JPH10321053A - ケーブル - Google Patents

ケーブル

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JPH10321053A
JPH10321053A JP9127274A JP12727497A JPH10321053A JP H10321053 A JPH10321053 A JP H10321053A JP 9127274 A JP9127274 A JP 9127274A JP 12727497 A JP12727497 A JP 12727497A JP H10321053 A JPH10321053 A JP H10321053A
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cable
resin
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ethylene
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Hitoshi Yamada
仁 山田
Masami Nishiguchi
雅己 西口
Masaru Hashimoto
大 橋本
Ryoji Ono
良次 大野
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Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車、ロボット、電子機器等に使用され、
端末に接続する端子との接続部の気密性、水密性にすぐ
れ、ケーブルの導体の腐食や接続された機器部品の性能
劣化を防止でき、特に耐水性に優れたケーブルを提供す
る。 【解決手段】 絶縁導体を複数本撚り合わせた多芯撚線
の外側に被覆層を設けたケーブルにおいて、前記被覆層
の少なくとも最外層が(a)熱可塑性ポリエステルエラ
ストマー20〜95重量%および(b)スチレン−(エ
チレン−プロピレン)系ブロック共重合体80〜5重量
%をベース樹脂とする樹脂組成物により形成され、架橋
処理されていることを特徴とするケーブルとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、ロボッ
ト、電子機器用等に使用されるケーブルに関し、さらに
詳しくは、優れた機械特性、柔軟性を有し、ケーブルの
端末部分を各種センサ−や端子などに接続した後、この
接続部を気密もしくは水密に保持するためにポリブチレ
ンテレフタレート(以下PBTともいう)樹脂、ポリア
ミド樹脂等の熱可塑性樹脂でモ−ルド加工処理するのに
好適なケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車、ロボット、電子機器用等に使用
されるケーブルの絶縁被覆材としては、機械特性、柔軟
性が良好である熱可塑性ポリウレタン系組成物が採用さ
れている。そして、この熱可塑性ポリウレタン系組成物
は成形後、電離性放射線照射による架橋処理で耐熱性、
耐薬品性、耐水性を向上させている場合がある。このよ
うなケーブルに、センサ−などの機器部品や電極端子を
接続する場合には、その接続部およびその近傍の周囲を
樹脂モ−ルド(成形体)で気密もしくは水密に成形し保
護する。このように樹脂モールドで気密、水密を確保す
るには、成形のしやすさや機械的強度に優れることか
ら、PBT樹脂やポリアミド樹脂がモールド材料として
よく用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ケーブ
ルの被覆材料とモ−ルド材料の選定によっては材料間の
熱収縮率の差により、端末加工時や使用時の加熱、冷却
過程において、ケーブルと成形体の界面に隙間が生じ、
界面に生じた隙間から水分が浸入するという問題があ
る。界面に生じた隙間から水分が浸入すると、ケーブル
の導体が腐食し、接続された機器部品の性能が劣化する
等の不具合が発生するので、気密、水密性の保持のため
に各種のシ−ル対策が必要となる。このため、端末加工
時の作業性が著しく煩雑となり、その作業には高度の熟
練を要していた。
【0004】このような問題を解決するためにケーブル
の被覆材料を、モ−ルド材料との接着性を考慮して、モ
ールド材料と同一もしくは類似材料とすることが考えら
れるが、これらの樹脂材料はケーブルの被覆材料として
は成形加工性が悪く、電線として要求される可撓性にも
問題がある。また、モールド材料との接着性が初期特性
として満足できる被覆材であっても、ヒートショック試
験で気密性、水密性が損なわれたり、耐水性試験で特性
劣化を示す材料は長期的にみて実用的ではない。本発明
の目的は、気密性、水密性の保持のために特別なシ−ル
対策を施さなくても、ケーブルと成形体との界面の気密
性、水密性が長期的に保たれ、ケーブルの導体の腐食や
接続された機器部品の性能劣化を防止でき、かつ耐水性
にも優れたケーブルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討した結果、被覆材のベース樹
脂として、単独成分ではモールド材料に対してほとんど
接着力のないある種のスチレン系エラストマーを熱可塑
性ポリエステルエラストマーと組み合わせ使用すること
により、熱可塑性ポリエステルエラストマー単独での接
着力を大きく上回る接着性が得られることを知見し、本
発明を完成するに至った。即ち、本発明においては、 (1)絶縁導体を複数本撚り合わせた多芯撚線の外側に
被覆層を設けたケーブルにおいて、前記被覆層の少なく
とも最外層が、(a)熱可塑性ポリエステルエラストマ
ー20〜95重量%、および(b)スチレン−(エチレ
ン−プロピレン)系ブロック共重合体80〜5重量%を
ベース樹脂とする樹脂組成物により形成され、架橋処理
されていることを特徴とするケーブル、 (2)前記被覆層が2層からなり、その内層に熱可塑性
ポリウレタンをベース樹脂とする樹脂組成物を用いるこ
とを特徴とする(1)に記載のケーブル、 (3)前記被覆層が2層からなり、その内層に密度が
0.86〜0.90g/cm3 であるエチレン・αオ
レフィン共重合体およびエチレン・酢酸ビニル共重合体
の群から選ばれた少なくとも1種をベ−ス樹脂とする樹
脂組成物を用いたことを特徴とする(1)に記載のケー
ブル、が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のケーブルにおいて、絶縁
導体を撚り合わせた多芯撚線上に設ける被覆層は一層で
も複数層でもよい。複数層とするときには同時押出し被
覆をすることもできるし、内層を被覆した後に次の外層
を順次被覆しても良い。その際少なくとも被覆層の最外
層は (a)熱可塑性ポリエステルエラストマー20〜
95重量%、および(b)エチレン−(エチレン−プロ
ピレン)系ブロック共重合体80〜5重量%をベース樹
脂とする樹脂組成物により形成される。
【0007】以下に本発明の実施の形態を説明する。図
1は本発明のケーブルの一実施形態を示す概略断面図
で、1は多芯撚線で、該多芯撚線1は導体(例えば外径
0.18mmφの錫メッキ軟銅線を20本撚り合わせて
導体径1mmφに仕上げた撚線導体)1aの上に、ポリ
エチレン、ポリ塩化ビニル等からなる絶縁層1bを設け
た絶縁導体を複数本(図1では2本)を撚り合わせた構
成となっている。2は多芯撚線1を被覆した被覆層で、
該被覆層2は上記(a)および(b)をベース樹脂とす
る樹脂組成物を適度に架橋した層で構成されている。
【0008】多芯撚線の外側に設ける被覆層は、ケーブ
ル断面の真円度を高めるために2層以上の多層とするこ
とが好ましく、図2はその実施態様を示すもので、多芯
撚線1を被覆する被覆層2を複数層(図2では2層)と
し、内層2aは熱可塑性ポリウレタンをベース樹脂とす
る樹脂組成物、または、密度が0.86〜0.90g/
cm3 であるエチレン・αオレフィン共重合体、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体からなる群から選ばれた少なく
とも1種をベ−ス樹脂とする樹脂組成物で形成すること
ができる。この内層は適度に架橋した層としてもよい。
被覆層外層2bは前記した(a)および(b)をベース
樹脂とする樹脂組成物を適度に架橋した層で構成されて
いる。本発明のケーブルにおいては、多芯撚線上に設け
られる被覆層の最外層が特定の樹脂組成物の架橋体によ
って形成されているために、ケーブル端末部におけるケ
ーブル被覆材とモールド材(成形体)との接着性が極め
て高く、ケーブルの端末部の樹脂モ−ルド時に高温高圧
を受ける結果、または使用時に加熱と冷却が繰り返され
る結果生じる、ケーブルとモールド材(成形体)との界
面の気密、水密性不良という問題が解決される。
【0009】本発明ケーブルの被覆層の少なくとも最外
層を構成する樹脂組成物中のベース樹脂は、前記(a)
および(b)からなるベース樹脂を主体とする。本発明
において用いられる(a)の熱可塑性ポリエステルエラ
ストマーは、柔軟性をもった熱可塑性エラストマーであ
り、ポリブチレンテレフタレート等の結晶性ポリエステ
ルからなるハードセグメントと、ポリテトラメチレンエ
ーテルグリコール等のポリオキシメチレングリコール、
もしくはポリカプロラクトングリコール等のポリエステ
ルグリコールからなるソフトセグメントとのブロック共
重合体である。このような熱可塑性ポリエステルエラス
トマーとしては、例えば、「ハイトレル」(商品名、東
レデュポン社製)、「ペルプレン」(商品名、東洋紡績
社製)、 「Arnitel」(商品名、Akzo社製)などが市販
されており、市販品の各種グレ−ドから適宜選択して使
用することができる。
【0010】本発明において用いられる(b)のスチレ
ン−(エチレン−プロピレン)系ブロック共重合体はポ
リスチレンブロック(S)と柔軟なポリオレフィン構造
のエチレンープロピレンエラストマーブロック(EP)
で構成されており、ジブロックタイプおよび末端スチレ
ンブロックからなるトリブロックタイプの2種類を基本
とするブロック共重合体で、常温ではゴム弾性に優れ、
耐油性、耐熱性、低温特性に優れた樹脂である。このよ
うなものとしては例えば「セプトン」(商品名、クラレ
社製)が市販されており、市販品の各種グレードから適
宜選択して使用することができる。本発明で用いるS−
EP系ブロック共重合体は、それ単独ではPBT樹脂や
ポリアミド樹脂等の射出成形材料とは全くといって良い
ほど接着力がない。ところが、熱可塑性ポリエステルエ
ラストマーと特定配合量範囲内で配合することにより、
驚くべき接着性を発揮し、しかもその接着性は、熱可塑
性ポリエステルエラストマー単独での成形材料との接着
力をはるかに上回るものである。
【0011】本発明に用いる樹脂組成物のベース樹脂中
の(a)成分の配合量は、20〜95重量%、好ましく
は40〜60重量%の範囲とする。(a)成分の配合量
がこの範囲内であると、ケーブル最外層とモールド材と
の接着性が良好で、水密性、気密性が確保できるばかり
でなく、耐水性も良好である。ベース樹脂中の(b)成
分の配合量は、80〜5重量%、好ましくは60〜40
重量%の範囲とする。配合量が80重量%を超えると、
ケーブル最外層とPBT樹脂やポリアミド樹脂等のモー
ルド材との接着力が大きく低下し、水密性、気密性を保
つことができない。一方、配合量が5重量%よりも少な
い場合も、ケーブル最外層とモールド材との接着力が低
いばかりでなく、耐水性が低下し、水密性、気密性が損
なわれる。なお、このベース樹脂には、(a)+(b)
の特性を損なわない範囲でその他の樹脂成分、例えば熱
可塑性エラストマー(熱可塑性ポリウレタン、ポリアミ
ドエラストマー等)やエチレン系共重合体(エチレン酢
酸ビニル共重合体、エチレンエチルアクリレート共重合
体等)を配合することができる。
【0012】多芯撚線の外側に設ける被覆層は、ケーブ
ル断面の真円度を高めるために2層以上の多層とするこ
とが好ましい。多層被覆層のうち、内層の被覆材料は、
最外層である被覆層との密着性等を考慮して選択され、
特に、熱可塑性ポリウレタン系組成物、密度が0.86
〜0.90g/cm3であるエチレン・αオレフィン共
重合体およびエチレン・酢酸ビニル共重合体のいずれか
もしくはそれらの混合物をベ−ス樹脂とする樹脂組成物
が好ましい。
【0013】熱可塑性ポリウレタン系の樹脂組成物を内
層被覆材として用いる場合は、ケーブルの繰り返し屈曲
性を良好にすることが可能である。ベース樹脂となる熱
可塑性ポリウレタン樹脂の種類としては、ポリエステル
系ウレタン樹脂(アジペート系、カプロラクトン系、ポ
リカーボネート系)、ポリエエーテル系ウレタン樹脂が
挙げられ、耐水性、耐カビ性などの点でポリエーテル系
ウレタン樹脂が好ましい。
【0014】また、内層の被覆材として、密度が0.8
6〜0.90g/cm3 であるエチレン・αオレフィ
ン共重合体およびエチレン・酢酸ビニル共重合体からな
る群から選ばれた少なくとも1種をベ−ス樹脂とする樹
脂組成物で構成すると良い。これらの樹脂を用いると、
内層・外層間の気密性や繰り返し曲げ特性を維持しつつ
安価にケーブルを形成することが可能になる。エチレン
・αオレフィン共重合体は、エチレンとプロピレン、1
−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、
1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどのαオレ
フィンの少なくとも1種との共重合体であり、架橋性、
弾力性の点から、本発明においては、密度0.86〜
0.90g/cm3 であるものが好ましい。
【0015】さらに、被覆層の内層に用いることのでき
るエチレン・酢酸ビニル共重合体は、架橋性、弾力性の
点から、酢酸ビニル含有量が10〜30重量%のものが
好ましい。エチレン・αオレフィン共重合体およびエチ
レン・酢酸ビニル共重合体は単独で、または両者を混合
して使用することも可能である。内層を構成する樹脂組
成物は架橋によって、その耐熱性を向上させることがで
き、ポリブチレンテレフタレ−トやポリアミドのように
高融点を有する樹脂でモ−ルドする場合には架橋させる
とよい。被覆層を架橋することにより耐熱性とゴム弾性
特性を向上でき、その結果としてケーブル絶縁層の弾性
反発力、即ち復元力が向上するために端末に成形する成
形体との界面の気密、水密性が向上する。
【0016】被覆層を架橋させる方法としては、従来公
知の電離性放射線による架橋法や化学架橋法が採用でき
るが、生産性の点から、電子線等の電離性放射線の照射
による架橋方法が好ましい。電子線の線量は、1〜30
Mradが適当である。また、化学架橋法の場合には、
有機過酸化物を架橋剤として配合した樹脂組成物を用
い、押出成形後に加熱処理により架橋を完了させる。
【0017】被覆層最外層に用いられる樹脂組成物は、
適度に架橋されることにより、耐熱性、耐薬品性、耐水
性を更に向上させることが可能であるが、ゲル分率は5
〜50%において接着性と耐熱性の向上が最も認められ
る。5重量%より少ないと200℃以上の高温雰囲気中
でケーブル被覆層が溶融するなど架橋の効果が認められ
ない。50重量%を超えると本発明の目的である接着性
が低下し、結果的に気密性、水密性を損なう。
【0018】本発明におけるケーブルの被覆層を構成す
る樹脂組成物には、絶縁電線やケーブルにおいて、一般
的に使用されている各種の添加剤、例えば、酸化防止
剤、金属不活性剤、難燃剤、分散剤、着色剤、充填剤、
滑剤等を本発明の目的を損なわない範囲で適宜配合する
ことができる。特に、自動車用途では難燃剤の添加は不
可欠である。
【0019】酸化防止剤としては、4,4’−ジオクチ
ル・ジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フ
ェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジ
ヒドロキノリンの重合物等のアミン系酸化防止剤、ペン
タエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、
オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメ
チル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等のフェノ−ル系酸化
防止剤、ビス(2−メチル−4−(3−n−アルキルチ
オプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル)ス
ルフィド、2−メルカプトベンヅイミダゾールおよびそ
の亜鉛塩、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラ
ウリル−チオプロピオネート)などのイオウ系酸化防止
剤などがあげられる。
【0020】金属不活性剤としては、N,N’−ビス
(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニル)ヒドラジン、3−(N−サリチロ
イル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、2,2'−オキ
サミドビス−(エチル3−((3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)などがあげ
られる。
【0021】難燃剤としては、テトラブロモビスフェノ
ールA(TBA)、デカブロモジフェニルオキサイド
(DBDPO)、オクタブロモジフェニルエーテル(O
BDPE)、ヘキサブロモシクロドデカン(HBC
D)、ビストリブロモフェノキシエタン(BTBP
E)、トリブロモフェノール(TBP)、エチレンビス
テトラブロモフタルイミド、★TBA・ポリカーボネー
トオリゴマー、★臭素化ポリスチレン、★臭素化エポキ
シ、エチレンビスペンタブロモジフェニール、塩素化パ
ラフィン、ドデカクロロシクロオクタンなどのハロゲン
系難燃剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムな
どの無機系難燃剤、リン酸化合物、ポリリン酸化合物、
赤リン化合物などのリン系難燃剤などがあげられる。難
燃助剤、充填剤としては、カ−ボン、クレ−、酸化亜
鉛、酸化錫、酸化マグネシウム、酸化モリブデン、三酸
化アンチモン、シリカ、タルク、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、ほう酸亜鉛などがあげられる。
【0022】
【実施例】
(実施例1〜13、比較例1〜2)導体(導体径1mm
φの錫メッキ軟銅撚線 構成:20本/0.18mm
φ)の上に、低密度ポリエチレンを外径1.7mmとな
るように押出被覆し、これに加速電圧500keV、照
射量20Mradの電子線を照射して架橋ポリエチレン
絶縁層を有する絶縁導体を得、この絶縁導体を2本撚り
合わせた多芯撚線を用意した。次いで、上記多芯撚線上
に、40mmφ押出機(L/D=25)を用い、ダイス
温度180℃、以下フィ−ダ−側へ C3=170℃、
C2=160℃、C1=150℃の条件により、表中に
示す(A)熱可塑性ポリウレタン、(B)エチレン−酢
酸ビニル共重合体、(C)エチレン−αオレフィン共重
合体のいずれかの樹脂を外径が4.2mmφとなるよう
に押出被覆して内層被覆層を形成し、さらに、その上に
表2に示した外層樹脂組成物を外径が5.0mmφとな
るように内層と同条件で押出被覆した。次いで、押出被
覆後さらに750keVの加速電圧と表に示す照射量で
電子線を照射して被覆層を架橋させて、図2に示すよう
な被覆層が2層からなるケーブルを得た。なお、実施例
13については、内層被覆層を外層被覆材と同一材料で
形成した。
【0023】得られた各ケーブルについて、下記の試験
方法で各種の特性を評価し、その結果を表1〜表3に示
した。 1)外層のゲル分率 ケーブルより外層のみを採取し、キシレンで110℃、
24時間抽出し充分乾燥し、重量を測定する。溶け残っ
た重量をゲル分とし、溶剤抽出前の重量に対する百分率
で表した。
【0024】2)PBT樹脂またはポリアミド樹脂との
剥離強度と剥離後の残留物の有無 a)所定長のケーブルの被覆層を長手方向に2分割し、絶
縁導体を取り外し、b)2分割した半円形の被覆層を金型
内にセットし、c)金型内にPBT樹脂、もしくはポリア
ミド(PA)樹脂(ナイロン12)を射出して、被覆層
上に樹脂モールドを行った。得られた樹脂成形体を剥離
試験に供した。剥離試験はケーブル被覆層を樹脂成形体
から90度の角度で50mm/分の速度で引き剥がし、そ
の時の最大強度を測定し、併せて、剥離面の樹脂成形体
表面にケーブル被覆材が残留しているか否か観察した。
被覆材が凝集力破壊して成形体表面に残留している場合
を○、少量残留している場合を△、残留していない場合
は×とした。
【0025】3)端末の気密性 図3に示すように、ケーブルの被覆層2および1bを除
去して導体1aを露出させ、その端部に電極端子5を接
続した。次いで、接続部とその近傍周囲をPBT樹脂に
よるモ−ルド(射出成形)により、樹脂成形体4で覆っ
た。このケーブルについて、120℃×1時間、−40
℃×1時間を1サイクルとして、100サイクル、50
0サイクルのヒートショック試験をおこなった。その
後、樹脂成形体側と反対の端末より、2気圧の圧縮空気
を注入し、樹脂成形体側から漏れがないかを、水中に浸
漬し、気泡の発生有無で、気密性を確認した。5サンプ
ルについて、試験をおこない、全て合格した場合を○、
いずれかのサンプルが不合格であった場合を×とした。
【0026】4)耐水性 ケーブルサンプルより外皮のみ半割にして採取し、1/
8インチダンベルで打ち抜いた。打ち抜きサンプルは表
面が平滑になる様研磨し90℃の熱水に240時間浸漬
した。浸漬したサンプルを定速型引張り試験機で標線間
20mm、引張り速度500mm/minで引張り試験
を行い破断時の抗張力(TS)と破断時の伸び(El)
を測定した。この結果を熱水浸漬前のTS、Elを10
0%とした時の百分率で表した。 5)浸水後の気密性 上記3)で作製したヒートショック試験前のサンプルを
上記4)と同条件の熱水浸漬を行った後、3)と同様の
気密性試験を行った。試験数は3で、全数合格の場合は
○、内一つでも不合格の場合は×とした。
【0027】6)耐熱性 ケーブルサンプルと同径(5.0mmφ)の金属棒に6
ターン以上巻き付けたまま200℃に30分放置した。
取り出して室温で充分冷却した後、ケーブル表面に亀裂
や溶融のないことを目視にて確認した。3サンプル試験
を行い、全サンプルに溶融や亀裂が無い場合は○とし、
1サンプルでも溶融や亀裂があった場合には×とした。
【0028】なお、表1〜表3に示す各成分は下記のも
のを使用した。 (01)ポリエステルエラストマー 東レデュポン(株)製、商品名:ハイトレル2300X
06 (02)SEPS クラレ(株)製、商品名:セプトン2063(スチレン
量13重量%、硬度34(JIS−A) (03)SEPS クラレ(株)製、商品名:セプトン2002(スチレン
量30重量%、硬度80(JIS−A) (04)SEP クラレ(株)製、商品名:セプトン1001(スチレン
量35重量%、硬度80(JIS−A) (05)ペンタエリスリチル-テトラキス(3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート) チバガイギー(株)製、商品名:イルガノックス101
0 (06)エチレンビスペンタブロモフェニール アルベマール(株)製、商品名:サイテックス8010
【0029】(A)熱可塑性ポリウレタン樹脂(エラス
トマー) 日本ミラクトラン(株)製、商品名:E−385PNA
T (B)エチレン・酢酸ビニル共重合体 三井・デュポンポリケミカル(株)製、 商品名:エバフレックスV527−4(酢酸ビニル含有
量17重量%、MFR0.8g/10min.、密度0.
94g/cm3 (C)エチレン・αオレフィン共重合体 ダウ・ケミカル(株)製、商品名:エンゲージ CL8
003(αオレフィン(オクテン)含有量18重量%、
MFR1g/10min.、密度0.89g/cm3
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】表1〜表3の結果から、被覆層最外層が
(a)ポリエステルエラストマー20〜95重量%およ
び(b)SEPSもしくはSEP80〜5重量%をベー
ス樹脂とする樹脂組成物により形成されている本発明実
施例のケーブルは、ケーブル被覆材料とモールド成形体
との接着性に優れ、ケーブル端末の気密性が保たれてお
り、耐水性も十分であることがわかる。特に(a)成分
40〜60重量%および(b)成分60〜40重量%を
ベース樹脂とする樹脂組成物により最外層が形成される
場合には接着性が極めて良好である また最外層のゲル
分率が5〜50重量%となるように架橋処理されている
場合には上記の効果以外に耐熱性も十分であることがわ
かる。
【0034】一方、表3に示した比較例の結果から判る
ように、2成分のうち(b)成分が本発明で規定する範
囲を外れて多い比較例1では、PBT樹脂、ポリアミド
樹脂への接着性が低下し十分な気密性が得られない(比
較例1)。また、規定範囲より少ない場合、すなわち
(a)成分のみの比較例2では、モールド材との接着力
が実施例のように高くないため、初期特性としての気密
性は得られるが、ヒートショック試験のサイクル数が多
くなると気密性が失われるばかりでなく、耐水性が著し
く劣り、熱水浸漬後は気密性を保つことができない。
【0035】
【発明の効果】本発明のケーブルは、(a)熱可塑性ポ
リエステルエラストマー20〜95重量%および(b)
スチレン−(エチレン−プロピレン)系ブロック共重合
体5〜80重量%をベース樹脂とする樹脂組成物により
形成されていることから、ケ−ブルの端末部分をPBT
樹脂やポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂でモ−ルドする
際に、ケーブル被覆材とモールド材とが強固に接着さ
れ、特別なシ−ル対策を施さなくても、ケ−ブルと成形
体との界面の気密性、水密性が長期にわたって保たれ、
ケ−ブル内部の絶縁電線の導体の腐食や接続された機器
部品の性能劣化を防止できる。さらに、本発明ケーブル
は、極めて優れた耐水性を有し、耐熱性、押出特性にも
優れる被覆材を採用していることから、自動車用、ロボ
ット用、電子機器用等の配線ケーブルとして経年安定し
て使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のケーブルの一実施態様を示す断面図。
【図2】本発明のケーブルの他の実施態様を示す断面
図。
【図3】本発明ケーブルの端末部の実施態様を示す説明
図。
【符号の説明】
1 多芯撚線 1a 導体 1b 絶縁層 2 被覆層 2a 内層 2b 外層 3 ケーブル 4 樹脂成形体 5 電極端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01B 3/42 H01B 3/42 E 7/28 7/28 E // C08L 53/00 C08L 53/00 67/02 67/02 (72)発明者 大野 良次 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁導体を複数本撚り合わせた多芯撚線の
    外側に被覆層を設けたケーブルにおいて、前記被覆層の
    少なくとも最外層が(a)熱可塑性ポリエステルエラス
    トマー20〜95重量%および(b)スチレン−(エチ
    レン−プロピレン)系ブロック共重合体80〜5重量%
    をベース樹脂とする樹脂組成物により形成され、架橋処
    理されていることを特徴とするケーブル。
  2. 【請求項2】前記被覆層が2層からなり、その内層に熱
    可塑性ポリウレタンをベース樹脂とする樹脂組成物を用
    いることを特徴とする請求項1記載のケーブル。
  3. 【請求項3】前記被覆層が2層からなり、その内層に密
    度が0.86〜0.90g/cm3 であるエチレン・
    αオレフィン共重合体、およびエチレン・酢酸ビニル共
    重合体の群から選ばれた少なくとも1種をベ−ス樹脂と
    する樹脂組成物を用いたことを特徴とする請求項1に記
    載のケーブル。
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