JPH10310503A - 梅抽出成分から殺菌剤を製造する方法および殺菌剤 - Google Patents

梅抽出成分から殺菌剤を製造する方法および殺菌剤

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JPH10310503A
JPH10310503A JP12132097A JP12132097A JPH10310503A JP H10310503 A JPH10310503 A JP H10310503A JP 12132097 A JP12132097 A JP 12132097A JP 12132097 A JP12132097 A JP 12132097A JP H10310503 A JPH10310503 A JP H10310503A
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plum
vinegar
fungicide
ume
producing
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JP12132097A
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Takuo Sakai
拓夫 坂井
Hajime Yoshizumi
肇 吉栖
Tetsuo Murakami
哲男 村上
Noriaki Shirasaka
憲章 白坂
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Kindai University
Original Assignee
Kindai University
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 梅干しを製造する際に、副生する梅酢を有効
に利用して人体に無害な殺菌剤を製造する方法および殺
菌剤を提供する。 【解決手段】 梅の果実を食塩とともに塩漬けするとき
に発生する梅酢から、または梅干しを脱塩するときに発
生する脱塩排液から、簡単な加工または脱塩処理、乾燥
処理で殺菌剤を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、梅干しを製造する
ときに副生する梅酢から殺菌剤を製造する方法および殺
菌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年梅干しの効用が見直され、梅干しの
需要が増えている。梅干しを製造するときに、梅干し5
00gに対し約300gの梅酢が発生する。この梅酢
は、有効な利用法がなく、極く一部が、食用酢に混ぜま
たはドレッシングや漬物に使われているが、大部分は廃
棄処理されている。そしてその廃棄費用もトン当10万
円以上必要となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、簡単
な加工で梅酢から殺菌剤を製造する方法および殺菌剤を
提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、梅の果実をそ
の重量の18〜22%の食塩とともに漬込み、抽出され
た梅酢を加工することを特徴とする梅抽出成分から殺菌
剤を製造する方法である。
【0005】本発明に従えば、梅の果実を塩漬けして発
生した梅酢の沈殿物を濾過する程度の簡単な加工で殺菌
剤が製造できる。現在市販されている殺菌剤は合成薬品
であって、人体に対しても有害なものが多く、多量に使
用することはできない。このため充分な殺菌ができな
い。これに対し、梅酢を加工した殺菌剤は、梅干しが殺
菌作用のある食品であり、それから発生した梅酢も、食
用して問題がないものであり、多量に使用できる。酸味
のある調理品、たとえばナマスなどに用いる原料は、本
殺菌剤に浸して殺菌してそのまま用いることができる。
酸味のない調理品に対しては、本殺菌剤に浸して殺菌
後、水道水で洗浄すればよい。手洗い用の殺菌剤として
用いても効果がある。
【0006】また本発明は、前記梅酢の加工が、電気透
析法による脱塩処理を含むことを特徴とする。
【0007】本発明に従えば、梅酢は脱塩操作が行われ
る。梅の果実を塩漬けして生じる梅酢は、約20%の食
塩を含んでいる。最近は高血圧の予防の観点から減塩が
よいとされている。このため特に酸味のある調理品の殺
菌剤として用いる場合は、脱塩処理した梅酢が用いられ
る。また生野菜などの殺菌には、生野菜の含有水分が浸
透圧によって抽出されないように、塩分濃度が低いもの
が好ましい。
【0008】また本発明は、前記梅酢の加工が、乾燥法
による濃縮処理を含むことを特徴とする。
【0009】本発明に従えば、梅酢を乾燥することによ
ってその重量を減じ、持運びを容易にすることが好まし
い。そして殺菌剤として使用するときは水に溶解して用
いる。乾燥方法は、特に規定されるものではないが、ス
プレー乾燥、ドラム乾燥、真空乾燥、真空凍結乾燥など
通常の乾燥方法が用いられる。殺菌剤としての形状は、
濃縮液状、粉末状、フレーク状、顆粒状等が好適であ
る。
【0010】また本発明は、梅干しを脱塩する際に、発
生する脱塩排液を加工することを特徴とする梅抽出成分
から殺菌剤を製造する方法である。
【0011】従来からの梅干しは、塩漬けにされた梅の
果実を梅酢から取出し天日で干して、シソなどとともに
漬込まれたものである。塩漬けに用いた食塩の約70%
は、梅の果実に浸透しており、梅干しは酸味とともに塩
辛いものである。近年は高血圧予防の観点から減塩が行
われ、梅干しも脱塩が行われるようになった。梅干しの
脱塩は、清水で梅干しを何回も洗浄することによって行
われている。洗浄に要する水の量は、梅干しの重量の約
10倍程度と多く、洗浄水のうち塩分濃度の低いもの
は、そのまま廃棄しても特に問題はないが、塩分濃度の
高いものは梅酢とほとんど同じ成分を含んでおり、簡単
な加工で殺菌剤として使用できる。
【0012】また本発明は、前記によって製造された梅
抽出成分を含む殺菌剤である。
【0013】本発明に従えば、食用に使用できる梅干し
の副生物を殺菌剤に用いるので、毒性を考えなくてもよ
く、被処理物を浸漬して、そのまま調理することも可能
である。本殺菌剤は、水溶液として使用するので、水洗
で容易に洗い流すことができる。また本殺菌剤は、手の
洗浄に用いて有効である。さらに口腔内の殺菌に用いて
有効であり、本殺菌剤を含むウガイ薬、歯磨き、チュウ
イングガムなどに利用が考えられ齲歯(ムシバ)予防に
有効である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態によっ
て、より具体的に説明する。
【0015】図1は、梅干しの製造工程を示すフローチ
ャートである。梅の果実は、ステップa1の予備処理で
洗浄され、大きさを揃えられる。ステップa2で梅の果
実1kgと食塩約200gとの割合で、梅の果実に食塩
が充分接触する状態で塩漬けを行う。食塩の量は、梅の
果実に対し18〜22重量%、好ましくは20重量%で
ある。これ以下では、塩漬け中に黴が発生するおそれが
あり、これ以上にしても効果がない。また梅の果実が、
発生した梅酢上に浮上するのを防ぐため、軽く重石を置
く。塩漬けの状態は30〜40日間である。この間に梅
の果実中に食塩が浸透し、果実成分が果実中の水ととも
に抽出される。また梅の果実が摘果される時期が梅雨の
時期であり、30〜40日経過すると梅雨明けの暑い晴
天の季節となる。ステップa3で塩漬けされた梅の果実
は、抽出液である梅酢から取出され、ステップa4で炎
天下に天日干しされる。ステップa3では、梅の果実は
充分に水分を含んだ状態で約900gあるが、天日干し
によって水分が乾燥され約500gになる。また梅酢3
00gが発生する。以上のステップa1〜ステップa4
は、梅生産農家で行われ、天日干しされた梅の果実(1
次加工梅干し)は、農協などの集荷業者に集められ、2
次加工が行われる。また梅酢も集荷業者に集められる。
【0016】1次加工梅干しは、ステップa5で予備処
理として、洗浄と選別が行われ、一部はシソなどととも
にそのまま漬込まれて従来の梅干しとされるが、大部分
はステップa6で脱塩処理される。脱塩処理は、1次加
工梅干しを清水で数回洗浄する。洗浄廃液のうち塩分濃
度の高いものは梅酢と同様の処理をされ、殺菌剤とされ
る。塩分濃度の低いものは廃棄される。脱塩梅干しは、
ステップa7でたとえばかつお節で味付けするなどの2
次加工され、ステップa8で製品とされる。
【0017】ステップa3で分離された梅酢(沈殿物を
濾過した濾液)の一例の分析値を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】表1から判るように梅酢の有効成分の一部
は塩分(NaCl)とクエン酸(CH2COOH・C
(OH)COOH・CH2COOH)と考えられる。し
かし食塩単独、またはクエン酸単独では、表1の濃度範
囲で後述する殺菌作用はない。
【0020】実施例1 微生物を梅酢と室温で5分間接触させた前後の数を調べ
た結果を表2に示す。なお微生物は生理食塩水に懸濁し
てその数を測定した。
【0021】
【表2】
【0022】表2から判るように、梅酢処理によって細
菌はほとんど死滅し、問題にならない量だけが残った。
しかし梅酢は酵母やこうじかびなどには、有効に作用し
ない。これは、梅の果実の塩漬けの際に、食塩量が少な
いと黴が発生することとも一致する。
【0023】実施例2 市販の新鮮なイワシの表皮(約2mmの厚さに剥いだ8
cm2の肉片)を試料とし、その表面が充分潤うように
水道水噴霧し(A)、同様にして(A)の水道水の代わ
りに20ミリリットルの梅酢を噴霧し(B)、室温に5
分間放置した。それらのそれぞれの表面の液層中の生存
細胞数を計測して梅酢の殺菌効果を調べたところ、
(A)では1.2×103個/1cm2、(B)では20
>個/1cm2であった。このことから、鮮魚を梅酢で
洗浄することによって付着する細菌を減少させ得ること
が明らかになった。
【0024】実施例3 市販のスライス状のベーコン(厚さ約1ミリメートル、
約10グラム)を等分に分割し、(A)はその表面に水
道水を、(B)は梅酢を噴霧して室温に5分間放置し
た。これらの処理面を寒天培地上に密着させ5分間放置
した後、取除き寒天培地を30℃で48時間培養した。
形成された微生物のコロニーの状態の写真を図2に示
す。ベーコンの表面に付着している微生物が梅酢の処理
によって減少していることが明らかである。
【0025】実施例4 市販の生鮮ミツバの葉の表面に生理食塩水を噴霧し室温
に5分間放置した(A)試料と梅酢を噴霧し室温に5分
間放置した(B)後、噴霧した液体を滅菌したろ紙片で
除き、実施例3と同様に寒天培地上で微生物のコロニー
を形成させ、その状態の写真を図3に示す。梅酢の処理
によって微生物が有意に除去されていることが認められ
る。
【0026】実施例5 市販の生鮮ミツバ1グラムを10ミリリットルの梅酢に
5分間浸漬した後の付着している生存細菌数を、同様の
条件で水道水で処理したものと比較したところ、水道水
で処理した場合の6.7×105個/1グラムから処理
によって30個/1グラム以下に減少した。
【0027】実施例6 実施例4と同様の方法で、市販の生鮮セリについて検討
したところ、水道水による洗浄での4.8×105個/
1グラムから梅酢処理によって20個/1グラム以下に
減少し、梅酢が生鮮野菜の殺菌剤として利用できること
が明らかとなった。
【0028】実施例7 成人男子3名と成人女子2名を選び水および梅酢(いず
れも20ミリリットル)で口を漱ぎ、漱ぎ液を寒天平板
培地上に播いて生存細胞数を計測した結果を表3に示
す。この結果から、梅酢で口を漱ぐことによって口腔内
を殺菌できることが明らかになった。
【0029】
【表3】
【0030】齲歯の発生は、口腔細菌と食物残漬、特に
炭水化物によって起こるといわれている。本殺菌剤で口
を漱ぐと、口腔内の細菌が殺菌できるとともに食物残漬
も残らなくなり、齲歯予防に役立つ。
【0031】実施例8 梅酢を電気透析法によって脱塩して脱塩梅酢を調整し
た。この脱塩梅酢は、食塩濃度が約0.5%と通常の梅
酢に比較して低いが、その他の成分は表1に示す梅酢と
ほぼ同一であった。この脱塩梅酢に界面活性剤として
0.5ミリモルのラウリル硫酸ナトリウムを添加して、
食品用洗浄剤を調製した。種々の微生物を前記の食品用
洗浄剤と室温で5分間接触させた後、生理食塩水に懸濁
して生存する細胞を測定した結果を表4に示すが、この
処理によってほとんどの細菌が死滅することが明らかに
なった。
【0032】
【表4】
【0033】この他に梅酢または脱塩梅酢は、スプレー
乾燥、ドラム乾燥、真空乾燥、真空凍結乾燥され、濃縮
液、粉末、フレーク状、顆粒状として、水に溶解して用
いることも可能であり、歯磨用に、またチューイングガ
ムに10〜30重量%混ぜて、齲歯予防用に用いること
もできる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、梅干しを
製造するときに副生する梅酢を濾過などの簡単な処理
で、または脱塩、乾燥処理などをして殺菌剤として用い
ることができる。梅酢は、食品としての梅干しから分離
したものであり、多量に用いても人体に害になることは
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】梅干しの製造工程を示すブロック図である。
【図2】スライスベーコンに水道水(A)または梅酢
(B)を噴霧し5分間放置後、48時間寒天培地で培養
した状態の写真である。
【図3】ミツバの葉に水道水(A)または梅酢(B)を
噴霧し5分間放置後、48時間寒天培地で培養した状態
の写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白坂 憲章 京都府京都市北区紫竹栗栖15 朝倉ビル 301

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梅の果実をその重量の18〜22%の食
    塩とともに漬込み、抽出された梅酢を加工することを特
    徴とする梅抽出成分から殺菌剤を製造する方法。
  2. 【請求項2】 前記梅酢の加工が、電気透析法による脱
    塩処理を含むことを特徴とする請求項1記載の梅抽出成
    分から殺菌剤を製造する方法。
  3. 【請求項3】 前記梅酢の加工が、乾燥法による濃縮処
    理を含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の梅抽出成分から殺菌剤を製造する方法。
  4. 【請求項4】 梅干しを脱塩する際に、発生する脱塩排
    液を加工することを特徴とする梅抽出成分から殺菌剤を
    製造する方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4で製造されたことを
    特徴とする殺菌剤。
JP12132097A 1997-05-12 1997-05-12 梅抽出成分から殺菌剤を製造する方法および殺菌剤 Pending JPH10310503A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006328002A (ja) * 2005-05-27 2006-12-07 Azuma Noen:Kk 口腔ケア製剤
JP5750552B2 (ja) * 2012-11-14 2015-07-22 株式会社優しい研究所 抗菌用組成物

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006328002A (ja) * 2005-05-27 2006-12-07 Azuma Noen:Kk 口腔ケア製剤
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