JPH10327741A - 冷凍パン生地の解凍方法 - Google Patents

冷凍パン生地の解凍方法

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JPH10327741A
JPH10327741A JP9154609A JP15460997A JPH10327741A JP H10327741 A JPH10327741 A JP H10327741A JP 9154609 A JP9154609 A JP 9154609A JP 15460997 A JP15460997 A JP 15460997A JP H10327741 A JPH10327741 A JP H10327741A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホイロ済み冷凍パン生地を用いて、パン体積
が大きく、外観、内相、食感および風味に優れる高品質
のパン類、特にパン底部に白色化(白墨状化)の生じて
いない高品質のパン類を、極めて簡単に、且つ短い時間
で、タイムリーに製造し得る方法を提供すること。 【解決手段】 最終発酵済み冷凍パン生地(ホイロ済み
冷凍パン生地)を疎水性布で覆って解凍することからな
る本発明の最終発酵済み冷凍パン生地の解凍方法、およ
び前記の方法で解凍したパン生地を焼成、油揚げまたは
蒸すことからなる本発明の製パン方法によって、上記の
課題が解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は最終発酵済み(ホイ
ロ済み)冷凍パン生地の解凍方法、前記の解凍方法を経
てパン類を製造する方法、および前記の製造方法により
得られるパン類に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、製パン業界においては、消費者に
焼き立ての製品をタイムリーに提供することを可能とす
る冷凍パン生地の利用が大きく注目を集めている。冷凍
パン生地の製造方法は、(1)混捏によって得られた生
地をそのまま冷凍する板生地冷凍法、(2)分割丸め後
に生地を冷凍する玉生地冷凍法、(3)成形後に生地を
冷凍する成形冷凍法、および(4)最終発酵(ホイロ)
後に生地を冷凍するホイロ済み冷凍法に大きく分類され
る。前記した方法のうちで特に注目を集めているのは、
解凍後の手間が比較的少なくてすむ、上記(3)の成形
冷凍法および上記(4)のホイロ済み冷凍法である。
【0003】しかしながら、上記(3)の成形冷凍法に
より得られる冷凍パン生地の場合は、冷凍パン生地を解
凍した後に最終発酵(ホイロ)を行わなければならず、
そのため生地の解凍時間に加えて最終発酵時間も必要で
あり、冷凍パン生地を冷凍庫から取り出してから焼成製
品などの最終パン製品を得るまでに少なくとも4時間を
要する。そのために、上記(3)の成形冷凍法による冷
凍パン生地を用いる場合は、消費者に出来立てのパン類
をタイムリーに供給するには、かなり正確にその消費動
向を見定める必要があり、予想を上回る売上があった場
合の品切れ、またそれに伴うセールスチャンスロスを引
き起こすなどの危険性がある。
【0004】それに対して、上記(4)のホイロ済み冷
凍法の場合は、生地の成形後、最終発酵(ホイロ)を行
ってから冷凍するため、それにより得られる冷凍パン生
地を用いると、解凍後に最終発酵を行う必要がなく、生
地を解凍して直ちに焼成したり、蒸したり、揚げたりす
ることができるので、冷凍パン生地を冷凍庫から取り出
してから最終パン製品を得るまでに1〜1.5時間程度
の時間で済む。そのため、必要な分だけ、冷凍生地を冷
凍庫から取り出して、出来立てのパン類を消費者にタイ
ムリーに供給することができる。また、上記(4)のホ
イロ済み冷凍法により得られる冷凍パン生地の場合は、
生地の解凍から焼成などに至るまでに発酵室のような特
別な設備を必要とせず、冷凍庫と、オーブン、蒸熱処理
装置および/または油揚げ装置からなる最終仕上げ装置
さえあれば出来立てのパン類を常に消費者に提供できる
ので、少ない投資での店舗展開が可能であり、製パン業
界での需要が極めて高いものとなっている。
【0005】しかしながら、ホイロ済み冷凍法は、最終
発酵後に生地を冷凍する方法であるために、他の冷凍生
地法と比較して、特にパン生地に与える冷凍障害などが
大きく、そのためパン体積の低下、外観の悪化(例えば
パン表面の淡色化や艶の低下など)、パン底面の白色化
などが生じやすい。そのうちでも、パン底面の白色化は
深刻であり、パンの底面が、白墨が層状に張り付いたよ
うな状態になって商品価値を大きく低下させる要因とな
っている。
【0006】最終発酵済みの冷凍パン生地における上記
のような問題を解決する方法として、本発明者らは、先
に製パン生地の最終発酵後にその成形生地の表面に含水
液体を塗布し冷凍する方法(特開昭61−205437
号公報)を提案した。そして、この方法による場合は、
パン体積の向上、パン表面の冷凍障害の低減の点ではか
なりの改良が見られた。しかしながら、この方法による
場合は、パン底面の白色化の防止の点では未だ改良の余
地があり、また成形した個々のパン生地の表面に、刷毛
などを使用して1個ずつ含水液体を塗布するという繁雑
な作業が必要であるため、かかる点からも改良を行う必
要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ホイ
ロ済み冷凍法で得られる最終発酵済み冷凍パン生地にお
いて問題となっている上述した欠点を解消して、最終発
酵済み冷凍パン生地を用いて、パン底面の白色化(白墨
状化)がなく、しかもパン体積、外観、内相、食感、風
味などの点においても優れるパン類を得ることのできる
方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決する手段】本発明者らは、最終発酵済み冷
凍パン生地を用いる場合に生ずるパン体積の低下、外観
の悪化、パン底面の白色化(白墨状化)などの冷凍障害
を効果的に抑制することができる製パン方法について鋭
意研究を行ってきた。その結果、最終発酵済み冷凍パン
生地を解凍する際に疎水性布で覆って解凍すると、その
解凍物を焼成して得られるパン類が、大きなパン体積を
有し、しかもパン底面には白色化(白墨状化)が全く生
じず自然で良好な焼き色を有し、さらに外観、内相、食
感、風味などにおいても優れていることを見いだして本
発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、最終発酵済み冷凍パ
ン生地を疎水性布で覆って解凍することを特徴とする最
終発酵済み冷凍パン生地の解凍方法である。そして、本
発明は、最終発酵済み冷凍パン生地の底面が少なくとも
疎水性布に接しているようにして最終発酵済み冷凍パン
生地の全体を疎水性布で覆って解凍する方法をその好ま
しい態様として包含する。
【0010】さらに、本発明は、最終発酵済み冷凍パン
生地を疎水性布で覆って解凍し、ついでそれを焼成、油
揚げまたは蒸すことを特徴とするパン類の製造方法であ
る。そして、最終発酵済み冷凍パン生地の底面が少なく
とも疎水性布に接しているようにして最終発酵済み冷凍
パン生地の全体を疎水性布で覆って解凍し、ついでそれ
を焼成、油揚げまたは蒸してパン類を製造する方法を本
発明の好ましい態様として包含する。また、本発明は、
前記の製造方法により得られるパン類を包含する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明では、パン生地の調製に用いる原料の種類
やその配合割合等は特に制限されず、パン類の種類など
に応じて、従来と同様に、小麦粉などの穀粉類から主と
してなる製パン原料を用いてパン生地を調製することが
できる。
【00012】また、本発明では、最終発酵済み冷凍パ
ン生地(以下「ホイロ済み冷凍パン生地」という)を得
るまでの各工程の内容や条件なども特に制限されず、ホ
イロ済み冷凍パン生地を得るのに従来から採用されてい
るいずれの方法で行ってもよい。本発明におけるホイロ
済み冷凍パン生地としては、例えば、ストレート法、中
種法、宵種法、液種法、速成法などの方法によって得ら
れる生地を用いて成形し、それを最終発酵させた後(ホ
イロを採った後)に冷凍したものを挙げることができ
る。例えば、ストレート法による場合は、混捏、発酵、
分割、ベンチタイム、成形、最終発酵(ホイロ)、冷凍
などの工程を順次行ってホイロ済み冷凍パン生地を得る
ことができ、また中種法による場合は、中種生地の混
捏、中種生地の発酵、本捏配合材料の添加、混捏、発
酵、分割、ベンチタイム、成形、最終発酵(ホイロ)、
冷凍などの工程を順次行ってホイロ済み冷凍パン生地を
得ることができる。そのうちでも、本発明の解凍方法
は、ストレート法により得られるホイロ済み冷凍パン生
地の解凍方法として適している。さらに、本発明では、
ホイロ済み冷凍パン生地の形状や大きさなども特に制限
されず、パン類の種類などに応じて適宜決めることがで
きる。
【0013】本発明の方法でホイロ済み冷凍パン生地の
解凍時に用いる疎水性布としては、疎水性布でホイロ済
み冷凍パン生地を覆って解凍を行う際に、パン生地の水
分を吸収せず、且つ食品衛生上安全に使用できる布であ
ればいずれも使用可能である。本発明の方法で有効に用
い得る疎水性布の例としては、ポリアミド(ナイロ
ン)、ポリエステル、アクリル系重合体、ポリオレフィ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフルオ
ロカーボン、ポリウレタンなどのような疎水性の繊維形
成性重合体からなる形成されている繊維や糸から製造さ
れた布帛、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、油脂、パラフ
ィンなどのような撥水性材料(疎水性材料)で繊維や糸
の表面処理した疎水性布などを挙げることができる。ま
た、本発明で用いる疎水性布の組織の種類、厚さなども
特に制限されず、疎水性布は、織布、編布、不織布など
のいずれであってもよい。
【0014】本発明の解凍方法を採用しないで、ホイロ
済み冷凍パン生地の解凍時に、例えば、ホイロ済み冷凍
パン生地を布などで何ら覆わずに解凍したり、木綿布な
どのような親水性布で覆って解凍する場合は、それを焼
成、蒸し上げ、または油揚げして得られるパン類は、パ
ン体積が十分に大きなものとならず、パン底面に白色化
が生じたものとなり易く、また外観、内相、食感、風味
などにおいても劣ったものとなり易い。
【0015】本発明で用いる疎水性布は、平坦なシート
状、袋状などの任意の形状で用いることが可能である
が、平坦なシート状の疎水性布を用いることが好まし
い。ホイロ済み冷凍パン生地をシート状の疎水性布で覆
って解凍するに当たっては、ホイロ済み冷凍パン生地の
少なくとも上面と底面を疎水性布で覆って解凍すること
が好ましく、ホイロ済み冷凍パン生地の全体を疎水性布
で覆って解凍することがより好ましい。その場合に、ホ
イロ済み冷凍パン生地の少なくとも底面が疎水性布に接
しているようにして疎水性布で覆って解凍することがパ
ン底面の白色化の防止のために極めて有効である。ホイ
ロ済み冷凍パン生地の上面および側面も疎水性布と接し
ていることが好ましいが、場合によってはホイロ済み冷
凍パン生地の上面および/または側面と疎水性布との間
に多少の空間が存在してもよい。
【0016】そして、上記したようにして疎水性布でホ
イロ済み冷凍パン生地を覆って解凍を行う限りは、例え
ば、1枚の疎水性布によってホイロ済み冷凍パン生地を
1個宛て覆って解凍しても、1枚の疎水性布によって複
数個のホイロ済み冷凍パン生地を一度に覆って解凍を行
っても、1個または複数個のホイロ済み冷凍パン生地を
複数枚の疎水性布を用いて覆って解凍しても、またはそ
れ以外の方法を採用してもよい。
【0017】ホイロ済み冷凍パン生地を疎水性布で覆っ
て解凍する具体的な方法としては、何ら限定されるもの
ではないが、例えば、 ○1枚のシート状の疎水性布の上に1個のホイロ済み冷
凍パン生地を静置した後、疎水性布がホイロ済み冷凍パ
ン生地の上面および側面に軽く接するようにして、その
ホイロ済み冷凍パン生地を風呂敷で包むように包んで解
凍する方法; ○1枚の比較的大きなシート状の疎水性布の上に複数個
のホイロ済み冷凍パン生地を間隔をあけて静置した後、
ホイロ済み冷凍パン生地の間の疎水性布を持ち上げて波
状にしてホイロ済み冷凍パン生地間に壁をつくり、ホイ
ロ済み冷凍パン生地の上面を更に別のシート状の疎水性
布疎水性布で覆って、解凍する方法; ○1枚の比較的大きなシート状の疎水性布の上に複数個
のホイロ済み冷凍パン生地を間隔をあけて静置した後、
ホイロ済み冷凍パン生地の上面に、更に別のシート状の
疎水性布をホイロ済み冷凍パン生地間に疎水性布の壁が
形成されるように下に窪ませて襞を採りながら覆って、
解凍する方法; ○1枚の比較的大きなシート状の疎水性布の上に複数個
のホイロ済み冷凍パン生地を間隔をあけて静置した後、
ホイロ済み冷凍パン生地の上面に、更に別のシート状の
疎水性布疎水性布で単にそのまま覆って、解凍する方
法;などを挙げることができる。
【0018】ホイロ済み冷凍パン生地を疎水性布で覆っ
て解凍する際の解凍条件は、パンの種類や、冷凍パン生
地の大きさなどに応じて調節できるが、一般には、雰囲
気温度0〜40℃、雰囲気湿度5〜98%の条件下に、
10分〜24時間(冷凍庫から取り出して焼成装置など
の最終装置に入れるまでの時間)置いて解凍することが
好ましく、雰囲気温度5〜35℃、雰囲気湿度30〜9
0%の条件下に、20分〜18時間置いて解凍すること
がより好ましい。
【0019】また、ホイロ済み冷凍パン生地の解凍に用
いる設備は特に制限されず、例えば、通常の製パン技術
で用いられている発酵室内、冷蔵庫内、恒温室などの収
納庫内に入れて解凍しても、或いは前記の収納庫に入れ
ずに製パンの作業所内でそのまま解凍してもよい。
【0020】上記によりパン生地を解凍した後、パン生
地を覆っている疎水性布を取り除いて、常法にしたがっ
て、焼成、蒸し処理、油揚げなどの最終工程を行って、
目的とするパン類を製造することができる。
【0021】また、本発明では、製造するパン類の種類
も特に限定されず、例えば、フランスパン、ソフトフラ
ンスパン、ミルクハース、クレッセントロール、カイザ
ーロール、グラハムロール、ライ麦パン、ヴィエノワ、
菓子パン類、バターロール、クロワッサン、スイートロ
ール、デニッシュペストリー、ブリオッシュ、蒸しパン
及びドーナツ等いずれのパン類も製造することができ
る。
【0022】
【実施例】以下に本発明を実施例等により具体的に説明
するが、本発明はそれにより限定されない。以下の例
中、「部」は重量部を示す。
【0023】《実施例1》 (1) パン用小麦粉(日清製粉株式会社製「ミリオ
ン」)、アスコルビン酸(和光純薬株式会社製)、生イ
ースト(オリエンタル酵母工業株式会社製)、食塩、モ
ルトシロップ(オリエンタル酵母工業株式会社製)を用
いて、下記の表1に示す配合を使用し、下記の表2に示
すフランスパンの製パン工程(ストレート法)における
工程(i)〜(vii)を行って、ホイロ済み冷凍パン生
地を調製した。
【0024】
【表1】[フランスパン用の製パン配合] 小麦粉 1000部 生イースト 4部 アスコルビン酸 0.03部 モルトシロップ 6部 食塩 20部 水 640部
【0025】
【表2】
【0026】(2) 上記(1)で得られたホイロ済み
冷凍パン生地を、冷凍庫から取り出して、上記の表2に
示したフランスパンの製パン工程における工程(viii)
にしたがって解凍した後、剃刀で生地表面にクープを3
本入れ、次いで上記の表2に示した工程(ix)にしたが
って焼成してフランスパンを製造した。 (3) 上記(2)で得られたフランスパンのパン体積
を菜種種子置換法で測定するとともに、その品質を10
名のパネラーにより下記の表3に示す評価基準にしたが
って評価してもらい、その平均値を採ったところ下記の
表4に示すとおりであった。
【0027】
【表3】 [パンの品質の評価基準] 表 面: 4点:パン体積が大きく、黄金色の焼色をしていて、表面に艶がある。 3点:パン体積がほぼ大きく、焼色および表面の艶がほぼ良好である。 2点:パン体積がかなり小さく、焼色がうすく、表面に艶がない。 1点:パン体積が小さく、白っぽい焼色をしていて、表面がざらついて いて艶がない。 底 面: 4点:黄金色の焼色をしていて、滑らかで、艶がある。 3点:やや薄い焼色をしていて、少しざらつき、艶がやや少ない。 2点:焼色が薄く、白墨を薄く塗りつけた様な表面をしており、艶がない。 1点:白墨を濃く塗りつけた様な表面をしており、ざらざらしている。 内 相: 4点:すだちが均一であり、膜が薄い。 3点:すだちがやや均一であり、膜がやや薄い。 2点:すだちがやや不均一であり、膜がやや厚い。 1点:すだちが不均一であり、膜が厚い。 食感および風味: 4点:歯切れが良く、風味が良好である。 3点:ほぼ歯切れが良く、風味がほぼ良好である。 2点:やや歯切れが悪く、風味が少し劣る。 1点:歯切れが悪く、くちゃつきが有り、風味も悪い。
【0028】《比較例1》 (1) 上記の表2に示したフランスパンの製パン工程
において、その(viii)の解凍工程を、冷凍庫から取り
出したホイロ済み冷凍パン生地を、木綿布の上に並べて
発酵室中で雰囲気温度27℃、雰囲気湿度75%の条件
下に50分間置いて解凍する方法を採用して行った以外
は、実施例1と全く同じ工程を採用して、製パン工程を
行ってフランスパンを製造した。 (2) 上記(1)で得られたフランスパンのパン体積
を菜種種子置換法で測定するとともに、その品質を10
名のパネラーにより上記の表3に示した評価基準にした
がって評価してもらい、その平均値を採ったところ、下
記の表4に示すとおりであった。
【0029】《比較例2》 (1) 上記の表2に示したフランスパンの製パン工程
において、その(viii)の解凍工程を、冷凍庫から取り
出したホイロ済み冷凍パン生地を、木綿布の上に並べ、
パン生地間の木綿布を持ち上げて波状にして壁をつく
り、パン生地の上面をさらに木綿布で覆い、発酵室中
で、雰囲気温度27℃、雰囲気湿度75%の条件下に5
0分間置いて解凍する方法を採用して行った以外は、実
施例1と全く同じ工程を採用して、製パン工程を行って
フランスパンを製造した。 (2) 上記(1)で得られたフランスパンのパン体積
を菜種種子置換法で測定するとともに、その品質を10
名のパネラーにより上記の表3に示した評価基準にした
がって評価してもらい、その平均値を採ったところ、下
記の表4に示すとおりであった。
【0030】
【表4】 実施例1 比較例1 比較例2 ○解凍時に用いた布の種類1) ナイロン製布 木綿布 木綿布 ○パンの品質: パン体積(ml) 1300 900 800 表 面 3.8 1.2 2.2 底 面 3.8 1.0 2.0 内 相 3.6 1.5 2.2 食感及び風味 3.6 1.0 2.2 1) ホイロ済み冷凍パン生地の解凍時に用いた布の種類
【0031】上記の表4の結果から、ホイロ済み冷凍パ
ン生地の解凍を疎水性布(ナイロン製布)で覆って行っ
た実施例1による場合は、パン体積が大きくパンの表
面、底面、内相並びに食感および風味に優れるフランス
パンが得られていること、特にパン底面の白色化が完全
に防止されることがわかる。それに対して、ホイロ済み
冷凍パン生地の解凍を親水性布(木綿布)を用いて行っ
た比較例1および比較例2で得られたフランスパンは、
実施例1のフランスパンに比べて、パン体積、パンの表
面、底面、内相並びに食感および風味のすべての面にお
いて劣っていることがわかる。
【0032】
【発明の効果】ホイロ済み冷凍パン生地を疎水性布で覆
って解凍することからなる本発明の解凍方法を採用する
場合は、パン体積が大きく、外観、内相、食感および風
味に優れる高品質のパン類、特にパン底面に白色化(白
墨状化)の生じていない、できたての高品質のパン類
を、ホイロ済み冷凍パン生地を前記した方法で解凍した
後に、焼成、蒸し上げ、または揚げるだけで、極めて簡
単に、且つ短い時間で、タイムリーに提供することがで
きる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最終発酵済み冷凍パン生地を疎水性布で
    覆って解凍することを特徴とする最終発酵済み冷凍パン
    生地の解凍方法。
  2. 【請求項2】 最終発酵済み冷凍パン生地の底面が少な
    くとも疎水性布に接しているようにして最終発酵済み冷
    凍パン生地の全体を疎水性布で覆って解凍する、請求項
    1の解凍方法。
  3. 【請求項3】 最終発酵済み冷凍パン生地を疎水性布で
    覆って解凍し、ついでそれを焼成、油揚げまたは蒸すこ
    とを特徴とするパン類の製造方法。
  4. 【請求項4】 最終発酵済み冷凍パン生地の底面が少な
    くとも疎水性布に接しているようにして最終発酵済み冷
    凍パン生地の全体を疎水性布で覆って解凍する請求項3
    のパン類の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3または4の製造方法により得ら
    れるパン類。
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