JPH10323087A - 電動機位置制御装置 - Google Patents

電動機位置制御装置

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JPH10323087A
JPH10323087A JP13109397A JP13109397A JPH10323087A JP H10323087 A JPH10323087 A JP H10323087A JP 13109397 A JP13109397 A JP 13109397A JP 13109397 A JP13109397 A JP 13109397A JP H10323087 A JPH10323087 A JP H10323087A
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motor
antibody
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value
evaluation
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JP13109397A
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English (en)
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Masahiro Murata
正博 村田
Satoshi Osanawa
智 長縄
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Toyota Motor Corp
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はモータの回転位置を目標位置に制御
する電動機位置制御装置に関し、モータの個体差や経時
変化に関わらず、常に理想的な制御性を実現することを
目的とする。 【解決手段】 モータ10の回転位置をポテンショメー
タ48を用いて検出する。永久磁石16の周囲に回転磁
界が発生するようにコイル18〜24に対して励磁電流
Iを供給して、モータ10の回転位置を目標位置に一致
させる。回転位置と目標位置との偏差が小さくなるに伴
って励磁電流Iを小さな値とする。励磁電流Iを上記の
如く変化させる規則を、モータ10の制御性(オーバー
シュート量、高速性)に基づいて評価する。上記の規則
を、良好な評価の得られる規則に適宜更新する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機位置制御装
置に係り、特に、電動機の回転位置を目標位置に制御す
る装置として好適な電動機位置制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、特開平6−5835
9号に開示される如く、ステップモータを用いた減衰力
可変式ショックアブソーバが知られている。上記従来の
ショックアブソーバは、ステップモータの回転位置に応
じて減衰力を変更する可変オリフィスを備えている。従
って、上記従来のショックアブソーバによれば、ステッ
プモータの回転位置を制御することで、発生する減衰力
の大きさを適当に変化させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ショックアブソーバにおいて、減衰力段を速やかに所望
の減衰力段に変化させるためには、ステップモータを目
標位置に向けて高速で回転させ、かつ、ステップモータ
の回転位置を速やかに目標位置に収束させることが必要
である。ステップモータを高速で回転させるためには、
ステップモータに大きな励磁電流を供給することが有効
である。一方、ステップモータは、高速で回転するほど
目標位置に対してオーバーシュートし易くなる。このた
め、ステップモータの回転位置を速やかに目標位置に収
束させるためには、ステップモータに小さな励磁電流を
供給することが望ましい。
【0004】上記の背反する要求は、例えば、ステップ
モータの回転位置が目標位置から大きく離間している間
はステップモータに対して大きな励磁電流を供給し、か
つ、ステップモータの回転位置と目標回転位置との偏差
が小さい領域では、ステップモータに対して小さな励磁
電流を供給することで、共に満たすことができる。この
ような制御によれば、ステップモータは、目標位置から
離間している間は高速で回転し、目標位置の近傍ではそ
の回転速度を低下させる。従って、上記の制御によれ
ば、ステップモータの回転位置を、速やかに、かつ、精
度良く目標位置に一致させることができる。
【0005】しかしながら、ステップモータの回転位置
が目標位置から離間している場合に供給し得る励磁電流
の値、および、その回転位置が目標位置の近傍である場
合に供給し得る励磁電流の値は、ステップモータの個体
差や経時変化に起因して、常に同一の値とはならない。
従って、ステップモータについて、常に理想的な回転位
置制御を実行するためには、ステップモータの回転位置
と目標位置との偏差と、ステップモータに供給する励磁
電流の値との関係を、個々のステップモータに対応した
最適な値に設定する必要がある。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、電動機の回転位置制御に用いられる制御値を、
個々の電動機の状態に応じた好適な値に更新することの
できる電動機位置制御装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、電動機の回転位置を検出する回転位置
検出手段と、電動機の回転位置と目標位置との位置偏差
を検出する位置偏差検出手段とを備え、前記位置偏差が
消滅するように電動機の回転位置を制御する電動機位置
制御装置において、前記位置偏差に基づいて、電動機の
制御変数を所定の制御値に定める制御変数設定手段と、
前記所定の制御値を用いて電動機を駆動する電動機駆動
手段と、電動機の制御性に基づいて前記所定の制御値を
評価する制御値評価手段と、前記所定の制御値を良好な
評価の得られる値に更新する制御値更新手段と、を備え
る電動機位置制御装置により達成される。
【0008】本発明において、電動機は、その回転位置
と目標位置との偏差が消滅するように制御される。この
際、電動機の制御に用いられる制御変数は、所定の制御
値に設定される。従って、電動機は、その制御値が適切
な値であるほど、良好な制御性の下に制御される。換言
すると、電動機の制御性が良好である場合は、制御に用
いられた制御値が適切な値であり、一方、電動機の制御
性が良好でない場合は、制御に用いられた制御値が適切
な値でないと判断できる。上記の制御値は、電動機の制
御性に基づいて評価されると共に、より良好な評価の得
られる値に更新される。従って、本発明によれば、個々
の電動機は、それらの状態に応じた好適な制御値に基づ
いて制御される。
【0009】上記の目的は、請求項2に記載する如く、
上記請求項1記載の電動機位置制御装置において、電動
機のオーバーシュート量を検出するオーバーシュート量
検出手段と、電動機の目標位置への収束速度を検出する
収束速度検出手段と、を備えると共に、前記制御値評価
手段が、前記オーバーシュート量と、前記収束速度とに
基づいて、前記制御値を評価する電動機位置制御装置に
より達成される。
【0010】本発明において、制御値は、電動機のオー
バーシュート量と収束速度とに基づいて評価されると共
に、オーバーシュート量を抑制するうえで好適であり、
かつ、大きな収束速度を得るうえで好適な値に更新され
る。電動機の回転位置制御に、このような制御値が用い
られると、電動機の回転位置は、大きなオーバーシュー
トを生ずることなく速やかに目標位置に一致する。
【0011】上記の目的は、請求項3に記載する如く、
上記請求項1記載の電動機位置制御装置において、前記
制御値更新手段が、遺伝的アルゴリズムを用いて新世代
の制御値データを生成する新世代生成手段と、前記新世
代の制御値データの評価と前記制御値の評価とを比較す
る評価比較手段と、前記新世代の制御値データの評価が
前記制御値の評価に比して優れている場合に、前記新世
代の制御値データを新たな制御値とする制御値変更手段
と、を備える電動機位置制御装置により達成される。
【0012】本発明において、制御値は、より評価の優
れた新世代の制御値データに更新される。新世代の制御
値データは、遺伝的アルゴリズムに従って生成される。
遺伝的アルゴリズムによれば、過去に生成された制御値
の遺伝子を基に、目的の達成に適した遺伝子を継承する
新世代の制御値データを生成することができる。このた
め、本発明において、所定の制御値は、速やかに、優れ
た評価の得られる値に進化する。
【0013】また、上記の目的は、請求項4に記載する
如く、上記請求項1記載の電動機位置制御装置におい
て、前記制御値更新手段が、免疫的アルゴリズムを用い
て新世代の制御値データを生成する新世代生成手段と、
前記新世代の制御値データの評価と前記制御値の評価と
を比較する評価比較手段と、前記新世代の制御値データ
の評価が前記制御値の評価に比して優れている場合に、
前記新世代の制御値データを新たな制御値とする制御値
変更手段と、を備えることを特徴とする電動機位置制御
装置。
【0014】本発明において、制御値は、より評価の優
れた新世代の制御値データに更新される。新世代の制御
値データは、遺伝的アルゴリズムに従って生成される。
遺伝的アルゴリズムによれば、過去に生成された制御値
の遺伝子を基に、目的の達成に適した遺伝子を継承する
新世代の制御値データを生成することができる。このた
め、本発明において、所定の制御値は、速やかに、優れ
た評価の得られる値に進化する。
【0015】本発明において、制御値は、免疫的アルゴ
リズムに従って生成され、かつ、優れた評価を有する新
世代の制御値データに更新される。免疫的アルゴリズム
によれば、過去に有効であった制御値の遺伝子を基に、
目的の達成に適した遺伝子を継承する新世代の制御値デ
ータを生成することができる。このため、本発明におい
て、所定の制御値は、速やかに、優れた評価の得られる
値に進化する。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施例であ
る電動機位置制御装置のシステム構成図を示す。電動機
位置制御装置は、モータ10を備えている。モータ10
は、その中央部に回転軸12を備えている。回転軸12
には、回転子14が固定されている。また、回転子14
の外周には、環状の永久磁石16が装着されている。永
久磁石16は、その周方向に、交互にN極またはS極に
着磁されている。
【0017】モータ10は、A相コイル18、B相コイ
ル20、C相コイル22およびD相コイル24を備えて
いる。これらのコイル18〜24は、永久磁石16の周
囲に回転磁界を発生させることができるように設けられ
ている。モータ10は、コイル18〜24が永久磁石1
6の周囲に所定の磁界を発生させることにより、その回
転位置をNステップに切り換えることができる。また、
モータ10は、コイル16〜24が永久磁石16の周囲
に回転磁界を発生させることにより、異なるステップへ
回転することができる。
【0018】電動機位置制御装置は、電子制御ユニット
26(以下、ECU26と称す)を備えている。ECU
26は、CPU28を備えている。CPU28には、バ
スライン30を介してROM32、RAM34およびI
/Oポート36が接続されている。ECU26は、モー
タ10の回転位置を目標位置に一致させるべく後述する
処理を実行する。ECU26がその処理を実行するため
のプログラムは、ROM32に格納されている。
【0019】I/Oポート36には、駆動回路38〜4
4が接続されている。駆動回路38〜44には、それぞ
れ、モータ10のA相コイル18〜D相コイル24が接
続されている。駆動回路38〜44は、それぞれ、CP
U28の指示に従って、所定の時期に所定の出力ゲイン
Gで対応するコイル(18〜24の何れか)に対して励
磁電流Iを供給する。
【0020】I/Oポート36には、A/Dコンバータ
46が接続されている。また、A/Dコンバータ46に
は、ポテンショメータ48が接続されている。ポテンシ
ョメータ48は、モータ10の回転位置に応じた電気信
号を出力する。ECU26は、ポテンショメータ48の
出力信号に基づいて、モータ10の回転位置を検出す
る。
【0021】次に、電動機位置制御装置の動作について
説明する。上述の如く、モータ10は、4つのコイル1
8〜24が回転磁界を発生することにより駆動される。
ECU26は、モータ10の回転位置と目標位置との間
に偏差が生じている場合に、4つのコイル18〜24に
適宜励磁電流Iを供給して回転磁界を発生させる。そし
て、ECU26は、モータ10の回転位置と目標位置と
の偏差が消滅すると、以後、回転位置を目標位置に維持
すべく回転磁界を消滅させる。
【0022】コイル18〜24が回転磁界を発生してい
る場合において、モータ10は、各コイル18〜24に
供給される励磁電流Iが大きな値であるほど高速で回転
することができる。従って、モータ10の回転位置を高
速で目標位置に近づけるためには、励磁各コイル18〜
24に供給される励磁電流Iを大きな値にすることが有
効である。一方、モータ10は、その回転速度が高速で
あるほど目標位置に対してオーバーシュートし易い。こ
のため、モータ10の回転位置を速やかに目標位置に収
束させるためには、各コイル18〜24に供給される励
磁電流Iが小さな値であることが望ましい。
【0023】図2(A)〜図2(D)は、それぞれ、本
実施例においてモータ10のA相コイル18〜D相コイ
ル24に供給される励磁電流IA 〜ID の波形の一例を
示す。尚、モータ10の回転位置は、励磁電流Iの供給
を受けるコイルがA相コイル18からD相コイル24に
変化するに連れて目標位置に近づくものとする。図2
(A)〜図2(D)に示す如く、本実施例において、各
コイル18〜24に供給される励磁電流IA 〜ID は、
モータ10の回転位置と目標位置との偏差が大きいほど
大きな値とされる。励磁電流IA 〜ID がこのように変
化すると、回転位置が目標位置から大きく離れている場
合にモータ10を高速で回転させ、かつ、回転位置が目
標位置に近接する場合にモータ10を低速で回転させる
ことができる。この場合、モータ10の回転位置を、速
やかに、かつ、大きなオーバーシュートを発生させるこ
となく目標位置に一致させることができる。
【0024】ところで、本実施例の電動機位置制御装置
において、モータ10の回転位置と目標位置との偏差が
減少する過程で励磁電流Iが過度に減少されると、モー
タ10の回転速度が不必要に抑制される事態が生ずる。
一方、上記の如く偏差が減少する過程で励磁電流Iが充
分に減少されない場合は、モータ10のオーバーシュー
トを適正に抑制できない事態が生ずる。このため、本実
施例の電動機位置制御装置において、各コイル18〜2
4に供給される励磁電流Iを如何なる規則に沿って減少
させるかは、システムの特性を決める重要な項目であ
る。
【0025】しかし、モータ10の回転位置を、速やか
に、かつ、大きなオーバーシュートを生じさせることな
く目標位置に一致させるうえで最適な規則は、個々のモ
ータ10の個体差や経時変化に起因して、常に一定には
ならない。従って、個々のモータ10に対して、常に理
想的な回転位置制御を実行するためには、回転位置と目
標位置との偏差に基づいて励磁電流Iを変化させるため
の規則を、個々のモータ10の状態等に応じて適宜最適
なものに更新する必要が生ずる。
【0026】本実施例の電動機位置制御装置は、上述の
要求を満たすべく、励磁電流Iの値を定めるための上記
の規則を、遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm)を
用いて、個々のモータ10の状態に応じた最適なものに
更新する機能を備える点に特徴を有している。以下、図
3乃至図8を参照して、本実施例の電動機位置制御装置
の特徴部について説明する。
【0027】図3および図4は、上記の機能を実現すべ
くECU26が実行する制御ルーチンの一例のフローチ
ャートを示す。本ルーチンは、その実行が終了する毎に
繰り返し起動されるメインルーチンである。図3および
図4に示すルーチンが起動されると、先ずステップ10
0の処理が実行される。ステップ100では、試行タイ
マTGAが所定時間T0 以上であるか否かが判別される。
試行タイマTGAは、後述の如く、回転位置制御の試行が
終了する毎にクリアされると共に、自動的にインクリメ
ントされるタイマである。所定時間T0は、回転位置制
御の試行を実行すべき間隔を定める時間である。上記の
判別の結果、TGA≧T0 が成立しないと判別された場合
は、未だ試行の時期が到来していないと判断される。こ
の場合、次にステップ102の処理が実行される。
【0028】ステップ102では、“個体1”としてR
AM34に記憶されている出力ゲインデータ群Gs
(1)(s=1〜N)が、出力ゲインGs(s=1〜
N)に代入される。出力ゲインGsは、モータ10の回
転位置と目標位置との偏差がsステップ分に相当する場
合に駆動回路38〜44で用いられる出力ゲインであ
る。すなわち、駆動回路38〜44は、モータ10の回
転位置と目標位置とにsステップの偏差が存在する状況
下では、基準の電流I0 をGs倍に増幅することで得ら
れる励磁電流Iを、対応するコイル18〜24に対して
供給する。本ステップ102の処理が実行されると、以
後、駆動回路38〜44は、モータ10の回転位置と目
標位置との偏差がsステップである場合に、対応するコ
イル18〜44に対して、I=I0 ・Gs(1)で表さ
れる励磁電流Iを供給する。
【0029】図5は、ECU26がRAM34に記憶し
ている出力ゲインデータ群Gs(k)を示す。図5に示
す如く、ECU26には、“個体1”〜“個体m”まで
m個のデータ群(以下、“個体k”(k=1〜m)と称
す)が記憶されている。個体kには、それぞれ、回転位
置と目標位置との偏差が1ステップである場合に用いら
れるべき出力ゲインデータG1(k)から、上記の偏差
がNステップである場合に用いられるべき出力ゲインデ
ータGN(k)まで、N個のデータが記憶されている。
また、ECU26は、各個体kと関連付けて評価値X
(k)を記憶している。
【0030】図6は、個体kに記憶されるN個の出力ゲ
インデータ群Gs(k)(s=1〜N)と、回転位置と
目標位置との偏差sとの関係を示す。図6に示す如く、
出力ゲインデータ群Gsのそれぞれの値は、偏差sが大
きいほど大きな値となる。図7は、個体kの構成要素で
ある個々の出力ゲインデータGs(k)のデータ構造の
例を示す。本実施例において、個々の出力ゲインデータ
Gs(k)は、図7に示す如く、8ビットの2値化信号
で構成されている。
【0031】個体kの評価値X(k)は、個体kに記憶
されている出力ゲインデータ群Gs(k)の良否を定性
的に表した値である。本実施例において、評価値X
(k)は、個体kの出力ゲインデータ群Gsを用いてモ
ータ10の回転位置制御を行った場合に、オーバーシュ
ート量Poが少ないほど、また、モータ10の回転位置
が速やかに目標位置に収束するほど、小さな値となるよ
うに定められている。
【0032】一方、個体1〜個体mの順序は、その順で
評価値X(k)が大きな値となるように、すなわち、そ
の順で個体の評価が低下するように整理されている。従
って、上記ステップ102では、ECU26に記憶され
ている出力ゲインデータ群Gs(k)のうち、最も評価
の優れたデータ群が出力ゲインGsとして設定される。
【0033】ステップ104では、モータ10の駆動が
要求されているか否かが判別される。本ステップ104
の処理は、モータ10の駆動が要求されるまで繰り返し
実行される。その結果、モータ10の駆動が要求される
と、次にステップ106の処理が実行される。ステップ
106では、ポテンショメータ48の出力信号に基づい
て、モータ10の回転位置が検出される。
【0034】ステップ108では、モータ10の回転位
置と目標位置との偏差sが検出される。ステップ110
では、上記の如く検出した回転位置と偏差sとに基づい
て、今回の処理サイクルで用いるべき出力ゲインGと、
今回の処理サイクルで励磁電流Iを供給すべきコイル
(18〜24の何れか)とが決定される。本ステップ1
10の処理が実行されると、励磁電流Iを供給すべきコ
イル(18〜24の何れか)に対応する駆動回路(38
〜44の何れか)の出力ゲインGが、出力ゲインデータ
Gs(1)(sは上記ステップ108で求めた偏差s)
に設定される。
【0035】ステップ112では、励磁電流Iを出力す
るための処理が実行される。本ステップ112の処理が
実行されると、今回の処理サイクルで励磁電流Iを供給
すべきコイル18〜24に対して、I=I0 ・Gs
(1)で表される励磁電流Iが供給される。ステップ1
14では、モータ10の回転位置が目標位置に到達して
いるか否かが判別される。その結果、未だ目標位置に到
達していないと判別された場合は、再び上記ステップ1
06以降の処理が実行される。一方、既に目標位置に到
達していると判別される場合は、速やかに今回のルーチ
ンが終了される。
【0036】上記の処理によれば、モータ10の回転位
置を、個体1の出力ゲインデータ群Gs(1)(s=1
〜N)を用いた回転位置制御によって目標位置まで変化
させることができる。個体1の出力ゲインデータ群Gs
(1)は、モータ10の回転位置を高速で目標位置まで
変化させ、かつ、オーバーシュート量を極小さく抑制す
るうえで優れた評価を有するデータ群である。従って、
本実施例の電動機位置制御装置によれば、モータ10の
回転位置を、速やかに、かつ、精度良く目標位置に制御
することができる。
【0037】本実施例のメインルーチン中、上記ステッ
プ100でTGA≧T0 が成立すると判別された場合は、
以後、回転位置制御の試行を開始すべく、図4に示すス
テップ116以降の処理が実行される。ステップ116
では、試行カウンタCGAをクリアする処理が実行され
る。試行カウンタCGAは、試行期間中に実行された回転
位置制御の試行回数を計数するためのカウンタである。
【0038】ステップ118では、試行カウンタCGA
インクリメントされる。今回の処理サイクルが、試行期
間の開始後初回の処理であれば、本ステップ118が実
行されることにより試行カウンタCGAに“1”が計数さ
れる。ステップ120では、RAM34に記憶されてい
るm個の個体を基に、遺伝的アルゴリズムに従って新世
代の個体m+1が生成される。本ステップ120では、
具体的には、図8に示すルーチンに沿った処理を実行す
ることで新世代の個体m+1が生成される。
【0039】図8は、遺伝的アルゴリズムに従って新世
代の個体m+1を生成すべくECU26が実行する制御
ルーチンの一例のフローチャートを示す。図8に示すル
ーチンは、上記ステップ120の実行が要求される毎に
起動される。図8に示すルーチンが起動されると先ずス
テップ122の処理が実行される。ステップ122で
は、RAM34に記憶されているm個の個体(個体1〜
個体m)から2つの個体が確率的に選択される。これら
の個体k(k=1〜m)には、それぞれ、上記の如く8
ビットの2値化信号で構成される出力ゲインデータ群G
s(k)(s=1〜N)が記憶されている(図5および
図7参照)。ECU26は、本ステップ122で選択さ
れた2つの個体にそれぞれ記憶されている出力ゲインデ
ータを交配させることにより、新世代の個体m+1を構
成する出力ゲインデータ群Gs(m+1)(s=1〜
N)を生成する。
【0040】ステップ124では、新世代の個体m+1
を生成する際に用いられる交配方法が選択される。本実
施例において、ECU26は、個々の出力ゲインデー
タGs(k)を単位とする交換、個々の出力ゲインデ
ータGs(k)のビットデータを単位とする交叉、また
は、突然変異等の手法を用いて個体間の交配を行う。
本ステップ124では、これらの選択肢から、今回の処
理サイクルで用いられる単数または複数の交配方法が確
率的に選択される。
【0041】ステップ126では、交配させる出力ゲイ
ンデータの組み合わせ、交配させるビットデータの組み
合わせ等が確率的に選択される。具体的には、交配方法
として個々の出力ゲインデータGs(k)を単位とす
る交換、または、突然変異が選択されている場合は、
交配させる出力ゲインデータの組み合わせ、または、突
然変異を生じさせる出力ゲインデータの組み合わせが選
択される。また、交配方法としてビットデータを単位
とする交叉が選択されている場合は、交配させるビット
データの組み合わせが選択される。
【0042】ステップ128では、新世代の個体m+1
を生成する処理が実行される。本ステップ128では、
具体的には、上記ステップ122〜126で選択された
交配方法等に従って、2つの個体を基礎として、他の個
体と同様にN個の出力ゲインデータ群Gs(m+1)
(s=1〜N)を有する新世代の個体m+1が生成され
る。本ステップ128の処理が終了すると、今回のルー
チンが終了される。
【0043】本実施例のメインルーチンにおいて、上記
ステップ120(図4参照)の処理、すなわち、新世代
の個体m+1を生成する処理が終了すると、次にステッ
プ130の処理が実行される。ステップ130では、新
世代の個体m+1の構成要素であるN個の出力ゲインデ
ータ群Gs(m+1)(s=1〜N)が、各偏差sに対
して実現すべき出力ゲインGs(s=1〜N)として記
憶される。ECU26は、以後、上記の如く設定した出
力ゲインGsを用いて、すなわち、新世代の出力ゲイン
データ群Gs(m+1)を用いて回転位置制御の試行を
行う。
【0044】ステップ132では、上記ステップ104
の場合と同様に、モータ10の駆動が要求されているか
否かが判別される。その結果、モータ10の駆動が要求
されていると判別されると、次にステップ134の処理
が実行される。ステップ134では、変位タイマTMODE
をクリアした後スタートさせる処理が実行される。変位
タイマTMODEは、上記の如くスタートされた後、その計
数値を自動的にインクリメントする自動計数式タイマで
ある。本ルーチンにおいて、変位タイマTMODEは、回転
位置制御の試行に要した時間を計数するタイマとして用
いられる。
【0045】ステップ136〜144では、新世代の出
力ゲインデータ群Gs(m+1)を用いて、上記ステッ
プ106〜114と同様の手法で、モータ10の回転位
置が目標位置に到達するまで、4つのコイル18〜24
に対して順次励磁電流Iを供給する処理が実行される。
これらの処理が終了すると、次に、ステップ146の処
理が実行される。
【0046】ステップ146では、上記ステップ144
でモータ10の回転位置が目標位置に到達したと判別さ
れた後、モータ10に生じた最大のオーバーシュート量
Poを検出する処理が実行される。本ステップ146で
は、具体的には、過去に検出されたオーバーシュート量
に比して大きなオーバーシュート量Poが検出された場
合に、その値Poを新たにオーバーシュート量Poとし
て記憶する処理が実行される。
【0047】ステップ148では、上記ステップ144
の条件が成立した後、所定時間TP0が経過したか否かが
判別される。所定時間TP0は、モータ10のオーバーシ
ュートが収束するのに要する時間に比して僅かに長い時
間である。本ステップ148で、未だ所定時間TP0が経
過していないと判別される場合は、再び上記ステップ1
46の処理が実行される。一方、既に所定時間TP0が経
過したと判別される場合は、次にステップ150の処理
が実行される。
【0048】ステップ150では、変位タイマTMODO
計数を停止させるための処理が実行される。本ステップ
150の処理が実行されると、変位タイマTMODEは、計
数値のインクリメントを停止する。上記の処理によれ
ば、変位タイマTMODEによって、モータ10の駆動が要
求された後、モータ10の回転位置が目標位置に収束す
るまでに要した時間を計数することができる。
【0049】ステップ152では、今回の試行で実現さ
れたモータ10の単位収束時間DT MOVEが演算される。
単位収束時間DTMOVEは、モータ10の回転位置が目標
位置に収束するまでに要した時間TMOVEを、その間にモ
ータ10に生じた変位ステップ数SMOVEで除することに
より得られる値である。本実施例のシステムにおいて、
モータ10は、変位ステップ数SMOVEの大小に関わら
ず、単位収束時間DTMO VEが短時間であるほど、収束性
に優れていると判断することができる。
【0050】ステップ154では、次式に従って新世代
の個体m+1に対する評価値X(m+1)が演算され
る。 X(m+1)=α1 ・Po+β1 ・DTMOVE ・・・(1) 上記(1)式によれば、モータ10に生じたオーバーシ
ュート量Poが小さいほど、また、単位収束時間DT
MOVEが短時間であるほど、評価値X(m+1)が小さな
値に演算される。このため、新世代の個体m+1は、そ
の評価値X(m+1)が小さな値であるほど、モータ1
0の回転位置を速やかに、かつ、精度良く目標位置に一
致させる上で優れていると評価することができる。
【0051】尚、上記(1)式中、α1 およびβ1 は、
オーバーシュート量Poおよび単位収束時間DTMODE
重み付けを行うための係数である。具体的には、例え
ば、α 1 をβ1 に比して大きな値に設定すると、新世代
の個体m+1がオーバーシュート量Poの抑制に適して
いる場合に良好な評価が得られ易くなる。また、β1
α1 に比して大きな値に設定すると、新世代の個体m+
1がモータ10の高速変位に適している場合に良好な評
価が得られ易くなる。
【0052】ステップ156では、(i) 個体1〜個体m
および新世代の個体m+1を、評価値X(k)の小さい
順に個体1〜個体m+1に並べ変える処理、および、(i
i)上記の処理により最も評価が低いと判断された出力ゲ
インデータ群Gs(k)(s=1〜N)を、すなわち、
新たに個体m+1に記憶された出力ゲインデータ群Gs
(m+1)(s=1〜N)を抹消する処理が実行され
る。
【0053】上記の処理によれば、回転位置制御の試行
が行われる毎に、個体1〜個体mに記憶されている出力
ゲインデータ群Gs(k)を、オーバーシュート量Po
を抑制しつつモータ10を高速で変位させる上で優れた
データ群に進化させることができる。そして、上記の処
理によれば、常に、それらのデータ群の中で最も優れた
出力ゲインデータ群Gs(k)を個体1として記憶する
ことができる。
【0054】ステップ158では、試行カウンタCGA
計数値が所定回数NTESTに到達しているか否かが判別さ
れる。その結果、未だCGA≧NTESTが成立しないと判別
される場合は、以後、再び上記ステップ118以降の処
理が実行される。一方、既にCGA≧NTESTが成立すると
判別される場合は、次にステップ160の処理が実行さ
れる。
【0055】ステップ160では、試行タイマTGAをク
リアする処理が実行される。本ステップ160の処理が
終了すると、今回の処理サイクルが終了される。上記の
処理によれば、試行タイマTGAに所定値T0 が計数され
る毎に、所定回数NTESTだけ繰り返して、新世代の個
体m+1の生成、その個体m+1を用いた回転位置制
御の試行、および、個体1〜個体mの更新を行うこと
ができる。そして、通常時には、ECU26に記憶され
ている個体の中で最も評価の優れた個体1の出力ゲイン
データ群Gs(1)(s=1〜N)を用いて回転位置制
御を行うことができる。このため、本実施例の電動機位
置制御装置によれば、システムの個体差や経時変化に関
わらず、常に、オーバーシュートを抑制しつつモータ1
0を高速で制御することができる。
【0056】ところで、上記の実施例においては、単位
収束時間DTMOVEに基づいてモータ10の高速性を評価
している。上記実施例で用いられる単位収束時間DT
MOVEは、モータ10が目標位置に収束するまでの速度
(収束速度)の逆数に相当する値である。本発明におい
て、モータ10の高速性を評価する手法は上記実施例の
手法に限定されるものではなく、その評価は、モータ1
0の収束速度に基づいて直接的に行うこととしてもよ
い。
【0057】尚、上記の実施例においては、ポテンショ
メータ48が前記請求項1記載の「回転位置検出手段」
に、出力ゲインGsが前記請求項1記載の「制御値」
に、それぞれ相当していると共に、ECU26が、上記
ステップ106、108、136および138の処理を
実行することにより前記請求項1記載の「位置偏差検出
手段」が、上記ステップ110および140の処理を実
行することにより前記請求項1記載の「制御変数設定手
段」が、上記ステップ112および142の処理を実行
することにより前記請求項1記載の「電動機駆動手段」
が、上記ステップ134および146〜154の処理を
実行することにより前記請求項1記載の「制御値評価手
段」が、上記ステップ120〜128および156の処
理を実行することにより前記請求項1記載の「制御値更
新手段」が、それぞれ実現されている。
【0058】また、上記の実施例においては、ECU2
6が、上記ステップ146および148の処理を実行す
ることにより前記請求項2記載の「オーバーシュート量
検出手段」が、上記ステップ134、150および15
2の処理を実行することにより前記請求項2記載の「収
束速度検出手段」が、それぞれ実現されている。更に、
上記の実施例においては、出力ゲインデータ群Gs
(k)が前記請求項3記載の「制御値データ」に相当し
ていると共に、ECU26が、上記ステップ120〜1
28の処理を実行することにより前記請求項3記載の
「新世代生成手段」が、上記ステップ156の処理を実
行することにより前記請求項3記載の「評価比較手段」
および「制御値変更手段」が、それぞれ実現されてい
る。
【0059】次に、図9乃至図14を参照して、本発明
の第2実施例の電動機位置制御装置について説明する。
本実施例の電動機位置制御装置は、上記図1に示すシス
テム構成において、ECU26に、図9乃至図11に示
すルーチン、および、図14に示すルーチンを実行させ
ることにより実現される。本実施例の電動機位置制御装
置は、出力ゲインGs(s=1〜N)に代入される出力
ゲインデータ群Gs(i)(s=1〜N,i=1〜m+
1)が、免疫的アルゴリズム(Immune Algorithm)に従
って更新される点に特徴を有している。
【0060】図9乃至図11は、本実施例の電動機位置
制御装置において実行されるメインルーチンの一例のフ
ローチャートを示す。尚、図9乃至図11において、上
記図3および図4に示すステップと同一の処理を実行す
るステップについては、同一の符号を付してその説明を
省略または簡略する。図9乃至図11に示すルーチンが
起動されると、先ず、ステップ162の処理が実行され
る。
【0061】ステップ162では、試行タイマTIAが所
定値T0 に達しているか否かが判別される。試行タイマ
IAは、モータ10の回転位置制御の試行が終了した後
の時間を計数するためのタイマである。所定時間T
0 は、回転位置制御の試行を実行すべき間隔を定める時
間である。本ステップ162でTIA≧T0 が成立しない
と判別された場合は、未だ試行の時期が到来していない
と判断される。この場合、次にステップ164の処理が
実行される。
【0062】ステップ164では、“抗体1”としてR
AM34に記憶されている出力ゲインデータ群Gs
(1)(s=1〜N)が、回転位置制御で用いられる出
力ゲインGs(s=1〜N)として記憶される。出力ゲ
インGsは、モータ10の回転位置と目標位置との偏差
がsステップである場合に、駆動回路38〜44で用い
られる出力ゲインである。
【0063】図12は、本実施例のシステムにおいて、
RAM34の内部に形成される記憶領域の一部を示す。
図12に示す如く、本実施例のシステムにおいて、RA
M34の内部には、抗体生産領域166と記憶細胞領域
168とが形成されている。抗体生産領域166には、
上記ステップ164で用いられる“抗体1”を含むm個
の抗体、および、これらに基づいて生成される“新世代
の抗体m+1”を記憶するための領域が確保されてい
る。抗体1は、抗体生産領域166に記憶される複数の
抗体のうち“抗原”に対して最も効き目のある抗体であ
る。
【0064】ここで“抗原”とは、本実施例のシステム
によって無害化すべき刺激である。本実施例の電動機位
置制御装置は、オーバーシュート量Poを抑制しつ
つ、モータ10を高速で目的位置まで回転させるこ
と、すなわち、モータ10において高い収束速度を得る
ことを目的としている。従って、本実施例において“抗
原”は、モータ10に生ずるオーバーシュート量Poと
モータ10の収束速度である。また、抗体1は、抗体生
産領域166に記憶される複数の抗体のうち、車体のバ
ネ上挙動の安定化を図るうえで最も優れた抗体である。
【0065】記憶細胞領域168には、最大NMAX 個の
保存抗体を記憶することができる。本実施例において、
記憶細胞領域168には、“保存抗体1”〜“保存抗体
m”までm個(≦NMAX 個)のデータ群(以下、“保存
抗体i”(i=1〜m)と称す)が記憶されている。保
存抗体iは、過去において“抗原”に対して有効である
と判断された抗体である。それぞれの保存抗体iには、
第1実施例における個体kと同様に、回転位置と目標位
置との偏差ステップ数s(s=1〜N)に対応する出力
ゲインデータ群Gs(i)が記憶されている。
【0066】記憶細胞領領域168には、保存抗体iの
それぞれに対応して抗原親和度Viが記憶されている。
抗原親和度Viは、抗原に対する保存抗体iの効き目を
定性的に表した値である。より具体的には、抗原親和度
Viは、保存抗体iに記憶されている出力ゲインデータ
群Gs(i)(s=1〜N)を用いて行われる回転位置
制御に伴って発生するオーバーシュート量Po、およ
び、その回転位置制御によって実現される収束速度に基
づいて、抗体iの良否を定性的に表した値である。尚、
抗原親和度Viの演算式については、後に詳細に説明す
る。
【0067】抗体生産領域166に記憶される抗体1〜
抗体mは、記憶細胞領域168に記憶されるm個の保存
抗体iを基礎として生成される。具体的には、ECU2
6は、所定の時期において記憶細胞領域168に記憶さ
れている保存抗体iの内容を抗体生産領域166にロー
ドして、抗体生産領域166にm個の初期抗体群(抗体
1〜抗体m)を形成させる。抗体生産領域166に形成
された初期抗体群は、その後、新世代の抗体m+1を生
成する基礎として用いられると共に、抗原に対してより
優れた効き目を発揮する抗体群に更新される。
【0068】その結果、抗体生産領域166中に、保存
抗体として記憶する価値を有する抗体iが生成される
と、その抗体iが、新たな保存抗体として記憶細胞領域
168に記憶される。この際、記憶細胞領域168に、
既に上限値であるNMAX 個の保存抗体が記憶されている
場合は、記憶細胞領域168において、新たに保存抗体
とすべき抗体iと、その抗体iと最も特性の近似した保
存抗体との入れ換えが行われる。
【0069】図13は、抗体iに記憶されている出力ゲ
インデータ群Gs(i)、および、ECU26が、抗体
iと関連させて記憶する各種データの種類を示す。図1
3に示す如く、ECU26は、それぞれの抗体iと関連
付けて、抗原親和度Vi、抗体間親和度Uij(j
=1〜m+1、i≠j)、飽和度Si、および、期
待値EXiを記憶している。
【0070】抗原親和度Viは、上述の如く、オーバ
ーシュート量Poとモータの収束速度とに基づく抗体i
の評価を定性的に表した値である。この値は、第1実施
例における評価値X(k)と同様に、抗体iを用いて回
転位置制御を実行した際に発生するオーバーシュート量
Poと、その制御によって実現される単位収束時間DT
MODEとを用いて、次式の如く表すことができる。
【0071】 Vi=α2 ・Po+β2 ・DTMOVE ・・・(2) 尚、上記(2)式中、α2 およびβ2 は、2 は、オーバ
ーシュート量Poおよび単位収束時間DTMODEに重み付
けを行うための係数である。抗原親和度Viが上記
(2)式により演算される場合、抗体iは、抗原親和度
Viの値が小さいほど、オーバーシュート量Poを抑制
しつつモータ10を高速回転させるうえで好適であると
評価できる。抗体生産領域166において、抗体1〜抗
体mは、その順で抗原親和度Viが大きな値となるよう
に整理されている。従って、抗体生産領域166に記憶
される抗体の中では、抗体1が最も評価の優れた抗体で
ある。
【0072】抗体間親和度Uij(j=1〜m+1、
i≠j)は、抗体iに記憶されている出力ゲインデータ
群Gs(i)が、抗体生産領域166に記憶されている
他の抗体j(j=1〜m+1、i≠j)に記憶されてい
る出力ゲインデータ群Gs(j)とどの程度類似してい
るかを定性的に表した値である。本実施例において、抗
体iの出力ゲインデータ群Gsと偏差ステップ数sとの
関係は、上記図6に示す如く、Gsとsとの2次元座標
上に表すことができる。そして、2次元座標上で出力ゲ
インデータ群Gsを結ぶことによりGsとsとの関係を
表す特性曲線を得ることができる。Gsとsとの2次元
座標上に表された特性曲線については、最小二乗法によ
り定めた回帰直線Gs=ai・s+biにより、その直
線的傾向を表すことができる。尚、回帰直線を表す“a
i”および“bi”は、抗体iの出力ゲインデータ群G
sについて(Gs−ai・s−bi)2 をs=1〜Nま
で累積した場合に、その累積値を最小とする係数として
定められた値である。
【0073】同様に、抗体jについても、Gsとsとの
2次元座標上に、抗体jの出力ゲインデータ群Gsと偏
差ステップ数sとの関係を表す特性曲線を表すことがで
きる。また、その特性曲線についても、最小二乗法によ
り定めた回帰直線Gs=aj・s+bjにより、その直
線的傾向を表すことができる。尚、回帰直線を表す“a
j”および“bj”は、抗体jの出力ゲインデータ群G
sについて(Gs−aj・s−bj)2 をs=1〜Nま
で累積した場合に、その累積値を最小とする係数として
定められた値である。このように、本実施例において
は、抗体iおよび抗体jのそれぞれについて、出力ゲイ
ンデータ群Gsに対応する回帰直線を特定することがで
きる。
【0074】抗体iと抗体jとは、上記の如く特定され
る回帰直線の傾き“a”および“c”が近似しているほ
ど、互いに類似していると判断できる。従って、本実施
例において、抗体iと抗体jとの抗体間親和度Uij
は、次式に従って求めることができる。 Uij=(ai−aj)2 ・・・(3) 抗体間親和度Uijが上記(3)式により演算される場
合、抗体iと抗体jとは、抗体間親和度Uijの値が小
さいほど類似していると判断できる。
【0075】飽和度Siは、抗体生産領域166中に
記憶されている抗体の中に、抗体iに近似する抗体がど
の程度の割合で存在するかを定性的に表した値である。
本実施例において、抗体iの飽和度は、次式に従って求
めることができる。 Si=NSIMILAR /m ・・・(4) 上記(4)式中、NSIMILAR は、抗体生産領域166中
に存在する他の抗体jの中で、抗体iに近似していると
判断される抗体の数である。ここで、抗体iと他の抗体
jとは、両者の抗体間親和度Uijが所定値UTHに比し
て小さい場合に近似していると判断される。従って、抗
体iの飽和度Siは、抗体生産領域166中に、Uij
<UTHの関係を満たす抗体jが数多く存在するほど
“1.0”に近い値となる。
【0076】期待値EXiは、抗体iを新世代の抗体
m+1の基礎とすべきか否かを判断するための指標であ
る。本実施例のシステムにおいて、ECU26は、後述
の如く、抗体生産領域166に記憶されているm個の抗
体の中から、最も期待値EXiの高い抗体iを2つ選択
し、それらを交配させることにより新世代の抗体m+1
を生成する。従って、新世代の抗体m+1には、大きな
期待値EXiを有する抗体iの遺伝子が承継され易い。
【0077】換言すると、抗体iの期待値EXiは、そ
の抗体iの価値が高いほど大きな値とされるべき値であ
る。本実施例において、抗体iには、その抗体iが他の
抗体jと比較して抗原に対して優れた効き目を発揮する
ほど高い価値が認められる。一方、抗体iの価値は、抗
体生産領域166中に抗体iに似た抗体が多数存在する
ほど低下すると共に、記憶細胞領域168中に抗体iに
似た保存抗体が数多く記憶されているほど低下する。こ
れらの点を考慮して、抗体iの期待値EXiは、次式に
従って演算される。
【0078】 EXi=Vi/{(NSC1 /m)・(NSC2 /m)} ・・・(5) 上記(5)式中“m”は抗体の総数(=保存抗体の総
数)である。また、“N SC1 ”および“NSC2 ”は、そ
れぞれ、抗体生産領域166に記憶される抗体のうち
「Vi−ΔSC≦Vj≦Vi+ΔSC」の関係を満たす抗原
親和度Vjを有するものの数、および、記憶細胞領域1
68に記憶される保存抗体のうち「Vi−Δ SC≦Vj≦
Vi+ΔSC」の関係を満たす抗原親和度Vjを有するも
のの数である。尚、ΔSCは、抗原に対する効き目が抗体
親和度Viと実質的に同一である範囲を定めるべく予め
設定された値である。
【0079】上記(5)式によれば、抗体iは、その希
少価値が高く、かつ、オーバーシュト量Poを抑制しつ
つモータ10を高速で回転させることができる場合に、
高い期待値EXiを得ることができる。本実施例のメイ
ンルーチンにおいて、上記ステップ164の処理が終了
すると、以後、第1実施例の場合と同様に、ステップ1
04〜114の処理が実行されることにより、抗体1の
出力ゲインデータ群Gs(1)を用いた回転位置制御が
実行される。抗体1の出力ゲインデータ群Gs(1)
は、上記の如く、抗体生産領域166に記憶される抗体
の中で最も評価の良い抗体である。従って、本実施例の
電動機位置制御装置によれば、回転位置制御の実行中
に、オーバーシュート量を抑制しつつモータ10を高速
で回転させることができる。
【0080】本実施例のメインルーチンにおいて、上記
ステップ162で試行タイマTIAが所定時間T0 以上で
あると判別されると、次に、図10に示すステップ17
0の処理が実行される。ステップ170では、抗体生産
領域166中に初期抗体群を生成する処理が実行され
る。本ステップ170では、具体的には、記憶細胞領域
168に記憶されているm個の保存抗体iの内容を抗体
生産領域166にロードして、抗体生産領域166中に
m個の抗体i(i=1〜m)を生成する処理が実行され
る。
【0081】ステップ172では、上記ステップ170
で抗体1として記憶された内容が、新世代の抗体m+1
として記憶される。以後、回転位置制御の初回の試行
は、本ステップ172で新世代の抗体m+1とされた抗
体1を用いて、すなわち、初期抗体群の中で最も抗原に
対して優れた効き目を発揮する抗体を用いて実行され
る。
【0082】ステップ174では、試行カウンタCIA
クリアされる。試行カウンタCIAは、試行期間が開始さ
れた後、車高制御の試行が繰り返された回数を計数する
ためのカウンタである。ステップ176では、試行カウ
ンタCIAをインクリメントする処理が実行される。今回
の処理サイクルが、試行期間の開始後初回の処理であれ
ば、本ステップ176が実行されることにより試行カウ
ンタCIAに“1”が計数される。
【0083】ステップ178では、抗体生産領域166
に記憶される抗体i(i=1〜m+1)のそれぞれと、
他の抗体j(j=1〜m+1、j≠i)のそれぞれとの
抗体間親和度Uijが演算される。抗体間親和度Uij
は、上記(3)式に従って演算される。抗体iについて
の抗体間親和度Uij(j=1〜m+1、j≠i)は、
上記の如く抗体iと関連付けて記憶される(図13参
照)。
【0084】ステップ180では、新世代の抗体m+1
の出力ゲインデータ群Gs(m+1)を出力ゲインGs
とする処理が実行される。本ステップ180の処理が実
行されると、以後、ECU26は新世代の出力ゲインデ
ータ群Gs(m+1)を用いて回転位置制御の試行を行
う。本ステップ180の処理が終了すると、次にステッ
プ132の処理が実行される。
【0085】ステップ132〜144では、第1実施例
の場合と同様に、新世代の出力ゲインデータ群Gs(m
+1)を用いた回転位置制御の試行が行われる。これら
の処理が実行されることにより、モータ10の回転位置
が目標位置に到達したと判別されると(ステップ14
4)、次に図11に示すステップ196の処理が実行さ
れる。
【0086】ステップ146〜152では、第1実施例
の場合と同様に、今回の試行に伴ってモータ10に発生
したオーバーシュート量Poを検出する処理、および、
今回の試行において実現された単位収束時間DTMOVE
演算する処理が実行される。これらの処理が終了する
と、次にステップ182の処理が実行される。ステップ
182では、上記の如く検出すたオーバーシュート量P
o、および、上記の如く演算した単位収束時間DTMOVE
を上記(2)式に代入することにより、新世代の抗体m
+1の抗原親和度Viが演算される。
【0087】ステップ184では、抗体生産領域166
に記憶されている抗体1〜抗体m+1のそれぞれについ
て、飽和度Si(i=1〜m+1)が演算される。抗体
iの飽和度Siは、上述の如く、抗体生産領域166中
に存在する他の抗体jのうち、抗体iとの抗体親和度U
ijが所定値UTHに満たないものの数NSIMILAR を、上
記(4)式に代入することにより演算される。
【0088】ステップ186では、抗体生産領域166
中に、保存抗体として記憶する価値を有する抗体が存在
するか否かが判別される。抗体生産領域166中に記憶
される抗体群は、回転位置制御の試行が繰り返されるに
連れて、現在の状況下で抗原に対して良好な効き目を発
揮する抗体群に進化する。このような進化が継続して行
われると、抗体生産領域166中に記憶されるそれぞれ
の抗体は、互いに類似したものに進化する。
【0089】換言すると、抗体生産領域166に記憶さ
れる抗体群の更新が繰り返し行われた結果、その抗体群
の中に互いに類似する抗体が複数生成された場合には、
それらの抗体を、現在の状況下で抗原に対して有効に作
用する抗体と認識することができる。本実施例におい
て、抗体生産領域166中に、抗体iに類似する他の抗
体jが多数存在する場合は、抗体iの飽和度Siが大き
な値となる。従って、本実施例のシステムにおいて、抗
体生産領域166に記憶されている抗体群のうち、飽和
度Siの大きな抗体iは、現在の状況下で特に有効な抗
体と認識することができる。
【0090】上記ステップ186では、所定値STH以上
の飽和度Siを有する抗体iが、保存抗体として記憶す
る価値のある抗体と判断される。このような判断によれ
ば、特定の状況下で有効に作用する抗体を、記憶細胞領
域168に複数記憶させることができる。上記ステップ
186で、抗体生産領域166中に保存抗体として記憶
する価値のある抗体が存在すると判別された場合は、次
にステップ188の処理が実行される。一方、保存抗体
として記憶する価値のある抗体が存在しないと判別され
た場合は、ステップ188〜194がジャンプされ、次
にステップ196の処理が実行される。
【0091】ステップ188では、記憶細胞領域168
に記憶されている保存抗体の数が、上限値NMAX に達し
ているか否かが判別される。その結果、既にNMAX 個の
保存抗体が記憶されていると判別される場合は、次にス
テップ190の処理が実行される。一方、記憶細胞領域
168中に、NMAX 個の保存抗体が記憶されていないと
判別される場合は、ステップ190および192がジャ
ンプされ、次にステップ194の処理が実行される。
【0092】ステップ190では、記憶細胞領域168
に記憶されている保存抗体j(j=1〜m)のそれぞれ
と、新たに保存抗体として記憶すべき抗体iとの抗体間
親和度Uijが演算される。本ステップ190におい
て、抗体間親和度Uijは、保存抗体jの出力ゲインデ
ータ群Gs(j)に対応する回帰直線の傾きajと、抗
体iの出力ゲインデータ群Gs(i)に対応する回帰直
線の傾きbiとを、上記(3)式に代入することにより
演算される。
【0093】ステップ192では、記憶細胞領域168
に記憶される保存抗体群の中で、新たに保存抗体とすべ
き抗体iと最も類似する保存抗体jが、すなわち、抗体
iとの抗体間親和度Uijが最も小さな値となった保存
抗体jが抹消される。本ステップ192の処理が実行さ
れることにより、記憶細胞領域168中に、抗体iを新
たに記憶するための領域が確保される。
【0094】ステップ194では、新たに保存抗体とす
べき抗体iが、記憶細胞領域に記憶される。上記の処理
によれば、記憶細胞領域168に既にNMAX 個の保存抗
体が記憶されている場合は、抗体iが、その抗体iと最
も類似する保存抗体jと入れ代わるかたちで新たな保存
抗体とされる。抹消される保存抗体jは、過去におい
て、特定の状況下で有効な効き目を発揮すると評価され
た価値のある抗体である。しかしながら、その保存抗体
jに近似する抗体iによれば、保存抗体jと同等の効果
を得ることができる。このため、保存抗体jと抗体iと
を入れ換えても、実質的に不利益が生ずることはない。
【0095】ステップ196では、(i) 抗体生産領域1
66に記憶されている抗体1〜抗体m+1を、抗原親和
度Viの小さい順に抗体1〜抗体m+1に並べ変える処
理、および、(ii)上記の処理により最も効き目がないと
判断された出力ゲインデータ群Gs(i)を、すなわ
ち、新たに抗体m+1として記憶された出力ゲインデー
タ群Gs(m+1)を抗体生産領域166から抹消する
処理が実行される。
【0096】上記の処理によれば、回転位置制御の試行
が行われる毎に、抗体1〜抗体mに記憶されている出力
ゲインデータ群Gs(i)を、オーバーシュート量Po
を抑制しつつモータ10を高速で回転させるうえでより
優れたデータ群に進化させることができると共に、常
に、それらのデータ群の中で最も優れた出力ゲインデー
タ群を抗体1として記憶することができる。
【0097】ステップ198では、試行カウンタCIA
計数値が所定回数NTESTに到達しているか否かが判別さ
れる。その結果、既にCIA≧NTESTが成立すると判別さ
れる場合は、次にステップ200の処理が実行される。
一方、未だCIA≧NTESTが成立しないと判別される場合
は、次にステップ202の処理が実行される。ステップ
200では、試行タイマTGAをクリアする処理が実行さ
れる。本ステップ200の処理が終了すると、回転位置
制御の試行が終了すると共に、今回の処理サイクルが終
了される。
【0098】ステップ202では、抗体生産領域166
に記憶されているm個の抗体i(i=1〜m)のそれぞ
れについて、期待値EXiが演算される。期待値EXi
は、抗体iの抗原親和度Vi、抗体iと保存抗体j(j
=1〜m)との抗体間親和度Uij、抗体iの飽和度S
i、および、抗体iと他の抗体j(j=1〜m、j≠
i)との抗体間親和度Uijを、上記(5)式に代入す
ることで演算される。本ステップ202の処理が終了す
ると次にステップ204の処理が実行される。
【0099】ステップ204では、抗体生産領域166
に記憶されている抗体1〜抗体mを基礎として、新世代
の抗体m+1を生成する処理が実行される。本ステップ
204では、具体的には、図14に示すルーチンに沿っ
た処理を実行することで新世代の抗体m+1が生成され
る。図14は、本実施例のシステムにおいて新世代の抗
体m+1を生成すべくECU26が実行する制御ルーチ
ンの一例のフローチャートを示す。尚、図14におい
て、上記図8に示すステップと同一の処理を実行するス
テップには、同一の符号を付してその説明を省略または
簡略する。
【0100】図14に示すルーチンは、上記ステップ2
04の実行が要求される毎に起動される。図14に示す
ルーチンが起動されると、先ずステップ206の処理が
実行される。ステップ206では、抗体生産領域166
に記憶されているm個の抗体(抗体1〜抗体m)の中か
ら、最も高い期待値EXiを有する抗体iと、その抗体
iに次いで高い期待値EXjを有する抗体jとが、新世
代の抗体m+1の基礎として選択される。
【0101】ステップ124〜126では、第1実施例
の場合と同様に、新世代の抗体m+1を生成する際に用
いられる交配方法、交配させるデータ、および、交配さ
せるビットの位置等が選択される。そして、ステップ1
28では、上記の如く選択された交配方法等に従って抗
体iと抗体jとを交配させることにより、新世代の抗体
m+1が生成される。
【0102】上記の処理によれば、期待値の大きな2つ
の抗体の遺伝子を、すなわち、希少価値が高く、かつ、
現在の状況下で抗原に対して特に優れた効き目を発揮す
る2つの抗体の遺伝子を、優先的に抗体m+1に承継さ
せることができる。このような手法によれば、保存抗体
と異なる形を有し、かつ、抗原に対して有効に作用する
新たな抗体の生成を促進することができる。
【0103】本実施例のメインルーチンにおいて、上記
ステップ204の処理が終了すると、以後、再び上記ス
テップ176以降の処理が実行される。そして、上記ス
テップ176〜144および146〜204の処理は、
試行カウンタCIAの計数値がNTESTに達するまで繰り返
される。上記の処理によれば、試行タイマTIAに所定値
0 が計数される毎に、所定回数NTESTだけ繰り返し
て、新世代の抗体m+1の生成、その抗体m+1を
用いた回転位置制御の試行、および、抗体1〜抗体m
の更新を行うことができる。また、試行が繰り返される
過程で新たに生成された価値の高い抗体を、保存抗体と
して記憶することができる。そして、通常時には、試行
の過程で生成された抗体の中で最も評価の高い抗体1の
出力ゲインデータ群Gs(1)を用いて回転位置制御を
実行することができる。
【0104】このため、本実施例の電動機位置制御装置
によれば、システムの個体差や経時変化に関わらず、オ
ーバーシュート量Poを抑制しつつモータ10を高速で
回転させることができると共に、モータ10の状態が変
化した場合等において、過去に有効であった保存抗体を
利用して、変化後の状態に対して優れた制御性を実現し
得る状況を速やかに形成することができる。
【0105】ところで、本実施例では、第1実施例の場
合と同様に単位収束時間DTMOVEに基づいてモータ10
の高速性を評価することとしているが、モータ10の高
速性を評価する手法は上記の手法に限定されるものでは
ない。すなわち、モータ10の高速性は、単位収束時間
DTMOVEの逆数であるモータ10の収束速度に基づいて
評価してもよい。
【0106】尚、上記の実施例においては、ECU26
が、上記ステップ106、108、136および138
の処理を実行することにより前記請求項1記載の「位置
偏差検出手段」が、上記ステップ110および140の
処理を実行することにより前記請求項1記載の「制御変
数設定手段」が、上記ステップ112および142の処
理を実行することにより前記請求項1記載の「電動機駆
動手段」が、上記ステップ134、146〜152およ
び182の処理を実行することにより前記請求項1記載
の「制御値評価手段」が、上記ステップ178、184
〜196、202および204の処理を実行することに
より前記請求項1記載の「制御値更新手段」が、それぞ
れ実現されている。
【0107】また、上記の実施例においては、ECU2
6が、上記ステップ146および148の処理を実行す
ることにより前記請求項2記載の「オーバーシュート量
検出手段」が、上記ステップ134、150および15
2の処理を実行することにより前記請求項2記載の「収
束速度検出手段」が、それぞれ実現されている。更に、
上記の実施例においては、出力ゲインデータ群Gs
(k)が前記請求項4記載の「制御値データ」に相当し
ていると共に、ECU26が、上記ステップ178、1
84〜194、202および204の処理を実行するこ
とにより前記請求項4記載の「新世代生成手段」が、上
記ステップ196の処理を実行することにより前記請求
項4記載の「評価比較手段」および「制御値変更手段」
が、それぞれ実現されている。
【0108】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、電動機の制御に用いられる制御値を、個々の電動機
の状態に応じた好適な値に更新することができる。従っ
て、本発明によれば、電動機の個体差や経時変化に関わ
らず、常に正確かつ速やかに、電動機の回転位置を目標
位置に制御することができる。
【0109】請求項2記載の発明によれば、個々の電動
機を、大きなオーバーシュートを生じさせることなく、
かつ、その回転位置を速やかに目標位置に一致させるう
えで好適な条件で制御することができる。また、請求項
3または請求項4記載の発明によれば、電動機の制御に
用いられる制御値を速やかに進化させることができる。
このため、本発明によれば、電動機を好適な条件で制御
し得る状況を、速やかに形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1および第2実施例の電動機位置制
御装置のシステム構成図である。
【図2】図1に示す電動機位置制御装置の動作を説明す
るためのチャムチャートである。
【図3】本実施例の第1実施例において実行されるメイ
ンルーチンの一例のフローチャート(その1)である。
【図4】本実施例の第1実施例において実行されるメイ
ンルーチンの一例のフローチャート(その2)である。
【図5】本発明の第1実施例においてRAMに記憶され
る複数の個体のデータ構造を示す図である。
【図6】本発明の第1および第2実施例で用いられる出
力ゲインデータGsと、モータの回転位置と目標位置と
の偏差ステップsとの関係を表す図である。
【図7】図5に示す個体に記憶される個々のデータの構
造を示す図である。
【図8】本発明の第1実施例において実行される新世代
生成ルーチンの一例のフローチャートである。
【図9】本実施例の第2実施例において実行されるメイ
ンルーチンの一例のフローチャート(その1)である。
【図10】本実施例の第2実施例において実行されるメ
インルーチンの一例のフローチャート(その2)であ
る。
【図11】本実施例の第2実施例において実行されるメ
インルーチンの一例のフローチャート(その3)であ
る。
【図12】本発明の第2実施例においてRAMに形成さ
れる記憶領域の一例を示す図である。
【図13】本発明の第2実施例において用いられる抗体
iのデータ構造を示す図である。
【図14】本発明の第2実施例において実行される新世
代生成ルーチンの一例のフローチャートである。
【符号の説明】
10 モータ 12 回転軸 16 永久磁石 18 A相コイル 20 B相コイル 22 C相コイル 24 D相コイル 26 電子制御ユニット(ECU) 48 ポテンショメータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機の回転位置を検出する回転位置検
    出手段と、電動機の回転位置と目標位置との位置偏差を
    検出する位置偏差検出手段とを備え、前記位置偏差が消
    滅するように電動機の回転位置を制御する電動機位置制
    御装置において、 前記位置偏差に基づいて、電動機の制御変数を所定の制
    御値に定める制御変数設定手段と、 前記所定の制御値を用いて電動機を駆動する電動機駆動
    手段と、 電動機の制御性に基づいて前記所定の制御値を評価する
    制御値評価手段と、 前記所定の制御値を良好な評価の得られる値に更新する
    制御値更新手段と、 を備えることを特徴とする電動機位置制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電動機位置制御装置にお
    いて、 電動機のオーバーシュート量を検出するオーバーシュー
    ト量検出手段と、 電動機の目標位置への収束速度を検出する収束速度検出
    手段と、を備えると共に、 前記制御値評価手段が、前記オーバーシュート量と、前
    記収束速度とに基づいて、前記制御値を評価することを
    特徴とする電動機位置制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電動機位置制御装置にお
    いて、前記制御値更新手段が、 遺伝的アルゴリズムを用いて新世代の制御値データを生
    成する新世代生成手段と、 前記新世代の制御値データの評価と前記制御値の評価と
    を比較する評価比較手段と、 前記新世代の制御値データの評価が前記制御値の評価に
    比して優れている場合に、前記新世代の制御値データを
    新たな制御値とする制御値変更手段と、 を備えることを特徴とする電動機位置制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の電動機位置制御装置にお
    いて、前記制御値更新手段が、 免疫的アルゴリズムを用いて新世代の制御値データを生
    成する新世代生成手段と、 前記新世代の制御値データの評価と前記制御値の評価と
    を比較する評価比較手段と、 前記新世代の制御値データの評価が前記制御値の評価に
    比して優れている場合に、前記新世代の制御値データを
    新たな制御値とする制御値変更手段と、 を備えることを特徴とする電動機位置制御装置。
JP13109397A 1997-05-21 1997-05-21 電動機位置制御装置 Pending JPH10323087A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102594235A (zh) * 2011-01-12 2012-07-18 日本电产伺服有限公司 步进马达的驱动电路以及驱动方法
CN105395162A (zh) * 2015-12-21 2016-03-16 深圳市莫廷影像技术有限公司 通过电位器控制偏振控制器的方法、装置及oct系统

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