JPH1030671A - 電気粘性流体を用いたロータリダンパ - Google Patents

電気粘性流体を用いたロータリダンパ

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JPH1030671A
JPH1030671A JP20537196A JP20537196A JPH1030671A JP H1030671 A JPH1030671 A JP H1030671A JP 20537196 A JP20537196 A JP 20537196A JP 20537196 A JP20537196 A JP 20537196A JP H1030671 A JPH1030671 A JP H1030671A
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JP
Japan
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electrorheological fluid
flow
damping force
flow path
casing
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JP20537196A
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Yoshiko Matsumura
佳子 松村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減衰力発生機構により電気粘性流体中に気泡
等が発生しても、これによる影響を抑えることができ、
装置の信頼性、耐久性等を向上できるようする。 【解決手段】 ケーシング1内に電気粘性流体4を収容
すると共に電極筒7を回転可能に設ける。また、電極筒
7内には隔壁13,14,15等を介して各電極筒1
6,19を設け、各電極筒16,19をコントロールユ
ニット32に個別に接続する。そして、回動軸6と一体
となった電極筒7内には、絞り通路18および流通室C
2 ,B2 等とからなる第1の流路手段を設けると共に、
絞り通路21および流通室C1 ,B1 等からなる第2の
流路手段内を設け、各液室A1 ,A2間をこれら各流路
手段を介して互いに連通させる。そして、各流路手段の
途中には、減衰バルブ25,27よりも上流側に位置し
て減衰バルブ25,27を配設するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両等に作
用する振動を緩衝するのに好適に用いられる電気粘性流
体を用いたロータリダンパに関し、特に、減衰力を適宜
に調整できるようにした電気粘性流体を用いたロータリ
ダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両等には外部からの振動や衝
撃等を緩衝するためにダンパが装備されている。そし
て、このようなダンパとして、例えば、特開昭64−1
2152号公報(以下、従来技術という)に記載のロー
タリダンパが知られている。
【0003】この種の従来技術によるロータリダンパ
は、固定ベーンが設けられ、内部に油液を収容した筒状
のケーシングと、該ケーシング内に回動可能に設けら
れ、軸方向両端側が該ケーシング外に突出した中空軸か
らなる回動軸と、該回動軸と前記ケーシングとの間に位
置して該回動軸の外周側に設けられ、前記固定ベーンと
の間で第1,第2の油室を画成した可動ベーンと、該第
1,第2の油室間を互いに連通させるように前記回動軸
内に設けられた連通路と、該連通路の途中に設けられ、
該連通路を流通する油液に減衰力を発生させる減衰力発
生機構等とからなっている。
【0004】そして、従来技術によるロータリダンパ
を、例えば自動二輪車等に取付ける場合には、車体側に
ケーシングを固定して設けると共に、車輪側を揺動可能
に支持する揺動アームには回動軸の突出端側を取付け、
走行時の振動等により揺動アームが車体側に対して上,
下に揺動するときに、前記回動軸をケーシングに対して
回動させることにより、第1,第2の油室間で油液を流
通させ、このときに連通路内を流れる油液に対し減衰力
発生機構で流路抵抗を与えることによって所定の減衰力
を発生させるようにしている。
【0005】また、他の従来技術として電気粘性流体を
用いたロータリダンパが、例えば実開平4−12700
5号公報等に記載されている。
【0006】他の従来技術によるダンパでは、ケーシン
グ内に電気粘性流体を収容し、該ケーシング側の固定ベ
ーンと回動軸側の可動ベーンとの間で互いに隣り合うよ
うに第1,第2の油室を画成すると共に、回動軸内には
前記各液室を互いに連通するように制御用隙間としての
絞り通路を設けている。そして、該絞り通路の途中に
は、減衰バルブ等からなる減衰力発生機構を設け、ま
た、該減衰力発生機構よりも下流側には一対の電極板を
互いに対向させて配設するようにし、該各電極板に外部
から通電を行うようにしている。
【0007】そして、回動軸をケーシングに対して回動
させるときに、前記絞り通路内を流通する電気粘性流体
に対し減衰バルブ(減衰力発生機構)で絞り抵抗を与え
て減衰力を発生させると共に、この電気粘性流体に対し
前記各電極板間で電界を付与し、電気粘性流体の粘度を
増,減させることで、絞り通路内での電気粘性流体の流
路抵抗を変えるようにし、これにより減衰力を外部から
容易に制御できるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、第1,第2の油室の間を連通する連通路の
途中に減衰力発生機構を設ける構成とし、該減衰力発生
機構内を油液が流れるときの絞り抵抗によって減衰力を
発生させているに過ぎない。このため、減衰力発生機構
の減衰バルブ等を取換えたり、絞り通路の面積を変更し
たりしないと、減衰力特性を変えることができず、外部
からの遠隔操作等で減衰力を調整するのが難しいという
問題がある。
【0009】一方、他の従来技術の場合には、前述のよ
うな従来技術による問題を解決するために電気粘性流体
を用いるようにしている。しかし、このような他の従来
技術にあっては下記のような問題がある。
【0010】即ち、前記減衰バルブを各電極板よりも絞
り通路内の上流側に配設し、電気粘性流体が絞り通路内
を流れるときに最初に減衰バルブで減衰力を発生させて
から、次に各電極板間の電界により前記減衰力を制御す
るようにしているため、前記減衰バルブ内には上流側の
液室からの高圧の電気粘性流体が下流側の液室(各電極
板)に向けて直接流れるようになり、これにより電気粘
性流体が前記減衰バルブ内を通過する前,後で該電気粘
性流体内に急激な圧力降下が生じてしまう。
【0011】この結果、電気粘性流体には前記圧力降下
に起因してキャビテーションや気泡等が発生してしまう
ことがある。そして、このように電気粘性流体内にキャ
ビテーション等が発生すると、電気粘性流体が各電極板
間を流通するときに該各電極板間で放電が発生し易くな
り、各電極板間で発生させるべき電界を高精度に制御す
るのが難しくなり、装置の信頼性を低下させてしまうと
いう問題がある。また、このように各電極板間に放電が
生じてしまうと該各電極板等の寿命が短くなり、装置の
耐久等を低下させてしまうという問題がある。
【0012】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は、減衰力発生機構により電気粘
性流体内に気泡やキャビテーション等が発生した場合で
も、これによる影響を十分に抑えることができ、電気粘
性流体による減衰力を高精度に制御できる上に、装置の
信頼性や耐久性等を大幅に向上できるようにした電気粘
性流体を用いたロータリダンパを提供することを目的と
している。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に記載の発明は、電気粘性流体を用い
たロータリダンパを、内部に電気粘性流体を収容し、固
定ベーンが設けられた筒状のケーシングと、該ケーシン
グに対して相対回転可能に設けられ、該ケーシング内を
軸方向に延びた回動軸と、該回動軸と前記ケーシングと
の間に位置して該回動軸側に設けられ、前記固定ベーン
との間で互いに隣り合うように第1,第2の液室を画成
した可動ベーンと、前記回動軸がケーシングに対して相
対回転するときに前記第1,第2の液室間で電気粘性流
体を流通させる流路手段と、該流路手段の途中に設けら
れ、該流路手段を流れる電気粘性流体により減衰力を発
生させる減衰力発生機構と、前記電気粘性流体の流れ方
向に対し該減衰力発生機構よりも上流側に位置して前記
流路手段の途中に設けられ、外部から通電が行われる電
極部とから構成している。
【0014】このように構成することにより、回動軸を
ケーシングに対して回動させると、流路手段によってケ
ーシング内に収容された電気粘性流体は第1,第2の液
室間を流通するようになる。そして、前記流路手段の途
中には電極部を設けているから、前記電極部に外部から
通電を行って流路手段内に電界を発生させることによ
り、該電気粘性流体の粘度を増大させることができ、こ
れによって流路手段内での電気粘性流体の流路抵抗を増
大させて減衰力を発生させることができる。また、前記
電極部の電界の大きさを適宜に調整して電気粘性流体の
粘土を増減させることにより減衰力の大きさを外部から
容易に制御することができる。しかも、流路通手段の途
中には減衰力発生機構を設けているから、前記電極部で
電界を与えない場合でも減衰力発生機構により減衰力を
発生させることができる。
【0015】ここで、前記電極部は減衰力発生機構より
も上流側に配設しているから、減衰力発生機構の前,後
で圧力降下によるキャビテーションが発生した場合で
も、これによる影響が上流の電極部側に及ぶことはな
く、該電極部に通電を行うことにより減衰力の調整を確
実に行うことができる。
【0016】また、請求項2に記載の発明では、内部に
電気粘性流体を収容し、固定ベーンが設けられた筒状の
ケーシングと、該ケーシングに対して相対回転可能に設
けられ、該ケーシング内を軸方向に延びた回動軸と、該
回動軸と前記ケーシングとの間に位置して該回動軸側に
設けられ、前記固定ベーンとの間で互いに隣り合うよう
に第1,第2の液室を画成した可動ベーンと、前記回動
軸がケーシングに対して一方向に相対回転するときに前
記第1の液室から第2の液室に向けて前記電気粘性流体
を流通させ、逆向きの流れを阻止する第1の流路手段
と、前記回動軸がケーシングに対して他方向に相対回転
するときに前記第2の液室から第1の液室に向けて前記
電気粘性流体を流通させ、逆向きの流れを阻止する第2
の流路手段と、前記第1の流路手段の途中に設けられ、
該第1の流路手段内を流れる電気粘性流体により減衰力
を発生させる第1の減衰力発生機構と、前記第2の流路
手段の途中に設けられ、該第2の流路手段内を流れる電
気粘性流体により減衰力を発生させる第2の減衰力発生
機構と、前記第1の減衰力発生機構よりも上流側に位置
して前記第1の流路手段の途中に設けられ、外部から通
電が行われる第1の電極部と、前記第2の減衰力発生機
構よりも上流側に位置して前記第2の流路手段の途中に
設けられ、外部から通電が行われる第2の電極部とから
構成している。
【0017】このように構成することにより、回動軸を
ケーシングに対して一方向に回動させるときには、第1
の流路手段によってケーシング内に収容された電気粘性
流体が第1の液室から第2の液室へと一方向にのみ流れ
るようになる。そして、第1の流路手段の途中には、第
1の電極部および第1の減衰力発生機構をそれぞれ設け
ているから、これら電極部および減衰力発生機構により
前記請求項1に記載の発明と同様に減衰力を発生させる
ことができ、この減衰力を外部から容易に制御すること
ができる。
【0018】また、回動軸をケーシングに対して他方向
に回動させるときには、第2の流路手段によって電気粘
性流体が第2の液室から第1の液室へと他方向にのみ流
れるようになる。ここで、第2の流路手段の途中には、
前記第1の流路手段と同様に第2の電極部と第2の減衰
力発生機構とをそれぞれ設けているから、これら電極部
および減衰力発生機構により前記請求項1に記載の発明
と同様に減衰力を発生させることができ、この減衰力を
外部から容易に制御することができる。
【0019】このように、各流通手段内で発生する電界
を前記各電極部によりそれぞれ別々に適宜に調整するこ
とができ、これによって回動軸の一方向回動時と他方向
回動時とで、当該ダンパで発生する減衰力の大きさをそ
れぞれ独立して制御することができる。ここで、前記各
電極部は各減衰力発生機構よりも上流側にそれぞれ配設
しているから、請求項1に記載の発明と同様に各減衰力
発生機構内で発生するキャビテーションや気泡等の影響
が第1,第2の電極部側に及ぶのを防止することができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って詳述する。
【0021】ここで、図1ないし図3は本発明の第1の
実施例によるロータリダンパを自動二輪車に用いた場合
を示している。
【0022】図において、1はケーシングで、該ケーシ
ング1は両端が開口端部2A,2Aとなった筒状のケー
シング本体2と、該ケーシング本体2内を密閉するよう
に各開口端部2A,2Aに一体的に取付けられた円板状
の蓋板3,3とからなり、該各蓋板3の中央部には軸方
向外向きに軸受部3A,3Aが突設されている。
【0023】ここで、ケーシング1は例えば車両の車体
側に一体に取付けられ、該ケーシング1内には電気粘性
流体4が充填(収容)されている。また、前記ケーシン
グ1には図2に示す如く、その内周側にほぼ等間隔に離
間して複数の固定ベーン5,5,…が配設されている。
そして、該各固定ベーン5はケーシング1の内周側を軸
方向に沿って細長く板状に延び、かつケーシング1の内
周面から径方向内向きに突出し、その突出端を後述する
電極筒7の外周面にほぼ摺接させている。
【0024】6はケーシング1に対して回転可能に設け
られた回動軸で、該回動軸6はケーシング1内を軸方向
に沿って延び、両端側がケーシング1の各軸受部3Aに
それぞれ回転可能に支持されている。そして、該回動軸
6は各軸受部3Aから突出した両端側が、例えば車両の
車軸側に設ける揺動アーム(図示せず)等にそれぞれ一
体的に取付けられ、車体に振動等が作用したときにケー
シング1に対して図2中の矢示R1 ,R2 方向に相対回
動するようになっている。
【0025】7は回動軸6の外周側を取囲むようにして
ケーシング1内に回動可能に設けられた電極部としての
大径の電極筒を示し、該電極筒7は図1および図3に示
す如く、ケーシング1と回動軸6との間を軸方向に円筒
状をなして延びている。そして、電極筒7はアース側に
接続され、後述の電極筒16,19との間で電界を発生
させるようになっている。また、電極筒7の外周側には
図2に示す如く、複数の可動ベーン8,8,…が周方向
に沿って等間隔に離間して配設されている。そして、該
各可動ベーン8は前記各固定ベーン5と同様に電極筒7
の外周面を軸方向に沿って細長く板状に延び、かつ径方
向外向きに突出形成され、その突出端側をケーシング本
体2の内周面にほぼ摺接させている。
【0026】ここで、前記各可動ベーン8は前記各固定
ベーン5との間で横断面が扇型状をなした第1,第2の
液室A1 ,A2 をそれぞれ画成し、該各液室A1 ,A2
は、各ベーン5,8を挟んで互いに隣合うようにケーシ
ング1と電極筒7との間に周方向に沿って交互に配設さ
れている。そして、各可動ベーン8を各固定ベーン5に
対し回動軸6を中心として矢示R1 方向に相対回動させ
たときには、第1,第2の液室A1 ,A2 はそれぞれの
容積が減,増するようになり、また、各可動ベーン8を
矢示R2 方向に相対回動させたときには、第1,第2の
各液室A1 ,A2 はそれぞれの容積が増,減するように
なっている。
【0027】9,9,…は各液室A1 側で電極筒7の周
方向に離間して設けられた流出孔で、該各流出孔9は各
液室A1 を後述の絞り通路18に連通させている。1
0,10,…は該各流出孔9と同様に各液室A1 側で電
極筒7の周方向に離間して設けられた流入孔(いずれも
1個のみ図示)を示し、該各流入孔10は各液室A1 を
後述の流通室B1 に連通させるものである。
【0028】11,11,…は各液室A2 側で電極筒7
の周方向に離間して設けられた他の流出孔で、該各流出
孔11は、各液室A2 を後述の絞り通路21に連通させ
ている。12,12,…は該各流出孔11と同様に各液
室A2 側で電極筒7の周方向に離間して設けられた他の
流入孔(1個のみ図示)を示し、該各流入孔12は各液
室A2 を後述の流通室B2 に連通させるものである。
【0029】13,14は回動軸6と電極筒7との間で
軸方向両側(図1中の左,右側)にそれぞれ設けられた
環状の隔壁で、該隔壁13,14はその内周側に回動軸
6が挿嵌した状態で固着され、外周側は電極筒7の内周
側に固着されている。そして、隔壁13,14は、回動
軸6および電極筒7に対して廻り止めされており、電極
筒7を回動軸6と一体に回動させるようになっている。
ここで、隔壁13,14は各蓋板3との間で電極筒7内
に環状の流通室B1 ,B2 を画成している。
【0030】15は回動軸6と電極筒7との間で軸方向
中間部に設けられた環状の他の隔壁を示し、該隔壁15
はその内周側に回動軸6が挿嵌した状態で固着され、外
周側は電極筒7の内周側に固着されている。また、該隔
壁15には後述の各流通路24,26の一部が互いに独
立して形成されている。
【0031】16は隔壁13,15間に設けられた小径
の電極筒を示し、該電極筒16は図1ないし図3に示す
如く、電極筒7の内周側に同心円状をなして配設され、
その両端側は、絶縁部材17,17を介して隔壁13,
15の外周側で保持されている。
【0032】ここで、該電極筒16は、電極筒7との間
で径方向に微小な隙間を有した筒状の絞り通路18を形
成し、該絞り通路18を各流出孔9を介して第1の液室
A1に直接連通させている。また、電極筒16は後述の
リード線35等を介してコンロトールユニット32およ
び電源34に接続されている。そして、電極筒16は電
極筒7と共に第1の電極部を構成し、該電極筒7との間
で絞り通路18内に電界を発生させる構成になってい
る。
【0033】19は隔壁13,15間に設けられた小径
の他の電極筒を示し、該電極筒19は図3に示す如く、
電極筒16と同様に電極筒7の内周側に同心円状をなし
て配設され、その両端側は絶縁部材20,20を介して
それぞれ隔壁13,15の外周側で保持されている。
【0034】ここで、該電極筒19は、電極筒7との間
で径方向に微小な隙間を有した筒状の絞り通路21を形
成し、該絞り通路21を流出孔11を介して第2の液室
A2に直接連通させている。また、電極筒19は後述の
リード線36等を介してコンロトールユニット32およ
び電源34に接続されている。そして、電極筒19は電
極筒7と共に第2の電極部を構成し、該電極筒7との間
で絞り通路21内に電界を発生させる構成になってい
る。
【0035】22,23は電極筒7との間でそれぞれ電
極筒16,19を保持するように隔壁15の両側に設け
られた弁座部材で、該弁座部材22,23は内周側に回
動軸6が挿通され、外周側には絶縁部材17,20がそ
れぞれ嵌合固着されている。そして、該弁座部材22,
23には、それぞれ後述の減衰バルブ27,25が取付
けられている。
【0036】24,24,…は隔壁15および弁座部材
22,23に周方向に離間して設けられた第1の流通路
(2個のみ図示)を示し、該各流通路24は、一端側が
絞り通路18内に連通し、他端側が減衰力発生機構とし
ての第1の減衰バルブ25を介して流通室C2 内に連通
可能となっている。ここで、該減衰バルブ25は、絞り
通路18から流通室C2 に向けて電気粘性流体4が各流
通路24内を流通するのを許すと共に、電気粘性流体4
が逆向きに流れるのを阻止する構成になっている。そし
て、減衰バルブ25はその内部を電気粘性流体4が流れ
るときに、この電気粘性流体4に対し一定の流路抵抗を
与えて減衰力を発生させるものである。
【0037】26,26,…は各流通路24と同様に隔
壁15および弁座部材22,23に周方向に離間して設
けられた第2の流通路(2個のみ図示)を示し、該各流
通路26は一端側が絞り通路21内に連通し、他端側が
減衰力発生機構としての第2の減衰バルブ27を介して
流通室C1 内に連通可能となっている。ここで、該減衰
バルブ27は、絞り通路21から流通室C1 に向けて電
気粘性流体4が各流通路26内を流通するのを許すと共
に、電気粘性流体4が逆向きに流れるのを阻止する構成
になっている。そして、減衰バルブ27はその内部を電
気粘性流体4が流れるときに、この電気粘性流体4に対
し一定の流路抵抗を与えて減衰力を発生させるものであ
る。
【0038】28,28,…は隔壁14の周方向に離間
して設けられた第1の液穴(2個のみ図示)を示し、該
各液穴28は、チェックバルブ29を介して流通室B2
,C2 間を互いに連通,遮断させるものである。ここ
で、該チェックバルブ29は、流通室C2 から流通室B
2 に向けて電気粘性流体4が各液穴28内を流通するの
を許すると共に、電気粘性流体4が逆向きに流れるのを
阻止する構成になっている。
【0039】そして、各液穴28は、各流出孔9、絞り
通路18、各流通路24、、流通室C2 、流通室B2 お
よび各流入孔12と共に第1の流路手段を構成し、該第
1の流路手段においては、その途中に電極筒7,16間
の絞り通路18が配設され、該絞り通路18は減衰バル
ブ25よりも上流側に位置している。そして、前記第1
の流路手段は、減衰バルブ25およびチェックバルブ2
9を介して電気粘性流体4が第1の液室A1 から第2の
液室A2 へと流れるのを許すと共に、逆向きの流れを阻
止するものである。
【0040】30,30,…は隔壁13の周方向に離間
して設けられた第2の液穴(2個のみ図示)を示し、該
各液穴30は、チェックバルブ31を介して流通室B1
,C1 間を互いに連通,遮断させるものである。ここ
で、該チェックバルブ31は、流通室C1 から流通室B
1 に向けて電気粘性流体4が各液穴30内を流通するの
を許すると共に、電気粘性流体4が逆向きに流れるのを
阻止する構成になっている。
【0041】そして、各液穴30は、各流出孔11、絞
り通路21、各流通路26、流通室C1 、流通室B1 お
よび各流入孔10と共に第2の流路手段を構成し、該第
2の流路手段においては、その途中に電極筒7,19間
の絞り通路21を配設し、該絞り通路21は減衰バルブ
27よりも上流側に位置している。そして、前記第2の
流路手段は、減衰バルブ27およびチェックバルブ31
を介して電気粘性流体4が第2の液室A2 から第1の液
室A1 へと流れるのを許すと共に、逆向きの流れを阻止
するものである。
【0042】32はコントロールユニットで、該コント
ロールユニット32はリード線33を介して電源34に
接続されると共に、リード線35,36等を介して電極
筒16,19にそれぞれ個別に接続されている。そし
て、コントロールユニット32は、当該ダンパの振動状
態に応じて電源34から電極筒16,19に出力される
印加電圧をそれぞれ独立して適宜に調整できるようにな
っている。
【0043】さらに、37は流通室C1 内に位置して回
動軸6側に設けられた温度補償室を示し、該温度補償室
37は合成樹脂等の可撓性材料からなる袋体37Aによ
り形成され、その内部は例えば圧縮空気等が充填された
袋体37Aとなっている。そして、該温度補償室37は
電気粘性流体4の体積が温度変化等に伴って変化した場
合に、袋体37Aを拡,縮させることにより電気粘性流
体4の体積変化分を補償するものである。
【0044】本実施例によるロータリダンパは、上述の
如き構成を有するもので、次にその作動について説明す
る。
【0045】まず、外部からの振動が当該ロータリダン
パに作用し、図2に示すように回動軸6がケーシング1
に対して矢示R1 方向に相対回動すると、各液室A1 ,
A2の容積がそれぞれ減,増するから、各液室A1 内の
電気粘性流体4は各流出孔9を介して絞り通路18内を
各流通路24に向けて流通し、該各流通路24から減衰
バルブ25を介して流通室C2 内へと流れる。そして、
該流通室C2 からの電気粘性流体4は各液穴28および
チェックバルブ29を通過して流通室B2 内を流通し、
各流入孔12を介して第2の液室A2 内に流入するよう
になる。
【0046】このように、回動軸6を矢示R1 方向に相
対回動させたときには、電気粘性流体4を、各流出孔
9、絞り通路18、各流通路24、流通室C2 、各液穴
28、流通室B2 および各流入孔12からなる第1の流
路手段内へと、減衰バルブ25およびチェックバルブ2
9を介して各液室A1 から各液室A2 に向けてのみ流通
させることができ、逆方向の流れを阻止することができ
る。
【0047】また、回動軸6を図2に示すように矢示R
2 方向に相対回動させたときには、前述した場合とは反
対に、電気粘性流体4を、各流出孔11、絞り通路2
1、各流通路26、流通室C1 、各液穴30、流通室B
1 および各流入孔10からなる第2の流路手段内へと、
減衰バルブ27およびチェックバルブ31を介して各液
室A2 から各液室A1 に向けてのみ流通させることがで
き、逆方向の流れを阻止することができる。
【0048】このように、本実施例による当該ロータリ
ダンパでは、回動軸6を矢示R1 方向に相対回動させた
ときと、矢示R2 方向に相対回動させたときとで、電気
粘性流体4をそれぞれ前記第1,第2の絞り通路18,
21内に別々に流通させ、該各絞り通路18,21内で
電極筒7,16,18により電気粘性流体4の粘度を独
立に制御することができる。
【0049】そして、例えば回動軸6が矢示R1 方向に
相対回動したときに、減衰バルブ25によって所定の減
衰力を発生させることができる。そして、減衰力の調整
を行うときには、コントロールユニット32から電極筒
16に通電を行って電極筒7,16間で電界を発生させ
ることにより、絞り通路18内を流通する電気粘性流体
4の粘度を増加または減少させることができ、この電気
粘性流体4に発生する絞り抵抗を増減させることによっ
て、減衰力を外部から容易に制御することができる。
【0050】さらに、前記絞り通路18(電極筒16)
は減衰バルブ25よりも上流側に配設しているから、電
気粘性流体4が減衰バルブ25内を流れるときに生じる
圧力降下により、仮に電気粘性流体4内にキャビテーシ
ョンや気泡等が発生したとしても、この影響が上流の絞
り通路18側に及ぶことはなく、電極筒16に印加する
電圧に応じて減衰力特性を安定させて可変に制御するこ
とができる。
【0051】一方、回動軸6が矢示R2 方向に相対回動
したときには、減衰バルブ27によって所定の減衰力を
発生させることができる。そして、コントロールユニッ
ト32から電極筒19に通電を行うことにより、前述し
た場合と同様に減衰力を外部から容易に制御することが
できる。
【0052】さらに、前記絞り通路21(電極筒19)
は減衰バルブ27よりも上流側に配設しているから、こ
れによっても前述した減衰バルブ25の場合と同様に、
電気粘性流体4が減衰バルブ25内を流れるときに仮に
電気粘性流体4内にキャビテーションや気泡等が発生し
たとしても、この影響が上流の絞り通路21側に及ぶこ
とはなく、電極筒19に印加する電圧に応じて減衰力特
性を安定させて可変に制御することができる。
【0053】従って、本実施例では、回動軸6を矢示R
1 方向に回動したときにも、矢示R2 方向に回動したと
きにも、他の従来技術で述べたように減衰バルブ25,
27側で電気粘性流体4内に発生するキャビテーション
等に起因して、電極筒7,16間および電極筒7,19
間に放電等が生じるのを確実に防止することができ、こ
れによって各電極筒7,16間および電極筒7,19間
で発生させるべき電界を高精度に制御することができ、
装置の信頼性等を大幅に向上させることができる。ま
た、電極筒7,16,19等の寿命を延ばすことがで
き、装置全体の耐久性等を大幅に向上させることができ
る。
【0054】次に、図4ないし図6は本発明の第2の実
施例を示し、本実施例の特徴は、第1、第2の液室間で
電気粘性流体をそれぞれ流通させるための第1,第2の
流路手段をケーシング内に設け、該第1,第2の流路手
段の途中には減衰力発生機構よりも上流側となる位置に
同軸円筒形の電極部としての電極筒を配設すると共に、
該電極筒により第1の電極部と第2の電極部とを兼用さ
せ、電極筒間の絞り通路も前記第1,第2の流路手段の
一部として用いる構成としたことにある。
【0055】図中、41はケーシング1を構成するケー
シング本体で、該ケーシング本体41は前記第1の実施
例で述べたケーシング本体2とほぼ同様に形成され、各
開口端部41Aおよび各固定ベーン42を有しているも
のの、該ケーシング本体41内には、各固定ベーン42
を図4中の左,右両側から挟むようにして環状の仕切板
43A,43Bがそれぞれ一体形成され、該仕切板43
A,43Bの内周側は、後述の隔壁55A,55Bと共
に回動軸6を回転可能に支持するようになっている。
【0056】ここで、前記仕切板43A,43Bには、
後述の各液室D1 に開口する流入孔44,44,…と、
後述の各液室D2 に開口する流入孔45,45,…とが
それぞれ周方向に離間して形成され、該各流入孔44,
45は各液室D1 ,D2 内に後述の流通室G1 ,G2 を
連通させている。
【0057】46は回動筒で、該回動筒46は前記第1
の実施例で述べた電極筒7とほぼ同様に、各可動ベーン
47を有しているものの、該回動筒46の軸方向両側端
には、環状の蓋板48A,48Bが一体的に取付けられ
ている。そして、該蓋板48は回動軸6に対して廻止め
され、回動筒46を回動軸6と共に一体に回動させるよ
うになっている。また、前記各可動ベーン47は図5に
示す如く、仕切板43A、43Bを介して各固定ベーン
42との間で、前記第1の実施例と同様の第1,第2の
各液室D1 ,D2 をそれぞれ画成している。
【0058】49,49,…は各第1の液室D1 側で回
動筒46に設けられた逆止弁で、該各逆止弁49は図4
ないし図6に示す如く、回動筒46の軸方向中間部より
も図4中の左寄りの位置で周方向に離間して配設されて
いる。ここで、各液室D1 の容量が減少したときに、各
逆止弁49は電気粘性流体4が各液室D1 から後述の絞
り通路54側に向けて流出するのを許すと共に、電気粘
性流体4が逆向きに流れるのを阻止する構成になってい
る。
【0059】50,50,…は各第2の液室D2 側で回
動筒46に設けられた逆止弁(2個のみ図示)で、該各
逆止弁50は図4ないし図6に示す如く、回動筒46の
軸方向中間部よりも図4中の右寄りの位置で周方向に離
間して配設されている。ここで、各液室D2 の容量が減
少したときに、各逆止弁50は電気粘性流体4が各液室
D2 から後述の絞り通路54側に向けて流出するのを許
すと共に、電気粘性流体4が逆向きに流れるのを阻止す
る構成になっている。
【0060】51は回動筒46内に設けられた電極部と
しての大径の電極筒、52は該電極筒51内に同心円状
をなして設けられた電極部としての小径の電極筒で、該
各電極筒51,52のうち電極筒51は、その両端側が
回動筒46および蓋板48A,48Bに直接取付けら
れ、アース側に接続されている。
【0061】また、電極筒52は、その両端側が絶縁部
材53,53を介して蓋板48に取付けられ、後述のリ
ード線64を介してコントロールユニット65に接続さ
れている。そして、電極筒52は各蓋板48を介して回
動軸6との間で円筒状の流通室Eを画成している。
【0062】ここで、電極筒51,52間には図4およ
び図6に示す如く、前記第1の実施例で述べた絞り通路
18,21とほぼ同様の絞り通路54が形成されると共
に、電極筒51,52には、その周方向に離間して各連
通孔51A,52A(いずれも2個のみ図示)が形成さ
れている。そして、絞り通路54は各連通孔51Aを介
して各逆止弁49,50側に連通すると共に、各連通孔
52Aを介して流通室E内に連通するようになってい
る。
【0063】55A,55Bは仕切板43Aと蓋板3と
の間、および仕切板43Bと蓋板3との間にそれぞれ位
置してケーシング本体41内に設けられた隔壁で、該各
隔壁55A,55Bは図4および図6に示す如く、その
軸方向内側端面が仕切板43A,43Bに一体化され、
その内周側は回動軸6を回転可能に支持する構成になっ
ている。そして、隔壁55A,55Bは各蓋板3との間
で環状の流通室F1 ,F2 を画成し、また、仕切板43
A,43Bとの間には環状の流通室G1 ,G2を画成し
ている。
【0064】56,56,…は蓋板48B,仕切板43
Bおよび隔壁55Bに周方向に離間して設けられた第1
の流通路(2本のみ図示)で、該各流通路56は図4お
よび図6に示す如く、流通室E側から流通室F2 側に向
けて蓋板48B,仕切板43Bおよび隔壁55Bを貫通
して形成され、減衰力発生機構としての第1の減衰バル
ブ57を介して流通室E,F2 間を互いに連通,遮断さ
せている。
【0065】ここで、減衰バルブ57は前記第1の実施
例で述べた減衰バルブ25,27と同様に構成され、流
通室F2 内で隔壁55B側に取付けられている。そし
て、該減衰バルブ57は、電気粘性流体4が流通室E側
から流通室F2 側に向けて各流通路56内を流れるのを
許すと共に、該電気粘性流体4が逆向きに流れるのを阻
止している。
【0066】58,58,…は蓋板48A,仕切板43
Aおよび隔壁55Aに周方向に離間して設けられた第2
の流通路(2本のみ図示)で、該各流通路58は図4お
よび図6に示す如く、流通室E側から流通室F1 側に向
けて蓋板48A,仕切板43Aおよび隔壁55Aを貫通
して形成され、減衰力発生機構としての第2の減衰バル
ブ59を介して流通室E,F2 間を互いに連通,遮断さ
せている。
【0067】ここで、減衰バルブ59は前記第1の実施
例で述べた減衰バルブ25,27と同様に構成され、流
通室F1 内で隔壁55A側に取付けられている。そし
て、該減衰バルブ59は、電気粘性流体4が流通室E側
から流通室F1 側に向けて各流通路56内を流れるのを
許すと共に、該電気粘性流体4が逆向きに流れるのを阻
止している。
【0068】60,60,…は隔壁55Bに周方向に離
間して設けられた第1の液穴(2本のみ図示)で、該各
液穴60は図4および図6に示す如く、流通室F2 側か
ら流通室G2 側に向けて隔壁55Bの外周側を貫通して
形成され、チェックバルブ61を介して流通室F2 ,G
2 間を互いに連通,遮断させている。
【0069】ここで、前記チェックバルブ61は前記第
1の実施例で述べたチェックバルブ29,31と同様に
構成され、流通室G2 内で隔壁55B側に取付けられて
いる。そして、該チェックバルブ61は、電気粘性流体
4が流通室F2 側から流通室G2 側に向けて各液穴60
内を流れるのを許すと共に、該電気粘性流体4が逆向き
に流れるのを阻止している。
【0070】そして、各液穴60は絞り通路54、流通
室E、各流通路56、流通室F2 、流通室G2 、および
各流入孔44と共に第1の流路手段を構成し、該第1の
流路手段においては、その途中に電極筒51,52間の
絞り通路54が配設され、該絞り通路18は減衰バルブ
57よりも上流側に位置している。そして、該第1の流
路手段は、各逆止弁49、減衰バルブ57およびチェッ
クバルブ61を介して電気粘性流体4が第1の液室A1
から第2の液室A2 へと流れるのを許すと共に、逆向き
の流れを阻止するものである。
【0071】62,62,…は隔壁55Aに周方向に離
間して設けられた第2の液穴(2本のみ図示)で、該各
液穴62は図4および図6に示す如く、流通室F1 側か
ら流通室G1 側に向けて隔壁55Aの外周側を貫通して
形成され、チェックバルブ63を介して流通室F1 ,G
1 間を互いに連通,遮断させている。
【0072】ここで、前記チェックバルブ63はチェッ
クバルブ61と同様に構成され、流通室G1 内で隔壁5
5A側に取付けられている。そして、該チェックバルブ
63は、電気粘性流体4が流通室F1 側から流通室G1
側に向けて各液穴62内を流れるのを許すと共に、該電
気粘性流体4が逆向きに流れるのを阻止している。
【0073】そして、各液穴62は絞り通路54、流通
室E、各流通路58、流通室F1 、流通室G1 および各
逆止弁50と共に第2の流路手段を構成し、該第2の流
路手段においても、その途中に前記第1の流路手段と同
様に絞り通路54が配設され、該絞り通路54は減衰バ
ルブ59よりも上流側に位置している。そして、該第2
の流路手段は、各逆止弁50、減衰バルブ59およびチ
ェックバルブ63を介して電気粘性流体4が第2の液室
A2 から第1の液室A1 へと流れるのを許すと共に、逆
向きの流れを阻止するものである。
【0074】64はコントロールユニット65を電極筒
52に接続するリード線で、該リード線64はコントロ
ールユニット65からの電圧を電極筒52に印加するも
のである。また、コントロールユニット65は前記第1
の実施例で述べたコントロールユニット32とほぼ同様
に構成されている。
【0075】さらに、66は回動軸6内を軸方向一端側
から中間部まで筒状に延びるように形成された軸穴を示
し、該軸穴66内はフリーピストン67が摺動可能に設
けられ、該フリーピストン67は軸穴66内に圧縮空気
等の高圧ガスが封入された温度補償室68と、一端側が
連通路69を介して流通室F1 内に連通し電気粘性流体
4が流出入可能となった液室70とに画成している。そ
して、該温度補償室68はフリーピストン67の摺動変
位に応じて拡,縮されることにより、前記第1の実施例
で述べた温度補償室37と同様に電気粘性流体4の体積
変化分を補償する構成になっている。
【0076】かくして、このように構成される本実施例
では、回動軸6を矢示R1 方向に相対回動させたときに
は電気粘性流体4を、絞り通路54、流通室E、各流通
路56、流通室F2 、各液穴60、流通室G2 および各
流入孔45からなる第1の流路手段内へと、各逆止弁4
9、減衰バルブ57およびチェックバルブ61を介して
各液室A1 から各液室A2 に向け流通させることがで
き、逆方向の流れを阻止することができる。
【0077】また、回動軸6を矢示R2 方向に相対回動
させたときには電気粘性流体4を、絞り通路54、流通
室E、各流通路58、流通室F1 、各液穴62、流通室
G1および各流入孔44からなる第2の流路手段内へ
と、各逆止弁50、減衰バルブ59およびチェックバル
ブ63を介して各液室A2 から各液室A1 に向け流通さ
せることができ、逆方向の流れを阻止することができ
る。
【0078】そして、このように回動軸6を相対回動さ
せたときには、電極筒51,52および減衰バルブ5
7,59により、前記第1の実施例と同様にして減衰力
を発生させることができると共に、この減衰力を外部操
作により容易に制御することができる。
【0079】従って本実施例でも、各電極筒51,52
間の絞り通路54を減衰バルブ57,59よりも上流側
に配設したから、電気粘性流体4が減衰バルブ57,5
9内を流れるときに生じる圧力降下により、仮にキャビ
テーションや気泡等が発生したとしても、この影響が絞
り通路54側に及ぶことはなく、前記第1の実施例とほ
ぼ同様の効果を得ることができる。また、電極筒51,
52により第1の電極部と第2の電極部とを兼用したか
ら、前記第1の実施例で述べたように電極筒16,19
を別々に形成して、該電極筒16,19をリード線3
5,36を介してコントロールユニット32に別々に接
続する必要がなくなり、これによって前記第1の実施例
の場合と比較して全体の構造を簡素化でき、全体を小型
化することができる。
【0080】なお、前記第1の実施例では、各液穴28
側にチェックバルブ29を設けるものとしの述べたが、
該チェックバルブ29を廃止してもよく、この場合でも
各液室A2 の容量が減少したときには、電気粘性流体4
が液室A2 から流通室C2 を介して各流通路24側に流
出するのを減衰バルブ25で防止できる。
【0081】また、前記第1の実施例では、各流通路2
4,26側に減衰バルブ25,27を設け、液穴28,
30側にチェックバルブ29,31を設けるものとして
述べたが、これに替えて、各流通路24,26側にチェ
ックバルブ29,31を設け、液穴28,30側に減衰
バルブ25,27を設けてもよい。
【0082】一方、前記第2の実施例では、連通路61
側にチェックバルブ61を設けるものとして述べたが、
該チェックバルブ61を廃止してもよく、この場合でも
各液室A2 の容量が減少したときには、電気粘性流体4
が液室A2 から流通室G2 、F2 を介して各流通路56
側に流出するのを減衰バルブ57で防止できる。
【0083】また、前記第2の実施例では、各流通路5
6,58側に減衰バルブ57,59を設け、各液穴6
0,62側にチェックバルブ61,63を設けるものと
して述べたが、これに替えて、各流通路56,58側に
チェックバルブ61,63を設け、各液穴60,62側
に減衰バルブ57,59を設けるようにしてもよい。
【0084】さらに、前記各実施例では、当該ダンパを
自動二輪車に適用するものとして述べたが、本発明はこ
れに限らず、例えば四輪車等の車両に適用してもよく、
産業機械や精密機器等に適用してもよいものである。
【0085】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、請
求項1に記載の如く、前記回動軸がケーシングに対して
相対回転するときに前記第1,第2の液室間で電気粘性
流体を流通させる流路手段を設け、該流路手段の途中に
は該流路手段を流れる電気粘性流体により減衰力を発生
させる減衰力発生機構と、前記電気粘性流体の流れ方向
に対し該減衰力発生機構よりも上流側に位置し外部から
通電が行われる電極部を設ける構成としたから、電気粘
性流体が減衰力発生機構内を流れるときの圧力降下によ
り、仮に電気粘性流体中にキャビテーションや気泡等が
生じた場合でも、この影響が上流の電極部側に及ぶのを
効果的に防止することができる。従って、電気粘性流体
が電極部を流れるときに、他の従来技術で述べたように
前記キャビテーション等に起因して、該電極部側で放電
等が生じるのを確実に防止することができ、これによっ
て各電極部で発生させるべき電界を高精度に制御するこ
とができ、装置の信頼性等を大幅に向上させることがで
きる。また、電極部等の寿命を延ばすことができ、装置
全体の耐久性等を大幅に向上させることができる。
【0086】また、請求項2の発明では、回動軸がケー
シングに対して一方向に相対回転するときには、第1の
流路手段により第1の液室から第2の液室に向けて電気
粘性流体を流通させると共に、前記回動軸がケーシング
に対して他方向に相対回転するときには、第2の流路手
段により第2の液室から第1の液室に向けて電気粘性流
体を流通させるようにし、前記第1,第2の流路手段の
途中には、第1,第2の減衰力発生機構よりも上流側に
位置して第1,第2の電極部をそれぞれ設ける構成とし
たから、第1,第2の流路手段内でそれぞれ発生する電
界を各電極部で個別に調整することができ、回動軸を一
方向に回動させるときと、他方向に回動させるときと
で、当該ダンパによる減衰力をそれぞれ独立して制御す
ることができる。また、外部から振動等が作用した場合
に、回動軸が一方向に回動するときと、他方向に回動す
るときとで、それぞれ前記振動に対する所望の減衰力特
性を各々独立に発生させることができ、例えば回動軸の
回動方向を感知するためにセンサ等を用いる必要がなく
なり、構造を簡素化でき、全体の小型化等を図ることが
できる。しかも、前記各電極部を各減衰力発生機構より
も上流側に配設したから、これによっても前記請求項1
の発明とほぼ同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるロータリダンパを
示す図2中の矢示I−I線に沿った縦断面図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向断面図である。
【図3】図1中の要部拡大断面図である。
【図4】本発明の第2の実施例によるロータリダンパを
示す図5中の矢示IV−IV線に沿った縦断面図である。
【図5】図4中の矢示V−V方向断面図である。
【図6】図4中の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 4 電気粘性流体 5,42 固定ベーン 6 回動軸 7,51,52 電極筒 8,47 可動ベーン 9,11 流出孔 10,12,44,45 流入孔 16 電極筒(第1の電極部) 18,21,54 絞り通路 19 電極筒(第2の電極部) 24,56 流通路(第1の流路手段) 25,57 減衰バルブ(第1の減衰力発生機構) 26,58 流通路(第2の流路手段) 27,59 減衰バルブ(第2の減衰力発生機構) 29,31,61,63 チェックバルブ 32,65 コントロールユニット 49,50 逆止弁 A1 ,D1 第1の液室 A2 ,D2 第2の液室 B1 ,B2 ,C1 ,C2 ,E,F1 ,F2 ,G1 ,G2
流通室

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に電気粘性流体を収容し、固定ベー
    ンが設けられた筒状のケーシングと、該ケーシングに対
    して相対回転可能に設けられ、該ケーシング内を軸方向
    に延びた回動軸と、該回動軸と前記ケーシングとの間に
    位置して該回動軸側に設けられ、前記固定ベーンとの間
    で互いに隣り合うように第1,第2の液室を画成した可
    動ベーンと、前記回動軸がケーシングに対して相対回転
    するときに前記第1,第2の液室間で電気粘性流体を流
    通させる流路手段と、該流路手段の途中に設けられ、該
    流路手段を流れる電気粘性流体により減衰力を発生させ
    る減衰力発生機構と、前記電気粘性流体の流れ方向に対
    し該減衰力発生機構よりも上流側に位置して前記流路手
    段の途中に設けられ、外部から通電が行われる電極部と
    から構成してなる電気粘性流体を用いたロータリダン
    パ。
  2. 【請求項2】 内部に電気粘性流体を収容し、固定ベー
    ンが設けられた筒状のケーシングと、該ケーシングに対
    して相対回転可能に設けられ、該ケーシング内を軸方向
    に延びた回動軸と、該回動軸と前記ケーシングとの間に
    位置して該回動軸側に設けられ、前記固定ベーンとの間
    で互いに隣り合うように第1,第2の液室を画成した可
    動ベーンと、前記回動軸がケーシングに対して一方向に
    相対回転するときに前記第1の液室から第2の液室に向
    けて前記電気粘性流体を流通させ、逆向きの流れを阻止
    する第1の流路手段と、前記回動軸がケーシングに対し
    て他方向に相対回転するときに前記第2の液室から第1
    の液室に向けて前記電気粘性流体を流通させ、逆向きの
    流れを阻止する第2の流路手段と、前記第1の流路手段
    の途中に設けられ、該第1の流路手段内を流れる電気粘
    性流体により減衰力を発生させる第1の減衰力発生機構
    と、前記第2の流路手段の途中に設けられ、該第2の流
    路手段内を流れる電気粘性流体により減衰力を発生させ
    る第2の減衰力発生機構と、前記第1の減衰力発生機構
    よりも上流側に位置して前記第1の流路手段の途中に設
    けられ、外部から通電が行われる第1の電極部と、前記
    第2の減衰力発生機構よりも上流側に位置して前記第2
    の流路手段の途中に設けられ、外部から通電が行われる
    第2の電極部とから構成してなる電気粘性流体を用いた
    ロータリダンパ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20150014105A1 (en) * 2012-03-05 2015-01-15 Kayaba Industry Co., Ltd. Rotary damper
US9702425B2 (en) * 2012-03-05 2017-07-11 Kyb Corporation Rotary damper

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