JPH10330843A - 皮膜特性の優れた方向性電磁鋼板の電解脱脂方法 - Google Patents

皮膜特性の優れた方向性電磁鋼板の電解脱脂方法

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JPH10330843A
JPH10330843A JP14009297A JP14009297A JPH10330843A JP H10330843 A JPH10330843 A JP H10330843A JP 14009297 A JP14009297 A JP 14009297A JP 14009297 A JP14009297 A JP 14009297A JP H10330843 A JPH10330843 A JP H10330843A
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grain
oriented electrical
electrical steel
steel sheet
electrolytic
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JP14009297A
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Takeshi Kimura
武 木村
Yoichi Zaizen
洋一 財前
Masao Ono
正雄 小野
Takeshi Hamaya
剛 浜谷
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グラス皮膜皮膜欠陥発生を防止した方向性電
磁鋼板の製造過程のおける電解洗浄条件を提供する。 【解決手段】 最終板厚に冷延されたSi≦4.5%以
下を含有する方向性電磁鋼板用ストリップを珪酸塩を含
まないアルカリ洗浄剤、好ましくは苛性ソーダで電解脱
脂し、次いで水洗処理した後に脱炭焼鈍し、かつ冷延後
脱炭焼鈍を行うまでのトラックタイムを14日以内とす
る皮膜特性の優れた方向性電磁鋼板の電解脱脂方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一方向性電磁鋼板
の製造過程において最終仕上冷延後で脱炭焼鈍工程前の
脱脂洗浄に関するものであり、特に、最終仕上焼鈍時に
おけるグラス皮膜生成状態を脱脂洗浄工程で調整して二
次再結晶の安定化とグラス皮膜特性の向上の双方を同時
に満足するグラス皮膜の優れた方向性電磁鋼板の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一方向性電磁鋼板は、圧延方向に (110)
[001] 方位を有する結晶粒(ゴス方位粒)により構成さ
れる、通常4.5%以下のSiを含有する、板厚0.1
0〜0.35mmの鋼板で、主にトランス用鉄心に使用
される。この一方向性電磁鋼板の表面は、絶縁性を確保
する等の目的から通常グラス皮膜と呼ばれる酸化膜を主
体とするフォルステライト皮膜(以下グラス皮膜とい
う。)で覆われている。このグラス皮膜形成の良否が最
終仕上焼鈍過程における二次再結晶組織に大きく影響
し、製品としての方向性電磁鋼板の磁気特性を左右する
要因となることは良く知られたことである。
【0003】一方、前記一方向性電磁鋼板の製造に際し
ては、従来の1350℃以上の高温スラブ加熱をベース
とした製造方法に替わり、最近では特開平3−1222
27号公報に示されるような普通鋼レベルのスラブ加
熱、即ち1280℃以下の温度によるスラブ加熱をベー
スとし、かつインヒビターであるAlN、(Al・S
i)N等の微細分散析出物を脱炭焼鈍後に行う窒化処理
工程で造り込む製造方法が開発されているが依然として
良好なグラス皮膜形成に問題を抱えている。
【0004】前記グラス皮膜形成の均一性および密着性
を高めるために、例えば特公昭58−46547号公報
に開示されているように、シリカとファイヤライトを主
成分とする酸化膜のトータル量をある特定範囲に管理す
ることで良好なグラス皮膜を得るための方法が開示され
ている。この方法は具体的には、脱炭焼鈍前の方向性電
磁鋼板ストリップの表面に珪素化合物、例えば本質的に
Si,O,Hを含有する珪素化合物或いは本質的にS
i,Oを含有する珪素化合物の何れか1種をSi重量で
ストリップ片面1m2 当たり0.5〜7.0mg付着さ
せることによってSi化合物の付着によってファイヤラ
イトの生成が促進される反面FeOの生成が抑制させる
ものであり、前記珪素化合物を付着させる手段としてオ
ルト珪酸ナトリウム水溶液中で電解処理するものであ
る。
【0005】また、通常の冷延鋼板の電解脱脂方法とし
てオルト珪酸ソーダ或いは苛性ソーダを洗浄剤として用
いることが一般的である。その一例が特開昭63−24
022号に開示されている。この技術は、通常の冷延薄
鋼板を非酸化性雰囲気中で連続的に熱処理するに際し、
鉄および鉄酸化物や、それ以外にSi,Mn,Ca等、
特にSi系異物の連続焼鈍炉の炉内ロールへのピックア
ップを防止するために、連続焼鈍前の洗浄工程でオルト
珪酸ソーダ或いは苛性ソーダの洗浄剤で洗浄することに
より鋼板表面へのSi系異物の付着を回避するものであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特公昭58−46547号公報に開示された技術にお
いては、脱炭焼鈍前の方向性電磁鋼板ストリップの表面
粗度のバラツキ、ストリップ表面残存油量のバラツキ、
珪酸塩濃度変化等の珪酸塩溶液の経時変化、あるいはス
トリップ持ち込み油或いは鉄分の混入等で実操業では珪
素化合物の電着量がばらつき、ストリップ表面上に生成
するサブスケール量を精度良くコントロールすることは
困難である。また、電解洗浄後、水洗なしの状態ではナ
トリウムや鉄粉等の電解液中に含まれる、或いは残存し
ている物質がストリップ表面に付着しグラス皮膜生成に
悪影響を及ぼすという問題がある。
【0007】また、特開昭63−24022号に開示さ
れた技術においては、積極的に鋼板表面へのSi系異物
の付着を回避して炉内ロールへのピックアップを防止す
るためにオルト珪酸ソーダ或いは苛性ソーダで洗浄する
ものである。特に、苛性ソーダを洗浄剤として仕様した
場合には鉄系のピックアップが防止できるのみである。
更に、ストリップ表面に付着している物質は塊状物であ
って方向性電磁鋼板のストリップ表面に生成するサブス
ケールとは異なるものであり、処理対象材がSiを多量
に含む方向性電磁鋼板である場合には洗浄能力が劣り、
実質的には使用し得ないものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するもので、従来のオルト珪酸ナトリウム水溶液中
で電解処理の欠点を克服し、しかも従来の普通鋼の冷延
鋼板の電解洗浄で使用するオルト珪酸ソーダ或いは苛性
ソーダとは全く異質の鋼種であるSi≦4.5%以下を
含有する方向性電磁鋼板用ストリップを脱脂洗浄する目
的で洗浄剤として苛性ソーダを使用するものである。
【0009】本発明の要旨は、最終板厚に冷延されたS
i≦4.5%以下を含有する方向性電磁鋼板用ストリッ
プを珪酸塩を含まないアルカリ洗浄剤、好ましくは苛性
ソーダで電解脱脂し、次いで水洗処理した後に脱炭焼鈍
し、かつ冷延後、脱炭焼鈍を行うまでのトラックタイム
を14日以内とする皮膜特性の優れた方向性電磁鋼板の
電解脱脂方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、従来のオルト珪酸ソーダ
と本発明による苛性ソーダによる電解脱脂洗浄後の方向
性電磁鋼板ストリップ(鋼板)表面のSiおよNaの付
着量を示した図であり、(a)はNa電着量(kcp
s)と電気量密度(c/dm2 )との関係を、また、
(b)はSi電着量(kcps)と電気量密度(c/d
2 )との関係を示してある。図中、○印はオルト珪酸
ソーダによる電解洗浄の値をプロットしたもので、●印
は本発明で使用した苛性ソーダによる電解脱脂洗浄後水
洗処理した値をプロットしたものである。図1に示した
データは、厚さ0.23mmに最終板厚に冷延された
C:0.057%,Si:3.25%とインヒビターと
してSol Al:0.027%を含有する方向性電磁
鋼板を脱炭焼鈍前に電解洗浄したときのデータである。
この電解洗浄の条件としては、苛性ソーダ水溶液濃度:
5%、液温度:60℃、電気量密度:25c/dm2
電解洗浄時間1.5秒の条件下で処理を行った。
【0011】図1から分かるように、本発明による苛性
ソーダで電解洗浄し、かつ水洗した場合には、従来のオ
ルト珪酸ソーダによる電解洗浄に比べNaおよびSiの
電着量は電気量密度に依存することなく格段に少ない値
を示している。図2は、従来のオルト珪酸ソーダと本発
明による苛性ソーダによる電解脱脂洗浄後の脱炭焼鈍後
の方向性電磁鋼板ストリップ(鋼板)の酸素付加量のバ
ラツキを鋼板酸素量(g/m2 )とH2 O/H2 との関
係で観察した結果を示したものである。図中、破線はオ
ルト珪酸ソーダによる電解洗浄の値をプロットしたもの
で、実線は本発明で使用した苛性ソーダによる電解脱脂
洗浄後水洗処理した値をプロットしたものである。この
図2から分かるように、本発明の苛性ソーダによる電解
脱脂洗浄後水洗処理した場合には、従来の珪酸ソーダに
よる電解洗浄処理に比較し、鋼板酸素量のバラツキは非
常に少なく安定している。
【0012】また、図3に仕上焼鈍後の模様状の欠陥発
生率を従来のオルト珪酸ソーダと本発明による苛性ソー
ダによる電解脱脂洗浄との比較で観察した結果を示した
ものであり、従来のオルト珪酸ソーダによる電解洗浄は
本発明の苛性ソーダによる電解脱脂洗浄に比べて約4倍
の模様状の欠陥発生率を生じていることが分かる。この
模様状の欠陥発生率とは、最終仕上焼鈍後に生成したグ
ラス皮膜が均一かつ平滑な状態で生成される状態でなく
斑模様の皮膜欠陥が鋼板全面に発生していることであ
り、このような斑模様状の皮膜欠陥が生じた鋼板は商品
価値が減じてグレード落ちした製品となるか、或いは全
く商品価値のないものになってしまう。
【0013】このように、苛性ソーダによる電解脱脂洗
浄後水洗処理した場合には、溶液中に珪素化合物が存在
しないため、電解処理を施しても鋼板表面にグラス皮膜
のばらつきの原因となる珪素化合物やNaなどが付着せ
ず、表面品質を安定的に造り込むことが可能となる。次
に、本発明においては冷延後脱炭焼鈍を行うまでのトラ
ックタイムを14日以内とすることを規定したが、これ
は、冷延後脱炭焼鈍を行うまでの期間が長くなると、油
分や水分等が鋼板に付着したまま長時間放置することと
なり、これらが変質して固着したり、もしくは鋼板表面
に錆が発生するなどして、脱脂洗浄でも容易に除去でき
なくなり、後の脱炭焼鈍における酸化層の安定形成に多
大な影響を及ぼすからである。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例を以て説明する。 C:0.057%、Si:3.25%、Sol Al:
0.027%、N:0.007%、Mn:0.15%、
S:0.007%、P:0.024%を含有する方向性
電磁鋼板用スラブまたは鋼塊を1150℃の温度で加熱
し、熱延し板厚2.3mmの熱延板とした。この熱延板
を1100℃で2分間熱延板焼鈍し、最終板厚を0.2
25mmに冷延した。次いで、本発明の苛性ソーダによ
る電解脱脂洗浄後水洗処理と従来のオルト珪酸ソーダに
よる電解洗浄を行った後、PH2O/PH2 :0.35
%の雰囲気下で脱炭焼鈍し、その後、1200℃で20
時間の最終仕上焼鈍を施した。このときの脱炭焼鈍前の
電解洗浄条件とそれによるグラス皮膜形成状況を表1に
示した。
【0015】
【表1】
【0016】この表1から分かるように、従来法である
オルト珪酸ソーダによる電解洗浄の場合には鋼板表面に
斑模様状のグラス皮膜欠陥が発生しているのに対し、本
発明による苛性ソーダでの電解脱脂洗浄後水洗処理では
グラス皮膜欠陥のない良好なグラス皮膜が得られた。前
述の最終板厚0.225mmの冷延板を、更に本発明の
苛性ソーダによる電解脱脂洗浄後水洗処理を行った後、
PH2 O/PH2 :0.35%の雰囲気下で脱炭焼鈍
し、その後、1200℃で20時間の最終仕上焼鈍を施
した。このときの冷延から電解脱脂洗浄までの経過時間
条件とそれによるグラス皮膜形成状況を表2に示した。
【0017】
【表2】
【0018】図1〜図3および表1、表2から明らかな
ように、本発明は電解脱脂工程でアルカリ洗浄剤、好ま
しくは苛性ソーダを使用し、かつ冷延から脱炭焼鈍まで
のトラックタイムを14日以内とすることにより鋼板表
面への珪酸の付着が少ないために酸化層付着量のバラツ
キや、珪酸以外の異物付着に伴うグラス皮膜不良の発生
を防止できることが分かる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は方向性電
磁鋼板の製造過程のおける電解洗浄工程での珪酸化合物
付着量のバラツキがなく、しかも脱脂洗浄時に付着する
異物の影響を除去できると共に、その後の脱炭焼鈍後の
酸素付着量を精度よくコントロールできるために安定し
て良好なグラス皮膜を得、より品質の高い方向性電磁鋼
板製品を供給することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のオルト珪酸ソーダと本発明による苛性ソ
ーダによる電解脱脂洗浄後の方向性電磁鋼板表面のNa
およびSiの付着量を示した図であり、(a)はNa電
着量を示し、(b)はSi電着量を示した図である。
【図2】従来のオルト珪酸ソーダと本発明による苛性ソ
ーダによる電解脱脂洗浄後の脱炭焼鈍後の方向性電磁鋼
板への酸素付加量のバラツキを鋼板酸素量(g/m2
とH2 O/H2 との関係で観察した結果を示した図であ
る。
【図3】仕上焼鈍後の模様状の欠陥発生率を従来のオル
ト珪酸ソーダと本発明による苛性ソーダによる電解脱脂
洗浄との比較で示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜谷 剛 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1丁目1番地 新日本製鐵株式会社八幡製鐵所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最終板厚に冷延されたSi≦4.5%以
    下を含有する方向性電磁鋼板用ストリップを珪酸塩を含
    まないアルカリ洗浄剤で電解脱脂し、次いで水洗処理し
    た後に脱炭焼鈍し、かつ冷延後、脱炭焼鈍を行うまでの
    トラックタイムを14日以内とすることを特徴とする皮
    膜特性の優れた方向性電磁鋼板の電解脱脂方法。
  2. 【請求項2】 前記アルカリ洗浄剤が苛性ソーダである
    ことを特徴とする請求項1記載の皮膜特性の優れた方向
    性電磁鋼板の電解脱脂方法。
JP14009297A 1997-05-29 1997-05-29 皮膜特性の優れた方向性電磁鋼板の電解脱脂方法 Withdrawn JPH10330843A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009256713A (ja) * 2008-04-15 2009-11-05 Nippon Steel Corp 方向性電磁鋼板の製造方法
WO2025203984A1 (ja) * 2024-03-27 2025-10-02 Jfeスチール株式会社 方向性電磁鋼板の製造方法

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Effective date: 20040803