JPH10318134A - クライオポンプの再生装置および再生方法 - Google Patents

クライオポンプの再生装置および再生方法

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JPH10318134A
JPH10318134A JP14116797A JP14116797A JPH10318134A JP H10318134 A JPH10318134 A JP H10318134A JP 14116797 A JP14116797 A JP 14116797A JP 14116797 A JP14116797 A JP 14116797A JP H10318134 A JPH10318134 A JP H10318134A
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cryopanel
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cryopump
refrigerant gas
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宏 浅見
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薫 青木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生用の加熱手段としてGM冷凍機4の
冷媒ガスの断熱圧縮熱によりクライオパネル31、32
を昇温させ、発熱部57、59の製造が簡単で安全かつ
迅速に再生作業を実行可能であるとともに、再生後の運
転再開を低コストでかつ能率的に行うことができるクラ
イオポンプの再生装置および再生方法を提供すること。 【解決手段】 GM冷凍機4の冷媒ガスの断熱圧縮熱を
用いて、クライオパネル31、32を直接加熱すること
に着目し、冷媒ガスをクライオパネル31、32に導く
ため再生用導管52、53と、再生用導管52、53に
設けた開閉弁54、55と、空間部56、58を有しク
ライオパネル31、32に設けた発熱部57、59とを
設け、空間部56、58に発生する断熱圧縮熱によって
クライオパネル31、32を加熱するようにしたことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は極低温冷却により高
真空を作るためのクライオポンプの再生装置および再生
方法にかかるもので、とくにクライオポンプのクライオ
パネルに吸着された気体を除去するためのクライオポン
プの再生装置および再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のクライオポンプおよびその再生装
置について、図4にもとづき概説する。図4は、従来の
クライオポンプ1の概略断面図であって、クライオポン
プ1は、ポンプハウジング2と、真空容器3と、蓄冷式
冷凍機たとえば二段式のGM冷凍機4(ギフォード・マ
クマホン冷凍機)と、クライオポンプ1の再生装置5
と、を有する。
【0003】ポンプハウジング2は、その内部にGM冷
凍機4を収容し、大気放出弁6(安全弁)と、窒素ガス
などの再生ガス導入口7とを設けるとともに、真空シー
ル8を介して真空容器3を密閉的に取り付けることによ
りその内部に吸着用ポンプチャンバー9およびテストチ
ャンバー10をそれぞれ形成してある。
【0004】真空容器3は、当該クライオポンプ1によ
りそのテストチャンバー10内を高真空とするもので、
テストチャンバー10に半導体その他の製造ライン11
を収容可能とし、アルゴンガスなどの製造ライン用ガス
を第1の弁12、流量コントローラー13、第2の弁1
4、ガス導入口15、およびガス導入管16を介してテ
ストチャンバー10内に導入可能としてある。さらに真
空容器3には、真空弁17、真空ポンプ18および真空
計19を設けることにより、吸着用ポンプチャンバー9
およびテストチャンバー10内を粗引きして所定の真空
度、たとえば1Pa(10-2Torr)まで機械的に排
気し、真空引き可能としてある。
【0005】GM冷凍機4は、圧縮機20と、吸気弁2
1と、排気弁22と、駆動モーター23と、駆動機構2
4と、第1段シリンダー25および第2段シリンダー2
6と、第1段ディスプレーサー27および第2段ディス
プレーサー28と、第1段冷却ステージ29(第1段低
温部)および第2段冷却ステージ30(第2段低温部)
と、カップ状の第1段クライオパネル31(輻射シール
ド)および第2段クライオパネル32と、を有する。
【0006】圧縮機20は、ヘリウムガスなどの冷媒ガ
スを導管33を介して、第1段シリンダー25における
第1段ディスプレーサー27内の第1段蓄冷器34、お
よび第2段シリンダー26における第2段ディスプレー
サー28内の第2段蓄冷器35に供給する。
【0007】第1段シリンダー25と第1段ディスプレ
ーサー27との間には第1段シール36、第2段シリン
ダー26と第2段ディスプレーサー28との間には第2
段シール37をそれぞれ設けるとともに、導管33から
第1の連通路38、第2の連通路39、第3の連通路4
0、第4の連通路41および第5の連通路42をそれぞ
れ形成して、第1段冷却ステージ29内方に第1段膨張
室43を、第2段冷却ステージ30内方に第2段膨張室
44をそれぞれ形成する。
【0008】第1段冷却ステージ29には、第1段クラ
イオパネル31を熱的に接触させて設けるとともに、第
1段クライオパネル31の先端部には吸着用ポンプチャ
ンバー9とテストチャンバー10との境界部分にバッフ
ル45を設けてある。第2段冷却ステージ30には、第
2段クライオパネル32を熱的に接触させて設けるとと
もに、第2段クライオパネル32の内壁面には活性炭な
どの吸着材46を接着してある。
【0009】再生装置5は、前記再生ガス導入口7と、
第1段ヒーター47(第1段発熱部)と、第2段ヒータ
ー48(第2段発熱部)と、を有する。第1段ヒーター
47は、第1段クライオパネル31を介して第1段冷却
ステージ29にこれを接触させてある。第2段ヒーター
48は、第2段クライオパネル32を介して第2段冷却
ステージ30にこれを接触させてある。再生ガス導入口
7からは所定温度の窒素ガスを吸着用ポンプチャンバー
9内に導入可能としてある。
【0010】こうした構成のクライオポンプ1および再
生装置5において、まず通常の真空運転においては、真
空弁17を開いて真空ポンプ18の運転によりテストチ
ャンバー10(および吸着用ポンプチャンバー9)を機
械的に真空引き(粗引き)して、圧力10-2Torr程
度までの真空とする。
【0011】ついで、GM冷凍機4を運転して、さらに
高真空とする。すなわち、吸気弁21および排気弁22
の開閉、並びに駆動機構24による第1段ディスプレー
サー27および第2段ディスプレーサー28の上下往復
動運転により、第1段蓄冷器34および第2段蓄冷器3
5に冷媒ガスを往復通過させ、第1段冷却ステージ29
をたとえば温度80Kに、第2段冷却ステージ30を温
度20K程度に冷却する。したがって、第1段冷却ステ
ージ29の第1段クライオパネル31に水蒸気、炭酸ガ
スその他比較的沸点の高い気体分子などを凝縮固化し、
第2段冷却ステージ30の第2段クライオパネル32に
窒素ガス、アルゴンその他比較的低沸点のガスを吸着す
る。さらに、最も沸点の低い、水素、ネオン、ヘリウム
などのガスは第2段クライオパネル32の吸着材46に
低温吸着される。
【0012】こうして吸着用ポンプチャンバー9内のガ
スを凝縮、吸着あるいは低温吸着することにより、テス
トチャンバー10を高真空とした上で製造ライン11を
運転するが、運転にともない、気体分子が凝縮吸着され
たり、第2段クライオパネル32の吸着材46に低温吸
着されて飽和状態となる。したがって、この飽和状態の
クライオポンプ1からこれらのガス、気体分子を放出さ
せる再生作業が必要となる。この再生作業は、通常、製
造ライン11およびGM冷凍機4の運転を停止し、再生
装置5により第1段クライオパネル31および第2段ク
ライオパネル32を加熱させることによりこれを行う。
【0013】すなわち、GM冷凍機4の運転を停止し、
再生ガス導入口7から加熱窒素ガスなどを吸着用ポンプ
チャンバー9内に導入することにより吸着用ポンプチャ
ンバー9内の断熱真空を破壊させ、第1段クライオパネ
ル31および第2段クライオパネル32の面にこのガス
を流して昇温させ、吸着ガスを放出させ、大気放出弁6
から大気中に排気する。また再生装置5の第1段ヒータ
ー47により第1段クライオパネル31を、第2段ヒー
ター48により第2段クライオパネル32をそれぞれ直
接加熱する。
【0014】なお、水素ガスのような最も沸点の低いガ
スに対する一般的なクライオポンプ1における活性炭の
排気容量(低温吸着)は、窒素、アルゴンなどのガスに
対する排気容量(凝縮吸着)に比べると、はるかに小さ
いため(およそ1/100程度)、活性炭などの吸着材
46は短時間の作用で飽和してしまう。したがって、吸
着材46の排気容量を回復させるため第2段クライオパ
ネル32の吸着材46を加熱して、吸着されているガス
を放出させる再生作業が、第1段クライオパネル31に
比較して、より頻繁に必要になる。
【0015】この再生作業は、通常GM冷凍機4を停止
させ、第2段クライオパネル32を常温まで昇温して行
うため、とくに再生後のクライオポンプ1をその作動温
度まで下げるための冷却運転時間が長く必要となって、
再生作業全体では数時間を要することになる。この間、
たとえば前記製造ライン11が半導体製造装置の場合、
ロスタイムが増え加してしまうという問題があり、再生
作業にかかる時間をできるだけ減らすことが要請されて
いる。
【0016】さらに、こうした再生装置5には、再生ガ
ス導入口7を含む再生ガス設備が必要になるとともに、
使用するガス量も多く、再生費用がかさむという問題が
ある。また、第1段ヒーター47および第2段ヒーター
48が真空中で使用されるため、その絶縁不良や断線な
どのトラブルを招きやすく、その安全上の不安があるな
どの問題がある。
【0017】なお公知技術として、特開平5−3218
32号、特開平5−340622号などがある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
諸問題にかんがみなされたもので、再生用の加熱手段と
してGM冷凍機の冷媒ガスを活用するクライオポンプの
再生装置および再生方法を提供することを課題とする。
【0019】また本発明は、冷媒ガスの断熱圧縮熱を発
生させることにより、クライオパネルを昇温させること
ができるクライオポンプの再生装置および再生方法を提
供することを課題とする。
【0020】また本発明は、とくに発熱部の製造が簡単
で安全かつ迅速に再生作業を実行可能なクライオポンプ
の再生装置および再生方法を提供することを課題とす
る。
【0021】また本発明は、再生作業中にGM冷凍機の
運転を停止することなく、再生後の運転再開を低コスト
でかつ能率的に行うことができるクライオポンプの再生
装置および再生方法を提供することを課題とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、GM
冷凍機の蓄冷器に供給する冷媒ガスと同じ周期および圧
力の冷媒ガスを用いること、この冷媒ガスの断熱圧縮熱
を利用してクライオパネル部分を直接加熱可能であるこ
とに着目したもので、第一の発明は、シリンダーと、こ
のシリンダー内を往復動するディスプレーサーと、この
ディスプレーサーに収容した蓄冷器と、このディスプレ
ーサーの往復動により低温となる冷却ステージと、この
冷却ステージに熱的に接触させたクライオパネルと、を
有する蓄冷式冷凍機を用いたクライオポンプの再生装置
であって、上記蓄冷器に供給する冷媒ガスと同じ周期お
よび圧力の冷媒ガスを、常温部から上記クライオパネル
に導くため再生用導管と、この再生用導管に設けた開閉
弁と、この再生用導管にその一端部を接続し、その他端
部を閉鎖して所定容量の空間部を有しているとともに上
記クライオパネルに設けた発熱部と、を設け、この発熱
部に上記冷媒ガスを供給する際に上記空間部において発
生する断熱圧縮熱によって上記クライオパネルを加熱す
るようにしたことを特徴とするクライオポンプの再生装
置である。
【0023】第二の発明は、シリンダーと、このシリン
ダー内を往復動するディスプレーサーと、このディスプ
レーサーに収容した蓄冷器と、このディスプレーサーの
往復動により低温となる冷却ステージと、この冷却ステ
ージに熱的に接触させたクライオパネルと、を有する蓄
冷式冷凍機を用いたクライオポンプの再生方法であっ
て、上記蓄冷器に供給する冷媒ガスと同じ周期および圧
力で該冷媒ガスを、常温部から再生用導管および開閉弁
を介して上記クライオパネルに導く導入工程と、その一
端を閉鎖して所定容量の空間部を有しているとともに上
記クライオパネルに設けた発熱部に上記冷媒ガスを供給
する際に上記空間部において発生する断熱圧縮熱によっ
て上記クライオパネルを加熱するようにした加熱工程
と、を有することを特徴とするクライオポンプの再生方
法である。
【0024】上記発熱部は、これをパイプにより構成
し、その製造を容易にするとともに、上記パイプの外表
面上に活性炭を接着して、このパイプを上記クライオパ
ネルの表面に接触して設けることができる。
【0025】上記パイプはこれをラセン状に形成するこ
とにより、クライオパネルの表面の広い範囲にわたって
加熱作用を均一、迅速かつ効率的に及ぼすことができ
る。
【0026】上記発熱部は、冷却ステージの段数に応じ
て、これを二段および三段など多段に設けることができ
る。
【0027】本発明によるクライオポンプの再生装置お
よび再生方法においては、常温部から蓄冷式冷凍機の冷
却ステージのクライオパネルに冷媒ガスを導くため再生
用導管およびこの再生用導管に設けた開閉弁を介して発
熱部を設けたので、この発熱部の空間部に冷媒ガスを供
給することにより、この際に発生する断熱圧縮熱によっ
てクライオパネルを直接加熱するようにすることがで
き、従来のように特別の再生装置すなわち、再生ガス導
入口、第1段ヒーターおよび第2段ヒーターなどを設け
なくても、クライオポンプの再生作用を直接行うクライ
オパネルの加熱昇温が可能となる。したがって、従来の
クライオポンプの再生装置におけるような、第1段ヒー
ターおよび第2段ヒーターの断線やショートなどによる
危険性を回避し、安全かつ確実にクライオパネルおよび
その吸着材の再生を迅速に行うことができる。
【0028】さらに、蓄冷器に供給する冷媒ガスと同じ
周期および圧力の冷媒ガスを用いるため、従来の再生装
置のように再生作業中にGM冷凍機の運転を停止する必
要がなく、GM冷凍機の運転を維持したまま再生作業が
可能で、再生後の運転再開を低コストでかつ能率的に行
うことができる。
【0029】本発明の場合、冷却ステージが多段で、と
くに頻繁に再生作業が必要な第2段クライオパネルのみ
の部分再生を、GM冷凍機の運転を停止することなく、
安全かつ迅速に実現可能であり、クライオポンプの可動
率の向上を期待することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施の形態による
再生装置を装備したクライオポンプ50についてその再
生方法とともに図1ないし図3にもとづき説明する。た
だし、図4と同様の部分には同一符号を付し、その詳述
はこれを省略する。図1は、クライオポンプ50の概略
断面図であって、クライオポンプ50は、既述のクライ
オポンプ1(図4)におけると同様に、ポンプハウジン
グ2と、真空容器3と、GM冷凍機4と、クライオポン
プ50の再生装置51と、を有する。
【0031】再生装置51は、たとえばステンレス製の
第1段再生用導管52および第2段再生用導管53と、
第1段開閉弁54および第2段開閉弁55と、所定容積
の第1段空間部56を有する第1段発熱部57と、所定
容積の第2段空間部58を有する第2段発熱部59と、
たとえば白金−コバルトセンサーなどの第1段温度セン
サー60および第2段温度センサー61と、制御回路6
2と、を有する。
【0032】第1段再生用導管52は、導管33から分
岐し、第1段開閉弁54を設け、常温部から第1段発熱
部57の第1段空間部56に冷媒ガスを供給可能とす
る。第2段再生用導管53は、導管33から第1段再生
用導管52に並列に分岐し、第2段開閉弁55を設け、
第2段発熱部59の第2段空間部58に冷媒ガスを供給
可能とする。
【0033】第1段発熱部57は、第1段再生用導管5
2に連通し、他端側を閉鎖した、たとえば円筒状の部材
であって、これを第1段冷却ステージ29に熱的に接触
させてある。第2段発熱部59は、第2段再生用導管5
3に連通し、他端側を閉鎖した、たとえば円筒状の部材
であって、これを第2段クライオパネル32の内壁面に
熱的に接触させてある。
【0034】第1段温度センサー60は、第1段冷却ス
テージ29にこれを設けて、再生作業における温度を測
定する。第2段温度センサー61は、第2段冷却ステー
ジ30にこれを設けて、再生作業における温度を測定す
る。
【0035】制御回路62は、第1段温度センサー60
および第2段温度センサー61からの検出信号を受ける
とともに、第1段開閉弁54および第2段開閉弁55、
圧縮機20、吸気弁21、排気弁22、駆動モーター2
3(駆動機構24)を駆動制御する。
【0036】こうした構成のクライオポンプ50および
再生装置51において、クライオポンプ50の通常運転
は、図4のクライオポンプ1と事実上同様である。ただ
し、GM冷凍機4の運転時において第1段開閉弁54お
よび第2段開閉弁55を閉鎖状態とし、第1段発熱部5
7の第1段空間部56および第2段発熱部59の第2段
空間部58には、GM冷凍機4の封入圧力と同じ圧力の
冷媒ガスを封入してある。
【0037】クライオポンプ50の再生時において、第
1段蓄冷器34および第2段蓄冷器35に供給する冷媒
ガスと同じ周期および圧力の冷媒ガスが導管33から第
1段開閉弁54あるいは第2段開閉弁55を介して第1
段発熱部57の第1段空間部56および第2段発熱部5
9の第2段空間部58に冷媒ガスを供給することがで
き、この供給の際に第1段空間部56および第2段空間
部58内部に発生する断熱圧縮熱によって第1段冷却ス
テージ29および第2段クライオパネル32をそれぞれ
加熱することができ、GM冷凍機4の運転状態を維持し
たままで再生作業を実施することができる。
【0038】図1に示した本実施の形態では、第1段発
熱部57および第2段発熱部59は円筒状のものとして
これを構成したが、本発明においては、これら発熱部を
パイプにより構成し、その構造を単純化するとともに、
低コストで製造することができる。すなわち図2は、発
熱部の他の例を示す要部断面図であって、第2段発熱部
59の代わりに、ラセン状に卷いた銅製の均一径のパイ
プから第2段発熱部63を構成し、この第2段発熱部6
3の外表面上に活性炭などの吸着材46を接着し、これ
を第2段クライオパネル32の内壁面の周面上に熱的に
接触してある。もちろん、第1段発熱部57もラセン状
のパイプから構成してもよい。
【0039】なお、第1段クライオパネル31に比較し
て第2段クライオパネル32部分の方が短時間で飽和す
るため、実際の再生作業は、第2段クライオパネル32
について、より頻繁にこれを行うことになる。具体的
に、ガス導入管16からテストチャンバー10内にアル
ゴンガスを導入し、第2段クライオパネル32に約50
0リットルのアルゴンガスを凝縮させた状態から再生装
置51による第2段クライオパネル32部分のみの再生
について、ラセン状の第2段発熱部63を採用した場合
を例に取って以下説明する。
【0040】図3は、この第2段発熱部63を用いた場
合の部分再生における実験結果を示すグラフである。第
2段発熱部63として外径16mm、内径14mm、長
さ400mm、内容積61ccの銅パイプをコイル状に
加工し、第2段クライオパネル32の内壁面にハンダ付
けし熱的に固定接触させてある。第1段再生用導管52
の外径6mm、第2段再生用導管53の外径5mmであ
る。
【0041】第2段クライオパネル32再生前の第1段
冷却ステージ29および第2段冷却ステージ30の温度
は第1段温度センサー60および第2段温度センサー6
1によりそれぞれ測定され、第1段冷却ステージ29が
温度80K、第2段冷却ステージ30が温度12Kに冷
却されている状態から再生作業を開始する。
【0042】すなわち、第2段冷却ステージ30のみの
再生のため、第1段開閉弁54は閉鎖状態のまま、第2
段開閉弁55のみを開放する(手動あるいは制御回路6
2による自動制御)。第2段再生用導管53を介して第
2段発熱部63に冷媒ガスが第1段蓄冷器34および第
2段蓄冷器35へと同じ周期および圧力で詰め込まれる
結果、断熱圧縮熱が第2段発熱部63に発生し、第2段
クライオパネル32がその内壁面の周面を均一かつ全面
的に加熱されるので、第2段クライオパネル32および
第2段冷却ステージ30は迅速に昇温を開始する。
【0043】第2段クライオパネル32の昇温にともな
って、ここに凝縮されているアルゴンガスは、三重点以
上の温度および圧力(アルゴンガスの三重点の温度8
3.82K、圧力68754Pa(515.7Tor
r))よりも高くなって、きわめて迅速に、固相から液
相さらに気相に移行して大部分のガスは、大気放出弁6
から吸着用ポンプチャンバー9外に放出される。また、
吸着材46に低温吸着されている各種のガスも気相とな
って放出される。なお、第1段冷却ステージ29の温度
は、吸着用ポンプチャンバー9内の真空断熱が破壊され
ることにより、昇温する。
【0044】第2段冷却ステージ30が温度120Kに
達した時点で、第2段開閉弁55を閉鎖する。第2段冷
却ステージ30の温度は第2段開閉弁55を閉鎖した温
度(120K)からさらに8Kほど上昇し、昇温の最高
温度128Kに達したのち、冷却過程に移行し、25分
で20K以下の温度に回復した。また、第1段冷却ステ
ージ29の温度は135Kまで上昇した。この時点で吸
着用ポンプチャンバー9に残留しているアルゴンガスの
排気が、真空ポンプ18により開始され、吸着用ポンプ
チャンバー9内の真空度が10Pa以下に到達したの
ち、真空弁17を閉鎖する。
【0045】この実験では、図3に示すように、第2段
クライオパネル32のみの部分再生作業を開始してから
第2段冷却ステージ30の温度が再び20K以下のクラ
イオポンプ50としての運転が可能になるまでの所要時
間は40分であった。
【0046】なお、第1段開閉弁54および第2段開閉
弁55の開閉は、手動、あるいは第2段温度センサー6
1の測定にもとづく第2段冷却ステージ30の温度と連
動させて自動開閉することもできる。
【0047】また第2段クライオパネル32のみの再生
を行う場合、第1段クライオパネル31の温度が低い場
合、第2段クライオパネル32に凝縮されているガスが
昇温にともなって気化された際に、ふたたび第1段クラ
イオパネル31に凝縮されてしまい、完全な再生ができ
ないなどの問題があるが、このような場合、本発明の再
生装置51によれば、再生前の第1段クライオパネル3
1の温度を、第1段開閉弁54の開閉を調整してわずか
に昇温させる、たとえばあらかじめ温度80K〜100
K程度とすることにより、第2段クライオパネル32の
完全な再生が可能となる。
【0048】なお、上述の第2段クライオパネル32の
みの部分再生において、第1段クライオパネル31は冷
却状態のままであり、ここに凝縮している水分などはそ
のまま離さない状態である。通常は、上述のようにクラ
イオポンプ50において部分再生を行い、第1段クライ
オパネル31に水分が溜まりすぎた場合に第1段クライ
オパネル31および第2段クライオパネル32ともに再
生を行うが、部分再生に比較して回数は少ない。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、クライオ
ポンプの昇温手段として、GM冷凍機の冷媒ガスを用い
た断熱圧縮熱を使っているため、とくに電源設備や、再
生用の窒素ガスなどによる昇温設備を必要とすることな
く、従来の再生装置に比較して安全かつ迅速に昇温再生
が可能となる。また、GM冷凍機を運転状態に維持した
ままでクライオポンプの再生作業ができるため、再生後
のクライオポンプ運転可能温度までの冷却時間を大幅に
短縮することができる。さらに、断熱圧縮熱による発熱
部(空間部)の容積を適宜設定するとともに、開閉弁の
開閉を調整することにより、クライオパネルの温度を容
易に調整することができ、操作性も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による再生装置51を装備
したクライオポンプ50の概略断面図である。
【図2】同、発熱部の他の例(第2段発熱部63)を示
す要部断面図である。
【図3】同、第2段発熱部63を用いた場合の部分再生
における実験結果を示すグラフである。
【図4】従来のクライオポンプ1の概略断面図である。
【符号の説明】
1 クライオポンプ(図4) 2 ポンプハウジング 3 真空容器 4 二段式のGM冷凍機(蓄冷式冷凍機、ギフォード・
マクマホン冷凍機) 5 クライオポンプ1の再生装置 6 大気放出弁(安全弁) 7 窒素ガスなどの再生ガス導入口 8 真空シール 9 吸着用ポンプチャンバー 10 テストチャンバー 11 製造ライン 12 第1の弁 13 流量コントローラー 14 第2の弁 15 ガス導入口 16 ガス導入管 17 真空弁 18 真空ポンプ 19 真空計 20 圧縮機 21 吸気弁 22 排気弁 23 駆動モーター 24 駆動機構 25 第1段シリンダー 26 第2段シリンダー 27 第1段ディスプレーサー 28 第2段ディスプレーサー 29 第1段冷却ステージ(第1段低温部) 30 第2段冷却ステージ(第2段低温部) 31 第1段クライオパネル(輻射シールド) 32 第2段クライオパネル 33 導管 34 第1段蓄冷器 35 第2段蓄冷器 36 第1段シール 37 第2段シール 38 第1の連通路 39 第2の連通路 40 第3の連通路 41 第4の連通路 42 第5の連通路 43 第1段膨張室 44 第2段膨張室 45 バッフル 46 活性炭などの吸着材 47 第1段ヒーター(第1段発熱部) 48 第2段ヒーター(第2段発熱部) 50 クライオポンプ(図1) 51 クライオポンプ50の再生装置 52 第1段再生用導管 53 第2段再生用導管 54 第1段開閉弁 55 第2段開閉弁 56 第1段空間部 57 第1段発熱部 58 第2段空間部 59 第2段発熱部 60 第1段温度センサー 61 第2段温度センサー 62 制御回路 63 第2段発熱部(図2)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダーと、このシリンダー内を往
    復動するディスプレーサーと、このディスプレーサーに
    収容した蓄冷器と、このディスプレーサーの往復動によ
    り低温となる冷却ステージと、この冷却ステージに熱的
    に接触させたクライオパネルと、を有する蓄冷式冷凍機
    を用いたクライオポンプの再生装置であって、 前記蓄冷器に供給する冷媒ガスと同じ周期および圧力の
    冷媒ガスを、常温部から前記クライオパネルに導くため
    再生用導管と、 この再生用導管に設けた開閉弁と、 この再生用導管にその一端部を接続し、その他端部を閉
    鎖して所定容量の空間部を有しているとともに前記クラ
    イオパネルに設けた発熱部と、を設け、 この発熱部に前記冷媒ガスを供給する際に前記空間部に
    おいて発生する断熱圧縮熱によって前記クライオパネル
    を加熱するようにしたことを特徴とするクライオポンプ
    の再生装置。
  2. 【請求項2】 前記発熱部は、これをパイプにより構
    成し、 前記パイプの外表面上に活性炭を接着して、このパイプ
    を前記クライオパネルの表面に接触して設けたことを特
    徴とする請求項1記載のクライオポンプの再生装置。
  3. 【請求項3】 前記パイプは、これをラセン状に形成
    したことを特徴とする請求項2記載のクライオポンプの
    再生装置。
  4. 【請求項4】 前記発熱部は、前記冷却ステージの段
    数に応じて、これを多段に設けたことを特徴とする請求
    項1記載のクライオポンプの再生装置。
  5. 【請求項5】 シリンダーと、このシリンダー内を往
    復動するディスプレーサーと、このディスプレーサーに
    収容した蓄冷器と、このディスプレーサーの往復動によ
    り低温となる冷却ステージと、この冷却ステージに熱的
    に接触させたクライオパネルと、を有する蓄冷式冷凍機
    を用いたクライオポンプの再生方法であって、 前記蓄冷器に供給する冷媒ガスと同じ周期および圧力で
    該冷媒ガスを、常温部から再生用導管および開閉弁を介
    して前記クライオパネルに導く導入工程と、 その一端を閉鎖して所定容量の空間部を有しているとと
    もに前記クライオパネルに設けた発熱部に前記冷媒ガス
    を供給する際に前記空間部において発生する断熱圧縮熱
    によって前記クライオパネルを加熱するようにした加熱
    工程と、 を有することを特徴とするクライオポンプの再生方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005160277A (ja) * 2003-11-28 2005-06-16 Sumitomo Heavy Ind Ltd 動力装置とそれを用いた冷凍機、応用機器
JP2013016575A (ja) * 2011-07-01 2013-01-24 Nissan Tanaka Corp 極低温容器加温装置及び極低温容器加温方法
CN116440651A (zh) * 2023-05-29 2023-07-18 西安交通大学 一种甲烷流动变温回热富集系统及方法
US20240292568A1 (en) * 2023-02-27 2024-08-29 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Cryogenic Platform

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