JPH10305509A - 光輝性印刷物 - Google Patents

光輝性印刷物

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JPH10305509A
JPH10305509A JP11828397A JP11828397A JPH10305509A JP H10305509 A JPH10305509 A JP H10305509A JP 11828397 A JP11828397 A JP 11828397A JP 11828397 A JP11828397 A JP 11828397A JP H10305509 A JPH10305509 A JP H10305509A
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JP
Japan
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glitter
particle size
glittering
pigment
layer
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Application number
JP11828397A
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English (en)
Inventor
Yuji Ishii
祐司 石井
Norihiko Yoshida
憲彦 吉田
Yoriko Hosooka
頼子 細岡
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複雑な光輝感を有し、深み感や立体感のある変
化に富んだ斬新な意匠表現が可能な光輝性印刷物を提供
する。 【解決手段】互いに粒径の異なる光輝性顔料を含有する
複数の光輝性印刷層を設け、その少なくとも一層を不連
続的なパターン状に形成する。好ましくは、粒径の大き
い光輝性顔料を含有する光輝性印刷層程、個々の画線部
の面積の小さいパターンとし、表面側に設ける。又は、
粒径の異なる複数種類の光輝性顔料を含有し、好ましく
は粒径の大きい光輝性顔料が疎に分布した光輝性印刷層
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光輝性顔料を使用
した光輝性印刷物に関する。さらに詳しくは、粒径の異
なる複数種類の光輝性顔料を組み合わせて使用すること
により、斬新な意匠効果を実現した光輝性印刷物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、照明光を反射して光輝性を呈
する特殊な意匠効果を得る目的で、鱗片状アルミニウム
粉末等の金属粉や、二酸化チタン被覆雲母等の真珠光沢
顔料等に代表される光輝性顔料を、適当な結着剤樹脂中
に練り込んでなる光輝性インキを使用して、光輝性を有
する絵柄等を基材上に印刷してなる光輝性印刷物が、各
種の用途に広く使用されている。
【0003】例えば、建材や家具、家電製品の筐体等の
表面装飾において、天然木に特有の照り感や深み感、木
肌感等を印刷技術によって再現する目的で、木目の絵柄
に光輝性印刷層を付加したものが広く使用されている。
また、木目以外にも、例えば絹目調やパール調、メタリ
ック調等、光輝性のある各種の具象的又は抽象的な意匠
感を表現した、各種の光輝性印刷物が広い分野で使用さ
れている。
【0004】ところで、光輝性顔料としては、粒径が数
μm程度から100μm以上に及ぶ各種のものが市販さ
れており、例えば塗料等では用途に応じて、光輝性顔料
の粒径の相違により塗膜の光沢感の異なる各種のものが
使用されている。しかしながら、印刷技法を使用した光
輝性印刷物では、光輝性顔料を練り込んだインキの印刷
適性上の制約の為に、光輝性顔料としては一般に、平均
粒径が概ね30μm以下のものが使用されている。
【0005】このうち、最大粒径が概ね15μm以下
(平均粒径では10μm以下)のものは、階調性のある
柄の印刷が可能であり、意匠的に深みのある表現が可能
であるが、粒径が小さいために輝度感は弱く、白味の強
いシルク調の表現に限定されてしまう。一方、粒径15
μmを越える粒子を含む光輝性顔料を使用すれば、輝度
感は向上するものの、階調性のある柄の印刷は困難であ
るので、柄が単調となり、深み感や立体感のある変化に
富んだ意匠表現は不可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
上記した問題点を解決する目的でなされたものであっ
て、複雑な光輝感を有し、深み感や立体感のある変化に
富んだ斬新な意匠表現が可能な光輝性印刷物を提供しよ
うとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の光輝性印刷物
は、基材上に光輝性顔料を含有する光輝性印刷層を具備
してなる光輝性印刷物において、前記光輝性印刷層が、
互いに粒径の異なる光輝性顔料を含有する複数の光輝性
印刷層から構成され、且つ、前記複数の光輝性印刷層の
内の少なくとも一層は、不連続的なパターン状に形成さ
れてなることを特徴とするものである。
【0008】特に、前記複数の光輝性印刷層の内、含有
する光輝性顔料の粒径が大きい光輝性印刷層程、表面側
に形成されてなることを特徴とするものである。
【0009】また特に、前記複数の光輝性印刷層の内、
含有する光輝性顔料の粒径が大きい光輝性印刷層程、個
々の画線部の面積が小さい不連続的なパターン状に形成
されてなることを特徴とするものである。
【0010】また本発明の光輝性印刷物は、基材上に光
輝性顔料を含有する光輝性印刷層を具備してなる光輝性
印刷物において、前記光輝性印刷層が、粒径の異なる複
数種類の光輝性顔料を含有し、且つ、前記複数種類の光
輝性顔料の内少なくとも一種類は、前記光輝性印刷層内
で疎に分布してなることを特徴とするものである。
【0011】特に、前記複数種類の光輝性顔料の内、前
記光輝性印刷層内で疎に分布する光輝性顔料は、他の光
輝性顔料よりも粒径が大きいことを特徴とするものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光輝性印刷物の実
施の形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1〜
3は、それぞれ本発明の光輝性印刷物の実施の形態を示
す側断面図である。
【0013】本発明の光輝性印刷物は、例えば図1に示
す様に、基材1上に、光輝性顔料を含有する光輝性印刷
層2が設けられて構成される。そして、光輝性印刷層2
は、全面に形成された光輝性印刷層21と、不連続的な
パターン状に形成された光輝性印刷層22との二層から
構成されており、後者の光輝性印刷層22には、前者の
光輝性印刷層21に含有される光輝性顔料よりも粒径の
大きい光輝性顔料が含有されているものである。
【0014】基材1の材質は特に限定されず、従来より
係る光輝性印刷物の基材として使用されていた任意のも
のが使用可能である。具体的には、例えば紙、織布、不
織布、樹脂フィルム又はシート、樹脂板、金属箔又は金
属板、ガラス等の無機系基材等、またはそれらの積層
体、複合体等を使用することができる。基材1を複数の
材料の積層体から構成する場合には、その内の一部の構
成材料層上に光輝性印刷層2を設けた後に、全体を積層
しても良い。また、基材1の形状は、必ずしも平面状に
限定されるものではなく、適宜の形状に成形乃至加工さ
れていても良い。
【0015】光輝性印刷層2は、光反射性を有する鱗片
状の光輝性顔料を、適当な結着剤樹脂中に分散し、必要
に応じて溶剤や分散剤、体質顔料、粘着付与剤、乾燥
剤、フローカット剤、レベリング剤等の添加剤を加えて
混練した光輝性インキを、例えばグラビア印刷法、オフ
セット印刷法、凸版印刷法、スクリーン印刷法、フレキ
ソ印刷法、静電印刷法等の適宜の印刷法により設けるこ
とができる。
【0016】なお、図1に示す例における光輝性印刷層
21の様に、全面に設ける場合には、上記した各種の印
刷方法の他、例えばロールコート法、ロッドコート法、
グラビアコート法、マイクログラビアコート法、ナイフ
コート法、エアーナイフコート法、コンマコート法、ダ
イコート法、リップコート法、スプレーコート法、ディ
ップコート法、フローコート法等の各種コーティング法
の適用も可能である。
【0017】光輝性印刷層2の結着剤樹脂としては、例
えばロジン、重合ロジン、ロジン変性フェノール樹脂、
ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン
系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキ
シ系樹脂、メラミン系樹脂、アルキド系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂、石油系樹脂、ケトン系樹脂、シェラック等の
天然樹脂、硝化綿またはセルロースアセテートプロピオ
ネート等の繊維素誘導体等が使用可能であり、必要に応
じてこれらの二種以上を併用しても良い。
【0018】光輝性印刷層2に添加する光輝性顔料とし
ては、例えば真珠や貝殻内部、魚鱗等の粉砕物や、塩基
性炭酸鉛、砒酸水素鉛、酸塩化ビスマス、二酸化チタン
被覆雲母等の真珠光沢顔料、アルミニウム、真鍮、金、
銀、銅等の金属粉、アルミニウム蒸着ポリエステルフィ
ルム等の金属蒸着フィルムの粉砕物等が使用可能であ
り、必要に応じてこれらの二種以上を併用しても良い。
【0019】但し、金属粉等の金属系の顔料を使用する
と、輝度感は出るものの、全体に灰色味がかった暗い色
調となりがちである他、下地を隠蔽する作用が強いの
で、特に表面側の光輝性印刷層22に使用すると、下地
の光輝性印刷層21の光輝感は隠蔽されてしまう。従っ
て、本発明においては光輝性顔料としては真珠光沢顔料
を使用することが好ましい。
【0020】本発明においては、光輝性印刷層2を構成
する各光輝性印刷層21、22には、互いに粒径の異な
る光輝性顔料を添加する。図1に示すの例の場合、不連
続的なパターン状に形成された光輝性印刷層22には、
全面に形成された光輝性印刷層21に含有される光輝性
顔料よりも粒径の大きい光輝性顔料を含有される。従っ
て、粒径の小さい光輝性顔料による肌理細かく柔らかい
輝度感を有する下地の上に、粒径の大きい光輝性顔料に
よる粒状性の強い輝度感を有するパターンが形成され
た、光輝性の変化による独特の意匠性を有する光輝性印
刷物が得られる。
【0021】勿論、各光輝性印刷層21、22に含有さ
れる光輝性顔料の粒径の関係は、上記とは逆に、全面に
形成された光輝性印刷層21に、不連続的なパターン状
に形成された光輝性印刷層22に含有される光輝性顔料
よりも粒径の大きい光輝性顔料を含有させても良い。こ
の様に構成すると、上記とは逆に、粒径の大きい光輝性
顔料による粒状性の強い輝度感を有する下地の上に、粒
径の小さい光輝性顔料による肌理細かく柔らかい輝度感
を有するパターンが形成された、光輝性の変化を有する
光輝性印刷物が得られる。
【0022】しかしながらこの構成では、全面に形成さ
れた光輝性印刷層21に含有される粒径の大きい光輝性
顔料の輝度感が強く現れる結果、不連続的なパターン状
に形成された光輝性印刷層22に含有される粒径の小さ
い光輝性顔料の柔らかい輝度感による効果はあまり目立
たず、光輝性の変化に乏しくなる場合が多い。従って、
最初に記載した様に、不連続的なパターン状に形成され
た光輝性印刷層22に、粒径の大きい光輝性顔料を添加
することが好ましい。
【0023】なお、言うまでもないことではあるが、上
記した粒径の大小とは、個々の光輝性顔料粒子の粒径の
比較ではなく、各光輝性印刷層21、22に含有される
無数の光輝性顔料粒子の粒径の分布範囲、乃至はその平
均粒径の比較における大小を意味するものである。すな
わち、例えば各光輝性印刷層21、22が共に同一粒
径、例えば20μm、の光輝性顔料粒子を含有していた
としても、その粒径の分布範囲における中心的な粒径、
乃至は平均粒径が、例えば光輝性印刷層21において1
0μm、光輝性印刷層22において30μmであれば、
この両者は粒径の差によって異なった光輝感を呈するの
である。
【0024】そして、各光輝性印刷層21、22に含有
される光輝性顔料の粒径の差が大きい程、そして両者の
粒径の分布範囲の重なりが小さい程、両者の輝度や光輝
感の差は大きくなり、従って意匠感に優れた光輝性印刷
物を得ることができる。具体的には、平均粒径の差が少
なくとも10μm以上、より好ましくは30μm以上で
あって、粒径の分布範囲の重なりが10%以下、より好
ましくは5%以下であることが好ましい。
【0025】但し、上記平均粒径とは重量平均粒径を意
味し、上記粒径の分布範囲の重なりとは、粒径の大きい
光輝性顔料の境界粒径以下の粒子の重量百分率と、粒径
の小さい光輝性顔料の境界粒径以上の粒子の重量百分率
とが等しくなる様に、境界粒径の値を定義した時の、そ
れぞれの重量百分率の値を意味する。
【0026】特に、粒径の小さい光輝性顔料としては、
粒径30μm以上の粒子を殆ど含有しない平均粒径15
μm以下のものを使用し、粒径の大きい光輝性顔料とし
ては、粒径100μm以上の粒子を含有する平均粒径5
0μm以上のものを使用すると、光輝性の変化の非常に
大きい意匠性に富む光輝性印刷物が得られるので、最も
好適である。
【0027】粒径の小さい光輝性顔料として、最大粒径
が概ね15μm以下のものを使用すると、ベタ状のみな
らず階調状の印刷表現も可能であるから、これと他の光
輝性印刷層との組み合わせにより、更に複雑な光輝感の
変化を有する意匠表現も可能である。例えば、図1に示
す例において、全面に形成した光輝性印刷層21を階調
状に印刷することにより、階調性を有するシルク様の柔
らかい光輝性を有する下地と、これより強い光輝性を有
するパターンとの組み合わせによる、深みのある立体的
な意匠感あふれる光輝性印刷物が得られる。
【0028】なお、光輝性顔料の粒径の種類は二種類に
限定されるものではなく、図2に示す様に、三種類以上
の粒径の光輝性顔料を使用して、三層以上の光輝性印刷
層21、22、23を設けても良い。これにより、光輝
性が多段階で変化した、より意匠性に優れた光輝性印刷
物を得ることができる。
【0029】また、光輝性印刷層2の内の一層を全面に
形成することは必ずしも必須ではなく、例えば図3に示
す様に、複数の不連続的なパターン状に形成された光輝
性印刷層22、23の組み合わせによって構成すること
も可能である。各光輝性印刷層22、23のパターン
は、相互に交錯したパターンであってもよいし、独立し
て設けられていても良い。
【0030】但し、複数の光輝性印刷層21、22、2
3が重複して形成される場合には、粒径の大きい光輝性
顔料を含有する光輝性印刷層の強い光輝感が、他の粒径
の小さい光輝性顔料を含有する光輝感の低い光輝性印刷
層によって隠蔽され減殺されることのない様に、含有す
る光輝性顔料の粒径が大きい光輝性印刷層程、表面側に
形成することが好ましい。
【0031】また、強い光輝感を呈する光輝性印刷層の
面積比が、光輝感の弱い光輝性印刷層と比較して多すぎ
ると、全体的な光輝感の強さの為に、光輝感の弱い部分
の存在感が減殺され、光輝性の変化が意匠感として実感
されにくくなる。従って、光輝感の強い部分程その存在
感が強調される様に、含有する光輝性顔料の粒径が大き
い光輝性印刷層程、個々の画線部の面積が小さい不連続
的なパターン状に形成することが好ましい。
【0032】特に、粒径の大きい光輝性顔料を含有する
光輝感の強い光輝性印刷層の下に、粒径の小さい光輝性
顔料を含有する光輝性印刷層が必ず存在する様にパター
ンを設計すると、粒径の大きい光輝性顔料を使用した光
輝性印刷層が画線部内に屡々多く含みがちな隙間を埋め
て、連続感のある光輝性が得られる他、粒径の大きさ故
の画線端部の不鮮明さを目立ちにくくすることもでき
る。
【0033】また、上述の様に光輝性印刷層を複数形成
する代わりに、粒径の異なる複数種類の光輝性顔料を、
その含有量を著しく相違させて組み合わせて含有させた
インキを使用して、一層の光輝性印刷層2を形成するこ
とによっても、光輝性の変化のある光輝性印刷物を得る
ことができる。
【0034】図4に示すのはその一例であって、基材1
上に設けられた光輝性印刷層2には、粒径の小さい光輝
性顔料31と、粒径の大きい光輝性顔料32との二種類
の光輝性顔料3が含有されている。その内、粒径の小さ
い光輝性顔料31は十分多量に含有されているので、光
輝性印刷層2内で、個々の粒子が互いに密接して連続的
に存在する様に見える程度に、密に分布しており、一
方、粒径の大きい光輝性顔料32は含有量が少ないの
で、個々の粒子が独立して存在していることが視認可能
な程度に、疎に分布している。従って、粒径の小さい光
輝性顔料31による滑らかで柔らかい光輝感を呈する面
内に、粒径の大きい光輝性顔料32による輝度の強い光
輝点が多数散布された形の意匠を呈するものである。
【0035】なお、上記の例において、粒径の大きい光
輝性顔料32の含有量を、該光輝性顔料32が印刷面を
埋め尽くさない程度に増すと、上記とは逆に、粒径の大
きい光輝性顔料32による粒状の強い光輝感を呈する面
内に、粒径の大きい光輝性顔料32が存在しない為に、
粒径の小さい光輝性顔料31による滑らかで柔らかい光
輝感を呈する点が多数散布された形の意匠を呈する光輝
性印刷物が得られる。
【0036】また、粒径の大きい光輝性顔料32の含有
量をこれらの中間程度とすると、粒径の大きい光輝性顔
料32による粒状の強い光輝感を呈する部分と、粒径の
小さい光輝性顔料31による滑らかで柔らかい光輝感を
呈する部分とが、複雑に入り組んだ形の意匠を呈する光
輝性印刷物が得られる。
【0037】以上の説明からも明らかである様に、本発
明において「光輝性顔料が光輝性印刷層内で疎に分布す
る」とは、当該光輝性顔料が印刷画線部を埋め尽くさず
に、当該光輝性顔料が存在しない箇所が視認可能である
程度の濃度で分布していることを意味する。なお、係る
如く構成する場合の複数種類の光輝性顔料の粒径の間の
関係には、前述した複数の光輝性印刷層を設ける場合と
同様のことが言えるのであるが、特に疎に分布させる光
輝性顔料としては、一般に粒径の大きいもの程効果的で
あり、具体的には、粒径100μm以上の粒子を含有す
る平均粒径50μm以上の光輝性顔料を使用することが
好ましい。
【0038】この様に、粒径の異なる複数種類の光輝性
顔料を含有する光輝性印刷層を設ける方法は、互いに粒
径の異なる光輝性顔料を含有する複数の光輝性印刷層を
設ける方法と比較すると、表現可能な意匠の種類が限定
されるという欠点はあるが、構成が単純であり、光輝性
印刷層の印刷工程が一回で済むので、製造原価や品質管
理の面では優位性がある。
【0039】なお、上記した粒径の異なる複数種類の光
輝性顔料を含有する光輝性印刷層2は、図4に示す例で
は全面にベタ状に形成されているが、階調状や不連続な
パターン状に設けても良いことは言うまでもない。その
他、上記した二種類の手段、すなわち、粒径の異なる複
数種類の光輝性顔料を含有する光輝性印刷層2を設ける
方法と、互いに粒径の異なる光輝性顔料を含有する複数
の光輝性印刷層2を設ける方法とを組み合わせて適用す
ることによっても、独自の新規な意匠性を有する光輝性
印刷物を得ることができる。
【0040】本発明の光輝性印刷物は上記の他、その要
旨を逸脱しない範囲において、目的とする用途に応じ細
部に種々の変形を加えて実施することができる。
【0041】例えば、図5に示す様に、光輝性印刷層2
に加えて、光輝性を有しない通常の印刷インキ又はコー
ティング剤等からなるベタ状又はパターン状の通常印刷
層40を設けることにより、光輝性の意匠感と色彩によ
る意匠感が組み合わされた高度の意匠性を実現すること
ができる。なお、通常印刷層40を形成する位置は、光
輝性印刷層2の裏面側であっても表面側であっても、複
数の光輝性印刷層2の中間であっても、またそれらの複
数の箇所にあってもよく、それぞれに独特の意匠表現が
可能である。特に、少なくとも一層の光輝性印刷層2の
表面側にパターン状の不透明な通常印刷層40を形成す
ると、これによっても光輝感の変化が加味され、意匠感
に富む光輝性印刷物が得られる。
【0042】また、複数の光輝性印刷層21、22を設
ける場合にあっては、例えば図6に示す様に、光輝性印
刷層21、22の中間に、透明又は半透明の樹脂等から
なる透明中間層41を設けることもできる。この様に構
成すると、複数の光輝性印刷層21、22の高さ方向の
位置が異なる異により、見る角度によってそれらの位置
関係が変化し、深み感や立体感に優れた光輝性印刷物を
得ることができる。
【0043】また、表面に耐磨耗性や耐汚染性、耐溶剤
性、耐光性等の物性を付与する目的で、例えば図7に示
す様に、光輝性印刷層2や通常印刷層40の表面に、透
明又は半透明の樹脂等からなる表面保護層42を設ける
こともできる。表面保護層42の形成方法としては、例
えばポリオレフィン樹脂又はポリ塩化ビニル樹脂等の透
明乃至半透明の合成樹脂フィルムを、接着剤を介して、
又は熱融着法等により直接貼付する方法、透明又は半透
明の樹脂を押出し積層する方法、アクリル系樹脂やウレ
タン系樹脂、アミノアルキド系樹脂、繊維素誘導体等の
上塗り塗料やトップコート剤等を塗工する方法、転写シ
ートを使用した転写により形成する方法等、従来公知の
任意の方法が適宜適用可能である。
【0044】また、図8に示す様に、表面にエンボス4
3を施したり、該エンボス43の凹部にワイピング法等
により着色剤44を充填したり、これらの表面に更に透
明又は半透明の樹脂からなるトップコート層45を形成
しても良い。トップコート層45には、必要に応じて艶
調整剤を添加して所望の艶状態に調整することができ
る。また、トップコート層45とは別個に、全面又はパ
ターン状に艶調整層を設けても良い。
【0045】その他、従来の技術の項でも触れた様な、
建材や家具、家電製品の筐体等の表面装飾に使用する化
粧材の用途にあっては、ポリ塩化ビニル樹脂やポリエス
テル樹脂等の透明又は半透明の樹脂フィルム用いた基材
1を、表面保護を兼ねて表面側に用い、その裏面に各種
印刷を施す場合が多い。本発明の光輝性印刷物も、その
様な形態で使用することは可能である。
【0046】より詳細に説明すると、例えば図9に示す
様に、透明又は半透明の樹脂フィルムからなる基材1の
裏面に、前述した光輝性印刷層2や通常印刷層40等
を、基材1の表面に印刷する場合とは逆の順序で印刷し
て形成する。こうすることによって、基材1の表面側、
すなわち印刷されていない側から見た場合に、目的とす
る光輝性の変化に富む優れた意匠感を得ることができ
る。すなわちこれは、基材透視型の光輝性印刷物である
と言うことができる。
【0047】勿論、係る構成にあっても、必要に応じて
エンボス43や該エンボス凹部への着色剤44の充填、
トップコート層45等を、基材1の表面側に適宜施すこ
ともできる。また、必要に応じて、光輝性印刷層2や通
常印刷層40の裏側に更に、下地を隠蔽して色調を安定
させるための隠蔽ベタ印刷層及び/又は不透明樹脂層等
を積層することもできる。
【0048】その他、本発明の光輝性印刷物は、目的物
となる基材1の表面に直接印刷形成する代わりに、予め
適宜の基材シート上に上記した光輝性印刷層2等を形成
した転写シートを用意しておき、これを使用して転写法
により製造することも可能である。勿論、係る転写シー
トも、本発明に包含される。但し本発明では、転写シー
トの転写層内において「表面側」とは、転写後に表面と
なる側、すなわち基材シートに近い側を意味する。
【0049】図10に示すのはその一例であって、合成
樹脂フィルム等の基材シート50の表面に、光輝性印刷
層2や通常印刷層40が、上記した基材透視型の場合と
同様に通常の場合とは逆の順序で、但し基材シート50
からは剥離可能に設けられてなるものである。必要に応
じて、光輝性印刷層2等の基材シート50からの剥離を
容易にする為の離型層51及び/又は剥離層52、光輝
性印刷層2等の被転写基材への接着性を得る為の接着層
53等を設けることもできる。
【0050】本発明の光輝性印刷物の用途は、前にも触
れた建材や家具、家電製品の筐体等に使用する化粧材の
用途に限定されるものではなく、例えば書籍や新聞、雑
誌等の出版印刷物、ポスターやカレンダー、カタログ類
等の商業印刷物、カード類、商品券や宝くじ等の有価証
券類、美術印刷物、産業用の包装資材等、あらゆる分野
の印刷物に応用可能な、極めて実用性に富むものであ
る。
【0051】
【実施例】
<実施例1>厚さ100μmの不透明半硬質ポリ塩化ビ
ニル樹脂フィルムの表面に、まず通常のインキを使用し
てグラビア印刷法により抽象柄の絵柄を印刷した後、そ
れぞれ粒径の異なる下記三種類の光輝性顔料(二酸化チ
タン被覆雲母粉末)を含有する三種類の市販の光輝性イ
ンキを使用して、それぞれグラビア印刷法により、図1
1に示す様に、まず「粒径小」の光輝性インキにて階調
性のある版で全面に印刷し、次いで「粒径中」の光輝性
インキにて大柄な不連続パターン状の絵柄を印刷し、最
後に「粒径大」の光輝性インキにて細かい斑点状の絵柄
を印刷した。
【0052】しかる後に、表面に透明接着剤を介して厚
さ50μmの透明ポリエチレンテレフタレート樹脂フィ
ルムを積層し、更に裏面にプライマー層を介して厚さ
0.25mmの溶融亜鉛メッキ鋼鈑と熱圧着して、冷蔵
庫等の家電製品用のPET化粧鋼鈑を作製した。
【0053】光輝性顔料の粒径 「粒径小」:重量平均粒径7μm、粒径分布3〜15μ
m 「粒径中」:重量平均粒径20μm、粒径分布10〜6
0μm 「粒径大」:重量平均粒径70μm、粒径分布20〜2
00μm
【0054】なお、上記3種類の光輝性顔料の粒径分布
を示すグラフを図12に示す。図中、横軸は粒径(単位
μm)を示し、縦軸は積算重量百分率(単位%)を示
す。このグラフからも明らかである様に、「粒径小」の
光輝性顔料と「粒径中」の光輝性顔料との間、及び「粒
径中」の光輝性顔料と「粒径大」の光輝性顔料との間の
粒径の分布範囲の重なりは、いずれも5%以下である。
【0055】得られたPET化粧鋼鈑は、光輝感に緩や
かな変化のある柔らかいシルク調の光輝性を有する下地
の上に、やや強い光輝性を有する絵柄状のパターンと、
非常に強い光輝性を有する斑点状の模様とが組み合わさ
れた、複雑で深み感や立体感のある光輝感を呈するもの
で、さらに最下層の通常インキの抽象柄による色彩効果
と相俟って、極めて斬新な優れた意匠感を呈するもので
あった。
【0056】<実施例2>予め墨ベタ印刷を施した印刷
用紙に、実施例1で使用した「粒径小」の光輝性インキ
と「粒径大」の光輝性インキとを重量比9:1で混合し
たインキを、60線のベタ版を使用してグラビア印刷法
により印刷したところ、柔らかいシルク調の中に強い光
輝点が散布された、特徴ある光輝性意匠感を有する光輝
性印刷物を得ることができた。
【0057】
【発明の効果】本発明の光輝性印刷物は、互いに粒径の
異なる光輝性顔料を含有する複数の光輝性印刷層から構
成され、且つ、前記複数の光輝性印刷層の内の少なくと
も一層が、不連続的なパターン状に形成されてなる光輝
性印刷層を、基材上に具備してなる構成、若しくは、粒
径の異なる複数種類の光輝性顔料を含有し、且つ、前記
複数種類の光輝性顔料の内少なくとも一種類が、前記光
輝性印刷層内で疎に分布してなる光輝性印刷層を、基材
上に具備してなる構成により、粒径の異なる光輝性顔料
による異なった光輝感が組み合わされてなる変化に富ん
だ複雑な光輝感を有し、深み感や立体感のある斬新な意
匠表現が得られるという、従来の技術には見られない極
めて顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光輝性印刷物の実施の形態を示す側断
面図である。
【図2】本発明の光輝性印刷物の実施の形態を示す側断
面図である。
【図3】本発明の光輝性印刷物の実施の形態を示す側断
面図である。
【図4】本発明の光輝性印刷物の実施の形態を示す側断
面図である。
【図5】本発明の光輝性印刷物の実施の形態を示す側断
面図である。
【図6】本発明の光輝性印刷物の実施の形態を示す側断
面図である。
【図7】本発明の光輝性印刷物の実施の形態を示す側断
面図である。
【図8】本発明の光輝性印刷物の実施の形態を示す側断
面図である。
【図9】本発明の光輝性印刷物の実施の形態を示す側断
面図である。
【図10】本発明の光輝性印刷物の実施の形態を示す側
断面図である。
【図11】本発明の実施例1における光輝性印刷層の印
刷パターンの一部分を示す平面図である。
【図12】本発明の実施例1及び実施例2において使用
した光輝性顔料の粒径分布を示すグラフである。
【符号の説明】
1‥‥基材 2‥‥光輝性印刷層 21‥‥全面に形成された光輝性印刷層 22、23‥‥不連続的なパターン状に形成された光輝
性印刷層 3‥‥光輝性顔料 31‥‥粒径の小さい光輝性顔料 32‥‥粒径の大きい光輝性顔料 40‥‥通常印刷層 41‥‥透明中間層 42‥‥表面保護層 43‥‥エンボス 44‥‥着色剤 45‥‥トップコート層 50‥‥基材シート 51‥‥離型層 52‥‥剥離層 53‥‥接着層 60‥‥「粒径小」の光輝性インキの印刷部 61‥‥「粒径中」の光輝性インキの印刷部 62‥‥「粒径大」の光輝性インキの印刷部 70‥‥「粒径小」の光輝性顔料の積算粒径分布曲線 71‥‥「粒径中」の光輝性顔料の積算粒径分布曲線 72‥‥「粒径大」の光輝性顔料の積算粒径分布曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B44F 1/02 B44F 1/02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に光輝性顔料を含有する光輝性印刷
    層を具備してなる光輝性印刷物において、前記光輝性印
    刷層が、互いに粒径の異なる光輝性顔料を含有する複数
    の光輝性印刷層から構成され、且つ、前記複数の光輝性
    印刷層の内の少なくとも一層は、不連続的なパターン状
    に形成されてなることを特徴とする光輝性印刷物。
  2. 【請求項2】前記複数の光輝性印刷層の内、含有する光
    輝性顔料の粒径が大きい光輝性印刷層程、表面側に形成
    されてなることを特徴とする請求項1に記載の光輝性印
    刷物。
  3. 【請求項3】前記複数の光輝性印刷層の内、含有する光
    輝性顔料の粒径が大きい光輝性印刷層程、個々の画線部
    の面積が小さい不連続的なパターン状に形成されてなる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光輝性印刷
    物。
  4. 【請求項4】基材上に光輝性顔料を含有する光輝性印刷
    層を具備してなる光輝性印刷物において、前記光輝性印
    刷層が、粒径の異なる複数種類の光輝性顔料を含有し、
    且つ、前記複数種類の光輝性顔料の内少なくとも一種類
    は、前記光輝性印刷層内で疎に分布してなることを特徴
    とする光輝性印刷物。
  5. 【請求項5】前記複数種類の光輝性顔料の内、前記光輝
    性印刷層内で疎に分布する光輝性顔料は、他の光輝性顔
    料よりも粒径が大きいことを特徴とする請求項4に記載
    の光輝性印刷物。
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