JPH11198006A - 表面加工基板の製造方法及びその製造方法に用いる加工装置 - Google Patents

表面加工基板の製造方法及びその製造方法に用いる加工装置

Info

Publication number
JPH11198006A
JPH11198006A JP426898A JP426898A JPH11198006A JP H11198006 A JPH11198006 A JP H11198006A JP 426898 A JP426898 A JP 426898A JP 426898 A JP426898 A JP 426898A JP H11198006 A JPH11198006 A JP H11198006A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
grinding
processing
wheel
grindstone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP426898A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuzo Yamamoto
裕三 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NISSHIN KIKAI SEISAKUSHO KK
Kao Corp
Nissin Machine Works Ltd
Original Assignee
NISSHIN KIKAI SEISAKUSHO KK
Kao Corp
Nissin Machine Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NISSHIN KIKAI SEISAKUSHO KK, Kao Corp, Nissin Machine Works Ltd filed Critical NISSHIN KIKAI SEISAKUSHO KK
Priority to JP426898A priority Critical patent/JPH11198006A/ja
Publication of JPH11198006A publication Critical patent/JPH11198006A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】マイクロクラックの発生しない表面加工基板の
製造方法及びその製造方法に用いられる加工装置、とり
わけ生産性向上の足かせとなり得る手間を省くことがで
きる、効率的な表面加工基板の製造方法及びその製造方
法に用いられる加工装置を提供すること。 【解決手段】複数の砥石が同軸上に搭載された一つのヘ
ッドを用いて延性モード加工により基板表面を研削し、
該基板表面にクロス点のない扇状の加工痕を形成させる
ことを特徴とする表面加工基板の製造方法、並びに、基
板を保持・回転させる基板保持部と、砥石により該基板
を研削する研削部から構成されてなる表面加工基板の加
工装置において、研削部が、複数の砥石が互いに離れて
同軸上に搭載された一つのヘッドから構成され、基板保
持部及び/又は研削部の移動により基板の表面加工を可
能とした、ループ剛性が150N/μm以上の加工装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気ディスク用基板
等の表面加工基板の製造方法及びその製造方法に用いる
加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、セラミックスやカーボンに代表さ
れるような脆性材料からなる基板の精密加工技術、特に
超平滑加工技術が求められている。例えば、ガラス基
板、カーボン基板、セラミックス基板等の基板は、磁気
ディスク用基板としての用途がある。また、シリコンウ
エハー等は半導体の材料として用いられる。上記の磁気
ディスク用基板やシリコンウエハーには超平滑性が要求
されることから、これらの基板については一般的に、遊
離砥粒を用いて平滑化が行われる。
【0003】遊離砥粒を用いて特にガラス基板、カーボ
ン基板、セラミックス基板、シリコンウエハーのような
脆性材料の研磨を行う場合、基板の脆さのために研磨時
にマイクロクラックが発生することがある。このような
クラックには、基板を磁気ディスク化した際に記録再生
エラーを誘発したり、また研磨時等に入り込む汚染物
質、又は放置中に毛管凝縮する水によって基板の腐食を
誘発する、という危険性が存在する。このため従来は、
生産性を犠牲にして研磨工程を多段階に分けることによ
りマイクロクラックの発生の抑制に努めているのが一般
的である。また、遊離砥粒による研磨は極めてアート的
技術要素が多いため、品質安定化には高度な熟練を必要
としていた。
【0004】さらに別の問題として、研磨後の基板中に
砥粒の一部が残留するという問題がある。この残留物は
洗浄を行っても完全な除去は困難である。砥粒が残留し
たまま基板にスパッタ膜を成膜すると、砥粒残留に起因
する膜欠陥が発生し、その結果磁気ヘッドを損傷させる
ことになる。また、遊離砥粒を用いて上記基板を研磨す
る場合は、材料の不均質性に由来する研磨ムラ、即ち研
磨されやすい部分が深く研磨されることによるくぼみ
(シャローピット)、が発生するという問題がある。
【0005】このような問題を解決するために、遊離砥
粒を使わないで平滑化を行う方法が種々検討されてお
り、そのひとつとして固定砥粒による延性モード加工で
の研削により平滑化を行う方法が提案されている(原
ら、1992年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論
文集第19頁及び第20頁)。延性モード加工でカーボ
ン基板、セラミックス基板のような脆性材料の研削を行
うことは次の様な効果が期待できるため、より好ましい
ものと考えられる。即ち、この方法では、1)個々の砥
粒の基板への食い込み量をその基板の延性−脆性遷移点
以下に設定できるため、基板の加工形態が脆性破壊から
延性(塑性)変形中心にコントロールでき、マイクロク
ラックの発生が抑制される、2)遊離砥粒を使わなくて
もよいため、基板に砥粒が残留する危険性がない、3)
平坦度に優れ、エッジ部での面だれ性が少ない、4)固
定砥粒の消耗が軽微であるため、使い捨ての遊離砥粒の
場合に比べて消耗工具費用が大幅に安くなる、5)アー
ト的技術要素が少なく、工程管理、全自動化が容易であ
る、6)材質の不均一性の有無によらず均一な研削面が
得られる、というメリットがある。
【0006】しかしながら、上記の原らの方法ではCU
PE製超精密研削盤にカップホイールを装着して研削を
行っているので、研削痕は図1に示すような多重あやめ
形状となる。このような研削痕ではところどころで研削
痕同士が交差し、重なった点でマイクロクラックが発生
するおそれがあったり、研削痕の密度差が径方向に現
れ、内周側と外周側とでは表面に残留する内部応力又は
加工変質層の分布にムラが生じる。このため、表面の物
理・化学特性が不均一となり、表面のエッチング性、密
着性等に差が生じたり、ソリの原因となったりするおそ
れがある。また、固定砥粒付両面研磨機を用いて研削し
た場合も、研削痕はランダムなクロス状となり、研削痕
同士が交差点を数多くもつことになるためマイクロクラ
ックの発生のおそれがあった。さらに、カップホイール
を用いた平面研削加工の場合、工作物とホイール作業面
とは面接触している。そのため、切り込み送り方向は接
触面と直角となり、切り込み方向の研削抵抗が過大なた
め被加工基板およびホイールが損傷しやすく、脱粒を招
いて被加工基板に深いスクラッチ傷やマイクロクラック
を与えやすい。
【0007】さらに、磁気ディスク基板等は両面加工を
必要とするため、基板脱着(基板の裏表をひっくり返す
こと)、ワークテーブル・基板の洗浄等の手間がかか
り、このことは生産性を低下させる要因となっている。
また、研削は粗研削・中間研削・仕上げ研削といった段
階に別れているため、各段階毎に異なる番手の砥石に交
換する手間を要する。砥石の番手の異なる加工装置を用
意して研削を行えば、砥石の交換の手間はかからない
が、設備費用、建屋の面積、人件費等の増加を招きがね
ない。さらに、基板脱着時等の基板ハンドリング時に基
板を傷つけるおそれもあり、いわゆるコンタミ物質が基
板−ワークテーブル間に巻き込まれるおそれもある。こ
のような巻き込みにより、基板にディンプルが発生する
場合もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、上記課題を解決すべくマイクロクラックの発生
しない表面加工基板の製造方法及びその製造方法に用い
られる加工装置、とりわけ生産性向上の足かせとなり得
る手間を省くことができる、効率的な表面加工基板の製
造方法及びその製造方法に用いられる加工装置を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成するために鋭意研究した結果、1)基板表面を研
削する際に、砥石中にある個々の砥粒の切り込み深さを
その基板の延性−脆性遷移点以下に保ちつつ平面研削機
を用いて研削痕が扇状に形成されるように研削を行うこ
とにより、マイクロクラックの発生が抑制されること、
2)研削の際にストレートホイールの外周を用いて平面
研削加工を行えば、被加工基板とホイール作業面とは線
接触をなすため、加工時の被加工基板およびホイールの
損傷が著しく改善されること、3)複数の砥石が組み合
わされた一つのヘッドを用いて研削を行えば、粗研削か
ら中間研削まで、又は最終的な仕上げ研削までを一回の
トラバース研削で実施できるため、基板の脱着頻度の減
少を図ることができ、そのことにより生産性の向上・生
産コストの減少・工程管理の容易化が達成できること、
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明の要旨は、〔1〕 複数の
砥石が同軸上に搭載された一つのヘッドを用いて延性モ
ード加工により基板表面を研削し、該基板表面にクロス
点のない扇状の加工痕を形成させることを特徴とする表
面加工基板の製造方法、〔2〕 複数の砥石が同軸上
に互いに離れて搭載されている前記〔1〕記載の製造方
法、〔3〕 少なくとも一つの砥石の番手が他の砥石
の番手と異なる前記〔1〕又は〔2〕記載の製造方法、
〔4〕 さらに電解インプロセスドレッシングを併用
する延性モード加工により研削を行う前記〔1〕〜
〔3〕いずれか記載の製造方法、〔5〕 超音波が印
加された水溶液クーラントを砥石と電解インプロセスド
レッシング用の電極との境界部へ供給して研削を行う前
記〔4〕記載の製造方法、〔6〕 基板表面にレーザ
ー光を照射して凹凸形状を形成した後、該表面の研削を
行う前記〔1〕〜〔5〕いずれか記載の製造方法、
〔7〕 ループ剛性が150N/μm以上の研削装置
を用いて研削を行う前記〔1〕〜〔6〕いずれか記載の
製造方法、〔8〕 基板の材料が脆性材料である前記
〔1〕〜〔7〕いずれか記載の製造方法、
【0011】
〔9〕 脆性材料がカーボンである前記
〔8〕記載の製造方法、〔10〕 基板を保持・回転さ
せる基板保持部と、砥石により該基板を研削する研削部
から構成されてなる表面加工基板の加工装置において、
研削部が、複数の砥石が互いに離れて同軸上に搭載され
た一つのヘッドから構成され、基板保持部及び/又は研
削部の移動により基板の表面加工を可能とした、ループ
剛性が150N/μm以上の加工装置、〔11〕 さら
に、砥石を構成する固定砥粒をメタルボンドホイールと
し、該ホイール外周の一部を覆うような電極及び電解質
を含んだ水溶液クーラントをホイール外周表面/被加工
基板間に供給し得るクーラント供給装置を設けてなる加
工装置であって、該ホイール側にプラスの電場を印加
し、基板とホイールの双方を回転させながら研削するこ
とを可能とした前記〔10〕記載の加工装置、〔12〕
さらに、水溶液クーラントに超音波を印加する手段を
設けてなる前記〔11〕記載の加工装置、〔13〕 さ
らに、レーザー光の照射により基板表面に凹凸形状を形
成するレーザー光照射部を備えてなる前記〔10〕〜
〔12〕いずれか記載の加工装置、に関するものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】1.本発明の製造方法 本発明の表面加工基板の製造方法は、複数の砥石が同軸
上に搭載された一つのヘッドを用いて延性モード加工に
より基板表面を研削し、該基板表面にクロス点のない扇
状の加工痕を形成させることを特徴とする。
【0013】本発明において研削される基板は、成形直
後または焼成直後のものであってもよく、Ra(表面粗
さ)が0.05〜20μm、好ましくは0.1〜2μm
のもの、いわゆる粗研削や中間研削を終えたものであっ
てもよい。基板を予め粗研削、中間研削に付しておく場
合、かかる研削方法は限定されるものではなく、通常行
われる公知の方法により行えばよい。なお、本発明の製
造方法においては、一回のトラバース研削により粗研
削、中間研削、仕上げ研削を行うことができるため、本
発明の製造方法は、成形直後または焼成直後の基板に対
して特に効果的に適用できる。なお、本明細書において
Ra及びRp(突起高さ)は、触針式表面粗さ計(Te
ncor(株)製:型式P2)を用いて下記条件で加工
痕形状を直交する方向(粗さ等が最大となる方向)に触
針をスキャンして測定して得た値である。
【0014】測定条件 触針先端半径 :0.6μm(針曲率半径) 触針押し付け圧力:7mg 測定長 :250μm×8箇所 トレース速度 :2.5μm/秒 カットオフ :1.25μm(ローバスフィルタ
ー)
【0015】また、その被研削基板材料としては特に限
定されるものではなく通常用いられる公知のものでよい
が、本発明においては、Al合金、Ti等だけでなく、
特に脆性材料の研削時にその効果を充分発揮できるた
め、脆性材料が好ましい。その具体例としてはカーボ
ン、ガラス、セラミックス、シリコン等が挙げられる。
中でも、カーボンは研削安定性に優れ、低いRaが得ら
れるため、また、ヤング率が小さくディンプルが出やす
いので、基板脱着の頻度を下げることはディンプル発生
の回避につながるため、本発明の製造方法はカーボン基
板への適用において特に優れた効果が得られる。
【0016】本発明においては、複数の砥石が同軸上に
搭載された一つのヘッドを用いて研削する。複数の砥石
が同軸上に互いに離れて搭載されていることがより好ま
しい。本明細書で「ヘッド」とは、砥石回転機構、移動
機構を備えたスピンドル部のことである。また、複数の
研削段階に対応すべく、砥石の番手は少なくとも一つの
砥石の番手が他の砥石の番手と異なったものであること
が好ましい。
【0017】また、本発明においては、一つの砥石だけ
でなく、ヘッドを構成するそれぞれの砥石が延性モード
加工により基板を研削するように、砥石の外周エッヂの
両肩にR形状、ELID研削ができるよう砥石外周に電
極等を設定することが好ましい。本発明においては、ル
ープ剛性が150N/μm以上の研削装置を用いて研削
を行うことがより好ましい。なお、本明細書において
「延性モード加工」とは、脆性材料においてもクラック
の発生を伴わない塑性流動的な除去加工、即ち脆性破壊
(破砕)ではなく材料の無損傷を特徴とする研削加工を
意味する。
【0018】まず、砥石自体に着目した場合、ある砥石
が延性モード加工により基板を研削することは、基板材
料への個々の砥粒の切込み深さを常に延性−脆性遷移点
以下に保つことにより達成される。このことを達成する
手段としては特に限定されるものではなく、通常公知の
方法を用いることができる。例えば、上記の脆性材料で
あるカーボン、ガラス、セラミックス、シリコンを含
む、一般的に磁気ディスク用基板やシリコンウエハー等
に用いられる材料の多くは、その延性−脆性遷移点(d
c)が2〜100nmであるため、砥石の設定切り込み
深さを好ましくは0.05〜20μm、より好ましくは
0.1〜10μm、特に好ましくは0.1〜5μmとす
ればよい。ここで、砥石の設定切り込み深さは、装置位
置決め精度の観点から0.05μm以上が好ましく、研
削負荷及びマイクロクラック発生を抑制する観点から2
0μm以下とするのが好ましい。
【0019】さらに、その砥石の設定切り込み深さに応
じてホイール(固定砥粒)外周の肩にR(丸み)をつけ
ることは、砥石の設定切り込み深さが大きくてもマイク
ロクラックのない延性加工面が得られるため、より好ま
しい。Rの形状等については、個々の砥粒の切り込み深
さが被研削材料のdcより小さくなるよう設定すればよ
い。例えば、下記で示される式において、
【0020】
【数1】
【0021】(ここで、dN は被加工基板1回転当たり
の切り込み深さであり、次式で示される。
【0022】
【数2】
【0023】また、fは被加工基板1回転当たりのホイ
ール横送り量、Δは設定切り込み深さ、Rはホイール外
周の肩の曲率半径、dg は個々の砥粒の切り込み深さ、
aは砥粒の間隔、Vw は被加工基板周速度、Vs はホイ
ール周速度、及びDはホイール直径を示す。)dg <d
cとなるように設定すればよい。
【0024】次に、ヘッドを構成する複数の砥石間の関
係について着目した場合、砥石間の間隔は被加工物の外
周(外寸)より大であることが好ましく、複数砥石によ
る被加工物の取代差(各砥石による被加工物の加工によ
る除去量の差)は数μm〜数10μmであることが多い
ので、砥石径はほぼ同じであることが好ましい。回転数
は同じであっても、砥石個性・設定切り込み深さにより
変えてもよい。砥石送り速度も一定である必要はない。
砥粒、バインダーの種類も違っていてもかまわない。E
LID条件も異なっていてもよい。
【0025】このように研削することで、マイクロクラ
ックの発生が抑えられた表面加工基板が得られる。しか
も、扇状の加工痕が付与されるため、研削による平滑化
と基板のテクスチャー加工が同時に達成され、経済的に
有利である。さらに、基板の脱着を行うことなく、一回
のトラバース研削により複数の段階の研削を実施するこ
とができるため、生産性が良好になりしかも工程管理が
容易になる。
【0026】本明細書における扇状の加工痕の「扇状」
とは、図2に模式的に示したような、実質的に同心円状
の形状である。当該同心円の中心は基板上にあってもよ
く、基板外にあってもよい。好ましくは、基板の半径r
1 と加工痕の半径r2 との関係が、r2 ≧r1 を満たす
ものであり、より好ましくは、被加工基板(ワーク)の
取り付け作業性及び装置の加工精度の点から、100r
1 ≧r2 ≧2r1 の関係を満たすものである。
【0027】さらに、研削を電解インプロセスドレッシ
ング(「ELID」と略記する。)を用いて延性モード
加工で行うことにより、より高精度で高能率な研削を行
うことができる。具体的には、研削装置において、砥石
を構成する固定砥粒をメタルボンドホイール(ストレー
トホイールの外周上に砥粒をメタルバインダーで固定さ
せたもの)とし、電極をホイール外周の一部を覆うよう
に設置し、電解質を含んだ水溶液クーラントをホイール
外周表面/被加工基板間に供給し、ホイール側にプラス
の電場を印加し、基板とホイールの双方を回転させなが
ら研削することによりELID型延性加工が達成でき
る。したがって、かかる加工装置がより好ましいものと
言える。
【0028】さらに、水溶液クーラントに超音波を印加
する手段を設けて、超音波が印加された水溶液クーラン
トを砥石と電解インプロセスドレッシング用の電極との
境界部へ供給して研削を行うことは、砥石の電解インプ
ロセスドレッシング(電解目立て)中に、上記クーラン
トが砥石のバインダの溶解を促進するので、電解インプ
ロセスドレッシングを効率的に実施して砥石の目立てを
促進できるため、好適である。この結果、砥石の切れ味
を常に良好に維持できると共に、高速・連続研削加工で
あっても砥石の目詰まりを抑制でき、基板の品質及び生
産性を向上させることができる。
【0029】また、砥石と電解インプロセスドレッシン
グの電極との境界部に供給された超音波が印加された液
体は、基板本体にも供給されることになる。このため、
砥石から脱落した砥粒、研削により基板本体の表面から
除去された研削屑、或いはコンタミ物質等のような研削
中に発生するスクラッチ形成因子を、超音波が印加され
た水溶液クーラントによって基板本体の表面から除去で
きる。この結果、研削により製造された基板表面にスク
ラッチ痕が発生することを抑制でき、基板の品質及び収
率を向上させることができる。
【0030】ここで用いられるクーラントとしては、例
えば水、電解質を含んだ水溶液等の電解インプロセスド
レッシングの際に通常使用される液体が挙げられる。ま
た、クーラントに印加される超音波の発振周波数は、1
0kHz〜数MHzの範囲が好ましく、10〜200k
Hzが特に好ましい。
【0031】本発明においては、基板の研削に先立ち、
基板の表面にレーザー光を照射して凹凸形状を形成し、
予め粗面化しておくことにより、即ち、基板表面にレー
ザー光を照射して凹凸形状を形成した後、該表面の研削
を行うことにより、研削時の材料除去の負担が軽減さ
れ、研削速度が向上するため好適である。特に、ダイヤ
モンドホイール等の固定砥粒を用いた研削により研削す
る場合には、研削時のホイール負荷を軽減させることが
でき、ホイール寿命が向上する。具体的には、加工装置
に、レーザー光の照射により基板表面に凹凸形状を形成
するレーザー光照射部を備え、該レーザー光照射部によ
り該基板表面にレーザー光を照射して凹凸形状を形成さ
せれば良い。引き続き、形成された該凹凸形状部分を研
削することにより、所望の効果が発揮される。
【0032】レーザー光源における光源としては、エキ
シマレーザー、Nd:YAGレーザー、CO2 レーザ
ー、半導体レーザー等が挙げられ、基板の材質に応じて
適宜選択することができる。
【0033】レーザーの照射はパルスレーザーとして行
うことが好ましく、この場合のパルスレーザーの照射条
件、例えば、パルスレーザーのパルス周期、出力、照射
数及び照射面積、並びに上記ワークテーブルの回転数等
は、基板の種類及び凹凸形状の程度(粗面化の程度)等
に応じて適宜選択することができる。例えば、エキシマ
レーザーを用いてカーボン基板の表面に凹凸形状を形成
する場合には、パルス周期は、50〜200kHzであ
ることが好ましく、出力は0.01〜1000mJであ
ることが好ましく、照射数は1000〜1000×10
6 回であることが好ましい。照射面積は1〜80mm2
であることが好ましい。また、上記ワークテーブルの回
転数は後述する研削工程におけるワークテーブルの回転
数と同様にすることが好ましい。
【0034】また、基板表面にレーザー光を照射して凹
凸形状を形成する工程と、該表面を研削する工程とは、
別個の装置を用いて行ってもよい。また、レーザー光の
照射は、マスク材を用いないシングルビームとしての照
射でもよく、パルスレーザーを多重ビームとなすマスク
材を用いての多重ビームとしての照射でも良く、さらに
は複数のレーザー光源を用いた多重ビームの照射でもよ
い。
【0035】上記のようにして、Raが2〜100Åで
あって、Rp/Raが2〜10の表面加工基板が得られ
る。ここで、Raはより好ましくは2〜50Å、特に好
ましくは2〜30Åである。研削生産性の観点から2Å
以上が好ましく、例えば磁気ディスク用に用いる場合に
はヘッドの浮上特性の観点から100Å以下が好まし
い。また、Rp/Raはより好ましくは2〜8、特に好
ましくは2〜4である。ここで、ホイールのツルーイン
グ(形状修正)工程の管理負担軽減の観点から2以上が
好ましく、表面の摺動耐久性の観点から10以下が好ま
しい。さらに、本発明の表面加工基板は、その平坦度が
10μm以下のものが磁気ヘッドの浮上走行安定性の観
点から好ましい。より好ましい値は6μm以下である。
【0036】2.本発明の加工装置 本発明の加工装置は、基板を保持・回転させる基板保持
部と、砥石により該基板を研削する研削部から構成され
てなる表面加工基板の加工装置において、研削部が、複
数の砥石が互いに離れて同軸上に搭載された一つのヘッ
ドから構成され、基板保持部及び/又は研削部の移動に
より基板の表面加工を可能とした、ループ剛性が150
N/μm以上の加工装置である。かかる装置は本発明の
製造方法に好適に適用することができる。以下、本発明
の加工装置について説明する。
【0037】ここで、図3は、本発明の加工装置の概略
構成図であり、図4は、基板が装着されたワークテーブ
ルを示す平面図である。
【0038】図3に示す加工装置は、ストレートホイー
ルの外周を用いてトラバース研削を行うロータリー平面
加工機であって且つレーザー光の照射装置を備えたもの
である。更に詳しくは、上記加工装置は、基板を保持・
回転させる基板保持部10、砥石により該基板を研削す
る研削部20、及びレーザー光の照射により該基板表面
に凹凸形状を形成するレーザー光照射部30から構成さ
れており、該レーザー光照射部30により該基板表面に
レーザー光を照射して凹凸形状を形成し、引き続き、形
成された該凹凸形状部分を該研削部20により延性モー
ド加工により研削するようになされている。
【0039】上記基板保持部10は、研削すべき基板を
保持固定するためのワークテーブル11、該ワークテー
ブル11を保持固定するためのチャック12、及び該ワ
ークテーブル11を図中矢印A方向(即ち、上記基板の
面内方向)に回転させるための第1スピンドル13から
構成されている。上記第1スピンドル13は、第1スラ
イドベース(図示せず)上に保持固定されている。該第
1スライドベースは、図中矢印X方向に沿って移動可能
になされており、これにより、上記ワークテーブル11
のトラバース送りが可能になされている。
【0040】上記ワークテーブル11について図4を参
照して詳述すると、該ワークテーブル11には、研削す
べき基板100を装着するための装着部が所定の数設け
られている(図4においては8箇所)。該装着部には真
空吸引孔(図示せず)が設けられており、該真空吸引孔
は真空ポンプ(図示せず)に接続されている。該真空ポ
ンプを作動させ上記装着部を減圧することによって、上
記基板100は該装着部に真空チャック方式で保持固定
される。なお、上記ワークテーブル11は、上記の通り
図中矢印A方向に回転するようになされている。
【0041】上記研削部20は、図3に示すように、ス
トレートホイール21及び該ストレートホイール21を
図中矢印B方向に回転させるための第2スピンドル22
から構成されている。また、上記研削部20には、研削
の際の発熱を抑えるためのクーラントが、クーラント供
給管24を介して供給されるようになされている。該ク
ーラント供給管24には開閉バルブ124が装着されて
おり、該開閉バルブ124の開閉動作によりクーラント
の供給量が制御される。ここで、水溶液クーラントに超
音波を印加する手段を設けることは、電解インプロセス
ドレッシングを効率的に実施することができることから
好ましい。
【0042】上記第2スピンドル22は、第2スライド
ベース(図示せず)上に保持固定されている。該第2ス
ライドベースは、図中矢印Z方向に沿って移動可能にな
されており、これにより、上記ストレートホイール21
の切り込み送りが可能になされている。
【0043】上記ストレートホイール21は、その外周
面上に砥粒がボンド剤によって分散固定されて形成され
た固定砥粒の層(砥石)25を有するものである。上記
砥粒の材質、形状及び粒度並びに上記ボンド剤の材質等
に制限は無く、加工の対象となる基板の材質、レーザー
光の照射により形成された凹凸形状の粗面化の程度、及
び加工取り代(ストレートホイール21の切り込み深
さ)等により適宜選択することができる。例えば、基板
がカーボン基板であり、上記凹凸形状の中心線平均粗さ
が100nm程度であり、加工取り代が20μm/片面
程度である場合には、上記砥粒として平均粒径が好まし
くは1〜5μm(番手#20000〜#3000)、よ
り好ましくは1〜2.5μm(番手#20000〜#6
000)である工業用ダイヤモンド砥粒が用いられ、上
記ボンド剤としてメタルボンド剤が用いられる。
【0044】図3に示す加工装置においては、上記ワー
クテーブル11に装着された基板は、まず、上記レーザ
ー光照射部30によって、その表面に凹凸形状が形成さ
れる。形成された該凹凸形状は、引き続き、上記研削部
20によって研削される。このように、上記加工装置に
おいては、基板表面にレーザー光を照射して凹凸形状を
形成する工程と、形成された該凹凸形状を研削して加工
する工程とがインライン方式で行われるので、基板の生
産効率を顕著に高めることができる。特に、上記基板と
上記ストレートホイールの研削面(砥石面)とは、線接
触しつつ研削が進行するので、上記凹凸形状の形成後に
研削することで該基板及び該ストレートホイールの損傷
が極めて低減され、該基板におけるマイクロクラックの
発生が一層抑制されると共に、該ストレートホイールの
寿命が向上する。
【0045】上記パルスレーザーの照射による凹凸形状
の形成に引き続き、図3に示す加工装置における上記研
削部20によって、該凹凸形状が形成された部分が研削
される。上記研削部20による研削は、上記ワークテー
ブル11が図中矢印A方向に回転すると共に上記基板保
持部10が図中矢印X方向に沿って左から右に移動しつ
つ、上記研削部20が図中矢印Z方向に沿って上記ワー
クテーブル11に接近し、上記研削部20における上記
ストレートホイール21の切り込み深さが所定の値とな
るように上記ストレートホイール21と上記基板とが当
接した状態で行われる。
【0046】・超音波 本発明においては、水溶液クーラントに超音波を印加す
る手段を設けることが好ましい。図5に示される研削装
置において、クーラント供給装置121から電極122
と砥石25との境界部に供給されるクーラントには、超
音波が印加されている。この超音波が印加されたクーラ
ント(超音波印加クーラント)は、チャックテーブル1
33に真空チャックされた基板100にも供給される。
【0047】従って、上記実施の形態によれば、次の効
果を奏する。クーラント供給装置121から超音波印加
クーラントを電解インプロセスドレッシング用の電極1
22と砥石25との境界部に供給することから、砥石2
5の電解インプロセスドレッシング(電解目立て)中
に、上記クーラントが砥石25のバインダの溶解を促進
するので、電解インプロセスドレッシングを効率的に実
施して砥石25の目立てを促進できる。この結果、砥石
25の切れ味を良好に維持できると共に、高速・連続研
削加工であっても砥石の目詰まりを抑制でき、基板の品
質及び生産性を向上させることができる。
【0048】・レーザー光 本発明においては、レーザー光の照射により基板表面に
凹凸形状を形成するレーザー光照射部を備えてなる加工
装置がより好ましい。上記レーザー光照射部30は、パ
ルスレーザー31を発生するレーザー光源32、該パル
スレーザー31を多重ビームとなすマスク材33、該多
重ビームを集光するレンズ34から構成されており、該
多重ビームは、基板に直角に照射されるようになされて
いる。
【0049】上記レーザー光源32における光源として
は、エキシマレーザー、Nd:YAGレーザー、CO2
レーザー、半導体レーザー等が挙げられ、基板の材質に
応じて適宜選択することができる。また、上記マスク材
33としては、例えば、図6(a)に示すような網目状
マスクを用いることができるが、これに限定されず、図
6(b)に示すような十文字状のスリットが形成された
マスクや、図6(c)に示すような互いに120度ずつ
離れ、同じ長さを有し、一端が同一点上に位置する3本
の直線からなるスリット等も用いることができる。
【0050】図3に示す加工装置を用いた研削工程につ
いて更に詳述すると、まず、上記レーザー光照射部30
における上記レーザー光源32で発生したパルスレーザ
ー31は上記マスク材33を通過することによって多重
ビームとなる。この多重ビームのパルスレーザーは、上
記レンズ34で集光されて所定のビーム径とされた後、
上記カーボン基板に照射される。パルスレーザーが照射
された部位には、該パルスレーザーのエネルギーによる
材料除去が起こり、凹凸形状が形成される。即ち、パル
スレーザーが照射された部位に光化学反応が生じ、該部
位の原子・分子間の結合が断ち切られ、原子・分子が瞬
時に分散・飛散することにより、上記凹凸形状が形成さ
れる。パルスレーザーの個々のビームにより形成された
凹凸形状は、図7に示すように、いわゆるクレーター
状、即ち、その輪郭が平面視略円形であって且つ凸状に
隆起した輪郭部101と、該輪郭部101によって取り
囲まれ、凹状に陥没したピット102とから成ってお
り、本実施形態においては、パルスレーザーを多重ビー
ムとして照射しているので、パルスレーザーの個々のビ
ームにより形成された上記クレーター状の凹凸形状10
3が、互いに重なり合った状態になっている。この重な
り合いの程度は、上記マスク材におけるスリットの形状
を変えることにより調整することができる。
【0051】パルスレーザーの照射は、図3に示す加工
装置において、上記ワークテーブル11が図中矢印A方
向に回転しつつ、上記基板保持部10が図中矢印X方向
に沿って左から右に移動しながら行なわれる。その結
果、基板の全面に上記凹凸形状が形成される。
【0052】かかる加工装置において、上述の延性モー
ド加工により研削するためには、延性モード加工の際の
砥石の設定切り込み深さは、上記の装置位置決め精度の
観点及び研削負荷及びマイクロクラック発生を抑制する
観点から0.05〜20μmであることが好ましい。
【0053】砥石の設定切り込み深さが0.05〜20
μmでの延性モード加工を達成するためには、加工装
置、砥粒等は次の条件を満たす必要がある。 1)動剛性が極めて高い砥石スピンドルの設計と製作。
半径方向、軸方向の運動誤差が100nm以下。 2)動剛性の極めて高い工作物支持及び運動系の設計と
製作。経験則から、加工機工具と工作物間のループ剛性
として150N/μm(静剛性)以上の値。 3)ホイールの高精度ツルーイング及び適度な気孔度を
確保するための砥粒結合剤のドレッシング。さらに、ホ
イール上の個々の砥粒の切れ刃高さ分布がdc以下であ
ることが望ましい。
【0054】したがって、本発明に用いられる加工装置
としては、上記の諸条件を満たすものであれば特に限定
されるものではない。具体的には、例えば、(株)日進
機械製作所製超精密平面研削装置(HPG−2A)等が
挙げられる。超精密平面研削装置(HPG−2A)は、
脆性材料の延性モード加工を目的として開発されたもの
であり、次のような特質を有する。 1)半径、軸方向の運動精度が100nm以下 2)加工機工具と工作物間のループ剛性が170N/μ
m(静剛性) 3)ツルーイング精度が100nm したがって、この超精密平面研削装置(HPG−2A)
は上記装置条件のすべてを満たすものである。
【0055】また、扇状の加工痕を形成させるには、例
えば、被加工基板(ワーク)をワークスピンドルの工作
物取り付け面板(ワークテーブル)上で、ワークスピン
ドル回転中心を含まないように、即ちr2 ≧r1 の関係
を満たすように偏心して取り付けてその面板を回転さ
せ、ストレートホイールに微小切り込みを与えた上、ホ
イールを面板にそって横送りすればよい。偏心度が0、
即ち、ワークをワークテーブルの中心に取り付けても、
交差しない加工痕を付与できるが、その場合ワークを1
枚しか取り付けられないため、生産性が低く、好ましく
ない。本発明の方法では、複数枚のワークの取り付けが
可能であるため、生産性、研削コスト低減の点でも有利
である。
【0056】本発明における研削工程について、図3を
参照して説明する。ここで図3は、超精密平面研削装置
(HPG−2A)の概略構成図である。本装置はストレ
ートホイールの外周を用いてトラバース研削を行うロー
タリー平面加工機である。即ち、X軸(ワークテーブル
のトラバース送り)とZ軸(ホイールの設定切り込み深
さ)の位置決めである。
【0057】この機械の設計上の特徴は、 X軸、Z軸のT字形平面配置、ねじを用いないクロ
ーズドループ位置決め方式、10nmのレーザースケー
ル、 V−Vすべり案内面、低熱膨張鋳鉄、 基準真直ゲージによる真直度インプロセス補正、 である。また性能としては、 指令分解能10nmでの輪郭加工、 を特徴としている。研削ホイールの母線形状は修正ホイ
ールの位置をXZで制御することにより創成され、目的
とする正確な形状を得ることが可能である。また、本装
置を用いて研削痕が扇状となるように研削するには、例
えば図4に示すように、被加工基板をワークテーブル上
に取り付ければよい。
【0058】脆性材料をクラックなしに研削する(延性
モード研削)ためには、個々の砥粒の切り込み深さを延
性−脆性遷移点(dc値)以下に保つことが必要であ
る。そのためには高剛性かつ高精度の加工機が要求され
る。本装置は研削ホイール軸単体では1300N/μm
以上、ワークテーブル軸単体では1000N/μm以
上、ループ剛性として150N/μm以上で、上記条件
を満たすものである。ワークテーブルのスラスト方向の
振れ、研削ホイール軸のラジアル方向の振れ、ツルーイ
ング後の研削ホイールの外周振れは、共に100nm以
下である。X軸、Z軸の位置決めは、分解能10nmの
レーザースケールによって制御され、100nm以下に
設定切り込み深さを抑えることができる。
【0059】また、研削に用いられる固定砥粒(ホイー
ル)は特に限定されるものではなく、通常用いられる公
知のものが用いられるが、基板材料、中間研削の程度、
加工しろ(砥石の設定切り込み深さ)により、砥粒の種
類、および形、粒度、ボンド剤、ホイール形状が違って
くるため一概には言えない。例えば上記研削装置(HP
G−2A)を用い、基板がカーボン基板、中間研削の程
度がRa100nm、加工しろ20μm/片面の場合、
砥粒には工業用ダイヤモンド砥粒を用い(砥粒の平均粒
径は1〜5μm、より好ましくは1〜2.5μm)、ボ
ンド剤はメタル等が用いられる。ELID法を用いる場
合には、ボンド剤は、Fe(鋳鉄など)、Cu、Ni等
の単体もしくはこれらの一種以上を含む合金を用いるこ
とが好ましい。また、この場合の他の条件、例えば砥石
周速度、送り速度、ワークテーブル回転数等、について
は特に限定されるものではなく、通常用いられる公知の
程度でよい。
【0060】また、本装置を用いて研削を行う場合、使
用するヘッドは油静圧軸受上に配置され、両持ち、もし
くは片持ち状態でもよい。
【0061】
【実施例】以下、製造例、実施例及び比較例により本発
明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例
等によりなんら限定されるものではない。
【0062】製造例1 フルフリルアルコール樹脂を公知の方法である成形、予
備焼成処理によりカーボン基板を製造した。より具体的
には、次のようにして製造した。フルフリルアルコール
500重量部、92%ホルムアルデヒド400重量部お
よび水30重量部を80℃で攪拌して溶解した。次い
で、攪拌下でフェノール520重量部、水酸化カルシウ
ム9.5重量部および水45重量部の混合液を滴下し、
80℃で3時間反応させた。その後フェノール80重量
部、上記のフェノール/水酸化カルシウム/水混合液を
さらに滴下し、80℃で2時間反応させた。30℃に冷
却後、30%パラトルエンスルホン酸水溶液で中和し
た。この中和物を減圧化で脱水し、170重量部の水を
除去し、フルフリルアルコール500重量部を添加混合
し、このものをメンブランフィルターで濾過し、樹脂中
の不溶分を除いた。この樹脂が含むことのできる水の量
を測定したところ、35重量%であった。
【0063】この熱硬化性樹脂100重量部に対し、パ
ラトルエンスルホン酸70重量%、水20重量%、セル
ソルブ10重量%の混合液0.5重量部を添加し、充分
攪拌後、厚さ2mmの円盤状の型に注入し、減圧脱泡し
た。次いで、50℃で3時間、80℃で2日間加熱硬化
した。この熱硬化物を所定のドーナツ形状に加工し、こ
のあと有機物焼成炉で窒素雰囲気下で2〜5℃/時の昇
温速度で700℃まで加熱し、次いで5〜20℃/時の
昇温速度で1200℃まで加熱焼成し、この温度で2時
間保持した後、冷却し、直径1.8インチのカーボン基
板を得た。このようにして得られたカーボン基板は、R
a0.2μm、密度1.5g/cm3 、ビッカース硬度
650、構造はアモルファス状であった。
【0064】得られたカーボン基板を、スピードファー
ム社製9B5L型両面研磨機を使用し、粉砕炭化ケイ素
砥粒としてGC(緑色炭化ケイ素研磨材)#600を用
い、濃度4重量%の遊離砥粒方式によるラッピング加工
を行った。定盤には鋳鉄定盤を用いた。研磨しろは、片
面当たり300μmとした。得られたカーボン基板のR
aは0.6μmであった。この後、芝技研製チャンファ
ー加工機SG−Tにより、内・外径を所定の寸法に切揃
え、面取り加工(45°)を行った。次いで、このカー
ボン基板を、下記条件でさらにラップ研磨を行った。上
記と同じ両面研磨機を使用し、GC#4000砥粒を用
い、濃度20重量%の遊離砥粒方式により研磨した。定
盤には鋳鉄定盤を用い、研磨しろは、片面当たり50μ
mとした。得られたカーボン基板のRaは0.1μmで
あった。
【0065】実施例1 製造例1で得たカーボン基板を延性モード加工により仕
上げ研削を行い、表面加工基板を得た。主な加工条件は
次の通りである。 研削装置:超精密横型平面研削装置 ((株)日進機械製作所製HPG−2A) ワークテーブルの直径:200mm
【0066】砥石サイズ: 1段目砥石:175mmφ×10mm 2段目砥石:175mmφ×10mm 砥石種類/番手: 1段目砥石:SD4000N 100F×3、#400
0ダイヤモンド(約3μm)新東ブレータ(株)製、鋳
鉄ボンド砥石 2段目砥石:SD20000N 100F×3、#20
000ダイヤモンド(約1.2μm)新東ブレータ
(株)製、鋳鉄ボンド砥石
【0067】ワークテーブル回転数(rpm): 1段目砥石:300 2段目砥石:500 スピンドル回転数(rpm): 1段目砥石:2100 2段目砥石:2700
【0068】 クーラント: 1段目砥石:ノリタケクールCEM2%水溶液、ノリタケカンパニーリミテッ ド製 2段目砥石:ノリタケクールCEM2%水溶液、ノリタケカンパニーリミテッ ド製 ELID条件: 1段目砥石:電源:パルス電源、EDP−10A(新東ブレータ(株)製) 電圧:60V 2段目砥石:電源:パルス電源、EDP−10A(新東ブレータ(株)製) 電圧:60V
【0069】 初期ツルーイング: 1段目砥石:#200ダイヤモンド(平均粒径75μm) オリエンタルダイヤ工具研究所製:SD200Q75M 2段目砥石:#200ダイヤモンド(平均粒径75μm) オリエンタルダイヤ工具研究所製:SD200Q75M 砥石R形状: 1段目砥石:図8に示される形状。 2段目砥石:図9に示される形状。
【0070】初期ドレッシング: 1段目砥石:10A×30分 2段目砥石:10A×30分 研削スケジュール: 1段目砥石:4μm×1パス 2段目砥石:2μm×1パス
【0071】研削ホイールの肩は、精密ツルーイングに
より図8又は図9に示すような母線形状に整え、個々の
砥粒の切り込み深さがカーボン基板の延性−脆性遷移点
(約50nm)以下となるように設定した。なお、かか
る円弧形状(母線形状)の測定は、電気マイクロメータ
ー((株)東京精密製:ミニコムE−M5P)を用い、
検出器はE−DT−LJ−M30(検出器の測定力は7
gf)を用いて行った。
【0072】基板はワークテーブルに多数存在する真空
吸引孔により、基板9枚を同時に真空チャックした。研
削は、砥石の設定切り込み深さを8μmとして1パス
(往方向)、2μmとして1パス(復方向)で行い、こ
れを両面について行った。実際の除去量を測定したとこ
ろ、設定値の約85%の除去量であった。測定はワーク
テーブル上の基板9枚から120度おきの3枚を選び、
研削前後でそれぞれ60度おきに半径位置15mm上の
6ヶ所を測定し、その差から個々の基板の平均除去量を
求め、これら3枚の値の平均値を本実施例での実際の除
去量とした。なお、ここで往方向、復方向の基準の方向
は、図3におけるX方向であり、ストレートホイール2
1をワークテーブル11に対してX方向に動かすことに
よって達成される。また、ELID電極の取り付け構成
を図5に示す。
【0073】比較例1 1台のマシンで砥石を変換しながら行った以外は実施例
1と同様に研削した。研削速度比は、比較例1における
単位時間当たりの除去量を1とし、他の比較例、実施例
に対しての相対比較を行い、数値化した。
【0074】比較例2 各々#4000、#20000の砥石を搭載した研削装
置(HPG−2)を用意し、基板を脱着させながら研削
した以外は実施例1と同様の条件で研削した。実際には
1台のマシンで上記工程をシミュレートしながら研削を
行い、砥石変換時間を0と考えて評価した。
【0075】実施例2 ELID電極と砥石との境界部に超音波(100MH
z)を印加したクーラントを供給した以外は実施例1と
同様に研削を行った。
【0076】実施例3 被加工物が1.8インチサイズのシリコンウエハー(信
越半導体(株)製、6インチシリコンウエハー(鏡面ポ
リッシュ済み))である以外は実施例1と同様に研削し
た。
【0077】実施例4 被加工物がHD用結晶化ガラス基板((株)オハラ製、
結晶化ガラス製2.5インチハードディスク基板(TS
−10))である以外は実施例1と同様に研削した。
【0078】実施例5 被加工物がソーダライムガラス基板(HOYA(株)
製、ソーダライムガラス製2.5インチガラス基板(N
7)の表面層を約100μm研削除去したもの)である
以外は実施例1と同様に研削した。
【0079】また、上記研削装置における研削は、砥石
の切り込み深さを4μmとして1パス(往方向)、2μ
mとして1パス(復方向)移動することにより行い、こ
れを基板100の表面及び裏面について行った。ディン
プルの評価は、(株)溝尻光学工業所製、シャドーグラ
フを用いて平行光を照射し、その反射光から、直径が3
00μm以上のものをカウントして評価した。
【0080】スクラッチの発生頻度は、45枚の基板本
体の両面を連続加工した際に、ハロゲンランプ下で肉眼
により観察できる0.3mm以上のスクラッチ痕を1本
以上有する加工面の発生%で表示する。表1に示すよう
に、実施例1〜5の各実施例のチャックテーブル133
を用いた場合には、比較例1、比較例2に比べ、基板1
00の研削加工表面にディンプルの数が減少しているこ
とが分かる。
【0081】
【表1】
【0082】
【発明の効果】本発明の製造方法は、砥石交換を省略す
ることができ、さらには複数台の装置で研削する場合に
は基板脱着手間も省くことができることから、研削速度
を速くすることができる。また、基板脱着頻度を減らせ
ることから、チャックテーブルと基板間に、歯こぼれ砥
粒や研磨クズ、金属酸化物等のコンタミ物質を巻き込む
頻度が減り、ディンプル防止につながる。さらに本発明
の加工装置は、研削装置として本発明の製造方法に好適
に用いられるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、多重あやめ形状の加工痕を示す模式図
である。
【図2】図2は、扇状を示す模式図である。
【図3】図3は、本発明の製造方法の一例を実施するた
めの装置の概略構成図である。
【図4】図4は、図3の研削装置における、被加工基板
のワークテーブルへのセット状態を示した模式図であ
る。
【図5】図5は、電解インプロセスドレッシングを併用
した研削装置の要部を示す構成図である。
【図6】図6(a)〜(c)は、マスク材におけるスリ
ットの形状を示す要部平面図である。
【図7】図7は、基板に形成される凹凸形状を示す模式
図である。
【図8】図8は、研削ホイールの肩部分の母線形状を示
す模式図である。
【図9】図9は、研削ホイールの肩部分の母線形状を示
す模式図である。
【符号の説明】
10 基板保持部 11 ワークテーブル 12 チャック 13 第1スピンドル 20 研削部 21 ストレートホイール 22 第2スピンドル 24 クーラント供給管 25 砥石 30 レーザー光照射部 31 パルスレーザー 32 レーザー光源 33 マスク材 34 レンズ 100 基板 101 輪郭部 102 ピット 103 凹凸形状 121 クーラント供給装置 122 電極 124 開閉バルブ 133 チャックテーブル

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の砥石が同軸上に搭載された一つの
    ヘッドを用いて延性モード加工により基板表面を研削
    し、該基板表面にクロス点のない扇状の加工痕を形成さ
    せることを特徴とする表面加工基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 複数の砥石が同軸上に互いに離れて搭載
    されている請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも一つの砥石の番手が他の砥石
    の番手と異なる請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 さらに電解インプロセスドレッシングを
    併用する延性モード加工により研削を行う請求項1〜3
    いずれか記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 超音波が印加された水溶液クーラントを
    砥石と電解インプロセスドレッシング用の電極との境界
    部へ供給して研削を行う請求項4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 基板表面にレーザー光を照射して凹凸形
    状を形成した後、該表面の研削を行う請求項1〜5いず
    れか記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 ループ剛性が150N/μm以上の研削
    装置を用いて研削を行う請求項1〜6いずれか記載の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 基板の材料が脆性材料である請求項1〜
    7いずれか記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 脆性材料がカーボンである請求項8記載
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 基板を保持・回転させる基板保持部
    と、砥石により該基板を研削する研削部から構成されて
    なる表面加工基板の加工装置において、研削部が、複数
    の砥石が互いに離れて同軸上に搭載された一つのヘッド
    から構成され、基板保持部及び/又は研削部の移動によ
    り基板の表面加工を可能とした、ループ剛性が150N
    /μm以上の加工装置。
  11. 【請求項11】 さらに、砥石を構成する固定砥粒をメ
    タルボンドホイールとし、該ホイール外周の一部を覆う
    ような電極及び電解質を含んだ水溶液クーラントをホイ
    ール外周表面/被加工基板間に供給し得るクーラント供
    給装置を設けてなる加工装置であって、該ホイール側に
    プラスの電場を印加し、基板とホイールの双方を回転さ
    せながら研削することを可能とした請求項10記載の加
    工装置。
  12. 【請求項12】 さらに、水溶液クーラントに超音波を
    印加する手段を設けてなる請求項11記載の加工装置。
  13. 【請求項13】 さらに、レーザー光の照射により基板
    表面に凹凸形状を形成するレーザー光照射部を備えてな
    る請求項10〜12いずれか記載の加工装置。
JP426898A 1998-01-12 1998-01-12 表面加工基板の製造方法及びその製造方法に用いる加工装置 Pending JPH11198006A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP426898A JPH11198006A (ja) 1998-01-12 1998-01-12 表面加工基板の製造方法及びその製造方法に用いる加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP426898A JPH11198006A (ja) 1998-01-12 1998-01-12 表面加工基板の製造方法及びその製造方法に用いる加工装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11198006A true JPH11198006A (ja) 1999-07-27

Family

ID=11579806

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP426898A Pending JPH11198006A (ja) 1998-01-12 1998-01-12 表面加工基板の製造方法及びその製造方法に用いる加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11198006A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009061525A (ja) * 2007-09-05 2009-03-26 Jtekt Corp 硬脆材料の研削方法、光ファイバアレイの製造方法、及び硬脆材料の加工装置
JP2011036943A (ja) * 2009-08-10 2011-02-24 Hitachi Constr Mach Co Ltd 研削装置
JP2017177254A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 日立金属株式会社 焼結体の形状加工方法および加工装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009061525A (ja) * 2007-09-05 2009-03-26 Jtekt Corp 硬脆材料の研削方法、光ファイバアレイの製造方法、及び硬脆材料の加工装置
JP2011036943A (ja) * 2009-08-10 2011-02-24 Hitachi Constr Mach Co Ltd 研削装置
JP2017177254A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 日立金属株式会社 焼結体の形状加工方法および加工装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3286941B2 (ja) ダイヤモンド研削砥石のツルーイング法
JP3363587B2 (ja) 脆性材料の加工方法及びその装置
JP2008084976A (ja) ウエーハの研削加工方法
JP2005153085A (ja) 面取り砥石のツルーイング方法及び面取り装置
JP7043179B2 (ja) ツルーイング方法及び面取り装置
JP7803688B2 (ja) 面取り研削方法及び面取り研削装置
WO2019146336A1 (ja) 単結晶4H-SiC成長用種結晶及びその加工方法
JP3909619B2 (ja) 磁気ディスク基板の鏡面加工装置及び方法
US6043961A (en) Magnetic recording medium and method for producing the same
JP2010076013A (ja) 回転砥石の研磨方法および研磨装置、並びに研削砥石およびこれを用いた研削装置
JP4530479B2 (ja) 精密加工装置
JP2013035079A (ja) 四角柱状インゴットの四隅r面の円筒研削方法
JPH08243927A (ja) 研削工具とその製造方法及び研削装置
JP2004291157A (ja) 平面研削装置およびそれを用いた加工方法
JPH0976147A (ja) 表面加工基板及びその製造方法
JP2010250893A (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び固定砥粒ツールの表面修正方法
JPH09330516A (ja) 磁気記録媒体用基板の製造方法
JP3612122B2 (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JP2000190199A (ja) 定盤平面修正方法
JP2003260646A (ja) 非軸対称非球面の研削加工方法及び加工装置
JP2008130808A (ja) 研削加工方法
JP2565385B2 (ja) 電解ドレッシング研削法と導電性砥石を工具に兼用した研磨法の複合加工方法および装置
JPH09216151A (ja) 表面加工基板の製造方法
JP3671250B2 (ja) ダイヤモンド研削砥石及びそれのツルーイング装置
Peng et al. Grinding and dressing tools for precision machines