JPH10319875A5 - - Google Patents
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- JPH10319875A5 JPH10319875A5 JP1997147186A JP14718697A JPH10319875A5 JP H10319875 A5 JPH10319875 A5 JP H10319875A5 JP 1997147186 A JP1997147186 A JP 1997147186A JP 14718697 A JP14718697 A JP 14718697A JP H10319875 A5 JPH10319875 A5 JP H10319875A5
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Description
【発明の名称】表示装置の製造方法
【特許請求の範囲】
【請求項1】プラズマセルを備えたフラットパネル構造を有し、該プラズマセルは一方の基板とこれに接合した下側基板と両者の間隙に形成された行状の放電チャネルとからなり、該放電チャネルは互いに対向した側面を有する一対の放電電極と各放電電極の上面に整合する隔壁とで構成された表示装置の製造方法において、
下側基板の表面に側面及び上面を有する放電電極をストライプ状に形成する第1工程と、
該放電電極の上に所定の厚みで感光性を有する絶縁材料を全面的に塗工する第2工程と、
下側基板の裏面から該放電電極をマスクとして該絶縁材料を露光した後現像して該放電電極の上面に整合した隔壁に加工する第3工程とを行なうことを特徴とする表示装置の製造方法。
【請求項2】前記第1工程は、下側基板に所定の厚みで導電材料を塗工する工程と、該導電材料の表面にフォトレジストを形成する工程と、該フォトレジストを露光現像してストライプ状にパタン化する工程と、該パタン化されたフォトレジストをマスクとしてサンドブラストにより該導電材料を選択的に切削し放電電極に加工する工程とからなることを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
【請求項3】前記第1工程は、下側基板に所定の厚みで感光性の導電材料を塗工する工程と、ストライプ状のパタンを有するマスクを介して該導電材料を露光した後現像して放電電極に加工する工程とからなることを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
【請求項4】前記第1工程は、下側基板に所定の厚みで感光性の製版材料を塗工する工程と、ストライプ状のパタンを形成したマスクを介して該製版材料を露光現像してストライプ状の凹溝を形成する工程と、該凹溝に導電材料を埋め込んで放電電極を設ける工程と、不要になった製版材料を除去する工程とからなることを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
【請求項5】プラズマセルを備えたフラットパネル構造を有し、該プラズマセルは一方の基板とこれに接合した下側基板と両者の間隙に形成された行状の放電チャネルとからなり、該放電チャネルは互いに対向した側面を有する一対の放電電極と各放電電極の上面に整合する隔壁とで構成された表示装置の製造方法において、
下側基板の上に所定の厚みで導電材料を全面的に塗工する第1工程と、
該導電材料の上に所定の厚みで感光性を有する絶縁材料を全面的に塗工する第2工程と、
ストライプ状のパタンを有するマスクを介して該絶縁材料を露光した後現像して隔壁に加工する第3工程と、
該隔壁をマスクとしてサンドブラストにより該導電材料を選択的に切削して露出した側面を有する放電電極に加工する第4工程とを行なうことを特徴とする表示装置の製造方法。
【請求項6】プラズマセルを備えたフラットパネル構造を有し、該プラズマセルは一方の基板とこれに接合した下側基板と両者の間隙に形成された行状の放電チャネルとからなり、該放電チャネルは互いに対向した側面を有する一対の放電電極と各放電電極の上面に整合する隔壁とで構成された表示装置の製造方法において、
下側基板の上に所定の厚みで導電材料を全面的に塗工する第1工程と、
該導電材料の上に所定の厚みで絶縁材料を全面的に塗工する第2工程と、
該絶縁材料の上にフォトレジストを全面的に形成した後露光現像してストライプ状にパタン化する第3工程と
該パタン化されたフォトレジストをマスクとしてサンドブラストにより該絶縁材料及び導電材料を連続的に切削し、露出した側面を有する放電電極及びその上面に整合した隔壁に加工する第4工程とを行なうことを特徴とする表示装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプラズマセルを備えた表示装置、例えば表示セルとプラズマセルとを重ねたフラットパネル構造を有するプラズマアドレス表示装置の製造方法に関する。より詳しくは、プラズマセルに形成される放電電極及び隔壁の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマセルを表示セルのアドレッシングに利用するプラズマアドレス表示装置が知られており、例えば特開平4−265931号公報に開示されている。図7に示す様に、このプラズマアドレス表示装置は表示セル1とプラズマセル2と両者の間に介在する共通の中間基板3とからなるフラットパネル構造を有している。プラズマセル2は中間基板3に接合した下側基板8から構成されており、両者の間隙にイオン化可能なガスが封入されている。下側基板8の内表面にはストライプ状の放電電極9が形成されている。放電電極9はスクリーン印刷法などにより平坦な下側基板8の上に印刷焼成される。放電電極9を一対毎に区切る様に隔壁10が形成されており、イオン化可能なガスが封入された間隙を分割して放電チャネル12を構成する。この隔壁10もスクリーン印刷法などにより印刷焼成でき、その頂部が中間基板3の下面側に当接している。放電チャネル12に含まれる一対の放電電極9はアノードA及びカソードKとして機能し、両者の間にプラズマ放電を発生させる。図示の構造では、アノードA及びカソードKが同一平面上に形成されているので、平面放電構造と呼ばれる。なお、中間基板3と下側基板8はガラスフリット11などにより互いに接合している。
【0003】
一方、表示セル1は透明な上側基板4を用いて構成されている。この上側基板4は中間基板3に所定の間隙を介してシール材6などにより貼着されており、間隙には液晶7などの電気光学物質が充填されている。上側基板4の内表面には信号電極5が形成されている。この信号電極5はストライプ状の放電チャネル12と直交している。信号電極5と放電チャネル12の交差部分にマトリックス状の画素が規定される。
【0004】
係る構成を有するプラズマアドレス表示装置では、プラズマ放電が行なわれる行状の放電チャネル12を線順次で切り換え走査するとともに、この走査に同期して表示セル1側の列状信号電極5に画像信号を印加することにより表示駆動が行なわれる。放電チャネル12内で平面電極構造のアノードA及びカソードK間にプラズマ放電が発生すると内部は一様にアノード電位になり1行毎の画素選択が行なわれる。即ち放電チャネル12はサンプリングスイッチとして機能する。プラズマサンプリングスイッチが導通した状態で各画素に画像信号が印加されると、サンプリングが行なわれ画素の点灯もしくは消灯が制御できる。プラズマサンプリングスイッチが非導通状態になった後、サンプリングされた画像信号はそのまま画素内にホールドされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した平面放電構造では放電チャネル12内に遮光性の放電電極9が設けられている為、透過型のプラズマアドレス表示装置とした場合、画素の開口率が犠牲になるという欠点がある。そこで、図8に示す側面放電構造(対向放電構造もしくは壁放電構造とも呼ぶ)を有するプラズマアドレス表示装置が提案されている。理解を容易にする為、図7に示した平面放電構造のプラズマアドレス表示装置と対応する部分には対応する参照番号を付してある。この側面放電構造では、放電チャネル12が互いに対向した側面を有する一対の放電電極9と各放電電極9の上面に整合する隔壁10とで構成されている。放電チャネル12内に露出した一対の放電電極9の互いに対向する側面はアノードA及びカソードKとして機能し、両者の間にプラズマ放電を発生させる。平面放電構造と異なり、この側面放電構造では放電チャネル12の底面部にアノードA及びカソードKが介在しない為高開口率となり、輝度の点で有利になる。
【0006】
図9は、側面放電構造における放電電極9及び隔壁10の製造方法を示す模式的な斜視図である。従来、放電電極9はスクリーン印刷で導電材料(導電ペースト)をストライプ状に印刷していた。更に、同一のスクリーンマスクを用いて、絶縁材料(絶縁ペースト)を重ねて印刷して隔壁10を形成していた。しかしながら、放電電極9や隔壁10はある程度の高さ寸法が必要な為、スクリーン印刷を繰り返し行なって厚みを出す必要があった。例えば、隔壁10を形成する場合にはスクリーン印刷を10回程度繰り返さなければならなかった。この為、作業時間が掛かり、且つダストの付着による不良も発生し易い。又、放電電極9と隔壁10を互いに整合させる為位置合わせ作業が必要となり、大きな手間が掛かっていた。両者の位置合わせを容易化する為には、同一のスクリーンマスクで放電電極9及び隔壁10を積層印刷する必要がある。この場合、まず導電ペーストを印刷した後一旦乾燥させる必要がある。その後、スクリーンマスクを洗浄しペースト材料を導電ペーストからガラスペーストに代えて隔壁10を印刷形成する。この為、製造工程がバッチ処理にならざるを得ず、量産性の点で問題がある。
【0007】
【課題を解決する為の手段】
上述した従来の技術の課題に鑑み、本発明は量産性及び効率性に優れた表示装置の製造方法を提供することを目的とする。本発明に係る製造方法の対象となる表示装置は基本的な構成としてプラズマセルを備えたフラットパネル構造を有する。該プラズマセルは一方の基板とこれに接合した下側基板と両者の間隙に形成された行状の放電チャネルとからなる。該放電チャネルは互いに対向した側面を有する一対の放電電極と各放電電極の上面に整合する隔壁とで構成されている。本発明の第1側面によれば、係る構成を有するプラズマアドレス表示装置は以下の工程により製造される。まず、第1工程で下側基板の表面に側面及び上面を有する放電電極をストライプ状に形成する。次に第2工程で、該放電電極の上に所定の厚みで感光性を有する絶縁材料を全面的に塗工する。続いて第3工程で、下側基板の裏面から該放電電極をマスクとして該絶縁材料を露光した後現像して該放電電極の上面に整合した隔壁に加工する。
【0008】
好ましくは、前記第1工程は、下側基板に所定の厚みで導電材料を塗工する工程と、該導電材料の表面にフォトレジストを形成する工程と、該フォトレジストを露光現像してストライプ状にパタン化する工程と、該パタン化されたフォトレジストをマスクとしてサンドブラストにより該導電材料を選択的に切削し放電電極に加工する工程とからなる。あるいは、前記第1工程は、下側基板に所定の厚みで感光性の導電材料を塗工する工程と、ストライプ状のパタンを有するマスクを介して該導電材料を露光した後現像して放電電極に加工する工程とからなる。あるいは、前記第1工程は、下側基板に所定の厚みで感光性の製版材料を塗工する工程と、ストライプ状のパタンを有するマスクを介して該製版材料を露光現像してストライプ状の凹溝を形成する工程と、該凹溝に導電材料を埋め込んで放電電極を設ける工程と、不要になった製版材料を除去する工程とからなる。
【0009】
本発明の第2側面によれば、表示装置は以下の工程により製造される。まず第1工程で、下側基板の上に所定の厚みで導電材料を全面的に塗工する。第2工程で、該導電材料の上に所定の厚みで感光性を有する絶縁材料を全面的に塗工する。第3工程で、ストライプ状のパタンを有するマスクを介して該絶縁材料を露光した後現像して隔壁に加工する。第4工程で、該隔壁をマスクとしてサンドブラストにより該導電材料を選択的に切削して露出した側面を有する放電電極に加工する。
【0010】
本発明の第3側面によれば、表示装置は以下の工程により製造される。まず第1工程で、下側基板の上に所定の厚みで導電材料を全面的に塗工する。第2工程で、該導電材料の上に所定の厚みで絶縁材料を全面的に塗工する。第3工程で、該絶縁材料の上にフォトレジストを全面的に形成した後露光現像してストライプ状にパタン化する。第4工程で、該パタンされたフォトレジストをマスクとしてサンドブラストにより該絶縁材料及び導電材料を連続的に切削し、露出した側面を有する放電電極及びその上面に整合した隔壁に加工する。
【0011】
本発明は、開口率の点で有利な側面放電構造を有する表示装置の効率的な製造方法を実現している。従来のスクリーンマスクなどを用いた印刷法に代えてサンドブラストとフォトリソグラフィを用いることによって、放電電極と隔壁の位置決めが容易で且つ量産性に優れた加工が実現できる。サンドブラストはガラスビーズ、SiC、アルミナなどの研磨粒子を高圧で吹き付け、導電材料や絶縁材料を切削するものである。研磨粒子は例えば30μm程度の平均粒径を有している。又、フォトリソグラフィは感光性材料を露光現像してストライプ状にパタン化するものである。本発明の第1側面では、放電電極をストライプ状に形成した後、ポジ型の感光性を有する絶縁材料を全面的に塗工する。次いで、基板の裏面から露光した後現像することで隔壁が得られる。なお、ポジ型の感光性材料は露光処理により紫外線などが照射された領域が現像により除去されるタイプである。本発明の第2側面では、導電材料を基板に全面的に印刷した後、更に感光性を有する絶縁材料を同じく全面的に塗工する。この感光性絶縁材料を露光現像してストライプ状にパタン化する。パタン化された絶縁材料は隔壁になるとともに、これをマスクとしてサンドブラストにより導電材料を切削加工し、放電電極を設ける。本発明の第3側面では、導電材料及び絶縁材料を重ねて基板の上に全面的に塗工した後、フォトリソグラフィでストライプ状にパタン化されたフォトレジストをマスクとしてサンドブラストを行ない、隔壁及び放電電極を連続的に形成している。以上の様に、本発明ではサンドブラスト及びフォトリソグラフィを組み合わせることで、従来の様なバッチ処理ではなく連続処理(オンライン処理又はストリーム処理)で側面放電構造のプラズマセルを製造することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る表示装置であるところのプラズマアドレス表示装置の製造方法の第1実施形態を示す工程図である。まず(A)に示す様に、ガラスなどからなる透明な基板8の上に下地膜(アンダーコート)13をストライプ状に形成する。その上に側面9s及び上面9tを有する放電電極9をストライプ状に形成する。この放電電極9は例えばスクリーン印刷により形成することができる。即ち、導電ペーストを所定の厚みでスクリーン印刷した後例えば600℃程度の温度で焼成すれば、放電電極9が得られる。なお、下地膜13はガラス基板8と放電電極9との密着性を高める為に介在させたものであり、例えばガラスペーストを印刷焼成して形成できる。この下地膜13は必須の構成要素ではなく、場合によっては省略することも可能である。下地膜13の厚みは例えば10μm程度であり、放電電極9の厚みは例えば40〜80μmである。次に(B)に示す様に、放電電極9の上に所定の厚みで感光性を有する絶縁材料10rを全面的に塗工する。その厚みは例えば30〜100μm程度である。この絶縁材料10rは、例えばポジ型の感光性樹脂にガラス微粒子もしくはセラミック微粒子を分散させ、所定の溶媒で粘度調整したものである。続いて(C)に示す様に、ガラス基板8の裏面から放電電極9をマスクとして絶縁材料10rを露光した後現像して放電電極9の上面9tに整合した隔壁10に加工する。裏面露光を行なうと遮光性を有する放電電極9がマスクとなってその上の絶縁材料のみが感光しない。ポジ型であるので現像を行なうと感光しなかった放電電極9の上のみに絶縁材料が残り、これを所定の温度で焼成すれば隔壁10が得られる。以上の結果、基板8の表面から隔壁10の頂部までの高さ寸法が150〜300μmに達する側面放電構造が得られる。本製造方法では連続加工が可能であり、放電電極9と隔壁10の位置合わせも不要である。更に、絶縁材料は全面的に塗工すればよい為工程も簡素化される。
【0013】
この後(D)に示す様に、放電電極9及び隔壁10がストライプ状に形成された基板8を用いてプラズマアドレス表示装置を組立てる。本装置は表示セル1とプラズマセル2とを重ねたフラットパネル構造を有する。表示セル1は中間基板3と列状の信号電極5を備えた上側基板4と両者の間隙に保持された液晶7等の電気光学物質とからなる。上側基板4と中間基板3は例えばシール材6を介して互いに接合している。一方プラズマセル2は中間基板3にガラスフリット11などを介して接合した下側基板8と両者の間隙に形成された行状の放電チャネル12とからなる。放電チャネル12は互いに対向した側面9sを有する一対の放電電極9と、各放電電極9の上面9tに整合する隔壁10とで構成されている。
【0014】
図2は、図1の(A)で示した放電電極9の形成方法の実施例を示す工程図である。この具体例ではスクリーン印刷に代えてサンドブラストを用いて放電電極9をストライプ状に形成している。なお、理解を容易にする為、図1の(A)に示した下地膜の形成は省略してあるが、本具体例の手法と同様にして下地膜も形成可能である。又、場合によっては本具体例の手法は隔壁の形成にも応用できる。まず(A)に示す様に、基板8に所定の厚みで導電材料9aを塗工する。ここでは、バインダとなる樹脂に金属粒子を分散し且つ適当な溶剤で粘度を調整した導電ペーストを全面的に印刷している。印刷に代えてブレードコーティングを用いることもできる。あるいは、フィルム状の導電材料をラミネートしてもよい。一般的に、本明細書では全面塗工とは印刷、ブレードコーティング、ラミネートなどの手法を包含するものである。次に(B)に示す様に、全面塗工された導電材料9aの表面にフォトレジストRを形成する。例えば、30μmの厚みを有するフィルムレジストをラミネートする。次に(C)に示す様に、所定のマスクMを介してフォトレジストRを紫外線などにより露光する。この後(D)に示す様に現像を行なってフォトレジストRをストライプ状にパタン化する。ここではネガ型のフォトレジストRを用いている為、紫外線が照射した部分のみがストライプ状に残される。現像は例えば炭酸ソーダ(Na2 CO3)の0.2%水溶液を用いて行なう。次に(E)に示す様に、パタン化されたフォトレジストRをマスクとしてサンドブラストにより導電材料9aを選択的に切削し放電電極9に加工する。このサンドブラストは例えば平均粒径が30μm程度のガラスビーズやSiC粒子などからなる研磨剤を高圧で吹き付けて行なう。最後に(F)に示す様に、使用済みとなったフォトレジストRを剥離する。剥離液としては例えばモノエタノールアミンなどの有機アルカリを用いることができる。最後に、導電材料の焼成を行なって放電電極9の形成が完了する。
【0015】
図3は、放電電極の形成方法の他の具体例を示す工程図であり、ここではフォトリソグラフィを用いている。まず、(A)に示す様に基板8の上に所定の厚みで感光性の導電材料9rを塗工する。ここでは、感光性樹脂に金属粒子を分散し且つ溶剤で適当に粘度調整された感光性導電ペーストを全面印刷している。次に(B)に示す様に、導電材料9rを乾燥した後、ストライプ状のパタンを有するマスクMを介して導電材料9rを露光する。最後に(C)に示す様に、例えば炭酸ソーダ水溶液などを用いて感光性の導電材料9rを現像処理する。この後、所望の温度で焼成を行なって放電電極9を得る。
【0016】
図4は、放電電極の形成方法の更に別の具体例を示す工程図である。本具体例では所謂埋め込み方式により放電電極を形成している。まず(A)に示す様に、基板8に所定の厚みで感光性の製版材料Pを塗工する。ここでは、100〜150μmの厚みを有するフィルムレジストをラミネートしている。次に(B)に示す様に、ストライプ状のパタンを有するマスクMを介して製版材料Pを露光処理する。次いで(C)に示す様に、弱アルカリ溶液を用いて製版材料Pの現像処理を行ない、ストライプ状の凹溝Gを形成する。次いで(D)に示す様に、凹溝Gに導電材料9aを埋め込んで放電電極を設ける。この導電材料9aは例えば導電ペーストを用いることができる。又埋め込みはブレードコーティング方式を用いることができる。最後に(E)に示す様に、強アルカリ剥離溶液を用いて不要になった製版材料Pを除去した後、所定の温度で焼成処理を行ない、放電電極9を得る。
【0017】
図5は、本発明に係るプラズマアドレス表示装置の製造方法の第2実施形態を示す工程図である。まず(A)に示す様に、基板8の上に所定の厚みで下地膜13a及び導電材料9aを全面的に塗工する。ここでは導電材料9aはベタ印刷された後乾燥処理を施される。次に(B)に示す様に、導電材料9aの上に所定の厚みで感光性を有する絶縁材料10rを全面的に塗工する。ここでは、ポジ型の感光性樹脂にガラス粒子を分散した絶縁ペーストを用いている。なお、後工程でこの絶縁材料10rはサンドブラスト用のマスクとして使われる為、所望の耐サンドブラスト性を付与する必要があり、この関係で通常の絶縁ペーストに比べバインダとなる樹脂の量が多めに配合されている。次に(C)に示す様に、ストライプ状のパタンを有するマスク(図示せず)を介して絶縁材料10rを露光した後、現像処理して隔壁10に加工する。続いて(D)に示す様に、予め耐サンドブラスト性を付与された隔壁10をマスクとしてサンドブラストにより導電材料9を選択的に切削して露出した側面9sを有する放電電極9に加工する。この時同時に、下地膜13もストライプ状に切削加工する。続いて、下地膜13、放電電極9、隔壁10を焼成した後、(E)に示す様にプラズマアドレス表示装置を組立てる。本実施形態でも側面放電構造の連続加工が可能であり、且つ放電電極と隔壁との位置合わせが不要となる。又、隔壁を構成する絶縁材料の塗布工程も簡素化できる。
【0018】
図6は、本発明に係るプラズマアドレス表示装置の製造方法の第3実施形態を示す工程図である。まず(A)に示す様に、基板8の上に所定の厚みで下地絶縁材料13aと導電材料9aを全面的に塗工する。具体的には下地絶縁材料13aをベタ印刷・乾燥した後、同じく導電材料9aをベタ印刷・乾燥する。ここではベタ印刷を所望の回数だけ繰り返すことにより所定の厚みを得ている。これに代えてブレードコーティンクを用いれば一回の処理で導電材料9aを塗工できる。あるいは、フィルム状の導電材料をラミネートしてもよい。この様にすれば、積層印刷が不要となるので工程が簡素化できる。次に(B)に示す様に、導電材料9aの上に所定の厚みで絶縁材料10aを全面的に塗工する。ここでは、バインダ樹脂にガラス粒子を分散した絶縁ペーストをスクリーンマスクによりベタ印刷をした後乾燥している。ストライプ印刷と異なりベタ印刷はスクリーンマスクの製造が容易で安価な点も有利である。次に(C)に示す様に、絶縁材料10aの上にフォトレジストRを全面的に形成した後露光現像してストライプ状にパタン化する。ここでは、ネガ型のフォトレジストフィルムをラミネートしている。現像液としては例えば炭酸ソーダの0.2%水溶液を用いる。次いで(D)に示す様に、パタン化されたフォトレジストRをマスクとしてサンドブラストにより絶縁材料10a、導電材料9a及び下地絶縁材料13aを連続的に切削し、露出した側面9sを有する放電電極9及びその上面9tに整合した隔壁10に加工する。サンドブラストは例えば平均粒径が30μmのガラスビーズ、SiC粒子又はAl2 O3 粒子などの研磨剤を高圧で吹き付ける。最後に(E)に示す様に、使用済みとなったフォトレジストRを有機アルカリなどの剥離液を用いて除去する。この後、隔壁10、放電電極9及び下地膜13を焼成する。本実施形態では下地絶縁材料13a、導電材料9a及び絶縁材料10aは全てベタ印刷で塗工される為、従来のようにストライプパタンが形成されたスクリーンマスクを共通に用いて印刷する必要がない。従って、バッチ処理ではなく連続処理が可能である。更に、放電電極と隔壁の位置合わせが不要であり、製造設備と工程数の削減が可能である。従来、画像処理を含む位置合わせ機構を用いてストライプ状の放電電極と隔壁を整合させていた為、設備コストが高くなるとともに、作業時間が長くなっていた。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、開口率の点で有利な側面放電構造を有する表示装置の製造方法において、従来のスクリーンマスクを用いたストライプパタン印刷に代えて、サンドブラスト及びフォトリソグラフィを組み合わせて放電電極及び隔壁を形成しており、位置決めが容易で量産性に優れた製造方法が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマアドレス表示装置の製造方法の第1実施形態を示す工程図である。
【図2】放電電極の形成方法の具体例を示す工程図である。
【図3】放電電極の形成方法の具体例を示す工程図である。
【図4】放電電極の形成方法の具体例を示す工程図である。
【図5】本発明に係るプラズマアドレス表示装置の製造法の第2実施形態を示す工程図である。
【図6】本発明に係るプラズマアドレス表示装置の製造法の第3実施形態を示す工程図である。
【図7】平面電極構造を有するプラズマアドレス表示装置の従来例を示す断面図である。
【図8】側面電極構造を有するプラズマアドレス表示装置の従来例を示す断面図である。
【図9】側面電極構造を示す模式的な斜視図である。
【符号の説明】
1・・・表示セル、2・・・プラズマセル、3・・・中間基板、4・・・上側基板、5・・・信号電極、7・・・液晶、8・・・下側基板、9・・・放電電極、10・・・隔壁、12・・・放電チャネル、13・・・下地膜
【特許請求の範囲】
【請求項1】プラズマセルを備えたフラットパネル構造を有し、該プラズマセルは一方の基板とこれに接合した下側基板と両者の間隙に形成された行状の放電チャネルとからなり、該放電チャネルは互いに対向した側面を有する一対の放電電極と各放電電極の上面に整合する隔壁とで構成された表示装置の製造方法において、
下側基板の表面に側面及び上面を有する放電電極をストライプ状に形成する第1工程と、
該放電電極の上に所定の厚みで感光性を有する絶縁材料を全面的に塗工する第2工程と、
下側基板の裏面から該放電電極をマスクとして該絶縁材料を露光した後現像して該放電電極の上面に整合した隔壁に加工する第3工程とを行なうことを特徴とする表示装置の製造方法。
【請求項2】前記第1工程は、下側基板に所定の厚みで導電材料を塗工する工程と、該導電材料の表面にフォトレジストを形成する工程と、該フォトレジストを露光現像してストライプ状にパタン化する工程と、該パタン化されたフォトレジストをマスクとしてサンドブラストにより該導電材料を選択的に切削し放電電極に加工する工程とからなることを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
【請求項3】前記第1工程は、下側基板に所定の厚みで感光性の導電材料を塗工する工程と、ストライプ状のパタンを有するマスクを介して該導電材料を露光した後現像して放電電極に加工する工程とからなることを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
【請求項4】前記第1工程は、下側基板に所定の厚みで感光性の製版材料を塗工する工程と、ストライプ状のパタンを形成したマスクを介して該製版材料を露光現像してストライプ状の凹溝を形成する工程と、該凹溝に導電材料を埋め込んで放電電極を設ける工程と、不要になった製版材料を除去する工程とからなることを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
【請求項5】プラズマセルを備えたフラットパネル構造を有し、該プラズマセルは一方の基板とこれに接合した下側基板と両者の間隙に形成された行状の放電チャネルとからなり、該放電チャネルは互いに対向した側面を有する一対の放電電極と各放電電極の上面に整合する隔壁とで構成された表示装置の製造方法において、
下側基板の上に所定の厚みで導電材料を全面的に塗工する第1工程と、
該導電材料の上に所定の厚みで感光性を有する絶縁材料を全面的に塗工する第2工程と、
ストライプ状のパタンを有するマスクを介して該絶縁材料を露光した後現像して隔壁に加工する第3工程と、
該隔壁をマスクとしてサンドブラストにより該導電材料を選択的に切削して露出した側面を有する放電電極に加工する第4工程とを行なうことを特徴とする表示装置の製造方法。
【請求項6】プラズマセルを備えたフラットパネル構造を有し、該プラズマセルは一方の基板とこれに接合した下側基板と両者の間隙に形成された行状の放電チャネルとからなり、該放電チャネルは互いに対向した側面を有する一対の放電電極と各放電電極の上面に整合する隔壁とで構成された表示装置の製造方法において、
下側基板の上に所定の厚みで導電材料を全面的に塗工する第1工程と、
該導電材料の上に所定の厚みで絶縁材料を全面的に塗工する第2工程と、
該絶縁材料の上にフォトレジストを全面的に形成した後露光現像してストライプ状にパタン化する第3工程と
該パタン化されたフォトレジストをマスクとしてサンドブラストにより該絶縁材料及び導電材料を連続的に切削し、露出した側面を有する放電電極及びその上面に整合した隔壁に加工する第4工程とを行なうことを特徴とする表示装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプラズマセルを備えた表示装置、例えば表示セルとプラズマセルとを重ねたフラットパネル構造を有するプラズマアドレス表示装置の製造方法に関する。より詳しくは、プラズマセルに形成される放電電極及び隔壁の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマセルを表示セルのアドレッシングに利用するプラズマアドレス表示装置が知られており、例えば特開平4−265931号公報に開示されている。図7に示す様に、このプラズマアドレス表示装置は表示セル1とプラズマセル2と両者の間に介在する共通の中間基板3とからなるフラットパネル構造を有している。プラズマセル2は中間基板3に接合した下側基板8から構成されており、両者の間隙にイオン化可能なガスが封入されている。下側基板8の内表面にはストライプ状の放電電極9が形成されている。放電電極9はスクリーン印刷法などにより平坦な下側基板8の上に印刷焼成される。放電電極9を一対毎に区切る様に隔壁10が形成されており、イオン化可能なガスが封入された間隙を分割して放電チャネル12を構成する。この隔壁10もスクリーン印刷法などにより印刷焼成でき、その頂部が中間基板3の下面側に当接している。放電チャネル12に含まれる一対の放電電極9はアノードA及びカソードKとして機能し、両者の間にプラズマ放電を発生させる。図示の構造では、アノードA及びカソードKが同一平面上に形成されているので、平面放電構造と呼ばれる。なお、中間基板3と下側基板8はガラスフリット11などにより互いに接合している。
【0003】
一方、表示セル1は透明な上側基板4を用いて構成されている。この上側基板4は中間基板3に所定の間隙を介してシール材6などにより貼着されており、間隙には液晶7などの電気光学物質が充填されている。上側基板4の内表面には信号電極5が形成されている。この信号電極5はストライプ状の放電チャネル12と直交している。信号電極5と放電チャネル12の交差部分にマトリックス状の画素が規定される。
【0004】
係る構成を有するプラズマアドレス表示装置では、プラズマ放電が行なわれる行状の放電チャネル12を線順次で切り換え走査するとともに、この走査に同期して表示セル1側の列状信号電極5に画像信号を印加することにより表示駆動が行なわれる。放電チャネル12内で平面電極構造のアノードA及びカソードK間にプラズマ放電が発生すると内部は一様にアノード電位になり1行毎の画素選択が行なわれる。即ち放電チャネル12はサンプリングスイッチとして機能する。プラズマサンプリングスイッチが導通した状態で各画素に画像信号が印加されると、サンプリングが行なわれ画素の点灯もしくは消灯が制御できる。プラズマサンプリングスイッチが非導通状態になった後、サンプリングされた画像信号はそのまま画素内にホールドされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した平面放電構造では放電チャネル12内に遮光性の放電電極9が設けられている為、透過型のプラズマアドレス表示装置とした場合、画素の開口率が犠牲になるという欠点がある。そこで、図8に示す側面放電構造(対向放電構造もしくは壁放電構造とも呼ぶ)を有するプラズマアドレス表示装置が提案されている。理解を容易にする為、図7に示した平面放電構造のプラズマアドレス表示装置と対応する部分には対応する参照番号を付してある。この側面放電構造では、放電チャネル12が互いに対向した側面を有する一対の放電電極9と各放電電極9の上面に整合する隔壁10とで構成されている。放電チャネル12内に露出した一対の放電電極9の互いに対向する側面はアノードA及びカソードKとして機能し、両者の間にプラズマ放電を発生させる。平面放電構造と異なり、この側面放電構造では放電チャネル12の底面部にアノードA及びカソードKが介在しない為高開口率となり、輝度の点で有利になる。
【0006】
図9は、側面放電構造における放電電極9及び隔壁10の製造方法を示す模式的な斜視図である。従来、放電電極9はスクリーン印刷で導電材料(導電ペースト)をストライプ状に印刷していた。更に、同一のスクリーンマスクを用いて、絶縁材料(絶縁ペースト)を重ねて印刷して隔壁10を形成していた。しかしながら、放電電極9や隔壁10はある程度の高さ寸法が必要な為、スクリーン印刷を繰り返し行なって厚みを出す必要があった。例えば、隔壁10を形成する場合にはスクリーン印刷を10回程度繰り返さなければならなかった。この為、作業時間が掛かり、且つダストの付着による不良も発生し易い。又、放電電極9と隔壁10を互いに整合させる為位置合わせ作業が必要となり、大きな手間が掛かっていた。両者の位置合わせを容易化する為には、同一のスクリーンマスクで放電電極9及び隔壁10を積層印刷する必要がある。この場合、まず導電ペーストを印刷した後一旦乾燥させる必要がある。その後、スクリーンマスクを洗浄しペースト材料を導電ペーストからガラスペーストに代えて隔壁10を印刷形成する。この為、製造工程がバッチ処理にならざるを得ず、量産性の点で問題がある。
【0007】
【課題を解決する為の手段】
上述した従来の技術の課題に鑑み、本発明は量産性及び効率性に優れた表示装置の製造方法を提供することを目的とする。本発明に係る製造方法の対象となる表示装置は基本的な構成としてプラズマセルを備えたフラットパネル構造を有する。該プラズマセルは一方の基板とこれに接合した下側基板と両者の間隙に形成された行状の放電チャネルとからなる。該放電チャネルは互いに対向した側面を有する一対の放電電極と各放電電極の上面に整合する隔壁とで構成されている。本発明の第1側面によれば、係る構成を有するプラズマアドレス表示装置は以下の工程により製造される。まず、第1工程で下側基板の表面に側面及び上面を有する放電電極をストライプ状に形成する。次に第2工程で、該放電電極の上に所定の厚みで感光性を有する絶縁材料を全面的に塗工する。続いて第3工程で、下側基板の裏面から該放電電極をマスクとして該絶縁材料を露光した後現像して該放電電極の上面に整合した隔壁に加工する。
【0008】
好ましくは、前記第1工程は、下側基板に所定の厚みで導電材料を塗工する工程と、該導電材料の表面にフォトレジストを形成する工程と、該フォトレジストを露光現像してストライプ状にパタン化する工程と、該パタン化されたフォトレジストをマスクとしてサンドブラストにより該導電材料を選択的に切削し放電電極に加工する工程とからなる。あるいは、前記第1工程は、下側基板に所定の厚みで感光性の導電材料を塗工する工程と、ストライプ状のパタンを有するマスクを介して該導電材料を露光した後現像して放電電極に加工する工程とからなる。あるいは、前記第1工程は、下側基板に所定の厚みで感光性の製版材料を塗工する工程と、ストライプ状のパタンを有するマスクを介して該製版材料を露光現像してストライプ状の凹溝を形成する工程と、該凹溝に導電材料を埋め込んで放電電極を設ける工程と、不要になった製版材料を除去する工程とからなる。
【0009】
本発明の第2側面によれば、表示装置は以下の工程により製造される。まず第1工程で、下側基板の上に所定の厚みで導電材料を全面的に塗工する。第2工程で、該導電材料の上に所定の厚みで感光性を有する絶縁材料を全面的に塗工する。第3工程で、ストライプ状のパタンを有するマスクを介して該絶縁材料を露光した後現像して隔壁に加工する。第4工程で、該隔壁をマスクとしてサンドブラストにより該導電材料を選択的に切削して露出した側面を有する放電電極に加工する。
【0010】
本発明の第3側面によれば、表示装置は以下の工程により製造される。まず第1工程で、下側基板の上に所定の厚みで導電材料を全面的に塗工する。第2工程で、該導電材料の上に所定の厚みで絶縁材料を全面的に塗工する。第3工程で、該絶縁材料の上にフォトレジストを全面的に形成した後露光現像してストライプ状にパタン化する。第4工程で、該パタンされたフォトレジストをマスクとしてサンドブラストにより該絶縁材料及び導電材料を連続的に切削し、露出した側面を有する放電電極及びその上面に整合した隔壁に加工する。
【0011】
本発明は、開口率の点で有利な側面放電構造を有する表示装置の効率的な製造方法を実現している。従来のスクリーンマスクなどを用いた印刷法に代えてサンドブラストとフォトリソグラフィを用いることによって、放電電極と隔壁の位置決めが容易で且つ量産性に優れた加工が実現できる。サンドブラストはガラスビーズ、SiC、アルミナなどの研磨粒子を高圧で吹き付け、導電材料や絶縁材料を切削するものである。研磨粒子は例えば30μm程度の平均粒径を有している。又、フォトリソグラフィは感光性材料を露光現像してストライプ状にパタン化するものである。本発明の第1側面では、放電電極をストライプ状に形成した後、ポジ型の感光性を有する絶縁材料を全面的に塗工する。次いで、基板の裏面から露光した後現像することで隔壁が得られる。なお、ポジ型の感光性材料は露光処理により紫外線などが照射された領域が現像により除去されるタイプである。本発明の第2側面では、導電材料を基板に全面的に印刷した後、更に感光性を有する絶縁材料を同じく全面的に塗工する。この感光性絶縁材料を露光現像してストライプ状にパタン化する。パタン化された絶縁材料は隔壁になるとともに、これをマスクとしてサンドブラストにより導電材料を切削加工し、放電電極を設ける。本発明の第3側面では、導電材料及び絶縁材料を重ねて基板の上に全面的に塗工した後、フォトリソグラフィでストライプ状にパタン化されたフォトレジストをマスクとしてサンドブラストを行ない、隔壁及び放電電極を連続的に形成している。以上の様に、本発明ではサンドブラスト及びフォトリソグラフィを組み合わせることで、従来の様なバッチ処理ではなく連続処理(オンライン処理又はストリーム処理)で側面放電構造のプラズマセルを製造することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る表示装置であるところのプラズマアドレス表示装置の製造方法の第1実施形態を示す工程図である。まず(A)に示す様に、ガラスなどからなる透明な基板8の上に下地膜(アンダーコート)13をストライプ状に形成する。その上に側面9s及び上面9tを有する放電電極9をストライプ状に形成する。この放電電極9は例えばスクリーン印刷により形成することができる。即ち、導電ペーストを所定の厚みでスクリーン印刷した後例えば600℃程度の温度で焼成すれば、放電電極9が得られる。なお、下地膜13はガラス基板8と放電電極9との密着性を高める為に介在させたものであり、例えばガラスペーストを印刷焼成して形成できる。この下地膜13は必須の構成要素ではなく、場合によっては省略することも可能である。下地膜13の厚みは例えば10μm程度であり、放電電極9の厚みは例えば40〜80μmである。次に(B)に示す様に、放電電極9の上に所定の厚みで感光性を有する絶縁材料10rを全面的に塗工する。その厚みは例えば30〜100μm程度である。この絶縁材料10rは、例えばポジ型の感光性樹脂にガラス微粒子もしくはセラミック微粒子を分散させ、所定の溶媒で粘度調整したものである。続いて(C)に示す様に、ガラス基板8の裏面から放電電極9をマスクとして絶縁材料10rを露光した後現像して放電電極9の上面9tに整合した隔壁10に加工する。裏面露光を行なうと遮光性を有する放電電極9がマスクとなってその上の絶縁材料のみが感光しない。ポジ型であるので現像を行なうと感光しなかった放電電極9の上のみに絶縁材料が残り、これを所定の温度で焼成すれば隔壁10が得られる。以上の結果、基板8の表面から隔壁10の頂部までの高さ寸法が150〜300μmに達する側面放電構造が得られる。本製造方法では連続加工が可能であり、放電電極9と隔壁10の位置合わせも不要である。更に、絶縁材料は全面的に塗工すればよい為工程も簡素化される。
【0013】
この後(D)に示す様に、放電電極9及び隔壁10がストライプ状に形成された基板8を用いてプラズマアドレス表示装置を組立てる。本装置は表示セル1とプラズマセル2とを重ねたフラットパネル構造を有する。表示セル1は中間基板3と列状の信号電極5を備えた上側基板4と両者の間隙に保持された液晶7等の電気光学物質とからなる。上側基板4と中間基板3は例えばシール材6を介して互いに接合している。一方プラズマセル2は中間基板3にガラスフリット11などを介して接合した下側基板8と両者の間隙に形成された行状の放電チャネル12とからなる。放電チャネル12は互いに対向した側面9sを有する一対の放電電極9と、各放電電極9の上面9tに整合する隔壁10とで構成されている。
【0014】
図2は、図1の(A)で示した放電電極9の形成方法の実施例を示す工程図である。この具体例ではスクリーン印刷に代えてサンドブラストを用いて放電電極9をストライプ状に形成している。なお、理解を容易にする為、図1の(A)に示した下地膜の形成は省略してあるが、本具体例の手法と同様にして下地膜も形成可能である。又、場合によっては本具体例の手法は隔壁の形成にも応用できる。まず(A)に示す様に、基板8に所定の厚みで導電材料9aを塗工する。ここでは、バインダとなる樹脂に金属粒子を分散し且つ適当な溶剤で粘度を調整した導電ペーストを全面的に印刷している。印刷に代えてブレードコーティングを用いることもできる。あるいは、フィルム状の導電材料をラミネートしてもよい。一般的に、本明細書では全面塗工とは印刷、ブレードコーティング、ラミネートなどの手法を包含するものである。次に(B)に示す様に、全面塗工された導電材料9aの表面にフォトレジストRを形成する。例えば、30μmの厚みを有するフィルムレジストをラミネートする。次に(C)に示す様に、所定のマスクMを介してフォトレジストRを紫外線などにより露光する。この後(D)に示す様に現像を行なってフォトレジストRをストライプ状にパタン化する。ここではネガ型のフォトレジストRを用いている為、紫外線が照射した部分のみがストライプ状に残される。現像は例えば炭酸ソーダ(Na2 CO3)の0.2%水溶液を用いて行なう。次に(E)に示す様に、パタン化されたフォトレジストRをマスクとしてサンドブラストにより導電材料9aを選択的に切削し放電電極9に加工する。このサンドブラストは例えば平均粒径が30μm程度のガラスビーズやSiC粒子などからなる研磨剤を高圧で吹き付けて行なう。最後に(F)に示す様に、使用済みとなったフォトレジストRを剥離する。剥離液としては例えばモノエタノールアミンなどの有機アルカリを用いることができる。最後に、導電材料の焼成を行なって放電電極9の形成が完了する。
【0015】
図3は、放電電極の形成方法の他の具体例を示す工程図であり、ここではフォトリソグラフィを用いている。まず、(A)に示す様に基板8の上に所定の厚みで感光性の導電材料9rを塗工する。ここでは、感光性樹脂に金属粒子を分散し且つ溶剤で適当に粘度調整された感光性導電ペーストを全面印刷している。次に(B)に示す様に、導電材料9rを乾燥した後、ストライプ状のパタンを有するマスクMを介して導電材料9rを露光する。最後に(C)に示す様に、例えば炭酸ソーダ水溶液などを用いて感光性の導電材料9rを現像処理する。この後、所望の温度で焼成を行なって放電電極9を得る。
【0016】
図4は、放電電極の形成方法の更に別の具体例を示す工程図である。本具体例では所謂埋め込み方式により放電電極を形成している。まず(A)に示す様に、基板8に所定の厚みで感光性の製版材料Pを塗工する。ここでは、100〜150μmの厚みを有するフィルムレジストをラミネートしている。次に(B)に示す様に、ストライプ状のパタンを有するマスクMを介して製版材料Pを露光処理する。次いで(C)に示す様に、弱アルカリ溶液を用いて製版材料Pの現像処理を行ない、ストライプ状の凹溝Gを形成する。次いで(D)に示す様に、凹溝Gに導電材料9aを埋め込んで放電電極を設ける。この導電材料9aは例えば導電ペーストを用いることができる。又埋め込みはブレードコーティング方式を用いることができる。最後に(E)に示す様に、強アルカリ剥離溶液を用いて不要になった製版材料Pを除去した後、所定の温度で焼成処理を行ない、放電電極9を得る。
【0017】
図5は、本発明に係るプラズマアドレス表示装置の製造方法の第2実施形態を示す工程図である。まず(A)に示す様に、基板8の上に所定の厚みで下地膜13a及び導電材料9aを全面的に塗工する。ここでは導電材料9aはベタ印刷された後乾燥処理を施される。次に(B)に示す様に、導電材料9aの上に所定の厚みで感光性を有する絶縁材料10rを全面的に塗工する。ここでは、ポジ型の感光性樹脂にガラス粒子を分散した絶縁ペーストを用いている。なお、後工程でこの絶縁材料10rはサンドブラスト用のマスクとして使われる為、所望の耐サンドブラスト性を付与する必要があり、この関係で通常の絶縁ペーストに比べバインダとなる樹脂の量が多めに配合されている。次に(C)に示す様に、ストライプ状のパタンを有するマスク(図示せず)を介して絶縁材料10rを露光した後、現像処理して隔壁10に加工する。続いて(D)に示す様に、予め耐サンドブラスト性を付与された隔壁10をマスクとしてサンドブラストにより導電材料9を選択的に切削して露出した側面9sを有する放電電極9に加工する。この時同時に、下地膜13もストライプ状に切削加工する。続いて、下地膜13、放電電極9、隔壁10を焼成した後、(E)に示す様にプラズマアドレス表示装置を組立てる。本実施形態でも側面放電構造の連続加工が可能であり、且つ放電電極と隔壁との位置合わせが不要となる。又、隔壁を構成する絶縁材料の塗布工程も簡素化できる。
【0018】
図6は、本発明に係るプラズマアドレス表示装置の製造方法の第3実施形態を示す工程図である。まず(A)に示す様に、基板8の上に所定の厚みで下地絶縁材料13aと導電材料9aを全面的に塗工する。具体的には下地絶縁材料13aをベタ印刷・乾燥した後、同じく導電材料9aをベタ印刷・乾燥する。ここではベタ印刷を所望の回数だけ繰り返すことにより所定の厚みを得ている。これに代えてブレードコーティンクを用いれば一回の処理で導電材料9aを塗工できる。あるいは、フィルム状の導電材料をラミネートしてもよい。この様にすれば、積層印刷が不要となるので工程が簡素化できる。次に(B)に示す様に、導電材料9aの上に所定の厚みで絶縁材料10aを全面的に塗工する。ここでは、バインダ樹脂にガラス粒子を分散した絶縁ペーストをスクリーンマスクによりベタ印刷をした後乾燥している。ストライプ印刷と異なりベタ印刷はスクリーンマスクの製造が容易で安価な点も有利である。次に(C)に示す様に、絶縁材料10aの上にフォトレジストRを全面的に形成した後露光現像してストライプ状にパタン化する。ここでは、ネガ型のフォトレジストフィルムをラミネートしている。現像液としては例えば炭酸ソーダの0.2%水溶液を用いる。次いで(D)に示す様に、パタン化されたフォトレジストRをマスクとしてサンドブラストにより絶縁材料10a、導電材料9a及び下地絶縁材料13aを連続的に切削し、露出した側面9sを有する放電電極9及びその上面9tに整合した隔壁10に加工する。サンドブラストは例えば平均粒径が30μmのガラスビーズ、SiC粒子又はAl2 O3 粒子などの研磨剤を高圧で吹き付ける。最後に(E)に示す様に、使用済みとなったフォトレジストRを有機アルカリなどの剥離液を用いて除去する。この後、隔壁10、放電電極9及び下地膜13を焼成する。本実施形態では下地絶縁材料13a、導電材料9a及び絶縁材料10aは全てベタ印刷で塗工される為、従来のようにストライプパタンが形成されたスクリーンマスクを共通に用いて印刷する必要がない。従って、バッチ処理ではなく連続処理が可能である。更に、放電電極と隔壁の位置合わせが不要であり、製造設備と工程数の削減が可能である。従来、画像処理を含む位置合わせ機構を用いてストライプ状の放電電極と隔壁を整合させていた為、設備コストが高くなるとともに、作業時間が長くなっていた。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、開口率の点で有利な側面放電構造を有する表示装置の製造方法において、従来のスクリーンマスクを用いたストライプパタン印刷に代えて、サンドブラスト及びフォトリソグラフィを組み合わせて放電電極及び隔壁を形成しており、位置決めが容易で量産性に優れた製造方法が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマアドレス表示装置の製造方法の第1実施形態を示す工程図である。
【図2】放電電極の形成方法の具体例を示す工程図である。
【図3】放電電極の形成方法の具体例を示す工程図である。
【図4】放電電極の形成方法の具体例を示す工程図である。
【図5】本発明に係るプラズマアドレス表示装置の製造法の第2実施形態を示す工程図である。
【図6】本発明に係るプラズマアドレス表示装置の製造法の第3実施形態を示す工程図である。
【図7】平面電極構造を有するプラズマアドレス表示装置の従来例を示す断面図である。
【図8】側面電極構造を有するプラズマアドレス表示装置の従来例を示す断面図である。
【図9】側面電極構造を示す模式的な斜視図である。
【符号の説明】
1・・・表示セル、2・・・プラズマセル、3・・・中間基板、4・・・上側基板、5・・・信号電極、7・・・液晶、8・・・下側基板、9・・・放電電極、10・・・隔壁、12・・・放電チャネル、13・・・下地膜
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