JPH10309441A - 循環流動層システム - Google Patents

循環流動層システム

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JPH10309441A
JPH10309441A JP10082918A JP8291898A JPH10309441A JP H10309441 A JPH10309441 A JP H10309441A JP 10082918 A JP10082918 A JP 10082918A JP 8291898 A JP8291898 A JP 8291898A JP H10309441 A JPH10309441 A JP H10309441A
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solid
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JP10082918A
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Yoneichi Ikeda
米一 池田
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Publication date
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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Devices And Processes Conducted In The Presence Of Fluids And Solid Particles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のものに比してより構造が単純かつ、固
体の移送用気体が不要であり、固体をスムーズに循環さ
せるための圧力バランス維持が容易との利点を備えた、
例えば触媒または熱媒体として用いる粉粒体状の固体を
循環させる等に好適な循環流動層システムを提案する。 【解決手段】 固体(sl)が供給される下降流型移動層要
素(1) 、その下方に連結された第1濃厚流動層要素(2)
、該第1濃厚流動層要素(2) からの固体(sl)が導入さ
れる導入口が装置内圧力分布の低圧側に第1流量調整要
素(21)を介して接続された第2濃厚流動層要素(3) 、そ
の上方の上昇流型移動層要素(4) を主体に各部を接続
し、第1濃厚流動層要素(2) 内の固体密度を前記上昇流
型移動層要素(4) 内の固体密度よりも0.4〜0.8g
/cm3 だけ高く設定し循環流動層システムを構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粉粒体状の固体を触
媒または熱媒体等の循環する粉粒体状の固体を用いて、
下降流型反応器で反応気体と所望の反応を行わせる等の
目的で用いられる循環流動層システムに関する。
【0002】
【従来の技術】粉粒子状の固体を触媒または熱媒体とし
て使用し、反応物気体と接触させる反応系は古くから知
られている。このような流動床式反応器の中には濃厚流
動層(気泡流動層)を用いるもの、高速移動層(高速流
動層)を用いるものなどがある。固体と気体の接触時間
を短くする必要のある反応では高速移動層が用いられ
る。現在重質油などの流動接触分解によるガソリンの製
造装置ではライザーと呼ばれる上昇流型高速移動層反応
器が主流となっている。これはガソリン等の好ましい生
成物の選択性を上げるために触媒性能の向上とともに接
触時間を短くして好ましくない過分解などの反応を抑制
するようになったためである。
【0003】しかし、ライザー型の反応装置では逆混合
という問題が発生する。逆混合とは上昇する混合流に対
して重力が下向きに作用することにより気体または固体
の一部が本来の流れとは逆方向に運動する現象である。
このような気体の逆混合が起こると気体のある部分は接
触時間が短くなりすぎ十分に反応しないまま反応器から
抜き出され、気体の他のある部分は接触時間が長くなり
すぎ過分解等の好ましくない反応がおき、生成物の品質
劣化を招く。また、固体の逆混合がおきると固体の一部
は劣化した状態で反応器内に長く留まることになり反応
の効率が低下する。
【0004】これを回避するために近年は下降流型反応
器を用いるようになっている。例えば、最近では特開平
4−261494、米国特許5,462,652 、米国特許4,38
5,985 、日本特許第2523325号等において下降流
型反応器を用いたシステムが紹介されている。これら提
案は充分に接触時間を短くし、かつ固体や気体の逆混合
を防いで生成物の選択性をより良くするとことを意図し
たものである。しかしながらこれらの技術は反応と再生
を連続的に行う循環流動層システム全体としてみたとき
には未だ問題を含んでいる。これらの問題は下降流型反
応器で固体を下に落下させた後、再生して再度反応に供
するため、いかに効率よく固体を元の高さに戻すかとい
う点で充分な成果が得られていないことに起因してい
る。
【0005】例えば上掲の特開平4−261494では
再生後の触媒を移送用気体によって反応器入口の高さに
まで持ち上げているが、この場合触媒を燃焼して再生す
る空気の他に触媒をリフトアップするための移送用媒体
としての気体が必要となりブロアーの能力が過大とな
る、装置の構造が複雑になるなど経済的に好ましくな
い。米国特許5,462,652 も同様で触媒を再生するのに必
要な空気以外に触媒をリフトアップするための移送用媒
体としての気体を必要とするという難点がある。
【0006】また、米国特許4,385,985 では上昇流型再
生装置により燃焼用空気を用いて触媒のリフトアップも
行うという手法が見られる。しかしこの手法も以下の点
でその活用は実際には難しい。すなわち触媒をリフトア
ップするためにはその仕事量の代償として圧力損失が発
生し、その結果再生用空気導入口は圧力が高くなるが、
その圧力はストリッピング装置に形成された触媒の濃厚
層の静圧で押さえる必要があるという点を見落としてい
るということである。ストリッピング装置の触媒濃厚層
の静圧より再生用空気導入口の圧力が高くなると燃焼用
空気がストリッピング装置側に逆流し触媒循環ができな
くなる。言い換えればストリッピング装置出口より再生
装置入口の方が圧力が高くなりストリッピング装置から
再生装置へ触媒が流れなくなる。
【0007】これに対応すべくストリッピング装置の濃
厚層高さを大きくすればストリッピング装置側の静圧も
大きくなるが、その場合触媒をリフトアップしなければ
ならない距離も大きくなり、その結果触媒リフトアップ
に伴う圧力損失も大きくなるため解決とならない。かと
いってストリッピング装置側の圧力を高くすると、スト
リッピング装置は触媒循環の流れを遡ると反応器を介し
て再生装置の上部に接続しており、ストリッピング装置
の圧力を高くすれば再生装置の上部圧力も高くなり、従
って再生装置下部の再生用空気導入口の圧力も高くなる
という堂々めぐりになってしまう。燃焼用空気の吹き込
み量を大きくすれば再生装置内の触媒密度が小さくな
り、圧力損失も小さくなるが使用する空気量が大きくな
り経済的に好ましくない。また、日本特許第25233
25号も再生装置下部から再生用空気を導入して、反応
器入口高さまで触媒を持ち上げようとしている点で同じ
問題を含んでいる。
【0008】このように下降流反応器を用いた循環流動
層反応システムにおいては使用する空気などの量を最小
にしつつ、反応器、ストリッピング装置、再生装置、再
び反応器という循環サイクルで圧力バランスを保つには
かなりの困難を伴う。固体の循環量の大きい装置では固
体をリフトアップするために必要な動力が大きいため特
に困難である。
【0009】短接触時間で好ましい生成物の選択性を上
げることをねらいとするプロセスでは接触時間をなるべ
く短くするとともに高転化率を維持するために高混合比
を用いることが多く、そのような背景から幾つかの流動
層要素(移動層要素)を順に接合した循環流動層反応シ
ステムとして、構造が単純かつ固体の移送用気体が不要
であり、固体をスムーズに循環させるための圧力バラン
ス維持が容易なシステムが求められていた。ここで流動
層要素或いは移動層要素とは反応システム(装置)を構
成している互いに区分可能な内部を反応物質あるいは移
送用気体等が連続し一定方向に移動する略一様部分を指
しており一般にはひと続きとなった容器形状をとる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した如き
背景に鑑みてなされたもので、構造が単純かつ、固体の
移送用気体が不要であり、固体をスムーズに循環させる
ための圧力バランス維持が容易との利点を備えた循環流
動層システムを提案することを目的としたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、触媒または熱媒体として用いる粉粒体状
の固体(sl)を循環させる循環流動層システムを、以下の
各部すなわち、(イ)上部より前記固体(sl)が供給され
る下降流型移動層要素(1) と、(ロ)前記下降流型移動
層要素(1) の下方に連結された第1濃厚流動層要素(2)
と、(ハ)前記第1濃厚流動層要素(2) からの固体(sl)
が導入される導入口が装置内圧力分布の低圧側に第1流
量調整要素(21)を介して接続された第2濃厚流動層要素
(3) と、(ニ)前記第2濃厚流動層要素(3) の上部に下
端が接続されて上方に延びて装置内部を上昇移動した前
記固体(sl)を装置上部から第2流量調整要素(20)を介し
て前記下降流型移動層要素(1) 上部へと循環供給する上
昇流型移動層要素(4) とを組み合わせるとともに、前記
第1濃厚流動層要素(2) 内の固体密度を前記上昇流型移
動層要素(4) 内の固体密度よりも0.4〜0.8g/c
3 だけ高く維持される様に構成する。
【0012】また、同様の循環流動層システムを、以下
の各部すなわち、(イ)上部より前記固体(sl)が供給さ
れる下降流型移動層要素(1) と、(ロ)前記下降流型移
動層要素(1) の下方に連結された第1濃厚流動層要素
(2)と、(ハ)前記第1濃厚流動層要素(2) からの固体
(sl)が導入される導入口がスタンドパイプ(Ps)及び第1
流量調整要素(21)を介して装置内圧力分布の高圧側に接
続された第2濃厚流動層要素(3) と、(ニ)前記第2濃
厚流動層要素(3) の上部に下端が接続されて上方に延び
て装置内部を上昇移動した前記固体(sl)を装置上部から
第2流量調整要素(20)を介して前記下降流型移動層要素
(1) 上部へと循環供給する上昇流型移動層要素(4) とを
組み合わせるとともに、前記第1濃厚流動層要素(2) 内
の固体密度を前記上昇流型移動層要素(4) 内の固体密度
よりも0.4〜0.8g/cm3 だけ高く維持されるよ
うに構成することで目的を達成する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明においては、例えば反応器
の如き下降流型移動層要素の下にストリッピング装置の
如き第1の濃厚流動層要素を配置する。また多くの場合
に再生部となる第2の濃厚流動層要素とその上部に接続
された中高速移動層の上昇流型移動要素を組み合わせる
ことによりこの連続系中の空気等の気体を固体をリフト
アップするための移送用媒体として利用する。この方法
により小さな圧力損失で固体をシステム(装置)の上部
までリフトアップすることができる。更に第1の濃厚流
動層要素から第2の濃厚流動層要素への固体の導入を該
要素内の固体の静圧により圧力の高くなっている下部を
避け、要素の上部部位に導入する。
【0014】また別法として濃厚流動層要素から第2の
濃厚流動層要素への固体の導入を導入部にスタンドパイ
プを形成・介在させることにより、スタンドパイプ内の
固体の静圧を利用して第2該濃厚流動層要素下部の圧力
の高い部位に固体を導入するよう構成する。これによ
り、単純化されたフローで固体輸送用のための気体を余
分に供給する必要もなく、また装置全体の高さを大きく
することもなく圧力バランスをとって固体の循環を確立
・維持することが可能となる。
【0015】〔実施例〕以下、本発明を実施例をあげ図
面に沿って詳細に説明する。第1図に本発明による循環
流動層システムの典型的な実施例を示す。このシステム
では下降流型移動層要素としての周知の垂直下降流型高
速移動層反応器(1) において上方から供給される接触分
解触媒として例えばシリカアルミナ等の粉粒体状の固体
を用いて重質油などの炭化水素油を分解反応させてい
る。反応器(1) に接続された分離器(19)で生成物気体が
分離されライン(14)を通って系外へ抜き出されるように
なっている。触媒である粉粒体状の固体が第1濃厚流動
層要素としての垂直下降流型高速移動層反応器(1) 、ス
トリッピング装置(2)、第2濃厚流動層要素としての濃
厚流動層型再生装置(3) 、上昇流型移動層要素としての
中高速移動層上昇流型再生装置(4) (以下ライザー再生
装置と称する)、フィードホッパー(5) 、そして再び反
応器(1) の順番に系内を循環している。一般的には、垂
直下降流型高速移動層反応器(1) その他第1濃厚流動層
要素相当部にはポンプ等により昇圧された炭化水素ガ
ス、固体との接触により少なくともその一部が気化する
炭化水素油、またはボイラーにより発生されたスチー
ム、コンプレッサー等に昇圧された窒素等の不活性ガス
等なんらかの圧力源となる気体が導入される。なお、本
システムでは原料である炭化水素はライン(12)を通って
インジェクター(7) に供給される。原料は気体あるいは
液体であるが、液体である場合はインジェクター(7) に
より固体と混合された時点でそのほとんどが気化する。
【0016】垂直下降流型高速移動層反応器(1) からは
下方に接続された上記高速分離器(19)へと反応生成物で
ある炭化水素気体と粉粒体状の固体(触媒)との混合物
が供給される。高速分離器(19)で大部分の固体が除去さ
れた気体はまず二次分離器(8) へ導かれる。ここで気体
中に少量残存した固体が取り除かれ、ライン(14)を通っ
て系外へ取り出され蒸留塔などを含む生成物回収系へ導
かれる。二次分離器としては接線型サイクロンが好まし
い。なお、接触時間を短くする必要のない場合は高速分
離器(19)を省略し、固体と生成物気体の混合物を直接に
接線型サイクロンへと導入することもできる。一方、高
速分離器(19)で除去された固体はディプレグ(10)を通っ
てストリッピング装置(2) へと導かれる。
【0017】ストリッピング装置(2) では固体が濃厚層
を形成し、ライン(9) から導入されたスチーム等の不活
性気体により固体上または固体間に残存した炭化水素が
取り除かれる。このように一般的には、ストリッピング
装置(2) その他第1濃厚流動層要素相当部にはボイラー
により発生されたスチーム、コンプレッサー等に昇圧さ
れた窒素等の不活性ガスまたはコンプレッサー等に昇圧
された空気等なんらかの圧力源となる気体が導入され
る。本システムでは上述炭化水素はスチーム等の不活性
気体とともにライン(13)を通って生成物回収系(図示せ
ず)へ導かれる。
【0018】続いて、ストリッピング装置(2) の下部か
ら抜き出された固体はライン(16)を通って第1流量調整
要素のバルブ(21)を介して濃厚流動層型再生装置(3) へ
導入される。特に、ライン(16)からの濃厚流動層型再生
装置(3) への接続位置は、装置内の固体の静圧により圧
力の高くなっている濃厚流動層型再生装置(3) 下部を避
けた位置、即ち濃厚流動層型再生装置の高さの1/2よ
り高い部分すなわち濃厚層型再生装置(3) の上半分で塔
内勾配分布圧力が充分に低くなった部位に接続されてお
り、これによりストリッピング装置(2) から固体を導入
することが可能となっている。上記塔内勾配分布圧力が
充分に低くなった部位は前記ストリッピング装置(2) か
らの前記導入口における圧力を(P)、当該濃厚流動層
型再生装置(3) の塔頂圧を(PT )、当該濃厚流動層型
再生装置(3) の塔頂圧を(PB )、としたときに; P≦(PT +PB )/2 となる位置として規定できる。なお、濃厚層の内部は完
全混合層と見なすことができライン(16)が濃厚流動層型
再生装置(3) の上半分に接続してあっても固体の再生効
率が落ちることはない。なお、ライン(16)の一部をスタ
ンドパイプとすることによって濃厚流動層型再生装置へ
の接続位置を変えることができるがこれについては後で
詳述する。
【0019】再生装置(3) の内部では固体がライン(11)
から導入された再生用空気と接触し、固体上に付着した
炭素質やストリッピング装置で除去しきれなかった未分
解の炭化水素油等が燃焼し、固体の再生が行われる。こ
のように一般的には、再生装置(3) その他第2濃厚流動
層要素相当部にコンプレッサー等に昇圧された空気、ま
たはポンプ等により昇圧された炭化水素ガス、固体との
接触により少なくともその一部が気化する炭化水素油等
なんらかの圧力源となる気体が導入される。
【0020】再生装置(3) の上部はそのまま中高速稀薄
移動層からなる上昇流型再生装置としてのライザー型再
生装置(4) に接続されていて、濃厚層型再生装置(3) に
供給された固体および再生用空気は全量そのままライザ
ー型再生装置(4) へと導入される。ライザー型再生装置
(4) は濃厚層型再生装置(3) より直径が小さくなってい
る。
【0021】濃厚層型再生装置(3) 内では濃厚流動層を
なしていた固体と空気がライザー型再生装置(4) 内では
中速移動層または高速移動層を形成することになる。こ
の結果、ライザー型再生装置(4) の中では固体の密度が
低く、固体の静圧が小さくなる。このため小さな圧力損
失で装置の上部まで固体をリフトアップすることが可能
となっている。
【0022】また、濃厚層型再生装置(3) の上部をその
まま絞ってライザー型再生装置(4)に接続することによ
り再生用空気が固体の移送用媒体としても用いられてい
る。従って固体のリフトアップ用に移送用媒体を別途供
給する必要が無くなって、ブロアー等の空気供給手段の
能力を極小化できるから装置が単純化され、運転が容易
になるとともに経済的にも好ましい。
【0023】燃焼用空気内の酸素が濃厚層型再生装置
(3) で全て消費される場合は、ライザー型再生装置(4)
で空気は単に固体移送用の媒体となり、燃焼用空気内の
酸素が濃厚層型再生装置(3) で全て消費されない場合
は、ライザー型再生装置(4) でも燃焼が起こり、空気は
燃焼に用いられると同時に固体移送用の媒体としても機
能することになる。なお燃焼をさらに促進させるため、
ライザー型再生装置入口でさらに再生用空気を供給する
ようにしても無論良い。また固体循環量の制御を容易に
するためにライン(17)を通してフィードホッパー(5) か
ら濃厚層型再生装置(3) へ固体を循環させることも可能
である。
【0024】一般に下降流型反応器を用いる装置では反
応器で装置の下部に落下した固体を装置の上部にリフト
アップすることが必要不可欠であり、この点で本方法は
非常に合理的に上方移送力を得ており、経済的な利点が
大きい。
【0025】ライザー型再生装置上部から噴出した固体
は一時的にフィードホッパー(5) に蓄えられ、その後イ
ンジェクター(7) に導入され、再びライン(12)を通って
供給される炭化水素原料と混合され反応器(1) で反応が
行われる。一方、再生用空気は接線型サイクロン等で構
成される分離装置(6) を介してライン(15)を通って排出
される。なお、バルブとスタンドパイプの組み合わせ等
でライザー型再生装置(4) からインジェクター(7) への
空気のリークが防げれような条件下ではフィードホッパ
ー(5) を省略することもできる。
【0026】以上説明した実施例装置全体の圧力バラン
スを見ると、第1濃厚流動層要素(ストリッピング装置
(2) )の下部出口に始まってストリッピング装置の入口
(上部)まで第1図において反時計回りに圧力が順次低
下していく。その要因は第1流量調整要素としてのバル
ブ(21)、ライザー再生装置(4) 、第2流量調整要素のバ
ルブ(20)、インジェクター(7) 、反応器(1) 、高速分離
器(19)等における圧力損失である。そしてそのままでは
第1濃厚流動層要素(2) の上部より下部の方が圧力が高
い、すなわち流れの方向に向かって圧力が高くなること
になり、固体の循環が確立しない。この圧力差を解消す
るのが第1濃厚流動層要素(2) 内の固体濃厚流動層の静
圧である。このため濃厚層型再生装置に始まって分離器
までの圧力損失が大きくなり第1濃厚流動層要素の静圧
より大きくなってしまうような設定では固体の循環がで
きなくなる。
【0027】従って上述装置において固体の循環を確立
するための条件は; ストリッピング装置(2) の濃厚流動層の高さを:Hs
(m)、 ストリッピング装置(2) の濃厚流動層の密度を:ρs
(g/cm3 )、 ライザー再生装置(4) の流動層の高さを:Hr(m)、 ライザー再生装置(4) の流動層の密度を:ρr(g/c
m3 )、 バルブ(20)、(21)の圧力損失を:ΔPb(kg/cm2
)、 その他の部分の圧力損失を:ΔP’(kg/cm2 )、 とした場合に; Hs×ρs/10>Hr×ρr/10+ΔPb×2+ΔP’ (1) で表される。
【0028】第1図にても明らかなように、Hsを大き
くとるとHrも大きくなる。その関係は下式で表され
る。 Hr=Hs+ΔH (2) ΔHは下降流型移動層要素(反応器(1) )等で占められ
る高さであり、システムを設計する上での自由度がな
い。(2)式を用いて(1)式は下式のように表され
る。 Hs(ρs−ρr)>ρr×ΔH+ΔPb×2+ΔP’ (3) ΔPbはバルブの性能によって決定し、一般に0.1〜
0.5kg/cm2 程度であり自由度がない。ΔP’は
一般に0.1〜0.3kg/cm2 程度でありこれも自
由度がない。結局、(ρs−ρr)が小さくなるとHs
が大きく、すなわち装置全体の高さが大きくなる。装置
が高くなることは建設費の高騰につながる。
【0029】実施例にてはρsを最大、ρrを最小とし
てありこのことに依ってHsを極力小さくした最適設計
が可能となるものである。一般的に、第1濃厚流動層要
素(2) 内の固体密度を前記上昇流型移動層要素(4) 内の
固体密度よりも0.4〜0.8g/cm3 だけ高く維持
することで所望の条件が得られる。
【0030】なお、上述実施例と類似の別構成にても目
的とするシステムを得ることができる。即ち、別法とし
て各部図1と略同様のシステムにおいて、前述したライ
ン(16)の一部をスタンドパイプ(Ps)とすることにより第
2濃厚流動層要素である再生装置(3) へのライン(16)の
接続位置を該装置(3) の高さの1/2より下、すなわち
濃厚流動層型再生装置(3) の下半分にすることも可能で
ある。本発明でいうスタンドパイプとは垂直あるいは垂
直から45度以内の傾きを持った固体で満たされた配管
部分を指す。スタンドパイプ(Ps)には流動に必要な最小
限の気体が供給されるか、あるいは全く気体の供給が行
われず固体の存在密度は最大限となっている。このスタ
ンドパイプの高さを濃厚流動層型再生装置(3) の1/2
以上とすることにより、スタンドパイプ内の固体の静圧
でライン(16)下部の圧力を高くすることができ、濃厚流
動層型再生装置(3) の下半分に固体を導入した場合にも
既述した図1のシステムと全く同等の作用・効果を得て
安定した固体の循環維持が可能となる。
【0031】以下、本発明を適用した実施例で実際に得
られた実験結果を挙げる。 〔実験例1〕;固体としてかさ密度0.85g/cm3
の流動接触分解用触媒を用いた第1図に示したと同等の
装置において、ストリッピング装置(2) の濃厚流動層高
さを9m、ストリッピング用スチーム線速度を0.1m
/s、濃厚流動層型再生装置(3) の高さを1m、燃焼用
空気線速度を0.6m/s、ライザー型再生装置の高さ
を(3) m、燃焼用空気線速度を3.6m/sとしたとこ
ろ、安定した触媒循環を確立した。なおこのときのスト
リッピング装置(2) における触媒密度は0.77g/c
m3 、濃厚流動層型再生装置における触媒密度は0.5
3g/cm3 、ライザー型再生装置(4) における触媒密
度は0.07g/cm3 であった。またバルブ(20)、(2
1)における圧力損失は0.1kg/m2 であった。また
ライン(16)は濃厚流動層型再生装置(3) の上から0.2
mの場所に接続した。
【0032】〔実験例2〕;ライン(16)を濃厚流動層型
再生装置(3) の上から0.8mの場所に接続すると共に
対応してライン(16)のバルブ(21)より上の部分の0.5
m分を垂直にしてスタンドパイプとし、これ以外の部分
は実施例1と同じにして実験を行った。この場合も安定
した触媒循環を確立した。
【0033】〔比較実験例1〕;実験例1同様の運転条
件においてストリッピング装置(2) におけるストリッピ
ング用気体の空塔速度のみを0.8m/sと変えたとこ
ろ、ストリッピング装置(2) 内の固体の静圧が減少し、
バルブ(20)、(21)にかかる差圧が減少した結果、触媒循
環が停止した。
【0034】〔比較実験例2〕;実験例1同様の運転条
件においてライザー型再生装置(4) における気体空塔速
度のみを0.9m/sに変えたところライザー型再生装
置(4) の圧力損失が増大し、やはり触媒循環は停止し
た。
【0035】〔比較実験例3〕;実験例1同様の運転条
件においてストリッピング装置(2) におけるストリッピ
ング用気体の空塔速度のみを0.01m/sに変えたと
ころ、ストリッピング効率が低下し、生成物収率が悪化
したうえ、再生装置における発熱が大きくなり、反応器
(1) における温度の維持ができなくなった。
【0036】以上説明したように、本発明においては下
降流型反応器の下にストリッピング装置を配置した点、
ストリッピング装置内の濃厚流動層の静圧を極力大きく
した点、また再生装置には濃厚流動層型再生装置とその
上部に接続された中高速移動層の上昇流型再生装置を組
み合わせることにより再生用空気を固体をリフトアップ
するための移送用媒体としても利用する等の技術によ
り、小さな圧力損失で固体を装置の上部までリフトアッ
プすることができる。また、ストリッピング装置から濃
厚流動層型再生装置への触媒の導入を該再生装置内の触
媒の静圧により圧力の高くなっている該濃厚流動層型再
生装置の下部を避け、該濃厚流動層型再生装置の上部に
導入しており、以上のような工夫をすることによって、
単純化されたフロー形成で固体輸送用のための気体を余
分に供給する必要もなく、また装置全体の高さを大きく
することもなく圧力バランスをとって固体の循環を確立
するという当初の目的を達成している。なお、別法とし
て該ストリッピング装置から該濃厚流動層型再生装置へ
の固体導入管の一部をスタンドパイプとすることによ
り、スタンドパイプ内の固体の静圧を利用して該濃厚流
動層型再生装置下部の圧力の高い部分に該ストリッピン
グ装置からの固体を導入することを可能にし同等の成果
を得ている。
【0037】
【発明の効果】本発明では上述した如く、(イ)上部よ
り前記固体(sl)が供給される下降流型移動層要素(1)
と、(ロ)前記下降流型移動層要素(1) の下方に連結さ
れた第1濃厚流動層要素(2) と、(ハ)前記第1濃厚流
動層要素(2) からの固体(sl)が導入される導入口が装置
内圧力分布の低圧側に第1流量調整要素(sl)を介して接
続された第2濃厚流動層要素(3) と、(ニ)前記第2濃
厚流動層要素(3) の上部に下端が接続されて上方に延び
て装置内部を上昇移動した前記固体(sl)を装置上部から
第2流量調整要素(sl)を介して前記下降流型移動層要素
(1) 上部へと循環供給する上昇流型移動層要素(4) とを
含み構成されて、前記第1濃厚流動層要素(2) 内の固体
密度を前記上昇流型移動層要素(4) 内の固体密度よりも
0.4〜0.8g/cm3 だけ高く維持するようにして
触媒または熱媒体として用いる粉粒体状の固体(sl)を循
環させる循環流動層システムを構成するか、或いは同様
構成にて既述したスタンドパイプを付加し対応した接続
位置変更を行った構成いずれかを採ることにより、従来
のものに比してより構造が単純かつ、固体の移送用気体
が不要であり、固体をスムーズに循環させるための圧力
バランス維持が容易との利点を備えた好適な循環流動層
システムが構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した循環流動層システムの一実施
例を示すブロック図である。
【符号の説明】
(1) …下降流型移動層要素、 (2) …第1濃厚流動層要素、 (3) …第2濃厚流動層要素、 (4) …上昇流型移動層要素、 (20)…第2流量調整要素、 (21)…第1流量調整要素、 (100) …循環流動層システム、 (Ps)…スタンドパイプ、 (sl)…固体。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒または熱媒体として用いる粉粒体状
    の固体(sl)を循環させる循環流動層システムであって、
    (イ)上部より前記固体(sl)が供給される下降流型移動
    層要素(1) と、(ロ)前記下降流型移動層要素(1) の下
    方に連結された第1濃厚流動層要素(2)と、(ハ)前記
    第1濃厚流動層要素(2) からの固体(sl)が導入される導
    入口が装置内圧力分布の低圧側に第1流量調整要素(21)
    を介して接続された第2濃厚流動層要素(3) と、(ニ)
    前記第2濃厚流動層要素(3) の上部に下端が接続されて
    上方に延びて装置内部を上昇移動した前記固体(sl)を装
    置上部から第2流量調整要素(20)を介して前記下降流型
    移動層要素(1) 上部へと循環供給する上昇流型移動層要
    素(4) とを含み構成され、 前記第1濃厚流動層要素(2) 内の固体密度を前記上昇流
    型移動層要素(4) 内の固体密度よりも0.4〜0.8g
    /cm3 だけ高く維持されていることを特徴とする循環
    流動層システム。
  2. 【請求項2】 触媒または熱媒体として用いる粉粒体状
    の固体(sl)を循環させる循環流動層システムであって、
    (イ)上部より前記固体(sl)が供給される下降流型移動
    層要素(1) と、(ロ)前記下降流型移動層要素(1) の下
    方に連結された第1濃厚流動層要素(2)と、(ハ)前記
    第1濃厚流動層要素(2) からの固体(sl)が導入される導
    入口がスタンドパイプ(Ps)及び第1流量調整要素(21)を
    介して装置内圧力分布の高圧側に接続された第2濃厚流
    動層要素(3) と、(ニ)前記第2濃厚流動層要素(3) の
    上部に下端が接続されて上方に延びて装置内部を上昇移
    動した前記固体(sl)を装置上部から第2流量調整要素(2
    0)を介して前記下降流型移動層要素(1) 上部へと循環供
    給する上昇流型移動層要素(4) とを含み構成され、 前記第1濃厚流動層要素(2) 内の固体密度を前記上昇流
    型移動層要素(4) 内の固体密度よりも0.4〜0.8g
    /cm3 だけ高く維持されていることを特徴とする循環
    流動層システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100443140C (zh) * 2007-03-02 2008-12-17 浦华控股有限公司 一种隔膜式溢流堰型出水装置
KR20190128463A (ko) * 2018-05-08 2019-11-18 한국에너지기술연구원 배기가스 재순환을 포함하는 안정적 물질 투입을 위한 순환유동층 반응기를 갖는 순산소 순환유동층 연소장치

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