JPH10320764A - 磁気記録媒体用基板及びその製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体用基板及びその製造方法Info
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- JPH10320764A JPH10320764A JP14851497A JP14851497A JPH10320764A JP H10320764 A JPH10320764 A JP H10320764A JP 14851497 A JP14851497 A JP 14851497A JP 14851497 A JP14851497 A JP 14851497A JP H10320764 A JPH10320764 A JP H10320764A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】マイクロクラックの発生が抑えられ、容易にテ
クスチャーが付与でき、さらに磁気記録媒体と磁気ヘッ
ド間の吸着力が低減される磁気記録媒体用基板及びその
製造方法を提供すること。 【解決手段】砥石を用いて延性モード加工により基板を
研削して得られる、両面に扇状の加工痕を有する磁気記
録媒体用基板であって、該加工痕が基板の一方の面と他
方の面とで10〜90°のクロス角をなしていることを
特徴とする磁気記録媒体用基板、並びに延性モード加工
により基板の表面を研削して、該基板の両面に扇状の加
工痕を形成させる磁気記録媒体用基板の製造方法であっ
て、該加工痕が基板の一方の面と他方の面とで10〜9
0°のクロス角をなしていることを特徴とする磁気記録
媒体用基板の製造方法。
クスチャーが付与でき、さらに磁気記録媒体と磁気ヘッ
ド間の吸着力が低減される磁気記録媒体用基板及びその
製造方法を提供すること。 【解決手段】砥石を用いて延性モード加工により基板を
研削して得られる、両面に扇状の加工痕を有する磁気記
録媒体用基板であって、該加工痕が基板の一方の面と他
方の面とで10〜90°のクロス角をなしていることを
特徴とする磁気記録媒体用基板、並びに延性モード加工
により基板の表面を研削して、該基板の両面に扇状の加
工痕を形成させる磁気記録媒体用基板の製造方法であっ
て、該加工痕が基板の一方の面と他方の面とで10〜9
0°のクロス角をなしていることを特徴とする磁気記録
媒体用基板の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は脆性材料を用いた磁
気記録媒体用基板及びその製造方法に関する。
気記録媒体用基板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、セラミックスやカーボンに代表さ
れるような脆性材料からなる基板の精密加工技術、特に
超平滑加工技術が求められている。例えば、ガラス基
板、カーボン基板、セラミックス基板等の基板は、磁気
記録媒体用基板としての用途がある。また、シリコンウ
エハー等は半導体の材料として用いられる。上記の磁気
記録媒体用基板やシリコンウエハーには超平滑性が要求
されることから、これらの基板については一般的に、遊
離砥粒を用いて平滑化が行われる。
れるような脆性材料からなる基板の精密加工技術、特に
超平滑加工技術が求められている。例えば、ガラス基
板、カーボン基板、セラミックス基板等の基板は、磁気
記録媒体用基板としての用途がある。また、シリコンウ
エハー等は半導体の材料として用いられる。上記の磁気
記録媒体用基板やシリコンウエハーには超平滑性が要求
されることから、これらの基板については一般的に、遊
離砥粒を用いて平滑化が行われる。
【0003】遊離砥粒を用いて特にガラス基板、カーボ
ン基板、セラミックス基板、シリコンウエハーのような
脆性材料の研磨を行う場合、基板の脆さのために研磨時
にマイクロクラックが発生することがある。このような
クラックには、基板を磁気記録媒体化した際に記録再生
エラーを誘発したり、また研磨時等に入り込む汚染物
質、又は放置中に毛管凝縮する水によって基板の腐食を
誘発する、という危険性が存在する。このため従来は、
生産性を犠牲にして研磨工程を多段階に分けることによ
りマイクロクラックの発生の抑制に努めているのが一般
的である。また、遊離砥粒による研磨は極めてアート的
技術要素が多いため、品質安定化には高度な熟練を必要
としていた。
ン基板、セラミックス基板、シリコンウエハーのような
脆性材料の研磨を行う場合、基板の脆さのために研磨時
にマイクロクラックが発生することがある。このような
クラックには、基板を磁気記録媒体化した際に記録再生
エラーを誘発したり、また研磨時等に入り込む汚染物
質、又は放置中に毛管凝縮する水によって基板の腐食を
誘発する、という危険性が存在する。このため従来は、
生産性を犠牲にして研磨工程を多段階に分けることによ
りマイクロクラックの発生の抑制に努めているのが一般
的である。また、遊離砥粒による研磨は極めてアート的
技術要素が多いため、品質安定化には高度な熟練を必要
としていた。
【0004】さらに別の問題として、研磨後の基板中に
砥粒の一部が残留するという問題がある。この残留物は
洗浄を行っても完全な除去は困難である。砥粒が残留し
たまま基板にスパッタ膜を成膜すると、砥粒残留に起因
する膜欠陥が発生し、その結果磁気ヘッドを損傷させる
ことになる。また、遊離砥粒を用いて上記基板を研磨す
る場合は、材料の不均質性に由来する研磨ムラ、即ち研
磨されやすい部分が深く研磨されることによるくぼみ
(シャローピット)、が発生するという問題がある。
砥粒の一部が残留するという問題がある。この残留物は
洗浄を行っても完全な除去は困難である。砥粒が残留し
たまま基板にスパッタ膜を成膜すると、砥粒残留に起因
する膜欠陥が発生し、その結果磁気ヘッドを損傷させる
ことになる。また、遊離砥粒を用いて上記基板を研磨す
る場合は、材料の不均質性に由来する研磨ムラ、即ち研
磨されやすい部分が深く研磨されることによるくぼみ
(シャローピット)、が発生するという問題がある。
【0005】このような問題を解決するために、遊離砥
粒を使わないで平滑化を行う方法が種々検討されてお
り、そのひとつとして固定砥粒による延性モード加工で
の研削により平滑化を行う方法が提案されている(原
ら、1992年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論
文集第19頁及び第20頁)。延性モード加工でカーボ
ン基板、セラミックス基板のような脆性材料の研削を行
うことは次の様な効果が期待できるため、より好ましい
ものと考えられる。即ち、この方法では、1)個々の砥
粒の基板への食い込み量をその基板の延性−脆性遷移点
以下に設定できるため、基板の加工形態が脆性破壊から
延性(塑性)変形中心にコントロールでき、マイクロク
ラックの発生が抑制される、2)遊離砥粒を使わなくて
もよいため、基板に砥粒が残留する危険性がない、3)
平坦度に優れ、エッジ部での面だれ性が少ない、4)固
定砥粒の消耗が軽微であるため、使い捨ての遊離砥粒の
場合に比べて消耗工具費用が大幅に安くなる、5)アー
ト的技術要素が少なく、工程管理、全自動化が容易であ
る、6)材質の不均一性の有無によらず均一な研削面が
得られる、というメリットがある。
粒を使わないで平滑化を行う方法が種々検討されてお
り、そのひとつとして固定砥粒による延性モード加工で
の研削により平滑化を行う方法が提案されている(原
ら、1992年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論
文集第19頁及び第20頁)。延性モード加工でカーボ
ン基板、セラミックス基板のような脆性材料の研削を行
うことは次の様な効果が期待できるため、より好ましい
ものと考えられる。即ち、この方法では、1)個々の砥
粒の基板への食い込み量をその基板の延性−脆性遷移点
以下に設定できるため、基板の加工形態が脆性破壊から
延性(塑性)変形中心にコントロールでき、マイクロク
ラックの発生が抑制される、2)遊離砥粒を使わなくて
もよいため、基板に砥粒が残留する危険性がない、3)
平坦度に優れ、エッジ部での面だれ性が少ない、4)固
定砥粒の消耗が軽微であるため、使い捨ての遊離砥粒の
場合に比べて消耗工具費用が大幅に安くなる、5)アー
ト的技術要素が少なく、工程管理、全自動化が容易であ
る、6)材質の不均一性の有無によらず均一な研削面が
得られる、というメリットがある。
【0006】しかしながら、上記の原らの方法ではCU
PE製超精密研削盤にカップホイールを装着して研削を
行っているので、研削痕は図1に示すような多重あやめ
形状となる。このような研削痕ではところどころで研削
痕同士が交差し、重なった点でマイクロクラックが発生
するおそれがあったり、研削痕の密度差が径方向に現
れ、内周側と外周側とでは表面に残留する内部応力又は
加工変質層の分布にムラが生じる。このため、表面の物
理・化学特性が不均一となり、表面のエッチング性、密
着性等に差が生じたり、ソリの原因となったりするおそ
れがある。また、固定砥粒付両面研摩機を用いて研削し
た場合も、研削痕はランダムなクロス状となり、研削痕
同士が交差点を数多くもつことになるためマイクロクラ
ックの発生のおそれがあった。さらに、カップホイール
を用いた平面研削加工の場合、工作物とホイール作業面
とは面接触している。そのため、切り込み送り方向は接
触面と直角となり、切り込み方向の研削抵抗が過大なた
め被加工基板およびホイールが損傷しやすく、脱粒を招
いて被加工基板に深いスクラッチ傷やマイクロクラック
を与えやすい。
PE製超精密研削盤にカップホイールを装着して研削を
行っているので、研削痕は図1に示すような多重あやめ
形状となる。このような研削痕ではところどころで研削
痕同士が交差し、重なった点でマイクロクラックが発生
するおそれがあったり、研削痕の密度差が径方向に現
れ、内周側と外周側とでは表面に残留する内部応力又は
加工変質層の分布にムラが生じる。このため、表面の物
理・化学特性が不均一となり、表面のエッチング性、密
着性等に差が生じたり、ソリの原因となったりするおそ
れがある。また、固定砥粒付両面研摩機を用いて研削し
た場合も、研削痕はランダムなクロス状となり、研削痕
同士が交差点を数多くもつことになるためマイクロクラ
ックの発生のおそれがあった。さらに、カップホイール
を用いた平面研削加工の場合、工作物とホイール作業面
とは面接触している。そのため、切り込み送り方向は接
触面と直角となり、切り込み方向の研削抵抗が過大なた
め被加工基板およびホイールが損傷しやすく、脱粒を招
いて被加工基板に深いスクラッチ傷やマイクロクラック
を与えやすい。
【0007】また、従来の磁気記録媒体用基板の製造の
最終工程においては、基板は表面粗さRa=5〜25Å
程度の平滑化(鏡面化)処理が施され、次いで基板にい
わゆるテクスチャーが付与される。カーボン等の脆性材
料からなる基板は機械的にテクスチャーを付与するとク
ラックが発生しやすいため、通常、砥粒を付着させたテ
ープや砥粒のスラリーを用いてテクスチャーを付与する
方法や、あるいはスパッタリングにより表面に凹凸を有
する膜を設ける方法が行われている。しかしながら、か
かる方法は全面的に機械に頼れないため手間がかかる、
あるいは成膜装置の負担が増えて生産性向上の足かせと
なっている。さらにテクスチャーの付与に関して、磁気
ヘッドの静止時の、磁気記録媒体と磁気ヘッドとの間の
吸着力をいかに抑えるかという問題もある。
最終工程においては、基板は表面粗さRa=5〜25Å
程度の平滑化(鏡面化)処理が施され、次いで基板にい
わゆるテクスチャーが付与される。カーボン等の脆性材
料からなる基板は機械的にテクスチャーを付与するとク
ラックが発生しやすいため、通常、砥粒を付着させたテ
ープや砥粒のスラリーを用いてテクスチャーを付与する
方法や、あるいはスパッタリングにより表面に凹凸を有
する膜を設ける方法が行われている。しかしながら、か
かる方法は全面的に機械に頼れないため手間がかかる、
あるいは成膜装置の負担が増えて生産性向上の足かせと
なっている。さらにテクスチャーの付与に関して、磁気
ヘッドの静止時の、磁気記録媒体と磁気ヘッドとの間の
吸着力をいかに抑えるかという問題もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、上記課題を解決すべく、マイクロクラックの発生
が抑えられ、容易にテクスチャーが付与でき、さらに磁
気記録媒体と磁気ヘッド間の吸着力が低減される磁気記
録媒体用基板及びその製造方法を提供することにある。
的は、上記課題を解決すべく、マイクロクラックの発生
が抑えられ、容易にテクスチャーが付与でき、さらに磁
気記録媒体と磁気ヘッド間の吸着力が低減される磁気記
録媒体用基板及びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成するために鋭意研究した結果、1)基板表面を研
削する際に、砥石中にある個々の砥粒の切り込み深さを
その基板の延性−脆性遷移点以下に保ちつつ平面研削機
を用いて研削痕が扇状に形成されるように研削を行うこ
とによりマイクロクラックの発生が抑制されること、
2)研削の際にストレートホイールの外周を用いて平面
研削加工を行えば、被加工基板とホイール作業面とは線
接触をなすため、加工時の被加工基板およびホイールの
損傷が著しく改善されること、3)加工痕は本質的にテ
ープ等によるテクスチャーと同等の機能を示すため、加
工痕がそのままテクスチャーとして利用できること、さ
らには、4)基板の表側面と裏側面とでクロス角をなす
ような加工痕を有する基板を媒体として用いた場合、媒
体と磁気ヘッド間での表面と裏面の合計の吸着力が低減
されること、を見出し、本発明を完成するに至った。
を達成するために鋭意研究した結果、1)基板表面を研
削する際に、砥石中にある個々の砥粒の切り込み深さを
その基板の延性−脆性遷移点以下に保ちつつ平面研削機
を用いて研削痕が扇状に形成されるように研削を行うこ
とによりマイクロクラックの発生が抑制されること、
2)研削の際にストレートホイールの外周を用いて平面
研削加工を行えば、被加工基板とホイール作業面とは線
接触をなすため、加工時の被加工基板およびホイールの
損傷が著しく改善されること、3)加工痕は本質的にテ
ープ等によるテクスチャーと同等の機能を示すため、加
工痕がそのままテクスチャーとして利用できること、さ
らには、4)基板の表側面と裏側面とでクロス角をなす
ような加工痕を有する基板を媒体として用いた場合、媒
体と磁気ヘッド間での表面と裏面の合計の吸着力が低減
されること、を見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明の要旨は、〔1〕 砥石を
用いて延性モード加工により基板を研削して得られる、
両面に扇状の加工痕を有する磁気記録媒体用基板であっ
て、該加工痕が基板の一方の面と他方の面とで10〜9
0°のクロス角をなしていることを特徴とする磁気記録
媒体用基板、〔2〕 電解インプロセスドレッシング
を併用して延性モード加工することにより得られる前記
〔1〕記載の基板、〔3〕 Ra(表面粗さ)が2〜
60Åであって、Rp(突起高さ)が4〜300Åであ
る前記〔1〕又は〔2〕記載の基板、〔4〕 加工痕
の直交方向の密度が300〜100000本/cmであ
る前記〔1〕〜〔3〕いずれか記載の基板、〔5〕
基板の半径(r1 )と加工痕の半径(r2 )との関係
が、100r1≧r2 ≧2r1 である前記〔1〕〜
〔4〕いずれか記載の基板、〔6〕 平坦度が10μ
m以下である前記〔1〕〜〔5〕いずれか記載の基板、
〔7〕 基板の材料が脆性材料である前記〔1〕〜
〔6〕いずれか記載の基板、
用いて延性モード加工により基板を研削して得られる、
両面に扇状の加工痕を有する磁気記録媒体用基板であっ
て、該加工痕が基板の一方の面と他方の面とで10〜9
0°のクロス角をなしていることを特徴とする磁気記録
媒体用基板、〔2〕 電解インプロセスドレッシング
を併用して延性モード加工することにより得られる前記
〔1〕記載の基板、〔3〕 Ra(表面粗さ)が2〜
60Åであって、Rp(突起高さ)が4〜300Åであ
る前記〔1〕又は〔2〕記載の基板、〔4〕 加工痕
の直交方向の密度が300〜100000本/cmであ
る前記〔1〕〜〔3〕いずれか記載の基板、〔5〕
基板の半径(r1 )と加工痕の半径(r2 )との関係
が、100r1≧r2 ≧2r1 である前記〔1〕〜
〔4〕いずれか記載の基板、〔6〕 平坦度が10μ
m以下である前記〔1〕〜〔5〕いずれか記載の基板、
〔7〕 基板の材料が脆性材料である前記〔1〕〜
〔6〕いずれか記載の基板、
【0011】〔8〕 脆性材料がカーボンである前記
〔7〕記載の基板、
〔7〕記載の基板、
〔9〕 延性モード加工により基
板の表面を研削して、該基板の両面に扇状の加工痕を形
成させる磁気記録媒体用基板の製造方法であって、該加
工痕が基板の一方の面と他方の面とで10〜90°のク
ロス角をなしていることを特徴とする磁気記録媒体用基
板の製造方法、〔10〕 砥石の設定切り込み深さが
0.05〜20μmである前記
板の表面を研削して、該基板の両面に扇状の加工痕を形
成させる磁気記録媒体用基板の製造方法であって、該加
工痕が基板の一方の面と他方の面とで10〜90°のク
ロス角をなしていることを特徴とする磁気記録媒体用基
板の製造方法、〔10〕 砥石の設定切り込み深さが
0.05〜20μmである前記
〔9〕記載の製造方法、
〔11〕 電解インプロセスドレッシングを用いた延性
モード加工により研削を行う前記
〔11〕 電解インプロセスドレッシングを用いた延性
モード加工により研削を行う前記
〔9〕又は〔10〕記
載の製造方法、〔12〕 ループ剛性が150N/μm
以上の研削装置を用いて研削を行う前記
載の製造方法、〔12〕 ループ剛性が150N/μm
以上の研削装置を用いて研削を行う前記
〔9〕〜〔1
1〕いずれか記載の製造方法、に関するものである。
1〕いずれか記載の製造方法、に関するものである。
【0012】
1.本発明の磁気記録媒体用基板について 本発明の磁気記録媒体用基板は、砥石を用いて延性モー
ド加工により基板を研削して得られる、両面に扇状の加
工痕を有する磁気記録媒体用基板であって、該加工痕が
基板の一方の面と他方の面とで10〜90°のクロス角
をなしていることを特徴とする。本発明において研削さ
れる基板は、成形直後または焼成直後のものであっても
よく、Ra(表面粗さ)が0.05〜20μm、好まし
くは0.01〜0.5μmのもの、いわゆる粗研削や中
間研削を終えたものであってもよい。基板の粗研削、中
間研削については特に限定されるものではなく、通常行
われる公知の方法により行えばよい。即ち、本発明の磁
気記録媒体用基板は、(1)成形直後または焼成直後の
ものを本発明の方法により加工して得たもの、(2)成
形直後または焼成直後のものを従来法により粗研削し、
本発明の方法により中間研削、仕上げ研削して得たも
の、(3)中間研削までを従来法により行い仕上げ研削
を本発明の方法により得たもの、のいずれであってもよ
い。尚、本明細書においてRa及びRpは、触針式表面
粗さ計(Tencor(株)製:型式P2)を用いて下
記条件で、加工痕形状を直交する方向(粗さ等が最大と
なる方向)に触針をスキャンして測定して得た値であ
る。
ド加工により基板を研削して得られる、両面に扇状の加
工痕を有する磁気記録媒体用基板であって、該加工痕が
基板の一方の面と他方の面とで10〜90°のクロス角
をなしていることを特徴とする。本発明において研削さ
れる基板は、成形直後または焼成直後のものであっても
よく、Ra(表面粗さ)が0.05〜20μm、好まし
くは0.01〜0.5μmのもの、いわゆる粗研削や中
間研削を終えたものであってもよい。基板の粗研削、中
間研削については特に限定されるものではなく、通常行
われる公知の方法により行えばよい。即ち、本発明の磁
気記録媒体用基板は、(1)成形直後または焼成直後の
ものを本発明の方法により加工して得たもの、(2)成
形直後または焼成直後のものを従来法により粗研削し、
本発明の方法により中間研削、仕上げ研削して得たも
の、(3)中間研削までを従来法により行い仕上げ研削
を本発明の方法により得たもの、のいずれであってもよ
い。尚、本明細書においてRa及びRpは、触針式表面
粗さ計(Tencor(株)製:型式P2)を用いて下
記条件で、加工痕形状を直交する方向(粗さ等が最大と
なる方向)に触針をスキャンして測定して得た値であ
る。
【0013】測定条件 触針先端半径 :0.6μm(針曲率半径) 触針押し付け圧力:7mg 測定長 :250μm×8箇所 トレース速度 :2.5μm/秒 カットオフ :1.25μm(ローバスフィルタ
ー)
ー)
【0014】また、その被研削基板材料としては特に限
定されるものではなく通常用いられる公知のものでよい
が、本発明においては、特に脆性材料の研削時にその効
果を充分発揮できるため、脆性材料が好ましい。その具
体例としてはカーボン、ガラス、セラミックス、シリコ
ン等が挙げられる。中でも、カーボンは研削安定性に優
れ、低いRaが得られるため、本発明の製造方法はカー
ボン基板への適用において特に優れた効果が得られる。
定されるものではなく通常用いられる公知のものでよい
が、本発明においては、特に脆性材料の研削時にその効
果を充分発揮できるため、脆性材料が好ましい。その具
体例としてはカーボン、ガラス、セラミックス、シリコ
ン等が挙げられる。中でも、カーボンは研削安定性に優
れ、低いRaが得られるため、本発明の製造方法はカー
ボン基板への適用において特に優れた効果が得られる。
【0015】本明細書において「延性モード加工」と
は、脆性材料においてもクラックの発生を伴わない塑性
流動的な除去加工、即ち脆性破壊(破砕)ではなく材料
の無損傷を特徴とする研削加工を意味する。かかる加工
技術は、材料への個々の砥粒の切込み深さを常に延性−
脆性遷移点以下に保つことにより達成される。このこと
を達成する手段としては特に限定されるものではなく、
通常公知の方法を用いることができる。例えば、上記の
脆性材料であるカーボン、ガラス、セラミックス、シリ
コンを含む、一般的に磁気記録媒体用基板やシリコンウ
エハー等に用いられる材料の多くは、その延性−脆性遷
移点(dc)が2〜100nmであるため、砥石の設定
切り込み深さを好ましくは0.05〜20μm、より好
ましくは0.1〜10μm、特に好ましくは0.1〜5
μmとすればよい。ここで、砥石の設定切り込み深さ
は、装置位置決め精度の観点から0.05μm以上が好
ましく、研削負荷及びマイクロクラック発生を抑制する
観点から20μm以下とするのが好ましい。
は、脆性材料においてもクラックの発生を伴わない塑性
流動的な除去加工、即ち脆性破壊(破砕)ではなく材料
の無損傷を特徴とする研削加工を意味する。かかる加工
技術は、材料への個々の砥粒の切込み深さを常に延性−
脆性遷移点以下に保つことにより達成される。このこと
を達成する手段としては特に限定されるものではなく、
通常公知の方法を用いることができる。例えば、上記の
脆性材料であるカーボン、ガラス、セラミックス、シリ
コンを含む、一般的に磁気記録媒体用基板やシリコンウ
エハー等に用いられる材料の多くは、その延性−脆性遷
移点(dc)が2〜100nmであるため、砥石の設定
切り込み深さを好ましくは0.05〜20μm、より好
ましくは0.1〜10μm、特に好ましくは0.1〜5
μmとすればよい。ここで、砥石の設定切り込み深さ
は、装置位置決め精度の観点から0.05μm以上が好
ましく、研削負荷及びマイクロクラック発生を抑制する
観点から20μm以下とするのが好ましい。
【0016】さらに、その砥石の設定切り込み深さに応
じてホイール(固定砥粒)外周の肩にR(丸み)をつけ
ることは、砥石の設定切り込み深さが大きくてもマイク
ロクラックのない延性加工面が得られるため、より好ま
しい。Rの形状等については、個々の砥粒の切り込み深
さが被研削材料のdcより小さくなるよう設定すればよ
い。例えば、下記で表される式において、
じてホイール(固定砥粒)外周の肩にR(丸み)をつけ
ることは、砥石の設定切り込み深さが大きくてもマイク
ロクラックのない延性加工面が得られるため、より好ま
しい。Rの形状等については、個々の砥粒の切り込み深
さが被研削材料のdcより小さくなるよう設定すればよ
い。例えば、下記で表される式において、
【0017】
【数1】
【0018】(ここで、dN は被加工基板1回転当たり
の切り込み深さであり、次式で表される。
の切り込み深さであり、次式で表される。
【0019】
【数2】
【0020】また、fは被加工基板1回転当たりのホイ
ール横送り量、Δは設定切り込み深さ、Rはホイール外
周の肩の曲率半径、dg は個々の砥粒の切り込み深さ、
aは砥粒の間隔、Vw は被加工基板周速度、Vs はホイ
ール周速度、及びDはホイール直径を示す。) dg <dcとなるように設定すればよい。
ール横送り量、Δは設定切り込み深さ、Rはホイール外
周の肩の曲率半径、dg は個々の砥粒の切り込み深さ、
aは砥粒の間隔、Vw は被加工基板周速度、Vs はホイ
ール周速度、及びDはホイール直径を示す。) dg <dcとなるように設定すればよい。
【0021】このように研削することで、マイクロクラ
ックの発生が抑えられた磁気記録媒体用基板が得られ
る。しかも、扇状の加工痕が付与されるため、研削によ
る平滑化と基板のテクスチャー加工が同時に達成され、
経済的に有利である。
ックの発生が抑えられた磁気記録媒体用基板が得られ
る。しかも、扇状の加工痕が付与されるため、研削によ
る平滑化と基板のテクスチャー加工が同時に達成され、
経済的に有利である。
【0022】本明細書における扇状の加工痕の「扇状」
とは、図2に模式的に示したような、実質的に同心円状
の形状である。当該同心円の中心は基板上にあってもよ
く、基板外にあってもよい。好ましくは、基板の半径r
1 と加工痕の半径r2 との関係が、r2 ≧r1 を満たす
ものであり、より好ましくは、被加工基板(ワーク)の
取り付け作業性及び装置の加工精度の点から、100r
1 ≧r2 ≧2r1 の関係を満たすものである。
とは、図2に模式的に示したような、実質的に同心円状
の形状である。当該同心円の中心は基板上にあってもよ
く、基板外にあってもよい。好ましくは、基板の半径r
1 と加工痕の半径r2 との関係が、r2 ≧r1 を満たす
ものであり、より好ましくは、被加工基板(ワーク)の
取り付け作業性及び装置の加工精度の点から、100r
1 ≧r2 ≧2r1 の関係を満たすものである。
【0023】さらに、研削を電解インプロセスドレッシ
ング(以下ELIDと呼ぶ)を用いて延性モード加工で
行うことにより、より高精度で高能率な研削を行うこと
ができる。具体的には、研削装置において、固定砥粒を
メタルボンドホイール(ストレートホイールの外周上に
砥粒をメタルバインダーで固定させたもの)とし、電極
をホイール外周の一部をおおうように設置し、電解質を
含んだ水溶液クーラントをホイール外周表面/被加工基
板間に供給し、ホイール側にプラスの電場を印加し、基
板とホイールの双方を回転させながら研削することによ
りELID型延性加工が達成できる。
ング(以下ELIDと呼ぶ)を用いて延性モード加工で
行うことにより、より高精度で高能率な研削を行うこと
ができる。具体的には、研削装置において、固定砥粒を
メタルボンドホイール(ストレートホイールの外周上に
砥粒をメタルバインダーで固定させたもの)とし、電極
をホイール外周の一部をおおうように設置し、電解質を
含んだ水溶液クーラントをホイール外周表面/被加工基
板間に供給し、ホイール側にプラスの電場を印加し、基
板とホイールの双方を回転させながら研削することによ
りELID型延性加工が達成できる。
【0024】上記のようにして、本発明の磁気記録媒体
用基板が得られる。ここで、得られる基板のRaは好ま
しくは2〜60Åであり、より好ましくは4〜40Åで
あり、特に好ましくは8〜30Åである。研削生産性の
観点から2Å以上が好ましくヘッドの浮上特性の観点か
ら60Å以下が好ましい。また、得られる基板のRpは
好ましくは4〜300Åであり、より好ましくは12〜
250Åであり、特に好ましくは25〜200Åであ
る。ここで、磁気ヘッドが吸着することを回避する為に
4Å以上が好ましく、低浮上量化達成の観点から300
Å以下が好ましい。さらに、本発明の磁気記録媒体用基
板は、その平坦度が10μm以下のものが磁気ヘッドの
浮上走行安定性の観点から好ましい。より好ましい値は
6μm以下である。
用基板が得られる。ここで、得られる基板のRaは好ま
しくは2〜60Åであり、より好ましくは4〜40Åで
あり、特に好ましくは8〜30Åである。研削生産性の
観点から2Å以上が好ましくヘッドの浮上特性の観点か
ら60Å以下が好ましい。また、得られる基板のRpは
好ましくは4〜300Åであり、より好ましくは12〜
250Åであり、特に好ましくは25〜200Åであ
る。ここで、磁気ヘッドが吸着することを回避する為に
4Å以上が好ましく、低浮上量化達成の観点から300
Å以下が好ましい。さらに、本発明の磁気記録媒体用基
板は、その平坦度が10μm以下のものが磁気ヘッドの
浮上走行安定性の観点から好ましい。より好ましい値は
6μm以下である。
【0025】また、得られる基板の加工痕の直交方向の
密度は、300〜100000本/cmが好ましく、3
00〜3000本/cmがより好ましく、400〜20
00本/cmが特に好ましい。CSS(摺動)耐久性の
観点から300本/cm以上が好ましく、磁気ヘッドが
吸着するのを回避する為、100000本/cm以下が
好ましい。なお、本明細書において加工痕の直交方向と
は、図3に示されるように、基板を円とした場合の中心
Pと扇状加工痕を形成する同心円の中心Qとを結ぶ直線
の方向である。
密度は、300〜100000本/cmが好ましく、3
00〜3000本/cmがより好ましく、400〜20
00本/cmが特に好ましい。CSS(摺動)耐久性の
観点から300本/cm以上が好ましく、磁気ヘッドが
吸着するのを回避する為、100000本/cm以下が
好ましい。なお、本明細書において加工痕の直交方向と
は、図3に示されるように、基板を円とした場合の中心
Pと扇状加工痕を形成する同心円の中心Qとを結ぶ直線
の方向である。
【0026】また、本発明の磁気記録媒体用基板は、両
面に扇状の加工痕を有するものであり、該加工痕が基板
の一方の面と他方の面とで10〜90°のクロス角をな
していることを特徴とするものである。ここで、クロス
角は30〜90°がより好ましく、45〜90°が特に
好ましく、90°である場合が最も効果が高い。なお、
ヘッド吸着回避もしくは、研削加工時の基板の位置決め
精度の観点から10°以上が好ましい。本明細書におい
て「クロス角」とは、図4で示されるように、基板の表
面、裏面に形成される加工痕の交点における、それぞれ
の加工痕の接線m、nのなす角θである。
面に扇状の加工痕を有するものであり、該加工痕が基板
の一方の面と他方の面とで10〜90°のクロス角をな
していることを特徴とするものである。ここで、クロス
角は30〜90°がより好ましく、45〜90°が特に
好ましく、90°である場合が最も効果が高い。なお、
ヘッド吸着回避もしくは、研削加工時の基板の位置決め
精度の観点から10°以上が好ましい。本明細書におい
て「クロス角」とは、図4で示されるように、基板の表
面、裏面に形成される加工痕の交点における、それぞれ
の加工痕の接線m、nのなす角θである。
【0027】ここで、クロス角と媒体−磁気ヘッド間の
吸着力との関係について説明する。ハードディスクは両
面に記録層を有するので、ハードディスクドライブにお
いて磁気ヘッドはディスクの表裏両面に配置されてい
る。一般にドライブ停止時はヘッドはディスク表面に接
触して静止している。起動時にはディスクが回転し、ヘ
ッド/ディスク間に流れ込む空気によりヘッドは浮上
し、記録、再生を行う。ヘッド/ディスク界面の吸着
力、静摩擦係数が高いと、ディスクが回転できず、トラ
ブルとなる。近年では小型化、薄型化、低消費電力化の
流れのため、モーターパワーが小さくなり、上記トラブ
ルが増えている。その対策としてヘッド/ディスク界面
の吸着力、静摩擦係数を極力下げることが必須となって
いる。本発明ではヘッド静止時(ランディング時)、表
面、裏面、両面でのヘッド/ディスクの接触面積の和が
最大となることを避けることにより、ドライブモーター
にかかる負荷の軽減をねらったものである。テクスチャ
ー機能を果たす扇状加工痕の配置をずらすことにより、
最大の接触面積の発生を回避できるよう配慮されてい
る。
吸着力との関係について説明する。ハードディスクは両
面に記録層を有するので、ハードディスクドライブにお
いて磁気ヘッドはディスクの表裏両面に配置されてい
る。一般にドライブ停止時はヘッドはディスク表面に接
触して静止している。起動時にはディスクが回転し、ヘ
ッド/ディスク間に流れ込む空気によりヘッドは浮上
し、記録、再生を行う。ヘッド/ディスク界面の吸着
力、静摩擦係数が高いと、ディスクが回転できず、トラ
ブルとなる。近年では小型化、薄型化、低消費電力化の
流れのため、モーターパワーが小さくなり、上記トラブ
ルが増えている。その対策としてヘッド/ディスク界面
の吸着力、静摩擦係数を極力下げることが必須となって
いる。本発明ではヘッド静止時(ランディング時)、表
面、裏面、両面でのヘッド/ディスクの接触面積の和が
最大となることを避けることにより、ドライブモーター
にかかる負荷の軽減をねらったものである。テクスチャ
ー機能を果たす扇状加工痕の配置をずらすことにより、
最大の接触面積の発生を回避できるよう配慮されてい
る。
【0028】2.本発明の製造方法について 本発明の磁気記録媒体用基板の製造方法は、上述の延性
モード加工により基板の表面を研削して、該基板の両面
に扇状の加工痕を形成させる磁気記録媒体用基板の製造
方法であって、該加工痕が基板の一方の面と他方の面と
で10〜90°のクロス角をなしていることを特徴とす
るものである。なお、延性モード加工の際の砥石の設定
切り込み深さは、上記の装置位置決め精度の観点及び研
削負荷及びマイクロクラック発生を抑制する観点から
0.05〜20μmであることが好ましい。
モード加工により基板の表面を研削して、該基板の両面
に扇状の加工痕を形成させる磁気記録媒体用基板の製造
方法であって、該加工痕が基板の一方の面と他方の面と
で10〜90°のクロス角をなしていることを特徴とす
るものである。なお、延性モード加工の際の砥石の設定
切り込み深さは、上記の装置位置決め精度の観点及び研
削負荷及びマイクロクラック発生を抑制する観点から
0.05〜20μmであることが好ましい。
【0029】砥石の設定切り込み深さが0.05〜20
μmでの延性モード加工を達成するためには、研削装
置、砥粒等は次の条件を満たす必要がある。 1)動剛性が極めて高い砥石スピンドルの設計と製作。
半径方向、軸方向の運動誤差が100nm以下。 2)動剛性の極めて高い工作物支持及び運動系の設計と
製作。経験則から、加工機工具と工作物間のループ剛性
として150N/μm(静剛性)以上の値。 3)ホイールの高精度ツルーイング及び適度な気孔度を
確保するための砥粒結合剤のドレッシング。さらに、ホ
イール上の個々の砥粒の切れ刃高さ分布がdc以下であ
ることが望ましい。
μmでの延性モード加工を達成するためには、研削装
置、砥粒等は次の条件を満たす必要がある。 1)動剛性が極めて高い砥石スピンドルの設計と製作。
半径方向、軸方向の運動誤差が100nm以下。 2)動剛性の極めて高い工作物支持及び運動系の設計と
製作。経験則から、加工機工具と工作物間のループ剛性
として150N/μm(静剛性)以上の値。 3)ホイールの高精度ツルーイング及び適度な気孔度を
確保するための砥粒結合剤のドレッシング。さらに、ホ
イール上の個々の砥粒の切れ刃高さ分布がdc以下であ
ることが望ましい。
【0030】したがって、本発明に用いられる研削装置
としては、上記の諸条件を満たすものであれば特に限定
されるものではない。具体的には、例えば、(株)日進
機械製作所製超精密平面研削装置(HPG−2A)等が
挙げられる。超精密平面研削装置(HPG−2A)は、
脆性材料の延性モード加工を目的として開発されたもの
であり、次のような特質を有する。 1)半径、軸方向の運動精度が100nm以下 2)加工機工具と工作物間のループ剛性が170N/μ
m(静剛性) 3)ツルーイング精度が100nm したがって、この超精密平面研削装置(HPG−2A)
は上記装置条件のすべてを満たすものである。
としては、上記の諸条件を満たすものであれば特に限定
されるものではない。具体的には、例えば、(株)日進
機械製作所製超精密平面研削装置(HPG−2A)等が
挙げられる。超精密平面研削装置(HPG−2A)は、
脆性材料の延性モード加工を目的として開発されたもの
であり、次のような特質を有する。 1)半径、軸方向の運動精度が100nm以下 2)加工機工具と工作物間のループ剛性が170N/μ
m(静剛性) 3)ツルーイング精度が100nm したがって、この超精密平面研削装置(HPG−2A)
は上記装置条件のすべてを満たすものである。
【0031】また、扇状の加工痕を形成させるには、例
えば、被加工基板(ワーク)をワークスピンドルの工作
物取り付け面板(ワークテーブル)上で、ワークスピン
ドル回転中心を含まないように、即ちr2 ≧r1 の関係
を満たすように偏心して取り付けてその面板を回転さ
せ、ストレートホイールに微小切り込みを与えた上、ホ
イールを面板にそって横送りすればよい。偏心度が0、
即ち、ワークをワークテーブルの中心に取り付けても、
交差しない加工痕を付与できるが、その場合ワークを1
枚しか取り付けられないため、生産性が低く、好ましく
ない。本発明の方法では、複数枚のワークの取り付けが
可能であるため、生産性、研削コスト低減の点でも有利
である。
えば、被加工基板(ワーク)をワークスピンドルの工作
物取り付け面板(ワークテーブル)上で、ワークスピン
ドル回転中心を含まないように、即ちr2 ≧r1 の関係
を満たすように偏心して取り付けてその面板を回転さ
せ、ストレートホイールに微小切り込みを与えた上、ホ
イールを面板にそって横送りすればよい。偏心度が0、
即ち、ワークをワークテーブルの中心に取り付けても、
交差しない加工痕を付与できるが、その場合ワークを1
枚しか取り付けられないため、生産性が低く、好ましく
ない。本発明の方法では、複数枚のワークの取り付けが
可能であるため、生産性、研削コスト低減の点でも有利
である。
【0032】また、加工痕が基板の一方の面と他方の面
とで10〜90°のクロス角をなすように研削を行うに
は、表裏加工時の基板のセット位置(角度)をずらすこ
とにより達成される。通常研削は片面加工で実施される
ので、上記対応は容易にとれる。
とで10〜90°のクロス角をなすように研削を行うに
は、表裏加工時の基板のセット位置(角度)をずらすこ
とにより達成される。通常研削は片面加工で実施される
ので、上記対応は容易にとれる。
【0033】さらに、研削を電解インプロセスドレッシ
ング(以下ELIDと呼ぶ)を併用して延性モード加工
で行うことにより、より高精度で高能率な研削を行うこ
とができる。
ング(以下ELIDと呼ぶ)を併用して延性モード加工
で行うことにより、より高精度で高能率な研削を行うこ
とができる。
【0034】本発明における研削工程について、図5を
参照して説明する。ここで図5は、超精密平面研削装置
(HPG−2A)の概略構成図である。本装置はストレ
ートホイールの外周を用いてトラバース研削を行うロー
タリー平面加工機である。NCは2軸の制御を行う。即
ち、X軸(ワークテーブルのトラバース送り)とZ軸
(ホイールの設定切り込み深さ)の位置決めである。
参照して説明する。ここで図5は、超精密平面研削装置
(HPG−2A)の概略構成図である。本装置はストレ
ートホイールの外周を用いてトラバース研削を行うロー
タリー平面加工機である。NCは2軸の制御を行う。即
ち、X軸(ワークテーブルのトラバース送り)とZ軸
(ホイールの設定切り込み深さ)の位置決めである。
【0035】この機械の設計上の特徴は、 X軸、Z軸のT字形平面配置、ねじを用いないクロ
ーズドループ位置決め方式、10nmのレーザスケー
ル、 V−Vすべり案内面、低熱膨張鋳鉄、 基準真直ゲージによる真直度インプロセス補正、 である。また性能としては、 指令分解能10nmでの輪郭加工、を特徴としてい
る。研削ホイールの母線形状は修正ホイールの位置をX
Zで制御することにより創成され、目的とする正確な形
状を得ることが可能である。また、本装置を用いて研削
痕が扇状となるように研削するには、例えば図6に示す
ように、被加工基板をワークテーブル上に取り付ければ
よい。
ーズドループ位置決め方式、10nmのレーザスケー
ル、 V−Vすべり案内面、低熱膨張鋳鉄、 基準真直ゲージによる真直度インプロセス補正、 である。また性能としては、 指令分解能10nmでの輪郭加工、を特徴としてい
る。研削ホイールの母線形状は修正ホイールの位置をX
Zで制御することにより創成され、目的とする正確な形
状を得ることが可能である。また、本装置を用いて研削
痕が扇状となるように研削するには、例えば図6に示す
ように、被加工基板をワークテーブル上に取り付ければ
よい。
【0036】脆性材料をクラックなしに研削する(延性
モード研削)ためには、個々の砥粒の切り込み深さを延
性−脆性遷移点(dc値)以下に保つことが必要であ
る。そのためには高剛性かつ高精度の加工機が要求され
る。本装置は研削ホイール軸単体では1300N/μm
以上、ワークテーブル軸単体では1000N/μm以
上、ループ剛性として150N/μm以上で、上記条件
を満たすものである。ワークテーブルのスラスト方向の
振れ、研削ホイール軸のラジアル方向の振れ、ツルーイ
ング後の研削ホイールの外周振れは、共に100nm以
下である。X軸、Z軸の位置決めは、分解能10nmの
レーザスケールによって制御され、100nm以下に設
定切り込み深さを抑えることができる。
モード研削)ためには、個々の砥粒の切り込み深さを延
性−脆性遷移点(dc値)以下に保つことが必要であ
る。そのためには高剛性かつ高精度の加工機が要求され
る。本装置は研削ホイール軸単体では1300N/μm
以上、ワークテーブル軸単体では1000N/μm以
上、ループ剛性として150N/μm以上で、上記条件
を満たすものである。ワークテーブルのスラスト方向の
振れ、研削ホイール軸のラジアル方向の振れ、ツルーイ
ング後の研削ホイールの外周振れは、共に100nm以
下である。X軸、Z軸の位置決めは、分解能10nmの
レーザスケールによって制御され、100nm以下に設
定切り込み深さを抑えることができる。
【0037】また、研削に用いられる固定砥粒(ホイー
ル)は特に限定されるものではなく、通常用いられる公
知のものが用いられるが、基板材料、中間研削の程度、
加工しろ(砥石の設定切り込み深さ)により、砥粒の種
類、および形、粒度、ボンド剤、ホイール形状が違って
くるため一概には言えない。例えば上記研削装置(HP
G−2A)を用い、基板がカーボン基板、中間研削の程
度がRa100nm、加工しろ20μm/片面の場合、
砥粒には工業用ダイヤモンド砥粒を用い(砥粒の平均粒
径は1〜5μm、より好ましくは1〜2.5μm)、ボ
ンド剤はメタル等が用いられる。ELID法を用いる場
合には、ボンド剤は、Fe(鋳鉄など)、Cu、Ni等
の単体もしくはこれらの一種以上を含む合金を用いるこ
とが好ましい。また、この場合の他の条件、例えば砥石
周速度、送り速度、ワークテーブル回転数等、について
は特に限定されるものではなく、通常用いられる公知の
程度でよい。
ル)は特に限定されるものではなく、通常用いられる公
知のものが用いられるが、基板材料、中間研削の程度、
加工しろ(砥石の設定切り込み深さ)により、砥粒の種
類、および形、粒度、ボンド剤、ホイール形状が違って
くるため一概には言えない。例えば上記研削装置(HP
G−2A)を用い、基板がカーボン基板、中間研削の程
度がRa100nm、加工しろ20μm/片面の場合、
砥粒には工業用ダイヤモンド砥粒を用い(砥粒の平均粒
径は1〜5μm、より好ましくは1〜2.5μm)、ボ
ンド剤はメタル等が用いられる。ELID法を用いる場
合には、ボンド剤は、Fe(鋳鉄など)、Cu、Ni等
の単体もしくはこれらの一種以上を含む合金を用いるこ
とが好ましい。また、この場合の他の条件、例えば砥石
周速度、送り速度、ワークテーブル回転数等、について
は特に限定されるものではなく、通常用いられる公知の
程度でよい。
【0038】
【実施例】以下、製造例、実施例及び比較例により本発
明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例
等によりなんら限定されるものではない。 製造例1 フルフリルアルコール樹脂を公知の方法である成形、予
備焼成処理によりカーボン基板を製造した。より具体的
には、次のようにして製造した。フルフリルアルコール
500重量部、92%ホルムアルデヒド400重量部お
よび水30重量部を80℃で攪拌して溶解した。次い
で、攪拌下でフェノール520重量部、水酸化カルシウ
ム9.5重量部および水45重量部の混合液を滴下し、
80℃で3時間反応させた。その後フェノール80重量
部、上記のフェノール/水酸化カルシウム/水混合液を
さらに滴下し、80℃で2時間反応させた。30℃に冷
却後、30%パラトルエンスルホン酸水溶液で中和し
た。この中和物を減圧化で脱水し、170重量部の水を
除去し、フルフリルアルコール500重量部を添加混合
し、このものをメンブランフィルターで濾過して樹脂中
の不溶分を除いた。この樹脂が含むことのできる水の量
を測定したところ、35重量%であった。
明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例
等によりなんら限定されるものではない。 製造例1 フルフリルアルコール樹脂を公知の方法である成形、予
備焼成処理によりカーボン基板を製造した。より具体的
には、次のようにして製造した。フルフリルアルコール
500重量部、92%ホルムアルデヒド400重量部お
よび水30重量部を80℃で攪拌して溶解した。次い
で、攪拌下でフェノール520重量部、水酸化カルシウ
ム9.5重量部および水45重量部の混合液を滴下し、
80℃で3時間反応させた。その後フェノール80重量
部、上記のフェノール/水酸化カルシウム/水混合液を
さらに滴下し、80℃で2時間反応させた。30℃に冷
却後、30%パラトルエンスルホン酸水溶液で中和し
た。この中和物を減圧化で脱水し、170重量部の水を
除去し、フルフリルアルコール500重量部を添加混合
し、このものをメンブランフィルターで濾過して樹脂中
の不溶分を除いた。この樹脂が含むことのできる水の量
を測定したところ、35重量%であった。
【0039】この熱硬化性樹脂100重量部に対し、パ
ラトルエンスルホン酸70重量%、水20重量%、セル
ソルブ10重量%の混合液0.5重量部を添加し、充分
攪拌後、厚さ2mmの円盤状の型に注入し、減圧脱泡し
た。次いで、50℃で3時間、80℃で2日間加熱硬化
した。この熱硬化物を所定のドーナツ形状に加工し、こ
のあと有機物焼成炉で窒素雰囲気下で2〜5℃/時の昇
温速度で700℃まで加熱し、次いで5〜20℃/時の
昇温速度で1200℃まで加熱焼成し、この温度で2時
間保持した後、冷却し、直径1.8インチのカーボン基
板を得た。このようにして得られたカーボン基板は、R
a10μm、密度1.5g/cm3 、ビッカース硬度6
50、構造はアモルファス状であった。
ラトルエンスルホン酸70重量%、水20重量%、セル
ソルブ10重量%の混合液0.5重量部を添加し、充分
攪拌後、厚さ2mmの円盤状の型に注入し、減圧脱泡し
た。次いで、50℃で3時間、80℃で2日間加熱硬化
した。この熱硬化物を所定のドーナツ形状に加工し、こ
のあと有機物焼成炉で窒素雰囲気下で2〜5℃/時の昇
温速度で700℃まで加熱し、次いで5〜20℃/時の
昇温速度で1200℃まで加熱焼成し、この温度で2時
間保持した後、冷却し、直径1.8インチのカーボン基
板を得た。このようにして得られたカーボン基板は、R
a10μm、密度1.5g/cm3 、ビッカース硬度6
50、構造はアモルファス状であった。
【0040】製造例2 製造例1で得たカーボン基板を、スピードファーム社製
9B5L型両面研磨機を使用し、粉砕炭化ケイ素砥粒と
してGC(緑色炭化ケイ素研磨材)#600を用い、濃
度4重量%の遊離砥粒方式によるラッピング加工を行っ
た。定盤には鋳鉄定盤を用いた。研磨しろは、片面当た
り300μmとした。得られたカーボン基板のRaは2
μmであった。この後、芝技研製チャンファー加工機S
G−Tにより、内・外径を所定の寸法に切揃え、面取り
加工(45°)(以下、チャンファー加工という。)を
行った。
9B5L型両面研磨機を使用し、粉砕炭化ケイ素砥粒と
してGC(緑色炭化ケイ素研磨材)#600を用い、濃
度4重量%の遊離砥粒方式によるラッピング加工を行っ
た。定盤には鋳鉄定盤を用いた。研磨しろは、片面当た
り300μmとした。得られたカーボン基板のRaは2
μmであった。この後、芝技研製チャンファー加工機S
G−Tにより、内・外径を所定の寸法に切揃え、面取り
加工(45°)(以下、チャンファー加工という。)を
行った。
【0041】製造例3 製造例2で得たカーボン基板を、下記条件でさらにラッ
プ研磨を行った。製造例2と同じ装置を使用し、GC#
4000砥粒を用い、濃度20重量%の遊離砥粒方式に
より研磨した。定盤には鋳鉄定盤を用い、研磨しろは、
片面当たり50μmとした。得られたカーボン基板のR
aは0.1μmであった。この後、製造例2と同様にし
てチャンファー加工を行った。
プ研磨を行った。製造例2と同じ装置を使用し、GC#
4000砥粒を用い、濃度20重量%の遊離砥粒方式に
より研磨した。定盤には鋳鉄定盤を用い、研磨しろは、
片面当たり50μmとした。得られたカーボン基板のR
aは0.1μmであった。この後、製造例2と同様にし
てチャンファー加工を行った。
【0042】実施例1〜4 製造例3で得たカーボン基板を延性モード加工により仕
上げ研削を行い、磁気記録媒体用基板を得た。主な加工
条件は次の通りである。 研削装置:超精密横型平面研削装置 ((株)日進機械製作所製HPG−2A) ワークテーブルの直径:200mm ワークテーブルの回転数:530rpm 砥石周速:1260m/min 砥石送り速度:60mm/min
上げ研削を行い、磁気記録媒体用基板を得た。主な加工
条件は次の通りである。 研削装置:超精密横型平面研削装置 ((株)日進機械製作所製HPG−2A) ワークテーブルの直径:200mm ワークテーブルの回転数:530rpm 砥石周速:1260m/min 砥石送り速度:60mm/min
【0043】砥粒種類/番手:#12000ダイヤモン
ド(平均粒径約1.2μm) (新東ブレータ(株)製鉄ファイバーボンド砥石:SD
12000N100FX3) クーラント:ユシロ化学製、ELIDNO.35の2%
水溶液 ELID電源:新東ブレータ(株)製、パルス電源ED
P−10A 初期ツルーイング:#200ダイヤモンド(平均粒径約
75μm) ((株)オリエンタルダイヤ工具研究所製:SD200
Q75M) 初期ドレッシング:3A×15分 パルス(矩形波)サイクル:4マイクロ秒
ド(平均粒径約1.2μm) (新東ブレータ(株)製鉄ファイバーボンド砥石:SD
12000N100FX3) クーラント:ユシロ化学製、ELIDNO.35の2%
水溶液 ELID電源:新東ブレータ(株)製、パルス電源ED
P−10A 初期ツルーイング:#200ダイヤモンド(平均粒径約
75μm) ((株)オリエンタルダイヤ工具研究所製:SD200
Q75M) 初期ドレッシング:3A×15分 パルス(矩形波)サイクル:4マイクロ秒
【0044】研削ホイールの肩は、精密ツルーイングに
より図7に示すように母線形状を整え、個々の砥粒の切
り込み深さがカーボン基板の延性−脆性遷移点(約50
nm)以下となるように設定した。基板はワークテーブ
ルに多数存在する真空吸引孔により真空チャック方式で
固定した。表面を#12000のホイールを用い、砥石
の設定切り込み深さを3μmとして2パス、1μmとし
て1パスとして研削した。次いで、基板を裏返して、表
1に示すクロス角(θ)をなすように基板を回転させて
セットし、同様の研削を行った。この際、回転角度がわ
かるようにワークテーブルと基板の端面に印をつけてお
いた。図6に被加工基板のワークテーブルへのセット状
態を、図8にELID電極の取り付け構成を示す。
より図7に示すように母線形状を整え、個々の砥粒の切
り込み深さがカーボン基板の延性−脆性遷移点(約50
nm)以下となるように設定した。基板はワークテーブ
ルに多数存在する真空吸引孔により真空チャック方式で
固定した。表面を#12000のホイールを用い、砥石
の設定切り込み深さを3μmとして2パス、1μmとし
て1パスとして研削した。次いで、基板を裏返して、表
1に示すクロス角(θ)をなすように基板を回転させて
セットし、同様の研削を行った。この際、回転角度がわ
かるようにワークテーブルと基板の端面に印をつけてお
いた。図6に被加工基板のワークテーブルへのセット状
態を、図8にELID電極の取り付け構成を示す。
【0045】実施例5〜7 製造例3で得たカーボン基板の両面を、下記以外は実施
例1〜実施例4と同じ条件で延性モード加工により研削
し、磁気記録媒体用基板を得た。 砥粒種類/番手:#8000ダイヤモンド(平均粒径約
1.2μm) (富士ダイス(株)製鉄系ボンド砥石、SD#8000
N100M) 研削は、表面を#8000ホイールを用いて砥石の設定
切り込み深さを3μmとして2パス、1μmとして1パ
ス行った。次いで、基板を裏返して、表1に示すクロス
角(θ)をなすように基板を回転させてセットし、同様
の研削を行った。この際、回転角度がわかるようにワー
クテーブルと基板の端面に印をつけておいた。研削ホイ
ールの肩は精密ツルーイングにより、#8000ホイー
ルは図7に示すような母線形状に整え、個々の砥粒の切
り込み深さがカーボン基板の延性−脆性遷移点(約50
nm)以下となるように設定した。
例1〜実施例4と同じ条件で延性モード加工により研削
し、磁気記録媒体用基板を得た。 砥粒種類/番手:#8000ダイヤモンド(平均粒径約
1.2μm) (富士ダイス(株)製鉄系ボンド砥石、SD#8000
N100M) 研削は、表面を#8000ホイールを用いて砥石の設定
切り込み深さを3μmとして2パス、1μmとして1パ
ス行った。次いで、基板を裏返して、表1に示すクロス
角(θ)をなすように基板を回転させてセットし、同様
の研削を行った。この際、回転角度がわかるようにワー
クテーブルと基板の端面に印をつけておいた。研削ホイ
ールの肩は精密ツルーイングにより、#8000ホイー
ルは図7に示すような母線形状に整え、個々の砥粒の切
り込み深さがカーボン基板の延性−脆性遷移点(約50
nm)以下となるように設定した。
【0046】比較例1 製造例3で得たカーボン基板に、日本ミクロコーティン
グ社製、WA#6000の研磨テープを用い、加工圧
1.5kg/cm2 、テープ振動300往復/分、ワー
ク回転数50rpm、加工時間15秒でテープテクスチ
ャーを行い、磁気記録媒体用基板を得た。
グ社製、WA#6000の研磨テープを用い、加工圧
1.5kg/cm2 、テープ振動300往復/分、ワー
ク回転数50rpm、加工時間15秒でテープテクスチ
ャーを行い、磁気記録媒体用基板を得た。
【0047】比較例2 実施例1と同様の方法で仕上げ研削を行い、磁気記録媒
体用基板を得た。ただし、クロス角(θ)は3°とし
た。
体用基板を得た。ただし、クロス角(θ)は3°とし
た。
【0048】上記の実施例、比較例で得られた磁気記録
媒体用基板の表面粗さRa及びRpを、表面、裏面それ
ぞれについて測定した。結果を表1に示す。
媒体用基板の表面粗さRa及びRpを、表面、裏面それ
ぞれについて測定した。結果を表1に示す。
【0049】また、上記の実施例、比較例で得られた磁
気記録媒体用基板を用いて製造した磁気記録媒体の静摩
擦係数を測定し、エラー特性を評価した。結果を表1に
示す。磁気記録媒体は、次のようにして得た。磁気記録
媒体用基板31上に、Arガス圧3mTorr、基板温
度を180℃に保持したままの条件でDCマグネトロン
スパッタリングにより100nm厚さのTi層32を設
けた。Ti層32の上に、40nm厚さのCr層33を
設け、次いで40nm厚さのCoCrPtB系合金磁性
層34を設けた。32〜34の層を形成する際、基板に
−200Vのバイアス電圧を印加した。さらにDCマグ
ネトロンスパッタリングにより、CoCrPtB系合金
磁性層34上に保護層(ガラス状カーボン層)35を1
5nm厚さ設けた。このあと、フォンブリンZ03溶液
を浸漬塗布し、15Å厚さの潤滑層38を設け、図9に
示すような磁気記録媒体を得た。
気記録媒体用基板を用いて製造した磁気記録媒体の静摩
擦係数を測定し、エラー特性を評価した。結果を表1に
示す。磁気記録媒体は、次のようにして得た。磁気記録
媒体用基板31上に、Arガス圧3mTorr、基板温
度を180℃に保持したままの条件でDCマグネトロン
スパッタリングにより100nm厚さのTi層32を設
けた。Ti層32の上に、40nm厚さのCr層33を
設け、次いで40nm厚さのCoCrPtB系合金磁性
層34を設けた。32〜34の層を形成する際、基板に
−200Vのバイアス電圧を印加した。さらにDCマグ
ネトロンスパッタリングにより、CoCrPtB系合金
磁性層34上に保護層(ガラス状カーボン層)35を1
5nm厚さ設けた。このあと、フォンブリンZ03溶液
を浸漬塗布し、15Å厚さの潤滑層38を設け、図9に
示すような磁気記録媒体を得た。
【0050】静摩擦係数:静摩擦係数は、磁気記録媒体
の振動のON/OFFを下記の条件で5万サイクル回繰
り返し、2万サイクル回終了時の磁気記録媒体のヘッド
との静摩擦係数(μS )を測定し、この値で評価する。 ON/OFF時間:5秒/5秒 ヘッド:50%アルチックスライダー ヘッド荷重:3.5g 回転数:4500rpm 測定半径:12mm ヘッド浮上量:2.8μインチ
の振動のON/OFFを下記の条件で5万サイクル回繰
り返し、2万サイクル回終了時の磁気記録媒体のヘッド
との静摩擦係数(μS )を測定し、この値で評価する。 ON/OFF時間:5秒/5秒 ヘッド:50%アルチックスライダー ヘッド荷重:3.5g 回転数:4500rpm 測定半径:12mm ヘッド浮上量:2.8μインチ
【0051】エラー特性:エラー特性はPROQUIP
社製のMG−1507装置を用い、70%スライダーヘ
ッドを使用し、記録密度51KFC2の条件で評価し
た。スライスレベルは70%とし、15ビット未満のミ
ッシングエラーの個数をカウントした。媒体1枚当たり
15個未満を合格とし、36枚中の合格率(百分率)で
示した。 S:80%以上 A:60%以上80%未満 B:30%以上60%未満 C:30%未満
社製のMG−1507装置を用い、70%スライダーヘ
ッドを使用し、記録密度51KFC2の条件で評価し
た。スライスレベルは70%とし、15ビット未満のミ
ッシングエラーの個数をカウントした。媒体1枚当たり
15個未満を合格とし、36枚中の合格率(百分率)で
示した。 S:80%以上 A:60%以上80%未満 B:30%以上60%未満 C:30%未満
【0052】
【表1】
【0053】上記の結果から、砥石を用いて延性モード
加工により基板を研削して得られる、両面に扇状の加工
痕を有する磁気記録媒体用基板であって、その加工痕が
基板の一方の面と他方の面とで10〜90°のクロス角
をなしている磁気記録媒体用基板を用いて得られる磁気
記録媒体は、静摩擦係数が小さく、エラー特性も良好な
ものであった(実施例1〜実施例7)。一方、延性モー
ド加工により基板を研削せず、研磨テープを用いてテク
スチャーを付与した例(比較例1)、及び、クロス角が
10〜90°の範囲外の例(比較例2)では、静摩擦係
数が大きいものであった。さらに、比較例1ではエラー
特性も劣っていた。また、本発明の製造方法によって、
Ra、Rpが小さい良好な基板を得ることができた。
加工により基板を研削して得られる、両面に扇状の加工
痕を有する磁気記録媒体用基板であって、その加工痕が
基板の一方の面と他方の面とで10〜90°のクロス角
をなしている磁気記録媒体用基板を用いて得られる磁気
記録媒体は、静摩擦係数が小さく、エラー特性も良好な
ものであった(実施例1〜実施例7)。一方、延性モー
ド加工により基板を研削せず、研磨テープを用いてテク
スチャーを付与した例(比較例1)、及び、クロス角が
10〜90°の範囲外の例(比較例2)では、静摩擦係
数が大きいものであった。さらに、比較例1ではエラー
特性も劣っていた。また、本発明の製造方法によって、
Ra、Rpが小さい良好な基板を得ることができた。
【0054】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体用基板は、媒体化
した場合に静摩擦係数が小さく、媒体−ヘッド間の吸着
力が低減されるものである。また、本発明の製造方法
は、マイクロクラックの発生が抑えられ、容易にテクス
チャーが付与できる。
した場合に静摩擦係数が小さく、媒体−ヘッド間の吸着
力が低減されるものである。また、本発明の製造方法
は、マイクロクラックの発生が抑えられ、容易にテクス
チャーが付与できる。
【図1】図1は、多重あやめ形状の加工痕を示す模式図
である。
である。
【図2】図2は、扇状を示す模式図である。
【図3】図3は、本発明における基板の加工痕の直交方
向を示す図である。
向を示す図である。
【図4】図4は、本発明における「クロス角」を示す図
である。実線は基板の表面の加工痕を示し、破線は基板
の裏面の加工痕を示す。
である。実線は基板の表面の加工痕を示し、破線は基板
の裏面の加工痕を示す。
【図5】図5は、本発明の製造方法の一例を実施するた
めの装置の概略構成図である。
めの装置の概略構成図である。
【図6】図6は、図5の研削装置における、被加工基板
のワークテーブルへのセット状態を示した模式図であ
る。
のワークテーブルへのセット状態を示した模式図であ
る。
【図7】図7は、研削ホイールの肩部分の母線形状を示
す模式図である。
す模式図である。
【図8】図8は、ELID電極の取り付け構成を示す模
式図である。
式図である。
【図9】図9は、本発明の磁気記録媒体用基板を用いて
得られる磁気記録媒体の要部断面図である。
得られる磁気記録媒体の要部断面図である。
1 ワークテーブル 2 研削ホイール 3 修正ホイール 4 チャック 5 スライドベース 6 スピンドル/油静圧軸受け 7 低膨張材料 8 クーラント供給ユニット 9 ワーク(被加工基板) 11 すき間調製ネジ 12 絶縁体 13 電極 14 砥石 21 砥粒コーティング層 NC 数値制御装置 PI 比例・積分制御装置 a 圧力制御サーボ弁 b 圧油源 c 油圧アクチュエータ d レーザスケール(分解能10nm) 31 磁気記録媒体用基板 32 Ti層 33 Cr層 34 CoCrPtB系合金磁性層 35 保護層 38 潤滑層
Claims (12)
- 【請求項1】 砥石を用いて延性モード加工により基板
を研削して得られる、両面に扇状の加工痕を有する磁気
記録媒体用基板であって、該加工痕が基板の一方の面と
他方の面とで10〜90°のクロス角をなしていること
を特徴とする磁気記録媒体用基板。 - 【請求項2】 電解インプロセスドレッシングを併用し
て延性モード加工することにより得られる請求項1記載
の基板。 - 【請求項3】 Ra(表面粗さ)が2〜60Åであっ
て、Rp(突起高さ)が4〜300Åである請求項1又
は2記載の基板。 - 【請求項4】 加工痕の直交方向の密度が300〜10
0000本/cmである請求項1〜3いずれか記載の基
板。 - 【請求項5】 基板の半径(r1 )と加工痕の半径(r
2 )との関係が、100r1 ≧r2 ≧2r1 である請求
項1〜4いずれか記載の基板。 - 【請求項6】 平坦度が10μm以下である請求項1〜
5いずれか記載の基板。 - 【請求項7】 基板の材料が脆性材料である請求項1〜
6いずれか記載の基板。 - 【請求項8】 脆性材料がカーボンである請求項7記載
の基板。 - 【請求項9】 延性モード加工により基板の表面を研削
して、該基板の両面に扇状の加工痕を形成させる磁気記
録媒体用基板の製造方法であって、該加工痕が基板の一
方の面と他方の面とで10〜90°のクロス角をなして
いることを特徴とする磁気記録媒体用基板の製造方法。 - 【請求項10】 砥石の設定切り込み深さが0.05〜
20μmである請求項9記載の製造方法。 - 【請求項11】 電解インプロセスドレッシングを用い
た延性モード加工により研削を行う請求項9又は10記
載の製造方法。 - 【請求項12】 ループ剛性が150N/μm以上の研
削装置を用いて研削を行う請求項9〜11いずれか記載
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14851497A JPH10320764A (ja) | 1997-05-21 | 1997-05-21 | 磁気記録媒体用基板及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14851497A JPH10320764A (ja) | 1997-05-21 | 1997-05-21 | 磁気記録媒体用基板及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10320764A true JPH10320764A (ja) | 1998-12-04 |
Family
ID=15454480
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14851497A Pending JPH10320764A (ja) | 1997-05-21 | 1997-05-21 | 磁気記録媒体用基板及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10320764A (ja) |
-
1997
- 1997-05-21 JP JP14851497A patent/JPH10320764A/ja active Pending
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