JPH10310946A - 多層複合エアージェット加工糸の製造方法 - Google Patents
多層複合エアージェット加工糸の製造方法Info
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- JPH10310946A JPH10310946A JP11212897A JP11212897A JPH10310946A JP H10310946 A JPH10310946 A JP H10310946A JP 11212897 A JP11212897 A JP 11212897A JP 11212897 A JP11212897 A JP 11212897A JP H10310946 A JPH10310946 A JP H10310946A
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Landscapes
- Artificial Filaments (AREA)
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- Multicomponent Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 布帛にスパン様の毛羽感と膨らみを付与する
ことができ,かつ,多色杢調効果を表現し得る多層複合
エアージェット加工糸の製造方法を提供する。 【解決手段】 カチオン可染性ポリエステル高配向未延
伸糸Aとポリアミド延伸糸Bとを引き揃えて仮撚捲縮加
工を施し, 糸長差5%以上の複合捲縮糸Dとする。引き
続き,複合捲縮糸Dと単糸繊度3デニール以上のポリエ
ステル系潜在捲縮性複合フィラメント糸Cとを同時にエ
アージェット加工する。前記エアージェット加工を施す
に際し,複合捲縮糸Dの供給量をポリエステル系潜在捲
縮性複合フィラメント糸Cの供給量よりも5%以上過供
給してエアージェット加工を施し,糸条表面に主として
複合捲縮糸Dで構成されたループ毛羽を 100個/m以上
形成させる。
ことができ,かつ,多色杢調効果を表現し得る多層複合
エアージェット加工糸の製造方法を提供する。 【解決手段】 カチオン可染性ポリエステル高配向未延
伸糸Aとポリアミド延伸糸Bとを引き揃えて仮撚捲縮加
工を施し, 糸長差5%以上の複合捲縮糸Dとする。引き
続き,複合捲縮糸Dと単糸繊度3デニール以上のポリエ
ステル系潜在捲縮性複合フィラメント糸Cとを同時にエ
アージェット加工する。前記エアージェット加工を施す
に際し,複合捲縮糸Dの供給量をポリエステル系潜在捲
縮性複合フィラメント糸Cの供給量よりも5%以上過供
給してエアージェット加工を施し,糸条表面に主として
複合捲縮糸Dで構成されたループ毛羽を 100個/m以上
形成させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,スパン様の毛羽感
と膨らみを有する多層複合エアージェット加工糸の製造
方法に関するものである。
と膨らみを有する多層複合エアージェット加工糸の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成繊維を用いてスパン様の外観,風合
を有する嵩高糸を製造する方法は, 数多く提案されてい
る。その中でも,特に梳毛糸の特長とする膨らみ(嵩
高)を合成繊維でいかに表現するかという点に重点が置
かれ,さまざまな方法が試みられている。
を有する嵩高糸を製造する方法は, 数多く提案されてい
る。その中でも,特に梳毛糸の特長とする膨らみ(嵩
高)を合成繊維でいかに表現するかという点に重点が置
かれ,さまざまな方法が試みられている。
【0003】例えば, 特開平2-99632号公報では,ポリ
エステル3層構造加工糸の製造方法が提案されており,
この方法は,伸度の異なる複数の糸条を流体交絡させた
後,仮撚加工を施して伸度差に伴う糸長差を付与し,内
層,中層,外層の3層構造を呈する糸条形態とするもの
である。しかしながら,この方法では,フイラメントが
交絡点に拘束されるため,得られる3層構造加工糸に十
分な糸長差を付与することができず,膨らみ感が不足し
やすいという欠点がある。この欠点を補うために流体交
絡を弱くすると,糸長差付与が可能となるが,反面,糸
長差付与に伴って内外層糸条間にズレが生じやすくな
り,形態堅牢性に欠けるものとなる。
エステル3層構造加工糸の製造方法が提案されており,
この方法は,伸度の異なる複数の糸条を流体交絡させた
後,仮撚加工を施して伸度差に伴う糸長差を付与し,内
層,中層,外層の3層構造を呈する糸条形態とするもの
である。しかしながら,この方法では,フイラメントが
交絡点に拘束されるため,得られる3層構造加工糸に十
分な糸長差を付与することができず,膨らみ感が不足し
やすいという欠点がある。この欠点を補うために流体交
絡を弱くすると,糸長差付与が可能となるが,反面,糸
長差付与に伴って内外層糸条間にズレが生じやすくな
り,形態堅牢性に欠けるものとなる。
【0004】このように,単に伸度差を利用した同時仮
撚加工法で得られる多層構造糸は,糸長差付与が不十分
で膨らみ感に欠け,さらに,スパン様のループ毛羽感も
付与し得ないものである。
撚加工法で得られる多層構造糸は,糸長差付与が不十分
で膨らみ感に欠け,さらに,スパン様のループ毛羽感も
付与し得ないものである。
【0005】膨らみを付与する他の方法としては,原糸
特性からくる収縮差を利用して膨らみを付与する方法,
あるいは流体攪乱処理で糸長差を有効に活かした芯/鞘
型の嵩高糸とする方法がある。前者は,布帛にした後の
熱処理で収縮差に伴う膨らみを付与するものであり,布
帛の組織に拘束されて有効な膨らみ発現が難しい。ま
た,後者の方法は,糸条表面のループ毛羽でスパン様の
触感が得られ,さらに,タスラン加工特有の嵩高性を付
与し得るので,外観,風合両面から有効な手段である
が,反面,ループやたるみの絡みによって,パッケージ
からの解舒性や製編織性が低下しやすいという欠点があ
る。
特性からくる収縮差を利用して膨らみを付与する方法,
あるいは流体攪乱処理で糸長差を有効に活かした芯/鞘
型の嵩高糸とする方法がある。前者は,布帛にした後の
熱処理で収縮差に伴う膨らみを付与するものであり,布
帛の組織に拘束されて有効な膨らみ発現が難しい。ま
た,後者の方法は,糸条表面のループ毛羽でスパン様の
触感が得られ,さらに,タスラン加工特有の嵩高性を付
与し得るので,外観,風合両面から有効な手段である
が,反面,ループやたるみの絡みによって,パッケージ
からの解舒性や製編織性が低下しやすいという欠点があ
る。
【0006】このタスラン加工の欠点を解消する方法と
して,例えば,特開昭60-94636号公報には,熱収縮性の
異なる糸条を用い,ループ毛羽を抑えた芯/鞘型のタス
ラン加工糸とし,この糸を用いて布帛にした後,熱収縮
差を発現させて布帛の表面にループ毛羽を起生させ,毛
羽感と膨らみ感を付与する方法が提案されている。この
方法では,流体攪乱処理時のループ毛羽発生を抑えるた
め,芯糸及び鞘糸の過供給率をできるだけ低く設定して
いる。したがって,タスラン加工特有の複雑な屈曲混繊
が制約され,構成フィラメントは平行状態に近く,空隙
の少ない締まった糸条形態となる。
して,例えば,特開昭60-94636号公報には,熱収縮性の
異なる糸条を用い,ループ毛羽を抑えた芯/鞘型のタス
ラン加工糸とし,この糸を用いて布帛にした後,熱収縮
差を発現させて布帛の表面にループ毛羽を起生させ,毛
羽感と膨らみ感を付与する方法が提案されている。この
方法では,流体攪乱処理時のループ毛羽発生を抑えるた
め,芯糸及び鞘糸の過供給率をできるだけ低く設定して
いる。したがって,タスラン加工特有の複雑な屈曲混繊
が制約され,構成フィラメントは平行状態に近く,空隙
の少ない締まった糸条形態となる。
【0007】このように,構成フィラメント間の空隙が
少ない糸条形態では,フィラメントの自由な動きが拘束
され,さらに,布帛の組織にも拘束されることで,熱収
縮差を有効に発現させることが難しく,布帛に毛羽感や
膨らみ感を十分に付与することができないものとなる。
少ない糸条形態では,フィラメントの自由な動きが拘束
され,さらに,布帛の組織にも拘束されることで,熱収
縮差を有効に発現させることが難しく,布帛に毛羽感や
膨らみ感を十分に付与することができないものとなる。
【0008】一方,特開昭60−246829号公報では,染色
性の異なる3種の熱可塑性合成繊維糸条を合糸して同時
仮撚加工を施し,三層構造の複合加工糸を製造する方法
が提案されている。この方法で得られる三層構造糸も,
前記した特開平2-99632号公報記載の方法と同様に伸度
差に伴う糸長差により捲き付き現象を生じさせた形態で
あるため,糸長差付与に伴って内外層糸条間にズレが生
じやすいという欠点を有している。この三層構造糸は,
染色性の異なる糸条で構成されているため,異色染めす
れば,多色感を付与することができる。しかしながら,
その杢形態は単調な粗杢調を呈するものとなり,エアー
ジェット加工特有の混繊交絡糸に見られる緻密な粗感を
付与することができなかった。
性の異なる3種の熱可塑性合成繊維糸条を合糸して同時
仮撚加工を施し,三層構造の複合加工糸を製造する方法
が提案されている。この方法で得られる三層構造糸も,
前記した特開平2-99632号公報記載の方法と同様に伸度
差に伴う糸長差により捲き付き現象を生じさせた形態で
あるため,糸長差付与に伴って内外層糸条間にズレが生
じやすいという欠点を有している。この三層構造糸は,
染色性の異なる糸条で構成されているため,異色染めす
れば,多色感を付与することができる。しかしながら,
その杢形態は単調な粗杢調を呈するものとなり,エアー
ジェット加工特有の混繊交絡糸に見られる緻密な粗感を
付与することができなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,上記した従
来の欠点を解消し,布帛にスパン様の毛羽感と膨らみを
付与することが可能であり,かつ多色杢調効果を表現し
得る多層複合エアージェット加工糸の製造方法を提供す
ることを技術的な課題とするものである。
来の欠点を解消し,布帛にスパン様の毛羽感と膨らみを
付与することが可能であり,かつ多色杢調効果を表現し
得る多層複合エアージェット加工糸の製造方法を提供す
ることを技術的な課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,上記の課
題を解決するために鋭意検討した結果,染色性が異な
り,かつ糸長差を有する2種のマルチフィラメントで構
成された複合捲縮糸を鞘側に配し,芯側には,鞘側糸条
と染色性の異なる潜在捲縮性複合フィラメントを配する
ようにエアージェット加工すれば,膨らみと多色杢感を
表現することが可能であり,しかも表面に微小ループ毛
羽が形成された多層構造の加工糸が得られることを知見
して本発明に到達した。
題を解決するために鋭意検討した結果,染色性が異な
り,かつ糸長差を有する2種のマルチフィラメントで構
成された複合捲縮糸を鞘側に配し,芯側には,鞘側糸条
と染色性の異なる潜在捲縮性複合フィラメントを配する
ようにエアージェット加工すれば,膨らみと多色杢感を
表現することが可能であり,しかも表面に微小ループ毛
羽が形成された多層構造の加工糸が得られることを知見
して本発明に到達した。
【0011】すなわち,本発明は,カチオン可染性ポリ
エステル高配向未延伸糸とポリアミド延伸糸とを引き揃
えて仮撚捲縮加工を施し, 糸長差5%以上の複合捲縮糸
となし,引き続き,前記複合捲縮糸と単糸繊度3デニー
ル以上のポリエステル系潜在捲縮性複合フィラメント糸
とを同時にエアージェット加工するに際し,前記複合捲
縮糸の供給量を前記ポリエステル系潜在捲縮性複合フィ
ラメント糸の供給量よりも5%以上過供給してエアージ
ェット加工を施し,糸条表面に主として複合捲縮糸で構
成されたループ毛羽を 100個/m以上形成させることを
特徴とする多層複合エアージェット加工糸の製造方法を
要旨とするものである。
エステル高配向未延伸糸とポリアミド延伸糸とを引き揃
えて仮撚捲縮加工を施し, 糸長差5%以上の複合捲縮糸
となし,引き続き,前記複合捲縮糸と単糸繊度3デニー
ル以上のポリエステル系潜在捲縮性複合フィラメント糸
とを同時にエアージェット加工するに際し,前記複合捲
縮糸の供給量を前記ポリエステル系潜在捲縮性複合フィ
ラメント糸の供給量よりも5%以上過供給してエアージ
ェット加工を施し,糸条表面に主として複合捲縮糸で構
成されたループ毛羽を 100個/m以上形成させることを
特徴とする多層複合エアージェット加工糸の製造方法を
要旨とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下,本発明について詳細に説明
する。
する。
【0013】本発明では,まず,カチオン可染性ポリエ
ステル高配向未延伸糸(以下,糸条Aという。)とポリ
アミド延伸糸(以下,糸条Bという。)とを引き揃えて
仮撚捲縮加工を施し,糸条Aと糸条Bとの糸長差が5%
以上の複合捲縮糸とすることが必要である。
ステル高配向未延伸糸(以下,糸条Aという。)とポリ
アミド延伸糸(以下,糸条Bという。)とを引き揃えて
仮撚捲縮加工を施し,糸条Aと糸条Bとの糸長差が5%
以上の複合捲縮糸とすることが必要である。
【0014】伸度大なる糸条Aと伸度小の糸条Bに同時
仮撚加工を施せば,2糸条間の伸度差に伴い糸長差が付
与された複合捲縮糸となるが,本発明では,この糸長差
を5%以上とするものである。この2糸条間の糸長差
は,糸条Aと糸条Bとの伸度差と仮撚数を適宜選定する
ことにより自由に調整することができ,例えば伸度差を
50%以上とし,仮撚係数〔仮撚数(T/m)×繊度(デ
ニール)1/2 〕を20,000以上とすればよい。糸条Aと糸
条Bとの糸長差を5%以上とすることで,後のエアージ
ェット加工時の交絡性が向上し,膨らみを有する多層複
合エアージェット加工糸を得ることができる。この糸長
差が5%未満では,エアージェット加工を施しても多層
構造の糸条形態が得られず,従来の2層構造的な糸条形
態となり,膨らみ感が不足するので好ましくない。
仮撚加工を施せば,2糸条間の伸度差に伴い糸長差が付
与された複合捲縮糸となるが,本発明では,この糸長差
を5%以上とするものである。この2糸条間の糸長差
は,糸条Aと糸条Bとの伸度差と仮撚数を適宜選定する
ことにより自由に調整することができ,例えば伸度差を
50%以上とし,仮撚係数〔仮撚数(T/m)×繊度(デ
ニール)1/2 〕を20,000以上とすればよい。糸条Aと糸
条Bとの糸長差を5%以上とすることで,後のエアージ
ェット加工時の交絡性が向上し,膨らみを有する多層複
合エアージェット加工糸を得ることができる。この糸長
差が5%未満では,エアージェット加工を施しても多層
構造の糸条形態が得られず,従来の2層構造的な糸条形
態となり,膨らみ感が不足するので好ましくない。
【0015】次いで, 本発明では,上記で得られた複合
捲縮糸と単糸繊度3デニール以上のポリエステル系潜在
捲縮性複合フィラメント糸(以下,糸条Cという。)と
を同一の流体処理装置に供給してエアージェット加工を
施す。その際,複合捲縮糸の供給量を糸条Cの供給量よ
りも5%以上過供給することが必要である。すなわち,
糸条Cを芯側に,複合捲縮糸を鞘側に配するコアーアン
ドエフェクト加工で芯/鞘構造糸を形成させるものであ
る。したがって,複合捲縮糸の供給量が糸条Cの供給量
よりも5%未満の過供給では,芯/鞘構造糸となり得
ず,本発明の目的とする多層構造で膨らみのある加工糸
は得られない。なお,エアージェット加工に供給する複
合捲縮糸と糸条Cとの繊度比は特に限定されるものでは
ないが,膨らみのある加工糸を得るためには,3:1〜
1:1が好ましい。
捲縮糸と単糸繊度3デニール以上のポリエステル系潜在
捲縮性複合フィラメント糸(以下,糸条Cという。)と
を同一の流体処理装置に供給してエアージェット加工を
施す。その際,複合捲縮糸の供給量を糸条Cの供給量よ
りも5%以上過供給することが必要である。すなわち,
糸条Cを芯側に,複合捲縮糸を鞘側に配するコアーアン
ドエフェクト加工で芯/鞘構造糸を形成させるものであ
る。したがって,複合捲縮糸の供給量が糸条Cの供給量
よりも5%未満の過供給では,芯/鞘構造糸となり得
ず,本発明の目的とする多層構造で膨らみのある加工糸
は得られない。なお,エアージェット加工に供給する複
合捲縮糸と糸条Cとの繊度比は特に限定されるものでは
ないが,膨らみのある加工糸を得るためには,3:1〜
1:1が好ましい。
【0016】本発明は,複合捲縮糸の供給量を糸条Cの
供給量よりも5%以上過供給することで芯/鞘構造糸が
形成され,しかも鞘側の糸条となる複合捲縮糸は,前述
したように,5%以上の糸長差が付与されているため,
鞘側糸条のみで2層構造の糸条形態を呈している。この
ため,得られる多層複合エアージェット加工糸は,糸条
Cが内層,糸条Bが中層,糸条Aが外層を構成した多層
構造の糸条形態となり,さらに内層,中層,外層のフィ
ラメントは,互いに複雑な屈曲混繊で交絡しており,フ
ィラメント間の空隙が高まり,膨らみのある糸条とな
る。
供給量よりも5%以上過供給することで芯/鞘構造糸が
形成され,しかも鞘側の糸条となる複合捲縮糸は,前述
したように,5%以上の糸長差が付与されているため,
鞘側糸条のみで2層構造の糸条形態を呈している。この
ため,得られる多層複合エアージェット加工糸は,糸条
Cが内層,糸条Bが中層,糸条Aが外層を構成した多層
構造の糸条形態となり,さらに内層,中層,外層のフィ
ラメントは,互いに複雑な屈曲混繊で交絡しており,フ
ィラメント間の空隙が高まり,膨らみのある糸条とな
る。
【0017】一般に,エアージェット加工においては,
シングル加工よりもコアーアンドエフェクト加工の方が
交絡性が向上し,また,トータル繊度が同じであれば,
1本の糸条を加工するより,複数本の糸条を加工する方
が交絡性がよくなるという特性を有している。本発明で
は,このエアージェットの加工特性に着目し,鞘側に配
する糸条として前記複合捲縮糸を用いるものである。し
たがって,従来の芯/鞘構造糸の交絡度合よりさらに高
い交絡性が付与され,形態堅牢性に優れた糸条となる。
シングル加工よりもコアーアンドエフェクト加工の方が
交絡性が向上し,また,トータル繊度が同じであれば,
1本の糸条を加工するより,複数本の糸条を加工する方
が交絡性がよくなるという特性を有している。本発明で
は,このエアージェットの加工特性に着目し,鞘側に配
する糸条として前記複合捲縮糸を用いるものである。し
たがって,従来の芯/鞘構造糸の交絡度合よりさらに高
い交絡性が付与され,形態堅牢性に優れた糸条となる。
【0018】また,本発明では,芯側に配する糸条とし
て, 単糸繊度3デニール以上の糸条C(ポリエステル系
潜在捲縮性複合フィラメント糸)を用いるので,得られ
る加工糸を布帛にした後, 熱処理すれば潜在捲縮が顕在
化し,布帛のボリューム感をより一層高めることができ
る。さらに,単糸繊度3デニール以上の太繊度糸を用い
ることで,布帛に張り,腰を付与することが可能とな
る。単糸繊度が3デニール未満では,布帛に十分な張
り,腰を付与することができない。
て, 単糸繊度3デニール以上の糸条C(ポリエステル系
潜在捲縮性複合フィラメント糸)を用いるので,得られ
る加工糸を布帛にした後, 熱処理すれば潜在捲縮が顕在
化し,布帛のボリューム感をより一層高めることができ
る。さらに,単糸繊度3デニール以上の太繊度糸を用い
ることで,布帛に張り,腰を付与することが可能とな
る。単糸繊度が3デニール未満では,布帛に十分な張
り,腰を付与することができない。
【0019】さらに,本発明では,前記のエアージェッ
ト加工において,糸条表面に主として複合捲縮糸で構成
されたループ毛羽を 100個/m以上形成させることが必
要である。このためには,芯糸と鞘糸の供給量差を5%
以上,好ましくは10%以上とし,芯糸の過供給率を好ま
しくは10%以下として,芯糸のループ毛羽が糸条表面に
浮き出さない範囲に抑えることが重要である。このよう
な条件下でエアージェット加工することで,主として鞘
糸で構成されたループ毛羽が 100個/m以上存在するも
のとなり,製編織して得られる布帛にスパン調の外観,
風合を付与することができる。また,鞘糸となる複合捲
縮糸の捲縮作用で,ループ毛羽が緻密化し,解舒性,製
編織性を損なうことなく,有効な毛羽感を付与すること
ができる。ループ毛羽が 100個/m未満では,十分なス
パン感を表現し得ないので好ましくない。
ト加工において,糸条表面に主として複合捲縮糸で構成
されたループ毛羽を 100個/m以上形成させることが必
要である。このためには,芯糸と鞘糸の供給量差を5%
以上,好ましくは10%以上とし,芯糸の過供給率を好ま
しくは10%以下として,芯糸のループ毛羽が糸条表面に
浮き出さない範囲に抑えることが重要である。このよう
な条件下でエアージェット加工することで,主として鞘
糸で構成されたループ毛羽が 100個/m以上存在するも
のとなり,製編織して得られる布帛にスパン調の外観,
風合を付与することができる。また,鞘糸となる複合捲
縮糸の捲縮作用で,ループ毛羽が緻密化し,解舒性,製
編織性を損なうことなく,有効な毛羽感を付与すること
ができる。ループ毛羽が 100個/m未満では,十分なス
パン感を表現し得ないので好ましくない。
【0020】本発明で得られる多層複合エアージェット
加工糸は,上述した効果に加え,次の効果も得られる。
すなわち,糸条A,糸条B及び糸条Cの染色性を異にす
る3種の繊維で構成されているため,染色時に異色に染
めれば多色感を表現することができ,エアージェット加
工糸特有の杢調効果と相まって,布帛に多色杢調の外観
効果を付与することができる。
加工糸は,上述した効果に加え,次の効果も得られる。
すなわち,糸条A,糸条B及び糸条Cの染色性を異にす
る3種の繊維で構成されているため,染色時に異色に染
めれば多色感を表現することができ,エアージェット加
工糸特有の杢調効果と相まって,布帛に多色杢調の外観
効果を付与することができる。
【0021】次に,本発明の多層複合エアージェット加
工糸の製造方法の一実施態様を図面を用いて説明する。
工糸の製造方法の一実施態様を図面を用いて説明する。
【0022】図1において,糸条Aと糸条Bは,引き揃
えられて第1供給ローラ1で仮撚域に供給され,第1引
取ローラ5との間でヒータ3と施撚体4によって仮撚捲
縮加工が施され,糸長差5%以上の複合捲縮糸Dとな
る。複合捲縮糸Dは,引き続き,芯糸となる糸条Cより
も5%以上過供給して流体処理域に供給され,流体交絡
ノズル6に導かれる。
えられて第1供給ローラ1で仮撚域に供給され,第1引
取ローラ5との間でヒータ3と施撚体4によって仮撚捲
縮加工が施され,糸長差5%以上の複合捲縮糸Dとな
る。複合捲縮糸Dは,引き続き,芯糸となる糸条Cより
も5%以上過供給して流体処理域に供給され,流体交絡
ノズル6に導かれる。
【0023】一方,芯糸となる糸条Cは,第2供給ロー
ラ2から流体処理域に供給され,複合捲縮糸Dとともに
流体交絡ノズル6に導かれる。
ラ2から流体処理域に供給され,複合捲縮糸Dとともに
流体交絡ノズル6に導かれる。
【0024】糸条C,Dは,流体交絡ノズル6内でエア
ージェット加工を施され,糸条Cが芯糸,糸条Dが鞘糸
となる芯/鞘構造を呈し,糸条Cが内層,糸条Bが中
層,糸条Aが外層を構成する多層複合エアージェット加
工糸となる。しかも,糸条表面に主として糸条D(複合
捲縮糸)のフィラメントで構成された微小ループ毛羽を
有する糸条となり,第2引取ローラ7を経て捲取ローラ
8によりパッケージに捲き取られる。
ージェット加工を施され,糸条Cが芯糸,糸条Dが鞘糸
となる芯/鞘構造を呈し,糸条Cが内層,糸条Bが中
層,糸条Aが外層を構成する多層複合エアージェット加
工糸となる。しかも,糸条表面に主として糸条D(複合
捲縮糸)のフィラメントで構成された微小ループ毛羽を
有する糸条となり,第2引取ローラ7を経て捲取ローラ
8によりパッケージに捲き取られる。
【0025】本発明において,エアージェット加工で使
用する流体交絡ノズルとしては,糸条に交絡とループ毛
羽を形成し得るものであれば,何れのノズルでもよい。
また,糸長差(%)は,次のようにして求めた。まず,
エアージェット加工を施す前の複合捲縮糸を採取して1
mにカットした後,複合捲縮糸を糸条A,Bに分離し,
各々0.1g/dの初荷重のもとでその長さa,bを測定し,
次の式により糸長差を求める。これを10回繰り返し, そ
の平均値で表す。 糸長差(%)=〔(a−b)/b〕×100 さらに,本発明でいうループ毛羽数とは,毛羽測定器F
−インデックス(敷島紡績株式会社製)を用いて測定し
た数値であり,上記毛羽測定器のゲージを0.3mmに設定
してカウントした値である。
用する流体交絡ノズルとしては,糸条に交絡とループ毛
羽を形成し得るものであれば,何れのノズルでもよい。
また,糸長差(%)は,次のようにして求めた。まず,
エアージェット加工を施す前の複合捲縮糸を採取して1
mにカットした後,複合捲縮糸を糸条A,Bに分離し,
各々0.1g/dの初荷重のもとでその長さa,bを測定し,
次の式により糸長差を求める。これを10回繰り返し, そ
の平均値で表す。 糸長差(%)=〔(a−b)/b〕×100 さらに,本発明でいうループ毛羽数とは,毛羽測定器F
−インデックス(敷島紡績株式会社製)を用いて測定し
た数値であり,上記毛羽測定器のゲージを0.3mmに設定
してカウントした値である。
【0026】
【実施例】次に,本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお,実施例中における極限粘度〔η〕は,フェノ
ールと四塩化エタンとの等重量混合溶媒を用い,温度20
℃で測定した。
る。なお,実施例中における極限粘度〔η〕は,フェノ
ールと四塩化エタンとの等重量混合溶媒を用い,温度20
℃で測定した。
【0027】実施例1 糸条Aとして,エチレンテレフタレート単位を主たる繰
り返し単位とし,酸成分として5−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸成分を1.5モル%共重合した共重合ポリエス
テルからなるカチオン可染性ポリエステル高配向未延伸
糸(150d/48f,伸度 110%),糸条Bとして,ポリアミ
ド延伸糸(70d/68f,伸度50%),糸条Cとして,イ
ソフタル酸8モル%と2,2−ビス〔4−(2−ヒドロキ
シエトキシ)フェニル〕プロパン5モル%を共重合した
極限粘度〔η〕0.63のポリエチレンテレフタレートを第
1成分とし,極限粘度〔η〕0.53のポリエチレンテレフ
タレートを第2成分として複合紡糸,延伸して得た,沸
水処理後の捲縮率が65%となるサイドバイサイド型の潜
在捲縮性複合フィラメント(100d/24f,伸度35%)を
使用し,図1の工程に従い,表1の加工条件で仮撚捲縮
加工とエアージェット加工を行った。得られた多層複合
エアージェット加工糸は,糸条表面に複合捲縮糸のフィ
ラメントで形成された微小ループ毛羽を有し,交絡性に
優れた芯/鞘多層構造を呈するものであった。
り返し単位とし,酸成分として5−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸成分を1.5モル%共重合した共重合ポリエス
テルからなるカチオン可染性ポリエステル高配向未延伸
糸(150d/48f,伸度 110%),糸条Bとして,ポリアミ
ド延伸糸(70d/68f,伸度50%),糸条Cとして,イ
ソフタル酸8モル%と2,2−ビス〔4−(2−ヒドロキ
シエトキシ)フェニル〕プロパン5モル%を共重合した
極限粘度〔η〕0.63のポリエチレンテレフタレートを第
1成分とし,極限粘度〔η〕0.53のポリエチレンテレフ
タレートを第2成分として複合紡糸,延伸して得た,沸
水処理後の捲縮率が65%となるサイドバイサイド型の潜
在捲縮性複合フィラメント(100d/24f,伸度35%)を
使用し,図1の工程に従い,表1の加工条件で仮撚捲縮
加工とエアージェット加工を行った。得られた多層複合
エアージェット加工糸は,糸条表面に複合捲縮糸のフィ
ラメントで形成された微小ループ毛羽を有し,交絡性に
優れた芯/鞘多層構造を呈するものであった。
【0028】この多層複合エアージェット加工糸を経
糸, 緯糸に用い,経糸密度55本/2.54cm,緯糸密度50本
/2.54cmで平織に製織した。次いで,カチオン染料(ブ
ラウン色),分散染料(ベージュ色)及び酸性染料(ピ
ンク色)を使用して染色仕上げを行った。製織性に問題
はなく,表面に均一な微小ループ毛羽が形成され,膨ら
みのあるスパンライクな外観,風合を有し,しかも多色
杢調を呈する織物が得られた。
糸, 緯糸に用い,経糸密度55本/2.54cm,緯糸密度50本
/2.54cmで平織に製織した。次いで,カチオン染料(ブ
ラウン色),分散染料(ベージュ色)及び酸性染料(ピ
ンク色)を使用して染色仕上げを行った。製織性に問題
はなく,表面に均一な微小ループ毛羽が形成され,膨ら
みのあるスパンライクな外観,風合を有し,しかも多色
杢調を呈する織物が得られた。
【0029】比較例1 仮撚数とエアージェット加工時の過供給率を表1のよう
に変更する以外は, 実施例1と同様にして仮撚捲縮加工
とエアージェット加工を行った。
に変更する以外は, 実施例1と同様にして仮撚捲縮加工
とエアージェット加工を行った。
【0030】
【表1】
【0031】表1から明らかなように,複合捲縮糸にお
ける糸条Aと糸条Bとの糸長差が4%と少なく,また,
エアージェット加工時の過供給率差が3%と少ないの
で,得られた加工糸は,芯/鞘構造を呈するものの,糸
条表面に存在するループ毛羽が少ないものであった。こ
の加工糸を実施例1と同様にして製織と染色仕上げを行
ったが,得られた織物は,多色杢調を呈するものの,膨
らみ感やスパンライク感に欠けるものであった。
ける糸条Aと糸条Bとの糸長差が4%と少なく,また,
エアージェット加工時の過供給率差が3%と少ないの
で,得られた加工糸は,芯/鞘構造を呈するものの,糸
条表面に存在するループ毛羽が少ないものであった。こ
の加工糸を実施例1と同様にして製織と染色仕上げを行
ったが,得られた織物は,多色杢調を呈するものの,膨
らみ感やスパンライク感に欠けるものであった。
【0032】
【発明の効果】本発明は,高配向未延伸糸と延伸糸を引
き揃えて仮撚捲縮加工を施して複合捲縮糸とし,次い
で,潜在捲縮性複合フィラメント糸とエアージェット加
工を施すに際し,複合捲縮糸を鞘側に配するので,均一
な交絡と微小ループ毛羽を形成した多層複合エアージェ
ット加工糸を得ることができる。
き揃えて仮撚捲縮加工を施して複合捲縮糸とし,次い
で,潜在捲縮性複合フィラメント糸とエアージェット加
工を施すに際し,複合捲縮糸を鞘側に配するので,均一
な交絡と微小ループ毛羽を形成した多層複合エアージェ
ット加工糸を得ることができる。
【0033】本発明で得られる多層複合エアージェット
加工糸は,製編織性がよくて,織物の経糸や緯糸に使用
することが可能であり,製編織して得られる布帛に膨ら
み感に富み,スパンライクな外観,風合を付与すること
ができる。また,染色性が異なる3種の繊維で構成され
ているので,異色染を施せば,多色杢調の外観効果を付
与することができる。
加工糸は,製編織性がよくて,織物の経糸や緯糸に使用
することが可能であり,製編織して得られる布帛に膨ら
み感に富み,スパンライクな外観,風合を付与すること
ができる。また,染色性が異なる3種の繊維で構成され
ているので,異色染を施せば,多色杢調の外観効果を付
与することができる。
【図1】本発明の多層複合エアージェット加工糸の製造
方法の一実施態様を示す概略工程図である。
方法の一実施態様を示す概略工程図である。
A カチオン可染性ポリエステル高配向未延伸糸 B ポリアミド延伸糸 C ポリエステル系潜在捲縮性複合フィラメント糸 D 複合捲縮糸 1 第1供給ローラ 2 第2供給ローラ 3 ヒータ 4 施撚体 5 第1引取ローラ 6 流体交絡ノズル 7 第2引取ローラ 8 捲取ローラ
Claims (1)
- 【請求項1】 カチオン可染性ポリエステル高配向未延
伸糸とポリアミド延伸糸とを引き揃えて仮撚捲縮加工を
施し, 糸長差5%以上の複合捲縮糸となし,引き続き,
前記複合捲縮糸と単糸繊度3デニール以上のポリエステ
ル系潜在捲縮性複合フィラメント糸とを同時にエアージ
ェット加工するに際し,前記複合捲縮糸の供給量を前記
ポリエステル系潜在捲縮性複合フィラメント糸の供給量
よりも5%以上過供給してエアージェット加工を施し,
糸条表面に主として複合捲縮糸で構成されたループ毛羽
を 100個/m以上形成させることを特徴とする多層複合
エアージェット加工糸の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11212897A JPH10310946A (ja) | 1997-04-30 | 1997-04-30 | 多層複合エアージェット加工糸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11212897A JPH10310946A (ja) | 1997-04-30 | 1997-04-30 | 多層複合エアージェット加工糸の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10310946A true JPH10310946A (ja) | 1998-11-24 |
Family
ID=14578906
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11212897A Pending JPH10310946A (ja) | 1997-04-30 | 1997-04-30 | 多層複合エアージェット加工糸の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10310946A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20040050007A (ko) * | 2002-12-09 | 2004-06-14 | 난야 플라스틱스 코오퍼레이션 | 탄성 및 울조(調) 촉감을 겸하여 갖춘 섬유의 제조방법과그 제조방법으로 제조된 섬유 및 그 섬유를 이용한 직물 |
| KR100783800B1 (ko) | 2007-02-05 | 2007-12-07 | 주식회사 새 한 | 신축성 폴리에스테르 복합사의 제조방법 및 그로부터제조된 신축성 폴리에스테르 복합사 |
-
1997
- 1997-04-30 JP JP11212897A patent/JPH10310946A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20040050007A (ko) * | 2002-12-09 | 2004-06-14 | 난야 플라스틱스 코오퍼레이션 | 탄성 및 울조(調) 촉감을 겸하여 갖춘 섬유의 제조방법과그 제조방법으로 제조된 섬유 및 그 섬유를 이용한 직물 |
| KR100783800B1 (ko) | 2007-02-05 | 2007-12-07 | 주식회사 새 한 | 신축성 폴리에스테르 복합사의 제조방법 및 그로부터제조된 신축성 폴리에스테르 복합사 |
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