JPH10324824A - 熱硬化型複層粉体塗料及びその塗膜形成方法 - Google Patents

熱硬化型複層粉体塗料及びその塗膜形成方法

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JPH10324824A
JPH10324824A JP9136234A JP13623497A JPH10324824A JP H10324824 A JPH10324824 A JP H10324824A JP 9136234 A JP9136234 A JP 9136234A JP 13623497 A JP13623497 A JP 13623497A JP H10324824 A JPH10324824 A JP H10324824A
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JP
Japan
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powder coating
thermosetting
coating material
polyester resin
preponderates
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JP9136234A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Onishi
和彦 大西
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】塗膜の分離性に優れ、且つ塗膜性能に優れた複
層粉体塗膜を提供する。 【解決手段】熱硬化型アクリル樹脂粉体塗料(A)とポ
リエステル樹脂硬化型エポキシ樹脂粉体塗料(B)との
混合粉体塗料であることを特徴とする熱硬化型複層粉体
塗料及びその塗膜形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、仕上がり外観、塗膜性
能に優れた複層粉体塗膜を提供しうる熱硬化型複層粉体
塗料及びその塗膜形成方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より、熱硬化型粉体塗料は家電製品、
自動車、車両、事務用品、鋼製家具、建材等の工業用製
品分野において屋外又は屋内用途として広く使用されて
いる。上記した熱硬化型粉体塗料としては、アクリル樹
脂粉体塗料、ポリエステル樹脂粉体塗料及びエポキシ樹
脂粉体塗料が主に使用されている。
【0003】しかしながら、これらの粉体塗料から形成
される塗膜において、アクリル樹脂粉体塗膜は太陽光等
により塗膜の劣化が少ないので塗膜表面の外観を重視す
る屋外用途に多く採用されているが耐食性に劣るといっ
た欠点があり、またエポキシ樹脂粉体塗膜はアクリル樹
脂粉体塗膜とは反対に耐食性は優れるが耐候性が劣ると
いった欠点がるために主に屋内用途として使用されてい
る。またポリエステル樹脂粉体塗料から形成される塗膜
はエポキシ樹脂粉体塗料と比べて耐食性が劣るといった
欠点がある。
【0004】このような粉体塗料の欠点を改良する粉体
塗料として、例えばアクリル樹脂粉体塗料とエポキシ樹
脂粉体塗料又はポリエステル樹脂粉体塗料との混合物を
表面処理鋼鈑に粉体塗装したのち、加熱硬化して上層を
アクリル樹脂粉体塗膜、下層をエポキシ樹脂粉体塗膜又
はポリエステル樹脂粉体塗膜に複層塗膜を形成させる粉
体塗料(特開昭54ー105135号公報参照)が記載
されている。
【0005】しかしながら、このものから形成される複
層粉体塗膜は仕上がり外観が十分でないこと及び耐食性
などの性能が劣るといった欠点が残されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、仕上がり外
観、塗膜性能に優れた複層粉体塗膜を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、特定の熱硬化性粉
体塗料の混合粉体塗料を素材に静電粉体塗装することに
より、仕上がり外観及び性能に優れた熱硬化塗膜を形成
すことを見出し、本発明を完成した。
【0008】即ち、本発明は、 1、熱硬化型アクリル樹脂粉体塗料(A)とポリエステ
ル樹脂硬化型エポキシ樹脂粉体塗料(B)との混合粉体
塗料であることを特徴とする熱硬化型複層粉体塗料
(I)、 2、ポリエステル樹脂硬化型アクリル樹脂粉体塗料
(C)と熱硬化型エポキシ樹脂粉体塗料(D)との混合
粉体塗料であることを特徴とする熱硬化型複層粉体塗料
(II)、 3、ポリエステル樹脂硬化型アクリル樹脂粉体塗料
(C)とポリエステル樹脂硬化型エポキシ樹脂粉体塗料
(B)との混合粉体塗料であることを特徴とする熱硬化
型複層粉体塗料(III)、 4、熱硬化型ポリエステル樹脂粉体塗料(E)と熱硬化
型エポキシ樹脂粉体塗料(D)との混合粉体塗料である
ことを特徴とする熱硬化型複層粉体塗料(IV)、 5、基材表面をオニウム塩化合物で処理し、次いで熱硬
化型複層粉体塗料を静電粉体塗装し、加熱硬化させるこ
とを特徴とする熱硬化型複層粉体塗膜の形成方法、 6、熱硬化型粉体塗料が上記1〜4に記載の混合粉体塗
料であることを特徴とする熱硬化型複層粉体塗膜の形成
方法、 7、上記オニウム塩化合物がホスホニウム塩化合物であ
ることを特徴とする上記5又は6に記載の熱硬化型複層
粉体塗膜の形成方法に係わる。
【0009】まず、熱硬化型複層粉体塗料(I)〜(I
V)について説明する。
【0010】熱硬化型複層粉体塗料(I):該粉体塗料
(I)は、熱硬化型アクリル樹脂粉体塗料(A)とポリ
エステル樹脂硬化型エポキシ樹脂粉体塗料(B)との混
合粉体塗料である。
【0011】粉体塗料(A) 粉体塗料(A)としては、それ自体で静電粉体塗装が可
能で加熱により硬化する従来から公知の粉体塗料、例え
ば酸エポキシ硬化型アクリル樹脂系粉体塗料(a)、ブ
ロックイソシアネート硬化型アクリル樹脂系粉体塗料
(b)等が挙げられる。
【0012】上記粉体塗料(a)としては、エポキシ基
含有ラジカル重合性不飽和モノマー(例えばグリシジル
(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アク
リレート等)、ガラス転移温度が40℃以上の硬質アク
リルモノマー(例えばメチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート、iso-ブチルメタクリレート、ter-
ブチルメタクリレート、ter-ブチルアクリレート
等)及び必要に応じてガラス転移温度が40℃以未満の
軟質アクリルモノマー(例えばメチルアクリレート、エ
チルアクリレート、n-ブチルメタクリレート、iso-
ブチルアクリレート、2エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ステアリルメタクリレート等)、アクリルモノ
マー以外のラジカル重合性不飽和モノマー(例えばスチ
レン、ビニルトルエン、α-メチルスチレン、(メタ)
アクリルニトリル、(メタ)アクリルアミド等)、上記
エポキシ基以外の官能基含有ラジカル重合性不飽和モノ
マー(例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等)をラジカ
ル共重合反応させて得られるエポキシ基含有アクリル基
体樹脂にポリカルボン酸架橋剤(例えばアジピン酸、ア
ゼライン酸、ドデカン二酸、無水アジピン酸、無水トリ
メリット酸等)を配合してなるものである。
【0013】また上記粉体塗料(b)としては、水酸基
含有ラジカル重合性不飽和モノマー(例えばヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート等)、ガラス転移温度が40℃以上の
硬質アクリルモノマー(例えばメチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、iso-ブチルメタクリレー
ト、ter-ブチルメタクリレート、ter-ブチルアク
リレート等)及び必要に応じてガラス転移温度が40℃
以未満の軟質アクリルモノマー(例えばメチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、n-ブチルメタクリレー
ト、iso-ブチルアクリレート、2エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、ステアリルメタクリレート
等)、アクリルモノマー以外のラジカル重合性不飽和モ
ノマー(例えばスチレン、ビニルトルエン、α-メチル
スチレン、(メタ)アクリルニトリル、(メタ)アクリ
ルアミド等)、上記水酸基以外の官能基含有ラジカル重
合性不飽和モノマー(例えばグリシジル(メタ)アクリ
レート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート 等)
をラジカル共重合反応させて得られる水酸基含有アクリ
ル基体樹脂にブロックポリイソシアネート架橋剤(例え
ばヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加
キシリレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環族ポリ
イソシアネート化合物をフェノール類、ラクタム類、ア
ルコール類、オキシム類等の化合物によりイソシアネー
ト基をブロック化したもの)を配合してなるものであ
る。
【0014】上記基体樹脂と架橋剤の配合割合は、基体
樹脂100重量部に対して架橋剤が10〜100重量部
の範囲で配合される。
【0015】粉体塗料(B) 該粉体塗料(B)としては、それ自体で静電粉体塗装が
可能で加熱により硬化する従来から公知の粉体塗料、例
えばビスフェノール・エピクロルヒドリン型エポキシ基
体樹脂(例えば、油化シェル株式会社製、商品名エピコ
ート1004、エピコート1007)、ノボラック型エ
ポキシ基体樹脂(例えば、)等のエポキシ樹脂に高酸価
ポリエステル樹脂を配合してなるものである。
【0016】該高酸価ポリエステル樹脂としては、例え
ば(無水)フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、イ
ソフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、ヘキサヒ
ドロ(無水)フタル酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸
等の芳香族又は脂環族ジカルボン酸と(ポリ)エチレン
グリコール、(ポリ)プロピレングリコール、ブチレン
グリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、ジメチルプロピオン
酸等の2価アルコール、必要に応じて安息香酸等のモノ
カルボン酸、(無水)トリメリット酸等の3価以上のカ
ルボン酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロ
パン、グリセリン、ペンタエリスリットール等の3価以
上のアルコールとを反応させて得られる酸価約20〜3
00KOHmg/gのポリエステル樹脂を使用すること
ができる。
【0017】上記基体樹脂と高酸価ポリエステル樹脂の
配合割合は、基体樹脂100重量部に対して高酸価ポリ
エステル樹脂が50〜200重量部の範囲で配合され
る。
【0018】該混合粉体塗料(I)を加熱して得られる
塗膜は上層に粉体塗料(A)成分が多く、また下層に粉
体塗料(B)成分が多い塗膜で形成される。
【0019】熱硬化型複層粉体塗料(II):ポリエス
テル樹脂硬化型アクリル樹脂粉体塗料(C)と熱硬化型
エポキシ樹脂粉体塗料(D)との混合粉体塗料である。
【0020】粉体塗料(C) 上記(a)に記載のエポキシ基含有アクリル樹脂と上記
(B)に記載の高酸価ポリエステル樹脂に配合してなる
ものである。
【0021】粉体塗料(D) 該粉体塗料(D)としては、例えば、上記ビスフェノー
ル・エピクロルヒドリン型エポキシ基体樹脂、ノボラッ
ク型エポキシ基体樹脂に、例えばアジピン酸、(無水)
トリメリット酸等のポリカルボン酸化合物、ベンジル−
4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフル
オロアンチモネ−ト等の芳香族スルホニウム塩のカチオ
ン重合触媒、ジシアンジアミド等のアミド化合物、アジ
ピン酸ジヒドラジド等のカルボン酸ジヒドラジド化合
物、イミダゾリン、イミダゾール等のエポキシ用架橋剤
を配合したものを使用することができる。
【0022】基体樹脂と硬化剤との配合割合は、基体樹
脂100重量部当たりカチオン重合触媒の場合には約
0.01〜10重量部、好ましくは約0.1〜5重量部
の範囲、カチオン重合触媒以外の場合には約10〜10
0重量部、好ましくは約15〜80重量部の範囲が好適
である。
【0023】該混合粉体塗料(II)を加熱して得られ
る塗膜は上層に粉体塗料(C)成分が多く、また下層に
粉体塗料(D)成分が多い塗膜で形成される。
【0024】熱硬化型複層粉体塗料(III):上記粉
体塗料(C)と上記粉体塗料(B)との混合粉体塗料で
ある。該混合粉体塗料(II)を加熱して得られる塗膜
は上層に粉体塗料(C)成分が多く、また下層に粉体塗
料(B)成分が多い塗膜で形成される。
【0025】熱硬化型複層粉体塗料(IV):粉体塗料
(E)と上記粉体塗料(D)との混合粉体塗料である。
【0026】粉体塗料(E) 粉体塗料(E)としては、それ自体で静電粉体塗装が可
能で加熱により硬化する従来から公知の粉体塗料、例え
ばブロックイソシアネート硬化型ポリエステル樹脂系粉
体塗料等が挙げられる。
【0027】該粉体塗料(E)としては、例えば(無
水)フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、ヘキサヒドロ
(無水)フタル酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸等の
芳香族又は脂環族ジカルボン酸と(ポリ)エチレングリ
コール、(ポリ)プロピレングリコール、ブチレングリ
コール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ジメチルプロピオン酸
等の2価アルコール、必要に応じて安息香酸等のモノカ
ルボン酸、(無水)トリメリット酸等の3価以上のカル
ボン酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン、ペンタエリスリットール等の3価以上
のアルコールとを反応させて得られる水酸基価約20〜
300KOHmg/gの水酸基含有ポリエステル樹脂に
上記ブロックポリイソシアネート架橋剤を配合してなる
塗料を使用することができる。
【0028】基体樹脂と硬化剤との配合割合は、基体樹
脂100重量部当たり約10〜100重量部、好ましく
は約15〜80重量部の範囲が好適である。
【0029】該混合粉体塗料(IV)を加熱して得られ
る塗膜は上層に粉体塗料(E)成分が多く、また下層に
粉体塗料(B)成分が多い塗膜で形成される。
【0030】本発明の粉体塗料において、上層を形成す
る粉体塗料には抗菌剤を配合することができる。具体的
には、例えば、特に銀イオンを担持させた無機系抗菌剤
を配合することができる。該抗菌剤としては、銀イオン
を担持させた無機化合物であれば特に制限なく従来公知
のものが使用できる。銀イオンを担持させる無機化合物
としては、活性炭、活性アルミナ、シリカゲル等の無機
系吸着剤、ゼオライト、ヒドロキシアパタイト、リン酸
ジルコニウム、リン酸チタン、チタン酸カリウム、含水
酸化ビスマス、含水酸化ジルコニウムなどが挙げられ
る。
【0031】これらの無機化合物に銀イオンを担持させ
る方法には、特に制限なく従来知られた担持方法がいず
れも採用できる。例えば物理吸着又は化学吸着により担
持させる方法、イオン交換反応により担持させる方法、
結合剤により担持させる方法、銀化合物を無機化合物に
打ち込むことにより担持させる方法、蒸着、溶解析出反
応、スパッタ等の薄膜形成法により無機化合物の表面に
銀化合物の薄層を形成させることにより担持させる方法
等が挙げられる。上記無機化合物の中で、無機イオン交
換体は銀イオンを強固に担持できることから好ましく、
特にゼオライトやリン酸ジルコニウム塩などが好適に使
用できる。
【0032】該化合物の具体例としては、例えば「ノバ
ロンAG−300」(東亜合成化学社製、銀イオン担持
リン酸ジルコニウム)、「ゼオミックAW−10D」
(シナネンニュ−セラミック社製、銀イオン担持ゼオラ
イト)などの市販品も利用できる。
【0033】銀イオンを担持させた無機系抗菌剤の粒径
は、塗装後の仕上り性、抗菌剤の有効面積などから平均
粒径0.001〜20μm以下、好ましくは0.01〜
10μmの微粒子状であることが望ましい。
【0034】銀イオンを担持させた無機系抗菌剤の配合
割合は、熱硬化性樹脂100重量部に対して好ましくは
0.05〜50重量部、さらに好ましくは0.5〜10
重量部が抗菌効果及び経済性から好適である。
【0035】更に、該粉体塗料にはビス(ピリジン−2
−チオ−ル−1−オキシド)亜鉛塩は、いわゆるジンク
ピリチオンを必要に応じて配合することができる。ビス
(ピリジン−2−チオ−ル−1−オキシド)亜鉛塩の粒
径は、塗装後の仕上り性、抗菌剤の有効面積などから平
均粒径0.001〜20μm以下、好ましくは0.01
〜10μmの微粒子状であることが望ましい。
【0036】ビス(ピリジン−2−チオ−ル−1−オキ
シド)亜鉛塩の配合割合は、熱硬化性樹脂100重量部
に対して好ましくは0.001〜20重量部、さらに好
ましくは0.05〜5重量部が抗菌効果、変色防止能及
び経済性から好適である。
【0037】上層塗膜を形成する粉体塗料には必要に応
じて撥油剤、紫外線安定剤、紫外線吸収剤(ベンゾトリ
アゾール化合物等)を配合することが好ましい。
【0038】本発明の粉体塗料において、下層塗膜を形
成する粉体塗料には必要に応じて防錆剤を配合すること
ができる。更にこれらの上層及び下層を形成する粉体塗
料には必要に応じて着色剤、充填剤、硬化触媒、流動性
調整剤、ハジキ防止剤等の塗料用添加剤が配合できる。
【0039】本発明で使用する粉体塗料(A)〜(E)
は、例えば、溶融混練、粉砕、濾過(篩い)等の行程に
より製造することができる。
【0040】本発明の粉体塗料(I)〜(IV)は、例
えば、上記2種類の粉体塗料をヘンシェルミキサーなど
により混合もしくはアトマイザー、ジェットミル等の粉
砕器で乾式混合分散して製造することができる。
【0041】粉体塗料(I)〜(IV)において、粉体
塗料(A)と(B)、粉体塗料(C)と(D)、粉体塗
料(C)と(B)及び粉体塗料(E)と(B)との混合
割合はそれぞれ約30〜70重量%、特に約40〜60
重量%の範囲が好ましい。
【0042】粉体塗料(I)〜(IV)は、平均粒子径
が5〜100μm、好ましくは10〜80μmの範囲が
良い。平均粒子径が5μm未満になると、静電粉体塗装
作業性が低下し、一方100μmを越えると塗着効率、
塗膜外観等が低下するので好ましくない。
【0043】次に、本発明の塗膜形成方法について説明
する。
【0044】本発明の粉体塗膜形成方法は、基材表面を
オニウム塩化合物で処理し、次いで熱硬化型複層粉体塗
料を静電粉体塗装し、加熱硬化させる形成方法である。
【0045】本発明方法で使用する基材は、静電粉体塗
装が可能で加熱により基材が変形を起こさない従来から
静電粉体塗装用に使用されているもの使用することがで
きる。具体的には、例えば鉄鋼、銅、ステンレス、合金
鋼、アルミニウム及びその合金、亜鉛、亜鉛メッキ鋼
材、亜鉛合金、スズメッキ鋼材、燐酸亜鉛又は燐酸鉄処
理鋼材などの金属類が挙げられる。該基材としては、板
状であってもパイプ状、箱状等に成型された加工品であ
っても構わない。また、該基材の表面には必要に応じて
プライマー塗装、中塗り塗装を施しても構わない。
【0046】上記基材を処理するオニウム塩化合物とし
ては、一般式 [(R)4 Y]+ X− 又は[(R)3
S]+ X− で表されるものが好ましい。式中、Rは同
一もしくは異なって水素原子、低級アルキル基(例えば
メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル等)、ヒ
ドロキシ低級アルキル基(例えばヒドロキシメチル、ヒ
ドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチ
ル、ヒドロキシヘキシル等)、ハロ低級アルキル基(例
えば臭素化メチル、臭素化エチル等)、低級アルコキシ
低級アルキル基( 例えばメトキシメチル、メトキシエ
チル、メトキシプロピル、メトキシブチル、メトキシヘ
キシル等)、シクロアルキル基(例えばシクロヘキシ
ル、シクロヘキシルメチル、シクロペンチル等)、アリ
ール基(例えばフェニル、トルイル、キシリル等)又は
アラルキル基(例えばベンジル基等)などの有機基が挙
げられる。Yは窒素原子又は燐原子である。Xは負イオ
ンを示すものであって、例えばハロゲンイオン(例えば
塩素、臭素、フッ素、ヨウ素等)、無機酸根(例えば硫
酸根、燐酸根等)、有機酸根(例えば酢酸根、ベンジル
スルホン酸根、水酸根等)等が挙げられる。上記した低
級なる意味は炭素数6以下のものを示す。上記した一般
式において、特にRが低級アルキル基、フェニル基、ベ
ンジル基のものXがハロゲンイオンのアンモニウム又は
ホスホニウム塩化合物が好ましい。
【0047】上記オニウム塩化合物としては、例えば塩
化テトラメチルホスホニウム、塩化テトラエチルホスホ
ニウム、塩化テトラブチルホスホニウム、塩化トリメチ
ルエチルホスホニウム、塩化トリフェニルベンジルホス
ホニウム、臭素化テトラメチルホスホニウム、臭素化ト
リフェニルベンジルホスホニウム等の如きホスホニウム
塩化合物類;塩化テトラメチルアンモニウム、塩化テト
ラエチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウ
ム、塩化トリメチルエチルアンモニウム、塩化トリフェ
ニルベンジルアンモニウム、臭素化テトラメチルアンモ
ニウム、臭素化トリフェニルベンジルアンモニウム等の
如きアンモニウム塩化合物類;塩化トリメチルスルホニ
ウム、塩化テトラエチルスルホニウム、塩化テトラブチ
ルスルホニウム、塩化トリメチルエチルスルホニウム、
塩化トリフェニルベンジルスルホニウム等の如きスルホ
ニウム塩化合物類が挙げられる。
【0048】本発明方法は上記基材にオニウム塩化合物
を水に溶解もしくは分散した水性処理剤を塗布し、乾燥
を行ったのち、粉体塗料を静電粉体塗装を行い、焼き付
けることにより実施できる。該オニウム塩化合物はそれ
自体水に溶解し易いものであるが、必要に応じて水性有
機溶剤(アルコール類、ケトン類、エステル類)等を配
合することができる。水性処理剤の固形分は約0.01
〜30重量%の範囲が好ましい。また処理方法は、刷
毛、ローラー、スプレー、浸漬等の手段により行うこと
ができる。処理量は乾燥膜厚で約0.01〜10ミクロ
ンの範囲が好ましい。乾燥は室温もしくは加熱により行
うことができる。加熱する場合は約40〜140℃の範
囲で行うことが好ましい。静電粉体塗装はコロナ静電塗
装や摩擦帯電粉体塗装などが含まれる。粉体膜厚は約4
0〜100ミクロンの範囲が好ましい。粉体塗料の焼き
付けは、通常約120〜200℃で約20〜40分間の
範囲で行うことができる。
【0049】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。尚、部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を示す。
【0050】アクリル樹脂粉体塗料(A)の製造例 グリシジル基含有アクリル系樹脂(グリシジルメタクリ
レ−ト/スチレン/メチルメタクリレ−ト/n−ブチル
アクリレ−ト=40/10/20/30“重量比”平均
分子量8000、軟化点85℃、平均粒子径約35μ
m)1000重量部、ドデカン二酸290重量部及び二
酸化チタン顔料を500重量部配合したものを2軸エク
ストル−ダ−で溶融混練した後、冷却、粉砕、濾過して
平均粒子径約35μmの白色の粉体塗料(A)を製造し
た。
【0051】ポリエステル樹脂硬化型エポキシ樹脂粉体
塗料(B)の製造例 ユピカコートGVー230(日本ユピカ株式会社製、商
品名、酸価53、高酸価ポリエステル樹脂、以下同様の
意味を示す)500重量部、エピコ−ト1004(油化
シェル株式会社製、軟化点97〜103℃、平均分子量
約1400、エポキシ樹脂、以下同様の意味を示す)5
00重量部及び弁柄200重量部の配合物を2軸エクス
トル−ダ−で溶融混練した後、冷却、粉砕、濾過して平
均粒子径約30μmの弁柄色の粉体塗料(B)を製造し
た。
【0052】ポリエステル樹脂硬化型アクリル樹脂粉体
塗料(C)の製造例 ユピカコートGVー230を700重量部、グリシジル
基含有アクリル系樹脂(上記粉体塗料(A)で使用した
樹脂と同様のもの)300重量部及び二酸化チタン顔料
500重量部配合したものを2軸エクストル−ダ−で溶
融混練した後、冷却、粉砕、濾過して平均粒子径約30
μmの白色の粉体塗料(C)を製造した。
【0053】エポキシ樹脂粉体塗料(D)の製造例 エピコ−ト1004を1000重量部、アジピン酸ジヒ
ドラジッド500重量部、弁柄200重量部の配合物を
2軸エクストル−ダ−で溶融混練した後、冷却、粉砕、
濾過して平均粒子径約30μmの弁柄色の粉体塗料
(D)を製造した。
【0054】ポリエステル樹脂粉体塗料(E)の製造例 エステルER−7200(日本エステル社製、商品名、
水酸基含有ポリエステル樹脂、軟化点80℃)1000
重量部、ε−カプロラクタムブロックイソホロンジイソ
シアネ−ト105重量部、TK−1(武田薬品工業株式
会社製、商品名、錫系触媒)10重量部の配合物及び二
酸化チタン顔料を500重量部を配合したものを2軸エ
クストル−ダ−で溶融混練した後、冷却、粉砕、濾過し
て平均粒子径約40μmの白色の粉体塗料(E)を製造
した。
【0055】ポリエステル樹脂粉体塗料(E´)の製造
例 上記粉体塗料(E)の製造例において二酸化チタン顔料
に代えてフタロシアニンブルー青色顔料70重量部に代
えた以外は粉体塗料(E)と同様にして青色の粉体塗料
(E)を製造した。
【0056】実施例1 上記粉体塗料(A)600部と粉体塗料(B)400部
とをヘンシェルミキサーで混合して混合粉体塗料を製造
した。 実施例1で形成(表面処理有)され
た塗膜の断面図を図1に示す。図1からも明らかなよう
に粉体塗膜(A)が上層にまた粉体塗膜(B)が下層に
分離していることがわかる。
【0057】実施例2 表1に記載の配合で実施例1と同様にして混合粉体塗料
を製造した。
【0058】次いで、実施例1と同様にして複層粉体塗
膜を形成した。
【0059】実施例3 表1に記載の配合で実施例1と同様にして混合粉体塗料
を製造した。
【0060】次いで、実施例1と同様にして複層粉体塗
膜を形成した。
【0061】実施例4 表1に記載の配合で実施例1と同様にして混合粉体塗料
を製造した。
【0062】次いで、実施例1と同様にして複層粉体塗
膜を形成した。
【0063】比較例1 表1に記載の配合で実施例1と同様にして混合粉体塗料
を製造した。
【0064】次いで、実施例1と同様にして複層粉体塗
膜を形成した。
【0065】比較例1で形成(表面処理無)された塗膜
の断面図を図2に示す。図2から明らかなように粉体塗
膜(A)と(D)とが上層及び下層に完全に分離しない
でお互いに不連続な塗膜が形成されている。
【0066】比較例2 表1に記載の配合で実施例1と同様にして混合粉体塗料
を製造した。
【0067】次いで、実施例1と同様にして複層粉体塗
膜を形成した。
【0068】実施例及び比較例の各種粉体塗料の塗膜性
能試験結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】表1において試験は次の様にして行った。
【0071】塗膜性能試験 塗装板の調整:表面処理無;燐酸亜鉛処理鋼板に乾燥膜
厚が約80μmになるように静電粉体塗装し、180℃
で30分間焼付けを行ったものを試験として使用した。
【0072】表面処理有;燐酸亜鉛処理鋼鈑に1%塩化
ベンジルテトラフェニルホスホニウム塩(溶媒、水/プ
ロパノール=30/70重量比)溶液を乾燥膜厚が約
0.5ミクロンになるように刷毛塗りし、次いで80℃
で10分間乾燥を行った板に、膜厚が約60μmになる
ように静電粉体塗装を行い、180℃で30分間焼き付
けを行ったものを試験板として使用した。
【0073】塗膜分離性:塗装板を切断した後、断面を
研磨紙2000番で研磨して塗膜断面を平滑にして塗膜
分離性を評価した。○は分離良好なもの、△は分離はす
るが上下に分離しないもの、×は全く分離しないでまだ
ら模様となるもの。
【0074】塗膜外観:塗膜表面を目視で観察し評価し
た。◎は平滑性、チヂミ等の異常がないもの、○は平滑
性、チヂミ等があるが実用上問題がないもの、△は平滑
性、チヂミ等の異常が認められるもの、×は平滑性、チ
ヂミ等の異常が著しく認められるもの。
【0075】鏡面反射率:JIS K−5400の60
度、20度の鏡面光沢度を測定した。
【0076】耐溶剤性:塗膜表面をアセトンをしみ込ま
せたガーゼを指で強く往復10回擦ったのち塗膜表面を
観察した。○は異常なし、△はツヤ引けを生じたもの、
×はツヤ消しになったもの。
【0077】耐衝撃性:JIS K-5400 8.
3.2に従って試験を行った。衝撃芯径1/2インチ、
落錘重量500gで試験した。ワレ、剥がれのない高さ
を測定した。
【0078】エリクセン値:JIS K−5400
8.2に従って試験を行った。
【0079】塗膜が割れ及び剥がれが生じるまでの鋼球
を押し出す破断距離(cm)を求めた。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、上記した構成を有する
ことから塗膜の分離性に優れ、且つ塗膜性能に優れた複
層粉体塗膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す複層粉体塗膜の断面図。
【図2】本発明の比較例を示す複層粉体塗膜の断面図。
【符号の説明】
1 粉体塗膜(A) 2 粉体塗膜(B) 3 粉体塗膜(E) 4 燐酸亜鉛処理鋼鈑に1%塩化ベンジルテトラフェニ
ルホスホニウム塩で処理した燐酸亜鉛処理鋼鈑 5 燐酸亜鉛処理鋼鈑

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱硬化型アクリル樹脂粉体塗料(A)とポ
    リエステル樹脂硬化型エポキシ樹脂粉体塗料(B)との
    混合粉体塗料であることを特徴とする熱硬化型複層粉体
    塗料。
  2. 【請求項2】ポリエステル樹脂硬化型アクリル樹脂粉体
    塗料(C)と熱硬化型エポキシ樹脂粉体塗料(D)との
    混合粉体塗料であることを特徴とする熱硬化型複層粉体
    塗料。
  3. 【請求項3】ポリエステル樹脂硬化型アクリル樹脂粉体
    塗料(C)とポリエステル樹脂硬化型エポキシ樹脂粉体
    塗料(B)との混合粉体塗料であることを特徴とする熱
    硬化型複層粉体塗料。
  4. 【請求項4】熱硬化型ポリエステル樹脂粉体塗料(E)
    と熱硬化型エポキシ樹脂粉体塗料(D)との混合粉体塗
    料であることを特徴とする熱硬化型複層粉体塗料。
  5. 【請求項5】基材表面をオニウム塩化合物で処理し、次
    いで熱硬化型複層粉体塗料を静電粉体塗装し、加熱硬化
    させることを特徴とする熱硬化型複層粉体塗膜の形成方
    法。
  6. 【請求項6】熱硬化型粉体塗料が上記請求項1乃至4に
    記載の混合粉体塗料であることを特徴とする熱硬化型複
    層粉体塗膜の形成方法。
  7. 【請求項7】上記オニウム塩化合物がホスホニウム塩化
    合物であることを特徴とする請求項5又は6に記載の熱
    硬化型複層粉体塗膜の形成方法。
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