JPH10309601A - 鋸刃状光学素子成形型の製造方法とその装置 - Google Patents
鋸刃状光学素子成形型の製造方法とその装置Info
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- JPH10309601A JPH10309601A JP11965897A JP11965897A JPH10309601A JP H10309601 A JPH10309601 A JP H10309601A JP 11965897 A JP11965897 A JP 11965897A JP 11965897 A JP11965897 A JP 11965897A JP H10309601 A JPH10309601 A JP H10309601A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】鋸刃状光学素子成形型の鋸刃状溝の形状精度を
極めて良好にすることができる鋸刃状光学素子成形型の
製造方法を提供する。 【解決手段】鋸刃状光学素子成形型の基材1に切削バイ
ト2の切刃稜線2dを当てつつ、所定深さまで切り込み
加工する鋸刃状光学素子成形型の製造方法において、切
り込み加工時に切削バイト2が撓むことによって変化す
る切刃2bの切り込み角度θを、前記撓みによる変化と
は逆の方向に、かつ、撓みによる変化量Δθと同一量だ
け補正させる。
極めて良好にすることができる鋸刃状光学素子成形型の
製造方法を提供する。 【解決手段】鋸刃状光学素子成形型の基材1に切削バイ
ト2の切刃稜線2dを当てつつ、所定深さまで切り込み
加工する鋸刃状光学素子成形型の製造方法において、切
り込み加工時に切削バイト2が撓むことによって変化す
る切刃2bの切り込み角度θを、前記撓みによる変化と
は逆の方向に、かつ、撓みによる変化量Δθと同一量だ
け補正させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フレネルレンズや
グレーティングレンズのような微細形状を有する光学素
子の成形型を高精度に加工する鋸刃状光学素子成形型の
製造方法とその装置に関する。
グレーティングレンズのような微細形状を有する光学素
子の成形型を高精度に加工する鋸刃状光学素子成形型の
製造方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フレネルレンズやグレーティング
レンズのような微細形状を有する光学素子の成形型を加
工する方法としては、図12に示す方法が一般的に行わ
れている。すなわち、図12(A)に示すように、フレ
ネルレンズ成形型の型素材aに切削バイトbを当て、つ
ぎに図12(B)に示すように、所定の深さまで切り込
んだ後、切削用バイトbを取り除き、図12(C)に示
すように、フレネルレンズ成形型の垂直面および斜面に
相当する切削面c、dを形成している。そして、フレネ
ルレンズ成形型の斜面角度の変化に合わせて切削用バイ
トbの切り込み角度を変えるようしている。
レンズのような微細形状を有する光学素子の成形型を加
工する方法としては、図12に示す方法が一般的に行わ
れている。すなわち、図12(A)に示すように、フレ
ネルレンズ成形型の型素材aに切削バイトbを当て、つ
ぎに図12(B)に示すように、所定の深さまで切り込
んだ後、切削用バイトbを取り除き、図12(C)に示
すように、フレネルレンズ成形型の垂直面および斜面に
相当する切削面c、dを形成している。そして、フレネ
ルレンズ成形型の斜面角度の変化に合わせて切削用バイ
トbの切り込み角度を変えるようしている。
【0003】しかしながら、この切削方法においては、
型素材aに形成される切削面c、dのうち斜面に相当す
る切削面dは切削用バイトbの切刃の形状が転写され、
滑らかに仕上げられるが、垂直面に相当する切削面cに
は切り込まれた切削用バイトbの刃先痕が残る。刃先痕
が残るフレネルレンズ成形型でフレネルレンズを成形す
る場合には、成形されたフレネルレンズのレンズ面に切
削痕が転写される。このフレネルレンズを使用した場合
には切削痕で光が乱反射し、フレネルレンズの各ピッチ
毎の線が白化して現れる。また、フレネルレンズ成形型
から、成形された樹脂製のフレネルレンズを離型させる
場合、抵抗が大きいためフレネルレンズがフレネルレン
ズ成形型から完全に離型されず、レンズ面を破損させる
恐れがあった。これらのことはフレネルレンズのみなら
ず、グレーティングレンズなどのさらに微細な形状を有
する光学素子に関しても同様であった。
型素材aに形成される切削面c、dのうち斜面に相当す
る切削面dは切削用バイトbの切刃の形状が転写され、
滑らかに仕上げられるが、垂直面に相当する切削面cに
は切り込まれた切削用バイトbの刃先痕が残る。刃先痕
が残るフレネルレンズ成形型でフレネルレンズを成形す
る場合には、成形されたフレネルレンズのレンズ面に切
削痕が転写される。このフレネルレンズを使用した場合
には切削痕で光が乱反射し、フレネルレンズの各ピッチ
毎の線が白化して現れる。また、フレネルレンズ成形型
から、成形された樹脂製のフレネルレンズを離型させる
場合、抵抗が大きいためフレネルレンズがフレネルレン
ズ成形型から完全に離型されず、レンズ面を破損させる
恐れがあった。これらのことはフレネルレンズのみなら
ず、グレーティングレンズなどのさらに微細な形状を有
する光学素子に関しても同様であった。
【0004】そこで、このような問題の解決策として、
例えば、特公昭61−25481号公報所載の技術が開
示されている。この技術について、図13を用いて説明
する。図13において、フレネルレンズ成形型の型素材
110を旋盤などのワーク台に固定する。図13(A)
に示すように、固定された型素材110に切削バイト1
11を当接させ、図13(B)に示すように所定の切り
込み深さ、例えば型素材110の表面から0.3〜0.
4mm程度切り込む。このときには、刃物112の一方
の切刃112aが切削面の斜面114aに当接し、この
斜面114aを仕上げる。
例えば、特公昭61−25481号公報所載の技術が開
示されている。この技術について、図13を用いて説明
する。図13において、フレネルレンズ成形型の型素材
110を旋盤などのワーク台に固定する。図13(A)
に示すように、固定された型素材110に切削バイト1
11を当接させ、図13(B)に示すように所定の切り
込み深さ、例えば型素材110の表面から0.3〜0.
4mm程度切り込む。このときには、刃物112の一方
の切刃112aが切削面の斜面114aに当接し、この
斜面114aを仕上げる。
【0005】切削バイト111が所定の切り込み深さま
で切り込まれた後、切削バイト111を刃物112の刃
先を中心にして揺動させ、刃物112の他方の切刃11
2bが図13(C)に示すように切削面の垂直面114
bに当接するように位置決めし、この当接状態で切削面
114bを仕上げる。切削面の垂直面114bおよび斜
面114aを仕上げた後、図13(D)に示すように、
切削バイト111を切削面から取り除き、次の切削面を
加工するための準備がなされる。このようにして、型素
材110の表面に断面鋸刃状の切削面が順次形成され、
フレネルレンズ成形型が製造される。
で切り込まれた後、切削バイト111を刃物112の刃
先を中心にして揺動させ、刃物112の他方の切刃11
2bが図13(C)に示すように切削面の垂直面114
bに当接するように位置決めし、この当接状態で切削面
114bを仕上げる。切削面の垂直面114bおよび斜
面114aを仕上げた後、図13(D)に示すように、
切削バイト111を切削面から取り除き、次の切削面を
加工するための準備がなされる。このようにして、型素
材110の表面に断面鋸刃状の切削面が順次形成され、
フレネルレンズ成形型が製造される。
【0006】ここで、フレネルレンズの形状的な特徴に
ついて説明する。フレネルレンズは同心円状の溝を多数
形成しており、各溝の光軸方向断面は鋸刃状で、個々の
鋸刃状溝は直角三角形を成している。径方向における個
々の溝の幅、すなわちピッチは、光軸側ほど広く、外縁
側ほど狭い。溝の深さは一定である。各溝の斜面は溝の
ピッチおよび深さに依存し、光軸に直交する平面に対し
て、ピッチが広い溝の斜面ほどその傾斜は緩く、ピッチ
が狭い溝の斜面ほどその傾斜は急となっている。
ついて説明する。フレネルレンズは同心円状の溝を多数
形成しており、各溝の光軸方向断面は鋸刃状で、個々の
鋸刃状溝は直角三角形を成している。径方向における個
々の溝の幅、すなわちピッチは、光軸側ほど広く、外縁
側ほど狭い。溝の深さは一定である。各溝の斜面は溝の
ピッチおよび深さに依存し、光軸に直交する平面に対し
て、ピッチが広い溝の斜面ほどその傾斜は緩く、ピッチ
が狭い溝の斜面ほどその傾斜は急となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記特公昭
61−25481号公報所載の従来技術には、以下のよ
うな問題点があった。この従来技術による切削方法で
は、切削面の斜面または垂直面のいずれか一方の面を加
工した後、切削バイトを刃先を中心として回動させて、
他方の面に切刃を全面接触させて加工することにより、
フレネルレンズ成形型の切削面に切削痕を残すことな
く、その切削面を滑らかに仕上げるものである。しか
し、このような切削バイト角度の制御を行いつつ加工を
行う方法は、切削バイト支持部の剛性が比較的低いた
め、型素材に形成される斜面における垂直抗力により、
切削バイト支持部や切削バイト自体に弾性変形が生じ、
斜面は正確な角度に形成され得ない。
61−25481号公報所載の従来技術には、以下のよ
うな問題点があった。この従来技術による切削方法で
は、切削面の斜面または垂直面のいずれか一方の面を加
工した後、切削バイトを刃先を中心として回動させて、
他方の面に切刃を全面接触させて加工することにより、
フレネルレンズ成形型の切削面に切削痕を残すことな
く、その切削面を滑らかに仕上げるものである。しか
し、このような切削バイト角度の制御を行いつつ加工を
行う方法は、切削バイト支持部の剛性が比較的低いた
め、型素材に形成される斜面における垂直抗力により、
切削バイト支持部や切削バイト自体に弾性変形が生じ、
斜面は正確な角度に形成され得ない。
【0008】また、ピッチ幅が広い程、斜面が長くなる
ため、切削バイトが受ける垂直抗力は大きくなり、切削
バイトの撓みが大きくなる。切削バイトが撓むと、型素
材に対して切削バイトの切刃が傾くことになる。そのた
め、鋸刃状溝の鉛直方向の寸法(溝の深さ)に寸法誤差
が生じるとともに、斜面の角度が設計値通りにならな
い。例えば、このような鋸刃状溝の形状精度が劣る成形
型を用いて成形されたグレーティングレンズでは、光の
回折が設計通りにならずに、著しく解像を劣化させた
り、フレアを発生させる等の問題点があった。
ため、切削バイトが受ける垂直抗力は大きくなり、切削
バイトの撓みが大きくなる。切削バイトが撓むと、型素
材に対して切削バイトの切刃が傾くことになる。そのた
め、鋸刃状溝の鉛直方向の寸法(溝の深さ)に寸法誤差
が生じるとともに、斜面の角度が設計値通りにならな
い。例えば、このような鋸刃状溝の形状精度が劣る成形
型を用いて成形されたグレーティングレンズでは、光の
回折が設計通りにならずに、著しく解像を劣化させた
り、フレアを発生させる等の問題点があった。
【0009】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、請求項1に係る発明の課題は、鋸刃状光学
素子成形型の鋸刃状溝の形状精度を極めて良好にするこ
とができる鋸刃状光学素子成形型の製造方法を提供する
ことである。請求項2または3に係る発明の課題は、鋸
刃状光学素子成形型の鋸刃状溝の形状精度を極めて良好
にすることができる鋸刃状光学素子成形型の製造装置を
提供することである。
れたもので、請求項1に係る発明の課題は、鋸刃状光学
素子成形型の鋸刃状溝の形状精度を極めて良好にするこ
とができる鋸刃状光学素子成形型の製造方法を提供する
ことである。請求項2または3に係る発明の課題は、鋸
刃状光学素子成形型の鋸刃状溝の形状精度を極めて良好
にすることができる鋸刃状光学素子成形型の製造装置を
提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、鋸刃状光学素子成形型の基
材に切削バイトの切刃稜線を当てつつ、所定深さまで切
り込み加工する鋸刃状光学素子成形型の製造方法におい
て、前記切り込み加工時に前記切削バイトが撓むことに
よって変化する切刃の切り込み角度を、前記撓みによる
変化とは逆の方向に、かつ、撓みによる変化量と同一量
だけ補正させることを特徴とする。請求項2に係る発明
は、鋸刃状光学素子成形型の基材を保持する基材保持部
と、鋸刃状溝の斜面を切り込み加工する切刃を有する切
削バイトと、該切削バイトを保持するとともに前記基材
に対して該切削バイトを傾斜させる回動機構と、前記基
材に対して前記切削バイトを切り込ませるように前記基
材もしくは前記切削バイトを移動する移動手段とを備え
た鋸刃状光学素子成形型の製造装置において、前記切り
込み加工時に前記切削バイトが撓むことによって変化す
る切刃の切り込み角度を、前記撓みによる変化とは逆の
方向に、かつ、撓みによる変化量と同一量だけ補正する
ように前記回動機構を制御する制御装置を設けたことを
特徴とする。請求項3に係る発明は、鋸刃状光学素子成
形型の基材を保持する基材保持部と、鋸刃状溝の斜面を
切り込み加工する切刃を有する切削バイトと、該切削バ
イトを保持するとともに前記基材に対して該切削バイト
を傾斜させる回動機構と、前記基材に対して前記切削バ
イトを切り込ませるように前記基材もしくは前記切削バ
イトを移動する移動手段とを備えた鋸刃状光学素子成形
型の製造装置において、前記切削バイトの切刃が前記鋸
刃状溝の斜面から受けるトルクを感知する感知装置と、
該トルクの大きさに比例する前記切削バイトが撓むこと
によって変化する切刃の切り込み角度を、前記撓みによ
る変化とは逆の方向に、かつ、撓みによる変化量と同一
量だけ補正するように前記回動機構を制御する制御装置
とを設けたことを特徴とする。
に、請求項1に係る発明は、鋸刃状光学素子成形型の基
材に切削バイトの切刃稜線を当てつつ、所定深さまで切
り込み加工する鋸刃状光学素子成形型の製造方法におい
て、前記切り込み加工時に前記切削バイトが撓むことに
よって変化する切刃の切り込み角度を、前記撓みによる
変化とは逆の方向に、かつ、撓みによる変化量と同一量
だけ補正させることを特徴とする。請求項2に係る発明
は、鋸刃状光学素子成形型の基材を保持する基材保持部
と、鋸刃状溝の斜面を切り込み加工する切刃を有する切
削バイトと、該切削バイトを保持するとともに前記基材
に対して該切削バイトを傾斜させる回動機構と、前記基
材に対して前記切削バイトを切り込ませるように前記基
材もしくは前記切削バイトを移動する移動手段とを備え
た鋸刃状光学素子成形型の製造装置において、前記切り
込み加工時に前記切削バイトが撓むことによって変化す
る切刃の切り込み角度を、前記撓みによる変化とは逆の
方向に、かつ、撓みによる変化量と同一量だけ補正する
ように前記回動機構を制御する制御装置を設けたことを
特徴とする。請求項3に係る発明は、鋸刃状光学素子成
形型の基材を保持する基材保持部と、鋸刃状溝の斜面を
切り込み加工する切刃を有する切削バイトと、該切削バ
イトを保持するとともに前記基材に対して該切削バイト
を傾斜させる回動機構と、前記基材に対して前記切削バ
イトを切り込ませるように前記基材もしくは前記切削バ
イトを移動する移動手段とを備えた鋸刃状光学素子成形
型の製造装置において、前記切削バイトの切刃が前記鋸
刃状溝の斜面から受けるトルクを感知する感知装置と、
該トルクの大きさに比例する前記切削バイトが撓むこと
によって変化する切刃の切り込み角度を、前記撓みによ
る変化とは逆の方向に、かつ、撓みによる変化量と同一
量だけ補正するように前記回動機構を制御する制御装置
とを設けたことを特徴とする。
【0011】請求項1に係る発明の作用では、切り込み
加工時に切削バイトが撓むことによって変化する切刃の
切り込み角度を、前記撓みによる変化とは逆の方向に、
かつ、撓みによる変化量と同一量だけ補正させることに
より、切削バイトの撓み量と補正量とが相殺されて、所
望の鋸刃状溝に仕上げられる。請求項2に係る発明の作
用では、切り込み加工時に切削バイトが撓むことによっ
て変化する切刃の切り込み角度を、前記撓みによる変化
とは逆の方向に、かつ、撓みによる変化量と同一量だけ
補正するように回動機構を制御する制御装置を設けたこ
とにより、制御装置が回動機構を正確に制御して切削バ
イトの切り込み角度を補正する。請求項3に係る発明の
作用では、切削バイトの切刃が鋸刃状溝の斜面から受け
るトルクを感知する感知装置と、該トルクの大きさに比
例する前記切削バイトが撓むことによって変化する切刃
の切り込み角度を、前記撓みによる変化とは逆の方向
に、かつ、撓みによる変化量と同一量だけ補正するよう
に回動機構を制御する制御装置とを設けたことにより、
感知装置により感知したトルク信号を受け、これに従っ
て制御装置が、回動機構を正確に制御して切削バイトの
切り込み角度を補正する。
加工時に切削バイトが撓むことによって変化する切刃の
切り込み角度を、前記撓みによる変化とは逆の方向に、
かつ、撓みによる変化量と同一量だけ補正させることに
より、切削バイトの撓み量と補正量とが相殺されて、所
望の鋸刃状溝に仕上げられる。請求項2に係る発明の作
用では、切り込み加工時に切削バイトが撓むことによっ
て変化する切刃の切り込み角度を、前記撓みによる変化
とは逆の方向に、かつ、撓みによる変化量と同一量だけ
補正するように回動機構を制御する制御装置を設けたこ
とにより、制御装置が回動機構を正確に制御して切削バ
イトの切り込み角度を補正する。請求項3に係る発明の
作用では、切削バイトの切刃が鋸刃状溝の斜面から受け
るトルクを感知する感知装置と、該トルクの大きさに比
例する前記切削バイトが撓むことによって変化する切刃
の切り込み角度を、前記撓みによる変化とは逆の方向
に、かつ、撓みによる変化量と同一量だけ補正するよう
に回動機構を制御する制御装置とを設けたことにより、
感知装置により感知したトルク信号を受け、これに従っ
て制御装置が、回動機構を正確に制御して切削バイトの
切り込み角度を補正する。
【0012】
【発明の実施の形態1】図1〜図8は発明の実施の形態
1を示し、図1は鋸刃状光学素子成形型の製造装置の正
面図、図2は鋸刃状光学素子成形型の製造装置の平面
図、図3は型素材と切削バイトとの関係を示す正面図、
図4は切削バイトの平面図、図5は鋸刃状溝と切刃稜線
との関係を示す図、図6は鋸刃状溝の切削過程の初期の
図、図7は鋸刃状溝を加工するダイヤモンドチップの弾
性変形を示す図、図8は鋸刃状溝を加工する刃先の移動
を示す図である。
1を示し、図1は鋸刃状光学素子成形型の製造装置の正
面図、図2は鋸刃状光学素子成形型の製造装置の平面
図、図3は型素材と切削バイトとの関係を示す正面図、
図4は切削バイトの平面図、図5は鋸刃状溝と切刃稜線
との関係を示す図、図6は鋸刃状溝の切削過程の初期の
図、図7は鋸刃状溝を加工するダイヤモンドチップの弾
性変形を示す図、図8は鋸刃状溝を加工する刃先の移動
を示す図である。
【0013】まず、鋸刃状光学素子成形型の製造装置に
ついて説明する。図1および図2において、鋸刃状光学
素子成形型の製造装置たるNC旋盤50は、主に、基材
たる型素材1を保持して回転軸5の周りを回転する基材
保持部たるワーク台チャッキング部4と、切削バイト2
を支持するバイト支持部3と、バイト支持部3を回動さ
せる回転機構7と、回転機構7に接続されてその回動を
制御する制御装置8とを備えている。バイト支持部3と
回転機構7とにより回動機構を構成している。また、回
動機構自体は移動手段をも兼ねている。NC旋盤50
は、少なくとも、型素材1の回転動作、型素材1の回転
軸5方向におけるバイト支持部3の進退動作、切削用バ
イト2の型素材1に対する切り込み角度調整、および切
削バイト2の送り動作の4軸制御方式となっている。
ついて説明する。図1および図2において、鋸刃状光学
素子成形型の製造装置たるNC旋盤50は、主に、基材
たる型素材1を保持して回転軸5の周りを回転する基材
保持部たるワーク台チャッキング部4と、切削バイト2
を支持するバイト支持部3と、バイト支持部3を回動さ
せる回転機構7と、回転機構7に接続されてその回動を
制御する制御装置8とを備えている。バイト支持部3と
回転機構7とにより回動機構を構成している。また、回
動機構自体は移動手段をも兼ねている。NC旋盤50
は、少なくとも、型素材1の回転動作、型素材1の回転
軸5方向におけるバイト支持部3の進退動作、切削用バ
イト2の型素材1に対する切り込み角度調整、および切
削バイト2の送り動作の4軸制御方式となっている。
【0014】図3に示すように、型素材1は、SUS系
の円筒状母材に0.1mm厚の無電解P−Ni化学メッ
キ1aを成膜した後、Rmax0.05μm以下の面粗
度で回転軸5に対して直交する平面1bに切削が施され
ている。切削用バイト2は、バイト支持部3に型素材1
の回転軸5方向に進退自在に支持されている。また、図
4に示すように、切削用バイト2は、シャンク2aの先
端に、一辺3mm程度の天然または合成のダイヤモンド
チップ2bが接着されており、ダイヤモンドチップ2b
のウイング角2cは、被切削部品の鋸刃状溝の溝角度よ
り2〜4°程度小さくなるように形成されている。さら
に、図2に示すように、切削バイト2を支持しているバ
イト支持部3は、ダイヤモンドチップ2bの切刃稜線2
dと回転軸5とのなす角度φ(バイト切刃傾斜角度θに
対する余角)を自在に変化させることができるように、
バイト支持部3に回転機構7を具備している。
の円筒状母材に0.1mm厚の無電解P−Ni化学メッ
キ1aを成膜した後、Rmax0.05μm以下の面粗
度で回転軸5に対して直交する平面1bに切削が施され
ている。切削用バイト2は、バイト支持部3に型素材1
の回転軸5方向に進退自在に支持されている。また、図
4に示すように、切削用バイト2は、シャンク2aの先
端に、一辺3mm程度の天然または合成のダイヤモンド
チップ2bが接着されており、ダイヤモンドチップ2b
のウイング角2cは、被切削部品の鋸刃状溝の溝角度よ
り2〜4°程度小さくなるように形成されている。さら
に、図2に示すように、切削バイト2を支持しているバ
イト支持部3は、ダイヤモンドチップ2bの切刃稜線2
dと回転軸5とのなす角度φ(バイト切刃傾斜角度θに
対する余角)を自在に変化させることができるように、
バイト支持部3に回転機構7を具備している。
【0015】図2において、制御装置8は回転機構7に
接続され、回転機構7の上面に連設されたバイト支持部
3の回転動作を制御する。これは、入力された設計値、
即ち、所望の鋸刃状溝の数値データを基に、バイトの切
り込み角度、切り込み深さ、および切り込み位置を制御
するものである。制御装置8には、バイト支持部3の回
転角度を、バイト切刃稜線2dと型素材1の回転軸5と
の角度φ(バイト切刃傾斜角度θに対する余角)が、本
来の設計値に下記の式(1)で算出される角度Δθを減
算した数値に補正されるように制御するプログラムが入
力されている。式(1)は、図5および図7において、
次のように表示される。 Δθ=tan-1(K+H/P)−tan-1(H/P)・・・(1) ここで、 Δθ:バイト切刃傾斜角度増加量(単位:rad) K:型素材によって決まる比例係数 H:鋸刃状溝の垂直面高さ(単位:mm) P:鋸刃状溝のピッチ(単位:mm) なお、比例係数Kは、本発明の実施の形態1の型素材1
の切削部分が無電解P−Niの場合、通常0.0016
である。ただし、無電解P−Niの条件変動等により
0.0014〜0.0018に変動する。
接続され、回転機構7の上面に連設されたバイト支持部
3の回転動作を制御する。これは、入力された設計値、
即ち、所望の鋸刃状溝の数値データを基に、バイトの切
り込み角度、切り込み深さ、および切り込み位置を制御
するものである。制御装置8には、バイト支持部3の回
転角度を、バイト切刃稜線2dと型素材1の回転軸5と
の角度φ(バイト切刃傾斜角度θに対する余角)が、本
来の設計値に下記の式(1)で算出される角度Δθを減
算した数値に補正されるように制御するプログラムが入
力されている。式(1)は、図5および図7において、
次のように表示される。 Δθ=tan-1(K+H/P)−tan-1(H/P)・・・(1) ここで、 Δθ:バイト切刃傾斜角度増加量(単位:rad) K:型素材によって決まる比例係数 H:鋸刃状溝の垂直面高さ(単位:mm) P:鋸刃状溝のピッチ(単位:mm) なお、比例係数Kは、本発明の実施の形態1の型素材1
の切削部分が無電解P−Niの場合、通常0.0016
である。ただし、無電解P−Niの条件変動等により
0.0014〜0.0018に変動する。
【0016】つぎに、上記構成の製造装置を用いた鋸刃
状光学素子成形型の製造方法および数値補正の手順につ
いて説明する。 (1)制御装置8に設計値、すなわち、鋸刃状溝の数値
データを入力し、設計値通り(補正なし)の加工を行
う。 <加工の順序> 型素材1に対する切刃稜線2dの傾斜角度を、加工
しようとする鋸刃状溝の傾斜角θ0 に合わせる(平行に
する)。図5において、傾斜角θ0 は式(2)で表示す
ることができる。 θ0 =tan-1(H/P)・・・(2) H:鋸刃状溝の垂直面高さ(単位:mm) P:鋸刃状溝のピッチ(単位:mm) 切削バイト2を型素材1側に直進(回転軸5の方
向)させ、切り込みを開始する。 切削バイト2の先端を切り込んで行くことにより、
鋸刃状溝の垂直面1cを切削する。同時にバイト切刃稜
線2dによって斜面1dを切削する。 上記〜を繰り返す。
状光学素子成形型の製造方法および数値補正の手順につ
いて説明する。 (1)制御装置8に設計値、すなわち、鋸刃状溝の数値
データを入力し、設計値通り(補正なし)の加工を行
う。 <加工の順序> 型素材1に対する切刃稜線2dの傾斜角度を、加工
しようとする鋸刃状溝の傾斜角θ0 に合わせる(平行に
する)。図5において、傾斜角θ0 は式(2)で表示す
ることができる。 θ0 =tan-1(H/P)・・・(2) H:鋸刃状溝の垂直面高さ(単位:mm) P:鋸刃状溝のピッチ(単位:mm) 切削バイト2を型素材1側に直進(回転軸5の方
向)させ、切り込みを開始する。 切削バイト2の先端を切り込んで行くことにより、
鋸刃状溝の垂直面1cを切削する。同時にバイト切刃稜
線2dによって斜面1dを切削する。 上記〜を繰り返す。
【0017】(2)型基材1に形成した鋸刃状溝を各溝
毎に測定し、各溝毎の誤差(光軸方向の誤差、および光
軸に直交する面に対し鉛直方向の誤差)を求める。 (3)各溝のピッチPと各溝の誤差量との間の相関をと
る。無電解P−Niの場合、誤差量は次の式(3)で表
示される。 誤差量=0.0016×P−7×10-6・・・(3) P:鋸刃状溝のピッチ(単位:mm) ここで、式(3)の(−7×10-6)は極微小な値なの
で無視できる。ピッチPと誤差量との相関を言葉で説明
すると、「ピッチが広いほど→斜面と切削バイトの切刃
との接触長さが大きくなる→切削バイトに作用する垂直
抗力が大きくなる→切削バイトが大きく撓む」となる。
上記相関から、ピッチの変化に伴う誤差量の変化の比例
係数Kが求まる。
毎に測定し、各溝毎の誤差(光軸方向の誤差、および光
軸に直交する面に対し鉛直方向の誤差)を求める。 (3)各溝のピッチPと各溝の誤差量との間の相関をと
る。無電解P−Niの場合、誤差量は次の式(3)で表
示される。 誤差量=0.0016×P−7×10-6・・・(3) P:鋸刃状溝のピッチ(単位:mm) ここで、式(3)の(−7×10-6)は極微小な値なの
で無視できる。ピッチPと誤差量との相関を言葉で説明
すると、「ピッチが広いほど→斜面と切削バイトの切刃
との接触長さが大きくなる→切削バイトに作用する垂直
抗力が大きくなる→切削バイトが大きく撓む」となる。
上記相関から、ピッチの変化に伴う誤差量の変化の比例
係数Kが求まる。
【0018】(4)比例係数K、ピッチPおよび垂直面
高さHからバイト切刃傾斜角度増加量Δθを求めるため
の式(1)が導かれる。 (5)式(1)を基に、各溝毎のバイト切刃傾斜角度増
加量Δθを求める。 (6)バイト切刃傾斜角度増加量Δθを得た後、本加工
に入る。 (7)本加工の際は、各溝毎におけるバイト切刃傾斜角
度θが、設計値通りに加工する際の各溝のバイト切刃傾
斜角度θ0 に対してバイト切刃傾斜角度増加量Δθを加
算した角度となるように、切削バイト2を傾斜させる。 (8)以降は、本加工の具体的な手順を説明する。
高さHからバイト切刃傾斜角度増加量Δθを求めるため
の式(1)が導かれる。 (5)式(1)を基に、各溝毎のバイト切刃傾斜角度増
加量Δθを求める。 (6)バイト切刃傾斜角度増加量Δθを得た後、本加工
に入る。 (7)本加工の際は、各溝毎におけるバイト切刃傾斜角
度θが、設計値通りに加工する際の各溝のバイト切刃傾
斜角度θ0 に対してバイト切刃傾斜角度増加量Δθを加
算した角度となるように、切削バイト2を傾斜させる。 (8)以降は、本加工の具体的な手順を説明する。
【0019】(9)まず、式(1)を制御装置8に入力
する。 (10)制御装置8は、式(1)を基に、設計値、即
ち、各溝毎におけるバイト切刃傾斜角度θ0 の補正値た
るバイト切刃傾斜角度増加量Δθを求める。そして、加
工する各溝毎におけるバイト切刃傾斜角度θが、設計値
通り加工する際の各溝毎のバイト切刃傾斜角度θ0 に対
してバイト切刃傾斜角度増加量Δθを加算した角度とな
るように、回動機構を駆動する。
する。 (10)制御装置8は、式(1)を基に、設計値、即
ち、各溝毎におけるバイト切刃傾斜角度θ0 の補正値た
るバイト切刃傾斜角度増加量Δθを求める。そして、加
工する各溝毎におけるバイト切刃傾斜角度θが、設計値
通り加工する際の各溝毎のバイト切刃傾斜角度θ0 に対
してバイト切刃傾斜角度増加量Δθを加算した角度とな
るように、回動機構を駆動する。
【0020】図6〜図8は、鋸刃状溝の切削過程を表し
たものである。図6において、型素材1は、NC旋盤5
0のワーク台チャッキング部4に回転自在に装着され、
所定の回転数で回転運動している。鋸刃状溝の切削加工
は、切削バイト2を支持しているバイト支持部3を型素
材1の回転軸5の方向に移動させつつ、型素材1の平面
1bに当接させて行う。このとき、図7に示すように、
切削バイト2のバイト切刃稜線2dと回転軸5に直交す
る平面1bとがなす角θは、バイト切刃稜線2dが鋸刃
状溝のピッチPに比例する分のバイト切刃傾斜角度増加
量Δθを、制御装置8に入力した設計値θ0 に加算した
値になるように演算され、角度補正がなされる。この
後、図8に示すように、平面1bに当接した切削用バイ
ト2のダイヤモンドチップ2bは、平面1bから所定の
深さまで型素材1の回転軸5の方向に切り込み、折り返
して同軌跡上を後退する。
たものである。図6において、型素材1は、NC旋盤5
0のワーク台チャッキング部4に回転自在に装着され、
所定の回転数で回転運動している。鋸刃状溝の切削加工
は、切削バイト2を支持しているバイト支持部3を型素
材1の回転軸5の方向に移動させつつ、型素材1の平面
1bに当接させて行う。このとき、図7に示すように、
切削バイト2のバイト切刃稜線2dと回転軸5に直交す
る平面1bとがなす角θは、バイト切刃稜線2dが鋸刃
状溝のピッチPに比例する分のバイト切刃傾斜角度増加
量Δθを、制御装置8に入力した設計値θ0 に加算した
値になるように演算され、角度補正がなされる。この
後、図8に示すように、平面1bに当接した切削用バイ
ト2のダイヤモンドチップ2bは、平面1bから所定の
深さまで型素材1の回転軸5の方向に切り込み、折り返
して同軌跡上を後退する。
【0021】実際に、バイト切刃稜線2dが型素材1に
切り込む際には、切削用バイト2やバイト支持部3に切
刃接触領域11から受ける垂直抗力により弾性変形が生
じ、切削バイト2のバイト切刃稜線2dは、NC旋盤5
0で設定した軌跡に対して誤差を有した軌跡を辿ること
になる。しかしながら、上述のバイト切刃傾斜角度θの
補正により軌跡誤差は相殺され、結果的に設計値通りの
鋸刃状溝を得る。隣接する鋸刃状溝の加工においても、
バイト支持部3を回転軸5の方向に移動させた後、本方
法と同一の方法によって鋸刃状溝の加工を行う。以上の
動作を繰り返し行い、所定の形状になるように仕上げ
る。
切り込む際には、切削用バイト2やバイト支持部3に切
刃接触領域11から受ける垂直抗力により弾性変形が生
じ、切削バイト2のバイト切刃稜線2dは、NC旋盤5
0で設定した軌跡に対して誤差を有した軌跡を辿ること
になる。しかしながら、上述のバイト切刃傾斜角度θの
補正により軌跡誤差は相殺され、結果的に設計値通りの
鋸刃状溝を得る。隣接する鋸刃状溝の加工においても、
バイト支持部3を回転軸5の方向に移動させた後、本方
法と同一の方法によって鋸刃状溝の加工を行う。以上の
動作を繰り返し行い、所定の形状になるように仕上げ
る。
【0022】本発明の実施の形態1によれば、切削バイ
トの切刃の切り込み角度を、鋸刃状溝のピッチに比例す
る分の補正をすることにより、鋸刃状光学素子成形型の
鋸刃状溝の形状精度を極めて良好にすることができる。
トの切刃の切り込み角度を、鋸刃状溝のピッチに比例す
る分の補正をすることにより、鋸刃状光学素子成形型の
鋸刃状溝の形状精度を極めて良好にすることができる。
【0023】本発明の実施の形態1では、切削バイトを
型素材の回転軸方向に移動する例を説明したが、型素材
を切削バイトに対して移動しても良い。
型素材の回転軸方向に移動する例を説明したが、型素材
を切削バイトに対して移動しても良い。
【0024】
【発明の実施の形態2】図9〜図10は発明の実施の形
態2を示し、図9は鋸刃状光学素子成形型の製造装置の
平面図、図10は切削バイトの弾性ひずみを示す図であ
る。本発明の実施の形態2は発明の実施の形態1と基本
構成が同一であり、異なる部分のみ示し、同一の部材に
は同一の符号を付し説明を省略する。
態2を示し、図9は鋸刃状光学素子成形型の製造装置の
平面図、図10は切削バイトの弾性ひずみを示す図であ
る。本発明の実施の形態2は発明の実施の形態1と基本
構成が同一であり、異なる部分のみ示し、同一の部材に
は同一の符号を付し説明を省略する。
【0025】図9において、切削バイト2のシャンク2
aには、切削時に生じる弾性ひずみを感知するひずみセ
ンサ12が付設されている。この弾性ひずみは、図10
に示すように、発明の実施の形態1と同様に、切削バイ
ト2先端のバイト切刃稜線2dの弾性変形Δθに相当す
るものである。ひずみセンサ12は、ひずみアンプ13
を介して、制御装置8に電気的に接続されており、制御
装置8からは、演算処理したひずみ量をフィードバック
できるように、バイト支持部3の回転機構7にも電気的
に接続されている。その他の構成は、発明の実施の形態
1と同様である。
aには、切削時に生じる弾性ひずみを感知するひずみセ
ンサ12が付設されている。この弾性ひずみは、図10
に示すように、発明の実施の形態1と同様に、切削バイ
ト2先端のバイト切刃稜線2dの弾性変形Δθに相当す
るものである。ひずみセンサ12は、ひずみアンプ13
を介して、制御装置8に電気的に接続されており、制御
装置8からは、演算処理したひずみ量をフィードバック
できるように、バイト支持部3の回転機構7にも電気的
に接続されている。その他の構成は、発明の実施の形態
1と同様である。
【0026】つぎに、上記製造装置を用いた鋸刃状光学
素子成形型の製造方法について説明する。切削用バイト
2が型素材1の平面1bに当接し、切り込みが開始され
ると、切刃接触領域11に作用する垂直抗力により、切
削バイト2に弾性変形が生じる。このときのひずみ量Δ
θは、ひずみセンサ12で感知され、ひずみアンプ13
を介して電圧に変換される。このときの電圧値は、制御
装置8によって適当な係数を乗されて回転機構7にフィ
ードバックされる。このとき出力される値がバイト切刃
稜線2dと型素材1の回転軸5に直交する面とのなす角
θに相当する。また、切削バイト2がなす角θは、発生
する切削抵抗に対してリアルタイムに対応するので、型
素材1表面における金属組織の不均一さにより切削抵抗
にバラツキが生じても、それに対応した補正がなされ
る。
素子成形型の製造方法について説明する。切削用バイト
2が型素材1の平面1bに当接し、切り込みが開始され
ると、切刃接触領域11に作用する垂直抗力により、切
削バイト2に弾性変形が生じる。このときのひずみ量Δ
θは、ひずみセンサ12で感知され、ひずみアンプ13
を介して電圧に変換される。このときの電圧値は、制御
装置8によって適当な係数を乗されて回転機構7にフィ
ードバックされる。このとき出力される値がバイト切刃
稜線2dと型素材1の回転軸5に直交する面とのなす角
θに相当する。また、切削バイト2がなす角θは、発生
する切削抵抗に対してリアルタイムに対応するので、型
素材1表面における金属組織の不均一さにより切削抵抗
にバラツキが生じても、それに対応した補正がなされ
る。
【0027】本発明の実施の形態1によれば、発明の実
施の形態1と同様の効果に加え、型素材表面の金属組織
が不均一であっても、リアルタイムで切削抵抗を感知
し、バイト切刃角度の補正量にフィードバックすること
ができる。
施の形態1と同様の効果に加え、型素材表面の金属組織
が不均一であっても、リアルタイムで切削抵抗を感知
し、バイト切刃角度の補正量にフィードバックすること
ができる。
【0028】本発明の実施の形態1では、ひずみセンサ
を切削バイトに付設したが、バイト支持部に付設しても
同様の作用効果を得ることができる。
を切削バイトに付設したが、バイト支持部に付設しても
同様の作用効果を得ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態3】図11は発明の実施の形態3を
示し、鋸刃状光学素子成形型の製造装置の平面図であ
る。本発明の実施の形態3は、発明の実施の形態1と基
本構成が同一であり、異なる部分のみ示し、同一の部材
には同一の符号を付し説明を省略する。
示し、鋸刃状光学素子成形型の製造装置の平面図であ
る。本発明の実施の形態3は、発明の実施の形態1と基
本構成が同一であり、異なる部分のみ示し、同一の部材
には同一の符号を付し説明を省略する。
【0030】図11において、型素材21の材質は快削
黄銅であり、表面に化学メッキ等の膜は形成されていな
い。また、切刃稜線2dと型素材21の回転軸5と直交
する面とのなす角θの増加量Δθが式(1)で表される
のは、発明の実施の形態1と同様である。しかし、型素
材21の材質が快削黄銅であることから、比例係数Kは
0.0008となる。なお、快削黄銅の組成によって
は、比例係数Kは0.0006〜0.0010と変動す
る。製造装置の構成は、発明の実施の形態1と同一であ
る。
黄銅であり、表面に化学メッキ等の膜は形成されていな
い。また、切刃稜線2dと型素材21の回転軸5と直交
する面とのなす角θの増加量Δθが式(1)で表される
のは、発明の実施の形態1と同様である。しかし、型素
材21の材質が快削黄銅であることから、比例係数Kは
0.0008となる。なお、快削黄銅の組成によって
は、比例係数Kは0.0006〜0.0010と変動す
る。製造装置の構成は、発明の実施の形態1と同一であ
る。
【0031】つぎに、型素材21を用いた鋸刃状光学素
子成形型の製造方法について説明する。制御装置8か
ら、バイト支持部3の回動角度を制御する回転機構7
に、式(1)で求められたバイト角度の補正量たる増加
量Δθが出力される。この場合、型素材21が快削黄銅
であるため、化学メッキであるP−Niの場合に比べ切
削抵抗が小さく、切削バイト2等の弾性変形も小さくな
り、その分だけ補正量たる増加量Δθも小さくなる。そ
の他の製造方法の手順およびその作用は、発明の実施の
形態1と同様である。
子成形型の製造方法について説明する。制御装置8か
ら、バイト支持部3の回動角度を制御する回転機構7
に、式(1)で求められたバイト角度の補正量たる増加
量Δθが出力される。この場合、型素材21が快削黄銅
であるため、化学メッキであるP−Niの場合に比べ切
削抵抗が小さく、切削バイト2等の弾性変形も小さくな
り、その分だけ補正量たる増加量Δθも小さくなる。そ
の他の製造方法の手順およびその作用は、発明の実施の
形態1と同様である。
【0032】本発明の実施の形態3によれば、発明の実
施の形態1の効果に加え、被切削材となる型素材がSU
S系以外の材料、例えば快削黄銅であっても、式(1)
を用いて、切削バイト等の弾性変形による角度誤差を補
正することができる。
施の形態1の効果に加え、被切削材となる型素材がSU
S系以外の材料、例えば快削黄銅であっても、式(1)
を用いて、切削バイト等の弾性変形による角度誤差を補
正することができる。
【0033】本願においては、つぎの技術的思想の創作
を含むものである。 (1)前記撓みによる変化量は、式(1)により算出さ
れるものであることを特徴とする請求項1記載の鋸刃状
光学素子の製造方法 Δθ=tan-1(K+H/P)−tan-1(H/P)・・・(1) ここで、 Δθ:バイト切刃傾斜角度増加量(単位:rad) K:型素材によって決まる比例係数 H:鋸刃状溝の垂直面高さ(単位:mm) P:鋸刃状溝のピッチ(単位:mm) 式(1)を制御装置に入力することにより、切削バイト
の切り込み角度の補正を正確かつ迅速に行うことができ
る。
を含むものである。 (1)前記撓みによる変化量は、式(1)により算出さ
れるものであることを特徴とする請求項1記載の鋸刃状
光学素子の製造方法 Δθ=tan-1(K+H/P)−tan-1(H/P)・・・(1) ここで、 Δθ:バイト切刃傾斜角度増加量(単位:rad) K:型素材によって決まる比例係数 H:鋸刃状溝の垂直面高さ(単位:mm) P:鋸刃状溝のピッチ(単位:mm) 式(1)を制御装置に入力することにより、切削バイト
の切り込み角度の補正を正確かつ迅速に行うことができ
る。
【0034】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、切削バイ
トの撓み量と補正量とが相殺されて、所望の鋸刃状溝に
仕上げられるので、鋸刃状光学素子成形型の鋸刃状溝の
形状精度を極めて良好にすることができる。請求項2に
係る発明によれば、制御装置が回動機構を正確に制御し
て切削バイトの切り込み角度を補正するので、鋸刃状光
学素子成形型の鋸刃状溝の形状精度を極めて良好に仕上
げることができる。請求項3に係る発明によれば、感知
装置により感知したトルク信号を受け、これに従って制
御装置が、回動機構を正確に制御して切削バイトの切り
込み角度を補正するので、鋸刃状光学素子成形型の鋸刃
状溝の形状精度を極めて良好に仕上げるとともに、型素
材の金属組織の不均一による切削抵抗の変化にも対応す
ることができる。
トの撓み量と補正量とが相殺されて、所望の鋸刃状溝に
仕上げられるので、鋸刃状光学素子成形型の鋸刃状溝の
形状精度を極めて良好にすることができる。請求項2に
係る発明によれば、制御装置が回動機構を正確に制御し
て切削バイトの切り込み角度を補正するので、鋸刃状光
学素子成形型の鋸刃状溝の形状精度を極めて良好に仕上
げることができる。請求項3に係る発明によれば、感知
装置により感知したトルク信号を受け、これに従って制
御装置が、回動機構を正確に制御して切削バイトの切り
込み角度を補正するので、鋸刃状光学素子成形型の鋸刃
状溝の形状精度を極めて良好に仕上げるとともに、型素
材の金属組織の不均一による切削抵抗の変化にも対応す
ることができる。
【図1】発明の実施の形態1の鋸刃状光学素子成形型の
製造装置の正面図である。
製造装置の正面図である。
【図2】発明の実施の形態1の鋸刃状光学素子成形型の
製造装置の平面図である。
製造装置の平面図である。
【図3】発明の実施の形態1の型素材と切削バイトとの
関係を示す正面図である。
関係を示す正面図である。
【図4】発明の実施の形態1の切削バイトの平面図であ
る。
る。
【図5】発明の実施の形態1の鋸刃状溝と切刃稜線との
関係を示す図である。
関係を示す図である。
【図6】発明の実施の形態1の鋸刃状溝の切削過程の初
期の図である。
期の図である。
【図7】発明の実施の形態1の鋸刃状溝を加工するダイ
ヤモンドチップの弾性変形を示す図である。
ヤモンドチップの弾性変形を示す図である。
【図8】発明の実施の形態1の鋸刃状溝を加工する刃先
の移動を示す図である。
の移動を示す図である。
【図9】発明の実施の形態2の鋸刃状光学素子成形型の
製造装置の平面図である。
製造装置の平面図である。
【図10】発明の実施の形態2の切削バイトの弾性ひず
みを示す図である。
みを示す図である。
【図11】発明の実施の形態3の鋸刃状光学素子成形型
の製造装置の平面図である。
の製造装置の平面図である。
【図12】従来技術の鋸刃状溝の加工方法を示す図であ
る。
る。
【図13】従来技術の鋸刃状溝の加工方法を示す図であ
る。
る。
1 型素材 2 切削バイト 2b ダイヤモンドチップ 2d バイト切刃稜線 θ バイト切刃傾斜角度 Δθ バイト切刃傾斜角度増加量
Claims (3)
- 【請求項1】 鋸刃状光学素子成形型の基材に切削バイ
トの切刃稜線を当てつつ、所定深さまで切り込み加工す
る鋸刃状光学素子成形型の製造方法において、 前記切り込み加工時に前記切削バイトが撓むことによっ
て変化する切刃の切り込み角度を、前記撓みによる変化
とは逆の方向に、かつ、撓みによる変化量と同一量だけ
補正することを特徴とする鋸刃状光学素子成形型の製造
方法。 - 【請求項2】 鋸刃状光学素子成形型の基材を保持する
基材保持部と、鋸刃状溝の斜面を切り込み加工する切刃
を有する切削バイトと、該切削バイトを保持するととも
に前記基材に対して該切削バイトを傾斜させる回動機構
と、前記基材に対して前記切削バイトを切り込ませるよ
うに前記基材もしくは前記切削バイトを移動する移動手
段とを備えた鋸刃状光学素子成形型の製造装置におい
て、 前記切り込み加工時に前記切削バイトが撓むことによっ
て変化する切刃の切り込み角度を、前記撓みによる変化
とは逆の方向に、かつ、撓みによる変化量と同一量だけ
補正するように前記回動機構を制御する制御装置を設け
たことを特徴とする鋸刃状光学素子成形型の製造装置。 - 【請求項3】 鋸刃状光学素子成形型の基材を保持する
基材保持部と、鋸刃状溝の斜面を切り込み加工する切刃
を有する切削バイトと、該切削バイトを保持するととも
に前記基材に対して該切削バイトを傾斜させる回動機構
と、前記基材に対して前記切削バイトを切り込ませるよ
うに前記基材もしくは前記切削バイトを移動する移動手
段とを備えた鋸刃状光学素子成形型の製造装置におい
て、 前記切削バイトの切刃が前記鋸刃状溝の斜面から受ける
トルクを感知する感知装置と、該トルクの大きさに比例
する前記切削バイトが撓むことによって変化する切刃の
切り込み角度を、前記撓みによる変化とは逆の方向に、
かつ、撓みによる変化量と同一量だけ補正するように前
記回動機構を制御する制御装置とを設けたことを特徴と
する鋸刃状光学素子成形型の製造装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11965897A JPH10309601A (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | 鋸刃状光学素子成形型の製造方法とその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11965897A JPH10309601A (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | 鋸刃状光学素子成形型の製造方法とその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10309601A true JPH10309601A (ja) | 1998-11-24 |
Family
ID=14766881
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11965897A Withdrawn JPH10309601A (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | 鋸刃状光学素子成形型の製造方法とその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10309601A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004130505A (ja) * | 2003-09-08 | 2004-04-30 | Toho Engineering Kk | 半導体cmp加工用パッドの細溝加工機械 |
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| CN109946136A (zh) * | 2019-04-11 | 2019-06-28 | 中国人民解放军军事科学院国防工程研究院 | 一种沉积面倾斜的黏土试样切削模具及其操作方法 |
| JP2019121290A (ja) * | 2018-01-10 | 2019-07-22 | シチズン時計株式会社 | 切削装置及びその制御方法 |
| CN117301324A (zh) * | 2023-11-29 | 2023-12-29 | 山东宇影光学仪器有限公司 | 一种菲涅尔透镜加工设备及其使用方法 |
-
1997
- 1997-05-09 JP JP11965897A patent/JPH10309601A/ja not_active Withdrawn
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| CN117301324A (zh) * | 2023-11-29 | 2023-12-29 | 山东宇影光学仪器有限公司 | 一种菲涅尔透镜加工设备及其使用方法 |
| CN117301324B (zh) * | 2023-11-29 | 2024-02-13 | 山东宇影光学仪器有限公司 | 一种菲涅尔透镜加工设备及其使用方法 |
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