加口21からCa
O(生石灰)を8〜18kg/溶鋼t添加して、添加し
たCaO(生石灰)の中に含有する炭酸ガス分の除去と
滓化を行った。この脱ガス精錬を行った後の溶鋼12を
引き続きポーラスプラグ16からアルゴンガスを吹込ん
で攪拌(図1の矢印)しながら、10〜750torr
の減圧状態で、前記の脱炭精錬で生成したクロム酸化物
の還元のために、副材料の添加口21から金属Alを4
〜9kg/溶鋼t添加して還元精錬を行い、クロムを溶
鋼12に回収した。
溶鋼の真空精錬炉用浸漬管の保護方法について述べる。
炭素が0.3〜1.0重量%、クロムが5〜22重量%
に精錬された溶鋼12を取鍋11に受け、この取鍋11
内の溶鋼12に底部14のポーラスプラグ16から不活
性ガスの一例であるArガス(アルゴンガス)を0.3
〜10.0NL/(分・溶鋼t)吹込んで溶鋼12を攪
拌(図1の矢印)しながら、浸漬管17を溶鋼12内に
浸漬して、浸漬管17及び真空槽19内を吸引エゼクタ
ー(図示せず)の作動により大気圧以下に減圧すると共
に、ランス22から酸素を吹付けて溶鋼12の脱炭精錬
を行った。この脱炭精錬により炭素が0.01〜0.1
0重量%となった溶鋼12に対してランス22からの酸
素の吹付けを停止する。次に、0.1〜10torrの
高真空に減圧して、ポーラスプラグ16からアルゴンガ
スを吹込んで溶鋼12を攪拌(図1の矢印)しながら、
溶鋼12の脱ガス精錬を5分間行なった。この脱ガス精
錬を開始する時に、前述の副材料の添加口21からCa
O(生石灰)を8〜18kg/溶鋼t添加して、添加し
たCaO(生石灰)の中に含有する炭酸ガス分の除去と
滓化を行った。この脱ガス精錬を行った後の溶鋼12を
引き続きポーラスプラグ16からアルゴンガスを吹込ん
で攪拌(図1の矢印)しながら、10〜750torr
の減圧状態で、前記の脱炭精錬で生成したクロム酸化物
の還元のために、副材料の添加口21から金属Alを4
〜9kg/溶鋼t添加して還元精錬を行い、クロムを溶
鋼12に回収した。
【0014】各工程を介して最終的に形成されるスラグ
13の組成内のSiO2 は、転炉等の脱炭精錬炉(図示
せず)から溶鋼12を取鍋11に受湯する際に混入する
スラグ分(混入スラグ中のSiO2 は30重量%)と、
減圧下での脱炭精錬以前の溶鋼12中に含有されたSi
(0.03〜0.20重量%)とからなり、この成分は
分析することにより予め値を求めることができ、溶鋼1
2中の含有Si分は全量をSiO2 に換算し、両方を合
わせた値がSiO2 量となる。この両方を合わせたSi
O2 量の調整は、スラグの流入量と溶鋼12中に添加す
るSi濃度のいずれか、あるいは両方を調整することに
より7〜25重量%の濃度にする。また、脱ガス精錬で
添加するCaOは還元精錬で還元すべきクロム酸化物量
等から以下のように求める。まず、前述の脱炭精錬条件
である吹酸の酸素量、到達する最終炭素濃度から、生成
クロム酸化物量を予測するか、あるいは溶鋼やスラグを
分析して、(1)式により生成クロム酸化物量を還元す
るための金属Al添加量と生成Al2 O3 量を求める。 Cr2 O3 +2Al→Al2 O3 +2Cr ・・・・・(1) このAl2 O3 量からCaO量を求め、CaOとAl2
O3 の総量で55〜90重量%となるように調整する。
CaOとAl2 O3 の調整は、CaOとAl2 O3 の両
方、あるいはいずれか一方の添加量を変えることでも可
能である。Cr2 O3 は還元精錬で添加する金属Al量
により決定され、金属Alの添加量が多い程、低くなる
ことから1〜10重量%に調整した。また、スラグ13
を形成する組成物の内で、残部として含有するFeO、
Fe2 O3 、MgOは減圧下精錬で生成及び前工程で混
入した組成物であり、FeO、Fe2 O3 、MgOの一
種又は二種以上で2〜10重量%となるように混入スラ
グ量や還元精錬の金属Al添加量等を調整する。
13の組成内のSiO2 は、転炉等の脱炭精錬炉(図示
せず)から溶鋼12を取鍋11に受湯する際に混入する
スラグ分(混入スラグ中のSiO2 は30重量%)と、
減圧下での脱炭精錬以前の溶鋼12中に含有されたSi
(0.03〜0.20重量%)とからなり、この成分は
分析することにより予め値を求めることができ、溶鋼1
2中の含有Si分は全量をSiO2 に換算し、両方を合
わせた値がSiO2 量となる。この両方を合わせたSi
O2 量の調整は、スラグの流入量と溶鋼12中に添加す
るSi濃度のいずれか、あるいは両方を調整することに
より7〜25重量%の濃度にする。また、脱ガス精錬で
添加するCaOは還元精錬で還元すべきクロム酸化物量
等から以下のように求める。まず、前述の脱炭精錬条件
である吹酸の酸素量、到達する最終炭素濃度から、生成
クロム酸化物量を予測するか、あるいは溶鋼やスラグを
分析して、(1)式により生成クロム酸化物量を還元す
るための金属Al添加量と生成Al2 O3 量を求める。 Cr2 O3 +2Al→Al2 O3 +2Cr ・・・・・(1) このAl2 O3 量からCaO量を求め、CaOとAl2
O3 の総量で55〜90重量%となるように調整する。
CaOとAl2 O3 の調整は、CaOとAl2 O3 の両
方、あるいはいずれか一方の添加量を変えることでも可
能である。Cr2 O3 は還元精錬で添加する金属Al量
により決定され、金属Alの添加量が多い程、低くなる
ことから1〜10重量%に調整した。また、スラグ13
を形成する組成物の内で、残部として含有するFeO、
Fe2 O3 、MgOは減圧下精錬で生成及び前工程で混
入した組成物であり、FeO、Fe2 O3 、MgOの一
種又は二種以上で2〜10重量%となるように混入スラ
グ量や還元精錬の金属Al添加量等を調整する。
【0015】以上の如く、各精錬で調整されたスラグ1
3の浸漬管17へのコーティングについて、図1及び図
2を参照して説明する。各精錬を行い減圧下精錬を終了
し、調整されたスラグ13は1650〜1750℃の温
度で溶融している。浸漬管17もこのスラグ13及び溶
鋼12中に浸漬された状態から減圧下精錬の終わりと同
時に真空槽19及び浸漬管17内は復圧(大気圧)され
る。この復圧された浸漬管17はスラグ13の上方に上
昇して待機する。この直後は浸漬管17の内側のクロミ
ア−マグネシア煉瓦23、高アルミナ質の不定形耐火物
24共に、スラグ13の温度と略同じ1650〜175
0℃となっている。この状態で0.5〜1分程度の上昇
待機により1200〜1300℃に下げて、次に、スラ
グ13層内に浸漬管17の先端から270〜530mm
を浸漬して後、直ぐにゆっくりと浸漬管17を上昇する
ことで、厚さ30mmのコーティング層26を形成させ
た。
3の浸漬管17へのコーティングについて、図1及び図
2を参照して説明する。各精錬を行い減圧下精錬を終了
し、調整されたスラグ13は1650〜1750℃の温
度で溶融している。浸漬管17もこのスラグ13及び溶
鋼12中に浸漬された状態から減圧下精錬の終わりと同
時に真空槽19及び浸漬管17内は復圧(大気圧)され
る。この復圧された浸漬管17はスラグ13の上方に上
昇して待機する。この直後は浸漬管17の内側のクロミ
ア−マグネシア煉瓦23、高アルミナ質の不定形耐火物
24共に、スラグ13の温度と略同じ1650〜175
0℃となっている。この状態で0.5〜1分程度の上昇
待機により1200〜1300℃に下げて、次に、スラ
グ13層内に浸漬管17の先端から270〜530mm
を浸漬して後、直ぐにゆっくりと浸漬管17を上昇する
ことで、厚さ30mmのコーティング層26を形成させ
た。
【0016】このコーティング層26を形成した後、さ
らに5分の待機を行って、コーティング層26の表面温
度が略800℃の状態となった時点で、次の取鍋11内
の溶鋼12に浸漬管17を浸漬して、次の減圧下精錬を
行なった。その後、浸漬管17のコーティング層26の
形成と減圧下精錬を繰り返して操業した。浸漬管17の
クロミア−マグネシア煉瓦23、高アルミナ質の不定形
耐火物24の表面に、スラグをコーティングしてあるの
で、再使用時の高温度の溶鋼熱から浸漬管を保護するこ
とができた。さらに、浸漬管17の表面にコーティング
されるスラグの組成をAl2 O3 とCaOの総量を55
〜90%重量%、SiO2 を7〜25重量%、Cr2 O
3 1〜10重量%、残部として含有するFeO、Fe2
O3 、MgOの一種又は二種以上を2〜10重量%とし
たので、コーティング層26の耐食性が高く、スラグの
融点が高くなることによる滓化不良や浸漬管17へのコ
ーティング不良がなく、前工程の還元精錬におけるクロ
ム酸化物の還元も良好に達成できた。
らに5分の待機を行って、コーティング層26の表面温
度が略800℃の状態となった時点で、次の取鍋11内
の溶鋼12に浸漬管17を浸漬して、次の減圧下精錬を
行なった。その後、浸漬管17のコーティング層26の
形成と減圧下精錬を繰り返して操業した。浸漬管17の
クロミア−マグネシア煉瓦23、高アルミナ質の不定形
耐火物24の表面に、スラグをコーティングしてあるの
で、再使用時の高温度の溶鋼熱から浸漬管を保護するこ
とができた。さらに、浸漬管17の表面にコーティング
されるスラグの組成をAl2 O3 とCaOの総量を55
〜90%重量%、SiO2 を7〜25重量%、Cr2 O
3 1〜10重量%、残部として含有するFeO、Fe2
O3 、MgOの一種又は二種以上を2〜10重量%とし
たので、コーティング層26の耐食性が高く、スラグの
融点が高くなることによる滓化不良や浸漬管17へのコ
ーティング不良がなく、前工程の還元精錬におけるクロ
ム酸化物の還元も良好に達成できた。
【0017】また、浸漬管17の表面にコーティングさ
れる前記スラグのAl2 O3 /CaOを0.25〜3.
0となるように、添加するCaOあるいは金属Alの量
を調整してあるので、スラグの滓化を良好にすることが
でき、浸漬管にコーティングが容易にできると共に、コ
ーティングしたスラグが冷却される際に、その過程での
相変態による粉化崩壊や剥落を防止してコーティング保
護の効果が高くなる。次に、前述のスラグ13層内のみ
に全長1300mmの浸漬管17の先端から270〜5
30mmを浸漬することで厚み30mmのスラグ13の
コーティング層26を略浸漬深さの範囲に形成し、更
に、スラグ13中に再度の浸漬と待機を繰り返して(合
計2回のコーティング)厚み60mmのコーティング層
26を形成した。この積層されたコーティング層26の
形成により、1750℃から大気温度雰囲気、あるいは
800℃から1750℃近傍の溶鋼12への浸漬といっ
た急激な温度変化よって生じるスポーリングによる耐火
物の欠損と溶損が共に抑制された。
れる前記スラグのAl2 O3 /CaOを0.25〜3.
0となるように、添加するCaOあるいは金属Alの量
を調整してあるので、スラグの滓化を良好にすることが
でき、浸漬管にコーティングが容易にできると共に、コ
ーティングしたスラグが冷却される際に、その過程での
相変態による粉化崩壊や剥落を防止してコーティング保
護の効果が高くなる。次に、前述のスラグ13層内のみ
に全長1300mmの浸漬管17の先端から270〜5
30mmを浸漬することで厚み30mmのスラグ13の
コーティング層26を略浸漬深さの範囲に形成し、更
に、スラグ13中に再度の浸漬と待機を繰り返して(合
計2回のコーティング)厚み60mmのコーティング層
26を形成した。この積層されたコーティング層26の
形成により、1750℃から大気温度雰囲気、あるいは
800℃から1750℃近傍の溶鋼12への浸漬といっ
た急激な温度変化よって生じるスポーリングによる耐火
物の欠損と溶損が共に抑制された。
【0018】また、減圧下精錬の終了時に形成されるス
ラグに対して、還元精錬以前にCaOを添加し、還元精
錬の際に金属Alを添加するか、又は還元精錬の際にC
aOと金属Alを添加してスラグ調整してあるので、添
加されたCaOは予め加熱溶解され滓化されると同時に
CaOに付随して含有されるCO2 ガスの還元反応によ
る溶鋼中への炭素ピックアップが防止される。さらに、
引き続く金属Al添加による還元精錬の固相核生成のク
ロム酸化物をCaOとSiO2 及びAlの酸化物が溶融
した一次スラグに巻き込んだ反応が生起して迅速なクロ
ム酸化物の還元が行われる。同時に還元精錬の終了した
スラグ13は耐食性が高く、剥離等がなく、十分なコー
ティング層26を形成できる優れた利点を有する。
ラグに対して、還元精錬以前にCaOを添加し、還元精
錬の際に金属Alを添加するか、又は還元精錬の際にC
aOと金属Alを添加してスラグ調整してあるので、添
加されたCaOは予め加熱溶解され滓化されると同時に
CaOに付随して含有されるCO2 ガスの還元反応によ
る溶鋼中への炭素ピックアップが防止される。さらに、
引き続く金属Al添加による還元精錬の固相核生成のク
ロム酸化物をCaOとSiO2 及びAlの酸化物が溶融
した一次スラグに巻き込んだ反応が生起して迅速なクロ
ム酸化物の還元が行われる。同時に還元精錬の終了した
スラグ13は耐食性が高く、剥離等がなく、十分なコー
ティング層26を形成できる優れた利点を有する。
【0019】
【実施例】次に、本実施の形態に係るステンレス溶鋼真
空精錬用浸漬管の保護方法の実施例について説明する。
まず、転炉で溶鋼量を150t、クロムを13重量%、
炭素濃度を0.7重量%、Siを0.03〜0.20重
量%含有した溶鋼を溶製し、この溶鋼を取鍋11に受湯
した。この溶鋼を受湯する際に、転炉から流れ込んだス
ラグを約1000kg(SiO2 を30重量%含有)に
調整して、図1に示す減圧下精錬装置10で、更に脱炭
精錬、脱ガス精錬と、その後に還元精錬を行った。更
に、スラグ調整と還元精錬の促進のため、CaOと金属
Alの添加に当たりCaOは脱ガス精錬の際に、金属A
lは還元精錬の開始時及び還元精錬過程で2〜3回の分
割添加とした。ここで、表1の実施例に用いたスラグN
o1〜No4はCaOを8〜18kg/溶鋼t、金属A
lをAl2 O3 換算で6〜18kg/溶鋼tで調整され
ている。特に、No4においては、転炉から流れ込んだ
スラグが約1.5倍となり、スラグ組成中からのSiO
2 量の増加となっている。
空精錬用浸漬管の保護方法の実施例について説明する。
まず、転炉で溶鋼量を150t、クロムを13重量%、
炭素濃度を0.7重量%、Siを0.03〜0.20重
量%含有した溶鋼を溶製し、この溶鋼を取鍋11に受湯
した。この溶鋼を受湯する際に、転炉から流れ込んだス
ラグを約1000kg(SiO2 を30重量%含有)に
調整して、図1に示す減圧下精錬装置10で、更に脱炭
精錬、脱ガス精錬と、その後に還元精錬を行った。更
に、スラグ調整と還元精錬の促進のため、CaOと金属
Alの添加に当たりCaOは脱ガス精錬の際に、金属A
lは還元精錬の開始時及び還元精錬過程で2〜3回の分
割添加とした。ここで、表1の実施例に用いたスラグN
o1〜No4はCaOを8〜18kg/溶鋼t、金属A
lをAl2 O3 換算で6〜18kg/溶鋼tで調整され
ている。特に、No4においては、転炉から流れ込んだ
スラグが約1.5倍となり、スラグ組成中からのSiO
2 量の増加となっている。
【0020】
【表1】
【0021】次に、表1に示された組成に調整されたス
ラグを、浸漬管17の下端部から500mmまでに1回
の浸漬で厚さ30mmのコーティング層を形成し、さら
に、このコーティングと待機及び減圧下精錬とを繰り返
した結果を、従来のスラグコーティングの無い場合と比
較した。図3では浸漬管の使用回数において、また図4
では耐火物のコストにおいて、その比較結果を従来の場
合を1として指数で示した。図3に示すように、浸漬管
の使用回数においては、図5に示す状態で減圧下の真空
精錬を繰り返し行う従来の場合に比べ、本発明は溶鋼や
スラグによる溶損、熱負荷によるスポーリングの減少に
より、1.5倍にも使用回数が延長できた。また、この
浸漬管の使用回数の増加により、図4に示すように、従
来の浸漬管の耐火コストを指数1とした場合に、本発明
の耐火コストは約0.6となり40%もの大幅なコスト
節減が図れた。更に、コーティングに用いるスラグは減
圧下精錬装置による脱炭精錬、脱ガス精錬、特に還元精
錬反応の促進にも有効な働きをする添加物と生成組成物
を活用しているので、浸漬管の耐火物の保護と精錬の促
進の相乗的活用が図れ、精錬効率と浸漬管寿命、耐火コ
スト低減等共に向上できる。
ラグを、浸漬管17の下端部から500mmまでに1回
の浸漬で厚さ30mmのコーティング層を形成し、さら
に、このコーティングと待機及び減圧下精錬とを繰り返
した結果を、従来のスラグコーティングの無い場合と比
較した。図3では浸漬管の使用回数において、また図4
では耐火物のコストにおいて、その比較結果を従来の場
合を1として指数で示した。図3に示すように、浸漬管
の使用回数においては、図5に示す状態で減圧下の真空
精錬を繰り返し行う従来の場合に比べ、本発明は溶鋼や
スラグによる溶損、熱負荷によるスポーリングの減少に
より、1.5倍にも使用回数が延長できた。また、この
浸漬管の使用回数の増加により、図4に示すように、従
来の浸漬管の耐火コストを指数1とした場合に、本発明
の耐火コストは約0.6となり40%もの大幅なコスト
節減が図れた。更に、コーティングに用いるスラグは減
圧下精錬装置による脱炭精錬、脱ガス精錬、特に還元精
錬反応の促進にも有効な働きをする添加物と生成組成物
を活用しているので、浸漬管の耐火物の保護と精錬の促
進の相乗的活用が図れ、精錬効率と浸漬管寿命、耐火コ
スト低減等共に向上できる。
【0022】また、浸漬と待機とを繰り返して複数回の
コーティングを行ない、厚み60mmのコーティング層
を形成した場合においても、略同一の結果が得られた
が、複数回のコーティングを行うことにより、再使用の
際に高温度の溶鋼やスラグ熱によるスポーリングに起因
した損耗が防止でき、より好ましい結果が得られた。な
お、本実施例では還元剤及びスラグの調整剤として金属
Alを用いたが、これに代えて、再生Al、あるいはA
l合金を用いることもできる。CaOもその一部をドロ
マイト等のCaOの含有したものに置換しても良く、添
加時期も脱炭精錬時にすることもできる。また、減圧下
精錬装置を昇降して、精錬とスラグのコーティングを浸
漬管に施したが、減圧下精錬装置を固定して取鍋を昇降
して減圧下精錬とスラグのコーティングを行うこともで
き、コーティング層を形成した浸漬管の他部を合わせ溶
射や吹付け補修を施しても良い。さらに、減圧下精錬装
置として、例えば2本の浸漬管内の片方にArガスを吹
込み溶鋼を還流するRHや、1本の浸漬管で減圧と複圧
を繰り返すDH等の浸漬管の保護にも有効であり、本発
明の要旨を逸脱しない範囲の変形を含むものである。
コーティングを行ない、厚み60mmのコーティング層
を形成した場合においても、略同一の結果が得られた
が、複数回のコーティングを行うことにより、再使用の
際に高温度の溶鋼やスラグ熱によるスポーリングに起因
した損耗が防止でき、より好ましい結果が得られた。な
お、本実施例では還元剤及びスラグの調整剤として金属
Alを用いたが、これに代えて、再生Al、あるいはA
l合金を用いることもできる。CaOもその一部をドロ
マイト等のCaOの含有したものに置換しても良く、添
加時期も脱炭精錬時にすることもできる。また、減圧下
精錬装置を昇降して、精錬とスラグのコーティングを浸
漬管に施したが、減圧下精錬装置を固定して取鍋を昇降
して減圧下精錬とスラグのコーティングを行うこともで
き、コーティング層を形成した浸漬管の他部を合わせ溶
射や吹付け補修を施しても良い。さらに、減圧下精錬装
置として、例えば2本の浸漬管内の片方にArガスを吹
込み溶鋼を還流するRHや、1本の浸漬管で減圧と複圧
を繰り返すDH等の浸漬管の保護にも有効であり、本発
明の要旨を逸脱しない範囲の変形を含むものである。
【0023】
【発明の効果】請求項1〜5記載のステンレス溶鋼真空
精錬炉用浸漬管の保護方法は、減圧下精錬の終了時のス
ラグが、Al2 O3 とCaOの総量を55〜90重量
%、Cr2 O3 を1〜10重量%、SiO2 を7〜25
重量%、残部のFeO、Fe2 O3 、MgOの一種又は
二種以上を2〜10重量%含有するように調整し、該調
整したスラグを減圧下精錬が終了した浸漬管の表面にコ
ーティングするので、耐食性が良好であり、再使用時に
高温度の溶鋼やスラグの熱から浸漬管の保護が発現で
き、浸漬管の使用回数の増加、浸漬管耐火物コストの大
幅な低減が可能となる。
精錬炉用浸漬管の保護方法は、減圧下精錬の終了時のス
ラグが、Al2 O3 とCaOの総量を55〜90重量
%、Cr2 O3 を1〜10重量%、SiO2 を7〜25
重量%、残部のFeO、Fe2 O3 、MgOの一種又は
二種以上を2〜10重量%含有するように調整し、該調
整したスラグを減圧下精錬が終了した浸漬管の表面にコ
ーティングするので、耐食性が良好であり、再使用時に
高温度の溶鋼やスラグの熱から浸漬管の保護が発現で
き、浸漬管の使用回数の増加、浸漬管耐火物コストの大
幅な低減が可能となる。
【0024】特に、請求項2記載のステンレス溶鋼真空
精錬炉用浸漬管の保護方法は、減圧下精錬の終了時に形
成されるスラグのAl2 O3 とCaOの総量を55〜9
0重量%とすることに加えて、精錬を終了したスラグの
Al2 O3 /CaOを0.25〜3.0としてあるの
で、浸漬管の表面にコーティングされたスラグが浸漬管
の表面で冷却固化する際に、相変態による粉化崩壊を防
止でき、しかも、スラグの滓化不良によるコーティング
不良がないので、耐食性がより向上し、再使用時に高温
度の溶鋼やスラグの熱からの浸漬管の保護が安定的に行
える。
精錬炉用浸漬管の保護方法は、減圧下精錬の終了時に形
成されるスラグのAl2 O3 とCaOの総量を55〜9
0重量%とすることに加えて、精錬を終了したスラグの
Al2 O3 /CaOを0.25〜3.0としてあるの
で、浸漬管の表面にコーティングされたスラグが浸漬管
の表面で冷却固化する際に、相変態による粉化崩壊を防
止でき、しかも、スラグの滓化不良によるコーティング
不良がないので、耐食性がより向上し、再使用時に高温
度の溶鋼やスラグの熱からの浸漬管の保護が安定的に行
える。
【0025】また、請求項3記載のステンレス溶鋼真空
精錬炉用浸漬管の保護方法は、浸漬管のスラグ内への浸
漬とスラグ外での待機とを複数回繰り返して、浸漬管の
表面にコーティングされるスラグが積層されるようにな
っているので、溶鋼及び溶滓からの急激な熱負荷を受け
た際にコーティング層の表層が剥落した場合であって
も、残存コーティング層があるために、浸漬管は確実に
保護されスポーリングと溶損が共に回避される。更に、
この残存コーティング層により、減圧下の精錬の際に発
生する溶鋼や溶滓によって、最初に施工した煉瓦や不定
形耐火物が溶損することも防止できるために、浸漬管の
使用回数の増加、浸漬管耐火物コストの大幅な低減がよ
り向上する。
精錬炉用浸漬管の保護方法は、浸漬管のスラグ内への浸
漬とスラグ外での待機とを複数回繰り返して、浸漬管の
表面にコーティングされるスラグが積層されるようにな
っているので、溶鋼及び溶滓からの急激な熱負荷を受け
た際にコーティング層の表層が剥落した場合であって
も、残存コーティング層があるために、浸漬管は確実に
保護されスポーリングと溶損が共に回避される。更に、
この残存コーティング層により、減圧下の精錬の際に発
生する溶鋼や溶滓によって、最初に施工した煉瓦や不定
形耐火物が溶損することも防止できるために、浸漬管の
使用回数の増加、浸漬管耐火物コストの大幅な低減がよ
り向上する。
【0026】また、請求項4記載のステンレス鋼真空精
錬炉用浸漬管の保護方法は、減圧下精錬の終了時に形成
されるスラグが、還元精錬以前にCaOを添加し、還元
精錬の際に金属Alを添加して調整されており、請求項
5記載のステンレス鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法
は、減圧下精錬の終了時に形成されるスラグが、還元精
錬の際にCaOと金属Alを添加してスラグ調整される
ので、CaOは予め加熱溶解して滓化されるか、あるい
は金属Alのテルミット反応によりCaOとAl2 O3
が迅速に加熱溶解され滓化され、SiO2 等の他の組成
物を含有したスラグは耐食性に優れ、且つコーティング
した際のコーティング層の剥離、脱落がなく被覆保持性
が向上する。更に、添加されるCaOとAl2 O3 は早
期に溶融滓化され、還元精錬の際に還元されにくいクロ
ム酸化物を溶融滓に縣濁して還元の促進が可能となり、
還元精錬時間の短縮、クロム酸化物の還元効率の向上も
合わせ達成される。
錬炉用浸漬管の保護方法は、減圧下精錬の終了時に形成
されるスラグが、還元精錬以前にCaOを添加し、還元
精錬の際に金属Alを添加して調整されており、請求項
5記載のステンレス鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法
は、減圧下精錬の終了時に形成されるスラグが、還元精
錬の際にCaOと金属Alを添加してスラグ調整される
ので、CaOは予め加熱溶解して滓化されるか、あるい
は金属Alのテルミット反応によりCaOとAl2 O3
が迅速に加熱溶解され滓化され、SiO2 等の他の組成
物を含有したスラグは耐食性に優れ、且つコーティング
した際のコーティング層の剥離、脱落がなく被覆保持性
が向上する。更に、添加されるCaOとAl2 O3 は早
期に溶融滓化され、還元精錬の際に還元されにくいクロ
ム酸化物を溶融滓に縣濁して還元の促進が可能となり、
還元精錬時間の短縮、クロム酸化物の還元効率の向上も
合わせ達成される。
【図1】本発明の一実施の形態に係るステンレス溶鋼真
空精錬炉用浸漬管の保護方法に用いる減圧下精錬装置の
全体の概略図である。
空精錬炉用浸漬管の保護方法に用いる減圧下精錬装置の
全体の概略図である。
【図2】スラグのコーティングを施した浸漬管の部分断
面図である。
面図である。
【図3】スラグのコーティングを施した浸漬管と従来の
浸漬管の使用回数の比較を示した図である。
浸漬管の使用回数の比較を示した図である。
【図4】スラグのコーティングを施した浸漬管と従来の
浸漬管の耐火物コストの比較を示した図である。
浸漬管の耐火物コストの比較を示した図である。
【図5】従来のスラグのコーティングを施していない浸
漬管の部分断面図である。
漬管の部分断面図である。
10 減圧下精錬装置 11 取鍋 12 溶鋼 13 スラグ 14 取鍋の底部 15 Arガ
ス供給配管 16 ポーラスプラグ 17 浸漬管 17a 芯金 18 浸漬管
フランジ 19 真空槽 20 排気口 21 副材料の添加口 22 ランス 23 浸漬管内張りの煉瓦 24 不定形
耐火物 25 真空槽内張りの煉瓦 26 コーテ
ィング層 27 スタット
ス供給配管 16 ポーラスプラグ 17 浸漬管 17a 芯金 18 浸漬管
フランジ 19 真空槽 20 排気口 21 副材料の添加口 22 ランス 23 浸漬管内張りの煉瓦 24 不定形
耐火物 25 真空槽内張りの煉瓦 26 コーテ
ィング層 27 スタット
Claims (5)
- 【請求項1】 真空精錬炉の浸漬管を取鍋内のステンレ
ス溶鋼に浸漬して、前記取鍋内のステンレス溶鋼を減圧
下で精錬する真空精錬用浸漬管の保護方法であって、 前記減圧下精錬の終了時のスラグが、Al2 O3 とCa
Oの総量を55〜90重量%、Cr2 O3 を1〜10重
量%、SiO2 を7〜25重量%、残部のFeO、Fe
2 O3 、MgOの一種又は二種以上を2〜10重量%含
有するように調整し、該調整したスラグを前記減圧下精
錬が終了した前記浸漬管の表面にコーティングすること
を特徴とするステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護
方法。 - 【請求項2】 前記減圧下精錬の終了時に形成される前
記スラグのAl2 O3 /CaOを0.25〜3.0とす
ることを特徴とする請求項1記載のステンレス溶鋼真空
精錬炉用浸漬管の保護方法。 - 【請求項3】 前記浸漬管の表面にコーティングされる
スラグは、積層されていることを特徴とする請求項1又
は2記載のステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方
法。 - 【請求項4】 前記減圧下精錬の終了時に形成される前
記スラグが、還元精錬以前にCaOを添加し、還元精錬
の際に金属Alを添加してスラグ調整されることを特徴
とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のステンレス
溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法。 - 【請求項5】 前記減圧下精錬の終了時に形成される前
記スラグが、還元精錬の際にCaOと金属Alを添加し
てスラグ調整されることを特徴とする請求項1〜3のい
ずれか1項に記載のステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管
の保護方法。
Priority Applications (9)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9120302A JPH10298635A (ja) | 1997-04-22 | 1997-04-22 | ステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法 |
| DE69716582T DE69716582T2 (de) | 1996-11-20 | 1997-11-20 | Verfahren und vorrichtung zur vakuum-entkohlung/feinung von flüssigem stahl |
| PCT/JP1997/004234 WO1998022627A1 (fr) | 1996-11-20 | 1997-11-20 | Procede de decarburation/alliage dans le vide d'acier fondu et appareil associe |
| TW086117400A TW369566B (en) | 1996-11-20 | 1997-11-20 | Vacuum decarburization refining method for molten steel and apparatus thereof |
| KR1019980705517A KR100334947B1 (ko) | 1996-11-20 | 1997-11-20 | 용강의진공탈탄/정련방법및그장치 |
| CN97192437A CN1070927C (zh) | 1996-11-20 | 1997-11-20 | 钢水的真空脱碳精炼方法及装置 |
| US09/101,859 US6190435B1 (en) | 1996-11-20 | 1997-11-20 | Method of vacuum decarburization/refining of molten steel |
| EP97913417A EP0881304B1 (en) | 1996-11-20 | 1997-11-20 | Method of vacuum decarburization/refining of molten steel and apparatus therefor |
| US09/712,303 US6468467B1 (en) | 1996-11-20 | 2000-11-14 | Method and apparatus for vacuum decarburization refining of molten steel |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9120302A JPH10298635A (ja) | 1997-04-22 | 1997-04-22 | ステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10298635A true JPH10298635A (ja) | 1998-11-10 |
Family
ID=14782883
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9120302A Withdrawn JPH10298635A (ja) | 1996-11-20 | 1997-04-22 | ステンレス溶鋼真空精錬炉用浸漬管の保護方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10298635A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016194125A (ja) * | 2015-04-01 | 2016-11-17 | 新日鐵住金株式会社 | 含クロム溶鋼の仕上げ精錬方法 |
| CN113695564A (zh) * | 2021-08-31 | 2021-11-26 | 日照宝华新材料有限公司 | 一种钢包底吹砖覆盖保护沙及其使用方法 |
-
1997
- 1997-04-22 JP JP9120302A patent/JPH10298635A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016194125A (ja) * | 2015-04-01 | 2016-11-17 | 新日鐵住金株式会社 | 含クロム溶鋼の仕上げ精錬方法 |
| CN113695564A (zh) * | 2021-08-31 | 2021-11-26 | 日照宝华新材料有限公司 | 一种钢包底吹砖覆盖保护沙及其使用方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040706 |