JPH10330346A - 直鎖状ニトロン誘導体並びにこれを含有する医薬および試薬 - Google Patents
直鎖状ニトロン誘導体並びにこれを含有する医薬および試薬Info
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- JPH10330346A JPH10330346A JP13832697A JP13832697A JPH10330346A JP H10330346 A JPH10330346 A JP H10330346A JP 13832697 A JP13832697 A JP 13832697A JP 13832697 A JP13832697 A JP 13832697A JP H10330346 A JPH10330346 A JP H10330346A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 脳虚血、心疾患、消化器疾患、癌等の成人病
や炎症の原因の一つとされる活性酸素やフリーラジカル
を有効に捕捉する薬剤や、生体内活性酸素が関与する病
態の診断のための試薬として有効な化合物の提供。 【解決手段】 次の式(1) 【化1】 〔式中、Arはフェニレン基又はピリジニレン基;R1
及びR3 は低級アルキル基;R2 は低級アルキレン基;
XはH又は-CO(AO)lOCH3;YはH又は式 【化2】 (ここで、R4 及びR5 はH又はメチル基;R6 及びR
7 はH又は低級アルキル基を示す)を示す。ただし、X
及びYがHのときArはピリジニレン基で表されるニト
ロン誘導体並びにこれを含む医薬及び試薬。
や炎症の原因の一つとされる活性酸素やフリーラジカル
を有効に捕捉する薬剤や、生体内活性酸素が関与する病
態の診断のための試薬として有効な化合物の提供。 【解決手段】 次の式(1) 【化1】 〔式中、Arはフェニレン基又はピリジニレン基;R1
及びR3 は低級アルキル基;R2 は低級アルキレン基;
XはH又は-CO(AO)lOCH3;YはH又は式 【化2】 (ここで、R4 及びR5 はH又はメチル基;R6 及びR
7 はH又は低級アルキル基を示す)を示す。ただし、X
及びYがHのときArはピリジニレン基で表されるニト
ロン誘導体並びにこれを含む医薬及び試薬。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直鎖状ニトロン誘
導体およびこれを有効成分とするする医薬に関し、更に
詳細には、活性酸素や生体内フリーラジカルを捕捉する
ことができ、活性酸素や生体内フリーラジカルによる各
種の疾患の予防及び治療剤として、あるいはESR(El
ectron Spin Resonance 、電子スピン共鳴)を代表とす
る磁気共鳴法により非侵襲的に生体画像を得たり、採集
された生体組織中の活性酸素やフリーラジカルの検出試
薬としても有用な直鎖状ニトロン誘導体並びにこれを含
有する医薬および試薬に関する。
導体およびこれを有効成分とするする医薬に関し、更に
詳細には、活性酸素や生体内フリーラジカルを捕捉する
ことができ、活性酸素や生体内フリーラジカルによる各
種の疾患の予防及び治療剤として、あるいはESR(El
ectron Spin Resonance 、電子スピン共鳴)を代表とす
る磁気共鳴法により非侵襲的に生体画像を得たり、採集
された生体組織中の活性酸素やフリーラジカルの検出試
薬としても有用な直鎖状ニトロン誘導体並びにこれを含
有する医薬および試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】活性酸素は、短寿命ながら反応性に富
み、さまざまな生体内酸化反応に関与する酸素種と定義
できる。その範囲は定義より違ってくるが、狭義の意味
では、ヒドロキシルラジカル(・OH)、スーパーオキ
サイド(O2 -)、一重項酸素(1O2)、過酸化水素(H
2O2)を指す。広義の意味では、上記の活性種と生体成
分(たとえば不飽和脂肪酸L)との反応に由来するペル
オキシラジカル(LOO・)やアルコキシラジカル(L
O・)、及びH2O2とCl-からミエロペルオキシダー
ゼなどとの反応で生成する次亜塩素酸イオン(Cl
O-)なども活性酸素である。ヒドロキシルラジカルと
スーパーオキサイドはラジカルである。ラジカルは、1
個又はそれ以上の不対電子を有する原子あるいは分子と
定義できる。次亜塩素酸イオンや過酸化水素はそれ自身
ラジカルではないが、ある種のラジカル反応から生じた
り、他のラジカル反応を起したりする。
み、さまざまな生体内酸化反応に関与する酸素種と定義
できる。その範囲は定義より違ってくるが、狭義の意味
では、ヒドロキシルラジカル(・OH)、スーパーオキ
サイド(O2 -)、一重項酸素(1O2)、過酸化水素(H
2O2)を指す。広義の意味では、上記の活性種と生体成
分(たとえば不飽和脂肪酸L)との反応に由来するペル
オキシラジカル(LOO・)やアルコキシラジカル(L
O・)、及びH2O2とCl-からミエロペルオキシダー
ゼなどとの反応で生成する次亜塩素酸イオン(Cl
O-)なども活性酸素である。ヒドロキシルラジカルと
スーパーオキサイドはラジカルである。ラジカルは、1
個又はそれ以上の不対電子を有する原子あるいは分子と
定義できる。次亜塩素酸イオンや過酸化水素はそれ自身
ラジカルではないが、ある種のラジカル反応から生じた
り、他のラジカル反応を起したりする。
【0003】活性酸素やラジカルは一般的に不安定であ
り、その寿命は、気相中のベンジルラジカルでは10-5
〜10-4秒、常圧気相中の簡単なメチルラジカル、ヒド
ロキシルラジカルなどでは10-3〜10-2秒である。
り、その寿命は、気相中のベンジルラジカルでは10-5
〜10-4秒、常圧気相中の簡単なメチルラジカル、ヒド
ロキシルラジカルなどでは10-3〜10-2秒である。
【0004】生体内でさまざまな生理活性を示す活性酸
素やフリーラジカルが近年、生物学、医学及び薬学の分
野で注目され、研究が進められている。活性酸素やフリ
ーラジカルが生体内で生成する原因としては、紫外線、
放射線、大気汚染、酸素、脂質過酸化、金属イオン、虚
血・再灌流などが挙げられる。その結果発生した活性酸
素や生体内フリーラジカルは、脂質を過酸化し、蛋白を
変性し、核酸を分解するなど各種の生体内反応を起こ
す。これにともなう関連疾患として、脳虚血、心疾患、
消化器疾患、癌、老化、炎症などが挙げられる。このよ
うに数々の疾患に関係する活性酸素や生体内フリーラジ
カルを体外より非侵襲的に検出できれば、数々の疾患の
原因究明ができ、医学上有用な情報となりうる。
素やフリーラジカルが近年、生物学、医学及び薬学の分
野で注目され、研究が進められている。活性酸素やフリ
ーラジカルが生体内で生成する原因としては、紫外線、
放射線、大気汚染、酸素、脂質過酸化、金属イオン、虚
血・再灌流などが挙げられる。その結果発生した活性酸
素や生体内フリーラジカルは、脂質を過酸化し、蛋白を
変性し、核酸を分解するなど各種の生体内反応を起こ
す。これにともなう関連疾患として、脳虚血、心疾患、
消化器疾患、癌、老化、炎症などが挙げられる。このよ
うに数々の疾患に関係する活性酸素や生体内フリーラジ
カルを体外より非侵襲的に検出できれば、数々の疾患の
原因究明ができ、医学上有用な情報となりうる。
【0005】活性酸素やフリーラジカルの検出には、反
応系に反応試薬をいれ、その結果起こる反応系の吸光度
の変化や発光を検出する間接法とフリーラジカルの不対
電子を直接検出するESR法とがある。このうち、ES
R法での試料は溶液、固体の何れでも測定でき、不透明
のものでも、不均一系でも測定対象になり、生体内活性
酸素の検出にはきわめて有利となるが、生体内のフリー
ラジカルは一般に不安定で短寿命のため、ESR法で直
接測定することは困難である。また、一重項酸素など、
不対電子を持たない活性酸素はESRでは測定できな
い。
応系に反応試薬をいれ、その結果起こる反応系の吸光度
の変化や発光を検出する間接法とフリーラジカルの不対
電子を直接検出するESR法とがある。このうち、ES
R法での試料は溶液、固体の何れでも測定でき、不透明
のものでも、不均一系でも測定対象になり、生体内活性
酸素の検出にはきわめて有利となるが、生体内のフリー
ラジカルは一般に不安定で短寿命のため、ESR法で直
接測定することは困難である。また、一重項酸素など、
不対電子を持たない活性酸素はESRでは測定できな
い。
【0006】ESR法のかかる欠点を克服するためにス
ピントラップ法が開発されている。この方法は下記式に
示すように、トラップ剤(T)が短寿命の活性酸素やフ
リーラジカル(R・)とすばやく反応し、ESRで検出
することができ、安定で長寿命のスピンアダクト(RT
・)を生成することを利用している。
ピントラップ法が開発されている。この方法は下記式に
示すように、トラップ剤(T)が短寿命の活性酸素やフ
リーラジカル(R・)とすばやく反応し、ESRで検出
することができ、安定で長寿命のスピンアダクト(RT
・)を生成することを利用している。
【0007】
【化3】
【0008】すなわち、速やかに活性酸素やラジカルと
反応し、ESR測定するのに十分安定であるスピンアダ
クトを生成する化合物をスピントラップ剤として測定系
内に加えることにより、ESR法により活性酸素やラジ
カルの測定が可能となるのである。
反応し、ESR測定するのに十分安定であるスピンアダ
クトを生成する化合物をスピントラップ剤として測定系
内に加えることにより、ESR法により活性酸素やラジ
カルの測定が可能となるのである。
【0009】従って、スピントラップ剤として使用され
る化合物は、前記の(1)活性酸素やフリーラジカルと
速やかに反応すること、(2)十分安定なスピンアダク
トを生成することの他、(3)取り扱いの点でそれ自身
が化学的に安定であること及び(4)毒性が低いことな
どの条件を満たすことが必要とされていた。
る化合物は、前記の(1)活性酸素やフリーラジカルと
速やかに反応すること、(2)十分安定なスピンアダク
トを生成することの他、(3)取り扱いの点でそれ自身
が化学的に安定であること及び(4)毒性が低いことな
どの条件を満たすことが必要とされていた。
【0010】従来、生体内フリーラジカルの研究に主に
使用されてきたトラップ剤としてはニトロン系では環状
ニトロンのDMPO(5,5−ジメチル−1−ピロリン
−1−オキシド)と直鎖系のPBN(C−フェニル−N
−tert−ブチルニトロン)、ニトロソ系ではDBN
BS(ソジウム3,5−ジブロモ−4−ニトロソベンゼ
ンスルホネート)にすぎず、何れも上記の条件を十分満
足するとは言えなかった〔例えばファルマシア、28、
1347〜1352(1992)参照〕。
使用されてきたトラップ剤としてはニトロン系では環状
ニトロンのDMPO(5,5−ジメチル−1−ピロリン
−1−オキシド)と直鎖系のPBN(C−フェニル−N
−tert−ブチルニトロン)、ニトロソ系ではDBN
BS(ソジウム3,5−ジブロモ−4−ニトロソベンゼ
ンスルホネート)にすぎず、何れも上記の条件を十分満
足するとは言えなかった〔例えばファルマシア、28、
1347〜1352(1992)参照〕。
【0011】すなわち、例えばPBNはDMPOと並ん
で汎用されるスピントラップ剤であり、心臓や脳虚血再
灌流後の障害の軽減作用も研究されているが、(i)水
への溶解度が低く生体成分を扱うのには使いづらい、
(ii)スピントラップ能が低い、などの欠点がある。
で汎用されるスピントラップ剤であり、心臓や脳虚血再
灌流後の障害の軽減作用も研究されているが、(i)水
への溶解度が低く生体成分を扱うのには使いづらい、
(ii)スピントラップ能が低い、などの欠点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】現在、脳虚血、心疾
患、消化器疾患、癌等の成人病や炎症の予防・治療や、
老化の防止等が強く求められているが、これらの原因で
ある活性酸素やフリーラジカルを有効に捕捉する薬剤を
見出し、上記疾患を有効に予防・治療することが求めら
れている。
患、消化器疾患、癌等の成人病や炎症の予防・治療や、
老化の防止等が強く求められているが、これらの原因で
ある活性酸素やフリーラジカルを有効に捕捉する薬剤を
見出し、上記疾患を有効に予防・治療することが求めら
れている。
【0013】また、前記したように、活性酸素や生体内
フリーラジカルと速やかに結合し、十分な安定性を有す
る化合物があれば、非侵襲的測定法であるESR法のス
ピントラップ剤として利用することができ、活性酸素や
生体内フリーラジカルの生体スペクトルや生体画像か
ら、癌、虚血、炎症など活性酸素や生体内フリーラジカ
ルが関与する病態の診断に有用であり、そのような化合
物の提供が求められている。
フリーラジカルと速やかに結合し、十分な安定性を有す
る化合物があれば、非侵襲的測定法であるESR法のス
ピントラップ剤として利用することができ、活性酸素や
生体内フリーラジカルの生体スペクトルや生体画像か
ら、癌、虚血、炎症など活性酸素や生体内フリーラジカ
ルが関与する病態の診断に有用であり、そのような化合
物の提供が求められている。
【0014】従って、本発明の目的はインビトロ系だけ
でなく生体内において活性酸素やフリーラジカルと速や
かに結合し、安定で、しかも生体に対する安全性が高
く、医薬や試薬として有用な化合物を提供することにあ
る。
でなく生体内において活性酸素やフリーラジカルと速や
かに結合し、安定で、しかも生体に対する安全性が高
く、医薬や試薬として有用な化合物を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は上記
課題を解決すべく鋭意研究した結果、下記一般式(1)
で表されるニトロン誘導体が、優れたスピントラップ能
を有し、かつ前記条件を満足し、医薬、臨床検査試薬及
び活性酸素やフリーラジカルの検出試薬として有用であ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
課題を解決すべく鋭意研究した結果、下記一般式(1)
で表されるニトロン誘導体が、優れたスピントラップ能
を有し、かつ前記条件を満足し、医薬、臨床検査試薬及
び活性酸素やフリーラジカルの検出試薬として有用であ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0016】すなわち、本発明は、次の一般式(1)
【0017】
【化4】
【0018】〔式中、Arはフェニレン基又はピリジニ
レン基を示し、R1 及びR3 は同一又は異なって低級ア
ルキル基を示し、R2 は低級アルキレン基を示し、Xは
水素原子又は-CO(AO)lOCH3(ここでAは低級アルキレン
基を、lは1〜100の数を示す)を示し、Yは水素原
子又は式
レン基を示し、R1 及びR3 は同一又は異なって低級ア
ルキル基を示し、R2 は低級アルキレン基を示し、Xは
水素原子又は-CO(AO)lOCH3(ここでAは低級アルキレン
基を、lは1〜100の数を示す)を示し、Yは水素原
子又は式
【0019】
【化5】
【0020】(ここで、R4 及びR5 は水素原子又はメ
チル基を示し、R6 及びR7 は水素原子又は低級アルキ
ル基を示し、m及びnはそれぞれ10〜10,000の
数を示す)で示される基を示す。ただし、X及びYが水
素原子のときArはピリジニレン基である。〕で表され
るニトロン誘導体を提供するものである。
チル基を示し、R6 及びR7 は水素原子又は低級アルキ
ル基を示し、m及びnはそれぞれ10〜10,000の
数を示す)で示される基を示す。ただし、X及びYが水
素原子のときArはピリジニレン基である。〕で表され
るニトロン誘導体を提供するものである。
【0021】また、本発明は上記ニトロン誘導体(1)
を有効成分とする医薬及び臨床検査試薬を提供するもの
である。
を有効成分とする医薬及び臨床検査試薬を提供するもの
である。
【0022】また、本発明は上記ニトロン誘導体(1)
を有効成分とする活性酸素又はフリーラジカル捕捉剤を
提供するものである。
を有効成分とする活性酸素又はフリーラジカル捕捉剤を
提供するものである。
【0023】更に、本発明は上記ニトロン誘導体を有効
成分とする活性酸素又はフリーラジカル検出用剤を提供
するものである。
成分とする活性酸素又はフリーラジカル検出用剤を提供
するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明にニトロン誘導体を示す一
般式(1)中、R1 、R3 、R6 及びR7 で示される低
級アルキル基としては、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖
のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等
が挙げられるが、このうちメチル基が特に好ましい。ま
た、R 2 及びAで示される低級アルキレン基としては、
炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基が挙げら
れ、具体的にはメチレン基、エチレン基、プロピレン
基、トリメチレン基、ブチレン基、テトラメチレン基等
が挙げられるが、このうちR2 としてはメチレン基が、
Aとしてはエチレン基が特に好ましい。
般式(1)中、R1 、R3 、R6 及びR7 で示される低
級アルキル基としては、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖
のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等
が挙げられるが、このうちメチル基が特に好ましい。ま
た、R 2 及びAで示される低級アルキレン基としては、
炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基が挙げら
れ、具体的にはメチレン基、エチレン基、プロピレン
基、トリメチレン基、ブチレン基、テトラメチレン基等
が挙げられるが、このうちR2 としてはメチレン基が、
Aとしてはエチレン基が特に好ましい。
【0025】一般式(1)中、X及びYはいずれか一方
が水素原子である場合が好ましい。また、X及びYがと
もに水素原子の場合Arはピリジニレン基であり、該化
合物が特に好ましい。すなわち、一般式(1)におい
て、好ましいのは次の式(1A)、(1B)及び(1
C)で表される化合物であり、このうち式(1A)の化
合物が特に好ましい。
が水素原子である場合が好ましい。また、X及びYがと
もに水素原子の場合Arはピリジニレン基であり、該化
合物が特に好ましい。すなわち、一般式(1)におい
て、好ましいのは次の式(1A)、(1B)及び(1
C)で表される化合物であり、このうち式(1A)の化
合物が特に好ましい。
【0026】
【化6】
【0027】〔式中、Pyはピリジル基を示し、R1 、
R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7、Ar、A、l、
m及びnは前記と同じ〕
R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7、Ar、A、l、
m及びnは前記と同じ〕
【0028】式(1A)の化合物は、例えば次の反応式
に従って製造することができる。
に従って製造することができる。
【0029】
【化7】
【0030】〔式中、Py、R1 、R2 及びR3 は前記
と同じ〕
と同じ〕
【0031】すなわち、ピリジルアルデヒド(2)とニ
トロキシアルコール(3)とを縮合させることにより化
合物(1A)が得られる。
トロキシアルコール(3)とを縮合させることにより化
合物(1A)が得られる。
【0032】この縮合反応は、例えば亜鉛、酢酸の存在
下0〜180℃程度の温度で、3〜50時間程度行えば
よい。
下0〜180℃程度の温度で、3〜50時間程度行えば
よい。
【0033】また、式(1B)の化合物は、例えば次の
反応式に従って製造することができる。
反応式に従って製造することができる。
【0034】
【化8】
【0035】〔式中、R1 、R2 、R3 、Ar、A及び
lは前記と同じ〕
lは前記と同じ〕
【0036】すなわち、ポリアルキレングリコールモノ
メチルエーテル(4)とアルデヒド酸(5)とを反応さ
せて化合物(6)を得、次いでこれにニトロキシアルコ
ール(3)を反応させることにより化合物(1B)が得
られる。
メチルエーテル(4)とアルデヒド酸(5)とを反応さ
せて化合物(6)を得、次いでこれにニトロキシアルコ
ール(3)を反応させることにより化合物(1B)が得
られる。
【0037】化合物(4)と化合物(5)との反応は、
通常のエステル合成反応の条件で行えばよく、例えばジ
シクロヘキシルカルボジイミド等の縮合剤の存在下に行
うのが好ましい。また化合物(6)と化合物(3)の縮
合反応は、前記化合物(1A)を得る反応と同様にして
行えばよい。
通常のエステル合成反応の条件で行えばよく、例えばジ
シクロヘキシルカルボジイミド等の縮合剤の存在下に行
うのが好ましい。また化合物(6)と化合物(3)の縮
合反応は、前記化合物(1A)を得る反応と同様にして
行えばよい。
【0038】式(1C)の化合物は、例えば次の反応式
に従って製造される。
に従って製造される。
【0039】
【化9】
【0040】〔式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、
R6 、R7 、Ar、m及びnは前記と同じ〕
R6 、R7 、Ar、m及びnは前記と同じ〕
【0041】すなわち、アクリルアミド−ニトロアルキ
ルアクリレート共重合体(8)とアルデヒド(7)とを
縮合させることにより、化合物(1C)が得られる。こ
の縮合反応は、化合物(1A)を得る反応と同様にして
行えばよい。
ルアクリレート共重合体(8)とアルデヒド(7)とを
縮合させることにより、化合物(1C)が得られる。こ
の縮合反応は、化合物(1A)を得る反応と同様にして
行えばよい。
【0042】本発明のニトロン誘導体(1)は、反応混
合物から再結晶、クロマトグラフィー等により単離する
ことができる。
合物から再結晶、クロマトグラフィー等により単離する
ことができる。
【0043】以上の如くして得られるニトロン誘導体
(1)は、必要により精製した後、常法により製剤化
し、医薬及び試薬として利用することができる。より具
体的には、本発明化合物は、活性酸素又はフリーラジカ
ル捕捉剤として、これらが関与する疾病、例えば、脳虚
血、心疾患、消化器疾患、癌、老化、炎症などの疾患の
予防・治療剤のために利用することができる。この目的
のために、経口あるいは非経口投与剤とすることがで
き、薬学的に許容される公知の担体、例えば、乳糖、シ
ョ糖、結晶セルロース、タルク、ステアリン酸、レシチ
ン、塩化ナトリウム、イノシトール等の固体担体、シロ
ップ、グリセリン、オリーブ油、エタノール、ベンジル
アルコール、プロピレングリコール、水等の液状担体を
使用することができる。
(1)は、必要により精製した後、常法により製剤化
し、医薬及び試薬として利用することができる。より具
体的には、本発明化合物は、活性酸素又はフリーラジカ
ル捕捉剤として、これらが関与する疾病、例えば、脳虚
血、心疾患、消化器疾患、癌、老化、炎症などの疾患の
予防・治療剤のために利用することができる。この目的
のために、経口あるいは非経口投与剤とすることがで
き、薬学的に許容される公知の担体、例えば、乳糖、シ
ョ糖、結晶セルロース、タルク、ステアリン酸、レシチ
ン、塩化ナトリウム、イノシトール等の固体担体、シロ
ップ、グリセリン、オリーブ油、エタノール、ベンジル
アルコール、プロピレングリコール、水等の液状担体を
使用することができる。
【0044】また本発明化合物は、ESRを代表とする
磁気共鳴法により非侵襲的に生体画像を得たり、採集さ
れた生体組織中の活性酸素やフリーラジカルの検出用臨
床検査試薬として用いることができる。
磁気共鳴法により非侵襲的に生体画像を得たり、採集さ
れた生体組織中の活性酸素やフリーラジカルの検出用臨
床検査試薬として用いることができる。
【0045】本発明の化合物が、活性酸素や生体内フリ
ーラジカルと結合し、十分な安定性を有する理由は、次
の式で表されるような反応により、活性酸素やフリーラ
ジカルを捕捉するためと推測される。
ーラジカルと結合し、十分な安定性を有する理由は、次
の式で表されるような反応により、活性酸素やフリーラ
ジカルを捕捉するためと推測される。
【0046】
【化10】
【0047】〔式中、R1 、R2 、R3 、Ar、X及び
Yは前記と同じ〕
Yは前記と同じ〕
【0048】本発明化合物は、上記したように活性酸素
や生体内フリーラジカルと結合し、これを安定に保持す
るので、ESR法により活性酸素や生体内フリーラジカ
ルを画像化するための検出剤として有用である。
や生体内フリーラジカルと結合し、これを安定に保持す
るので、ESR法により活性酸素や生体内フリーラジカ
ルを画像化するための検出剤として有用である。
【0049】すなわち、ESR法は磁気共鳴法の一つ
で、原子や分子の不対電子を対象にしているが、活性酸
素などのフリーラジカルや遷移元素は不対電子を有し、
いずれもESRの測定対象である。そして最近、活性酸
素と生理機能の関連性が明らかになるにつれ、活性酸素
の同定やその酸化還元反応の解析にESRが盛んに利用
されている。
で、原子や分子の不対電子を対象にしているが、活性酸
素などのフリーラジカルや遷移元素は不対電子を有し、
いずれもESRの測定対象である。そして最近、活性酸
素と生理機能の関連性が明らかになるにつれ、活性酸素
の同定やその酸化還元反応の解析にESRが盛んに利用
されている。
【0050】ところが、これまでESRでは、X−バン
ド(約9.5GHz)のマイクロ波が用いられてきた
が、水による誘電損失が大きく、生体等の大容量の試料
の計測は不可能であった。しかし最近、L−バンド(1
GHz以下)と呼ばれるマイクロ波を用いるESR装置
が開発され、水分の多い試料や生体試料中のフリーラジ
カルの非侵襲的測定が可能になってきており〔例えばフ
ァルマシア、27、710〜715(1991)参
照〕、人のような極めて大容量の生体試料の測定が行え
る可能性が開けて来た。
ド(約9.5GHz)のマイクロ波が用いられてきた
が、水による誘電損失が大きく、生体等の大容量の試料
の計測は不可能であった。しかし最近、L−バンド(1
GHz以下)と呼ばれるマイクロ波を用いるESR装置
が開発され、水分の多い試料や生体試料中のフリーラジ
カルの非侵襲的測定が可能になってきており〔例えばフ
ァルマシア、27、710〜715(1991)参
照〕、人のような極めて大容量の生体試料の測定が行え
る可能性が開けて来た。
【0051】本発明化合物は、人体等を対象とするES
R装置を用いるESR法において、検出薬として人体の
活性酸素やフリーラジカルを非侵襲的に測定し、活性酸
素やフリーラジカルに起因する疾患又は症状の有用な情
報を提供できると考えられる。
R装置を用いるESR法において、検出薬として人体の
活性酸素やフリーラジカルを非侵襲的に測定し、活性酸
素やフリーラジカルに起因する疾患又は症状の有用な情
報を提供できると考えられる。
【0052】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例になんら制約され
るものではない。
説明するが、本発明はこれらの実施例になんら制約され
るものではない。
【0053】実施例1 C−2−ピリジル−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジ
メチル エチル)ニトロンの合成 温度計、滴下ロート、導入管をつけた三角フラスコにベ
ンズアルデヒド4.27g(0.0403mol)、2
−メチル−2−ニトロ−1−プロパノール9.59g
(0.0806mol)、亜鉛7.91g(0.121
mol)およびエタノール300mlを加え、5℃に保
つ。その後、酢酸14.5g(0.242mol)を1
時間以上かけて滴下し、50時間反応させる。反応後、
個体をろ別、ろ液を濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液で中和、エーテルで抽出し有機層を硫酸ナトリウム
で乾燥させる。その後、濃縮し、残さをシリカゲルに吸
着させ、カラムクロマトグラフィー(シリカ−酢酸エチ
ル)により精製した後、再結晶(酢酸エチル−n−ヘキ
サン)を行い、C−2−ピリジル−N−(2−ヒドロキ
シ−1,1−ジメチル エチル)ニトロン(収率32
%)を得た。
メチル エチル)ニトロンの合成 温度計、滴下ロート、導入管をつけた三角フラスコにベ
ンズアルデヒド4.27g(0.0403mol)、2
−メチル−2−ニトロ−1−プロパノール9.59g
(0.0806mol)、亜鉛7.91g(0.121
mol)およびエタノール300mlを加え、5℃に保
つ。その後、酢酸14.5g(0.242mol)を1
時間以上かけて滴下し、50時間反応させる。反応後、
個体をろ別、ろ液を濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液で中和、エーテルで抽出し有機層を硫酸ナトリウム
で乾燥させる。その後、濃縮し、残さをシリカゲルに吸
着させ、カラムクロマトグラフィー(シリカ−酢酸エチ
ル)により精製した後、再結晶(酢酸エチル−n−ヘキ
サン)を行い、C−2−ピリジル−N−(2−ヒドロキ
シ−1,1−ジメチル エチル)ニトロン(収率32
%)を得た。
【0054】融点:105〜106℃ IR : 3410, 3200, 2930, 1570, 1460, 1395, 1370, 128
0, 1130, 1060,810 (cm-1)1 H-NMR: 1.61(s, 6H), 3.82(s, 2H), 4.65(brs, 1H),
7.22, 7.26,7.31(m, 1H), 7.68, 7.70, 7.73(m, 1H),
7.82(m, 1H), 8.59,8.60(m, 1H), 8.99, 9.02(m, 1H) 元素分析 計算値:C;61.51%、H;7.27%、N;1
4.42% 測定値:C;61.62%、H;7.16%、N;1
4.36%
0, 1130, 1060,810 (cm-1)1 H-NMR: 1.61(s, 6H), 3.82(s, 2H), 4.65(brs, 1H),
7.22, 7.26,7.31(m, 1H), 7.68, 7.70, 7.73(m, 1H),
7.82(m, 1H), 8.59,8.60(m, 1H), 8.99, 9.02(m, 1H) 元素分析 計算値:C;61.51%、H;7.27%、N;1
4.42% 測定値:C;61.62%、H;7.16%、N;1
4.36%
【0055】実施例2 ポリ{メタクリル アミド−CO−〔2−メチル−2−
(N−ベンジリデン−N−オキサイド)アミノプロピル
アクリレート〕}の合成 (1)2−メチル−2−ニトロプロピル アクリレート
の合成 導入管、滴下ロート、塩化カルシウム管をつけた三口フ
ラスコに2−メチル−2−ニトロ−2−プロパノール3
0g(0.28mol)、トリエチルアミン31.1g
(0.308mol)および精製テトラヒドロフラン
(THF)150mlを入れ、氷と塩で−10℃にし、
攪拌する。その後、アクリル酸クロリド25.3g
(0.28mol)と精製THF150mlの混合液を
滴下し室温で一晩攪拌する。その後、濾過し、個体をT
HFで洗い、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリ
カ 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:5)により精製
し、2−メチル−2−ニトロプロピル アクリレート
(収率88.6%)を得た。
(N−ベンジリデン−N−オキサイド)アミノプロピル
アクリレート〕}の合成 (1)2−メチル−2−ニトロプロピル アクリレート
の合成 導入管、滴下ロート、塩化カルシウム管をつけた三口フ
ラスコに2−メチル−2−ニトロ−2−プロパノール3
0g(0.28mol)、トリエチルアミン31.1g
(0.308mol)および精製テトラヒドロフラン
(THF)150mlを入れ、氷と塩で−10℃にし、
攪拌する。その後、アクリル酸クロリド25.3g
(0.28mol)と精製THF150mlの混合液を
滴下し室温で一晩攪拌する。その後、濾過し、個体をT
HFで洗い、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリ
カ 酢酸エチル:n−ヘキサン=1:5)により精製
し、2−メチル−2−ニトロプロピル アクリレート
(収率88.6%)を得た。
【0056】(2)重合 側鎖にニトロ基を有するモノマーとして2−メチル−2
−ニトロプロピルアクリレート(MNA)と水溶性の
N,N′−ジメチルアクリルアミド(DMA)、開始剤
としてα,α′アゾビスイソブチロニトリル(AIB
N)、種々の溶媒を褐色重合管にいれ60℃で5時間重
合を行った。重合終了後、反応物をジエチルエーテルに
投入し、沈殿したポリマーをろ別、減圧乾燥し重量法に
より収率を求めた。得られた共重合体の組成比は1H−
NMRによりMNAユニットのエステル由来のピークと
DMAユニットのアミド由来のピークの面積により算出
した。重合反応に使用する溶媒は、トルエン、テトラヒ
ドロフラン(THF)、アセトニトリル、ジメチルホル
ムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMS
O)のどれでもよいが、特にトルエンが最適である。ニ
トロ基を有する水溶性ポリマーを得るためにはDMAと
MNAの仕込み比を1:1から1:5にすればよいが、
特に1:5が最適である。
−ニトロプロピルアクリレート(MNA)と水溶性の
N,N′−ジメチルアクリルアミド(DMA)、開始剤
としてα,α′アゾビスイソブチロニトリル(AIB
N)、種々の溶媒を褐色重合管にいれ60℃で5時間重
合を行った。重合終了後、反応物をジエチルエーテルに
投入し、沈殿したポリマーをろ別、減圧乾燥し重量法に
より収率を求めた。得られた共重合体の組成比は1H−
NMRによりMNAユニットのエステル由来のピークと
DMAユニットのアミド由来のピークの面積により算出
した。重合反応に使用する溶媒は、トルエン、テトラヒ
ドロフラン(THF)、アセトニトリル、ジメチルホル
ムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMS
O)のどれでもよいが、特にトルエンが最適である。ニ
トロ基を有する水溶性ポリマーを得るためにはDMAと
MNAの仕込み比を1:1から1:5にすればよいが、
特に1:5が最適である。
【0057】(3)ポリ{メタクリル アミド−CO−
〔2−メチル−2−(N−ベンジリデン−N−オキサイ
ド)アミノプロピル アクリレート〕}の合成 (2)で得られた共重合体のMNAユニットに対し、1
当量のベンズアルデヒド、2当量の亜鉛、50mlのエ
タノールを褐色反応管に入れ窒素気流下、5℃にて撹拌
する。その後、4当量の酢酸を加え、50時間反応させ
る。反応後、個体をろ別し、ろ液を濃縮し、精製ジエチ
ルエーテルに投入する。析出する沈殿をろ別乾燥し、ポ
リマーを得た。
〔2−メチル−2−(N−ベンジリデン−N−オキサイ
ド)アミノプロピル アクリレート〕}の合成 (2)で得られた共重合体のMNAユニットに対し、1
当量のベンズアルデヒド、2当量の亜鉛、50mlのエ
タノールを褐色反応管に入れ窒素気流下、5℃にて撹拌
する。その後、4当量の酢酸を加え、50時間反応させ
る。反応後、個体をろ別し、ろ液を濃縮し、精製ジエチ
ルエーテルに投入する。析出する沈殿をろ別乾燥し、ポ
リマーを得た。
【0058】1H-NMR: 0.58-0.67(m), 1.11-2.59(m), 2.
77-2.96(m),3.93-5.02(m), 7.25-7.62(m), 7.94-8.01
(m), 8.22-8.36(m)
77-2.96(m),3.93-5.02(m), 7.25-7.62(m), 7.94-8.01
(m), 8.22-8.36(m)
【0059】実施例3 C−モノメトキシポリ(エチレングリコール) カルボ
ニル フェニル−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメ
チル エチル)ニトロンの合成 (1)パラ−フォルミル モノメトキシポリ(エチレン
グリコール) ベンゾエートの合成 窒素導入管、塩化カルシウム管をつけた三角フラスコに
テレフタルアルデヒド酸1.2g(0.008mo
l)、ジメチルスルホキシド35mlをいれ、溶解後、
カルボジイミダゾール1.56g(0.0096mo
l)を少量ずつ加えた後、ジメチルスルホキシド5ml
で希釈したモノメトキシポリエチレングリコール3.3
6g(0.0096mol)を少量ずつ加え、80℃で
一晩撹拌する。反応終了後、ジメチルスルホキシドを留
去し、ベンゼンで抽出後、硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮
し、パラ−フォルミル モノメトキシポリ(エチレング
リコール) ベンゾエート(収率54%)が得られた。
ニル フェニル−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメ
チル エチル)ニトロンの合成 (1)パラ−フォルミル モノメトキシポリ(エチレン
グリコール) ベンゾエートの合成 窒素導入管、塩化カルシウム管をつけた三角フラスコに
テレフタルアルデヒド酸1.2g(0.008mo
l)、ジメチルスルホキシド35mlをいれ、溶解後、
カルボジイミダゾール1.56g(0.0096mo
l)を少量ずつ加えた後、ジメチルスルホキシド5ml
で希釈したモノメトキシポリエチレングリコール3.3
6g(0.0096mol)を少量ずつ加え、80℃で
一晩撹拌する。反応終了後、ジメチルスルホキシドを留
去し、ベンゼンで抽出後、硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮
し、パラ−フォルミル モノメトキシポリ(エチレング
リコール) ベンゾエート(収率54%)が得られた。
【0060】(2)C−モノメトキシポリ(エチレング
リコール) カルボニル フェニル−N−(2−ヒドロ
キシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロンの合成 褐色反応管にパラ−フォルミル モノメトキシポリ(エ
チレングリコール) ベンゾエート1g(2.07mm
ol)、2−メチル−2−ニトロ−1−プロパノール
0.49g(4.1m4mol)、亜鉛0.406g
(6.21mmol)、エタノール50mlを窒素気流
下5℃で撹拌する。その後、酢酸0.75g(12.4
1mmol)をゆっくり滴下し、48時間撹拌する。反
応後、固体をろ過し、ろ液を濃縮しC−モノメトキシポ
リ(エチレングリコール) カルボニルフェニル−N−
(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロ
ン(収率42%)を得た。
リコール) カルボニル フェニル−N−(2−ヒドロ
キシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロンの合成 褐色反応管にパラ−フォルミル モノメトキシポリ(エ
チレングリコール) ベンゾエート1g(2.07mm
ol)、2−メチル−2−ニトロ−1−プロパノール
0.49g(4.1m4mol)、亜鉛0.406g
(6.21mmol)、エタノール50mlを窒素気流
下5℃で撹拌する。その後、酢酸0.75g(12.4
1mmol)をゆっくり滴下し、48時間撹拌する。反
応後、固体をろ過し、ろ液を濃縮しC−モノメトキシポ
リ(エチレングリコール) カルボニルフェニル−N−
(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロ
ン(収率42%)を得た。
【0061】IR : 3430, 2880, 1720, 1545, 1470, 141
0, 1360, 1275, 860, 7751 H-NMR : 1.58(s), 3.33-3.98(m), 4.50-4.60(brs), 4.
90(s),7.88-8.17(m), 8.28-8.39(m) 計算分子量 :559(n=7)
0, 1360, 1275, 860, 7751 H-NMR : 1.58(s), 3.33-3.98(m), 4.50-4.60(brs), 4.
90(s),7.88-8.17(m), 8.28-8.39(m) 計算分子量 :559(n=7)
【0062】実施例4 本発明化合物であるC−2−ピリジル−N−(2−ヒド
ロキシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロン(検体
A)及び公知の化合物であるC−フェニル−N−ter
t−ブチルナイトロン(PBN)のラジカル捕捉試験 フェントン反応を利用したヒドロキシルラジカル発生系
を用い、検体及びPBNの活性酸素捕捉能を調べた。こ
の原理は次の通りである。発生するラジカルは寿命が短
く、ESR法では直接測定することはできない。しか
し、スピントラップ剤として作用する化合物が系内に存
在し、これがラジカルと反応し安定で寿命の長いスピン
アダクトが形成されれば、これをESR法で測定するこ
とが可能になる。この原理を利用して、本発明化合物が
スピントラップ能ひいてはラジカル捕捉能を有するかを
下記のように調べた。
ロキシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロン(検体
A)及び公知の化合物であるC−フェニル−N−ter
t−ブチルナイトロン(PBN)のラジカル捕捉試験 フェントン反応を利用したヒドロキシルラジカル発生系
を用い、検体及びPBNの活性酸素捕捉能を調べた。こ
の原理は次の通りである。発生するラジカルは寿命が短
く、ESR法では直接測定することはできない。しか
し、スピントラップ剤として作用する化合物が系内に存
在し、これがラジカルと反応し安定で寿命の長いスピン
アダクトが形成されれば、これをESR法で測定するこ
とが可能になる。この原理を利用して、本発明化合物が
スピントラップ能ひいてはラジカル捕捉能を有するかを
下記のように調べた。
【0063】〔フェントン反応によるヒドロキシルラジ
カル発生測定系〕硫酸鉄(II)七水和物とジエチレント
リアミン−N,N,N′,N″,N″−五酢酸(DTP
A)混合溶液(1.5mM)70μl、燐酸緩衝生理食塩
液にて希釈した検体A溶液(1.5mM)70μl又は燐
酸緩衝生理食塩液にて希釈したPBN溶液(1.5mM)
70μl、及び、燐酸緩衝生理食塩液で希釈した過酸化
水素水(15mM)70μlの順でマイクロテストチュー
ブにとり、過酸化水素水を入れると同時に計時を開始
し、よく攪拌した。ヘマトクリット管(テルモ製、ブレ
インガラス)に吸い取り、30秒後に磁場掃引を開始し
た。 〔比較測定系(ヒドロキシルラジカル発生系含まず)〕
燐酸緩衝生理食塩液にて希釈した検体A溶液(1.5m
M)70μl又は燐酸緩衝生理食塩液にて希釈したPB
N溶液(1.5mM)70μl、及び、燐酸緩衝生理食塩
液140μlの順でマイクロテストチューブにとり、燐
酸緩衝生理食塩液を入れると同時に計時を開始し、よく
攪拌した。ヘマトクリット管(テルモ製、ブレインガラ
ス)に吸い取り、30秒後に磁場掃引を開始した。
カル発生測定系〕硫酸鉄(II)七水和物とジエチレント
リアミン−N,N,N′,N″,N″−五酢酸(DTP
A)混合溶液(1.5mM)70μl、燐酸緩衝生理食塩
液にて希釈した検体A溶液(1.5mM)70μl又は燐
酸緩衝生理食塩液にて希釈したPBN溶液(1.5mM)
70μl、及び、燐酸緩衝生理食塩液で希釈した過酸化
水素水(15mM)70μlの順でマイクロテストチュー
ブにとり、過酸化水素水を入れると同時に計時を開始
し、よく攪拌した。ヘマトクリット管(テルモ製、ブレ
インガラス)に吸い取り、30秒後に磁場掃引を開始し
た。 〔比較測定系(ヒドロキシルラジカル発生系含まず)〕
燐酸緩衝生理食塩液にて希釈した検体A溶液(1.5m
M)70μl又は燐酸緩衝生理食塩液にて希釈したPB
N溶液(1.5mM)70μl、及び、燐酸緩衝生理食塩
液140μlの順でマイクロテストチューブにとり、燐
酸緩衝生理食塩液を入れると同時に計時を開始し、よく
攪拌した。ヘマトクリット管(テルモ製、ブレインガラ
ス)に吸い取り、30秒後に磁場掃引を開始した。
【0064】〔ESRスペクトルの測定条件〕ESRは
以下の条件で測定した。 測定装置 :電子スピン共鳴装置〔JES−FR3
0(日本電子)〕 外部磁場 :337±5mT 磁場変調幅 :0.1mT 応答時間 :0.1秒 マイクロ波出力:20mW 磁場掃引時間 :2分/10mT 測定温度 :室温
以下の条件で測定した。 測定装置 :電子スピン共鳴装置〔JES−FR3
0(日本電子)〕 外部磁場 :337±5mT 磁場変調幅 :0.1mT 応答時間 :0.1秒 マイクロ波出力:20mW 磁場掃引時間 :2分/10mT 測定温度 :室温
【0065】〔結果〕ヒドロキシルラジカル発生系にお
ける検体A溶液のESRスペクトルを図1〔下〕に示
す。検体Aを含み、ヒドロキシルラジカル発生試薬を含
まない系(比較測定系)のESRスペクトルを図1
〔上〕に示す。ヒドロキシルラジカル発生系におけるP
BN溶液のESRスペクトルを図2〔下〕に示す。PB
Nを含み、ヒドロキシルラジカル発生試薬を含まない系
(比較測定系)のESRスペクトルを図2〔上〕に示
す。この結果から明らかなように、検体A及びヒドロキ
シルラジカル発生系を含む系では、ヒドロキシルラジカ
ルと検体Aが安定なスピンアダクトを生成するため強い
シグナルが得られた。ヒドロキシルラジカル発生試薬を
含まない系(比較測定系)では、ヒドロキシルラジカル
が発生しないため、シグナルが認められなかった。又、
PBNより検体Aのほうがより強いスペクトルが得られ
た。
ける検体A溶液のESRスペクトルを図1〔下〕に示
す。検体Aを含み、ヒドロキシルラジカル発生試薬を含
まない系(比較測定系)のESRスペクトルを図1
〔上〕に示す。ヒドロキシルラジカル発生系におけるP
BN溶液のESRスペクトルを図2〔下〕に示す。PB
Nを含み、ヒドロキシルラジカル発生試薬を含まない系
(比較測定系)のESRスペクトルを図2〔上〕に示
す。この結果から明らかなように、検体A及びヒドロキ
シルラジカル発生系を含む系では、ヒドロキシルラジカ
ルと検体Aが安定なスピンアダクトを生成するため強い
シグナルが得られた。ヒドロキシルラジカル発生試薬を
含まない系(比較測定系)では、ヒドロキシルラジカル
が発生しないため、シグナルが認められなかった。又、
PBNより検体Aのほうがより強いスペクトルが得られ
た。
【0066】以上のことより、本発明化合物であるC−
2−ピリジル−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチ
ル エチル)ニトロンは、寿命の短いヒドロキシルラジ
カルを捕捉することと、PBNよりヒドロキシルラジカ
ル検出感度が高いことが確認できた。
2−ピリジル−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチ
ル エチル)ニトロンは、寿命の短いヒドロキシルラジ
カルを捕捉することと、PBNよりヒドロキシルラジカ
ル検出感度が高いことが確認できた。
【0067】実施例5 ポリ{メタクリル アミド−CO−〔2−メチル−2−
(N−ベンジリデン−N−オキサイド)アミノプロピル
アクリレート〕}(検体B)のラジカル捕捉試験 フェントン反応を利用したヒドロキシルラジカル発生系
および2−シアノ−プロピルラジカル発生系を用い、検
体Bの活性酸素捕捉能を調べた。
(N−ベンジリデン−N−オキサイド)アミノプロピル
アクリレート〕}(検体B)のラジカル捕捉試験 フェントン反応を利用したヒドロキシルラジカル発生系
および2−シアノ−プロピルラジカル発生系を用い、検
体Bの活性酸素捕捉能を調べた。
【0068】〔フェントン反応によるヒドロキシルラジ
カル発生系〕硫酸鉄(II)七水和物とジエチレントリア
ミン−N,N,N′,N″,N″−五酢酸(DTPA)
混合溶液(0.9mM)20μl、検体B溶液(0.0
2g/ml)200μl、および、過酸化水素水(15
mM)20μlの順でマイクロテストチューブにとり、
過酸化水素水を入れると同時に計時を開始し、よく撹拌
した。ヘマトクリット管(テルモ製、ブレインガラス)
に吸い取り、60秒後に磁場掃引を開始した。
カル発生系〕硫酸鉄(II)七水和物とジエチレントリア
ミン−N,N,N′,N″,N″−五酢酸(DTPA)
混合溶液(0.9mM)20μl、検体B溶液(0.0
2g/ml)200μl、および、過酸化水素水(15
mM)20μlの順でマイクロテストチューブにとり、
過酸化水素水を入れると同時に計時を開始し、よく撹拌
した。ヘマトクリット管(テルモ製、ブレインガラス)
に吸い取り、60秒後に磁場掃引を開始した。
【0069】〔2−シアノ−プロピルラジカル発生系〕
褐色反応管にα,α−アゾビスイソブチロニトリル0.
1g、検体B0.1g、および、精製ジメチルスルホキ
シド(DMSO)5mlを入れ、70℃、1時間反応さ
せたものをヘマトクリット管(テルモ製、ブレインガラ
ス)に吸い取り磁場掃引を開始した。
褐色反応管にα,α−アゾビスイソブチロニトリル0.
1g、検体B0.1g、および、精製ジメチルスルホキ
シド(DMSO)5mlを入れ、70℃、1時間反応さ
せたものをヘマトクリット管(テルモ製、ブレインガラ
ス)に吸い取り磁場掃引を開始した。
【0070】〔ESRスペクトルの測定条件〕ESRは
以下の条件で測定した。 測定装置 :電子スピン共鳴装置〔JES−FR3
0(日本電子)〕 外部磁場 :335±5mT 磁場変調幅 :0.1mT 時定数 :0.1秒 マイクロ波出力:16mW 磁場掃引時間 :2分/10mT 測定温度 :室温
以下の条件で測定した。 測定装置 :電子スピン共鳴装置〔JES−FR3
0(日本電子)〕 外部磁場 :335±5mT 磁場変調幅 :0.1mT 時定数 :0.1秒 マイクロ波出力:16mW 磁場掃引時間 :2分/10mT 測定温度 :室温
【0071】〔結果〕ヒドロキシルラジカル発生系にお
ける検体B溶液のESRスペクトルを図3に示す。2−
シアノ−プロピルラジカル発生系における検体B溶液の
ESRスペクトルを図4に示す。この結果から明らかな
ように、ヒドロキシルラジカル発生系および2−シアノ
−プロピルラジカル発生系を含む系では、ヒドロキシル
ラジカルおよび2−シアノ−プロピルラジカルが検体B
と安定なスピンアダクトを生成するため強いシグナルが
得られた。
ける検体B溶液のESRスペクトルを図3に示す。2−
シアノ−プロピルラジカル発生系における検体B溶液の
ESRスペクトルを図4に示す。この結果から明らかな
ように、ヒドロキシルラジカル発生系および2−シアノ
−プロピルラジカル発生系を含む系では、ヒドロキシル
ラジカルおよび2−シアノ−プロピルラジカルが検体B
と安定なスピンアダクトを生成するため強いシグナルが
得られた。
【0072】以上のことより、本発明化合物であるポリ
{メタクリル アミド−CO−〔2−メチル−2−(N
−ベンジリデン−N−オキサイド)アミノプロピル ア
クリレート〕}は、寿命の短いヒドロキシルラジカルお
よび2−シアノ−プロピルラジカルを捕捉することが確
認できた。
{メタクリル アミド−CO−〔2−メチル−2−(N
−ベンジリデン−N−オキサイド)アミノプロピル ア
クリレート〕}は、寿命の短いヒドロキシルラジカルお
よび2−シアノ−プロピルラジカルを捕捉することが確
認できた。
【0073】実施例6 C−モノメトキシポリ(エチレングリコール) カルボ
ニル フェニル−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメ
チル エチル)ニトロン(検体C)のラジカル捕捉試験 ヒポキサンチン−キサンチンオキシダーゼ系によるスー
パーオキサイド発生系、フェントン反応によるヒドロキ
シルラジカル発生系、2−シアノ−プロピルラジカル発
生系およびベンゾイルラジカル発生系を用い、検体Cの
活性酸素捕捉能を調べた。
ニル フェニル−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメ
チル エチル)ニトロン(検体C)のラジカル捕捉試験 ヒポキサンチン−キサンチンオキシダーゼ系によるスー
パーオキサイド発生系、フェントン反応によるヒドロキ
シルラジカル発生系、2−シアノ−プロピルラジカル発
生系およびベンゾイルラジカル発生系を用い、検体Cの
活性酸素捕捉能を調べた。
【0074】〔ヒポキサンチン−キサンチンオキシダー
ゼ系によるスーパーオキサイド発生系〕ヒポキサンチン
溶液(2mM)50μl、燐酸緩衝生理食塩液50μ
l、検体C溶液(0.01M)50μl、および、キサ
ンチンオキシダーゼ溶液(0.4unit/ml)50
μlの順でマイクロテストチューブにとり、キサンチン
オキシダーゼ溶液を入れると同時に計時を開始し、よく
撹拌した。ヘマトクリット管(テルモ製、ブレインガラ
ス)に吸い取り、60秒後に磁場掃引を開始した。
ゼ系によるスーパーオキサイド発生系〕ヒポキサンチン
溶液(2mM)50μl、燐酸緩衝生理食塩液50μ
l、検体C溶液(0.01M)50μl、および、キサ
ンチンオキシダーゼ溶液(0.4unit/ml)50
μlの順でマイクロテストチューブにとり、キサンチン
オキシダーゼ溶液を入れると同時に計時を開始し、よく
撹拌した。ヘマトクリット管(テルモ製、ブレインガラ
ス)に吸い取り、60秒後に磁場掃引を開始した。
【0075】〔フェントン反応によるヒドロキシルラジ
カル発生系〕硫酸鉄(II)七水和物とジエチレントリア
ミン−N,N,N′,N″,N″−五酢酸(DTPA)
混合溶液(0.9mM)50μl、検体C溶液(0.0
1M)50μl、および、過酸化水素水(15mM)5
0μlの順でマイクロテストチューブにとり、過酸化水
素水を入れると同時に計時を開始し、よく撹拌した。ヘ
マトクリット管(テルモ製、ブレインガラス)に吸い取
り、60秒後に磁場掃引を開始した。
カル発生系〕硫酸鉄(II)七水和物とジエチレントリア
ミン−N,N,N′,N″,N″−五酢酸(DTPA)
混合溶液(0.9mM)50μl、検体C溶液(0.0
1M)50μl、および、過酸化水素水(15mM)5
0μlの順でマイクロテストチューブにとり、過酸化水
素水を入れると同時に計時を開始し、よく撹拌した。ヘ
マトクリット管(テルモ製、ブレインガラス)に吸い取
り、60秒後に磁場掃引を開始した。
【0076】〔2−シアノ−プロピルラジカル発生系〕
褐色反応管にα,α−アゾビスイソブチロニトリル0.
1g、検体C0.114g、および、精製DMSO3m
lを入れ、70℃、1時間反応させたものをヘマトクリ
ット管(テルモ製、ブレインガラス)に吸い取り磁場掃
引を開始した。
褐色反応管にα,α−アゾビスイソブチロニトリル0.
1g、検体C0.114g、および、精製DMSO3m
lを入れ、70℃、1時間反応させたものをヘマトクリ
ット管(テルモ製、ブレインガラス)に吸い取り磁場掃
引を開始した。
【0077】〔ベンゾイルラジカル発生系〕褐色反応管
に過酸化ベンゾイル0.15g、検体C0.114g、
および、精製DMSO3mlを入れ、70℃、1時間反
応させたものをヘマトクリット管(テルモ製、ブレイン
ガラス)に吸い取り磁場掃引を開始した。
に過酸化ベンゾイル0.15g、検体C0.114g、
および、精製DMSO3mlを入れ、70℃、1時間反
応させたものをヘマトクリット管(テルモ製、ブレイン
ガラス)に吸い取り磁場掃引を開始した。
【0078】〔ESRスペクトルの測定条件〕ESRは
以下の条件で測定した。 測定装置 :電子スピン共鳴装置〔JES−FR3
0(日本電子)〕 外部磁場 :335±5mT 磁場変調幅 :0.1mT 時定数 :0.1秒 マイクロ波出力:4mW 磁場掃引時間 :2分/10mT 測定温度 :室温
以下の条件で測定した。 測定装置 :電子スピン共鳴装置〔JES−FR3
0(日本電子)〕 外部磁場 :335±5mT 磁場変調幅 :0.1mT 時定数 :0.1秒 マイクロ波出力:4mW 磁場掃引時間 :2分/10mT 測定温度 :室温
【0079】〔結果〕ヒポキサンチン−キサンチンオキ
シダーゼ系を利用したスーパーオキサイド発生系におけ
る検体CのESRスペクトルを図5に示す。フェントン
反応を利用したヒドロキシルラジカル発生系における検
体CのESRスペクトルを図6に示す。2−シアノ−プ
ロピルラジカル発生系における検体CのESRスペクト
ルを図7に示す。ベンゾイルラジカル発生系における検
体CのESRスペクトルを図8に示す。
シダーゼ系を利用したスーパーオキサイド発生系におけ
る検体CのESRスペクトルを図5に示す。フェントン
反応を利用したヒドロキシルラジカル発生系における検
体CのESRスペクトルを図6に示す。2−シアノ−プ
ロピルラジカル発生系における検体CのESRスペクト
ルを図7に示す。ベンゾイルラジカル発生系における検
体CのESRスペクトルを図8に示す。
【0080】この結果から明らかなように、スーパーオ
キサイド発生系、ヒドロキシルラジカル発生系、2−シ
アノ−プロピルラジカル発生系およびベンゾイルラジカ
ル発生系を含む系では、スーパーオキサイド、ヒドロキ
シルラジカル、2−シアノ−プロピルラジカルおよびベ
ンゾイルラジカルが検体Cと安定なスピンアダクトを生
成するため強いシグナルが得られた。
キサイド発生系、ヒドロキシルラジカル発生系、2−シ
アノ−プロピルラジカル発生系およびベンゾイルラジカ
ル発生系を含む系では、スーパーオキサイド、ヒドロキ
シルラジカル、2−シアノ−プロピルラジカルおよびベ
ンゾイルラジカルが検体Cと安定なスピンアダクトを生
成するため強いシグナルが得られた。
【0081】以上のことより、本発明化合物であるC−
モノメトキシポリ(エチレングリコール) カルボニル
フェニル−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル
エチル)ニトロンは、寿命の短いスーパーオキサイ
ド、ヒドロキシルラジカル、2−シアノ−プロピルラジ
カルおよびをベンゾイルラジカルを捕捉することが確認
できた。
モノメトキシポリ(エチレングリコール) カルボニル
フェニル−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル
エチル)ニトロンは、寿命の短いスーパーオキサイ
ド、ヒドロキシルラジカル、2−シアノ−プロピルラジ
カルおよびをベンゾイルラジカルを捕捉することが確認
できた。
【0082】実施例7 1−オクタノール相と水相との分配比 本発明化合物の水への溶解度改善を調べるため、1−オ
クタノール相・水相分配比を既存のスピントラップ剤
(PBNおよびDMPO)と共に調べた。各々のスピン
トラップ剤の溶液(1mM)を作成し、それぞれの溶液
1mlと1−オクタノール1mlを激しく撹拌後、5分
間、遠心分離機(3,000r.p.m.)にかけた。
有機相と水相に分かれた後、各相の一定量をとり、スピ
ントラップ剤の量をNMRで測定し、各相の濃度を求め
以下の式により分配比(P)を求めた。
クタノール相・水相分配比を既存のスピントラップ剤
(PBNおよびDMPO)と共に調べた。各々のスピン
トラップ剤の溶液(1mM)を作成し、それぞれの溶液
1mlと1−オクタノール1mlを激しく撹拌後、5分
間、遠心分離機(3,000r.p.m.)にかけた。
有機相と水相に分かれた後、各相の一定量をとり、スピ
ントラップ剤の量をNMRで測定し、各相の濃度を求め
以下の式により分配比(P)を求めた。
【0083】
【数1】
【0084】
【表1】
【0085】〔結果〕分配比が小さいほど水への溶解度
が高いことになるが、PBNが21であるのに対し、本
発明化合物(実施例1の化合物)は0.6となり、著し
い改善がみられた。
が高いことになるが、PBNが21であるのに対し、本
発明化合物(実施例1の化合物)は0.6となり、著し
い改善がみられた。
【0086】
【発明の効果】本発明の化合物は、活性酸素やフリーラ
ジカルを捕捉し、生成したスピンアダクトは十分な安定
性を有するものである。そして、生体内で発生する活性
酸素やフリーラジカルが脳虚血、心疾患、消化器疾患、
癌、老化、炎症などの疾患の原因とされているので、本
発明化合物は、これら疾患の予防・治療剤に利用できる
ものである。また、本発明化合物を利用することによ
り、活性酸素やフリーラジカルを非侵襲的測定法である
ESR法などの磁気共鳴法で検出することができるた
め、癌、虚血、炎症など活性酸素やフリーラジカルが関
与する病態の診断用医薬、及び、採集された生体組織等
に存在する活性酸素やフリーラジカルの検出試薬として
使用することができ、医学上有用な情報が得られる。
ジカルを捕捉し、生成したスピンアダクトは十分な安定
性を有するものである。そして、生体内で発生する活性
酸素やフリーラジカルが脳虚血、心疾患、消化器疾患、
癌、老化、炎症などの疾患の原因とされているので、本
発明化合物は、これら疾患の予防・治療剤に利用できる
ものである。また、本発明化合物を利用することによ
り、活性酸素やフリーラジカルを非侵襲的測定法である
ESR法などの磁気共鳴法で検出することができるた
め、癌、虚血、炎症など活性酸素やフリーラジカルが関
与する病態の診断用医薬、及び、採集された生体組織等
に存在する活性酸素やフリーラジカルの検出試薬として
使用することができ、医学上有用な情報が得られる。
【図1】〔上〕検体としてC−2−ピリジル−N−(2
−ヒドロキシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロンが
存在するが、ヒドロキシルラジカル発生系が存在しない
系でのESRスペクトルを示す図面である。 〔下〕検体としてC−2−ピリジル−N−(2−ヒドロ
キシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロンが存在する
ヒドロキシルラジカル発生系でのESRスペクトルを示
す図面である。
−ヒドロキシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロンが
存在するが、ヒドロキシルラジカル発生系が存在しない
系でのESRスペクトルを示す図面である。 〔下〕検体としてC−2−ピリジル−N−(2−ヒドロ
キシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロンが存在する
ヒドロキシルラジカル発生系でのESRスペクトルを示
す図面である。
【図2】〔上〕検体としてC−フェニル−N−tert
−ブチルナイトロンが存在するが、ヒドロキシルラジカ
ル発生系が存在しない系でのESRスペクトルを示す図
面である。 〔下〕検体としてC−フェニル−N−tert−ブチル
ナイトロンが存在するヒドロキシルラジカル発生系での
ESRスペクトルを示す図面である。
−ブチルナイトロンが存在するが、ヒドロキシルラジカ
ル発生系が存在しない系でのESRスペクトルを示す図
面である。 〔下〕検体としてC−フェニル−N−tert−ブチル
ナイトロンが存在するヒドロキシルラジカル発生系での
ESRスペクトルを示す図面である。
【図3】検体としてポリ{メタクリル アミド−CO−
〔2−メチル−2−(N−ベンジリデン−N−オキサイ
ド)アミノプロピル アクリレート〕}が存在するヒド
ロキシルラジカル発生系でのESRスペクトルを示す図
面である。
〔2−メチル−2−(N−ベンジリデン−N−オキサイ
ド)アミノプロピル アクリレート〕}が存在するヒド
ロキシルラジカル発生系でのESRスペクトルを示す図
面である。
【図4】検体としてポリ{メタクリル アミド−CO−
〔2−メチル−2−(N−ベンジリデン−N−オキサイ
ド)アミノプロピル アクリレート〕}が存在する2−
シアノ−プロピルラジカル発生系でのESRスペクトル
を示す図面である。
〔2−メチル−2−(N−ベンジリデン−N−オキサイ
ド)アミノプロピル アクリレート〕}が存在する2−
シアノ−プロピルラジカル発生系でのESRスペクトル
を示す図面である。
【図5】検体としてC−モノメトキシポリ(エチレング
リコール) カルボニル フェニル−N−(2−ヒドロ
キシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロンが存在する
スーパーオキサイド発生系でのESRスペクトルを示す
図面である。
リコール) カルボニル フェニル−N−(2−ヒドロ
キシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロンが存在する
スーパーオキサイド発生系でのESRスペクトルを示す
図面である。
【図6】検体としてC−モノメトキシポリ(エチレング
リコール) カルボニル フェニル−N−(2−ヒドロ
キシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロンが存在する
ヒドロキシルラジカル発生系でのESRスペクトルを示
す図面である。
リコール) カルボニル フェニル−N−(2−ヒドロ
キシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロンが存在する
ヒドロキシルラジカル発生系でのESRスペクトルを示
す図面である。
【図7】検体としてC−モノメトキシポリ(エチレング
リコール) カルボニル フェニル−N−(2−ヒドロ
キシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロンが存在する
2−シアノ−プロピルラジカル発生系でのESRスペク
トルを示す図面である。
リコール) カルボニル フェニル−N−(2−ヒドロ
キシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロンが存在する
2−シアノ−プロピルラジカル発生系でのESRスペク
トルを示す図面である。
【図8】検体としてC−モノメトキシポリ(エチレング
リコール) カルボニル フェニル−N−(2−ヒドロ
キシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロンが存在する
ベンゾイルラジカル発生系でのESRスペクトルを示す
図面である。
リコール) カルボニル フェニル−N−(2−ヒドロ
キシ−1,1−ジメチル エチル)ニトロンが存在する
ベンゾイルラジカル発生系でのESRスペクトルを示す
図面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩舘 寛史 山形県米沢市大町一丁目1−43 伊藤アパ ート1号室 (72)発明者 森岡 淳子 山形県寒河江市大字西根2128 (72)発明者 武石 誠 山形県米沢市城西一丁目3−39
Claims (7)
- 【請求項1】 次の式(1) 【化1】 〔式中、Arはフェニレン基又はピリジニレン基を示
し、R1 及びR3 は同一又は異なって低級アルキル基を
示し、R2 は低級アルキレン基を示し、Xは水素原子又
は-CO(AO)lOCH3(ここでAは低級アルキレン基を、lは
1〜100の数を示す)を示し、Yは水素原子又は式 【化2】 (ここで、R4 及びR5 は水素原子又はメチル基を示
し、R6 及びR7 は水素原子又は低級アルキル基を示
し、m及びnはそれぞれ10〜10,000の数を示
す)で示される基を示す。ただし、X及びYが水素原子
のときArはピリジニレン基である。〕で表されるニト
ロン誘導体。 - 【請求項2】 X及びYが水素原子であり、Arがピリ
ジニレン基である請求項1記載のニトロン誘導体。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載のニトロン誘導体を
有効成分とする医薬。 - 【請求項4】 脳虚血、心疾患、消化器疾患、癌、老化
又は炎症の予防又は治療剤である請求項3記載の医薬。 - 【請求項5】 請求項1又は2記載のニトロン誘導体を
有効成分とする活性酸素又はフリーラジカル捕捉剤。 - 【請求項6】 請求項1又は2記載のニトロン誘導体を
有効成分とする臨床検査試薬。 - 【請求項7】 請求項1又は2記載のニトロン誘導体を
有効成分とする活性酸素又はフリーラジカル検出用剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13832697A JPH10330346A (ja) | 1997-05-28 | 1997-05-28 | 直鎖状ニトロン誘導体並びにこれを含有する医薬および試薬 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13832697A JPH10330346A (ja) | 1997-05-28 | 1997-05-28 | 直鎖状ニトロン誘導体並びにこれを含有する医薬および試薬 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10330346A true JPH10330346A (ja) | 1998-12-15 |
Family
ID=15219296
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13832697A Withdrawn JPH10330346A (ja) | 1997-05-28 | 1997-05-28 | 直鎖状ニトロン誘導体並びにこれを含有する医薬および試薬 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10330346A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6653333B2 (en) | 2000-01-31 | 2003-11-25 | Ishihara Sangyo Kaisha, Ltd. | Remedies or preventives for digestive diseases containing diaminotrifluoromethylpyridine derivatives |
-
1997
- 1997-05-28 JP JP13832697A patent/JPH10330346A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6653333B2 (en) | 2000-01-31 | 2003-11-25 | Ishihara Sangyo Kaisha, Ltd. | Remedies or preventives for digestive diseases containing diaminotrifluoromethylpyridine derivatives |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040803 |