JPH10304793A - 釣り用カーボンロッド、およびそれ用の単位骨体製造方法 - Google Patents

釣り用カーボンロッド、およびそれ用の単位骨体製造方法

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JPH10304793A
JPH10304793A JP11716997A JP11716997A JPH10304793A JP H10304793 A JPH10304793 A JP H10304793A JP 11716997 A JP11716997 A JP 11716997A JP 11716997 A JP11716997 A JP 11716997A JP H10304793 A JPH10304793 A JP H10304793A
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JP
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cross
rod
section
fishing
base
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JP11716997A
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Shinetsu Hirao
真悦 平尾
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HIRAO ROTSUDO CO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭素繊維強化プラスチックス製の釣り竿であ
って、基端から先端まで、各所における曲げ抵抗が、そ
の軸心周りでバランスのとれたものに形成されるように
した新規な構造の釣り用カーボンロッドと、それ用の単
位骨体製造方法とを提供する。 【解決手段】 断面が二等辺三角形、または二等辺三角
形の頂角を殺ぎ落として形成される台形とした棒状体か
ら、それら断面形で底辺3′に相当する面が、元々の断
面である二等辺三角形または台形における底辺3に常に
平行となるように研磨され、基端側から先端側に向けて
次第に面積を小さくする如くして多数の単位骨体1,
1,……を形成し、それら複数本の単位骨体1,1,…
…を、断面形で夫々の二等辺三角形の頂角2あるいは台
形の頂辺4側を軸心あるいは軸心側にして寄せ集め、そ
れら隣接する単位骨体1,1の、夫々の断面形で斜辺
6,6に相当する面であって対峙するもの同士を接着、
一体化して断面正多角形の釣り用カーボンロッドに形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、炭素繊維強化プラスチック
ス製の釣り竿、即ちカーボンロッドに関するものであ
り、基端から先端まで、各所における曲げ応力が全断面
方向でバランスのとれたものに形成されてなるようにし
た新規な構造の釣り用カーボンロッドと、それ用の新規
な構成からなる単位骨体製造方法とを提供しようとする
ものである。
【0002】
【従来の技術】余暇が増えるにつれ、人々は、これまで
にも増して様々なレジャーを楽しむことが可能となって
きている。特に、屋外レジャーの一つとして魚釣りも非
常に人気があって、このところの釣り人口の増加には著
しいものがあり、それら増加し続ける釣り愛好家のため
に、釣り道具にも色々な改良、工夫が加えられると共
に、便利な道具類も数多く用意され、店頭を賑わわせて
いる。その中、釣り竿一つを取り上げてみても、釣り人
は、釣る魚や釣り方、あるいは本人の好み等に応じて何
種類かの釣り竿を使い分けることとなるため、釣具店に
は、それらの期待に応えるべく、沢山の種類の釣り竿が
用意されている。
【0003】この釣り竿の種類は、和竿として世界的に
も知られる我が国の伝統的な竹竿が品薄で、かなり高価
につくものになってしまったことと、使いこなす上でそ
れなりの熟練を要すること等の理由から、最近では、全
般的に調子が安定していて使い易く、丈夫で竹竿のよう
にヘタリがこず、比較的安価に入手できるグラスロッド
(ガラス繊維強化プラスチックス製の釣り竿)がその主
流を成していて、磯釣り用を始めとして、投げ釣り用、
船釣り用、渓流釣り用、へら鮒釣り用、はぜ釣り用等
々、殆ど有りとあらゆる釣り用の竿が入手可能である。
【0004】一般に、このグラスロッドは、先細りとし
た芯金に所定巾のグラスファイバーを重ね巻き状にして
いき、それらの上からエポキシ樹脂(その他フェノール
樹脂や不飽和ポリエステル樹脂等)を含浸、塗布し、固
化してから芯金を引き抜き、外表面に発生している段差
を丁寧に研磨して凹凸を無くし、きれいに仕上げ塗装を
施してなる円形中空断面構造の竿(=チューブラー型グ
ラスロッド。これに対し、円形密実断面構造としたソリ
ッド型グラスロッドもあり、このタイプの竿は、チヌ釣
り用等、主に小さな当たりを捕らえる釣りに用いられて
いる。)としてなるものである。
【0005】こうして形成される上記一般的なグラスロ
ッドの場合、その製造過程に起因して次のような難点を
抱えている。先ず、断面肉厚が同一となるような加工
が、進歩した技術手段を以てしてもかなり難しいという
問題がある。これは、テープ状のグラスファイバーを重
ね巻きするため、グラスファイバーの重なり部分とそう
ではない部分との肉厚の違いや、エポキシ樹脂等の含
浸、塗布具合を一様のものにし難い等の理由で、研磨仕
上げ前の段階の凹凸は、かなり不規則なものとなってし
まっている上、研磨加工段階において全長的に僅かに撓
んでしまうことを防止できず、それら不規則な凹凸面が
あって、しかもやや撓み加減のままで機械的に同軸とな
るようにして表面研磨してしまう結果、研磨が同芯状に
(機械的な軸心と被研磨物の軸心とが全長方向に渡って
合致して)実施されるとは限らず、ある同一箇所の断面
においても肉厚が方向によって異なったものとなり易
く、また軸芯方向に連続する部分で肉厚が略代わらない
部分でもグラスファイバー重ね厚の違う箇所もあって、
その辺りでは剛性に微妙な差を生じてしまう等の結果か
ら派生する問題であって、このグラスロッドに関しては
殆ど宿命的な現象と言わざるを得ないことであった。
【0006】更に一層困難な問題が、芯金へのテープ状
グラスファイバーの重ね巻きにおいて、芯金の寸法精
度、およびかなり細くなっていくその形状構造(全長を
直線状に確保することは不可能で、必ず撓んだ状態とな
ってしまう。)、更にはグラスファイバーの組成構造
(全般的に不均質な構造)等に関連して、テープ状のグ
ラスファイバーが計算どおり同一重ね代で重ね巻きする
ことが殆ど不可能であり、そのため、仮にエポキシ樹脂
等を極めて正確に含浸、塗布できたとしても、素材を異
にするグラスファイバー部分の断面厚の違いが各所に発
生して、全周方向の曲げ応力に当然のことながら違いを
生じさせてしまうという不都合がどうしても避け得えな
かった。
【0007】こうした性状、構造に伴う欠陥は、外見上
で全く確認できず、大抵の人には何等不都合のないもの
のように見えてしまうものの、先端を接地状とし、やや
撓ませながら竿を回転させてみて、その回り方が一様か
どうかを確認することによって簡単に見分けられること
であり、従前までの多くのグラスロッドでは珍しい現象
ではなく、グラスロッドの製造方法からしてどうしても
避け得ない現象であって、この構造上の欠陥は、釣竿の
方向による曲げ抵抗の違い(断面全周方向における曲げ
応力のバラツキ)に繋がり、グラスロッドの多くは、そ
の軸心周りの方向によって撓りが均質とならず、釣り竿
として使用すると、特に重りを付けないフライフィッシ
ング等の使用では、ハリが真っ直ぐ飛んでくれないとい
う致命的な状態に陥ってしまったり、「当たり」の後、
獲物を引き揚げようとしたときに、引きの緩急に連れて
竿がその撓りを大きくする度毎に、軸心周りに釣り竿が
回動させられてしまうか、あるいは捩れるような外力を
受けてしまい、魚の引きに上手く竿を合わせられずにバ
ラシてしまったり、テグスを切断してしまうといった不
測の事態を招くことにもなって、釣りの醍醐味を殺がれ
兼ねないことになってしまう。
【0008】更に、この従前からの製造方法によるグラ
スロッド、特に最も一般的な円形中空断面構造のチュー
ブラー型グラスロッドの場合、大量生産には多数の芯金
を用意、管理しておかなければず、精度を要するものだ
けにその費用がかさんでしまうと共に、何よりも同一精
度のものを多数準備すること(そうでないと上記したと
おりの製品ムラが一層発生し易くなる)が極めて難しい
という課題も抱えていて、高級な釣り竿を大量生産する
上でかなりの不都合があり、また、その素材上に起因し
て、弾発性が全般に有り過ぎ、確かに初速は出るもの
の、その後の撓り方が弱くて釣り糸を遠くに飛ばすとい
う操作性に欠けるきらいも手伝って、どちらかと言え
ば、マニア向けというよりも一般普及品用の釣り竿とし
て取り扱われているのが実情となっている。
【0009】このような事情から、より操作性に秀れた
釣り竿として、その素材上でグラスロッドと特性を異に
するカーボンロッドに注目が集まり始めている。しか
し、これまでのところ、このカーボンロッドも、単に先
のグラスロッドの場合のグラスファイバーを炭素繊維に
替えるか、それらを交織したものに置き換えただけのも
のであったり、あるいは内層をグラスファイバー、外層
を炭素繊維に積層、使用しただけのものであって、エポ
キシ樹脂等を含浸、塗布して研磨仕上げする加工手段は
そのまま採用されていて、偶々炭素繊維強化プラスチッ
クスの性状が生かされ、弾発性が有り過ぎるグラスロッ
ドの欠点を補っているに過ぎない程度のもので、その構
造上から来るところの撓り方の不均質性等については何
等の改良も施されていなかった。
【0010】そこで、炭素繊維強化プラスチックスを押
し出し成形した丸棒材を丹念に先細りとなるよう研磨し
て密実一本もののカーボンロッドに仕上げる試みも、特
殊技術を備えた釣り竿作りの名人によってなされてい
て、極めて高価な、しかしその操作性については格段に
秀れた釣り竿も提供されているにはいるが、炭素繊維強
化プラスチックス自体が研磨加工に不向きな素材であっ
て、相当の技量と時間とを要することから、作り手側に
おいても決して採算性があるものという訳にはいかず、
ごく限られた愛好家向けに受注生産的に少量のカーボン
ロッドが提供されているに過ぎず、したがって、この炭
素繊維強化プラスチックスを使った経済的な釣り竿の登
場は、釣り愛好家からは勿論のこと、生産者側からも長
年に渡って待ち望まれ続けてきていた。この発明は、上
述のような状況に鑑み、自らも手作りの釣り竿作りを生
業とする者の一人として、それらの需要に応えるべく、
鋭意、開発、研究を続け、様々に試作、実験を積み重ね
てきた結果、遂に、以下において示すことができるよう
な、これまで誰にも試みられたことのない極めて新規な
構造からなるグラスロッドと、その実現化に欠かすこと
のできない基礎的構成素材であるところの単位骨体の新
規な製造方法とを完成、実用化することに成功したもの
である。
【0011】
【発明の構成】図面に示すこの考案を代表する各実施例
からも明確に理解されるように、この発明の基本的な構
成は、以下のとおりのものである。即ち、断面が二等辺
三角形、または二等辺三角形の頂角を殺ぎ落として形成
される台形とした棒状体であって、それら断面形で底辺
に相当する面が、棒状体の元々の断面である二等辺三角
形または台形における底辺に常に平行となるように研磨
され、基端側から先端側に向けて次第に面積を小さくす
る如く形成された単位骨体複数本を、断面形で夫々の二
等辺三角形の頂角あるいは台形の頂辺側を軸心あるいは
軸心側にして寄せ集め、それら隣接する単位骨体の、夫
々の断面形で斜辺に相当する面であって対峙するもの同
士を接着、一体化してなる構成を要旨とする釣り用カー
ボンロッドである。
【0012】この基本的な構成からなるこの発明の釣り
用カーボンロッドには、断面が二等辺三角形、または二
等辺三角形の頂角を殺ぎ落として形成される台形とした
棒状体であって、それら断面形で底辺に相当する面が、
棒状体の元々の断面である二等辺三角形または台形にお
ける底辺に常に平行となるように研磨され、基端側から
先端側に向けて次第に面積を小さくするよう、先端側方
向適宜間隔毎に僅かずつ、その軸心側への研磨角度を大
きくなる如くして形成した単位骨体複数本を、断面形で
夫々の二等辺三角形の頂角あるいは台形の頂辺側を軸心
あるいは軸心側にして寄せ集め、それら隣接する単位骨
体相互の対峙する、断面形で斜辺に相当する面同士を接
着、一体化して形成するようにした釣り用カーボンロッ
ドも包含されている。そして、この発明には、上記のと
おりの構成からなる釣り用カーボンロッドを効率的且つ
正確に生産することを可能にするために欠くことができ
ない、この発明の釣り用カーボンロッドの基礎的構成素
材とも言うべき単位骨体の、以下のような新規な構成か
らなる製造方法も包含される。
【0013】
【関連する発明】それは、単位骨体が、カーボン樹脂を
金型成形によって直状の二等辺三角形断面または台形断
面の棒状体に押出し成形され、その後、該棒状体の断面
形で底辺に相当する面だけを、棒状体の元々の断面であ
る二等辺三角形または台形における底辺に常に平行とな
るように研磨加工するに際し、先端側方向適宜間隔毎
に、先端方向程その軸心側への研磨角度を僅かずつ大き
くなるようにして製造する、前記したこの発明の釣り用
カーボンロッド用の単位骨体製造方法であり、更にま
た、単位骨体が、カーボン樹脂を金型成形によって直状
の円形断面の棒状体に押出し成形した後、三方または四
方を研磨加工等によって直状の二等辺三角形断面または
台形断面の棒状体に成形した上、該棒状体の断面形で底
辺に相当する面だけを、棒状体の元々の断面である二等
辺三角形または台形における底辺に常に平行となるよう
に研磨加工するに際し、先端側方向適宜間隔毎に、先端
方向程その軸心側への研磨角度を僅かずつ大きくなるよ
うにして製造する単位骨体製造方法である。
【0014】棒状体は、作ろうとするグラスロッドの基
本部材とする単位骨体を形成するための素材となるもの
であって、炭素繊維強化プラスチックスを押し出し成形
した丸棒材を削って正確に二等辺三角形断面とした棒状
体にするか、あるいは予め二等辺三角形断面のものに押
し出し成形し、それらの各面を研磨仕上げをして一層正
確な二等辺三角形断面の棒状体にする外、その頂角側
を、底辺に平行な状態に研磨仕上げして断面台形の棒状
体にしたものを採用する。その際の基本となる二等辺三
角形断面は、最終的な寄せ集められて一本化されるとき
の全断面、例えば正四角形断面、正五角形断面等といっ
た正多角形断面形に応じて決定される二等辺三角形断面
にしなければならず、最も望ましくは、最終的な釣り竿
全断面形を正六角形断面に仕上げるよう、この棒状体
は、正三角形断面のものに形成するようにすると良い。
【0015】この棒状体は、更に、頂角を挟む両斜辺を
受け型で正確に支持した状態で、その底辺だけを、基端
から先端方向に向けて次第に断面形を小さくするように
研磨による先細加工が施されて単位骨体とされるもので
あって、この加工によっても、軸心方向どの箇所の断面
形も、全て基本形である元の二等辺三角形断面あるいは
台形断面と相似形のままでその断面積を小さくしていく
断面構造のものとすることができる結果、二等辺三角形
断面としての軸心は、基端から先端までの全長に渡って
同一直線上から外れてしまうことはなく、したがって、
どの断面箇所においても、その全断面方向についてバラ
ンスの良い曲げ強度を有するものとなって、形成される
単位骨体は、全長に渡って性状の均質なものが比較的簡
単に得られることになる。
【0016】なお、基端から先端までを正確に同一角度
で同一の平滑面に研磨して先細にしていく加工には、か
なりの技術を要する可能性もあるため、軸心方向全長を
適宜範囲、例えば所定間隔としたり、基端から先端方向
へ次第に間隔を広げたり、あるいは狭めたりした間隔毎
に研磨角度を強くしていくような研磨(加工上からは、
基端側所定範囲を研磨する角度で全長を研磨し、特に基
端から所定範囲を正確に研磨したした後、次の一区画以
降全長ををそれよりやや強い角度で研磨するといった研
磨)を繰り返す先細加工を採用するのが望ましい。
【0017】これらによって実現された単位骨体は、最
終的に形成しようとする釣り竿の全断面形である正多角
形に応じた本数、例えば、それが正八角形断面形である
とすれば8本用意され、それらの頂点が一点に集まるよ
うにするか、頂辺によって相似形の八角形を構成するよ
うにして寄せ集められ、隣接する単位骨体相互で対峙す
ることとなる斜辺相互間をエポキシ樹脂系接着剤その他
の有効な接着剤で強力に一体化し、全断面形が正八角形
断面で密実または中空の素グラスロッドを実現し、最終
的に適宜望みの表面塗装仕上げをする等してこの発明の
カーボンロッドを完成する。以下、図面に示す代表的な
実施例によって、この発明の上記までの構成が、より理
解し易くなるようにしていくこととする。
【0018】
【実施例1】図1の一部を省略した分解斜視図、および
図2の単位骨体の断面を示す断面図とに示す事例は、こ
の発明の最も基本な構成からなる実施例の一つであっ
て、密実正八角形断面、即ち、基本単位骨体の二等辺三
角形が、その頂角を45°とし、しかも、基端から先端
までの全長に渡って、断面二等辺三角形の底辺に相当す
る面が平滑な1面で形成されるようにした、全長が比較
的短めで、微妙な当たりを楽しむ、例えばチヌ釣り用等
に適したソリッドタイプのグラスロッドとするものの実
施例である。
【0019】この実施例の単位骨体1は、その断面形
が、頂角を45°とする二等辺三角形であって、図2の
断面図に示しているように、ある断面箇所における二等
辺三角形断面は、元の底辺3から底辺3′に縮小された
だけの完全に相似形の二等辺三角形断面を構成するもの
となり、押出し成型された同一断面の丸棒状体を、全長
に渡って軸心に平行すると共に、所定の二等辺三角形断
面を形成するようにして予め3面方向を研磨して、所定
二等辺三角形断面の棒状体とするか、あるいは押出し成
型段階で所定二等辺三角形断面の棒状体とするようにし
た上、その基端から先端方向に向けて一定角度で研磨仕
上することにより得ることができる。
【0020】これら単位骨体1,1,……は、図1の基
端木口部分に一点鎖線表示して示すように、隣接する単
位骨体1,1で、断面で斜辺に相当する面であって互い
に対峙するもの同士の間に、エポキシ樹脂系接着剤(図
示せず)を予め塗布、介在するようにしたもの1,1,
……を8本、各頂点2,2,……が軸心に集まるように
寄せ集め、全体の位置関係がズレ動いてしまわないよう
十分な配慮した圧着を行って一本に一体化し、断面正八
角形の釣り用カーボンロッドCを実現するものである。
こうして実現されるカーボンロッドCは、八角形を構成
する外側8面各面は、基端から先端穂先まで、平滑で、
極めて細長い二等辺三角形の一面仕上げとなっている。
【0021】
【実施例2】図3の、上記図1と同様に一部を省略して
示す分解斜視図、および、単位骨体の断面図に取り上げ
た実施例は、単位骨体の断面を変え、チューブラータイ
プのカーボンロッドを実現するようにしたものであっ
て、しかも、上記実施例1の場合の単位骨体1の断面と
は違い、最終的には断面正六角形の釣り用カーボンロッ
ドCを実現するため、正三角形断面の棒状体から、その
頂角を削り落として底辺に平行する面となし、単位骨体
1の全体断面形を、図4のような台形断面に形成したも
のの実施例である。
【0022】図からも理解されるように、単位骨体1
は、その基端形状に表れているように、正三角形断面で
あって、その底辺に相当する面(寄せ集められてロッド
を完成したしたときに外表面となる面)が、図7の一部
を省略して示してある側面図のように、基端から所定
長、例えば125mm間隔毎に区分けされ、最も基端側
の区画範囲を、水平面F1から所定角度(図中の角度
α′は、斜視状に表れているため、所定角度は、その角
度よりやや大きい値の角度。以下同様)だけ軸心側に傾
斜した角度で研磨して傾斜面31とすることにより、図
4の断面図に示しているように、ある断面箇所における
正三角形断面は、元の底辺3から底辺3′に縮小(当
然、両斜辺とも同様の割合で縮小)されただけであっ
て、底辺が3′となった断面の正三角形は、元の底辺3
の正三角形と完全に相似した正三角形となっている。
【0023】続いて、第2区画範囲では、その始端にお
ける水平面F2から、先のα′よりもやや大きい所定角
度(=α′′)だけ軸心側に傾斜した角度で研磨される
ようにし、以下第3区画範囲、第4区画範囲……と移行
するに従ってα′′′,……と傾斜角度を大きくしてい
って傾斜面31′,……を形成し、最も先端寄りの区画
範囲で、釣り竿穂先の形成に必要な太さとなるようにし
た後、単位骨体1,1,……6本の対峙する斜辺相当面
6,6間にエポキシ樹脂系接着剤を塗布した上、図3の
基端木口部分に一点鎖線表示して示すように、これら台
形断面の単位骨体1,1,……を、実施例1の場合と同
様に、予め対峙する斜辺6,6相互間に接着剤を塗布し
てから、夫々の頂辺4,4,……が互いに寄り集まって
正六角形の中空部5を構成するようにまとめ、図3中一
点鎖線表示のような状態で一本に一体化し、外形形状で
正六角形となるカーボンロッドCとしたものである。但
し、実現されたこの実施例のカーボンロッドCでは、外
形状で正六角形断面に見えるものの、図示のように、そ
の軸心周りには、外形断面に略完全に相似形となる正六
角形断面の中空部5が確保されたチューブラータイプの
カーボンロッドCを実現している。
【0024】
【作用効果】以上のとおりの構成からなるこの発明の釣
り用カーボンロッドは、その基礎的素材である単位骨体
が、所定二等辺三角形断面あるいは台形断面とした棒状
体の底辺だけを研磨加工し、他の2辺、即ち頂角を挟む
斜辺相互、あるいは台形断面のものではそれに加えて頂
辺に対しては、基端から先端に掛けて次第に先細り形状
に形成するための微妙で困難な加工を一切施さないで得
られるようにしたものとなっていて、本来研磨加工に不
向きな素材である炭素繊維強化プラスチックスの加工手
段として必要最小限の加工で済ますことができるように
したことから、加工による余計な変形が極力防止され、
軸線方向全長に掛けてのどの箇所の断面二等辺三角形あ
るいは台形とも全て相似形のものを正確且つ効率的に実
現可能とする結果、軸心は、基端から先端穂先に向けて
直線状のものとなって、軸心位置に殆どズレを生じさせ
ず、したがって、どの断面箇所においても軸心周りの応
力のバランスに殆ど差がないものとなって、外力を受け
たときの変形の際に、軸心方向の何処かで異常な曲り方
を惹起させてしまうことのないものとすることができる
上、この性状と殆ど同一となるようにした多数の単位骨
体の製造をも容易にするものとなっている。
【0025】したがって、それらを所要本数だけ寄せ集
めて接着、一体化したものも、その寄せ集め方でバラン
スを欠きさえしなければ、予め夫々が全て略同一な性状
に形成された単位骨体の寄せ集め体として正多角形断面
の釣り竿に形成されることから、それが実施例1のよう
なソリッドタイプのものであれ、実施例2のチューブラ
ータイプのものであれ、正多角形断面とされた部材の軸
心も、その全長に渡って位置のズレを殆ど生じさせるこ
とがなく、その全断面方向における曲げ応力のバランス
も、ロッド全長何処においても殆ど差がないものとな
り、魚の当たりを得てロッドに外力が加わったとして
も、軸心方向の何処かで異常な曲り方をしてしまうこと
がなくなって魚の複雑な動きに円滑に順応可能とするも
のになる結果、釣人のロッド操作性において、従前まで
のもののような無理な負担が掛かることを大幅に軽減で
きるという秀れた特徴を発揮できるものとなっている。
【0026】また、この発明の釣り用カーボンロッドの
基礎的構成素材である二等辺三角形断面あるいは台形断
面の単位骨体が、予め二等辺三角形断面あるいは台形断
面とした棒状体の底辺だけに、適宜区間毎段階的にその
研磨角度を僅かずつ強めていく研磨加工を施して実現さ
れるようにしたものでは、他の2辺、即ち頂角を挟む斜
辺相互、あるいは台形断面とした棒状体では頂辺につい
ても、基端から先端に掛けて次第に先細り形状に形成す
るための微妙な加工処理を一切施さずして実現されると
いう特徴に加え、基端から先端までの長い範囲を歪みの
ない一枚状の平滑面とするための困難な研磨加工に時間
を割かないでも、軸線方向全長に掛けてのどの箇所の断
面二等辺三角形または断面台形が、全て相似形のものの
連続となるような構造のものに実現可能となることか
ら、基端から先端までの長さがどのように長尺なもので
あっても、全長に渡って殆ど狂いのない正確な二等辺三
角形あるいは台形としての研磨がなし得て、前記した軸
心位置に殆どズレを生じさせない単位骨体を容易に製造
できることになり、したがって、長尺ものであっても全
長に渡って軸心周りの応力バランスの良いカーボンロッ
ドの製造を確実にするという大きな特徴を発揮するもの
となる
【0027】特に、実施例2に示したこの発明の釣り用
カーボンロッドCでは、その基本構成素材である単位骨
体1の基端から先端にかけて、所定区画毎に僅かずつ研
磨角度を大きくしていって実現される単位骨体1の代表
的な事例となっていて、研磨加工のし辛い炭素繊維強化
プラスチックスの加工手段としては最も都合の良い先細
加工のし易い加工が採用されていて、より正確且つ簡便
に所定の太さの根元部分から所定の先細先端になるよう
にしたものであり、それら単位骨体1,1,……を、6
本寄せ集めて一本化することによってチューブラタイプ
のロッドに形成してなるものとなっており、上記した作
用効果を遍く兼ね備えたものとすることができる上、全
体として軽量化が図られ、しかも、長尺なロッドでも比
較的容易且つ大量に生産することができる構造のものに
なることから、従前からのグラスロッドに比較し、釣竿
として秀れた性状を有するものの高価につくと言われ続
けてきていたカーボンロッドCを、極力廉価なものとし
て提供することが可能となり、その実用価値において大
いに賞賛に値するものということができる。
【0028】叙上の如く、この発明の釣り用カーボンロ
ッドは、炭素繊維強化プラスチックスという釣竿として
略理想的な性状を有する素材を使った釣竿の実用化を、
その特異な構造によって確実に実現可能とするものであ
って、軸心周りの曲げ応力にバラツキを生じることのな
い均質な構造を実現しており、しかも、全長に渡って粘
り強い弾発性を発揮し得ると共に、耐久性があって長期
間の使用に耐え、長年の使用によっても曲り癖が付いた
り、ヘタリを生じせさ難いといった諸々の秀れた特徴を
兼ね備え、極めて操作性の良い釣竿とすることができる
ものであって、更に、研磨加工に不向きとされていた製
造についも、比較的容易なものとすることができる構造
とそのための製造方法とを完成したことから、略理想的
な性状を有していながら高価についていた釣り用カーボ
ンロッドの価格帯の改善に大いに役立ち、より多くの釣
り愛好家から受け入れられ、従前までのグラスロッドで
は味わうことのできなかった釣りの楽しみが得られるも
のとなって、高い評価がなされるものになると予想され
る。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の釣り用カーボンロッドを代表する二
つの実施例に基づくものである。
【図1】ソリッドタイプのものの一部を省略した分解斜
視図である。
【図2】同ロッドを構成する単位骨体の縦断面図であ
る。
【図3】チューブラータイプの実施例によるもので、上
記図1と同様にした分解斜視図である。
【図4】同ロッドを構成する単位骨体の縦断面図であ
る。
【図5】段階的な先細り研磨加工を説明するための、一
部の基端部の平面図と共に示す要部側面図である。
【符号の説明】
1 単位骨体 2 同 断面形における頂角 3,3′ 同 断面形における底辺 31,31′,31′′ 同底辺に相当する面 32 同上面31と31′との境
界線 4 同 台形断面における頂辺 5 ロッド断面における中空部 6 上記単位体1の断面形にお
ける両斜辺、または斜辺に相当する面 C カーボンロッド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面が二等辺三角形、または二等辺三角
    形の頂角を殺ぎ落として形成される台形とした棒状体で
    あって、それら断面形で底辺に相当する面が、棒状体の
    元々の断面である二等辺三角形または台形における底辺
    に常に平行となるように研磨され、基端側から先端側に
    向けて次第に面積を小さくする如く形成された単位骨体
    複数本を、断面形で夫々の二等辺三角形の頂角あるいは
    台形の頂辺側を軸心あるいは軸心側にして寄せ集め、そ
    れら隣接する単位骨体の、夫々の断面形で斜辺に相当す
    る面であって対峙するもの同士を接着、一体化して形成
    してなることを特徴とする釣り用カーボンロッド。
  2. 【請求項2】 断面が二等辺三角形、または二等辺三角
    形の頂角を殺ぎ落として形成される台形とした棒状体で
    あって、それら断面形で底辺に相当する面が、棒状体の
    元々の断面である二等辺三角形または台形における底辺
    に常に平行となるように研磨され、基端側から先端側に
    向けて次第に面積を小さくするよう、先端側方向適宜間
    隔毎に僅かずつ、その軸心側への研磨角度を大きくなる
    如くして形成した単位骨体複数本を、断面形で夫々の二
    等辺三角形の頂角あるいは台形の頂辺側を軸心あるいは
    軸心側にして寄せ集め、それら隣接する単位骨体相互の
    対峙する、断面形で斜辺に相当する面同士を接着、一体
    化して形成してなることを特徴とする釣り用カーボンロ
    ッド。
  3. 【請求項3】 単位骨体が、カーボン樹脂を金型成形に
    よって直状の二等辺三角形断面または台形断面の棒状体
    に押出し成形され、その後、該棒状体の断面形で底辺に
    相当する面だけを、棒状体の元々の断面である二等辺三
    角形または台形における底辺に常に平行となるように研
    磨加工するに際し、先端側方向適宜間隔毎に、先端方向
    程その軸心側への研磨角度を僅かずつ大きくなるように
    して製造する、請求項1または2何れか記載の釣り用カ
    ーボンロッド用の単位骨体製造方法。
  4. 【請求項4】 単位骨体が、カーボン樹脂を金型成形に
    よって直状の円形断面の棒状体に押出し成形した後、三
    方または四方を研磨加工等によって直状の二等辺三角形
    断面または台形断面の棒状体に成形した上、該棒状体の
    断面形で底辺に相当する面だけを、棒状体の元々の断面
    である二等辺三角形または台形における底辺に常に平行
    となるように研磨加工するに際し、先端側方向適宜間隔
    毎に、先端方向程その軸心側への研磨角度を僅かずつ大
    きくなるようにして製造する、請求項1ないし2何れか
    記載の釣り用カーボンロッド用の単位骨体製造方法。
JP11716997A 1997-05-07 1997-05-07 釣り用カーボンロッド、およびそれ用の単位骨体製造方法 Pending JPH10304793A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009201679A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 Miki Co Ltd 棒状体およびその製造方法

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JP2009201679A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 Miki Co Ltd 棒状体およびその製造方法

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