JPH1030907A - 薄膜素子及びその製造方法 - Google Patents
薄膜素子及びその製造方法Info
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- JPH1030907A JPH1030907A JP8187349A JP18734996A JPH1030907A JP H1030907 A JPH1030907 A JP H1030907A JP 8187349 A JP8187349 A JP 8187349A JP 18734996 A JP18734996 A JP 18734996A JP H1030907 A JPH1030907 A JP H1030907A
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Landscapes
- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
- Apparatuses And Processes For Manufacturing Resistors (AREA)
- Non-Adjustable Resistors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高いゲージ率と高い抵抗率とを有し、かつ、
小型のダイヤフラム上にも容易に加工ができる薄膜素子
及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 金属基板1上にプラズマCVD法により
シリコン酸化膜2を形成し、シリコン酸化膜2上に、電
子ビーム蒸着法を用いて、Crと酸素を主体とし、か
つ、酸素含有量が32〜45%となる薄膜歪みゲージ3
を形成し、薄膜歪みゲージ3の端末部に、アルミニウム
(Al)から成る電極配線4を形成する。そして、金属
基板1の電極配線4が形成された面側に、プラズマCV
D法によりシリコン酸化膜5を形成し、電極配線4上の
シリコン酸化膜5にエッチングによりコンタクトホール
6を形成する。
小型のダイヤフラム上にも容易に加工ができる薄膜素子
及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 金属基板1上にプラズマCVD法により
シリコン酸化膜2を形成し、シリコン酸化膜2上に、電
子ビーム蒸着法を用いて、Crと酸素を主体とし、か
つ、酸素含有量が32〜45%となる薄膜歪みゲージ3
を形成し、薄膜歪みゲージ3の端末部に、アルミニウム
(Al)から成る電極配線4を形成する。そして、金属
基板1の電極配線4が形成された面側に、プラズマCV
D法によりシリコン酸化膜5を形成し、電極配線4上の
シリコン酸化膜5にエッチングによりコンタクトホール
6を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜素子及びその
製造方法に関するものであり、特に金属ダイヤフラム上
に形成される薄膜歪みゲージ及びその製造方法に関す
る。
製造方法に関するものであり、特に金属ダイヤフラム上
に形成される薄膜歪みゲージ及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】これまで開発された代表的な薄膜歪みゲ
ージとしては、シリコン(Si)やゲルマニウム(G
e)から成る半導体薄膜(特開昭61−70716号公
報等)や、クロム(Cr)合金等から成る金属薄膜(特
公平6−66162号公報等)がある。半導体薄膜は、
ゲージ率は高いが、抵抗温度係数が大きいという欠点が
あり、金属薄膜は、抵抗温度係数は小さいが、ゲージ率
が低いという欠点がある。
ージとしては、シリコン(Si)やゲルマニウム(G
e)から成る半導体薄膜(特開昭61−70716号公
報等)や、クロム(Cr)合金等から成る金属薄膜(特
公平6−66162号公報等)がある。半導体薄膜は、
ゲージ率は高いが、抵抗温度係数が大きいという欠点が
あり、金属薄膜は、抵抗温度係数は小さいが、ゲージ率
が低いという欠点がある。
【0003】上述の薄膜歪みゲージの代表的な応用分野
としては、圧力センサがあり、圧力センサには、Si微
細加工によるSiダイヤフラム型圧力センサと、耐腐食
性に優れ、超高圧に耐える金属ダイヤフラム型圧力セン
サがある。
としては、圧力センサがあり、圧力センサには、Si微
細加工によるSiダイヤフラム型圧力センサと、耐腐食
性に優れ、超高圧に耐える金属ダイヤフラム型圧力セン
サがある。
【0004】ここで、金属ダイヤフラム型圧力センサと
しては、ダイヤフラム部分に歪みゲージを接着剤で貼り
付ける方式と、金属ダイヤフラムの変位をシリコンオイ
ルを介して薄膜歪みゲージに伝える2重ダイヤフラム方
式とがある。また、上述の2つの方式に対して、より高
精度でシンプルな構造を持つタイプとして、金属ダイヤ
フラム上に絶縁膜を介して薄膜歪みゲージを形成する方
法も既に実用化されている。
しては、ダイヤフラム部分に歪みゲージを接着剤で貼り
付ける方式と、金属ダイヤフラムの変位をシリコンオイ
ルを介して薄膜歪みゲージに伝える2重ダイヤフラム方
式とがある。また、上述の2つの方式に対して、より高
精度でシンプルな構造を持つタイプとして、金属ダイヤ
フラム上に絶縁膜を介して薄膜歪みゲージを形成する方
法も既に実用化されている。
【0005】このような金属ダイヤフラム型圧力センサ
においても、更なる高信頼化,低コスト化の要望があ
り、そのためには高感度,高信頼性,製造が容易な薄膜
歪みゲージが望まれている。
においても、更なる高信頼化,低コスト化の要望があ
り、そのためには高感度,高信頼性,製造が容易な薄膜
歪みゲージが望まれている。
【0006】そこで、最近ではクロム(Cr)を主体と
した薄膜歪みゲージが、高いゲージ率を要する材料とし
て注目を集めている。代表的なものとして、特公平7−
54281号公報には、CrMo合金をスパッタリング
によって成膜することによりゲージ率が10以上の薄膜
歪みゲージを生成できることが示されており、特公平6
−66162号公報には、Cr(60〜98原子%),
酸素(2〜30原子%),その他の添加金属(0〜10
原子%)から成る合金薄膜を2元スパッタリングによっ
て成膜することによりゲージ率5以上,抵抗温度係数±
100ppm以下の薄膜歪みゲージを生成できることが
示されている。また、特開平6−213613号公報に
は、クロム(Cr)を成膜後、400℃以上でアニール
し、bccクロムと三方晶Cr2O3から成る薄膜歪みゲ
ージとしてゲージ率20以上のものが示されている。
した薄膜歪みゲージが、高いゲージ率を要する材料とし
て注目を集めている。代表的なものとして、特公平7−
54281号公報には、CrMo合金をスパッタリング
によって成膜することによりゲージ率が10以上の薄膜
歪みゲージを生成できることが示されており、特公平6
−66162号公報には、Cr(60〜98原子%),
酸素(2〜30原子%),その他の添加金属(0〜10
原子%)から成る合金薄膜を2元スパッタリングによっ
て成膜することによりゲージ率5以上,抵抗温度係数±
100ppm以下の薄膜歪みゲージを生成できることが
示されている。また、特開平6−213613号公報に
は、クロム(Cr)を成膜後、400℃以上でアニール
し、bccクロムと三方晶Cr2O3から成る薄膜歪みゲ
ージとしてゲージ率20以上のものが示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
なクロム(Cr)を主体とする薄膜歪みゲージにおいて
は、抵抗率が低いという問題点があった。
なクロム(Cr)を主体とする薄膜歪みゲージにおいて
は、抵抗率が低いという問題点があった。
【0008】一般的に、圧力センサのインピーダンスは
数kΩになるよう調整されており、半導体薄膜の場合、
ドーピング濃度により抵抗率を幅広く制御することが可
能であり、例えば、3kΩの抵抗を作る場合、抵抗率を
10-2Ω・cm,膜厚を0.1μmとすると、長さ/幅の
比は3になる。
数kΩになるよう調整されており、半導体薄膜の場合、
ドーピング濃度により抵抗率を幅広く制御することが可
能であり、例えば、3kΩの抵抗を作る場合、抵抗率を
10-2Ω・cm,膜厚を0.1μmとすると、長さ/幅の
比は3になる。
【0009】しかし、上述のクロム(Cr)を主体とす
る薄膜歪みゲージの抵抗率は、10 -6〜10-4Ω・cmで
あり、例えば、圧力センサのダイヤフラム上にホイート
ストンブリッジ状に抵抗体を4個形成しようとした場
合、膜厚を0.1μmとすると、抵抗体の占める面積が
大きくなりすぎて通常の大きさのダイヤフラムでは使え
ないという問題があった。
る薄膜歪みゲージの抵抗率は、10 -6〜10-4Ω・cmで
あり、例えば、圧力センサのダイヤフラム上にホイート
ストンブリッジ状に抵抗体を4個形成しようとした場
合、膜厚を0.1μmとすると、抵抗体の占める面積が
大きくなりすぎて通常の大きさのダイヤフラムでは使え
ないという問題があった。
【0010】また、ダイヤフラム上では場所によって歪
み量,歪み方向が異なるため、抵抗体の面積が小さいほ
うがより最適な位置に抵抗体を配置することができる。
み量,歪み方向が異なるため、抵抗体の面積が小さいほ
うがより最適な位置に抵抗体を配置することができる。
【0011】そこで、クロム(Cr)を主体とする薄膜
歪みゲージでは、面積を抑えるため、加工寸法を10μ
m前後のレベルにしなければならず、Siプロセスなら
10μmルールの加工は容易だが、金属ダイヤフラムの
場合は、切削加工によるダイヤフラムにしても、大面積
SUS基板を用いる場合であっても、装置に様々な制約
があり加工寸法を10μmのレベルにするのが困難であ
り、特に6mmφ以下の小型のダイヤフラムには適用が
困難であった。
歪みゲージでは、面積を抑えるため、加工寸法を10μ
m前後のレベルにしなければならず、Siプロセスなら
10μmルールの加工は容易だが、金属ダイヤフラムの
場合は、切削加工によるダイヤフラムにしても、大面積
SUS基板を用いる場合であっても、装置に様々な制約
があり加工寸法を10μmのレベルにするのが困難であ
り、特に6mmφ以下の小型のダイヤフラムには適用が
困難であった。
【0012】また、酸化Crは、真空蒸着中の雰囲気に
酸素を導入することにより成膜する。しかし、真空蒸着
は装置構成が単純で、生産処理能率も高いという利点が
ある反面、Cr原料を加熱昇華させる時、Cr原料自身
の酸素と反応するので、酸素導入圧が変動し安定した組
成が得られないという問題があった。
酸素を導入することにより成膜する。しかし、真空蒸着
は装置構成が単純で、生産処理能率も高いという利点が
ある反面、Cr原料を加熱昇華させる時、Cr原料自身
の酸素と反応するので、酸素導入圧が変動し安定した組
成が得られないという問題があった。
【0013】本発明は、上記の点に鑑みて成されたもの
であり、その目的とするところは、高いゲージ率と高い
抵抗率とを有し、かつ、小型のダイヤフラム上にも容易
に加工ができる薄膜素子及びその製造方法を提供するこ
とにある。
であり、その目的とするところは、高いゲージ率と高い
抵抗率とを有し、かつ、小型のダイヤフラム上にも容易
に加工ができる薄膜素子及びその製造方法を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
Cr及び酸素を主体とする薄膜素子において、酸素含有
量が32〜45原子%であることを特徴とするものであ
る。
Cr及び酸素を主体とする薄膜素子において、酸素含有
量が32〜45原子%であることを特徴とするものであ
る。
【0015】請求項2記載の発明は、Cr及び酸素を主
体とし、電子ビーム蒸着法を用いて製造する薄膜素子の
製造方法であって、純度99%以上のCrを蒸着源とし
て用い、電子ビーム発生前はチャンバ内の酸素導入圧を
8×10-5〜1×10-3Torrにし、蒸着中はチャンバ内
の酸素導入圧を6×10-6〜1×10-4Torrに制御して
成膜するようにしたことを特徴とするものである。
体とし、電子ビーム蒸着法を用いて製造する薄膜素子の
製造方法であって、純度99%以上のCrを蒸着源とし
て用い、電子ビーム発生前はチャンバ内の酸素導入圧を
8×10-5〜1×10-3Torrにし、蒸着中はチャンバ内
の酸素導入圧を6×10-6〜1×10-4Torrに制御して
成膜するようにしたことを特徴とするものである。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項2記載の薄
膜素子の製造方法において、成膜後、300〜390℃
でアニールするようにしたことを特徴とするものであ
る。
膜素子の製造方法において、成膜後、300〜390℃
でアニールするようにしたことを特徴とするものであ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面に基づき説明する。図1は、本発明の一実施形態
に係る薄膜歪みゲージを用いた圧力センサを示す略断面
図であり、図2は、本実施形態に係る薄膜歪みゲージの
形成条件を示すテーブルである。本実施形態において
は、特性評価用の金属基板1として、厚さ0.6mmの
SUS630基板を用いた。先ず、金属基板1上に絶縁
膜としてプラズマCVD法によりシリコン酸化膜2を約
3μm形成し、シリコン酸化膜2上に電子ビーム蒸着法
を用いて、酸化Cr膜から成る薄膜歪みゲージ3を約
0.1μm形成した後、フォトリソグラフィ技術及びエ
ッチング技術を用いて所定形状にパターニングする。な
お、薄膜歪みゲージ3は、図2に示す形成条件により形
成される。
て図面に基づき説明する。図1は、本発明の一実施形態
に係る薄膜歪みゲージを用いた圧力センサを示す略断面
図であり、図2は、本実施形態に係る薄膜歪みゲージの
形成条件を示すテーブルである。本実施形態において
は、特性評価用の金属基板1として、厚さ0.6mmの
SUS630基板を用いた。先ず、金属基板1上に絶縁
膜としてプラズマCVD法によりシリコン酸化膜2を約
3μm形成し、シリコン酸化膜2上に電子ビーム蒸着法
を用いて、酸化Cr膜から成る薄膜歪みゲージ3を約
0.1μm形成した後、フォトリソグラフィ技術及びエ
ッチング技術を用いて所定形状にパターニングする。な
お、薄膜歪みゲージ3は、図2に示す形成条件により形
成される。
【0018】ここで、蒸着源として純度が低いCr粒を
用いると、薄膜歪みゲージ3の特性ばらつきが大きくな
るため、本実施形態においては純度99%以上のCr粒
を用いた。
用いると、薄膜歪みゲージ3の特性ばらつきが大きくな
るため、本実施形態においては純度99%以上のCr粒
を用いた。
【0019】続いて、薄膜歪みゲージ3の端末部に、ア
ルミニウム(Al)から成る電極配線4を約1μm形成
する。なお、電極配線4の形成方法の一例としては、タ
ーゲットにアルミニウムを用いてスパッタリングを行う
ことにより、アルミニウム層を形成し、フォトリソグラ
フィ技術及びエッチング技術を用いて所定形状にパター
ニングする方法がある。
ルミニウム(Al)から成る電極配線4を約1μm形成
する。なお、電極配線4の形成方法の一例としては、タ
ーゲットにアルミニウムを用いてスパッタリングを行う
ことにより、アルミニウム層を形成し、フォトリソグラ
フィ技術及びエッチング技術を用いて所定形状にパター
ニングする方法がある。
【0020】次に、金属基板1の電極配線4が形成され
た面側に、プラズマCVD法によりシリコン酸化膜5を
約0.5μm形成し、電極配線4上のシリコン酸化膜5
にエッチングによりコンタクトホール6を形成する。そ
して、製造されたものを矩形に切り出し、コンタクトホ
ール6を介して電極配線4にワイヤボンディングを行っ
て、電気信号を取り出せるようにし、切り出した基板の
一端を固定し、他端を変位させることにより、薄膜歪み
ゲージ3に歪みを与えて特性を評価した。
た面側に、プラズマCVD法によりシリコン酸化膜5を
約0.5μm形成し、電極配線4上のシリコン酸化膜5
にエッチングによりコンタクトホール6を形成する。そ
して、製造されたものを矩形に切り出し、コンタクトホ
ール6を介して電極配線4にワイヤボンディングを行っ
て、電気信号を取り出せるようにし、切り出した基板の
一端を固定し、他端を変位させることにより、薄膜歪み
ゲージ3に歪みを与えて特性を評価した。
【0021】なお、本実施形態における各膜の膜厚は、
本実施形態に示す膜厚に限定されるものではない。
本実施形態に示す膜厚に限定されるものではない。
【0022】以下、図2のテーブルに基づいて、薄膜歪
みゲージ3の特性について説明する。No.1〜3が本
願発明に係る形成条件により形成された薄膜歪みゲージ
3を示し、No.4〜8が比較例である。薄膜歪みゲー
ジ3の材料として、Crと酸素を主体とする薄膜は既に
知られているが、本願発明は、電子ビーム蒸着法を用い
て従来より多量の酸素を含有させることにより高いゲー
ジ率と高い抵抗率を有する薄膜歪みゲージ3を得ること
ができた。
みゲージ3の特性について説明する。No.1〜3が本
願発明に係る形成条件により形成された薄膜歪みゲージ
3を示し、No.4〜8が比較例である。薄膜歪みゲー
ジ3の材料として、Crと酸素を主体とする薄膜は既に
知られているが、本願発明は、電子ビーム蒸着法を用い
て従来より多量の酸素を含有させることにより高いゲー
ジ率と高い抵抗率を有する薄膜歪みゲージ3を得ること
ができた。
【0023】一般的に、電子ビーム蒸着装置は、装置コ
ストが低く、成膜処理能力も高く、最も生産性に優れて
いるが、化合物や合金薄膜を形成する場合、常に一定の
組成の薄膜を得るのが難しいという問題点がある。
ストが低く、成膜処理能力も高く、最も生産性に優れて
いるが、化合物や合金薄膜を形成する場合、常に一定の
組成の薄膜を得るのが難しいという問題点がある。
【0024】特に、本願発明のように、酸素雰囲気中で
純度99%以上のCrのような活性な金属を電子ビーム
で加熱した場合、Crが酸素と反応して雰囲気中の酸素
を吸収してしまうので、蒸着前に設定した酸素導入圧が
変化してしまうという問題が発生する。
純度99%以上のCrのような活性な金属を電子ビーム
で加熱した場合、Crが酸素と反応して雰囲気中の酸素
を吸収してしまうので、蒸着前に設定した酸素導入圧が
変化してしまうという問題が発生する。
【0025】そこで、本願発明は、電子ビーム発生前の
酸素の導入圧を設定し、蒸着中も酸素導入量を調整して
一定の酸素圧を保つ2段階の調整方法により安定した組
成の薄膜を得ることができた。
酸素の導入圧を設定し、蒸着中も酸素導入量を調整して
一定の酸素圧を保つ2段階の調整方法により安定した組
成の薄膜を得ることができた。
【0026】具体的には、チャンバ内の酸素導入圧を、
電子ビーム発生前に8×10-5〜1×10-3Torrの範囲
に調整し、蒸着中は6×10-6〜1×10-4Torrの範囲
に調整することによりCrと酸素から成る薄膜歪みゲー
ジ3を成膜する。上述の方法により得られたCrと酸素
から成る薄膜歪みゲージ3では、酸素を32〜45%含
ませることができ、これにより高いゲージ率と高い抵抗
率とを持たせることができる。
電子ビーム発生前に8×10-5〜1×10-3Torrの範囲
に調整し、蒸着中は6×10-6〜1×10-4Torrの範囲
に調整することによりCrと酸素から成る薄膜歪みゲー
ジ3を成膜する。上述の方法により得られたCrと酸素
から成る薄膜歪みゲージ3では、酸素を32〜45%含
ませることができ、これにより高いゲージ率と高い抵抗
率とを持たせることができる。
【0027】なお、酸素の含有率が32%未満では抵抗
率が低く、45%を越えると逆に抵抗率が高くなりすぎ
て扱いにくくなるという問題が生じ、また、酸素の含有
率が45%を超えると成膜後の低温アニールの効果が得
られにくくなるという問題が生じる。
率が低く、45%を越えると逆に抵抗率が高くなりすぎ
て扱いにくくなるという問題が生じ、また、酸素の含有
率が45%を超えると成膜後の低温アニールの効果が得
られにくくなるという問題が生じる。
【0028】また、電子ビーム発生前に酸素を導入せ
ず、蒸着開始と同時に酸素を所定圧導入する方法や、電
子ビーム発生前に過剰の酸素を導入し、蒸着開始時に酸
素導入圧を所定圧に減少させる方法もあるが、いずれも
特性ばらつきが大きくなるため好ましくない。本願発明
では、予め所定量の酸素を導入し、電子ビームを発生さ
せた際に減少する圧力を、その後酸素を再び導入するこ
とにより所定圧に調整する方法をとっているため、繰り
返し再現性が向上する。
ず、蒸着開始と同時に酸素を所定圧導入する方法や、電
子ビーム発生前に過剰の酸素を導入し、蒸着開始時に酸
素導入圧を所定圧に減少させる方法もあるが、いずれも
特性ばらつきが大きくなるため好ましくない。本願発明
では、予め所定量の酸素を導入し、電子ビームを発生さ
せた際に減少する圧力を、その後酸素を再び導入するこ
とにより所定圧に調整する方法をとっているため、繰り
返し再現性が向上する。
【0029】上述の方法により得られた薄膜歪みゲージ
3の結晶構造をX線回折法で調べたところ、酸素導入量
が少ないとCrのピークのみが現れ、酸素導入量を増や
すとCrのピークが消失し、Cr2O3とCrOのピーク
が現れた。さらに酸素導入量を増やすとCr2O3のピー
クも消失した。薄膜歪みゲージ3の成膜直後は、Crと
酸素はアモルファス状態で、アニールすることによって
Cr2O3に変化させることもできるが、成膜条件によっ
ては成膜直後にCr2O3の結晶を形成することもでき
る。また、Crはbcc構造、Cr2O3は菱面体構造が
最も安定した構造であり、結晶を作れば必ずこの構造が
形成される。
3の結晶構造をX線回折法で調べたところ、酸素導入量
が少ないとCrのピークのみが現れ、酸素導入量を増や
すとCrのピークが消失し、Cr2O3とCrOのピーク
が現れた。さらに酸素導入量を増やすとCr2O3のピー
クも消失した。薄膜歪みゲージ3の成膜直後は、Crと
酸素はアモルファス状態で、アニールすることによって
Cr2O3に変化させることもできるが、成膜条件によっ
ては成膜直後にCr2O3の結晶を形成することもでき
る。また、Crはbcc構造、Cr2O3は菱面体構造が
最も安定した構造であり、結晶を作れば必ずこの構造が
形成される。
【0030】なお、Cr,Cr2O3のどちらかがアモル
ファス状態であっても実用に十分な特性を示し、特に結
晶構造にこだわる必要はない。
ファス状態であっても実用に十分な特性を示し、特に結
晶構造にこだわる必要はない。
【0031】また、Crを主体とする薄膜歪みゲージを
アニールすることにより、抵抗の安定化,ゲージ率の向
上を図ることができるが、金属ダイヤフラムを備える圧
力センサへの応用を考えた場合、できるだけ低温でアニ
ールすることが好ましく、高温だと金属ダイヤフラムに
構造や膨張率に起因する熱歪みを与える。更に、金属基
板上に薄膜歪みゲージ3を形成する場合、金属基板を直
接アニールすると、熱によって金属基板に反りが発生し
たり、高温でアニールした場合に、金属基板上に形成さ
れた膜の熱膨張率の差によって膜の剥がれが生じる。そ
こで、アニール温度としては、金属基板の反りや膜の剥
がれが生じない温度である400度以下であることが好
ましい。
アニールすることにより、抵抗の安定化,ゲージ率の向
上を図ることができるが、金属ダイヤフラムを備える圧
力センサへの応用を考えた場合、できるだけ低温でアニ
ールすることが好ましく、高温だと金属ダイヤフラムに
構造や膨張率に起因する熱歪みを与える。更に、金属基
板上に薄膜歪みゲージ3を形成する場合、金属基板を直
接アニールすると、熱によって金属基板に反りが発生し
たり、高温でアニールした場合に、金属基板上に形成さ
れた膜の熱膨張率の差によって膜の剥がれが生じる。そ
こで、アニール温度としては、金属基板の反りや膜の剥
がれが生じない温度である400度以下であることが好
ましい。
【0032】本願発明のように、Crと酸素を主体とす
る薄膜歪みゲージ3では、400℃以下の低温アニール
の効果が酸素含有量と関係があり、酸素含有量が45%
を越える場合には低温アニールをしてもゲージ率の向上
が見られない。また、ゲージ率向上の効果を得るために
は、アニール温度とアニール時間との間に関連があり、
アニール温度が390℃では数時間でゲージ率向上の効
果が得られるが、350℃であれば10時間以上、30
0℃未満では相当の時間アニールしてもゲージ率向上の
効果が得られず、実用的でない。そこで、本願発明にお
いては、アニール温度を300〜390℃に設定した。
る薄膜歪みゲージ3では、400℃以下の低温アニール
の効果が酸素含有量と関係があり、酸素含有量が45%
を越える場合には低温アニールをしてもゲージ率の向上
が見られない。また、ゲージ率向上の効果を得るために
は、アニール温度とアニール時間との間に関連があり、
アニール温度が390℃では数時間でゲージ率向上の効
果が得られるが、350℃であれば10時間以上、30
0℃未満では相当の時間アニールしてもゲージ率向上の
効果が得られず、実用的でない。そこで、本願発明にお
いては、アニール温度を300〜390℃に設定した。
【0033】但し、抵抗安定化は200〜300℃でも
なされ、これでもゲージ率7〜12が得られるので、実
用的には十分である。
なされ、これでもゲージ率7〜12が得られるので、実
用的には十分である。
【0034】なお、本実施形態においては、電子ビーム
蒸着法によりクロム及び酸素を主体とする薄膜素子を形
成したが、これに限定される必要はなく、スパッタリン
グにより形成するようにしても良い。
蒸着法によりクロム及び酸素を主体とする薄膜素子を形
成したが、これに限定される必要はなく、スパッタリン
グにより形成するようにしても良い。
【0035】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、Cr及び酸素を
主体とする薄膜素子において、酸素含有量が32〜45
原子%としたことにより、高いゲージ率と高い抵抗率と
を有し、かつ、小型のダイヤフラム上にも容易に加工が
できる薄膜素子を提供することができた。
主体とする薄膜素子において、酸素含有量が32〜45
原子%としたことにより、高いゲージ率と高い抵抗率と
を有し、かつ、小型のダイヤフラム上にも容易に加工が
できる薄膜素子を提供することができた。
【0036】請求項2記載の発明は、Cr及び酸素を主
体とし、電子ビーム蒸着法を用いて製造する薄膜素子の
製造方法であって、純度99%以上のCrを蒸着源とし
て用い、電子ビーム発生前はチャンバ内の酸素導入圧を
8×10-5〜1×10-3Torrにし、蒸着中はチャンバ内
の酸素導入圧を6×10-6〜1×10-4Torrに制御して
成膜するようにしたことにより、高いゲージ率と高い抵
抗率とを有し、かつ、小型のダイヤフラム上にも容易に
加工ができる薄膜素子の製造方法を提供することができ
た。
体とし、電子ビーム蒸着法を用いて製造する薄膜素子の
製造方法であって、純度99%以上のCrを蒸着源とし
て用い、電子ビーム発生前はチャンバ内の酸素導入圧を
8×10-5〜1×10-3Torrにし、蒸着中はチャンバ内
の酸素導入圧を6×10-6〜1×10-4Torrに制御して
成膜するようにしたことにより、高いゲージ率と高い抵
抗率とを有し、かつ、小型のダイヤフラム上にも容易に
加工ができる薄膜素子の製造方法を提供することができ
た。
【0037】請求項3記載の発明は、請求項2記載の薄
膜素子の製造方法によって製造された薄膜素子を、30
0〜390℃でアニールすることにより、ゲージ率を向
上させることができる。
膜素子の製造方法によって製造された薄膜素子を、30
0〜390℃でアニールすることにより、ゲージ率を向
上させることができる。
【図1】本発明の一実施形態に係る薄膜歪みゲージ素子
を示す略断面図である。
を示す略断面図である。
【図2】本実施形態に係る薄膜歪みゲージの形成条件を
示すテーブルである。
示すテーブルである。
1 金属基板 2 シリコン酸化膜 3 薄膜歪みゲージ 4 電極配線 5 シリコン酸化膜 6 コンタクトホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/78 627F
Claims (3)
- 【請求項1】 Cr及び酸素を主体とする薄膜素子にお
いて、酸素含有量が32〜45原子%であることを特徴
とする薄膜素子。 - 【請求項2】 Cr及び酸素を主体とし、電子ビーム蒸
着法を用いて製造する薄膜素子の製造方法であって、純
度99%以上のCrを蒸着源として用い、電子ビーム発
生前はチャンバ内の酸素導入圧を8×10-5〜1×10
-3Torrにし、蒸着中はチャンバ内の酸素導入圧を6×1
0-6〜1×10-4Torrに制御して成膜するようにしたこ
とを特徴とする薄膜素子の製造方法。 - 【請求項3】 前記成膜後、300〜390℃でアニー
ルするようにしたことを特徴とする薄膜素子の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8187349A JPH1030907A (ja) | 1996-07-17 | 1996-07-17 | 薄膜素子及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8187349A JPH1030907A (ja) | 1996-07-17 | 1996-07-17 | 薄膜素子及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1030907A true JPH1030907A (ja) | 1998-02-03 |
Family
ID=16204444
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8187349A Pending JPH1030907A (ja) | 1996-07-17 | 1996-07-17 | 薄膜素子及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1030907A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008192892A (ja) * | 2007-02-06 | 2008-08-21 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 歪抵抗薄膜とその製造方法および歪抵抗薄膜を用いた歪抵抗素子と歪検出装置 |
| CN104613861A (zh) * | 2015-02-02 | 2015-05-13 | 上海集成电路研发中心有限公司 | 一种柔性有源应变或压力传感器结构及制备方法 |
| JP2024177526A (ja) * | 2021-06-11 | 2024-12-19 | ミネベアミツミ株式会社 | ひずみゲージ |
-
1996
- 1996-07-17 JP JP8187349A patent/JPH1030907A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008192892A (ja) * | 2007-02-06 | 2008-08-21 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 歪抵抗薄膜とその製造方法および歪抵抗薄膜を用いた歪抵抗素子と歪検出装置 |
| CN104613861A (zh) * | 2015-02-02 | 2015-05-13 | 上海集成电路研发中心有限公司 | 一种柔性有源应变或压力传感器结构及制备方法 |
| JP2024177526A (ja) * | 2021-06-11 | 2024-12-19 | ミネベアミツミ株式会社 | ひずみゲージ |
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