JPH10311378A - 無段変速機の伝動vベルト - Google Patents

無段変速機の伝動vベルト

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JPH10311378A
JPH10311378A JP12083897A JP12083897A JPH10311378A JP H10311378 A JPH10311378 A JP H10311378A JP 12083897 A JP12083897 A JP 12083897A JP 12083897 A JP12083897 A JP 12083897A JP H10311378 A JPH10311378 A JP H10311378A
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JP
Japan
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belt
transmission
shoulder
radius
shaped element
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JP12083897A
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Inventor
Daisuke Kobayashi
大介 小林
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 V型エレメントの傾斜により起こる、V型エ
レメントの肩部と無終端バンドの内周面とのエッジ当た
りを防止し、その肩部および無終端バンド全体としての
耐久性、特に無終端バンドの耐久性を向上させる。 【解決手段】 V型エレメント2における肩部2sの形
状は、その板厚方向において、外周方向に凸となる円弧
状であり、肩部2sを形成する円弧部の曲率半径rは、
プーリV溝に対しVベルト1を巻付けたときの最内周無
終端バンドの最小巻付き半径R(=R1 +Δr)よりも
小さい値に設定する。なお、予め曲率半径rを、ベルト
最小巻付き半径R1 の3割から6割の範囲に収めれば、
如何なるV型エレメントでも簡単に、上記問題を解決す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プーリV溝の側壁
に摩擦接触するV型エレメントの両側面における肩部に
一対の無終端バンドを巻き掛けして設けた伝動Vベルト
のうち、一対のプーリ間に巻き掛けし、プーリ間伝達比
を無段階に変更可能な無段変速機の伝動Vベルトに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】無段変速機は通常、例えば、実開昭63
−72347号公報に記載の如く、つまり図9および図
10に概略を示す要部で構成される。なお、図10は、図9
を側面から示した概念図である。こうした無段変速機を
これら図面に基づき説明すると、軸線Oi 周りに回転駆
動される入力プーリ21のプーリV溝の側壁21a と、軸線
i に平行な軸線Oo 周りで回転される出力プーリ22の
プーリV溝の側壁22a との間に、伝動Vベルト1を掛け
渡して構成してある。
【0003】こうした構成から、入力プーリ21の回転は
伝動Vベルト1を介して出力プーリ22に伝達され、この
伝動中、図9に示すように、両プーリ21,22 の可動フラ
ンジ21b, 22bを矢A, Bで示すように軸線方向に変位
させて、可動フランジ21bを固定フランジ21cに接近さ
せると共に、可動フランジ22bを固定フランジ22cから
遠ざけることにより、入出力プーリ21,22 に対するVベ
ルト1の巻き掛け円弧径が連続的に変化し、無段階の変
速を行わせることができる。
【0004】ここで、従来の伝動Vベルトの一例を説明
する。図11から、従来技術による伝動Vベルト10は、プ
ーリV溝の側壁21a(22a)に摩3接触する傾斜側面20f を
有したV型エレメント20を多数個備え、これらV型エレ
メント20を、Vベルト10を形成するよう無終端状に連続
配置する。そして、これらV型エレメント20の両側面に
おける肩部20sにそれぞれ、一対の無終端バンド3を巻
き掛けして設ける。なお、各無終端バンド3は、図に示
す如く、無終端バンドエレメント3e0 〜3en の積層
体で構成する。伝動Vベルト10は、V型エレメント20の
無終端配列体を図9,10の如く、入出力プーリ21,22 の
プーリV溝21a,22a 間に巻き掛けして前記の実用に供す
る。
【0005】図12は、V型エレメント20を板厚方向(図
11の図面左側面)で示したもので、V型エレメント20の
前後端面にはそれぞれ突起部20pおよび穴部20h が形成
され、一方のV型エレメント20の前方端面20Fに形成さ
れた突起部20pが、他方のV型エレメント20の後方端面
20Bに形成された穴部20h に嵌合することにより、V型
エレメント20の連続配置が可能となる。また、前方端面
20Fには、傾斜面20mとロッキングエッジ20eとが形成
され、このロッキングエッジ20eを回転ピッチとして、
隣接するV型エレメント20,20が屈曲することにより、
Vベルト10を円プーリ21(22)へ巻き掛けすることが可能
になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうした従
来技術によるV型エレメント20は、図12からも明らかな
ように、V型エレメント20の板厚方向において、無終端
バンド3を巻き掛ける肩部20sの形状が、平行且つ平滑
である。このため、Vベルト10を円錐プーリ21(22)へ巻
き掛けする場合、V型エレメント20の前後端面に形成さ
れた直角エッジ部eが連続し多角面体を形成することが
ある。これにより、Vベルト10を高速回転で運転した場
合、直角エッジ部eによって、無終端バンド3の内周面
には過大な応力や磨耗が発生するという問題があった。
【0007】そこで、この問題を解決するため、特開昭
58−54253号公報には、肩部に形成された直角エ
ッジ部を研削加工で取り除き、V型エレメントの肩部と
無終端バンドの内周面とが常に面接触するように改良し
た伝動Vベルトが開示されている。
【0008】これは、図13に示すように、V型エレメン
ト30の肩部30sが、その板厚方向において、外周方向に
凸となる円弧状であって、この円弧部の曲率半径r
o を、VベルトをプーリV溝に巻き掛けたときの最内周
無終端バンドの最小巻付き半径Rにほぼ等しくなるよう
に設定したものである。これにより、通常の動力伝達時
は、図14に示すように、V型エレメント30の肩部30sと
無終端バンド3の内周面とが常に面接触することができ
る。
【0009】しかしながら、こうした伝動Vベルトにあ
っては、伝動トルクが大きくなると、図15に示す如く、
V型エレメント30が、板厚方向に対して前方または後方
に傾き(角度θ)、肩部30sのエッジ部eと無終端バン
ド3の内周面とがエッジ当たりすることがある。このた
め、V型エレメントの肩部および無終端バンド全体とし
ての耐久性、特に無終端バンドの耐久性が問題になる。
【0010】本発明は、こうした事実に鑑みてなされた
もので、伝動トルクの大きさによらずに、V型エレメン
トの肩部と無終端バンドの内周面とが常に面接触し、上
記問題を解消するVベルトを提供することを目的とする
ものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的のため、本発明
である、請求項1に係る、無段変速機の伝動Vベルト
は、プーリV溝の側壁に摩擦接触する傾斜側面を個々に
有した複数のV型エレメントを、Vベルトを形成するよ
う無終端状に連続配置して備え、これらV型エレメント
の両側面における肩部に一対の無終端バンドを巻き掛け
して設けた伝動Vベルトを、一対のプーリ間に巻き掛け
し、これらプーリのプーリV溝を画成するフランジの一
方をそれぞれ、軸線方向に変位させることによりプーリ
間伝達比を無段階に変更する無段変速機において、前記
肩部の形状は、V型エレメントの板厚方向において、外
周方向に凸となる円弧状であって、この円弧部の曲率半
径は、プーリV溝に対しVベルトを巻付けたときの最内
周無終端バンドの最小巻付き半径よりも小さい値に設定
したことを特徴とするものである。
【0012】本発明である、請求項2に係る、無段変速
機の伝動Vベルトは、プーリV溝の側壁に摩擦接触する
傾斜側面を個々に有した複数のV型エレメントを、Vベ
ルトを形成するよう無終端状に連続配置して備え、これ
らV型エレメントの両側面における肩部に一対の無終端
バンドを巻き掛けして設けた伝動Vベルトを、一対のプ
ーリ間に巻き掛けし、これらプーリのプーリV溝を画成
するフランジの一方をそれぞれ、軸線方向に変位させる
ことによりプーリ間伝達比を無段階に変更する無段変速
機において、前記肩部の形状は、V型エレメントの板厚
方向において、外周方向に凸となる円弧状であって、こ
の円弧部の曲率半径は、プーリV溝に対しVベルトを巻
付けたときのベルト最小巻付き半径よりも小さい値に設
定したことを特徴とするものである。
【0013】本発明である、請求項3に係る、無段変速
機の伝動Vベルトは、請求項2において、前記円弧部の
曲率半径を、プーリV溝に対しVベルトが巻付いたとき
のベルト最小巻付き半径の3割から6割の範囲に設定し
たことを特徴とするものである。
【0014】
【発明の効果】上述したように、本発明である、請求項
1に係る、無段変速機の伝動Vベルトは、V型エレメン
トの両側面における肩部の形状が、V型エレメントの板
厚方向において、外周方向に凸となる円弧状であって、
この円弧部の曲率半径を、VベルトをプーリV溝に巻き
掛けたときの最内周無終端バンドの最小巻付き半径より
も小さい値に設定したから、前記肩部の前後端面に形成
されたエッジ部と無終端バンドの内周面との間のエッジ
当たりによる過大な応力や磨耗の発生を軽減することが
できる。従って、V型エレメントの肩部および無終端バ
ンド全体としての耐久性、特に無終端バンドの耐久性が
向上する。
【0015】本発明である、請求項2に係る、無段変速
機の伝動Vベルトは、V型エレメントの両側面における
肩部の形状が、V型エレメントの板厚方向において、外
周方向に凸となる円弧状であって、この円弧部の曲率半
径を、VベルトをプーリV溝に巻き掛けたときのベルト
最小巻付き半径よりも小さい値に設定したから、請求項
1の作用効果が一層顕著である。
【0016】本発明である、請求項3に係る、無段変速
機の伝動Vベルトは、請求項2において、前記円弧部の
曲率半径を、プーリV溝に対しVベルトが巻付いたとき
のベルト最小巻付き半径の3割から6割の範囲に設定し
たから、如何なるV型エレメントでも、簡単に、上記請
求項2に記載した効果を得ることができる。なお、上記
の効果は、既存のVベルト式無段変速機から算出した前
記円弧部の曲率半径が、一般に、プーリV溝に対しVベ
ルトが巻付いたときのベルト最小巻付き半径の3割から
6割の範囲に収まるという事実に基づくものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、添
付した図面に基づき詳細に説明する。まず図9,10の如
く、無段変速機の伝動Vベルト1は従来と同様に、V型
エレメント2の無終端状配列体を入出力プーリ21, 22の
プーリV溝の側壁21a,22a間に巻き掛けして実用に供
する。ここで、入力プーリ21の回転は伝動Vベルト1を
介し出力プーリ22に伝達され、この伝動中、両プーリ2
1, 22の可動フランジ21b, 22bを矢印A, Bで示すよ
うに軸線方向に対して同方向に変位させて、可動フラン
ジ21bを固定フランジ21cに接近させると共に、可動フ
ランジ22bを固定フランジ22cから遠ざけることによ
り、入出力プーリ21, 22に対する伝動Vベルト1の巻き
掛け円弧径を連続的に変化させて無段階の変速を行わせ
る。
【0018】図1,2は、V型エレメント2の正面図お
よび側面図である。V型エレメント2は、プーリフラン
ジ21b,21c(22b, 22c)、つまりプーリV溝の側壁
21a(22a)に摩擦接触する傾斜側面2fを有し(図1
参照)、Vベルト1は、多数個のV型エレメント2を無
終端状に連続配置して備え、これらV型エレメント2の
両側面における肩部2sにそれぞれ、無終端バンドエレ
メント(3e0 〜3e n )の積層になる一対の無終端バ
ンド3を巻き掛けして設ける。このとき、各V型エレメ
ント2には、両側の肩部2s間に配して首部2nを設け
ると共に、この首部2nから上記肩部2sに対向するよ
うに延在する腕部2aを設け、これら腕部2aによりV
型エレメント2が各無終端バンド3から外れるのを防止
するスロットSを形成する。
【0019】図2は、V型エレメント2を板厚方向(図
1の図面左側面)で示したものであり、この図から明ら
かなように、V型エレメント2の肩部2sの形状は、そ
の板厚方向において、外周方向に凸となる円弧状であ
り、この円弧部を形成する曲率半径はrである。
【0020】V型エレメント2の前後端面にはそれぞれ
突起部2pおよび穴部2hが形成され、一方のV型エレ
メント2の前方端面2Fに形成された突起部2pが、他
方のV型エレメント2の後方端面2Bに形成された穴部
2hに嵌合することにより、V型エレメント2の連続配
置が可能となる。また、突起部2pと同じ端面には、傾
斜面2mと、この傾斜面2mおよび前方端面2Fが交わ
るロッキングエッジ2eとが形成される。これにより円
錐プーリ21(22)に対するVベルト1の巻付けは、ロッキ
ングエッジ2eを回転ピッチとして、隣接したV型エレ
メント2,2が屈曲することにより可能となる。
【0021】図3は、プーリV溝に対しVベルト1が巻
付いた状態を示した側面図である。V型エレメント2の
肩部2sを形成する円弧部の曲率半径rは、プーリV溝
に対しVベルト1を巻付けたときに、最内周無終端バン
ドの最小巻付き半径Rよりも小さい値に設定する。な
お、図3に示した実施形態において、肩部の曲率半径r
は、前記最小巻付き半径Rのおよそ半分の値とする。
【0022】図4は、大きな伝達トルクにより、Vベル
ト1を形成するV型エレメント2が角度θだけ後方に傾
斜した状態を示す側面図である。円弧部の曲率半径r
を、最内周無終端バンドの最小巻付き半径Rよりも小さ
い値に設定したから、この図に示す如く、大きな伝達ト
ルクによりV型エレメント2が板厚方向に対して前後方
向に(角度θ)傾く場合でも、肩部2sに存在するエッ
ジ部による多角面体が形成されにくい。このため、肩部
2sと無終端バンド3の内周面とは常に面接触する。
【0023】つまり、円弧部の曲率半径rを、最内周無
終端バンドの最小巻付き半径Rよりも小さい値に設定し
たから、V型エレメント2が角度θだけ傾斜する場合に
起こる、V型エレメント2の肩部2sと無終端バンド3
の内周面との間でのエッジ当たりが軽減され、このエッ
ジ当たりによる過大な応力や磨耗の発生を軽減できる。
従って、V型エレメント2の肩部2sおよび無終端バン
ド3全体としての耐久性、特に無終端バンド3の耐久性
が向上する。
【0024】ところで、上記実施形態では、肩部2sの
形状が、V型エレメント2の板厚方向において、外周方
向に凸となる円弧状であって、この円弧部の曲率半径r
を、最内周無終端バンドの最小巻付き半径Rのおよそ半
分の値としているが、V型エレメントが傾斜する角度θ
を基に曲率半径rを設定することも可能である。
【0025】以下、肩部2sを形成する曲率半径rの算
出法を詳細に説明する。図5は、従来技術で説明した図
13のV型エレメント30が、ロッキングエッジ30eを通る
Vベルトのピッチ径上の点、即ち、プーリV溝に対しV
ベルトを巻付けたときのベルト最小巻付き半径上の点O
1(0,R1 ) を中心として前後方向に角度θだけ傾斜し
た状態を示し、ベルト最小巻付き半径R1 上の接線に対
して垂直に配置したV型エレメント30を実線、前方に角
度θ(+)だけ傾斜したV型エレメント30を一点鎖線、
また、後方に角度θ(−)だけ傾斜したV型エレメント
30を破線で示す。
【0026】V型エレメント30は、その板厚をt(mm)
無終端バンド3の内周面が構成する最小の曲率半径、即
ち、最内周無終端バンドの最小巻付き半径Rを(R1
Δr)(mm)とする。なおV型エレメント30は、その肩部
30sが板厚方向において、曲率半径ro で形成した円弧
形状である。
【0027】この図から、実線で示したV型エレメント
30の肩部30sにおける円弧形状の頂点をα、実線で示し
たV型エレメント30の前方端面30Fと前方傾斜時の肩部
30s(+)との交点をβ、実線で示したV型エレメント
30の後方端面30Bと後方傾斜時の肩部30s(−)との交
点をγとし、点α、βおよびγの3点を結んで形成され
た曲率半径により、肩部2sの円弧形状を設定する。
【0028】まずV型エレメント30が前傾した場合、点
1 を原点とした座標系(X,Y)で、肩部30sの形状
を見ると、点O1 から点αまでの距離がΔrだから、肩
部30sを形成する円弧形状は、 (X)2+(Y+R1 2 =(R1 +Δr)2 ・・・ (1) となる。式(1)上の点(X,Y)を点O1 周りに、傾
斜角度θ(+)だけ回転させた座標(X1 ,Y1 )は、
【数1】 より、求まるから、点(X,Y)は、
【数2】 と置換できる。
【0029】ここで式(1)に、これら、 X=X1 cos θ−Y1 sin θ Y=X1 sin θ+Y1 cos θ を代入すると、回転座標(X1 ,Y1 )の関係は、 (X1 cos θ−Y1 sin θ)2 +{(X1 sin θ+Y
1 cos θ)+R1 2=(R1 +Δr)2 で、整理して、 (X1 +R1 sinθ)2 +(Y1 +R1 cosθ)2 =(R1 +Δr)2 ・・・(2) となる。
【0030】実線で示した前方端面30Fと前方傾斜時の
肩部30s(+)との交点βは、式(2)と、X=t/2
との交点だから、式(2)に代入して、 (t/2+R1 sinθ)2 +(Y1 +R1 cosθ)2
(R1 +Δr)2
【数3】 1 は正の値であるから、
【数4】 つまり、点βの座標は、
【数5】 となる。
【0031】他方、V型エレメント30が角度θ(−)で
後傾した場合、求める点γは、実線で示した後方端面30
Bと後方傾斜時の肩部30s(−)との交点であるから、
点γの座標は、
【数6】 となる。
【0032】図6は、上記3点α、β、γにより求め
た、肩部2sの形状を説明するV型エレメント2の側面
図である。求める肩部2sの形状を表す曲率半径rを、 r=X2 +(Y−b)2 (b:定数) ・・・(3) と定義し、また、
【数7】 として、点βおよび点γの座標をそれぞれ、(m,
n),(−m,n)に置き換えると、肩部2sの形状を
表す式(3)は、点βおよび点γの2点を通るため、点
βまたは点γを、式(3)に代入すると、 m2 +(n−b)2 =r2 ・・・(4) となる。
【0033】さらに式(3)は、点αを通るから点
(0,R1 +Δr)を代入すると、 {(R1 +Δr)−b}2 =r2 ・・・(5) となる。式(4),(5)より、式(3)の値bは、 m2 +(n−b)2 ={(R1 +Δr)−b}22 +n2 −2nb+b2 =(R1 +Δr)2 −2(R
1 +Δr)b+b2 2{(R1 +Δr)−n}b=(R1 +Δr)2 −(m
2 +n2
【数8】 従って、式(4)で表した肩部2sの曲率半径は、
【数9】 として求められる。
【0034】図7は、V型エレメント2の傾斜角度θ
を、実測結果からθ=±1°を最大値とし、上式(6)
から、様々なベルト最小巻付き半径R1 に対応させて求
めた曲率半径rとベルト最小巻付き半径R1 との比(r
/R1 )を示したものであり、具体的に3つの例を挙げ
る。1つ目は、V型エレメントの板厚tが 1.4(mm)の場
合、2つ目は、V型エレメントの板厚tが 1.8(mm)の場
合、そして、3つ目は、V型エレメントの板厚tが 2.2
(mm)の場合である。
【0035】既存のV型エレメントでは、一般に、その
板厚がt=1.4 〜2.2 (mm)であって、ベルト最小巻付き
半径がR1 =25〜40(mm)、V型エレメント2の傾斜角度
は最大でほぼθ=±1°になる。
【0036】つまり、既存のVベルト式無段変速機から
算出した曲率半径rは、この図から明らかなように、プ
ーリV溝に対しVベルト1が巻付いたときのベルト最小
巻付き半径R1 の3割から6割の範囲に収まる。従って
予め円弧部の曲率半径rを、ベルト最小巻付き半径R1
の3割から6割の範囲に収めれば、如何なるV型エレメ
ントでも、簡単に、V型エレメントの肩部と無終端バン
ドの内周面とのエッジ当たりによる耐久性の問題を解決
することができる。
【0037】図8は、曲率半径rの算出法を説明する他
の実施形態であり、図5,6と同一部分は同一符号で示
す。なお最内周無終端バンドの最小巻付き半径Rは、
(R1+Δr)であり、点α上の接線に対して垂直に配
置したV型エレメント30を実線、頂点α周りで前方に角
度θ(+)だけ傾斜したV型エレメント30を一点鎖線、
また、頂点α周りで後方に角度θ(−)だけ傾斜したV
型エレメント30を破線で示す。
【0038】この図から、実線で示したV型エレメント
30の前方端面30Fと前方傾斜時の肩部30s(+)との交
点をβ1 、実線で示したV型エレメント30の後方端面30
Bと後方傾斜時の肩部30s(−)との交点をγ1 とする
と、肩部2sの円弧形状rは、点α、β1 およびγ1
3点を結んだ曲率半径でも設定できる。
【0039】以上、説明したように、本発明による伝動
Vベルトは、V型エレメントの肩部を形成する曲率半径
を、プーリV溝に対しVベルトを巻付けたときに最内周
無終端バンドの最小巻付き半径よりも小さい値として求
めるから、V型エレメントが倒れても無終端バンドの内
周面とは常に面接触させる。従って、V型エレメントの
肩部の前後端面に形成されたエッジ部と無終端バンドの
内周面との間のエッジ当たりによる過大な応力や磨耗の
発生を軽減することができ、V型エレメントの肩部およ
び無終端バンド全体としての耐久性、特に無終端バンド
の耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第一実施形態を示した正面図であ
る。
【図2】同実施形態を側面から示した図である。
【図3】同実施形態における伝動Vベルトの最小巻付き
時を示した側面図である。
【図4】同実施形態における伝動Vベルトが角度θで傾
斜した状態を示した側面図である。
【図5】肩部を形成する曲率半径を算出するための説明
図である。
【図6】図6の要部説明図である。
【図7】様々なベルト最小巻付き半径R1 に対応させて
求めた曲率半径rとベルト最小巻付き半径R1 との比
(r/R1 )を示した線図である。
【図8】肩部を形成する曲率半径を算出するための他の
説明図である。
【図9】Vベルト式無段変速機の要部を例示する説明図
である。
【図10】図9を側面から示した概念図である。
【図11】従来の伝動Vベルトを例示した正面図であ
る。
【図12】同例における伝動Vベルトを示した側面図で
ある。
【図13】従来の他の伝動Vベルトを例示した側面図で
ある。
【図14】従来の伝動Vベルトの最小巻付き時を示した
側面図である。
【図15】同例における伝動Vベルトが角度θで傾斜し
た状態を示した側面図である。
【符号の説明】
1 伝動Vベルト 2 V型エレメント 2a 腕部 2e ロッキングエッジ 2f 傾斜側面 2h 穴部 2m 傾斜面 2n 首部 2p 突起部 2s 肩部 2B 後方端面 2F 前方端面 3 無終端バンド 3e0 〜3en 無終端バンドエレメント 21 入力プーリ 21a 入力プーリ側壁 22 出力プーリ 22a 出力プーリ側壁 R1 最内周無終端バンドの最小巻付き半径 R ベルト最小巻付き半径 r 肩部を形成する曲率半径 θ 傾斜角度

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プーリV溝の側壁に摩擦接触する傾斜側
    面を個々に有した複数のV型エレメントを、Vベルトを
    形成するよう無終端状に連続配置して備え、これらV型
    エレメントの両側面における肩部に一対の無終端バンド
    を巻き掛けして設けた伝動Vベルトを、 一対のプーリ間に巻き掛けし、これらプーリのプーリV
    溝を画成するフランジの一方をそれぞれ、軸線方向に変
    位させることによりプーリ間伝達比を無段階に変更する
    無段変速機において、 前記肩部の形状は、V型エレメントの板厚方向におい
    て、外周方向に凸となる円弧状であって、この円弧部の
    曲率半径は、プーリV溝に対しVベルトを巻付けたとき
    の最内周無終端バンドの最小巻付き半径よりも小さい値
    に設定したことを特徴とする無段変速機の伝動Vベル
    ト。
  2. 【請求項2】 プーリV溝の側壁に摩擦接触する傾斜側
    面を個々に有した複数のV型エレメントを、Vベルトを
    形成するよう無終端状に連続配置して備え、これらV型
    エレメントの両側面における肩部に一対の無終端バンド
    を巻き掛けして設けた伝動Vベルトを、 一対のプーリ間に巻き掛けし、これらプーリのプーリV
    溝を画成するフランジの一方をそれぞれ、軸線方向に変
    位させることによりプーリ間伝達比を無段階に変更する
    無段変速機において、 前記肩部の形状は、V型エレメントの板厚方向におい
    て、外周方向に凸となる円弧状であって、この円弧部の
    曲率半径は、プーリV溝に対しVベルトを巻付けたとき
    のベルト最小巻付き半径よりも小さい値に設定したこと
    を特徴とする無段変速機の伝動Vベルト。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記円弧部の曲率半
    径は、プーリV溝に対しVベルトが巻付いたときのベル
    ト最小巻付き半径の3割から6割の範囲に設定したこと
    を特徴とする無段変速機の伝動Vベルト。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001063144A1 (en) * 2000-02-22 2001-08-30 The Gates Corporation Multi-ribbed cvt belt
US6821224B2 (en) 2001-07-02 2004-11-23 Van Doorne's Transmissie B.V. Drive belt, method for manufacturing a continuous band thereof and continuously variable transmission wherein such is utilized
JP2012107668A (ja) * 2010-11-16 2012-06-07 Toyota Motor Corp 無段変速機用ベルト

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