JPH10321436A - 積層型コイル及びその製造方法 - Google Patents

積層型コイル及びその製造方法

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JPH10321436A
JPH10321436A JP9133481A JP13348197A JPH10321436A JP H10321436 A JPH10321436 A JP H10321436A JP 9133481 A JP9133481 A JP 9133481A JP 13348197 A JP13348197 A JP 13348197A JP H10321436 A JPH10321436 A JP H10321436A
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重克 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型でしかも大きなインダクタンスを有する
Q値の高い積層型コイルを得る。 【解決手段】 積層型コイル11は、コイル導体16a
〜16f及びビアホール17a〜17eをそれぞれ設け
た絶縁性シートを積層して焼成してなるものである。コ
イル導体16a〜16fは半円形のビアホール17a〜
17eを介して直列に電気的に接続され、螺旋状のコイ
ル20を形成している。ビアホール17a,17c,1
7eは、積層型コイル11の奥側の側面の略中央部に配
設し、ビアホール17b,17dは、手前側の側面の略
中央部に配設している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型コイル、特
に、高周波電子機器等に組み込まれて使用される積層型
コイル及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の積層型コイルとし
て、図9に示すものが知られている。この積層型コイル
1は、コイル導体2をそれぞれ表面に設けた複数枚の絶
縁性シート3を、上側及び下側に保護用シート4,5を
配して積層し、焼成してなるものである。各コイル導体
2は、絶縁性シート3に設けられたビアホール6を介し
て、電気的に直列に接続され、螺旋状コイル10を形成
している。螺旋状コイル10の両端部10a,10b
は、図10に示すように、積層型コイル1の左右の両端
部に設けられた外部電極7,8にそれぞれ接続されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、螺旋状コイ
ル10は一般に、その内径を大きくする程、取得できる
インダクタンスが大きくなり、Q値も大きくなる。一
方、製品としての積層型コイル1はそのサイズができる
だけ小さいことが望ましい。しかし、積層型コイル1の
サイズが小さくなると、内蔵されるコイルの内径も小さ
くなり、得られるインダクタンスが小さく、Q値も小さ
くなる。このため、小さいサイズで大きなインダクタン
スやQ値を得るためには、螺旋状コイル10の内径の減
少を抑える必要がある。そこで、従来の積層型コイル1
では、コイル導体2とシート3の縁辺との間のギャップ
を極力小さくなるように設定していた。
【0004】しかしながら、コイル導体2の印刷精度と
絶縁信頼性の観点から、コイル導体2とシート3の縁辺
との間のギャップは、シート3の幅方向のギャップg1
で最低50μm程度は必要である。また、シート3の長
手方向のギャップg2では、外部電極7,8とコイル導
体2との間に発生する浮遊容量が積層型コイル1の特性
低下につながるため、通常、100μm以上の値が必要
である。このため、積層型コイル1は、コイルの径が積
層型コイル1の外形サイズよりも大幅に小さくなり、大
きなインダクタンスを得るのが困難で、Q値も小さいと
いう問題があった。また、一般に、積層型コイルは、コ
イルの形状も四つの角部が直角の長方形となり、この点
からもQ値が低くなるという問題があった。
【0005】そこで、本発明の目的は、小型でしかも大
きなインダクタンスを有するQ値の高い積層型コイルを
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段と作用】以上の目的を達成
するため、本発明に係る積層型コイルは、複数のコイル
導体と絶縁層とを積層し、前記コイル導体を絶縁層に形
成した開口を介して直列に接続して形成したコイルを内
蔵した積層体を構成し、前記開口を前記積層体の側面に
配設したことを特徴とする。
【0007】以上の構成により、開口が積層体の側面に
配設されているため、積層体の側面とコイル導体との間
のギャップが零となり、コイルの径が大きくなる。
【0008】また、本発明に係る積層型コイルの製造方
法は、複数のコイル導体をマトリックス状に表面に設け
た絶縁性マザーシートを複数枚積み重ねてマザー積層体
を構成すると共に、前記複数のコイル導体をそれぞれ前
記絶縁性マザーシートに設けた複数の開口を介して直列
に接続して前記マザー積層体内にマトリックス状に配設
された複数のコイルを形成した後、前記複数の開口の中
心を含むカット線にて前記マザー積層体を所定のサイズ
毎に切り出すことを特徴とする。
【0009】以上の方法により、開口の中心を含むカッ
ト線にてマザー積層体が所定のサイズ毎に切り出される
と、開口が積層体の側面に配設されている積層型コイル
が効率良く製造される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る積層型コイル
及びその製造方法の実施形態について添付図面を参照し
て説明する。
【0011】図1に示すように、積層型コイル11は、
コイル導体16a〜16f及びビアホール(開口)17
a〜17eをそれぞれ設けた絶縁性シート13を、上側
及び下側にそれぞれ保護用シート14,15を配して積
層し、焼成してなるものである。コイル導体16a〜1
6fはビアホール17a〜17eを介して直列に電気的
に接続され、螺旋状のコイル20を形成する。コイル導
体16b〜16eは1/2ターンのパターンであり、そ
の形状は螺旋状コイル20の横断面形状を円形に近づけ
てQ特性を良くするべく略V字形状になっている。すな
わち、コイル20は角部が鈍角にて構成されている。コ
イル導体16aの一端部は、シート13の右辺に露出し
た引出し電極18aに接続している。コイル導体16f
の一端部は、シート13の左辺に露出した引出し電極1
8bに接続している。
【0012】絶縁性矩形状シート13〜15は、非磁性
体のセラミック粉末やフェライト等の磁性体粉末を結合
剤等と共に混練したものをシート状にしたものである。
半円形のビアホール17a,17c,17eは、シート
13の奥側の辺の略中央部にそれぞれ露出した状態で配
設されている。半円形のビアホール17b,17dは、
シート13の手前側の辺の略中央部にそれぞれ露出した
状態で配設されている。
【0013】図2に示すように、各シート13〜15は
積み重ねられ、積層体を構成している。ビアホール17
a,17c,17eは積層体の奥側の側面に配設され、
ビアホール17b,17dは積層体の手前側の側面に配
設されている。ビアホール17a〜17eは、絶縁信頼
性を良くするために、絶縁皮膜25にて被覆されてい
る。
【0014】積層型コイル11の左右の端面部には、そ
れぞれ外部電極21,22が形成されている。図3に示
すように、外部電極21は、引出し電極18bを介し
て、コイル20の一方の端部、具体的にはコイル導体1
6fの端部に電気的に接続している。外部電極22は、
引出し電極18aを介して、コイル20の他方の端部、
具体的にはコイル導体16aの端部に電気的に接続して
いる。
【0015】以上の構成の積層型コイル11は、各ビア
ホール17a〜17eがシート13の奥側又は手前側の
いずれか一方の縁辺の略中央部に位置しているので、シ
ート13の幅W(図3参照)方向において、シート13
の縁辺とコイル導体16a〜16fとの間のギャップを
零にすることができる。従って、コイル20の径は、シ
ート13の幅Wと略等しい数値まで拡大され、それに応
じてインダクタンスLが大きくなると共に、Q値も高く
なる。
【0016】表1は、本実施形態の積層型コイル11の
インダクタンスL、Q値及び浮遊容量を測定した結果を
示すものである。比較のため、従来の積層型コイルの測
定結果も併せて記載している。
【0017】
【表1】
【0018】表1から、本実施形態のコイル11は、従
来と比較して、インダクタンスLが50%、Q値が25
%向上しており、浮遊容量は殆ど変わらないことが認め
られる。
【0019】次に、積層型コイル11の製造方法を、図
4〜図7を参照して説明する。絶縁性材料からなる複数
枚のマザーシート13Aを準備する。そのうちの1枚の
マザーシート13A上に、図4に示すように、導電性ペ
ースト等にて引出し電極18bとコイル導体16fをマ
トリックス状に設ける。コイル導体16fや引出し電極
18bは、Ag,Pd,Ag−Pd,Cu等からなり、
マザーシート13Aの表面に周知の印刷法等の方法にて
形成される。
【0020】さらに、別の1枚のマザーシート13A
に、図5に示すように、ビアホール用円形穴をパンチン
グ等で形成する。この後、導電性ペースト等を印刷法等
の方法によりマザーシート13A上に塗布して、コイル
導体16eをマザーシート13A上にマトリックス状に
形成する。このとき、ビアホール用円形穴にも導電性ペ
ーストが充填され、円形ビアホール17とされる。
【0021】さらに、別の1枚のマザーシート13A
に、図6に示すように、ビアホール用円形穴をパンチン
グ等で形成する。この後、円形穴を基準にして導電性ペ
ースト等を印刷法等の方法によりマザーシート13A上
に塗布して、コイル導体16dをマザーシート13A上
にマトリックス状に形成する。このとき、ビアホール用
円形穴にも導電性ペーストが充填され、円形ビアホール
17とされる。同様にして、円形ビアホール17とコイ
ル導体16c,16bがそれぞれ形成されたマザーシー
ト13Aが製作される。
【0022】さらに、別の1枚のマザーシート13A
に、図7に示すように、ビアホール用円形穴を形成し、
導電性ペースト等を印刷法等の方法によりマザーシート
13A上に塗布して、円形ビアホール17とコイル導体
16a及び引出し電極18aが形成されたマザーシート
13Aを製作する。
【0023】こうして得られた各マザーシート13Aを
順次積み重ね、上側及び下側にそれぞれ保護用マザーシ
ートを配して圧着し、マザー積層体とする。次に、図4
〜図7に示すように、整列している円形ビアホール17
の中心を含むカット線C1と、このカット線C1に直交
すると共に隣接する円形ビアホール17の中間に位置す
るカット線C2とに沿って、マザー積層体を所定の製品
サイズ毎に切り出す。そして、切り出された積層体の側
面に露出した半円形ビアホール17a〜17eを覆うよ
うに、ガラスペースト等を塗布して絶縁皮膜25を形成
する。ただし、絶縁皮膜25は、ビアホール17a〜1
7eの領域に限定して形成する必要はなく、外部電極2
1,22を残して積層体の全面に形成されていてもよ
い。
【0024】次に、積層体の両端部に外部電極21,2
2が、ディッピングや印刷等の方法にて形成される。こ
の後、積層体は一体的に焼成される。このとき、絶縁皮
膜25や外部電極21,22が焼付けられる。次に、外
部電極21,22の表面に半田やニッケル等をめっきし
て機械的強度や半田付け性を向上させる。
【0025】こうして得られた積層型コイルは、一つの
円形ビアホール17が2分割され、二つの積層型コイル
11の半円形ビアホール17aとなるので、ビアホール
17a〜17eを効率良く形成することができる。
【0026】なお、本発明に係る積層型コイル及びその
製造方法は前記実施形態に限定するものではなく、その
要旨の範囲内で種々に変更することができる。前記実施
形態は、それぞれコイル導体が形成された絶縁性シート
を積み重ねた後、一体的に焼成するものであるが、必ず
しもこれに限定されない。シートは予め焼結されたもの
を用いてもよい。また、以下に説明する製造方法によっ
て積層型コイルを作成してもよい。印刷等の手段により
ペースト状の絶縁体材料にて絶縁層を形成した後、その
絶縁層の表面にペースト状の導電体材料を塗布して任意
の形状のコイル導体を形成する。次に、ペースト状の絶
縁体材料を前記コイル導体の上から塗布して絶縁層とす
る。同様にして、順に重ね塗りすることによって積層構
造を有するコイルが得られる。この場合、各コイル導体
を直列接続するには、ペースト状の絶縁体材料を塗布す
る際に所定の開口を形成するように行われることが好ま
しい。
【0027】さらに、図8に示すように、3/4ターン
のパターン形状を有するコイル導体31a,31bをそ
れぞれ表面に設けた絶縁性シート13を積み重ね、コイ
ル導体31aと31bをシート13の縁辺に設けた半円
形ビアホール32にて電気的に直列に接続してもよい。
このようにすれば、シート13の積層枚数が削減され、
低コストの積層型コイルを得ることができる。
【0028】また、積層型コイルは、さらにコンデンサ
や抵抗等を内蔵するものであってもよい。
【0029】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、開口を積層体の側面に配設したので、積層体の
側面とコイル導体との間のギャップが零となり、コイル
の径を大きくすることができる。この結果、小型でイン
ダクタンスが大きく、かつ、Q値が高い積層型コイルを
得ることができる。
【0030】また、マザー積層体に形成された開口の中
心を含むカット線にてマザー積層体を所定のサイズ毎に
切り出すことにより、マザー積層体に形成された開口が
2分割され、二つの積層型コイルの開口となるので、開
口を効率良く形成することができ、開口の形成コストが
1/2に削減される。従って、積層型コイルの製造コス
トを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層型コイルの一実施形態の分解
斜視図。
【図2】図1の積層型コイルの外観を示す斜視図。
【図3】図1の積層型コイルの内部透視斜視図。
【図4】図1の積層型コイルに用いられるシート材にマ
トリックス状に印刷されたコイル導体の平面図。
【図5】図1の積層型コイルに用いられるシート材にマ
トリックス状に印刷された別のコイル導体の平面図。
【図6】図1の積層型コイルに用いられるシート材にマ
トリックス状に印刷されたさらに別のコイル導体の平面
図。
【図7】図1の積層型コイルに用いられるシート材にマ
トリックス状に印刷されたさらに別のコイル導体の平面
図。
【図8】本発明に係る積層型コイルの他の実施形態を示
す分解斜視図。
【図9】従来の積層型コイルの分解斜視図。
【図10】図9の積層型コイルの斜視図。
【符号の説明】
11…積層型コイル 13,14,15…絶縁性シート 13A…絶縁性マザーシート 16a〜16f…コイル導体 17,17a〜17e…ビアホール(開口) 20…コイル 25…絶縁皮膜 31a,31b…コイル導体 32…ビアホール(開口) C1,C2…カット線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のコイル導体と絶縁層とを積層し、
    前記コイル導体を開口を介して直列に接続して形成した
    コイルを内蔵した積層体を構成し、前記開口を前記積層
    体の側面に配設したことを特徴とする積層型コイル。
  2. 【請求項2】 複数のコイル導体をマトリックス状に表
    面に設けた絶縁性マザーシートを複数枚積み重ねてマザ
    ー積層体を構成すると共に、前記複数のコイル導体をそ
    れぞれ前記絶縁性マザーシートに設けた複数の開口を介
    して直列に接続して前記マザー積層体内にマトリックス
    状に配設された複数のコイルを形成した後、前記複数の
    開口の中心を含むカット線にて前記マザー積層体を所定
    のサイズ毎に切り出すことを特徴とする積層型コイルの
    製造方法。
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