JPH10306984A - 冷鉄源の溶解方法 - Google Patents

冷鉄源の溶解方法

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JPH10306984A
JPH10306984A JP5419398A JP5419398A JPH10306984A JP H10306984 A JPH10306984 A JP H10306984A JP 5419398 A JP5419398 A JP 5419398A JP 5419398 A JP5419398 A JP 5419398A JP H10306984 A JPH10306984 A JP H10306984A
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melting
scrap
molten steel
iron source
cold iron
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Hideaki Mizukami
秀昭 水上
Kenichi Niimura
健一 新村
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Nippon Kokan Ltd
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  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
  • Furnace Details (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】溶解室への冷鉄源の搬送供給のための装置を特
に必要とせず、また、次チャージの冷鉄源の予熱も可能
であり、従来の排ガスを利用してスクラップを予熱する
溶解設備では達成できない極めて高効率の冷鉄源の溶解
方法および溶解設備を提供すること。 【解決手段】溶解炉1と、その上方に直結する予熱シャ
フト2とを有するアーク溶解設備を用いて冷鉄源を溶解
するにあたり、スクラップ3が溶解炉1と予熱シャフト
2に連続して存在する状態を保つように予熱シャフト2
へスクラップ3を連続的または断続的に供給しながら溶
解炉2内のスクラップ3をアーク7により溶解し、溶解
炉1に所定量の溶鋼が溜まった時点で溶解炉1および予
熱シャフト2にスクラップ3が存在する状態で溶鋼を取
鍋に出鋼し、取鍋中で溶鋼を加熱して昇温する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄スクラップ、直
接還元鉄等の冷鉄源をアークにより溶解する冷鉄源の溶
解方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、資源および環境問題から、発生量
の多い鉄鋼スクラップをアーク炉を用いて溶解するプロ
セスが増加している。このようなアーク炉では、スクラ
ップ溶解に多くの電力を消費するため、溶解中に炉から
発生する排ガスでスクラップを予熱しながら溶解し、必
要とする電力を極力少なくする方法が提案されている。
【0003】例えば、(1)アーク炉に水平予熱体を連
結し、アーク炉からの排ガスを予熱体に導入してスクラ
ップを予熱し、この予熱されたスクラップを連続的にア
ーク炉に供給するもの、および、(2)アーク炉からの
排ガスによってシャフト予熱帯で予熱されたスクラップ
を、2段に設けたプッシャーによりアーク炉に連続的に
供給するものがある(普通鋼電気炉業のストラテジー、
P77およびP80;日本鉄鋼協会、平成6年11月1
4日発行)。
【0004】また、(3)アーク炉の直上にスクラップ
予熱チャンバーを2室設け、アーク炉から発生する排ガ
スでチャンバー内のスクラップを予熱し、フィンガーと
呼ばれるストッパーを開放することによりスクラップを
アーク炉に供給するタイプのものも知られている(エレ
クトロヒート、No.82,1995,P56)。
【0005】さらに、(4)アーク炉に回転キルンとシ
ャフトタイプの予熱帯を連結し、スクラップをプッシャ
ーによりシャフトからキルンに供給し、さらにキルンに
よりアーク炉に連続的に供給するものもある(特開平6
−122234号公報)。
【0006】さらにまた、(5)アーク炉の炉蓋の一部
にシャフト状の予熱帯を直結し、1チャージ分のスクラ
ップをアーク炉内およびシャフト内に供給しておいて、
スクラップを溶解するもの(特公平6−46145号公
報)、および、(6)シャフト状のアーク炉で、シャフ
ト内の1チャージ分のスクラップが排ガスにより予熱さ
れながら、炉の側壁から挿入された電極により溶解され
るものが知られている。
【0007】以上のような排ガスによりスクラップを予
熱するタイプのアーク炉において、低いものでは、およ
そ250〜270kWh/tの電力原単位が目標とされ
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アーク
炉から発生する排ガスによりスクラップを予熱する上記
(1)〜(6)の設備は、以下に示すような欠点があ
る。
【0009】(1)〜(4)の設備では、スクラップを
アーク炉内に供給するために、振動コンベア、プッシャ
ー、キルンまたはフィンガーというスクラップ搬送供給
のための装置が必要であり、このため、アーク炉からの
排ガスでスクラップを予熱する際の予熱温度に限界があ
る。すなわち、高温に予熱しようとして炉内に添加する
酸素量を増加させ、排ガスの熱量を増やす時に、上記装
置の熱変形等によるハード上のトラブルが避けられな
い。また、高温に予熱しようとする時に、局部的に融着
するようになってスクラップを搬送供給できなくなる問
題があり、予熱温度に限界がある。
【0010】これに対して、(5)および(6)の設備
では、スクラップがアーク炉内、または、アーク炉およ
びアーク炉に直結したシャフト内に予め装入するため、
上述したスクラップ搬送供給のための装置を必要とせ
ず、したがって上述のような問題も生じない。しかしな
がら、これらの設備では、1チャージ毎にアーク炉内お
よびシャフト内のスクラップをすべて溶解し、炉内およ
びシャフト内にスクラップが残らない状態で炉内溶鋼を
出鋼するため、次チャージのスクラップの予熱ができな
いことにより排ガスの有効利用という点では十分とはい
えない。
【0011】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであって、溶解室への冷鉄源の搬送供給のための装置
を特に必要とせず、また、次チャージの冷鉄源の予熱も
可能であり、従来の排ガスを利用してスクラップを予熱
する溶解設備では達成できない極めて高効率の冷鉄源の
溶解方法を提供すること、具体的には、電力原単位が2
50kWh/t未満の冷鉄源の溶解方法を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、溶解室と、その上方に直結する予熱シ
ャフトとを有するアーク溶解設備を用いて冷鉄源を溶解
する方法であって、冷鉄源が溶解室と予熱シャフトに連
続して存在する状態を保つように予熱シャフトへ冷鉄源
を連続的または断続的に供給しながら溶解室内の冷鉄源
をアークにより溶解し、溶解室に所定量の溶鋼が溜まっ
た時点で溶解室および予熱シャフトに冷鉄源が存在する
状態で溶鋼を溶鋼容器に出鋼し、容器内の溶鋼を加熱し
て昇温することを特徴とする冷鉄源の溶解方法を提供す
る。
【0013】また、上記方法において、溶解中および出
鋼時に、溶解室および予熱シャフトに1チャージ分の5
0%以上の冷鉄源が残存していることを特徴とする冷鉄
源の溶解方法を提供する。
【0014】さらに、上記いずれかの方法において、コ
ークス等の補助熱源と、酸素を溶解室内に供給すること
を特徴とする冷鉄源の溶解方法を提供する。
【0015】さらにまた、前記酸素の供給量が25Nm
3/t以上であることを特徴とする冷鉄源の溶解方法を
提供する。
【0016】さらにまた、上記いずれかの方法におい
て、溶鋼の出鋼時に溶鋼を加熱することを特徴とする冷
鉄源の溶解方法を提供する。
【0017】本発明においては、溶解室と、その上方に
直結する予熱シャフトとを有するアーク溶解設備を用い
て冷鉄源を溶解するので、溶解室への冷鉄源の搬送供給
のための装置を特に必要としない。また、冷鉄源が溶解
室と予熱シャフトに連続して存在する状態を保つように
予熱シャフトへ冷鉄源を連続的または断続的に供給しな
がら溶解室内の冷鉄源をアークにより溶解し、溶解室に
1チャージ分以上の溶鋼が溜まった時点で溶解室および
予熱シャフトに冷鉄源が存在する状態で溶鋼を出鋼する
ので、次チャージの冷鉄源の予熱も可能であり、極めて
高効率の冷鉄源の溶解を実現することができる。また、
このように溶解炉内で溶鋼とスクラップが常に共存する
ため、出鋼される溶鋼の温度が低いが、溶鋼容器に出鋼
後、容器内の溶鋼を加熱することにより溶鋼を必要な温
度まで昇温することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について説明する。図1は、本発明の方法
を実施するために用いられるアーク溶解設備を示す断面
図である。このアーク溶解設備は、冷鉄源をアーク溶解
するための溶解炉1と、その上方に直結する予熱シャフ
ト2とを備えている。予熱シャフト2の上端には、排ガ
ス吸引系に連結する排気部2aが設けられている。この
溶解炉1および予熱シャフト2には冷鉄源としての鉄ス
クラップ3が装入される。
【0019】予熱シャフト2の上方にはスクラップ装入
バケット4が設けられており、このバスケット4から予
熱シャフト2内に鉄スクラップ3が装入される。この場
合に、このバスケット4からのスクラップ3の装入は、
操業中に、スクラップ3が溶解室1と予熱シャフト2に
連続して存在する状態を保つように予熱シャフト2へス
クラップ3を連続的または断続的に供給する。この際の
スクラップ3の装入は、操業実績に基づいて予め設定さ
れたレシピに基づいて行ってもよいし、予熱シャフト2
内のスクラップ3の量を検出可能なセンサーを設け、こ
のセンサーからの信号に基づいてバケット4によるスク
ラップ3の投入を適宜の制御手段により制御するように
してもよい。
【0020】溶解炉1の上部には開閉可能な炉蓋5が設
けられており、その炉蓋5を貫通して溶解炉1の上方か
らその中に垂直にアーク電極6が挿入されている。ま
た、溶解炉1の炉底10のアーク電極6と対向する位置
には、炉底電極11が設けられている。そしてアーク電
極6によって形成されるアーク7により、スクラップ3
が溶解され、溶鋼8となる。溶鋼8の上にはスラグ9が
形成されており、アーク7はこのスラグ9内に形成され
ることとなる。
【0021】また、溶解炉1には2本のランス12a,
12bがその先端を溶解室内の溶鋼面に向けて挿入され
ており、ランス12aからは酸素が供給され、ランス1
2bからは補助熱源としてのコークスがインジェクショ
ンされる。なお、補助熱源としてはコークス以外の炭材
を用いてもよい。
【0022】溶解炉1の予熱シャフト2が直結されてい
る側とは異なる部分に設けられた突出部1aの底部には
出鋼口14が形成されており、その側端にはスラグドア
15が設けられている。なお、スラグドア15と同じ周
面に出鋼口が設けられていてもよい。また、突出部1a
には、その上方からバーナー13が挿入されており、出
鋼される溶鋼の温度を上昇させることが可能となってい
る。なお、バーナー13の代わりにアーク電極等の他の
加熱手段を設けてもよい。
【0023】予熱シャフト2の側壁は、図1に示すよう
に、下方に向かって広がるテーパーを有している。この
ようなテーパーを設けることにより、溶解炉1内の溶鋼
8中へ高温のスクラップを安定的に供給することができ
る。テーパーが形成されていない場合には、スクラップ
3が予熱シャフト2の壁部に拘束され自然に落下しにく
くなり、棚吊りを起こす原因となる。
【0024】予熱シャフト2の側壁のテーパーは、2.
5〜7°の範囲であることが好ましい。このテーパーが
2.5°未満では棚吊り発生を有効に防止することがで
きない。また、7°を超えると予熱シャフト2内のスク
ラップ3の装入量が減少し、予熱時にスクラップ3の滞
留時間を十分に稼ぐことができないため、十分な予熱効
果を得ることができなくなる。逆に、同程度の滞留時間
を稼ごうとすると、予熱シャフト2の高さが高くなるた
め、建屋を高くせざるを得ない。さらに、予熱シャフト
2の上部の断面が狭くなり、使用可能なスクラップ量が
制限されてしまう。
【0025】予熱シャフト2にテーパーを設けた場合で
あっても、予熱シャフト2が矩形の場合には、その壁面
とスクラップ3との摩擦力が大きく、棚吊りを必ずしも
有効に防止することができないため、予熱シャフト2の
断面形状を、円または楕円または曲線を含む形状にする
ことが好ましい。
【0026】このように構成される溶解設備において鉄
スクラップを溶解するに際しては、まず、溶解炉1と予
熱シャフト2に鉄スクラップ3を装入し、鉄スクラップ
3が溶解炉1と予熱シャフト2に連続して存在する状態
とする。
【0027】この状態でアーク電極6によりアーク7を
形成し、鉄スクラップ3を溶解する。この際に、ランス
12aにより酸素を供給し、スクラップの溶解を補助す
る。そして、炉内に溶鋼が溜まってきたら、ランス12
bからスラグ中に補助熱源としてのコークスをインジェ
クションしてスラグフォーミング操業に移行し、電極6
の先端をスラグ9中に埋没させ、アーク7がスラグ9内
に形成されるようにする。この補助熱源としてのコーク
スは、別に供給された酸素と反応し、COガスが発生す
ると同時に、その反応熱はスクラップ3の溶解に寄与す
る。
【0028】このようなスクラップ溶解により発生する
排ガスは、予熱シャフト2およびは排気部2aを経由し
て排出され、この排ガスの熱により、シャフト2内のス
クラップ3が予熱される。溶解炉1内でスクラップ3が
溶解すると、予熱シャフト2のスクラップが溶解炉1に
供給されるため、予熱シャフト2内のスクラップ3の上
端位置が低下してくる。この場合に、スクラップ3等が
溶解室と予熱シャフトに連続して存在する状態を保つよ
うに、バケット4から予熱シャフト2へスクラップ3を
連続的または断続的に供給する。これにより、常に一定
量以上のスクラップが溶解炉1および予熱シャフト2内
に存在している状態が保たれる。スクラップ量この際の
スクラップ3等の装入は、上述したように、操業実績に
基づいて予め設定されたレシピに基づいて行ってもよい
し、予熱シャフト2内のスクラップ3等の量を検出可能
なセンサーを設け、このセンサーからの信号に基づいて
バケット4によるスクラップ3等の投入を制御するよう
にしてもよい。
【0029】スクラップの溶解が進行して所定量、例え
ば1チャージ分以上の溶鋼が炉内に溜まったら、溶解炉
1および溶解シャフト2内にスクラップが連続して存在
する状態を保ったまま、溶解炉1を傾動させて出鋼口1
4から1チャージ分の溶鋼を溶鋼容器、例えば取鍋へ出
鋼する。出鋼に際しては、溶鋼の凝固による出鋼口14
の詰まりを防止するために、バーナー13で溶鋼を加熱
してもよい。そして、溶鋼を取鍋に出鋼した後、取鍋内
の溶鋼を適宜の加熱手段により加熱し、所定の温度まで
昇温する。この際の加熱手段としては例えばアーク電極
を用いることができる。
【0030】このようにしてスクラップを溶解する場合
には、予熱シャフト2内にはプッシャーやフィンガー等
のスクラップ搬送供給のための設備を備えていないの
で、これらが設けられている従来の溶解設備よりも使用
する酸素量を増やすことができ、排ガス温度を高めるこ
とができる。したがって、従来の溶解設備よりも高い温
度にスクラップを予熱することが可能になる。
【0031】また、常にスクラップ3が溶解炉1と予熱
シャフト2連続して存在する状態を保つように予熱シャ
フト2へスクラップ3を供給し、溶解炉1内で1チャー
ジ分以上の溶鋼が形成されてこれを出鋼する際にも、溶
解炉1および予熱シャフト2に連続してスクラップが存
在するため、排ガスによるスクラップ予熱効率が高い。
この場合に、溶解中および出鋼時に1チャージ分の50
%以上のスクラップを溶解炉1および予熱シャフト2に
連続して存在するようにすることによって、予熱効率が
極めて高いものとなる。
【0032】また、効率良くスクラップを溶解する観点
から、コークス等の補助熱源を使用することが望まし
く、上述したランス12bから補助熱源としてのコーク
スをインジェクションするとともに別のランス12aか
ら酸素を供給することにより、COガスが生成し、熱を
発生させることができる。この場合に、供給する酸素量
は25Nm3/t以上であることが好ましい。これによ
り、一層効率良くスクラップを溶解することができる。
さらに好ましくは40Nm3/tである。図2には、後
述する実施例における溶解炉にて酸素原単位を15〜4
5Nm3/tとした時の電力原単位を示す。この図に示
すように、酸素原単位が増加するに従って電力原単位が
減少し、特に25Nm3/t以上になると電力原単位が
200kWh/t以下と極めて低い値となる。さらに4
0Nm3/t以上となると120kWh/t程度以下と
なり、さらに一層低い値となる。
【0033】また、このように常にスクラップが存在し
ている状態で溶解を行うと溶鋼温度が1550℃程度と
低いため、溶鋼が出鋼口14に詰まるおそれがあるが、
上述のようにバーナー13で溶鋼を加熱することによ
り、このようなおそれを回避することができる。
【0034】このようにバーナー13を用いて溶鋼を加
熱することにより溶鋼が出鋼口14に詰まることが回避
されたとしても、溶鋼の温度自体は低い。しかし、上述
のように取鍋等に出鋼して、その中で適宜の加熱手段に
より溶鋼を加熱するので、溶鋼を十分な温度に昇温する
ことができる。
【0035】
【実施例】
(実施例1)溶解炉(炉径;7.2m、高さ4m)と予
熱シャフト(5mW×3mD)とが直結した直流アーク
設備の溶解炉内および予熱シャフト内に、スクラップ1
50トンを装入し、溶解炉にて28インチの黒鉛電極に
より、最大600V、100kAの電源容量でアークを
形成し、スクラップを溶解した。また炉側壁に設けた作
業口より、水冷ランスを挿入し、そこから6000Nm
3/hrの量で送酸した。炉内に溶鋼が溜まってきた時
点で、80kg/minでコークスをスラグ中にインジ
ェクションしスラグフォーミング操業に移行し、黒鉛電
極の先端をフォーミングスラグ中に埋没させた。この時
の電圧は400Vに設定した。予熱シャフト内のスクラ
ップが溶解炉内でのスクラップの溶解に伴って下降した
ら、予熱シャフト上部からスクラップ装入バケットから
スクラップを供給し、予熱シャフト内のスクラップの高
さを一定の高さに保持した。
【0036】このように、溶解炉内および予熱シャフト
内に連続してスクラップが存在する状態で溶解を進行さ
せ、溶解炉内に180トンの溶鋼が生成した段階で、6
0トンを炉内に残し、1チャージ分の120トンの溶鋼
を出鋼口から取鍋に出鋼した。出鋼時の溶鋼の温度は1
550℃であった。溶鋼中のC濃度は0.1%であっ
た。出鋼口付近の溶鋼は、酸素−オイルバーナーで加熱
した。
【0037】120トン出鋼後も送酸とコークスインジ
ェクションを行いながらスラグフォーミング操業を行っ
て溶解を継続し、再度溶解炉内の溶鋼量が180トンに
なったら120トン出鋼することを繰り返した。平均し
てtap−tap約40分間で120トンの溶鋼が得ら
れた。酸素量33Nm3/t、コークス原単位26kg
/tで電力原単位175kWh/tが得られた。
【0038】取鍋に出鋼した120トンの溶鋼は、取鍋
炉(LF)により、すなわち取鍋に挿入したアーク電極
により1620℃に昇温し、連続鋳造により175×1
75mmのビレットを製造した。LFの電力原単位は平
均60kW/tであった。一方、同じ装置を用いて、ス
クラップを連続して供給せずに、1チャージずつバッチ
溶解した場合(従来技術(5)と同様)についても同様
に電力源単位を求めた。
【0039】表1にこれらの結果を示す。表1に示すよ
うに、酸素使用量がほぼ同じで、連続的に供給した実施
例1が比較例よりも、およそ130kWh/tも電力源
単位が低く、LFでの必要な電力原単位を含めてもおよ
そ100kWh/tも電力原単位が低かった。また、従
来技術で示した他のプロセスの報告例と比較しても電力
原単位は本発明の方が60kWh/t以上、LFに至る
前までに必要な電力原単位が低く、本実施例のスクラッ
プの予熱効率が非常に高いことが確認された。
【0040】(実施例2)上記溶解炉において、酸素量
45Nm3/t、コークス原単位36kg/tとした以
外は、実施例1と同様の溶解を実施した。その結果も表
1に示す。この際の電力原単位は120kWと極めて低
く、平均温度が1550℃の溶鋼がtap−tap約3
7分間で得られた。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
溶解室と、その上方に直結する予熱シャフトとを有する
アーク溶解設備を用いてスクラップ等の冷鉄源を溶解す
るので、溶解室への冷鉄源の搬送供給のための装置を特
に必要としない。また、冷鉄源が溶解室と予熱シャフト
に連続して存在する状態を保つように予熱シャフトへ冷
鉄源を供給しながら溶解室内の冷鉄源をアークにより溶
解し、溶解室に所定量、例えば1チャージ以上の溶鋼が
溜まった時点で溶解室および予熱シャフトに冷鉄源が存
在する状態で溶鋼を出鋼するので、次チャージの冷鉄源
の予熱も可能であり、極めて高効率の冷鉄源の溶解を実
現することができる。また、出鋼後に溶鋼を加熱するの
で、溶鋼を十分な温度まで昇温することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するために用いられるアー
ク溶解設備を示す断面図。
【図2】本発明の装置を用いて操業した際における、酸
素原単位と電力原単位との関係を示す図。
【符号の説明】
1……溶解炉 2……予熱シャフト 3……鉄スクラップ 4……スクラップ装入バスケット 6……電極 7……アーク 8……溶鋼 9……スラグ 12a……酸素ランス 12b……コークスランス 13……バーナー 14……出鋼口

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶解室と、その上方に直結する予熱シャ
    フトとを有するアーク溶解設備を用いて冷鉄源を溶解す
    る方法であって、冷鉄源が溶解室と予熱シャフトに連続
    して存在する状態を保つように予熱シャフトへ冷鉄源を
    連続的または断続的に供給しながら溶解室内の冷鉄源を
    アークにより溶解し、溶解室に所定量の溶鋼が溜まった
    時点で溶解室および予熱シャフトに冷鉄源が存在する状
    態で溶鋼を溶鋼容器に出鋼し、容器内の溶鋼を加熱して
    昇温することを特徴とする冷鉄源の溶解方法。
  2. 【請求項2】 溶解中および出鋼時に、溶解室および予
    熱シャフトに1チャージ分の50%以上の冷鉄源が残存
    していることを特徴とする請求項1に記載の冷鉄源の溶
    解方法。
  3. 【請求項3】 さらにコークス等の補助熱源と、酸素と
    を溶解室内に供給することを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載の冷鉄源の溶解方法。
  4. 【請求項4】 前記酸素の供給量が25Nm3/t以上
    であることを特徴とする請求項3に記載の冷鉄源の溶解
    方法。
  5. 【請求項5】 溶鋼の出鋼時に溶鋼を加熱することを特
    徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載
    の冷鉄源の溶解方法。
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