JPH10328538A - 中空糸膜濾過塔の洗浄方法 - Google Patents

中空糸膜濾過塔の洗浄方法

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JPH10328538A
JPH10328538A JP15593397A JP15593397A JPH10328538A JP H10328538 A JPH10328538 A JP H10328538A JP 15593397 A JP15593397 A JP 15593397A JP 15593397 A JP15593397 A JP 15593397A JP H10328538 A JPH10328538 A JP H10328538A
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JP
Japan
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hollow fiber
fiber membrane
cleaning
chamber
membrane filter
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Application number
JP15593397A
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English (en)
Inventor
Satoru Tsuda
悟 津田
Toshio Morita
利夫 森田
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Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中空糸膜フィルタに多量の懸濁物質が圧密状
態で堆積して各中空糸膜フィルタ間の隙間が懸濁物質で
詰まると、中空糸膜フィルタの束の内側へ洗浄用薬液が
殆ど浸透せず、空気をバブリングさせたとしても殆どの
気泡は中空糸膜フィルタの束の外周面に沿って逃げてし
まい、空気のバブリングにより発生する気泡による洗浄
効果を殆ど期待することができず、各中空糸膜フィルタ
を十分に洗浄することができず、ひいては中空糸膜フィ
ルタの寿命を低下させる。 【解決手段】 本発明の中空糸膜濾過塔の洗浄方法は、
塔本体1内を下室2と上室3に区画する仕切板4と、こ
の仕切板4に上端が固定され且つ塔本体1を垂下する中
空糸膜モジュールとを備え、下室2に流入した原水を中
空糸膜モジュール5内の多数本の中空糸膜フィルタ51
によって濾過し、この濾過水を上室3へ流出させる中空
糸膜濾過塔において、中空糸膜フィルタ51を洗浄する
際に、上室3へ洗浄用薬液Lを供給し、この洗浄用薬液
Lを中空糸膜フィルタ51を介して下室2へ流入させ、
下室2内を洗浄用薬液Lで満たすことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空糸膜濾過塔の
洗浄方法に関し、更に詳しくは、例えば原子力発電所、
火力発電所の水処理や一般産業用の排水処理等に好適に
用いられる中空糸膜濾過塔の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】中空糸膜濾過塔(以下、単に「濾過塔」
と称す。)として例えば片端集水型を例に挙げて説明す
る。この中空糸膜濾過塔は、例えば、塔本体と、この塔
本体内を一次室である下室と二次室である上室を区画す
る仕切板と、この仕切板から下室へ垂下する複数本の中
空糸膜モジュールとを備えている。中空糸膜モジュール
は多数本の中空糸膜フィルタを有し、各中空糸膜フィル
タの上端が塔本体内の上室で開口している。従って、原
水の処理時には、下室内に流入した原水は中空糸膜モジ
ュール内で各中空糸膜フィルタの外側(一次側)から内
側(二次側)へ透過し、原水が各中空糸膜フィルタを透
過する間に原水中の酸化鉄等の無機物や不溶性の有機物
等の懸濁物質が中空糸膜フィルタの外面で捕捉され、濾
過水が中空糸膜フィルタの内側を経由して上室へ流出す
るようになっている。
【0003】そして、所定期間濾過を継続すると、中空
糸膜フィルタの外面に懸濁物質が圧密状態になって堆積
し、堆積物を原水が透過する際の抵抗が高くなり、下室
と上室間の差圧が次第に上昇し、濾過機能が次第に低下
する。そのため、濾過塔を洗浄し、中空糸膜フィルタの
機能回復を行う。濾過塔を洗浄する際には、例えば下室
内を満水にした状態で各中空糸膜モジュール内へ空気を
流入させ、空気が中空糸膜モジュール内をバブリングす
ると、各中空糸膜フィルタが振動し、懸濁物質が各中空
糸膜フィルタから剥離し、各中空糸膜フィルタの洗浄が
行われる。
【0004】しかし、各中空糸膜フィルタに多量の懸濁
物質が圧密状態で堆積して各中空糸膜フィルタ間の隙間
が懸濁物質で詰まり、あるいは粘着性の懸濁物質が堆積
すると、単に中空糸膜モジュール内で空気をバブリング
するだけでは中空糸膜フィルタから懸濁物質を殆ど剥離
することができないことがある。この場合には洗浄効果
の高い洗浄用薬液を下室内に満たした後、上述した場合
と同様に洗浄用薬液中に空気をバブリングし、更に中空
糸膜モジュールを洗浄用薬液中に所定時間浸漬する。更
に、その後、洗浄用薬液中に空気をバブリングして中空
糸膜フィルタから懸濁物質を除去するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、中空糸
膜フィルタに多量の懸濁物質が圧密状態で堆積すると、
各中空糸膜フィルタ間の隙間が極めて狭くなり、場合に
よっては各中空糸膜フィルタ間の隙間が懸濁物質で詰ま
り、中空糸膜フィルタが束状の固まりとなってしまうこ
とがある。この状態になると、下室内に洗浄用薬液を満
たしても中空糸膜フィルタの束の内側へ洗浄用薬液が殆
ど浸透せず、洗浄用薬液が懸濁物質と十分に接触するこ
とができず、極端な場合には中空糸膜フィルタの束の外
周面で接触するだけで、洗浄用薬液の洗浄効果を殆ど期
待できなくなり、このような状態下で洗浄用薬液中に空
気をバブリングさせたとしても殆どの気泡は中空糸膜フ
ィルタの束の外周面に沿って逃げてしまい、空気のバブ
リング効果を殆ど期待することができず、各中空糸膜フ
ィルタを十分に洗浄することができないため、中空糸膜
の使用限界差圧までの到達時間が短くなり、逆洗の回数
が増加するという課題があった。ひいては中空糸膜フィ
ルタの寿命を低下させるという課題があった。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、洗浄用薬液による洗浄効果を高めて中空糸
膜フィルタを効率良く洗浄することができ、ひいては中
空糸膜フィルタの差圧上昇を防止してその寿命を延ばす
ことができる中空糸膜濾過塔の洗浄方法を提供すること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の中空糸膜濾過塔の洗浄方法は、塔本体内を一次室と二
次室に区画する仕切部材と、この仕切部材に端部が固定
され且つ上記塔本体の軸心に沿って上記一次室内に配設
された中空糸膜モジュールとを備え、上記一次室に流入
した原水を上記中空糸膜モジュール内の多数本の中空糸
膜フィルタによって濾過し、この濾過水を上記二次室へ
流出させる中空糸膜濾過塔において、上記中空糸膜フィ
ルタを洗浄する際に、上記二次室へ洗浄用薬液を供給
し、この洗浄用薬液を上記中空糸膜フィルタを介して上
記一次室へ流入させることを特徴とするものである。
【0008】また、本発明の請求項2に記載の中空糸膜
濾過塔の洗浄方法は、塔本体内を一次室と二次室に区画
する仕切部材と、この仕切部材に端部が固定され且つ上
記塔本体の軸心に沿って上記一次室内に配設された中空
糸膜モジュールとを備え、上記一次室に流入した原水を
上記中空糸膜モジュール内の多数本の中空糸膜フィルタ
を介して濾過し、この濾過水を上記二次室へ流出させる
中空糸膜濾過塔において、上記中空糸膜フィルタを洗浄
する際に、上記一次室へ洗浄用薬液を供給しながら上記
一次室へ空気を供給し、上記一次室内を上記洗浄用薬液
で満たすことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図5に示す実施形態
に基づいて本発明を説明する。尚、各図中、図1は本発
明の洗浄方法の一実施形態に用いられる中空糸膜濾過塔
の構成を示す断面図、図2は図1に示す中空糸膜濾過塔
に用いられる中空糸膜モジュールの構成を示す断面図、
図3は本発明の濾過塔の他の実施形態に用いられる両端
集水型中空糸膜モジュールを示す断面図、図4は本発明
の洗浄方法の一実施形態による洗浄作用を説明するため
の模式図で、(a)は洗浄処理直前の状態を拡大して示
す中空糸膜フィルタの断面図、(b)は洗浄により懸濁
物質が剥離する状態を示す中空糸膜フィルタの断面図、
図5は本発明の洗浄方法の他の実施形態による洗浄作用
を説明するための模式図で、(a)は洗浄中の中空糸膜
モジュールを示す断面図、(b)は(a)に示す中空糸
膜モジュールの中空糸膜フィルタを拡大して示す断面図
である。
【0010】まず、本発明の濾過塔の洗浄方法に好適に
用いられる中空糸膜濾過塔(以下、単に「濾過塔」と称
す。)、例えば片端集水型中空糸膜濾過塔について図
1、図2を参照しながら説明する。この濾過塔は、図1
に示すように、塔本体1と、この塔本体1の上部におい
て下室2と上室3に区画する仕切板4と、この仕切板4
から下室2へ垂下する後述の中空糸膜モジュール5とを
備えている。また、下室2の底部には原水が流入する流
入管6が接続され、上室3の頂部には濾過水が流出する
流出管7が接続され、各配管6、7にはバルブ6A、7
Aがそれぞれ取り付けられている。そして、下室2は原
水が流入する一次室として形成され、上室3は濾過水が
流出する二次室として形成されている。また、各中空糸
膜モジュール5は仕切板4に対して例えばハニカム形状
等の所定の幾何学模様を形成して配置されている。
【0011】上記下室2内の底部中央にはバッフルプレ
ート8が原水の流入口に対向させて配設され、このバッ
フルプレート8によって下室2内へ流入した原水を分散
させるようにしてある。また、このバッフルプレート8
と中空糸膜モジュール5下端との間には分配機構9が配
設され、この分配機構9によってバッフルプレート8か
らの原水を一旦受け、引き続き各中空糸膜モジュール5
へ分配するようにしてある。即ち、分配機構9は、全体
が偏平なカップ状で下室2の内径より縮小した外径を有
する大きさに形成されている。そして、分配機構9には
各中空糸膜モジュール5に対向させた分配管10がそれ
ぞれ配設され、各分配管10及び分配機構9の周囲から
各中空糸膜モジュール5側へ原水を分配供給するように
してある。
【0012】また、塔本体1には中空糸膜モジュール5
を構成する中空糸膜フィルタに付着した懸濁物質を洗浄
する際に用いる空気配管が接続されている。この空気配
管は、上室3の頂部に接続された空気配管11と、下室
2の下部に接続された空気配管12と、下室2の上部に
接続された空気配管13とからなっている。空気配管1
1は二股に分岐し、それぞれの分岐管にバルブ11A、
11Bが取り付けられている。また、他の空気各配管1
2、13にはバルブ12A、13Aがそれぞれ取り付け
られている。更に、上記分配機構9の各分配管10には
それぞれ孔10Aが形成され、下室2内へ供給された空
気が分配機構9の下側に溜まって孔10Aを抜け、分配
管10を介して上方の中空糸膜モジュール5の下端へ分
配供給するようにしてある。また、塔本体1の下端には
ドレン抜き配管14が接続され、このドレン抜き配管1
4を介して懸濁物質を含んだ洗浄廃水を抜き取るように
してある。尚、14Aはドレン抜き配管14に取り付け
られたバルブである。
【0013】次に、上記中空糸膜モジュール5について
図2を参照しながら説明する。この中空糸膜モジュール
5は、同図に示すように、100〜50000本前後の
中空糸膜フィルタ51と、これらの中空糸膜フィルタ5
1を束ねて収納する保護筒52とを備えて構成されてい
る。各中空糸膜フィルタ51は、例えば0.01〜0.3
μの微細孔を有する樹脂薄膜により外径0.3〜7m
m、内径0.2〜5mmの中空糸として形成されてい
る。また、保護筒52の上端部にはフランジ部52Aが
形成され、このフランジ部52Aで上記仕切板4に垂下
するようにしてある。また、保護筒52の下端部にはス
カート部52Bが形成され、このスカート部52Bで洗
浄時に流入した空気を捕集するようにしてある。そし
て、保護筒52の上端部で各中空糸膜フィルタ51の上
端部を接着剤等により束ねて接合固定した上部接合部5
3が形成され、その下端部で各中空糸膜フィルタ51の
下端部を上端部と同様に接合固定した下部接合部54が
形成されている。上部接合部53では各中空糸膜フィル
タ51は開口し、下部接合部54では各中空糸膜フィル
タ51は閉塞し、濾過水が中空糸膜フィルタ51の上端
部開口から流出して上室3内で集水するようにしてあ
る。また、下部接合部54には流通孔54Aが形成さ
れ、流通孔54Aを介してスカート部52Bに捕集した
空気が中空糸膜モジュール5内へ流入するようにしてあ
る。更に、上記保護筒52の上部接合部53のやや下方
と、下部接合部54のやや上方にはそれぞれ流通孔52
C、52Dが形成され、これらの流通孔52C、52D
を介して原水が中空糸膜モジュール5内へ流入するよう
にしてある。
【0014】上記中空糸膜モジュール5は片端集水型の
ものであるが、中空糸膜モジュールとしては各中空糸膜
フィルタの両端から集水する、いわゆる両端集水型モジ
ュールを用いることもできる。両端集水型中空糸膜モジ
ュール5Aは、図3に示すように、中空糸膜フィルタと
して中空糸膜細糸フィルタ51及び中空糸膜太糸フィル
タ51Aの2種類の中空糸膜フィルタを有している。そ
して、各中空糸膜細糸フィルタ51及び各中空糸膜太糸
フィルタ51Aはいずれも上下両端部が開口している。
特に、それぞれの下端部の開口は下部接合部54の下側
に設けた濾過集水室55に連通しており、中空糸膜フィ
ルタ51、51Aの濾過水を濾過集水室55において捕
集する構造になっている。各中空糸膜細糸フィルタ51
の下部側で濾過された濾過水は一旦濾過集水室55に導
かれ、その後濾過集水室55から中空糸膜太糸フィルタ
51Aの内側を経由して上部接合部53から流出して上
室3内で集水されるようにしてある。また、各中空糸膜
細糸フィルタ51の上部側で濾過された濾過水はそのま
ま中空糸膜細糸フィルタ51Aの内側を経由して上部接
合部53から流出して上室3内で集水されるようにして
ある。尚、ここでいう中空糸膜細糸フィルタ51は片端
集水型中空糸膜モジュール5に用いられた中空糸膜フィ
ルタ51と同様のものである。
【0015】次に、濾過動作について説明する。原水を
濾過する場合には、塔本体1の上下に配置された流入管
6及び流出管7のバルブ6A、7Aをそれぞれ開放し、
他のバルブを閉止する。この状態で原水を供給すると、
原水は流入管6から下室2内に流入し、バッフルプレー
ト8において分散され、分散された原水は分配機構9の
分配管10及び分配機構9の周囲から各中空糸膜モジュ
ール5に分配供給される。分配供給された原水は保護筒
52の流通孔52C、52D及び下部結合部54の流通
孔54Aを経由して各保護筒52内に流入する。各保護
筒52内で原水はそれぞれの中空糸膜フィルタ51の外
側から内側へ透過し、その際に原水中に含まれている懸
濁物質が中空糸膜フィルタ51の外面で捕捉される。濾
過水は各中空糸膜フィルタ51の内側で得られ、その濾
過水は各中空糸膜フィルタ51内を上昇して各中空糸膜
フィルタ51の上端開口から上室3内へ流出し、ここで
集水され、引き続き、流出管7を介して塔外へ流出す
る。
【0016】濾過を継続すると、図4の(a)に拡大し
て示すように各中空糸膜フィルタ51の外面に捕捉され
た懸濁物質Cが堆積し、中空糸膜フィルタ51の外側と
内側との差圧が次第に上昇して行く。差圧が規定値以上
になると通常、逆洗により膜差圧の回復を図ることにな
るが、各中空糸膜フィルタに多量の懸濁物質が圧密状態
で堆積して各中空糸膜フィルタ間の隙間が懸濁物質で詰
まり、あるいは粘着性の懸濁物質が堆積すると、単に中
空糸膜モジュール内で空気をバブリングするだけでは中
空糸膜フィルタから懸濁物質を殆ど剥離することができ
ない。そこで、本発明の洗浄方法を用いて濾過塔の洗浄
を行うことで中空糸膜フィルタ51の懸濁物質Cを除去
し、膜差圧の回復を得ることができる。尚、図4の
(a)において、Wは原水、W1は濾過水である。
【0017】次に、本発明の一本実施形態について図1
及び図4を参照しながら説明する。本実施形態では各中
空糸膜モジュール5内の多数本の中空糸膜フィルタ51
を洗浄する際に、二次室である上室3へ洗浄用薬液L
(図4の(b)参照)を供給し、この洗浄用薬液Lを上
室3から各中空糸膜フィルタ51を介して一次室である
下室2へ透過させ、下室2内を洗浄用薬液Lで満たすこ
とによって洗浄を行う。この洗浄に先立ち、まず塔本体
1内の原水を抜き取る操作、いわゆるドレン抜き操作を
行う。
【0018】塔本体1内の原水を抜き取る際には、ま
ず、流入管6及び流出管7のバルブ6A、7Aを閉止し
て通水を停止した後、下室2内及び上室3内が満水状態
のまま空気配管12及び空気配管13のバルブ12A、
13Aを開放し、空気配管12から下室2内へ圧縮空気
を供給し、分配機構9を介して各中空糸膜モジュール5
内で空気をバブリングさせる。ところが、各中空糸膜フ
ィルタ51には図4の(a)で示すように極めて狭い隙
間δしか残されていないか、あるいは隙間がない状態に
なっているため、この操作では中空糸膜フィルタ51か
ら懸濁物質Cを殆ど除去することができない。また、こ
の操作を行わずに単に下室2内の水をドレンしても良
い。この操作後、バルブ11A、14Aを開放して空気
配管11から圧縮空気を供給するか、若しくは大気開放
をして上室3内の濾過水を下室2へ逆流させながら下室
2内の原水をドレン抜き配管14から徐々に排出し、全
ての濾過水及び原水を排出した後、全てのバルブを一旦
閉止し、ドレン抜き操作を終了する。
【0019】上述のドレン抜き操作後、本発明の洗浄方
法を実施する。それにはまず、バルブ7Aを開放すると
共にバルブ11A、11Bを開放し、洗浄用薬液供給管
15及び流出管7を介して例えば塩酸、過酸化水素等の
洗浄用薬液Lを上室3内へ供給し、上室3内を洗浄用薬
液Lで満たす。また、別途洗浄用薬液供給管を上室3側
へ設け、そこから洗浄用薬液Lを上室3へ供給しても良
い。次いで、バルブ11A、11Bを閉止すると共にバ
ルブ13Aを開放した後、流出管7から洗浄用薬液Lを
供給し続けると、図4(b)の矢印で示すように洗浄用
薬液Lは各中空糸膜モジュール5内の各中空糸膜フィル
タ51内を流下してその内側から外側へ徐々に透過して
下室2へ流出する。この際、膜外面に付着した懸濁物質
Cの内側から洗浄用薬液Lが均一に懸濁物質Cに接触
し、懸濁物質Cの堆積層の中空糸膜フィルタ51に接触
している側(内側)から洗浄用薬液Lにより懸濁物質C
が徐々にほぐされる。これと同時に懸濁物質Cの内側か
ら外側へと徐々に洗浄用薬液Lが接触して下室2へ流出
し、下室2内を洗浄用薬液Lで徐々に満たして行く。こ
のように本実施形態では洗浄用薬液Lが各中空糸膜フィ
ルタ51の内側から外側へ透過することにより各中空糸
膜フィルタ51の表面に堆積している懸濁物質Cと洗浄
用薬液Lとが確実に接触し、懸濁物質Cが洗浄用薬液L
によりほぐされて剥離可能な状態になって行く。
【0020】その後更に、バルブ12A、13Aを開放
し、空気配管12から圧縮空気を所定時間供給し、空気
により洗浄用薬液Lを攪拌すると、各中空糸膜フィルタ
51の表面に堆積している懸濁物質C表面、または懸濁
物質Cの膜表面間の洗浄用薬液Lが更新されて洗浄作用
が高まり、懸濁物質Cが更に剥離し易くなる。空気を所
定時間供給した後、洗浄用薬液Lが満杯状態のまま所定
時間放置して洗浄用薬液Lを懸濁物質C内に含浸させ、
更に、空気を所定時間供給すると、各中空糸膜モジュー
ル5の下部接合部54の流通孔54Aからも気泡が入り
込むようになり、各中空糸膜フィルタ51の表面に堆積
している懸濁物質Cに気泡が接触する。懸濁物質Cは本
実施形態による操作により十分剥離可能な状態になって
いるため、気泡と接触するだけで図4の(b)で示すよ
うに懸濁物質Cを殆ど剥離することができる。剥離した
懸濁物質Cはドレン抜き操作によって塔外へ排出するこ
とができる。尚、本実施形態に洗浄方法は具体的には後
述する実施例1で示した条件で実施した。
【0021】以上説明したように本実施形態によれば、
各中空糸膜モジュール5内の多数本の中空糸膜フィルタ
51を洗浄する際に、二次室である上室3へ洗浄用薬液
Lを供給し、この洗浄用薬液Lを上室3から各中空糸膜
フィルタ51を介して一次室である下室2へ透過させ、
下室2内を洗浄用薬液Lで満たすようにしたため、懸濁
物質Cが各中空糸膜フィルタ51に対して圧密状態で堆
積し、しかも堆積量が増えて各中空糸膜フィルタ51が
懸濁物質Cを介してくっつき一体化した状態になって
も、洗浄用薬液Lが中空糸膜フィルタ51の内側から外
側へ透過する間に全ての懸濁物質Cと確実に接触して懸
濁物質Cを徐々にほぐされ、確実に懸濁物質Cを各中空
糸膜フィルタ51から除去して差圧を大幅に回復するこ
とができ、濾過塔の濾過性能を回復することができ、ひ
いては中空糸膜モジュール5の寿命を延ばすことができ
る。
【0022】また、本発明の他の洗浄方法の一実施形態
は、中空糸膜モジュール5内の中空糸膜フィルタ51を
洗浄する際に、図5の(a)、(b)に示すように塔本
体1内の下室2へ洗浄用薬液Lを供給しながら各中空糸
膜モジュール5内に空気を供給し、この空気により各中
空糸膜モジュール5内の洗浄用薬液Lを攪拌しながら下
室2内を洗浄用薬液Lで満たす方法である。
【0023】それにはまず、上記実施形態の場合と同様
に中空糸膜モジュール5の逆洗及び塔本体1内のドレン
抜きを行う。次いで、バルブ6A、13Aを開放した
後、洗浄用薬液Lを流入管6から供給する。洗浄用薬液
Lの液面が各中空糸膜モジュール5に到達する時点から
バルブ12Aを開放して空気配管12から圧縮空気を供
給すると、図5の(a)に示すようにこの空気は分配機
構9の分配管10及びその周囲から気泡Aとなって洗浄
用薬液Lの表面を激しく波立たせる。この波立ちにより
各中空糸膜モジュール5内の中空糸膜フィルタ51は図
5(b)の矢印で示すように特に波立っている液面と接
している部分が横方向に激しく振動する。この時、仮に
各中空糸膜フィルタ51同士が懸濁物質Cによってくっ
ついていても、この振動により各中空糸膜フィルタ51
間の懸濁物質Cが洗浄用薬液Lの洗浄作用と相俟って徐
々にほぐされることになる。つまり、空気のバブリング
時の洗浄用薬液Lの液面の波立ちによって各中空糸膜フ
ィルタ51に振動を付与し、懸濁物質Cの圧密化をほぐ
しながら洗浄用薬液Lを供給するため、各中空糸膜フィ
ルタ51間の懸濁物質C内へ洗浄用薬液Lが浸透し易く
なり、ひいては懸濁物質Cと洗浄用薬液Lとの接触面積
を徐々に拡大し、洗浄用薬液Lの洗浄作用が懸濁物質C
に効果的に及ぶことになる。また、洗浄用薬液Lを供給
しながら空気を供給することにより、波立っている液面
が中空糸膜モジュール5の下方から上方へ移動すること
になり、各中空糸膜フィルタ51全体に均一に振動を付
与することができる。
【0024】やがて下室2内が洗浄用薬液Lで満杯にな
る。この時、懸濁物質Cは洗浄用薬液Lの液面の波立ち
によりかなりほぐされた状態になっており、洗浄用薬液
Lが各中空糸膜フィルタ51間の懸濁物質C内に比較的
容易に浸透する。下室2が洗浄用薬液Lで満杯になった
状態で所定時間放置して各中空糸膜モジュール5を洗浄
用薬液L中に浸漬しおくと、懸濁物質C内に浸透した洗
浄用薬液Lの働きで懸濁物質Cが更にほぐされ易くな
る。その後、再び下室2内に空気を供給して洗浄用薬液
L中を激しくバブリングさせると、懸濁物質Cが各中空
糸膜フィルタ51から剥離する。剥離した懸濁物質Cは
ドレン抜き操作によって排出することができる。尚、本
実施形態に洗浄方法は具体的には後述する実施例2で示
した条件で実施した。
【0025】以上説明したように本実施形態によれば、
下室2へ洗浄用薬液Lを供給しながら各中空糸膜モジュ
ール5内に空気を供給し、この空気により各中空糸膜モ
ジュール5内の洗浄用薬液Lを攪拌しながら下室2内を
洗浄用薬液Lで満たすようにしたため、洗浄用薬液Lの
液面が波立ち、この波立ちが各中空糸膜フィルタ51の
下方から上方へ移動することによって各中空糸膜モジュ
ール5の各中空糸膜フィルタ51全体に波立ちによる振
動が付与され、この振動によってほぐされた各中空糸膜
フィルタ51間の懸濁物質C内へ洗浄用薬液Lが浸透す
ることができる。従って、懸濁物質Cが各中空糸膜フィ
ルタ51に対して圧密状態で堆積し、しかも堆積量が増
え、懸濁物質Cを介して各中空糸膜フィルタ51がくっ
ついて一体化した状態になっても、各中空糸膜フィルタ
51間の懸濁物質C内へ洗浄用薬液Lが浸透して懸濁物
質Cと効率良く接触し、懸濁物質Cを各中空糸膜フィル
タ51から効果的に除去して初期の差圧を取り戻し、濾
過塔の濾過性能を回復することができ、ひいては中空糸
膜モジュール5の寿命を延ばすことができる。
【0026】実施例1 本実施例では原水を10日間処理した下記濾過塔の洗浄
を下記条件で実施し、洗浄によって剥離した懸濁物質C
を測定した結果、下記表1に示す結果が得られた。尚、
薬液洗浄を実施する前の空気バブリングは本発明には直
接影響しないため、その操作条件を省略した。このこと
は実施例1及び比較例1においても同様である。 〔洗浄条件〕 1.濾過塔 (1)塔本体の寸法 外径:70mm 内径:54mm (2)中空糸膜モジュール 中空糸膜フィルタ本数:170本 中空糸膜フィルタ内径:0.7mm 中空糸膜フィルタ外径:1.2mm 2.洗浄操作条件 (1)洗浄用薬液:1N塩酸 (2)空気のバブリング 空気流量:3.3NL/分 バブリング時間:10分 (3)バブリング後の浸漬時間:3時間 (4)浸漬後の空気のバブリング 空気流量:3.3NL/分 バブリング時間:10分
【0027】実施例2 本実施例では実施例1で用いた濾過塔について下記条件
で洗浄を実施した結果、下記表1に示す結果が得られ
た。 〔洗浄条件〕 1.洗浄操作条件 (1)洗浄用薬液:1N塩酸 (2)洗浄用薬液の流量:60L/時間 (3)洗浄用薬液供給時の空気のバブリング 空気流量:3.3NL/分 バブリング時間:5分 (4)満杯後の浸漬時間:3時間 (5)浸漬後の空気のバブリング 空気流量:3.3NL/分 バブリング時間:10分
【0028】比較例1 本比較例では上記各実施例で用いた濾過塔と同一の濾過
塔を従来の洗浄方法(洗浄用薬液を下室2に満たした
後、空気をバブリングさせて所定時間放置して中空糸膜
モジュール51を浸漬し、更に空気をバブリングした
後、ドレン抜きを行う方法)によって洗浄した結果、下
記表1に示す結果が得られた。 〔洗浄条件〕 1.洗浄操作条件 (1)洗浄用薬液:1N塩酸 (2)満杯後の浸漬時間:3時間 (3)浸漬前の空気のバブリング 空気流量:3.3NL/分 バブリング時間:10分
【0029】
【表1】 表1に示す結果からも明らかなように、実施例1では懸
濁物質Cの隔離量が比較例1よりも格段に多く、洗浄後
の差圧回復倍率が比較例1の2.5倍になっていること
が判る。また、実施例2の場合には実施例1よりも洗浄
効果が低下しているが、差圧回復倍率が比較例1の1.
5倍に達し、従来の洗浄方法よりもかなり優れているこ
とが判る。
【0030】尚、本発明は上記各実施形態に何等制限さ
れものではないことは云うまでもない。例えば、上記実
施形態では片端集水型濾過塔について説明したが、図3
に示すような両端が開口した中空糸膜フィルタに対して
も本発明を適用することができる。また、本発明の洗浄
方法の操作条件は原水の種類に応じて適宜設定すること
ができる。
【0031】
【発明の効果】本発明の請求項1または請求項2に記載
の発明によれば、洗浄用薬液による洗浄効果を高めて中
空糸膜フィルタを効率良く洗浄することができ、ひいて
は中空糸膜フィルタの差圧上昇を防止してその寿命を延
ばすことができる中空糸膜濾過塔の洗浄方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の濾過塔の洗浄方法の一実施形態に用い
られる中空糸膜濾過塔の構成を示す断面図である。
【図2】図1に示す中空糸膜濾過塔に用いられる中空糸
膜モジュールを示す断面図である。
【図3】本発明の濾過塔の他の実施形態に用いられる両
端集水型中空糸膜モジュールを示す断面図である。
【図4】本発明の濾過塔の洗浄方法の一実施形態による
洗浄作用を説明するための断面図で、(a)は洗浄処理
直前の状態を示す図、(b)は洗浄により懸濁物質が剥
離する状態を示す図である。
【図5】本発明の濾過塔の洗浄方法の他の実施形態によ
る洗浄作用を説明するための図で、(a)は洗浄と中の
中空糸膜モジュールを示す断面図、(b)は(a)に示
す中空糸膜モジュールの中空糸膜フィルタを拡大して示
す断面図である。
【符号の説明】
1 塔本体 2 下室(一次室) 3 上室(二次室) 4 仕切板(仕切部材) 5 中空糸膜モジュール 51 中空糸膜フィルタ C 懸濁物質 L 洗浄用薬液

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塔本体内を一次室と二次室に区画する仕
    切部材と、この仕切部材に端部が固定され且つ上記塔本
    体の軸心に沿って上記一次室内に配設された中空糸膜モ
    ジュールとを備え、上記一次室に流入した原水を上記中
    空糸膜モジュール内の多数本の中空糸膜フィルタによっ
    て濾過し、この濾過水を上記二次室へ流出させる中空糸
    膜濾過塔において、上記中空糸膜フィルタを洗浄する際
    に、上記二次室へ洗浄用薬液を供給し、この洗浄用薬液
    を上記中空糸膜フィルタを介して上記一次室へ流入させ
    ることを特徴とする中空糸膜濾過塔の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 塔本体内を一次室と二次室に区画する仕
    切部材と、この仕切部材に端部が固定され且つ上記塔本
    体の軸心に沿って上記一次室内に配設された中空糸膜モ
    ジュールとを備え、上記一次室に流入した原水を上記中
    空糸膜モジュール内の多数本の中空糸膜フィルタを介し
    て濾過し、この濾過水を上記二次室へ流出させる中空糸
    膜濾過塔において、上記中空糸膜フィルタを洗浄する際
    に、上記一次室へ洗浄用薬液を供給しながら上記一次室
    へ空気を供給し、上記一次室内を上記洗浄用薬液で満た
    すことを特徴とする中空糸膜濾過塔の洗浄方法。
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