JPH10328194A - 超音波治療装置 - Google Patents

超音波治療装置

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JPH10328194A
JPH10328194A JP10059556A JP5955698A JPH10328194A JP H10328194 A JPH10328194 A JP H10328194A JP 10059556 A JP10059556 A JP 10059556A JP 5955698 A JP5955698 A JP 5955698A JP H10328194 A JPH10328194 A JP H10328194A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、治療用超音波を従来よりも安
全かつ確実に照射できる超音波治療装置を提供すること
にある。 【解決手段】本発明は、治療用超音波発生源2と超音波
プローブ16を有するアプリケータ1と、アプリケータ
を移動する機構と、治療用超音波発生源を駆動するドラ
イバと、超音波プローブを駆動して断層像を生成し、表
示する診断装置17と、治療領域を設定するためのコン
ソール10と、治療シュミレーションを実行するシステ
ムコントローラ9とを具備し、治療シュミレーション中
には、治療領域に従ってデザインされた焦点の移動コー
スに従ってアプリケータが移動され、治療用超音波は発
生されず、焦点付近をスキャンして断層像と一緒に焦点
を表す焦点マーカを表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波により生体
内の結石を破砕し、また癌等の腫瘍を焼灼する超音波治
療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、MIT(Minimally I
nvasive Teratment)とよばれる最少
侵襲治療の流れが医療の各分野で注目を集めている。一
例としては、結石症の治療に体外から強力超音波を照射
し、無侵襲的に結石を破砕治療する結石破砕装置の実用
化が挙げられ、泌尿器系結石の治療法を大きく様変わり
させた。この結石破砕装置に使用される強力超音波発生
源としては、水中放電方式・電磁誘導方式・微小爆発方
式・ピエゾ方式等があり、特にピエゾ方式では強力超音
波の圧力が小さいという短所はあるが、小焦点で、消耗
品がなく、強力超音波圧力を任意にコントロールでき、
複数のピエゾ素子にかかる駆動電圧を位相制御すること
で焦点位置を任意にコントロールできる等、優れた長所
がある。
【0003】一方、癌治療の分野でもMITは1つのキ
ーワードとなっており、特に癌の場合、その治療の多く
を外科的手術に頼っている現状から、本来その臓器が持
つ機能や外見上の形態を大きく損なう場合が極めて多
く、生命を長らえたとしても患者にとって大きな負担が
残る。このため、患者のQOL.(Quality o
f Life)を考慮した侵襲の少ない治療法及びその
ための装置の開発が強く望まれている。
【0004】このような流れの中、悪性新生物、いわゆ
る癌の治療技術のーつとして、ハイパーサーミア療法が
注目されるようになってきた。これは、腫瘍組織と正常
組織の熱感受性の違いを利用して、患部を42.5〜4
3゜C程度に加温・維持することで癌細胞のみを選択的
に死減させる治療法である。加温の方法としてはマイク
ロ波等の電磁波を用いる方法が先行しているが、この方
法では生体の電気的特性により深部の腫瘍を選択的に加
温することは困難であり、深さ5cm以上の腫瘍に対し
ては良好な治療成績は望めない。そこで、深部腫瘍の治
療には集束性が良く深達度の高い超音波エネルギーを利
用する方法が考えられる。
【0005】また、上記加温治療法を更に進めて、ピエ
ゾ素子より発生した強力超音波を患部に鋭く集束させて
腫瘍部分を80゜C以上に加熟し、腫瘍組織を瞬時に熱
変性壊死させるような治療法も考えられている。
【0006】この治療法では、従来のハイパーサーミア
とは異なり、焦点近傍の限局した領域に非常に強い強度
(数百〜数千W/cm2 )の超音波が投入されるため、
焦点近傍の狭い領域のみが瞬時に熱変性壊死させられ
る。かつ、その小さな焦点を正確に位置決めしながら患
部領域全体を焼灼する必要があるため、焦点の位置決め
技術が非常に重要となる。
【0007】これに関する1つの解決法として、MRI
の化学シフトを利用した体内非侵襲温度分布画像化によ
り術中の発熱点を計測する技術が開示されている。更
に、超音波単独のシステムについても、治療用超音波の
焦点領域からの反射波を検出して超音波画像上に表示す
る手法が開示されている。
【0008】従来の、特に単純なBモード断層画像を術
中モニタとして使用するタイプの超音波治療装置におい
ては、Bモード断層画像1画面だけでは腫瘍の全容を一
時に把握できないため、設定焼灼領域を設定しても設定
位置や範囲が実際の患部とずれて設定される場合が生じ
る。従って、このまま照射を行うと腫瘍の撃ち残しが出
るばかりでなく、周囲の正常組織を無駄に傷つけてしま
う可能性があった。
【0009】また、従来の超音波治療装置では「治療用
超音波の入射経路が周囲臓器にどの程度掛かっている
か」「このまま照射を行って安全か」等を事前に簡便か
つリアルタイムに確認する手段が無かったため術前の治
療計画に従うしかなく、実際の臓器の移動や治療用超音
波入射経路の違いに応じた修正がきかなかった。このた
め、実際の照射の際に超音波通過領域に重要臓器が掛か
ってしまい、誤って副作用を生じてしまったり、移動の
際にアプリケータが他の部位にあたって狙ったところを
照射できなくなってしまう虞があった。
【0010】更に、MRI(磁気共鳴診断装置)等の診
断装置を術中モニタリング画像として用いた場合には3
次元的な画像データ取得が可能であるため、治療用超音
波の通過領域に他の重要臓器が掛からないように制御す
ることは可能である。しかし、これらの見積もりはあく
までも仮想であり、「実際の照射位置からの強力超音波
エネルギー入射時の通過経路への影響」、「呼吸移動等
による周囲臓器との位置関係の変化とその影響」、「実
際に照射する位置にアプリケータが移動した際にアプリ
ケータが他の部位にあたって邪魔にならないか」、など
を簡便に判別することは出来なかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、治療
用超音波を従来よりも安全かつ確実に照射できる超音波
治療装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、患部を治療す
るために、治療用超音波を患部に集束する超音波治療装
置において、治療用超音波発生源と超音波プローブとを
有しているアプリケータと、前記アプリケータを移動す
る機構と、前記治療用超音波発生源から治療用超音波を
発生させるために前記治療用超音波発生源を駆動するド
ライバと、前記超音波プローブを駆動して前記治療用超
音波の焦点付近を超音波でスキャンし、得られたエコー
に基づいて断層像を生成し、表示する診断装置と、前記
患部を含むように治療領域を設定するためのコンソール
と、治療シュミレーションを実行するシステムコントロ
ーラとを具備し、前記治療シュミレーション中には、前
記機構は前記治療領域に従ってデザインされた前記焦点
の移動コースに従って前記アプリケータを移動し、前記
ドライバは前記治療用超音波を発生させないために前記
治療用超音波発生源を駆動せず、前記診断装置は前記超
音波プローブを介して前記焦点付近をスキャンして、前
記断層像と一緒に前記焦点を表す焦点マーカを表示する
ものである。 (作用)患部が治療用超音波の焦点よりも大きいとき、
患部を含むように治療領域が設定される。そして、治療
用超音波の焦点は、この治療領域に基づいてデザインさ
れた移動コースに従って移動される。これにより、焦点
より大きな患部の全体が治療され得る。本発明では、実
際に治療する、つまり治療用超音波を照射する前に、治
療が良好に行われるか否かを、シュミレーションにより
確認することができる。このシュミレーションでは、ア
プリケータは、治療領域に基づいてデザインされた移動
コースに従って移動される。この移動中には、超音波プ
ローブにより患者の体内は継続的にスキャンされイメー
ジングされるが、治療用超音波は発生されない。そし
て、得られた断層像は、焦点を表す焦点マーカと一緒に
表示される。このように、アプリケータを、実際のコー
スに沿って動かして、患部と焦点との位置関係を観察す
ることにより、治療領域が患部に対して正しくセットさ
れているか否かを正確に確認することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明を
好ましい実施形態により説明する。図1には、本実施形
態による超音波治療装置の構成を示している。アプリケ
ータ1のフレーム27には、治療用超音波発生源2が取
り付けられている。治療用超音波発生源2には、強力な
超音波を発生するピエゾ素子又はピエゾ素子群が、球の
一部分の形状に形成又はアレイされている。この治療用
超音波発生源2の中心軸CL上であって、球半径の深さ
の点、つまり球の中心において、ピエゾ素子から発生し
た治療用超音波が集束するようになっている。この集束
点を中心として、一定レベル以上のエネルギーを示す領
域を、一般的に、焦点8と称している。この焦点8は、
例えば、径10mm、長さ15mmの縦長形状を有して
いる。
【0014】このフレーム27及び治療用超音波発生源
2の略中心部分には孔が開けられており、この孔に円柱
形状の超音波プローブ16が、その軸が発生源2の中心
軸CLに揃う状態で、且つ軸方向に前後に移動自在に挿
入されている。治療用超音波発生源2に対する超音波プ
ローブ16の突出量を検出するために、エンコーダ23
が設けられている。このように発生源2に対して超音波
プローブ16が設けられているので、発生源2の焦点8
は、超音波プローブ16により得られる断層像では、そ
の中心線上に存在するし、その深さはエンコーダ23に
より検出された突出量に基づいて計算することができる
ようになっている。
【0015】この超音波プローブ16を介して焦点8の
付近を超音波で走査して、断層像を生成し、これをディ
ジタルスキャンコンバータ(DSC)18を介してCR
T19に表示するために、超音波診断装置17が設けら
れている。なお、システムコントローラ9の機能によ
り、CRT19に表示された断層像には、焦点を表す焦
点マーカや、コンソールパネル10を介して設定された
焼灼領域(治療領域)を表す図形マーカがスーパーイン
ポーズされて、CRT19に表示されるようになってい
る。
【0016】治療用超音波発生源2及び超音波プローブ
16の下側には、治療用超音波やイメージング用の超音
波を損失少なく患者に導くと共に、患者からの反射波を
損失少なく超音波プローブ16に導くための脱気水等の
カップリング液4がカップリング膜5に充填されてい
る。
【0017】アプリケータ1は、そのフレーム27にお
いて、ステージ21から伸びたアーム22の先端に取り
付けられており、ステージ21の移動に対応して自由に
移動し、また任意の姿勢で静止できるようになってい
る。このアーム22の動きは、システムコントローラ9
の制御下にあるステージコントローラ20により完全に
制御されている。
【0018】治療時には、まず患者を寝台(図示せず)
に載置して所定位置に固定する。そしてアプリケータ1
のカップリング膜5を、図示しない超音波ゼリー等を塗
布した患者体表に接触させる。そして、システムコント
ローラ9からの制御信号に従って連続波発生回路11又
はパルス波発生回路12から切替スイッチ13を介して
超音波域の高周波信号がRFアンプ14に供給される。
RFアンプ14で増幅された高周波信号は、インピーダ
ンスマッチング回路15を介して治療用超音波発生源2
のピエゾ素子に供給される。これにより、ピエゾ素子は
機械的に振動して、超音波を発生する。この超音波は、
カップリング液4を介して患者体内に導かれ、焦点8を
形成し、この焦点8にある患部(腫瘍又は結石)を治療
(加温又は破砕)する。
【0019】図2には、本実施形態による治療計画の立
案の手順を示している。ここでは癌等の腫瘍を超音波で
焼灼する場合で説明する。ここで、患部7が焦点8より
大きいとき、患部7の全体を治療するには、焦点8を移
動しながら、治療用超音波の照射を繰り返すという動き
が必要になる。この焦点8の移動範囲を決定するのが、
焼灼領域(治療領域)であり、治療計画の最大の目的
は、この焼灼領域を患部に対して正しく、つまり、焼灼
領域が過不足無く患部をカバーするように、設定するこ
とである。
【0020】治療計画は、大きく、事前検査と、一次計
画と、二次計画とに分けられる。このうち、二次計画が
特徴的である。まず、事前検査ST1では、治療用超音
波発生源2を駆動せず、治療用超音波を発生せず、超音
波プローブ16を使って断層像により患者の体内を観察
する。場合によっては、X線CT画像やMRI画像等が
参照される。この事前検査ST1により、患部の大体の
位置や大きさや形状が確認される。
【0021】次に、一次計画では、焼灼領域がラフに設
定される。このためにアプリケータ1を、事前計画ST
1で確認した患部の近くの体表に当て(ST2)、超音
波プローブ16を介して患部を立体的にイメージングす
る(ST3)。そして、患部7をカバーするように、焼
灼領域を設定する(ST4)。
【0022】図4(a)には、焼灼領域の設定画面を示
している。この画面には、患部像7′と、焦点マーカ
8′と、焼灼領域マーカ24′とが表示されている。焼
灼領域を設定する一般的な手順は、焦点マーカ8′を患
部像7′の中心に位置させると、焦点マーカ8′を中心
として焼灼領域マーカ24′が例えば矩形に表示され
る。そして、患部像7′をカバーするように、この焼灼
領域マーカ24′の位置やサイズを調整する。この作業
を断層像の位置を変えながら繰り返すことで、焼灼領域
がラフに設定される。
【0023】焼灼領域が設定されると、この設定された
焼灼領域に従って焦点8の移動コースがシステムコント
ローラ9でデザインされる。この移動コースは、正弦波
形や渦巻き形等の基本コースのサイズを変更することに
よりデザインされてもよいし、焼灼領域に応じて自由に
デザインするようにしてもよい。
【0024】なお、焦点マーカ8′は、一般的な形状及
びサイズに表示してもよいし、もっと正確な形状及びサ
イズで表示するようにしてもよい。後者では、治療用超
音波の強度分布イメージを参照する。この強度分布イメ
ージとは、実際に発生源2から治療用超音波パルスを発
生し、そのエコーを超音波プローブ16で受信し、その
受信信号に基づいてBモード像を生成する。Bモード像
では、エコー強度の強いところが高輝度で表示される。
また、エコー強度はその位置の照射強度を反映してい
る。従って、このBモード像は治療用超音波の強度分布
を表すことになる。この強度分布から一定の強度以上を
示す領域を焦点8として、抽出することができる。な
お、この強度分布イメージングの詳細については、治療
用強力超音波を発生する超音波発生源から照射されたバ
ースト波の高調波成分を診断用超音波プローブにより受
信/画像化する手法が日本特許番号第1851304
号、第1821772号に記載されており、また、カラ
ードップラを応用した手法が特願平7−203576号
公報に、また、診断用超音波プローブからは画像取得用
超音波の送信を行わずに治療用超音波源から照射された
超音波の受信のみを行い、その生体内からの反射波を画
像化する手法が特許番号第1765452号に記載され
ている。
【0025】次に、二次計画が行われる。二次計画で
は、図3(a)に示すように、システムコントローラ9
の制御に従って、一次計画でデザインされた移動コース
に従って、実際にアプリケータ1が移動される(ST
6)。このとき、治療用超音波発生源2は駆動されず、
治療用超音波は発生されない。また、アプリケータ1が
移動コースに従って移動している間、超音波プローブ1
6及び診断装置17によって焦点付近のイメージングが
継続され、図3(b)に示すように、刻々と変遷する画
像を観察することができる。もちろん、この断層像と一
緒に焦点を表す焦点マーカや焼灼領域マーカが表示され
る。このような作業を、以下、治療シュミレーションと
称する。この治療シュミレーションにより、焼灼領域が
患部に対して正しく設定されているか否かを正確に確認
できる(ST7)。
【0026】なお、実際の治療では、アプリケータ1は
移動コースに沿って断続的に移動し、これに同期して静
止時に治療用超音波を短時間照射するが、このシュミレ
ーションでは、このようなアプリケータ1を断続的に移
動するのではなく、連続的に移動し、しかも実際の治療
時よりも、高速で移動する。これにより、実際の治療時
間よりも、大幅に時間を短縮して、シュミレーションを
終わらせることができる。
【0027】もし、図4(b)に示すように、焼灼領域
24が患部7に対して正しく設定されていないときに
は、コンソールパネル10を介して焼灼領域の中心位置
(座標)やサイズや形状が微調整(再設定)される(S
T5)。焼灼領域の中心位置の変更は、図5(a)に示
すように、マウス等のポインティングデバイスを用いて
焼灼領域マーカ24′をドラッグして移動することによ
り行われる。また、焼灼領域のサイズの変更は、図5
(b)に示すように、マウス等のポインティングデバイ
スを用いて焼灼領域マーカ24′をドラッグして拡大、
縮小することにより行われる。
【0028】焼灼領域の再設定後には、治療シュミレー
ションST6が行われる。これにより、焼灼領域24が
患部7に対して正しく設定されているか否かが再度確認
される(ST7)。
【0029】このST5、ST6、ST7のループは、
焼灼領域24が患部7に対して正しく設定されているこ
とが確認できるまで、繰り返される。焼灼領域24が患
部7に対して正しく設定されていることが確認できた後
には、実際に治療用超音波を照射して患部を治療する治
療ステップST8が開始される。治療においては、シス
テムコントローラ9の制御により、最終的に設定された
焼灼領域に従ってデザインされた移動コースに沿ってア
プリケータ1が移動される。このとき、SW13はC側
に切り替えられ、連続波発生回路11からの連続的な高
周波信号に従って超音波発生源2が駆動され、被検体に
治療用超音波が連続的に患部に照射される。
【0030】このような治療シュミレーションによる
と、短時間で焼灼領域が患部に対して正しく設定されて
いるか否かを確認して、必要に応じて微調整することが
できる。従って、より安全で、確実で、信頼性の高い治
療を行うことができる。また、実際にアプリケーション
1を動かすことで、アプリケータ1が他の構造物等に干
渉するか否かを確認することもできる。
【0031】次に、上述した治療シュミレーションより
ももっと簡易に、焼灼領域が患部に対して正しく設定さ
れているか否かを確認することのできる簡易タイプシュ
ミレーションについて説明する。上述した治療シュミレ
ーションでは、実際の移動コースに従ってアプリケータ
1を動かしていたが、簡易タイプシュミレーションで
は、いわゆる3次元スキャンを採用している。この3次
元スキャンの方法としては、図6(a)に示すような超
音波プローブ16を軸回転する方法や、図7に示すよう
な超音波プローブ16をスイング(首振り運動)させる
方法や、超音波プローブ16を直線移動させる方法等が
あり、このいずれを採用してもよい。この3次元スキャ
ンによって得られる図6(b)に示すような画像の変化
を観察することにより、焼灼領域が患部に対して正しく
設定されているか否かを、短時間のうちに、3次元で比
較的正確に確認することができる。この簡易タイプのシ
ュミレーションは、上述の治療シュミレーションと併用
してもよい。
【0032】次に、焼灼領域が患部に対して正しく設定
されているか否かの確認を容易にするための表示方法に
ついて説明する。この表示は、治療シュミレーションや
簡易タイプシュミレーションが終了後に、システムコン
トローラ9により自動的に実行される。治療シュミレー
ションや簡易タイプシュミレーション中には、複数枚の
断層像が生成されている。この複数枚分の断層像データ
は、フレームメモリ29に保持される。システムコント
ローラ9は、この複数枚の断層像の中から、上記確認を
簡易にのに有用とされる数枚の断層像をピックアップし
て、一画面に同時表示する。有用とされる数枚の断層像
としては、例えば、図3(a)の(A)点、(C)点で
得た2枚の断層像、つまり超音波プローブ16が焼灼領
域の辺縁にあるときにスキャンして得た断層像が好まし
い(図8参照)。また、図6(a)に示したように、超
音波プローブ16を軸回転する場合には、有用とされる
数枚の断層像としては、例えば超音波プローブ16が0
゜、90゜それぞれの位置にあるときにスキャンして得
た2枚の断層像が好ましい(図9参照)。なお、この超
音波プローブ16を軸回転する場合には、有用とされる
数枚の断層像としては、例えば超音波プローブ16が0
゜、45゜、90゜、135度それぞれの位置にあると
きにスキャンして得た4枚の断層像を同時表示すること
も考えられる(図10参照)。
【0033】なお、上述では、断層像を表示すると説明
したが、複数枚分の断層像データから患部の3次元画像
を作成し、表示するようにしてもよい。また、画像取得
手段としては、超音波プローブに限られず、X線CTや
MRI等を用いることもできる。従って、事前スキャン
は超音波画像だけでなく単純X線画像、X線CTやMR
I等の他の診断画像(2Dや3D)ガイド下での使用も
考えられる。
【0034】また、上述では、焦点を移動するために、
アプリケータ1を機械的に動かしていたが、本発明は、
フェーズドアレイタイプの発生源と、遅延コントロール
とを採用して、電子的に焦点を移動する場合にも適用で
きる。この場合でも、治療シュミレーションにおいて、
焦点の移動コースに従ってスキャン面を移動することは
何ら変わることはない。
【0035】また、上述では、エンコーダ23からの超
音波プローブ16の突出量に基づいて、強度分布イメー
ジのための治療用超音波パルスの発生タイミングと、そ
のエコーの受信タイミングとを制御することで、強度分
布イメージを断層像の中心位置に配置ていたが、断層像
の中の突出量に応じた位置に強度分布イメージを重ねる
ようにしてもよい。また、上述では、強度分布イメージ
ングのために、パルス波発生回路12を連続波発生回路
11と切替可能に設けているが、連続波発生回路11だ
けを設けて、この連続波を比較的短時間だけ照射するよ
うにしてもよい。
【0036】また、本実施形態では強力超音波発生源2
としてピエゾ素子を用いているが、連続波を発生もしく
は連続波に近い状態の超音波を発生できる方式であれ
ば、例えば電磁誘導方式でも構成可能である。その他、
本発明は、上述した実施形態に限定されず、種々変形し
て実施可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、治療用超音波を従来よ
りも安全かつ確実に照射できる超音波治療装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態による超音波治療装
置の構成を示すブロック図。
【図2】図1の超音波治療装置を用いて行われる治療計
画の流れを示すフローチャート。
【図3】(a)は図2のシュミレーションステップST
7において、アプリケータの動きを示す図、(b)は
(a)の動きに伴う断層像の移り変わりを示す図。
【図4】(a)は図2のステップST5,ST6に対応
する画面を示す図、(b)は焼灼領域が患部から外れて
いるときの表示画面例を示す図。
【図5】(a)は図2のステップST6において、焼灼
領域の位置を調整する方法の説明図、(b)は図2のス
テップST6において、焼灼領域のサイズを調整する方
法の説明図。
【図6】(a)Aは図2のシュミレーションステップS
T7において、簡易モードでのスキャン方法を示す図、
(b)は(a)のスキャン方法に対応する断層像の移り
変わりを示す図。
【図7】簡易モードでの他のスキャン方法を示す図。
【図8】図3(b)の複数の断層像の中からピックアッ
プされた、焼灼領域の端に対応する画像の表示画面例を
示す図。
【図9】図6(b)の複数の断層像の中からピックアッ
プされた0゜と90゜の画像の表示画面例を示す図。
【図10】図6(b)の複数の断層像の中からピックア
ップされた0゜と45゜と90゜と135゜の画像の表
示画面例を示す図。
【符号の説明】
1…アプリケータ、 2…治療用超音波発生源、 4…カップリング液、 5…カップリング膜、 7…患部、 8…焦点、 9…システムコントローラ、 10…コンソールパネル、 11…連続波発生回路、 12…パルス波発生回路、 13…切替スイッチ、 14…RFアンプ、 15…インピーダンスマッチング回路、 16…超音波プローブ、 17…超音波診断装置、 18…ディジタルスキャンコンバータ(DSC)、 19…CRT、 20…ステージコントローラ、 21…ステージ、 22…アーム、 23…エンコーダ、 27…フレーム、 29…フレームメモリ。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患部を治療するために、治療用超音波を
    患部に集束する超音波治療装置において、 治療用超音波発生源と超音波プローブとを有しているア
    プリケータと、 前記アプリケータを移動する機構と、 前記治療用超音波発生源から治療用超音波を発生させる
    ために前記治療用超音波発生源を駆動するドライバと、 前記超音波プローブを駆動して前記治療用超音波の焦点
    付近を超音波でスキャンし、得られたエコーに基づいて
    断層像を生成し、表示する診断装置と、 前記患部を含むように治療領域を設定するためのコンソ
    ールと、 治療シュミレーションを実行するシステムコントローラ
    とを具備し、 前記治療シュミレーション中には、前記機構は前記治療
    領域に従ってデザインされた前記焦点の移動コースに従
    って前記アプリケータを移動し、前記ドライバは前記治
    療用超音波を発生させないために前記治療用超音波発生
    源を駆動せず、前記診断装置は前記超音波プローブを介
    して前記焦点付近をスキャンして、前記断層像と一緒に
    前記焦点を表す焦点マーカを表示することを特徴とする
    超音波治療装置。
  2. 【請求項2】 前記コンソールは、前記治療領域の位
    置、サイズ、形状の中の少なくとも1つを再設定するこ
    とが可能に設けられていることを特徴とする請求項1記
    載の超音波治療装置。
  3. 【請求項3】 前記診断装置は、前記断層像及び前記焦
    点マーカと一緒に前記治療領域を表すマーカを表示する
    ことが可能に設けられていることを特徴とする請求項1
    記載の超音波治療装置。
  4. 【請求項4】 前記診断装置は、前記焦点マーカとして
    前記治療用超音波の焦点付近の強度分布を表示すること
    が可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載
    の超音波治療装置。
  5. 【請求項5】 前記診断装置は、前記治療シュミレーシ
    ョン中に得られた複数の断層像の中から、前記治療領域
    の辺縁付近でのスキャンにより得られた少なくとも1枚
    の断層像をピックアップして、1画面に同時表示するこ
    とが可能に設けられていることを特徴とする請求項1記
    載の超音波治療装置。
  6. 【請求項6】 前記システムコントローラは、簡易タイ
    プシュミレーションを実行することが可能に設けられて
    いて、この簡易タイプシュミレーション中には、前記ド
    ライバは前記治療用超音波を発生させないために前記治
    療用超音波発生源を駆動せず、前記診断装置は前記超音
    波プローブを軸回転、スイング、平行移動の少なくとも
    1つを行って、複数枚の断層像を生成し、前記断層像を
    表示することを特徴とする請求項1記載の超音波治療装
    置。
  7. 【請求項7】 前記診断装置は、前記簡易タイプシュミ
    レーション中に得られた複数枚の断層像の中から、前記
    治療領域の辺縁付近でのスキャンにより得られた少なく
    とも1枚の断層像をピックアップして、1画面に同時表
    示することが可能に設けられていることを特徴とする請
    求項6記載の超音波治療装置。
  8. 【請求項8】 前記診断装置は、前記簡易タイプシュミ
    レーション中に得られた複数の断層像の中から、スキャ
    ン面が直交する2枚の断層像をピックアップして、1画
    面に同時表示することが可能に設けられていることを特
    徴とする請求項6記載の超音波治療装置。
  9. 【請求項9】 前記診断装置は、前記簡易タイプシュミ
    レーション中に得られた複数の断層像の中から、スキャ
    ン面が所定角度ずつずれた複数枚の断層像をピックアッ
    プして、1画面に同時表示することが可能に設けられて
    いることを特徴とする請求項6記載の超音波治療装置。
  10. 【請求項10】 患部を治療するために、治療用超音波
    を患部に集束する超音波治療装置において、 治療用超音波発生手段と、 前記治療用超音波の焦点付近に関する断層組織を映像化
    するための手段と、 前記患部を含むように治療領域を設定するための手段
    と、 治療シュミレーションを実行する手段とを具備し、 前記治療シュミレーション中には、前記治療用超音波発
    生源から前記治療用超音波は発生されず、前記断層組織
    は映像化され、この映像化される断層面は前記治療領域
    に対応する前記治療用超音波の焦点の移動コースに従っ
    て移動されることを特徴とする超音波治療装置。
  11. 【請求項11】 前記設定手段は、前記治療領域の位
    置、サイズ、形状の中の少なくとも1つを再設定するこ
    とが可能に設けられていることを特徴とする請求項10
    記載の超音波治療装置。
  12. 【請求項12】 前記イメージ手段は、前記断層像と一
    緒に前記治療用超音波の焦点を表す焦点マーカを表示す
    ることが可能に設けられていることを特徴とする請求項
    10記載の超音波治療装置。
  13. 【請求項13】 前記イメージ手段は、前記焦点マーカ
    として前記治療用超音波の焦点付近の強度分布を表示す
    ることが可能に設けられていることを特徴とする請求項
    12記載の超音波治療装置。
  14. 【請求項14】 前記イメージ手段は、前記断層像と一
    緒に前記治療領域を表すマーカを表示することが可能に
    設けられていることを特徴とする請求項10記載の超音
    波治療装置。
  15. 【請求項15】 前記イメージ手段は、前記治療シュミ
    レーション中に得られた複数の断層像の中から、前記治
    療領域の辺縁付近でのスキャンにより得られた少なくと
    も1枚の断層像をピックアップして、1画面に同時表示
    することが可能に設けられていることを特徴とする請求
    項10記載の超音波治療装置。
  16. 【請求項16】 前記イメージ手段は、前記治療シュミ
    レーション中に得られた複数の断層像の中から、スキャ
    ン面が直交する2枚の断層像をピックアップして、1画
    面に同時表示することが可能に設けられていることを特
    徴とする請求項10記載の超音波治療装置。
  17. 【請求項17】 前記イメージ手段は、前記治療シュミ
    レーション中に得られた複数の断層像の中から、スキャ
    ン面が所定角度ずつずれた複数枚の断層像をピックアッ
    プして、1画面に同時表示することが可能に設けられて
    いることを特徴とする請求項10記載の超音波治療装
    置。
  18. 【請求項18】 患部を治療するために、治療用超音波
    を患部に集束する超音波治療装置において、 治療用超音波発生手段と、 前記治療用超音波の焦点付近に関する断層組織を映像化
    するための手段と、 前記患部を含むように治療領域を設定するための手段
    と、 治療シュミレーションを実行する手段とを具備し、 前記治療シュミレーション中には、前記治療用超音波発
    生源から前記治療用超音波は発生されず、前記超音波プ
    ローブの軸回転、スイング、平行移動の少なくとも1つ
    の動きにより複数枚の断層像が生成され、前記断層像は
    表示され、前記焦点を表すマーカと前記治療領域を表す
    マーカとは前記断層像を一緒に表示されることを特徴と
    する超音波治療装置。
  19. 【請求項19】 治療用超音波を患部に集束して患部を
    治療する前に治療計画を立てる方法において、 前記患部を含むように治療領域を設定する第1ステップ
    と、 前記第1ステップの後に、治療をシュミレートする第2
    ステップと、 前記シュミレートの結果に従って前記治療領域を再設定
    する第3ステップとを具備し、 前記第2ステップでは、前記治療用超音波は発生され
    ず、前記断層組織は映像化され、映像化される断層面は
    前記設定された治療領域に基づいてデザインされた前記
    焦点の移動コースに従って移動されることを特徴とする
    治療計画立案方法。
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