JPH10312962A - 多結晶シリコン薄膜の形成方法および多結晶シリコン薄膜トランジスタ - Google Patents

多結晶シリコン薄膜の形成方法および多結晶シリコン薄膜トランジスタ

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JPH10312962A
JPH10312962A JP12201897A JP12201897A JPH10312962A JP H10312962 A JPH10312962 A JP H10312962A JP 12201897 A JP12201897 A JP 12201897A JP 12201897 A JP12201897 A JP 12201897A JP H10312962 A JPH10312962 A JP H10312962A
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Japan
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thin film
silicon thin
polycrystalline silicon
film
excimer laser
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JP12201897A
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Fujio Okumura
藤男 奥村
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一性がよく高移動度な多結晶シリコン薄膜
の形成を可能とする。 【解決手段】 絶縁基板上に第1のシリコン薄膜2を形
成し、これをエキシマレーザ照射により多結晶シリコン
化し、第1の多結晶シリコン薄膜4とする。次にこの上
に第2のシリコン薄膜5を形成し、再度エキシマレーザ
により多結晶化を行う。この時、第2のエキシマレーザ
照射によるシリコンの溶融深さを制御し、該第1の多結
晶シリコン薄膜を完全には溶融しないようにし、これを
核として再結晶化を行うことによって第1の多結晶シリ
コン薄膜の粒径を反映した多結晶シリコン薄膜を得る。
従来方法に比べ低いエネルギ密度の照射ですむため粒の
凸凹や表面荒れが小さく、均一性の高い膜が得られる。
また、第1の多結晶シリコン薄膜の粒径は低いエネルギ
密度でも従来より大きな粒径のものが得られるので、最
終的な粒径も大きなものが得られ、これにより高移動度
化が実現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアクティブマトリク
ス液晶ディスプレイ、イメージセンサや各種集積回路に
用いられる多結晶シリコン薄膜トランジスタとその多結
晶シリコン薄膜トランジスタの活性層に特に適した多結
晶シリコン薄膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マルチメディア化の進展ととも
に、画像を取り扱う装置、デバイスの開発が活発であ
る。多結晶シリコン薄膜トランジスタはこれらの画像入
出力デバイスの中核をなすアクティブマトリクス型液晶
ディスプレイ、イメージセンサ等の画素スイッチや駆動
回路等に用いられているキーデバイスである。特に多結
晶シリコン薄膜トランジスタは高い移動度を有するため
に周辺駆動ICの部分まで集積できることで、IC、接
続コストが低減でき、しかも実装による密度制限もない
ため大容量高密度デバイスの形成に最適とされている。
【0003】この多結晶シリコン薄膜トランジスタの中
心材料である多結晶シリコンの形成には数多くの方法が
ある。この中で薄膜トランジスタに使用されるものは、
高移動度化(要求値は駆動回路の場合50〜100cm
2 /V・s以上)の観点から固相成長法かエキシマレー
ザアニール法によるものに集約されてきている。
【0004】固相成長法はアモルファスシリコン薄膜を
500〜600℃程度の温度で長時間アニールし、これ
を多結晶化するものである。長時間のアニールを行う
と、数時間後にアモルファスシリコン薄膜中に微小核が
発生し、これが次第に成長して多結晶シリコン薄膜に変
質する。結晶化の速度はアモルファスシリコン膜の性質
等によって異なるが、10〜50時間程度で完全な多結
晶シリコン薄膜となる。これによって形成される多結晶
シリコン薄膜の結晶粒径は数百nm〜数ミクロンであ
り、この多結晶シリコン薄膜で作成したn型の多結晶シ
リコン薄膜トランジスタの移動度は数十〜百cm2 /V
・sである。
【0005】一方、エキシマレーザアニール法はアモル
ファスシリコン薄膜にXeCl、KrF、ArF等のエ
キシマレーザを照射し、これを瞬時に多結晶シリコン薄
膜に変質させるものである。図7に多結晶化のプロセス
を示す。図7(a)に図示するようにガラス基板1の上
にアモルファスシリコン薄膜15を減圧CVD法やプラ
ズマCVD法等で形成し、(b)に示すようにエキシマ
レーザ光16を照射する。これにより(c)に示すよう
に多結晶シリコン薄膜17が形成される。エキシマレー
ザは紫外光のパルスレーザである。紫外光であるためエ
ネルギはアモルファスシリコン膜表面のみで吸収され
る。しかもパルス幅は20〜50ナノ秒と非常に短いた
め、基板となるガラスにダメージを与えることなくアモ
ルファスシリコン膜の溶融再結晶化が可能である。溶融
している時間は数百ナノ秒のオーダーである。これによ
って形成される多結晶シリコン薄膜の結晶粒径は数十n
m〜数百nmであり、この膜で作成したn型の多結晶シ
リコン薄膜トランジスタの移動度は数十〜300cm2
/V・sである。結晶粒径が固相成長法に比べて小さい
にも関わらず高い移動度を示すのは結晶内および結晶粒
界の欠陥が少ないことによる。
【0006】このように、エキシマレーザアニール法に
よれば比較的容易に高い移動度を得ることが可能である
が、均一性に難点があった。これを解決すべく開発がな
されたのが、キャップアニール法である。図8にその多
結晶化のプロセスを示す。図8(a)に図示するように
ガラス基板1の上にアモルファスシリコン薄膜19を減
圧CVD法やプラズマCVD法等で形成し、この上に二
酸化シリコンや窒化シリコン膜からなるキャップ膜20
を形成する。次に、(b)に示すようにエキシマレーザ
光16をキャップ膜20越しに照射する。この後キャッ
プ膜を除去して(c)に示すように多結晶シリコン薄膜
22が形成される。形成された多結晶シリコン薄膜はガ
ラス基板とキャップ膜の両面から核が発生するため2層
化した膜となっている。また、結晶粒径は従来方法に比
べ小さい。
【0007】この様子を図9に示す。キャップ膜有りの
場合レーザエネルギ密度に対する変化が小さい。このた
め、レーザパルスのエネルギがばらついても結晶粒径は
あまりばらつかない。キャップ膜なしの場合は小さなエ
ネルギ密度の変化で結晶粒径が大きく変化しており、こ
れが直接多結晶シリコン薄膜トランジスタの移動度の変
化となって現れる。また、図7と図8を比較すれば分か
るように、形成された多結晶シリコン膜の表面の粗さが
異なる。キャップアニール法の場合はキャップ膜によっ
て押さえつけられているため非常に平坦な膜が得られる
が、キャップ膜なしの場合は大粒径になる程粗さが目立
ってくる。薄膜トランジスタへの応用では平坦なものほ
ど均一性、歩留まりがよくなっており、キャップアニー
ル法の方が有利である。
【0008】以上は単層のシリコン膜を用いる方法の説
明であるが、従来例として2層のシリコン膜を用いるも
のが特開平4−186722号公報,特開平4−186
723号公報に報告されている。これは図12に示すよ
うなプロセスで形成されるものである。すなわち、絶縁
性基板23上に第1のシリコン膜24を形成した後、レ
ーザビーム25を選択的に照射してその部分のみを結晶
化領域26とし、この上から更に第2のシリコン膜27
を積層し、該結晶化された部分を種としてレーザ照射2
8もしくは固相成長により大粒径のシリコン膜29,3
0を得ようと言うものである。
【0009】この方式に用いられるレーザは、明細書中
には明記されていないが、特開平4−186722号公
報の実施例中に「レーザービーム3の照射によって結晶
領域4を中心に冷却時にSi原子の再配列が数秒以内の
短い時間で進み、結晶領域4を中心核とする大粒径の結
晶粒が構成される。」とあるように、明らかに連続発振
のレーザを前提にしていることが分かる。つまり、この
方法で第2のシリコン膜で横方向に結晶を成長させるた
めには十分長い間シリコンが溶融する必要があるからで
ある。ここで数秒が短いという記述があるが、上記エキ
シマレーザによる結晶溶融時間に比べればはるかに長い
溶融時間が必要であるということである。
【0010】また、これら2つの公報に共通する第1の
シリコン膜へのレーザ照射も連続発振のレーザを用いる
ことを前提としていると考えられる。なぜなら、この発
明が成り立つためにはレーザ照射する領域は単結晶化さ
れていなければならないが、エキシマレーザのようなパ
ルスレーザの場合、部分的な照射を行っても核となるよ
うな単一のシリコン結晶を得ることはできないからであ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したように単層膜
として3種類、2層膜として2種類の高移動度多結晶シ
リコン薄膜の形成方法があるが、多結晶シリコン薄膜ト
ランジスタに応用するにあたりそれぞれに問題点があ
る。
【0012】固相成長法による多結晶シリコン薄膜にお
いては高移動度化を結晶粒径の増大のみに頼っており、
所望の移動度を得るために粒径の大幅な拡大を行った場
合、多結晶シリコン薄膜トランジスタの特性が大きくば
らつくという問題を生じることになる。図10にその様
子を示す。図において(a)は結晶粒径が大きい場合、
(b)は小さい場合、図中A、B、C、Dは多結晶シリ
コン薄膜トランジスタの活性層の領域を示している。例
えば、移動度100cm2 /V・sを得る場合固相成長
法では粒径を1ミクロン程度まで増大させなければなら
ない。(a)に示す大粒径の場合Aの領域では結晶粒界
を多く含むのに対し、Bの領域では1本しか含んでいな
い。このためA、Bそれぞれの領域に形成した多結晶シ
リコン薄膜トランジスタの性能は大幅に異なる。もちろ
んBの方が高い性能を示す。これに対し、粒径が小さい
場合にはC、Dから分かるようにどこに作っても均一性
の高い特性が得られる。このように、固相成長法では移
動度を増そうとすると均一性が犠牲になり、均一性を上
げるためには移動度が犠牲になる。
【0013】一方、エキシマレーザアニール法の場合も
従来方法の場合は上述したように粒径のばらつきによる
均一性の問題がある。粒径の絶対値については固相成長
法のような問題はない。300〜500nm程度の粒径
でも100cm2 /V・s以上の移動度が得られる。こ
れを回避したのがキャップアニール法であるが、キャッ
プアニール法の場合はそれと引き替えに移動度が従来法
に比べて低くなることと、高移動度を得るためにレーザ
パルスの高エネルギ密度化が必要になるという問題点が
ある。
【0014】図11にキャップ無しアニールとキャップ
アニール法で形成した多結晶シリコン薄膜トランジスタ
の移動度の例を示す。従来方法に比べキャップアニール
法の場合の方が移動度が低くなることが分かる。レーザ
エネルギ密度に対する移動度の変化はキャップアニール
法の方が小さい。これはキャップアニール法の方が均一
性が高いということに通じる。このように、いずれの方
法も一長一短あり、〜50cm2 /V・s程度までは均
一性も含めて十分な特性が得られるものの、150〜2
00cm2 /V・s以上の多結晶シリコン薄膜トランジ
スタを均一性よく得る方法は確立されていない。
【0015】また、2層膜による方法では使用するレー
ザーが連続発振のもので、シリコンの溶融時間が秒のオ
ーダーとなってしまうため、下地の基板も1000℃以
上の温度にさらされるという問題がある。このように大
きな熱的ダメージに耐えるためには基板は石英のような
高耐熱性のものでなくてはならない。しかるに、石英基
板は非常に高価であり、本発明の応用分野である液晶デ
ィスプレイのようなデバイスでは用いることが困難であ
る。ちなみに基板の価格は石英とガラスでは2桁から3
桁のひらきがある。
【0016】さらには、2層膜による方法では第1のシ
リコン膜に選択的にレーザ照射を行うための何らかの光
学的手段が必要である。上述したように数百ナノメータ
程度の粒径にコントロールしようとした場合、核として
必要なサイズは数十から百ナノメータ程度となるはずで
ある。これをレーザビームだけで作ることはほぼ不可能
であり、何らかの光学系によるパターン形成が必要とな
ってくる。従って、光学マスクやそれをコントロールす
る制御系など、非常に複雑なシステムを使わざるを得な
くなるという問題が存在する。
【0017】本発明の目的は上記従来方法の欠点を除去
せしめ、均一性よく高移動度の多結晶シリコン薄膜トラ
ンジスタを得るための多結晶シリコン薄膜の形成方法を
与えることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも表
面が絶縁性の基板上に第1のシリコン薄膜を形成する工
程と、この第1のシリコン薄膜をエキシマレーザ照射に
より多結晶化する工程と、該多結晶化した第1のシリコ
ン薄膜の上から第2のシリコン薄膜を形成する工程と、
この第2のシリコン薄膜を第1のシリコン薄膜を核とし
て多結晶化する工程とからなることを特徴とする多結晶
シリコン薄膜の形成方法である。第1のシリコン薄膜を
あらかじめエキシマレーザ照射により多結晶化し、これ
を核として第2のシリコン薄膜を多結晶化している。第
1のシリコン薄膜は、薄膜トランジスタの活性層よりは
薄く成膜し、所望の粒径を簡単に得ている。第2のシリ
コン薄膜は、第1のシリコン薄膜の結晶粒径で粒径が規
定されるため、結晶成長条件が広い範囲で均一な粒径を
得ることができる。
【0019】第2のシリコン薄膜の結晶化方法として
は、エキシマレーザ照射によってもよいし、固層成長法
でもよい。また、第2のシリコン膜上にキャップ膜をも
うけることで、平坦な多結晶シリコン薄膜を得ることが
できる。
【0020】このような方法で形成した多結晶シリコン
薄膜を活性層とする多結晶シリコン薄膜トランジスタ
は、高移動度でかつ均一な特性が実現できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)本発明の第1の実施の形態について図1
を参照して詳細に説明する。第1の工程(a)として、
ガラス基板1の上に最終的な多結晶シリコン膜厚よりも
薄い第1のシリコン薄膜2を形成する。この膜は場合に
よって、アモルファスシリコン膜、多結晶シリコン膜い
ずれの形態も有り得る。これにエキシマレーザ光3を照
射し、これを多結晶シリコン薄膜4に変質させる
(b)。次にこの上から第2のシリコン薄膜5、ここで
はアモルファスシリコン膜を形成する(c)。膜厚はト
ータルの設計値から先に形成した第1のシリコン薄膜の
厚さを引いたものである。この上からさらにエキシマレ
ーザ光6を照射する(d)。(e)に示すのは溶融シリ
コン7と多結晶化した第1のシリコン薄膜の関係であ
る。溶融は全面に及ばず、下地の多結晶を種として溶融
シリコンが冷却するとともに結晶が成長する。このため
最終的に形成される多結晶シリコン薄膜8の結晶粒径は
第1のシリコン薄膜を多結晶化した多結晶シリコン薄膜
4の結晶粒径とほぼ同じとなる。
【0022】ここで重要となるのはエキシマレーザのエ
ネルギ密度とシリコン薄膜の膜厚の関係である。先に示
した図9にあるように、例えば30nmの膜厚のシリコ
ン薄膜と75nmの膜厚のシリコン薄膜とではエネルギ
密度に対する結晶粒径の成長状態が異なる。この例では
減圧CVD法で形成したアモルファスシリコン膜を用い
た。薄い程同じ投入エネルギでも温度が上昇するために
低エネルギ密度で結晶が大きくなることが分かる。従っ
て、薄い膜を用いれば所望の結晶粒径を得るのに低いエ
ネルギ密度で済むことになる。しかし、多結晶シリコン
薄膜トランジスタとして性能を出すためには、例えばソ
ース・ドレイン領域の低抵抗化のためにある程度の膜厚
が必要であり、薄ければよいというものではない。
【0023】本発明はこの点に着目したものであり、上
述したように第2のシリコン薄膜を形成し、第1の多結
晶シリコン薄膜の結晶粒を核としてその大きさを維持さ
せたまま結晶成長させるものである。この様子を図5に
示す。図は第1層目のシリコン薄膜に減圧CVD法で形
成したアモルファスシリコン膜35nmを用い、第2層
目も減圧CVD法で形成したアモルファスシリコン膜を
用いたものの結晶粒径のレーザエネルギ密度依存性を示
している。実線で示したものが第1の実施の形態の例で
ある。すでに、第1の多結晶シリコン薄膜で結晶粒径が
規定されていることと、膜全部を溶融させる必要がない
ため、低エネルギ密度の部分から均一な粒径が得られて
いることが分かる。500mJ/cm2 以上に増加させ
ると第1多結晶シリコン薄膜までの全面溶融が始まるた
め、粒径は75nmのアモルファスシリコン薄膜をレー
ザアニールした場合の値に近づいていく。このように本
発明では低エネルギ密度で所望の粒径を得ることが可能
である。また、広いエネルギ密度の範囲で一定の粒径を
得ることができる。
【0024】このようにして得られた多結晶シリコン薄
膜を多結晶シリコン薄膜トランジスタに応用した例を図
6に示す。従来方法では低エネルギ密度側で移動度が低
く抑えられ、高エネルギ密度側での変化が大きいのに対
し、本発明の多結晶シリコン薄膜を用いたものでは低エ
ネルギ密度側から高エネルギ密度側全体にエネルギ密度
にほとんど依存しない高い移動度が得られている。なお
更にエネルギ密度を上げると逆に膜質が劣化して移動度
が低下する。
【0025】(実施形態2)次に、本発明の第2の実施
の形態について図2を参照して詳細に説明する。第1の
工程(a)として、ガラス基板1の上に最終的な多結晶
シリコン薄膜厚よりも薄い第1のシリコン薄膜2を形成
する。これにエキシマレーザ光3を照射し、これを多結
晶シリコン薄膜4に変質させる(b)。次にこの上から
第2のシリコン薄膜5、ここではアモルファスシリコン
膜を形成する(c)。膜厚はトータルの設計値から先に
形成した第1のシリコン薄膜の厚さを引いたものであ
る。ここまでは上記第1の実施の形態と同一である。こ
の上に二酸化シリコンや窒化シリコン膜からなるキャッ
プ膜9を形成する(d)。この上からさらにエキシマレ
ーザ光6を照射する(e)。(f)に示すのは溶融シリ
コン10と多結晶化した第1のシリコン膜の関係であ
る。溶融は全面に及ばず、下地の多結晶を種として溶融
シリコンが冷却するとともに結晶が成長する。このため
キャップを除去した後で最終的に形成される多結晶シリ
コン薄膜11の結晶粒径は第1のシリコン薄膜を多結晶
化した多結晶シリコン薄膜4の結晶粒径とほぼ同じとな
る(g)。
【0026】第2の実施の形態が第1のものと異なるの
はキャップの有無である。第2の実施形態ではキャップ
を用いているため多結晶シリコン薄膜11の表面は非常
に平坦である。また、従来のキャップアニール法と大き
く異なるのは多結晶シリコン薄膜が単層膜であるという
ことである。従来はガラス基板、キャップ膜両面から核
が発生していたが、本発明では核の発生を待つまでもな
く核となる結晶粒が存在しているため、これが支配的に
成長する。キャップ膜からの核発生もある程度あるが、
ほとんど下地からの結晶成長に食われてしまい、単層の
平坦な多結晶シリコン薄膜が得られる。
【0027】この結果得られた結晶粒径とレーザエネル
ギ密度の関係を図5に示した。点線が第2の実施の形態
であるキャップアニールによるものを示している。キャ
ップアニールの場合、キャップ面の反射などで投入され
るエネルギが小さめになるため立ち上がりはやや高エネ
ルギ密度側にシフトする。上限についてはキャップによ
って成長が抑えられる分キャップによるロスよりも高エ
ネルギ密度側に平坦な領域が広がっている。また、全体
的にキャップの無い従来方法に比べて結晶粒径は小さめ
になっているが、従来のキャップアニール法のように大
きな差はない。
【0028】(実施形態3)次に、本発明の第3の実施
の形態について図3を参照して詳細に説明する。第1の
工程(a)として、ガラス基板1の上に最終的な多結晶
シリコン薄膜厚よりも薄い第1のシリコン薄膜2を形成
する。これにエキシマレーザ光3を照射し、これを多結
晶シリコン薄膜4に変質させる(b)。次にこの上から
第2のシリコン薄膜5、ここではアモルファスシリコン
膜を形成する(c)。膜厚はトータルの設計値から先に
形成した第1のシリコン薄膜の厚さを引いたものであ
る。ここまでは上記第1、第2の実施の形態と同一であ
る。この後これを600℃で数時間〜数十時間アニール
を行い多結晶シリコン薄膜12を得る(d)。
【0029】このようにして得られた多結晶シリコン薄
膜は従来の固相成長法によるものに比べ、下地の結晶性
を反映して結晶内欠陥、結晶粒界の欠陥が小さなものと
なっている。したがって、従来固相成長法では100c
2 /V・s程度の移動度を得るのにミクロンオーダー
の結晶粒径が必要であったのに対し、本発明では数百n
mで同等の結果が得られている。また、この形態の場合
レーザ照射は初回の分だけで済むため上記第1、第2の
実施の形態より必要とされるエキシマレーザの出力は小
さくできるという利点がある。
【0030】(実施形態4)本発明の第4の実施の形態
について図4を参照して詳細に説明する。第1の工程
(a)として、ガラス基板1の上に最終的な多結晶シリ
コン薄膜厚よりも薄い第1のシリコン薄膜2を形成す
る。これにエキシマレーザ光3を照射し、これを多結晶
シリコン薄膜4に変質させる(b)。次にこの上から第
2のシリコン薄膜5、ここではアモルファスシリコン膜
5を形成する(c)。膜厚はトータルの設計値から先に
形成した第1のシリコン薄膜の厚さを引いたものであ
る。ここまでは上記第1、第2、第3の実施の形態と同
一である。この上に二酸化シリコンや窒化シリコン膜か
らなるキャップ膜13を形成する(d)。この後これを
600℃で数時間〜数十時間アニールを行い多結晶シリ
コン薄膜14を得る(e)。このようにして形成した多
結晶シリコン薄膜はキャップアニール法の特徴を反映し
てより平坦な表面形状を有する膜となる。
【0031】以上、4つの形態について説明した。いず
れの方法を選択するかは要求される移動度やしきい値に
依存する。最も高い移動度を得るには第1の実施形態が
優れている。しかし、多結晶シリコン薄膜トランジスタ
の5Vや3.3V駆動化を行う場合は表面形状が大きな
問題となる。このような応用の場合低しきい値の多結晶
シリコン薄膜トランジスタが必要であり、必然的にゲー
ト酸化膜の厚さは40nmから10nmの範囲となる。
しかし、第1の実施形態では表面粗さは膜厚の半分程度
まで発生する可能性があり、このように薄い絶縁膜では
ピンホールができたりして歩留まり、信頼性の低下が起
きることがある。これに対し、第2や第4の実施形態の
ようにキャップ膜を用いたものでは膜厚の変化量は第1
の実施形態のものの1/10以下となる。また、固相成
長系の第3、第4の実施形態ではレーザの出力を最低に
することが可能であり、効果の章で後述するように装置
コスト、ランニングコストの点で有利である。
【0032】(実施形態5)実施形態1から4により作
成した多結晶シリコン薄膜を活性層とする多結晶シリコ
ン薄膜トランジスタを作成した。実施形態1から5のい
ずれかの方法で多結晶シリコン薄膜を作成し、ゲート絶
縁膜を形成し、薄膜トランジスタとなる部分を島状に残
しエッチングする。ゲート電極を形成後、ゲート電極を
マスクとして不純物の注入をする。層間絶縁膜を形成
し、コンタクト電極を取り出し完成する。本発明の多結
晶シリコン薄膜トランジスタの移動度は図6に示すよう
に、均一性に優れ高移動度である。
【0033】実施形態2または4のキャップアニールを
行った場合は、キャップ膜をそのままゲート絶縁膜とし
て用いてもよいし、キャップ膜は除去した後別途ゲート
絶縁膜を形成してもよい。
【0034】薄膜トランジスタとしては、上記プレーナ
型に限らず、逆スタガ型、順スタガ型いずれの形でもよ
い。
【0035】
【発明の効果】第1の効果はレーザエネルギ密度の低減
が可能であるということに関する。エネルギ密度が低い
ということは、同一のエキシマレーザを使うならば一度
に照射できる面積が広がることになり、スループットが
向上する。同一の照射面積であるならば、小型のエキシ
マレーザを使うことができ、装置コストの低減が可能で
ある。また、小型のエキシマレーザ程パルス間の均一性
が向上し、ランニングコストが安くなる。例えば200
Wと100Wのエキシマレーザを比較した場合、パルス
の均一性はビームエネルギの標準偏差で3倍向上する。
価格も2/3程度となる。エキシマレーザの場合パルス
寿命10の9乗パルス程度しかないため、半年から1年
程度でレーザチューブの交換が必要であり、ランニング
コストの大幅な低減につなげることができる。
【0036】また、固相成長との併用型ではさらに低出
力のエキシマレーザを使うことが可能であり、上記効果
を増大させることができる。
【0037】第2の効果は均一かつ高いトランジスタ特
性を得ることができる点である。本発明によればレーザ
エネルギ密度のばらつきによらない均一な結晶粒径の制
御ができるため、多結晶シリコン薄膜トランジスタの高
移動度を維持した均一化が可能となる。
【0038】第3の効果は薄いゲート絶縁膜を有する低
しきい値の多結晶シリコン薄膜トランジスタの実現を可
能とすることである。本発明によれば、キャップアニー
ルを併用することで平坦な表面を得つつ所望の粒径の多
結晶シリコン薄膜を得ることができる。従来のキャップ
アニール法によって平坦な平面は実現されていたが、そ
れは同時に小さな粒径の多結晶シリコン薄膜を作ること
を意味していた。しかし、本発明によって、所望の大き
さの粒径でかつ平坦な表面を持つ多結晶シリコン薄膜の
実現が可能となった。これにより、表面に非常に薄い絶
縁膜を形成しても表面の凹凸で絶縁膜のリーク電流を増
大させることがなくなった。
【0039】また、従来の2層シリコン膜方式と比較す
れば、基板に熱的ダメージを与えないため、安価なガラ
ス基板が使用できること、第1層目のシリコン膜に対す
るレーザ照射は一括照射であり、部分的な照射を行うた
めのマスクのようなものが不要であること等の効果があ
る。
【0040】以上説明したように、本発明の多結晶シリ
コン薄膜の形成方法によれば、低エネルギ密度のエキシ
マレーザアニールで均一かつ高移動度な多結晶シリコン
薄膜が得られ、多結晶シリコン薄膜トランジスタとその
応用デバイスの高性能化に大きな効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多結晶シリコン薄膜の形成方法
【図2】本発明の多結晶シリコン薄膜の形成方法
【図3】本発明の多結晶シリコン薄膜の形成方法
【図4】本発明の多結晶シリコン薄膜の形成方法
【図5】本発明の方式によるレーザのエネルギ密度に対
する結晶粒径の変化
【図6】本発明と従来方法による多結晶シリコン薄膜ト
ランジスタの移動度の比較
【図7】従来の多結晶シリコン薄膜の形成方法
【図8】従来の多結晶シリコン薄膜の形成方法
【図9】従来方式によるレーザのエネルギ密度に対する
結晶粒径の変化
【図10】結晶粒径の差の多結晶シリコン薄膜トランジ
スタに与える影響
【図11】多結晶シリコン薄膜トランジスタの移動度
【図12】従来の2層シリコン膜方式による多結晶シリ
コン薄膜の形成方法
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 第1のシリコン薄膜 3、6 エキシマレーザ光 4 多結晶シリコン薄膜 5 第2のシリコン薄膜 7、10 溶融シリコン 8、11、12、14 多結晶シリコン薄膜 9、13 キャップ膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも表面が絶縁性の基板上に第1の
    シリコン薄膜を形成する工程と、 この第1のシリコン薄膜をエキシマレーザ照射により多
    結晶化する工程と、 該多結晶化した第1のシリコン薄膜の上から第2のシリ
    コン薄膜を形成する工程と、 この第2のシリコン薄膜を第1のシリコン薄膜を核とし
    て多結晶化する工程とからなることを特徴とする多結晶
    シリコン薄膜の形成方法。
  2. 【請求項2】少なくとも表面が絶縁性の基板上に第1の
    シリコン薄膜を形成する工程と、 この第1のシリコン薄膜をエキシマレーザ照射により多
    結晶化する工程と、該多結晶化した第1のシリコン薄膜
    の上から第2のシリコン薄膜を形成する工程と、 この第2のシリコン薄膜をエキシマレーザ照射により第
    1のシリコン薄膜を核として多結晶化する工程とからな
    ることを特徴とする多結晶シリコン薄膜の形成方法。
  3. 【請求項3】少なくとも表面が絶縁性の基板上に第1の
    シリコン薄膜を形成する工程と、 この第1のシリコン薄膜をエキシマレーザ照射により多
    結晶化する工程と、 該多結晶化した第1のシリコン薄膜の上から第2のシリ
    コン薄膜を形成する工程と、 この第2のシリコン薄膜上に絶縁膜を形成する工程と、 この絶縁膜の上から更にエキシマレーザ照射を行うこと
    により、前記第2のシリコン薄膜を第1のシリコン薄膜
    を核として多結晶化する工程とからなることを特徴とす
    る多結晶シリコン薄膜の形成方法。
  4. 【請求項4】少なくとも表面が絶縁性の基板上に第1の
    シリコン薄膜を形成する工程と、 この第1のシリコン薄膜をエキシマレーザ照射により多
    結晶化する工程と、 該多結晶化した第1のシリコン薄膜の上から第2のシリ
    コン薄膜を形成する工程と、 この第2のシリコン薄膜を500℃以上の温度でアニー
    ルすることにより前記第2のシリコン薄膜を第1のシリ
    コン薄膜を核として多結晶化する工程とからなることを
    特徴とする多結晶シリコン薄膜の形成方法。
  5. 【請求項5】少なくとも表面が絶縁性の基板上に第1の
    シリコン薄膜を形成する工程と、 この第1のシリコン薄膜をエキシマレーザ照射により多
    結晶化する工程と、 該多結晶化した第1のシリコン薄膜の上から第2のシリ
    コン薄膜を形成する工程と、 この第2のシリコン薄膜上に絶縁膜を形成する工程と、 この第2のシリコン薄膜を500℃以上の温度でアニー
    ルすることにより前記第2のシリコン薄膜を第1のシリ
    コン薄膜を核として多結晶化する工程とからなることを
    特徴とする多結晶シリコン薄膜の形成方法。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれかの方法により形
    成した多結晶シリコン薄膜を活性層とする多結晶シリコ
    ン薄膜トランジスタ。
JP12201897A 1997-05-13 1997-05-13 多結晶シリコン薄膜の形成方法および多結晶シリコン薄膜トランジスタ Pending JPH10312962A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002043383A (ja) * 2000-07-27 2002-02-08 Sony Corp 薄膜トランジスタ製造システム及び方法、ポリシリコン評価方法及びポリシリコン検査装置
JP2002359191A (ja) * 2001-05-31 2002-12-13 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の作製方法
KR100671212B1 (ko) * 1999-12-31 2007-01-18 엘지.필립스 엘시디 주식회사 폴리실리콘 형성방법

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