JPH10301329A - 静電荷現像用負荷電性トナー及び画像形成方法 - Google Patents

静電荷現像用負荷電性トナー及び画像形成方法

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JPH10301329A
JPH10301329A JP10733297A JP10733297A JPH10301329A JP H10301329 A JPH10301329 A JP H10301329A JP 10733297 A JP10733297 A JP 10733297A JP 10733297 A JP10733297 A JP 10733297A JP H10301329 A JPH10301329 A JP H10301329A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着性及び耐オフセット性、耐ブロッキング
性を併せ持ち、且つローラー転写方式における画像中抜
けを改善できる静電荷現像用負荷電性トナー及び該トナ
ーを用いる画像形成方法の提供。 【解決手段】 1.少なくとも、一種以上のモノマー及
び該モノマーと重合可能な酸とを重合成分とするバイン
ダー樹脂、着色剤及びDSC測定において50〜130
℃に吸熱ピークを有し且つ該吸熱ピークの半値幅が15
℃以下である滑剤を含有することを特徴とする静電荷現
像用負荷電性トナー。2.ローラー転写方式を有する電
子写真方式の画像形成方法において、1項に記載の静電
荷現像用負荷電性トナーを用いることを特徴とする画像
形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電荷現像用負荷
電性トナー及び画像形成方法に関する。詳しくは、特定
のバインダー樹脂、着色剤及び特定の滑剤を含有する静
電荷現像用負荷電性トナー及び画像形成方法に関する。
本発明のトナーは、電子写真方式による画像形成に用い
られる。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の複写機やプリンターにお
いて、トナーは現像工程で例えば静電荷像が形成されて
いる感光体等の像担持体に一旦付着され、次に転写工程
において転写紙に転写された後、定着工程において定着
される。像担持体へのトナー付着(現像)は、静電荷像
の電荷がトナーの帯電極性と反対であるいわゆる正規現
像や両者が同極性である反転現像が用いられる。転写工
程では静電転写法が広く用いられており、その方法とし
てはコロナ転写法、ローラー転写法、ベルト転写法等が
知られている。電子写真方式の画像形成はこれら各種の
現像方法或いは転写方法から選ばれた方式の組み合わせ
で行われる。
【0003】現像で用いられるトナーにはキャリアと共
に用いる二成分トナーやトナーのみを現像剤とする一成
分トナーがあり、更に一成分トナーには磁性体を含む磁
性一成分トナー、磁性体を含まない非磁性一成分トナー
がある。トナーはバインダー樹脂と着色剤や帯電制御剤
等必要に応じた種々の成分とを溶融混練する工程を経て
製造することが広く行われている。溶融混練で得られた
組成物を適当な方法で粉砕・分級してトナーを得る。更
にトナーの特性を改良するためにシリカを代表とする各
種外添剤を添加することも一般的に行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】静電荷現像用トナー
は、速やかに定着し、そしてトナーが定着ローラ表面に
転移して、以後定着工程を通過する転写材をローラー上
のトナーによって汚す、いわゆるオフセット現象を発生
しないことが必要である。更に、トナーは保存時或いは
運搬時にブロッキングするようなことがあってはならな
い。このようなトナーは、流動性、帯電性が著しく劣化
しており、もはや現像剤としての機能を果たすことがで
きない。そこで、トナーの主要成分であるバインダー樹
脂には微妙な硬度及び熱溶融特性が要求され、着色剤等
が分散されたバインダー樹脂を粉砕・分級して得られる
トナーは、現像機内の撹拌による機械的衝撃に対して微
粉を発生することなく、またトナー自体が凝集すること
なく良好な流動性を示すことが必要であり、また定着時
には低温で速やかに溶融すること、そして溶融時に溶融
トナーが凝集性を示すことが必要である。
【0005】これらの性能を全て満足するバインダー樹
脂を設計することは極めて困難であり、特に定着性と耐
オフセット性・耐ブロッキング性は相反する性能である
ため、両者の性能を両立させることは難しい。そこで、
従来からバインダー樹脂として使用される重合体の分子
量及び分子量分布や構成モノマーについて多くの提案が
なされている。例えば、バインダー樹脂中に酸基を有す
る構成とすることによって、トナーとして紙への接着性
を改善する試みが行われている。しかし、近年の高速定
着化・省エネルギー定着化の要求の流れから見れば、い
ずれも不十分と言わざるを得ず、特に定着強度と耐ブロ
ッキング性の両立という観点からは、未だ満足のいく結
果は得られていない。
【0006】一方で、導電ゴム等を用いた導電ゴムロー
ラー或いは導電ゴム上に誘電体層を設けた誘電ローラー
等を介して直接記録紙に印加し、これにより発生した電
界でトナー層を転写するローラー転写法では、トナーを
転写する工程で文字中抜けの欠陥がしばしば発生する。
これはトナー同士の凝集力或いは流動性と関係があり、
トナー同士の凝集力が低く、トナーの流動性が良いもの
は文字中抜けが良好であることが分かっているが、その
他の要因が複雑に関わり、その解決の手段としては現時
点で必ずしも有効な提案はなされていない。特に、前記
した酸基を含有する樹脂を採用したトナーにおいては、
一層ローラー転写での文字中抜けが顕在化し易い傾向に
あり、特に多湿環境においては画像欠落にまで到るので
画像品質としては致命的であった。本発明の目的は、定
着性及び耐オフセット性、耐ブロッキング性を併せ持
ち、且つローラー転写方式における画像中抜けを改善で
きる静電荷現像用負荷電性トナー及び該トナーを用いる
画像形成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、特定のバインダー
樹脂、着色剤及び特定の滑剤を含有する静電荷現像用負
荷電性トナーを用いることにより、定着性(低温定着
性、定着強度)、耐オフセット性、耐ブロッキング性に
優れると共に画像中抜けのない鮮明な画像が得られるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明の要旨は、 1.少なくとも、一種以上のモノマー及び該モノマーと
重合可能な酸とを重合成分とするバインダー樹脂、着色
剤及びDSC測定において50〜130℃に吸熱ピーク
を有し且つ該吸熱ピークの半値幅が15℃以下である滑
剤を含有することを特徴とする静電荷現像用負荷電性ト
ナー、 2.ローラ転写方式を有する電子写真方式の画像形成方
法において、1項に記載の静電荷現像用負荷電性トナー
を用いることを特徴とする画像形成方法、にある。 以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる滑剤は、DS
C(示差走査型熱量計)測定において50〜130℃の
範囲に吸熱ピークを有し、且つ該吸熱ピークの半値幅が
15℃以下であることが必要である。吸熱ピークが50
℃より低いと、耐ブロッキング性が悪化し、130℃よ
りも高いと定着性の向上が見られない。DSC測定にお
ける吸熱ピークは、60〜120℃であることがより好
ましい。特に好ましくは65〜90℃である。また、吸
熱ピークの半値幅が、15℃より大きいと耐ブロッキン
グ性に問題が生ずる。特に好ましくは10℃以下であ
る。本発明においては、熱特性はDSC7000(真空
理工(株)製)を用いて、昇温速度10℃/分で測定し
た。該滑剤としては、上記条件を満たし、更に好ましく
は、下記一般式(1)で表わされる構造を有するものが
挙げられる。
【0010】
【化2】 〔式中、R1 は炭素数10以上のアルキル基又はアルコ
キシ基を示し、R2 は−X−COOR3 (Xはアルキレ
ン基を示し、R3 は炭素数10以上のアルキル基を示
す)又は炭素数10以上のアルキル基を示す〕
【0011】R1 はアルキル基又はアルコキシ基であ
り、炭素数はそれぞれ10以上、好ましくは16以上、
更に好ましくは20以上である。R2 は−X−COOR
3 であり、好ましくはXが、
【0012】
【化3】 (但し、nは6以上の整数である)で表わされる直鎖ア
ルキレン基であり、R 3 は炭素数20以上のアルキル基
である。或いは、R2 は炭素数10以上、好ましくは1
6以上のアルキル基である。特に好ましくは炭素数20
以上のアルキル基である。R2 が−X−COOR3 のと
きは、R1 はアルコキシ基である(即ち、ジエステル)
ことが好ましい。具体例としては、ジ−n−デシルケト
ン、ジ−n−ドデシルケトン、ジ−n−ステアリルケト
ン、ジ−n−エイコシルケトン、ジ−n−ベヘニルケト
ン、ジ−n−ベヘニルケトン、ジ−n−テトラコシルケ
トン等の脂肪族ケトン類;セバシン酸ジドデシル、セバ
シン酸ジステアリル、セバシン酸ジベヘニル等の脂肪酸
ジエステル類;ラウリン酸ステアリル、ラウリン酸ベヘ
ニル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸ヘベニ
ル、ベヘン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル等の脂肪酸
モノエステル類等が挙げられる。これらの混合物も好適
であるが、このとき、DSCの吸熱ピークの半値幅が1
5℃以下であることが必要である。中でも分子中の全炭
素数が36以上であるものが特に好ましく、更に上記具
体例の中でも脂肪族ケトン類が特に良好である。
【0013】滑剤をトナー中に添加する方法は、バイン
ダー樹脂中に予め溶解又は分散しておいてもよいし、ま
た着色剤等を混練する際に同時に添加してもよい。滑剤
を予め添加する方法としては、バインダー樹脂と滑剤を
有機溶媒中に溶解又は懸濁した後、減圧蒸留等により溶
媒を除去する方法或いはバインダー樹脂の重合過程でモ
ノマー中に滑剤を添加、重合する方法等がある。
【0014】本発明の滑剤の使用量は、バインダー樹脂
100重量部に対し、0.5〜30重量部、好ましくは
1〜15重量部、特に好ましくは2〜10重量部であ
る。滑剤をバインダー樹脂に添加する場合、特殊な方法
は必要とせず、単にこれらを混合するだけでよい。本発
明に用いられるバインダー樹脂の要件としては、一種以
上のモノマー及び該モノマーと重合可能な酸とを重合成
分とする樹脂でありさえすれば、それ以外は特に限定さ
れず、従来公知の種々の樹脂が用いられる。例えば、ビ
ニル系樹脂、ポリエステル樹脂、或いはそれらの混合樹
脂等が挙げられる。
【0015】ビニル系樹脂で用いられるビニル系モノマ
ーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、
置換基としてo−メチル基、m−メチル基、p−メチル
基、p−エチル基、2,4−ジメチル基、p−ブチル
基、p−ヘキシル基、p−オクチル基、p−ノニル基、
p−デシル基、p−メトキシ基、p−フェニル基等を有
するスチレン誘導体類、一般式:CH2 =CR−COO
R′(但し、Rは水素又はメチル基を表す)において、
R′がメチル基、エチル基、n−ブチル基、イソブチル
基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n
−ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル
基、n−ノニル基、イソノニル基、デシル基、ドデシル
基、トリデシル基、ステアリル基、ドコシル基、シクロ
ヘキシル基、ベンジル基、フェニル基、メトキシエチル
基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基、フェノキシ
エチル基等であるアクリル酸エステル類又はメタクリル
酸エステル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビ
ニルエステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル等のニトリル類等のモノマーが挙げることができ、目
的に応じてモノマー単独又は二種以上の混合物として使
用することができる。これらの中でもこのようにして得
られるスチレン系重合体又はスチレン系共重合体は架橋
されていてもよく混合樹脂でも差支えない。
【0016】前記モノマーと重合可能な酸とは、構造式
中に例えば二重結合等の重合可能な結合を有する公知の
酸モノマーであればいずれであってもよいが、例えば、
アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和モノカルボン酸
類、α−クロルアクリル酸、α−ブロムアクリル酸等の
置換モノカルボン酸類、フマル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、マレイン酸モノブチル等の不飽和ジカルボン
酸類、それらの無水物又はそれらのハーフエステル類等
が挙げられる。中でも、アクリル酸又はメタクリル酸で
あるのが望ましい。これらの酸成分は、全モノマー重量
中0.1〜30重量%であるのが好ましく、更には0.
5〜10重量%であるのがより好ましい。
【0017】ポリエステル樹脂は、二価以上のカルボン
酸と二価以上のアルコール成分を縮合重合して得られ、
酸基を有する。二価のカルボン酸としては無水マレイン
酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコ
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク
酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マロン
酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、
イソドデシルコハク酸、イソドセニルコハク酸、m−オ
クチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸等が挙げら
れ、これらの無水物も使用することができる。三価のカ
ルボン酸としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン
酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,
4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタント
リカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、
1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロ
パン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テ
トラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8
−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポ
ール三量体酸等が挙げられ、これらの酸無水物も使用す
ることができる。
【0018】二価のアルコールとしては、ポリオキシプ
ロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポ
リオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン
(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシ
プロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン等のエーテル化ビスフェノール、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4
−ブテンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−
ペンタングリコール、1,6−ヘキサングリコール、
1,5−ペンタングリコール、1,6−ヘキサングリコ
ール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピ
レングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビス
フェノールA、ビスフェノールF、水素化ビスフェノー
ルA等を使用することができる。三価のアルコールとし
ては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトー
ル、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペ
ンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,
2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタトリオ
ール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、
2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチ
ロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−
トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げることができ
る。
【0019】上記した中でも、本発明における酸基を有
するバインダー樹脂は、その中でもビニル系モノマーを
含有してなるバインダー樹脂であることが望ましく、更
にスチレンモノマーを含有してなるバインダー樹脂であ
ることが好ましく、更に好ましくは、スチレンと一種以
上のアクリル酸エステル若しくはメタクリル酸エステル
を含有してなるバインダー樹脂であることがよい。ま
た、これらの樹脂の酸価は、1〜30mgKOH/gで
あるのがよい。樹脂の酸価は、樹脂1g中に含有される
酸分を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数をい
い、JIS K0070に記載される方法により測定さ
れる。また、樹脂のガラス転移温度(Tg)はトナーの
定着性とも関係し、低温定着化の要求に応えるためには
Tgが60℃以下であるのが好ましい。
【0020】本発明に係わるバインダー樹脂は、トナー
中への各成分の分散を向上させるためには、その体積平
均粒径が1mm以下であるのがよく、より好ましくは1
0〜500μmであるのが望ましい。また、バインダー
樹脂の中で特に好ましいのは、テトラヒドロフラン可溶
分のゲルパーミエーションクロマトグラムにおける重量
平均分子量が5×104 以上であり、且つ1.5×10
4 以下と1×105 〜2×106 の範囲にそれぞれ一個
以上の分子量ピークを有するスチレン系樹脂である。上
記した酸成分を含むバインダー樹脂に対して本発明の滑
剤を組み合わせると、相乗効果で定着性が特に良好とな
る。
【0021】本発明では、バインダー樹脂中に滑剤が均
一に溶解又は分散された状態にあることが好ましい。な
お、本発明におけるテトラヒドロフラン可溶分とは、テ
トラヒドロフランに1重量%になるようにバインダー樹
脂、またはトナー中のバインダー樹脂を加え、25℃で
8時間強く撹拌した後に濾過された成分と定義できる。
該可溶分は全体中の30重量%以上、中でも特に60重
量%以上、更には75重量%以上であるのが好ましい。
【0022】本発明において、上記の方法で得られた可
溶分の重量平均分子量及び分子量ピークを測定するに
は、公知の通常の方法が用いられる。例えば、以下のよ
うに通常のゲルパーミエーションクロマトグラフィにお
ける適正な方法が用いられる。 1.測定条件 温度:40℃ 溶媒:テトラヒドロフラン 流速:0.5ml/分 試料濃度:0.1重量% 試料注入量:100μl 2.カラム 1×103 〜2×106 の分子量領域を適正に測定する
ために使用するカラムとしては、市販のポリスチレンゲ
ルカラムを複数本組み合わせたものを用いる。本発明の
測定に際しては、東ソー(株)製のGMHXL(30c
m×2本)を用いた。 3.検量線 検量線作成に当っては、標準ポリスチレンを用いて行
う。標準ポリスチレンとしては、例えばPressur
e Chemical Co.製或いは東ソー(株)製
の例えば分子量が6×102 、2.8×103 、6.2
×103 、1.03×104 、1.67×104 、4.
39×104 、1.02×105 、1.86×105
2.2×105 、7.75×105 、1.26×106
のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレ
ンを用いるのが適当である。 4.検出器 検出器としてはRl(屈折率)検出器を用いる。
【0023】本発明に用いる着色剤として、例えば、カ
ーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロ
シン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フ
タロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン
系染顔料、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジン
イエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、
モノアゾ系、ジスアゾ系染顔料等従来公知のいかなる染
顔料をも単独或いは混合して使用し得る。これらは、バ
インダー樹脂100重量部に対して1〜10重量部含有
される。
【0024】また、本発明のトナーにおいては、着色剤
が非磁性であっても、磁性を有していてもいずれでも良
い。磁性トナーの場合には、一般的には黒色や茶系色の
磁性粒子を着色剤とする。本発明に用いられる磁性粒子
としては、複写機等の使用環境温度(0〜60℃付近)
において、フェリ磁性或いはフェロ磁性等を示す強磁性
物質であって、例えばマグネタイト(Fe3 4 )、マ
グヘマイト(γ−Fe 2 3 )、マグネタイトとマグヘ
マイトの中間体、フェライト(MxFe3-x 4 、式
中、MはMn、Fe、Co、Ni、Cu、Mg、Zn、
Cd 等或いはその混晶系を表わし、xは0〜3の整数
である)等のスピネルフェライトやBaO・6Fe2
3 、SrO・6Fe2 3 等の六方晶フェライト、Y3
Fe5 12、Sm3 Fe5 12等のガーネット型酸化
物、CrO2 等のルチル型酸化物、Fe、Mn、Ni、
Co、Cr等の金属やその他の強磁性合金等の内、0〜
60℃付近でフェロ磁性或いはフェリ磁性を示すものが
挙げられ、中でもマグネタイト、マグヘマイト、マグネ
タイトとマグヘマイトの中間体等の平均粒径3μm以
下、より好ましくは0.05〜1μm程度の微粒子が性
能的にも価格的にも好ましい。また、上記磁性粒子は単
独で使用するに限らず、二種以上併用することもでき
る。これらの磁性材料は、バインダー樹脂100重量部
に対し、30〜100重量部含有される。
【0025】本発明の負荷電性トナーを得るには、バイ
ンダー樹脂、着色剤自体で負荷電性を付与させてもよい
が、必要に応じて帯電制御剤を併用してもよい。負荷電
性を与える負の帯電制御剤としては、公知のものが使用
できるが、Cr、Fe等の金属を含む含金属アゾ染料、
Cr、Zn等の金属を含む置換若しくは無置換のサリチ
ル酸系金属化合物、その他酸性若しくは電子求引性の有
機物質等を用いることができる。これらの帯電制御剤
は、バインダー樹脂100重量に対し、0.5〜10重
量部で含有される。その他、トナーの成分として、定着
時の離型性を向上させる低分子量ワックス類やトナーの
流動性を向上させるための微粒子外部添加剤等を加えて
もよい。
【0026】本発明のトナーは、従来公知のいかなるト
ナーの製造法を採用しても製造できるが、例えば一般的
な製造法として次の例が挙げられる。先ず、前記の酸成
分を含有する樹脂、着色剤、帯電制御剤等を加え、ヘン
シェルミキサー等で均一に分散する。次いでその分散物
を加圧ニーダー等で溶融混練する。更にその混練物をハ
ンマーミル、カッターミル、ジェットミル等の粉砕機で
粉砕し、得られた粉体を風力分級機等で分級して得る。
更に、必要であればこの分級品にケイ酸微粉末や高級脂
肪塩あるいは無機酸化物等を加えてトナーを得る。トナ
ーの体質平均粒径(体積50%径)は、3〜15μmが
好ましく、より好ましく5〜10μmが望ましい。
【0027】本発明のトナーは一成分系の磁性一成分、
非磁性一成分のみでなく、キャリアを使用する磁性二成
分現像剤としても使用することが出来る。なお、キャリ
アは公知の鉄粉系、フェライト系キャリア等の磁性物質
又はそれらの表面に樹脂等のコーティングを施したもの
をトナー1重量部に対して5〜100重量部用いること
が好ましい。
【0028】また、本発明のトナーはローラー転写方式
を持つ画像形成方法を用いた場合特に優れた効果が得ら
れ、従来技術では避けがたい文字中抜けのない良好な画
像が得られる。本発明の静電荷現像用負荷電性トナー
が、良好な定着性を有しつつ耐オフセット性・耐ブロッ
キング性に優れ、しかも画像の文字中抜けも回避できる
理由は必ずしも明確ではないが、以下のように考えられ
る。
【0029】即ち、本発明の酸成分含有樹脂は、紙との
親和性に優れるものであるし、また、本発明に係わる滑
剤は、前記樹脂に含有された場合、特異な相互作用によ
り樹脂の部分的な可塑化を促進するものと推定される。
以上の相乗作用により、紙との接着性を一層増進する。
しかも、これらの併用によっても樹脂の弾性的性質はそ
のまま消失しないで保持されるため、耐オフセット性も
確保できる。また、これらの滑剤は比較的高い融点を有
するので、トナーとしての耐ブロッキング性の悪化を惹
起しない。一方、該滑剤が親油性物質としてトナー面に
も存在することで安定した帯電性が得られるようになる
ので、ローラー転写時の課題である画像中抜けを回避で
きるものと考えられる。
【0030】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り以下の実施例により限定されるものではない。なお部
は特記する以外は重量部を表わす。
【0031】実施例1 架橋タイプのスチレン/n−ブチルアクリレート/メタ
クリル酸樹脂(組成重量比37/12/1、テトラヒド
ロフランに対する可溶分75重量%で、可溶分の分子量
分布は、分子量7.0×103 と2×105 にピークが
ある重量平均分子量8×104 の樹脂、酸価は約12m
gKOH/gでTgは約55℃)100部、ジステアリ
ルケトン(DSCにおける吸熱ピーク87.5℃、半値
幅6℃)5部、ポリアルキレンワックス(三洋化成
(株)製、ビスコール550P)3部、カーボンブラッ
ク(三菱化学(株)製、MA−100)6部、合金属ア
ゾ染料(オリエント化学(株)製、ボントロンS−3
4)2部を分散混合した後、二軸押し出し機を用いて溶
融混練した。冷却後、ハンマーミルで粗粉砕し、次いで
超音速ジェットミル粉砕機にて微粉砕した。得られた粉
体を風力分級機で分級し、更に混合機により分級粉体1
00部に対してシリカ微粒子(日本アエロジル(株)
製、アエロジルR972)0.3部を外添して平均粒径
約10μmの負荷電性の非磁性一成分現像剤Aを得た。
この現像剤を用いて以下の試験を行った。
【0032】定着テスト:未定着のトナーを400mm
/秒の定着ローラに通紙し、定着する下限温度(下限定
着性)とホットオフセットが発生する温度(耐オフセッ
ト性)を調べた。また、種々の付着量を有する未定着ト
ナーを135℃、400mm/秒の定着ローラーに通紙
後、こすり試験により定着強度を調べた。こすり残存率
を下式より求め、その最小値を最低こすり残存率と定義
した。
【0033】
【数1】
【0034】耐ブロッキングテスト:トナーに一定荷重
を加え、50℃の環境下に5時間放置した後、目視によ
り凝集の有無を確認し、ブロッキング性の良否を判定し
た。 画像中抜けテスト:市販の非磁性一成分現像方式を用い
た改造プリンター(ローラー転写方式)を用い、オーバ
ーヘッドプロジェクター用のPETフィルムを通紙して
印字評価を行い、画像部の文字中抜けの状況を目視で判
定した。 以上の結果を纏めて表1に示すが、下限定着性、耐オフ
セット性、定着強度、耐ブロッキング性とも問題なく、
画像の中抜けも良好であった。
【0035】実施例2 非架橋タイプのスチレン/n−ブチルアクリレート/メ
タクリル酸樹脂(分子量分布は二つのピークを有し、そ
れぞれのモノマー重量比は37/12/1。低分子量側
のピークは分子量4.5×103 であり、高分子量側の
ピークは6.5×105 であり、低分子量側/高分子量
側75/25の重量比で成り立っている。重量平均分子
量1.7×105 。酸価は約12mgKOH/g、Tg
は約57℃)100部に代えた以外は実施例1と同様に
して現像剤Bを作製し、評価を行った。結果を纏めて表
1に示すが、下限定着性、耐オフセット性、定着強度、
耐ブロッキング性とも問題なく、画像の中抜けも良好で
あった。
【0036】実施例3 ジステアリルケトンに代えてセバシン酸ジステアリルエ
ステル(DSCにおける吸熱ピーク70.5℃、半値幅
6℃)5部を用いる以外は、実施例1と同様にして現像
剤Cを作製し、評価を行った。結果を纏めて表1に示す
が、下限定着性、耐オフセット性、定着強度、耐ブロッ
キング性とも問題なく、画像の中抜けも良好であった。
【0037】実施例4 ジステアリルケトンに代えて、日本油脂(株)製ユニス
ターM−2222SL(ベヘン酸ベヘニル、DSCにお
ける吸熱ピーク76.0℃、半値幅8℃)5部を用いる
以外は、実施例1と同様にして現像剤Dを作製し、評価
を行った。結果を纏めて表1に示すが、下限定着性、耐
オフセット性、定着強度、耐ブロッキング性とも問題な
く、画像の中抜けも良好であった。
【0038】実施例5 実施例1において、カーボンブラック6部の代わりにマ
グネタイト磁性粉(戸田工業(株)製、EPT−50
0)60部を用いる以外は、実施例1と同様にして現像
剤Eを作製した。画像中抜けの確認には、市販の磁性一
成分現像方式を用いたプリンター(ローラー転写方式)
を改造して用いる以外は、実施例1と同様にして評価を
行った。結果を纏めて表1に示すが、下限定着性、耐オ
フセット性、定着強度、耐ブロッキング性とも問題な
く、画像の中抜けも良好であった。
【0039】比較例1 ジステアリルケトン5部を添加しない以外は、実施例1
と同様に現像剤Fを作製し、評価を行った。結果を纏め
て表1に示すが、下限定着性及び定着強度の面で難があ
った。
【0040】比較例2 DSC測定において、141.5℃に吸熱ピークを有し
半値幅が10℃である滑剤(エチレンビスステアリン酸
アミド)を用いる以外は、実施例1と同様に現像剤Gを
作製し、評価を行った。結果を纏めて表1に示すが、下
限定着性、定着強度及び画像中抜けの面で難があった。
【0041】比較例3 DSC測定において、85.0℃に吸熱ピークを有し半
値幅が24.8℃である滑剤(硬化ヒマシ油)を用いる
以外は、実施例1と同様に現像剤Hを作製し、評価を行
った。結果を纏めて表1に示すが、耐ブロッキング性の
面で難があった。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、構成成分として酸成分を有するバインダー樹
脂と特定滑剤とを併用する静電荷現像用負荷電性トナー
は、下限定着性、耐オフセット性、定着強度、耐ブロッ
キング性等の諸要求特性を併せ持つ良好な性能を示す。
更に、ローラー転写方式での課題であった文字の中抜け
を改善でき、鮮明な高品質の画像が得られるという効果
を奏するので、その工業的有用性は高い。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、一種以上のモノマー及び該
    モノマーと重合可能な酸とを重合成分とするバインダー
    樹脂、着色剤及びDSC測定において50〜130℃に
    吸熱ピークを有し且つ該吸熱ピークの半値幅が15℃以
    下である滑剤を含有することを特徴とする静電荷現像用
    負荷電性トナー。
  2. 【請求項2】 前記バインダー樹脂の酸価が1〜30m
    gKOH/gであることを特徴とする請求項1に記載の
    静電荷現像用負荷電性トナー。
  3. 【請求項3】 前記モノマーがビニル系モノマーである
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷現像用
    負荷電性トナー。
  4. 【請求項4】 前記モノマーが少なくともスチレンを含
    有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに
    記載の静電荷現像用負荷電性トナー。
  5. 【請求項5】 前記モノマーが少なくともスチレンと一
    種以上のアクリル酸エステルであることを特徴とする請
    求項1ないし4のいずれかに記載の静電荷現像用負荷電
    性トナー。
  6. 【請求項6】 前記モノマーが少なくともスチレンと一
    種以上のメタクリル酸エステルであることを特徴とする
    請求項1ないし4のいずれかに記載の静電荷現像用負荷
    電性トナー。
  7. 【請求項7】 前記重合可能な酸がアクリル酸又はメタ
    クリル酸であることを特徴とする請求項1ないし6のい
    ずれかに記載の静電荷現像用負荷電性トナー。
  8. 【請求項8】 前記重合可能な酸が全モノマー重量中の
    0.1〜30重量%含有されることを特徴とする請求項
    1ないし7のいずれかに記載の静電荷現像用負荷電性ト
    ナー。
  9. 【請求項9】 前記バインダー樹脂が、テトラヒドロフ
    ラン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラムにお
    ける重量平均分子量が5×104 以上であり、且つ1.
    5×104 以下と1×105 〜2×106 の範囲にそれ
    ぞれ一個以上の分子量ピークを有するスチレン系樹脂で
    あることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記
    載の静電荷現像用負荷電性トナー。
  10. 【請求項10】 前記滑剤が下記一般式(1)で表わさ
    れる構造を有することを特徴とする請求項1ないし9の
    いずれかに記載の静電荷現像用負荷電性トナー。 【化1】 〔式中、R1 は炭素数10以上のアルキル基又はアルコ
    キシ基を示し、R2 は−X−COOR3 (Xはアルキレ
    ン基を示し、R3 は炭素数10以上のアルキル基を示
    す)又は炭素数10以上のアルキル基を示す〕
  11. 【請求項11】 前記滑剤の含有量がバインダー樹脂1
    00重量部に対して0.5〜30重量部であることを特
    徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の静電荷
    現像用負荷電性トナー。
  12. 【請求項12】 前記着色剤が非磁性の着色剤であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の
    静電荷現像用負荷電性トナー。
  13. 【請求項13】 前記着色剤が磁性を有する着色剤であ
    ることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記
    載の静電荷現像用負荷電性トナー。
  14. 【請求項14】 ローラー転写方式を有する電子写真方
    式の画像形成方法において、請求項1ないし13のいず
    れかに記載の静電荷現像用負荷電性トナーを用いること
    を特徴とする画像形成方法。
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