JPH10316983A - 潤滑組成物 - Google Patents

潤滑組成物

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JPH10316983A
JPH10316983A JP3671998A JP3671998A JPH10316983A JP H10316983 A JPH10316983 A JP H10316983A JP 3671998 A JP3671998 A JP 3671998A JP 3671998 A JP3671998 A JP 3671998A JP H10316983 A JPH10316983 A JP H10316983A
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JP
Japan
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biodegradability
acid
carbon atoms
oil
lubricating composition
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Application number
JP3671998A
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English (en)
Inventor
Kanako Matsumoto
佳奈子 松本
Tamotsu Nagai
保 永井
Yuji Horii
雄二 堀井
Akihiro Shibata
章博 柴田
Satoru Fukushima
知 福島
Katsunori Okaniwa
勝典 岡庭
Masao Baba
征夫 馬場
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
General Sekiyu KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エンジン性能(潤滑性,初期トルク,清浄性,
スモーク,排気系閉塞性等)と生分解性の両方に優れる
2サイクル油等として好適な潤滑組成物の提供。 【解決手段】式1のエステル化合物を含有する、JAS
O FCまたはISOEGD規格を満たし、生分解性
(CEC−L33−T−82法で67%以上)を有する
潤滑組成物。 〔式中、R1 ,R2 =H,アルキル(例;メチル,エチ
ル,プロピル),アルケニル(例;ビニル)、R3 ,R
4 =アルキル(例;ヘプチル,ヘプタデシル,ベヘニ
ル),アルケニル(例;オクタデセニル)、m,n=0
〜50〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は潤滑組成物に関し、
より詳しくは、潤滑性、初期トルク、清浄性、スモー
ク、排気系閉塞性、低温始動性、耐焼付性等のエンジン
性能に優れ、かつ優れた生分解性を有する、2サイクル
エンジン油等として好適な潤滑組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】2サイクルエンジンは一般に構造が単純
なため、小型自動二輪車、船外機、発電機、チェンソ
ー、その他の汎用エンジン等に広く利用されている。し
かし、2サイクルエンジンの機構上、排気ガスと共に未
燃焼のエンジン油が排出されるため、環境を汚染する恐
れがある。すなわち、空気中に排気ガスが排出される小
型自動二輪車やチェンソーの場合は陸上を汚染し、水中
に排気ガスが排出される船外機の場合は河川、湖水、海
等を汚染し、そしてその他の発電機や汎用エンジン等の
場合も使用される周囲を汚染し得るため、2サイクルエ
ンジン油はそれぞれ使用される環境に悪影響を及ぼす可
能性が高い。
【0003】環境保全の重要性が指摘されている昨今に
おいて、2サイクルエンジン油等の潤滑油に対する要求
はエンジン性能の向上はもちろん、環境に対する影響を
無視することはできない。このような観点からこれま
で、ヒンダードアルコールと炭素数8〜12の直鎖飽和
脂肪酸とのエステルおよびヒンダードアルコールと炭素
数8〜12の直鎖飽和脂肪酸と炭素数2〜50の二塩基
酸とのエステルを含有する潤滑油組成物(特開平5−9
8276号公報)や炭酸エステルとポリオールエステル
および/またはコンプレックスエステルとからなる2サ
イクルエンジン用潤滑油(特開平7−173477号公
報)等が提案されている。
【0004】しかしながら、これら従来のエンジン油は
ある程度の生分解性とある種のエンジン性能の向上は図
られているものの、生分解性が未だ不十分なものもあ
り、そして総合的なエンジン性能の向上については何ら
考慮されていない。すなわち、特開平5−98276号
公報に開示された潤滑油組成物の場合、高温清浄性、潤
滑性および焼付防止性以外のエンジン性能については考
慮されておらず、特開平7−173477号公報に開示
のものは、エンジン性能としてはスモーク、潤滑性およ
び焼付防止性のみの向上を図ったものにすぎない。エン
ジン性能に優れた油(オイル)としては、潤滑性、初期
トルク、清浄性、スモーク、排気系閉塞性等のいずれに
おいても優れている必要があり、これらを評価する規準
としてJASO(社団法人 自動車技術会)M345−
93があり、下の表1に示すとおり、性能の種類と基準
指数が定められている。これらの中で最も高性能なオイ
ルの規格としてFC規格(以下JASO FC規格と記
載する)がある。このJASO FC規格を満たすため
には潤滑性指数、初期トルク指数、清浄性指数、排気煙
指数および排気系閉塞性指数の全てにおいてある数値以
上を示す必要がある。
【表1】
【0005】また、上記JASO FC規格と同様の基
準として、ISO EGD規格が知られている。該規格
を満たすための条件を表2に示すが、清浄性が125以
上であることが要求されている点において、JASO
FC規格と異なっている。
【表2】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況を考慮してなされたものであり、潤滑性、初期トル
ク、清浄性、スモーク、排気系閉塞性等の総合的なエン
ジン性能に優れ、かつ優れた生分解性を有する、これま
でに提案されたことのない潤滑組成物の提供を課題とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究を重
ねた結果、従来、生分解性を付与することは知られてい
たものの、その配合がスモーク発生および清浄性悪化の
原因となることもまた知られていたエステルとして、特
定の化学構造を有するものを配合した場合、上記の課題
を解決し得る潤滑組成物が得られることを見出し、さら
に検討を加え、本発明を完成させた。
【0008】すなわち、本発明は、次式1: (式中、R1 およびR2 は互いに独立して水素原子、炭
素原子数1ないし10のアルキル基または炭素原子数2
ないし10のアルケニル基を表し、R3 およびR4 は互
いに独立して炭素原子数1ないし50のアルキル基また
は炭素原子数2ないし50のアルケニル基を表し、そし
てmおよびnは互いに独立して0ないし50の整数を表
す)で表されるエステル化合物を含有し、JASO F
C規格を満たし、かつ生分解性を有することを特徴とす
る潤滑組成物に関する。
【0009】本発明はまた、次式1: (式中、R1 およびR2 は互いに独立して水素原子、炭
素原子数1ないし10のアルキル基または炭素原子数2
ないし10のアルケニル基を表し、R3 およびR4 は互
いに独立して炭素原子数1ないし50のアルキル基また
は炭素原子数2ないし50のアルケニル基を表し、そし
てmおよびnは互いに独立して0ないし50の整数を表
す)で表されるエステル化合物を含有し、ISO EG
D規格を満たし、かつ生分解性を有することを特徴とす
る潤滑組成物に関する。
【0010】上記式1におけるR1 およびR2 は同一で
あっても、互いに異なっていてもよく、水素原子である
か、または直鎖もしくは分岐した炭素原子数1ないし1
0のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル
基、第三ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、ノニル基もしくはデシル基またはそれ
らの異性体、または直鎖もしくは分岐した炭素原子数2
ないし10のアルケニル基、例えばビニル基、プロペニ
ル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプ
テニル基、オクテニル基、ノネニル基もしくはデセニル
基またはそれらの異性体である。
【0011】上記式1におけるR3 およびR4 もまた同
一であっても、互いに異なっていてもよく、直鎖もしく
は分岐した炭素原子数1ないし50のアルキル基または
直鎖もしくは分岐した炭素原子数2ないし50のアルケ
ニル基である。具体的にはR1 およびR2 に対して例示
したものの他、炭素数に応じたアルキル基またはアルケ
ニル基、すなわちウンデシル基ないしペンタコンチル基
またはウンデセニル基ないしペンタコンテニル基を挙げ
ることができる。R3 およびR4 としては互いに独立し
て炭素原子数7ないし30のアルキル基または炭素原子
数7ないし30のアルケニル基が好ましい。
【0012】また、上記式1におけるmおよびnは同一
であっても、異なっていてもよく、0ないし50の整数
であり、製造しやすさ等の点でmおよびnの和が40以
下であることが好ましい。
【0013】上記式1で表されるエステル化合物として
は、全体の炭素数が20ないし80のものが、使用性や
生分解性およびエンジン性能改良性の点で好ましい。ま
た、上記式1で表されるエステル化合物は、JIS K
2283に準拠した100℃における動粘度が2ないし
40mm2 /s、特に4ないし20mm2 /sの範囲に
あることが、使用性や生分解性およびエンジン性能改良
性の点で好ましい。なお、上記エステル化合物は単独種
で用いても、また複数種を組み合わせて用いてもよいこ
とはいうまでもない。
【0014】本発明において使用される上記式1で表さ
れるエステル化合物は、一般的には、次式2: で表される相当するジオールと次式3: R3 COOH (3) で表される相当する直鎖もしくは分岐鎖飽和脂肪酸また
は直鎖もしくは分岐鎖不飽和脂肪酸とから脱水反応を行
うことにより製造され得る。上記式2および3中、
1 、R2 、R3 、mおよびnは式1に対して定義した
ものと同じ意味を表し、脂肪酸としてはR3 が異なる意
味を表す複数種の化合物を用いてもよいことはもちろん
である。また、脂肪酸としては、遊離酸の他、酸無水
物、酸ハロゲン化物、金属塩等の誘導体の形態で用いて
もよい。さらに、上記した酸とアルコールとの反応の他
に、ハロゲン化アルキルと酸の銀塩との反応、または酸
塩化物や酸無水物にアルコキシドを作用させることによ
っても、本発明における式1で表されるエステル化合物
を製造することができる。本発明において好ましく使用
されるエステル化合物としては、ネオペンチルグリコー
ル(2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール)、
2,2−ジプロピル−1,3−プロパンジオール、2,
2−ジペンチル−1,3−プロパンジオール、3,3−
ジメチル−1,5−ペンタンジオール、4,4−ジメチ
ル−1,9−ノナンジオール、8−メチル−8−エチル
−1,15−ペンタデカンジオール等のジオールまたは
その誘導体と、飽和脂肪酸、例えば酢酸、酪酸、カプロ
ン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、ノナン酸、カプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸等、不飽和脂肪
酸、例えばアクリル酸、クロトン酸、ウンデシレン酸、
オレイン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレン酸、アラ
キドン酸等、またはその異性体もしくは誘導体とから製
造されるものを例示することができる。
【0015】本発明の潤滑組成物に上記式1で表される
エステル化合物は15ないし90重量%、特に25ない
し80重量%含まれていることが好ましい。
【0016】本発明の潤滑組成物のその他の成分は、特
に制限されるものではないが、いずれも慣用のものであ
る、鉱油、合成潤滑基油および添加剤等である。鉱油に
は原油を常圧蒸留および減圧蒸留して得られた潤滑油留
分を精製して得られるパラフィン系またはナフテン系の
ものがあり、そのうち粘度調整用の引火点70℃以上の
ものが石油系溶剤等であり、例えばストッダードソルベ
ント、ミネラルスピリット、ケロシン、ノルマルパラフ
ィン、イソパラフィン、プロピレンオリゴマー等を挙げ
ることができる。合成潤滑基油はポリ−α−オレフィン
(例として1−オクテンオリゴマー,1−デセンオリゴ
マー等)、ポリブテン、アルキルベンゼン、アルキルナ
フタレン、ポリグリコール、ジエステル(例としてジト
リデシルグルタレート,ジ−2−エチルヘキシルアジペ
ート,ジイソデシルアジペート,ジトリデシルアジペー
ト,ジ−2−エチルヘキシルセバケート等)、上記式1
で表されるエステル以外のエステル(例としてトリメチ
ロールプロパンステアレート,トリメチロールプロパン
オレエート,ペンタエリトリトール2−エチルヘキサノ
エート,炭酸エステル等)、ポリフェニルエーテル、フ
ッ素系油、シリコーンオイル等である。添加剤として
は、例えば清浄・分散剤(例として塩基性カルシウムス
ルホネート,塩基性カルシウムフェネート,塩基性カル
シウムサリチレート,アルケニルコハク酸イミド,ベン
ジルアミン,ポリアルケニルアミン,またはビニールピ
ロジノン,ビニールピロリドン,ポリエチレングリコー
ルもしくはメタクリレートとアルキルメタクリレートと
のコポリマー等)、流動点降下剤(例としてポリメタク
リレート,塩化パラフィンワックスとナフタリンの縮合
物等)、粘度指数向上剤(例としてポリメタクリレー
ト,エチレン・プロピレンコポリマー,ポリオレフィ
ン,ポリイソブチレン,ポリアルキルスチレン等)、酸
化防止剤(例としてフェノール誘導体,アミン誘導体,
有機硫化物,またはジアルキルジチオリン酸,ジアルキ
ルジチオカルバミン酸の金属塩等)、腐食防止剤(例と
してポリサルファイド,ジアルキルジチオリン酸亜鉛,
ベンゾトリアゾール等)、さび止め剤(例としてスルホ
ン酸塩,カルボン酸塩,カルボン酸等)、消泡剤(例と
してジメチルポリシロキサン,ジエチルシリケート
等)、極圧剤・摩耗防止剤(例として硫黄系化合物,リ
ン系化合物,ジアルキルジチオリン酸の金属塩等)、油
性剤・摩擦調整剤(例として高級脂肪酸,高級アルコー
ル,またはアミン,エステル,硫化油脂,塩素化油脂,
モリブデンの有機化合物等)、固体潤滑剤(例として二
硫化モリブデン,グラファイト等)等を挙げることがで
きる。これらの鉱油、合成潤滑基油および添加剤等の配
合比率は特に限定されず、目的とする潤滑組成物に応じ
て容易に決定され得るが、通常、合計で40ないし85
重量%配合され、そして鉱油は0ないし50重量%、合
成潤滑基油は20ないし80重量%そして添加剤は3な
いし30重量%それぞれ配合される。
【0017】本発明の潤滑組成物は上記式1で表される
エステル化合物を含有し、JASOFC規格ないしIS
O EGD規格を満たし、かつ生分解性を有することを
特徴とする。JASO FC規格とは総合的なエンジン
性能を示す尺度であり、該規格を満たすとは、潤滑性指
数(LIX)が95以上、初期トルク指数(TIX)が
98以上、清浄性指数(DIX)が95以上、排気煙指
数(SIX)が85以上、そして排気系閉塞性指数(B
IX)が90以上であることが要求される。また、IS
O EGD規格では潤滑性指数(LIX)、初期トルク
指数(TIX)、排気煙指数(SIX)および排気系閉
塞性指数(BIX)に対する要求がJASOFC規格と
同じであり、そして清浄性指数(GD DIX)が12
5以上であることが要求される。本発明において生分解
性とは潤滑組成物が自然界の微生物の作用によりCO2
やH2 O等の無害の物質に分解され得ることを意味し、
一般的には、標準的生分解性試験法による試験の結果、
規準を満たすことを意味する。標準的生分解性試験法と
しては以下のものを挙げることができる(カッコ内は生
分解性とみなされるための規準値である):修正AFN
OR試験法〔OECD301A〕(70%以上),修正
Sturm試験法〔OECD301B〕(60%以
上),修正MITI試験法〔OECD301C〕(60
%以上),栓付ビン試験法〔OECD301D〕(60
%以上),修正OECDスクリーニング試験法〔OEC
D301E〕(70%以上),Zahn−Wellen
s試験法〔OECD302B〕(20%以上),CEC
−L−33−T−82法(67%以上),化審法〔クー
ロメーター法〕(35〜40%)。この中で、現在、最
も繁用されているのはCEC−L−33−T−82法で
あり、製品にエコマークを付すための条件としてこの試
験により67%以上の生分解性を示すことが必要とされ
る。なお、この試験法の詳細については、Coordinating
European Council for Developement of Performance
Tests for Lubricants and Engine Fuels; Tentative T
est Method CEC-L-33-T-82, 1982およびApproved Test
Method CEC-L-33-A-93, 1995を参照。また、最近、生分
解性評価試験としてCEC法から、より厳しい生分解性
試験である修正Sturm法へ代わる動きもある。この
生分解性試験の置き換えはエステルの生分解性の評価に
大きな影響を与える。すなわち、本発明において使用さ
れるエステルを除く他のエステルはCEC法で90%以
上の生分解性があったものが、修正Sturm法では6
0%以下となってしまう。しかし、本発明において使用
されるエステルはこの修正Sturm法で80%以上の
生分解性を示すことが確認されている。
【0018】
【発明の実施の形態】上記したように、本発明は、生分
解性付与には寄与するものの、スモークを増加させ、ま
た、清浄性を悪化させることが定説であったエステル化
合物のうち、特定の化学構造のものを選択したことによ
り、十分な生分解性を示し、かつ、潤滑性、初期トル
ク、清浄性、スモーク、排気系閉塞性等のエンジン性能
に優れる潤滑組成物の提供を可能としたものである。こ
のため、本発明の潤滑組成物は、小型自動二輪車、船外
機、発電機、チェンソー、その他の汎用エンジン等の2
サイクルエンジン油として好適に使用される。また、本
発明の潤滑組成物は、4サイクルエンジン油、作動油、
ギヤ油、金属加工油、圧延油、冷凍機油等としても適し
ている。
【0019】
【実施例】以下実施例に基づいて本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 実施例1 市販の2サイクルエンジン油中の鉱油成分の一部をネオ
ペンチルグリコールとイソステアリン酸を主成分とする
脂肪酸とのエステル〔以下、エステルAと記載,100
℃における動粘度(JIS K2283に準拠)8.0
mm2 /s〕に置換し、そして油自体の100℃におけ
る動粘度を8.5mm2 /sに調整して、試験油とし
た。この試験油に対して、JASO FC規格に要求さ
れる潤滑性指数(LIX)、初期トルク指数(TI
X)、清浄性指数(DIX)、排気煙指数(SIX)お
よび排気系閉塞性指数(BIX)の各指数を所定の試験
法に準じて測定し、そしてCEC−L−33−T−82
法に従って生分解性を測定した。試験の結果は試験油の
組成と併せて下の表3にまとめて示す。
【0020】比較例1〜3 実施例1におけるエステルに代えて、ペンタエリトリト
ールとオクタン酸とのエステルおよびペンタエリトリト
ールとデカン酸とのエステルの混合物(以下、エステル
Bと記載)を用いた油(比較例1)、トリメチロールプ
ロパンとオクタン酸とのエステルおよびトリメチロール
プロパンとデカン酸とのエステルの混合物(以下、エス
テルCと記載)を用いた油(比較例2)に対しても実施
例1と同様の試験を行った。そして、比較例3として、
エステルを配合しない市販の2サイクルエンジン油自体
に対しても実施例1と同様の試験を行った。これらの試
験の結果は各油の組成と併せて下の表3にまとめて示
す。
【0021】
【表3】 (上記表中、 n.d. は試験していないことを示す。)
【0022】上記したように、JASO FC規格によ
れば、潤滑性指数は95以上、初期トルク指数は98以
上、清浄性指数は95以上、排気煙指数は85以上、そ
して排気系閉塞性指数は90以上であることが要求さ
れ、エコマークを付すためにはCEC−L−33−T−
82法により67%以上の生分解性を有することが要求
されている。表1に示す結果から、本発明に係る実施例
1のエステルAを含有する油のみが、JASO FC規
格およびCEC生分解性を共に満たしているのに対し、
比較例1の油は生分解性が低く、比較例2の油は少なく
とも排気煙の点でエンジン性能が劣り、比較例3の市販
油はエンジン性能は良好であるものの、生分解性が非常
に低いことがわかる。
【0023】実施例1には、入手しやすく、しかも生分
解性およびエンジン性能の改良の点で優れたエステル化
合物を用いた例を示したものであり、その他の上記式1
で表されるエステル化合物を用いた場合も、同様に、生
分解性およびエンジン性能が共に良好である潤滑組成物
が得られることはいうまでもない。
【0024】実施例2〜6 実施例1におけるエステルを用いて別の組成を有する試
験油(実施例2)、および実施例1におけるエステルに
代え、カプリル酸を主成分とする脂肪酸とネオペンチル
グリコールとのエステルD(100℃での粘度2.1)
(実施例3)、オレイン酸を主成分とする脂肪酸とネオ
ペンチルグリコールとのエステルE(100℃での粘度
6.0)(実施例4,5)またはオレイン酸を主成分と
する別の脂肪酸とネオペンチルグリコールとのエステル
F(100℃での粘度7.7)(実施例6)を用い、表
4に示す組成の試験油について、実施例1と同様の評価
を行ったが、清浄性はISO EGD規格に要求される
試験法によっても評価し(GD法清浄性指数)、生分解
性は修正Sturm法によっても評価した。結果もまた
表4に示す。
【0025】
【表4】 (上記表中、 n.d. は試験していないことを示す。)
【0026】試験例 実施例2および比較例3の試験油について低温始動性の
比較を行った。低温始動性の評価は試験方法JPI−5
S−26−85に準拠してブルックフィールド粘度を測
定することにより行った。該粘度が低い程、低温始動性
が良好であることを意味する。結果を表5に示す。
【表5】
【0027】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の潤
滑組成物は特定のエステル化合物を含有することによ
り、エコマークを付すために十分な生分解性とJASO
FC規格やISO EGD規格のような総合的なエン
ジン性能との両方を併せ持つものであり、環境汚染の恐
れがなく、しかも優れたエンジン性能を示す、これまで
に提案されたことのないものである。このため、本発明
の潤滑組成物は2サイクルエンジン油として好適である
他、4サイクルエンジン油、作動油、ギヤ油、金属加工
油、圧延油、冷凍機油等として利用できる。エステル化
合物を含有する潤滑組成物はある程度の生分解性を示す
ものの、排気煙の指数が悪く、実際の使用には問題があ
り、また、JASO FC規格やISO EGD規格を
満たす潤滑組成物は生分解性を示さないものばかりであ
る現状において、本発明の潤滑組成物は優れた生分解性
や清浄性等の点で環境にやさしく、しかも潤滑性等の点
で優れたエンジン性能を有し、この分野への寄与は多大
なものがあるといえる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 章博 神奈川県川崎市川崎区浮島町6番1号 ゼ ネラル石油株式会社中央研究所内 (72)発明者 福島 知 神奈川県川崎市川崎区浮島町6番1号 ゼ ネラル石油株式会社中央研究所内 (72)発明者 岡庭 勝典 神奈川県川崎市川崎区浮島町6番1号 ゼ ネラル石油株式会社中央研究所内 (72)発明者 馬場 征夫 神奈川県川崎市川崎区浮島町6番1号 ゼ ネラル石油株式会社中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式1: (式中、R1 およびR2 は互いに独立して水素原子、炭
    素原子数1ないし10のアルキル基または炭素原子数2
    ないし10のアルケニル基を表し、R3 およびR4 は互
    いに独立して炭素原子数1ないし50のアルキル基また
    は炭素原子数2ないし50のアルケニル基を表し、そし
    てmおよびnは互いに独立して0ないし50の整数を表
    す)で表されるエステル化合物を含有し、JASO F
    C規格を満たし、かつ生分解性を有することを特徴とす
    る潤滑組成物。
  2. 【請求項2】 次式1: (式中、R1 およびR2 は互いに独立して水素原子、炭
    素原子数1ないし10のアルキル基または炭素原子数2
    ないし10のアルケニル基を表し、R3 およびR4 は互
    いに独立して炭素原子数1ないし50のアルキル基また
    は炭素原子数2ないし50のアルケニル基を表し、そし
    てmおよびnは互いに独立して0ないし50の整数を表
    す)で表されるエステル化合物を含有し、ISO EG
    D規格を満たし、かつ生分解性を有することを特徴とす
    る潤滑組成物。
  3. 【請求項3】 式1で表されるエステル化合物を15な
    いし90重量%含有する請求項1または2記載の潤滑組
    成物。
  4. 【請求項4】 式1中、R3 およびR4 が互いに独立し
    て炭素原子数7ないし30のアルキル基または炭素原子
    数7ないし30のアルケニル基を表すエステル化合物を
    含有する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の潤滑
    組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000044972A (ja) * 1998-08-03 2000-02-15 General Sekiyu Kk 潤滑剤の生分解性を向上させる方法、生分解性向上剤および生分解性潤滑剤組成物
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