JPH1031942A - 真空遮断器用接点材料およびその製造方法 - Google Patents

真空遮断器用接点材料およびその製造方法

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JPH1031942A
JPH1031942A JP8187702A JP18770296A JPH1031942A JP H1031942 A JPH1031942 A JP H1031942A JP 8187702 A JP8187702 A JP 8187702A JP 18770296 A JP18770296 A JP 18770296A JP H1031942 A JPH1031942 A JP H1031942A
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chromium
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vacuum circuit
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JP8187702A
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Yoshiko Minami
淑子 南
Akihisa Nitta
晃久 新田
Hiromichi Horie
宏道 堀江
Junichi Sato
純一 佐藤
Kenji Watanabe
憲治 渡辺
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】真空遮断器の接点として使用した場合に再点弧
発生頻度を低減でき、遮断特性を大幅に改善でき、遮断
性能が安定した真空遮断器を量産することが可能な真空
遮断器用接点材料およびその製造方法を提供する。 【解決手段】耐弧成分としてのクロム相と高導電成分と
しての銅相とから成る真空遮断器用接点材料であり、上
記クロム相中の酸素含有量が200〜1000ppmで
あることを特徴とする。またクロム相に含有される酸素
成分が酸化クロムとして存在することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は真空遮断器用接点材
料およびその製造方法に係り、特に真空遮断器の接点
(接触子)として使用した場合に再点弧発生頻度を低減
でき遮断特性を大幅に改善することが可能な真空遮断器
用接点材料およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】遮断器は平常状態の電路を開閉したり、
接地事故や短絡事故などの異常時に,故障状態を検知す
る過電流継電器などと組み合わされて、自動的に瞬時に
電路を遮断するために、電力設備,変電所内機器,高速
鉄道車輌等に広く使用されている。特に真空遮断器は、
10-4Pa程度の高真空に維持した容器(真空バルブ)
内に対向配置した1対の接点部材を開閉することによ
り、電路の開閉を行うものである。
【0003】図1は一般的な真空遮断器の構造例を示す
断面図である。図1において接点の開閉動作が行われる
遮断室1は、絶縁材料から成り略円筒状に形成された絶
縁容器2と,この絶縁容器2の上下端に封止金属3a,
3bを介して設けた金属製の蓋体4a,4bとによって
区画形成され真空気密に構成されている。遮断室1内に
は軸方向に対向するように1対の導電棒5,6が配置さ
れ、その各導電棒5,6の対向する端部に、一対の電極
7,8が取付けられている。図においては上部側の電極
7を固定電極とする一方、下部側の電極8を可動電極と
している。また可動電極8の導電棒6には、伸縮自在の
ベローズ9が装着されており、遮断室1内を真空気密に
保持した状態で、可動電極8の軸方向における往復動を
可能にしている。このベローズ9の上部には金属製のア
ークシールド10が設けられており、このアークシール
ド10によってベローズ9がアーク蒸気によって覆われ
ることを防止している。
【0004】また遮断室1内には、対向する一対の電極
7,8を覆うように金属製のアークシールド11が配設
されており、このアークシールド11によって絶縁容器
2がアーク蒸気によって覆われることが防止される。
【0005】また図2に拡大して示すように、電極8は
導電棒6の端部に形成されるろう付け部12に加熱接合
により固定されるか、または、かしめ加工によって圧着
接続される。接点部材13aは電極8の端面中央部にろ
う材14を介して一体に固着されている。なお、図2に
示す固定側接点部材13bも同様に、固定電極7の端面
にろう材を介して一体に接合されている。
【0006】上記構成の真空遮断器によれば、10-7To
rr程度の高真空雰囲気において接点の開閉を行い負荷電
流を遮断するものであり、高真空中における高い絶縁耐
力を利用できるため、対向する接点部材の開閉ストロー
クを短くできる特徴を有している。また真空遮断器は油
入遮断器,磁気遮断器,空気・ガス遮断器などの他の遮
断器と比較して、小型軽量化が可能であり、メンテナン
スフリーであること、環境との調和性が良いなどの優れ
た特徴を有しているため、近年、その適応範囲の拡大が
期待される傾向にある。
【0007】上記真空遮断器に組み込まれる接点部材と
しては、高頻度にわたる接点の開閉時に発生するアーク
によって溶着しないように耐アーク性(耐弧性),耐電
圧性や耐溶着性が必須の要求特性となる一方、低接触抵
抗性を維持するために高い導電特性を有することが必須
の要件とされる。この耐弧性と高導電性とを共に満たす
具体的な接点構成材料としては、例えば、Ag系,Ag
−Cu系材料,Ag−CdO系材料,30%Cu−W系
材料,50%Cu−Cr系材料などが使用されている。
特にCu−W系接点材料は導電性に優れている一方、C
u−Cr系接点材料は耐電圧特性に優れているため、特
に高出力用電気機器の接点材料として普及している。
【0008】このCu−Cr系接点材料は、高い導電性
を有する銅(Cu)と、高融点を有し耐弧性および耐圧
性に優れたクロム(Cr)とを主体にして構成されてお
り、高耐圧性と大電流遮断性とを両立させた接点材料で
ある。しかしながら、この接点材料を他の適用分野まで
拡大するためには、上記の高遮断性,耐電圧性,耐溶着
性などの特性を、より一層向上させることが必要となっ
ている。
【0009】従来から接点材料の特性を向上させるひと
つの方法として、接点材料に含有される不純物ガス成分
を可及的に低減することが望ましいと考えられており、
この不純物ガス成分を除去することにより接点材料の高
耐圧化が図られ、再点弧現象を低減できるとされてき
た。すなわち、接点部材には高純度化が要求されてお
り、特にアークの不安定化や遮断性能の劣化の原因とな
る酸素などのガス状不純物成分や、Na,K,Ba等の
ように仕事関係が小さく、電子放射によって耐圧性能を
劣化させるような金属不純物の含有量を可及的に低減す
ることが大きな技術的課題になっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように不純物量を低減した接点材料を含めて現在までに
得られているCu−Cr系接点材料は、いずれも遮断性
能および再点弧発生頻度において広い分野に適用できる
程に十分な特性が得られていないのが現状である。
【0011】これらのCu−Cr系接点材料は、真空遮
断器の接点(接触子)を構成する材料として、今後も使
用の拡大が予想されている。しかも、真空遮断器の小型
化に対する技術的要求も高まり、より一層の再点弧発生
頻度の低減や耐圧性,大電流遮断性および耐溶着性の向
上が求められている。
【0012】本発明は上記問題点を解決するためにされ
たものであり、真空遮断器の接点として使用した場合
に、再点弧発生頻度を低減し、大電流遮断性,耐圧性お
よび耐溶着性を大幅に改善でき、遮断性能が安定した真
空遮断器を量産することが可能な真空遮断器用接点材料
およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者らは、従来ならば接点材料の導電性や遮断
特性を悪化させると考えられていた各種の成分につい
て、その添加量や材料中における存在形態が接点材料の
特性に及ぼす影響について再度研究を行った結果、以下
のような知見を得た。
【0014】すなわち、銅粉末と所定量の酸素を含有す
るクロム粉末とを使用して接点材料を形成し、含有した
酸素成分を酸化クロム等の化合物として接点材料中に存
在させることにより、接点材料の融点を高めて耐アーク
性を向上させることができ、接点材料としての遮断特性
を大幅に改善できることが判明した。また接点材料の沸
点も高くなるので接点開閉時に発生する金属蒸気量が減
少し、過剰なアークが抑制される。この結果、接点材料
の遮断特性が向上し、接点特性そのものが安定するた
め、再点弧発生頻度を大幅に低減させることが可能とな
るという知見が得られた。本発明は上記知見に基づいて
完成されたものである。
【0015】すなわち、本発明に係る真空遮断器用接点
材料は、耐弧成分としてのクロム相と高導電成分として
の銅相とから成る真空遮断器用接点材料であり、上記ク
ロム相中の酸素含有量が200〜1000ppmである
ことを特徴とする。またクロム相に含有される酸素成分
が酸化クロムとして存在することを特徴とする。さらに
耐弧成分としてのクロムの含有量が20〜80重量%で
あることを特徴とする。
【0016】また本発明に係る真空遮断器用接点材料の
製造方法は、高導電成分としての銅粉末と酸素を100
〜2000ppm含有する耐弧成分としてのクロム粉末
とを混合して原料混合体を調製する工程と、この原料混
合体を成形して銅−クロム成形体を形成する工程と、こ
の銅−クロム成形体を加熱焼結して銅−クロム焼結体を
形成する工程とを備えることを特徴とする。また加熱焼
結して形成した銅−クロム焼結体に、さらに銅を溶浸せ
しめて構成してもよい。
【0017】さらに酸素を100〜2000ppm含有
する耐弧成分としてのクロム粉末を成形・焼結しクロム
の仮焼体を形成する工程と、得られたクロム仮焼体の空
孔部に高導電成分としての銅を溶浸せしめる工程とを備
える製造方法も採用できる。
【0018】ここで耐弧成分としてのCrは、耐アーク
性および耐溶着性に優れ、接点の長寿命化を図るための
成分であり、原料混合体中に20〜80重量%の範囲で
含有される。含有量が20wt%未満においては、耐弧
性が低下して接点の長寿命化が困難である。一方、含有
量が80重量%を超える場合には、後述する高導電成分
としてのCuの含有量の相対的低下を招き、接触抵抗の
増大により接点としての通電機能が低下してしまう。
【0019】また高導電成分としてのCuは高い導電率
を有し、接点の接触抵抗値を下げるために上記Cr成分
を除く残余成分として80〜20重量%(wt%)含有
される。Cu含有量が20wt%未満の場合には導電性
が低下し接触抵抗が増大し接点材料としての機能が低下
する。一方、含有量が80wt%を超える場合は、前記
耐弧成分の含有量が相対的に低下し接点開閉動作時に発
生するアーク(電弧)によって接点が溶着し易くなり耐
消耗性が低下してしまう。
【0020】本発明に係るCu−Cr系接点材料の原材
料となるCr粉末としては、酸素を100〜2000p
pm含有するクロム粉末を使用することが望ましい。上
記Cr粉中に含有される酸素成分は、後述するように接
点材料中において酸化クロムなどの化合物として存在
し、接点材料の遮断特性を向上させるとともに、再点弧
発生頻度を低減する効果を有する。上記Cr粉末の好適
な酸素含有量は、後述するCu粉末との配合比や製造時
における酸化工程の有無によっても変化する。Cr粉末
中の酸素含有量が100ppm未満の場合には、上記遮
断特性および再点弧発生頻度の改善効果が不十分とな
る。一方、酸素含有量が2000ppmを超える場合に
は、接点の遮断時にガスを発生したり、接点の導電率を
下げて遮断特性を悪化させてしまうため、Cr粉末中の
酸素含有量は100〜2000ppmとする。
【0021】一方、上記Cu粉末としては、電解法によ
って製造されたCu粉末やアトマイズ法で製造されたC
u粉末を使用することができる。これらの製法で得られ
たCu粉末は、純度が良好であり、一般に高純度材とし
ての特性が要求される接点部材には好適なCu粉末材料
である。ここで使用するCu粉末の平均粒径は、Cr粉
末の平均粒径の1/20〜1/3の範囲であり、この粒
径範囲に調整することにより、Cu粉末とCr粉末とが
均一に分散した原料混合体が得られ易くなる。すなわ
ち、混合操作後におけるCu粉末の平均粒径がCr粉末
の平均粒径の1/3を超えるように粗大となる場合に
は、Cr粉末表面にCu粉末を均一に付着配置すること
が困難になる一方、1/20未満の微細粉となる場合に
は、Cu粉末の再凝集が起こり易くなり、いずれにして
も各成分が均一に分散した状態が得られにくくなる。よ
り好ましい粒径比率は1/10〜1/5の範囲である。
【0022】本発明に係る真空遮断器用接点材料は上記
Cu粉末およびCr粉末を原材料として粉末冶金法や溶
浸法等によりCu−Cr材料を調製し、得られたCu−
Cr材料を所定形状に加工して製造される。
【0023】粉末冶金法においては、耐弧成分としての
Cr粉末と高導電粉末としてのCu粉とを、例えばボー
ルミルのような機械的混合機を使用して原料混合体を調
製する工程と、上記原料混合体をプレス成形機の金型に
充填し、600〜1000MPa程度の加圧力でプレス
成形し、所定形状のCu−Cr成形体を形成する工程
と、得られた成形体を窒素ガスや不活性ガスなどの非酸
化性雰囲気中で温度900〜1050℃で0.5〜3時
間加熱焼結する工程とから成る。
【0024】また上記のように粉末冶金法によって調製
したCu−Cr焼結体の空孔部にさらに銅を溶浸させる
ことにより、接点材料をさらに緻密化して導電性を向上
させることも有効である。
【0025】一方、溶浸法は、多孔質のCr仮焼体の空
孔中に溶融したCuを溶浸せしめてCu−Cr合金材を
形成する方法である。
【0026】上記製造方法により耐弧成分としてのCr
相と高導電成分としてのCu相とから成る接点材料が調
製される。
【0027】ここで接点材料のCr相に含有される酸素
量は200〜1000ppmの範囲に調整される。上記
酸素はCr相中において酸化クロム(Cr2 3 )など
の化合物として存在し、接点材料の遮断特性の改善およ
び再点弧発生頻度の低減に有効である。すなわち、酸化
クロムの融点(1990℃)は金属クロムの融点(18
60℃)より高く、また酸化クロムの沸点(3000
℃)も金属クロムの沸点(2672℃)よりも高くな
り、これらの高融点化合物を含有することにより、接点
材料自体の融点が上昇し、耐アーク性を向上させること
ができる。
【0028】また、接点材料の沸点も上昇するため、接
点の開閉時に発生する金属蒸気量が低減されるため、過
剰なアーク発生を抑止することができる。その結果、接
点材料の遮断特性が向上し、接点特性が安定化するため
に再点弧発生頻度も低減される。
【0029】ここでCr相中の酸素含有量が200pp
m未満の場合には、上記遮断特性の改善効果および再点
弧発生頻度の低減効果が不十分となる。一方、酸化含有
量が1000ppmを超える過剰量とした場合には、接
点の開閉時にガスが発生し易くなり、耐圧性が低下する
ともに、接点材料の導電率が低下し、接点の電気抵抗に
より発生するジュール熱によって接点温度が上昇し、成
分蒸気やガスを異常発生することにつながり、遮断特性
をむしろ悪化させてしまう。
【0030】このように接点材料のCr相中に所定量の
酸素を含有させることにより、真空遮断器の遮断特性も
改善でき、また遮断器の適用範囲を拡大するとともに、
信頼性を向上させることが可能となる。
【0031】上記構成に係る真空遮断器用接点材料によ
れば、接点材料を構成するクロム相中に所定量の酸素を
含有しているため、真空遮断器の接点部材として使用し
た場合に大電流遮断性,耐電圧性,耐溶着性を大幅に改
善することができるとともに、再点弧現象の発生を効果
的に低減することができる。したがって、小型化した真
空遮断器においても、遮断性能が良好であり、耐久性お
よび信頼性が優れた真空遮断器を量産することができ
る。
【0032】また、従来の接点材料と比較して遮断性能
が向上し、また、再点弧現象を大幅に低減できるため、
遮断器の信頼性が向上するとともに、遮断器の適用範囲
を大幅に拡大することが可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態について、
以下の実施例を参照して説明する。
【0034】実施例1〜5 表1に示す量の酸素を含有し平均粒径が100μmであ
る耐弧成分としてのCr粉と、平均粒径が50μmであ
る高導電成分としての電解Cu粉とを、表1に示す組成
比(重量比)となるようにそれぞれ秤量した。そしてボ
ールミルのポットに、混合用ボールとともに秤量したC
r粉と電解Cu粉とを投入して、不活性ガス雰囲気中で
回転混合して原料混合体とした。次に、この原料混合体
を金型プレス機に充填し、800MPaの加圧力でプレ
ス成形してCu−Cr成形体とした。さらに、このCu
−Cr成形体を加熱炉に挿入し、窒素ガス雰囲気中にお
いて成形体を、5℃/min の昇温速度で温度1050℃
まで加熱し、3時間保持して焼成した後に炉冷し、加熱
炉から取り出した。
【0035】次に取り出したCu−Cr焼結体を所定の
接点形状に切削加工することにより、それぞれ実施例1
〜5に係る接点材料を多数調製した。
【0036】従来例1 酸素含有量が90ppmと過少であるCr粉末を用いた
以外は実施例1と同様な条件で原料混合体の調製、成
形、焼結を実施して従来例1に係る接点材料を多数調製
した。
【0037】比較例1〜3 酸素含有量が1500ppmと過量であるCr粉末を用
いた以外は実施例1と同様な条件で原料混合体の調製、
成形、焼結を実施して比較例1に係る接点材料を多数調
製した。また酸素含有量が90ppmと過少であるCr
粉末を用いた以外はそれぞれ実施例4〜5と同様な条件
で原料混合体の調製、成形、焼結を実施してそれぞれ比
較例2,3に係る接点材料を多数調製した。
【0038】こうして調製した各実施例、従来例および
比較例に係る接点材料の遮断特性を評価するために、各
接点部材を真空バルブ内に組み込み、図1〜2に示すよ
うな真空遮断器をそれぞれ製造した。
【0039】すなわち各実施例、従来例および比較例に
係る各接点部材13a,13bを図2に示すように、A
gろう材14を使用して、それぞれ電極7,8の端面中
央部に真空ろう付けした。一方、電極7,8を導電棒
5,6の端面にろう付け部12を介して一体に接合し
た。さらに、各接点部材13a,13bをろう付け接合
した電極7,8を対向するように配置して図1に示すよ
うな真空遮断器をそれぞれ10台ずつ組み立て、遮断特
性の良否を比較した。すなわち所定の電圧(6Kv)、
電流値(500A)の回路を2万回遮断したときの最低
再点弧電流および再点弧発生頻度のばらつき幅(最小値
〜最大値)を測定した。
【0040】また、遮断性能は以下のように測定評価し
た。すなわち、接点表面をベーキング、電圧エージング
等によりクーリングして条件を一定にした後、7.2K
v,50Hzで1KAずつ電流を増加しながら遮断限界
時における電流の最大値を測定した。なお、各特性値
は、従来例1に係る接点材料を使用した場合の特性値を
基準値1.0として相対的に示している。各特性値を下
記表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】上記表1に示す結果から明らかなように、
Cr相中に酸素を所定の範囲内で含有する接点材料を組
み込んだ各実施例に対応する真空遮断器は、従来の接点
材料を使用した従来例および比較例に係る遮断器と比較
して再点弧発生頻度のばらつきが少なく、しかも最低再
点弧電流が高く、耐溶着性が大幅に改善されている。
【0043】特に再点弧発生頻度のばらつき幅が極めて
小さく、アークの安定性および遮断性能のばらつきが少
なく、特性が安定した小型の真空遮断器を量産すること
が可能になる。
【0044】
【発明の効果】以上説明の通り、本発明に係る真空遮断
器用接点材料によれば、接点材料を構成するクロム相中
に所定量の酸素を含有しているため、真空遮断器の接点
部材として使用した場合に大電流遮断性,耐電圧性,耐
溶着性を大幅に改善することができるとともに、再点弧
現象の発生を効果的に低減することができる。したがっ
て、小型化した真空遮断器においても、遮断性能が良好
であり、耐久性および信頼性が優れた真空遮断器を量産
することができる。
【0045】また、従来の接点材料と比較して遮断性能
が向上し、また、再点弧現象を大幅に低減できるため、
遮断器の信頼性が向上するとともに、遮断器の適用範囲
を大幅に拡大することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る接点材料を適用する真空遮断器の
構造例を示す断面図。
【図2】図1に示す接点および電極部を拡大して示す断
面図。
【符号の説明】 1 遮断室 2 絶縁容器 3a,3b 封止金属 4a,4b 蓋体 5 導電棒 6 導電棒 7 電極(固定電極) 8 電極(可動電極) 9 ベローズ 10 アークシールド 11 アークシールド 12 ろう付け部 13a,13b 接点部材 14 ろう材(Agろう材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01H 1/02 B22F 3/14 101B (72)発明者 佐藤 純一 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 渡辺 憲治 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐弧成分としてのクロム相と高導電成分
    としての銅相とから成る真空遮断器用接点材料であり、
    上記クロム相中の酸素含有量が200〜1000ppm
    であることを特徴とする真空遮断器用接点材料。
  2. 【請求項2】 クロム相に含有される酸素成分が酸化ク
    ロムとして存在することを特徴とする請求項1記載の真
    空遮断器用接点材料。
  3. 【請求項3】 耐弧成分としてのクロムの含有量が20
    〜80重量%であることを特徴とする請求項1記載の真
    空遮断器用接点材料。
  4. 【請求項4】 高導電成分としての銅粉末と酸素を10
    0〜2000ppm含有する耐弧成分としてのクロム粉
    末とを混合して原料混合体を調製する工程と、この原料
    混合体を成形して銅−クロム成形体を形成する工程と、
    この銅−クロム成形体を加熱焼結して銅−クロム焼結体
    を形成する工程とを備えることを特徴とする真空遮断器
    用接点材料の製造方法。
  5. 【請求項5】 加熱焼結して形成した銅−クロム焼結体
    に、さらに銅を溶浸せしめることを特徴とする請求項4
    記載の真空遮断器用接点材料の製造方法。
  6. 【請求項6】 銅粉末の平均粒径が、クロム粉末の平均
    粒径の1/20〜1/3であることを特徴とする請求項
    4記載の真空遮断器用接点材料の製造方法。
  7. 【請求項7】 酸素を100〜2000ppm含有する
    耐弧成分としてのクロム粉末を成形・焼結しクロムの仮
    焼体を形成する工程と、得られたクロム仮焼体の空孔部
    に高導電成分としての銅を溶浸せしめる工程とを備える
    ことを特徴とする真空遮断器用接点材料の製造方法。
  8. 【請求項8】 耐弧成分としてのクロム相と高導電成分
    としての銅相とから成りクロム相中の酸素含有量が20
    0〜1000ppmである接点を有することを特徴とす
    る真空遮断器。
JP8187702A 1996-07-17 1996-07-17 真空遮断器用接点材料およびその製造方法 Pending JPH1031942A (ja)

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JP (1) JPH1031942A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001073127A (ja) * 1999-07-14 2001-03-21 Praxair St Technol Inc 低酸素高密度Cu/Crスパッタ・ターゲットの製造方法
CN107796559A (zh) * 2016-08-31 2018-03-13 中国石油化工股份有限公司 真空室的真空度检测方法

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