JPH10318857A - 磁歪効果を利用した応力測定方法および装置 - Google Patents

磁歪効果を利用した応力測定方法および装置

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JPH10318857A
JPH10318857A JP12953897A JP12953897A JPH10318857A JP H10318857 A JPH10318857 A JP H10318857A JP 12953897 A JP12953897 A JP 12953897A JP 12953897 A JP12953897 A JP 12953897A JP H10318857 A JPH10318857 A JP H10318857A
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detection coil
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁歪効果を利用した応力測定方法およびその
装置を提供する。 【解決手段】 励磁と検出のコイルを巻いたコの字型ヨ
ークを互いにヨーク鞍部中央で直交させ、被測定物を交
流励磁し検出コイルに誘起される起電力から被測定物に
作用する応力を求める磁歪センサーを用いた応力測定法
において、磁歪センサーを被測定物上で非接触に回転さ
せて検出コイルに誘起される起電力波形を式(1) で表
し、最大主応力方向を表すC を求め、両ヨークの開口端
を結んだ平行な2 組の直線のうちの1 組の直線とC が平
行になるように磁歪センサーを配置後、磁歪センサーを
被測定物に接触させて応力測定を行う方法など。V=A+B
・COS[2 ・( θ-C)]・・(1) 、V は起電力、θは検出コ
イルを巻いたヨーク開口端を結ぶ直線と最大主応力方向
のなす角、A 、B 、C はパラメータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁歪効果(狭義に
は逆磁歪効果)によって生じる磁気異方性を利用して鋼
構造物や機械部品に作用している応力、特に周期的に作
用する応力の最大主応力成分を非破壊的に測定する方法
およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼材料などの強磁性材料に作用してい
る応力を測定する方法として、磁歪効果、すなわち応力
によって磁気的性質が変化する現象を利用した応力測定
方法がある。なかでも、磁歪効果によって生じる磁気異
方性を利用する応力測定方法は、鋼構造物や機械部品に
作用している応力を非破壊で、しかも比較的簡便に測定
できる方法として、特開昭62ー121325号公報、
実開平1ー135338号公報、特開平7ー11027
0号公報あるいは文献1〔境等:土木学会第50回年次
学術講演会予稿集、P662〜663(1995.
9)〕などに紹介されている。
【0003】図5に、磁歪効果によって生じる磁気異方
性を利用する応力測定方法の一例を示す。
【0004】この方法では、励磁用コイルを巻いたコの
字型のヨーク11と検出用コイルを巻いたコの字型のヨ
ーク12と励磁のための交流電源13と被測定物20を
流れる磁束を検出すための電圧計14から構成され、ヨ
ーク11とヨーク12が互いにヨーク鞍部の中央部で直
交するように配置された磁歪センサー1を用い、次のよ
うな原理で応力が測定される。
【0005】いま、被測定物20のX軸方向に引張応力
σX が作用すると、磁性材料である被測定物20のX、
Y軸方向の透磁率μX 、μY には、磁歪効果により下記
の式(2)の関係、すなわち磁気異方性が生じる。 μX >μY ・・・(2)
【0006】このような状態にある被測定物20に磁歪
センサー1を接近させ、この磁歪センサー1のヨーク1
1に巻かれた励磁用コイルに交流電源13より交流電流
を流して被測定物20を励磁すると、ヨーク11の開口
端11aから出た磁束の大部分は直接ヨーク11の開口
端11bへ向かうが、被測定物20には引張応力σXに
より式(2)のような磁気異方性が生じているため、磁
束の一部はヨーク12を経由してヨーク11の開口端1
1bへ流れる。そのため、ヨーク12に巻かれた検出用
コイルに取付けられた電圧計14には下記の式(3)に
示す出力波形の起電力Vが誘起される。 V=M0 ・(μX −μY )・COS[2・(θ−π/4)]・・・(3) ここで、Vは検出用コイルに誘起される交流起電力の整
流値、M0 は励磁条件、コイルの条件、被測定物20の
磁気的特性などにより定まる定数、COS[2・(θ−π/
4)]は余弦関数、θはヨーク12の開口端12aと12
bを結ぶ直線とX軸のなす角である。
【0007】透磁率の差(μX −μY )は応力の差(σ
X −σY )に比例するので、式(3)は下記の式(4)
のように書換えできる。 V=M・(σX −σY )・COS[2・(θ−π/4)]・・・(4) ここで、Mは励磁条件、コイルの条件、被測定物20の
磁気的特性などにより定まる定数である。
【0008】式(4)より、Vを測定することにより被
測定物20に作用している応力を求めることができる。
【0009】しかし、応力が被測定物に周期的に作用し
ている場合は、以下のような問題が生じる。
【0010】図6に、応力付加時と除去時における磁歪
センサーの起電力と応力の関係を示す。
【0011】図のように、応力と磁歪センサーの起電力
の関係は、応力の付加時と除去時で同一の応力に対して
同一の起電力を示さない、いわゆるヒステリシスを示
し、磁歪センサーの起電力から一義的に応力を求めるこ
とができなくなる。
【0012】この原因は繰り返し測定時に被測定物に蓄
積される残留磁化による。そこで、実公平5ー1033
7号公報には、交流脱磁処理により被測定物の残留磁化
を消去してから測定する方法が提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実公平
5ー10337号公報に記載の方法は、1回の脱磁処理
に数秒の時間を要するため、例えば車両の通行頻度の高
い道路や橋梁に使用されている鋼構造物に見られるよう
な作用する応力の周期が短い場合には適用できない。
【0014】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、脱磁処理を行わずに周期的に作用して
いる応力、特に鋼構造物の設計上重要な最大主応力成分
を正確に測定可能な磁歪効果を利用した応力測定方法お
よびその装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題は、励磁用コイ
ルを巻いたコの字型のヨークと検出用コイルを巻いたコ
の字型のヨークが互いにヨーク鞍部の中央部で直交する
ように配置され、前記励磁用コイルに交流電流を流して
被測定物を励磁し、前記検出用コイルに誘起される起電
力を測定して前記被測定物に作用している応力を求める
磁歪センサーを用いた磁歪効果を利用した応力測定方法
において、(イ)前記磁歪センサーを前記被測定物上で
非接触に回転させることによって前記検出用コイルに誘
起される起電力の出力波形を下記の式(1)で表したと
きのパラメータCを求め、(ロ)前記励磁用コイルを巻
いたヨークの開口端と前記検出用コイルを巻いたヨーク
の開口端を結んだ互いに平行な2組の直線のうちの1組
の直線と、前記パラメータCから求まる最大主応力方向
とが平行となるように前記磁歪センサーを配置し、
(ハ)前記磁歪センサーを前記被測定物に接触させて、
応力測定を行うことを特徴とする磁歪効果を利用した応
力測定方法により解決される。
【0016】 V=A+B・COS[2・(θ−C)]・・・(1) ここで、Vは前記検出用コイルに誘起される交流起電力
の整流値、θは前記検出用コイルを巻いたコの字型のヨ
ークの開口端を結ぶ直線と最大主応力方向のなす角、CO
S[2・(θ−C)]は余弦関数、A、B、Cはパラメータ
である。
【0017】まず、最大主応力成分を測定するには最大
主応力方向を知る必要があるが、複雑な鋼構造物では、
応力測定前に最大主応力方向を推定するのは容易でな
い。そこで、上記磁歪センサーを用いて以下のようにす
れば最大主応力方向を求めることができる。
【0018】上記の式(4)は式(1)に書き直せるの
で、パラメータCを求めれば最大主応力方向を知ること
ができる。実際には、磁歪センサーを被測定物から一定
の距離(リフトオフと呼ぶ)離して回転させて、すなわ
ちθを変えて、磁歪センサーの検出用コイルに誘起され
る起電力の出力波形を求め、この出力波形を式(1)に
回帰してパラメータCを求める。
【0019】図3に、周期的に作用する応力のある応力
状態にある鋼板上で磁歪センサーを回転させた時に実際
に得られる起電力の出力波形の1例を示す。図には、起
電力の出力波形を(1)式に回帰したときのパラメータ
A、B、Cの値も示してある。
【0020】このようにして、周期的に作用する応力の
最大主応力方向が求まる。また同時に、応力状態を表し
ているパラメータBから最大主応力成分も求まるが、上
記したように、繰り返し測定により被測定物に残留磁化
が有る場合は、応力と磁歪センサーの起電力の関係がヒ
ステリシスを示すので、正確な応力が求められない。
【0021】そこで、応力ー起電力ヒステリシス曲線に
およぼすリフトオフの関係を検討したところ、以下に示
すように、リフトオフを小さくすればよいことが明らか
になった。
【0022】図4に、応力ー起電力ヒステリシス曲線に
およぼすリフトオフの影響を示す。リフトオフを1.0
mmから0.1mmに減少させると、ヒステリシスの広
がりが小さくなり、応力の付加時と除去時の同一応力に
おける起電力の差が小さくなることがわかる。
【0023】したがって、最大主応力成分が求まる条件
に磁歪センサーを配置後、すなわち、励磁用コイルを巻
いたヨークの開口端と前記検出用コイルを巻いたヨーク
の開口端を結んだ互いに平行な2組の直線のうちの1組
の直線をパラメータCから求めた最大主応力方向に平行
となるようにした後、磁歪センサーを被測定物に接触さ
せて応力測定を行えば、より正確な最大主応力成分が求
まることになる。
【0024】また、図2からわかるように、リフトオフ
を小さくすると出力自体も増加する(磁歪感度が高くな
る)ので、出力から応力換算する時の誤差も小さくで
き、より精度の高い応力測定が可能となる。
【0025】このような方法により、脱磁処理を行わず
に周期的に作用している応力の最大主応力成分を正確に
測定できる。
【0026】上記応力測定は、上記磁歪センサーと、磁
歪センサーを回転するための回転機構と、磁歪センサー
を被測定物に着脱するためのバネ機構を有してなる磁歪
効果を利用した応力測定装置により実現できる。また、
磁歪センサーがバネ機構により被測定物に着脱されるの
で、磁歪センサーを被測定物に一定の力で接触させた
り、一定の間隔で離したりでき、再現性のよい高精度な
測定が行える。
【0027】
【発明の実施の形態】図1に、本発明方法の実施の形態
を示すフロー図を示す。
【0028】最初に、標準、例えば1mmのリフトオフ
で磁歪センサーを被測定物上に設定する(S1)。次
に、磁歪センサーを回転させ出力を測定し(S2)、出
力波形を求め、V=A+B・COS[2・(θ−C)]の式に
回帰し、最大主応力方向であるパラメータCを決定する
(S3)。そして、磁歪センサーの両ヨークの開口端を
結んで得られる互いに平行な2組の直線のうちの1組の
直線を最大主応力方向に平行となるように磁歪センサー
を回転させる(S4)。その後、磁歪センサーを被測定
物に接触させて(S5)、応力測定を行えば(S6)、
求まる応力が最大主応力となる。
【0029】図2に、本発明である応力測定装置の磁歪
センサーおよびその周辺部を示す。図で、(a)は正面
図、(b)は側面図を表す。
【0030】ハウジング6内には、磁歪センサー1とエ
ンコーダーを備えたDCサーボモーター2が設けれてお
り、DCサーボモーター2の回転は、ピニオンギア3と
リングギア4を介して磁歪センサー1に伝えられる。こ
のとき、回転はボールベアリング5により円滑に行われ
る。また、磁歪センサー1はネジ8により磁歪センサー
を支持するホルダー7に固定されている。磁歪センサー
を支持するホルダー7はバネ(本図では省略)によって
ハウジング6内を下方へ押し下げられるような機構にな
っているが、それはピン10を押すことにより、ピン1
0の先端は切り欠き部16に押され、ピン10先端の直
径差分だけ下方へ押し下げられる。また、押しボタン9
はバネ15を介してピン10の移動を調整し、押しボタ
ン9を押すことをやめると、磁歪センサーを支持するホ
ルダー7は元の位置に復帰する。
【0031】磁歪センサー1を、エンコーダーを備えた
DCサーボモーター2により回転させ、パラメータCを
求め最大主応力方向を決定する。次に、磁歪センサー1
の両ヨークの開口端を結んで得られる互いに平行な2組
の直線のうちの1組の直線をこの最大主応力方向に平行
となるように磁歪センサー1をDCサーボモーター2に
より回転させる。そして、押しボタン9を押して、ピン
10を押すことにより、ピン10の先端を切り欠き部1
6に押し込み、ピン10先端の直径差分だけ磁歪センサ
ーを支持するホルダー7を下方へ下げる。このとき、磁
歪センサーを支持するホルダー7に固定された磁歪セン
サー1は被測定物に一定の力で接触させられる。また、
押しボタン9を離すことにより、磁歪センサー1はその
ホルダー7と共に元の位置に正確に戻される。したがっ
て、再現性のよい高精度な測定が行える。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、脱磁処理を行わずに周期的に作用している応
力、特に鋼構造物の設計上重要な最大主応力成分を正確
に測定可能な磁歪効果を利用した応力測定方法およびそ
の装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施の形態を示すフロー図であ
る。
【図2】本発明である応力測定装置の磁歪センサーおよ
びその周辺部を示す図である。
【図3】ある応力状態にある鋼板上で磁歪センサーを回
転させた時に実際に得られる起電力の出力波形の1例を
示す図である。
【図4】応力ー起電力ヒステリシス曲線におよぼすリフ
トオフの影響を示す図である。
【図5】磁歪効果によって生じる磁気異方性を利用する
応力測定方法の1例を示す図である。
【図6】応力付加時と除去時における磁歪センサーの起
電力と応力の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 磁歪センサー 2 エンコーダを備えたDCサーボモータ 3 ピニオンギア 4 リングギア 5 ボールベアリング 6 ハウジング 7 磁歪センサーを支持するホルダー 8 ネジ 9 押しボタン 10 ピン 11 励磁用コイルを巻いたコの字型のヨーク 11a ヨーク11の開口端 11b ヨーク11の開口端 12 検出用コイルを巻いたコの字型のヨーク 12a ヨーク12の開口端 12b ヨーク12の開口端 13 交流電源 14 電圧計 15 バネ 16 切り欠き部 20 被測定物 30 磁束の流れる方向

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励磁用コイルを巻いたコの字型のヨーク
    と検出用コイルを巻いたコの字型のヨークが互いにヨー
    ク鞍部の中央部で直交するように配置され、前記励磁用
    コイルに交流電流を流して被測定物を励磁し、前記検出
    用コイルに誘起される起電力を測定して前記被測定物に
    作用している応力を求める磁歪センサーを用いた磁歪効
    果を利用した応力測定方法において、 (イ)前記磁歪センサーを前記被測定物上で非接触に回
    転させることによって前記検出用コイルに誘起される起
    電力の出力波形を下記の式(1)で表したときのパラメ
    ータCを求め、 (ロ)前記励磁用コイルを巻いたヨークの開口端と前記
    検出用コイルを巻いたヨークの開口端を結んだ互いに平
    行な2組の直線のうちの1組の直線と、前記パラメータ
    Cから求まる最大主応力方向とが平行となるように前記
    磁歪センサーを配置し、 (ハ)前記磁歪センサーを前記被測定物に接触させて、 応力測定を行うことを特徴とする磁歪効果を利用した応
    力測定方法。 V=A+B・COS[2・(θ−C)]・・・(1) ここで、Vは前記検出用コイルに誘起される交流起電力
    の整流値、θは前記検出用コイルを巻いたコの字型のヨ
    ークの開口端を結ぶ直線と最大主応力方向のなす角、CO
    S[2・(θ−C)]は余弦関数、A、B、Cはパラメータ
    である。
  2. 【請求項2】 励磁用コイルを巻いたコの字型のヨーク
    と検出用コイルを巻いたコの字型のヨークが互いにヨー
    ク鞍部の中央部で直交するように配置され、前記励磁用
    コイルに交流電流を流して被測定物を励磁し、前記検出
    用コイルに誘起される起電力を測定して前記被測定物に
    作用している応力を求める磁歪センサー磁歪センサー
    と、前記磁歪センサーを回転するための回転機構と、前
    記磁歪センサーを前記被測定物に着脱するためのバネ機
    構を有してなる磁歪効果を利用した応力測定装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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