JPH10310765A - 摩擦材用造粒物の製造方法及び摩擦材の製造方法 - Google Patents
摩擦材用造粒物の製造方法及び摩擦材の製造方法Info
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Abstract
強材として添加されるアラミド繊維相互の絡み付きが強
い高品質の摩擦材を、容易に、かつ安定して生産可能に
する摩擦材用造粒物の製造方法及び摩擦材の製造方法を
得る。 【解決手段】 摩擦材原料の内の各種添加剤5と予め解
繊状態にしたパルプ状アラミド繊維3とを、転動流動式
の造粒装置により造粒処理して、解繊されたパルプ状ア
ラミド繊維3の一部が前記各種添加剤5を所定粒径に造
粒した原料粒体6の外表面に突出した構造の基礎粒体8
を形成し、更に、この基礎粒体8に対して結合材をコー
ティング処理して、粒の外表面に結合材層2を有すると
共に、解繊されたパルプ状アラミド繊維3の一部が粒の
外表面から突出した構造の摩擦材用造粒物1を形成す
る。
Description
を、容易に、かつ安定して生産可能にする摩擦材用造粒
物の製造方法及び摩擦材の製造方法に関するものであ
る。
パッドの製造方法では、まず、略粉粒状の各種構成成分
を撹拌機によって撹拌混合して各種構成成分が良好に分
散した摩擦材原料の混合物を形成した後に、その摩擦材
原料の混合物を予備成形型に投入して圧縮成形し、次い
で、その予備成形品に対して所定の圧力、温度による熱
成形処理を施して所定の摩擦材形状に成形し、更に、そ
の成形品に対して後熱処理や研磨処理等を適宜実施する
ことで、所望形状の摩擦材として完成させる方法が一般
的であった。
分は、繊維材、結合材、各種添加剤等である。前記繊維
材としては、一般に、金属繊維や、無機繊維あるいは有
機繊維等からなる各種の断熱繊維材が使用される。ま
た、結合材としては、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂
粉末が使用される。各種添加剤としては、例えば、摩擦
調整剤や、潤滑剤や、機械的強度アップのための増量剤
等があり、摩擦調整剤としてはセラミックスやゴムダス
ト等が、潤滑剤としては黒鉛が、そして増量剤としては
炭酸カルシウムや硫酸バリウム等のフィラーが使用され
ている。このような摩擦材原料の混合物は、摩擦材とし
て要求される物理的性能等に応じて、構成成分相互の配
合比が調整されることになる。
の撹拌混合方法としては、従来より、構成成分相互を乾
燥した状態のまま撹拌機で撹拌混合処理する乾式の撹拌
混合方法、または、構成成分相互を適度に湿潤させた状
態で撹拌機に投入して撹拌混合処理する湿式の撹拌混合
方法が普及している。
の撹拌混合処理は、各構成成分の分散を均一化するこ
と、詳しくは、構成成分中の金属繊維や無機繊維あるい
は有機繊維等の各繊維材に他の構成成分が所定の比率で
均等に絡み付いた良好な分散状態を得ることを目的とし
たものである。例えば、摩擦材原料の混合物中に、繊維
材に対して一部の構成成分のみが所定の比率を超えて多
量に絡み付いたり、あるいは繊維材から他の構成成分が
分離した偏析状態が生じていると、その摩擦材原料の混
合物の成形処理時に例えば成形用金型からの離型が困難
になる等の不都合が生じたり、あるいは、製造したパッ
ドに摩擦係数の不足部や耐摩耗性の低下部等の構造欠陥
が発生し、パッドの品質を不安定にする虞がある。
るためには、前記繊維材に他の構成成分が所定の比率で
均等に絡み付いた良好な分散状態が得られるように、撹
拌処理を最適化することが必要不可欠で、前述した乾式
あるいは湿式の撹拌混合方法においては、撹拌時間や撹
拌速度の最適化が重要なポイントとなる。
分は、粒度、比重、形状、他の成分に対する絡み付き性
(付着性)等の物性が各構成成分毎にかなり相異してい
るため、単純な乾式の撹拌混合方法では、繊維材に他の
構成成分が所定の比率で均等に絡み付いた良好な分散状
態を得ることがかなり難しいという問題があった。一
方、湿式の撹拌混合方法によれば、乾式の場合と比較し
て、良好な分散状態は得やすくなるが、撹拌混合処理後
に乾燥工程が必要になり、乾燥工程にかなりの時間がか
かって生産性の向上が困難になったり、あるいは、湿潤
環境で撹拌混合を行なうために構成成分の選択に制限が
生じるという問題があった。
よる問題を解決するために、まず、押し出し式の造粒装
置により、繊維材、結合材、各種添加剤等を所定の配合
比で所定粒径の粒状に押し固めた摩擦材粒を生成し、生
成した摩擦材粒を成形型に充填して押し固めることによ
り所定形状の摩擦材を得る製造方法が研究されている。
成成分を所定の配合比で造粒した摩擦材粒を形成し、そ
の摩擦材粒を成形型に充填して所定形状に成形した摩擦
材は、構成成分相互を直接撹拌混合した摩擦材原料の混
合物を成形型で押し固める旧来の方法で形成した摩擦材
と比較して、構成成分の良好な分散状態を、簡単に、か
つ安定して得ることができる。
粒した摩擦材粒は、粒の外郭が堅く、摩擦材として成形
するための加圧成形処理を経ても、粒の外郭が壊れず
に、摩擦材粒相互の融合・結合を妨げる境界面を形成す
る虞があった。また、押し出し式の造粒装置によって造
粒した摩擦材粒は、例えば、アラミド繊維を構造補強材
として構成成分中に添加した場合でも、前記アラミド繊
維が造粒過程で粒内部に取り込まれてしまう。そのた
め、摩擦材の成形処理時に、摩擦材粒相互の結合にアラ
ミド繊維相互の絡み付きを利用することができず、摩擦
材粒相互の結合力が低いために、摩擦材の強度低下とい
う問題を招く虞があった。
されるアラミド繊維は、繊維の撚りが部分的に解けて毛
羽立った状態となる、いわゆる解繊状態にあると、他の
粉粒状の添加剤が絡み付き易く、また、アラミド繊維相
互の絡み付きも起こり易くなる。従って、造粒処理時に
投入されるアラミド繊維は、撹拌処理によって解繊状態
にすることが好ましいが、前述した押し出し式の造粒装
置では撹拌機能がほとんどなく、アラミド繊維の解繊が
できないという問題もあった。本発明は上記事情に鑑み
なされたもので、構成成分相互が均等に分散すると共に
構造補強材として添加されるアラミド繊維相互の絡み付
きが強い高品質の摩擦材を、容易に、かつ安定して生産
可能にする摩擦材用造粒物の製造方法及び摩擦材の製造
方法を提供することを目的とする。
の請求項1に記載した本発明の摩擦材用造粒物の製造方
法は、アラミド繊維と結合材と各種添加剤とを所定の配
合比で所定粒径の粒状体に成形する摩擦材用造粒物の製
造方法であって、前述の摩擦材原料の内の各種添加剤
と、予め撹拌処理を施して解繊状態にしたパルプ状アラ
ミド繊維とを所定の配合比で転動流動式の造粒装置に投
入して、該造粒装置による造粒処理を実施することによ
り、解繊されたパルプ状アラミド繊維の一部が前記各種
添加剤を所定粒径に造粒した原料粒体の外表面に突出し
た構造の基礎粒体を形成する転動造粒工程と、前記転動
造粒工程で形成した基礎粒体の原料粒体の外表面に結合
材をコーティング処理して、前記原料粒体の外周に所定
厚の結合材層を形成する結合材コーティング工程とを実
施して、粒の外表面に結合材層を有すると共に、解繊さ
れたパルプ状アラミド繊維の一部が粒の外表面から突出
した構造の摩擦材用造粒物を形成することを特徴とする
ものである。
に記載した本発明の摩擦材用造粒物の製造方法は、アラ
ミド繊維と結合材と各種添加剤とを所定の配合比で所定
粒径の粒状体に成形する摩擦材用造粒物の製造方法であ
って、前述の摩擦材原料の内の最終的な配合比に応じた
分量の各種添加剤と、最終的な配合比よりも少量の結合
材と、予め撹拌処理を施して解繊状態にした最終的な配
合比に応じた分量のパルプ状アラミド繊維とを転動流動
式の造粒装置に投入して、該造粒装置による造粒処理を
実施することにより、解繊されたパルプ状アラミド繊維
の一部が、前記各種添加剤と少量の結合材とで所定粒径
に造粒された原料粒体の外表面に突出した構造の基礎粒
体を形成する転動造粒工程と、前記転動造粒工程で形成
した基礎粒体の原料粒体の外表面に結合材をコーティン
グ処理して、前記原料粒体の外周に所定厚の結合材層を
形成する結合材コーティング工程とを実施して、粒の外
表面に結合材層を有すると共に、解繊されたパルプ状ア
ラミド繊維の一部が粒の外表面から突出した構造の摩擦
材用造粒物を形成することを特徴とするものである。
に記載した本発明の摩擦材用造粒物の製造方法は、アラ
ミド繊維と結合材と各種添加剤とを所定の配合比で所定
粒径の粒状体に成形する摩擦材用造粒物の製造方法であ
って、前記添加剤として使用される粉粒体の内で比較的
に粒径が大きゴムダストなどの大径粉体と、少量の結合
材と、予め撹拌処理を施して解繊状態にしたパルプ状ア
ラミド繊維とを転動流動式の造粒装置に投入して、該造
粒装置による造粒処理を実施することにより、解繊され
たパルプ状アラミド繊維が前記大径粉体の外表面から生
え出した構造の核粒体を形成する一次転動造粒工程と、
前記一次転動造粒工程で生成した核粒体に残りの各種添
加剤を追加した原料構成で前記造粒装置による造粒処理
を実施して、前記大径粉体の周囲に各種添加剤による層
が形成された原料粒体の外表面に解繊されたパルプ状ア
ラミド繊維が突出した構造の基礎粒体を形成する二次転
動造粒工程と、前記二次転動造粒工程で形成した基礎粒
体の原料粒体の外表面に残りの結合材をコーティング処
理して、前記原料粒体の外周に所定厚の結合材層を形成
する結合材コーティング工程とを実施して、粒の外表面
に結合材層を有すると共に、解繊されたパルプ状アラミ
ド繊維の一部が粒の外表面から突出した構造の摩擦材用
造粒物を形成することを特徴とするものである。
に記載した本発明の摩擦材の製造方法は、請求項1乃至
請求項3のいずれかに記載された摩擦材用造粒物の製造
方法で形成された摩擦材用造粒物を所定の成形型に充填
して、所定の温度環境下で加圧成形することによって、
所定形状に一体成形された摩擦材を得ることを特徴とす
るものである。
転動流動する粉粒体相互の絡み付きにより次第に大きな
粒状に成長させていくもので、所定の加圧力により強制
的に粒状に押し固める従来の押し出し式の造粒装置によ
る造粒処理と比較すると、外郭が柔らかい所望粒径の造
粒物を得ることができる。また、無理に押し固める従来
の押し出し式の造粒装置による造粒処理とは異なり、装
置内に投入されたパルプ状アラミド繊維が粒内部に取り
込まれてしまうことがなく、粒の外表面にパルプ状アラ
ミド繊維が突出した理想の造粒物を生成することができ
る。即ち、転動流動式の造粒装置による造粒処理により
摩擦材原料の粉粒体を所定粒径の粒状に成形する請求項
1乃至請求項3に記載された摩擦材用造粒物の製造方法
では、外郭が柔らかく、しかも外表面からは構造補強材
として添加されたパルプ状アラミド繊維が突出した理想
構造の摩擦材用造粒物を製造することができる。
摩擦材用造粒物の製造方法で製造される摩擦材用造粒物
は、転動流動式の造粒装置による造粒処理により粒状に
成形した基礎粒体の外周に所定厚の結合材層を形成した
もので、本発明により製造された摩擦材用造粒物相互を
適当な温度環境下で加圧すると、互いに接触する結合材
層相互の融着と、粒の外表面に突出しているパルプ状ア
ラミド繊維相互の絡み付きにより、摩擦材用造粒物相互
が結合・一体化する。なお、摩擦材用造粒物の外表面に
突出するパルプ状アラミド繊維には、造粒処理前に予め
解繊させたものを使用したため、他の摩擦材用造粒物上
のパルプ状アラミド繊維に絡み付き易く、絡み付きによ
って高い結合強度を得ることが可能になる。また、加圧
された摩擦材用造粒物相互は、前述したように外郭が柔
らかいことから、加圧力により互いの外郭が壊れて、摩
擦材粒相互の融合・結合を妨げる境界面の残存が生じな
い。
1乃至請求項3に記載の摩擦材用造粒物の製造方法で製
造した摩擦材用造粒物を成形型に充填して、加圧成形に
より所定形状に一体成形した摩擦材を得る本発明の摩擦
材の製造方法では、摩擦材用造粒物相互の融合・結合を
妨げる粒間の境界面が残存せず、摩擦材用造粒物相互
が、互いに接触する結合材層相互の融着と、粒の外表面
に突出しているパルプ状アラミド繊維相互の絡み付きに
より、強固に結合・一体化した摩擦材を得ることができ
る。
を図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明に係
る摩擦材用造粒物の製造方法の第1実施形態により製造
される摩擦材用造粒物の断面図である。この第1実施形
態の摩擦材用造粒物の製造方法は、摩擦材原料(摩擦材
の構成成分)であるアラミド繊維と結合材(バインダ
ー)と各種添加剤とを所定の配合比で所定粒径の粒状体
に成形するものである。
ェノール樹脂等の熱硬化性樹脂粉末が使用される。ま
た、各種添加剤としては、例えば、摩擦調整剤や、潤滑
剤や、機械的強度アップのための増量剤等があり、摩擦
調整剤としてはセラミックスやゴムダスト等が、潤滑剤
としては黒鉛が、そして増量剤としては炭酸カルシウム
や硫酸バリウム等のフィラーが使用されている。このよ
うな各構成成分は、摩擦材として要求される物理的性能
等に応じて、構成成分相互の配合比が調整されることに
なる。
造方法は、具体的には、転動造粒工程と、結合材コーテ
ィング工程とを順に実施することにより、粒の外表面に
結合材層2を有すると共に、解繊されたパルプ状アラミ
ド繊維3の一部が粒の外表面から突出した構造の摩擦材
用造粒物1を形成するものである。
内の各種添加剤5と、予め適宜撹拌機により撹拌処理を
施して解繊状態にしたパルプ状アラミド繊維3とを所定
の配合比で転動流動式の造粒装置に投入して、該造粒装
置による造粒処理を実施することにより、解繊されたパ
ルプ状アラミド繊維3の一部が前記各種添加剤5を所定
粒径に造粒した原料粒体6の外表面に突出した構造の基
礎粒体8を形成するものである。ここに、転動流動式の
造粒装置は、粉体状の医薬品を所定粒径の粒体に加工す
る場合などによく利用されている公知の造粒装置であ
る。
造粒工程で形成した基礎粒体8の原料粒体6の外表面に
結合材をコーティング処理して、前記原料粒体6の外周
に所定厚の結合材層2を形成するものである。この一実
施例の場合、前記コーティング処理は、前記転動造粒工
程の終了後に、一旦、前記造粒装置内を所定温度に冷却
して、その後に、該造粒装置内に配合比に応じた必要分
量の結合材を投入し、再度、造粒装置による造粒動作を
開始することにより行う。しかし、結合材のコーティン
グ処理は、転動流動式の造粒装置を使わずに、その他の
公知のコーティング法により行うようにしてもよい。
造されたディスクブレーキ用の摩擦材10の斜視図であ
る。この摩擦材10は、前記摩擦材用造粒物1を成形型
14に充填して、所定温度に加熱した状態で加圧成形す
ることにより所定形状に成形されたライニング11と、
該ライニング11の裏面に固着装備された金属板製の裏
板12とから構成される。
位置に固定支持された厚板状の上型16と、前記摩擦材
用造粒物1を充填する空間17aが貫通形成された中型
17と、前記空間17a内に進入して空間17aに充填
されている摩擦材用造粒物1を加圧する下型18とから
なる。それぞれの成形型16、17、18には、中型1
7内の摩擦材用造粒物1を所定温度に昇温させるヒータ
ーが内蔵されている。また、前記下型18は、加圧用シ
リンダ19により、前記上型16に向かって進退可能に
支持されている。そして、中型17は、該中型17の上
面に所定以上の押圧力が作用すると前述の下型18の加
圧用突部18aが空間17a内に進入するように、圧縮
コイルばね20により下型18上に弾性的に連結されて
いる。
3に示すように、中型17の上面が上型16から一定距
離だけ下がった待機位置に位置決めされている。そし
て、加圧成形時には、図4に示すように、加圧用シリン
ダ19の伸長により、中型17と下型18とが一体に、
上型16側に送り出され、中型17の上面が上型16に
当接すると、その反力として中型17に押圧力が作用
し、その押圧力が圧縮コイルばね20の付勢力以上にな
ると、図5に示すように、圧縮コイルばね20を更に圧
縮するように、下型18の加圧用突部18aが中型17
内に進入する。
うに、加圧用シリンダ19を縮長させて、中型17と下
型18とを初期の待機位置に戻すと共に、下型18に組
み付けられている押し出し機構21により、中型17内
の成形品を中型17の上方に押し出す。
示す手順で製造される。即ち、まず、図3に示すよう
に、摩擦材用造粒物1を待機位置に位置している中型1
7の空間17aに充填すると共に、中型17の上面に前
記裏板12となる金属板23をセットする。次いで、各
成形型に内蔵されたヒーターにより所定温度に加熱した
状態で加圧用シリンダ19を伸長させて、図4及び図5
に示すように、中型17に充填した摩擦材用造粒物1を
加圧成形する。次に、図6に示すように、加圧用シリン
ダ19を縮長させて、成形品を中型17より取り出せ
ば、摩擦材用造粒物1の圧縮成形によって形成されたラ
イニング11と裏板12とが一体化した摩擦材10を得
ることができる。
た転動流動式の造粒装置による造粒処理は、転動流動す
る粉粒体相互の絡み付きにより次第に大きな粒状に成長
させていくもので、所定の加圧力により強制的に粒状に
押し固める従来の押し出し式の造粒装置による造粒処理
と比較すると、外郭が柔らかい所望粒径の造粒物(基礎
粒体8)を得ることができる。また、無理に押し固める
従来の押し出し式の造粒装置による造粒処理とは異な
り、装置内に投入されたパルプ状アラミド繊維3が粒内
部に取り込まれてしまうことがなく、粒の外表面にパル
プ状アラミド繊維3が突出した理想の造粒物を生成する
ことができる。
態の造粒物の製造方法では、外郭が柔らかく、しかも外
表面からは構造補強材として添加されたパルプ状アラミ
ド繊維3が突出した理想構造の摩擦材用造粒物1を製造
することができる。
方法で製造される摩擦材用造粒物1は、転動流動式の造
粒装置による造粒処理により粒状に成形した基礎粒体8
の外周に所定厚の結合材層2を形成したもので、この第
1実施形態の製造方法で製造された摩擦材用造粒物1相
互を適当な温度環境下で加圧すると、互いに接触する結
合材層2相互の融着と、粒の外表面に突出しているパル
プ状アラミド繊維3相互の絡み付きにより、摩擦材用造
粒物1相互が結合・一体化する。また、摩擦材用造粒物
1の外表面に突出するパルプ状アラミド繊維3には、造
粒処理前に予め解繊させたものを使用したため、他の摩
擦材用造粒物1上のパルプ状アラミド繊維3に絡み付き
易く、絡み付きによって高い結合強度を得ることが可能
になる。更に、加圧された摩擦材用造粒物1相互は、前
述したように外郭が柔らかいことから、加圧力により互
いの外郭が壊れて、摩擦材粒相互の融合・結合を妨げる
境界面の残存が生じない。
14に充填して、加圧成形により所定形状に一体成形し
た摩擦材10を得る摩擦材の製造方法によれば、摩擦材
用造粒物1相互の融合・結合を妨げる粒間の境界面が残
存せず、摩擦材用造粒物1相互が、互いに接触する結合
材層2相互の融着と、粒の外表面に突出しているパルプ
状アラミド繊維3相互の絡み付きにより、強固に結合・
一体化した摩擦材を得ることができ、構成成分相互が均
等に分散すると共に構造補強材として添加されるアラミ
ド繊維相互の絡み付きが強い高品質の摩擦材10が、容
易に、かつ安定して生産可能になる。
造方法の第2実施形態により製造される摩擦材用造粒物
30の断面図である。この第2実施形態の摩擦材用造粒
物の製造方法は、摩擦材原料(摩擦材の構成成分)であ
るアラミド繊維と結合材(バインダー)と各種添加剤と
を所定の配合比で所定粒径の粒状体に成形するものであ
る。なお、摩擦材原料として使用する結合材や各種添加
剤は、前述の第1実施形態の場合と同じものでよい。
製造方法は、具体的には、転動造粒工程と、結合材コー
ティング工程とを順に実施することにより、粒の外表面
に結合材層2を有すると共に、解繊されたパルプ状アラ
ミド繊維3の一部が粒の外表面から突出した構造の摩擦
材用造粒物30を形成するもので、造粒に転動流動式の
造粒装置を使用する点、及び、造粒した粒の外表面に結
合材層2を形成する点では、前述の第1実施形態の場合
と共通している。
粒工程では、前述の摩擦材原料の内の最終的な配合比に
応じた分量の各種添加剤と、最終的な配合比よりも少量
の結合材と、予め撹拌処理を施して解繊状態にした最終
的な配合比に応じた分量のパルプ状アラミド繊維3とを
転動流動式の造粒装置に投入して、該転動流動式の造粒
装置による造粒処理を実施することにより、解繊された
パルプ状アラミド繊維3の一部が、前記各種添加剤と少
量の結合材とで所定粒径に造粒された原料粒体32の外
表面に突出した構造の基礎粒体33を形成する。そし
て、この第2実施形態の結合材コーティング工程では、
前記転動造粒工程が終了した転動流動式の造粒装置を一
旦、所定の温度まで冷却してから、残りの結合材を造粒
装置内に添加して、再び造粒処理を開始することによ
り、前記転動造粒工程で形成した基礎粒体33の原料粒
体32の外表面に残りの結合材をコーティング処理し
て、前記原料粒体32の外周に所定厚の結合材層2を形
成する。
量の結合材が混ざっているため、造粒した粒の形状が滑
らかに整った球形に速やかに成長し、後の結合材コーテ
ィング工程で形成する結合材層2の厚さを均一化するこ
とができる。そして、この第2実施形態によって製造さ
れた摩擦材用造粒物30も、粒の外郭が柔らかく、しか
も外表面からは構造補強材として添加されたパルプ状ア
ラミド繊維3が突出した理想構造の摩擦材用造粒物とな
る点は、第1実施形態の製造方法で製造された摩擦材用
造粒物1の場合と同様である
乃至図6に示すように、成形型14に充填して、加圧成
形により所定形状に一体成形すれば、摩擦材用造粒物3
0相互の融合・結合を妨げる粒間の境界面が残存せず、
摩擦材用造粒物30相互が、互いに接触する結合材層2
相互の融着と、粒の外表面に突出しているパルプ状アラ
ミド繊維3相互の絡み付きにより、強固に結合・一体化
した摩擦材を得ることができ、構成成分相互が均等に分
散すると共に構造補強材として添加されるアラミド繊維
相互の絡み付きが強い高品質の摩擦材10が、容易に、
かつ安定して生産可能である。そして、前述の摩擦材用
造粒物1と比較して、摩擦材用造粒物30がより滑らか
な球形状になり、その周囲の結合材層2の厚さが均一化
されている分だけ、摩擦材用造粒物30相互の結合材に
よる融着が均質になり、摩擦材の品質向上を図ることが
できる。
造方法の第3実施形態により製造される摩擦材用造粒物
35の断面図である。この第3実施形態の摩擦材用造粒
物の製造方法は、先に第2実施形態として説明した摩擦
材用造粒物の製造方法を更に改善したもので、具体的に
は、一次転動造粒工程と、二次転動造粒工程と、結合材
コーティング工程とを順に実施することにより、粒の外
表面に結合材層2を有すると共に、解繊されたパルプ状
アラミド繊維3の一部が粒の外表面から突出した構造の
摩擦材用造粒物35を形成する。
剤5として使用される粉粒体の内で比較的に粒径が大き
ゴムダストなどの大径粉体36と、少量の結合材と、予
め撹拌処理を施して解繊状態にしたパルプ状アラミド繊
維3とを転動流動式の造粒装置に投入して、該造粒装置
による造粒処理を実施することにより、解繊されたパル
プ状アラミド繊維3が前記大径粉体36の外表面から生
え出した構造の核粒体37を形成する。
造粒工程が終了した転動流動式の造粒装置を一旦、所定
の温度まで冷却してから、前記一次転動造粒工程で生成
した核粒体37に残りの各種添加剤5を追加した原料構
成で前記転動流動式の造粒装置による造粒処理を再び実
施して、前記大径粉体36の周囲に各種添加剤による層
38が形成された原料粒体39の外表面に解繊されたパ
ルプ状アラミド繊維3が突出した構造の基礎粒体40を
形成する。
前記二次転動造粒工程で形成した基礎粒体40の原料粒
体39の外表面に残りの結合材をコーティング処理し
て、前記原料粒体39の外周に所定厚の結合材層2を形
成する。
工程では、少量の結合材を混ぜているため、造粒した粒
の形状が滑らかに整った球形に速やかに成長し、後の結
合材コーティング工程で形成する結合材層2の厚さを均
一化することができる。そして、この第3実施形態によ
って製造された摩擦材用造粒物35も、粒の外郭が柔ら
かく、しかも外表面からは構造補強材として添加された
パルプ状アラミド繊維3が突出した理想構造の摩擦材用
造粒物となる点は、第1実施形態の製造方法で製造され
た摩擦材用造粒物1や第2実施形態の製造方法で製造さ
れた摩擦材用造粒物30の場合と同様である
乃至図6に示すように、成形型14に充填して、加圧成
形により所定形状に一体成形すれば、摩擦材用造粒物3
5相互の融合・結合を妨げる粒間の境界面が残存せず、
摩擦材用造粒物35相互が、互いに接触する結合材層2
相互の融着と、粒の外表面に突出しているパルプ状アラ
ミド繊維3相互の絡み付きにより、強固に結合・一体化
した摩擦材を得ることができ、構成成分相互が均等に分
散すると共に構造補強材として添加されるアラミド繊維
相互の絡み付きが強い高品質の摩擦材10が、容易に、
かつ安定して生産可能である。そして、前述の摩擦材用
造粒物1と比較して、摩擦材用造粒物35がより滑らか
な球形状になり、その周囲の結合材層2の厚さが均一化
されている分だけ、摩擦材用造粒物35相互の結合材に
よる融着が均質になり、摩擦材の品質向上を図ることが
できる。
実施形態に示した摩擦材用造粒物の製造方法で形成した
摩擦材用造粒物1、30、35で製造した摩擦材10に
ついて、剪断試験及び曲げ試験を実施したが、いずれの
造粒物1、30、35による場合も、押し出し式の造粒
装置で製造した従来の摩擦材用造粒物を使用した摩擦材
と比較して、剪断試験及び曲げ試験の双方で強度性能の
向上を確認することができた。
用した転動流動式の造粒装置による造粒処理では、従来
の押し出し式の造粒装置による造粒処理と比較して、外
郭が柔らかい所望粒径の造粒物を得ることができ、ま
た、構造補強材として添加されるパルプ状アラミド繊維
が粒の外表面に突出した理想の造粒物を生成することが
できる。
で製造される摩擦材用造粒物は、転動流動式の造粒装置
による造粒処理により粒状に成形した基礎粒体の外周に
所定厚の結合材層を形成したもので、本発明により製造
された摩擦材用造粒物相互を適当な温度環境下で加圧す
ると、互いに接触する結合材層相互の融着と、粒の外表
面に突出しているパルプ状アラミド繊維相互の絡みつき
により、摩擦材用造粒物相互が結合・一体化する。な
お、摩擦材用造粒物の外表面に突出するパルプ状アラミ
ド繊維には、造粒処理前に予め解繊させたものを使用し
たため、他の摩擦材用造粒物上のパルプ状アラミド繊維
に絡み付き易く、絡み付きによって高い結合強度を得る
ことが可能になる。また、加圧された摩擦材用造粒物相
互は、前述したように外郭が柔らかいことから、加圧力
により互いの外郭が壊れて、摩擦材粒相互の融合・結合
を妨げる境界面の残存が生じない。
法で製造した摩擦材用造粒物を成形型に充填して、加圧
成形により所定形状に一体成形した摩擦材を得る本発明
の摩擦材の製造方法では、摩擦材用造粒物相互の融合・
結合を妨げる粒間の境界面が残存せず、摩擦材用造粒物
相互が、互いに接触する結合材層相互の融着と、粒の外
表面に突出しているパルプ状アラミド繊維相互の絡みつ
きにより、強固に結合・一体化した摩擦材を得ることが
でき、構成成分相互が均等に分散すると共に構造補強材
として添加されるアラミド繊維相互の絡みつきが強い高
品質の摩擦材が、容易に、かつ安定して生産可能にな
る。
実施形態により製造される摩擦材用造粒物の断面図であ
る。
擦材の斜視図である。
おける製造工程中の造粒物充填工程を示す装置縦断面図
である。
おける製造工程中の加圧成形工程の初期を示す装置縦断
面図である。
おける製造工程中の加圧成形工程の終期を示す装置縦断
面図である。
おける製造工程中の、摩擦材取出し工程を示す装置縦断
面図である。
実施形態により製造する摩擦材用造粒物の断面図であ
る。
実施形態により製造する摩擦材用造粒物の断面図であ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 アラミド繊維と結合材と各種添加剤とを
所定の配合比で所定粒径の粒状体に成形する摩擦材用造
粒物の製造方法であって、 前述の摩擦材原料の内の各種添加剤と、予め撹拌処理を
施して解繊状態にしたパルプ状アラミド繊維とを所定の
配合比で転動流動式の造粒装置に投入して、該造粒装置
による造粒処理を実施することにより、解繊されたパル
プ状アラミド繊維の一部が前記各種添加剤を所定粒径に
造粒した原料粒体の外表面に突出した構造の基礎粒体を
形成する転動造粒工程と、 前記転動造粒工程で形成した基礎粒体の原料粒体の外表
面に結合材をコーティング処理して、前記原料粒体の外
周に所定厚の結合材層を形成する結合材コーティング工
程とを実施して、 粒の外表面に結合材層を有すると共に、解繊されたパル
プ状アラミド繊維の一部が粒の外表面から突出した構造
の摩擦材用造粒物を形成することを特徴とした摩擦材用
造粒物の製造方法。 - 【請求項2】 アラミド繊維と結合材と各種添加剤とを
所定の配合比で所定粒径の粒状体に成形する摩擦材用造
粒物の製造方法であって、 前述の摩擦材原料の内の最終的な配合比に応じた分量の
各種添加剤と、最終的な配合比よりも少量の結合材と、
予め撹拌処理を施して解繊状態にした最終的な配合比に
応じた分量のパルプ状アラミド繊維とを転動流動式の造
粒装置に投入して、該造粒装置による造粒処理を実施す
ることにより、解繊されたパルプ状アラミド繊維の一部
が、前記各種添加剤と少量の結合材とで所定粒径に造粒
された原料粒体の外表面に突出した構造の基礎粒体を形
成する転動造粒工程と、 前記転動造粒工程で形成した基礎粒体の原料粒体の外表
面に結合材をコーティング処理して、前記原料粒体の外
周に所定厚の結合材層を形成する結合材コーティング工
程とを実施して、 粒の外表面に結合材層を有すると共に、解繊されたパル
プ状アラミド繊維の一部が粒の外表面から突出した構造
の摩擦材用造粒物を形成することを特徴とした摩擦材用
造粒物の製造方法。 - 【請求項3】 アラミド繊維と結合材と各種添加剤とを
所定の配合比で所定粒径の粒状体に成形する摩擦材用造
粒物の製造方法であって、 前記添加剤として使用される粉粒体の内で比較的に粒径
が大きゴムダストなどの大径粉体と、少量の結合材と、
予め撹拌処理を施して解繊状態にしたパルプ状アラミド
繊維とを転動流動式の造粒装置に投入して、該造粒装置
による造粒処理を実施することにより、解繊されたパル
プ状アラミド繊維が前記大径粉体の外表面から生え出し
た構造の核粒体を形成する一次転動造粒工程と、 前記一次転動造粒工程で生成した核粒体に残りの各種添
加剤を追加した原料構成で前記転動流動式の造粒装置に
よる造粒処理を実施して、前記大径粉体の周囲に各種添
加剤による層が形成された原料粒体の外表面に解繊され
たパルプ状アラミド繊維が突出した構造の基礎粒体を形
成する二次転動造粒工程と、 前記二次転動造粒工程で形成した基礎粒体の原料粒体の
外表面に残りの結合材をコーティング処理して、前記原
料粒体の外周に所定厚の結合材層を形成する結合材コー
ティング工程とを実施して、 粒の外表面に結合材層を有すると共に、解繊されたパル
プ状アラミド繊維の一部が粒の外表面から突出した構造
の摩擦材用造粒物を形成することを特徴とした摩擦材用
造粒物の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
された摩擦材用造粒物の製造方法で形成された摩擦材用
造粒物を所定の成形型に充填して、所定の温度環境下で
加圧成形することによって、所定形状に一体成形された
摩擦材を得ることを特徴とした摩擦材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11968397A JPH10310765A (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | 摩擦材用造粒物の製造方法及び摩擦材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11968397A JPH10310765A (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | 摩擦材用造粒物の製造方法及び摩擦材の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10310765A true JPH10310765A (ja) | 1998-11-24 |
Family
ID=14767472
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11968397A Pending JPH10310765A (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | 摩擦材用造粒物の製造方法及び摩擦材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10310765A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1752681A1 (en) | 2005-08-01 | 2007-02-14 | Nisshinbo Industries, Inc. | Manufacturing method for raw friction material granulation substance and friction material with raw friction material granulation substance |
-
1997
- 1997-05-09 JP JP11968397A patent/JPH10310765A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1752681A1 (en) | 2005-08-01 | 2007-02-14 | Nisshinbo Industries, Inc. | Manufacturing method for raw friction material granulation substance and friction material with raw friction material granulation substance |
| JP2007039492A (ja) * | 2005-08-01 | 2007-02-15 | Nisshinbo Ind Inc | 摩擦材原料造粒物の製造方法及び摩擦材原料造粒物を用いて製造された摩擦材 |
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