JPH10306102A - 新規多糖硫酸エステル誘導体及びその用途 - Google Patents
新規多糖硫酸エステル誘導体及びその用途Info
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- JPH10306102A JPH10306102A JP13031097A JP13031097A JPH10306102A JP H10306102 A JPH10306102 A JP H10306102A JP 13031097 A JP13031097 A JP 13031097A JP 13031097 A JP13031097 A JP 13031097A JP H10306102 A JPH10306102 A JP H10306102A
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- curdlan
- sulfate
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- hiv
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】抗HIV活性を有するヌクレオシド及びその誘導
体或いはプロテアーゼ阻害剤について生体内のリンパ組
織等エイズ治療に有効な場所に蓄積、維持せしめて、そ
の治療効果を高める。 【解決手段】本発明の新規硫酸エステル体、即ち、抗HI
V活性を有するヌクレオシド及びその誘導体の少なくと
も1種及び/又は抗HIV活性を有するプロテアーゼ阻害
剤の少なくとも1種が結合する多糖の硫酸エステルは、
その抗HIV活性成分を生体内のリンパ組織等に蓄積、維
持出来て優れた抗HIV活性と低毒性を示し、抗エイズ薬
としての使用が期待される。
体或いはプロテアーゼ阻害剤について生体内のリンパ組
織等エイズ治療に有効な場所に蓄積、維持せしめて、そ
の治療効果を高める。 【解決手段】本発明の新規硫酸エステル体、即ち、抗HI
V活性を有するヌクレオシド及びその誘導体の少なくと
も1種及び/又は抗HIV活性を有するプロテアーゼ阻害
剤の少なくとも1種が結合する多糖の硫酸エステルは、
その抗HIV活性成分を生体内のリンパ組織等に蓄積、維
持出来て優れた抗HIV活性と低毒性を示し、抗エイズ薬
としての使用が期待される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多糖の新規硫酸エ
ステル誘導体及びその抗エイズ薬への用途に関する。
ステル誘導体及びその抗エイズ薬への用途に関する。
【0002】
【従来の技術】エイズ(AIDS)は、ヒトの免疫不全ウイ
ルス(HIV)により発病する後天性免疫不全症候群である
(R. C. Gallo, Sci. Am.,25, 78(1986), 256, 28(198
7)参照。)。この病気の治療のために多くの研究・開発
がなされ、一部市販されている薬剤もあるが、活性面及
び副作用面の両方から十分な薬剤は、開発段階のものを
含めても見当たらない状態である。
ルス(HIV)により発病する後天性免疫不全症候群である
(R. C. Gallo, Sci. Am.,25, 78(1986), 256, 28(198
7)参照。)。この病気の治療のために多くの研究・開発
がなされ、一部市販されている薬剤もあるが、活性面及
び副作用面の両方から十分な薬剤は、開発段階のものを
含めても見当たらない状態である。
【0003】多糖の硫酸エステル、例えばデキストラン
の硫酸エステルやその誘導体、ヘパリン、カラギーナン
やペントサンの硫酸エステル、或いはカードランの硫酸
エステルは抗HIV活性を有することが知られており、下
記文献からも理解される: Baba, M..; Schols, D.; Pauwels, R.; Nakashima, H.;
De-Clercq, E. J. Acquired Immunodeficiency Syndro
mes, 1990, 493、Holodniy, M.; Kim, S.; Katzenstei
n, D.; Konrad, M..; Groves, E.; Merigan, T. C. J.
Clin. Microbiol.1991,29, 676、Moriya, T.; Kurita,
H.; Matsumoto, K.; Otake, T.; Moro, H.; Morimoto,
M.; Ueba, N.; Kunita, N.; J. Med. Chem. 1991, 34,
2301、Mbemba, E.; Chams, V.; Gluckman, J. C.; Klat
zmann, D.; Gattegno, L. Biochim.Bioiphs. Acta 199
2, 1138, 62、K. Hatanaka, T. Yoshida, T. Uryu, O.
Yoshida, H. Nakashima, N. Yamamoto, T. Mimura and
Y. Kaneko, Jpn. J. CancerRes., 80, 95(1989)、Y. Ka
neko, O. Yoshida, R. Nakagawa, T. Yoshida, M. Dat
e, S. Ogihara, T. Shioya, Y. Matsuzawa, H. Shinka
i, N. Yasuda, K. Matsuzaki, T. Uryu and N. Yamamot
o, Biochem. Pharmacol., 25, 163(1990)、T. Yoshida,
K. Hatanaka, T. Uryu, Y. Kaneko, E. Suzuki, H. Mi
yano, T. Mimura, O. Yoshida and N. Yamamoto, Macro
molecules, 23, 3717(1990)、T. Uryu, N. Ikushima,
K. Katsuraya, T. Shoji, N. Takahashi, T. Yoshida,
K. Kaneko,T. Murakami, H. Nakashima and N. Yamamot
o, Biochem. Pharmacol., 43, 2385(1992)、K. Katsura
ya, N. Ikushima, N. Takahashi, T. Shoji, H. Nakash
ima, N. Yamamoto, T. Yoshida and T. Uryu, Carbonhy
dr. Res., 260, 51(1994)、及びK. Katsuyama, T. Shib
uya, K. Inazawa, H. Nakashima, N. Yamamoto, andT.
Uryu, Macromolecules, 28, 6697(1995)。
の硫酸エステルやその誘導体、ヘパリン、カラギーナン
やペントサンの硫酸エステル、或いはカードランの硫酸
エステルは抗HIV活性を有することが知られており、下
記文献からも理解される: Baba, M..; Schols, D.; Pauwels, R.; Nakashima, H.;
De-Clercq, E. J. Acquired Immunodeficiency Syndro
mes, 1990, 493、Holodniy, M.; Kim, S.; Katzenstei
n, D.; Konrad, M..; Groves, E.; Merigan, T. C. J.
Clin. Microbiol.1991,29, 676、Moriya, T.; Kurita,
H.; Matsumoto, K.; Otake, T.; Moro, H.; Morimoto,
M.; Ueba, N.; Kunita, N.; J. Med. Chem. 1991, 34,
2301、Mbemba, E.; Chams, V.; Gluckman, J. C.; Klat
zmann, D.; Gattegno, L. Biochim.Bioiphs. Acta 199
2, 1138, 62、K. Hatanaka, T. Yoshida, T. Uryu, O.
Yoshida, H. Nakashima, N. Yamamoto, T. Mimura and
Y. Kaneko, Jpn. J. CancerRes., 80, 95(1989)、Y. Ka
neko, O. Yoshida, R. Nakagawa, T. Yoshida, M. Dat
e, S. Ogihara, T. Shioya, Y. Matsuzawa, H. Shinka
i, N. Yasuda, K. Matsuzaki, T. Uryu and N. Yamamot
o, Biochem. Pharmacol., 25, 163(1990)、T. Yoshida,
K. Hatanaka, T. Uryu, Y. Kaneko, E. Suzuki, H. Mi
yano, T. Mimura, O. Yoshida and N. Yamamoto, Macro
molecules, 23, 3717(1990)、T. Uryu, N. Ikushima,
K. Katsuraya, T. Shoji, N. Takahashi, T. Yoshida,
K. Kaneko,T. Murakami, H. Nakashima and N. Yamamot
o, Biochem. Pharmacol., 43, 2385(1992)、K. Katsura
ya, N. Ikushima, N. Takahashi, T. Shoji, H. Nakash
ima, N. Yamamoto, T. Yoshida and T. Uryu, Carbonhy
dr. Res., 260, 51(1994)、及びK. Katsuyama, T. Shib
uya, K. Inazawa, H. Nakashima, N. Yamamoto, andT.
Uryu, Macromolecules, 28, 6697(1995)。
【0004】一方、ヌクレオシド又はその誘導体、例え
ばアジドチミジン(Azidothymidine;「AZT」とい
う。)、2',3'-ジデオキシイノシン(2',3'-dideoxyino
sine;「DDI」という。)、2',3'-ジデオキシシチジン
(2',3'-dideoxycytidine;「DDC」という。)、2',3'-
ジデオキシ-2',3'-ジデヒドロチミジン(2',3'-dideoxy
-2',3'-didehydrothymidine;「D4T」という。)、2',
3'-ジデオキシ-3'-チアシチジン(2',3'-dideoxy-3'-th
iacytididine;「3TC」という。)や、更にプロテアー
ゼ阻害剤の中に抗HIV活性を有するもの(例えば、サキ
ナビル、リトナビル、クリキシバン)が下記の通り報告
されている: H. Mitsuya and S. Broder, Proc. Natl. Acad. Sci.
U. S. A., 83, 1911 (1986)、B. A. Larder, S. D. Kem
p and P. R. Harrigan, Science, 269, 696 (1995)、M.
Seliggmann, D. A. Warrell, J. P. Aboulker, C. Car
bon, J. H. Darbysirera, J. Dormont, E. Eschwege,
D. J. Girling, D. R. James, J. P. Levy,T. E. A. Pe
to, D. Schwarz, A. B. Stone, I. V. D. Weller, R. W
ithnall, K.Gelmon, E. Lafon, A. M. Swart, V. R. Ab
er, A. G. Babiker, S. Lhoro, A,J. Nunn and M. Vra
y, Lancet, 343, 871 (1994)、X. Wei, S.K.Ghosh M.
E. Taylor, V. A. Johnson, E. A. Emini, P. Deutsch,
J. D. Lifson, S. Bonhoeffer, M. A. Nowak, B. H. H
ahn, M. S. Saag and G. M. Shaw, Nature、373,117(1
995)、及びD. D. Ho, A. U. Neumann, A. S. Perelson,
W. Chen, J. M. Leonard and M. Markowitz, Nature,
373,123(1995)。
ばアジドチミジン(Azidothymidine;「AZT」とい
う。)、2',3'-ジデオキシイノシン(2',3'-dideoxyino
sine;「DDI」という。)、2',3'-ジデオキシシチジン
(2',3'-dideoxycytidine;「DDC」という。)、2',3'-
ジデオキシ-2',3'-ジデヒドロチミジン(2',3'-dideoxy
-2',3'-didehydrothymidine;「D4T」という。)、2',
3'-ジデオキシ-3'-チアシチジン(2',3'-dideoxy-3'-th
iacytididine;「3TC」という。)や、更にプロテアー
ゼ阻害剤の中に抗HIV活性を有するもの(例えば、サキ
ナビル、リトナビル、クリキシバン)が下記の通り報告
されている: H. Mitsuya and S. Broder, Proc. Natl. Acad. Sci.
U. S. A., 83, 1911 (1986)、B. A. Larder, S. D. Kem
p and P. R. Harrigan, Science, 269, 696 (1995)、M.
Seliggmann, D. A. Warrell, J. P. Aboulker, C. Car
bon, J. H. Darbysirera, J. Dormont, E. Eschwege,
D. J. Girling, D. R. James, J. P. Levy,T. E. A. Pe
to, D. Schwarz, A. B. Stone, I. V. D. Weller, R. W
ithnall, K.Gelmon, E. Lafon, A. M. Swart, V. R. Ab
er, A. G. Babiker, S. Lhoro, A,J. Nunn and M. Vra
y, Lancet, 343, 871 (1994)、X. Wei, S.K.Ghosh M.
E. Taylor, V. A. Johnson, E. A. Emini, P. Deutsch,
J. D. Lifson, S. Bonhoeffer, M. A. Nowak, B. H. H
ahn, M. S. Saag and G. M. Shaw, Nature、373,117(1
995)、及びD. D. Ho, A. U. Neumann, A. S. Perelson,
W. Chen, J. M. Leonard and M. Markowitz, Nature,
373,123(1995)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】AZTは既に市販され患
者に投与され、現在のところ開発中のものも含めて知ら
れている抗エイズ薬の中では最も効果的な抗エイズ薬と
して知られている。しかしながら、副作用が強く、故に
使用量が制限され、又長期間の治療の間に耐性菌が発現
しAZTの治療効果も十分ではない。AZTも含めて抗HIV活
性を有するヌクレオシド、その誘導体及びプロテアーゼ
阻害剤について、更に改良し、副作用や薬効を改善する
ことが求められている。
者に投与され、現在のところ開発中のものも含めて知ら
れている抗エイズ薬の中では最も効果的な抗エイズ薬と
して知られている。しかしながら、副作用が強く、故に
使用量が制限され、又長期間の治療の間に耐性菌が発現
しAZTの治療効果も十分ではない。AZTも含めて抗HIV活
性を有するヌクレオシド、その誘導体及びプロテアーゼ
阻害剤について、更に改良し、副作用や薬効を改善する
ことが求められている。
【0006】又、従来知られている抗エイズ薬では薬剤
がリンパ組織に到達せず、十分な治療効果が得られなか
った。そこで、リンパ組織まで到達する抗エイズ薬の開
発が望まれていた。
がリンパ組織に到達せず、十分な治療効果が得られなか
った。そこで、リンパ組織まで到達する抗エイズ薬の開
発が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、抗HIV活
性を有するヌクレオシド及びその誘導体の少なくとも1
種及び/又は抗HIV活性を有するプロテアーゼ阻害剤の
少なくとも1種(「抗HIV活性成分」という。)が結合
する多糖の硫酸エステルが、特にリンパ組織に対して抗
HIV活性成分を放出し、そこに蓄積、維持せしめるので
エイズ患者の治療に極めて有効であり、抗エイズ薬とし
て使用可能であることを見出し、本発明を完成するに到
った。
性を有するヌクレオシド及びその誘導体の少なくとも1
種及び/又は抗HIV活性を有するプロテアーゼ阻害剤の
少なくとも1種(「抗HIV活性成分」という。)が結合
する多糖の硫酸エステルが、特にリンパ組織に対して抗
HIV活性成分を放出し、そこに蓄積、維持せしめるので
エイズ患者の治療に極めて有効であり、抗エイズ薬とし
て使用可能であることを見出し、本発明を完成するに到
った。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、抗エイズ薬の有効成分
として使用可能な抗HIV活性成分が結合する新規多糖の
硫酸エステル及びその抗エイズ薬としての用途を提供す
る。
として使用可能な抗HIV活性成分が結合する新規多糖の
硫酸エステル及びその抗エイズ薬としての用途を提供す
る。
【0009】本発明の抗HIV活性成分は、ヌクレオシド
及びその誘導体、並びに抗HIV活性を有するプロテアー
ゼ阻害剤である。本明細書中では、ヌクレオシド又はそ
の誘導体、或いはプロテアーゼ阻害剤において抗HIV活
性を有するものを「抗HIV活性成分」といい、前記先行
文献等で公知のものに限らず、今後見出されるものも含
まれる。
及びその誘導体、並びに抗HIV活性を有するプロテアー
ゼ阻害剤である。本明細書中では、ヌクレオシド又はそ
の誘導体、或いはプロテアーゼ阻害剤において抗HIV活
性を有するものを「抗HIV活性成分」といい、前記先行
文献等で公知のものに限らず、今後見出されるものも含
まれる。
【0010】本発明の硫酸エステル体の抗HIV活性成分
と多糖との結合については、HIV活性成分、例えばAZTと
多糖が直接、又は間接に、例えば通常使用されるスペー
サーを使用して結合しておればよく、例えば、多糖のグ
ルコース6-位炭素と結合することが出来る。結合形式
は、特に制限は無いが、生分解性に優れた結合、例えば
エステル結合が使用可能である。
と多糖との結合については、HIV活性成分、例えばAZTと
多糖が直接、又は間接に、例えば通常使用されるスペー
サーを使用して結合しておればよく、例えば、多糖のグ
ルコース6-位炭素と結合することが出来る。結合形式
は、特に制限は無いが、生分解性に優れた結合、例えば
エステル結合が使用可能である。
【0011】上記抗HIV活性成分と多糖との結合におい
て、抗HIV活性成分が置換する程度は、特に制限は無
く、グルコース単位当たり0.05〜1、活性の点で好まし
くは0.1〜0.5程度である。
て、抗HIV活性成分が置換する程度は、特に制限は無
く、グルコース単位当たり0.05〜1、活性の点で好まし
くは0.1〜0.5程度である。
【0012】本発明の硫酸エステル体に使用する多糖
は、安全面も含めて生体内で医薬として許容され得る多
糖であり、例えば抗凝固活性の低いカードラン、レンチ
ナン等が採用可能である。本発明で採用可能な多糖は、
分子量(数平均)で3,000〜100,000、好ましくは5,000
〜30,000程度である。
は、安全面も含めて生体内で医薬として許容され得る多
糖であり、例えば抗凝固活性の低いカードラン、レンチ
ナン等が採用可能である。本発明で採用可能な多糖は、
分子量(数平均)で3,000〜100,000、好ましくは5,000
〜30,000程度である。
【0013】本発明の硫酸エステル体における硫酸残基
と糖とのエステル結合部分に関して、糖の水酸基の全部
又は一部が硫酸エステル化されておればよい。グルコー
ス単位当たり硫酸部分の置換比率は平均値で0.5〜3、好
ましくは1〜2程度である。本発明の硫酸エステル体を
製造するには、特に困難は無く、例えば、まず抗HIV活
性成分と多糖を結合させて製造中間体を製造し、次い
で、この中間体を硫酸エステル化工程に付すればよい。
或いは、生体内で使用可能な多糖の硫酸エステル(製造
中間体)を製造し、これに上記抗HIV活性成分を、例え
ばエステル化反応工程を利用して、結合せしめてもよ
い。
と糖とのエステル結合部分に関して、糖の水酸基の全部
又は一部が硫酸エステル化されておればよい。グルコー
ス単位当たり硫酸部分の置換比率は平均値で0.5〜3、好
ましくは1〜2程度である。本発明の硫酸エステル体を
製造するには、特に困難は無く、例えば、まず抗HIV活
性成分と多糖を結合させて製造中間体を製造し、次い
で、この中間体を硫酸エステル化工程に付すればよい。
或いは、生体内で使用可能な多糖の硫酸エステル(製造
中間体)を製造し、これに上記抗HIV活性成分を、例え
ばエステル化反応工程を利用して、結合せしめてもよ
い。
【0014】例えば、下記公知方法を利用することが出
来る: Kawaguchi, T.;Ishikawa, K.;Seki, T.;Juni, K. J. Ph
arm. Sci.,79,531(1990),Kawaguchi, T.; Hasegawa,
T.; Seki, T.; Juni, K.; Morimoto, Y.; Miyakawa,
A.; Saneyoshi, M. Chem. Pharm. Bull., 40, 1338(199
2)。
来る: Kawaguchi, T.;Ishikawa, K.;Seki, T.;Juni, K. J. Ph
arm. Sci.,79,531(1990),Kawaguchi, T.; Hasegawa,
T.; Seki, T.; Juni, K.; Morimoto, Y.; Miyakawa,
A.; Saneyoshi, M. Chem. Pharm. Bull., 40, 1338(199
2)。
【0015】抗HIV活性成分と多糖を結合するには、前
記の如く両者を例えば通常のエステル化反応工程に付す
ればよい。
記の如く両者を例えば通常のエステル化反応工程に付す
ればよい。
【0016】本発明の硫酸エステル体は、ナトリウム、
カリウム等の塩の形態でもよい。このようにして得られ
る硫酸エステル体は、前記の如く抗エイズ薬として使用
可能である。
カリウム等の塩の形態でもよい。このようにして得られ
る硫酸エステル体は、前記の如く抗エイズ薬として使用
可能である。
【0017】当該化合物は、既存の抗HIV薬が到達困難
であったリンパ系器官に集積し、リンパ系器官に存在す
るウイルスをも死滅させることが可能で、抗HIV薬とし
て非常に有用である(Uryu, T.; Kaneko, Y.; Yoshida,
T.; Mihara, R.; Shoji, T.; Katsuraya, K.;Nakashim
a, H.; Yamamoto, N., Carbohydrates and Carbohydrat
e Polymers, Ed. Yalpani, M., ATL Press, Mount Pros
pect, IL, 1993, pp.101-115)。
であったリンパ系器官に集積し、リンパ系器官に存在す
るウイルスをも死滅させることが可能で、抗HIV薬とし
て非常に有用である(Uryu, T.; Kaneko, Y.; Yoshida,
T.; Mihara, R.; Shoji, T.; Katsuraya, K.;Nakashim
a, H.; Yamamoto, N., Carbohydrates and Carbohydrat
e Polymers, Ed. Yalpani, M., ATL Press, Mount Pros
pect, IL, 1993, pp.101-115)。
【0018】当該化合物がエイズ治療薬として効果を得
るために必要とされる投薬量は、静脈内投与される場合
には0.1〜1000mg/kg体重、好ましくは1〜100mg/kg体重
の範囲が適当でる。又、経口投与される場合には1日1
回から6回で1〜1000mg/kg、好ましくは1〜100mg/kg体
重の範囲が適当である。
るために必要とされる投薬量は、静脈内投与される場合
には0.1〜1000mg/kg体重、好ましくは1〜100mg/kg体重
の範囲が適当でる。又、経口投与される場合には1日1
回から6回で1〜1000mg/kg、好ましくは1〜100mg/kg体
重の範囲が適当である。
【0019】更に、当該化合物は他の抗エイズ薬と組み
合わせて使用することも可能であり、更に高いエイズの
治療効果が期待出来る。
合わせて使用することも可能であり、更に高いエイズの
治療効果が期待出来る。
【0020】又、これ等は1種以上の不活性な通常の担
体及び/又は希釈剤、例えばトウモロコシ澱粉、ラクト
ース、グルコース、微結晶性セルロース、ステアリン酸
マグネシウム、ポリビニルピロリドン、クエン酸、酒石
酸、水、水/エタノール、水/グリセロール、水/ソルビ
トール、水/ポリエチレングリコール、プロピレングリ
コール、セチルステアリルアルコール、カルボキシメチ
ルセルロース若しくは硬質脂肪のような脂肪物質又はこ
れ等の化合物と一緒に、単純錠剤若しくは被覆錠剤、カ
プセル、粉末、懸濁液又は坐薬の如き通常のガレン製剤
中に混入されて使用されることが出来る。
体及び/又は希釈剤、例えばトウモロコシ澱粉、ラクト
ース、グルコース、微結晶性セルロース、ステアリン酸
マグネシウム、ポリビニルピロリドン、クエン酸、酒石
酸、水、水/エタノール、水/グリセロール、水/ソルビ
トール、水/ポリエチレングリコール、プロピレングリ
コール、セチルステアリルアルコール、カルボキシメチ
ルセルロース若しくは硬質脂肪のような脂肪物質又はこ
れ等の化合物と一緒に、単純錠剤若しくは被覆錠剤、カ
プセル、粉末、懸濁液又は坐薬の如き通常のガレン製剤
中に混入されて使用されることが出来る。
【0021】
【実施例】次に、実施例に基づき本発明を詳細に説明す
る。AZT-結合カードランサルフェート(AZT-カードラン
サルフェート)は、次の反応式に図示されるような合成
ルートで調製された。
る。AZT-結合カードランサルフェート(AZT-カードラン
サルフェート)は、次の反応式に図示されるような合成
ルートで調製された。
【0022】
【化1】
【0023】(試薬等)AZTは市販品を購入して使用さ
れた。4−ジメチルアミノピリジン(4-Dimethylamino-
pyridine;「DMAP」という。)、N,N-ジシクロカルボ
ジイミド(4-dicyclohexylcarbo- diimide;「DCC」と
いう。)、三酸化硫黄−ピリジン錯体(SO3-ヒ゜リシ゛ン錯
体)、及び無水コハク酸(以上、東京化成工業製)は、
更に精製することなく使用された。
れた。4−ジメチルアミノピリジン(4-Dimethylamino-
pyridine;「DMAP」という。)、N,N-ジシクロカルボ
ジイミド(4-dicyclohexylcarbo- diimide;「DCC」と
いう。)、三酸化硫黄−ピリジン錯体(SO3-ヒ゜リシ゛ン錯
体)、及び無水コハク酸(以上、東京化成工業製)は、
更に精製することなく使用された。
【0024】ジメチルスルホキシド(DMSO)及びピリジ
ンは使用する前に蒸留された。低分子量のカードラン
(M=1.37×104)が、市販されているカードラン(M=8.9
×104)を、触媒として硫酸の存在下に加水分解して調
製された。
ンは使用する前に蒸留された。低分子量のカードラン
(M=1.37×104)が、市販されているカードラン(M=8.9
×104)を、触媒として硫酸の存在下に加水分解して調
製された。
【0025】(一般的方法)13C及び1H NMRスペクトル
が、それぞれ100MHzと400MHzで作用するJEOL LA400スペ
クトロメーターで測定された。試料は、D2O又はDMSO-d
6溶液中内部標準としてナトリウム4,4-ジメチル-4-シラ
-1-ペンタンスルホン酸エステル(4,4-dimethyl-4-sila
- 1-pentanesulfonate;「DSS」という。)を使用して
37℃及び25℃で測定された。AZT-カードランサルフェー
トの分子量は、水層ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィーにより、参考にプルラン(pullulans)を使用し
て(カラム:TS-ゲルG2000SW, G3000SW及びG4000SW; 7.
6mm×600mm×3;溶出液:燐酸緩衝液(pH=7.02))測定さ
れた。
が、それぞれ100MHzと400MHzで作用するJEOL LA400スペ
クトロメーターで測定された。試料は、D2O又はDMSO-d
6溶液中内部標準としてナトリウム4,4-ジメチル-4-シラ
-1-ペンタンスルホン酸エステル(4,4-dimethyl-4-sila
- 1-pentanesulfonate;「DSS」という。)を使用して
37℃及び25℃で測定された。AZT-カードランサルフェー
トの分子量は、水層ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィーにより、参考にプルラン(pullulans)を使用し
て(カラム:TS-ゲルG2000SW, G3000SW及びG4000SW; 7.
6mm×600mm×3;溶出液:燐酸緩衝液(pH=7.02))測定さ
れた。
【0026】AZT-カードラン中のAZT含有量は、UVスペ
クトロメーターにより、参考として5'-Suc-AZT及びカー
ドランサルフェートの混合物を使用して測定された。試
料は、25℃で0.1 mg/ml水溶液中で測定された。
クトロメーターにより、参考として5'-Suc-AZT及びカー
ドランサルフェートの混合物を使用して測定された。試
料は、25℃で0.1 mg/ml水溶液中で測定された。
【0027】(5'-Suc-AZTの合成)AZTは、触媒としてD
MAPを使用して生分解能を有する無水コハク酸と反応さ
せることにより、目的化合物が合成される。
MAPを使用して生分解能を有する無水コハク酸と反応さ
せることにより、目的化合物が合成される。
【0028】AZT(0.15g)及びDMAP(0.10g)のピリジ
ン(2ml)溶液に0℃、撹拌下に無水コハク酸(0.10g)
を添加し、得られた混合物を0℃に放置した。反応の進
行が薄層クロマトグラフィー(TLC)によりモニターさ
れた。反応終了後、ピリジンが減圧下に留去された。残
査がシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーにより
メチレンクロリドとメタノール(7〜3:3〜1)の混合物
を溶出液に使用して精製され、目的物が得られた。結果
を表1に示す。
ン(2ml)溶液に0℃、撹拌下に無水コハク酸(0.10g)
を添加し、得られた混合物を0℃に放置した。反応の進
行が薄層クロマトグラフィー(TLC)によりモニターさ
れた。反応終了後、ピリジンが減圧下に留去された。残
査がシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーにより
メチレンクロリドとメタノール(7〜3:3〜1)の混合物
を溶出液に使用して精製され、目的物が得られた。結果
を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】5'-Suc-AZTの収量は無水コハク酸の使用量
の増大とともの増加した。しかしながら、大過剰量の無
水コハク酸の添加は高収量を与えなかった(No.4参
照)。メチレンクロリド及びメタノールの混合物を使用
したカラムクロマトグラフィーにより5'-Suc-AZTの分離
が行われたとき、残余の無水コハク酸がメタノールと反
応して分離不可能な副産物を生成した。故に、AZTに対
し1.8当量の無水コハク酸(No.3及び5参照)と反応した
とき、最大収量(73%)が得られた。5'-Suc-AZTの構
造は、図1Aに示されるように、13CNMRスペクトロ
スコピーで同定された。ピークの帰属は、AZT及びコハ
ク酸のスペクトルとの対比で行われた。175と30ppm辺り
の新規2組のピークはコハク酸部分の吸収と認められ
た。
の増大とともの増加した。しかしながら、大過剰量の無
水コハク酸の添加は高収量を与えなかった(No.4参
照)。メチレンクロリド及びメタノールの混合物を使用
したカラムクロマトグラフィーにより5'-Suc-AZTの分離
が行われたとき、残余の無水コハク酸がメタノールと反
応して分離不可能な副産物を生成した。故に、AZTに対
し1.8当量の無水コハク酸(No.3及び5参照)と反応した
とき、最大収量(73%)が得られた。5'-Suc-AZTの構
造は、図1Aに示されるように、13CNMRスペクトロ
スコピーで同定された。ピークの帰属は、AZT及びコハ
ク酸のスペクトルとの対比で行われた。175と30ppm辺り
の新規2組のピークはコハク酸部分の吸収と認められ
た。
【0031】(AZT-カードランの合成)AZTは、触媒と
してDMAP及びDCCの存在下5'-Suc-AZTのカードランとの
エステル化により、カードランに導入される。
してDMAP及びDCCの存在下5'-Suc-AZTのカードランとの
エステル化により、カードランに導入される。
【0032】カードラン(0.1g)のDMSO(3ml)溶液
に、5'-Suc-AZT(0.14g)及びDMAP(0.10g)が添加され
た。この溶液に、30分間でDDC(0.20g)が徐々に加えら
れた。得られた混合物が一夜室温で撹拌された。その
後、アセトンを沈殿が生じるまで注いだ。遠心分離によ
り沈殿物を取得し、その後、順次アセトン(30ml)及び
水(30ml)で洗浄された。白色粉末のAZT結合カードラ
ン(AZT-カードラン;0.12g)が水からの凍結乾燥で得
られた。結果を表2に示す。
に、5'-Suc-AZT(0.14g)及びDMAP(0.10g)が添加され
た。この溶液に、30分間でDDC(0.20g)が徐々に加えら
れた。得られた混合物が一夜室温で撹拌された。その
後、アセトンを沈殿が生じるまで注いだ。遠心分離によ
り沈殿物を取得し、その後、順次アセトン(30ml)及び
水(30ml)で洗浄された。白色粉末のAZT結合カードラ
ン(AZT-カードラン;0.12g)が水からの凍結乾燥で得
られた。結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】AZTの置換の程度に関しては、反応時間が
長くなってもAZT置換の程度を高めないが、5'-Suc-AZT
の使用量が増大するに伴い増加した。更に、繰り返しエ
ステル化を行うことがAZTの置換を高めるのに有効で、
50%に達した。
長くなってもAZT置換の程度を高めないが、5'-Suc-AZT
の使用量が増大するに伴い増加した。更に、繰り返しエ
ステル化を行うことがAZTの置換を高めるのに有効で、
50%に達した。
【0035】AZT−カードランの構造分析は、図1Bに示
されるように、13C NMRスペクトロスコピーで行われ
た。コハク酸エステル部分のカルボニルの炭素と隣接す
るメチレンによる吸収dとcは、それぞれ172pm及び28p
pmに見られ、これ等はカードランとの反応後高磁場側に
シフトしている。更に、カードランのC1-C6の炭素原子
による吸収は明瞭にスペクトル中に見られる。
されるように、13C NMRスペクトロスコピーで行われ
た。コハク酸エステル部分のカルボニルの炭素と隣接す
るメチレンによる吸収dとcは、それぞれ172pm及び28p
pmに見られ、これ等はカードランとの反応後高磁場側に
シフトしている。更に、カードランのC1-C6の炭素原子
による吸収は明瞭にスペクトル中に見られる。
【0036】カードランのC6吸収の一部は61ppmから64p
pmにシフトし、AZT部分の5'-炭素原子と重複した。この
ことは、カードランの6-ヒドロキシ基がエステル化され
ていることを示す。64ppmの吸収は、カードランの6'-炭
素原子及びAZT部分の5'-炭素原子による2つのピークか
ら構成された。この帰属は、図2に示されるように、1H
−13C CSOSY-FG 2D-NMRにより実施された。反応後、カ
ードランのC2及びC4炭素原子の吸収において変化が見ら
れなかったので、AZTは単独でカードランのC6位に導入
されたことが明らかである。
pmにシフトし、AZT部分の5'-炭素原子と重複した。この
ことは、カードランの6-ヒドロキシ基がエステル化され
ていることを示す。64ppmの吸収は、カードランの6'-炭
素原子及びAZT部分の5'-炭素原子による2つのピークか
ら構成された。この帰属は、図2に示されるように、1H
−13C CSOSY-FG 2D-NMRにより実施された。反応後、カ
ードランのC2及びC4炭素原子の吸収において変化が見ら
れなかったので、AZTは単独でカードランのC6位に導入
されたことが明らかである。
【0037】(AZT−カードランサルフェートの合成)A
ZT−カードランはSO3-ピリジン錯体により硫酸エステ
ル化されてAZT-カードランサルフェートを与える。
ZT−カードランはSO3-ピリジン錯体により硫酸エステ
ル化されてAZT-カードランサルフェートを与える。
【0038】AZT−カードラン(0.10g)のDMSO(5ml)
溶液に、SO3-ピリジン錯体(0.40g)が添加された。得
られた混合物は室温で75分間撹拌された。その後、飽
和重炭酸ソーダ溶液で中和され、脱イオン水で一夜透析
された。透析液は減圧下に濃縮され水から凍結乾燥で硫
酸エステル化されたカードラン−AZT(AZT−カードラン
サルフェート;0.16g)を与えた。結果を表3に示す。
溶液に、SO3-ピリジン錯体(0.40g)が添加された。得
られた混合物は室温で75分間撹拌された。その後、飽
和重炭酸ソーダ溶液で中和され、脱イオン水で一夜透析
された。透析液は減圧下に濃縮され水から凍結乾燥で硫
酸エステル化されたカードラン−AZT(AZT−カードラン
サルフェート;0.16g)を与えた。結果を表3に示す。
【0039】
【表3】
【0040】表中、元素分析とUVスペクトロスコピーの
組合せで計算された硫酸化度(degree of sulfation)
は1.3-1.5の範囲であった。高いAZT置換度(DSAZT:カ
ードランのグルコース単位当たりAZT置換の程度を表
す。)及び硫酸化(DSul:カードランのグルコース単位
当たり硫酸残基の置換の程度を表す。)を有するAZT-カ
ードランサルフェートを取得するためには反応時間とSO
3の当量数の両方を高めることが必要であった(No.6参
照)。
組合せで計算された硫酸化度(degree of sulfation)
は1.3-1.5の範囲であった。高いAZT置換度(DSAZT:カ
ードランのグルコース単位当たりAZT置換の程度を表
す。)及び硫酸化(DSul:カードランのグルコース単位
当たり硫酸残基の置換の程度を表す。)を有するAZT-カ
ードランサルフェートを取得するためには反応時間とSO
3の当量数の両方を高めることが必要であった(No.6参
照)。
【0041】AZT-カードランサルフェートの1H NMRスペ
クトルが図3に示されている。ピークの指定は先行技術
に基づき行った(T. Yoshida, Y. Yasuda, T. Mimura,
Y. Kaneko, H. Nakashima, N. Yamamoto and T. Uryu、
Carbohydr. Res., 276, 425(1995)参照。)。コハク酸
部分のメチレン基の強度(1.8ppm、4H)とAZT部分のメ
チレン基の強度(1.8ppm、3H)との比較から、AZT-スペ
ーサーカードラン結合が硫酸エステル化に際して破壊さ
れていないことが明らかになった。故に、カードランの
グルコース単位当たりAZT置換度は、硫酸エステル化に
よって変化していなかった。
クトルが図3に示されている。ピークの指定は先行技術
に基づき行った(T. Yoshida, Y. Yasuda, T. Mimura,
Y. Kaneko, H. Nakashima, N. Yamamoto and T. Uryu、
Carbohydr. Res., 276, 425(1995)参照。)。コハク酸
部分のメチレン基の強度(1.8ppm、4H)とAZT部分のメ
チレン基の強度(1.8ppm、3H)との比較から、AZT-スペ
ーサーカードラン結合が硫酸エステル化に際して破壊さ
れていないことが明らかになった。故に、カードランの
グルコース単位当たりAZT置換度は、硫酸エステル化に
よって変化していなかった。
【0042】(抗HIV活性の測定)抗HIV活性は、MTT法
(R. Pauwels, J. Balzarini, M. Baba, R. Snoeck, D.
Schols, P. Herdewijn, J. Desmyter and E. De Clerc
q, J, Virol. Methods, 20, 309(1988)参照。)を用い
て、HIV-1による細胞壊死性の効果を保護する能力によ
って測定される。マイクロプレート(96ウェル)試験にお
いて、上記細胞培養は、各種濃度の試験化合物存在下、
0.01の多重度でのHIV-1HTLV-IIIBの添加により感染させ
られる。試験化合物の毒性を測定するために、偽感染の
(mock-infected)MT-4細胞が並行して行われる。HIV-1感
染及び偽感染のMT-4細胞はCO2インキュベーターにおい
て37℃下で5日間培養される。
(R. Pauwels, J. Balzarini, M. Baba, R. Snoeck, D.
Schols, P. Herdewijn, J. Desmyter and E. De Clerc
q, J, Virol. Methods, 20, 309(1988)参照。)を用い
て、HIV-1による細胞壊死性の効果を保護する能力によ
って測定される。マイクロプレート(96ウェル)試験にお
いて、上記細胞培養は、各種濃度の試験化合物存在下、
0.01の多重度でのHIV-1HTLV-IIIBの添加により感染させ
られる。試験化合物の毒性を測定するために、偽感染の
(mock-infected)MT-4細胞が並行して行われる。HIV-1感
染及び偽感染のMT-4細胞はCO2インキュベーターにおい
て37℃下で5日間培養される。
【0043】その後、細胞懸濁液を回収し、3-(4,5-dim
ethylthiazol-2-yl)-2,5-diphenyltetrazolium (MTT)を
混合する。HIV-1感染及び偽感染の細胞の生存は、MTTの
還元によって分光光度的に測定される。50%有効濃度(EC
50)は、ウイルス感染から50%の細胞が保護された試験化
合物の濃度として定義される。50%細胞毒性濃度(CC50)
は、MT-4細胞培養における試験化合物の50%細胞毒性の
濃度によって測定される。
ethylthiazol-2-yl)-2,5-diphenyltetrazolium (MTT)を
混合する。HIV-1感染及び偽感染の細胞の生存は、MTTの
還元によって分光光度的に測定される。50%有効濃度(EC
50)は、ウイルス感染から50%の細胞が保護された試験化
合物の濃度として定義される。50%細胞毒性濃度(CC50)
は、MT-4細胞培養における試験化合物の50%細胞毒性の
濃度によって測定される。
【0044】AZT-カードランサルフェートの抗HIV活性
は、上記インビトロ(in vitro)でのMTT法によって測定
された。HIV-1感染及び偽感染のMT-4細胞は各種濃度のA
ZTカードランサルフェートの存在下、CO2インキュベー
ターにおいて37℃下で5日間培養された。当該細胞の生
存は、生細胞によるMTT色素の還元によって測定され
た。AZTとスペーサー(spacer)とのエステル結合は適度
のpH条件下では安定であると報告されているので、培養
中、AZTはカードランサルフェートから遊離しなかった
と想定される。それ故、MTT法による当該AZT-カードラ
ンサルフェートの抗HIV活性はカードランサルフェート
部分からもたらされる活性を示したと考えられる。表4
に、AZT-カードランサルフェートの抗HIV活性の結果を
示す。
は、上記インビトロ(in vitro)でのMTT法によって測定
された。HIV-1感染及び偽感染のMT-4細胞は各種濃度のA
ZTカードランサルフェートの存在下、CO2インキュベー
ターにおいて37℃下で5日間培養された。当該細胞の生
存は、生細胞によるMTT色素の還元によって測定され
た。AZTとスペーサー(spacer)とのエステル結合は適度
のpH条件下では安定であると報告されているので、培養
中、AZTはカードランサルフェートから遊離しなかった
と想定される。それ故、MTT法による当該AZT-カードラ
ンサルフェートの抗HIV活性はカードランサルフェート
部分からもたらされる活性を示したと考えられる。表4
に、AZT-カードランサルフェートの抗HIV活性の結果を
示す。
【0045】
【表4】
【0046】AZT-カードランサルフェートは、0.18から
0.63 mg/mlの範囲のEC50である高い抗HIV活性を示し、
それ等はカードランサルフェートの高い抗HIV活性(EC50
=0.51mg/ml)に匹敵することを示す。しかしながら、興
味深いことに、AZT-カードランサルフェートの試料を3
週間放置した後にAZT-カードランサルフェートの抗HIV
活性を再測定した場合、即ちAZT部分がカードランサル
フェートから遊離した場合、EC50が0.031から0.16の範
囲である、カードランサルフェートの抗HIV活性(EC50=
0.55mg/ml)よりも更に高い活性が観察された。
0.63 mg/mlの範囲のEC50である高い抗HIV活性を示し、
それ等はカードランサルフェートの高い抗HIV活性(EC50
=0.51mg/ml)に匹敵することを示す。しかしながら、興
味深いことに、AZT-カードランサルフェートの試料を3
週間放置した後にAZT-カードランサルフェートの抗HIV
活性を再測定した場合、即ちAZT部分がカードランサル
フェートから遊離した場合、EC50が0.031から0.16の範
囲である、カードランサルフェートの抗HIV活性(EC50=
0.55mg/ml)よりも更に高い活性が観察された。
【0047】その反面、AZTとスペーサー基のエステル
結合の加水分解は生体内器官にある酵素によって触媒さ
れると報告されているので、臨床での使用において、AZ
Tはヒトの体内でAZT-カードランサルフェートから遊離
されると予測される。MTT法により測定された当該AZT-
カードランサルフェートの細胞毒性(CC50)は1000mg/ml
以上であり、このことは、AZTのカードランサルフェー
トへの導入は、AZTがカードランから遊離されなくても1
000mg/mlの高い濃度で細胞増殖に対して毒性がないこと
を示唆している。
結合の加水分解は生体内器官にある酵素によって触媒さ
れると報告されているので、臨床での使用において、AZ
Tはヒトの体内でAZT-カードランサルフェートから遊離
されると予測される。MTT法により測定された当該AZT-
カードランサルフェートの細胞毒性(CC50)は1000mg/ml
以上であり、このことは、AZTのカードランサルフェー
トへの導入は、AZTがカードランから遊離されなくても1
000mg/mlの高い濃度で細胞増殖に対して毒性がないこと
を示唆している。
【0048】(抗凝固活性の測定)抗凝固活性はウシの
血漿を使用するUnited Steates Pharmacopoeiaの改良法
(K. Hatanaka, T. Yoshida, S. Miyahara, T. Sato,
F. Ono, T. Uryu and H. Kuzuhara, J. Med. Chem., 3
0, 810 (1987))によって測定された。21.0 unit/mgの
抗凝固活性を持つ硫酸デキストランが基準試料として使
用された。AZT-カードランサルフェートの抗凝固活性を
表5に示す。
血漿を使用するUnited Steates Pharmacopoeiaの改良法
(K. Hatanaka, T. Yoshida, S. Miyahara, T. Sato,
F. Ono, T. Uryu and H. Kuzuhara, J. Med. Chem., 3
0, 810 (1987))によって測定された。21.0 unit/mgの
抗凝固活性を持つ硫酸デキストランが基準試料として使
用された。AZT-カードランサルフェートの抗凝固活性を
表5に示す。
【0049】AZT-カードランサルフェートは、16〜22un
it/mg(No.2-5)の範囲の低く穏やかな値の抗凝固活性
を示していて、AZTの結合しないカードランサルフェー
トの活性(No.1)と殆ど同等である。このことは、カー
ドランサルフェートにおいてAZTの置換が、抗エイズ薬
に対して重大な副作用と見なされている抗凝固活性を増
大しないことを示している。
it/mg(No.2-5)の範囲の低く穏やかな値の抗凝固活性
を示していて、AZTの結合しないカードランサルフェー
トの活性(No.1)と殆ど同等である。このことは、カー
ドランサルフェートにおいてAZTの置換が、抗エイズ薬
に対して重大な副作用と見なされている抗凝固活性を増
大しないことを示している。
【0050】
【表5】
【0051】以上の結果から、リンパ組織へ濃縮され得
るAZT-カードランサルフェートが合成されることが確認
された。AZT-カードランサルフェートは高い抗HIV活性
とインビトロで低い毒性を示した。AZTのカードランサ
ルフェートへの導入は副作用と見なされる抗凝固活性を
増加させなかった。
るAZT-カードランサルフェートが合成されることが確認
された。AZT-カードランサルフェートは高い抗HIV活性
とインビトロで低い毒性を示した。AZTのカードランサ
ルフェートへの導入は副作用と見なされる抗凝固活性を
増加させなかった。
【0052】
【発明の効果】本発明の硫酸エステル体、即ち、抗HIV
活性を有するヌクレオシド及びその誘導体の少なくとも
1種及び/又は抗HIV活性を有するプロテアーゼ阻害剤
の少なくとも1種が結合する多糖の硫酸エステルは、優
れた抗HIV活性と低毒性を示し、抗エイズ薬としての用
途が期待される。本発明により抗エイズ薬として優れた
性質を有する新規化合物を提供することが出来る。
活性を有するヌクレオシド及びその誘導体の少なくとも
1種及び/又は抗HIV活性を有するプロテアーゼ阻害剤
の少なくとも1種が結合する多糖の硫酸エステルは、優
れた抗HIV活性と低毒性を示し、抗エイズ薬としての用
途が期待される。本発明により抗エイズ薬として優れた
性質を有する新規化合物を提供することが出来る。
【図1】図1A及び図1Bは、それぞれ5'-Suc-AZT及びAZ
T-カードランの100-MHz13C NMRスペクトル(溶媒:d6-
DMSO、25℃)である。
T-カードランの100-MHz13C NMRスペクトル(溶媒:d6-
DMSO、25℃)である。
【図2】図2は、AZT-カードランの2D13C-H CSOSY-FG N
MR スペクトル(溶媒:d6-DMSO、50℃)である。
MR スペクトル(溶媒:d6-DMSO、50℃)である。
【図3】図3は、AZT-カードラン サルフェートの 400-
MHz 1H NMRスペクトル(溶媒:D2O、37℃)である。
MHz 1H NMRスペクトル(溶媒:D2O、37℃)である。
Claims (8)
- 【請求項1】抗HIV活性を有するヌクレオシド及びその
誘導体の少なくとも1種及び/又は抗HIV活性を有する
プロテアーゼ阻害剤の少なくとも1種が結合する多糖の
硫酸エステル。 - 【請求項2】抗HIV活性を有するヌクレオシド及びその
誘導体が、AZT、DDI、DDC、D4T及び3TCの何れかを含有
する請求項1記載の硫酸エステル。 - 【請求項3】多糖がカードラン又はレンチナンである請
求項1記載の硫酸エステル。 - 【請求項4】抗HIV活性を有するヌクレオシド及びその
誘導体の少なくとも1種及び/又は抗HIV活性を有する
プロテアーゼ阻害剤の少なくとも1種と多糖との結合部
分において、当該結合がスペーサーを介在するものであ
る請求項1記載の硫酸エステル。 - 【請求項5】AZTが結合するカードランの硫酸エステル
である請求項1記載の硫酸エステル。 - 【請求項6】塩の形態にある請求項1記載の硫酸エステ
ル。 - 【請求項7】抗HIV活性を有するヌクレオシド及びその
誘導体の少なくとも1種及び/又は抗HIV活性を有する
プロテアーゼ阻害剤の少なくとも1種が結合する多糖の
硫酸エステル及び/又はその塩を含有することを特徴と
する抗エイズ薬。 - 【請求項8】抗HIV活性を有するヌクレオシド及びその
誘導体が、AZTを含むものである請求項7記載の抗エ
イズ薬。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13031097A JPH10306102A (ja) | 1997-05-01 | 1997-05-01 | 新規多糖硫酸エステル誘導体及びその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13031097A JPH10306102A (ja) | 1997-05-01 | 1997-05-01 | 新規多糖硫酸エステル誘導体及びその用途 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10306102A true JPH10306102A (ja) | 1998-11-17 |
Family
ID=15031271
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13031097A Pending JPH10306102A (ja) | 1997-05-01 | 1997-05-01 | 新規多糖硫酸エステル誘導体及びその用途 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10306102A (ja) |
-
1997
- 1997-05-01 JP JP13031097A patent/JPH10306102A/ja active Pending
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