JPH10321984A - 回路パターン形成方法およびシート状電気抵抗体 - Google Patents

回路パターン形成方法およびシート状電気抵抗体

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JPH10321984A
JPH10321984A JP14096897A JP14096897A JPH10321984A JP H10321984 A JPH10321984 A JP H10321984A JP 14096897 A JP14096897 A JP 14096897A JP 14096897 A JP14096897 A JP 14096897A JP H10321984 A JPH10321984 A JP H10321984A
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Akira Kato
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート状絶縁性基材の表面に、所定抵抗値を
有する回路パターンを容易に形成できる回路パターン形
成方法を提供する。 【解決手段】 紙材等のシート状絶縁性基材により構成
したシール基材2の表面に、局部的な欠損部7,11を
有して一端と他端の電気的導通が切断された細帯状線の
導線パターン5を、導電性インクを用いて形成する導線
部形成工程と、導体パターンの欠損部に抵抗インクによ
り抵抗層15,16を形成して、導線パターン5の一端
と他端とを電気的に導通させる抵抗付与部形成工程とを
経て回路パターン3を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状絶縁性基
板の表面上に回路パターンを印刷して形成する回路パタ
ーン形成方法および回路パターンに所定の抵抗値を持た
せたシート状抵抗体に関し、特に、紙などの基材に所定
抵抗値の回路パターンを印刷する場合に適する。
【0002】
【従来の技術】従来、絶縁性基板の表面に回路パターン
を形成する場合には、カーボンや銅などの微細粉末を接
着剤とともに混練して導電性並びに電気的抵抗を持たせ
た導電性を有するインクを用い、このインクを絶縁性基
材の表面に印刷していた。
【0003】上記した絶縁性基板としては、紙やガラス
布等を基材として、この基材にフェノールやエポキシ等
の合成樹脂を含浸させて加熱、加圧したのちに硬化処理
を行ったハードタイプの基板を用いたり、可撓性を有す
るシート状の合成樹脂を用いたフレキシブルタイプの基
板を用いたりしていた。
【0004】ところで、最近では、電気回路に種々の機
能を付与するため、或いは製造コストを引き下げるため
に、紙などの基材上に回路パターンを直接印刷したいと
いう要求がある。例えば、開かれたことが判明し易いよ
うに封印対象物の開閉部分に貼着する封印シール(シー
ト状電気抵抗体)に、封印開封行為の検出機能を付与せ
しめることを目的として、紙など破断が容易な絶縁性の
シート材(絶縁性基材)の表面に、所定抵抗値に調整し
た回路パターンを形成する試みがなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電気抵抗値
は、印刷した導線の幅に大きく影響され、また導線の厚
みによっても変化する。また、回路パターンは、印刷し
た線の幅に対して長さが遥かに長尺である。このため、
回路パターンの全長に亘って電気抵抗体を含んだインク
で印刷する場合、電気抵抗値に影響を及ぼさない精度で
インクの厚みと幅を一定に保つことは困難であった。特
に、上記した紙は、繊維の集合物で多孔質であるために
浸透性を有しており、このため、印刷した導電性インク
は、紙の厚さ方向や表面の幅方向に浸透してしまう。こ
れにより、印刷後の回路パターンの抵抗値にばらつきが
生じ、設定した抵抗値の許容範囲(誤差範囲)から外れ
てしまう場合も多かった。従って、製品の歩留まりが悪
くなるとともに、品質が不安定になってしまっていた。
また、印刷後に抵抗値を微調整することも困難であっ
た。そして、浸透性が殆どない合成樹脂製シートに印刷
したとしても、回路パターンの全長に亘って電気抵抗体
を含んだインクで印刷すると、抵抗値に影響を及ぼさな
い精度でインクの厚みと幅を一定にすることは困難であ
る。このため、印刷後の回路パターンの抵抗値にばらつ
きが生じる。
【0006】そこで、本発明は、紙等のシート状絶縁性
基材の表面に所定抵抗値を有する回路パターンを印刷す
ることができる回路パターン形成方法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案されたもので、請求項1に記載のもの
は、シート状絶縁性基材の表面に所定抵抗値の回路パタ
ーンを形成する回路パターン形成方法であって、局部的
な欠損部を途中に有して一端と他端との間の電気的導通
が切断された導線部(抵抗パターン5)を、電気的良導
体からなる第1導電性インクにより、絶縁性基材の表面
に印刷する導線部形成工程と、電気抵抗体を含んだ第2
導電性インクにより前記欠損部に抵抗付与部(抵抗層
6)を印刷し、該抵抗付与部を介して導線部の一端と他
端とを電気的に導通させる抵抗付与部形成工程と、を経
ることを特徴とする回路パターン形成方法である。
【0008】ここで、電気的良導体とは、0オーム或い
は0オームに近い抵抗値を有する導電性物質のことで、
例えば、金、銀、銅などが該当する。そして、第1導電
性インクとは、具体的には、銅粉或いは銀粉等を接着性
物質とともに混練した銅ペースト或いは銀ペースト、又
は、銅粉或いは銀粉等を含有した導電性インクなどが該
当する。また、電気抵抗体とは、電気抵抗を付与する物
質のことで、例えば、カーボンなどが該当する。そし
て、第2導電性インクとは、カーボン粉末を接着性物質
とともに混練した抵抗ペーストやカーボン粉末を含有し
た抵抗インクなどが該当する。
【0009】また、請求項2記載のものは、シート状絶
縁性基材の表面に所定抵抗値の回路パターンを形成する
回路パターン形成方法であって、一端と他端との間を並
列に接続する複数の接続部を備えるとともに各接続部の
途中に局部的な欠損部を備え、各欠損部により一端と他
端との間の電気的導通が切断された導線部を、電気的良
導体からなる第1導電性インクにより、絶縁性基材の表
面に印刷する導線部形成工程と、電気抵抗体を含んだ第
2導電性インクにより各欠損部に抵抗付与部を印刷し、
該抵抗付与部を介して導線部の一端と他端とを電気的に
導通させる抵抗付与部形成工程と、抵抗付与部形成工程
を経た後の導線部の一端と他端との間の電気抵抗値を実
測する抵抗値実測工程と、実測した電気抵抗値に基づい
て選択した抵抗付与部の電気的な導通を切断するトリミ
ング工程と、を経ることを特徴とする回路パターン形成
方法である。
【0010】また、請求項3記載のものは、前記複数の
抵抗付与部を、抵抗値を異ならせて印刷することを特徴
とする回路パターン形成方法である。
【0011】また、請求項4記載のものは、前記複数の
抵抗付与部を、回路パターンの抵抗値を規定するための
主抵抗付与部と、実測した抵抗値を規定値に調整するた
めの調整抵抗付与部とから構成し、前記トリミング工程
にて、実測した抵抗値に基づいて選択した調整抵抗付与
部の電気的な導通を切断することを特徴とする請求項2
又は請求項3記載の回路パターン形成方法である。
【0012】ここで、主抵抗付与部(主抵抗層15)
は、回路パターンの抵抗値を規定する部分であり、調整
抵抗付与部(調整抵抗層16)は回路パターンの抵抗値
を規定値に調整するために設けた部分である。
【0013】また、請求項5記載のものは、シート状絶
縁性基材の表面に、所定抵抗値の回路パターンを形成し
た電気抵抗体であって、局部的な欠損部を途中に有する
導線部を電気的良導体からなる第1導電性インクにより
絶縁性基材の表面に印刷するとともに、電気抵抗体を含
んだ第2導電性インクにより前記欠損部に抵抗付与部を
印刷して回路パターンを形成したことを特徴とするシー
ト状電気抵抗体である。
【0014】また、請求項6記載のものは、シート状絶
縁性基材の表面に所定抵抗値の回路パターンを形成した
電気抵抗体であって、一端と他端との間を並列に接続す
る複数の接続部を備えるとともに各接続部の途中に局部
的な欠損部を備え、各欠損部により一端と他端との間の
電気的導通が切断された導線部を、電気的良導体からな
る第1導電性インクにより、絶縁性基材の表面に印刷す
るとともに、電気抵抗体を含んだ第2導電性インクによ
り各欠損部に抵抗付与部を印刷して回路パターンを形成
し、前記抵抗付与部は、回路パターンの抵抗値を規定す
るための主抵抗付与部と、実測した抵抗値を規定値に調
整するための調整抵抗付与部とから構成したことを特徴
とするシート状電気抵抗体である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、以下の説明において、シー
ル式センサーの一種である封印シールの製造方法を例に
挙げて説明する。この封印シールは、全体がシート状電
気抵抗体であり、例えば、パチンコ機の制御装置の如
く、一旦閉じた後に開かれると不都合が生じる場合に、
開閉部分に貼着して開かれたことが判明し易いようにす
るものである。
【0016】まず、封印シールの構成について説明す
る。封印シール1は、図1に示すように、シール基材2
と、シール基材2の表面に形成した回路パターン3と、
シール基材2の表面並びに回路パターン3を被覆して保
護するコーティング層4(図において斜線で示す領域)
とから概略構成されている。
【0017】シール基材2は、本実施形態では、比較的
薄手で低強度の紙材を用いてあり、その表面には、封印
であることを表示する「封印」の文字を印刷してある。
なお、このシール基材2は、比較的容易に破断する絶縁
性のシート状部材であればよい。但し、本実施形態の如
く、紙材を用いると、原材料費を抑えることができ、製
品を安価に供給できる利点がある。そして、このシール
基材2の背面には、強力な粘着力を発揮する粘着層(図
示せず)を設けたり、或いは、接着剤を塗布したりす
る。また、シール基材2の背面は、被貼着面(即ち、封
印対象物の開閉部分)に塗布した接着剤と接着する接着
面としてもよい。
【0018】回路パターン3は、導線部として機能する
細帯状線の導線パターン5と、この導線パターン5の途
中に設けられて抵抗付与部として機能する抵抗層6とか
らなる。導線パターン5は、導電性物質を接着剤などの
接着性物質とともに混練した糊状(比較的粘度の高い液
状)の導電性ペーストや導電性物質を含有した液状の導
電性インクなどを(即ち、第1導電性インクを)、シー
ル基材2の表面に印刷して形成する。ここでいう導電性
物質は、0オーム或いは0オームに近い抵抗値を有する
電気的良導体であり、例えば金、銀、銅などである。
【0019】上記した導線パターン5の途中には、図3
に示すように、この導線パターン5を局部的に欠損させ
た第1の欠損部7を設けてある。この第1の欠損部7を
境にして、第1通電部8と第2通電部9との間には、電
気的に導通した状態で細帯状線の接続部10を複数本対
にして設けてある。そして、この接続部10の途中に
は、局部的に欠損した第2の欠損部11を設けてある。
これらの第1の欠損部7並びに第2の欠損部11によ
り、導線パターン5の一端側である第1通電部8側と他
端側である第2通電部9側との間の電気的な導通は切断
された状態にしてある。なお、第1の欠損部7の近傍に
位置する導線パターン5の端部部分も接続部10として
機能する。
【0020】第1通電部8及び第2通電部9は、図1に
おける右側の端部に設けたコネクタ接続部12に集中し
て配置してあり、リード線を設けたコネクタ(図示せ
ず)を介して外部と電気的に接続する。
【0021】抵抗層6は、第1の欠損部7に設けた主抵
抗層15(主抵抗付与部)と、第2の欠損部11に設け
た調整抵抗層16(調整抵抗付与部)とから構成してあ
り、これらの主抵抗層15及び調整抵抗層16により、
導線パターン5の第1通電部8側と第2通電部9側とが
電気的に導通した状態になる。ここで、主抵抗層15及
び調整抵抗層16は、回路パターン3の抵抗値を規定す
る。このような抵抗層6は、例えば、カーボンを含有さ
せて導電性であるが抵抗値のある抵抗インクや抵抗ペー
ストなど(即ち、第2導電性インク)を印刷して設け
る。
【0022】そして、主抵抗層15と調整抵抗層16と
を設けた状態にあっては、主抵抗層15に対して複数の
調整抵抗層16が並列に接続された状態となり、然るべ
き調整抵抗層16の導通を切断することで、回路パター
ン3の抵抗値(第1通電部8と第2通電部9間の抵抗値
に相当)を変えることができる。即ち、主抵抗層15は
回路パターン3の抵抗値の基準となる抵抗として機能す
る。また、調整抵抗層16は、回路パターン3の抵抗値
を所定値に調整したり、或いは1つの回路パターン3か
ら複数抵抗値の回路パターン3(即ち、仕様の異なる回
路パターン3)を作成したりする際の調整用抵抗として
機能する。
【0023】本実施形態においては、主抵抗層15の有
効長さ(即ち、第1欠損部の長さに相当)及び断面積と
調整抵抗層16の有効長さ(即ち、第2欠損部の長さに
相当)及び断面積とを同一にし、さらに両抵抗層15,
16を構成する抵抗インクも同一にして両者を同一の抵
抗値にしてあるが、主抵抗層15或いは調整抵抗層16
について、抵抗層の有効長さや断面積を変えることによ
り、主抵抗層15の抵抗値と調整抵抗層16の抵抗値と
を異ならせることや、調整抵抗層16毎に抵抗値を異な
らせることができる。このように、各抵抗層15,16
の抵抗値を異ならせることにより、回路パターン3の抵
抗値の調整可能範囲を広げたり、より多くの仕様の回路
パターン3を製造することができる。
【0024】さらに、調整抵抗層16の抵抗値を主抵抗
層15の抵抗値よりも高い抵抗値(例えば100倍程
度)に設定すると、回路パターン3の抵抗値は、主抵抗
層15の抵抗値と調整抵抗層16の抵抗値との合成抵抗
値であるため、主抵抗層15の抵抗値に近い抵抗値にす
ることができる。また、調整抵抗層16に関し、この調
整抵抗層16の電気的な導通を切断しても、回路パター
ン3の抵抗値の変化量が僅かとなる。即ち、主抵抗層1
5の抵抗値に近い抵抗値(即ち、基準)に回路パターン
3の抵抗値を設定することができ、さらに、調整抵抗層
16の導通の切断により回路パターン3の抵抗値を微調
整することができる。
【0025】なお、各抵抗層15,16の抵抗値を異な
らせるためには、抵抗値の異なる異種の抵抗インクを用
いてもよい。
【0026】コーティング層4は、熱硬化性樹脂や紫外
線硬化樹脂などの合成樹脂層としてある。このコーティ
ング層4は、コーターと呼ばれるコーティング装置など
を用いて設け、上記したコネクタ接続部12を除く表面
全面を被覆する。なお、このコーティング層4に関し、
封印シール1として使用するためには、容易に破断でき
ることが求められる。このことを勘案すれば、コーティ
ング層4は、機械的強度の比較的弱い合成樹脂を用い、
薄手の層に形成することが望ましい。
【0027】シール基材2の側縁部には、外周縁から導
線パターン5の手前まで延在する切込部17を複数箇所
に形成し、切込部17からの破断が導線パターン5に交
叉するようにしてある。なお、本実施形態における切込
部17は、頭部を導線パターン5側に向けて形成した略
T字状のスリットである。そして、このスリットからの
破断がすぐに導線パターン5と交叉するように、導線パ
ターン5は例えばコ字状に屈曲して切込部17に近付け
て配置してある。
【0028】次に、封印シール1の使用方法の概略につ
いて説明する。この封印シール1は封印対象物の開閉部
分(図示せず)に貼着して用いる。この貼着状態におい
て、第1通電部8及び第2通電部9からの電気的信号を
例えばセキュリティー装置(図示せず)に入力してお
く。
【0029】このとき、封印シール1と封印対象物と
は、容易に剥がされないように強力な接着力で接着す
る。そして、不正行為者が、封印シール1を剥そうとし
て封印シール1に引っ張り力を加えると、封印シール1
は封印対象物側に残ろうとするので、上記した切込部1
7の頭部に応力集中が生じる。この応力集中により封印
シール1(シール基材2等)が破断し、この破断部分が
導線パターン5に交叉して導線パターン5が切断され
る。
【0030】導線パターン5が切断されると、回路パタ
ーン3の電気的な導通が切断されたり、導線パターン5
の形状によっては回路パターン3の抵抗値が変化したり
するので、セキュリティー装置はこのような電気的状態
の変化を検知して不正行為の有無を判定する。
【0031】同様に、不正行為者が不正な細工をしよう
として、コーティング層4を剥離しようとすると、この
剥離行為により、回路パターン3の電気的な導通が切断
されたり、抵抗値が変化したりする。また、第1,第2
通電部8,9間を短絡すると、全体の抵抗値を監視して
いるので、不正行為を検出することができる。
【0032】次に、封印シール1の製造方法について説
明する。この製造方法においては、図2に示すように、
シール基材2となる電気的絶縁性を備えた枚葉紙或いは
ロール紙(以下、基紙20という)を用い、この基紙2
0を縦横方向に配置した多数の矩形状領域21に区画し
て使用する。即ち、1つの矩形状領域21により1枚の
封印シール1を作製して、1度の作業で多量の封印シー
ル1を作製するようにしている。
【0033】そして、封印シール1は、基紙20の表面
(シール基材2の表面)に導線パターン5(導線部)を
印刷する導線部印刷(形成)工程、抵抗層6(抵抗付与
部)を印刷して回路パターン3を形成する抵抗付与部印
刷(形成)工程、回路パターン3を形成したシール基材
2の表面をコーティングするコーティング工程、コーテ
ィング後の基紙20に切込部17を形成する切込部形成
工程、基紙20を裁断する裁断工程、回路パターン3の
電気抵抗値を実測する抵抗値実測工程、電気的な導通を
切断する調整抵抗層16を選択する切断部選択工程、選
択した調整抵抗層16の電気的な導通を切断するトリミ
ング工程等を経て製造される。
【0034】導線部印刷工程では、図3に示すように、
局部的に第1の欠損部7及び第2の欠損部11を設けた
細帯状線の導線パターン5を導電性インク(第1導電性
インクの一種)などを用いて形成する。そして、この導
線部印刷工程では、例えば、導線パターン5を型抜きし
たマスク部材を基紙20表面に載置する。マスク部材を
載置したならば、マスク部材表面に導電性インクを塗布
し、そして乾燥させ、基紙20(シール基材2)の表面
上に導線パターン5を形成する。なお、この導線部印刷
工程では、導線パターン5を形成した凸版に導電性イン
クなどを塗布し、導電性インクを基紙20の表面に転写
して導線パターン5を形成するようにしてもよい。
【0035】抵抗付与部印刷工程では、図4(a)に示
すように、第1の欠損部7に主抵抗層15(主抵抗付与
部)を、第2の欠損部11に調整抵抗層16(調整抵抗
付与部)を設ける。これらの主抵抗層15及び調整抵抗
層16は、上記したように、抵抗インク(第2導電性イ
ンクの一種)等を印刷して形成する。即ち、導線部印刷
工程と同様に、マスク部材を用いたり凸版を用いたりし
て設ける。なお、各抵抗層15,16は、図4(b)に
示すように、その端部が接続部10(導線パターン5の
一部)の端部に重畳するように設けてある。
【0036】このようにして設けた各抵抗層15,16
は、局部的であるので、抵抗インク等(第2導電性イン
ク)が基紙20(シール基材2)の内部に浸透したり幅
方向に滲んだとしてもその影響による抵抗値の変化は無
視できる程度に僅かである。また、印刷後における各抵
抗層15,16の幅や厚さが設計値からずれていたとし
ても、そのずれ量は無視できる程度に僅かとなる。した
がって、得られた回路パターン3の抵抗値が所定の抵抗
値に収まる。
【0037】コーティング工程では、上記したように、
コーティング装置を用いて、基紙20のコネクタ接続部
12を除いた表面全面を合成樹脂層により被覆する。即
ち、図2に斜線で示した領域Aを除く表面全面を被覆す
る。切込部17形成工程では、カッター等を用いて基紙
20に切込部17(図1参照)を形成する。
【0038】裁断工程では、図2に点線で示した基紙2
0の余剰部分としてのコ字状部Bを裁断し、続いて実線
で示す縦横線部Cを裁断して基紙20を矩形状領域21
毎に切り離す。これにより、図1に示すように、コネク
タ接続部12の幅が一段狭くなった横長凸形状の封印シ
ール1(シート状電気抵抗体)とすることができる。
【0039】抵抗値実測工程では、テスター等を用い、
得られた封印シール1毎に、第1通電部8と第2通電部
9間の抵抗値、即ち回路パターン3の抵抗値を実測す
る。切断部選択工程では、実測した抵抗値に基づいて導
通を切断すべき調整抵抗層16を選択する。ここで、調
整抵抗層16は局部的に設けてあるので、規定の抵抗値
となっている。したがって、回路パターン3で規定した
抵抗値と実測した抵抗値との差異に基づき、いずれの調
整抵抗層16の導通を切断すればよいかを判定すること
ができる。
【0040】トリミング工程では、選択した調整抵抗層
16に導通した接続部10を断線させ、導通を切断す
る。この断線させる手段としては、例えば、図1に示す
ように、接続部10上にパンチホール22を形成して導
通を切断してもよいし、半田ごての如く先端が高温とな
る熱ペン等により接続部10を焼き切ってもよい。即
ち、この断線させるための手段は任意の構成を採り得
る。なお、調整抵抗層16自体を切断してもよい。
【0041】そして、このトリミング工程が終了したな
らば最終検査を行う。この最終検査では、回路パターン
3の抵抗値を再度実測したり、その他の異常の有無を検
査して出荷可能であるか否かを判定する。
【0042】なお、上記した抵抗値実測工程、切断部選
択工程並びにトリミング工程については、裁断工程より
も前の工程として行ってもよい。即ち、矩形状領域21
毎にに切り離す以前の状態で、回路パターン3の抵抗値
の実測、導通を切断すべき調整抵抗層16の選択、選択
した調整抵抗層16の導通の切断等を行ってもよい。ま
た、シール基材2の背面に粘着層を設ける場合にも、粘
着層を形成する粘着層形成工程は、裁断工程よりも以前
の工程、即ち、矩形状領域21に切り離す以前の状態で
行うと、粘着層を塗布したり張り付けたりする形成作業
が一度で済むので、都合がよい。なお、予め粘着層を形
成した基紙20に回路パターン3を印刷してもよい。
【0043】また、例示した封印シール1はシール基材
2(基紙20)の表面をコーティング層4で被覆したも
のであったが、ラミネート処理で表面を被覆してもよ
い。いずれにしても回路パターン5を被覆する保護層を
形成することが望ましい。
【0044】また、上記した製造方法では、単一仕様の
回路パターン3(即ち、一種類の抵抗値)を有する封印
シール1を製造する場合についての工程を説明したが、
異なる仕様の回路パターン3(即ち、異なる抵抗値)を
有する封印シール1(シート状電気抵抗体)を製造する
場合についても同様の工程でよい。即ち、上記した切断
部選択工程にて、仕様に適合した抵抗値となるように、
実測した抵抗値に基づいて導通を切断すべき調整抵抗層
16を選択すればよい。なお、本発明における抵抗値実
測工程は、シート状電気抵抗体(封印シール1)1枚ご
とすべてについて毎回行うことが好ましいが、これに限
定されるものではない。また、抵抗値実測工程で測定し
た抵抗値が所定の誤差の範囲内であれば、トリミング工
程をパスすることは勿論である。
【0045】また、上記した封印シール1は、コーティ
ング層4或いはラミネート層により、回路パターン3な
どのシール基材2の表面を保護するように構成してある
が、図5に示すように、回路パターン3等を形成したシ
ール基材2と、シール基材2よりも大きいフイルムによ
り構成した保護シート25とを別個に設け、シール基材
2を封印対象物の開閉部分に貼着した後に、シール基材
2の表面を覆うように保護シート25を貼着するように
してもよい。
【0046】また、上記した封印シール1は、長さや幅
といった大きさ、形状等を任意に定めることができる。
例えば、横長の矩形状としたり円形状にしたりすること
ができる。また、以上は封印シールの製造方法を例に挙
げて説明したが、本発明は、一般的な電気回路パターン
の製造方法にも適用することができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、以
下の効果を奏する。請求項1記載の発明及び請求項5記
載の発明によれば、局部的な欠損部を途中に有して一端
と他端との間の電気的導通が切断された導線部を、電気
的良導体からなる第1導電性インクにより、絶縁性基材
の表面に印刷する導線部形成工程と、電気抵抗体を含ん
だ第2導電性インクにより前記欠損部に抵抗付与部を印
刷し、該抵抗付与部を介して導線部の一端と他端とを電
気的に導通させる抵抗付与部形成工程と、を経て製造す
るので、導線部の厚さや幅のばらつき或いは絶縁性基材
への浸透等は、回路パターンの抵抗値に影響しない。そ
して、導線部の欠損部に配設した抵抗付与部が回路パタ
ーンの抵抗値に影響する。しかしながら、この抵抗付与
部は、欠損部と同様に局部的なものであるので、印刷し
た抵抗付与部の厚さや幅に多少のばらつきがあったり、
絶縁性基材が液状物質の浸透性を有していたとしても、
第2導電性インクの厚さや幅のばらつきに起因する抵抗
値の変化や、絶縁性基材への浸透や滲みに起因する抵抗
値の変化を少なくすることができる。したがって、回路
パターンの抵抗値を容易に規定範囲内に収めることがで
き、歩留まりの向上や品質の安定化が図れる。
【0048】請求項2記載の発明及び請求項6記載の発
明によれば、一端と他端との間を並列に接続する複数の
接続部を備えるとともに各接続部の途中に局部的な欠損
部を備え、各欠損部により一端と他端との間の電気的導
通が切断された導線部を、電気的良導体からなる第1導
電性インクにより、絶縁性基材の表面に印刷する導線部
形成工程と、電気抵抗体を含んだ第2導電性インクによ
り各欠損部に抵抗付与部を印刷し、該抵抗付与部を介し
て導線部の一端と他端とを電気的に導通させる抵抗付与
部形成工程と、抵抗付与部形成工程を経た後の導線部の
一端と他端との間の電気抵抗値を実測する抵抗値実測工
程と、実測した電気抵抗値に基づいて選択した抵抗付与
部の電気的な導通を切断するトリミング工程と、を経て
製造するので、接続部の電気的な導通を切断することに
より、回路パターンの抵抗値を変化させることができ
る。これにより、形成した回路パターンの抵抗値が規定
の抵抗値からずれていたとしても、後処理により規定の
抵抗値に調整することができる。また、1つの回路パタ
ーンから抵抗値が異なる複数仕様の回路パターンを製造
することができる。従って、製造時における歩留まりが
向上するとともに、異なる仕様の回路パターンを同一工
程で製造することができるので、製造コストを下げるこ
とができる。
【0049】請求項3記載の発明によれば、前記複数の
抵抗付与部を、抵抗値を異ならせて印刷することを特徴
とするので、抵抗付与部の電気的な導通を切断した場合
における回路パターンの抵抗値の変化範囲を広げること
ができる。これにより、抵抗値のより大きなずれをも調
整可能とすることができる。また、1つの回路パターン
から、より多くの仕様の回路パターンを製造することが
できる。
【0050】請求項4記載の発明によれば、前記複数の
抵抗付与部を、回路パターンの抵抗値を規定するための
主抵抗付与部と、実測した抵抗値を規定値に調整するた
めの調整抵抗付与部とから構成し、前記トリミング工程
にて、実測した抵抗値に基づいて選択した調整抵抗付与
部の電気的な導通を切断することを特徴とするので、形
成した回路パターンの実測抵抗値が規定抵抗値と離れて
いたとしても、調整抵抗付与部に対応した接続部の導通
を切断することで回路パターンの抵抗値を規定の抵抗値
に調整することができる。従って、回路パターンの抵抗
値をより正確に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】封印シールの正面図である。
【図2】封印シールを製造する際に使用する基紙を説明
する図である。
【図3】絶縁性基材としての基紙(シール基材)に導線
パターンを形成した状態を説明する図である。
【図4】導線パターンを形成した基紙(シール基材)に
抵抗層を形成した状態を説明する図で、(a)は正面か
ら見た図、(b)は抵抗層形成部を示す部分拡大断面図
である。
【図5】封印シールを、シール基材と保護シートとによ
り構成した例を説明する図である。
【符号の説明】
1 封印シール 2 シール基材 3 回路パターン 4 コーティング層 5 導線パターン 6 抵抗層 7 第1の欠損部 8 第1通電部 9 第2通電部 10 接続部 11 第2の欠損部 12 コネクタ接続部 15 主抵抗層 16 調整抵抗層 17 切込部 20 基紙 21 矩形状領域 22 パンチホール 25 保護シート

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状絶縁性基材の表面に所定抵抗値
    の回路パターンを形成する回路パターン形成方法であっ
    て、 局部的な欠損部を途中に有して一端と他端との間の電気
    的導通が切断された導線部を、電気的良導体からなる第
    1導電性インクにより、絶縁性基材の表面に印刷する導
    線部形成工程と、 電気抵抗体を含んだ第2導電性インクにより前記欠損部
    に抵抗付与部を印刷し、該抵抗付与部を介して導線部の
    一端と他端とを電気的に導通させる抵抗付与部形成工程
    と、を経ることを特徴とする回路パターン形成方法。
  2. 【請求項2】 シート状絶縁性基材の表面に所定抵抗値
    の回路パターンを形成する回路パターン形成方法であっ
    て、 一端と他端との間を並列に接続する複数の接続部を備え
    るとともに各接続部の途中に局部的な欠損部を備え、各
    欠損部により一端と他端との間の電気的導通が切断され
    た導線部を、電気的良導体からなる第1導電性インクに
    より、絶縁性基材の表面に印刷する導線部形成工程と、 電気抵抗体を含んだ第2導電性インクにより各欠損部に
    抵抗付与部を印刷し、該抵抗付与部を介して導線部の一
    端と他端とを電気的に導通させる抵抗付与部形成工程
    と、 抵抗付与部形成工程を経た後の導線部の一端と他端との
    間の電気抵抗値を実測する抵抗値実測工程と、 実測した電気抵抗値に基づいて選択した抵抗付与部の電
    気的な導通を切断するトリミング工程と、を経ることを
    特徴とする回路パターン形成方法。
  3. 【請求項3】 前記複数の抵抗付与部を、抵抗値を異な
    らせて印刷することを特徴とする請求項2記載の回路パ
    ターン形成方法。
  4. 【請求項4】 前記複数の抵抗付与部を、回路パターン
    の抵抗値を規定するための主抵抗付与部と、実測した抵
    抗値を規定値に調整するための調整抵抗付与部とから構
    成し、 前記トリミング工程にて、実測した抵抗値に基づいて選
    択した調整抵抗付与部の電気的な導通を切断することを
    特徴とする請求項2又は請求項3記載の回路パターン形
    成方法。
  5. 【請求項5】 シート状絶縁性基材の表面に、所定抵抗
    値の回路パターンを形成した電気抵抗体であって、 局部的な欠損部を途中に有する導線部を電気的良導体か
    らなる第1導電性インクにより絶縁性基材の表面に印刷
    するとともに、電気抵抗体を含んだ第2導電性インクに
    より前記欠損部に抵抗付与部を印刷して回路パターンを
    形成したことを特徴とするシート状電気抵抗体。
  6. 【請求項6】 シート状絶縁性基材の表面に所定抵抗値
    の回路パターンを形成した電気抵抗体であって、 一端と他端との間を並列に接続する複数の接続部を備え
    るとともに各接続部の途中に局部的な欠損部を備え、各
    欠損部により一端と他端との間の電気的導通が切断され
    た導線部を、電気的良導体からなる第1導電性インクに
    より、絶縁性基材の表面に印刷するとともに、 電気抵抗体を含んだ第2導電性インクにより各欠損部に
    抵抗付与部を印刷して回路パターンを形成し、 前記抵抗付与部は、回路パターンの抵抗値を規定するた
    めの主抵抗付与部と、実測した抵抗値を規定値に調整す
    るための調整抵抗付与部とから構成したことを特徴とす
    るシート状電気抵抗体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7608640B2 (en) 1999-03-02 2009-10-27 Jallal Messadek Glycine betaine and its use
US7780990B2 (en) 2005-02-15 2010-08-24 Jallal Messadek Combination therapeutic compositions and method of use
US7786077B2 (en) 2005-04-27 2010-08-31 Jallal Messadek Insulins combinations
US8318805B2 (en) 2004-11-10 2012-11-27 Jallal Messadek Modulation of nitric oxide synthases by betaines

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