JPH10305534A - 積層体 - Google Patents

積層体

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JPH10305534A
JPH10305534A JP13583097A JP13583097A JPH10305534A JP H10305534 A JPH10305534 A JP H10305534A JP 13583097 A JP13583097 A JP 13583097A JP 13583097 A JP13583097 A JP 13583097A JP H10305534 A JPH10305534 A JP H10305534A
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英史 大西
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稔 藤田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐防汚性(汚染除去性)、耐薬品性等に優
れ、内装材用途にも有用な積層体を提供すること。 【解決手段】 エチレン含有量20〜60モル%,ケン
化度90モル%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物(A)層とカルボキシル基含有エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(B1)及びSP値(Smallの式より算出)
が8.5〜11の熱可塑性樹脂(B2)からなる樹脂組成
物(B)層を積層してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと略記する)を
用いた積層体に関し、更に詳しくは耐汚染性(汚染除去
性)、耐薬品性等に優れた積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、塩化ビニル樹脂のシートやフ
ィルムは、建築内装用の壁紙や家具等の仕上げ用の化粧
シート、農業用資材、自動車の内装用資材、日用雑貨
(ビニルマット、傘等)などに利用されており、更には
デスクマット、ファイル表紙、手帳表紙等の事務用品や
文房具などにも多用されている。しかしながら、かかる
塩化ビニル樹脂中には多量の可塑剤が含有されており、
塩化ビニル樹脂中の可塑剤の悪影響を防ぐために塩化ビ
ニル樹脂層にEVOHを積層した壁紙(実公平2−47
015号公報)や可塑剤を25〜55重量%含有するポ
リ塩化ビニル系フィルムに2〜50μm厚みのEVOH
を積層した積層体(特開昭60−224542号公報)
が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
いずれの積層体(壁紙)も短期間の可塑剤抑制効果は認
められるものの、高湿度下で、かつ30〜40℃程度の
温度で長期間放置された場合には、かかる抑制効果も低
下することが推察され、新なる改善が望まれるところで
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者はかか
る問題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、エチレン
含有量20〜60モル%,ケン化度90モル%以上のE
VOH(A)層とカルボキシル基含有エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(B1)及びSP値(Smallの式より算出)
が8.5〜11の熱可塑性樹脂(B2)からなる樹脂組成
物(B)層を積層してなる積層体が上記の課題を解決す
ることができ、更には該樹脂組成物(B)層がカルボキ
シル基含有エチレン−酢酸ビニル共重合体(B1)中にS
P値(Smallの式より算出)が8.5〜11の熱可塑性
樹脂(B2)が分散しているとき、本発明の作用効果を顕
著に得られることを見出し本発明を完成するに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明のEVOH(A)は、エチレン含量20
〜60モル%(更には25〜50モル%)で、酢酸ビニ
ル成分のケン化度が90モル%以上(更には95モル%
以上)のものが用いられ、エチレン含量が20モル%未
満では、高湿度下における可塑剤抑制効果が不十分とな
り、逆に60モル%を越えると、EVOHのバリヤー性
が低下して本発明の目的を達成することはできず、ま
た、ケン化度が90モル%未満でも高湿度下における可
塑剤抑制効果が不十分となって本発明の目的を達成する
ことはできない。
【0006】また、該EVOHは更に少量のプロピレ
ン、イソブテン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オ
クタデセン等のα−オレフィン、不飽和カルボン酸又は
その塩・部分アルキルエステル・完全アルキルエステル
・ニトリル・アミド・無水物、不飽和スルホン酸又はそ
の塩等のコモノマーを含んでいても差支えない。また、
EVOH(A)のメルトインデックス(MI)は、0.
5〜50g/10分(210℃、2160g荷重)が好
ましく、更には1〜35g/10分(同上)が好まし
い。かかるMIが0.5g/10分(同上)未満では溶
液或いは押出コーティングする際の加工性が不良とな
り、逆に50g/10分(同上)を越えると汚染除去性
が不十分となって好ましくない。
【0007】上記のEVOH(A)層と積層される樹脂
組成物(B)層は、カルボキシル基含有エチレン−酢酸
ビニル共重合体(B1)とSP値(Smallの式より算出)
が8.5〜11の熱可塑性樹脂(B2)からなるもので、
かかるカルボキシル基含有エチレン−酢酸ビニル共重合
体(B1)としては、酢酸ビニル含有量が、1〜40重量
%が好ましく、更には2〜35重量%が好ましく、かか
る含有量が1重量%未満では接着性が不足し、逆に40
重量%を越えると積層体の外観が不良となって好ましく
なく、更にカルボキシル基の含有量としては、0.5〜
20モル%が好ましく、更には1〜10モル%が好まし
く、かかる含有量が0.5モル%未満では接着性が不足
し、逆に20モル%を越えると積層体の外観が不良とな
って好ましくない。
【0008】また、かかるカルボキシル基の導入にあた
っては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロ
トン酸、フマル酸、イタコン酸、或いはこれらの無水物
等の不飽和カルボン酸含有単量体をEVAあるいはエチ
レン及び酢酸ビニルと共重合させればよい。また、SP
値(Smallの式より算出)が8.5〜11の熱可塑性樹
脂(B2)は、かかるSP値が8.5未満では、可塑剤抑
制効果が不十分となり、逆に11を越えると、高湿度下
での可塑剤抑制効果が不十分となって本発明の目的を達
成することはできず、更にはSmall数(G)が250以
上の置換基を1分子中に30重量%以上含有することが
好ましく、Small数(G)が250以上の置換基を1分
子中に30重量%以上含有しないときも可塑剤抑制効果
が不十分となって好ましくない。
【0009】ここで、Small数(G)が250以上の置
換基とは、具体的にカルボニル基(G=275)、カル
ボキシル基(G=390)、フェニル基(G=73
5)、(o,m,p−)フェニレン基(G=658)、
ナフチル基(G=1146)、ニトロ基(G=44
0)、シアノ基(G=410)等が挙げられ、中でもカ
ルボニル基(G=275)、カルボキシル基(G=39
0)、フェニル基(G=735)、(o,m,p−)フ
ェニレン基(G=658)が好適に採用することがで
き、かかる熱可塑性樹脂(B2)としては、具体的にはポ
リスチレン(SP値=9.1)、エチレン−酢酸ビニル
共重合体(酢酸ビニル含有量35〜70重量%)(SP
値=8.5〜9.0)、NBR(ニトリルゴム)(SP
値=9.3)、SBS(スチレン・ブタジエン・スチレ
ン共重合体)(SP値=8.6)、ABS(アクリロニ
トリル・ブタジエン・スチレン共重合体)(SP値=
9.0)、非晶ポリエステル(SP値=10.5〜1
1.0)等が挙げられ、好適にはポリスチレン(SP値
=9.1)やエチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニ
ル含有量35〜70重量%)(SP値=8.5〜9.
0)およびこれらの誘導体が用いられる。
【0010】かかるカルボキシル基含有エチレン−酢酸
ビニル共重合体(B1)と熱可塑性樹脂(B2)の配合重量
比(B1)/(B2)は、95/5〜50/50が好まし
く、更には90/10〜70/30が好ましく、かかる
配合重量比が95/5を越えると可塑剤抑制効果が不十
分となり、逆に50/50未満では接着性が不十分とな
って好ましくない。
【0011】カルボキシル基含有エチレン−酢酸ビニル
共重合体(B1)と熱可塑性樹脂(B2)の混合配合に当た
っては、特に限定されないが、(B1)中に(B2)が分散
されるように混合配合することにより、本発明の作用効
果を顕著に発揮することができ、具体的には、溶融状態
の(B1)に溶融状態の(B2)を溶融混合すればよく、
(B1)を溶融状態にするにあたっては、特に限定されな
いが、単軸押出機、2軸押出機などの多軸押出機等によ
り、その融点より20〜80℃高い温度で溶融すればよ
く、また(B2)を溶融するにあたっても、(B1)と同様
に単軸押出機、2軸押出機などの多軸押出機等により、
その融点より20〜80℃高い温度で溶融すればよい。
【0012】かかる溶融状態の(B1)と(B2)を混合す
るには、(B2)の押出機から(B1)の押出機にメルト
サイドフィードしながら溶融混合する方法、(B1)の
押出機に(B2)を計量しながらソリッドサイドフィード
し、溶融混合する方法、(B1)の押出機から(B2)の
押出機にメルトサイドフィードしながら溶融混合する方
法、(B2)の押出機に(B1)を計量しながらソリッド
サイドフィードして溶融混合する方法等が挙げられ、特
に限定はされないが、(B1)中への(B2)の相溶性の点
でが好適に実施される。かかる方法により、(B1)中
に(B2)が、相溶するか、島状、粒子状、ロッド状等の
形状で分散していればよい。
【0013】上記のEVOH(A)層と樹脂組成物
(B)層を積層するに当たっては、予めフィルム状或い
はシート状に成形された樹脂組成物(B)層にEVOH
(A)を積層すればよく、かかる積層方法としては、
溶液コーティング、溶融押出コーティング、フィル
ムラミネート(ドライラミネート)、共押出法等の積
層方法が挙げられる。 溶液コーティングにおいては、予め成形された樹脂組
成物(B)層の表面にEVOH(A)をコーティングす
るのである。かかるコーティングには、EVOH(A)
の溶液或いは分散液が用いられ、その際の溶媒としては
水とアルコールの混合溶媒が使用され、水の量は30〜
70重量%(アルコールの量は70〜30重量%)、好
ましくは40〜60重量%(アルコールの量は60〜4
0重量%)であり、30重量%未満又は70重量%を越
えると均一な溶液が得難く塗膜が不透明となるという問
題点が生じる。またアルコールとしては メタノール、
エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルア
ルコール、n−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコー
ル、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール
等が挙げられ、n−プロピルアルコール、iso−プロピル
アルコールが好適に使用される。かかるEVOH(A)
溶液或いは分散液中のEVOH(A)濃度は特に制限は
なく任意の範囲で塗工可能で通常は0.5〜25重量%
程度が好ましいが、本発明の効果を効率よく発揮するた
めには10〜20重量%が最も好ましい。
【0014】コーティングに当たっては公知の方法を採
用することができ、例えばグラビアコーター、リバース
ロールコーター、エアナイフコーター、ロータースクリ
ーンコーター、フラットスクリーンコーター、スプレ
ー、ハケ塗り、バーコーター等が挙げられ、好適にはグ
ラビアコーターやリバースロールコーターが使用され
る。その後加熱乾燥されてEVOH(A)の塗膜層が形
成される訳であるが、かかるEVOH(A)溶液或いは
分散液を塗布・乾燥する際の理想的なEVOH(A)溶
液或いは分散液塗布時の溶液粘度とその後の乾燥温度
は、EVOH(A)溶液塗布時の溶液粘度が50〜10
00cps、その後の乾燥温度が70〜100℃程度の
範囲よりそれぞれ任意に選択すればよい。また、乾燥時
の時間は特に限定されないが、通常は10秒〜10分
(更には30秒〜5分)の範囲より適宜選択される。ま
た、EVOH(A)塗膜層の(乾燥後の)厚みは特に限
定されないが、1〜50μmが好ましく、特に2〜10
μmとすることが好ましく、EVOH(A)の着量(乾
燥後の付着量)は、1〜50g/m2が好ましく、更に
は2〜10g/m2が好ましい。(EVOH(A)の着
量は、下記の、、についても同様である。)かか
るEVOH(A)溶液或いは分散液の塗布に当たって、
通常は樹脂組成物(B)層の表面には接着剤(アンカー
コート)層が設けられる。かかる接着剤としては、有機
チタン系接着剤、2液反応型ポリウレタン系接着剤、ポ
リエステル/イソシアネート系接着剤等が挙げられ、好
適には2液反応型ポリウレタン系接着剤が使用される。
【0015】溶融押出コーティングにおいては、樹脂
組成物(B)層の表面に必要に応じてプライマー処理を
施しておくことが好ましく、該プライマー処理剤として
は上記のに記載の有機チタン系接着剤、2液反応型ポ
リウレタン系接着剤、ポリエステル/イソシアネート系
接着剤等が挙げられ、好適には2液反応型ポリウレタン
系接着剤が使用され、かかるプライマー処理剤の使用量
は0.1〜10g/m2、好ましくは0.3〜5g/m2
である。その表面にEVOH(A)を公知の溶融押出機
を用いて溶融押出コーティングするのである。また、溶
融押出コーティングの際には、EVOH(A)の安定し
たコーティングを行うために必要に応じてポリオレフィ
ン系樹脂等のサポート層を入れて、2種2層以上の溶融
押出コーティングを行ってもよい。
【0016】フィルムラミネート(ドライラミネー
ト)においては、予め成形した樹脂組成物(B)層の表
面に必要に応じて上記の如きプライマー処理を行った
後、EVOH(A)層(フィルム又はシート)をラミネ
ートするのであるが、この場合のEVOH(A)層は延
伸、無延伸どちらでもよく、延伸の場合は短時間の熱処
理と配向の効果で後述する融解熱を上げることができる
が、後でエンボス処理等が施されるのであれば、収縮す
る可能性もあり、この場合には無延伸フィルムが好まし
い。また、このときのEVOH(A)フィルムの厚みは
5〜50μmが好ましく、更には10〜20μmが好ま
しい。
【0017】共押出においては、2種2層のダイを通
して共押出をする。本発明においては、かかるEVOH
(A)層/樹脂組成物(B)層なる積層体の該(B)層
の外側に更に熱可塑性樹脂(C)層を設けることがで
き、かかる熱可塑性樹脂(C)としては、具体的には、
塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル
系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリア
ミド系樹脂等が挙げられるが、中でも塩化ビニル樹脂、
ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂が好適に使用される。
【0018】また、かかるポリオレフィン系樹脂として
は、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、(直鎖
状)低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、酢酸
ビニルやアクリル酸エステル或いはブテン,ヘキセン,
4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィン類を共
重合したポリエチレン、ポリプロピレンホモポリマー、
エチレンをグラフト共重合したポリプロピレン、4−メ
チル−1−ペンテンなどのα−オレフィン類を共重合し
たポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチ
ル−1−ペンテン及び上記ポリオレフィンに不飽和カル
ボン酸やその酸無水物,ビニルシラン系化合物,エポキ
シ基含有化合物等を共重合或いはグラフト重合してなる
変性ポリオレフィン系樹脂などが挙げられ、高密度ポリ
エチレン、中密度ポリエチレン、(直鎖状)低密度ポリ
エチレン、超低密度ポリエチレン等のポリエチレン、ポ
リプロピレンホモポリマー、エチレンをグラフト共重合
体したポリプロピレン、α−オレフィン類を共重合した
ポリプロピレン等のポリプロピレンやエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体などが好適に使用される。
【0019】かかる(A)層/(B)層/(C)層の層
構成を有する積層体を作製するに当たっては、(A)層
/(B)層からなる積層体に(C)層をラミネートする
方法、(B)層/(C)層からなる積層体に(A)を上
記の如くフィルムラミネート、溶液コーティング、溶液
押出コーティングする方法、(C)層に(B)及び
(A)を上記の如くフィルムラミネート、溶液コーティ
ング、溶液押出コーティングする方法、(A)〜(C)
層各層を共押出する方法等によって行うことができる。
【0020】かくしてEVOH(A)層/樹脂組成物
(B)層またはEVOH(A)層/樹脂組成物(B)層
/熱可塑性樹脂(C)層の層構成を有する積層体が得ら
れるわけであるが、本発明においてはこれ以外にも、E
VOH(A)層をa、樹脂組成物(B)層をb、熱可塑
性樹脂(C)層をcとすると、c(ポリオレフィン系樹
脂)/b/a、c(塩化ビニル樹脂)/b/a、c(ポ
リオレフィン系樹脂)/a/b/c(ポリオレフィン系
樹脂)、a/b/c(ポリオレフィン系樹脂)/c(塩
化ビニル樹脂)、a/b/c(ポリエステル系樹脂)/
c(塩化ビニル樹脂)、c(アクリル系樹脂)/a/b
/c(塩化ビニル樹脂)等の積層構造を挙げることがで
き、特に(表側)a/b/c(塩化ビニル樹脂)(裏
側)、(表側)a/b/c(ポリオレフィン系樹脂)/
c(塩化ビニル樹脂)(裏側)の積層構造を有するもの
は、壁紙や化粧用シート等の内装材用途に有用で、これ
らの積層体の熱可塑性樹脂(C)層の裏面には洋紙、和
紙、不織布、アスベスト、紙、ガラス、繊維、布等の壁
紙用の基材を粘(接)着剤を塗布し、カレンダー法、ラ
ミネート法等の方法で張り合わせることも可能で、また
紙にナイフコーターやロールコーター、フラットスクリ
ーンコーターで塩化ビニル樹脂(C)を塗布し、その後
EVOH(A)及び樹脂組成物(B)からなる積層体を
積層させることもできる。
【0021】かかる壁紙を壁に貼着する場合には、一般
に用いられる水系澱粉糊等の公知の接着剤を基材に塗布
し、壁面に圧着させればよく、また、意匠性等の付加価
値を高めるためにこれらの積層体の少なくとも一方の表
面にエンボス加工を施して凹凸模様を形成することも有
用であり、凹凸模様としては木目導管模様、塗装板の表
面を模したもの、抽象模様、石目模様、布目模様、万線
模様、木肌模様及びそれらを組み合わせたもの等を用い
ることができ、かかるエンボス加工により形成される凹
凸模様の深さは模様により異なるが、壁紙用途の場合、
通常1〜200μm程度に形成するのが、良好な立体感
を付与することとなり好ましい。また、壁紙等の意匠性
を付与するために塩化ビニル樹脂(C)等の層を発泡さ
せることも有用で、この場合のEVOH(A)及び樹脂
組成物(B)からなる積層体の積層工程は発泡処理の前
後どちらでもよいが、実質的には溶液コーティングの時
はEVOH(A)及び樹脂組成物(B)からなる積層体
の積層後に発泡処理を行うことが好ましく、溶融コーテ
ィング或いはフィルムラミネート法の時は発泡処理後に
EVOH(A)及び樹脂組成物(B)を順次溶融コーテ
ィングしたり、EVOH(A)及び樹脂組成物(B)を
ラミネートして積層することが好ましい。
【0022】エンボス加工により凹凸模様を形成する方
法としては、所望の凹凸模様を形成した通常の熱エンボ
ス機を用いてエンボス加工を施す方法やエクストルージ
ョンコート装置の冷却ロール等に所望の凹凸模様を付与
したエンボスロールを用い、EVOH(A)及び樹脂組
成物(B)からなる積層体を形成するのと同時にエンボ
ス加工を行う所謂ダブリングエンボス法等いわゆるメカ
ニカルエンボス法あるいは発泡抑制剤や発泡促進剤を含
むインクを印刷し、発泡工程で凹凸模様をつけるケミカ
ルエンボス法等が用いられる。また、a/b/c(塩化
ビニル樹脂)、a/b/c(ポリオレフィン系樹脂)、
a/b/c(ポリオレフィン系樹脂)/c(ポリオレフ
ィン系樹脂)、a/b/c(ポリオレフィン系樹脂)/
c(ポリオレフィン系樹脂)/c(ポリオレフィン系樹
脂)・・・、a/b/c(塩化ビニル樹脂)/a、a/
b/c(ポリオレフィン系樹脂)/a、a/b/c(ポ
リオレフィン系樹脂)/c(ポリオレフィン系樹脂)・
・・/a等の積層構造を有するものは、農業用フィルム
(シート)として有用である。
【0023】本発明では積層体の各層に可塑剤(軟質塩
化ビニル樹脂層には当然のことながら含有されてい
る)、安定剤、界面活性剤、架橋性物質(エポキシ化合
物、多価金属、無機又は有機の多塩基酸又はその塩
等)、充填剤、着色剤、補強材としての繊維(ガラス繊
維、炭素繊維等)、艶消剤(タルク、シリカ系粉末、ポ
リエチレン、ポリウレタン等の樹脂微粒子粉末)、発泡
剤等を本発明の効果を阻害しない範囲において配合する
こともできる。尚、上記の如きa/b、a/b/c、・
・・・・等の積層体におけるa、bおよびcの厚みはそ
の用途等により一概に規定できないが、通常はaが1〜
50μm、bが0.1〜10μm、cが50〜1000
0μm程度の範囲から任意に選択される。
【0024】かくして得られた本発明の積層体は、建築
内装用の壁紙や家具等の仕上げ用の化粧シートなどをは
じめデスクマット等の事務用品、塩ビレザーの表紙を用
いた手帳やファイル等の文房具、自動車用の内装用資
材、農業用フィルム等の農業用資材、日用雑貨(ビニル
マット、傘等)などに利用することができ、中でも上記
で詳述したように壁紙や化粧シート等の内装材や農業用
フィルム(シート)に大変有用であり、殊に耐汚染性
(汚染除去性)に優れた壁紙に有用である。
【0025】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明の方法を具体
的に説明する。なお、「%」、「部」とあるのは特にこ
とわりのない限り、いずれも重量基準を意味する。 実施例1 酢酸ビニル含有量15%,カルボキシル基含有量1.5
モル%の無水マレイン酸変性エチレン−酢酸ビニル共重
合体(B1)90部及びSP値9.1,MI1g/10分
(200℃、5kg荷重)のポリスチレン(B2)10部
を(B1)の2軸押出機に(B2)の単軸押出機からメルト
サイドフィード法により溶融混合して樹脂組成物(B)
(ペレット)を得た。((B1)及び(B2)の配合割合は
吐出量により調整)尚、樹脂組成物(B)のペレットの
断面を走査型電子顕微鏡でで観察したところ、約3μm
程度の(B2)粒子が(B1)中に分散していた。次いでか
かる樹脂組成物(B)を単軸押出機にて厚さ20μmの
フィルムに成形した。かかるフィルムの表面にイソシア
ネート反応型ポリウレタン系接着剤を1.5g/m2
布・乾燥後、エチレン含有量44モル%,ケン化度9
9.7モル%,MI12g/10分(210℃、216
0g荷重)のEVOH(A)の12%溶液(水/n−プ
ロパノール=40/60(重量比))を調製してコーテ
ィング(乾燥厚さ5μm)した。得られた積層体を用い
て以下の評価を行った。
【0026】(汚染除去性)積層体のEVOH(A)層
表面に約70℃のホットコーヒーを直径2cm程度の大
きさに塗布あるいは滴下し、20℃で24時間放置後に
水を含ませたさらし木綿で拭き取った後の積層体の表面
状態を目視により以下の通り評価した。なお、軟質ポリ
塩化ビニル樹脂シート単独層についても同様に行った。
また、別途、得られた積層体を40℃で1日間放置処理
して同様の評価を行った。尚、靴墨(中性洗剤で拭き取
った)、和がらし、水性マジック(市販の洗剤(マジッ
クリン)で拭き取った)についても同様に評価した。 ○ −−− 完全に拭き取れて汚染の痕跡が認められな
い。 △ −−− 汚染の痕跡は認められるものの、軟質ポリ
塩化ビニル樹脂シート単独層の場合よりも痕跡は少な
い。 × −−− 軟質ポリ塩化ビニル樹脂シート単独層の場
合と同等の痕跡が認められる。
【0027】(可塑剤移行性)積層体(10cm×10
cm)をEVOH(A)層が上になるように平坦な場所
に置き、EVOH(A)層表面と接するように厚さ3m
m,直径5cmの可塑剤無添加の塩化ビニル樹脂板を置
いた後、均一に50g/cm2の荷重をかけて、70
℃、90%RHで10日放置後の該塩化ビニル樹脂板の
重量変化(可塑剤移行量)(g/m2)を測定して、以
下の通り評価した。 ○ −−− 重量変化が2g/m2未満 × −−− 重量変化が2g/m2以上
【0028】(耐薬品性)エタノールを約1ccを積層
体のEVOH(A)層表面に滴下し、常態で1時間放置
後の表面状態を目視観察して、以下の通り評価した。 ○ −−− 異状無し × −−− 膨潤が認められる
【0029】実施例2 実施例1の積層体において、樹脂組成物(B)層の表面
に更に、片面にイソシアネート反応型ポリウレタン系接
着剤(東洋モートン社製、AD−335A/cat−1
0)が1.5g/m2塗工された厚さ400μmの塩化
ビニル樹脂(C)のシート(可塑剤含有量50%)をド
ライラミネートした以外は同様に行って積層体を得て、
同様に評価を行った。
【0030】実施例3 実施例2において、ポリスチレン(B2)に代えて、酢酸
ビニル含有量33%のエチレン−酢酸ビニル共重合体
(B2)(SP値=9.0)を用いた以外は同様に行って
樹脂組成物(B)を得た後、同様に積層体を得て、同様
に評価を行った。
【0031】実施例4 実施例2において、ポリスチレン(B2)に代えて、無水
マレイン酸1.5%変性のエチレン−酢酸ビニル共重合
体(B2)(SP値=8.7)を用いた以外は同様に行っ
て樹脂組成物(B)を得た後、同様に積層体を得て、同
様に評価を行った。
【0032】実施例5 実施例2において、(B1)及び(B2)の配合重量比を
(B1)/(B2)=80部/20部とした以外は同様に行
って積層体を得て、同様に評価を行った。
【0033】実施例6 実施例3において、EVOH(A)をエチレン含有量3
2モル%,ケン化度99.8モル%,MI12g/10
分(同上)のEVOHとした以外は同様に行って積層体
を得て、同様に評価を行った。
【0034】実施例7 実施例4において、ポリスチレン(B2)に代えて、SB
S(B2)(SP値=8.6)を用いた以外は同様に行っ
て積層体を得て、同様に評価を行った。
【0035】実施例8 実施例1において、(B1)として、酢酸ビニル含有量7
%,カルボキシル基含有量3モル%の無水マレイン酸変
性エチレン−酢酸ビニル共重合体(B1)を用いた以外は
同様に行って、同様に評価をした。
【0036】実施例9 実施例1において、塩化ビニル樹脂(C)に代えて、L
LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)(C)を用いた
以外は同様に行って積層体を得て、同様に評価を行し
た。
【0037】比較例1 実施例1において、樹脂組成物(B)をカルボキシル基
含有エチレン−酢酸ビニル共重合体(B1)単独とした以
外は同様に行って積層体を得て、同様に評価を行った。
【0038】比較例2 実施例1において、カルボキシル基含有(マレイン酸変
性)エチレン−酢酸ビニル共重合体(B1)に代えて、エ
チレン含有量33%の未変性エチレン−酢酸ビニル共重
合体を用いた以外は同様に行って積層体を得て、同様に
評価を行った。
【0039】比較例3 実施例1において、ポリスチレン(B2)に代えて、ポリ
イソプレン(SP値=8.0)を用いた以外は同様に行
って積層体を得て、同様に評価を行った。
【0040】比較例4 実施例1において、ポリスチレン(B2)に代えて、ポリ
アクリロニトリル(SP値=12)を用いた以外は同様
に行って積層体を得て、同様に評価を行った。実施例及
び比較例の評価結果を表1に示す。
【0041】
【表1】 汚染除去性 可塑剤移行性 耐薬品性 無処理 放置処理後 実施例1 ○ ○ ○ ○ 〃 2 ○ ○ ○ ○ 〃 3 ○ ○ ○ ○ 〃 4 ○ ○ ○ ○ 〃 5 ○ ○ ○ ○ 〃 6 ○ ○ ○ ○ 〃 7 ○ ○ ○ ○ 〃 8 ○ ○ ○ ○ 〃 9 ○ ○ ○ ○ 比較例1 ○ × × × 〃 2 ○ × × × 〃 3 ○ × × × 〃 4 ○ × × ×
【0042】
【発明の効果】本発明の積層体は、カルボキシル基含有
エチレン−酢酸ビニル共重合体に特定の熱可塑性樹脂を
配合した樹脂組成物の層とEVOH層を積層しているた
め、耐防汚性(汚染除去性)、耐薬品性等に優れ、建築
内装用の壁紙や家具等の仕上げ用の化粧シートなどをは
じめデスクマット等の事務用品、塩ビレザーの表紙を用
いた手帳やファイル等の文房具、自動車用の内装用資
材、農業用フィルム等の農業用資材、日用雑貨(ビニル
マット、傘等)などの積層体にも大変有用である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン含有量20〜60モル%,ケン
    化度90モル%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
    ン化物(A)層とカルボキシル基含有エチレン−酢酸ビ
    ニル共重合体(B1)及びSP値(Smallの式より算出)
    が8.5〜11の熱可塑性樹脂(B2)からなる樹脂組成
    物(B)層を積層してなることを特徴とする積層体。
  2. 【請求項2】 SP値(Smallの式より算出)が8.5
    〜11の熱可塑性樹脂(B2)が、Small数(G)250
    以上の置換基を1分子中に30重量%以上含有すること
    を特徴とする請求項1記載の積層体。
  3. 【請求項3】 Small数(G)が250以上の置換基
    が、カルボニル基、カルボキシル基、フェニル基、フェ
    ニレン基のいずれかであることを特徴とする請求項2記
    載の積層体。
  4. 【請求項4】 SP値(Smallの式より算出)が8.5
    〜11の熱可塑性樹脂(B2)が、ポリスチレン系化合
    物、エチレン−酢酸ビニル共重合体、およびこれらの誘
    導体のいずれかであることを特徴とする請求項1〜3い
    ずれか記載の積層体。
  5. 【請求項5】 樹脂組成物(B)層がカルボキシル基含
    有エチレン−酢酸ビニル共重合体(B1)中にSP値(Sm
    allの式より算出)が8.5〜11の熱可塑性樹脂(B
    2)が分散してなることを特徴とする請求項1〜4いず
    れか記載の積層体。
  6. 【請求項6】 カルボキシル基含有エチレン−酢酸ビニ
    ル共重合体(B1)とSP値(Smallの式より算出)が
    8.5〜11の熱可塑性樹脂(B2)の配合重量比(B1)
    /(B2)が95/5〜50/50であることを特徴とす
    る請求項1〜5いずれか記載の積層体。
  7. 【請求項7】 カルボキシル基含有エチレン−酢酸ビニ
    ル共重合体(B1)のカルボキシル基含有量が0.5〜2
    0モル%であることを特徴とする請求項1〜6いずれか
    記載の積層体。
  8. 【請求項8】 樹脂組成物(B)層の外側に更に熱可塑
    性樹脂(C)を積層してなることを特徴とする請求項1
    〜7いずれか記載の積層体。
  9. 【請求項9】 熱可塑性樹脂(C)が塩化ビニル樹脂、
    ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミ
    ド系樹脂のいずれかであることを特徴とする請求項8記
    載の積層体。
  10. 【請求項10】 溶液コーティング法、溶融押出コーテ
    ィング法、ドライラミネート法、共押出法のいずれかの
    方法で積層されたことを特徴とする請求項1〜9いずれ
    か記載の積層体。
  11. 【請求項11】 内装材用途または農業用フィルムに用
    いることを特徴とする請求項1〜10いずれか記載の積
    層体。
  12. 【請求項12】 内装材用途が壁紙用途であることを特
    徴とする請求項11記載の積層体。
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