JPH10304819A - 貝 身 - Google Patents

貝 身

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JPH10304819A
JPH10304819A JP10151598A JP10151598A JPH10304819A JP H10304819 A JPH10304819 A JP H10304819A JP 10151598 A JP10151598 A JP 10151598A JP 10151598 A JP10151598 A JP 10151598A JP H10304819 A JPH10304819 A JP H10304819A
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shell
scallop
closed
muscle
heating
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JP10151598A
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Masanori Yoshida
昌徳 吉田
Atsushi Sato
厚 佐藤
Nobuo Fukuoka
伸夫 福岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生の状態を保持し、一度冷凍したものを解凍
してもドリップの生じない貝身を提供すること。 【解決手段】 生の状態を保持し原貝と接合されていた
接合面が膜により被覆されており、貝身自体が生の状態
を維持しているので、生食用として好適であるし、ま
た、貝殻との接合面が膜により被覆されているので、一
度冷凍しても、解凍時にドリップが生じず、うまみ成分
が流出するおそれもないもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2枚貝からなる原
貝から食する部位のみを生の状態で貝殻から分離してな
る貝身に係り、特に、生食に好適な貝身に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、2枚貝からなる原貝の食する部
位、例えば帆立貝の貝柱および小柱からなる閉殻筋を生
の状態で貝殻から取り出すには、貝おこしと称される薄
いナイフ状の道具を用いて、手作業により帆立貝の2枚
の貝殻を閉じている閉殻筋の貝殻との接合部位を切断す
ることにより行われている。
【0003】しかしながら、手作業により帆立貝の閉殻
筋を貝殻から切断して分離するのでは、能率が低く、多
大な労力と時間とを要し、一度に大量の帆立貝が水揚げ
された場合等には、数多くの人員を投入して素早く処理
しないと帆立貝の鮮度が低下するという問題点があっ
た。
【0004】そこで、従来から2枚貝からなる原貝の食
する部位を貝殻から効率よく分離するために各種の提案
がなされている。
【0005】これらの従来例としては、例えば特開昭6
3−87937号(特公平2−14014号)公報に記
載されているように、帆立貝の先端をカッター等で切断
して帆立貝の先端部に開口部を形成し、この開口部から
挿入した刃物を一方の貝殻の内面を滑らせながら進行さ
せることにより、2枚の貝殻を閉じている閉殻筋の一方
の貝殻との接合部位を切断して貝殻を拡開するものがあ
る。
【0006】また、他の例としては、例えば、特開昭5
0−3899号公報、特開昭52−13900号公報、
特開平5−3751号公報に記載されているように、加
熱手段をもって帆立貝を加熱することにより貝殻を拡開
し、その後貝柱を他方の貝殻から分離するようにしたも
のがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の帆立貝の先端をカッター等で切断するものにお
いては、食する部位たる閉殻筋を生食に用いる生の状態
で貝殻から取り出すことはできるものの、切断屑が閉殻
筋に付着したりして、傷ついた閉殻筋を取り除いたり、
閉殻筋から切断屑を取り除いたりする等の後処理に多大
な労力と時間とを要するという問題点があった。さら
に、閉殻筋を貝殻から分離するのは、貝殻と閉殻筋との
接合部位を切断する手作業等によって行われており、貝
柱を貝殻から分離するのに多大な労力を必要とし、帆立
貝の閉殻筋を生の状態で貝殻から効率よく分離すること
ができないという問題点もあった。
【0008】また、従来の帆立貝の貝殻を加熱手段によ
り加熱して貝殻を拡開するものにおいては、貝の口を容
易に開くことはできるものの、閉殻筋の表面、特に加熱
側に位置する閉殻筋の表面が白く変色して、いわゆる煮
えた状態となり、外観品質が低下し、生食に用いるため
の品質を保持させることができないものが多い、すなわ
ち、従来の加熱手段を用いたものにおいては、実際に
は、帆立貝から取り出した閉殻筋の内から生食用として
供給することのできるものが少ないという問題点があっ
た。
【0009】さらに、貝殻を拡開した後に閉殻筋を貝殻
から分離するのは手作業により行われており、閉殻筋を
貝殻から分離するのに多大な労力を必要とし、閉殻筋を
貝殻から効率よく分離することができないという問題点
もあった。
【0010】さらにまた、拡開した後の貝殻から閉殻筋
を貝おこしと称されるナイフ状の道具などを用いて分離
すると、手作業であろうと自動機械による機械作業であ
ろうと、貝殻と閉殻筋との接合部位を切断することにな
り、分離した閉殻筋の表面がギザギザの切断面となり外
観品質が低下するとともに、例えナイフ状の道具の刃先
を貝殻の凹凸に沿って動作させたとしても、貝殻の凹凸
に完全に倣うことができず貝殻の凹部に閉殻筋の一部が
残留して歩留まりがよくないという問題点があった。
【0011】また、貝殻と閉殻筋との接合部位を切断す
ることにより、貝殻から分離した閉殻筋は、切断面から
水分を吸水しやすく、貝殻から分離した後の閉殻筋をト
リミング(食品とするために閉殻筋に付着している微細
な内臓などの付着物を除去するための洗浄作業)に用い
た水分が閉殻筋の内部に吸収されて食味が低下したり、
閉殻筋を冷凍保存した場合には、解凍した際に、ドリッ
プと称される吸収した水分とともにうまみ成分が流出し
てしまうという問題点があった。
【0012】本発明は、これらの点に鑑みてなされたも
のであり、生の状態を保持し、一度冷凍したものを解凍
してもドリップの生じない貝身を提供することを目的と
している。
【0013】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため、本発明者らは、2枚貝からなる原貝の貝殻から食
する部位を生食に用いるための品質を保持させた状態で
効率よく分離するべく鋭意研究を行った結果、2枚貝か
らなる原貝を帆立貝とした場合に、帆立貝の貝殻の表面
に高温の水蒸気あるいは温水を短時間付与することによ
り、食する部位に生の状態を保持させて貝殻の口を容易
に拡開することができる、つまり、食する部位と貝殻と
の接合部位がゲル状となるように加熱することができ、
その結果、食する部位と貝殻との接合部位の接合力を弱
体化させるとともにこの接合面が膜により被覆された状
態で食する部位を貝殻から容易に剥離できることを見い
出し本発明を完成したものである。
【0014】すなわち、特許請求の範囲の請求項1に記
載の本発明の貝身の特徴は、生の状態を保持し原貝と接
合されていた接合面が膜により被覆されている点にあ
る。そして、このような構成を採用したことにより、貝
身自体が生の状態を維持しているので、生食用として好
適であるし、また、貝殻との接合面が膜により被覆され
ているので、一度冷凍しても、解凍時にドリップが生じ
ず、うまみ成分が流出するおそれもない。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る貝身を製造す
るための2枚貝生剥方法を適用する2枚貝生剥装置の実
施の形態の要部を示す正面図である。
【0016】本実施の形態における2枚貝生剥装置1
は、2枚貝からなる原貝を生きた帆立貝2とし、この帆
立貝2から生食に用いる食する部位(可食部)としての
貝柱2aaおよび小柱2abからなる閉殻筋2aを一体
とした状態で貝殻2Aから効率よく取り出すようにした
ものである。
【0017】図1に示すように、本実施の形態の2枚貝
生剥装置1は、図1において矢印Aにて示すように、帆
立貝2を左方から右方に向かって略水平に移送するため
の搬送手段3を有している。この搬送手段3は、各部の
動作を制御する制御部を備えたメインフレーム(共に図
示せず)に配設されており、搬送手段3の図1において
上方左方に示す位置が原貝選別機(図示せず)により大
きさ毎に選別されて原貝供給コンベア4から供給される
生きた帆立貝2を人手あるいはロボット等によって移載
する投入位置SPとされ、図1において上方右方に示す
位置が閉殻筋2aを分離(除去)した後の貝殻2Aを外
部へ排出する排出位置OPとされている。
【0018】そして、帆立貝2が搬送手段3によって投
入位置SPから排出位置OPへ向かう図1に矢印Aにて
示す貝移送方向へ移送される途中に、図1において左方
上方に示す貝移送方向の上流側から順に、貝洗浄手段
5、加熱手段6、強制殻開手段7、殻分離手段8、非食
部分離手段としての内臓分離手段9、分離前加熱手段1
0、可食部分離手段としての貝柱分離手段11が配設さ
れている。また、貝洗浄手段5、加熱手段6、強制殻開
手段7、内臓分離手段9、分離前加熱手段10および貝
柱分離手段11は、略同一間隔を隔てて配設されてお
り、殻分離手段8は、強制殻開手段7と内臓分離手段9
との間に配設されている。
【0019】さらに、殻分離手段8の下方には、殻分離
手段8により分離された一方の貝殻2A、本実施の形態
においては上殻2AAを排出するための殻排出コンベア
12が配設されている。
【0020】また、搬送手段3の排出位置OPの右方に
は、排出シュート13が配設されており、この排出シュ
ート13の右方下方には、貝柱分離手段11により閉殻
筋2aを分離した後の他方の貝殻2A、本実施の形態に
おいては下殻2ABを排出するための殻排出コンベア1
4が配設されている。さらにまた、排出シュート13の
長手方向の略中央部位の下方には、貝柱分離手段11に
より閉殻筋2aが分離されずに残った下殻2AB’を回
収するための回収コンベア15が配設されている。
【0021】前記搬送手段3について図1から図5によ
りさらに説明する。
【0022】図2は図1の搬送手段を示す平面図であ
り、図3は図2の原貝搭載板の平面図、図4は図3の拡
大側断面図、図5は図1の搬送手段の原貝搭載板の走行
を感知するセンサの取着状態を示す要部の説明図であ
る。
【0023】前記搬送手段3は、帆立貝2を図1に矢印
Aにて示す左方から右方に向かう貝移送方向に搬送(移
送)するためのものであり、図1および図2に示すよう
に、無端環状に形成されたチェーンコンベア16を有し
ている。このチェーンコンベア16は、図1に示すよう
に、上部の左右2箇所と下部の左右2箇所との総計4箇
所に配置された各スプロケット17の外周面に接触する
ようにして巻回されている。そして、4個のスプロケッ
ト17の内の何れか1個は、駆動モータ(図示せず)の
駆動力をもって回転駆動可能とされている。つまり、駆
動モータの駆動力によりチェーンコンベア16が図1に
おいて時計方向に回転駆動可能となっている。また、チ
ェーンコンベア16は、メインフレームの適宜箇所に配
設されたチェーン案内ガイド(共に図示せず)に案内さ
れて所定の経路を走行するようになっている。
【0024】図2に示すように、チェーンコンベア16
には、平面略平板状に形成された複数の原貝搭載板18
が適宜な間隔を隔てて取着されている。この原貝搭載板
18は、その長手方向が図2に矢印Aにて示す貝移送方
向に対して直交するようにして相互に平行に配設されて
おり、原貝搭載板18の長手方向の両端部近傍が取付部
材16aを介してチェーンコンベア16に取着されてい
る。
【0025】図3および図4に示すように、各原貝搭載
板18は、帆立貝2を下方から支持するようにして載置
するための板厚方向に貫通する複数、本実施の形態にお
いては6つの貝嵌合孔19が原貝搭載板18の長手方向
に適宜な間隔を隔てて形成されている。この貝嵌合孔1
9は、貝殻2Aより小さく形成されている。そして、原
貝搭載板18に形成された各貝嵌合孔19の図3および
図4に矢印Aにて示す貝移送方向の上流側には、ストッ
パ20がそれぞれ取着されている。このストッパ20
は、帆立貝2の厚さ程度の高さをもって形成され、帆立
貝2を搬送する際等に、帆立貝2の位置ずれや脱落を防
止できるようになっている。
【0026】すなわち、本実施の形態においては、図2
に示すように、図2に矢印Aにて示す貝移送方向に対し
て、6列に整列配置された帆立貝2が同時に搬送可能と
されている。
【0027】前記原貝搭載板18の図1に矢印Aにて示
す貝移送方向への走行は、図5(a)から(c)に示す
ように、1対のセンサ92,92により感知されるよう
になっている。このセンサ92,92は、メインフレー
ム(図示せず)に支持されたサブフレーム93に取着さ
れた支持ステー94に取着部材97を介して取着されて
いる。そして、搬送手段3は、1対のセンサ92,92
の内の図5(a)および(b)に矢印Aにて示す貝走行
方向の上流側(左側)に位置するセンサ92が原貝搭載
板18を感知すると、このセンサ92は、原貝搭載板1
8の検出信号を制御部(図示せず)に送出し、制御部
は、駆動モータ(図示せず)を走行している原貝搭載板
18の走行速度を減速するように制御するようになって
いる。
【0028】また、図5(a)および(b)に矢印Aに
て示す貝走行方向の下流側(右側)に位置するセンサ9
2が原貝搭載板18を感知すると、このセンサ92は、
原貝搭載板18の検出信号を制御部(図示せず)に送出
し、制御部は、駆動モータ(図示せず)を減速走行して
いる原貝搭載板18が停止するように制御するようにな
っている。
【0029】さらにまた、制御部は、原貝搭載板18が
停止した後に、予め設定された時間を経過すると駆動モ
ータ(図示せず)を駆動し、原貝搭載板18が再び走行
を開始するように制御するようになっている。
【0030】そして、搬送手段3は、原貝搭載板18が
貝洗浄手段5、加熱手段6、強制殻開手段7、内臓分離
手段9、分離前加熱手段10および貝柱分離手段11の
位置でそれぞれ停止可能なように間欠的に駆動されるよ
うになっている。
【0031】なお、前記センサ92としては、非接触式
の光センサ、接触式のリミットスイッチなどの各種の公
知のものから選択することができる。
【0032】前記貝洗浄手段5について図6によりさら
に説明する。
【0033】図6は図1の貝洗浄手段の要部を貝移送方
向の下流側から見て示す側面図である。
【0034】前記貝洗浄手段5は、帆立貝2の貝殻2A
の表面に付着している付着物を除去し、貝殻2Aの表面
を清浄にするためのものであり、図6に示すように、水
あるいは温水等の洗浄液Wを、原貝搭載板18に載置さ
れた各帆立貝2の上殻2AAおよび下殻2ABの表面に
向かって噴射する洗浄液噴射ノズル21を有している。
この各洗浄液噴射ノズル21は、図1に矢印Aにて示す
貝移送方向に対して直交するようにして配設された上下
1対の洗浄液供給パイプ22に接続されている。そし
て、洗浄液供給パイプ22には、制御バルブ(図示せ
ず)を介して所定圧力の洗浄液Wが所定時間だけポンプ
(図示せず)によって供給されるようになっている。
【0035】すなわち、本実施の形態における貝洗浄手
段5は、図6に示すように、原貝搭載板18に載置され
た各帆立貝2の上殻2AAの表面を洗浄するためにチェ
ーンコンベア16の上方に配置された6個の洗浄液噴射
ノズル21と、各帆立貝2の下殻2ABの表面を洗浄す
るためにチェーンコンベア16の下方に配置された6個
の洗浄液噴射ノズル21とを備えている。
【0036】前記加熱手段6について図7によりさらに
説明する。
【0037】図7は図1の加熱手段の要部を貝移送方向
の下流側から見て示す側面図である。
【0038】前記加熱手段6は、2枚貝からなる原貝と
しての帆立貝2の一方の貝殻2Aの表面を帆立貝2の食
する部位としての閉殻筋2aが生の状態を保持し、か
つ、閉殻筋2aの一方の貝殻2Aとの接合部位がゲル状
となるように加熱するためのものであり、本実施の形態
の前記加熱手段6は、帆立貝2の一方の貝殻2Aである
上殻2AAの表面を、閉殻筋2aが変色せずに、かつ、
帆立貝2の口が閉じている状態を保持するようにして加
熱することができるようになっている。
【0039】本実施の形態の加熱手段6は、図7に示す
ように、原貝搭載板18に載置された各帆立貝2の上方
に位置する上殻2AAの表面に向かって加熱源としての
水蒸気Hを噴射する加熱ノズルとしての6個の水蒸気噴
射ノズル23を有している。この各水蒸気噴射ノズル2
3は、図1に矢印Aにて示す貝移送方向に対して直交す
るようにして配設された水蒸気供給パイプ24に接続さ
れている。そして、水蒸気供給パイプ24には、制御バ
ルブ(図示せず)を介して水蒸気Hが所定時間だけポン
プ(図示せず)などによって供給されるようになってい
る。
【0040】すなわち、本実施の形態における加熱手段
6は、原貝搭載板18に載置された帆立貝2の上殻2A
Aの表面に、加熱源としての高温の水蒸気Hを短時間、
例えば100℃の水蒸気Hを4秒程度噴射するように構
成されており、これにより閉殻筋2aが変色せずに生の
状態を保持するように帆立貝2の口が閉じている状態を
保持し、かつ、閉殻筋2aの上殻2AAとの接合部位を
ゲル状とすることができるようになっている。この水蒸
気Hの温度および噴射時間は、帆立貝2の大きさや体温
等に基づいて調節すればよく、特に、本実施の形態の温
度および時間に限定されるものではない。また、加熱源
としては、高温の温水(最大100℃)を用いてもよ
い。
【0041】前記強制殻開手段7について図8から図1
2によりさらに説明する。
【0042】図8は図1の強制殻開手段の吸着状態にお
ける要部を貝移送方向の下流側から見て示す側面図、図
9は図8の強制殻開手段の密着状態における部分拡大正
面図、図10は図8の強制殻開手段のパッド駆動手段の
要部を示す部分拡大正面図、図11は図10の部分側面
図、図12は図8の強制殻開手段の密着状態における上
駆動シリンダの配設状態を示す部分拡大正面図である。
【0043】前記強制殻開手段7は、2枚貝からなる原
貝としての帆立貝2の貝殻2Aを強制的に拡開するため
のものであり、本実施の形態における強制殻開手段7
は、加熱手段6により閉殻筋2aの上殻2AAとの接合
部位をゲル状とした帆立貝2を、蝶番部2Bを中心とし
て上殻2AAを下殻2ABから強制的に拡開する、すな
わち、口が閉じている2枚の貝殻2Aの内の上殻2AA
を加熱側に位置する閉殻筋2aとの接合部位から剥離し
て離間させて貝の口(2枚の貝殻2A)を強制的に開け
ることができるようになっている。
【0044】本実施の形態における強制殻開手段7は、
図8に示すように、チェーンコンベア16の移送面を間
にして、帆立貝2の各貝殻2Aの表面に吸着可能とされ
た6組の上下1対の吸着パッド25と、この上下1対の
各吸着パッド25を駆動するための上下1対のパッド駆
動手段26とを有している。
【0045】図8において上方に示す一方の吸着パッド
25は、帆立貝2の上殻2AAの表面に負圧をもって密
着可能な上吸着パッド25Aとされており、図8におい
て下方に示す他方の吸着パッド25は、帆立貝2の下殻
2ABの表面に負圧をもって密着可能な下吸着パッド2
5Bとされている。
【0046】図9に示すように、上吸着パッド25A
は、略円柱状に形成された基部27を有しており、この
基部27の上殻2AAと対向する端面(下端面)には、
樹脂あるいはゴム等の弾性体により形成されたパッド体
28が固着されている。そして、基部27とパッド体2
8との軸芯部を貫くようにしてパッド体28の下端面が
開放の有底の連通孔29が形成されており、基部27の
外周面には、連通孔29に連通するようにしてホース3
0の一端が接続されている。このホース30の他端は、
三方電磁弁を介して真空ポンプ(共に図示せず)に接続
されており、連通孔29には、負圧と正圧とが選択的に
供給されるようになっている。
【0047】なお、パッド体28としては、凹凸のある
貝殻2Aの表面に密着させるうえで、比較的軟らかいス
チレン系熱可塑性樹脂あるいはシリコーンゴムを素材と
して形成することが好ましい。
【0048】図10および図11に示すように、上吸着
パッド25Aの基部27の上端面には、ジョイント31
の一端が取着されており、ジョイント31の他端は、上
吸着パッド25Aの上方に配設されたパッドホルダ32
に取着されている。このパッドホルダ32は、図11に
示すように、上吸着パッド25Aの上方に位置する平板
部32aを有している。この平板部32aの両端には、
それぞれ下方に向かって延出された延出部32bが相互
に平行にして設けられており、パッドホルダ32は、全
体として下向きコ字状に形成されている。また、パッド
ホルダ32の各延出部32bは、上吸着パッド25Aの
外周面の軸方向略中央部位に位置するようにして上吸着
バッド25Aの外周面と対向するように配設されてい
る。さらに、各延出部32bの先端部の近傍には、延出
部32bを板厚方向の外側に向かって突出する回転支軸
33がそれぞれ配設されている。さらにまた、パッドホ
ルダ32は、作動板34によって支持されている。
【0049】前記作動板34は、図10において右方に
向かって略水平に延出され先端が二股とされた水平アー
ム35と、図10において右斜め下方に向かって延出さ
れ先端が二股とされるとともに先端部が水平とされた支
持アーム36と、図10において左方に向かって略水平
に延出された連結アーム37とを有している。そして、
水平アーム35の先端部の近傍には、図11に示すよう
に、それぞれスプリング38の一端が係止されており、
スプリング38の他端は、パッドホルダ32の平板部3
2aの両端部の近傍に係止されている。さらに、支持ア
ーム36の先端部は、パッドホルダ32の延出部32b
の外側に位置するようにして、パッドホルダ32の延出
部32bの先端部の近傍に配設された回転支軸33に回
動自在に支持されている。
【0050】すなわち、パッドホルダ32は、作動板3
4の支持アーム36に回転支軸33を中心として回動自
在に支持されるとともに、スプリング38の付勢力をも
って平板部32aが作動板34の水平アーム35の先端
部の近傍に向かって常に付勢されるようにされており、
回転支軸33およびスプリング38によってパッドホル
ダ32の自由状態における位置および姿勢が制御される
ようになっている。
【0051】そして、パッドホルダ32の自由状態にお
ける位置および姿勢の制御を行うことにより、上吸着パ
ッド25Aの自由状態における位置および姿勢を、上吸
着パッド25Aのパッド体28の下端面が常に下方に向
くように制御可能になっている。
【0052】また、図10に示すように、連結アーム3
7の先端部および基端部には、それぞれリンク板39の
一端部が回動自在に取着されており、各リンク板39の
他端部は、連結アーム37の下方に配設された固定板4
0に回動自在に取着されている。つまり、固定板40お
よび各リンク板39により、作動板34の移動軌跡が図
10に両矢印Bにて示すように略円弧状となるように拘
束するようになっている。この作動板34の移動軌跡
は、帆立貝2の貝殻2Aを拡開した際の口開き円弧と略
同様とされている。
【0053】図10および図11に示すように、作動板
34の水平アーム35の上辺と連結アーム37の上辺と
の交点近傍には、作動板34を板厚方向に貫通する支軸
41が配設されている。この支軸41には、作動板34
を板厚方向の両側から挟み込むように介装可能な先端部
が二股とされた連結部材42が回動自在に取着されてい
る。そして、連結部材42の図10において左斜め上方
に位置する上端部は、図10において左斜め上方に向か
うように斜めに配設されたロッド43の図10において
下方に示す下端部に取着されている。このロッド43の
上部には、ロッド43の外周面が摺動自在に嵌合される
軸受ブロック44が配設されており、ロッド43の上端
部には、ロッド43の外径寸法より大径とされたストッ
パ体45が配設されている。
【0054】すなわち、ロッド43は、軸受ブロック4
4により、図10に両矢印Cにて示すように、左斜め上
と右斜め下との間を斜めに進退自在とされている。
【0055】また、ロッド43の外周面の下部には圧縮
コイルばね46が外嵌されており、この圧縮コイルばね
46の図10において左斜め上方に示す上端面は、軸受
ブロック44の下端面に当接され、圧縮コイルばね46
の図10において右斜め下方に示す下端面は、連結部材
42の上端面に当接されている。
【0056】前記軸受ブロック44は、略平板状の上支
持フレーム47に取着されている。この上支持フレーム
47は、図10に示すように、ロッド43に対して平行
に延在するようにして斜めに配設されており、図8に示
すように、その長手方向が貝移送方向に対して直交する
ようにして配置されている。そして、図8に示すよう
に、上支持フレーム47の長手方向の両端部の近傍に
は、上駆動シリンダ(往復動シリンダ)48の出力軸4
8aの先端がそれぞれ取着されている。この上駆動シリ
ンダ48は、図8および図12に示すように、チェーン
コンベア16の外側に配設されたサイドフレーム49の
外側に取着されている。また、上駆動シリンダ48の出
力軸48aは、図12に両矢印Dにて示すように、左斜
め上と右斜め下との間を斜めに進退自在とされている。
【0057】すなわち、上駆動シリンダ48を駆動する
ことにより、上駆動シリンダ48の出力軸48aが上支
持フレーム47を図12に両矢印Dにて示すように斜め
に進退させ、この上支持フレーム47の進退運動は、軸
受ブロック44を図10に両矢印Cにて示すように斜め
に進退させるようになっている。そして、軸受ブロック
44の図10に両矢印Cにて示す進退運動は、圧縮コイ
ルばね46を介してロッド43に伝達し、ロッド43
を、図10に両矢印Cにて示すように、左斜め上方と右
斜め下方との間を移動させるようになっている。さら
に、ロッド43の図10に両矢印Cにて示す進退運動
は、作動板34に伝達し、作動板34を図10に両矢印
Bにて示すように、固定板40と各リンク板39との取
付部位を中心として略円弧状に回動運動させるようにな
っており、作動板34の略円弧状の回動運動は、パッド
ホルダ32を介して上吸着パッド25Aに伝達するよう
になっている。
【0058】前記パッドホルダ32、作動板34、ロッ
ド43、軸受ブロック44、上支持フレーム47および
上駆動シリンダ48により本実施の形態の上パッド駆動
手段26Aが構成されている。
【0059】図9に戻って、下吸着パッド25Bは、略
円柱状に形成された基部50を有しており、この基部5
0の下殻2ABと対向する端面(上端面)には、樹脂あ
るいはゴム等の弾性体により形成されたパッド体51が
固着されている。そして、基部50とパッド体51との
軸芯部を貫くようにして両端が開放の連通孔52が形成
されており、基部50の下端面には、ホース30の一端
が接続されている。このホース30の他端は、三方電磁
弁を介して真空ポンプ(共に図示せず)に接続されてお
り、負圧と正圧とが選択的に供給されるようになってい
る。
【0060】なお、パッド体51としては、前記パッド
体28と同様に、凹凸のある貝殻2Aの表面に密着させ
るうえで、比較的軟らかいスチレン系熱可塑性樹脂ある
いはシリコーンゴムを素材として形成することが好まし
い。
【0061】すなわち、吸着パッド25の少なくとも貝
殻2Aとの当接部位をスチレン系熱可塑性樹脂やシリコ
ーンゴムにより形成するとよい。
【0062】前記各下吸着パッド25Bの基部50の下
端面は、図8および図9に示すように、ホース30およ
びホース30との接続部位が干渉しないようにして下支
持フレーム53に取着されている。この下支持フレーム
53は、その長手方向が図9に矢印Aにて示す貝移送方
向に対して直交するようにして配置されている。そし
て、下支持フレーム53の長手方向の両端部の近傍に
は、下駆動シリンダ(往復動シリンダ)54の出力軸5
4aの先端部がそれぞれ取着されており、下駆動シリン
ダ54を駆動することによりその出力軸54aが上下方
向に進退し、下支持フレーム53が上下方向に移動可能
となっている。さらに、各下駆動シリンダ54は、図8
に示すように、チェーンコンベア16の外側に配設され
たサイドフレーム49の内側に取着されている。
【0063】すなわち、下駆動シリンダ54を駆動する
ことにより下支持フレーム53が上下運動し、この下支
持フレーム53の上下運動により各下吸着パッド25B
が各下殻2ABの表面に接離するようになっている。
【0064】前記下支持フレーム53および下駆動シリ
ンダ54により本実施の形態の下パッド駆動手段26B
が構成されている。
【0065】前記殻分離手段8について図2および図1
3によりさらに説明する。
【0066】図13は図1の殻分離手段の要部を示す拡
大正面図である。
【0067】前記殻分離手段8は、拡開された2枚貝か
らなる原貝としての帆立貝2から一方の貝殻2Aを脱殻
して食する部位としての閉殻筋2aが接合している貝殻
2Aを残すためのものであり、本実施の形態の殻分離手
段8は、前記強制殻開手段7により貝の口を強制的に開
かせた帆立貝2を内臓分離手段9に移送する途中で、帆
立貝2の上殻2AAを閉殻筋2aが接合している下殻2
ABから分離することができるようになっている。
【0068】本実施の形態の殻分離手段8は、図2およ
び図13に示すように、原貝搭載板18に載置されると
ともに、前記強制殻開手段7により口が開いた各帆立貝
2の上殻2AAの内面に先端が当接可能とされた6個の
略平板状の分離板55を有している。この分離板55
は、図2および図13に矢印Aにて示す貝移送方向に対
して直交するようにして整列配置されており、それぞれ
がチェーンコンベア16の上方を横架するようにして配
設された支持部材56の下面に取着されている。そし
て、分離板55は、図13に矢印Aにて示す貝移送方向
の上流側に位置する先端が上方に位置するように正面略
逆への字状に形成されている。また、支持部材56の両
端は、取付部材57に回動自在に取着されるとともに、
スプリング95(図13)により保持されており、これ
により原貝搭載板18に載置された帆立貝2の異常姿勢
や帆立貝2の厚さが厚く上殻2AAの上部がストッパ2
0の上端部より高い位置に位置する場合等に分離板55
が可動するようになっている。また、取付部材57は、
チェーンコンベア16の外側に配設された取付フレーム
(図示せず)に取着されている。
【0069】なお、各分離板55は、下殻2ABから上
殻2AAを分離する際の負荷を少なくするため等の必要
に応じて、各列で貝移送方向に少しずつ位相をずらして
配置してもよい。
【0070】さらにまた、図13において想像線にて示
すように、分離板55の後端に略下方に一端が延出する
ようにして図13において破線両矢印にて示すように回
動可能な蝶番96を設け、この蝶番96により上殻2A
Aを分離した後の下殻2ABの姿勢制御を行なうように
してもよい。
【0071】前記内臓分離手段9について図1および図
14から図16によりさらに説明する。
【0072】図14は図1の非食部分離手段たる内臓分
離手段の要部を貝移送方向の下流側から見て示す側面
図、図15は図14の一部拡大図側面図、図16は図1
4の一部拡大正面図である。
【0073】前記内臓分離手段9は、拡開された2枚貝
からなる原貝としての帆立貝2の貝殻2Aから食する部
位としての閉殻筋2a以外の非食部としての内臓2bを
分離するためのものであり、本実施の形態の内臓分離手
段9は、帆立貝2の下殻2ABに残した閉殻筋2a以外
の非食部たるウロ、ヒモ等の内臓2bを負圧を用いて吸
引することにより分離(除去)することができるように
なっている。
【0074】本実施の形態の内臓分離手段9は、図14
から図16に示すように、各帆立貝2の下殻2ABの内
面と対向するようにして配設された6個の吸引ノズル5
8を有している。この各吸引ノズル58は、図15に詳
示するように、略円筒形に形成されており、帆立貝2の
閉殻筋2aと対向する下端面が帆立貝2の閉殻筋2aの
外径寸法より大きい内径寸法の吸引孔59とされ、下殻
2ABの内面に接離可能とされている。この吸引ノズル
58の上部には、略円筒形に形成された基体部60が取
着されている。そして、基体部60の外周面の下部およ
び軸方向略中央部位には、円筒形に形成された摺動リン
グ61がそれぞれ軸方向に摺動可能に嵌合されており、
基体部60の外周面の上部には平板状のプレート62が
止め輪63によって取着されている。さらに、基体部6
0の上端部には、図1に示すように、内臓移送ホース6
4の一端が接続されている。この内臓移送ホース64の
他端は、図1に示すように、チャンバ65に接続されて
いる。
【0075】前記チャンバ65の上部には、三方電磁弁
を介して真空ポンプ(共に図示せず)が接続されてお
り、チャンバ65を介して内臓移送ホース64に負圧と
正圧とを選択的に供給することができるようになってい
る。また、チャンバ65の下部には、開閉自在な開閉扉
66が配設されており、内臓移送ホース64を通過した
内臓2bをその都度開閉扉66を開閉して容器あるいは
搬送コンベア(図示せず)に排出できるようにされてい
る。
【0076】なお、内臓移送ホース64には、内臓分離
手段9の駆動時に、常に負圧を供給する構成としてもよ
い。
【0077】また、吸引ノズル58の下殻2ABとの当
接部位のサイズは、原貝選別機(図示せず)により選別
された帆立貝2の閉殻筋2aの大小に対応するサイズの
ものが使用されるようになっている。
【0078】さらにまた、吸引ノズル58の少なくとも
下殻2ABの内面に当接する当接部位は、下殻2ABの
内面に当接した場合に、下殻2ABの内面と密着可能な
素材、例えば、樹脂あるいはゴム等の弾性体等により形
成することが負圧による吸引力を効果的に作用させるう
えで好ましい。
【0079】前記基体部60の下部に位置する摺動リン
グ61は、図15に詳示するように、その外周面が下フ
レーム67に止め輪68によって取着されている。この
下フレーム67は、図16に示すように、下向きコ字状
に形成されており、その長手方向が貝移送方向に対して
直交するようにして配置されている。そして、下フレー
ム67の両端には、図14および図15に示すように、
下フレーム駆動シリンダ(往復動シリンダ)69の出力
軸69aの先端が取着されている。この下フレーム駆動
シリンダ69は、チェーンコンベア16の外側に配設さ
れたサイドフレーム70の外側にその出力軸69aを上
方に向けて取着されている。
【0080】前記基体部60の長手方向の略中央部に位
置する摺動リング61は、図15に詳示するように、そ
の外周面が下フレーム67の上方に配設された平板状の
中フレーム71に止め輪72によって取着されている。
この中フレーム71は、下フレーム67と同様にその長
手方向が貝移送方向に対して直交するようにして配置さ
れている。そして、中フレーム71は、各基体部60の
両側に平行に配置された両端が小径の段付き円筒形の支
持パイプ73によって下フレーム67の上方に支持され
ている。
【0081】前記支持パイプ73には、支持パイプ73
の軸心部を貫通するようにして摺動ロッド74が嵌合さ
れている。そして、摺動ロッド74の上端部には、支持
パイプ73の上端面と当接する頭部材75が取着されて
いる。さらに、摺動ロッド74の下端面には、各吸引ノ
ズル58に隣位する2個の摺動ロッド74を1組とし
て、下殻2ABの縁部を上方から押圧するための殻押さ
え76が取付部材77を介して取着されている。この殻
押さえ76の内径寸法は、吸引ノズル58の外径寸法よ
り大きく形成されている。また、摺動ロッド74の外周
面の下部には、圧縮コイルばね78が装着されている。
この圧縮コイルばね78の一端(上端)は、支持パイプ
73の下端面に当接されており、圧縮コイルばね78の
他端(下端)は、取付部材77の上端面に当接されてい
る。
【0082】すなわち、摺動ロッド74は、圧縮コイル
ばね78の付勢力をもって常に下方に向かって付勢され
るようになっており、これにより、殻押さえ76は、圧
縮コイルばね78の付勢力をもって下殻2ABの縁に当
接可能とされている。
【0083】なお、殻押さえ76の少なくとも下殻2A
Bとの当接部位は、下殻2ABと当接した場合に下殻2
ABを破損しない素材、例えば、樹脂あるいはゴム等の
弾性体等により形成したり、弾性体を介して薄い金属プ
レートとする構成等が好ましい。
【0084】前記プレート62は、図15に詳示するよ
うに、中フレーム71の上方に配設された上フレーム7
9の上面に立設された支持ピン80に摺動自在に嵌合さ
れている。そして、支持ピン80の外周面には、圧縮コ
イルばね81が装着されている。この圧縮コイルばね8
1の一端(上端)は、支持ピン80の上端に取着された
支持ピン80の外径寸法より大径の円盤状の支持体82
の下端面に当接されており、圧縮コイルばね81の他端
(下端)は、プレート62の上面に当接されている。
【0085】すなわち、プレート62は、圧縮コイルば
ね81の付勢力をもって常に上フレーム79の上面に向
かって付勢されるようになっており、これにより、吸引
ノズル58は、圧縮コイルばね81の付勢力をもって下
殻2ABの内面に当接可能とされている。
【0086】また、上フレーム79は、図16に示すよ
うに、ほぼ下向きコ字状に形成されており、その長手方
向が貝移送方向に対して直交するようにして配置されて
いる。そして、上フレーム79の両端には、図14およ
び図15に示すように、上フレーム駆動シリンダ(往復
動シリンダ)83の出力軸83aの先端が取着されてい
る。この上フレーム駆動シリンダ83は、図15に示す
ように、下フレーム67の両端部の近傍にその出力軸8
3aを上方に向けて取着されている。
【0087】すなわち、本実施の形態における内臓分離
手段9は、下フレーム駆動シリンダ69を駆動すること
により、下フレーム駆動シリンダ69の出力軸69aが
下フレーム67を、図15および図16に両矢印Eにて
示す上下方向に昇降させ、この下フレーム67の昇降運
動は、吸引ノズル58および殻押さえ76を下殻2AB
に対して接離させるように昇降させるようになってお
り、上フレーム駆動シリンダ83を駆動することによ
り、上フレーム駆動シリンダ83の出力軸83aが上フ
レーム79のみを、図15および図16に両矢印Fにて
示す上下方向に昇降させ、この上フレーム79の昇降運
動は、プレート62を介して基体部60に伝達し、吸引
ノズル58のみを下殻2ABに対して接離させるように
昇降させるようになっている。
【0088】前記下フレーム67、下フレーム駆動シリ
ンダ69、上フレーム79および上フレーム駆動シリン
ダ83により本実施の形態の吸引ノズル58の吸引孔5
9の先端を他方の貝殻2Aたる下殻2ABの内面に対し
て接離させるノズル接離手段98が構成されている。ま
た、前記上フレーム79および上フレーム駆動シリンダ
83により本実施の形態の吸引ノズル58を下殻2AB
の内面に対して接離するように振動させるノズル振動付
与手段99が構成されている。
【0089】前記分離前加熱手段10についてさらに説
明する。
【0090】前記分離前加熱手段10は、拡開された2
枚貝からなる原貝としての帆立貝2の食する部位として
の閉殻筋2aが接合している貝殻2Aの表面を原貝とし
ての帆立貝2の食する部位としての閉殻筋2aが生の状
態を保持するように加熱するためのものであり、本実施
の形態における分離前加熱手段10は、下殻2ABの内
面と閉殻筋2aとの接合部位の接合力を弱体化するため
に、加熱源としての水蒸気Hを上方に向かって噴射する
ことにより、帆立貝2の下殻2ABの表面を閉殻筋2a
が変色せずに生の状態を保持し、かつ、閉殻筋2aの下
殻2ABとの接合部位がゲル状となるように加熱するこ
とができるようになっており、前記加熱手段6と同様の
構成とされている。よって、詳細な説明は省略する。
【0091】前記貝柱分離手段11についてさらに説明
する。
【0092】前記貝柱分離手段11は、拡開された2枚
貝からなる原貝としての帆立貝2の貝殻2Aから食する
部位としての閉殻筋2aを分離するためのものであり、
本実施の形態における貝柱分離手段11は、下殻2AB
の内面から食する部位(可食部)としての貝柱2aaお
よび小柱2abからなる閉殻筋2aを剥離して分離する
ことができるようになっており、前記内臓分離手段9と
同様の構成とされている。つまり、貝柱分離手段11の
各吸引ノズル58は、閉殻筋2aを吸引するように形成
されている。よって、本実施の形態における貝柱分離手
段11の詳細な説明は省略する。
【0093】なお、貝柱分離手段11の基体部60の上
端部には、図1に示すように、貝柱移送ホース84の一
端が接続されている。この貝柱移送ホース84の他端
は、チャンバ85に接続されている。そして、チャンバ
85の上部には、三方電磁弁を介して真空ポンプ(共に
図示せず)が接続されており、貝柱移送ホース84に負
圧と正圧とを選択的に供給することができるようになっ
ている。また、チャンバ85の下部には、開閉自在な開
閉扉86が配設されており、貝柱移送ホース84を通過
した閉殻筋2aをその都度開閉扉86を開閉して容器あ
るいは排出コンベア(図示せず)に排出できるようにさ
れている。
【0094】なお、貝柱移送ホース84には、貝柱分離
手段11の駆動時に、常に負圧を供給する構成としても
よい。
【0095】さらにまた、貝柱移送ホース84の途中に
は、閉殻筋2aの通過を検出するために光スイッチ等か
らなるセンサ87が配設されており、このセンサ87の
検出結果に基づいて貝回収手段88が作動可能とされて
いる。
【0096】前記貝回収手段88は、図1に示すよう
に、排出シュート13の下殻走行面の中間位置にそれぞ
れが駆動シリンダ(往復動シリンダ)89により独立的
に開閉可能な6組の回収用開閉弁90(図1において1
組のみ図示する)を有しており、この回収用開閉弁90
は、常には閉状態とされており、センサ87の検出結果
に基づいて開動作されるようになっている。つまり、閉
殻筋2aが貝柱移送ホース84を通過した場合には、回
収用開閉弁90が閉じた閉状態を保持するようになって
おり、下殻2ABが排出シュート13を通過して排出シ
ュート13の右方下方に配設された殻排出コンベア14
に排出されるようになっている。そして、閉殻筋2aが
貝柱移送ホース84を通過しない場合には、駆動シリン
ダ89により回収用開閉弁90が開いた開状態とされ、
閉殻筋2aの付いた下殻2AB’は、排出シュート13
を通過する途中で排出シュート13の下方に配設された
回収コンベア15に排出されるようになっている。
【0097】ここで、本実施の形態の2枚貝生剥装置1
における帆立貝2の加工手順を図17により説明する。
【0098】図17は2枚貝生剥装置の第1の実施の形
態における2枚貝の加工手順の一例を工程順に説明する
ブロック図である。
【0099】図17に示すように、本実施の形態の2枚
貝生剥装置1を用いて帆立貝2から食する部位としての
閉殻筋2aを生の状態で分離(取り出す)する加工手順
は、予め原貝選別機により選別され原貝供給コンベア4
により供給される帆立貝2を搬送手段3に移載する供給
工程170と、搬送手段3により搬送される帆立貝2の
貝殻2Aの表面を貝洗浄手段5をもって洗浄する洗浄工
程171と、洗浄した帆立貝2の貝殻2Aの上殻2AA
の表面を加熱手段6をもって閉殻筋2aが生の状態を保
持し、かつ、閉殻筋2aの上殻2AAとの接合部位がゲ
ル状となるように加熱する加熱工程172と、上殻2A
Aを加熱した帆立貝2を強制殻開手段7をもって蝶番部
2Bを中心として上殻2AAを下殻2ABから強制的に
拡開する、すなわち、口が閉じている貝殻2Aの上殻2
AAを加熱側に位置する閉殻筋2aとの接合部位から強
制的に剥離して離間させて帆立貝2の口を強制的に開け
る殻開工程173と、口を開けた帆立貝2の上殻2AA
を殻分離手段8をもって帆立貝2から除去(分離:脱
殻)する脱殻工程174と、上殻2AAを分離した後の
帆立貝2の下殻2ABに残った閉殻筋2a以外の非食部
たるウロ、ヒモ等の内臓2bを内臓分離手段9をもって
分離(除去)する非食部除去工程175と、内臓2bを
分離(除去)した後の帆立貝2の下殻2ABの表面を分
離前加熱手段10をもって閉殻筋2aが生の状態を保持
し、かつ、閉殻筋2aの下殻2ABとの接合部位がゲル
状となるように加熱する分離前加熱工程176と、下殻
2ABを加熱した帆立貝2の下殻2ABから食する部位
としての貝柱2aaおよび小柱2abからなる閉殻筋2
aを貝柱分離手段11をもって剥離して分離する可食部
分離工程177とを順に行うようになっている。
【0100】つぎに、前述した構成からなる本実施の形
態の作用について図1から図23により加工工程順に説
明する。
【0101】図18は図1の強制殻開手段の待機状態に
おける要部を示す図10と同様の図、図19は図1の強
制殻開手段の待機状態における要部を示す図12と同様
の図、図20は図1の強制殻開手段の拡開状態における
要部を示す図10と同様の図、図21は図1の殻分離手
段の作用を説明する説明図、図22は図1の殻分離手段
により一方の貝殻が分離された状態を示す説明図、図2
3は図1の非食部分離手段たる内臓分離手段の吸引ノズ
ルおよび殻押さえが下殻に当接した当接状態を示す説明
図である。
【0102】本実施の形態の2枚貝生剥装置1によれ
ば、まず最初に、帆立貝2の供給工程170が行われ
る。
【0103】前記供給工程170によれば、予め原貝選
別機により選別された帆立貝2は、原貝供給コンベア4
によって2枚貝生剥装置1の搬送手段3の投入位置SP
の近傍へ順次供給される。そして、投入位置SPの近傍
へ供給された帆立貝2は、搬送手段3の一部を構成する
原貝搭載板18が投入位置SPにおいて停止している間
に、人手あるいはロボットをもって原貝搭載板18に載
置され供給工程170が終了する。この際、各帆立貝2
は、図4に示すように、2枚の貝殻2Aの内の略平板状
の一方の貝殻2Aである上殻2AAを上にし、略凸状の
他方の貝殻である下殻2ABを下にして、各貝嵌合孔1
9に嵌合されるようになっている。つまり、帆立貝2
は、各貝嵌合孔19の外周の縁部によって座りのよい下
殻2ABが下方から支持されるように嵌合されて原貝搭
載板18に載置される。また、各貝嵌合孔19に嵌合さ
れた帆立貝2の蝶番部2Bは、ストッパ20に当接する
ようになっている。さらに、搬送手段3は各原貝搭載板
18が 貝洗浄手段5、加熱手段6、強制殻開手段7、
内臓分離手段9、分離前加熱手段10および貝柱分離手
段11の配設位置で、例えば10秒程度停止するように
間欠的に駆動するようになっている。
【0104】なお、帆立貝2は、原貝選別機により選別
する前に、貝殻2Aの表面に付着している海草、海藻、
ふじつぼなどの付着物をブラシ、砥石、高圧水などを単
独あるいは組み合わせた付着物除去装置(図示せず)を
用いて除去するとよい。
【0105】また、当日貝と称される水揚げされたばか
りの帆立貝2を用いる場合と、翌日貝と称されるプール
等で1日保存した帆立貝2を用いる場合とでは、帆立貝
2の体温が異なる場合の生じることがあるので、付着物
を洗浄する際に、例えば35℃程度の温水を用い、これ
により貝殻2Aの全体の比熱を向上させたり、帆立貝2
を原貝供給コンベア4に供給する前に35℃程度の低温
の温水による予熱を行って2枚貝生剥装置1に供給する
帆立貝2の体温(比熱)を一定とするとよい。さらに、
冬場の帆立貝2のように帆立貝2の体温が低い場合に
も、例えば35℃程度の温水を用い、これにより貝殻2
Aの全体の比熱を向上させたり、帆立貝2を原貝供給コ
ンベア4に供給する前に35℃程度の低温の温水による
予熱を行って2枚貝生剥装置1に供給する帆立貝2の体
温を一定とするとよい。
【0106】ついで、供給工程170を終了し、搬送手
段3の原貝搭載板18に載置された帆立貝2は、搬送手
段3の駆動により、図1に矢印Aにて示す貝移送方向に
移送されて貝洗浄手段5の配設位置で停止し、停止して
いる時間内に洗浄工程171が行われる。
【0107】前記洗浄工程171によれば、帆立貝2が
載置された原貝搭載板18が貝洗浄手段5の配設位置で
停止すると、洗浄液Wが、洗浄液噴射ノズル21から原
貝搭載板18に載置された各帆立貝2の上殻2AAおよ
び下殻2ABの表面に向かってシャワーの如く噴射さ
れ、貝殻2Aの表面の洗浄が行われ洗浄工程171が終
了する。この際、洗浄液Wの噴射タイミングは、帆立貝
2が原貝搭載板18の貝嵌合孔19から脱落しないよう
に、上殻2AAの表面に対する洗浄液Wの噴射を先に
し、その後、下殻2ABの表面に対する洗浄液Wの噴射
を開始するようにされている。また、洗浄液Wの停止タ
イミングは、下殻2ABの表面に対する洗浄液Wの噴射
の停止を先にし、その後、上殻2AAの表面に対する洗
浄液Wの噴射の停止を行うようになっている。さらに、
洗浄液Wとしては、水あるいは温水等が用いられるよう
になっている。また、冬場の帆立貝2のように帆立貝2
の体温が低い場合には、洗浄液Wとして例えば35℃程
度の温水を用い、これにより貝殻2Aの全体の比熱を向
上させるとよい。なお、上殻2AAの表面に対する洗浄
液Wの圧力を下殻2ABの表面に対する洗浄液Wの圧力
より大きくすることなどにより洗浄液Wを常に噴射する
ようにしてもよい。
【0108】ついで、洗浄工程171を終了し、貝洗浄
手段5によって貝殻2Aの表面が洗浄された帆立貝2
は、搬送手段3の駆動により、図1に矢印Aにて示す貝
移送方向に移送されて加熱手段6の配設位置で停止し、
停止している時間内に加熱工程172が行われる。
【0109】前記加熱工程172によれば、帆立貝2が
載置された原貝搭載板18が加熱手段6の配設位置で停
止すると、上殻2AAの上方に配置された加熱ノズルと
しての水蒸気噴射ノズル23から帆立貝2の上殻2AA
の表面に向かって水蒸気Hが噴射され、上殻2AAの表
面が加熱され加熱工程172が終了する。この際、加熱
手段6は、上殻2AAの表面に向かって高温の水蒸気H
を短時間、例えば100℃の水蒸気Hを4秒程度噴射す
るようにされており、上殻2AAの表面に高温の水蒸気
Hを短時間付与することにより、従来と異なり、加熱側
に位置する閉殻筋2aが変色せずに確実に生の状態を保
持し、かつ、閉殻筋2aの上殻2AAとの接合部位がゲ
ル状となるとともに、帆立貝2の口が閉じている状態を
保持することができるようになっている。そして、この
ような加熱方法をもって上殻2AAの表面を加熱するこ
とにより、加熱側に位置する上殻2AAと閉殻筋2aと
の間の接合部位の接合力を弱体化することができる。
【0110】すなわち、加熱側に位置する上殻2AAの
内面と閉殻筋2aとの接合部位が単なる密着状態とな
り、例えば、人の手の力でもって帆立貝2の口を強制的
に拡開させることが可能になる。
【0111】なお、水蒸気Hの温度および噴射時間は、
帆立貝2の大きさや体温等に基づいて、貝柱2aが白く
変色せずに生の状態を保持するとともに強制殻開手段7
による拡開ができるように調節すればよく、特に、本実
施の形態の温度および噴射時間に限定されるものではな
い。
【0112】さらに、帆立貝2の大きさが大きい場合や
帆立貝2の体温が低い場合には、水蒸気Hの噴射時間を
長くするとよいが、水蒸気Hの噴射時間を長くするため
には搬送手段3の停止時間を長くせざるを得ない。とこ
ろが、搬送手段3の停止時間を長くすると加工に要する
時間が長くなり、単位時間当たりの生産数量が少なくな
ってしまうので、これを回避するため加熱ノズルとして
の水蒸気噴射ノズル23を貝移送方向に沿って複数設け
て多段階加熱するようにしている。例えば、加熱ノズル
たる水蒸気噴射ノズル23を貝移送方向に沿って間隔を
隔てて2個設けて、加熱工程172を2回繰り返す構
成、例えば100℃の水蒸気Hを4秒程度噴射する加熱
工程172と、例えば100℃の水蒸気Hを2秒程度噴
射する加熱工程172とを繰り返すために、加熱手段6
を貝移送方向に沿って原貝搭載板18が停止する位置の
間の間隔を隔てて2カ所配設する(製造タクトが変わら
ない)構成にするとよい。
【0113】なお、加熱手段6を貝移送方向に沿って2
カ所配設する構成は、本実施の形態の2枚貝生剥装置1
の搬送手段3の貝移送方向の長さ、詳しくは、投入位置
SPと排出位置OPとの距離を長くして加熱手段6を貝
移送方向に沿って2カ所配設するだけなのでその詳しい
説明は省略する。
【0114】また、本実施の形態においては、加熱源と
して水蒸気Hを用いたが、加熱源としては高温の温水
(最大100℃)を用いてもよく、特に本実施の形態に
限定されるものではない。
【0115】また、バーナー等の火炎やレーザ光、赤外
光、ハロゲン光等のより高温の加熱源を用いた場合に
は、加熱側に位置する上殻2AAと閉殻筋2aとの接合
力を弱体化させることはできるものの、閉殻筋2aが白
く変色して閉殻筋2aに生の状態を保持することが極め
て困難で、閉殻筋2aに対して確実に生の状態を保持さ
せるという観点から見た場合に好ましくない。さらに、
加熱源としてマイクロ波を用いた場合には、閉殻筋2a
の全体が加熱されることになり、これも好ましくはな
い。さらにまた、特開平5−3751号公報に記載され
ているように、上殻2AAの表面の部位により加熱温度
を異ならせる必要がないので、加熱手段6の構成を簡単
にすることができる。
【0116】ついで、加熱工程172を終了し、搬送手
段3の原貝搭載板18に載置された上殻2AAが加熱さ
れた帆立貝2は、搬送手段3の駆動により、図1に矢印
Aにて示す貝移送方向に移送されて待機状態とされた強
制殻開手段7の配設位置で停止し、停止している時間内
に殻開工程173が行われる。
【0117】前記殻開工程173によれば、強制殻開手
段7は、待機状態においては、図18に示すように、上
吸着パッド25Aおよび下吸着パッド25Bが原貝搭載
板18の移送面から離間した状態を保持するようになっ
ている。
【0118】すなわち、待機状態における強制殻開手段
7は、図19に示すように、上パッド駆動手段26Aの
上駆動シリンダ48の出力軸48aが前進した前進端に
位置しており、上駆動シリンダ48の出力軸48aによ
って、上支持フレーム47は、図19において左斜め上
方へ前進した前進位置に位置している。この上支持フレ
ーム47の前進により、軸受ブロック44は、図18お
よび図19において左斜め上方に位置している。そし
て、軸受ブロック44の前進により、圧縮コイルばね4
6を介してロッド43は、図18において左斜め上方へ
前進した前進位置に位置し、作動板34を固定板40と
各リンク板39との取付部位を中心として略円弧状に反
時計方向へ回動させ、図18に示すように、パッドホル
ダ32とともに上吸着パッド25Aを原貝搭載板18の
上方へ位置させるようになっている。この時、パッドホ
ルダ32は、回転支軸33およびスプリング38によっ
て上吸着パッド25Aのパッド体28が原貝搭載板18
と対向するように自由状態における位置および姿勢が制
御されるようになっている。
【0119】また、図18に示すように、下パッド駆動
手段26Bの下駆動シリンダ54は、その出力軸54a
が後退した後退端に位置しており、下駆動シリンダ54
の出力軸54aによって、下支持フレーム53は、図1
8において下方へ後退した後退位置に位置している。そ
して、下支持フレーム53の後退により、下吸着パッド
25Bを原貝搭載板18の下方へ位置させるようになっ
ている。
【0120】そして、待機状態とされた強制殻開手段7
の配設位置で帆立貝2が載置された原貝搭載板18が停
止すると、強制殻開手段7が駆動し、強制殻開手段7
は、まず、図8から図12に示す密着状態とされる。
【0121】すなわち、強制殻開手段7は、上パッド駆
動手段26Aの上駆動シリンダ48の出力軸48aが図
18において右斜め下方に後退し、これにより、図12
に示すように、上パッド駆動手段26Aの上駆動シリン
ダ48の出力軸48aが後退した後退端に位置する。そ
して、上駆動シリンダ48の出力軸48aによって、上
支持フレーム47は、図12において右斜め下方へ後退
した後退位置に位置し、この上支持フレーム47の後退
に連動して軸受ブロック44が右斜め下方に位置する。
さらに、軸受ブロック44の後退に連動して、圧縮コイ
ルばね46を介してロッド43が右斜め下方へ後退し、
作動板34を固定板40と各リンク板39との取付部位
を中心として略円弧状に時計方向へ回動させ、図10に
示すように、パッドホルダ32を上殻2AAの表面に向
かって移動させ、上吸着パッド25Aのパッド体28を
圧縮コイルばね46の付勢力をもって加熱された上殻2
AAの表面に押圧する。この際、帆立貝2の大きさによ
って原貝搭載板18の上面に対する上殻2AAの表面の
高さ位置が異なるが、この上殻2AAの表面の高さ位置
の違いは、圧縮コイルばね46の伸縮により吸収するこ
とができるようになっている。つまり、圧縮コイルばね
46を伸縮させることにより、上殻2AAの表面に大き
な押圧力が加わって上殻2AAが破損するのを確実に防
止することができるようになっている。
【0122】また、図18に示す下パッド駆動手段26
Bの下駆動シリンダ54の出力軸54aは、上方に向か
って前進し、これにより、下支持フレーム53は、図9
に示すように、上方に位置し、この下支持フレーム53
の前進により、下吸着パッド25Bのパッド体51を下
殻2ABの表面に押圧する。
【0123】そして、上吸着パッド25Aおよび下吸着
パッド25Bのそれぞれのパッド体28,51が上殻2
AAおよび下殻2ABの表面に押圧されると、三方電磁
弁(図示せず)を介して負圧が各ホース30(図9参
照)に供給され、これにより、上吸着パッド25Aのパ
ッド体28が上殻2AAの表面に、下吸着パッド25B
のパッド体51が下殻2ABの表面にそれぞれ確実に密
着し、図8から図12に示す強制殻開手段7の密着状態
が形成される。この時、各パッド体28,51を比較的
軟らかいスチレン系熱可塑性樹脂あるいはシリコーンゴ
ムを素材として形成することにより、凹凸のある貝殻2
Aの表面により確実に密着させて負圧をより効率よく用
いることができる。また、スチレン系熱可塑性樹脂を用
いると、各パッド体28,51の製造が容易となる。
【0124】そして、強制殻開手段7が密着状態とされ
ると、負圧により各吸着パッド25が上殻2AAおよび
下殻2ABの表面に密着した状態で上駆動シリンダ48
の出力軸48aを前進させて上パッド駆動手段26を待
機状態に復帰させる。すると、作動板34が固定板40
と各リンク板39との取付部位を中心として略円弧状に
反時計方向へ回動する。そして、作動板34の反時計方
向への回動動作により、帆立貝2の上殻2AAのみが、
蝶番部2Bを中心として反時計方向に回動して強制的に
拡開するとともに、上殻2AAと閉殻筋2aとが剥離し
て分離する。
【0125】つまり、加熱手段6をもって加熱された上
殻2AAの内面と加熱側に位置する閉殻筋2aとの接合
部位が密着状態とされているので、作動板34の反時計
方向への回動動作によって上殻2AAと閉殻筋2aとが
容易に剥離して分離するので帆立貝2の口を容易に強制
的に拡開することができ、その結果、閉殻筋2aは下殻
2ABに残る。この拡開状態を図20に示す。また、上
殻2AAから剥離した閉殻筋2aの上面(上殻2AAと
の接合面)は、円滑でつやつやしており、閉殻筋2aの
外観品質を向上させることができるとともに、上殻2A
Aから閉殻筋2aの上面を上殻2AAの内周面の凹凸に
倣った状態で分離することができる(上殻2AAに閉殻
筋2aの一部が残留しない)ので、閉殻筋2aを貝殻2
Aから分離する際の歩留まりを向上させることができ
る。
【0126】そして、帆立貝2の口が開いたら、三方電
磁弁(図示せず)を介して負圧のかわりに正圧を各ホー
ス30(図9参照)に供給して、各吸着パッド25と上
殻2AAおよび下殻2ABとの密着状態を解除するとと
もに、下駆動シリンダ54の出力軸54aを後退させる
ことにより、強制殻開手段7の各部は待機状態に復帰
し、殻開工程173が終了する。
【0127】なお、前記加熱工程172においては、加
熱手段6をもって加熱された上殻2AAの内面と加熱側
に位置する閉殻筋2aとの接合部位が密着状態とされて
いるので、従来と異なり、強制的に貝殻2Aを拡開させ
ることができるので、強制殻開手段7としては、例え
ば、ロボットアームに開閉自在な複数の爪を設けて帆立
貝2の口を強制的に拡開する構成などの各種の構成のも
のを用いることができる。
【0128】ついで、殻開工程173を終了し、搬送手
段3の原貝搭載板18に載置された上殻2AAの開いた
帆立貝2は、搬送手段3の駆動により、図1に矢印Aに
て示す貝移送方向に搬送されて内臓分離手段9の配設位
置において停止する途中で、殻分離手段8による脱殻工
程174が行われる。
【0129】前記脱殻工程174によれば、強制殻開手
段7によって口が開かれた帆立貝2は、原貝搭載板18
が搬送手段3によって図1に矢印Aにて示す貝移送方向
に移送されて内臓分離手段9の配設位置において停止す
る途中で、図13に示すように、上殻2AAの内面が殻
分離手段8の分離板55の先端に当接する。そして、原
貝搭載板18の移動にともなって、下殻2ABは、蝶番
部2Bがストッパ20に当接することにより原貝搭載板
18に載置された位置を保持し、図21に示すように、
上殻2AAのみが蝶番部2Bを中心としてさらに反時計
方向へ回動して押し拡げられる。さらに、原貝搭載板1
8の移動にともなって、上殻2AAが限界以上に押し拡
げられると、上殻2AAは下殻2ABから分離されて脱
落し脱殻工程174が終了する。そして、脱殻工程17
4を終了した帆立貝2は、図22に示すように、2枚の
貝殻2Aのうちの閉殻筋2aなどの身の付いた下殻2A
Bのみが原貝搭載板18によって内臓分離手段9の配設
位置へ移送される。また、分離された上殻2AAは、図
1に示すように、殻排出コンベア12上に落下して搬送
され、所望の容器(図示せず)に回収される。
【0130】ついで、脱殻工程174を終了し、殻分離
手段8によって上殻2AAが分離された帆立貝2(閉殻
筋2aなどの身の付いた下殻2AB)が載置された原貝
搭載板18は、搬送手段3によって図1に矢印Aにて示
す貝移送方向に搬送されて内臓分離手段9の配設位置で
停止し、停止している時間内に非食部除去工程175が
行われる。
【0131】前記非食部除去工程175によれば、原貝
搭載板18が内臓分離手段9の配設位置で停止すると、
内臓分離手段9の下フレーム駆動シリンダ69が駆動さ
れ、下フレーム駆動シリンダ69の出力軸69aが収縮
して後退し、下フレーム67を図15において下方に向
かって降下する。この下フレーム67の降下により、吸
引ノズル58および殻押さえ76がともに降下して、吸
引ノズル58は、圧縮コイルばね81の付勢力をもって
下殻2ABの内面に当接して吸引口59が閉殻筋2aの
周囲を囲繞し、殻押さえ76は、圧縮コイルばね78の
付勢力をもって下殻2ABの縁に当接する。この際、吸
引ノズル58および殻押さえ76は、ともに圧縮コイル
ばね81,78の付勢力をもって下殻2ABと当接され
るので、下殻2ABに過剰な当接力が加わることによる
下殻2ABの破損を防止することができる。この吸引ノ
ズル58および殻押さえ76が下殻2ABに当接した当
接状態を図23に示す。
【0132】また、下フレーム67の降下に連動して、
内臓移送ホース64に負圧が供給され、吸引ノズル58
の吸引口59に囲繞された閉殻筋2aの周囲に接合して
いるウロ、ヒモなどの内臓2bが負圧によって吸引され
ようとする。この時、上フレーム駆動シリンダ83がそ
の出力軸83aを上下方向に昇降するように伸縮駆動さ
れ、これにより、吸引ノズル58が上下方向に振動する
ように運動し、吸引ノズル58の先端は、下殻2ABの
内面に対して接離運動する。そして、吸引ノズル58の
下殻2ABの内面に対する接離運動により、閉殻筋2a
の周囲に対する吸引力が変化し、これにより閉殻筋2a
の周囲に接合している内臓2bに振動を付与することが
できる、すなわち、内臓2bが運動するので、内臓2b
に対して一定の吸引力を付与した場合に比べて、閉殻筋
2aから内臓2bをより容易に分離することができる。
また、閉殻筋2aから分離された内臓2bは、吸引ノズ
ル58の吸引口59から吸引されて、内臓移送ホース6
4を介してチャンバ65に搬送される。つまり、内臓分
離手段9により、閉殻筋2aの周囲の内臓2bを吸引し
て分離し、閉殻筋2aのみを下殻2ABの内面に残すこ
とができる。
【0133】そして、閉殻筋2aから内臓2bが分離さ
れると、内臓移送ホース64に対する負圧の供給を停止
するとともに、上フレーム駆動シリンダ83の駆動を停
止する。そして、下フレーム駆動シリンダ69を駆動し
て下フレーム駆動シリンダ69の出力軸69aを上昇さ
せることにより、各部がもとの状態に復帰し、非食部除
去工程175が終了する。また、内臓移送ホース64に
対する負圧の供給が停止されると、チャンバ65に正圧
が供給されるとともに開閉扉66が開閉動作してチャン
バ65内の内臓2bを容器あるいは搬送コンベア(図示
せず)に排出するようになっている。
【0134】なお、吸引ノズル58の先端を下殻2AB
の内面に対して接離運動させずに、吸引ノズル58の先
端を単に下殻2ABの内面に当接させて、内臓2bに対
して一定の吸引力を付与する構成としてもよい。
【0135】ついで、非食部除去工程175を終了し、
搬送手段3の原貝搭載板18に載置された上殻2AAお
よび内臓2bが除去された帆立貝2は、搬送手段3の駆
動により、図1に矢印Aにて示す貝移送方向に搬送され
て分離前加熱手段10の配設位置で停止し、停止してい
る時間内に分離前加熱工程176が行われる。この分離
前加熱工程176は、前記加熱工程172と同様に帆立
貝2の貝殻2Aの表面を加熱するものである。
【0136】前記分離前加熱工程176によれば、上殻
2AAおよび内臓2bが除去された帆立貝2が分離前加
熱手段10の配設位置で停止すると、下殻2ABの下方
に配置された加熱ノズルとしての水蒸気噴射ノズル23
から下殻2ABの表面に向かって水蒸気Hが噴射され、
下殻2ABの表面が加熱され分離前加熱工程176が終
了する。この際、分離前加熱手段10は、前記加熱手段
6と同様に、下殻2ABの表面に向かって高温の水蒸気
Hを短時間、例えば100℃の水蒸気Hを4秒程度噴射
するようにされており、これにより加熱側に位置する閉
殻筋2aが変色せずに確実に生の状態を保持し、かつ、
閉殻筋2aの下殻2ABとの接合部位がゲル状とするこ
とができるようになっている。そして、このような加熱
方法をもって下殻2ABの表面を加熱することにより、
加熱側に位置する下殻2ABと閉殻筋2aとの間の接合
部位の接合力を弱体化することができる。すなわち、加
熱側に位置する下殻2ABの内面と閉殻筋2aとの接合
部位が単なる密着状態となり、例えば、人の手の力でも
って閉殻筋2aを下殻2ABから強制的に容易に剥離し
て分離させることが可能になる。
【0137】なお、水蒸気Hの温度および噴射時間は、
帆立貝2の大きさや体温等に基づいて、貝柱2aが白く
変色せずに生の状態を保持するとともに閉殻筋2aを下
殻2ABから強制的に容易に剥離できるように調節すれ
ばよく、特に、本実施の形態の温度および噴射時間に限
定されるものではない。
【0138】また、水蒸気Hの圧力を、例えば、2重量
キログラム毎平方センチメートル程度とすることによ
り、下殻2ABが原貝搭載板18から浮き上がるのを防
止することができる。なお、この水蒸気Hの圧力は、帆
立貝2の大きさや、産地による閉殻筋2aおよび内臓2
bの重量等により、下殻2ABが原貝搭載板18から浮
き上がるのを防止することができるように調節すればよ
い。
【0139】ついで、分離前加熱工程176を終了し、
搬送手段3の原貝搭載板18に載置された下殻2ABが
加熱された帆立貝2(下殻2ABと閉殻筋2aとの間の
接合力を弱体化した帆立貝2)は、搬送手段3の駆動に
より、図1に矢印Aにて示す貝移送方向に移送されて貝
柱分離手段11の配設位置で停止し、停止している時間
内に可食部分離工程177が行われる。
【0140】前記可食部分離工程177によれば、原貝
搭載板18が貝柱分離手段11の配設位置で停止する
と、前記内臓分離手段9と同様の構成とされた貝柱分離
手段11によって下殻2ABの内面に残った貝柱2aa
および小柱2abからなる閉殻筋2aを下殻2ABから
自動的に剥離して分離することができる。そして、下殻
2ABから分離された閉殻筋2aは、吸引ノズル58の
吸引口59から吸引されて、図1に示すように、貝柱移
送ホース84を介してチャンバ85に搬送される。つま
り、貝柱分離手段11により、下殻2ABから閉殻筋2
aを容易に吸引して剥離分離することができる。そし
て、下殻2ABから閉殻筋2aが分離されると、貝柱分
離手段11の各部がもとの状態に復帰し、可食部分離工
程177が終了する。また、貝柱移送ホース84に対す
る負圧の供給が停止されると、チャンバ85に正圧が供
給されるとともに開閉扉86が開閉動作してチャンバ8
5内の閉殻筋2aを容器あるいは搬送コンベア(図示せ
ず)に排出するようになっている。
【0141】なお、チャンバ85の内部には、図1にお
いて想像線にて示すように、貝柱移送ホース84を通過
した閉殻筋2aがチャンバ85の内部の側壁に衝突する
ことによる閉殻筋2aの損傷を防止するために、貝柱移
送ホース84を通過した閉殻筋2aを受けるようにほぼ
カーテン状に形成した損傷防止部材91を設けることが
好ましい。この損傷防止部材91としては、食品衛生上
安全なふっ素樹脂、シリコーンゴムなどからなるフィル
ム状、シート状、板状、スポンジ状の素材を用いるとよ
い。
【0142】また、下殻2ABから剥離して分離した閉
殻筋2aの下面(下殻2ABとの接合面)は、円滑でつ
やつやしており、閉殻筋2aの外観品質を向上させるこ
とができるとともに、下殻2ABから閉殻筋2aの下面
を下殻2ABの内周面の凹凸に倣った状態で分離するこ
とができる(下殻2ABに閉殻筋2aの一部が残留しな
い)ので、閉殻筋2aを貝殻2Aから分離する際の歩留
まりを向上させることができる。
【0143】また、本実施の形態においては、前記貝柱
移送ホース84の途中に閉殻筋2aの通過を検出するセ
ンサ87が配設されており、このセンサ87が閉殻筋2
aの通過を検出しない場合には、貝回収手段88の駆動
シリンダ89を駆動して、図1に示すように回収用開閉
弁90を開状態とし、閉殻筋2aの残った下殻2AB’
を排出シュート13を通過する途中で排出シュート13
の下方に配設された回収コンベア15に排出することが
できるようになっている。これは、帆立貝2の産地(収
穫地域)、鮮度等の特性により、下殻2ABから閉殻筋
2aを100%分離することができなかった場合のため
に設けられている。すなわち、本実施の形態において
は、何らかの要因で閉殻筋2aを分離できなかった下殻
2AB’を区分して回収することができるようになって
いる。
【0144】ついで、可食部分離工程177を終了し、
搬送手段3の原貝搭載板18に載置された下殻2ABの
みとなった帆立貝2は、搬送手段3の駆動により、図1
に矢印Aにて示す貝移送方向に移送され、排出位置OP
において、原貝搭載板18の貝嵌合孔19から離脱し排
出シュート13を通過して殻排出コンベア14上に排出
される。
【0145】したがって、本実施の形態の2枚貝生剥装
置1によれば、加熱手段6をもって帆立貝2の上殻2A
Aの表面を、閉殻筋2aが生の状態を保持するように加
熱することができるので、閉殻筋2aの変色を確実に防
止して生食に用いるための品質を確実に保持することが
できるとともに、このような加熱手段6をもって上殻2
AAの表面を加熱することにより、上殻2AAと閉殻筋
2aとの間の接合力を弱体化させる、すなわち、加熱側
に位置する上殻2AAの内面と閉殻筋2aとの接合部位
が単なる密着状態となり、その結果、帆立貝2の口を強
制殻開手段7をもって強制的にかつ自動的に容易に拡開
させることができる。
【0146】また、分離前加熱手段10をもって閉殻筋
2aが生の状態を保持するようにして加熱することによ
り、下殻2ABと閉殻筋2aとの間の接合力を弱体化さ
せる、すなわち、加熱側に位置する下殻2ABの内面と
閉殻筋2aとの接合部位が単なる密着状態となり、下殻
2ABから閉殻筋2aを強制的かつ自動的に容易に分離
することができる。よって、帆立貝2の閉殻筋2aを生
食に用いるための品質を保持させた状態で効率よく分離
することができる。
【0147】すなわち、本実施の形態の2枚貝生剥装置
1は、2枚の貝殻2Aの口を開ける(拡開)前、およ
び、貝殻2Aから食する部位としての閉殻筋2aを取り
出す(分離する)前に、閉殻筋2aが確実に生の状態を
保持するようにして貝殻2Aと閉殻筋2aとの接合部位
の接合力の弱体化を確実に施すことができる。
【0148】さらに、貝殻2Aから分離した閉殻筋2a
の貝殻2Aとの接合面は、円滑でつやつやしており、閉
殻筋2aの外観品質を向上させることができるととも
に、貝殻2Aから閉殻筋2aのすべてを分離することが
できる(貝殻2Aに閉殻筋2aの一部が残留しない)の
で、閉殻筋2aを貝殻2Aから分離した際の歩留まり
(回収率)を確実に向上させる、すなわち、歩留まりを
100%にすることができる。なお、従来の閉殻筋2a
の歩留まりは実験によると98%程度であり、2%程度
のロスが生じていた。
【0149】また、貝殻2Aから分離した閉殻筋2aの
貝殻2Aとの接合面の縁には、従来得られなかったしこ
しことした部位を残すことができ、生食に用いる閉殻筋
2aの食感および食味を向上させることができる。
【0150】さらにまた、貝殻2Aから分離した閉殻筋
2aの貝殻2Aとの接合面は、吸水しないので、貝殻2
Aから分離した後の閉殻筋2aにトリミング(食品とす
るために食する部位に付着している微細な内臓などの付
着物を除去するための洗浄作業)に用いた水分が閉殻筋
2aの接合面から内部に吸収されて食味が低下したり、
冷凍保存した閉殻筋2aを解凍した際に、ドリップと称
される吸収した水分とともにうまみ成分が流出してしま
うという不都合を確実に防止することができ、閉殻筋2
aの商品価値を確実に向上させることができる。
【0151】また、本実施の形態の2枚貝生剥装置1に
おいては、閉殻筋2aを下殻2ABから自動的に分離す
ることができるので、閉殻筋2aの分離に要する人員の
削減を図ることができるとともに、帆立貝2が大量に水
揚げされた場合においても帆立貝2の処理を迅速に行う
ことができる。
【0152】なお、本実施の形態においては、2枚貝と
して帆立貝2を用いこの帆立貝2から生食に用いる閉殻
筋2aを分離するものについて説明したが、2枚貝とし
ては例えば赤貝の身、カキの身等の各種の2枚貝の食す
る部位である貝身の分離に応用できることはもちろんで
ある。
【0153】
【発明の効果】以上説明したように本発明の貝身は、生
の状態を保持し原貝と接合されていた接合面が膜により
被覆されているので、貝身自体が生の状態を維持してい
るので、生食用として好適であるし、また、貝殻との接
合面が膜により被覆されているので、一度冷凍しても、
解凍時にドリップが生じず、うまみ成分が流出するおそ
れもない。
【0154】すなわち、本発明の貝身によれば、貝殻か
ら分離した食する部位の貝殻との2カ所の接合面は、両
者とも膜があって円滑でつやつやして光沢を有してお
り、食する部位の外観品質を向上させることができる。
そして、貝身の貝殻との接合面の縁には、しこしこした
食感の部位を有しており、この部位は歯ごたえがよく、
食感および食味を向上させることができる。さらに、貝
殻から剥離させて分離した貝身の貝殻との接合面は、膜
があって吸水しないので、貝殻から分離した後の食する
部位に洗浄作業などに用いた水分が接合面から食する部
位の内部に吸収されて食味が低下したり、冷凍保存した
食する部位を解凍した際に、ドリップとともにうまみ成
分が流出してしまうという不都合を確実に防止すること
ができるという顕著な効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る貝身の実施の形態である帆立貝
貝の貝身を製造する2枚貝生剥装置の実施の形態の要部
を示す正面図
【図2】 図1の搬送手段を示す平面図
【図3】 図2の原貝搭載板の平面図
【図4】 図3の拡大側断面図
【図5】 (a)から(c)は図1の搬送手段の原貝搭
載板の走行を感知するセンサの取着状態を示すものであ
り、(a)は要部の平面図、(b)は要部の正面図、
(c)は要部の側面図
【図6】 図1の貝洗浄手段の要部を貝移送方向の下流
側から見て示す側面図
【図7】 図1の加熱手段の要部を貝移送方向の下流側
から見て示す図6と同様の図
【図8】 図1の強制殻開手段の吸着状態における要部
を貝移送方向の下流側から見て示す側面図
【図9】 図8の強制殻開手段の密着状態における部分
拡大正面図
【図10】 図8の強制殻開手段のパッド駆動手段の要
部を示す部分拡大正面図
【図11】 図10の要部の部分側面図
【図12】 図8の強制殻開手段の密着状態における上
駆動シリンダの配設状態を示す部分拡大正面図
【図13】 図1の殻分離手段の要部を示す拡大正面図
【図14】 図1の非食部分離手段たる内臓分離手段の
要部を貝移送方向の下流側から見て示す図6と同様の図
【図15】 図14の一部拡大側面図
【図16】 図14の一部拡大正面図
【図17】 2枚貝生剥装置の第1の実施の形態におけ
る2枚貝の加工手順の一例を工程順に説明するブロック
【図18】 図1の強制殻開手段の待機状態における要
部を示す図10と同様の図
【図19】 図1の強制殻開手段の待機状態における要
部を示す図12と同様の図
【図20】 図1の強制殻開手段の拡開状態における要
部を示す図10と同様の図
【図21】 図1の殻分離手段の作用を説明する説明図
【図22】 図1の殻分離手段により一方の貝殻が分離
された状態を示す説明図
【図23】 図1の非食部分離手段たる内臓分離手段の
吸引ノズルおよび殻押えが下殻の内面に当接した当接状
態を示す説明図
【符号の説明】
1 2枚貝生剥装置 2 (2枚貝としての)帆立貝 2A 貝殻 2AA 上殻 2AB 下殻 2a 閉殻筋 2aa 貝柱 2ab 小柱 2b 内臓 2B 蝶番部 3 搬送手段 5 貝洗浄手段 6、6A 加熱手段 7、7A 強制殻開手段 8 殻分離手段 9 (非食部分離手段としての)内臓分離手段 10 分離前加熱手段 11、11A 可食部分離手段としての貝柱分離手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚貝からなる原貝ならびに非食部から
    分離され食する部位である貝身において、生の状態を保
    持し原貝と接合されていた接合面が膜により被覆されて
    いることを特徴とする貝身。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004187640A (ja) * 2002-12-13 2004-07-08 Mutsu Kaden Tokki:Kk 貝処理装置
JP2021177729A (ja) * 2020-05-14 2021-11-18 株式会社タイヨー製作所 二枚貝の生剥き身処理装置
JP2022543785A (ja) * 2019-08-01 2022-10-14 クリアウォーター シーフーズ リミテッド パートナーシップ 軟体動物加工のための装置および方法

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